JP6390543B2 - 内燃機関の運転制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、相互に異なるカムプロフィールを持った複数のカムローブを選択的に切り替える可変動弁装置と、EGR制御弁を含むEGR装置とが組み込まれた内燃機関の運転制御装置に関する。
車両の運転状態に応じて内燃機関の出力特性などを最適化させるため、動弁、すなわち吸気弁および/または排気弁の開閉時期やリフト量を変更し得る可変動弁装置が知られている。このうち、異なるカムプロフィールを持つ複数のカムローブと、これら複数のカムローブがそれぞれ当接する複数のロッカーアームとを選択的に機能させるようにした可変動弁装置は、比較的低コストにてエンジンシステムを構成することができるという利点がある。
一方、近年の圧縮点火式の内燃機関においては、燃料の燃焼により生成する窒素酸化物や煤の量を抑制するため、圧縮比を下げる設計を行う傾向にある。しかしながら、内燃機関の圧縮比を下げると、圧縮行程終了時の燃焼室の温度が低下するため、燃料の着火性が悪化して未燃物質の排出が増加するようになる。このため、特にエンジンの冷態始動時のように、燃料の着火性が低下する情況においては、燃焼室の温度を上昇させる必要が生ずる。そこで、上述した可変動弁装置を用いて吸気行程中に排気弁を一時的に開閉して吸気と共に高温の排気を燃焼室に導き、燃焼室の温度を高めることによって未燃成分を低減させるようにした、いわゆる内部EGRの技術が特許文献1などで提案されている。
燃焼室の温度を上昇させるためには、内部EGRの量を増大させることが有効であるが、内部EGRの量が多すぎると燃焼室に導かれる酸素の量が相対的に少なくなって燃料の燃焼性が悪化する。このため、内部EGRの量を適切な量に調整する必要があり、可変動弁装置と組み合わせた内部EGR量の調整は、例えば特許文献2に開示されているように、燃焼室の圧力に対して背圧となる排気通路を流れる排気の圧力を制御することによって達成される。より具体的には、排気ブレーキ装置などの排気絞り弁や、排気タービン式過給機の排気タービンに付設された可変ノズルベーンなどの開度を調整することによって、内部EGRの量を適切に制御することが可能となる。
特開2006−144737号公報 特開平4−91358号公報
相互に異なるカムプロフィールを持つ複数のカムローブを選択的に用いて内部EGR量を制御するようにした内燃機関においては、カムローブの切り替え時に内部EGRの量が急変して内燃機関の燃焼状態が悪化する場合がある。特に、可変動弁装置が内部EGR量の多いモードから内部EGR量の少ないモードへと切り替えられ、同時にEGR装置によって、外部EGRの導入が行われる運転領域へと移行すると、燃焼室に取り込まれるEGR量の変化が極めて大きくなる。このため、内燃機関の燃焼状態が一時的に悪化してしまう可能性がある。しかも、EGR装置は、排気管と吸気管とに接続するEGR管によって画成されるEGR通路の存在により、EGR制御弁が開弁したとしても排気通路に介在する排気の一部が吸気通路へと導かれるまでに時間が掛かり、制御上の応答遅れが本質的に発生する。
この応答遅れを回避するため、可変動弁装置が内部EGR量の多いモードから内部EGR量の少ないモードへと切り替える際に、モードの切り替えに先立って外部EGRの導入を開始することも考えられている。しかしながら、可変動弁装置が内部EGR量の多いモードにて作動中に外部EGRの導入を開始すると、排気圧の低下に伴って内部EGR量が減少してしまうという不具合が生ずる。特に、排気タービン式過給機の可変ノズルベーンが全閉となる車両の加速時など、背圧をさらに上昇させることができない運転状態の場合、内部EGRの量の減少に伴って筒内温度が低下し、燃料の着火性が悪化してしまう可能性があった。
本発明の目的は、カムローブを切り替えて内部EGRを主体とする運転領域から外部EGRを主体とする運転領域へと移行させる際に、内燃機関の燃焼状態の悪化を回避し得る運転制御装置を提供することにある。
本発明による内燃機関の運転制御装置は、内部EGR量が多い第1のモードまたはこの第1のモードよりも内部EGR量が少ない第2のモードに変更可能な可変動弁装置と、吸気通路および排気通路に連通するEGR通路を開閉して外部EGR量を調整するためのEGR制御弁を有するEGR装置と、開度を変更可能な可変ノズルベーンが付設された排気タービンを有する過給機とが組み込まれた内燃機関の運転制御装置であって、
前記可変動弁装置のモードの切り替えと、前記EGR装置のEGR制御弁による外部EGR量と、前記過給機の可変ノズルベーンの開度とを運転状態に応じて制御する制御手段を具え、この制御手段は
前記可変動弁装置を第1のモードから第2のモードへと切り替える際に、第1のモードでの前記可変動弁装置の作動中に外部EGR量を増加させつつ所定の内部EGR量が確保されるように前記過給機の可変ノズルベーンの開度を制御した後、前記可変動弁装置を第2のモードに切り替える第1の制御パターンと、
前記可変動弁装置を第1のモードから第2のモードへと切り替える際に、第1のモードでの前記可変動弁装置の作動中に外部EGR量を増加させつつ前記過給機の可変ノズルベーンの開度を最小にすると共に膨張行程にて燃料を後噴射してこれを燃焼室で燃焼させた後、前記可変動弁装置を第2のモードに切り替える第2の制御パターンと
を選択的に実行し、前記第1の制御パターンは、可変ノズルベーンを設定した開度にて所定の内部EGR量を確保することができる場合に選択され、前記第2の制御パターンは、可変ノズルベーンの開度を最小にしても所定の内部EGR量を確保することができない場合に選択されることを特徴とするものである。
本発明においては、可変ノズルベーンの開度を最小にしても所定の内部EGR量を確保することができない場合、可変ノズルベーンの開度を最小にしたまま外部EGRの導入を開始すると共に膨張行程にて燃料を後噴射し、これを燃焼室にて燃焼させる。これにより、内部EGR量の不足に伴って発生する燃焼室の温度低下が抑制される。
なお、本発明において「可変ノズルベーンの開度を最小にする」という意味は、可変ノズルベーンの開度を0%にするだけではなく、何らかの原因で可変ノズルベーンの開度を目標とする開度まで小さくすることができない場合も含まれることに注意されたい。例えば、スラッジなどの付着により可変ノズルベーンの開度を30%以下にすることができない状態となっている場合において、目標とする開度が20%の場合、可変ノズルベーンの開度を30%にすることは「可変ノズルベーンの開度を最小にする」ことを意味する。
本発明の内燃機関の運転制御装置によると、可変動弁装置を内部EGR量が多い第1のモードから、内部EGR量が少ない第2のモードへと切り替える際、第1のモード中に外部EGRの導入を開始するので、EGR量の急変による燃焼の悪化を回避することができる。また、可変ノズルベーンの開度を最小にしても所定の内部EGR量の確保が困難な場合、可変ノズルベーンの開度を最小にしたまま膨張行程にて燃料を後噴射し、これを燃焼室で燃焼させることにより、燃焼室を高温に維持することができる。結果として、筒内温度の低下に伴う燃料の着火性の低下が阻止され、カムローブの切り替え前に外部EGRを導入することによる燃焼状態の悪化も抑制することが可能となる。
本発明を圧縮点火方式の内燃機関に応用した一実施形態の概念図である。 図1に示す実施形態の主要部の制御ブロック図である。 図1に示した実施形態におけるクランク角位相と排気弁の開弁リフト量との関係を表すグラフである。 図1に示した実施形態におけるエンジン回転速度と燃料噴射量と可変動弁装置の各モードとの関係を模式的に表すマップである。 図1に示す実施形態おいて、エンジン回転速度と燃料噴射量と目標EGR率との関係を模式的に表すマップである。 図1に示す実施形態における制御手順を表すフローチャートである。
本発明による内燃機関の運転制御装置を圧縮点火方式の内燃機関に適用した一実施形態について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、要求される特性に応じてその構成を自由に変更することが可能である。
本実施形態におけるエンジンシステムの概念を図1に示し、このエンジンシステムにおける制御ブロックを図2に示す。なお、図1にはエンジン10の吸排気のための動弁機構や消音器の他に、エンジン10の円滑な運転のために必要とされる各種センサー類などもその一部が便宜的に省略されていることに注意されたい。
本実施形態におけるエンジン10は、燃料である軽油またはバイオ燃料あるいはこれらの混合燃料を燃料噴射弁11から圧縮状態にある燃焼室10a内に直接噴射することにより、自然着火させる圧縮点火式の多気筒内燃機関である。しかしながら、本発明の特性上、単気筒の内燃機関であってもかまわない。
燃焼室10aにそれぞれ臨む吸気ポート12aおよび排気ポート12bが形成されたシリンダーヘッド12には、吸気ポート12aを開閉する吸気弁13aおよび排気ポート12bを開閉する排気弁13bを含む可変動弁装置13が組み込まれている。燃焼室10aの上端中央に臨む先の燃料噴射弁11は、吸気弁13aおよび排気弁13bに挟まれるようにシリンダーヘッド12に組み付けられている。
燃料噴射弁11から燃焼室10a内に供給される燃料の量および噴射時期は、運転者によるアクセルペダル14の踏み込み量を含む車両の運転状態に基づいてECU15により制御される。アクセルペダル14の踏み込み量は、アクセル開度センサー16によりアクセル開度として検出され、その出力値がECU15に出力される。
ECU15は、周知のマイクロプロセッサーであり、図示しないデータバスにより相互接続されたCPU,ROM,RAM,不揮発性メモリーおよび入出力インターフェースなどを含む。本実施形態におけるECU15は、上述したアクセル開度センサー16や後述する各種センサー類などからの情報に基づき、車両の運転状態を判定する運転状態判定部15aと、燃料噴射設定部15bと、燃料噴射弁駆動部15cとを有する。燃料噴射設定部15bは、運転状態判定部15aでの判定結果に基づいて燃料噴射弁11からの燃料の噴射量や噴射時期を設定する。燃料噴射弁駆動部15cは、燃料噴射設定部15bにて設定された量の燃料が設定された時期に燃料噴射弁11から噴射されるように、燃料噴射弁11の作動を制御する。
可変動弁装置13は、車両の運転状態に応じた好ましい出力特性が得られるように、予め設定されたプログラムに従い、油圧などを利用して吸/排気弁13a,13bの開閉時期や開弁ストロークを変更し得るものである。より具体的には、異なるカムプロフィールを持つ複数のカムローブと、これら複数のカムローブがそれぞれ当接する複数のロッカーアームとを含み、これらが選択的に機能するようになっており、例えば特開2007−2668号公報などで周知の通りである。また、本実施形態における可変動弁装置13は、少なくとも排気弁13bに関して図3に示すような開弁リフト量が得られるように構成されている。すなわち、排気弁13bにおいては、エンジン10の低負荷低回転領域にて選択される着火性向上モードと、それ以外の領域にて選択される通常モードとに図示しない電磁開閉弁を介して切り替え可能である。着火性向上モードは図3中、実線および破線で示されている。すなわち、ピストン17の排気行程にて排気弁13bを開閉した直後に再度吸気行程にてこれを一時的に開閉することにより、高温の排気の一部を燃焼室10aに導き、吸気温を昇温させることによって燃料の着火性を向上させることを意図している。エンジン10の低負荷低回転領域以外の領域にて選択される通常モードは図3中、実線のみで示され、ピストン17の排気行程にて排気弁13bを開閉させるだけである。
上述した着火性向上モードが、本発明における内部EGR量が多いモードに対応し、通常モードが本発明における内部EGR量が少ないモードに対応する。本発明の対象となる可変動弁装置13として、吸気弁13aの開弁時期と排気弁13bの閉弁時期とが重なり合う、いわゆるオーバーラップ期間が異なるカムプロフィールを持つものを採用することも可能である。
なお、膨張行程の一部から排気行程および吸気行程を経て圧縮行程の一部までを示す図3に示す開弁リフト量はあくまで一例であり、要求される特性に応じて任意の開弁リフト曲線を設定することが可能である。
着火性向上モードおよび通常モードの選択は、エンジン10が作動中の場合、エンジン回転速度と燃料噴射量とに基づいてECU15のモード選択部15dに記憶された図4に示す如きマップから読み出され、電磁開閉弁駆動部15eに出力される。ただし、冷態始動時などのように、冷却水温TWが予め設定した暖機完了閾値TWHよりも低い場合には、着火性向上モードが選択されるようになっている。電磁開閉弁駆動部15eは、モード選択部15dにて選択されたモードとなるように、可変動弁装置13に対して圧油の給排を行う。
シリンダーヘッド12の吸気ポート12aに接続する吸気管18は、吸気ポート12aと共に吸気通路18aを画成する。吸気管18の上流側には、エアーフローメーター19が取り付けられ、これによって検出された吸気流量に関する情報がECU15に出力される。ECU15の燃料噴射設定部15bは、エアーフローメーター19からの検出情報などに基づき、燃料噴射弁11からの燃料の噴射量の補正も行う。エアーフローメーター19よりも下流側の吸気管18には、吸気通路18aの開度を変更するためのスロットル弁20とこれを駆動するためのスロットルアクチュエーター21とが設けられている。
先のECU15は、スロットル開度設定部15fと、スロットル弁駆動部15gとをさらに有する。スロットル開度設定部15fは、アクセル開度センサー16からのアクセル開度情報に加え、先の運転状態判定部15aでの判定結果に基づいてスロットル弁20の開度を設定する。スロットル弁駆動部15gは、このスロットル弁20がスロットル開度設定部15fにて設定された開度となるように、スロットルアクチュエーター21の作動を制御する。
ピストン17が往復動するシリンダーブロック22には、水温センサー23と、クランク角センサー24とが取り付けられている。水温センサー23は、燃焼室10aを囲むようにシリンダーブロック22に形成された水ジャケット22a内を流れる冷却水の温度を検出してこれをECU15に出力する。クランク角センサー24は、連接棒25を介してピストン17が連結されるクランク軸26の回転位相、つまりクランク角を検出してこれをECU15に出力する。ECU15は、水温センサー23からの情報に基づいて暖機運転の必要性の有無などを把握し、クランク角センサー24からの情報に基づいてクランク軸26の回転位相やエンジン回転数を実時間で把握する。
排気ポート12bに連通するようにシリンダーヘッド12に連結される排気管27は、排気ポート12bと共に排気通路27aを画成する。このエンジン10には、排気通路27aを流れる排気の一部を吸気通路18aへと導くEGR装置28と、排気タービン式過給機(以下、単に過給機と記述する)29と、排気浄化装置30とが組み込まれている。
冷態始動時にエンジン10の暖機を促進させ、また排気中に含まれるNOX、すなわち窒素酸化物の発生量を抑制するためのEGR装置28は、EGR通路31aを画成するEGR管31と、EGR制御弁32とを具えている。EGR通路31aは、後述する過給機29の排気タービン29bと図示しない排気マニホールドとの間の排気通路27aに一端が連通すると共に他端がスロットル弁20と図示しない吸気マニホールドとの間の吸気通路18aに連通している。EGR制御弁32は、吸気通路18aとEGR通路31aとの接続部分に近接したEGR通路31aの一端側に配され、ECU15によりその作動が制御される。より具体的には、車両の運転状態に基づき、EGR通路31aから吸気通路18aへと還流される排気の流量、すなわち外部EGR量が制御される。
ECU15は、EGR率設定部15hと、EGR制御弁駆動部15iとをさらに有する。EGR率設定部15hは、車両の運転状態に基づいて燃焼室10a内に還流すべきEGR率を設定する。本実施形態では、エンジン回転速度と燃料噴射量とに関係付けた図5に示す如きマップをEGR率設定部15hが記憶しており、基本的にはエンジン回転速度が低いほど、また燃料噴射量が少ないほどEGR率が高く設定される。また、このEGR率は、水温センサー23によって検出される冷却水温TWに基づいて補正され、冷却水温TWが高くなるほどEGR率が低くなるように補正される。EGR制御弁駆動部15iは、この補正されたEGR率となるように、吸気圧と排気圧との比に基づいてEGR制御弁32の開度をデューティー制御する。
このため、吸気管18には、この吸気管18およびEGR管31の接続部分と吸気マニホールドとの間の吸気通路8aの圧力を検出してこれをECU15に出力する吸気圧センサー33が取り付けられている。また、排気管27には、この排気管27およびEGR管31の接続部分と排気タービン29bとの間の排気通路27aの圧力を検出してこれをECU15に出力する排気圧センサー34が取り付けられている。
なお、車両の運転状態がEGR運転領域外にある場合、EGR率設定部15hはEGR制御弁32の開度を0%に設定し、EGR通路31aを閉止した状態に維持する。また、上述したEGR率を吸気温や排気温,吸気量,吸気圧,排気圧などの情報に基づいて算出することも可能である。
過給機29は、エアーフローメーター19とスロットル弁20との間に位置する吸気管18と、排気管27およびEGR管31の接続部分と排気浄化装置30との間に位置する排気管27とに跨がるように配されている。この過給機29は、コンプレッサー29aとこのコンプレッサー29aと一体に回転する排気タービン29bとで主要部が構成されている。本実施形態における排気タービン29bは、車両の運転状態に基づき、ECU15によりベーンアクチュエーター35を介してその開度が最小から最大まで制御される図示しない可変ノズルベーンを具えている。つまり、ベーンアクチュエーター35を作動して可変ノズルベーンの開度を変更することにより、排気の運動エネルギーの利用効率を変え、結果として吸気圧力を変更することができる。このため、本実施形態におけるECU15は、ベーン開度設定部15jと、可変ノズルベーン駆動部15kとをさらに有する。ベーン開度設定部15jは、車両の運転状態に基づいて過給機29の可変ノズルベーンの開度δを設定する。本実施形態における過給機29の可変ノズルベーンは、可変動弁装置13が着火性向上モードにて作動中の場合に内部EGR量を適正に調整するためにも用いられる。この場合、吸気圧と排気圧とがあらかじめ設定した一定の差圧となるように、可変ノズルベーンの開度δが設定される。このため、ベーン開度設定部15jには、吸気圧と排気圧と可変ノズルベーンの開度δとを関係付けたマップが記憶されており、吸気圧と排気圧とに基づいて適正な可変ノズルベーンの開度δを読み出し、これを可変ノズルベーン駆動部15kに出力する。可変ノズルベーン駆動部15kは、このベーン開度設定部15jにて設定された開度δとなるように、ベーンアクチュエーター35を介して可変ノズルベーンを駆動する。
なお、過給機29のコンプレッサー29aとスロットル弁20との間の吸気通路18aには、インタークーラー36が組み込まれている。高温の排気にさらされる排気タービン29b側からの伝熱によりコンプレッサー29aを介して加熱される吸気温度をこのインタークーラー36によって低下させ、燃焼室10aに流入する吸気の充填密度を高めることができる。
燃焼室10a内での混合気の燃焼により生成する有害物質を無害化するための排気浄化装置30は、過給機29の排気タービン29bよりも下流側の排気通路27aに配されている。
ECU15は、アクセル開度センサー16,エアーフローメーター19,水温センサー23,クランク角センサー24,吸気圧センサー33,排気圧センサー34などからの検出情報に基づき、エンジン10の運転状態を把握する。そして、予め設定されたプログラムに従って円滑なエンジン10の運転がなされるように、燃料噴射弁11,可変動弁装置13,スロットルアクチュエーター21,EGR制御弁32,ベーンアクチュエーター35などの作動を制御する。特に、本実施形態におけるECU15は、可変動弁装置13を第1のモードから第2のモードへと切り替える際に、以下の2つの制御パターンを選択的に実行する。
第1の制御パターン:第1のモードでの可変動弁装置13の作動中に外部EGR量を増加させつつ所定の内部EGR量が確保されるように、過給機29の可変ノズルベーンの開度を制御した後、 可変動弁装置13を第2のモードに切り替える。
第2の制御パターン:第1のモードでの可変動弁装置13の作動中に外部EGR量を増加させつつ過給機29の可変ノズルベーンの開度を最小にし、膨張行程にて燃料を後噴射してこれを燃焼室10aで燃焼させた後、可変動弁装置13を第2のモードに切り替える。
第1の制御パターンは、可変ノズルベーンの開度を設定した開度δに制御して所定の内部EGR量を確保することができる場合に選択される。また、第2の制御パターンは、可変ノズルベーンの開度を最小にしても所定の内部EGR量を確保することができない場合に選択される。可変ノズルベーンの開度を最小にしても所定の内部EGR量を確保することができない場合、筒内温度が低下して燃料の着火性が悪化するので、ピストン17の膨張行程にて燃料の後噴射を行い、燃料を燃焼室10aにて燃焼させる。これによって、筒内温度の低下を阻止して燃料の着火性の悪化を阻止することができる。
図6を用いてこのような本実施形態におけるエンジン10の制御手順を説明すると、まずS11のステップにてフラグがセットされているか否かを判定する。最初はフラグがセットされていないので、S12のステップに移行して今度は冷却水温TWが暖機完了閾値TWH以上であるか否かを判定する。ここで冷却水温TWが暖機完了閾値TWH以上であると判断した場合には、S13のステップに移行して現在の運転状態が通常モード運転領域にあるか否かを判定する。ここで現在の運転状態が通常モード運転領域にあると判断した場合には、S14のステップに移行して可変動弁装置13が通常モードとなるようにする。次いで、S15のステップにてエンジン10の負荷に応じた外部EGR率となるようにEGR装置28のEGR制御弁32を制御した後、S11のステップに戻る。
先のS12のステップにて冷却水温TWが暖機完了閾値TWH未満であると判断した場合には、S16のステップに移行して可変動弁装置13が着火性向上モードとなるようにし、さらにフラグをセットした後、S11のステップに戻る。また、S13のステップにて現在の運転状態が通常モード運転領域にないと判断した場合も同様に、S16のステップに移行して可変動弁装置13を着火性向上モードにすると共にフラグをセットした後、S11のステップに戻る。
一方、S11のステップにてフラグがセットされている、すなわち可変動弁装置13が着火性向上モードとなっていると判断した場合には、S17のステップに移行して冷却水温TWがモード判定閾値TWL以上であるか否かを判定する。ここで冷却水温TWがモード判定閾値TWL以上であると判断した場合には、S18のステップに移行して現在の運転状態が通常モード運転領域にあるか否かを判定する。ここで現在の運転状態が通常モード運転領域にある、すなわち可変動弁装置13を通常モードへと切り替える必要があると判断した場合には、S19のステップに移行してEGR装置28のEGR制御弁32により外部EGRの導入を開始し、フラグをリセットする。次いで、吸気圧センサー33および排気圧センサー34からの情報に基づき、所定の内部EGR量に対応したベーン開度δをS20のステップにて設定する。そして、設定したベーン開度δへと可変ノズルベーンを駆動した場合に所定の内部EGR量を確保することができるか否かをS21のステップにて判定する。ここで可変ノズルベーンを設定ベーン開度δに制御した場合に所定の内部EGR量を確保することができる、すなわち設定されたベーン開度δが最小以上であると判断した場合には、S22のステップに移行して可変ノズルベーンの開度を設定ベーン開度δに制御する。しかる後、S14のステップに移行して可変動弁装置13を通常モードに切り替え、S15のステップにてEGR装置28のEGR制御弁32を運転状態に応じて制御しつつS11のステップに戻る。
S21のステップにて可変ノズルベーンをベーン開度δに設定しても所定の内部EGR量を確保できない、すなわちベーン開度δを最小にしても所定の内部EGR量の確保が不可能であると判断した場合には、S22のステップに移行する。そして、ベーン開度δを最小に設定したまま燃料の後噴射を行い、内部EGR量の不足に起因する筒内温度の低下を後噴射による筒内での燃料の燃焼によって補償した後、S14のステップに移行して可変動弁装置13を通常モードに切り替える。
先のS17のステップにて冷却水温TWがモード判定閾値TWL未満であると場合には、冷却水温TWがモード判定閾値TWL以上となるまで、このS17のステップを繰り返す。また、S18のステップにて現在の運転状態が通常モードの運転領域にないと判断した場合には、再びS17のステップに戻り、冷却水温TWがモード判定閾値TWL以上となって通常モードの運転領域に移行するまで、これらS17,S18のステップを繰り返す。
上述した実施形態では、車両の運転状態が着火性向上モードの運転領域から通常モードの運転領域に移行した時点で、第1または第2の制御パターンを実行した後、可変動弁装置13を着火性向上モードから通常モードに切り替えている。このため、第1または第2の制御パターンを実行する分だけ着火性向上モードから通常モードへの可変動弁装置13の切り替え時期が遅れる傾向を持つ。このようなタイムラグを回避するため、着火性向上モードの運転領域と通常モードの運転領域との境界線を図4中の破線で示すように着火性向上モードの運転領域側にずらすことが有効である。この場合、実線で示す着火性向上モードの運転領域と通常モードの運転領域との境界線は、可変動弁装置13が通常モードから着火性向上モードへと切り替わる場合の境界線となる。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
10 エンジン
13 可変動弁装置
15 ECU
15a 運転状態判定部
15b 燃料噴射設定部
15d モード選択部
15h EGR率設定部
15j ベーン開度設定部
18a 吸気通路
27a 排気通路
28 EGR装置
29 (排気タービン式)過給機
29b 排気タービン
31a EGR通路
32 EGR制御弁
35 ベーンアクチュエーター

Claims (1)

  1. 内部EGR量が多い第1のモードまたはこの第1のモードよりも内部EGR量が少ない第2のモードに変更可能な可変動弁装置と、
    吸気通路および排気通路に連通するEGR通路を開閉して外部EGR量を調整するためのEGR制御弁を有するEGR装置と、
    開度を変更可能な可変ノズルベーンが付設された排気タービンを有する過給機と
    が組み込まれた内燃機関の運転制御装置であって、
    前記可変動弁装置のモードの切り替えと、前記EGR装置のEGR制御弁による外部EGR量と、前記過給機の可変ノズルベーンの開度とを運転状態に応じて制御する制御手段を具え、この制御手段は
    前記可変動弁装置を第1のモードから第2のモードへと切り替える際に、第1のモードでの前記可変動弁装置の作動中に外部EGR量を増加させつつ、着火性の低下を阻止するのに足りる所定の内部EGR量を確保するために、吸気圧と排気圧とがあらかじめ設定した一定の差圧になるように前記過給機の可変ノズルベーンの開度を制御した後、前記可変動弁装置を第2のモードに切り替える第1の制御パターンと、
    前記可変動弁装置を第1のモードから第2のモードへと切り替える際に、第1のモードでの前記可変動弁装置の作動中に外部EGR量を増加させつつ前記過給機の可変ノズルベーンの開度を最小にすると共に膨張行程にて燃料を後噴射してこれを燃焼室で燃焼させた後、前記可変動弁装置を第2のモードに切り替える第2の制御パターンと
    を選択的に実行し、前記第1の制御パターンは、可変ノズルベーンの開度の制御により前記所定の内部EGR量を確保することができる場合に選択され、前記第2の制御パターンは、可変ノズルベーンの開度を最小にしても前記所定の内部EGR量を確保することができない場合に選択されることを特徴とする内燃機関の運転制御装置。
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