JP6402504B2 - 遠心圧縮機 - Google Patents

遠心圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP6402504B2
JP6402504B2 JP2014129055A JP2014129055A JP6402504B2 JP 6402504 B2 JP6402504 B2 JP 6402504B2 JP 2014129055 A JP2014129055 A JP 2014129055A JP 2014129055 A JP2014129055 A JP 2014129055A JP 6402504 B2 JP6402504 B2 JP 6402504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
hub
blade
crown plate
impeller portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2014129055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016008537A (ja
Inventor
聡 大内田
聡 大内田
聖子 海野
聖子 海野
知己 川久保
知己 川久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2014129055A priority Critical patent/JP6402504B2/ja
Publication of JP2016008537A publication Critical patent/JP2016008537A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6402504B2 publication Critical patent/JP6402504B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、過給機、ガスタービン、産業用空気設備等に用いられ、遠心力を利用してガスの流体を圧縮する遠心圧縮機に関するものである。
1軸多段遠心圧縮機に用いられるインペラとして、ディスクに形成されるブレードとハウジング側に形成されるシュラウドとが非接触であるオープンインペラと、ブレードと一体にクラウンプレートが設けられ、ディスクとブレード、クラウンプレートとの間に閉鎖された流路が形成されるクローズドインペラとがある。液化天然ガス等、作動流体として空気以外の流体が用いられる場合には、安全性の観点から主にクローズドインペラが適用されている。
クローズドインペラを製作する従来方法の1つとして、機械加工により、単体素材からディスク、ブレード、クラウンプレートを削出す方法がある。削出しに用いることができる切削工具の大きさには一般に制限がある為、クローズドインペラの寸法が小さくなるほどに製作が困難になる傾向がある。これはクローズドインペラの寸法が小さいほど切削対象領域に占める工具の寸法が大きくなり、工具と素材との干渉を生じ易くなるからである。この様に加工の難易度がインペラ設計の制約条件となる場合がある為圧縮効率等、空力性能の観点から目指すべきクローズドインペラの形状が存在していたとしても、その寸法が小さいが為に製作できないという技術課題があった。
この場合、ブレード前縁部の回転軸から見た高さである半径位置が高い(即ち、クラウンプレートに囲まれる開口部が大きい)低負荷用のインペラであれば、機械加工の切削工具の大きさとの関係で製作は可能である。一方、作動流体の流量が多い場合に、空力性能を向上させる為、ブレードの前縁部の半径位置を低くし、更にブレードの上流側に軸方向流入羽根(インデューサ)を設けることが望ましいが、上記した制約条件から、空力設計上理想とする流路形状を加工することが困難であった。
尚、特許文献1には、インペラとブレードが一体に削出されたディスクと、該ディスクに対向するカバーとから構成され、カバー側ブレード縁部に前記カバーに向って突出する複数のスペーサが形成されており、ろう材を前記カバー側ブレード縁部に配置し、前記ディスクと前記カバーとを重合わせてろう付けを行なう際には、前記スペーサにより前記カバー側ブレード縁部と前記カバーのブレード取付け面との間隔が保持され、ろう材が流出するのを防止するインペラの製造方法が開示されている。
特開2012−102678号公報
上述した通り、従来技術では、圧縮効率等の空力性能の観点から目指すべきクローズドインペラの形状が存在していたとしても、加工難易度が高い為に加工できない場合があり、その場合には製作すべきクローズドインペラの形状を加工可能な形状で妥協せざるを得ず、その結果、加工難易度によってインペラの空力性能を犠牲にせざるを得なかったという解決すべき技術課題があった。
本発明は、回転軸に軸着されたインペラと、該インペラを回転自在に収納するハウジングとを具備し、前記インペラは前記回転軸が嵌合されるハブと、該ハブに設けられた複数枚のブレードと、該ブレードに設けられ、前記ハブと全周に亘って対向し、該ハブとの間にインペラ内流路を形成するクラウンプレートとを有し、前記インペラは軸心方向に下流側の第1インペラ部と、上流側の第2インペラ部とに分割され、該分割は前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブ及び前記ブレードを含む様に分割され、前記第1インペラ部と前記第2インペラ部は前記回転軸を介して一体化された遠心圧縮機に係るものである。
又本発明は、前記分割は、前記第2インペラ部が前記クラウンプレートを含まない様に分割され、該クラウンプレートの上流端は、前記第2インペラ部のブレードの上流端よりも下流側に位置し、前記ハウジングと前記クラウンプレートとの間を流れた作動流体が、前記第2インペラ部のブレードの上流端よりも下流側で前記インペラ内流路に合流する様構成された遠心圧縮機に係るものである。
又本発明は、前記分割は、前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブと前記ブレードと前記クラウンプレートとを含む様に分割され、前記第1インペラ部の前記クラウンプレートと前記第2インペラ部の前記クラウンプレートとの間には間隙が形成され、前記ハウジングと前記クラウンプレートとの間を流れた作動流体が、前記間隙を流通して前記インペラ内流路に合流する様構成された遠心圧縮機に係るものである。
又本発明は、前記第1インペラ部の前記ハブ、前記第2インペラ部の前記ハブのいずれか一方の中心部に凸部を形成し、いずれか他方に凹部を形成し、前記凸部と前記凹部を嵌合可能とし、前記凸部と前記凹部との嵌合で前記第1インペラ部と前記第2インペラ部とを一体化した遠心圧縮機に係るものである。
又本発明は、前記第1インペラ部の前記ハブと前記第2インペラ部の前記ハブに相互に連通する第1、第2キー溝が刻設され、前記回転軸に第3キー溝が刻設され、前記第1、第2、第3キー溝に掛渡ってキー片を嵌合し、該キー片を介して前記回転軸と前記第1インペラ部と前記第2インペラ部とを一体化した遠心圧縮機に係るものである。
更に又本発明は、前記第1インペラ部の前記ブレードと前記第2インペラ部の前記ブレードとが、前記ハブの分割面と平行である遠心圧縮機に係るものである。
本発明によれば、回転軸に軸着されたインペラと、該インペラを回転自在に収納するハウジングとを具備し、前記インペラは前記回転軸が嵌合されるハブと、該ハブに設けられた複数枚のブレードと、該ブレードに設けられ、前記ハブと全周に亘って対向し、該ハブとの間にインペラ内流路を形成するクラウンプレートとを有し、前記インペラは軸心方向に下流側の第1インペラ部と、上流側の第2インペラ部とに分割され、該分割は前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブ及び前記ブレードを含む様に分割され、前記第1インペラ部と前記第2インペラ部は前記回転軸を介して一体化されたので、前記第1インペラ部と前記第2インペラ部とを個別に製作可能となる。その為、従来技術よりも小さい寸法や小さい形状のクローズドインペラが製作可能となり、製作すべきクローズドインペラの寸法や形状を妥協することが少なくなる。これにより加工難易度によってインペラの空力性能を犠牲にすることが従来技術よりも少なくなり、従来技術の課題を解決することができる。
本発明の第1の実施例に係る遠心圧縮機を示す側断面図である。 本発明の第1の実施例に係る遠心圧縮機の最も上流側のインペラ及びその周辺部を示す側断面図である。 本発明の第2の実施例に係る遠心圧縮機の最も上流側のインペラ及びその周辺部を示す側断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
先ず、図1に於いて、本発明の第1の実施例に係る多段の遠心圧縮機の概要について説明する。
遠心圧縮機1は、駆動源、例えばタービンと回転軸4を介して連結されている。前記遠心圧縮機1は、箱状の外ハウジング2と、該外ハウジング2の内部に設けられた内ハウジング3と、前記外ハウジング2及び前記内ハウジング3を貫通し、タービンホイール等の回転により回転される前記回転軸4と、前記内ハウジング3内に回転自在に収納される複数(図1中では3個)のインペラ5a〜5cとを有している。
前記内ハウジング3内には流路6が形成され、該流路6の下流端にスクロール7が形成される。前記流路6は、作動流体9が中心部から外周側に向って流れ、更に反転して中心に向って流れる様に外周側と中心側で交互に屈曲する様形成され、該流路6の中心部から外周側へと延出する部分にそれぞれ前記インペラ5a〜5cが多段に配置されている。
該インペラ5a〜5cは、前記回転軸4に軸着され、各インペラ5a〜5cは前記回転軸4と一体に回転する様になっている。又、該回転軸4と前記内ハウジング3との間にはラビリンスシール8が設けられ、前記流路6と前記遠心圧縮機1の外部との間がシールされている。
前記外ハウジング2上面の一端部には、前記流路6の上流端に接続され、該流路6に作動流体9を吸入する為の吸込みノズル11が設けられ、前記外ハウジング2上面の他端部には、前記スクロール7に接続され、前記遠心圧縮機1により圧縮された圧縮作動流体12を吐出する為の吐出ノズル13が設けられている。
又、前記内ハウジング3内には、前記流路6の中途部、例えば前記インペラ5a,5b間に連通するサイドストリーム流路14が形成され、前記外ハウジング2上面には前記サイドストリーム流路14に接続されるサイドストリームノズル15が設けられている。前記サイドストリーム流路14及び前記サイドストリームノズル15は、前記作動流体9として、例えば高分子重量のガスを用いる場合に、処理の要件に応じて前記流路6の中途部で前記作動流体9の取出し、供給を行う様になっている。
前記流路6の前記インペラ5aの上流側には、前記吸込みノズル11から吸入され、前記インペラ5aに流入する前記作動流体9を整流する為のガイドベーン16が設けられ、前記インペラ5aの上流側には前記作動流体9の流量が多い場合に於ける空力性能向上の為の上流側ブレード17(軸方向流入羽根)が形成されている。
次に、図2に於いて、前記流路6を流通する前記作動流体9の流量が多い、最も上流側の1段目の前記インペラ5aとその周辺部の詳細について説明する。尚、図2中では、前記ガイドベーン16は省略している。又、以下の説明に於いては、前記インペラ5aをインペラ5、前記内ハウジング3をハウジング3として説明している。
前記流路6は、前記インペラ5に向って前記作動流体9を流通させる作動流体流路18と、前記インペラ5によって圧縮された後の前記作動流体9を流通させる圧縮作動流体流路19と、後述するインペラ内流路21とから構成される。
又、前記流路6の中途部、即ち前記作動流体流路18と前記圧縮作動流体流路19との間に前記インペラ5が設けられ、該インペラ5内に前記作動流体流路18と前記圧縮作動流体流路19と連通する前記インペラ内流路21が形成される。前記作動流体流路18の下流端部、即ち前記インペラ内流路21の入口部近傍は前記作動流体9の吸入口22となっており、前記インペラ内流路21は前記吸入口22から吐出口に向って漸次流路断面積が減少する様になっている。
前記圧縮作動流体流路19には、上流側からディフューザ23、クロスオーバベント24、リターンガイドベーン25が設けられている。前記ディフューザ23は、前記インペラ5の回転の遠心力により増速された前記作動流体9の速度を圧力に変換し、該作動流体9の圧力を上昇させる。
又、前記クロスオーバベント24は、前記圧縮作動流体流路19を180°屈曲し、前記作動流体9を反転させる様になっており、前記リターンガイドベーン25は前記クロスオーバベント24により反転された前記作動流体9に適切な流入角を付与して次段へと供給する様になっている。
前記インペラ5は、下流側の第1インペラ部26と上流側の第2インペラ部27とで軸心方向に分割された2分割構造となっている。下流側の前記第1インペラ部26は、前記回転軸4を嵌合可能な貫通孔(図示せず)を有する下流側ハブ28と、該下流側ハブ28の外周面に周方向等間隔に設けられた複数枚の下流側ブレード29と、該下流側ブレード29に固着され、全周に亘って前記下流側ハブ28と対向するクラウンプレート31とから構成される。該クラウンプレート31は、前記下流側ブレード29の前縁部(上流側縁部)よりも上流側に突出し、該突出部の下面は前記回転軸4の軸心と平行になっている。又、前記下流側ブレード29と前記クラウンプレート31との接合線を確保し、強度を向上させる為、前記下流側ブレード29の前縁部は、前記下流側ハブ28の上流側端面に対して傾斜している。
前記第1インペラ部26の分割面である前記下流側ハブ28の上流側端面は、前記回転軸4の軸心と直交しており、前記貫通孔の周囲に環状の凹部32が形成されている。前記貫通孔には前記下流側ハブ28の上流側端面が開放された第1キー溝33が刻設されている。
尚、前記下流側ハブ28と前記下流側ブレード29と前記クラウンプレート31とにより、前記インペラ5内に閉鎖された前記インペラ内流路21が形成される。
又、前記インペラ5の、上流側の第2インペラ部27は、前記回転軸4を嵌合可能な貫通孔(図示せず)を有する上流側ハブ34と、該上流側ハブ34の外周面に周方向等間隔に設けられた複数枚の前記上流側ブレード17とから構成される。該上流側ブレード17の上端は前記回転軸4の軸心と平行になっており、又前記上流側ブレード17の枚数及び間隔は、前記下流側ブレード29の枚数及び間隔と等しくなっている。又、前記上流側ブレード17の後縁部(下流側縁部)は、前記下流側ブレード29の前縁部の傾斜に合わせて前記上流側ハブ34の下流側端面に対して傾斜している。
前記第2インペラ部27の分割面である前記上流側ハブ34の下流側端面は、前記回転軸4の軸心と直交しており、前記貫通孔の周囲に環状の凸部36が形成されている。該凸部36は前記凹部32に対して嵌合可能となっている。前記凸部36の軸心方向の長さは、前記凹部32の軸心方向の深さよりも短くなっている。又、前記貫通孔には前記上流側ハブ34の上流側端面及び下流側端面が開放された第2キー溝37が刻設されている。
前記第1キー溝33と前記第2キー溝37を位置合せした状態で、前記凸部36が前記凹部32に嵌合されることで、前記凸部36の下流側端面と前記凹部32の上流側端面との間に僅かに隙間が形成された状態で、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27とが一体化される。
この状態では、前記下流側ハブ28の上流側端面と前記上流側ハブ34の下流側端面とが密着し、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17後縁部とが密着し、前記クラウンプレート31の突出部の下面と前記上流側ブレード17の上端の一部とが密着し、更に前記第1キー溝33と前記第2キー溝37とが連通同一線上に配列され、相互に連通する。この時、前記上流側ブレード17は前記吸入口22に位置し、前記上流側ブレード17の前縁部は前記クラウンプレート31よりも上流側に突出している。
又、前記回転軸4にも第3キー溝38が刻設され、該第3キー溝38と前記第1キー溝33、前記第2キー溝37とが位置合せされた状態で、前記第1キー溝33、前記第2キー溝37、前記第3キー溝38に掛渡ってキー片39が嵌合される。該キー片39により、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27と前記回転軸4とが連結され、前記第1インペラ部26、前記第2インペラ部27と前記回転軸4との相対回転が拘束されると共に、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27との相対回転が拘束される。
前記ハウジング3には、前記クラウンプレート31と前記ハウジング3との間をシールするラビリンスシール41が設けられている。該ラビリンスシール41は、前記クラウンプレート31外周面の上流側端部と対向する様設けられ、圧縮された前記作動流体9が、前記インペラ内流路21の出口部から前記クラウンプレート31と前記ハウジング3との間を通って前記吸入口22に流入するのを抑制している。
又、前記ハウジング3と前記下流側ハブ28の間にもラビリンスシール42が設けられ、前記ディフューザ23により昇圧され、前記リターンガイドベーン25により整流された前記作動流体9が、前記ハウジング3と前記下流側ハブ28との間から回込み、前記インペラ内流路21の出口部に流入するのを防止している。
次に、前記遠心圧縮機1の作用について説明する。
モータやタービンホイール等の回転により前記回転軸4が回転されることで、前記インペラ5が一体に回転される。前記吸入口22は、前記インペラ5に向って漸次流路断面積が減少すると共に、前記上流側ブレード17が配置されており、前記吸込みノズル11から吸入され、前記作動流体流路18を流通する前記作動流体9は、前記インペラ内流路21に流入する過程で、前記上流側ブレード17により縮流され、整流される。
前記インペラ内流路21に流入した前記作動流体9は、前記インペラ5の回転による遠心力により圧縮され、昇圧されて前記インペラ内流路21より吐出される。
該インペラ内流路21より吐出された前記作動流体9は、前記ディフューザ23を通過する過程で減速されると共に昇圧され、前記クロスオーバベント24にて反転された後前記リターンガイドベーン25により適切な流入角を付与された前記作動流体9が、次段のインペラ5b(図1参照)へと流入する。
前記作動流体9は、下流段の前記インペラ5b,5cのインペラ内流路21b,21c(図1参照)を流通する過程で更に圧縮され、前記スクロール7を経て、前記吐出ノズル13より前記圧縮作動流体12として吐出される。
上記処理中、前記インペラ5により圧縮された前記作動流体9の一部は、前記クラウンプレート31と前記ハウジング3との間を流通し、前記ラビリンスシール41を通り抜けて、戻り流43として僅かに前記吸入口22に流入する。
第1の実施例では、前記インペラ5が前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27とに軸心方向に分割され、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27とを個別に製作可能である。その為、例えば前記第1インペラ部26を個別に機械加工で製作する場合、前記クラウンプレート31に囲まれた領域内にある前記下流側ブレード29の前縁部から後縁部までの形状の湾曲の度合いが緩和され、前記クラウンプレート31に囲まれた領域内に於いて切削工具の刃物部分が前記前縁部から前記後縁部まで届き易くなる。その為、単体素材からディスク、ブレード、クラウンプレートを削出す従来のクローズドインペラと比較して加工の難易度が緩和され、より小さい寸法や小さい形状のインペラの製作が可能となる。又、前記第2インペラ部27を機械加工で製作する場合、前記クラウンプレート31による開口部分の径の制約を受けずに前記第2インペラ部27を加工できる為、従来技術と比較して加工難易度が緩和される。従って、前記インペラ5が前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27とに軸心方向に分割されることで、従来技術よりも小さい寸法や小さい形状のクローズドインペラが製作可能となり、製作すべきクローズドインペラの寸法や形状を妥協することが少なくなる。これにより加工難易度によってインペラの空力性能を犠牲にすることが従来技術よりも少なくなり、従来技術の課題を解決することができる。又加工の難易度に基づく技術的な制約が軽減され、小型の前記インペラ5、或は空力設計上理想とする流路形状(前記インペラ内流路21)を有する前記インペラ5を容易に製作することができる。
又、前記第1インペラ部26の前記凹部32に、前記第2インペラ部27の前記凸部36を圧入してもよく、圧入することで前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27とが一体化され、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27を一体化させる為の溶接が不要となり、製作コストの低減を図ることができる。
又、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27に刻設された前記第1キー溝33と前記第2キー溝37が合致し、前記第1キー溝33、前記第2キー溝37と前記回転軸4に刻設された前記第3キー溝38に前記キー片39を嵌合し、該キー片39を介して前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27と前記回転軸4とを連結しているので、前記第1インペラ部26、前記第2インペラ部27と前記回転軸4との相対回転を防止できると共に、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の相対回転を防止することができる。更に、前記キー片39により、前記回転軸4、前記第1インペラ部26、前記第2インペラ部27をガタツキなく完全に一体化できれば、前記凹部32と前記凸部36の嵌合も省略できる。
又、前記上流側ブレード17の前縁部が前記クラウンプレート31の前縁部よりも上流側に突出しているので、前記吸入口22に流入した前記戻り流43の前記上流側ブレード17の前縁部への干渉が抑制される。従って、前記作動流体9に前記戻り流43が合流する際の流れの乱れが抑制され、圧力損失が低減されて前記遠心圧縮機1の効率を向上させることができる。
又、前記クラウンプレート31の上流端を傾斜させ、前記戻り流43が下流側に向って前記吸入口22に流入する様構成することで、前記インペラ内流路21出口部と前記戻り流43の流入部との圧力差を低減させることができるので、前記戻り流43の流量を低減させることができ、より圧力損失が低減されて前記遠心圧縮機1の効率を向上させることができる。
尚、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27は、分割面が前記回転軸4の軸心に対して直交し、前記インペラ5を構成する各部材の回転応力値が制限値内であれば任意の位置で分割することができる。
又、第1の実施例では、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部が、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の分割面に対して傾斜しているが、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部を前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の分割面と平行、或は面一としてもよい。この様な構成とすることで、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の製作が容易となると共に、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部を容易に密着させることができる。
次に、図3に於いて、本発明の第2の実施例について説明する。尚、図3中、図2中と同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
第2の実施例では、第1インペラ部26が下流側ハブ28、下流側ブレード29、下流側クラウンプレート45から構成され、第2インペラ部27が上流側ハブ34、上流側ブレード17、上流側クラウンプレート46から構成されている。該上流側クラウンプレート46は、前記上流側ブレード17に固着され、全周に亘って前記上流側ハブ34と対向する様になっている。
前記下流側ブレード29の前縁部は、前記下流側クラウンプレート45の前縁部よりも僅かに上流側に突出し、前記上流側ブレード17の後縁部は、前記上流側クラウンプレート46の後縁部よりも僅かに下流側に突出している。
前記第2インペラ部27の凸部36を前記第1インペラ部26の凹部32に嵌合し、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27を一体化させた際には、前記下流側ハブ28の上流側端面と前記上流側ハブ34の下流側端面とが密着し、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部とが密着する。又、前記下流側クラウンプレート45の前縁部と前記上流側クラウンプレート46の後縁部との間には僅かな間隙が形成され、該間隙により戻り流路47が形成される。
尚、該戻り流路47は、全周に亘って形成された溝であってもよいし、周方向等間隔で放射状に穿設された孔であってもよい。更に点対称となる様複数の孔を穿設してもよい。
遠心圧縮機1を作動させた際には、インペラ5により圧縮された作動流体9の一部が、前記下流側クラウンプレート45とハウジング3との間を流通し、戻り流43として前記戻り流路47よりインペラ内流路21内に流入する。
第2の実施例に於いては、前記戻り流43が前記インペラ内流路21に流入するので、前記戻り流43が前記上流側ブレード17の前縁部に干渉することがない。従って、前記作動流体9に前記戻り流43が合流する際の流れの乱れが抑制され、圧力損失が低減されて前記遠心圧縮機1の効率を向上させることができる。
又、前記戻り流路47を介して前記インペラ内流路21に前記戻り流43を流入させる様にすることで、前記インペラ内流路21出口部の前記作動流体9との圧力差を小さくすることができ、前記戻り流43の流量を低減することができる。
又、前記上流側クラウンプレート46と前記下流側クラウンプレート45の分割位置、前記下流側ブレード29の前縁部の突出量と前記上流側ブレード17の後縁部の突出量等を変更することで、前記戻り流路47の位置や大きさを自在に調整することができ、前記遠心圧縮機1の性能を更に向上させることができる。
尚、第2の実施例に於いても、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部が、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の分割面に対して傾斜しているが、第1の実施例と同様、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部を前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の分割面と平行、或は面一とし、前記第1インペラ部26と前記第2インペラ部27の製作を容易にし、前記下流側ブレード29の前縁部と前記上流側ブレード17の後縁部を容易に密着可能としてもよい。
又、第1の実施例、第2の実施例では、前記下流側ハブ28に前記凹部32を形成し、前記上流側ハブ34に前記凸部36を形成しているが、前記下流側ハブ28に凸部を形成し、前記上流側ハブ34に凹部を形成してもよい。
又、第1の実施例、第2の実施例では、最も上流側の前記インペラ5のみを分割構造とし、前記上流側ブレード17を設ける構成としているが、設けられる前記インペラ5の数が多い等、2段目以降も前記流路6を流通する前記作動流体9の流量が多い場合には、2段目以降の前記インペラ5についても分割構造とし、前記上流側ブレード17を設けてもよいのは言う迄もない。
1 遠心圧縮機 3 内ハウジング
4 回転軸 5 インペラ
9 作動流体 17 上流側ブレード
18 作動流体流路 19 圧縮作動流体流路
21 インペラ内流路 22 吸入口
26 第1インペラ部 27 第2インペラ部
28 下流側ハブ 29 下流側ブレード
31 クラウンプレート 32 凹部
33 第1キー溝 34 上流側ハブ
36 凸部 37 第2キー溝
38 第3キー溝 39 キー片
43 戻り流 45 下流側クラウンプレート
46 上流側クラウンプレート 47 戻り流路

Claims (7)

  1. 回転軸に軸着されたインペラと、該インペラを回転自在に収納するハウジングとを具備し、前記インペラは前記回転軸が嵌合されるハブと、該ハブに設けられた複数枚のブレードと、該ブレードに設けられ、前記ハブと全周に亘って対向し、該ハブとの間にインペラ内流路を形成するクラウンプレートとを有し、前記インペラは軸心方向に下流側の第1インペラ部と、上流側の第2インペラ部とに分割され、該分割は前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブ及び前記ブレード及び前記クラウンプレートを含む様に分割され、前記第1インペラ部と前記第2インペラ部は前記回転軸を介して一体化され、前記第1インペラ部の前記クラウンプレートと前記第2インペラ部の前記クラウンプレートとの間には全周に亘って間隙が形成され、前記ハウジングと前記クラウンプレートとの間を流れた作動流体が、前記間隙を流通して前記インペラ内流路に合流する様構成されたことを特徴とする遠心圧縮機。
  2. 回転軸に軸着されたインペラと、該インペラを回転自在に収納するハウジングとを具備し、前記インペラは前記回転軸が嵌合されるハブと、該ハブに設けられた複数枚のブレードと、該ブレードに設けられ、前記ハブと全周に亘って対向し、該ハブとの間にインペラ内流路を形成するクラウンプレートとを有し、該クラウンプレートと前記ハウジングとの間に戻り流の流路が形成され、前記クラウンプレートの上流端と該上流端と対向する前記ハウジングとの間に前記戻り流の流入部が形成され、前記インペラは軸心方向に下流側の第1インペラ部と、上流側の第2インペラ部とに分割され、該分割は前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブ及び前記ブレードを含む様に分割され、前記第1インペラ部と前記第2インペラ部は前記回転軸を介して一体化され、前記ブレードの前縁部が前記流入部よりも上流側に突出する様構成されたことを特徴とする遠心圧縮機。
  3. 前記分割は、前記第2インペラ部が前記クラウンプレートを含まない様に分割され、該クラウンプレートの上流端は、前記第2インペラ部のブレードの上流端よりも下流側に位置し、前記ハウジングと前記クラウンプレートとの間を流れた作動流体が、前記第2インペラ部のブレードの上流端よりも下流側で前記インペラ内流路に合流する様構成された請求項2の遠心圧縮機。
  4. 前記分割は、前記第1インペラ部及び前記第2インペラ部がそれぞれ前記ハブと前記ブレードと前記クラウンプレートとを含む様に分割され、前記第1インペラ部の前記クラウンプレートと前記第2インペラ部の前記クラウンプレートとの間には間隙が形成され、前記ハウジングと前記クラウンプレートとの間を流れた作動流体が、前記間隙を流通して前記インペラ内流路に合流する様構成された請求項2の遠心圧縮機。
  5. 前記第1インペラ部の前記ハブ、前記第2インペラ部の前記ハブのいずれか一方の中心部に凸部を形成し、いずれか他方に凹部を形成し、前記凸部と前記凹部を嵌合可能とし、前記凸部と前記凹部との嵌合で前記第1インペラ部と前記第2インペラ部とを一体化した請求項1〜請求項4のうちいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  6. 前記第1インペラ部の前記ハブと前記第2インペラ部の前記ハブに相互に連通する第1、第2キー溝が刻設され、前記回転軸に第3キー溝が刻設され、前記第1、第2、第3キー溝に掛渡ってキー片を嵌合し、該キー片を介して前記回転軸と前記第1インペラ部と前記第2インペラ部とを一体化した請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
  7. 前記第1インペラ部の前記ブレードの前縁部と前記第2インペラ部の前記ブレードの後縁部とが、前記ハブの分割面と平行である請求項1〜請求項6のうちいずれか1項に記載の遠心圧縮機。
JP2014129055A 2014-06-24 2014-06-24 遠心圧縮機 Expired - Fee Related JP6402504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014129055A JP6402504B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 遠心圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014129055A JP6402504B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 遠心圧縮機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016008537A JP2016008537A (ja) 2016-01-18
JP6402504B2 true JP6402504B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=55226278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014129055A Expired - Fee Related JP6402504B2 (ja) 2014-06-24 2014-06-24 遠心圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6402504B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE937120C (de) * 1943-06-17 1955-12-29 Maschf Augsburg Nuernberg Ag Laufrad fuer Schleuderverdichter
JPS54709U (ja) * 1977-06-06 1979-01-06
JPH0942193A (ja) * 1995-07-27 1997-02-10 Hitachi Ltd 回転ポンプ及び回転羽根車固定方法
JP4428044B2 (ja) * 2003-03-24 2010-03-10 株式会社日立プラントテクノロジー 羽根車の製作方法、及び羽根車
JP2013060874A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Panasonic Corp 電動送風機及びそれを用いた電気掃除機
CN103890408B (zh) * 2011-10-17 2016-08-17 本田技研工业株式会社 叶轮的制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016008537A (ja) 2016-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9163642B2 (en) Impeller and rotary machine
JP5444836B2 (ja) 遠心圧縮機
CN102365464B (zh) 叶轮和旋转机械
WO2013108712A1 (ja) 遠心圧縮機
JP5029024B2 (ja) 遠心圧縮機
WO2018181343A1 (ja) 遠心圧縮機
WO2016042818A1 (ja) 遠心羽根車及び遠心圧縮機
JP2009133267A (ja) 圧縮機のインペラ
EP3096022A1 (en) Impeller and rotating machine provided with same
WO2018155546A1 (ja) 遠心圧縮機
JP5251587B2 (ja) 遠心圧縮機
JP6065509B2 (ja) 遠心圧縮機
JP4657810B2 (ja) 多翼羽根車構造
JP6402504B2 (ja) 遠心圧縮機
JP6265000B2 (ja) 遠心圧縮機
JP5182519B2 (ja) 遠心圧縮機
WO2016092873A1 (ja) 遠心式圧縮機のインペラ
JP6402569B2 (ja) 遠心圧縮機及び遠心圧縮機の設計方法
WO2019107488A1 (ja) 多段遠心圧縮機、ケーシング及びリターンベーン
JP6331518B2 (ja) 遠心圧縮機
JP6768172B1 (ja) 遠心圧縮機
US11236758B2 (en) Impeller and rotary machine
JP6237077B2 (ja) 遠心圧縮機
JP6277793B2 (ja) 遠心圧縮機
JP2020122454A (ja) 遠心回転機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180827

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6402504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees