JP6379948B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出装置に関する。
液体吐出ヘッドの吐出面に形成された複数の吐出口から被吐出体に向けて液体を吐出する液体吐出装置として、インクジェットヘッドからインクを吐出させて記録用紙に印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このインクジェットプリンタにおいては、吐出面に付着したインクなどの異物を、ゴム等で形成されたワイパーで拭き取っている。例えば特許文献1のインクジェットプリンタでは、吐出面のインク等を拭き取った後のワイパーに付着したインク等を除去するため、スポンジ等からなるワイパークリーナーにスリットを形成し、このスリットにワイパーを通過させている。
特開2004−188611号公報
しかしながら、ワイパーは可撓性を有するため、ワイパーをワイパークリーナーのスリットに挿入する際、ワイパーの先端部がスリットの入口に引っ掛かってワイパーが撓み変形してしまい、ワイパーをスムーズにスリットに通せない場合がある。それにより、ワイパーまたはワイパークリーナーが破損してしまう恐れがあった。
本発明の目的は、ワイパークリーナーの隙間にワイパーを挿入しやすい液体吐出装置を提供することである。
第1の発明の液体吐出装置は、液体を吐出する複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドに対して第1方向に相対移動可能で、第1面と第2面とを有し、少なくとも前記第1面によって前記吐出面を払拭する板状のワイパーであって、前記吐出面側の先端と、前記吐出面に直交する第2方向に関して前記先端と反対側の末端とを有するワイパーと、前記ワイパーの少なくとも前記第1面に付着した液体を清掃するワイパークリーナーと、前記ワイパーと前記ワイパークリーナーを、前記第1方向に交差する第3方向に相対移動させる移動機構と、を備える液体吐出装置であって、前記ワイパークリーナーは、液体を吸収する吸収体からなり、前記ワイパーの前記第1面と接触する第1接触部と、前記第1接触部と対向して配置され、前記ワイパーの前記第2面と接触する第2接触部と、を有し、前記ワイパークリーナーに対して前記第3方向の少なくとも一方側に配置され、前記ワイパークリーナーとの離間距離が前記ワイパーの前記第3方向の長さ未満であるワイパーガイドであって、前記ワイパーの前記第1面と対向する第1ガイド片と、前記ワイパーの前記第2面と対向する第2ガイド片とを有し、前記ワイパーが前記第1接触部と前記第2接触部との隙間に挿入されるときに、前記ワイパーの両側に配置されて前記ワイパーの変形を規制するワイパーガイドを備えることを特徴とする。
この構成によると、ワイパーは、第1ガイド片と第2ガイド片の間に配置された状態で、ワイパークリーナーの隙間に挿入される。そのため、たとえワイパーがワイパークリーナーに引っ掛かっても、ワイパーが撓み変形するのをワイパーガイドによって規制することができるため、ワイパーをワイパークリーナーの隙間に挿入しやすい。
第2の発明の液体吐出装置は、第1の発明において、前記第1ガイド片と前記第2ガイド片の前記第1方向における離間距離が、前記ワイパーの前記第1方向の長さよりも長く、前記ワイパーが前記ワイパークリーナーと接触していないとき、前記ワイパーの前記第1面と前記第1ガイド片が前記第1方向に離間しており、且つ、前記ワイパーの前記第2面と前記第2ガイド片が前記第1方向に離間していることを特徴とする。
この構成によると、第1ガイド片と第2ガイド片の隙間にワイパーを容易に挿入できると共に、ワイパーに付着している液体が第1ガイド片と第2ガイド片に移るのを抑制できる。
第3の発明の液体吐出装置は、第1の発明において、前記第1ガイド片の前記ワイパークリーナーに最も近い端部と前記第2ガイド片の前記ワイパークリーナーに最も近い端部との前記第1方向における離間距離が、前記ワイパーの前記第1方向の長さと同じであることを特徴とする。
この構成によると、ワイパーをワイパークリーナーの隙間に挿入する際のワイパーの撓み変形をより確実に防止でき、ワイパーをより容易にワイパークリーナーの隙間に挿入できる。
第4の発明の液体吐出装置は、第2または第3の発明において、前記第1ガイド片と前記第2ガイド片の前記1方向における離間距離が、前記ワイパークリーナーに近いほど短くなっていることを特徴とする。
この構成によると、ワイパーガイドの隙間へのワイパーの挿入しやすさと、ワイパークリーナーの隙間へのワイパーの挿入しやすさの両方を確保できる。
第5の発明の液体吐出装置は、第1〜第4の発明のいずれかにおいて、前記第3方向が、前記第1方向と前記第2方向に交差する方向であって、前記第1ガイド片は、前記ワイパーの前記先端より前記末端に近い部分と対向することを特徴とする。
この構成によると、第1ガイド片はワイパーの先端と対向しないため、ワイパーの先端に付着している液体が第1ガイド片に移るのを防止できる。
第6の発明の液体吐出装置は、第5の発明において、前記第2ガイド片は、前記第1ガイド片よりも前記ワイパーの前記先端に近い部分と対向することを特徴とする。
第1面には第2面よりも多く液体が付着するため、上記の構成によると、ワイパーからワイパーガイドに液体が移るのを抑制しつつ、ワイパーの先端付近の撓み変形を抑えることができる。なお、本発明は、第2ガイド片がワイパーの先端と対向する場合を含む。
第7の発明の液体吐出装置は、第5または第6の発明において、前記第2ガイド片は、前記ワイパーの前記先端よりも前記末端に近い部分と対向することを特徴とする。
この構成によると、第1ガイド片だけでなく第2ガイド片もワイパーの先端と対向しないため、ワイパーに付着している液体がワイパーガイドに移るのをより確実に抑制できる。なお、本発明は、第2ガイド片がワイパーの末端と対向する場合を含む。
第8の発明の液体吐出装置は、第2〜第5の発明のいずれかにおいて、前記第3方向が、前記第1方向と前記第2方向に交差する方向であって、前記第2ガイド片は、前記ワイパーの前記先端と対向することを特徴とする。
この構成によると、第2ガイド片はワイパーの先端と対向するため、ワイパーの先端付近の撓み変形をより確実に抑制できる。
第9の発明の液体吐出装置は、第1〜第8の発明のいずれかにおいて、前記第1ガイド片の下端に連なって形成され、前記ワイパーから前記ワイパーガイドに移った液体を下方に流す液体排出部を備えることを特徴とする。
この構成によると、たとえワイパーからワイパーガイドに液体が移っても、ワイパーガイドに液体が付着したままになるのを防止できる。
第10の発明の液体吐出装置は、第9の発明において、前記液体排出部は、前記ワイパーの前記第1面と対向する面に、上下方向に延びる溝部を有することを特徴とする。
この構成によると、液体排出部は、その形状によって液体を下方に流しやすくなっているため、表面処理などで液体を下方に流しやすくする場合に比べてコストを抑えることができる。
第11の発明の液体吐出装置は、第1〜第10の発明のいずれかにおいて、前記ワイパーガイドの一部が、前記第1接触部と前記第2接触部との隙間に入り込んでいることを特徴とする。
この構成によると、ワイパーをワイパーガイドに沿って移動させるだけで、スムーズにワイパークリーナーの隙間に挿入できる。
第12の発明の液体吐出装置は、第1〜第8の発明のいずれかにおいて、前記第2接触部が、液体を吸収する吸収体からなることを特徴とする。
この構成によると、ワイパーの第1面だけでなく第2面に付着した液体をワイパークリーナーによって除去できる。
第13の発明の液体吐出装置は、第12の発明において、前記ワイパークリーナーの前記1方向における両端部を固定するクリーナーホルダーを備え、前記ワイパーが前記ワイパークリーナーの前記隙間に挿入されたときに、前記ワイパークリーナーが前記第1方向における両端部を支点として前記ワイパークリーナーと前記ワイパーとの相対移動方向に曲がるように変形することを特徴とする。
この構成によると、ワイパーがワイパークリーナーの隙間に挿入されたときに、ワイパークリーナーが第1方向における両端部を支点として曲がるように変形するため、隙間が広がりやすい。そのため、ワイパーを隙間内でスムーズに移動させることができる。
第14の発明の液体吐出装置は、第13の発明において、前記クリーナーホルダーは、前記ワイパーが前記吐出面の液体を払拭するときに前記ワイパーに最も近い第1壁と、この第1壁と反対側の第2壁とを有し、前記第1壁には、前記ワイパークリーナーの前記隙間を露出させる第1切欠きが形成され、前記第2壁には、前記ワイパークリーナーの前記隙間を露出させる第2切欠きが形成され、前記第2切欠きの前記第1方向の長さが、前記第1切欠きの前記第1方向の長さよりも短いことを特徴とする。
第2壁の第2切欠きは、第1壁の第1切欠きよりも第1方向の長さが短いため、第2壁は第1壁よりもワイパークリーナーと接触する面積が大きい。そのため、ワイパーがワイパークリーナーに対して第1壁から第2壁に向かう方向に相対移動してワイパークリーナーの隙間を通過するときには、ワイパーが逆方向に相対移動する場合に比べて、ワイパークリーナーが変形しにくくなるため、ワイパーにワイパークリーナーを強く当接させることができ、クリーニング精度を向上できる。
本発明では、ワイパーとワイパークリーナーが相対移動するとき、相対移動方向の少なくとも一方側に配置されたワイパーガイドの2つのガイド片の間に挟まれた状態でワイパーはワイパークリーナーの隙間に挿入される。そのため、ワイパーガイドによってワイパーのワイパーが撓み変形するのを規制でき、ワイパーをスムーズにワイパークリーナーの隙間に挿入できる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタの概略的な平面図である。 インクジェットプリンタの制御系を概略的に示すブロック図である。 図1のIII‐III線矢視図である。 (a)はワイパーがワイプ位置にあるときにワイパーとワイパークリーナーとワイパーガイドを図1の後方から見た斜視図であって、(b)はワイパーの移動途中にワイパーとワイパークリーナーとワイパーガイドを図1の前方から見た斜視図である。 メンテナンスユニットの動作説明図である。 ワイパーが待機位置からワイプ位置まで移動する過程を示す図である。 ワイパーがワイプ位置から待機位置まで移動する過程を示す図である。 変更形態のインクジェットプリンタの図6(a)に相当する図である。 変更形態のインクジェットプリンタの図5(c)に相当する図である。 変更形態のインクジェットプリンタのワイパークリーナーとワイパーガイドの斜視図である。 変更形態のインクジェットプリンタの図6(a)に相当する図である。 変更形態のインクジェットプリンタの図6(a)に相当する図である。 変更形態のインクジェットプリンタのワイパークリーナーの正面図である。 変更形態のインクジェットプリンタの図6(b)に相当する図である。 変更形態のインクジェットプリンタの動作説明図である。 変更形態のインクジェットプリンタの動作説明図である。 変更形態のインクジェットプリンタの動作説明図である。 変更形態のインクジェットプリンタの動作説明図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタの概略構成を示す平面図である。なお、図1における前後左右の方向を前後左右と定義するとともに、図1の紙面垂直方向を上下方向と定義し、以下の説明にて適宜使用する。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1(本発明の液体吐出装置)は、記録用紙Pが載置されるプラテン2と、このプラテン2と平行な走査方向(左右方向)に往復移動可能なキャリッジ3と、キャリッジ3に搭載されたインクジェットヘッド4(本発明の液体吐出ヘッド)と、記録用紙Pを走査方向と直交する紙送り方向(前方)に搬送する搬送機構5と、インクジェットヘッド4の液体吐出性能の維持・回復に関する各種メンテナンス作業を行うメンテナンスユニット6と、インクジェットプリンタ1の全体制御を司る制御装置7(図2参照)等を備えている。
プラテン2の上面には図示しない給紙機構から供給された記録用紙Pが載置される。また、プラテン2の上方には、走査方向(左右方向)に平行に延びる2本のガイドレール10,11が設けられ、キャリッジ3は、プラテン2と対向する領域において2本のガイドレール10,11に沿って走査方向に往復移動可能に構成されている。また、2本のガイドレール10,11は、プラテン2から走査方向(左右方向)に沿って右方に離れた位置(メンテナンス位置)まで延在しており、キャリッジ3は、プラテン2上の記録用紙Pと対向する領域(記録領域)から、非記録領域である上記メンテナンス位置まで移動可能に構成されている。また、キャリッジ3には、2つのプーリ12,13間に巻き掛けられた無端ベルト14が連結されており、キャリッジ駆動モータ15によって無端ベルト14が走行駆動されたときに、キャリッジ3は、無端ベルト14の走行に伴って走査方向に移動するようになっている。
インクジェットヘッド4は、キャリッジ3の下部に取り付けられており、プラテン2の上面と平行な、インクジェットヘッド4の下面(吐出面4a)には、複数の吐出口16が形成されている。吐出面4aは撥水膜(図示省略)で被覆されている。そして、この吐出面4aの複数の吐出口16から、プラテン2に載置された記録用紙Pに向かってインクが吐出される。搬送機構5は、紙送り方向にプラテン2を挟むように配置された2つの搬送ローラ17,18を有し、これら2つの搬送ローラ17,18によって、プラテン2に載置された記録用紙Pを紙送り方向(前方)に搬送する。そして、インクジェットプリンタ1は、プラテン2上に載置された記録用紙Pに対して、キャリッジ3とともに走査方向(左右方向)に往復移動するインクジェットヘッド4からインクを吐出させるとともに、2つの搬送ローラ17,18によって記録用紙Pを紙送り方向(前方)に搬送することにより、記録用紙Pに所望の画像や文字等を印刷する。
メンテナンスユニット6は、インクジェットヘッド4の記録領域よりも、走査方向(左右方向)における右側の上記メンテナンス位置に対応する位置に配置されている。メンテナンスユニット6は、インクジェットヘッド4がキャリッジ3と共にメンテナンス位置に移動したときに、インクジェットヘッド4内に混入した異物や気泡等を取り除くために、吐出口16からインクを吸引排出させる吸引パージや、吐出面4aに付着したインクの拭き取りを行い、インクジェットヘッド4のインク吐出性能の維持及び回復を図るものである。メンテナンスユニット6は、ワイパー41、ワイパークリーナー46、吸引キャップ31、および吸引ポンプ32等を備えている。
吸引キャップ31は、インクジェットヘッド4がメンテナンス位置にあるときにインクジェットヘッド4の吐出面4aと対向する位置に配置されている。図5(a)および図5(b)に示すように、吸引キャップ31は、キャップ昇降機構33によって上下方向に駆動される。キャップ昇降機構33は、キャップ昇降モータ24(図2参照)によって駆動される。また、吸引キャップ31は、吸引ポンプ32に接続されている。なお、図5(a)〜図5(d)は、図1のV−V線断面図である。
インクジェットヘッド4がメンテナンス位置にあるときに、キャップ昇降機構33によって吸引キャップ31が上方に駆動されると、吸引キャップ31はインクジェットヘッド4の吐出面4aに密着し、複数の吐出口16を覆う。この状態で、吸引キャップ31に接続された吸引ポンプ32が駆動されると、吸引キャップ31内の圧力が低下するため、インクジェットヘッド4内のインクが吐出口16から吸引キャップ31内へ吸引排出される(吸引パージ)。
ワイパー41は、ゴムや合成樹脂等の可撓性材料からなる平板状の部材である。図3および図4(a)に示すように、ワイパー41は、末端(下端)41dがワイパーホルダー42に保持されて、走査方向と直交するように配置されている。ワイパー41は、矩形状に形成されており、ワイパー41の先端(上端)41uは、吐出面4aと平行に延びている。ワイパーホルダー42の先端41uは、ワイパー41の末端41dと平行である。
ワイパー41は、ワイパー移動機構43によって、吐出面4aと平行で且つ走査方向に直交する方向(以下、ワイパー移動方向という)に直線状に往復駆動される。ワイパー41は、キャリッジ3の走査方向の移動軌跡上のワイプ位置(図1および図3中二点鎖線で表示)と、ワイプ位置より前方の待機位置(図1および図3中実線で表示)との間を駆動される。ワイパー移動機構43は、ワイパーホルダー42に取り付けられたラック44と、このラック44と噛み合うピニオン45と、ピニオン45を回転駆動するワイパー駆動モータ25とを有する。なお、ワイパー移動機構43の具体的な構成は、上記以外であってもよい。
ワイパー41の先端41uは、吐出面4aよりも上方に位置している。図5(c)および図5(d)に示すように、ワイパー41がワイプ位置にあるとき、インクジェットヘッド4がメンテナンス位置において走査方向(具体的には左方)に移動することで、インクジェットヘッド4の吐出面4aに付着したインクがワイパー41の右面41s1(本発明の第1面)で拭き取られる。拭き取り後、インクは主にワイパー41の右面41s1に付着し、左面41s2(本発明の第2面)にはあまり付着しない。ワイパー41の幅(前後方向長さ)は、吐出面4aの前後方向長さとほぼ同じかそれよりも長くなっており、ワイパー41は吐出面4aの全面を1回で拭き取ることが可能になっている。
ワイパー41は、全体的に厚みが例えば1mm程度と薄く、ワイパー41の上端部は先細り状に形成されている。これにより、ワイパー41が吐出面4aに接触したときに容易に湾曲して、吐出面4aのインクを確実に拭き取ることができる。また、ワイパー41が湾曲した状態から復元しようとする復元力が大きいと吐出面4aを覆う撥水膜がワイパー41から受ける力も大きくなるが、1mm程度の厚みの場合には復元力が比較的小さくなるため、撥水膜がワイパー41から受ける力を抑えて撥水膜の剥離を防止できる。
ワイパークリーナー46は、クリーナーホルダー47に保持されて、ワイパー41の待機位置とワイプ位置の間に配置される。なお、図1および図3ではクリーナーホルダー47の表示を省略している。ワイパークリーナー46は、スポンジなどの弾性を有する吸収体からなり、直方体状に形成されている。ワイパークリーナー46の左右方向略中央部には、下端から上端近傍までワイパー移動方向と平行に延びるスリット46aが形成されている。スリット46aは、吸収体に切り込みを入れることで形成されており、スリット46aの隙間は、ワイパー41の厚みよりも小さく、ほぼゼロである。ワイパークリーナー46のスリット46aより右側の部分が、本発明の第1接触部に相当し、スリット46aより左側の部分が、本発明の第2接触部に相当する。
図4(a)および図4(b)に示すように、クリーナーホルダー47は、ワイパークリーナー46の左端部46bと右端部46cを固定している。具体的には、ワイパークリーナー46の左右両端部46b,46cに形成された円形孔を貫通する2つの固定棒48,48によってワイパークリーナー46は固定されている。なお、ワイパークリーナー46の左右両端部46b,46cを固定する構造は、上記以外であってもよい。クリーナーホルダー47は、ワイパークリーナー46の前後両面のそれぞれの一部分と左右両面と上面を覆っており、図示しない支持部材によって片持ち式に支持されている。クリーナーホルダー47の前壁(本発明の第2壁)47aと後壁(本発明の第1壁)47bには、それぞれスリット46aとその周囲を露出させる切欠き47c,47dが形成されている。
ワイパークリーナー46は、ワイパー41が待機位置とワイプ位置との間を移動する途中、ワイパー41のワイパーホルダー42よりも上側の部分が、ワイパークリーナー46のスリット46aを通り抜けることができる位置に設置されている。
ワイパークリーナー46の前方には、ワイパーガイド50が配置され、ワイパークリーナー46の後方にはワイパーガイド51が配置されている。ワイパーガイド50,51とワイパークリーナーの離間距離は、ワイパー41の幅(前後方向長さ)よりも短い。
ワイパーガイド50は、走査方向に並んで配置された2つの板状のガイド片52a,52bからなる。この2つのガイド片52a,52bの下端にはそれぞれインク排出部53a,53bが連なっている。2つのガイド片52a,52bの対向面は、走査方向に直交しており、その離間距離はワイパー41の厚み(走査方向長さ)よりも長い。2つのガイド片52a,52bは、ワイパー41の先端41uよりも下方の部分と対向する高さに配置されている。2つのインク排出部53a,53bの上側部分は、下方ほど離間距離が長くなるように上下方向に対して傾斜しており、2つのインク排出部53a,53bの下側部分は、ほぼ鉛直方向に延びている。ワイパーガイド51は、ワイパーガイド50と前後方向に対称に設けられており、ワイパーガイド50のガイド片52a,52bと同様の2つのガイド片54a,54aを有する。2つのガイド片54a,54aの下端には、2つのインク排出部53a,53bと同様の2つのインク排出部55a,55bがそれぞれ連結されている。
ワイパー41が待機位置のとき、ワイパー41はワイパーガイド50の隙間(2つのガイド片52a,52bの間)に配置されており、ワイパー41がワイプ位置のとき、ワイパー41はワイパーガイド51よりも後方に配置される。
図6(a)〜図6(d)に示すように、ワイパー41が待機位置からワイプ位置に向かって後方に移動する場合、まず、ワイパー41はワイパーガイド50に挟まれた状態で、後端41aがワイパークリーナー46のスリット46aに挿入される。このとき、図6(b)に示すように、ワイパー41が、スリット46aの入口に引っ掛かって撓み変形しようとしても、ワイパー41がワイパーガイド50と接触することによりワイパー41の変形が規制される。そのため、ワイパー41をスリット46aに挿入しやすい。
図7(a)〜図7(d)に示すように、ワイパー41がワイプ位置から待機位置に向かって前方に移動する場合には、まず、ワイパー41がワイパーガイド51の隙間(2つのガイド片54a,54bの間)に挿入される。2つのガイド片54a,54bの離間距離は、ワイパー41の厚みよりも長いため、ワイパー41をワイパーガイド51の隙間に容易に挿入できると共に、ワイパー41に付着しているインクがワイパーガイド51に移るのを抑制できる。また、ワイパーガイド51の2つのガイド片54a,54bは、ワイパー41の先端41uよりワイパーガイド51に近い部分と対向するため、ワイパー41の先端41u付近に付着しているインクがワイパーガイド51に移りにくい。また、2つのガイド片54a,54bの下端にはそれぞれインク排出部55a,55bが連なっているため、たとえワイパー41からワイパーガイド51にインクが移っても、2つのインク排出部55a,55bに沿って下方にインクが流れ落ちるため、ワイパーガイド51にインクが留まって固着するのを防止できる。例えば、ワイパー41の厚みが1mm程度の場合には、対向する2つのガイド片52a,52b(54a,54b)の離間距離は、例えば1.3mm程度が好ましい。
続いて、ワイパー41はワイパーガイド51に挟まれた状態で、前端41bがワイパークリーナー46のスリット46aに挿入される。このとき、ワイパー41が後方に移動する場合と同様に、ワイパーガイド51によってワイパー41の変形を規制できるため、ワイパー41をスリット46aに挿入しやすい。その後、ワイパー41の両面にワイパークリーナー46が接触することにより、吐出面4aを拭き取った際にワイパー41に付着したインクをワイパークリーナー46によって除去できる。
上述したように、ワイパー41の左面(本発明の第2面)41s2には、インクはあまり付着しないため、ワイパークリーナーの左面41s2と接触する部分(本発明の第2接触部)は、ワイパー41の清掃にほとんど関与しない場合がある。左面41s2にインクが付着する場合と付着しない場合のいずれにおいても、ワイパークリーナーの左面41s2と接触する部分(本発明の第2接触部)は、ワイパー41の右面(本発明の第1面)41s1とワイパークリーナー46との接触面圧を確保する機能を果たしている。
ワイパークリーナー46は、その両端部46b,46cが固定棒48,48によって固定されているため、ワイパー41がスリット46aに挿入されたとき、ワイパークリーナー46は両端部46b,46cを支点としてワイパー41の進行方向に曲がるように変形する。そのため、例えばワイパークリーナー46の上面全体がクリーナーホルダー47に固定されている場合に比べて、スリット46aが広がりやすいため、ワイパー41をスリット46a内でスムーズに移動させることができる。
図6(a)〜図6(d)に示すようにワイパー41がスリット46aを後方に通過するとき、ワイパークリーナー46の後面が、クリーナーホルダー47の後壁47bに押し付けられてワイパークリーナー46の後方への変形が規制される。また、図7(a)〜図7(d)に示すようにワイパー41がスリット46aを前方に通過するとき、ワイパークリーナー46の前面が、クリーナーホルダー47の前壁47aに押し付けられて、ワイパークリーナー46の前方への変形が規制される。クリーナーホルダー47の前壁の切欠き47cは、後壁の切欠き47dよりも走査方向(左右方向)の長さが短くなっている。そのため、クリーナーホルダー47の前壁は、クリーナーホルダー47の後壁よりもワイパークリーナー46との接触面積が大きい。そのため、ワイパー41がワイプ位置から前方に移動してスリット46aを通過するときには、逆方向にスリット46aを通過するときよりも、ワイパークリーナー46が変形しにくくなり、ワイパー41にワイパークリーナー46をより強く当接させることができ、クリーニング精度を向上できる。また、ワイパー41が待機位置からワイピング位置に移動するときにはワイパー41およびワイパークリーナー46にかかる負荷を抑えるため、長寿命化できる。
図2は、インクジェットプリンタ1の制御系を示すブロック図である。図2に示す制御装置7は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。制御装置7は、ROMに格納されたプログラムに従い、ASICにより、記録用紙Pへの印刷等の各種処理を実行する。制御装置7は、PC等の外部装置から入力された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド4、キャリッジ3を駆動するキャリッジ駆動モータ15、及び、搬送機構5の搬送ローラ17,18を駆動する搬送モータ23を制御して、記録用紙Pへの印刷を行わせる。また、制御装置7は、キャリッジ駆動モータ15を駆動してメンテナンス時(吸引パージ、あるいは、インク拭き取り)時のインクジェットヘッド4の位置を制御するとともに、吸引キャップ31を昇降させるキャップ昇降モータ24、吸引ポンプ32、及び、ワイパー41を駆動するワイパー駆動モータ25を制御して、吸引パージやインク拭き取りを行わせる。
メンテナンスユニット6の一連の動作について、具体的に説明する。電源投入直後、あるいは、ユーザーによるパージ指令が入力された場合など、インクジェットヘッド4の吸引パージを行う必要が生じた場合に、制御装置7はメンテナンスユニット6を動作させる。
まず、図5(a)に示すように、インクジェットヘッド4を、吸引キャップ31と対向するメンテナンス位置に位置させる。次に、キャップ昇降モータ24を駆動して、吸引キャップ31を図5(a)の待機位置から上昇させ、図5(b)のように、吸引キャップ31をインクジェットヘッド4の吐出面4aに密着させる。この状態で、吸引ポンプ32を駆動して吸引キャップ31内の圧力を低下させる。これにより、吸引キャップ31に覆われた複数の吐出口16から、インクジェットヘッド4内に混入した異物や気泡をインクとともに吸引排出させる(吸引パージ)。
一定時間の吸引パージが終了したら、吸引キャップ31を下降させて再び待機位置に戻す。このとき、吐出口16から排出されたインクの一部が吐出面4aに付着した状態となっている。そこで、続けてワイパー41に吐出面4aのインク拭き取りを行わせる。まず、図5(c)および図6(a)〜図6(d)に示すように、ワイパー駆動モータ25を駆動して、ワイパー41を待機位置からワイプ位置まで移動させる。このとき、ワイパー41はワイパークリーナー46のスリット46aを通り抜ける。
続いて、図5(d)に示すように、キャリッジ3をプラテン2に近づく方向に移動させて、インクジェットヘッド4の吐出面4aにワイパー41の先端部を接触させて、吐出面4aに付着したインクをワイパー41で拭き取る。その後、ワイパー駆動モータ25によりワイパー41をワイプ位置から待機位置まで移動させる。このとき、ワイパー41は、ワイパークリーナー46のスリット46aを通り抜けるため、吐出面4aを拭き取った際にワイパー41に付着したインクがワイパークリーナー46によって除去され、ワイパー41が清掃される。
なお、本実施形態では、走査方向(左右方向)が、本発明の第1方向に相当し、吐出面4aに直交する上下方向が、本発明の第2方向に相当し、ワイパー移動方向(前後方向)が第3方向に相当する。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。
前記実施形態では、対向する2つのガイド片52aと52b、および、対向する2つのガイド片54a,54bの左右方向の離間距離は、前後方向に関して一定であるが、例えば図8に示すように、ワイパーガイド150が有する2つのガイド片152a,152bと、ワイパーガイド151が有する2つのガイド片154a,154bの左右方向の離間距離が、ワイパークリーナー46に近いほど短くなっていてもよい。この構成によると、ワイパーガイド150,151の隙間へのワイパー41の挿入しやすさと、ワイパークリーナー46のスリット46aへのワイパー41の挿入しやすさの両方を確保できる。
前記実施形態では、対向する2つのガイド片52a,52b、および、対向する2つのガイド片54a,54bの左右方向の離間距離は、ワイパー41の厚みよりも長いが、例えば図8に示すワイパーガイド150(151)のように、2つのガイド片152a,152b(154a,154b)の少なくともワイパークリーナー46に最も近い端部同士の離間距離が、ワイパー41の厚みと同じであってもよい。この構成によると、ワイパー41をワイパークリーナー46のスリット46aに挿入する際のワイパー41の撓み変形をより確実に防止でき、ワイパー41をより容易にスリット46aに挿入できる。
前記実施形態では、2つのワイパーガイド50,51は、前後方向に対称でなくてもよい。また、ワイパーガイド50(51)を構成する2つのガイド片52a,52b(54a,54b)は、左右方向に対称でなくてもよい。例えば図9に示すワイパーガイド251のように、2つのガイド片254a,54bの高さが異なっていてもよい。ワイパー41の右面41s1(本発明の第1面)には、左面41s2(本発明の第2面)よりも多くのインクが付着する。そのため、図9のように、左面41s2と対向するガイド片254b(本発明の第2ガイド片)を、右面41s1と対向するガイド片54a(本発明の第1ガイド片)よりも上方に配置することで、ワイパー41からワイパーガイド251にインクが移りにくくなる。また、図9では、ガイド片254bは、ワイパー41の先端41uと対向するため、ワイパー41の先端41u付近の撓み変形をより確実に抑制できる。なお、1つのワイパーガイドを構成する2つのガイド片の両方を、ワイパー41の先端41uと対向させてもよい。
例えば図10に示すように、ワイパークリーナー46より後方(ワイプ位置側)に配置される2つのインク排出部355a,355bの対向面に、上下方向に延びる複数の溝部3356(図10ではインク排出部355bの溝部356のみを表示)を形成してもよい。これにより、ガイド片54a,54bに付着したインクは、2つのインク排出部355a,355bの溝部3356に沿って下方に流れやすくなるため、ガイド片54a,54bにインクが留まって固着するのを防止できる。溝部356は、ガイド片54a,54bまで延びていてもよい。また、ワイパークリーナー46より前方(待機位置側)に配置される2つのインク排出部53a,53bにも同様に溝部を形成してもよい。
前記実施形態では、ガイド片52a(52b,54a,54b)と当該ガイド片の下端に連結されるインク排出部53a(53b,55a,55b)は、1つの板状の部材で形成されているが、別々の部材で形成されていてもよい。また、ガイド片自体が、前後方向に並んだ複数の棒状または板状の部材で形成されていてもよい。インク排出部についても同様である。また、インク排出部は無くてもよい。
例えば図11に示すように、ワイパーガイド450,451の一部が、ワイパークリーナー46のスリット46aに入り込んでいてもよい。この構成によると、ワイパー41がワイパークリーナー46に引っ掛かるのをより確実に防止でき、ワイパー41をスリット46aに挿入しやすくなる。なお、図11では、1つのワイパーガイド450(451)を構成する2つのガイド片452a,452b(454a,454b)の両方が、スリット46aに入り込んでいるが、一方のガイド片だけがスリット46aに入り込んでいてもよい。
前記実施形態では、ワイパークリーナー46の前後両面にクリーナーホルダー47が接触するが、例えば図12に示すように、ワイパークリーナー46の前面または/および後面に、ワイパーガイド(50,51)が接触してもよい。
前記実施形態のワイパークリーナー46は、下面全体が水平であるが、例えば図13に示すように、ワイパークリーナー546の下面のうち少なくともスリット46aの真下の部分(546d)が、左右で高さが異なるように水平面に対して傾斜していてもよい。これにより、ワイパークリーナー546に吸収されたインクを傾斜面546dに沿って下方に移動させて集めることができる。図13では、傾斜面546dの最下端より下方に突出するインク排出部546eがワイパークリーナー546に形成されており、このインク排出部546eからインクが排出される。
前記実施形態では、ワイパークリーナー46は、吸収体だけで構成されているが、例えば図14に示すように、ワイパークリーナー646が、吸収体からなるインク吸収部649a(本発明の第1接触部)と、例えば合成樹脂等で形成され、吸収体よりも剛性の高いワイパー接触部649b(本発明の第2接触部)で構成されていてもよい。インク吸収部649aは、ワイパー41の右面41s1(本発明の第1面)と接触し、ワイパー接触部649bは、ワイパー41の左面41s2(本発明の第2面)と接触する。インクは主に右面41s1に付着するため、このワイパークリーナー646でもワイパー41を清掃できるが、クリーニング品質を高めるには、前記実施形態のワイパークリーナー46の方が好ましい。ワイパー接触部649bは、ワイパー41の右面41s1とインク吸収部649aとの接触面圧を確保する役割を果たす。
前記実施形態では、ワイパー41が待機位置にあるとき、ワイパー41の後端41aがワイパーガイド50の2つのガイド片52a,52bの間に配置されているが、ワイパー41の待機位置は、ワイパーガイド50より前方であってもよい。但し、ワイパー41を設置するためのスペースを小さくするには、前記実施形態の方が好ましい。
前記実施形態では、ワイパー41の待機位置は、ワイプ位置より前方(紙送り方向)にあるが、ワイプ位置より後方であってもよい。
前記実施形態では、ワイパー41が移動することで、ワイパー41とワイパークリーナー46が相対移動しているが、例えば図15(d)〜(g)および図16(d)〜(g)に示すように、ワイパークリーナー46が前後方向に移動することで、ワイパー41とワイパークリーナー46が相対移動してもよい。この変更形態では、ワイパー41がワイパークリーナー46のスリット46aに挿入されるときのワイパークリーナー46に対するガイド部材の相対位置が前記実施形態と同じであれば、2つのワイパーガイド50,51は、ワイパークリーナー46と一体的に移動可能であっても、個別に移動可能であってもよい。
図15(a)〜(g)および図16(a)〜(g)に示す変更形態について詳しく説明すると、ワイパー41は、モータ等で作動する昇降機構743によって昇降可能であって、ワイパークリーナー46と2つのワイパーガイド50,51は、モータ等で作動する図示しない移動機構(本発明の移動機構に相当)によって、吐出面4aと平行で且つ走査方向に直交する方向(前後方向)に往復移動可能となっている。そして、吐出面4aのインクを払拭する際には、まず、ワイパー41を図15(a)および図16(a)に示す位置から図15(b)および図16(b)に示す位置まで上昇させる。この状態で、図15(c)および図16(c)に示すように、インクジェットヘッド4を走査方向に移動させて、吐出面4aに付着したインクをワイパー41によって拭き取る。その後、図15(d)および図16(d)に示すように、ワイパー41を下降させてから、図15(e)〜(g)および図16(e)〜(g)に示すように、ワイパークリーナー46と2つのワイパーガイド50,51を前後方向に往復移動させて、ワイパー41に付着したインクをワイパークリーナー46で除去する。
前記実施形態では、ワイパー41がワイパークリーナー46に対して前後方向のどちらの方向に移動するときも、ワイパー41はワイパークリーナー46のスリット46aを通り抜けているが、例えば図16(f)に示すように、ワイパー41がワイパークリーナー46に対して前後方向のいずれか一方に相対移動するとき、ワイパー41がワイパークリーナー46のスリット46aを通り抜けなくてもよい。この場合、ワイパークリーナー46の前後方向の一方にのみワイパーガイド(図16(f)ではワイパーガイド51)を配置し、ワイパークリーナー46の前後方向の他方にはワイパーガイドを配置しなくてよい。
前記実施形態では、ワイパー41は、その幅方向が、吐出面4aと平行で且つ走査方向と直交する方向となるように配置され、ワイパー移動機構43は、ワイパー41をワイパー幅方向に駆動するが、ワイパー41の配置方向およびワイパー41の駆動方向は上記に限定されない。ワイパー幅方向は、吐出面4aと直交する方向(上下方向)に交差し、且つ、走査方向と交差する方向であればよい。また、ワイパー移動機構43によるワイパー41の移動方向は、ワイパー41に沿った方向であれば、ワイパー幅方向と完全に平行でなくてもよい。また、前記実施形態では、ワイパー41は、上下方向に延びているが、上下方向に対して傾斜していてもよい。
前記実施形態では、ワイパー41とワイパークリーナー46が、ワイパー41の幅方向に直線状に相対移動しているが、例えば図17(a)〜(e)に示すように、ワイパー41とワイパークリーナー46が、ワイパー41に直交する方向の軸線C1を中心とした円周方向に相対移動してもよい。この場合、ワイパー41とワイパークリーナーは、吐出面4aと直交する方向(上下方向)に交差し、且つ、走査方向と交差する方向に相対移動することになる。C1を中心とした円周方向に関してワイパークリーナー46の両側にはワイパーガイド850,851が配置される。なお、図17(a)〜(e)では、ワイパークリーナー46は固定されており、ワイパー41は、モータ等で作動するワイパー移動機構843によって回転移動可能となっているが、ワイパー41が固定され、ワイパークリーナー46が回転してもよい。
また、例えば図18(a)〜(h)に示すように、ワイパー41とワイパークリーナー946が、吐出面4aに直交し且つワイパー41に沿った方向(上下方向)に相対移動してもよい。図18(a)〜(d)は、それぞれ、走査方向から見た図を示しており、図18(e)〜(h)は、それぞれ(a)〜(d)に対応した、ワイパー41の幅方向中央部で切断した断面図を示している。図18(a)〜(h)に示す変更形態について詳しく説明すると、ワイパー41は、モータ等で作動するワイパー移動機構943によって昇降可能となっている。ワイパークリーナー946は、前後方向長さがワイパー41の幅より若干長いスリット946aを有し、上下方向から見てワイパー41と重なる位置に配置される。ワイパークリーナー946は、左右両端部が複数の固定棒948によってクリーナーホルダー947に固定されている。ワイパークリーナー946の下方には、ワイパーガイド950が配置されており、このワイパーガイド950は、ワイパー41の厚み方向両側に配置される2つのガイド片952a,952bを有する。2つのガイド片952a,952bの下端には、2つのインク排出部953a,953bが連なっている。印刷時を含む通常時には、図18(a)および図18(e)に示すように、ワイパー41は、ワイパークリーナー946より下方に位置している。吐出面4aのインク拭き取りを行う際には、まず、図18(b)、図18(c)、図18(f)、および図18(g)に示すように、ワイパー41を上昇させる。このとき、ワイパー41がスリット946aの入口に引っ掛かって撓み変形しようとしても、ガイド片952a,952bにワイパー41が接触して変形が規制されるため、ワイパー41をスリット946aに挿入しやすい。次に、図18(d)および図18(h)に示すように、インクジェットヘッド4を走査方向に移動させて、吐出面4aをワイパー41によって拭き取る。その後、ワイパー41を図18(a)の位置まで下降させる。このとき、ワイパー41に付着したインクがワイパークリーナー946によって除去される。なお、図18(a)〜(h)では、クリーナーホルダー947の下壁におけるスリット946aを露出させる切欠き947cは、上壁の切欠き947dよりも左右方向(走査方向)の長さが短くなっているため、ワイパー41を下降させるときには、上昇させる場合よりもワイパー41に強くワイパークリーナー946を当接させることができる。
前記実施形態では、インクジェットヘッド4を左方に移動させて吐出面4aをワイパー41の右面41s1で拭き取っているが、インクジェットヘッド4を右方に移動させて、吐出面4aをワイパー41の左面41s2で拭き取ってもよい。また、ワイパー41をワイピング位置に配置したまま、インクジェットヘッド4を左右に往復移動させて、ワイパー41の左右両面41s1、41s2で、吐出面4aを拭き取ってもよい。
前記実施形態では、インクジェットヘッド4をキャリッジ3とともに走査方向に移動させることにより、ワイパー41による吐出面4aの拭き取りが行われるが、ワイパー41を、モータ等の適宜の手段によってインクジェットヘッド4に対して移動させることにより、吐出面4aの拭き取りを行うように構成されてもよい。
また、ワイパー41の拭き取り方向(吐出面4aに対する移動方向)は、プラテン2から遠ざかる方向に限定されるものではない。例えば、プラテン2に近づく方向にワイパー41を移動させてもよいし、ワイパー41を紙送り方向と交差する方向に配置してワイパー41を紙送り方向に移動させてもよい。
ワイパー41による吐出面4aのインク拭き取りを行うタイミングは、前記実施形態で挙げた、吸引パージ後に限られるものではない。例えば、記録用紙Pに対してインクを噴射して印刷を行った後にインク拭き取りを行ってもよい。
以上、説明した前記実施形態及びその変更形態は、本発明を、記録用紙にインクを吐出して画像等を印刷するインクジェットプリンタのインク吐出装置に適用したものであるが、画像等の印刷以外の様々な用途で使用される液体吐出装置においても本発明は適用されうる。例えば、基板に導電性の液体を噴射して、基板表面に導電パターンを形成する液体吐出装置にも、本発明を適用することは可能である。
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
4 インクジェットヘッド(液体吐出ヘッド)
4a 吐出面
16 吐出口
41 ワイパー
41d 末端
41s1 右面(第1面)
41s2 左面(第2面)
41u 先端
42 ワイパーホルダー
43,943 ワイパー移動機構(移動機構)
46,546,646,946 ワイパークリーナー
46a,946a スリット(隙間)
47,947 クリーナーホルダー
47a 前壁(第2壁)
47b 後壁(第1壁)
47c,947c 切欠き(第2切欠き)
47d,947d 切欠き(第1切欠き)
48,948 固定棒
50,51,150,151,251,450,451,850,851,950 ワイパーガイド
52a,52b,54a,54b,152a,152b,154a,154b,254b,452a,452b,952a,952b ガイド片
53a,53b,55a,55b,355b,953a,953b インク排出部(液体排出部)
356 溝部
649a インク吸収部(第1接触部)
649b ワイパー接触部(第2接触部)

Claims (14)

  1. 液体を吐出する複数の吐出口が形成された吐出面を有する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドに対して第1方向に相対移動可能で、第1面と第2面とを有し、少なくとも前記第1面によって前記吐出面を払拭する板状のワイパーであって、前記吐出面側の先端と、前記吐出面に直交する第2方向に関して前記先端と反対側の末端とを有するワイパーと、
    前記ワイパーの少なくとも前記第1面に付着した液体を清掃するワイパークリーナーと、
    前記ワイパーと前記ワイパークリーナーを、前記第1方向に交差する第3方向に相対移動させる移動機構と、を備える液体吐出装置であって、
    前記ワイパークリーナーは、
    液体を吸収する吸収体からなり、前記ワイパーの前記第1面と接触する第1接触部と、
    前記第1接触部と対向して配置され、前記ワイパーの前記第2面と接触する第2接触部と、を有し、
    前記ワイパークリーナーに対して前記第3方向の少なくとも一方側に配置され、前記ワイパークリーナーとの離間距離が前記ワイパーの前記第3方向の長さ未満であるワイパーガイドであって、前記ワイパーの前記第1面と対向する第1ガイド片と、前記ワイパーの前記第2面と対向する第2ガイド片とを有し、前記ワイパーが前記第1接触部と前記第2接触部との隙間に挿入されるときに、前記ワイパーの両側に配置されて前記ワイパーの変形を規制するワイパーガイドを備えることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記第1ガイド片と前記第2ガイド片の前記第1方向における離間距離が、前記ワイパーの前記第1方向の長さよりも長く、
    前記ワイパーが前記ワイパークリーナーと接触していないとき、
    前記ワイパーの前記第1面と前記第1ガイド片が前記第1方向に離間しており、且つ、前記ワイパーの前記第2面と前記第2ガイド片が前記第1方向に離間していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記第1ガイド片の前記ワイパークリーナーに最も近い端部と前記第2ガイド片の前記ワイパークリーナーに最も近い端部との前記第1方向における離間距離が、前記ワイパーの前記第1方向の長さと同じであることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  4. 前記第1ガイド片と前記第2ガイド片の前記1方向における離間距離が、前記ワイパークリーナーに近いほど短くなっていることを特徴とする請求項2または3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記第3方向が、前記第1方向と前記第2方向に交差する方向であって、
    前記第1ガイド片は、前記ワイパーの前記先端より前記末端に近い部分と対向することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 前記第2ガイド片は、前記第1ガイド片よりも前記ワイパーの前記先端に近い部分と対向することを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。
  7. 前記第2ガイド片は、前記ワイパーの前記先端よりも前記末端に近い部分と対向することを特徴とする請求項5または6に記載の液体吐出装置。
  8. 前記第3方向が、前記第1方向と前記第2方向に交差する方向であって、
    前記第2ガイド片は、前記ワイパーの前記先端と対向することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の液体吐出装置。
  9. 前記第1ガイド片の下端に連なって形成され、前記ワイパーから前記ワイパーガイドに移った液体を下方に流す液体排出部を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の液体吐出装置。
  10. 前記液体排出部は、前記ワイパーの前記第1面と対向する面に、上下方向に延びる溝部を有することを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。
  11. 前記ワイパーガイドの一部が、前記第1接触部と前記第2接触部との隙間に入り込んでいることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の液体吐出装置。
  12. 前記第2接触部が、液体を吸収する吸収体からなることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の液体吐出装置。
  13. 前記ワイパークリーナーの前記1方向における両端部を固定するクリーナーホルダーを備え、
    前記ワイパーが前記ワイパークリーナーの前記隙間に挿入されたときに、前記ワイパークリーナーが前記第1方向における両端部を支点として前記ワイパークリーナーと前記ワイパーとの相対移動方向に曲がるように変形することを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置。
  14. 前記クリーナーホルダーは、前記ワイパーが前記吐出面の液体を払拭するときに前記ワイパーに最も近い第1壁と、この第1壁と反対側の第2壁とを有し、
    前記第1壁には、前記ワイパークリーナーの前記隙間を露出させる第1切欠きが形成され、
    前記第2壁には、前記ワイパークリーナーの前記隙間を露出させる第2切欠きが形成され、
    前記第2切欠きの前記第1方向の長さが、前記第1切欠きの前記第1方向の長さよりも短いことを特徴とする請求項13に記載の液体吐出装置。
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