JP6460709B2 - 車両用制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用制御装置に関する。
従来、車両用制御装置として、エンジンブレーキによって車輪がスリップ傾向となっている場合に、エンジンブレーキトルク(エンジントルク)を制御することで車輪のスリップ状態を解消するEDC(Engine Drag-torque Control)を実行可能なものが知られている(特許文献1参照)。具体的に、この制御では、非駆動輪の車輪速度から推定した推定車体速度と、車輪速度とに基づいて、車輪がスリップ傾向であるか否かを判定し、スリップ傾向であると判定した場合に、エンジントルクを増大させることで、車輪のスリップ状態を解消している。
特開昭62−295762号公報
しかしながら、従来技術では、4輪駆動車のように4輪のすべてが駆動輪である場合には、推定車体速度を正確に推定することが困難となる。例えば低μ路において4輪駆動車が急発進して全車輪においてホイルスピンが発生した場合には、実際の車体速度よりも高い側に離れた推定車体速度となり、この場合において、さらに、ホイルスピンの発生直後にアクセル解除してエンジンブレーキが作動すると、高い推定車体速度とエンジンブレーキにより低くなっていく車輪速度との差が早い段階で大きくなってしまうため、EDCにおけるスリップ傾向の判定が実際の車体速度による場合よりも早い段階で行われてしまう可能性があるといった問題がある。
そこで、本発明は、4輪駆動車の全車輪がホイルスピンしたような場合であっても、その後のエンジンブレーキトルク(駆動源ブレーキトルク)の制御を適切なタイミングで介入させることができる車両用制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用制御装置は、車輪速度を取得する車輪速度取得手段と、前記車輪速度に基づいて推定車体速度を推定する車体速度推定手段と、前記推定車体速度と前記車輪速度とに基づいて車輪がスリップ傾向にあるか否かを判断し、前記車輪が前記スリップ傾向である場合に前記車輪に付与する駆動源ブレーキトルクを制御してスリップ状態を解消する駆動源ブレーキトルク制御手段と、車両の前後方向の加速度を検出する加速度センサから前記加速度を取得する加速度取得手段と、を備えた4輪駆動車の車両用制御装置であって、前記車体速度推定手段は、前記加速度取得手段で取得した加速度に基づいて、前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかける制限手段を有し、かつ、前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけた値を推定車体速度として取得し、前記駆動源ブレーキトルク制御手段は、前記制限手段で前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけた推定車体速度を用いて前記駆動源ブレーキトルクを制御することを特徴とする。
この構成によれば、加速度センサで検出した加速度に基づいて推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけるので、例えば4輪駆動車の全車輪がホイルスピンしたような場合であっても、推定車体速度が実際の車体速度よりも高い側に離れた値に推定されてしまうのを抑えることができ、その後の駆動源ブレーキトルクの制御を適切なタイミングで介入させることができる。
また、前記した構成において、車両の加速中にホイルスピンが発生するか否かを予測するホイルスピン予測手段を備える場合には、前記制限手段は、前記ホイルスピン予測手段によりホイルスピンが発生すると予測された場合に、前記加速度取得手段で取得した加速度に基づいて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限するように構成されていてもよい。
これによれば、ホイルスピンが発生すると予測される場合に、加速度取得手段で取得した加速度に基づいて推定車体速度の増加側の変化量を制限するため、ホイルスピンの予測後に実際にホイルスピンが発生した際に推定車体速度が実際の車体速度よりも高く推定されてしまうのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記ホイルスピン予測手段は、前記車輪速度取得手段で取得された車輪速度から算出した車輪加速度と、前記加速度取得手段で取得された前記加速度とに基づいて、ホイルスピンの発生を予測するように構成されていてもよい。
これによれば、車輪速度から算出した車輪加速度と、加速度センサで検出した加速度とに基づいて、ホイルスピンの発生を好適に予測することができる。
また、前記した構成において、前記制限手段は、前記ホイルスピン予測手段によってホイルスピンが発生すると予測されていない場合には、予め設定された固定値を用いて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限するように構成されていてもよい。
これによれば、ホイルスピンが発生すると予測されていない場合には、加速度センサで検出した加速度(段差等の外乱の影響を受ける加速度センサの検出値)を用いずに制限を行うので、適切な推定車体速度を得ることができる。
また、前記した構成において、車両が悪路を走行しているか否かを判定する悪路判定手段を備える場合には、前記制限手段は、前記悪路判定手段によって悪路走行中と判定されている場合に、予め設定された固定値を用いて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限するように構成されていてもよい。
これによれば、悪路走行中において車輪速度に依存しない固定値を用いるため、悪路走行中における外乱の影響により車輪速度が大きく変化しても、推定車体速度を適切に制限することができる。
また、前記した構成において、車両の加速中に駆動トルクを減少させるための減少量を算出し、当該減少量に基づいてトラクションコントロールを実行するトラクションコントロール手段を備える場合には、前記トラクションコントロール手段は、前記駆動源ブレーキトルク制御手段で用いる推定車体速度とは異なる推定車体速度を用いて前記駆動トルクの減少量を算出するように構成されていてもよい。
これによれば、トラクションコントロールにおいて、加速度取得手段で取得した加速度に基づいて制限された推定車体速度とは異なる推定車体速度を用いるため、トラクションコントロールとブレーキトルク制御とで、それぞれの制御に適した推定車体速度を算出することができ、例えばトラクションコントロールでは、ブレーキトルク制御の制限をかけないことで、加速度センサに依存しない推定車体速度を用いることもできる。
本発明によれば、4輪駆動車の全車輪がホイルスピンしたような場合であっても、その後の駆動源ブレーキトルクの制御を適切なタイミングで介入させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 減速制限値および加速制限値を設定するためのマップである。 ホイルスピン予測手段の動作を示すフローチャートである。 エンジンブレーキトルク制御手段の動作を示すフローチャートである。 トラクションコントロール手段の動作を示すフローチャートである。 車両の急発進によりホイルスピンが発生した後、アクセル解除してエンジンブレーキが作動した場合の各パラメータの変化を示すタイムチャートである。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、車両2は、4つの車輪3のすべてが駆動輪となっている4輪駆動車であり、主に、ECU(Electronic Control Unit)200と、車両用制御装置の一例としての車両用ブレーキ液圧制御装置1と、駆動源の一例としてのエンジン9(内燃機関)を備えている。
ECU200は、エンジン9の制御を含めた車両全体の制御を行う制御装置であり、通信線により車両用ブレーキ液圧制御装置1の制御部100に接続されており、制御部100に対して相互に信号の送受信を行うことが可能となっている。また、ECU200には、エンジン9のエンジントルクを検出するトルクセンサ96と、エンジン9の回転数を検出するエンジン回転数センサ97と、アクセルペダル8のストロークを検出するアクセルペダルストロークセンサ94とが接続されている。
ECU200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、制御部100や各センサ94,96,97などからの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各演算処理を行うことによって制御を実行する。
車両用ブレーキ液圧制御装置1は、車両2の各車輪3に付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ液圧制御装置1は、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪3には、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダ5から供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダ4が備えられている。マスタシリンダ5とホイールシリンダ4とは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、ブレーキペダル6の踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダ5で発生したブレーキ液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダ4に供給される。
マスタシリンダ5には、エンジン9の吸入負圧などを利用して、ブレーキペダル6の操作を補助する倍力装置7が設けられている。
制御部100には、各車輪3の車輪速度を検出する車輪速度センサ91と、マスタシリンダ5の圧力を検出する圧力センサ92と、車両2に前後方向に加わる加速度を検出する加速度センサ93と、ブレーキペダル6のストロークを検出するブレーキペダルストロークセンサ95とが接続されている。そして、この制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、各センサ91〜93,95などからの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部100の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、運転者がブレーキペダル6に加える踏力に応じたブレーキ液圧を発生する液圧源であるマスタシリンダ5と、車輪ブレーキFR,FL,RR,RLとの間に配置されている。
液圧ユニット10は、ブレーキ液が流通する油路(液圧路)を有する基体であるポンプボディ11に油路と各種の電磁バルブが配置されることで構成されている。マスタシリンダ5の出力ポート5a,5bは、ポンプボディ11の入力ポート11aに接続され、ポンプボディ11の出力ポート11bは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時はポンプボディ11内の入力ポート11aから出力ポート11bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダル6の踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。なお、マスタシリンダ5の出力ポート5aに接続された液圧系統は、車輪ブレーキFL,RRに接続され、マスタシリンダ5の出力ポート5bに接続された液圧系統は、車輪ブレーキRL,FRに接続され、これらの各系統は、略同様の構成を有している。
各液圧系統は、入力ポート11aと、出力ポート11bを繋ぐ液圧路上に、供給する電流に応じてその上下流の液圧の差を調整可能な常開型比例電磁弁である調圧弁12が設けられている。調圧弁12には、並列して、出力ポート11b側へのみの流れを許容するチェック弁12aが設けられている。
調圧弁12よりも車輪ブレーキRL,FR,RL,FR側の液圧路は途中で分岐して、それぞれが出力ポート11bに接続されている。そして、各出力ポート11bに対応する各液圧路上には、それぞれ常開型比例電磁弁である入口弁13が配設されている。各入口弁13には、並列して、調圧弁12側へのみの流れを許容するチェック弁13aが設けられている。
各出力ポート11bとこれに対応する入口弁13との間の液圧路からは、それぞれ、常閉型電磁弁からなる出口弁14を介して調圧弁12と入口弁13の間に繋がる還流液圧路19Bが設けられている。
この還流液圧路19B上には、出口弁14側から順に、過剰なブレーキ液を一時的に吸収するリザーバ16、チェック弁16a、ポンプ17およびオリフィス17aが配設されている。チェック弁16aは、調圧弁12と入口弁13の間へ向けての流れのみを許容するように配置されている。ポンプ17は、モータ21により駆動され、調圧弁12と入口弁13の間へ向けての圧力を発生するように設けられている。オリフィス17aは、ポンプ17から吐出されたブレーキ液の圧力の脈動および調圧弁12が作動することにより発生する脈動を減衰させている。
入力ポート11aと調圧弁12を繋ぐ導入液圧路19Aと、還流液圧路19Bにおけるチェック弁16aとポンプ17の間の部分とは、吸入液圧路19Cにより接続されている。そして、吸入液圧路19Cには、常閉型電磁弁である吸入弁15が配設されている。
なお、導入液圧路19Aには、マスタシリンダ5の出力ポート5bに対応した方にのみ圧力センサ92が設けられている。圧力センサ92は、制御部100に接続されている。
以上のような構成の液圧ユニット10は、通常時には、各電磁弁に通電がなされず、入力ポート11aから導入されたブレーキ液圧は、調圧弁12、入口弁13を通って出力ポート11bに出力され、各ホイールシリンダ4にそのまま付与される。そして、アンチロックブレーキ制御を行う場合など、ホイールシリンダ4の過剰なブレーキ液圧を減圧する場合には、対応する入口弁13を閉じ、出口弁14を開くことで還流液圧路19Bを通してブレーキ液をリザーバ16へと流し、ホイールシリンダ4のブレーキ液を抜くことができる。また、運転者のブレーキペダル6の操作が無い場合にホイールシリンダ4の加圧を行う場合には、吸入弁15を開き、モータ21を駆動することで、ポンプ17の加圧力により積極的にホイールシリンダ4へブレーキ液を供給することができる。さらに、ホイールシリンダ4の加圧の程度を調整したい場合には、調圧弁12に流す電流を調整することで調整することができる。
次に、ECU200と制御部100の詳細について説明する。
図3に示すように、ECU200は、エンジン9から車輪3に加わるエンジンブレーキトルクを制御するエンジンブレーキトルク制御(Engine Drag torque Control:以下、「EDC」ともいう。)と、車輪3のホイルスピン時にエンジン9から車輪3に加わる駆動トルクを制御する駆動トルク制御(Traction Control System:以下、「TCS」ともいう。)とを実行可能なエンジントルク制御部210を備えている。
ここで、駆動トルクは、エンジン9からトランスミッション(減速機)を介して駆動輪に伝わるトルクであり、車両2の加速時における駆動トルクをプラスとすると、車両2のエンジンブレーキによる減速時には、マイナスのトルクとなる。そして、この減速時におけるマイナスの駆動トルクは、前述したエンジンブレーキトルクに相当する。
具体的に、エンジントルク制御部210は、EDCを実行する場合には、現状の駆動トルクに対して、制御部100から出力されてくる駆動トルクの増加量を加算することで、駆動トルクの目標トルクを算出し、駆動トルクが目標トルクとなるように、エンジン9のエンジントルクを制御している。詳しくは、エンジントルク制御部210は、駆動輪の駆動トルクが目標トルクとなるように、目標トルクと推定ギヤ比とからエンジントルクの目標値を決め、トルクセンサ96で検出したエンジントルクが前述した目標値となるようにエンジントルクを制御している。ここで、推定ギヤ比は、例えば、エンジン回転数センサ97で検出したエンジン回転数と、車輪速度センサ91からの信号に基づいて算出される駆動輪の平均車輪回転数とに基づいて算出することができる。
また、エンジントルク制御部210は、TCSを実行する場合には、現状の駆動トルクに対して、制御部100から出力されてくる駆動トルクの減少量を減算することで、目標トルクを算出し、その後はEDCのときと同様に、駆動トルクが目標トルクとなるようにエンジントルクを制御している。
なお、エンジントルク制御部210は、制御部100から駆動トルクの増加量や減少量を受信していないときには、アクセル操作量などに基づいた通常のエンジン制御を行うようになっている。
制御部100は、主に、車輪速度センサ91で検出した車輪速度と加速度センサ93で検出した加速度(以下、「加速度センサ値」という。)とに基づいて推定車体速度を推定する機能と、前述したEDCまたはTCSで用いるための目標トルクや駆動トルクの減少量を設定する機能とを有している。そして、制御部100は、ECU200に対して目標トルクまたは駆動トルクの減少量を出力することで、ECU200を介してEDCまたはTCSを実行するように構成されている。
詳しくは、制御部100は、車輪速度取得手段110と、加速度取得手段120と、ABS判定手段131と、悪路判定手段132と、故障判定手段133と、ホイルスピン予測手段134と、車体速度推定手段140と、駆動源ブレーキトルク制御手段の一例としてのエンジンブレーキトルク制御手段150と、トラクションコントロール手段160と、記憶手段170とを備えている。
車輪速度取得手段110は、車輪速度センサ91で検出した車輪速度を取得する手段であり、取得した車輪速度を、車体速度推定手段140、ABS判定手段131、悪路判定手段132およびホイルスピン予測手段134に出力する。
加速度取得手段120は、加速度センサ93から加速度センサ値を取得する手段であり、取得した加速度センサ値を、車体速度推定手段140(詳しくは、後述する制限手段141)、故障判定手段133およびホイルスピン予測手段134に出力する。
ABS判定手段131は、ブレーキペダルストロークセンサ95から出力されてくる信号と、車輪速度取得手段110から出力されてくる車輪速度と、車体速度推定手段140から出力されてくる推定車体速度とに基づいて、アンチロックブレーキ制御(以下、「ABS」ともいう。)を開始するか否かを判定する手段である。詳しくは、ABS判定手段131は、ブレーキペダルストロークセンサ95からの信号に基づいてブレーキペダル6が踏まれているか否かを判定するとともに、車輪速度と推定車体速度とに基づいて算出したスリップ量がABS開始閾値以上になったか否かを判定することで、ABSの実行を開始するか否かを判定する。
そして、ABS判定手段131は、ブレーキペダル6が踏まれ、かつ、スリップ量がABS開始閾値以上になったと判定した場合には、ABSの開始と判定する。ここで、ABS判定手段131は、スリップ量を車輪3ごとに算出し、複数の車輪3のうち少なくとも1つの車輪3においてスリップ量の条件が上記条件となった場合に、スリップ量の条件を満たしたと判定する。
そして、ABS判定手段131は、ABSの開始と判定した後は、ABSの終了条件が満たされるまでの間、ABSが実行中であることを示すABS実行中信号を制限手段141に出力する。ここで、ABSの終了条件は、例えば、ブレーキペダル6の踏み込みが解除されたことなどとすることができる。
悪路判定手段132は、車輪速度取得手段110から出力されてくる車輪速度に基づいて、車両2が悪路を走行しているか否かを判定する手段である。ここで、悪路判定は、例えば車輪速度の変動量に基づいて行うことができる。そして、悪路判定手段132は、悪路走行中であると判定すると、そのことを示す悪路信号を制限手段141に出力する。
故障判定手段133は、加速度取得手段120から出力されてくる加速度センサ値に基いて、加速度センサ93が故障しているか否かを判定する手段である。ここで、故障判定は、例えば車輪速度から算出される車輪加速度と、加速度センサ値とを比較することで行うことができる。そして、故障判定手段133は、加速度センサ93が故障していると判定すると、そのことを示す故障信号を制限手段141に出力する。
ホイルスピン予測手段134は、車輪速度取得手段110から出力されてくる車輪速度と、車輪速度から算出した車輪加速度と、加速度取得手段120から出力されてくる加速度センサ値と、車体速度推定手段140から出力されてくる推定車体速度とに基づいて、車両2の加速中にホイルスピンが発生するか否かを予測する手段である。なお、ホイルスピン予測手段134によるホイルスピン予測判定については、後で詳述する。そして、ホイルスピン予測手段134は、ホイルスピンが発生すると予測すると、そのことを示すホイルスピン予測信号を制限手段141に出力する。
車体速度推定手段140は、車輪速度取得手段110から出力されてくる車輪速度に基づいて推定車体速度を推定する手段であり、推定車体速度の前回値からの変化量が大きくなりすぎるのを抑えるため制限手段141を有している。制限手段141は、各判定手段131〜134から出力されてくる信号と、図4に示すマップとに基づいて、推定車体速度の減少側の変化量に制限をかけるための減速制限値を設定するとともに、推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけるための加速制限値を設定するように構成されている。
具体的に、制限手段141は、故障判定手段133から故障信号を受信している場合には、減速制限値を予め設定された固定値−Ldに設定し、加速制限値を予め設定された固定値Laに設定する。ここで、本実施形態では、加速中の加速度・車体速度を正の値で示し、減速中の加速度・車体速度を負の値で示すこととし、これに伴い、減速制限値を負の値で示し、加速制限値を正の値で示すこととする。なお、固定値−Ldは、例えば車両2の減速中に発生しうる加速度の大きさの最大値に設定することができ、固定値Laは、例えば車両2の加速中に発生しうる加速度の大きさの最大値に設定することができる。
制限手段141は、ABS判定手段131からABS実行中信号を受信している場合には、減速制限値を加速度センサ値に設定し、加速制限値を固定値Laに設定する。制限手段141は、悪路判定手段132から悪路信号を受信している場合には、減速制限値を固定値−Ldに設定し、加速制限値を固定値Laに設定する。
制限手段141は、ホイルスピン予測手段134からホイルスピン予測信号を受信している場合には、減速制限値を加速度センサ値に設定するとともに、加速制限値を加速度センサ値に設定する。
制限手段141は、通常時、つまり前述した4つの条件以外の場合には、減速制限値を加速度センサ値に設定し、加速制限値を、車体速度に応じて予め設定された固定値に設定する。詳しくは、制限手段141は、車体速度と、車体速度に対応するように設定された複数の固定値との関係を示す図示せぬマップから、車体速度に応じた固定値を取得し、この固定値を加速制限値とするようになっている。
車体速度推定手段140は、車輪速度の今回値から前回値を引いた車輪速度の変化量が、制限手段141で設定した減速制限値以上、加速制限値以下の範囲内にあるか否かを判定し、範囲内である場合には、算出した変化量を車輪速度の前回値に加算することで、仮車体速度を算出する。また、車体速度推定手段140は、変化量が減速制限値未満である場合には、減速制限値を車輪速度の前回値に加算することで仮車体速度を算出し、変化量が加速制限値より大きい場合には、加速度制限値を車輪速度の前回値に加算することで仮車体速度を算出する。
そして、車体速度推定手段140は、前述した仮車体速度を車輪3ごとに算出した後、これらの仮車体速度のうち最も低い仮車体速度を、推定車体速度として設定(推定)する。
車体速度推定手段140は、図3に示すように、推定車体速度を設定すると、設定した推定車体速度を、ABS判定手段131、ホイルスピン予測手段134およびエンジンブレーキトルク制御手段150に出力する。
エンジンブレーキトルク制御手段150は、車輪3がスリップ傾向にあるか否かを判定し、車輪3がスリップ傾向である場合に車輪3に付与するエンジンブレーキトルクを制御してスリップ状態を解消する手段である。詳しくは、エンジンブレーキトルク制御手段150は、車体速度推定手段140から出力されてくる推定車体速度と、車輪速度とに基づいて、スリップ量を算出し、算出したスリップ量がEDC開始・終了閾値TH1以上になったか否かを判定することで、車輪3がスリップ傾向にあるか否かを判定する。
ここで、スリップ量は、車輪3ごとに算出した複数のスリップ量のうち最大のスリップ量であってもよいし、複数のスリップ量の平均値であってもよい。なお、車輪速度は、車輪速度取得手段110から直接エンジンブレーキトルク制御手段150に出力されてもよいし、車輪速度取得手段110から車体速度推定手段140を介してエンジンブレーキトルク制御手段150に出力されてもよい。
エンジンブレーキトルク制御手段150は、車輪3がスリップ傾向にあると判定した場合には、スリップ量に基づいて駆動トルクの増加量を算出し、算出した増加量をエンジントルク制御部210に出力することで、エンジントルク制御部210を介してエンジンブレーキトルクを制御している。
トラクションコントロール手段160は、ホイルスピンが発生した場合においてTCSを実行する手段である。詳しくは、トラクションコントロール手段160は、第2車体速度推定手段162を備えている。
第2車体速度推定手段162は、車輪速度の変化量を算出し、算出した変化量が所定の加速度制限値(固定値La)未満であるときには、算出した変化量を車輪速度の前回値に加算することで仮車体速度を算出し、算出した変化量が加速度制限値以上であるときには、加速度制限値(固定値La)を車輪速度の前回値に加算することで仮車体速度を算出する。第2車体速度推定手段162は、前述した仮車体速度を車輪3ごとに算出した後、これらの仮車体速度のうち最も低い仮車体速度を、推定車体速度として設定(推定)する。なお、車輪速度の変化量の推定方法は、公知の方法を採用すればよい。
そして、トラクションコントロール手段160は、第2車体速度推定手段162で推定したTCS用の推定車体速度と、車輪速度とに基づいて、車両の加速中に車輪がスリップ傾向であるか否かを判断する。車両の加速中に車輪がスリップ傾向である場合には、トラクションコントロール手段160は、TCS用の推定車体速度と車輪速度とに基づいて、駆動トルクを減少させるための減少量を算出し、算出した減少量をエンジントルク制御部210に出力することで、エンジントルク制御部210を介して駆動トルクを制御している。
記憶手段170は、図4に示すマップ、各閾値、車輪速度の前回値などを記憶している。
次に、図5〜図7を参照して制御部100の動作を詳細に説明する。最初に、図5を参照して、ホイルスピン予測手段134によるホイルスピン予測判定について説明する。
図5に示すように、ホイルスピン予測手段134は、まず、車輪速度、推定車体速度および加速度センサ値を取得する(S1)。ここで、ホイルスピン予測手段134が取得する推定車体速度は、ホイルスピン予測手段134によりまだホイルスピンが発生すると予測される前の段階では、通常時の推定車体速度(速度違いによる固定値で制限された推定車体速度)であり、ホイルスピンが発生すると予測した後は、加速度センサ値で制限された推定車体速度である。
ステップS1の後、ホイルスピン予測手段134は、各車輪3の車輪速度から車輪加速度を車輪3ごとに算出する(S2)。ステップS2の後、ホイルスピン予測手段134は、加速度センサ値が0よりも大きいか否かを判定する(S3)。
ステップS3において加速度センサ値が0よりも大きいと判定した場合には(Yes)、ホイルスピン予測手段134は、同側輪の各車輪加速度が、加速度センサ値に所定のオフセット値を加算した値(以下、「加速度閾値」ともいう。)以上であるか否かを判断する(S4)。ここで、「同側輪」とは、左右の一方側の前後輪をいう。詳しくは、ステップS4において、ホイルスピン予測手段134は、左側の前後輪の各車輪加速度が加速度閾値以上であるという条件と、右側の前後輪の各車輪加速度が加速度閾値以上であるという条件の少なくとも一方の条件が揃った場合に、Yesと判定するようになっている。
ステップS4において同側輪の各車輪加速度が加速度閾値以上であると判定した場合には(Yes)、ホイルスピン予測手段134は、カウンタをカウントアップする(S5)。ステップS4において同側輪の各車輪加速度が加速度閾値未満であると判定した場合には(No)、ホイルスピン予測手段134は、同側輪の各車輪速度が推定車体速度以下であるか否かを判定する(S6)。
詳しくは、ステップS6において、ホイルスピン予測手段134は、左側の前後輪の各車輪速度が推定車体速度以下であるという条件と、右側の前後輪の各車輪速度が推定車体速度以下であるという条件の少なくとも一方の条件が揃った場合に、Yesと判定するようになっている。
ステップS6において同側輪の各車輪速度が推定車体速度以下であると判定した場合や(Yes)、ステップS3において加速度センサ値が0以下であると判定した場合には(No)、ホイルスピン予測手段134は、カウンタをクリアする(S7)。ステップS5またはステップS7の後や、ステップS6において同側輪の各車輪速度が推定車体速度よりも大きいと判定した場合には(No)、ホイルスピン予測手段134は、カウンタが判定閾値TH2以上になったか否かを判定する(S8)。
ステップS8においてカウンタが判定閾値TH2以上であると判定した場合には、ホイルスピン予測手段134は、ホイルスピンが発生すると予測して、ホイルスピン予測フラグFを1にして(S9)、本制御を終了する。また、ステップS8においてカウンタが判定閾値TH2未満であると判定した場合には、ホイルスピン予測手段134は、ホイルスピン予測フラグを0にして(S10)、本制御を終了する。
次に、図6を参照してエンジンブレーキトルク制御手段150による制御(EDC)について説明する。
図6に示すように、エンジンブレーキトルク制御手段150は、まず、車輪速度、推定車体速度を取得する(S11)。ここで、エンジンブレーキトルク制御手段150が取得する推定車体速度は、図4に示す各条件に応じて設定される各制限値で制限された推定車体速度であるが、特にホイルスピンが発生すると予測した後においては、加速度センサ値で制限された推定車体速度(以下、EDC用の推定車体速度ともいう。)となる。なお、以下の説明では、本発明に関係するEDC用の推定車体速度をエンジンブレーキトルク制御手段150が取得した場合の例を代表して説明する。
ステップS11の後、エンジンブレーキトルク制御手段150は、EDC用の推定車体速度から車輪速度を減算することでスリップ量を算出する(S12)。ステップS12の後、エンジンブレーキトルク制御手段150は、スリップ量がEDC開始・終了閾値TH1以上であるか否かを判定する(S13)。
ステップS13においてスリップ量がEDC開始・終了閾値TH1以上であると判定した場合には(Yes)、エンジンブレーキトルク制御手段150は、スリップ量に基づいて駆動トルクの増加量を算出した後(S14)、算出した増加量をエンジントルク制御部210に送信して(S15)、本制御を終了する。また、ステップS13においてスリップ量がEDC開始・終了閾値TH1未満であると判定した場合には(No)、エンジンブレーキトルク制御手段150は、そのまま本制御を終了する。
次に、図7を参照してトラクションコントロール手段160による制御(TCS)について説明する。
図7に示すように、トラクションコントロール手段160は、まず、車両の加速中に車輪がスリップ傾向であるか否かを判定することで、ホイルスピンが発生したか否かを判定する(S21)。ステップS21においてホイルスピンが発生したと判定した場合には(Yes)、トラクションコントロール手段160は、車輪速度とTCS用の推定車体速度との差であるスリップ量に基づいて、駆動トルクの減少量を算出する(S23)。ステップS23の後、トラクションコントロール手段160は、算出した減少量をエンジントルク制御部210に送信して(S24)、本制御を終了する。また、ステップS21においてホイルスピンが発生していないと判定した場合には(No)、トラクションコントロール手段160は、そのまま本制御を終了する。
次に、図8を参照して、低μ路において車両2が急発進して全車輪3においてホイルスピンが発生した後、アクセル解除してエンジンブレーキが作動した場合におけるTCSおよびEDCについて説明する。なお、図8(c),(d)において、「1」は、TCSまたはEDCを実行していることを示し、「0」は、TCSまたはEDCを実行していないことを示す。
図8(a)に示すように、時刻t0の時点から運転者がアクセルペダル8を強く踏み込むことで、各車輪3の車輪速度Vwが実際の車体速度Vaから離れるように上昇していくと、各車輪3に基づいて推定される推定車体速度Vcも車輪速度Vwに沿って上昇していく。そして、図8(b),(c)に示すように、ホイルスピン予測手段134が加速度センサ値や車輪加速度に基づいてホイルスピンが発生すると予測すると(時刻t1)、車体速度推定手段140は、EDC用の加速制限値(加速度センサ値)によりEDC用の推定車体速度Vceの算出を開始する。
時刻t1以降、EDC用の推定車体速度Vceは、EDC用の加速制限値(加速センサ値)で制限されることで、実際の車体速度Va付近の値をとりながら実際の車体速度Vaに沿って上昇していく。
一方、第2車体速度推定手段162は、TCS用の推定車体速度Vctを算出している。TCS用の推定車体速度Vctは、TCS用の加速制限値(固定値La)が高めの値であることから、時刻t1の経過後、しばらくの間車輪速度Vw付近の値をとりながら車輪速度Vwに沿って上昇し、その後、TCS用の加速制限値で制限される(時刻t2)。これにより、TCS用の推定車体速度Vctは、EDC用の推定車体速度Vceよりも高めの値に算出される。
また、時刻t2において、ホイルスピンが発生した場合には、トラクションコントロール手段160は、TCSを開始し、その後は、TCSの終了条件が揃ったときにTCSを終了させ(時刻t21,t3)、TCSの開始条件が揃ったときにTCSを開始させる(時刻t22)。
その後、図8(a)〜(c)に示すように、実際の車体速度Vaが増加から減少に切り替わる、つまり加速度センサ値が0以下になると(時刻t3)、ホイルスピン予測手段134がホイルスピン予測フラグFを0にする。そして、車体速度推定手段140は、EDC用の推定車体速度Vceを基準にして、通常時の減速制限値および加速制限値を用いて推定車体速度Vcを算出する。これにより、時刻t3以降に行うEDCにおいて、実際の車体速度Vaに近い値をとる推定車体速度Vcを用いることが可能となっている。
図8(a),(d)に示すように、時刻t3の後、スリップ量がEDC開始・終了閾値TH1以上になると(時刻t4)、エンジンブレーキトルク制御手段150は、EDCの実行を開始する。その後、エンジンブレーキトルク制御手段150は、スリップ量がEDC開始・終了閾値TH1未満になると(時刻t5)、EDCを終了させる。その後も同様にして、エンジンブレーキトルク制御手段150は、スリップ量とEDC開始・終了閾値TH1とに基づいて、EDCの開始(時刻t6)、終了(時刻t7)を行う。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
EDCに入る前のホイルスピン中(ホイルスピン予測の後のホイルスピン中)において加速度センサ値に基づいて推定車体速度Vceの増加側の変化量に制限をかけるので、全車輪3がホイルスピンしたような場合であっても、推定車体速度Vceが実際の車体速度Vaよりも高い側に離れた値に推定されてしまうのを抑えることができ、その後のEDCを適切なタイミングで介入させることができる。
車輪加速度と加速度センサ値とに基づいてホイルスピンの予測を行うので、ホイルスピンの発生を好適に予測することができる。
ホイルスピンの発生が予測されていない加速時には、図4に示すように加速制限値を固定値(Laもしくは速度に応じた固定値)とする、つまり段差等の外乱の影響を受ける加速度センサ値を用いずに制限を行うので、適切な推定車体速度を得ることができる。
悪路走行中の場合には、加速制限値を車輪速度に依存しない固定値Laとするので、悪路走行中における外乱の影響により車輪速度が大きく変化しても、推定車体速度を適切に制限することができる。
TCSにおいて、加速度センサ値に基づいて制限された推定車体速度Vceではなく、高めの固定値Laで制限された推定車体速度Vctを用いるので、推定車体速度Vctと車輪速度Vwの差が大きくなりすぎることが抑えられ、駆動トルクの減少量が大きくなりすぎるのを抑えることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、前記実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
前記実施形態では、駆動源としてエンジン9を例示したが、本発明はこれに限定されず、駆動源は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車に設けられる電動モータであってもよい。
前記実施形態では、車両用制御装置として車両用ブレーキ液圧制御装置1(ブレーキ圧制御手段)を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、車両用制御装置を、ECU(駆動源制御装置)と、車両用ブレーキ液圧制御装置とで構成してもよい。この場合には、例えば、車体速度推定手段、エンジンブレーキトルク制御手段、トラクションコントロール手段などを、ECUに設けてもよい。
1 車両用ブレーキ液圧制御装置
3 車輪
93 加速度センサ
100 制御部
110 車輪速度取得手段
120 加速度取得手段
140 車体速度推定手段
141 制限手段
150 エンジンブレーキトルク制御手段

Claims (6)

  1. 車輪速度を取得する車輪速度取得手段と、前記車輪速度に基づいて推定車体速度を推定する車体速度推定手段と、前記推定車体速度と前記車輪速度とに基づいて車輪がスリップ傾向にあるか否かを判断し、前記車輪が前記スリップ傾向である場合に前記車輪に付与する駆動源ブレーキトルクを制御してスリップ状態を解消する駆動源ブレーキトルク制御手段と、車両の前後方向の加速度を検出する加速度センサから前記加速度を取得する加速度取得手段と、を備えた4輪駆動車の車両用制御装置であって、
    前記車体速度推定手段は、前記加速度取得手段で取得した加速度に基づいて、前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかける制限手段を有し、かつ、前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけた値を推定車体速度として取得し、
    前記駆動源ブレーキトルク制御手段は、前記制限手段で前記推定車体速度の増加側の変化量に制限をかけた推定車体速度を用いて前記駆動源ブレーキトルクを制御することを特徴とする車両用制御装置。
  2. 車両の加速中にホイルスピンが発生するか否かを予測するホイルスピン予測手段を備え、
    前記制限手段は、前記ホイルスピン予測手段によりホイルスピンが発生すると予測された場合に、前記加速度取得手段で取得した加速度に基づいて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限することを特徴とする請求項1に記載の車両用制御装置。
  3. 前記ホイルスピン予測手段は、前記車輪速度取得手段で取得された車輪速度から算出した車輪加速度と、前記加速度取得手段で取得された前記加速度とに基づいて、ホイルスピンの発生を予測することを特徴とする請求項2に記載の車両用制御装置。
  4. 前記制限手段は、前記ホイルスピン予測手段によってホイルスピンが発生すると予測されていない場合には、予め設定された固定値を用いて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限することを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用制御装置。
  5. 車両が悪路を走行しているか否かを判定する悪路判定手段を備え、
    前記制限手段は、前記悪路判定手段によって悪路走行中と判定されている場合には、予め設定された固定値を用いて前記推定車体速度の増加側の変化量を制限することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車両用制御装置。
  6. 車両の加速中に駆動トルクを減少させるための減少量を算出し、当該減少量に基づいてトラクションコントロールを実行するトラクションコントロール手段を備え、
    前記トラクションコントロール手段は、前記駆動源ブレーキトルク制御手段で用いる推定車体速度とは異なる推定車体速度を用いて前記駆動トルクの減少量を算出することを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の車両用制御装置。
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