JP2015168411A - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリット路の判定精度を向上することができる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車両用ブレーキ制御装置は、スプリット路判定情報を取得する判定情報取得手段(車輪減速度取得手段112、横加速度取得手段113)と、スプリット路判定情報とスプリット路判定閾値とに基づいて少なくとも1つの判定条件を満たすと判定した場合に、車輪の接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であると判定する判定手段(スプリット路判定手段140)と、外気温を取得する外気温取得手段114と、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が所定温度以下である場合よりも判定手段によってスプリット路であると判定され難くなるようにスプリット路判定閾値を設定する閾値設定手段120とを備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、車輪の接地路面の摩擦係数が左右で異なるスプリット路であるか否かを判定可能な車両用ブレーキ制御装置に関する。
従来、スプリット路を判定可能な車両用ブレーキ制御装置として、車輪減速度(負の値)の最大値が第1の閾値以上であって、左右の車輪の車輪減速度の差が第2の閾値以上であるときに、スプリット路であると判定するものが知られている(特許文献1参照)。
特開2013−132973号公報
ところで、常温時は、路面が凍結するような低温時に比べ、スプリット路になる可能性は低い。しかしながら、従来技術では、外気温の状態に関わらず、判定条件が常に一定であるため、判定精度をより向上させることが望まれていた。
そこで、本発明は、スプリット路の判定精度を向上することができる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る車両用ブレーキ制御装置は、スプリット路判定情報を取得する判定情報取得手段と、前記スプリット路判定情報とスプリット路判定閾値とに基づいて少なくとも1つの判定条件を満たすと判定した場合に、車輪の接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であると判定する判定手段と、外気温を取得する外気温取得手段と、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記判定手段によってスプリット路であると判定され難くなるように前記スプリット路判定閾値を設定する閾値設定手段とを備えることを特徴とする。
この構成によれば、例えば路面が凍結するような低温時よりも温度が高い常温時においては、スプリット路であると判定され難くなるので、スプリット路の判定精度を向上することができる。
また、前記した構成において、前記スプリット路判定情報は、左右の車輪減速度の差を含み、前記スプリット路判定閾値は、前記左右の車輪減速度の差に対応した第1閾値を含み、前記判定条件は、前記左右の車輪減速度の差が前記第1閾値よりも大きいことであり、前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第1閾値を大きな値に設定するように構成されていてもよい。
これによれば、左右の車輪減速度の差を用いたスプリット路の判定精度を向上することができる。
また、前記した構成において、前記スプリット路判定情報は、複数の車輪減速度のうちの最大値を含み、前記スプリット路判定閾値は、前記最大値に対応した第2閾値を含み、前記判定条件は、前記最大値が前記第2閾値よりも大きいことであり、前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第2閾値を大きな値に設定するように構成されていてもよい。
これによれば、車輪減速度を用いたスプリット路の判定精度を向上することができる。
また、前記した構成において、前記スプリット路判定情報は、横加速度を含み、前記スプリット路判定閾値は、前記横加速度に対応した第3閾値を含み、前記判定条件は、前記横加速度が前記第3閾値よりも小さいことであり、前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第3閾値を小さな値に設定するように構成されていてもよい。
これによれば、横加速度を用いたスプリット路の判定精度を向上することができる。
本発明によれば、スプリット路の判定精度を向上することができる。
実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 制御部の動作を示すフローチャートである。 スプリット路の判定方法の一例を示すタイムチャートである。
次に、実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置Aは、車両CRの各車輪Wに付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ制御装置Aは、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪Wには、それぞれ車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源としてのマスタシリンダMCから供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダHが備えられている。マスタシリンダMCとホイールシリンダHとは、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、通常時には、ブレーキペダルBPの踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダMCで発生したブレーキ液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダHに供給される。
制御部100には、マスタシリンダMCの圧力を検出する圧力センサ91と、各車輪Wの車輪速度を検出する車輪速センサ92と、外気温を検出する温度センサ93と、車両CRに左右方向にかかる加速度(以下、横加速度という。)を検出する横加速度センサ94が接続されている。そして、この制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えており、各センサ91〜94からの入力と、ROMに記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。なお、制御部100の詳細は、後述することとする。
図2に示すように、液圧ユニット10は、マスタシリンダMCと車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとの間に配置されている。マスタシリンダMCの二つの出力ポートM1,M2は、液圧ユニット10の入口ポート10aに接続され、出口ポート10bが、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時は液圧ユニット10内の入口ポート10aから出口ポート10bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダルBPの踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。
液圧ユニット10には、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに対応して四つの入口弁1、四つの出口弁2、および四つのチェック弁1aが設けられている。また、液圧ユニット10には、マスタシリンダMCの出力ポートM1,M2に対応した各液圧路11,12のそれぞれに、リザーバ3、ポンプ4、オリフィス5aが設けられている。また、液圧ユニット10には、各ポンプ4を駆動するための共通のモータ6が設けられている。
入口弁1は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダMCとの間に設けられた常開型の比例電磁弁である。入口弁1は、通常時に開いていることで、マスタシリンダMCから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへブレーキ液圧が伝達するのを許容している。また、入口弁1は、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により閉塞されることで、ブレーキペダルBPから各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達する液圧を遮断する。
出口弁2は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとリザーバ3との間に設けられた常閉型の電磁弁である。出口弁2は、通常時に閉塞されているが、車輪Wがロックしそうになったときに制御部100により開放されることで、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに加わる液圧をリザーバ3に逃がす。
チェック弁1aは、各入口弁1に並列に接続されている。このチェック弁1aは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、ブレーキペダルBPからの入力が解除された場合に入口弁1を閉じた状態にしたときにおいても、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダMC側へのブレーキ液の流れを許容する。
リザーバ3は、各出口弁2が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する機能を有している。
ポンプ4は、リザーバ3とマスタシリンダMCとの間に設けられており、リザーバ3で貯溜されているブレーキ液を吸入し、そのブレーキ液をオリフィス5aを介してマスタシリンダMCに戻す機能を有している。
入口弁1および出口弁2は、制御部100により開閉状態が制御されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダHのブレーキ液圧を制御する。例えば、入口弁1が開、出口弁2が閉となる通常状態では、ブレーキペダルBPを踏んでいれば、マスタシリンダMCからの液圧がそのままホイールシリンダHへ伝達して増圧状態となり、入口弁1が閉、出口弁2が開となれば、ホイールシリンダHからリザーバ3側へブレーキ液が流出して減圧状態となり、入口弁1と出口弁2が共に閉となれば、ブレーキ液圧が保持される保持状態となる。
次に、制御部100の詳細について説明する。
制御部100は、液圧ユニット10を制御して各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに設定した制動力を与えることにより車両を安定化させる制御を実行する装置である。このため、制御部100は、図3に示すように、車両速度取得手段111と、判定情報取得手段の一例としての車輪減速度取得手段112および横加速度取得手段113と、外気温取得手段114と、閾値設定手段120と、アンチロックブレーキ制御手段130と、判定手段としてのスプリット路判定手段140と、制動力差設定手段の一例としての差圧設定手段150と、制御実行手段160と、記憶手段190とを主に備えて構成されている。
車両速度取得手段111は、車輪速センサ92から、車輪速度WSの情報(車輪速センサ92のパルス信号)を取得し、この車輪速度WSの情報に基づいて公知の手法により車両速度Vを算出して取得する手段である。算出した車両速度Vは、アンチロックブレーキ制御手段130に出力される。
車輪減速度取得手段112は、各車輪速センサ92から取得した車輪速度WSの情報に基づいて、各車輪Wの車輪減速度WDを算出して取得する手段である。詳しくは、車輪減速度取得手段112は、今回の車輪速度WSから前回の車輪速度WSを引いて車輪Wの車輪減速度WDを算出する。つまり、車両の減速時は、車輪減速度WDはマイナスの値となっている。
そして、車輪減速度取得手段112は、算出した複数の車輪減速度WDのうち最大値WDmaxとなる車輪減速度WD(最も減速度が出ていない車輪の車輪減速度)をスプリット路判定情報として算出して取得し、この車輪減速度WDの最大値WDmaxをスプリット路判定手段140に出力する。また、車輪減速度取得手段112は、左右の前輪の車輪減速度WDの差(以下、車輪減速度差ΔDともいう。)と、左右の後輪の車輪減速度差ΔDとをスプリット路判定情報として算出して取得し、これらの車輪減速度差ΔDをスプリット路判定手段140に出力する。
横加速度取得手段113は、横加速度センサ94から横加速度SAを取得する手段である。取得した横加速度SAは、スプリット路判定情報としてスプリット路判定手段140に出力される。
外気温取得手段114は、温度センサ93から外気温Tを取得する手段である。取得した外気温Tは、閾値設定手段120に出力される。
閾値設定手段120は、外気温取得手段114から出力されてくる外気温Tに基づいて、スプリット路判定手段140での判定に用いるスプリット路判定閾値を設定する手段である。具体的に、記憶手段190には、外気温Tが所定温度以下のときに用いる低温用閾値と、外気温Tが所定温度よりも高いときに用いる常温用閾値が記憶されており、閾値設定手段120は、外気温Tが所定温度以下のときには、記憶手段190から低温用閾値を読み込んで、当該低温用閾値をスプリット路判定手段140に出力する。また、閾値設定手段120は、外気温Tが所定温度よりも高いときには、記憶手段190から常温用閾値を読み込んで、当該常温用閾値をスプリット路判定手段140に出力する。
ここで、所定温度は、例えば路面が凍結するような温度に設定することができる。また、常温用閾値は、低温用閾値よりも、スプリット路判定手段140によってスプリット路と判定され難くなるような値に設定されている。さらに、常温用閾値および低温用閾値は、スプリット路判定手段140での後述する3つの判定条件に対応して、それぞれ3つずつ設定されている。
アンチロックブレーキ制御手段130は、車輪速度WSと車両速度Vに基づいて、公知の手法により、アンチロックブレーキ制御を実行するか否かを車輪Wごとに判定するとともに、アンチロックブレーキ制御時の液圧制御の指示(ホイールシリンダH内の液圧を増圧状態、保持状態および減圧状態のいずれかにするかの指示)を車輪Wごとに決定する手段である。アンチロックブレーキ制御を実行する旨の情報は、スプリット路判定手段140に出力され、決定した液圧制御の指示は、制御実行手段160に出力される。
スプリット路判定手段140は、アンチロックブレーキ制御を実行するときに、車輪Wの接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であるか否かを判定する手段である。詳しくは、スプリット路判定手段140は、スプリット路判定情報とスプリット路判定閾値とに基づいて3つの判定条件をすべて満たしたか否かを判定しており、3つの判定条件をすべて満たした場合にスプリット路であると判定している。
具体的に、スプリット路判定手段140は、車輪減速度取得手段112から出力されてくる左右前輪の車輪減速度差ΔDおよび左右後輪の車輪減速度差ΔDの少なくとも一方が、車輪減速度差に対応した第1閾値TH1よりも大きい場合には、第1判定条件を満たすと判断する。
また、スプリット路判定手段140は、車輪減速度取得手段112から出力されてくる車輪減速度WDの最大値WDmaxが、当該最大値WDmaxに対応した第2閾値TH2よりも大きい場合には、第2判定条件を満たすと判断する。ここで、第2閾値TH2は、車両の減速時において車輪減速度WDがマイナスの値で算出されることから、マイナスの値に設定されている。
なお、第2判定では、減速度が出ているか否かを判定しており、所定の車輪減速度(すなわち、第2閾値TH2)よりも減速度が出ていないときに、第2判定条件を満たすと判断される。そのため、例えば、車輪減速度をプラスの値として算出する場合には、第2閾値をプラスの値として設定し、車輪減速度の最小値が、最小値に対応した第2閾値よりも小さいという条件を、第2判定条件とすればよい。
また、スプリット路判定手段140は、横加速度取得手段113から出力されてくる横加速度SAが、横加速度SAに対応した第3閾値TH3よりも小さい場合には、第3判定条件を満たすと判断する。
そして、各閾値TH1〜TH3は、前述した閾値設定手段120によって外気温Tに応じて適宜設定されるようになっている。詳しくは、記憶手段190には、外気温Tが所定温度以下であるときに第1閾値TH1として設定するための低温用第1閾値TH11と、外気温Tが所定温度よりも高いときに第1閾値TH1として設定するための常温用第1閾値TH12が記憶されている。常温用第1閾値TH12は、低温用第1閾値TH11よりも大きな値に設定されている。
また、記憶手段190には、外気温Tが所定温度以下であるときに第2閾値TH2として設定するための低温用第2閾値TH21と、外気温Tが所定温度よりも高いときに第2閾値TH2として設定するための常温用第2閾値TH22が記憶されている。常温用第2閾値TH22は、低温用第2閾値TH21よりも大きな値に設定されている。
また、記憶手段190には、外気温Tが所定温度以下であるときに第3閾値TH3として設定するための低温用第3閾値TH31と、外気温Tが所定温度よりも高いときに第3閾値TH3として設定するための常温用第3閾値TH32が記憶されている。常温用第3閾値TH32は、低温用第3閾値TH31よりも小さな値に設定されている。
そして、スプリット路判定手段140は、スプリット路であると判定すると、そのことを示す情報を差圧設定手段150に出力する。
差圧設定手段150は、スプリット路において、高摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力と低摩擦係数側の車輪ブレーキの制動力との差である制動力差を設定する手段である。本実施形態においては、制動力差に相当する値として、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差である差圧DPを設定する。
なお、差圧の設定方法は、公知の方法を採用すればよく、例えば、車両速度や舵角に基づいて差圧を設定することができる。
そして、差圧設定手段150は、スプリット路判定手段140からスプリット路であることを示す情報を受け取ることにより差圧DPを設定すると、設定した差圧DPを制御実行手段160に出力する。また、差圧設定手段150は、スプリット路判定手段140からスプリット路であることを示す情報を受け取っていない場合には、差圧DPを設定しない。
制御実行手段160は、アンチロックブレーキ制御手段130が決定した液圧制御の指示や、差圧設定手段150が設定した差圧DPに基づいて、公知の手法により、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのブレーキ液圧を制御する手段である。詳しくは、アンチロックブレーキ制御を実行する車輪ブレーキについては、アンチロックブレーキ制御手段130が決定した液圧制御の指示に基づいて、液圧ユニット10を制御する。また、スプリット路であると判定されているときに、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧と低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧との差が差圧DPを超えそうな場合は、高摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧が、低摩擦係数側の車輪ブレーキのブレーキ液圧に、差圧DPを加算した値となるように、液圧ユニット10を制御する。液圧ユニット10の具体的な制御は公知であるので詳細な説明は省略するが、簡単に説明すると、入口弁1および出口弁2に出力する電流を調整するとともに、必要に応じてモータ6を作動させてポンプ4を駆動するように制御する。
記憶手段190は、前述した低温用閾値および常温用閾値を記憶する他、制御部100の動作に必要なプログラムや定数、マップ、計算結果などを適宜記憶する手段である。
次に、図4を参照して制御部100によるスプリット路の判定方法を詳細に説明する。
図4に示すように、制御部100は、まず、外気温Tが所定温度よりも高いか否かを判定する(S1)。ステップS1において外気温Tが所定温度以下の場合には(NO)、制御部100は、スプリット路判定閾値を低温用閾値に設定する(S2)。詳しくは、制御部100は、ステップS2において、第1判定条件で用いる第1閾値TH1を低温用第1閾値TH11に設定し、第2判定条件で用いる第2閾値TH2を低温用第2閾値TH21に設定し、第3判定条件で用いる第3閾値TH3を低温用第3閾値TH31に設定する。
また、ステップS1において外気温Tが所定温度よりも高い場合には(YES)、制御部100は、スプリット路判定閾値を常温用閾値に設定する(S3)。詳しくは、制御部100は、ステップS3において、第1判定条件で用いる第1閾値TH1を常温用第1閾値TH12に設定し、第2判定条件で用いる第2閾値TH2を常温用第2閾値TH22に設定し、第3判定条件で用いる第3閾値TH3を常温用第3閾値TH32に設定する。
ステップS2またはステップS3の後、制御部100は、左右の前輪または左右の後輪の車輪減速度差ΔDが第1閾値TH1よりも大きいか否かを判定する(S4)。ステップS4において車輪減速度差ΔDが第1閾値TH1よりも大きいと判定した場合には(YES)、制御部100は、車輪減速度WDの最大値WDmaxが第2閾値TH2よりも大きいか否かを判定する(S5)。
ステップS5において車輪減速度WDの最大値WDmaxが第2閾値TH2よりも大きいと判定した場合には(YES)、制御部100は、横加速度SAが第3閾値TH3よりも小さいか否かを判定する(S6)。ステップS6において横加速度SAが第3閾値TH3よりも小さいと判定した場合(YES)、つまり、3つの判定条件をすべて満たしたと判定した場合には、制御部100は、スプリット路であると判定して、スプリット路であることを示すフラグFを1に設定して、本制御を終了する。
ステップS4〜S6のいずれかにおいてNOと判定した場合、つまり3つの判定条件の1つの判定条件を満たしていないと判定した場合には、制御部100は、スプリット路でないと判定して、フラグFを0に設定して、本制御を終了する。
次に、車両CRが常温時にスプリット路でない路面を走行する際のスプリット路の判定方法の一例について図5を参照して詳細に説明する。
図5(a),(e)に示すように、運転者がブレーキペダルBPを踏むと(時刻t1)、各ホイールシリンダH内のブレーキ液圧(例えば、左右前輪のブレーキ液圧PL,PR)が昇圧されていき、各車輪速度(例えば、左右前輪の車輪速度WSL,WSR)が徐々に下がっていく。左右の前輪のうち左側前輪の車輪速度WSLが車両速度Vに対して所定値以上小さくなると(時刻t2)、左側前輪に対してアンチロックブレーキ制御が開始され、左側前輪のホイールシリンダH内のブレーキ液圧PLが減圧される。
アンチロックブレーキ制御が開始されると(時刻t2)、制御部100は、現在走行している路面がスプリット路であるか否かを判断する。なお、図5の例においては、車輪減速度の最大値WDmax、左右前輪の車輪減速度差ΔDおよび横加速度SAが図5(b)〜(d)に示すように変化するものとする。
この場合において、例えば従来のように外気温に関わらずスプリット路判定閾値を一定の値に固定すると(例えば3つの閾値TH1,TH2,TH3を低温用の閾値TH11,TH21,TH31に固定すると)、時刻t2において、3つの判定条件のすべてが満たされるので、スプリット路であると誤判定される。詳しくは、時刻t2において、図5(c)に示すように、車輪減速度差ΔD>第1閾値TH1(=TH11)となることで第1判定条件が満たされ、図5(b)に示すように、車輪減速度WDの最大値WDmax>第2閾値TH2(=TH21)となることで第2判定条件が満たされ、図5(d)に示すように、横加速度SA<第3閾値TH3(TH31)となることで第3判定条件が満たされる。そして、このようにスプリット路であると判定されると、図5(e)に破線で示すように、時刻t2以降の制御において、差圧が設定され、右側前輪のブレーキ液圧Prが、左側前輪のブレーキ液圧PLに差圧を加えた値に制限される。
これに対し、本実施形態では、制御部100が、常温時においては、温度センサ93から取得した外気温Tが所定温度よりも高いと判断するので、図5(b)〜(d)に示すように、制御部100は、3つの閾値TH1,TH2,TH3を常温用の閾値TH12,TH22,TH32に設定する。これにより、時刻t2において、スプリット路であると判定されなくなる(図5の例では、3つの判定条件のすべてが満たされなくなる)。
詳しくは、時刻t2において、図5(c)に示すように、車輪減速度差ΔD<第1閾値TH1(=TH12)となることで第1判定条件が満たされなくなり、図5(b)に示すように、車輪減速度WDの最大値WDmax<第2閾値TH2(=TH22)となることで第2判定条件が満たされなくなり、図5(d)に示すように、横加速度SA>第3閾値TH3(TH32)となることで第3判定条件が満たされなくなる。そして、このようにスプリット路であると判定されないと、図5(e)に太めの実線で示すように、時刻t2以降の制御において、差圧が設定されず、右側前輪のブレーキ液圧PRを、差圧で制限することなく、大きくすることができる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
路面が凍結するような低温時よりも温度が高い常温時においては、スプリット路であると判定され難くなるので、スプリット路の判定精度を向上することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、スプリット路の判定条件を3つとしたが、本発明はこれに限定されず、判定条件は、少なくとも1つ設ければよい。
前記実施形態では、複数の判定条件のすべての閾値を外気温に応じて設定することとしたが、本発明はこれに限定されず、複数の判定条件のうち少なくとも1つの判定条件の閾値を外気温に応じて設定するようにしてもよい。
前記実施形態では、車輪減速度をマイナスの値として扱ったが、本発明はこれに限定されず、車輪減速度をプラスの値として扱ってもよい。なお、この場合には、第2閾値をプラスの値として設定し、車輪減速度の最小値が、最小値に対応した第2閾値よりも小さいという条件を、第2判定条件とすればよい。さらに、この場合には、閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が所定温度以下である場合よりも第2閾値を小さな値に設定するように構成すればよい。
前記実施形態では、ブレーキ液を利用した車両用ブレーキ制御装置Aを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばブレーキ液を利用せずに電動モータによりブレーキ力を発生させる電動ブレーキ装置を制御するための車両用ブレーキ制御装置であってもよい。
112 車輪減速度取得手段
113 横加速度取得手段
114 外気温取得手段
120 閾値設定手段
140 スプリット路判定手段

Claims (4)

  1. スプリット路判定情報を取得する判定情報取得手段と、
    前記スプリット路判定情報とスプリット路判定閾値とに基づいて少なくとも1つの判定条件を満たすと判定した場合に、車輪の接地路面の摩擦係数が左右で所定以上異なるスプリット路であると判定する判定手段とを備えた車両用ブレーキ制御装置であって、
    外気温を取得する外気温取得手段と、
    外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記判定手段によってスプリット路であると判定され難くなるように前記スプリット路判定閾値を設定する閾値設定手段とを備えることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記スプリット路判定情報は、左右の車輪減速度の差を含み、
    前記スプリット路判定閾値は、前記左右の車輪減速度の差に対応した第1閾値を含み、
    前記判定条件は、前記左右の車輪減速度の差が前記第1閾値よりも大きいことであり、
    前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第1閾値を大きな値に設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  3. 前記スプリット路判定情報は、複数の車輪減速度のうちの最大値を含み、
    前記スプリット路判定閾値は、前記最大値に対応した第2閾値を含み、
    前記判定条件は、前記最大値が前記第2閾値よりも大きいことであり、
    前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第2閾値を大きな値に設定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ制御装置。
  4. 前記スプリット路判定情報は、横加速度を含み、
    前記スプリット路判定閾値は、前記横加速度に対応した第3閾値を含み、
    前記判定条件は、前記横加速度が前記第3閾値よりも小さいことであり、
    前記閾値設定手段は、外気温が所定温度よりも高い場合には、外気温が前記所定温度以下である場合よりも前記第3閾値を小さな値に設定することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
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