JP6437814B2 - 車両用ブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、前輪と後輪の制動力を適切に配分すべく後輪の車輪ブレーキの液圧を調整する制動力配分制御を実行する車両用ブレーキ制御装置に関する。
車両用ブレーキ制御装置として、前輪と後輪の制動力を適切に配分すべく後輪の車輪ブレーキの液圧を調整する制動力配分(EBD)制御を実行するものが知られている。そして、例えば、特許文献1には、前輪の車輪速度と後輪の車輪速度との差が大きくなり、かつ、後輪の減速量が大きくなった場合にEBD制御を開始する車両用ブレーキ制御装置が開示されている。
特開2007−30797号公報
ところで、従来の車両用ブレーキ制御装置は、一旦、EBD制御を開始すると、アンチロックブレーキ(ABS)制御を実行したり、後輪の減速量がある程度小さくなったりするまでEBD制御を終了しないため、例えば、段差走行時や旋回時などに意図せずにEBD制御が開始された場合、EBD制御が必要以上に継続する可能性があった。
そこで、本発明は、EBD制御が必要以上に継続することを抑制することができる車両用ブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する本発明は、前輪と後輪の制動力を適切に配分すべく前記後輪の車輪ブレーキの液圧を調整する制動力配分制御を実行する車両用ブレーキ制御装置であって、前記前輪に対する前記後輪の速度偏差を取得する速度偏差取得手段と、液圧源の液圧と前記後輪の車輪ブレーキの液圧の液圧偏差を取得する液圧偏差取得手段と、前記制動力配分制御の実行中において、前記速度偏差と前記液圧偏差に基づいて前記制動力配分制御を終了すると判定する終了判定手段と、を備え、前記終了判定手段は、前記速度偏差が速度偏差閾値未満の状態が所定時間以上継続し、かつ、前記液圧偏差が液圧偏差閾値未満である場合、前記制動力配分制御を終了すると判定することを特徴とする。
このような構成によれば、段差走行時や旋回時などに意図せずにEBD制御が開始された場合であっても、速度偏差と液圧偏差に基づいてEBD制御を終了するので、EBD制御が必要以上に継続することを抑制することができる。また、このような構成によれば、前輪に対する後輪の速度偏差が小さい状態が継続し、かつ、液圧源の液圧と後輪の車輪ブレーキの液圧の液圧偏差が小さい、安定走行時にEBD制御を終了させることができる。
前記した装置において、前記制動力配分制御を終了すると判定した場合、前記後輪の車輪ブレーキの液圧を所定の勾配で前記液圧源の液圧まで増圧する構成とすることができる。
このような構成によれば、EBD制御を終了した後の後輪の車輪ブレーキの液圧の変動を抑制することができる。
本発明によれば、EBD制御が必要以上に継続することを抑制することができる。
実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置を備えた車両の構成図である。 液圧ユニットの構成を示す構成図である。 制御部の構成を示すブロック図である。 EBD制御の終了判定の処理を示すフローチャートである。 EBD制御の終了判定を説明するタイムチャートである。
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る車両用ブレーキ制御装置1は、車両2の各車輪(前輪3F,3Fおよび後輪3R,3R)に付与する制動力を適宜制御する装置である。車両用ブレーキ制御装置1は、油路や各種部品が設けられる液圧ユニット10と、液圧ユニット10内の各種部品を適宜制御するための制御部100とを主に備えている。
各車輪には、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRが備えられ、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRには、液圧源の一例としてのマスタシリンダ5から供給される液圧により制動力を発生するホイールシリンダ4が備えられている。マスタシリンダ5とホイールシリンダ4は、それぞれ液圧ユニット10に接続されている。そして、ブレーキペダル6の踏力(運転者の制動操作)に応じてマスタシリンダ5で発生した液圧が、制御部100および液圧ユニット10で制御された上でホイールシリンダ4に供給される。
制御部100には、前輪3F,3Fの車輪速度Vwを検出する前輪速度センサ9FL,9FRと、後輪3R,3Rの車輪速度Vwを検出する後輪速度センサ9RL,9RRと、マスタシリンダ5の液圧(マスタシリンダ圧PM)を検出する圧力センサ91とが接続されている。制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力回路を備えて構成されており、各センサ9FL,9FR,9RL,9RR,91からの入力や、ROMに記憶されたプログラム、データなどに基づいて各種演算処理を行うことによって制御を実行する。制御部100の詳細については後述する。
図2に示すように、液圧ユニット10は、基体であるポンプボディ11に設けられた、ブレーキ液が流通する油路(液圧路19)に、各種の電磁バルブが配置されることで構成されている。マスタシリンダ5の出力ポート5a,5bは、ポンプボディ11の入口ポート11aに接続され、ポンプボディ11の出口ポート11bは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに接続されている。そして、通常時は入口ポート11aから出口ポート11bまでが連通した油路となっていることで、ブレーキペダル6の踏力が各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに伝達されるようになっている。なお、マスタシリンダ5の出力ポート5aに接続された液圧系統は、車輪ブレーキFL,RRに接続され、マスタシリンダ5の出力ポート5bに接続された液圧系統は、車輪ブレーキRL,FRに接続され、これらの各系統は、略同様の構成を有している。
液圧ユニット10には、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに対応して4つの入口弁13、4つの出口弁14および4つのチェック弁13aが設けられている。また、液圧ユニット10には、マスタシリンダ5の出力ポート5a,5bに対応した各液圧路19のそれぞれに、リザーバ16、ポンプ17、オリフィス17aが設けられている。さらに、液圧ユニット10には、各ポンプ17を駆動するための共通のモータ21が設けられている。
入口弁13は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとマスタシリンダ5との間に設けられた常開型の比例電磁弁である。入口弁13は、通常時に開いていることで、マスタシリンダ5から各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへ液圧が伝達するのを許容する。また、入口弁13は、車輪がロックしそうになったときに制御部100により閉塞されることで、マスタシリンダ5から各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRへ液圧が伝達するのを遮断する。さらに、入口弁13は、制御部100により所定の閉弁力(開弁量)となるように制御されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの液圧を所定の勾配で増加させる。
出口弁14は、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRとリザーバ16との間に設けられた常閉型の電磁弁である。出口弁14は、通常時に閉塞されているが、車輪がロックしそうになったときに制御部100により開放されることで、車輪ブレーキFL,RR,RL,FRに加わる液圧をリザーバ16に逃がす。
チェック弁13aは、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダ5側へのブレーキ液の流入のみを許容する弁であり、対応する入口弁13に並列に接続されている。チェック弁13aは、ブレーキペダル6からの入力が解除された場合に入口弁13を閉じていても、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FR側からマスタシリンダ5側へのブレーキ液の流れを許容する。
リザーバ16は、各出口弁14が開放されることによって逃がされるブレーキ液を一時的に貯溜する。
ポンプ17は、リザーバ16とマスタシリンダ5との間に設けられ、リザーバ16に貯溜されているブレーキ液を吸入し、オリフィス17aを介してマスタシリンダ5に戻す。
液圧ユニット10は、制御部100により入口弁13と出口弁14の開閉状態が制御されることで、各車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダ4の液圧(以下、「キャリパ圧」ともいう。)を制御する。例えば、入口弁13が開、出口弁14が閉となる通常状態では、ブレーキペダル6を踏んでいれば、マスタシリンダ圧PMがそのままホイールシリンダ4に伝達されて増圧状態となる。また、入口弁13が閉、出口弁14が開となれば、ホイールシリンダ4からリザーバ16側へブレーキ液が流出して減圧状態となり、入口弁13と出口弁14が共に閉となれば、キャリパ圧が保持される保持状態となる。さらに、入口弁13が所定の閉弁力で開、出口弁14が閉となれば、キャリパ圧が所定の勾配で増圧する増圧状態となる。制御部100は、各ホイールシリンダ4で目標とする液圧に応じて、増圧状態、減圧状態、保持状態を切り換えるべく、各入口弁13や各出口弁14に所定量の電流または制御信号を出力する。
次に、制御部100の詳細について説明する。
制御部100は、主に、前輪速度センサ9FL,9FRおよび後輪速度センサ9RL,9RRが検出した車輪速度Vwに基づいて、アンチロックブレーキ(ABS)制御や制動力配分(EBD)制御を実行する装置である。このため、図3に示すように、制御部100は、前輪速度取得部111と、後輪速度取得部112と、車体速度取得部120と、ABS制御部130と、EBD制御部140と、弁駆動部180と、記憶部190とを主に備えている。
前輪速度取得部111は、前輪速度センサ9FL,9FRから、前輪3F,3Fの車輪速度Vwの情報を取得する部分である。前輪速度取得部111は、前輪3F,3Fの車輪速度Vwの情報を、車体速度取得部120、ABS制御部130およびEBD制御部140に出力する。
後輪速度取得部112は、後輪速度センサ9RL,9RRから、後輪3R,3Rの車輪速度Vwの情報を取得する部分である。後輪速度取得部112は、後輪3R,3Rの車輪速度Vwの情報を、車体速度取得部120、ABS制御部130およびEBD制御部140に出力する。
車体速度取得部120は、車輪速度Vwの情報に基づいて、車体速度Vを算出して取得する部分である。車体速度取得部120は、車体速度Vの情報を、ABS制御部130に出力する。
ABS制御部130は、各車輪のロックを抑制すべく各車輪の車輪ブレーキFL,RR,RL,FRの液圧を調整するABS制御を実行する部分である。一例として、ABS制御部130は、車輪の加速度が0以下となり、かつ、車体速度Vと車輪速度Vwの差(スリップ量)が閾値よりも大きくなった場合、入口弁13を閉じるとともに出口弁14を開く指示(減圧の指示)を弁駆動部180に出力する。また、減圧後、車輪の加速度が0よりも大きくなった場合、入口弁13を閉じるとともに出口弁14を閉じる指示(保持の指示)を弁駆動部180に出力する。さらに、保持後、車輪の加速度が0以下となり、かつ、スリップ量が閾値以下となった場合、入口弁13を開くとともに出口弁14を閉じる指示(増圧の指示)を弁駆動部180に出力する。
EBD制御部140は、左右で同じ側の前輪3Fと後輪3Rの制動力を適切に配分すべく後輪3Rの車輪ブレーキRL,RRの液圧を調整するEBD制御を実行する部分である。EBD制御部140は、速度偏差取得手段141と、液圧偏差取得手段142と、EBD制御実行手段143とを主に備えている。
速度偏差取得手段141は、前輪3Fに対する後輪3Rの速度偏差ΔVwを取得する手段である。具体的に、速度偏差取得手段141は、後輪3Rの車輪速度Vwから、当該後輪3Rと左右で同じ側の前輪3Fの車輪速度Vwを減算することで、速度偏差ΔVwを取得する。速度偏差取得手段141は、速度偏差ΔVwの情報を、EBD制御実行手段143に出力する。
液圧偏差取得手段142は、マスタシリンダ圧PMと後輪3R,3Rの車輪ブレーキRL,RRの液圧(キャリパ圧)PCの液圧偏差ΔPを取得する手段である。具体的に、液圧偏差取得手段142は、まず、圧力センサ91からマスタシリンダ圧PMを取得する。次に、液圧偏差取得手段142は、取得したマスタシリンダ圧PMと、入口弁13や出口弁14に出力された電流や制御信号の情報とに基づいて、キャリパ圧PCを推定する。そして、液圧偏差取得手段142は、マスタシリンダ圧PMから、推定したキャリパ圧PCを減算することで、液圧偏差ΔPを取得する。液圧偏差取得手段142は、液圧偏差ΔPの情報を、EBD制御実行手段143に出力する。
EBD制御実行手段143は、速度偏差取得手段141や液圧偏差取得手段142からの出力に基づき、弁駆動部180に指示を出力する手段である。一例として、EBD制御実行手段143は、速度偏差ΔVwが予め設定した保持基準値(EBD制御開始閾値)未満となった場合、入口弁13を閉じるとともに出口弁14を閉じる指示(保持の指示)を弁駆動部180に出力する。また、保持後、速度偏差ΔVwが予め設定した減圧基準値未満となった場合、入口弁13を閉じるとともに出口弁14を開く指示(減圧の指示)を弁駆動部180に出力する。また、減圧後、速度偏差ΔVwが減圧基準値以上となった場合、保持の指示を弁駆動部180に出力する。また、保持後、速度偏差ΔVwが予め設定した増圧基準値よりも大きくなった場合、入口弁13を開くとともに出口弁14を閉じる指示(増圧の指示)を弁駆動部180に出力する。さらに、増圧後、速度偏差ΔVwが増圧基準値以下となった場合、保持の指示を弁駆動部180に出力する。EBD制御実行手段143は、EBD制御を開始したとき、EBDフラグFEを0(非実行中)から1(実行中)に変更する。
本実施形態において、EBD制御実行手段143は、終了判定手段の一例でもあり、EBD制御の実行中において、速度偏差ΔVwと液圧偏差ΔPに基づいて、EBD制御を終了するか否かを判定する。具体的に、EBD制御実行手段143は、速度偏差ΔVwの絶対値が予め設定した速度偏差閾値ΔVwth未満の状態が予め設定した所定時間TUth以上継続し、かつ、液圧偏差ΔPが予め設定した液圧偏差閾値ΔPth未満である場合に、EBD制御を終了すると判定する。また、EBD制御実行手段143は、ABS制御が開始された場合(車輪の加速度が0以下となり、かつ、スリップ量が閾値よりも大きくなった場合)、後輪3R,3Rの減速量の絶対値が予め設定した減速量閾値以下となった場合、および、ブレーキペダル6からの入力が解除された場合(ブレーキ操作が解除された場合)のいずれかの条件が満たされた場合にも、EBD制御を終了すると判定する。EBD制御実行手段143は、EBD制御を終了すると判定したとき、EBDフラグFEを1から0に変更する(リセットする)。
EBD制御実行手段143は、EBD制御を終了すると判定した場合、入口弁13を所定の閉弁力で開くとともに、出口弁14を閉じる指示を弁駆動部180に出力する。これにより、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを所定の勾配でマスタシリンダ圧PMまで増圧する。ここでの所定の勾配は、例えば、EBD制御中の増圧状態のときと同じ勾配、または、EBD制御中の増圧状態のときよりも緩やかな勾配とすることができる。
弁駆動部180は、ABS制御部130やEBD制御部140から出力された指示に基づいて、液圧ユニット10の入口弁13や出口弁14を駆動する部分である。
記憶部190は、制御部100の動作に必要なプログラムや閾値などのデータ、計算結果などを適宜記憶する部分である。
次に、EBD制御の終了判定の処理について説明する。なお、終了判定の処理(図4の処理)は、制御サイクルごと(一例として時間TCごと)に繰り返し実行される。
図4に示すように、EBD制御実行手段143は、EBDフラグFEが1であるか否か(EBD制御を実行しているか否か)を判定する(S10)。
EBDフラグFEが1でない場合(EBDフラグFEが0である場合)(S10,No)、EBD制御を実行していないということなので、EBD制御実行手段143は、終了判定の処理を終了する。一方、EBDフラグFEが1である場合(EBD制御を実行している場合)(S10,Yes)、EBD制御実行手段143は、ABS制御が開始されたか否か(S21)、後輪3Rの減速量が減速量閾値以下となったか否か(S22)、および、ブレーキ操作が解除されたか否か(S23)を判定する。そして、ステップS21〜S23のいずれかで条件が満たされた場合(Yes)、EBD制御実行手段143は、EBDフラグFEを0にリセットして(EBD制御を終了すると判定して)(S40)、終了判定の処理を終了する。
一方、ステップS21〜S23のすべてで条件が満たされなかった場合(No)、EBD制御実行手段143は、速度偏差ΔVwの絶対値が速度偏差閾値ΔVwth未満であるか否かを判定する(S31)。速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満である場合(S31,Yes)、EBD制御実行手段143は、速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満の状態の時間(以下、「閾値未満時間」という。)TUをカウントして、具体的には、閾値未満時間TUに時間TCを加算して(S32)、ステップS34に進む。一方、速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満でない場合(S31,No)、EBD制御実行手段143は、閾値未満時間TUを0にリセットして(S33)、終了判定の処理を終了する。
ステップS34において、EBD制御実行手段143は、閾値未満時間TUが所定時間TUth以上であるか否かを判定する。そして、閾値未満時間TUが所定時間TUth以上である場合(S34,Yes)、EBD制御実行手段143は、ステップS35に進む。一方、閾値未満時間TUが所定時間TUth以上でない場合(S34,No)、EBD制御実行手段143は、終了判定の処理を終了する。
ステップS35において、EBD制御実行手段143は、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満であるか否かを判定する。そして、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満である場合(S35,Yes)、EBD制御実行手段143は、EBDフラグFEを0にリセットして(EBD制御を終了すると判定して)(S40)、終了判定の処理を終了する。一方、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満でない場合(S35,No)、EBD制御実行手段143は、終了判定の処理を終了する。
なお、本実施形態において、ステップS21、ステップS22、ステップS23、および、ステップS31〜S35(本発明に係るEBD制御の終了判定の処理)を実行する順番は任意である。
以上説明した本実施形態の作用効果について、図5を参照して説明する。
図5に示すように、時刻t1において、ブレーキペダル6が踏まれると、マスタシリンダ圧PMとともに後輪3Rのキャリパ圧PCが増圧する。このとき、例えば、車両2にかかる荷重が前方に移動することで後輪3Rの接地荷重が小さくなると、後輪3Rがロック傾向となって後輪3Rの車輪速度Vwが左右で同じ側の前輪3Fの車輪速度Vwに対して小さくなり、速度偏差ΔVw(後輪速−前輪速)が小さくなる。
このような場合、時刻t2において、速度偏差ΔVwが保持基準値(EBD制御開始閾値)V1未満となると、EBD制御実行手段143は、EBD制御を開始し(EBDフラグFEを0から1に変更し)、後輪3Rのキャリパ圧PCを保持する。また、時刻t3において、速度偏差ΔVwが減圧基準値V2未満となると、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを減圧する。これにより、後輪3Rの車輪速度Vwが大きくなって前輪3Fの車輪速度Vwに近づき、速度偏差ΔVwが大きくなる。そして、時刻t4において、速度偏差ΔVwが減圧基準値V2以上となると、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを保持する。
また、時刻t5において、速度偏差ΔVwが増圧基準値V3よりも大きくなると、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを増圧する。その後、時刻t7において、速度偏差ΔVwが増圧基準値V3以下となると、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを保持し、時刻t8において、速度偏差ΔVwが再び増圧基準値V3よりも大きくなると、EBD制御実行手段143は、後輪3Rのキャリパ圧PCを増圧する。
時刻t6において、速度偏差ΔVwの絶対値が速度偏差閾値ΔVwth未満(−ΔVwth<ΔVw<ΔVwth)となると、EBD制御実行手段143は、閾値未満時間TUのカウントを開始する。そして、時刻t9において、閾値未満時間TU(速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満である状態)が所定時間TUth継続したときに、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満であると、EBD制御実行手段143は、EBD制御を終了すると判定する(EBDフラグFEを1から0にリセットする)。その後、EBD制御実行手段143は、時刻t9〜t10において、後輪3Rのキャリパ圧PCを所定の勾配(一例としてEBD制御中の増圧よりも緩やかな勾配)で徐々にマスタシリンダ圧PMまで増圧する。
本実施形態では、例えば、段差走行時や旋回時などに後輪3Rが路面から浮き上がって意図せずにEBD制御が開始された場合であっても、前記したようにEBD制御実行手段143が速度偏差ΔVwと液圧偏差ΔPに基づいてEBD制御を終了するので、EBD制御が必要以上に継続することを抑制することができる。
また、本実施形態では、速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満の状態が所定時間TUth以上継続し、かつ、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満である場合にEBD制御を終了すると判定するので、速度偏差ΔVwが小さい状態が継続し、かつ、液圧偏差ΔPが小さい、安定走行時にEBD制御を確実に終了させることができる。
また、本実施形態では、EBD制御を終了すると判定した場合、後輪3Rのキャリパ圧PCを所定の勾配で徐々にマスタシリンダ圧PMまで増圧するので、後輪のキャリパ圧を一気にマスタシリンダ圧まで増圧するような構成と比較して、EBD制御を終了した後の後輪3Rのキャリパ圧PCの変動を抑制することができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、下記のように発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、EBD制御を終了すると判定した場合、後輪3Rのキャリパ圧PCを所定の勾配でマスタシリンダ圧PMまで増圧したが、これに限定されるものではない。例えば、後輪のキャリパ圧をマスタシリンダ圧まで増圧する際の勾配を、一定の勾配ではなく、変化させてもよい。また、後輪のキャリパ圧を段階的(階段状)にマスタシリンダ圧まで増圧してもよい。
前記実施形態では、速度偏差ΔVwが速度偏差閾値ΔVwth未満の状態が所定時間TUth以上継続し、かつ、液圧偏差ΔPが液圧偏差閾値ΔPth未満である場合にEBD制御を終了すると判定したが、これに限定されるものではない。例えば、速度偏差が速度偏差閾値未満であり、かつ、液圧偏差が液圧偏差閾値未満である場合にEBD制御を終了すると判定してもよい。
前記実施形態で説明したABS制御やEBD制御の手法は一例であり、前記した手法に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、スリップ量に基づいてABS制御を行う例を示したが、これに限定されず、スリップ量を車体速度で割った値(スリップ率)に基づいてABS制御を行ってもよい。また、前記実施形態のEBD制御の保持、減圧、増圧の各基準値は一例であり、適宜変更してもよい。
前記実施形態では、後輪3Rの車輪速度Vwから前輪3Fの車輪速度Vwを減算することで速度偏差ΔVwを取得したが、これに限定されるものではない。例えば、前輪の車輪速度から後輪の車輪速度を減算することで速度偏差を取得してもよい。
前記実施形態では、マスタシリンダ圧PMを圧力センサ91から取得したが、これに限定されず、例えば、マスタシリンダ圧をブレーキ液の液圧の制御から推定して取得してもよい。
前記実施形態では、本発明を、マスタシリンダ5の液圧が車輪ブレーキFL,RR,RL,FRのホイールシリンダ4に伝達される構成のブレーキ装置に適用したが、これに限定されるものではない。例えば、本発明は、電動モータにより加圧されたブレーキ液の液圧(液圧源の液圧)が車輪ブレーキのホイールシリンダに伝達される構成の、いわゆるバイ・ワイヤ式のブレーキ装置などに適用することもできる。
前記実施形態では、本発明を、四輪車(車両2)に適用した例を示したが、これに限定されず、例えば、本発明は、二輪車や三輪車などに適用することもできる。
1 車両用ブレーキ制御装置
3F 前輪
3R 後輪
5 マスタシリンダ
100 制御部
140 EBD制御部
141 速度偏差取得手段
142 液圧偏差取得手段
143 EBD制御実行手段
RL 車輪ブレーキ
RR 車輪ブレーキ

Claims (2)

  1. 前輪と後輪の制動力を適切に配分すべく前記後輪の車輪ブレーキの液圧を調整する制動力配分制御を実行する車両用ブレーキ制御装置であって、
    前記前輪に対する前記後輪の速度偏差を取得する速度偏差取得手段と、
    液圧源の液圧と前記後輪の車輪ブレーキの液圧の液圧偏差を取得する液圧偏差取得手段と、
    前記制動力配分制御の実行中において、前記速度偏差と前記液圧偏差に基づいて前記制動力配分制御を終了すると判定する終了判定手段と、を備え
    前記終了判定手段は、前記速度偏差が速度偏差閾値未満の状態が所定時間以上継続し、かつ、前記液圧偏差が液圧偏差閾値未満である場合、前記制動力配分制御を終了すると判定することを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。
  2. 前記制動力配分制御を終了すると判定した場合、前記後輪の車輪ブレーキの液圧を所定の勾配で前記液圧源の液圧まで増圧することを特徴とする請求項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
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