JP6429879B2 - 搬送輪ならびに搬送システム - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の上位概念による搬送輪ならびに請求項９の上位概念による搬送システムに関する。

閉じた搬送区間上で移動されるキャリッジを備えた搬送システムは、多数の用途に、特に食品産業および／または飲料産業の領域においても、特に容器を搬送および／または取扱うための装置あるいは設備において適している。

このような搬送システムにおいて、キャリッジを、例えば搬送輪を使用して、搬送区間の方向転換の領域内でさらに移動させることがしばしば必要であり、これらの搬送輪は、搬送輪の回転方向に回転するように駆動されており、かつその周囲に多数の周囲側に開いた、連行体がキャリッジに係合する連行領域を形成しており、従って後者は回転する搬送輪と共に運ばれるかあるいはさらに牽引されるかあるいは押進められる。

特に、このような搬送輪に搬送方向で搬送区間部分−この搬送区間部分では、キャリッジのさらなる移動が、そこの送りあるいは移送システムにより、特に供給チェーンにより行われ、従ってキャリッジの移送に関して搬送区間部分から搬送輪への引渡しが行われる必要がある−が先行する場合には、特に搬送システムの運転中に、磨耗および／または負荷に起因する長さの変化が送りシステムにおいてあるいは供給チェーンにおいて発生していると、この引渡しは問題を孕んでいることが多い。

本発明の課題は、先に挙げた短所を回避し、搬送輪へのキャリッジの障害の無い引渡しを可能にする搬送輪を明示することである。

この課題を解決するために、搬送輪は請求項１に相当するように構成されている。搬送システムは請求項９の対象である。

本発明による搬送輪の特徴は、連行領域が例えば指状に形成された案内兼連行要素を備えており、これらの案内兼連行要素が、搬送輪キャリッジを搬送輪と共にさらに移動し、かつこのために案内兼連行要素にキャリッジが当接することと、案内兼連行要素が各々個々に制御された状態で、搬送輪に対して相対的に、回転方向およびこの回転方向とは逆方向に移動可能であることにある。これにより、例えば、搬送輪に搬送方向で先行する搬送区間部分でのキャリッジの移動が、送りシステム、例えばキャリッジチェーンあるいは供給チェーンにより発生される搬送システムにおいて、各キャリッジを、その連行体の搬送輪の連行領域の一つへの進入後に、該案内兼連行要素の制御された移動により、キャリッジが供給システムまたはキャリッジチェーンあるいは供給チェーンから確実に解放され、しかも送りシステムにおいて、磨耗および／または負荷に起因した長さの変化が生じている場合にでも解放されるように加速することができる。

本発明の他の構成は従属請求項の対象である。本発明を以下に図に基づき、実施例において詳しく説明する。

閉鎖された移動路上で移動される複数のキャリッジを備えた本発明による搬送システムの簡略化された図兼平面図を示す。 図１の搬送システムの方向転換輪と共にキャリッジの一つを示す。 図１の搬送システムの搬送輪の一つの斜視図を示す。 図１の搬送システムの搬送輪の平面図を示す。 図１の搬送システムの搬送輪の側面図を示す。 図３〜５の搬送輪の複数の案内兼連行要素の部分図を示す。 案内兼連行要素の制御される揺動のための案内曲線 搬送区間で移動されるキャリッジによる、別の搬送区間を備えた本発明による搬送システムの図１のような図を示す。 別の搬送区間の搬送輪の図６に相当する図を示す。 別の搬送区間の搬送輪の図７に相当する図を示す。

図１および２において共通に１でもって示された搬送システムは、多数のキャリッジ２を備えており、これらのキャリッジは閉じた搬送区間３上で搬送方向Ａに移動される。搬送区間３は、直線的に延びる搬送区間部分３．１と３．２、ならびにこれらの部分の両端部に各々方向転換部を形成する搬送区間部分３．３と３．４を備えている。搬送区間部分３．１〜３．４により形成される搬送区間は、図示された実施形態において、水平平面あるいはほぼ水平平面内に配置されている。搬送方向Ａで各々互いに間隔をおいて設けられたキャリッジ２は、全搬送区間に沿って、案内ローラ４により、閉じた搬送区間３の経過に対応している案内部５において案内されている。直線的に延びる搬送区間部分３．１および３．２において、キャリッジの移動は、各々キャリッジチェーンあるいは供給チェーン６あるいは７により行われ、これらのチェーンの各々がすべてエンドレスに循環して閉じたループを形成し、このループのループ平面は搬送区間３の平面に対して垂直にあるいはほぼ垂直に配置されている。供給チェーン６と７は、供給部材８を備えており、これらの供給部材は更なる押進めによりキャリッジ２をさらに動かすために、各々、各キャリッジ２に設けられた連行体９と協働する。方向転換部として形成された搬送区間部分３．３と３．４において、キャリッジ２の搬送は、もはや供給チェーン６と７によってではなく、搬送輪１０によって行われ、この搬送輪は両供給チェーン６および７と同期して搬送輪軸線ＴＡの周りに搬送区間３の平面に対して垂直に、すなわち図示された実施形態において、垂直なあるいはほぼ垂直な搬送輪軸線ＴＡの周りに回転するように駆動されている。

図示された実施形態において同一に形成された両搬送輪１０は、その周囲に、例えばキャリッジ２におけるピンの形の連行体１２のための多数の連行領域１１を形成している。

搬送区間部分３．１から搬送区間部分３．４への、あるいは搬送区間部分３．２から搬送区間部分３．３への各キャリッジ２の搬送による引渡しは、キャリッジ２の連行体１２が連行領域１１へ完全に進入している場合に、該キャリッジ２あるいはその連行体９が供給チェーン６あるいは７の供給部材８から解放ように潜るように行われる。これならびに搬送輪１０への各キャリッジ２の引渡しを援助するために、連行領域１１は、以下にさらに詳しく記載される方法で、連行体１２が連行領域１１へ完全に進入した直後にこの連行領域およびキャリッジ側の連行体１２を介して該キャリッジ２の加速が行われるように構成および制御されている。

図３〜６が示すように、各搬送輪１０は、周囲側で開いた凹部１４を備えた、二つの同一でかつ軸線ＴＡと同軸に配置された星形輪１３を備えている。両星形輪１３の間には、多数の案内兼連行要素１５と１６が配置されており、これらの案内兼連行要素は、各々搬送輪軸線ＴＡに対して平行な軸線１５．１あるいは１６．１を中心として揺動可能に星形輪に支承されている。各凹部１４には、各々案内兼連行要素１５ならびに案内兼連行要素１６が付設されており、しかも搬送輪１０の回転方向Ｂに関して案内兼連行要素１５が案内兼連行要素１６を追うように付設されている。

図４と６の描写において各凹部１４内へ延びている指状の案内兼連行要素１５と１６は、各連行領域１１のために個々に、連行体１２のための連行および案内面を形成する、その互いに向かい合った側が、凹部１４の側面の領域にありかつ互いに大きな間隔を備えた第一の状態と、案内兼連行要素１５が各凹部１４内へ側方に揺動されておりかつその互いに向かい合った面が、互いに、同じかあるいは連行体１２の横断面よりもほんの少しだけ大きい間隔を備えた第二の状態との間で逆方向に揺動可能である。従って、案内兼連行要素１５と１６は、搬送輪軸線ＴＡに関して半径方向に開いた当接部および案内部をその間に形成する。第一の状態から第二の状態に各案内兼連行要素１５と１６を揺動させることにより、各案内兼連行要素１５と連行体１２を介して、搬送輪１０へ引渡す際の該キャリッジ２の加速が行われる。

もっと詳しく言えば、互いに付設された案内兼連行要素１５と１６は、歯部１７を介して駆動可能に互いに接続されており、従って案内兼連行要素１５の揺動は、案内兼連行要素１６の逆方向の揺動を引き起こす。各連行領域１１の案内兼連行要素１５および１６の個々に制御される揺動は、図示された実施形態においては、案内兼連行要素１５の端部にある、制御カム１８に係合するボルト１９により行われる。制御カム１８は搬送輪１０と共に回転しない機械フレームに設けられており、かつ理想的には少なくとも一つの調節要素２０（ここでは二つ）を備えており、この調節要素により制御点あるいは制御部分は角度位置２１．１，２１．２において調節されることができる。従って、磨耗あるいは熱の影響に基づく、例えばキャリッジチェーンあるいは供給チェーン６の長さの変化は、容易に補整されるかあるいは再調整されることができる。

図８は別の実施形態として搬送システム１ａを示しており、この搬送システムは、搬送区間３に加えて別の搬送区間３ａが設けられている点のみで搬送システム１とは異なる。これは特にその搬送輪１０ａに関しても、搬送区間部分３．１に対して平行に、かつ搬送区間３と３ａの平面に対して垂直に向けられた対称平面Ｅに関しては搬送区間３に対して鏡対称に形成されている。搬送システム１ａにおいて、キャリッジチェーンあるいは供給チェーン６および７ならびに搬送星状部１０と１０ａは同期して駆動されており、従って両搬送区間３および３ａのキャリッジ２は、互いに隣接した搬送区間部分３．１においては逆方向にかつ同じ速度で移動し、そこで搬送区間３のキャリッジ２は各々、搬送区間３ａのキャリッジ２に軸線方向で搬送方向Ａに対して垂直に向いあっている。特に図９と１０が示すように、搬送輪１０ａは搬送輪１０と実質的には各制御カム１８推移と指状の案内兼連行要素１５および１６の配設の点で異なっており、従って各連行領域１１における搬送輪１０ａにあっても、その連行体１２を介した各キャリッジの更なる押進めをもたらす連行兼案内要素１５の回転方向Ｂに対して連行兼案内要素の後を追う。

搬送システム１および１ａは、異なる使用に、特にキャリッジ２により連行される容器の搬送および／または取扱いにも適している。特に搬送システム１ａは、容器を容器群に編成するのにもおよび／または容器群をコンパクトにするのにも適しており、容器は図示されていない運搬装置上で搬送方向Ａに搬送区間部分３．１の間で移動され、キャリッジ２に設けられた機能要素と共に容器群に編成され、コンパクトにされ、従って各容器群において、容器は例えばこれらの容器群を備えている束を形成するために相互に密接している。

本発明は先に述べたように実施例で説明された。多数の変形ならびに変更が、それにより本発明の根底を成す発明の思想から外れることなく可能であることは自明である。

１ 搬送システム
１ａ 搬送システム
２ キャリッジ
３ 搬送区間
３ａ 搬送区間
３．１ 搬送区間部分
３．２ 搬送区間部分
３．３ 搬送区間部分
３．４ 搬送区間部分
４ 案内ローラ
５ 案内レール
６ キャリッジチェーンあるいは供給チェーン
７ キャリッジチェーンあるいは供給チェーン
８ 供給部材
９ 連行体
１０ 搬送輪
１０ａ 搬送輪
１１ 連行領域
１２ 連行体
１３ 星状輪
１４ 凹部
１５ 案内兼連行要素
１６ 案内兼連行要素
１５．１ 揺動軸線
１６．１ 揺動軸線
１７ 歯部
１８ 制御カム
１８ａ 制御カム
１９ ボルト
２０ 調節要素
２１．１ 制御点あるいは制御部分の角度位置
２１．２ 制御点あるいは制御部分の角度位置
Ａ 搬送方向
Ｂ 搬送輪１０または１０ａの回転方向
Ｅ 対称平面

Claims (13)

1. 搬送区間（３，３ａ）の案内部（５）に沿って案内される少なくとも一つのキャリッジ（２）を備えた搬送システムにおいて使用するための搬送輪であって、
   搬送輪（１０，１０ａ）がその周囲に多数の第一の案内兼連行要素（１５）を備えており、これらの案内兼連行要素がキャリッジ（２）を搬送輪（１０，１０ａ）と共にさらに移動させるために、各々キャリッジ（２）の連行体（１２）と協働する連行体面を形成している搬送輪において、
   第一の案内兼連行要素（１５）が、各々連行体面と共に個々に制御された状態で搬送輪（１０，１０ａ）の回転方向（Ｂ）およびこの回転方向と逆方向に搬送輪（１０，１０ａ）に対して相対的に移動可能であることを特徴とする搬送輪。
2. 第一の案内兼連行要素（１５）が、各々搬送輪軸線（ＴＡ）に対して平行な軸線（１５．１）を中心に揺動可能であることを特徴とする請求項１に記載の搬送輪。
3. 各第一の案内兼連行要素（１５）に第二の案内兼連行要素（１６）が付設されていること、および、各第二の案内兼連行要素（１６）が所属する第一の案内兼連行要素（１５）と同期して、ただし第一の案内兼連行要素に対して逆方向に移動可能であるかあるいは揺動可能であることを特徴とする請求項１または２に記載の搬送輪。
4. 搬送輪（１０，１０ａ）の回転方向（Ｂ）に関して、第一の案内兼連行要素（１５）がそれに付設された第二の案内兼連行要素（１６）の後を追うことを特徴とする請求項１〜３のいずれか一つに記載の搬送輪。
5. 各第一のおよび所属する第二の案内兼連行要素（１５，１６）が、駆動可能に、好ましくは歯部（１７）を介して互いに接続されていることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一つに記載の搬送輪。
6. 搬送輪（１０，１０ａ）に対して相対的な少なくとも第一の案内兼連行要素（１５）の移動が、搬送輪の回転位置に依存して行われる制御点が調節可能であることを特徴とする請求項１〜５のいずれか一つに記載の搬送輪。
7. 制御点を調節するために制御カム（１８，１８ａ）が調節可能であることを特徴とする請求項６に記載の搬送輪。
8. 少なくとも一つの星状輪（１３）を備えており、この星状輪がその周囲に多数の周囲側に開いた凹部（１４）を備えており、少なくとも一つの星状輪（１３）に、案内兼連行要素（１５，１６）が、可動に、好ましくは揺動可能に設けられており、かつ指状に構成された、連行体面を形成する部分が凹部（１４）の領域内に配置されていることを特徴とする請求項１〜７のいずれか一つに記載の搬送輪。
9. それ自体閉じた少なくとも一つの搬送区間（３）を備えた搬送システムであって、この搬送区間上で、キャリッジ（２）が方向転換部を備えた閉じた移動路上を移動可能であり、この移動路が少なくとも一つの方向転換部において搬送輪（１０，１０ａ）を備えており、この搬送輪がその周囲に複数の連行領域（１１）を備えており、これらの連行領域に、キャリッジをさらに移動させるためにキャリッジに設けられた連行体（１２）が係合する搬送システムにおいて、
   搬送輪（１０，１０ａ）が請求項１〜８のいずれか一つに従って構成されていることを特徴とする搬送システム。
10. 搬送区間（３，３ａ）が搬送方向（Ａ）で搬送輪（１０，１０ａ）に先行して搬送区間部分（３．１，３．２）を形成しており、この搬送区間部分上で、キャリッジ（２）が、例えばキャリッジチェーンあるいは供給チェーン（６，７）の形態の送り要素により移動されること、および、搬送輪の第一の案内兼連行要素（１５）は、これらの要素を介して、搬送輪（１０，１０ａ）の連行領域（１１）へのキャリッジ（２）の連行体（１２）の進入後に、搬送輪（１０，１０ａ）の回転方向（Ｂ）でこの搬送輪に対して相対的に各々の案内兼連行要素（１５）の連行面を移動させることにより、キャリッジ（２）の加速が行われるように制御されていることを特徴とする請求項９に記載の搬送システム。
11. 搬送システムが、少なくとも二つの搬送輪（１０，１０ａ）を各々一つの方向転換部を形成する、搬送区間（３，３ａ）の搬送区間部分（３．３，３．４）に備えており、ならびにその間にある直線的であるかあるいはほぼ直線的な搬送区間部分（３．１，３．２）を備えていることを特徴とする請求項９または１０に記載の搬送システム。
12. 搬送システムが、二つの搬送区間（３，３ａ）を備えており、これらの搬送区間が搬送区間（３，３ａ）の平面に対して垂直に向けられた平面（Ｅ）に対して鏡対称に構成されていることを特徴とする請求項９〜１１のいずれか一つに記載の搬送システム。
13. 搬送システムが、容器および／または容器群を取扱うための装置あるいは設備の構成要素であることを特徴とする請求項９〜１２のいずれか一つに記載の搬送システム。

Images