JP6447182B2 - 自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法 - Google Patents

自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法に関し、より詳細には、自動変速時に運転者の意図したキックダウン操作による加速を実現する自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法に関する。
自動変速機の変速操作の一つに、運転者が加速しようとアクセルペダルを踏み込んだときに変速段を一段下げる、つまり変速段をダウンシフトするキックダウン操作がある。
これに関して、アクセル開度の全開を超えてアクセルペダルの更なる踏み込み操作を検出するキックダウンスイッチを備えて、運転者にキックダウンの意図がある場合、すなわちアクセルペダルの更なる踏み込み操作があった場合にその踏み込み操作をキックダウン操作として、ダウンシフトを行える装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この装置は、キックダウンスイッチを用いることで、運転者の意図するキックダウン操作が可能になるが、一方、車速やアクセル開度がアップシフト線の付近にある状況で、キックダウン操作が行われると、ダウンシフトした後に直ぐにアップシフトする、所謂シフトビジーの状態が発生するので、燃費及びドライバビリティが悪化するという問題があった。
そこで、本願発明の発明者は、アップシフト線におけるアクセル開度の全開のときの車速である高開度車速から低車速側に、予め設定された車速軸方向の車速幅を有した不感帯を設け、不感帯でキックダウンスイッチがオンになった場合には、変速段のダウンシフトを禁止する制御を行い、不感帯の範囲より低車速でキックダウンスイッチがオンになった場合には、変速段のダウンシフトを実行する制御を行う構成にした自動変速機の制御装置を考案した。
この制御装置によれば、不感帯で、キックダウン操作が生じた場合には、変速段をダウンシフトしないので、シフトビジーを回避できる。
一方、自動変速機の制御装置には、ノーマルモードのシフトマップと、ノーマルモードのシフトマップのアップシフト線よりも、アップシフト線の高開度側を低速側にしたエコモードのシフトマップとの複数のシフトマップを備え、それらを切り換えて自動変速機の変速段をアップシフトする及びダウンシフトするものがある。
本願発明の発明者は、この複数のシフトマップに対して、上記の不感帯を設けると、特に、エコモードのシフトマップにおいては、ダウンシフト線と不感帯との間が狭くなり、運転者の意図したキックダウン操作による加速を実現できないことがあるという問題が新たに生じることを発見した。
特開2013−87782号公報
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、その課題は、自動変速時に運転者
の意図したキックダウン操作による加速を実現する自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の自動変速機の制御装置は、車速及びアクセルペダルのアクセル開度に基づいたアップシフト線及びダウンシフト線が変速段ごとに設定された複数のシフトマップを有して、自動変速時に、選択されたシフトマップを用いて自動変速機の変速段のアップシフト及びダウンシフトを実行する制御を行うと共に、前記アクセル開度が全開を超えても踏み込み可能に構成されたアクセルペダルに設けられたキックダウンスイッチと接続されて、該アクセルペダルに前記アクセル開度の全開を超えて踏み込まれるキックダウン操作が生じて、該キックダウンスイッチがオンになった場合に、変速段のダウンシフトを実行する制御を行う自動変速機の制御装置において、前記アップシフト線における前記アクセル開度の全開のときの車速である高開度車速から低車速側に、予め設定された車速軸方向の車速幅を有した不感帯を設け、前記不感帯で前記キックダウンスイッチがオンになり、変速段のダウンシフトを禁止する制御を実行する前に、現在選択されているシフトマップよりも前記ダウンシフト線と前記不感帯との間が広く設定されたシフトマップを選択し、そのシフトマップに切り換えた後に、変速段のダウンシフトを実行する制御を行って、切り換えられる前のシフトマップの前記不感帯による変速段のダウンシフトを禁止する制御を回避する構成にしたことを特徴とするものである。
また、上記の課題を解決するための本発明の自動変速機の変速方法は、自動変速時に、車速及びアクセルペダルのアクセル開度に基づいたアップシフト線及びダウンシフト線が変速段ごとに設定された複数のシフトマップを切り換えて、自動変速機の変速段をアップシフトする及びダウンシフトする自動変速機の変速方法において、前記アップシフト線における前記アクセル開度の全開のときの車速である高開度車速から低車速側に設けた不感帯で、前記アクセルペダルに前記アクセル開度の全開を超えて踏み込まれるキックダウン操作が生じて、変速段のダウンシフトを禁止する場合には、変速段のダウンシフトを禁止する前に、現在選択されているシフトマップよりも前記ダウンシフト線と前記不感帯との間が広く設定されたシフトマップに切り換えた後に、変速段をダウンシフトして、切り換えられる前のシフトマップの前記不感帯による変速段のダウンシフトの禁止を回避することを特徴とする方法である。
本発明の自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法によれば、不感帯でキックダウンスイッチがオンになった場合には、変速段のダウンシフトを禁止する前に、ダウンシフト線及び不感帯との間がより広く設定されたシフトマップに切り換えた後に変速段をダウンシフトして、切り換えられる前のシフトマップの不感帯による変速段のダウンシフトの禁止を回避することで、自動変速時に運転者の意図したキックダウン操作による加速を実現できる。
特に、本発明は、ダウンシフト線及び不感帯との間が狭く設定されたシフトマップ、すなわち、アップシフト線の高開度側がより低速側に設定されているより燃費効率の良いシフトマップを用いている際に好適であり、普段は燃費効率の良い状態で運転し、運転者が加速を望んだときには、その加速を実現することができるので、総合的に燃費を向上できると共に、ドライバビリティの悪化を抑制できる。
本発明の自動変速機の制御装置の実施形態を例示する説明図である。 図1のノーマルモードのシフトマップの説明図である。 図1のエコモードのシフトマップの説明図である。
以下、本発明の自動変速機の制御装置及び自動変速機の変速方法について説明する。図1は、本発明の自動変速機14の制御装置20の実施形態の構成を例示している。この制御装置20は、自動変速時に、シフトマップM1とキックダウンスイッチ24とに基づいて自動変速機の変速段のアップシフト及びダウンシフトを実行する制御を行うものである。
図1に示すように、自動変速機14を備えた車両10においては、エンジン11の動力が、フルードカップリング(流体継手)12に伝達され、フルードカップリング12からクラッチ(摩擦係合要素)13を経由して自動変速機14に伝達されている。そして、自動変速機14から推進軸(プロペラシャフト)15を介して差動装置(デファレンシャルギア)16に伝達され、差動装置16より駆動軸(ドライブシャフト)17を介して駆動輪18に伝達されている。なお、自動変速機14としては、AMTを例に説明するが、AMTに限定されずに、例えば、トルクコンバータ式ATでもよい。
自動変速機14は変速比の異なる複数の変速段(後退用変速段も含む)を有しており、図示しないシフトレバーにより手動変速モードが選択されている場合には、運転者によるそのシフトレバーの操作に基づいて制御装置20により変速段のアップシフト及びダウンシフトが実行されている。また、この自動変速機14は、シフトレバーにより自動変速モードが選択されている場合には、車速センサ21の検出する車速V、及びアクセル開度センサ22の検出するアクセルペダル23のアクセル開度Aoに基づいて制御装置20により変速段のアップシフト及びダウンシフトが実行されている。
制御装置20は、自動変速機14の変速段の変速制御とクラッチ13の断接制御とを行うものであり、図示しないエンジン11を制御するエンジン制御装置と通信接続されている。この制御装置20は、シフトレバーにより自動変速モードが選択された場合に用いるノーマルモードのシフトマップM1及びエコモードのシフトマップM2を有している。シフトマップM1、M2は車速V及びアクセル開度Aoに基づいたアップシフト線Lu及びダウンシフト線Ldが変速段ごとに設定されている。
ノーマルモードのシフトマップM1に対して、エコモードのシフトマップM2は、アップシフト線Luの高開度側が低速側に設定されており、早期のアップシフトにより、燃料消費率(SFC)が高い領域でエンジン11を運転する機会が増加して、燃費を向上させるマップである。
なお、ノーマルモードのシフトマップM1とエコモードのシフトマップM2とは、運転室に設けられる切換スイッチ25をオン及びオフすることで、切り換えられるように構成されている。例えば、切換スイッチ25をオンにした場合にはエコモードのシフトマップM2を用いて、切換スイッチ25をオフにした場合にはノーマルモードのシフトマップM1を用いる。
アクセルペダル23は、アクセル開度Aoが全開(100%)を超えても踏み込み可能に構成されたペダルであり、アクセル開度センサ22によりアクセル開度Aoを検出してエンジン11の燃料噴射量などが電子制御される電子制御式で構成されている。なお、実施形態のアクセルペダル23は、吊り下げ式のペダルを例に説明するが、オルガン式のペダルで構成してもよい。また、このアクセルペダル23においては、アクセル開度Aoが全開を超えてキックダウンスイッチ24がオンになるまでに踏み込みに対する抵抗を徐々に大きくする、あるいは全開になったときに踏み込みの感覚を異ならせると共に全開を超えてキックダウンスイッチ24がオンになったときに更に感覚を異ならせるように構成す
ることが好ましい。これにより、アクセル開度Aoが全開になったことを、更に、アクセル開度Aoが全開を超えたときには、キックダウンスイッチ24がオンになったことを運転者に知らせることができる。
このアクセルペダル23には、アクセル開度Aoを検出するアクセル開度センサ22に加えて、キックダウンスイッチ24が設けられている。キックダウンスイッチ24は、アクセルペダル23が踏み込まれた場合に、アクセル開度Aoが全開を超えない場合にはオフになり、アクセル開度Aoが全開を超えた場合にはオンになるオンオフスイッチで構成されている。
なお、この実施形態では、キックダウンスイッチ24を用いて、アクセル開度Aoが全開を超えたことを検出する構成を例にしたが、キックダウンスイッチ24の代わりに、設定が変更されたアクセル開度センサを用いてもよい。このキックダウンスイッチ24の代わりのアクセル開度センサにおいては、アクセル開度Aoの全閉(0%)から全開(100%)を超えた値(例えば、110%)まで検出すると共に、検出したアクセル開度Aoの全閉を全閉として出力し、全開を全開未満の値(例えば、90%)として出力し、及び全開を超えた値を全開として出力するように設定された、つまり、従来では、0%〜100%を使用していたところを、0%〜90%の範囲に置き換え、90%を超えたときに100%を出力するように設定される。また、キックダウンスイッチ24の代わりに設定が変更されたアクセル開度センサを用いる場合には、その設定の変更と同様に制御装置20の設定も変更する。
このアクセルペダル23をアクセル開度Aoの全開を超えて踏み込んで、キックダウンスイッチ24をオンにするキックダウン操作を行うと、制御装置20は、自動変速機14の選択されている変速段を一段高い変速比の変速段に変速するダウンシフトを実行する制御を行う。
このように、全開を超えても踏み込み可能に構成されたアクセルペダル23に設けられたキックダウンスイッチ24がオンになったときに、キックダウン操作が生じたことを検出するので、運転者の意図したキックダウン操作を正確に反映したダウンシフトを実行できる。
従来技術の制御装置においては、車速やアクセル開度がアップシフト線の付近にある状況で、キックダウン操作が行われると、ダウンシフトした後に直ぐにアップシフトする、所謂シフトビジーの状態が発生するので、燃費及びドライバビリティが悪化していた。
これに関する対策として、制御装置20においては、シフトマップM1、M2に不感帯Rを設け、不感帯Rでキックダウンスイッチ24がオンになった場合には、変速段のダウンシフトを禁止する制御を行い、不感帯Rの範囲より低車速でキックダウンスイッチ24がオンになった場合には、変速段のダウンシフトを実行する制御を行うように構成されている。
不感帯Rでキックダウン操作が生じた場合には、変速段をダウンシフトしないようになるので、ダウンシフトした後に直ぐにアップシフトすることを回避でき、キックダウン操作による頻繁な変速(シフトビジー)を抑制して、燃費及びドライバビリティの向上に有利になる。
一方、エコモードのシフトマップM2においては、その不感帯Rを設けることで、ダウンシフト線Ldと不感帯Rとの間が狭くなり、運転者の意図したキックダウン操作による加速を得ることが難しい。
そこで、本発明の自動変速機14の制御装置20においては、不感帯Rでキックダウンスイッチ24がオンになり、変速段のダウンシフトを禁止する制御を実行する前に、現在選択されているシフトマップM2よりもダウンシフト線Ld1と不感帯Rとの間が広く設定されたシフトマップM1を選択し、そのシフトマップM1に切り換えた後に、変速段のダウンシフトを実行する制御を行って、切り換えられる前のシフトマップM2の不感帯Rによる変速段のダウンシフトを禁止する制御を回避するように構成される。
図2は、ノーマルモードのシフトマップM1の一部を示しており、図3は、エコモードのシフトマップM2の一部を示している。シフトマップM1、M2の基本構成は同様になるため、以下では、図2に示すノーマルモードのシフトマップM1を例に説明し、図3に示すエコモードのシフトマップM2については、ノーマルモードのシフトマップM1との違いを後述する。
シフトマップM1は、車速Vとアクセル開度Aoに基づいた複数のダウンシフト線Ld1及び複数のアップシフト線Lu2が変速段ごとに設定されている。例えば、自動変速機14が1〜6速までの変速段を有している場合には、シフトマップM1には、5本のダウンシフト線Ld1と5本のアップシフト線Lu2が設定される。
ダウンシフト線Ld1は、ダウンシフト線Ld1における高開度側の車速を低開度車速Vd1に近づけた形状、この実施形態においては、アクセル開度軸Laに対して平行な直線形状に設定される。低開度車速Vd1は、アクセル開度Aoの全閉(0%)に設定された車速であり、高開度側の車速は、アクセル開度Aoの全開(100%)に設定された車速であり、それぞれは、予め実験や試験により求められた車速である。
このように高開度側の車速を低開度車速Vd1に近づけると、車速Vがダウンシフト線Ldを超えて減速する場合、並びに、車速Vが低開度車速Vd1及び高開度側の車速の間でアクセル開度Aoが全開付近に到達した場合には、そのダウンシフト線Ldに基づいて変速段G2を変速段G1にダウンシフトし、それ以外の場合には、アクセルペダル23にアクセル開度Aoの全開を超えて踏み込まれるキックダウン操作が生じたときに限って、すなわちキックダウンスイッチ24がオンになったときに限って、変速段をダウンシフトするようになるので、運転者の意図しないキックダウン操作の発生を抑制して、意図しないキックダウンによるダウンシフトの回数を減少でき、燃費の向上に有利になる。
また、自動変速モードで走行中に、運転者の意図したキックダウン操作により自動変速機14の変速段をダウンシフトできるので、上記のシフトマップM1を平坦路用に作成したものを使用しても、坂路では、そのキックダウン操作を利用することができる。その結果、シフトマップM1の他に坂路用のシフトマップを使用しなくても、坂路を走行することができるようになり、自動変速機14の制御の複雑化を回避できる。
ダウンシフト線Ldにおいては、ダウンシフト線Ldにおける車速Vの上限値である高開度側の車速を、アップシフト線Luにおける車速Vの下限値である低開度車速Vu1未満に設定されることが望ましい。このように設定することで、高開度側の車速から低開度車速Vu1までの間における運転者の意図に反した変速段のダウンシフトを抑制できる。
また、この高開度側の車速は、低開度車速Vd1に対して近づく程、運転者の意図に反した変速段のダウンシフトを抑制できるので、この実施形態のように、アクセル開度Aoの全閉(0%)から全開(100%)までの車速を一定にする、つまり、シフトマップM1におけるアクセル開度軸Laに対して平行な直線形状に設定されることがより望ましい。
このようにダウンシフト線Ldを直線形状に形成することで、ダウンシフト線Ldの近傍で、アクセルペダル23にアクセル開度Aoの全開以下のアクセル操作が生じた場合でも、確実にキックダウンによるダウンシフトを回避できるので、運転者の意図しないキックダウンの発生の抑制に有利になる。また、ダウンシフト線Ldを低開度車速Vd1に対してフラットな形状に設定して、アップシフト線Luの高開度車速Vu2をより低車速側に下げることができるので、早期のアップシフトを図ることができる。これにより、燃料消費率(SFC)が高い領域でエンジン11を運転する機会が増加するので、燃費向上にも有利になる。
従って、制御装置20は、このダウンシフト線Ld1に基づいて、シフトマップM1の右方から左方へ車速Vがダウンシフト線Ld1を超えて減速したときに、すなわちダウンシフト線Ld1が右方から左方へ横切られたときに現在選択されている変速段よりも一段高い変速比の変速段にダウンシフトし、ダウンシフト線Ldとアップシフト線Luにおける低開度車速Vu1との間の範囲で車速Vが変化しても変速段をダウンシフトさせずに、キックダウンスイッチ24がオンになった場合に限って、現在選択されている変速段よりも一段高い変速比の変速段にダウンシフトする。
アップシフト線Lu1は、アクセル開度Aoの高開度側の高開度車速Vu2が低開度側の低開度車速Vu1よりも高車速側になるように設定され、詳しくは、アクセル開度Aoが低開度の部分では、変速段に基づいて設定された低開度車速Vu1を示す線に対して略重なり、高開度になるに連れて車速Vのより高速側に高開度車速Vu2なるように湾曲した形状に設定されている。
従って、制御装置20は、このアップシフト線Lu1に基づいて、シフトマップM1の左方から右方へ車速Vがアップシフト線Lu1を超えて増加したときに、及びシフトマップM1の上方から下方へアクセル開度Aoがアップシフト線Lu1を超えて閉じる方向に戻ったときに現在選択されている変速段よりも一段低い変速比の変速段にアップシフトする。
不感帯Rは、アップシフト線Lu1におけるアクセル開度Aoの全開のときの車速である高開度車速Vu2から低車速側に設けられる。不感帯Rの車速軸Lb方向の車速幅Δdの値は、予め実験や試験により、アクセルペダル23がアクセル開度Aoの全開を超えて踏み込まれて、キックダウンスイッチ24がオンになり、キックダウン操作による変速段のダウンシフトを実行した際に、ダウンシフトの直後にアップシフト線Lu1を超えて変速段のアップシフトが実行されない範囲に設定されることが望ましく、不感帯Rで変速段のダウンシフトが実行されたと仮定した場合の加速度に基づいて設定されることがより望ましい。
図3に示すエコモードのシフトマップM2は、ノーマルモードのシフトマップM1と比較して、アップシフト線Lu2の高開度車速Vu4がより低速側に設定されている。
次に、制御装置20の行う自動変速機14の変速方法について説明する。ここで、自動変速機14の複数の変速段のうちの一つをG1、その変速段G1よりも一段低い変速比を有する変速段をG2として、ダウンシフト線Ld1、Ld2を変速段G2から変速段G1へのダウンシフト線とし、アップシフト線Lu1、Lu2を変速段G1から変速段G2へのアップシフト線とする。また、エコモードのシフトマップM2における運転状況、つまりアクセルペダル23の踏み込み操作を点A1〜A11で示す。
変速段G2が選択されている場合で、点A1から点A2にアクセルペダル23を踏み込
んだ場合には、ダウンシフト線Ld2を横切っていない、且つキックダウンスイッチ24がオフになっているため、制御装置20は自動変速機14の変速段G2を変速しない。
変速段G2が選択されている場合で、点A1から点A3にアクセルペダル23を踏み込んだ場合には、ダウンシフト線Ld2を横切っていないが、アクセル開度Aoが全開(100%)を超えて、且つ不感帯Rの範囲以外でキックダウンスイッチ24がオンになるため、制御装置20は自動変速機14の変速段G2を変速段G1にダウンシフトする。
変速段G2が選択されている場合で、点A4から点A5に車速Vが減速した場合には、キックダウンスイッチ24はオフになっているが、ダウンシフト線Ld2を横切るため、制御装置20は自動変速機14の変速段G2を変速段G1にダウンシフトする。
変速段G1が選択されている場合で、点A6から点A7に車速Vが加速し、アップシフト線Lu2を横切るため、制御装置20は自動変速機14の変速段G1を変速段G2にアップシフトする。
変速段G2が選択されている場合で、点A8から点A9にアクセルペダル23を踏み込んだ場合には、アクセル開度Aoが全開(100%)を超えてキックダウンスイッチ24がオンになるが、点A8及び点A9が不感帯Rの範囲内のため、制御装置20は自動変速機14の変速段G2を変速しない。
このとき、制御装置20は、自動変速機14の変速段G2のダウンシフトが禁止される前に、シフトマップM2からシフトマップM1に切り換える。そして、図2に示すように、シフトマップM1における点A8から点A9にアクセルペダル23を踏み込んだ場合には、ダウンシフト線Ld1を横切っていないが、アクセル開度Aoが全開(100%)を超えて、且つ不感帯Rの範囲より低車速でキックダウンスイッチ24がオンになるため、制御装置20は自動変速機14の変速段G2を変速段G1にダウンシフトする。
このように、この自動変速機14の変速方法においては、自動変速モードで走行中に、エコモードのシフトマップM2が選択されている場合に、シフトマップM2のアップシフト線Lu2の近傍の不感帯Rでキックダウン操作が生じて、変速段のダウンシフトを禁止するときには、変速段のダウンシフトを禁止する前に、現在選択されているシフトマップM2よりもダウンシフト線Ld1と不感帯Rとの間が広く設定されたシフトマップM1に切り換えた後に、変速段をダウンシフトする。これにより、切り換えられる前のシフトマップM2の不感帯Rによる変速段のダウンシフトの禁止を回避する。
従って、本発明の自動変速機14の制御装置20及びその変速方法によれば、エコモードのシフトマップM2の不感帯Rでキックダウンスイッチ24がオンになった場合には、変速段のダウンシフトを禁止する前に、シフトマップM1に切り換えた後に変速段をダウンシフトして、これにより、切り換えられる前のシフトマップM2の不感帯Rによる変速段のダウンシフトの禁止を回避することで、自動変速モードで走行中に運転者の意図したキックダウン操作による加速を実現できる。
特に、本発明は、ダウンシフト線Ld2及び不感帯Rの間が狭く設定されたシフトマップM2、すなわち、アップシフト線Lu2の高開度側がより低速側に設定されているより燃費効率の良いエコモードのシフトマップM2を用いている際に好適であり、普段は燃費効率の良い状態で運転し、運転者が加速を望んだときには、その加速を実現することができるので、総合的に燃費を向上できると共に、ドライバビリティの悪化を抑制できる。
上記の自動変速機14の制御装置20においては、切換スイッチ25がオンのまま維持
されている際に、キックダウンスイッチ24がオンになった後に、アクセル開度Aoが予め定められた復帰開度α1になった場合には、キックダウンスイッチ24がオンになる前に選択されていたシフトマップM2を選択する制御を行うように構成されることが望ましい。
復帰開度α1は、運転者が加速を必要としていないと判断できる開度に設定されることが好ましく、アクセル開度の60%以上、80%以下の値に設定されることがより好ましい。
この構成によれば、キックダウン操作による変速段のダウンシフトが緊急的であり、切換スイッチ25がオンのまま維持されている、つまり運転者が燃料消費量の少ないエコモードのシフトマップM2に基づいた自動変速モードの走行を意図している場合に、運転者の意図通りにシフトマップM1からシフトマップM2に切り換えることができるので、燃費向上に有利になる。
10 車両
14 自動変速機
20 制御装置
21 車速センサ
22 アクセル開度センサ
23 アクセルペダル
24 キックダウンスイッチ
25 切換スイッチ
Ao アクセル開度
La アクセル開度軸
Lb 車速軸
Ld1、Ld2 ダウンシフト線
Lu1、Lu2 アップシフト線
M1、M2 シフトマップ
V 車速
Vd1 低開度車速
Vu2 高開度車速
R 不感帯

Claims (5)

  1. 車速及びアクセルペダルのアクセル開度に基づいたアップシフト線及びダウンシフト線が変速段ごとに設定された複数のシフトマップを有して、自動変速時に、選択されたシフトマップを用いて自動変速機の変速段のアップシフト及びダウンシフトを実行する制御を行うと共に、
    前記アクセル開度が全開を超えても踏み込み可能に構成されたアクセルペダルに設けられたキックダウンスイッチと接続されて、該アクセルペダルに前記アクセル開度の全開を超えて踏み込まれるキックダウン操作が生じて、該キックダウンスイッチがオンになった場合に、変速段のダウンシフトを実行する制御を行う自動変速機の制御装置において、
    前記アップシフト線における前記アクセル開度の全開のときの車速である高開度車速から低車速側に、予め設定された車速軸方向の車速幅を有した不感帯を設け、
    前記不感帯で前記キックダウンスイッチがオンになり、変速段のダウンシフトを禁止する制御を実行する前に、現在選択されているシフトマップよりも前記ダウンシフト線と前記不感帯との間が広く設定されたシフトマップを選択し、そのシフトマップに切り換えた後に、変速段のダウンシフトを実行する制御を行って、切り換えられる前のシフトマップの前記不感帯による変速段のダウンシフトを禁止する制御を回避する構成にしたことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記キックダウンスイッチがオンになった後に、前記アクセル開度が予め定められた復帰開度になった場合には、前記キックダウンスイッチがオンになる前に選択されていたシフトマップを選択する制御を行う構成にした請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記復帰開度を前記アクセル開度の60%以上、80%以下の値に設定した請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記ダウンシフト線を、前記シフトマップにおけるアクセル開度軸に対して平行な直線形状に設定した請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動変速機の制御装置。
  5. 自動変速時に、車速及びアクセルペダルのアクセル開度に基づいたアップシフト線及びダウンシフト線が変速段ごとに設定された複数のシフトマップを切り換えて、自動変速機の変速段をアップシフトする及びダウンシフトする自動変速機の変速方法において、
    前記アップシフト線における前記アクセル開度の全開のときの車速である高開度車速から低車速側に設けた不感帯で、前記アクセルペダルに前記アクセル開度の全開を超えて踏み込まれるキックダウン操作が生じて、変速段のダウンシフトを禁止する場合には、
    変速段のダウンシフトを禁止する前に、現在選択されているシフトマップよりも前記ダウンシフト線と前記不感帯との間が広く設定されたシフトマップに切り換えた後に、変速段をダウンシフトして、切り換えられる前のシフトマップの前記不感帯による変速段のダウンシフトの禁止を回避することを特徴とする自動変速機の変速方法。
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