JP6386922B2 - 蒸気弁診断装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、弁診断技術に関し、特に蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調節する蒸気弁を診断するための蒸気弁診断技術に関する。
テナントビル、ショッピングセンター、病院などの比較的規模の大きい施設では、複数の区画を効率よく暖房するため、蒸気を用いたセントラル空調方式の空調システムが広く使用されている。このような空調システムでは、空調機内に加熱コイルを設け、蒸気ボイラからの蒸気を、蒸気管を介して加熱コイルに供給し、送風する空気を、加熱コイルで熱交換により加熱した後、ダクトを通じて各区画の室内に供給している。この際、加熱コイルで熱交換を行った蒸気は、凝結して水になり、昇圧ポンプにより昇圧されて蒸気ボイラに戻される。また、蒸気ボイラからの蒸気の一部を、加湿弁を介して加湿器に供給し、各区画の室内に供給される空気を加湿している。
このような空調システムでは、蒸気ボイラと加熱コイルとの間に、蒸気の流量を調整する流量調節弁からなる蒸気弁を設け、ダクトを介して加熱コイルから室内に供給される空気の温度を計測し、この温度によって蒸気弁の開度を調整している。これにより、蒸気弁の開度により加熱コイルに供給される蒸気の流量が調節されるため、結果として室内温度が適温に制御されることになる。
特開平11ー63520号公報
前述した空調システムでは、空調機が稼働しない時間帯において蒸気弁は全閉となるが、稼働している他の空調機等に蒸気を供給する必要がある場合、蒸気ボイラを運転状態に維持している。このような場合、蒸気弁の劣化など原因により、全閉となっているはずの蒸気弁から蒸気が漏れて加熱コイルに供給されることがある。この際、空調機は稼働しておらず送風機も停止している状態であるため、加熱コイルに供給された蒸気と熱交換された熱が空調機内に蓄積され、空調機の内部温度が通常より上昇してしまい、空調機内で用いる部品の変形などの不具合が発生する原因となるという問題点があった。
また、空調機が稼働中であっても、蒸気弁の劣化など原因により、蒸気弁の開度を正確に調整できない場合、空調制御を適切に行うことができなくなる。特に、蒸気弁を全閉する冷房時に蒸気が漏洩した場合、漏洩した蒸気が加熱コイルに供給されて空気が加熱されるため、この加熱分だけ余計に冷却コイルで空気を冷やす必要があり、無駄なエネルギーを消費してしまうという間題があった。
このため、従来、このような空調システムにおいて、空調機の内部空気温度の経時変化を、数式モデルを用いて予測し、流量計を用いずに蒸気弁の漏洩量を予測することにより、蒸気弁の交換や補修を適切に実施することを可能としたものが提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
しかしながら、このような従来技術によれば、内部空気温度の経時変化や蒸気弁の漏洩量を精度よく予測するには、予め実験を繰り返すことにより、空調機の内部空気温度の時定数などのパラメータを正確に解析しておく必要がある。このため、従来技術のような蒸気弁の漏洩量を予測する方法では、事前に大きな作業負担が必要となるという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、事前に大きな作業負担を必要とすることなく、極めて簡便に、蒸気弁からの蒸気漏洩の発生を診断できる空調機用蒸気弁診技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる蒸気弁診断装置は、蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断装置であって、前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録部と、記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出部と、前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定部と、検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断部とを備え、前記運転状況検出部は、前記低下度合として前記運転停止期間の開始から終了までの全期間における前記内部空気温度の低下温度幅を検出し、前記正常範囲設定部は、前記正常範囲として前記運転停止期間の全期間における前記低下温度幅に関する正常低下温度幅範囲を設定し、前記蒸気弁診断部は、検出された前記低下温度幅が前記正常低下温度幅範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記蒸気弁診断装置の一構成例は、前記運転状況検出部が、前記低下度合として前記運転停止期間における前記内部空気温度の低下温度幅を検出し、前記正常範囲設定部は、前記正常範囲として前記運転停止期間における前記低下温度幅に関する正常低下温度幅範囲を設定し、前記蒸気弁診断部は、検出された前記低下温度幅が前記正常低下温度幅範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の蒸気弁診断装置は、蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断装置であって、前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録部と、記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出部と、前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定部と、検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断部とを備え、前記運転状況検出部が、前記低下度合として前記空調機の運転再開時における前記内部空気温度を検出し、前記正常範囲設定部は、運転再開時における前記内部空気温度に関する正常内部空気温度範囲を示す判定しきい値を設定し、前記蒸気弁診断部は、検出された前記内部空気温度が前記正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
また、本発明にかかる蒸気弁診断装置方法は、蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断方法であって、前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録ステップと、記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出ステップと、前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定ステップと、検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断ステップとを備え、前記運転状況検出ステップは、前記低下度合として前記運転停止期間の開始から終了までの全期間における前記内部空気温度の低下温度幅を検出し、前記正常範囲設定ステップは、前記正常範囲として前記運転停止期間の全期間における前記低下温度幅に関する正常低下温度幅範囲を設定し、前記蒸気弁診断ステップは、検出された前記低下温度幅が前記正常低下温度幅範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の蒸気弁診断装置方法は、蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断方法であって、前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録ステップと、記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出ステップと、前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定ステップと、検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断ステップとを備え、前記運転状況検出ステップは、前記低下度合として前記空調機の運転再開時における前記内部空気温度を検出し、前記正常範囲設定ステップは、前記運転再開時における前記内部空気温度に関する正常内部空気温度範囲を設定し、前記蒸気弁診断ステップは、検出された前記内部空気温度が前記正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
本発明によれば、空調機の内部空気温度の経時変化を、数式モデルを用いて予測する場合のように、予め実験を繰り返すことにより、空調機の内部空気温度の時定数などのパラメータを正確に解析しておく必要がなくなるため、事前に大きな作業負担を必要とすることなく、極めて簡便に、蒸気弁からの蒸気漏洩の発生を診断することが可能となる。
これにより、蒸気弁の故障や劣化等による異常を早期に診断し、点検確認することができるため、無駄なエネルギーを使用することなく、快適性を維持しつつ適正な空調制御を行うことができる。
蒸気弁診断装置の構成を示すブロック図である。 運転履歴(運転状態)の記録例である。 運転履歴(内部空気温度)の記録例である。 蒸気弁診断処理を示すフローチャートである。 第1の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の診断例を示す説明図である。 第3の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
セントラル空調方式の空調システムにおいて、冬季に空調機で暖房運転を行う場合、蒸気ボイラから空調機の加熱コイルへ蒸気を供給し、加熱コイルでの熱交換により送風する空気を加熱して、各区画の室内に供給している。この際、蒸気ボイラと加熱コイルとの間に設けられた蒸気弁の開度を調整することにより、加熱コイルに供給される蒸気の流量が調節させて、送風する空気の給気温度、すなわち室温を適度に制御される。
このような空調システムでは、空調機での暖房運転を停止した場合、蒸気ボイラと加熱コイルとの間に設けられた蒸気弁を全閉として、蒸気ボイラから加熱コイルへの蒸気の供給を停止する。これにより、加熱コイルで近傍の内部空気が加熱されなくなり、内部空気温度は運転停止時点から徐々に低下する。その後、運転再開に応じて蒸気弁が開かれて、蒸気ボイラから加熱コイルへの蒸気の供給が再開されるため、内部空気温度は、運転再開時に最低温度となった後、徐々に上昇することになる。
ここで、空調機の運転停止から運転再開までの運転停止期間において、全閉となるべき蒸気弁から加熱コイルへ蒸気が漏洩した場合、加熱コイルの温度が下がりにくくなり、加熱コイル近傍における内部空気温度も下がりにくくなる。このため、蒸気弁での蒸気漏洩がない場合には、運転停止期間において内部空気温度の低下度合が大きく、蒸気弁での蒸気漏洩がある場合には、運転停止期間において内部空気温度の低下度合が小さくなる。
本発明は、このような空調機の運転停止期間における、蒸気弁での蒸気漏洩有無と加熱コイル近傍における内部空気温度の低下度合との関係に着目し、運転停止期間において検出した内部空気温度の低下度合を、予め設定した正常な蒸気弁の際の低下度合に関する正常範囲と比較することにより、蒸気弁での蒸気漏洩の可能性有無を診断するようにしたものである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10について説明する。図1は、蒸気弁診断装置の構成を示すブロック図である。
この蒸気弁診断装置10は、全体として、パーソナルコンピュータ、サーバ装置、産業用コントローラなどの情報処理装置からなり、空調機20から収集して記録した運転履歴に基づいて、蒸気ボイラ30と加熱コイル24との間に設けられた蒸気弁32での蒸気漏洩有無を診断する機能を有している。
空調機20は、テナントビル、ショッピングセンター、病院などの比較的規模の大きい施設に設置されたセントラル空調方式の空調システムで用いられる一般的な空調機であり、施設の空調器室に配置されて、施設に設けられた各区画に対して空調空気を配給することにより、各区画の室内を空気調和する機能を有している。
この空調機20には、主な構成として、フィルタ21、冷凍コイル22、加湿器23、加熱コイル24、内部温度計25、および送風ファン26が設けられている。
建物外部から取り入れられて外気ダクトを介して空調機20に供給された外気や、室内から排出されて戻りダクトを介して空調機20に戻された排気は、フィルタ21により清浄化された後、冷凍コイル22、加湿器23、および加熱コイル24を通ることにより、温度および湿度が調整され、送風ファン26により送風ダクトを介して室内へ供給される。
冬季において空調機20を暖房運転する場合、蒸気ボイラ30で生成された蒸気は、蒸気管31および蒸気弁32を介して加熱コイル24に供給され、加熱コイル24での熱交換により空気を加熱する。これにより蒸気は凝結して水になり、昇圧ポンプ33により昇圧されて蒸気ボイラ30に戻される。この際、蒸気弁32の開度により加熱コイル24に供給される蒸気流量が調節されて、空気の温度が制御される。
また、蒸気ボイラ30で生成された蒸気の一部は、蒸気管31および加湿弁34を介して加湿器23に供給され、加熱コイル24に流れ込む空気に噴射されることにより、空気を加湿する。
一方、夏季において空調機20を冷房運転する場合、冷凍機35で生成された冷水は、冷水管36および冷水弁37を介して冷凍コイル22に供給され、冷凍コイル22での熱交換により空気を冷却する。これにより冷水は温水となり、送水ポンプ38により冷凍機35に戻される。この際、冷水弁37の開度により冷凍コイル22に供給される冷水流量が調節されて、空気の温度が制御される。
なお、冷房運転時、基本的には蒸気ボイラ30および昇圧ポンプ33の運転は停止され、蒸気弁32および加湿器23は全閉となる。また、暖房運転時、基本的には冷凍機35および送水ポンプ38の運転は停止され、冷水弁37は全閉となる。
内部温度計25は、例えば加熱コイル24で加熱された空気が排出される排出口や、この空気が送風ファン26に吸気される吸気口に配置されて、加熱コイル24近傍における内部空気の内部空気温度Tを計測する機能を有している。
空調機20は、蒸気弁診断装置10と定期的にデータ通信を行う機能を有し、内部温度計25で計測された内部空気温度Tおよび自己の運転開始/運転停止を蒸気弁診断装置10に通知する機能を有している。
[蒸気弁診断装置]
次に、図1を参照して、本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10の構成について詳細に説明する。
蒸気弁診断装置10には、主な機能部として、運転履歴記録部11、運転履歴DB12、運転状況検出部13、正常範囲設定部14、および蒸気弁診断部15が設けられている。これら機能部のうち、運転履歴DB12は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、その他の機能部は、CPUでプログラムを実行する演算処理部により実現される。
運転履歴記録部11は、空調機20とデータ通信を行うことにより、空調機20の運転開始/運転停止を示す運転状態、および、空調機20の内部温度計25で計測された、加熱コイル24近傍における内部空気温度Tを定期的に収集して、運転履歴DB12に記録する機能を有している。この際、空調機20の運転開始/運転停止を示す運転状態として、例えば送風ファン26の運転開始/運転停止を示す運転状態を収集してもよい。
これら運転状態および内部空気温度Tを収集する周期は、内部空気の熱容量にも依存するが、蒸気弁32からの蒸気漏洩により内部空気温度Tが大きく変化しない程度の周期、例えば1分間隔程度で同時に収集することが望ましい。なお、両者間に大きな誤差が生じない範囲であれば、互いに異なる周期やタイミングで収集してもよい。
運転履歴DB12は、運転履歴記録部11で収集した運転履歴を記録するデータベースである。図2は、運転履歴(運転状態)の記録例である。ここでは、運転状態の収集時刻ごとに、空調機20の運転状態、すなわち運転開始/運転停止が組として記録されている。図3は、運転履歴(内部空気温度)の記録例である。ここでは、内部空気温度Tの収集時刻ごとに、内部温度計25で計測された内部空気温度Tが組として記録されている。
運転状況検出部13は、運転履歴DB12に記録した運転履歴から、空調機203が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間Lを特定する機能と、運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下度合Δを検出する機能とを有している。
正常範囲設定部14は、オペレータの操作に応じて、蒸気弁32で蒸気漏洩がない正常な場合に低下度合Δが取り得る範囲を正常範囲としてΔnとして設定する機能を有している。
蒸気弁診断部15は、正常範囲設定部14から正常範囲Δnを取得して、運転状況検出部13で検出された低下度合Δと比較することにより、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性有無を診断する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10の動作について説明する。図4は、蒸気弁診断処理を示すフローチャートである。
蒸気弁診断装置10は、蒸気弁32の診断を行う場合、図4の蒸気弁診断処理を実行する。なお、運転履歴DB12には、運転履歴記録部11で空調機20から収集した運転履歴が予め記録されているものとし、正常範囲設定部14には、正常範囲Δnが予め設定されているものとする。
まず、運転状況検出部13は、運転履歴DB12に記録した運転履歴から、空調機203が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間Lを特定し(ステップ100)、運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下度合Δを検出する(ステップ101)。
次に、蒸気弁診断部15は、正常範囲設定部14から正常範囲Δnを取得して(ステップ102)、運転状況検出部13で検出された低下度合Δとを比較する(ステップ103)。
ここで、低下度合Δが正常範囲Δnに含まれない場合(ステップ103:NO)、蒸気弁診断部15は、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性ありと診断し(ステップ104)、一連の蒸気弁診断処理を終了する。
一方、低下度合Δが正常範囲Δnに含まれる場合(ステップ103:YES)、蒸気弁診断部15は、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性なしと診断し(ステップ105)、一連の蒸気弁診断処理を終了する。
[第1の実施の形態の動作例]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10の動作例について説明する。図5は、第1の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。ここでは、蒸気漏洩のない正常な蒸気弁Aと、蒸気漏洩のある蒸気弁Bを用いた場合における、内部空気温度Tの時系列変化を示すグラフが示されており、横軸が時刻tを示し、縦軸が内部空気温度Tを示している。
本実施の形態では、低下度合Δが、運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下温度幅からなり、空調機20の運転停止時t0における内部空気温度T0と運転再開時t1における内部空気温度T1との差分、すなわち低下温度幅T1−T0で求める場合を例として説明する。このため、正常範囲Δnとして、蒸気弁が蒸気漏洩のない正常な場合に、低下温度幅が取り得る範囲が設定される。
なお、運転停止期間Lが変動するとともに、運転停止期間Lの時間長に応じて低下温度幅が変化する場合、想定される時間長ごとに予め正常範囲設定部14に設定しておいた正常範囲Δnのうちから、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0に対応する正常範囲Δnを、蒸気弁診断部15が選択するようにしてもよい。あるいは、正常範囲設定部14に設定しておいた時間長と正常範囲Δnとの関係を示す関数式から、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0に対応する正常範囲Δnを、蒸気弁診断部15が計算するようにしてもよい。
まず、蒸気弁Aの場合、図5の実線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1aまで低下している。このため、蒸気弁Aの低下度合Δaは、内部空気温度Tの差分、すなわち低下温度幅T1a−T0で求められる。ここで、低下度合Δaは正常範囲Δnに含まれているため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。
一方、蒸気弁Bの場合、図5の破線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1bまで低下している。このため、蒸気弁Bの低下度合Δbは、内部空気温度の差分、すなわち低下温度幅T1b−T0で求められる。ここで、低下度合Δbは正常範囲Δnに含まれていないため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
この際、低下度合Δa,Δbが正常範囲Δnに含まれるか否かを判定する方法として、正常範囲Δnの境界値を示す判定しきい値Δthを、低下度合Δa,Δbと比較するようにしてもよい。この場合、Δa≧Δthであるため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。一方、Δb<Δthであるため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
[第1の実施の形態の効果]
このように本実施の形態は、運転状況検出部13が、運転履歴DB12に記録されている運転履歴から、空調機20が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下度合Δを検出し、蒸気弁診断部15が、この低下度合Δと正常範囲Δnとを比較することにより、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性有無を診断するようにしたものである。
これにより、蒸気弁32から蒸気漏洩がない正常な場合には、運転停止期間Lにおいて蒸気弁32が全閉となり加熱コイルにより内部空気が加熱されなくなるため、内部空気温度Tの低下度合Δが正常範囲Δnに含まれることになり、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性はないと診断される。
一方、蒸気弁32から蒸気漏洩がある場合には、運転停止期間Lでも蒸気弁32から蒸気の一部が加熱コイルに供給されて内部空気が僅かに加熱されるため、内部空気温度Tの低下度合Δが正常範囲Δnに含まれなくなることになり、蒸気弁32における蒸気漏洩の可能性があると診断される。
したがって、本実施の形態によれば、空調機の内部空気温度の経時変化を、数式モデルを用いて予測する場合のように、予め実験を繰り返すことにより、空調機の内部空気温度の時定数などのパラメータを正確に解析しておく必要がなくなるため、事前に大きな作業負担を必要とすることなく、極めて簡便に、蒸気弁からの蒸気漏洩の発生を診断することが可能となる。
これにより、蒸気弁の故障や劣化等による異常を早期に診断し、点検確認することができるため、無駄なエネルギーを使用することなく、快適性を維持しつつ適正な空調制御を行うことができる。
また、本実施の形態において、運転状況検出部13が、低下度合Δとして運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下温度幅T1−T0を検出し、正常範囲設定部14が、正常範囲Δnとして運転停止期間Lにおける低下温度幅T1−T0に関する正常低下温度幅範囲を設定し、蒸気弁診断部15が、検出された低下温度幅T1−T0が正常低下温度幅範囲Δthに含まれない場合には、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしてもよい。
これにより、運転停止期間Lの開始から終了までの全期間を対象とした低下温度幅に基づき、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断することができる。このため、運転停止期間Lにおける一時的な空気温度変化の影響を排除することができ、安定した診断を実現することが可能となる。
また、本実施の形態において、運転停止期間Lの開始から終了までの全期間を対象とした低下温度幅ではなく、運転停止期間L内に設けた一部の対象期間、例えば運転停止から数時間後を開始時点として、その1時間後を終了時点とする対象期間における低下温度幅に基づき、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断するようにしてもよい。
これにより、運転停止期間Lのうち、一時的な空気温度変化の影響が少ない期間を選択して、安定した診断を実現することが可能となる。
また、本実施の形態において、運転停止期間Lの開始から終了までの全期間、あるいは運転停止期間L内に設けた一部の対象期間における低下温度幅を、運転状況検出部13が、単位時間当たり、例えば1時間当たりの低下温度幅に正規化し、これを蒸気弁診断部15が正常範囲Δnと比較することにより、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断してもよい。
これにより、単位時間当たりの正常範囲Δnを設定しておくだけで、運転停止期間Lの変化に対応できるため、正常範囲Δnを一元化することができ、正常範囲Δnの設定に関する作業負担を削減できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10について説明する。
第1の実施の形態では、低下度合Δとして運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下温度幅T1−T0を用いる場合を例として説明した。本実施の形態では、低下度合Δとして、内部空気温度Tの低下温度幅に代えて、内部空気温度Tの低下率を用いる場合について説明する。
すなわち、本実施の形態において、運転状況検出部13は、低下度合Δとして内部空気温度Tの低下率を検出する機能を有している。
正常範囲設定部14は、正常範囲Δnとして低下率に関する正常低下率範囲を設定する機能を有している。
蒸気弁診断部15は、検出された低下率が正常低下率範囲に含まれない場合には、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する機能を有している。
本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10に関する、この他の構成および動作については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作例]
次に、図6を参照して、本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10の動作例について説明する。図6は、第2の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。ここでは、蒸気漏洩のない正常な蒸気弁Aと、蒸気漏洩のある蒸気弁Bを用いた場合における、内部空気温度Tの時系列変化を示すグラフが示されており、横軸が時刻tを示し、縦軸が内部空気温度Tを示している。
本実施の形態では、低下度合Δが、運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下率からなり、空調機20の運転停止時t0における内部空気温度T0と運転再開時t1における内部空気温度T1との差分、すなわち低下温度幅T1−T0を、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0で除算して求める場合を例として説明する。このため、正常範囲Δnとして、蒸気弁が蒸気漏洩のない正常な場合に、低下率が取り得る範囲が設定される。
まず、蒸気弁Aの場合、図6の実線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1aまで低下している。このため、蒸気弁Aの低下度合Δaは、内部空気温度Tの差分、すなわち低下温度幅T1a−T0を、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0で除算することにより求められる。
一方、蒸気弁Bの場合、図6の破線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1bまで低下している。このため、蒸気弁Bの低下度合Δbは、内部空気温度の差分、すなわち低下温度幅T1b−T0を、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0で除算することにより求められる。
図7は、第2の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の診断例を示す説明図である。ここでは、蒸気漏洩のない正常な蒸気弁Aと、蒸気漏洩のある蒸気弁Bを用いた場合における、内部空気温度Tの低下率と正常範囲Δnとの関係が示されており、横軸が蒸気弁Xを示し、縦軸が低下率Δxを示している。
図7に示されているように、蒸気弁Aの低下度合である低下率Δaは正常範囲Δnに含まれているため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。一方、蒸気弁Bの低下度合である低下率Δbは正常範囲Δnに含まれていないため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
この際、低下度合Δa,Δbが正常範囲Δnに含まれるか否かを判定する方法として、正常範囲Δnの境界値を示す判定しきい値Δthを、低下度合Δa,Δbと比較するようにしてもよい。この場合、Δa≧Δthであるため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。一方、Δb<Δthであるため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
[第2の実施の形態の効果]
このように本実施の形態は、運転状況検出部13が、低下度合Δとして内部空気温度Tの低下率を検出し、正常範囲設定部14が、正常範囲Δnとして低下率に関する正常低下率範囲を設定し、蒸気弁診断部15が、検出された低下率が正常低下率範囲に含まれない場合には、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
これにより、内部空気温度Tの低下率に関する正常範囲Δnを設定しておくだけで、運転停止期間Lの変化に対応できるため、正常範囲Δnを一元化することができ、正常範囲Δnの設定に関する作業負担を削減できる。
また、本実施の形態において、運転停止期間Lの開始から終了までの全期間を対象とした低下率ではなく、運転停止期間L内に設けた一部の対象期間、例えば運転停止から数時間後を開始時点として、その1時間後を終了時点とする対象期間における低下率に基づき、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断するようにしてもよい。
これにより、運転停止期間Lのうち、一時的な空気温度変化の影響が少ない期間を選択して、安定した診断を実現することが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10について説明する。
第1の実施の形態では、低下度合Δとして運転停止期間Lにおける内部空気温度Tの低下温度幅T1−T0を用いる場合を例として説明した。本実施の形態では、低下度合Δとして、内部空気温度Tの低下温度幅に代えて、運転再開時点における内部空気温度T1そのものを用いる場合について説明する。
すなわち、本実施の形態において、運転状況検出部13は、低下度合Δとして空調機20の運転再開時における内部空気温度T1を検出する機能を有している。
正常範囲設定部14は、正常範囲Δnとして内部空気温度T1に関する正常内部空気温度範囲を設定する機能を有している。
蒸気弁診断部15は、検出された内部空気温度T1が正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する機能を有している。
本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10に関する、この他の構成および動作については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの詳細説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作例]
次に、図8を参照して、本実施の形態にかかる蒸気弁診断装置10の動作例について説明する。図8は、第3の実施の形態にかかる蒸気弁診断装置の動作例を示す説明図である。ここでは、蒸気漏洩のない正常な蒸気弁Aと、蒸気漏洩のある蒸気弁Bを用いた場合における、内部空気温度Tの時系列変化を示すグラフが示されており、横軸が時刻tを示し、縦軸が内部空気温度Tを示している。
本実施の形態では、低下度合Δが、空調機20の運転再開時における内部空気温度T1からなる場合を例として説明する。このため、正常範囲Δnとして、蒸気弁が蒸気漏洩のない正常な場合に、内部空気温度T1が取り得る範囲が設定される。
なお、運転停止期間Lが変動するとともに、運転停止期間Lの時間長に応じて内部空気温度T1が変化する場合、想定される時間長ごとに予め正常範囲設定部14に設定しておいた正常範囲Δnのうちから、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0に対応する正常範囲Δnを、蒸気弁診断部15が選択するようにしてもよい。あるいは、正常範囲設定部14に設定しておいた時間長と正常範囲Δnとの関係を示す関数式から、運転停止期間Lの実際の時間長t1−t0に対応する正常範囲Δnを、蒸気弁診断部15が計算するようにしてもよい。
まず、蒸気弁Aの場合、図8の実線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1aまで低下している。このため、蒸気弁Aの低下度合Δaは内部空気温度T1aとなる。ここで、低下度合Δaは正常範囲Δnに含まれているため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。
一方、蒸気弁Bの場合、図8の破線グラフで示されているように、内部空気温度Tが、運転停止期間Lにおいて、運転停止時t0の内部空気温度T0から運転再開時t1の内部空気温度T1bまで低下している。このため、蒸気弁Bの低下度合Δbは内部空気温度T1bとなる。ここで、低下度合Δbは正常範囲Δnに含まれていないため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
この際、低下度合Δa,Δbが正常範囲Δnに含まれるか否かを判定する方法として、正常範囲Δnの境界値を示す判定しきい値Δthを、低下度合Δa,Δbと比較するようにしてもよい。この場合、Δa≦Δthであるため、蒸気弁Aにおける蒸気漏洩は可能性なしと診断される。一方、Δb>Δthであるため、蒸気弁Bにおける蒸気漏洩は可能性ありと診断される。
[第3の実施の形態の効果]
このように本実施の形態は、運転状況検出部13が、低下度合Δとして空調機20の運転再開時における内部空気温度T1を検出し、正常範囲設定部14が、正常範囲Δnとして内部空気温度T1に関する正常内部空気温度範囲を設定し、蒸気弁診断部15が、検出された内部空気温度T1が正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断するようにしたものである。
これにより、蒸気弁の診断には、空調機20の運転停止時における内部空気温度T0が不要となり、運転再開時における内部空気温度T1だけでよくなるため、内部空気温度Tの収集・記録に関する処理負担を軽減できる。
また、内部空気温度T1に関する正常範囲Δnを設定しておくだけで、運転停止期間Lの変化に対応できるため、正常範囲Δnを一元化することができ、正常範囲Δnの設定に関する作業負担を削減できる。
また、本実施の形態において、運転再開時点における内部空気温度T1ではなく、運転停止期間L内に設けた対象時点、例えば運転停止から数時間後の時点における内部空気温度に基づき、蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断するようにしてもよい。
これにより、運転停止期間Lのうち、一時的な空気温度変化の影響が少ない期間を選択して、安定した診断を実現することが可能となる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…蒸気弁診断装置、11…運転履歴記録部、12…運転履歴DB、13…運転状況検出部、14…正常範囲設定部、15…蒸気弁診断部、20…空調機、21…フィルタ、22…冷凍コイル、23…加湿器、24…加熱コイル24…内部温度計25…送風ファン、30…蒸気ボイラ、31…蒸気管、32…蒸気弁、33…昇圧ポンプ、34…加湿弁、35…冷凍機、36…冷水管、37…冷水弁、38…送水ポンプ、L…運転停止期間、T,T0,T1,T1a,T1b…内部空気温度、Δ,Δa,Δb…低下度合、Δn…正常範囲、Δth…判定しきい値。

Claims (4)

  1. 蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断装置であって、
    前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録部と、
    記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出部と、
    前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定部と、
    検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断部とを備え
    前記運転状況検出部は、前記低下度合として前記運転停止期間の開始から終了までの全期間における前記内部空気温度の低下温度幅を検出し、
    前記正常範囲設定部は、前記正常範囲として前記運転停止期間の全期間における前記低下温度幅に関する正常低下温度幅範囲を設定し、
    前記蒸気弁診断部は、検出された前記低下温度幅が前記正常低下温度幅範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する
    ことを特徴とする蒸気弁診断装置。
  2. 蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断装置であって、
    前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録部と、
    記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出部と、
    前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定部と、
    検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断部とを備え、
    前記運転状況検出部は、前記低下度合として前記空調機の運転再開時における前記内部空気温度を検出し、
    前記正常範囲設定部は、前記運転再開時における前記内部空気温度に関する正常内部空気温度範囲を設定し、
    前記蒸気弁診断部は、検出された前記内部空気温度が前記正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する
    ことを特徴とする蒸気弁診断装置。
  3. 蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断方法であって、
    前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録ステップと、
    記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出ステップと、
    前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定ステップと、
    検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断ステップとを備え
    前記運転状況検出ステップは、前記低下度合として前記運転停止期間の開始から終了までの全期間における前記内部空気温度の低下温度幅を検出し、
    前記正常範囲設定ステップは、前記正常範囲として前記運転停止期間の全期間における前記低下温度幅に関する正常低下温度幅範囲を設定し、
    前記蒸気弁診断ステップは、検出された前記低下温度幅が前記正常低下温度幅範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する
    ことを特徴とする蒸気弁診断方法。
  4. 蒸気ボイラから空調機の加熱コイルに供給される蒸気の流量を調整する蒸気弁における蒸気漏洩を診断する蒸気弁診断方法であって、
    前記空調機の運転開始および運転停止と前記加熱コイル近傍における内部空気温度とを定期的に収集し、前記空調機の運転履歴として記録する運転履歴記録ステップと、
    記録した前記運転履歴から、前記空調機が運転を停止してから再開するまでの運転停止期間における前記内部空気温度の低下度合を検出する運転状況検出ステップと、
    前記蒸気弁で蒸気漏洩がない正常な場合に前記低下度合が取り得る範囲を正常範囲として設定する正常範囲設定ステップと、
    検出された前記低下度合と前記正常範囲を比較することにより、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性有無を診断する蒸気弁診断ステップとを備え、
    前記運転状況検出ステップは、前記低下度合として前記空調機の運転再開時における前記内部空気温度を検出し、
    前記正常範囲設定ステップは、前記運転再開時における前記内部空気温度に関する正常内部空気温度範囲を設定し、
    前記蒸気弁診断ステップは、検出された前記内部空気温度が前記正常内部空気温度範囲に含まれない場合には、前記蒸気弁における蒸気漏洩の可能性ありと診断する
    ことを特徴とする蒸気弁診断方法。
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