JP6432558B2 - 弾性波装置 - Google Patents

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Description

本発明は、支持基板上に、積層膜と圧電薄膜が積層されている弾性波装置に関する。
下記の特許文献1に記載の弾性波装置では、支持基板上に、積層膜が設けられており、この積層膜上に圧電薄膜が積層されている。上記積層膜は、高音速膜及び低音速膜を有する。低音速膜は、圧電薄膜を伝搬するバルク波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が低速である膜からなる。高音速膜は、圧電薄膜を伝搬する弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高速である膜からなる。高音速膜上に低音速膜が積層されている。上記圧電薄膜上には、IDT電極が設けられている。
WO2012/086639A1
特許文献1に記載の弾性波装置では、圧電薄膜が、LiTaOなどの圧電単結晶からなる。そのため、個々の弾性波装置を得るために個片化するダイシング工程において、上記圧電薄膜と積層膜とを有する積層体が切断されると、圧電薄膜の割れや欠けが生じるおそれがあった。
他方、上記IDT電極が臨む中空空間を設けるために、支持層及びカバー部材を設けた場合、中空空間の密閉性を充分に高められないことがあった。そのため、充分な信頼性を得られないことがあった。
本発明の目的は、圧電薄膜の割れや欠けが生じ難く、かつ信頼性を効果的に高めることができる、弾性波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置は、支持基板と、前記支持基板上に設けられており、圧電薄膜と前記圧電薄膜以外の層とを含む積層膜と、前記圧電薄膜の一方面に設けられたIDT電極と、前記IDT電極に電気的に接続されており、かつ外部と電気的に接続される外部接続端子と、平面視において、前記IDT電極が設けられている領域の外側の領域内であって、かつ前記外部接続端子が接合されている部分の下方の領域において、前記積層膜が部分的に除去されており、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部に設けられた絶縁層とを備え、前記外部接続端子は、アンダーバンプメタル層及び金属バンプの内の少なくとも一方を含み、前記絶縁層上に、前記IDT電極が設けられている領域を囲むように設けられており、かつ前記絶縁層と主成分が同じ材料からなる支持層と、前記支持層により形成された開口部を封止するように前記支持層上に固定されたカバー部材とをさらに備える。
本発明に係る弾性波装置のある特定の局面では、前記絶縁層が、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部から、前記圧電薄膜上に至るように設けられている。この場合には、積層膜内における界面剥離や積層膜と圧電薄膜との間の剥離が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記IDT電極に電気的に接続されており、前記圧電薄膜上から前記絶縁層上に至り、前記積層膜が除去された領域に位置している前記絶縁層部分上に至っている、配線電極がさらに備えられている。この場合には、前記積層膜が除去された領域において、配線電極に外部接続端子を接合することができる。よって、外部接続端子を接合する際に力が加わったとしても、圧電薄膜に割れや欠けが生じ難い。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記配線電極に前記外部接続端子が接合されている。
本発明に係る弾性波装置のある特定の局面では、前記絶縁層及び前記支持層が合成樹脂からなる。この場合には、絶縁層と支持層との接合力が高まる。さらに、支持基板、支持層及びカバー部材により形成された中空空間の密閉性を好適に高めることができる。よって、信頼性を効果的に高めることができる。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記絶縁層が前記圧電薄膜上から前記圧電薄膜及び前記積層膜の側面に至り、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部に至っている。この場合には、積層膜内における界面剥離や積層膜と圧電薄膜との間の剥離がより一層生じ難い。
本発明に係る弾性波装置のさらに他の特定の局面では、前記絶縁層上の前記支持基板とは反対側の面が、前記絶縁層が前記支持基板上に位置している領域から前記圧電薄膜上に位置している部分にかけて前記支持基板から遠ざかるにつれて前記圧電薄膜側に近づくように傾斜している傾斜面を有し、前記配線電極が前記絶縁層の前記傾斜面上に位置している部分を有し、該部分が前記絶縁層の前記傾斜面に沿って傾斜している。この場合には、配線電極の断線が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置の別の特定の局面では、前記絶縁層が、前記絶縁層の前記傾斜面から前記積層膜及び前記圧電薄膜が除去された領域に至っている。この場合には、配線電極の断線が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記絶縁層の前記傾斜面が、前記積層膜が除去されており、かつ前記絶縁層が積層されていない前記支持基板上の領域に至っており、前記配線電極が、前記積層膜が除去されており、かつ前記絶縁層が積層されていない前記支持基板上の領域に至っている。この場合には、配線電極の剥離が生じ難く、かつ配線電極の断線が生じ難い。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記積層膜が、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が高速である高音速膜を前記圧電薄膜以外の層として有し、前記高音速膜上に前記圧電薄膜が積層されている。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記積層膜が、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が高速である高音速膜と、前記高音速膜上に積層されており、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が低速である低音速膜とを前記圧電薄膜以外の層として有し、前記低音速膜上に前記圧電薄膜が積層されている。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記積層膜が、音響インピーダンスが相対的に高い高音響インピーダンス膜と、高音響インピーダンス膜に比べて音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス膜とを有する。
本発明によれば、圧電薄膜の割れや欠けが生じ難く、かつ信頼性を効果的に高めることができる、弾性波装置を提供することができる。
図2中のI−I線に沿う部分に相当する、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置のカバー部材を省略して示す略図的平面図である。 図2中のII−II線に沿う部分に相当する弾性波装置の部分切り欠き拡大断面図である。 図2中のI−I線に沿う部分に相当する、本発明の第1の実施形態の第1の変形例に係る弾性波装置の断面図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態の弾性波装置の要部を説明するための部分切り欠き拡大断面図であり、(b)は(a)中の要部をさらに拡大して示す部分切り欠き断面図である。 図2中のII−II線に沿う部分に相当する、第1の実施形態の第2の変形例の弾性波装置の部分切り欠き拡大断面図である。 (a)は、本発明の第2の実施形態の弾性波装置の要部を説明するための部分切り欠き拡大断面図であり、(b)は(a)中の要部をさらに拡大して示す部分切り欠き断面図である。 図2中のI−I線に沿う部分に相当する、第3の実施形態に係る弾性波装置の断面図である。 本発明の第4の実施形態における積層膜の正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
図1は、後述する図2中のI−I線に沿う部分に相当する、本発明の第1の実施形態に係る弾性波装置の断面図である。
弾性波装置1は、支持基板2を有する。支持基板2は、対向し合う第1,第2の主面2a,2bを有する。第1の主面2a上に、積層膜3が設けられている。積層膜3は、高音速膜3aと、高音速膜3a上に積層された低音速膜3bと、低音速膜3b上に積層された圧電薄膜4とを有する。積層膜3において、圧電薄膜4が最上部に位置している。高音速膜3aは、圧電薄膜4を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が高速である膜である。低音速膜3bは、圧電薄膜4を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも、伝搬するバルク波の音速が低速である膜である。
なお、バルク波の音速は材料に固有の音速であり、波の進行方向すなわち縦方向に振動するP波と、進行方向に垂直な方向である横方向に振動するS波とが存在する。上記バルク波は、圧電膜、高音速膜、低音速膜のいずれにおいても伝搬する。等方性材料の場合には、P波とS波とが存在する。異方性材料の場合、P波と、遅いS波と、速いS波とが存在する。そして、異方性材料を用いて弾性表面波を励振した場合、2つのS波として、SH波とSV波とが生じる。本明細書において、圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速とは、P波、SH波及びSV波の3つのモードのうち、フィルタとしての通過帯域や、共振子としての共振特性を得るために使用しているモードを言うものとする。
なお、低音速膜3bと圧電薄膜4との間に密着層が形成されていてもよい。密着層を形成すると、低音速膜3bと圧電薄膜4との密着性を向上させることができる。密着層は、樹脂や金属であればよく、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂が用いられる。
圧電薄膜4は、本実施形態では、LiTaOからなる。もっとも、他の圧電単結晶を用いてもよい。なお、圧電薄膜4の膜厚は、IDT電極の電極周期で定まる弾性波の波長をλとしたときに、1.5λ以下であることが好ましい。この場合には、圧電薄膜4の膜厚を1.5λ以下の範囲内で選択することにより、電気機械結合係数を容易に調整することができるからである。
高音速膜3aは、上記音速関係を満たす適宜の材料からなる。このような材料としては、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、DLC、ダイヤモンドなどを挙げることができる。また、これらの材料を主成分とする混合材料を用いてもよい。
低音速膜3bは、上記バルク波音速が圧電薄膜4を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも低い適宜の材料からなる。このような材料としては、酸化ケイ素、ガラス、酸窒化ケイ素、酸化タンタル、酸化ケイ素にフッ素、炭素もしくはホウ素などを加えた化合物などを挙げることができる。低音速膜3bについても、これらの材料を主成分とする混合材料からなるものであってもよい。
上記高音速膜3a及び低音速膜3bが圧電薄膜4に積層されているため、特許文献1に記載のように、Q値を高めることができる。
なお、複数の高音速膜及び複数の低音速膜が積層膜3において積層されていてもよい。さらに、積層膜3は、圧電薄膜4、高音速膜3a及び低音速膜3b以外の他の膜、例えば上記密着層や誘電体膜などを上面、下面及び積層膜3中の任意の位置の界面において有していてもよい。
ところで、圧電薄膜4上には、IDT電極5a〜5cが設けられている。IDT電極5a〜5cは、配線電極6a〜6dにより電気的に接続されている。
本実施形態では、複数のIDT電極5a〜5cからなる弾性表面波共振子が相互に接続されている。それによって、帯域通過型フィルタが構成されている。なお、フィルタ回路は特に限定されるものではない。
上記IDT電極5a〜5cにより励振される弾性波を拘束しないために、中空空間7が設けられている。すなわち、支持基板2上に、開口部を有する支持層8が設けられている。支持層8は、ポリイミドなどの合成樹脂からなる。
支持層8の開口部を封止するようにカバー部材9が設けられている。カバー部材9と、支持層8とにより、中空空間7が封止されている。
他方、支持層8及びカバー部材9を貫通するようにスルーホールが形成されている。このスルーホール内にアンダーバンプメタル層10a,10bが設けられている。アンダーバンプメタル層10a,10bに金属バンプ11a,11bが接合されている。アンダーバンプメタル層10a,10b及び金属バンプ11a,11bは、本発明における外部接続端子を構成している。外部接続端子とは、IDT電極に電気的に接続されており、かつ弾性波装置を外部に電気的に接続する部分である。外部接続端子は、アンダーバンプメタル層及び金属バンプの内少なくとも一方を有しておればよい。
上記アンダーバンプメタル層10a,10b及び金属バンプ11a,11bは適宜の金属もしくは合金からなる。
アンダーバンプメタル層10aの下端は、配線電極6aに接合されている。アンダーバンプメタル層10bの下端は配線電極6dに接合されている。従って、配線電極6a,6dのアンダーバンプメタル層10a,10bが接合されている部分が、外部接続端子が接続される電極ランドとなる。本実施形態では、外部接続端子として、アンダーバンプメタル層10a,10b及び金属バンプ11a,11bが設けられている。
他方、支持基板2上には、絶縁層12が設けられている。この絶縁層12上に、上記支持層8が直接設けられている。
ところで、本実施形態の弾性波装置1の特徴は、支持層8と絶縁層12とが同じ材料からなることにある。これにより、支持層8と絶縁層12との接合力が高い。よって、中空空間7の密閉性を効果的に高めることができる。加えて、支持層8と絶縁層12との線膨張係数は同じである。それによって、熱衝撃が加わった際、支持層8と絶縁層12との界面に応力が生じ難い。従って、信頼性を効果的に高めることができる。
本実施形態では、支持層8と絶縁層12とが同じ材料からなり、かつ一体となっている。そのため、上記効果をより一層高めることができる。なお、支持層と絶縁層とは、一体ではなくともよい。この場合においても、上記効果を得ることができる。
支持層8と絶縁層12との材料が同じであるため、用いる材料の種類を削減することもできる。あるいは、コストを削減することもできる。なお、支持層の材料と絶縁層の材料とは、実質的に同じであればよく、完全に同一ではなくともよい。
なお、支持層8と絶縁層12との材料が同じであるとは、支持層8と絶縁層12の材料の主成分が50%以上同じである材料のことをいう。また、支持層8と絶縁層12の材料の主成分が75%以上同じであればより好ましい。また、支持層8と絶縁層12の材料の主成分が90%以上同じであればより好ましい。さらに、支持層8と絶縁層12の材料の主成分が100%同じであればより好ましい。特に、支持層8と絶縁層12とがポリイミド等の合成樹脂である場合には、支持層8と絶縁層12との接合力が一層高まる。
加えて、支持層8と絶縁層12との線膨張係数が同じとは、支持層8と絶縁層12との線膨張係数の差が50%以内であることをいう。また、支持層8と絶縁層12との線膨張係数の差が30%以内であればより好ましい。さらに、支持層8と絶縁層12との線膨張係数の差が10%以内であればより好ましい。
図2は、上記弾性波装置1の略図的平面図である。ここでは、上述したカバー部材9を透視し、下方の電極構造が略図的に示されている。IDT電極5a〜5cは、その設けられている領域を矩形形状の略図で示すこととする。図3は、図2中のII−II線に沿う部分に相当する弾性波装置の部分切り欠き拡大断面図である。なお、図1は、図2のI−I線に沿う弾性波装置の断面図となる。
図3に示されているように、配線電極6aが設けられていない部分では、支持層8と絶縁層12との接合面積が大きい。加えて、図1に示されているように、本実施形態では、配線電極6a,6dは支持層8の外周部8aには至っていない。よって、支持層8は、外周部8aの全周にわたり、絶縁層12に接合されている。従って、中空空間7の密閉性を効果的に高めることができ、弾性波装置1の信頼性を効果的に高めることができる。
なお、図4に示す第1の変形例の弾性波装置41のように、配線電極46a,46dは、支持層8の外周部8aに至っていてもよい。配線電極46a,46dが設けられていない部分においては、支持層8は絶縁層12に接合されている。なお、第1の変形例では、支持層8と絶縁層12とは一体ではない。この場合においても、中空空間7の密閉性を高めることができる。
図1に戻り、支持基板2上においては、上記積層膜3が積層されている構造が部分的に除去されている。すなわち、支持基板2の第1の主面2aにおいて、上記積層膜3が設けられている領域の外側に、積層膜3が積層されている構造が部分的に除去された領域Rが設けられている。ここで、上記積層膜3が部分的に除去されている領域とは、IDT電極5a〜5cが設けられている領域の外側の領域内であって、かつ前記外部接続端子が接合されている部分の下方の領域を少なくとも含む。
また、上記外部接続端子が接合されている領域とは、本実施形態では、アンダーバンプメタル層10aの下端の配線電極6aに接合されている部分である。すなわち、アンダーバンプメタル層10aの下端面が上記接合されている部分となり、該接合されている部分を、支持基板2の第1の主面2aに投影した領域が、上記接合されている部分の下方の領域である。
本実施形態のように、配線電極6a,6dは、領域Rに至っていることが好ましい。それによって、領域Rにおいて、アンダーバンプメタル層10a,10b及び金属バンプ11a,11bを配線電極6a,6d上に接合することができる。よって、金属バンプ11a,11bをアンダーバンプメタル層10a,10bに接合する際に力が加わったとしても、圧電薄膜4の欠けや割れが生じ難い。
また、個々の弾性波装置1を得るために個片化するダイシング工程においては、領域Rにおいてダイシングすることが好ましい。それによって、圧電薄膜4の欠けや割れが生じ難い。
絶縁層12は、領域Rから積層膜3の側面3dを通り、圧電薄膜4の上面に至っていることが好ましい。ここで、本実施形態では、上記絶縁層12の第1の主面2aとは反対側の面は、上記領域Rから圧電薄膜4にかけての部分において、傾斜面12aを有する。この傾斜面12aに沿うように、配線電極6aも傾斜面6a1を有する。従って、配線電極6aにおいて、上記積層膜3が積層されている領域と、領域Rとの間における配線電極6aの屈曲度が緩和されている。そのため、配線電極6aの矢印S1で示す部分における断線が生じ難い。配線電極6d側においても、同様に、矢印S2で示す部分の屈曲度が和らげられている。そのため、配線電極6dの断線が生じ難い。
これを、図5(a),(b)を参照してより詳細に説明する。
図5(a)は、領域Rと積層膜3とが接する部分付近を拡大して示す部分切り欠き拡大断面図である。
図5(a)に示すように、絶縁層12は、上記領域Rに位置している部分から上記圧電薄膜4上に至っている。この場合、図5(b)に拡大して示すように、積層膜3の側面3dの上方に、絶縁層12の傾斜面12aが位置している。この傾斜面12aは、領域Rの上方から、上記圧電薄膜4の上方に至るように設けられている。この傾斜面12aの、支持基板2の第1の主面2aとのなす角度C1は、80°以下であることが望ましい。それによって、上記のように、配線電極6aの傾斜面6a1が第1の主面2aとなす角度も小さくされる。それによって、配線電極6aの傾斜面6a1が設けられている部分における屈曲度を和らげることができる。言い換えれば、積層膜3の側面3dの外側の領域Rにおける支持基板2の第1の主面2aと、圧電薄膜4の上面との間の段差の影響を、絶縁層12により和らげることが可能とされている。そのため、配線電極6aの矢印S1で示した部分における断線が生じ難い。
好ましくは、絶縁層12の内側端12cにおいても、傾斜面12bを設けることが望ましい。この傾斜面12bの第1の主面2aとのなす角度C2も、80°以下であることが望ましい。それによって、傾斜面12b上方における配線電極6aの断線も生じ難い。
なお、傾斜面12aと第1の主面2aとのなす角度C1、及び、傾斜面12bと第1の主面2aとのなす角度C2は、60°以下であるとより好ましい。また、傾斜面12aと第1の主面2aとのなす角度C1、及び、傾斜面12bと第1の主面2aとのなす角度C2は、45°以下であると、より一層好ましい。
上記のように、配線電極6aにおいて、屈曲度を和らげることにより、熱が加わった際の断線や、配線電極6aの形成工程における断線も生じ難い。
また、上記積層膜3の側面3dが絶縁層12で覆われている。そのため、積層膜3内における界面剥離も生じ難い。
図6は、図2中のII−II線に沿う部分に相当する、第2の変形例の弾性波装置の部分切り欠き拡大断面図である。このように、絶縁層52は、支持層8の外側に傾斜面52aを有していてもよい。この場合においても、第1の実施形態と同様に、支持層8と絶縁層52との接合力が高い。よって、信頼性を効果的に高めることができる。
図7(a)は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置の要部を示す部分切り欠き拡大断面図であり、(b)はその要部をさらに拡大して示す部分切り欠き断面図である。図7(a)及び(b)は、第1の実施形態についての図5(a)及び(b)に相当する部分の断面図である。
第2の実施形態の弾性波装置では、絶縁層22が支持基板2の第1の主面2a上の領域Rから圧電薄膜4上に至るように設けられている。もっとも、第1の実施形態の弾性波装置1における絶縁層12は、領域R上において外側に延ばされていた。これに対して、第2の実施形態では、絶縁層22は、傾斜面22aの一端が支持基板2の第1の主面2aに当接している。すなわち、傾斜面22aの外側には、絶縁層22は至っていない。他方、圧電薄膜4上においては、第1の実施形態と同様に、圧電薄膜4の上面に到達する傾斜面22bが設けられている。
図7(b)に示すように、傾斜面22aと第1の主面2aとのなす角度C1及び傾斜面22bと第1の主面2aとのなす角度C2は、第1の実施形態の場合と同様に80°以下であることが望ましい。
なお、傾斜面22aと第1の主面2aとのなす角度C1、及び、傾斜面22bと第1の主面2aとのなす角度C2は、60°以下であるとより好ましい。また、傾斜面22aと第1の主面2aとのなす角度C1、及び、傾斜面22bと第1の主面2aとのなす角度C2は、45°以下であると、より一層好ましい。
このように、絶縁層22は、圧電薄膜4の上方に位置している部分から、領域R側に向かう傾斜面22aで終了していてもよい。この場合においても、領域Rにおいて、第1の実施形態と同様に、アンダーバンプメタル層及び金属バンプを配線電極26a上に接合することにより、圧電薄膜4の欠けや割れが生じ難い。また、配線電極26aは、やはり傾斜面26a1を有するため、配線電極26aの断線も生じ難い。
加えて、配線電極26aと支持基板2との密着力は高い。それによって、配線電極26aは剥離し難い。
さらに、弾性波装置において、配線電極26aが設けられている部分以外は、第1の実施形態の弾性波装置1と同様に、支持層8と絶縁層22とが接合している。よって、中空空間7の密閉性を高めることもできる。従って、弾性波装置の信頼性を高めることができる。
図8は、図2中のI−I線に沿う部分に相当する、第3の実施形態に係る弾性波装置の断面図である。
弾性波装置61は、積層膜63が低音速膜を有しない点で、第1の実施形態とは異なる。上記以外の点においては、弾性波装置61は、第1の実施形態の弾性波装置1と同様の構成を有する。
この場合においても、第1の実施形態と同様に、圧電薄膜の割れや欠けが生じ難く、かつ信頼性を効果的に高めることができる。Q値を高めることもできる。
図9は、本発明の第4の実施形態における積層膜の正面断面図である。第4の実施形態では、積層膜33の構成以外においては、第1の実施形態と同様の構成を有する。
第4の実施形態では、積層膜33が、相対的に音響インピーダンスが高い高音響インピーダンス膜33a上に、相対的に音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス膜33bを積層した構造を有する。上記低音響インピーダンス膜33b上に圧電薄膜4が積層されている。このように、積層膜は、前述した高音速膜及び低音速膜を有するものに限らず、高音響インピーダンス膜と低音響インピーダンス膜とが積層された構造を有していてもよい。
また、本発明において、圧電薄膜を含む積層膜の構成は特に限定されるものではない。
従って、温度特性を改善するための誘電体膜を複数積層することにより積層膜が形成されていてもよい。
1…弾性波装置
2…支持基板
2a,2b…第1,第2の主面
3…積層膜
3a…高音速膜
3b…低音速膜
3d…側面
4…圧電薄膜
5a〜5c…IDT電極
6a〜6d…配線電極
6a1…傾斜面
7…中空空間
8…支持層
8a…外周部
9…カバー部材
10a,10b…アンダーバンプメタル層
11a,11b…金属バンプ
12…絶縁層
12a,12b…傾斜面
12c…内側端
22…絶縁層
22a,22b…傾斜面
26a…配線電極
26a1…傾斜面
33…積層膜
33a…高音響インピーダンス膜
33b…低音響インピーダンス膜
41…弾性波装置
46a,46d…配線電極
52…絶縁層
52a…傾斜面
61…弾性波装置
63…積層膜

Claims (12)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に設けられており、圧電薄膜と前記圧電薄膜以外の層とを含む積層膜と、
    前記圧電薄膜の一方面に設けられたIDT電極と、
    前記IDT電極に電気的に接続されており、かつ外部と電気的に接続される外部接続端子と、
    平面視において、前記IDT電極が設けられている領域の外側の領域内であって、かつ前記外部接続端子が接合されている部分の下方の領域において、前記積層膜が部分的に除去されており、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部に設けられた絶縁層と、
    を備え、
    前記外部接続端子は、アンダーバンプメタル層及び金属バンプの内の少なくとも一方を含み、
    前記絶縁層上に、前記IDT電極が設けられている領域を囲むように設けられており、かつ前記絶縁層と主成分が同じ材料からなる支持層と、
    前記支持層により形成された開口部を封止するように前記支持層上に固定されたカバー部材と、
    をさらに備える、弾性波装置。
  2. 前記絶縁層が、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部から、前記圧電薄膜上に至るように設けられている、請求項1に記載の弾性波装置。
  3. 前記IDT電極に電気的に接続されており、前記圧電薄膜上から前記絶縁層上に至り、前記積層膜が除去された領域に位置している前記絶縁層部分上に至っている、配線電極をさらに備える、請求項2に記載の弾性波装置。
  4. 前記配線電極に前記外部接続端子が接合されている、請求項3に記載の弾性波装置。
  5. 前記絶縁層及び前記支持層が合成樹脂からなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  6. 前記絶縁層が前記圧電薄膜上から前記圧電薄膜及び前記積層膜の側面に至り、前記積層膜が除去された領域の少なくとも一部に至っている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  7. 前記絶縁層上の前記支持基板とは反対側の面が、前記絶縁層が前記支持基板上に位置している領域から前記圧電薄膜上に位置している部分にかけて前記支持基板から遠ざかるにつれて前記圧電薄膜側に近づくように傾斜している傾斜面を有し、
    前記配線電極が前記絶縁層の前記傾斜面上に位置している部分を有し、該部分が前記絶縁層の前記傾斜面に沿って傾斜している、請求項3〜6のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  8. 前記絶縁層が、前記絶縁層の前記傾斜面から前記積層膜及び前記圧電薄膜が除去された領域に至っている、請求項7に記載の弾性波装置。
  9. 前記絶縁層の前記傾斜面が、前記積層膜が除去されており、かつ前記絶縁層が積層されていない前記支持基板上の領域に至っており、
    前記配線電極が、前記積層膜が除去されており、かつ前記絶縁層が積層されていない前記支持基板上の領域に至っている、請求項7に記載の弾性波装置。
  10. 前記積層膜が、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が高速である高音速膜を前記圧電薄膜以外の層として有し、前記高音速膜上に前記圧電薄膜が積層されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  11. 前記積層膜が、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が高速である高音速膜と、前記高音速膜上に積層されており、前記圧電薄膜を伝搬するメインモードの弾性波の音速よりも伝搬するバルク波の音速が低速である低音速膜とを前記圧電薄膜以外の層として有し、前記低音速膜上に前記圧電薄膜が積層されている、請求項1〜9のいずれか1項に記載の弾性波装置。
  12. 前記積層膜が、音響インピーダンスが相対的に高い高音響インピーダンス膜と、高音響インピーダンス膜に比べて音響インピーダンスが低い低音響インピーダンス膜とを有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の弾性波装置。
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