JP6402781B2 - バンパービーム - Google Patents

バンパービーム Download PDF

Info

Publication number
JP6402781B2
JP6402781B2 JP2016570551A JP2016570551A JP6402781B2 JP 6402781 B2 JP6402781 B2 JP 6402781B2 JP 2016570551 A JP2016570551 A JP 2016570551A JP 2016570551 A JP2016570551 A JP 2016570551A JP 6402781 B2 JP6402781 B2 JP 6402781B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bumper beam
vehicle
vertical wall
plate
intermediate plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016570551A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2016117335A1 (ja
Inventor
敦雄 古賀
敦雄 古賀
嘉明 中澤
嘉明 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Publication of JPWO2016117335A1 publication Critical patent/JPWO2016117335A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6402781B2 publication Critical patent/JP6402781B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/03Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects characterised by material, e.g. composite
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/18Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects characterised by the cross-section; Means within the bumper to absorb impact
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/04Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects formed from more than one section in a side-by-side arrangement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/18Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects characterised by the cross-section; Means within the bumper to absorb impact
    • B60R2019/1806Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R19/00Wheel guards; Radiator guards, e.g. grilles; Obstruction removers; Fittings damping bouncing force in collisions
    • B60R19/02Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects
    • B60R19/18Bumpers, i.e. impact receiving or absorbing members for protecting vehicles or fending off blows from other vehicles or objects characterised by the cross-section; Means within the bumper to absorb impact
    • B60R2019/1806Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing
    • B60R2019/1813Structural beams therefor, e.g. shock-absorbing made of metal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、車両用バンパービームに関する。さらに詳しくは、自動車用のバンパービームに関する。
車両のバンパーの内側には、バンパービームが設けられる。衝突時の衝突荷重をバンパービームに負担させ、車両の安全性を確保するためである。特に、自動車などでは前面衝突時に大きなエネルギーが生じる。一方、近年、COの削減及び燃費の向上の観点から、バンパービームを軽量化することが求められている。バンパービームの軽量化を実現するためには、バンパービームの板厚を薄くしつつ、バンパービームの強度を向上させる必要がある。
バンパービームの強度を高くするために、補強部材によって補強されたバンパービームがある(例えば、特開平7−309184号公報(特許文献1)、特開平6−328988号公報(特許文献2)及び特開平6−171441号公報(特許文献3))。
特許文献1に開示されたバンパービームでは、接合された複数の部材によって形成される箱形の空間に、補強部材が配置される。補強部材は、車両の前後方向に沿う。これにより、従来のバンパービームと比べてバンパービームの強度は同等であり、且つ、軽量化及び低コストを実現することができる、と特許文献1には記載されている。
特許文献2に開示されたバンパービームは、箱形断面を形成し、その箱形断面の内側に補強部材を有する。補強部材は、車両の上下方向に沿う。したがって、車両の前後方向に荷重が加わったとき、上壁部及び下壁部の外側への変形が抑制される。これにより、バンパービームの強度が向上する、と特許文献2には記載されている。
特許文献3に開示されたバンパービームは、ハット形のプレス成形品を組み合わせて箱形の断面を形成し、その内部空間に補強部材を有する。補強部材は、車両の上下方向に沿う。これにより、バンパービームの強度が向上し、且つ、バンパービームの変形が抑制される、と特許文献3には記載されている。
特開平7−309184号公報 特開平6−328988号公報 特開平6−171441号公報
しかしながら、特許文献1のバンパービームでは、車両の側面側から見た断面において、車両の前後方向に沿って補強部材が配置される。そのため、バンパービームに衝突荷重が負荷されたとき、補強部材は上下の壁部の座屈を抑制しにくい。したがって、バンパービームをより高強度化することは難しい。
特許文献2及び特許文献3のバンパービームでは、車両の側面側から見た断面において、車両の上下方向に沿って補強部材が配置されるため、上下の壁部の変形が抑制される。その結果、壁部の座屈を抑制する効果が見込める。しかし、衝突荷重が負荷される面が変形しやすいため、バンパービームのエネルギー吸収効率の向上が制限される。
本発明の目的は、エネルギー吸収効率の高い車両用バンパービームを提供することである。
本発明の実施形態によるバンパービームは、第1部材と、第2部材と、中板とを備える。第1部材は、天板部、2つの縦壁部及び2つのフランジ部を含む。2つの縦壁部は、天板部の両側部のそれぞれに繋がる。2つのフランジ部は、2つの縦壁部それぞれに繋がる。第2部材は板状であり、第1部材の2つのフランジ部に接合され、少なくとも2つのフランジ部同士の間を閉じる。中板は、第1部材の2つの縦壁部に接合され、第1部材及び第2部材により形成される空間内に、第2部材に略平行に配置される。第1部材及び第2部材のうち第2部材が車両の外側に向けて配置される。
本発明によるバンパービームは、エネルギー吸収効率の高い車両用バンパービームである。
図1は、第1実施形態のバンパービームの断面図である。 図2Aは、ケース1のバンパービームの断面図である。 図2Bは、ケース2のバンパービームの断面図である。 図3Aは、ケース1のバンパービームの変形挙動を示す図であって、初期状態を示す図である。 図3Bは、図3Aに示す状態から進行した状態を示す図である。 図3Cは、図3Bに示す状態から進行した状態を示す図である。 図4は、ケース1及びケース2の荷重−たわみ線図である。 図5は、中板の位置とエネルギー吸収効率との関係を示す図である。 図6Aは、第1実施形態のバンパービームの変形挙動を示す図であって、初期状態を示す図である。 図6Bは、図6Aに示す状態から進行した状態を示す図である。 図6Cは、図6Bに示す状態から進行した状態を示す図である。 図6Dは、図6Cに示す状態から進行した状態を示す図である。 図7Aは、中板が追加されたケース2のバンパービームの変形挙動を示す図であって、初期状態を示す図である。 図7Bは、図7Aに示す状態から進行した状態を示す図である。 図7Cは、図7Bに示す状態から進行した状態を示す図である。 図7Dは、図7Cに示す状態から進行した状態を示す図である。 図8は、長手方向の中央に集中荷重が負荷されたバンパービームの平面図である。 図9は、第2実施形態のバンパービームの車両上方からみた断面図である。 図10は、縦壁部と中板との接合部分の一例を示す図である。 図11Aは、本発明例のバンパービームの断面図である。 図11Bは、比較例1のバンパービームの断面図である。 図11Cは、比較例2のバンパービームの断面図である。 図12は、実施例1での各バンパービームの荷重−たわみ量線図である。 図13は、比較例3及び比較例4のバンパービームの断面図である。 図14は、実施例2での各バンパービームの荷重−たわみ量線図である。 図15は、実施例3での各バンパービームの荷重−たわみ量線図である。
本実施形態によるバンパービームは、第1部材と、第2部材と、中板とを備える。第1部材は、天板部、2つの縦壁部及び2つのフランジ部を含む。2つの縦壁部は、天板部の両側部のそれぞれに繋がる。2つのフランジ部は、2つの縦壁部それぞれに繋がる。第2部材は板状であり、第1部材の2つのフランジ部に接合され、少なくとも2つのフランジ部同士の間を閉じる。中板は、第1部材の2つの縦壁部に接合され、第1部材及び第2部材により形成される空間内に、第2部材に略平行に配置される。第1部材及び第2部材のうち第2部材が車両の外側に向けて配置される。
これにより、バンパービームが許容する最大荷重が高く、且つ、座屈発生タイミングが遅くなる。したがって、バンパービームのエネルギー吸収効率が高くなる。ここで、バンパービームが許容する最大荷重は、バンパービームの縦壁部が座屈するときに、バンパービームに加えられている荷重(以下、「最大許容荷重」という)をいう。ここで、エネルギー吸収効率は、衝突荷重が負荷されたときにバンパービームが吸収するエネルギーをバンパービームの質量で除した値である。
エネルギー吸収効率の向上をより十分に発揮するために、第2部材と第1部材の天板部との間隔hと、第2部材と中板との間隔d1との比d1/hが、0以上、0.6以下であるのが好ましい。より好ましくは、第2部材と第1部材の天板部との間隔hと、第2部材と中板との間隔d1との比d1/hが、0以上、0.2以下である。なお、間隔hは、第2部材から第1部材の天板部までの深さに相当する。間隔d1は、第2部材から中板までの深さに相当する。
上記のバンパービームにおいて、車両の外側に配置された第2部材に衝突荷重が負荷されたとき、車両の内側に配置された第1部材の天板部に引張方向の力が生じる。このため、天板部に亀裂又は破断が生じることがある。このような事態に対処するため、バンパービームの全長をLとしたとき、バンパービームの長手方向の中央から−0.2×L以上、0.2×L以下の領域の少なくとも一部に、中板が配置されるのが好ましい。より好ましくは、バンパービームの長手方向の中央から−0.1×L以上、0.1×L以下の領域の少なくとも一部に、中板が配置される。これにより、天板部に亀裂が生じる前に縦壁部が座屈するため、バンパービームが破断しにくい。その結果、バンパービームの破断による大幅なエネルギー吸収効率の低下を抑制できる。
上記のバンパービームにおいて、第1部材及び中板は金属板からなり、第1部材の板厚t1と、中板の板厚t2との比t2/t1が、0.7以上、1.0以下であるのが好ましい。また、第1部材の引張強さTS1と、中板の引張強さTS2との比TS2/TS1が、0.4以上、1.0以下であるのが好ましい。
この場合、中板の強度が第1部材に比べて低いため、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重が負荷されたとき、天板部に亀裂が生じる前に縦壁部が座屈するため、バンパービームの破断による大幅なエネルギー吸収効率の低下をさらに抑制できる。
好ましくは、中板と縦壁部とは、溶接によって接合されている。特に、中板の端部が曲げられていて、その曲げられた端部と縦壁部とを重ね合わせた状態で接合されているのが好ましい。この場合、中板の端部が第1部材側に曲げられていると、中板が第2部材に向けてたわみやすくなる。
好ましくは、第1部材及び第2部材は鋼板からなり、鋼板の引張強度が1GPa以上である。これにより、自動車用に適したバンパービームが得られる。
上述したバンパービームは、車両に適用される。この場合、車両は上述のバンパービームを車両前部又は後部に備える。バンパービームの第2部材は車両の外側に向けて配置される。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下では例として、本実施形態のバンパービームを自動車のフロントバンパーに適用する場合を説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のバンパービーム1の断面図である。図1中、文字「上」は車両の上方を示し、文字「前」は車両の前方を示す。以下の図においても同様である。図1を参照して、バンパービーム1は、車両のバンパー10の内側に配置される。バンパービーム1は、第1部材2、第2部材3及び中板4を備える。第1実施形態のバンパービーム1は、図1に示す断面形状を有し、車両の幅方向に延在する。
第1部材2は、天板部5、縦壁部6a、6b及びフランジ部7a、7bを含む。2つの縦壁部6a、6bそれぞれの一端は天板部5の両側部5a、5bそれぞれに繋がる。縦壁部6a、6bの他端はフランジ部7a、7bそれぞれに繋がる。第1部材2の断面形状は、ハット形の開断面である。すなわち、2つのフランジ部7a、7b同士の間は、開放している。第1部材2は例えば、金属板をプレス成形したものである。
第2部材3は、板状の部材であり、例えば、金属板を打ち抜き成形したものである。第2部材3と第1部材2との間には接合部が設けられる。具体的には、第2部材3は、第1部材2のフランジ部7a、7bに接合され、フランジ部7a、7b同士の間を閉じる。すなわち、互いに接合された第1部材2及び第2部材3は、閉断面を形成する。
中板4は、第1部材2及び第2部材3により形成される空間内に、第2部材3と略平行に配置される。中板4と第1部材2との間には接合部が設けられる。具体的には、中板4の端部4a、4bはほぼ直角に折れ曲がり、それぞれ上部及び下部の縦壁部6a、6bに接合される。中板4の端部4a、4bは天板部5に向けて配置される。中板4は例えば、金属板をプレス成形したものである。このような中板4は縦壁部6a、6bの変形を拘束する。そのため、縦壁部6a、6bは座屈しにくい。中板4は第2部材3に対して厳密に平行である必要はなく、多少の傾きを許容する。この傾きは、例えば10°以下である。
中板4には、車両上下方向に沿うビードを付与したり、エンボス加工を施したりしてもよい。これらの加工により、中板の剛性が向上するため、中板4は縦壁部6a、6bの変形をより拘束する。この結果、縦壁部6a、6bはより座屈しにくくなり、エネルギー吸収効率の向上が期待できる。
このようなバンパービーム1は、第2部材3を車両の外側に向けて配置される。例えば、バンパービーム1が車両のフロントバンパーのバンパービームとして適用される場合、第2部材3は車両の前方に向けて配置される。バンパービーム1が車両に配置された状態では、第1部材2の天板部5、第2部材3及び中板4が車両上下方向に起立した姿勢となる。第1部材2の縦壁部6a、6bは、それぞれ上下で車両前後方向に沿った姿勢となる。これにより、バンパービーム1は前後方向の衝突に対し高いエネルギー吸収効率を有する。以下、この点について詳述する。
バンパービーム1を車両に配置する場合、2通りの配置形態が考えられる。1つ目は、図1に示すように、第2部材3を車両の外側に向けて配置する場合(以下、ケース1と称する。)である。2つ目は、特許文献2及び特許文献3に記載されているように、第1部材2の天板部5を車両の外側に向けて配置する場合(以下、ケース2と称する。)である。本発明者らは、バンパービームの基本的な特性を把握するため、ケース1及びケース2に関し、動的3点曲げシミュレーション解析によってエネルギー吸収効率を調査した。
図2A及び図2Bは、動的3点曲げシミュレーション解析で用いたバンパービームのモデルの断面図である。これらの図のうち、図2Aはケース1のバンパービームの場合を示し、図2Bはケース2のバンパービームの場合を示す。ケース1及びケース2のモデルは中板4がない。図2Aを参照して、ケース1では第2部材3の長手方向の中央に上下方向の全域にわたり天板部5に向かう方向の荷重Pを負荷した。図2Bを参照して、ケース2では天板部5の長手方向の中央に上下方向の全域にわたり第2部材3に向かう方向の荷重Pを負荷した。そして、バンパービームの変形挙動を解析した。その際、各バンパービームについて、荷重Pとたわみ量との関係を調べた。ここで、たわみ量は、荷重Pを負荷した部分のたわみ量をいう。動的3点曲げシミュレーション解析では、荷重負荷速度を9km/hとし、支点間距離を800mmとした。その解析結果を図3A〜図3C及び図4に示す。
図3A〜図3Cは、ケース1のバンパービームの変形挙動を示す図である。バンパービームの変形は図3A、図3B及び図3Cに示す順に進行する。図3A〜図3Cを参照して、第2部材3に荷重Pが負荷されると、縦壁部6a、6b(以下、総称して縦壁部6とも称する。)の端部X近傍にバンパービームの長手方向に沿って圧縮力が作用する。ここで、圧縮力は2つの縦壁部6それぞれをバンパービームの長手方向に縮ませようとする力をいう。この圧縮力の作用により、縦壁部6の第2部材3側の端部Xは、車両上下方向の中央に向けて移動する。その結果、縦壁部6は変形し、終には座屈する。
図4は、ケース1及びケース2のバンパービームに関する荷重−たわみ線図である。縦軸は荷重を示し、横軸はたわみ量を示す。図4中、実線はケース1のバンパービームの結果を示し、破線はケース2のバンパービームの結果を示す。図4に示す荷重−たわみ線図から次のことが示される。ケース1では、たわみ量が約38mmのとき、最大荷重となる。最大荷重は約62kNである。たわみ量が約38mm以上になると、縦壁部6が座屈する。ケース2では、たわみ量が約42mmのとき、最大荷重となる。最大荷重は約50kNである。たわみ量が約42mm以上になると、縦壁部6が座屈する。これより、ケース1の最大許容荷重はケース2の最大許容荷重と比べて高いことがわかる。しかしながら、ケース1はケース2と比べて座屈に至るたわみ量が小さい。言い換えると、ケース1はケース2と比べて座屈発生タイミングが早い。
バンパービームが吸収するエネルギーは、図4の荷重−たわみ曲線の積分値に等しい。したがって、バンパービームのエネルギー吸収効率を高くするためには、最大許容荷重を高くし、且つ、座屈発生タイミングを遅くできればよい。ケース1のバンパービームは構造上、ケース2より最大許容荷重が高い。そこで、本発明者らはケース1のバンパービームについて座屈発生タイミングを遅くし、エネルギー吸収効率を大きくすることを検討した。
ケース1のバンパービームは、図3A〜図3Cに示すように、端部Xが縦壁部6に作用する圧縮力により、早期にバンパービームの車両上下方向の中央に向けて移動するため縦壁部6が変形し座屈する。つまり、端部Xの移動を抑制すれば、縦壁部6が早期に座屈することを抑制することができる。そこで、図1に示すように、本実施形態のバンパービーム1は第1部材2と第2部材3で形成された空間内に、第2部材3と略平行に中板4を配置する。中板4の端部4a、4bは、それぞれ上部及び下部の縦壁部6a、6bに接合される。中板4は縦壁部6の変形を抑制する。したがって、端部Xが移動しても、縦壁部6が変形しにくい。つまり、縦壁部6は座屈しにくい。これにより、バンパービーム1の座屈発生タイミングは遅くなる。また、バンパービーム1は第2部材3を車両の外側に向けて配置するため、バンパービーム1の最大許容荷重はケース1と同様に高い。要するに、最大許容荷重の高いケース1のバンパービームに中板4を追加すれば、縦壁部6の座屈が抑制されるため、縦壁部6の座屈発生タイミングが遅い。これにより、バンパービーム1のエネルギー吸収効率が高くなる。
中板4の位置は、第2部材3に近い方が好ましい。具体的には、図1を参照して、中板4に関する比d1/hが、0以上、0.6以下であるのが好ましい。ここで、hは第2部材3と第1部材2の天板部5との間隔を示し、d1は第2部材3と中板4との間隔を示す。この点について、図5を参照して説明する。
図5は、中板4の位置に関する比d1/hが異なるバンパービームのエネルギー吸収効率を示す図である。図5に示す結果は、上記同様の動的3点曲げシミュレーション解析によって求められた。図1に示すバンパービームの中板4の位置に関する比d1/hを種々変更した各バンパービームについてシミュレーション解析を行った。その他の解析条件は、上記図3A〜図3C及び図4に示すシミュレーション解析と同じとした。図5を参照して、エネルギー吸収効率は、比d1/hが約0.16で最大値を示す。比d1/hが0.16よりも大きくなるにつれ、エネルギー吸収効率は低下する。中板4を有さないバンパービームのエネルギー吸収効率は、0.44kJ/kg(図5中の破線参照)である。比d1/hが0.65よりも大きければ、中板4を有するバンパービームのエネルギー吸収効率は、中板4を有さないバンパービームのエネルギー吸収効率未満となる。したがって、中板4は、中板4に関する比d1/hが、0以上、0.6以下である位置に配置されることが好ましい。
さらに、中板4の位置に関する比d1/hが0.2以下の場合、荷重負荷時に中板4と第2部材3とが早期に接触する。そのため、第2部材3のたわみが制限され、図3Aに示す縦壁部6の端部Xの移動が制限される。したがって、縦壁部6がより座屈しにくい。この効果を確認するため、本発明者らは、動的3点曲げシミュレーション解析によって、比d1/hが0.16のバンパービームの変形挙動を調査した。解析条件は、上記図3A〜図3C及び図4に示すシミュレーション解析と同じとした。その解析結果を図6A〜図6Dに示す。
図6A〜図6Dは、第1実施形態のバンパービームの変形挙動を示す図である。比d1/hが0.16であるバンパービームの変形は、図6A、図6B、図6C及び図6Dに示す順に進行する。図6A〜図6Dを参照して、第2部材3に荷重Pが負荷されると、縦壁部6には圧縮力が作用するため、上述したように縦壁部6の端部Xはバンパービームの車両上下方向の中央に向けて移動する。中板4は縦壁部6に接合されているため、端部Xの移動に伴って圧縮される。このとき、中板4は第2部材3側にたわむ。したがって、第2部材3と中板4は接触する。中板4が第2部材3に接触すると、第2部材3のたわみが中板4によって制限されるため、縦壁部6の端部Xの移動も制限される。その結果、縦壁部6の座屈がさらに抑制される。すなわち、比d1/hが0.2以下の場合、縦壁部6の座屈は中板4によって抑制されるだけでなく、上述したような中板4と第2部材3との接触による効果が加わる。したがって、バンパービーム1の最大許容荷重がさらに向上する。
ここで、比d1/hが0の場合、荷重Pを負荷する前から中板4は第2部材3と接触している。この場合、第2部材3及び中板4の変形の態様が異なる。すなわち、第2部材3と中板4とは一体的にたわむ。そのため、エネルギー吸収効率は、比d1/hが0.16の場合と比べて低下する。したがって、比d1/hの好ましい下限は、0.1である。ただし、比d1/hが0の場合のバンパービームのエネルギー吸収効率は、中板4を有さないバンパービームのエネルギー吸収効率よりも高い。そのため、比d1/hは0であってもよい。
荷重負荷時に、中板4を第2部材3に接触させるには、図2Aに示すケース1のように第2部材3を車両の外側に向けて配置する必要がある。言い換えると、図2Bに示すケース2のように第1部材2の天板部5を車両の外側に向けて配置すると、中板4が第2部材3に接触しにくい。この点について、本発明者らは、動的3点曲げシミュレーション解析によって、中板が追加されたケース2のバンパービームの変形挙動を調査した。解析条件は、上記図3A〜図3C及び図4に示すシミュレーション解析と同じとした。その解析結果を図7A〜図7Dに示す。
図7A〜図7Dは、中板が追加されたケース2のバンパービームの変形挙動を示す図である。すなわち、第1部材2の天板部5を車両の外側に向けて配置する。バンパービームの変形は図7A、図7B、図7C及び図7Dに示す順に進行する。図7A〜図7Dを参照して、ケース2では天板部5に荷重Pが負荷された場合、上側の縦壁部6aは車両の上方向にたわみ、下側の縦壁部6bは車両の下方向にたわむ。したがって、中板4には車両上下方向に引張力が作用する。この場合、中板4がたわみにくいため、天板部5と中板4とが接触しにくい。したがって、ケース1のように中板4と荷重を受ける面との接触によって、荷重を受ける面のたわみを制限しにくい。すなわち、ケース2では縦壁部6の座屈を抑制しにくい。
[第2実施形態]
第1実施形態のバンパービームは、中板が縦壁部の座屈を抑制するため、エネルギー吸収効率が高い。しかし、縦壁部の座屈を抑制しすぎると、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重が負荷されたとき、縦壁部が座屈する前に背面側の第1部材の天板部に亀裂が生じることがある。たとえ縦壁部が座屈しなくても、天板部に亀裂が生じれば、バンパービームのエネルギー吸収効率は大きく低下する。
図8は、長手方向の中央に集中荷重が負荷されたバンパービームの平面図である。図8中、文字「右」は車両の右側を示す。以下の図においても同様である。図8を参照して、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重Pが負荷されると、集中荷重Pが負荷された領域の近傍は、車両後方(車両の内側方向)に向けてたわむ。このとき、第1部材の天板部5は、バンパービームの背面側に配置されているため、引張方向(車両の左右方向)に力を受ける。この引張方向の力が大きすぎると、天板部5に亀裂が生じる。要するに、縦壁部6の座屈を抑制しすぎると、縦壁部6の座屈よりも先に、天板部5に亀裂が生じる。特に、バンパービームの材料強度が高く、延性が小さい場合、第1部材の縦壁部が長い場合等に、天板部5に亀裂が生じやすい。
そこで、第2実施形態のバンパービームでは、天板部の亀裂を抑制するため、バンパービームの長手方向において、中板の位置が限定される。具体的には、本発明者らは、後述する実施例3により、バンパービームの長手方向における中板の好適な位置を求めた。この点について図9を参照して説明する。
図9は、第2実施形態のバンパービームの車両上方からみた断面図である。図9を参照して、バンパービーム10の全長をLとし、バンパービーム10の長手方向の中央Cからの任意の距離をLとする。第2実施形態のバンパービーム10の中板4は、バンパービーム10の長手方向の中央Cから−L1以上、L1以下の中央領域に配置される。ここで、中板4は中央領域の全域に配置されてもよいし、中央領域の一部に配置されてもよい。距離L1は0.2×Lであることが好ましく、より好ましくは0.1×Lである。ここで、長さL1は、バンパービームの長手方向の中央Cを0として、車両左右方向で正の値、負の値に区分される。要するに、バンパービームの長手方向の中央Cから車両左右方向の両側に距離L1ずつ離れた領域まで中板が配置される。
中板4が配置される領域をバンパービームの長手方向の中央領域に限定することによって、中板が配置されない領域の縦壁部6の端部Xがバンパービームの車両上下方向の中央に向けて移動しやすくなる(図6A〜図6D参照)。この結果、縦壁部の座屈発生タイミングが早くなる。これにより、天板部の亀裂が生じる前に縦壁部に座屈が発生するため、バンパービームの破断による大幅なエネルギー吸収効率の低下を抑制できる。
上述したように、バンパービームの縦壁部6の座屈を抑制しすぎると、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重Pが負荷されたとき、天板部5に亀裂が生じやすい。この不都合を解消するため、中板4の板厚t2は、第1部材2の板厚t1以下であるのが好ましい。縦壁部6の座屈発生タイミングを最適にし、天板部5に亀裂が生じるのを抑制するためである。具体的には、第1部材2の板厚t1と、中板4の板厚t2との比t2/t1が、0.7以上、1.0以下であるのが好ましい。比t2/t1が0.7未満であれば、中板4の強度が低いため、縦壁部6が早期に座屈してしまう。比t2/t1が1.0よりも大きければ、中板4の強度が高いため、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重Pが負荷されたとき、天板部5に亀裂が生じやすい。比t2/t1の好ましい下限は0.8であり、好ましい上限は0.9である。
上記と同様に、天板部5に亀裂が生じるのを抑制するため、中板4の引張強度TS2は、第1部材2の引張強度TS1以下であるのが好ましい。具体的には、第1部材2の引張強度TS1と、中板4の引張強度TS2との比TS2/TS1が、0.4以上、1.0以下であるのが好ましい。比TS2/TS1が0.4未満であれば、中板4の強度が低いため、縦壁部6が早期に座屈してしまう。比TS2/TS1が1.0よりも大きければ、中板4の強度が高いため、バンパービームの長手方向の中央に集中荷重Pが負荷されたとき、縦壁部6の端部Xがバンパービームの車両上下方向の中央に向けて移動しにくい(図6A〜図6D参照)。この結果、縦壁部6が座屈する前に天板部5に亀裂が生じやすい。比TS2/TS1の好ましい下限は0.6であり、好ましい上限は0.8である。
中板4と縦壁部6との接合は、例えば溶接がある。溶接方法は、例えば、スポット溶接、プラグ溶接、アーク溶接、レーザ溶接等である。しかしながら、中板4と縦壁部6との接合は、溶接に限定されない。中板4と縦壁部6との接合は、機械接合でもよい。機械接合は、例えば、リベット、ボルト及びナット、ねじ等である。また、中板4と縦壁部6との接合は、接着剤でもよい。第1部材2と第2部材3との接合においても同様である。
上述したように、本実施形態のバンパービームでは、第2部材3が車両の外側に向けて配置される。例えば、図9に示すように、バンパービームは長手方向に湾曲している。この場合、湾曲しているバンパービームの外側の弧(図9中の第2部材3側)が、車両の外側に向けて配置される。また、バンパービームは、車両内側に配置されるクラッシュボックス、フロントサイドメンバ等に取り付けられる。そのため、バンパービームの車両内側の面には、取り付け穴等が設けられる。要するに、バンパービームが車両に取り付けられなくても、バンパービームの第1部材又は第2部材のどちらの部品が、車両外側に向けて配置されるか判別できる。
図10は、縦壁部と中板との接合部分の一例を示す図である。図10を参照して、本実施形態では、縦壁部6に中板4の位置決め用の段差8を設けてもよい。図10に示すように、段差8の大きさとしては、0.5mm〜数mm程度である。段差8が0.5mm未満であれば、中板4の位置決めがしにくい。段差8が大きすぎれば、縦壁部6の剛性が変わるため、バンパービームの変形挙動が変化する。要するに、縦壁部6の段差8は、バンパービームの変形挙動が変化しない範囲で設けられる。縦壁部6に段差8を設けることにより、中板が設置しやすく、バンパービームを製造しやすい。
上述の実施形態では、バンパービームが金属板からなる場合を説明した。金属板は、例えば、鋼板、アルミニウム板、チタン板、マグネシウム板、銅板、ニッケル板又はこれらの合金板、複層金属板等である。
本実施形態のバンパービームを自動車に適用する場合、第1部材及び第2部材は、引張強度が1GPa以上の鋼板からなるのが好ましい。この場合、バンパービームの強度をより高くすることができ、車体の安全性がさらに向上する。
上述の実施形態では、車両がバンパービームを前部に備える場合を説明した。すなわち、本実施形態のバンパービームを自動車のフロントバンパーのバンパービームとして適用する場合を説明した。しかしながら、本実施形態のバンパービームはフロントバンパーのバンパービームに限定されない。本実施形態のバンパービームは、車両の後部に配置されてもよい。すなわち、本実施形態のバンパービームは、リアバンパー等に適用することもできる。いずれの場合であっても、バンパービームの第2部材が車両の外側に向けて配置される。
実施例1では、中板4の配置が異なるバンパービームについて荷重負荷シミュレーション解析を行い、エネルギー吸収効率を調べた。
図11A〜図11Cは、実施例1で用いたバンパービームの解析モデルの断面図である。図11Aは本発明例1及び本発明例2のモデルを、図11Bは比較例1のモデルを、図11Cは比較例2のモデルをそれぞれ示す。本発明例1の中板4の位置に関する比d1/hは0.16とし、本発明例2の中板4の位置に関する比d1/hは0.5とした。比較例1では中板4を有していないバンパービームを想定した。比較例2では中板4が第2部材3に対し垂直に配置されたバンパービームを想定した。
これらのバンパービームの諸寸法について、第1部材2の縦壁部6の幅W1は60mm、天板部5の幅W2は80mmとし、第2部材3の幅W3は120mmとした。荷重Pは第2部材3の中央に第1部材2に向けて負荷した。第1部材2、第2部材3及び中板4は、引張強度が1800MPa、板厚が1.4mmの鋼板を想定した。
図12は、実施例1の各バンパービームに関する荷重−たわみ曲線である。図12中、実線は本発明例1の結果を示し、破線は本発明例2を示し、1点鎖線は比較例1を示し、2点鎖線は比較例2を示す。図12を参照して、本発明例1及び本発明例2では、たわみ量が約38mmまで縦壁部6は座屈しなかった。比較例1及び比較例2では、たわみ量が30mmに達する前に、縦壁部6が座屈した。本発明例1では最大許容荷重は約73kNで、本発明例2では最大許容荷重は約62kNであった。比較例1では最大許容荷重は約45kNで、比較例2では最大許容荷重は約58kNであった。
実施例1の解析結果に基づき、たわみ量が60mmまでの各バンパービームのエネルギー吸収効率を算出した。その結果を表1に示す。
Figure 0006402781
本発明例1のエネルギー吸収効率は、0.68kJ/kgで、本発明例2のエネルギー吸収効率は、0.56kJ/kgであった。比較例1のエネルギー吸収効率は0.44kJ/kgで、比較例2のエネルギー吸収効率は0.51kJ/kgであった。
実施例2では、中板4が追加されたケース1のバンパービームと中板4が追加されたケース2のバンパービームとの最大許容荷重を比較した。実施例2では、実施例1での本発明例2の結果を引用し、比較例3及び比較例4として、ケース2のバンパービームに中板4を配置し、実施例1と同様の荷重負荷シミュレーション解析を行った。
図13は、実施例2で用いた中板4が追加されたケース2のバンパービームの断面図である。図13を参照して、比較例3の中板4の位置に関する比d2/hは0.33とし、比較例4の中板4の位置に関する比d2/hは0.5とした。荷重Pは、天板部5の中央に付加した。ここで、d2は天板部5と中板4との間隔を示す。すなわち、間隔d2は、天板部5から中板4までの深さに相当する。
図14は、実施例2の各バンパービームに関する荷重−たわみ曲線である。比較のために、実施例1で行った本発明例2の結果も合わせて図14に示す。図14中、実線は本発明例2を示し、1点鎖線は比較例3を示し、2点鎖線は比較例4を示す。図14を参照して、比較例3及び比較例4共に、たわみ量が約40mmを超えると、縦壁部6は座屈した。また、比較例3及び比較例4の最大許容荷重は共に、約48kNであった。
実施例3では、長手方向において中板4が配置される領域を限定したバンパービームについて荷重負荷シミュレーション解析を行い、天板部での亀裂の発生の有無を調べた。実施例3では、第1部材2の縦壁部6の幅W1は90mm、天板部5の幅W2は80mmとし、第2部材3の幅W3は120mmとした。図9に示す第2実施形態のバンパービーム10の距離L1を種々変更して、実施例1と同様のシミュレーション解析を行った。
図15は、実施例3の各バンパービームに関する荷重−たわみ曲線である。図15中、実線は距離L1が0.06×Lであるバンパービームの結果を示す。破線は距離L1が0.2×Lであるバンパービームの結果を示す。1点鎖線は距離L1が0.5×Lであるバンパービームの結果を示す。
図15を参照して、距離L1が0.2×Lのバンパービーム(破線)では、たわみ量が約100mmで、天板部に亀裂が生じた。距離L1が0.5×Lのバンパービーム(1点鎖線)では、たわみ量が約95mmで、天板部に亀裂が生じた。
一方、距離L1が0.06×Lのバンパービーム(実線)では、天板部に亀裂は生じなかった。
以上、本発明の実施の形態を説明した。しかしながら、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。したがって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変更して実施することができる。
1、10、20 バンパービーム
2 第1部材
3 第2部材
4 中板
41 第1中板
42 第2中板
5 天板部
6a、6b 縦壁部
7a、7b フランジ部
8 縦壁部の段差
d1 第2部材と中板との間隔
d2 天板部と中板との間隔
h 第2部材と天板部との間隔
L バンパービーム全長
P 衝突荷重
X 縦壁部の端部

Claims (12)

  1. 天板部、前記天板部の両側部のそれぞれに繋がる2つの縦壁部、及び前記2つの縦壁部それぞれに繋がる2つのフランジ部を含む第1部材と、
    前記第1部材の前記2つのフランジ部に接合され、少なくとも前記2つのフランジ部同士の間を閉じる板状の第2部材と、
    前記第1部材の前記2つの縦壁部に接合され、前記第1部材及び前記第2部材により形成される空間内に、前記第2部材に略平行に配置される中板と、を備え、
    前記第1部材及び前記第2部材のうち前記第2部材が車両の外側に向けて配置される、車両用バンパービーム。
  2. 請求項1に記載の車両用バンパービームであって、
    前記第2部材と前記第1部材の前記天板部との間隔hと、前記第2部材と前記中板との間隔d1との比d1/hが、0以上、0.6以下である、車両用バンパービーム。
  3. 請求項1に記載の車両用バンパービームであって、
    前記第2部材と前記第1部材の前記天板部との間隔hと、前記第2部材と前記中板との間隔d1との比d1/hが、0以上、0.2以下である、車両用バンパービーム。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の車両用バンパービームであって、
    前記バンパービームの全長をLとしたとき、前記バンパービームの長手方向の中央から−0.2×L以上、0.2×L以下の領域の少なくとも一部に、前記中板が配置される、車両用バンパービーム。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の車両用バンパービームであって、
    前記バンパービームの全長をLとしたとき、前記バンパービームの長手方向の中央から−0.1×L以上、0.1×L以下の領域の少なくとも一部に、前記中板が配置される、車両用バンパービーム。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両用バンパービームであって、
    前記第1部材及び前記中板は金属板からなり、
    前記第1部材の板厚t1と、前記中板の板厚t2との比t2/t1が、0.7以上、1.0以下である、車両用バンパービーム。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の車両用バンパービームであって、
    前記第1部材の引張強さTS1と、前記中板の引張強さTS2との比TS2/TS1が、0.4以上、1.0以下である、車両用バンパービーム。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の車両用バンパービームであって、
    前記中板と前記縦壁部とが溶接によって接合されている、車両用バンパービーム。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の車両用バンパービームであって、
    前記第1部材及び前記第2部材は鋼板からなり、前記鋼板の引張強度が1GPa以上である、車両用バンパービーム。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の車両用バンパービームであって、
    前記中板は折れ曲がり、前記2つの縦壁部に接合される、車両用バンパービーム。
  11. 請求項10に記載の車両用バンパービームであって、
    前記中板は前記天板部に向かって折れ曲がる、車両用バンパービーム。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の車両用バンパービームを前部又は後部に備え、前記バンパービームの前記第2部材が車両の外側に向けて配置される、車両。
JP2016570551A 2015-01-21 2016-01-19 バンパービーム Active JP6402781B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015009105 2015-01-21
JP2015009105 2015-01-21
PCT/JP2016/000257 WO2016117335A1 (ja) 2015-01-21 2016-01-19 バンパービーム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2016117335A1 JPWO2016117335A1 (ja) 2017-09-28
JP6402781B2 true JP6402781B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=56416887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016570551A Active JP6402781B2 (ja) 2015-01-21 2016-01-19 バンパービーム

Country Status (11)

Country Link
US (1) US10259410B2 (ja)
EP (1) EP3248845A4 (ja)
JP (1) JP6402781B2 (ja)
KR (1) KR101965091B1 (ja)
CN (1) CN107206951B (ja)
BR (1) BR112017014184A2 (ja)
CA (1) CA2974327C (ja)
MX (1) MX2017009446A (ja)
RU (1) RU2674366C1 (ja)
TW (1) TWI609803B (ja)
WO (1) WO2016117335A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107848475B (zh) * 2015-07-08 2020-08-25 日本制铁株式会社 保险杠加强件和具备该保险杠加强件的车辆
BR112019018513A2 (pt) * 2017-03-23 2020-04-14 Nippon Steel Corp viga de para-choque
US10994681B2 (en) 2017-08-15 2021-05-04 Nippon Steel Corporation Bumper beam and vehicle
DE102017123325A1 (de) * 2017-10-09 2019-04-11 Kirchhoff Automotive Deutschland Gmbh Stoßfängerquerträger
KR20200018275A (ko) * 2018-08-10 2020-02-19 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 유기 전계 발광 화합물 및 이를 포함하는 유기 전계 발광 소자
WO2020053626A1 (en) * 2018-09-12 2020-03-19 Arcelormittal Bumper beam having steel reinforcement
KR102342441B1 (ko) * 2019-08-05 2021-12-22 부산대학교 산학협력단 전기 변색 소재, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 전기 변색 소자 제조 방법
CN113268814B (zh) * 2021-06-18 2022-05-17 中国第一汽车股份有限公司 一种保险杠总成表面刚度的设计方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06171441A (ja) 1992-10-09 1994-06-21 Nkk Corp バンパービームおよびバンパー
JPH06328988A (ja) * 1993-03-23 1994-11-29 Toupure Kk 車両用バンパービーム
JPH07309184A (ja) 1994-05-20 1995-11-28 Kobe Steel Ltd 自動車用補強部材
JP3120957B2 (ja) * 1995-07-07 2000-12-25 本田技研工業株式会社 車両用バンパビームの製造方法
TW459679U (en) * 1998-07-21 2001-10-11 Chen Chuen Mau Bumper for vehicles
TW429908U (en) * 1999-02-26 2001-04-11 Li Ching Huang Cushion device for automobile bumper
GB0114684D0 (en) * 2001-06-15 2001-08-08 Dow Chemical Co Automobile assembly
US7407219B2 (en) * 2004-03-24 2008-08-05 Shape Corporation Energy management beam
JP4057815B2 (ja) * 2002-01-31 2008-03-05 株式会社アステア バンパ補強材
DE102006000481A1 (de) * 2005-09-27 2007-04-05 Tokai Rubber Industries, Ltd., Komaki Stossabsorbierendes Element für Fahrzeuge
JP4735843B2 (ja) * 2006-06-29 2011-07-27 マツダ株式会社 自動車のバンパ構造
JP4759497B2 (ja) * 2006-11-29 2011-08-31 東海ゴム工業株式会社 自動車用衝撃吸収部材
JP5056643B2 (ja) * 2008-07-18 2012-10-24 住友金属工業株式会社 バンパーリインフォースメントおよびその製造方法
JP5329188B2 (ja) * 2008-11-21 2013-10-30 株式会社アステア バンパ補強材
DE102010050960A1 (de) * 2010-11-10 2012-05-10 Gm Global Technology Operations Llc (N.D.Ges.D. Staates Delaware) Stoßfängerquerträger für ein Kraftfahrzeug, Verstärkungsbauteil für einen Stoßfängerquerträger und Verfahren zur Herstellung eines Stoßfängerquerträgers
TWI451898B (zh) * 2012-01-06 2014-09-11 Yung Yu Chen 齒輪傳動機構及使用該機構之遊戲機
SE537087C2 (sv) * 2013-03-13 2014-12-30 Gestamp Hardtech Ab Stötfångarbalk

Also Published As

Publication number Publication date
WO2016117335A1 (ja) 2016-07-28
US10259410B2 (en) 2019-04-16
CA2974327A1 (en) 2016-07-28
EP3248845A1 (en) 2017-11-29
CN107206951A (zh) 2017-09-26
CA2974327C (en) 2019-06-18
JPWO2016117335A1 (ja) 2017-09-28
KR101965091B1 (ko) 2019-04-02
MX2017009446A (es) 2017-11-08
RU2674366C1 (ru) 2018-12-07
BR112017014184A2 (pt) 2018-01-09
EP3248845A4 (en) 2018-06-13
TW201641326A (zh) 2016-12-01
CN107206951B (zh) 2020-08-21
KR20170105081A (ko) 2017-09-18
US20180001853A1 (en) 2018-01-04
TWI609803B (zh) 2018-01-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6402781B2 (ja) バンパービーム
US8333425B2 (en) Vehicle front structure
JP6485606B1 (ja) バンパービーム及び車両
JP5168023B2 (ja) バンパーリインフォースメントおよびその製造方法
JP2017159895A (ja) 車両用構造部材
JP2013119313A (ja) 車体前部構造
JP4932688B2 (ja) 自動車車体用ルーフ補強材
US10336374B2 (en) Vehicle rear portion structure
JP2019166855A (ja) 車両用構造部材及び車両
JP2011207241A (ja) 車体前部構造
WO2010113894A1 (ja) 車両用バンパビーム
JP6972958B2 (ja) バンパービーム及び車両
JP5313817B2 (ja) バンパーステイ
US11981370B2 (en) Structural member for vehicle
JP2018149975A (ja) バンパリインフォースメント
JP4706656B2 (ja) バンパステイ
JP2014101094A (ja) 車体構造
JP2023170762A (ja) 自動車用エネルギ吸収部材
JP2012047340A (ja) 衝撃吸収部材
JP2018016159A (ja) 車両用バンパーリインフォースメント
JP2012166688A (ja) 衝撃吸収部材およびバンパー装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170616

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180727

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180827

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6402781

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350