JP6389420B2 - 排ガス浄化用触媒 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の排気系に設けられる排ガス浄化用触媒に関する。詳しくは、NOx吸蔵材を備えるNOx吸蔵還元型の排ガス浄化用触媒に関する。
自動車エンジン等の内燃機関から排出される排ガスには、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NO)等の有害成分が含まれる。これらの排ガス成分を効率よく除去するため、従来から、触媒として機能する貴金属(典型的には、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)等の白金族に属する貴金属(PGM))を担体に担持又は固溶させた形態の触媒コート層を備える排ガス浄化用触媒が広く利用されている。
ところで近年、自動車等の内燃機関の制御は、燃費向上や環境保護の観点からリーン雰囲気寄り(いわゆるリーンバーン)となっている。このことは燃料の使用量削減やCOの排出量削減に有効であるが、一方で、酸素や窒素が多いことからとりわけ高温環境下においてNOxの排出量が増加する問題がある。従来の排ガス浄化用触媒は、理論空燃比(ストイキ)の近傍において排ガスを浄化するものであり、リーン雰囲気ではNOxの浄化性能を十分に発揮することができない。そこで、リーン雰囲気の時にはNOxを貴金属触媒上で酸化してNOx吸収材に吸収させておき、一時的にストイキ〜リッチ(燃料過剰)雰囲気に切り替えた(リッチスパイクを行った)際に上記吸収させたNOxを放出し、HCやCOを還元剤として貴金属上で還元し浄化する、いわゆるNOx吸蔵還元型触媒が実用化されている。
しかしながら、NOx吸蔵還元型触媒は、高温環境(例えば300℃以上)になるとNOx吸収材が十分に機能しなくなったり、COやHCの酸化反応との競合が起きてNOxの還元反応が生じ難くなることがある。そのため、高温環境下ではNOxのエミッションが生じる可能性がある。これに関連する先行技術として、例えば特許文献1には、二層構造の触媒コート層を有するNOx吸蔵還元型触媒が提案されている。
国際公開2008/090991号公報
近年、排ガス規制は更に強化される傾向にある。加えて、エンジンの性能向上や高負荷運転(例えば自動車の高速走行)の増加に伴って、排ガス浄化用触媒にはNOx浄化性能の更なる向上が求められている。
本発明はかかる課題を解決すべく創出されたものであり、その目的は、例えば高温環境下においてもNOx浄化性能に優れた排ガス浄化用触媒を提供することである。
本発明者らは、この種の排ガス浄化用触媒に備えられる触媒コート層の構成について様々な角度から鋭意検討を行った。その結果、触媒コート層の上流側部分と下流側部分とで構成を異ならせることが効果的であることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る排ガス浄化用触媒は、自動車エンジン等の内燃機関の排気管に配置されて該内燃機関から排出される排ガスの浄化を行う排ガス浄化用触媒である。ここに開示される排ガス浄化用触媒は、基材と、該基材上に形成された触媒コート層を備えている。該触媒コート層は、担体と、パラジウムと、NOx吸蔵能を有するNOx吸収材とを含んでいる。上記触媒コート層中の上記パラジウムの濃度及び上記NOx吸収材の濃度は、上記排ガス浄化用触媒の排ガス入側の端部を含む上流側部分と排ガス出側の端部を含む下流側部分とで異なっており、上記下流側部分のパラジウム濃度Cが上記上流側部分のパラジウム濃度Cよりも大きく、上記下流側部分のNOx吸収材濃度Cが上記上流側部分のNOx吸収材濃度Cよりも大きい。
触媒コート層の下流側部分でパラジウム濃度及びNOx吸収材濃度を高めることにより、該下流側部分におけるNOx還元反応を促進することができる。すなわち、上流側部分のパラジウム濃度及びNOx吸収材濃度を相対的に低く抑えることで、NOx還元反応に必要なHC及びCOを浄化(除去)しすぎることなく、適度に残存させることができる。これにより、かかるHC及びCOを還元剤として、下流側部分で高効率にNOx還元反応を生じさせることができる。その結果、特には高温環境下におけるNOx浄化性能を向上することができる。また、パラジウムは酸化活性や耐久性に優れ、高い触媒活性を長期に渡り発揮することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の好ましい一態様では、上記上流側部分のパラジウム濃度Cに対する上記下流側部分のパラジウム濃度Cの比(C/C)が、1.2〜5(例えば2〜4)である。パラジウムの濃度比率を上記範囲とすることで、HC及びCO浄化活性とNOx浄化活性とを高いレベルで両立することができる。したがって、本発明の効果をより高いレベルで実現することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の好ましい一態様では、上記上流側部分のNOx吸収材濃度Cに対する上記下流側部分のNOx吸収材濃度Cの比(C/C)が、1.2〜5(例えば2〜4)である。NOx吸収材の濃度比率を上記範囲とすることで、HC及びCO浄化活性とNOx浄化活性とを高いレベルで両立することができる。したがって、本発明の効果をより高いレベルで実現することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の好ましい一態様では、上記上流側部分が、上記排ガス入側の端部から上記排ガス出側に向かって上記排ガス浄化用触媒全体の長さLの30〜70%に配置されている。換言すれば、上記下流側部分が、上記排ガス出側の端部から上記排ガス入側に向かって上記排ガス浄化用触媒全体の長さLの30〜70%に配置されている。かかる構成によれば、排ガス成分を一層的確に浄化することができ、高いレベルでエミッションを低減することできる。したがって、一層高い排ガス浄化性能を実現することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の好ましい一態様では、触媒コート層がさらにロジウムを含む。ロジウムは還元活性が高いため、酸化活性の高いパラジウムと併用することで、より優れた浄化性能を実現することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の好ましい一態様では、上記NOx吸収材がアルカリ土類金属(例えばバリウム)を含む。アルカリ土類金属(特にバリウム)は、高いNOx吸蔵能を有する。すなわち、吸蔵できるNOxの限界量(飽和量)が多いため、より高いレベルでNOxのエミッションを低減することできる。
一実施形態に係る排ガス浄化用触媒を模式的に示す斜視図である。 一実施形態に係る排ガス浄化用触媒のリブ壁部分の構成を拡大して示す図である。 /C及びC/Cと、排ガス浄化性能との関係を示すグラフである。 下流側部分の筒軸方向の長さLbと排ガス浄化性能との関係を示すグラフである。
以下、適宜図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略又は簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば一般的な排ガス浄化用触媒の製造方法等)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術知識とに基づいて実施することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒は、基材と、該基材上に形成された触媒コート層であって担体とパラジウムとNOx吸収材とを含む触媒コート層とを備え、かかる触媒コート層の上流側部分と下流側部分とで構成(具体的には、パラジウム濃度及びNOx吸収材濃度)が異なっていることで特徴付けられる。したがって、その他の構成は特に限定されない。本発明の排ガス浄化用触媒は、例えば後述する基材や担体、NOx吸収材、その他の成分を適宜選択し、用途に応じて所望する形状に成形することによって、種々の内燃機関、特に自動車のディーゼルエンジンやガソリンエンジンの排気系(排気管)に配置することができる。
図1に、ここに開示される発明の好適な一実施形態に係る排ガス浄化用触媒を模式的に示す。この図では、排ガスが流れる向きを矢印方向で描いている。すなわち、図1中の左側が排ガス流路(排気管)の上流側であり、右側が排ガス流路の下流側である。
図1に示す排ガス浄化用触媒は、いわゆるストレートフロー型の排ガス浄化用触媒である。この実施形態において、排ガス浄化用触媒10は、円筒形状のハニカム基材1を備えている。ハニカム基材1は、その筒軸方向(排ガス流動方向)に複数の規則的に配列された貫通孔(セル)2と、該セル2を仕切る隔壁(リブ壁)4と、を備えている。そして、リブ壁4上には所定の性状(例えば長さや厚み)の図示しない触媒コート層が形成されている。
排ガス浄化用触媒10に供給された排ガスは、ハニカム基材1の流路内(セル2内)を流動(通過)している間にリブ壁4上に設けられた触媒コート層と接触し、有害成分が浄化される。例えば、排ガスに含まれるHCやCOは、触媒コート層の触媒機能によって酸化され、水(HO)や二酸化炭素(CO)等に変換(浄化)される。また、例えばNOは、触媒コート層の触媒機能によって(例えば、リッチ雰囲気においてHCやCOが還元剤として働くことによって)還元され、窒素(N)に変換(浄化)される。
以下、各構成要素について順に説明する。
≪基材≫
ハニカム基材1は、排ガス浄化用触媒の骨格を構成するものである。
ハニカム基材1としては、従来この種の用途に用いられる種々の材料及び形状のものを採用することができる。例えば高耐熱性を有するセラミックス製、具体的には、酸化アルミニウム(アルミナ:Al)、酸化セリウム(セリア:CeO)、酸化チタン(チタニア:TiO)、酸化ジルコニウム(ジルコニア:ZrO)、酸化ケイ素(シリカ:SiO)等の酸化物系セラミックス製;コージェライト(2MgO・2Al・5SiO)等の複合酸化物系セラミックス製;炭化ケイ素(シリコンカーバイド:SiC)等の炭化物系セラミックス製;を用いることができる。或いは、ステンレス鋼等の合金製であってもよい。
ハニカム基材1の形状についても、従来の排ガス浄化用触媒と同様でよい。例えば図1に示す形態では、円筒形状の外形を有する。ハニカム基材1の容量(流路2の体積)は、通常0.01L以上(例えば0.02L以上、好ましくは0.1L以上)であって、例えば5L以下(好ましくは3L以下、より好ましくは2L以下)とすることができる。また、ハニカム基材1の筒軸方向の全長は、通常凡そ10〜500mm(例えば50〜300mm)とすることができる。また、ハニカム基材1の外形については、円筒形状に替えて、楕円筒形状、多角筒形状等を採用してもよく、図1に示すようなハニカム形状の他に、フォーム形状、ペレット形状等とすることもできる。
≪触媒コート層≫
図2に、一実施形態に係る排ガス浄化用触媒のリブ壁部分の構成を拡大して示す。この図では、図1と同様に排ガスが流れる向きを矢印方向で描いている。
図2に示す態様では、基材(リブ壁)14の表面に該基材の筒軸方向の全長に渡って触媒コート層12が形成されている。触媒コート層は、排ガスを浄化する場として排ガス浄化用触媒の主体をなすものであり、必須の構成要素として、多孔質な担体とパラジウムとNOx吸収材とを備えている。
担体は、後述するパラジウム等の貴金属を担持するための成分である。かかる担体の材質は、従来の排ガス浄化用触媒と同様でよい。なかでも、比表面積が比較的大きく、耐熱性に優れるものを好ましく用いることができる。好適例として、アルミナ(Al)系酸化物、セリア(CeO)系酸化物、チタニア(TiO)系酸化物、ジルコニア(ZrO)系酸化物、シリカ(SiO)系酸化物、及びこれらの固溶体(例えば、セリア−ジルコニア系複合酸化物(CZ系複合酸化物))、或いはこれらの組み合わせ等が挙げられる。例えば貴金属を高分散に担持する観点からは、アルミナ系酸化物を好ましく用いることができる。また、例えば酸素の枯渇を防止する観点からは、CZ系複合酸化物を好ましく用いることができる。なかでもアルミナ系酸化物及びCZ系複合酸化物を用いることが好ましい。
なお、上記担体は、例えば機械強度の増加、耐久性(熱安定性)の向上、触媒のシンタリング抑制、又は触媒の被毒防止等を目的として、さらに他の物質を含み得る。かかる物質の典型例としては、イットリウム(Y)、ランタン(La)等の希土類元素(又は希土類酸化物)が挙げられる。
パラジウム(Pd)は、触媒として機能する貴金属成分である。該パラジウムは酸化活性や耐久性に優れること。このため、ここに開示される排ガス浄化用触媒は高い触媒活性を長期に渡り維持発揮することができる。
また、ここに開示される技術では、必須の成分としてのパラジウムに加えて、種々の酸化触媒や還元触媒として機能し得る金属種を1種又は2種以上用いることができる。典型例として、パラジウム以外の白金族、具体的にはロジウム(Rh)や白金(Pt)等の貴金属、又はこれら金属の合金が挙げられる。あるいは、ルテニウム(Ru)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、銀(Ag)、金(Au)等を使用してもよい。また、例えば助触媒として、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、ガドリニウム(Gd)等の希土類を含ませることもできる。さらには、その他の金属種を含むもの(典型的には合金)であってもよい。なかでも好適な一態様として、上記酸化活性の高いパラジウムと、還元活性の高い貴金属(例えばロジウム)とを併用することが挙げられる。
かかる貴金属は、排ガスとの接触面積を高める観点から十分に小さい粒径の微粒子として使用されることが好ましい。上記貴金属粒子の平均粒子径は、通常凡そ1〜20nm程度であり、典型的には10nm以下、好ましくは5nm以下、例えば1〜5nmであるとよい。上記範囲とすることで、活性点を増加させることができ、触媒としての浄化能力をいかんなく発揮することができる。
排ガス浄化用触媒の全容量(セル通路の容積も含めた全体の嵩容積)に占めるパラジウムの含有量(担持量)は、例えば排ガス量や用途等に応じて異なり得るため特に限定されない。
好適な一態様では、排ガス浄化用触媒の全容量に占めるパラジウムの含有量が、例えば、0.5g/L−cat.以上(好ましくは1g/L−cat.以上)であって、20g/L−cat.以下(好ましくは5g/L−cat.以下、より好ましくは2g/L−cat.以下)である。これにより、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
また、好適な他の一態様では、貴金属として少なくともロジウムを含む。そして、排ガス浄化用触媒の全容量に占めるロジウムの含有量が、例えば、0.05g/L−cat.以上(好ましくは0.1g/L−cat.以上)であって、1g/L−cat.以下(好ましくは0.5g/L−cat.以下、より好ましくは0.3g/L−cat.以下)である。これにより、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
さらに、好適な他の一態様では、排ガス浄化用触媒の全容量に占める貴金属の含有量(2種類以上の貴金属種を用いる場合には、使用した貴金属の総量。)が、例えば0.55g/L−cat.以上(典型的には1g/L−cat.以上、例えば1.1g/L−cat.以上、好ましくは1.5g/L−cat.以上)であって、21g/L−cat.以下(典型的には10g/L−cat.以下、例えば5.5g/L−cat.以下、好ましくは5g/L−cat.以下、より好ましくは4g/L−cat.以下)である。貴金属の量があまりに少なすぎると所望の排ガス浄化性能が得られにくく、有害成分のエミッションが生じることがあり得る。一方、貴金属の量があまりに多すぎると、貴金属のシンタリングが進行し、所望の触媒活性が安定的に得られない虞がある。さらに、エネルギーやコストの面でも不利である。上記範囲とすることで、本発明の効果を高いレベルで発揮することができる。
例えば、パラジウムの含有量は、上記貴金属の総量の50%以上(例えば70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上)であるとよい。また、例えば、ロジウムの含有量は上記貴金属の総量の50%以下(例えば30%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下)であるとよい。
NOx吸収材は、混合気の空燃比が酸素過剰(リーン)にある状態では排ガス中のNOxを吸収(一時的に吸蔵)し、空燃比がストイキ〜リッチに切り替えられると吸蔵したNOxを放出する機能を有する成分である。NOx吸収材としては、NOxに電子を供与し得る金属を含む材料(典型的には塩基性材料)を好ましく用いることができる。典型例として、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)のようなアルカリ金属;カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)のようなアルカリ土類金属;等が挙げられる。なかでも、アルカリ土類金属(特にはバリウム)は高いNOx吸蔵能を有することから好ましく用いることができる。このような材料は、1種を単独で、または2種以上を組みあわせて用いることができる。
排ガス浄化用触媒の全容量(セル通路の容積も含めた全体の嵩容積)に占めるNOx吸収材の含有量(担持量)は、排ガス量や用途等に応じて異なり得るため特に限定されないが、例えば、5g/L−cat.以上(好ましくは8g/L−cat.以上)であって、20g/L−cat.以下(好ましくは15g/L−cat.以下、例えば10g/L−cat.以下)であるとよい。NOx吸収材の量があまりに少なすぎるとNOxの吸収限界量(飽和量)が小さくなり、例えばリーンバーンエンジンにおいて有害成分のエミッションが生じることがあり得る。一方、NOx吸収材の量があまりに多すぎると、担体や貴金属の表面がNOx吸収材で覆われてしまい、所望の触媒活性を安定的に得られない虞がある。上記範囲とすることで、本発明の効果をより高いレベルで発揮することができる。
ここに開示される排ガス浄化用触媒の触媒コート層12は、排ガス浄化用触媒の排ガス入側の端部16aを含む上流側部分12aと、排ガス浄化用触媒の排ガス出側の端部16bを含む下流側部分12bと、から構成されている。そして、上流側部分12aと下流側部分12bとは、パラジウムの濃度が異なっており、下流側部分12bのパラジウム濃度Cが上流側部分12aのパラジウム濃度Cよりも大きい(C<C)。また、ここに開示される上流側部分12aと下流側部分12bとは、NOx吸収材の濃度も異なっており、下流側部分12bのNOx吸収材濃度Cが上流側部分12aのNOx吸収材濃度Cよりも大きい(C<C)。
本発明者らの検討によれば、上流側部分12aにパラジウム及びNOx吸収材を高濃度で配置すると、かかる部位においてHC及びCOの酸化反応(浄化反応)が促進され、排ガス中のHC成分及びCO成分が減少する。これによって、下流側部分12bにおいてHC及びCOが不足し、該HC及びCOが還元剤として働くNOxの還元反応(浄化反応)が生じ難くなることがある。その結果、NOx浄化性能が低下することがある。
そこで、ここに開示される発明では、上流側部分12aにおけるパラジウム濃度C及びNOx吸収材濃度Cを相対的に低く抑え、下流側部分12bのパラジウム濃度C及びNOx吸収材濃度Cを相対的に高くする。これにより、下流側部分12bにおいて選択的にNOxの還元反応を生じさせることができる。その結果、例えば従来と同等の量のパラジウムを上流側と下流側とに均質に含ませる場合に比べて、NOx浄化性能を相対的に向上させることができる。また、従来に比べてパラジウムの使用量を低減した場合であっても、従来品と同等かそれ以上のNOx浄化性能を安定的に実現することができる。このことは省エネや低コストの観点からも非常に有意義である。
上流側部分12aのパラジウムの濃度Cに対する下流側部分12bのパラジウムの濃度Cの比(C/C)は特に限定されないが、1.2以上(典型的には1.3以上、好ましくは2以上、より好ましくは2.5以上)であって、5以下(好ましくは4.5以下、より好ましくは4以下)とするとよい。本発明者らの検討によれば、C/Cが1.2よりも顕著に小さい場合、本発明の効果が小さくなることがあり得る。また、パラジウムの総量にもよるが、5より顕著に大きい場合、上流側部分における暖機性が不足してHCやCOの浄化性能が低下することがあり得る。C/Cを上記範囲とすることで、パラジウムの使用量をより少なくした場合でも、上流側部分の暖機性を安定に維持したまま、下流側部分12bにおいて選択的にHC及びCOの酸化反応をも同時に生じさせることができる。これにより、多様な有害成分(HC、CO及びNOx)を効率的に浄化することができる。その結果、広範な温度域(低温環境下及び高温環境下)において高い排ガス浄化性能を実現することができる。
上流側部分12aのNOx吸収材濃度Cに対する下流側部分12bのNOx吸収材濃度Cの比(C/C)は特に限定されないが、1.2以上(典型的には1.3以上、好ましくは2以上、より好ましくは2.5以上)であって、5以下(好ましくは4.5以下、より好ましくは4以下)とするとよい。本発明者らの検討によれば、C/Cが1.2よりも顕著に小さい場合、本発明の効果が小さくなることがあり得る。また、貴金属の総量にもよるが、5より顕著に大きい場合、下流側部分12bにおいて担体や貴金属の表面がNOx吸収材で覆われてしまい、触媒活性が低下することがあり得る。C/Cを上記範囲とすることで、貴金属の使用量を増やした場合でも、本発明の効果を高いレベルで発揮することができる。その結果、広範な温度域(低温環境下及び高温環境下)において高い排ガス浄化性能を実現することができる。
上流側部分12aは、排ガス浄化用触媒(基材)の排ガス入側の端部16aから排ガス出側16b(下流側)に向かって形成されている。上流側部分12aの筒軸方向の長さLaは基材の全長Lよりも短ければよく、特に限定されないが、排ガス浄化用触媒全体の長さLの10%以上(典型的には15%以上、好ましくは20%以上、より好ましくは30%以上、例えば40%以上)であって、80%以下(典型的には75%以下、好ましくは70%以下、より好ましくは65%以下、例えば60%以下)に形成されている。図2に示す態様では、上流側部分12aは、上記排ガス浄化用触媒(基材)の長さLの凡そ50%(すなわち基材全長の1/2)にあたる部分に形成されている。これにより、触媒の上流側部分12aと下流側部分12bの構成を顕著に異ならせることができ、本願発明の効果を高いレベルで発揮することができる。
下流側部分12bは、排ガス浄化用触媒(基材)の排ガス出側の端部16bから排ガス入側16a(上流側)に向かって形成されている。下流側部分12bの筒軸方向の長さLbは基材の全長Lよりも短ければよく、特に限定されないが、排ガス浄化用触媒全体の長さLの20%以上(典型的には25%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは35%以上、例えば40%以上)であって、90%以下(典型的には85%以下、好ましくは80%以下、より好ましくは70%以下、例えば60%以下)に形成されている。図2に示す態様では、下流側部分12bは、上流側部分12a以外の部分である。すなわち、下流側部分12bは、上記排ガス浄化用触媒(基材)の長さLの凡そ50%(すなわち基材全長の1/2)にあたる部分に形成されている。これにより、触媒の上流側部分12aと下流側部分12bの構成を顕著に異ならせることができ、本願発明の効果を高いレベルで発揮することができる。
上流側部分12aの筒軸方向の長さLaと下流側部分12bの筒軸方向の長さLbの合計(La+Lb)は、典型的にはL≦La+Lb<2L、例えばL≦La+Lb<1.5Lである。図2に示す態様では、La+Lb≒Lである。La+Lb≧Lとすることで、触媒コート層を通らずに隔壁内をすり抜ける排ガスが無くなるため、排ガス成分をより的確に浄化(無害化)することができる。また、La+Lb<2Lとすることで、下流側部分12bにパラジウム及びNOx吸蔵材を一層集中的に担持させることができ、高い排ガス浄化性能を実現することができる。
換言すれば、ここに開示される排ガス浄化用触媒は、筒軸方向の中央部分において上流側部分12aと下流側部分12bとが一部重なり合った多層構造(例えば上下二層構造)とすることもできる。その場合、パラジウム濃度及びNOx吸収材濃度が相対的に高い下流側部分12bを排ガスに接する表面側(基材14から遠い側)に配置することが好ましい。
なお、例えば2種類以上の貴金属を用いる場合には、従来の排ガス浄化用触媒の配置や構成に準じて、貴金属の配置を適宜調整することができる。具体的には、例えば、触媒コート層12(つまり、上流側部分12a及び/又は下流側部分12b)を、筒軸方向に直交する厚さ方向で上下二層構造とし、例えば上層に一の金属種(例えばロジウム)を含ませる一方で、下層に他の金属種(例えばパラジウム)を含ませることもできる。この場合、下層において下流側部分におけるパラジウム濃度が上流側部分におけるパラジウム濃度に比べて相対的に高くなればよい。
≪排ガス浄化用触媒の製造方法≫
上述のような構成の排ガス浄化用触媒は、触媒コート層の上流側部分と下流側部分とで構成(具体的には、パラジウム濃度及びNOx吸収材濃度)を異ならせること以外、従来と同様の製造方法によって製造することができる。
好適な一態様では、例えば先ず、2種類の触媒コート層形成用スラリーを調製する。具体的には、パラジウム源(典型的にはパラジウムを含む化合物、例えばパラジウムの硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩等)と、所望の担体粉末(例えば粉末状のアルミナ、セリア、CZ複合酸化物等)を溶媒中で混合し、担体粒子の表面にパラジウムが担持された形態の粉末を作製する。かかる粉末と、所望のNOx吸蔵材(典型的にはアルカリ金属元素及び/又はアルカリ土類金属元素を含む化合物、例えばアルカリ土類金属元素の硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩等)とをさらに溶媒中で混合し、スラリー状に調製する。このとき、相対的にパラジウム濃度及びNOx吸収材濃度の高いスラリー(下流側部分形成用スラリー)と相対的にパラジウム濃度及びNOx吸収材濃度の低いスラリー(上流側部分形成用スラリー)の2種類のスラリーを調製する。なお、上記スラリーは任意の添加成分を含み得る。かかる添加成分の典型例としては、酸素吸放出材(OSC材:Oxygen Storage Capacity)が挙げられる。また、スラリーの粘度は基材のセル内に容易に流入可能なよう、適宜調製するとよい。
次に、適当な基材(例えばハニカム基材)を準備し、該基材の一の端面から上記調製したスラリーのうち一方を供給し、基材(具体的にはリブ壁)の所定の範囲に付与(塗布)する。スラリーの付与量(コート量)は特に制限されないが、通常70〜500g/L−cat.(例えば100〜200g/L−cat.)程度とするとよい。次に、スラリーを付与した基材を所定の温度及び時間で熱処理(焼成)する。焼成条件は特に限定されないが、通常は400〜1000℃(例えば400〜600℃)程度で2〜4時間程度の焼成を行うとよい。
次に、基材の他の一の端面(逆側の端面)からもう一方のスラリーを供給し、基材(具体的にはリブ壁)の所定の範囲に付与(塗布)する。スラリーの付与量(コート量)は特に制限されないが、通常70〜500g/L−cat.(例えば100〜200g/L−cat.)程度とするとよい。そして、上記と同様の条件で再度熱処理することにより、ここに開示される構成の排ガス浄化用触媒を作製することができる。
以下、本発明に関するいくつかの実施例につき説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
≪I. パラジウム及びNOx吸蔵材の濃度分布に係る検討≫
ここでは、触媒コート層の上流側部分と下流側部分とでパラジウム及びNOx吸蔵材の担持濃度比を異ならせた触媒(例1〜例7)を作製し、排ガス浄化性能を比較した。
先ず、2種類のスラリー(上流側部分形成用スラリー及び下流側部分形成用スラリー)を調製した。具体的には、Pd源としての硝酸パラジウム水溶液(株式会社キャタラー製、Pd量換算で15g相当)と、Rh源としての硝酸ロジウム水溶液(株式会社キャタラー製、Rh量換算で14g相当)とを混合し、混合溶液を調製した。上記得られた混合溶液に純水を加えて1000mlに調製した後、撹拌しながら担体としての酸化アルミニウム(A1)粉末500gとセリア−ジルコニア複合酸化物(CeO:44.4質量%、ZrO:55.5質量%)粉末500gとを添加した。さらに、アルカリ土類金属としての硫酸バリウム(BaSO)を153g加えて30分混合した後、アトライター(登録商標)を用いて湿式粉砕した。これによって、上流側部分形成用スラリー(平均粒子径:5μm)を調製した。
また、Pd源としての硝酸パラジウム水溶液をPd量換算で10g相当とし、アルカリ土類金属としての硫酸バリウム(BaSO)を77gとしたこと以外は上記上流側部分形成用スラリーと同様にして、下流側部分形成用スラリーを調製した。
次に、上記2種類のスラリーを基材上に塗布して、排ガス浄化用触媒(例1〜例7)を作製した。
具体的には、上流側部分形成用スラリーをセラミック製基材(円筒形状のストレートフロー型のハニカム基材、筒軸方向の長さL:100mm、直径:93mm、セル密度:600cpi)の一方の端面から流入させ、筒軸方向の全長に対して50%の長さ(50mm)のコート幅で基材上(リブ壁)に塗布して、それぞれ上流側部分の触媒コート層を形成した。このとき、触媒容量1Lあたりの塗布量は、アルミナ粉末とCZO粉末の総量で100g/L−cat.とし、パラジウム量及びバリウム量は、下表1に示す値(例えば、例1ではPd濃度が2g/L相当、Ba濃度が12g/L相当)となるよう調整した。上流側部分を形成した排ガス浄化用触媒は、水分及び硝酸分を除去するため、乾操炉に入れてAir雰囲気で500℃、1時間の焼成を行った。
次に、下流側部分形成用スラリーを上流側部分の触媒コート層を形成したのと逆側の端面からセラミック製基材に流入させ、筒軸方向の全長に対して50%の長さ(50mm)のコート幅で基材上(リブ壁)に塗布して、それぞれ下流側部分の触媒コート層を形成した。このとき、触媒容量1Lあたりの塗布量は、アルミナ粉末とCZO粉末の総量で100g/L−cat.とし、パラジウム量及びバリウム量は、下表1に示す値(例えば、例1ではPd濃度が1g/L相当、Ba濃度が6g/L相当)となるよう調整した。下流側部分を形成した排ガス浄化用触媒は、水分及び硝酸分を除去するため、乾操炉に入れてAir雰囲気で500℃、1時間の焼成を行った。
下表1に、各例の排ガス浄化用触媒の構成について纏める。
Figure 0006389420
≪浄化性能の評価≫
上記得られた排ガス浄化用触媒(例1〜例7)を触媒耐久用エンジン(排気量4.0L)に設置して20Hrの定常の耐久処理を施した後、50%浄化温度を評価した。具体的には、耐久処理後の排ガス浄化触媒を2.4Lのエンジンに設置し、昇温速度50℃/min.で昇温させながらストイキ相当のモデルガスを流通させ、触媒の出側におけるHC(ここではプロピレン)濃度、CO濃度、NOx濃度を測定した。そして、流入ガスの濃度に対して出側のガス濃度が50mol%になった時の温度を測定した。結果を図3に示す。なお、50%浄化温度が低温であるほど浄化性能に優れていると言える。
図3に示すように、パラジウム及びNOx吸蔵材の筒軸方向の濃度比とNOx浄化性能には相関がみられ、下流側部分と上流側部分の濃度比(C/C、C/C)をより大きくする(例えば1.2以上とする)ことで、NOx浄化活性を向上できるとわかった。
また、HC、COの浄化活性は、濃度比が5を超えると悪化していく傾向がみられた。この原因としては、下流側部分にパラジウムやNOx吸蔵材を過剰に多く配置したことで、上流側部分でこれらが不足して暖機性が低下したことが考えられる。したがって、この検討例では、濃度比を1.2(例えば1.3)〜6.0(例えば5.0)とすることで、HC、COの浄化活性とNOx浄化活性とを高いレベルで両立することができるとわかった。
これらの結果は、本発明の技術的意義を示している。
≪II. 上流側部分と下流側部分の筒軸方向の長さに係る検討≫
ここでは、濃度比(C/C、C/C)を3.0に固定して、上流側部分と下流側部分の筒軸方向の長さを異ならせた触媒(例8〜例14)を作製し、排ガス浄化性能を比較した。
具体的には、上記調製した2種類のスラリーを、それぞれ表2に示すコート長さで基材上に塗布して、上記I.と同様にして排ガス浄化用触媒(例8〜例14)を作製した。
下表2に、各例の排ガス浄化用触媒の特徴について纏める。
Figure 0006389420
上記I.と同様に排ガス浄化用触媒(例8〜例14)の浄化性能を評価した。結果を図4に示す。図4に示すように、全ての触媒において例7よりも50%浄化温度が低くなっており、すなわち例7より優れたNOx浄化性能を示していた。
また、下流側部分の筒軸方向の長さとNOx浄化性能には相関がみられた。すなわち、下流側部分の長さが基材の全長の20%未満である例14は、HC、CO、NOx全ての50%浄化温度が高く、浄化活性が低かった。この原因としては、下流側部分の長さが短くなりすぎてNOxの還元が進む前に排ガスが吹き抜けてしまったことや、上流側領域のPd及びBa濃度が低いために反応性が低下したことが考えられる。また、下流側部分の長さが基材の全長の95%である例8は、NOxの50%浄化温度が高く、NOx浄化活性が低下した。このときの浄化活性は、例7とほぼ同等であり、下流側領域の濃度差が殆ど無くなったために、本発明の効果が有効に発揮されなかったものと考えられる。一方、下流側部分の長さが基材の全長の20〜90%(好ましくは30〜70%)の時には、HC、CO、NOxの全ての浄化性能を向上できるとわかった。換言すれば、上流側部分の長さが基材の全長の10〜80%(好ましくは30〜70%)の時には、HC、CO、NOxの全ての浄化性能を向上できるとわかった。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
1 基材
2 貫通孔(セル)
4、14 隔壁(リブ壁)
10 排ガス浄化用触媒
12 触媒コート層
12a 上流側部分
12b 下流側部分
16a 排ガス入側の端部
16b 排ガス出側の端部

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気管に配置されて該内燃機関から排出される排ガスの浄化を行う排ガス浄化用触媒であって、
    基材と、
    該基材上に形成された触媒コート層であって、担体と、パラジウムと、NOx吸蔵能を有するNOx吸収材と、を含む触媒コート層と、
    を備えており、
    前記触媒コート層中の前記パラジウムの濃度及び前記NOx吸収材の濃度が、前記排ガス浄化用触媒の排ガス入側の端部を含む上流側部分と排ガス出側の端部を含む下流側部分とで異なっており、
    前記下流側部分のパラジウム濃度Cが前記上流側部分のパラジウム濃度Cよりも大きく、
    前記下流側部分のNOx吸収材濃度Cが前記上流側部分のNOx吸収材濃度Cよりも大きく、
    前記上流側部分のパラジウム濃度C に対する前記下流側部分のパラジウム濃度C の比(C /C )が1.2〜5である、排ガス浄化用触媒。
  2. 内燃機関の排気管に配置されて該内燃機関から排出される排ガスの浄化を行う排ガス浄化用触媒であって、
    基材と、
    該基材上に形成された触媒コート層であって、担体と、パラジウムと、NOx吸蔵能を有するNOx吸収材と、を含む触媒コート層と、
    を備えており、
    前記触媒コート層中の前記パラジウムの濃度及び前記NOx吸収材の濃度が、前記排ガス浄化用触媒の排ガス入側の端部を含む上流側部分と排ガス出側の端部を含む下流側部分とで異なっており、
    前記下流側部分のパラジウム濃度Cが前記上流側部分のパラジウム濃度Cよりも大きく、
    前記下流側部分のNOx吸収材濃度Cが前記上流側部分のNOx吸収材濃度Cよりも大きく、
    前記上流側部分のNOx吸収材濃度C に対する前記下流側部分のNOx吸収材濃度C の比(C /C )が1.2〜5である、排ガス浄化用触媒。
  3. 前記上流側部分が、前記排ガス入側の端部から前記排ガス出側に向かって前記排ガス浄化用触媒全体の長さLの30〜70%に配置されている、
    請求項1又は2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 前記下流側部分が、前記排ガス出側の端部から前記排ガス入側に向かって前記排ガス浄化用触媒全体の長さLの30〜70%に配置されている、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
  5. 前記上流側部分のパラジウム濃度C に対する前記下流側部分のパラジウム濃度C の比(/C が2〜4である、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
  6. 前記上流側部分のNOx吸収材濃度C に対する前記下流側部分のNOx吸収材濃度C の比(/C が2〜4である、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
  7. 前記触媒コート層がさらにロジウムを含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
  8. 前記NOx吸収材がアルカリ土類金属を含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
  9. 前記NOx吸収材がバリウムを含む、
    請求項1〜のいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒。
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