JP6369373B2 - 画像読取装置、画像処理装置、画像読取装置の制御方法 - Google Patents

画像読取装置、画像処理装置、画像読取装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像読取装置およびそれを備える画像処理装置、並びに画像読取装置の制御方法に関する。
一般に、画像読取装置は、透明の原稿台に載置された原稿からの放出光の光量を検出しつつ原稿を走査する画像走査部を備える。前記画像走査部は、原稿に光を照射する発光部と、原稿における主走査方向に沿う線状領域からの反射光を受光するイメージセンサーとを備え、副走査方向に沿って原稿を走査する。前記イメージセンサーは、原稿における前記線状領域の各画素についての検出光量に相当するデータ列を出力する。なお、前記副走査方向は主走査方向に直交する方向である。
なお、前記画像読取装置において、前記発光部と前記イメージセンサーとが一体化された構造を有するCIS(Contact Image Sensor)ユニットが採用されることが知られている。CISは、それぞれ発光色が異なる複数の前記発光部を備える。
原稿の2次元画像の画像データは、前記画像走査部を通じて得られる前記線状領域の画像濃度のデータ列が副走査方向に沿って合成されることによって得られる。また、複写機などの画像処理装置は、画像読取装置と画像形成装置とを備える。複写機の画像形成装置は、前記画像走査部を通じて得られる前記線状領域の画像濃度のデータ列に応じた線状画像を記録シートに順次形成することにより、記録シートに2次画像を形成する。
また、前記発光部の光量が通常光量に設定されたときに得られた通常画像濃度データと、前記発光部の光量が他の比較光量に設定されたときに得られた比較用画像濃度データとを比較し、濃度の差が大きい画素の領域を原稿領域として特定することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−110506号公報
ところで、画像読取装置において、原稿台のカバーが開かれた状態で前記画像走査部による原稿の走査が行われる場合がある。この場合、室内照明などの外光が前記イメージセンサーに入射することに起因するノイズ画像が原稿外領域に現れやすい。
原稿外領域のノイズ画像を除去するために、画像データから原稿領域を特定することが考えられる。例えば、原稿領域と原稿外領域との境界位置をエッジ検出処理によって検出することが考えられる。また、通常光量で得られた通常画像データと比較光量で得られた比較用画像データとにおける濃度差の大きい画素の領域を原稿領域として特定することなども考えられる。
しかしながら、原稿領域の特定のための上記の処理では、原稿の下地の状態が多様である場合に、前記濃度差が顕著に現れずに前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。例えば、原稿の下地が白色に近い淡色である場合と黒色に近い濃色である場合とのいずれか一方で、前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。
従って、外光の影響によって原稿外領域にノイズ画像が現れることを、原稿の下地の状態の違いに関わらず回避できることが望まれている。
本発明の目的は、原稿台のカバーが開かれた状態で原稿の走査が行われる場合に、原稿の下地の状態に関わらず、外光の影響によって原稿外領域にノイズ画像が現れることを回避できる画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、複数の発光部と、画像走査部と、第1発光制御部と、第1走査制御部と、状態選択部と、第2発光制御部と、第2走査制御部と、仮領域区分部と、主領域区分部とを備える。前記発光部各々は、透明の原稿台上に載置された原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を照射する。前記画像走査部は、画像読取処理を実行可能である。前記画像読取処理は、前記原稿台上における主走査方向に沿う線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出しつつ前記主走査方向に直交する副走査方向に沿って前記原稿台上を走査することによって前記線状領域における各画素についての検出光量に相当する画像データ列を順次出力する処理である。前記第1発光制御部は、前記発光部各々を1色ずつ予め定められた基準光量で発光する第1状態にする。前記第1走査制御部は、前記発光部が前記第1状態であるときに前記画像走査部に前記副走査方向の走査範囲の一部を走査させることにより、少なくとも1つの前記線状領域の前記画像データ列を含む標本データを前記画像走査部に出力させる。前記状態選択部は、前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、前記発光部の第2状態として消灯状態および前記第1状態よりも大きな光量で発光する増光状態のいずれか一方を選択する。前記第2発光制御部は、前記発光部各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させるとともに、前記基準光量での発光が全発光色について一巡する基準期間ごとに、前記発光部各々の状態を前記第1状態と前記標本データに基づき選択された前記第2状態とに切り替える。前記第2走査制御部は、前記発光部各々の状態の切り替わりと並行して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる。前記仮領域区分部は、前記基準期間ごとの発光色ごとに得られる一対の前記画像データ列を比較する。さらに、前記仮領域区分部は、前記画素各々を原稿領域画素と原稿外領域画素とに区分する処理を前記発光色ごとに実行する。前記仮領域区分部は、前記発光部の前記第1状態に対応する第1画像データ列および前記発光部の前記第2状態に対応する第2画像データ列における相互に対応する前記画素のデータの差分によって前記画素各々を原稿領域画素と原稿外領域画素とに区分する。前記主領域区分部は、前記仮領域区分部によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する。
本発明の他の局面に係る画像処理装置は、本発明の一の局面に係る前記画像読取装置と、画像形成装置とを備える。前記画像形成装置は、前記画像読取装置により得られる複数の前記第1画像データ列に応じた画像を記録シートに形成する。
本発明の他の局面に係る画像読取装置の制御方法は、以下の各工程を含む。第1工程は、前記発光部各々を1色ずつ予め定められた基準光量で発光する第1状態にする第1発光制御を実行する工程である。第2工程は、第1走査制御を実行する工程である。前記第1走査制御は、前記発光部が前記第1状態であるときに前記画像走査部に前記副走査方向の走査範囲の一部を走査させることにより、少なくとも1つの前記線状領域の前記画像データ列を含む標本データを前記画像走査部に出力させる制御である。第3工程は、状態選択処理を実行する工程である。前記状態選択処理は、前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、前記発光部の第2状態として消灯状態および前記第1状態よりも大きな光量で発光する増光状態のいずれか一方を選択する処理である。第4工程は、第2発光制御を実行する工程である。前記第2発光制御は、前記発光部各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させるとともに、前記基準光量での発光が全発光色について一巡する基準期間ごとに、前記発光部各々の状態を前記第1状態と前記標本データに基づき選択された前記第2状態とに切り替える制御である。
本発明によれば、原稿台のカバーが開かれた状態で原稿の走査が行われる場合に、原稿の下地の状態に関わらず、外光の影響によって原稿外領域にノイズ画像が現れる現象を回避できる画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法を提供することが可能になる。
図1は、第1実施形態に係る画像読取装置を備える画像処理装置の構成図である。 図2は、第1実施形態に係る画像読取装置におけるイメージセンサーユニットの部分の構成図である。 図3は、第1実施形態に係る画像読取装置が備える画像処理関連機器のブロック図である。 図4は、第1実施形態に係る画像読取装置における画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る画像読取装置における比較状態選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、第1実施形態に係る画像処理装置における発光部の状態変化および画像処理部のデータの状態変化を示すタイムチャートである。 図7は、第2実施形態に係る画像読取装置における画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、原稿の一例を示す図である。 図9は、各実施形態に係る画像読取装置において発光部を点灯したときに得られる画像データ列から合成した二次元画像の一例を示す図である。 図10は、各実施形態に係る画像読取装置において発光部を消灯したときに得られる画像データ列から合成した二次元画像の一例を示す図である。 図11は、各実施形態に係る画像読取装置が出力する画像データ列から合成した二次元画像の一例を示す図である。 図12は、下地が淡色である原稿にそれぞれ異なる光量の光が照射された場合に画像走査部によって得られる画像データ列の値の分布を示すグラフである。 図13は、下地が濃色である原稿にそれぞれ異なる光量の光が照射された場合に画像走査部によって得られる画像データ列の値の分布を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。
[第1実施形態]
まず、図1〜3を参照しつつ第1実施形態に係る画像読取装置1を備える画像処理装置10の構成について説明する。画像処理装置10は、画像読取装置1および画像形成装置2を備える。さらに、画像処理装置10は、画像読取装置1および画像形成装置2に共通の制御部8および操作表示部80も備える。
例えば、画像処理装置10は、複写機、複写機の機能を有するプリンターもしくはファクシミリ、または画像読取機能を含む複数の画像処理機能を備える複合機などである。
図1が示すようには、画像読取装置1は、透明の原稿台13、画像走査部11および原稿台カバー12を備える。原稿台カバー12には、ADF(Auto Document Feeder)14が組み込まれている。
原稿台13は、画像の読み取り対象物である原稿90が載置される部分である。一般に、原稿台13はプラテンガラスと称される。原稿台カバー12は、画像処理装置10の筐体100に対し、原稿台13を覆う閉位置と原稿台13上を解放する開位置との間で回動可能に支持されている。
画像走査部11は、イメージセンサーユニット110および走査機構111などを備える。以下の説明において、水平面内における一の方向およびそれに直交する方向のことを、それぞれ主走査方向R1および副走査方向R2と称する。
図2が示すように、イメージセンサーユニット110は、発光部112、レンズ113およびイメージセンサー114などを含む。本実施形態におけるイメージセンサーユニット110は、CISユニットである。発光部112、レンズ113およびイメージセンサー114は、主走査方向R1に沿って棒状に形成されている。
発光部112は、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bを含む。発光部112およびレンズ113は、主走査方向R1に沿う棒状に形成されている。
発光部112は、原稿台13上の原稿90に向けてシート状の光を照射する。例えば、発光部112が、主走査方向R1に沿って配列された複数の発光ダイオードを含むLEDアレイであることが考えられる。また、発光部112が、1つ又は複数の光源と、その光源の出射光をシート状の光に変換するシリンドリカルレンズなどの光学系とを含むことが考えられる。
赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bは、透明の原稿台13に載置された原稿90に向けてそれぞれ異なる色の光を照射する光源である。赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bは、主走査方向R1に沿う帯状の光を、原稿台13を通じて原稿90に照射する。例えば、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々が、主走査方向R1に沿って配列された複数の発光ダイオードを含むLEDアレイであることが考えられる。
レンズ113は、原稿台13上における主走査方向R1に沿う線状領域からの放出光をイメージセンサー114の受光部へ集光する。原稿90が原稿台13に載置されている場合、原稿台13上の前記線状領域からの放出光は、原稿90からの放出光と原稿外領域からの放射光とを含む。発光部112が点灯している場合、原稿90からの放出光は、原稿90に照射された発光部112の光の反射光である。
原稿台カバー12が閉じた状態において、前記原稿外領域からの放射光は、原稿台カバー12の内側面からの放出光である。原稿台カバー12が閉じられた状態において、原稿台カバー12の内側面は原稿台13の表面に沿っている。
原稿台カバー12が開いた状態において、前記原稿外領域からの放射光は、原稿台13の上方から原稿台13に入射する外光である。この外光は、画像読取装置1によって読み取られた画像における原稿外領域のノイズ画像の原因となる。
イメージセンサー114は、主走査方向R1に沿って並ぶ複数の光電変換素子を含む光電変換素子アレイである。一般に、前記光電変換素子はCMOSイメージセンサーである。イメージセンサー114は、原稿台13上における主走査方向R1に沿う前記線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出し、検出した各画素の光量データを前記線状領域の画像データ列として出力する。
イメージセンサー114は、原稿台13に沿って副走査方向R2へ移動中に前記線状領域からの放出光の光量を順次検出することにより、主走査方向R1に沿う1ライン分ずつ原稿90の画像を読み取る。
イメージセンサー114の検出光量は、原稿90の画像濃度の指標値である。イメージセンサー114の検出光量が小さいほど、原稿90の画像濃度が大きいことを意味する。
原稿90の画像を読み取る工程において、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々が順番に点灯し、赤色光、緑色光および青色光が順番に原稿90に照射される。これにより、イメージセンサー114は、原稿90における赤色画像、緑色画像および青色画像の各々の濃度を表す3組の画像データ列を順次出力する。これにより、原稿90の画像をカラー画像として読み取ることが可能である。
また、原稿90の画像がモノクロ画像として読み取られる場合、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々が同時に点灯する。これにより、白色光が前記線状領域に照射され、前記線状領域からの反射光の検出光量のデータ列がモノクロ画像データ列として出力される。
走査機構111は、イメージセンサーユニット110を支持して副走査方向R2に沿って移動させる機構である。これにより、発光部112の光の照射対象である前記線状領域の副走査方向R2における位置が変化する。発光部112の光が照射される前記線状領域は、イメージセンサー114による放出光量の検出対象でもある。なお、走査機構111は、ステッピングモーターなどの不図示の駆動部も備える。
走査機構111は、発光部112を含むイメージセンサーユニット110を副走査方向R2に沿って移動させる。これにより、画像走査部11は、原稿台13における主走査方向R1に沿う前記線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出しつつ副走査方向R2に沿って原稿台13上を走査する。原稿90が原稿台13上に載置されている状態においては、画像走査部11の走査対象の一部または全部が原稿90である。
以上に示したように、画像走査部11は、原稿台13上における前記線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出しつつ副走査方向R2に沿って原稿台13上を走査する。これにより、画像走査部11は、前記線状領域における各画素についての検出光量に相当する前記画像データ列を順次出力する画像読取処理を実行可能である。
なお、走査機構111は、イメージセンサーユニット110をADF14の原稿搬送路140における予め定められた第1位置P1で静止させることができる。イメージセンサーユニット110が第1位置P1に位置する状態において、発光部112は、ADF14が搬送中の原稿90の第1面に対し、透明なコンタクト部13aを通じて光を照射する。さらに、イメージセンサー114は、ADF14が搬送中の原稿90における前記第1面の画像データ列を順次出力する。
ADF14は、回転する複数の搬送ローラー122により、原稿トレイ121にセットされた原稿90を、原稿搬送路140に沿って原稿排出トレイ123まで搬送する。その際、走査機構111によって第1位置P1に支持されたイメージセンサーユニット110が、原稿90の前記第1面の画像を読み取る。
図1が示す例において、画像読取装置1は、ADF14の原稿搬送路140における第2位置P2に取り付けられたもう1つのイメージセンサーユニット120を備える。イメージセンサーユニット120は、イメージセンサーユニット110と同様の構造を有するCISユニットである。
イメージセンサーユニット120は、ADF14が搬送中の原稿90における第2面の画像を読み取り、前記第2面の画像に対応する画像データ列を順次出力する。
両面読取モードでの画像読取処理が操作表示部80を通じて指定された場合、ADF14が原稿90を原稿搬送路140に沿って搬送するとともに、2つのイメージセンサーユニット110,120が原稿搬送路140を移動中の原稿90の両面の画像を並行して読み取る。
図1が示す例において、画像読取装置1は、原稿センサー801およびカバーセンサー802も備える。原稿センサー801は、原稿トレイ121に原稿90がセットされているか否かを検出するセンサーである。カバーセンサー802は、原稿台カバー12が閉じられているか否かを検出するセンサーである。
画像形成装置2は、画像読取装置1から出力される画像データ列に応じた画像を記録シート9に形成する装置である。記録シート9は、紙、コート紙、ハガキ、封筒、およびOHPシートなどのシート状の画像形成媒体である。
例えば、画像形成装置2は、シート搬送部3、画像形成部4、光走査部5および定着部6などを備える。図1が示す画像形成装置2は、電子写真方式の画像形成装置である。なお、画像形成装置2がインクジェット方式などの他の方式の画像形成装置であることも考えられる。
前記シート搬送部3において、シート送出部ローラー31が記録シート9をシート収容部30からシート搬送路300へ送り出す。さらに、シート搬送ローラー32が記録シート9をシート搬送路300に沿って搬送する。さらに、排出ローラー33が画像形成後の記録シート9をシート搬送路300の出口から記録シート排出トレイ101上へ排出する。
画像形成部4は、シート搬送路300を移動中の記録シート9の表面に画像を形成する。画像形成部4は、ドラム状の感光体41、帯電部42、現像部43、転写部45およびクリーニング部47などを備える。なお、感光体41は像担持体の一例である。
感光体41が回転し、帯電部42が感光体41の表面を一様に帯電させる。さらに、光走査部5がレーザー光を走査することにより帯電した感光体41の表面に静電潜像を書き込む。さらに、現像部43が感光体41に現像剤を供給することにより、前記静電潜像を前記現像剤の像へ現像する。なお、現像剤は、不図示の現像剤補給部から現像部43へ供給される。
さらに、転写部45が、シート搬送路300を移動中の前記記録シート9に感光体41表面の前記現像剤の像を転写する。最後に、クリーニング部47が感光体41表面に残存する前記現像剤を除去する。
定着部6は、ハロゲンヒーターなどのヒーターを内包する定着ローラー61と加圧ローラー62との間に画像が形成された記録シート9を挟み込み、後工程へ送り出す。これにより、定着部6は、記録シート9上の前記現像剤の像である画像を加熱し、記録シート9上にその画像を定着させる。
制御部8は、操作表示部80を通じて入力される入力情報および原稿センサー801およびカバーセンサー802を含む各種センサーの検出結果に基づいて、画像処理装置10が備える各種の電気機器を制御する。
制御部8は、操作表示部80に操作メニューなどを表示させる。さらに、制御部8は、画像読取装置1を通じて入力される画像に対する画像処理を実行する。さらに、
例えば、図3が示すように、制御部8は、MPU(Micro Processor Unit)81、記憶部82、走査制御部83、発光制御部84、画像処理部85、レーザー制御部86および信号インターフェイス87などを備える。
MPU81は、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。記憶部82は、MPU81に各種の処理を実行させるためのプログラムPr1〜Pr4などの情報が予め記憶される不揮発性の情報記憶媒体である。さらに、記憶部82は、MPU81による各種情報の読み書きが可能な情報記憶媒体でもある。
制御部8は、MPU81が記憶部82に予め記憶された各種のプログラムを実行することにより画像処理装置10を統括的に制御する。
信号インターフェイス87は、MPU81とセンサーおよび制御対象機器などとの間の信号の受け渡しを中継するインターフェイス回路である。MPU81は、信号インターフェイス87を介して原稿センサー801およびカバーセンサー802などの各種のセンサーの検出信号(計測信号)を入力する。さらに、MPU81は、信号インターフェイス87を介して制御対象機器へ制御信号を出力する。
走査制御部83は、画像走査部11の走査機構111を制御することにより、画像走査部11による副走査方向R2の走査位置、即ち、画像走査部11が走査対象とする前記線状領域の位置を制御する。
発光制御部84は、画像走査部11の発光部112を制御し、状況に応じて赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112B各々の発光状態を個別に切り替える。画像処理部85は、画像走査部11を通じて得られる画像データを入力し、画像処理を実行する。
レーザー制御部86は、画像処理部85が出力する記録用画像データ列を入力し、その記録用画像データ列が示す各画素の濃度に応じて光走査部5が出力するレーザー光の光量を調節する。
以下の説明において、原稿台13上における画像走査部11の全走査領域のうち原稿90が存在する領域を原稿領域と称し、残りの領域を原稿外領域と称する。
ところで、画像読取装置1において、原稿台カバー12が開かれた状態で画像走査部11による原稿90の走査が行われる場合がある。この場合、室内照明などの外光がイメージセンサー114に入射することに起因するノイズ画像が前記原稿外領域に現れやすい。
前記原稿外領域のノイズ画像を除去するために、画像データから前記原稿領域を特定することが考えられる。例えば、前記原稿領域と前記原稿外領域との境界位置をエッジ検出処理によって検出することが考えられる。また、通常光量で得られた通常画像データと比較光量で得られた比較用画像データとにおける濃度差の大きい画素の領域を前記原稿領域として特定することなども考えられる。
しかしながら、前記原稿領域の特定のための上記の処理では、原稿90の下地の状態が多様である場合に、前記濃度差が顕著に現れずに前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。例えば、原稿90の下地が白色に近い淡色である場合と黒色に近い濃色である場合とのいずれか一方で、前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。
図12は、下地が白色などの淡色である原稿90にそれぞれ異なる光量の光が照射された場合に画像走査部11によって得られる画像データ列の値の分布を示すグラフである。また、図13は、下地が黒色などの濃色である原稿にそれぞれ異なる光量の光が照射された場合に画像走査部によって得られる画像データ列の値の分布を示すグラフである。
図12,13に示されるグラフにおいて、横軸は主走査方向R1における位置であり、縦軸は画像データ列におおける各画素のデータの値である。各画素のデータの値は、イメージセンサー114の検出光量に相当する。
また、図12,13において、実線のグラフg0は発光部112が基準光量で発光する基準状態であるときに得られた画像データ列の値、破線のグラフg1は発光部112が消灯状態であるときに得られた画像データ列の値、破線のグラフg2は発光部112が前記基準光量よりも大きな光量で発光する増光状態であるときに得られた画像データ列の値を示す。なお、前記基準光量は、原稿90の画像を読み取る通常の画像読取処理の際に設定される発光部112の光量である。
また、図12,13において、ΔB1は、前記基準状態での前記画像データ列における原稿90の下地部分の画素値と前記消灯状態での前記画像データ列における原稿90の下地部分の画素値との差である。また、ΔB2は、前記基準状態での前記画像データ列における原稿90の下地部分の画素値と前記増光状態での前記画像データ列における原稿90の下地部分の画素値との差である。以下、前者を第1差分ΔB1、後者を第2差分ΔB2と称する。
図12が示すように、原稿90の下地の色が薄い場合、第2差分ΔB2が第1差分ΔB1よりも小さくなる。そのため、原稿90の下地の色が薄い場合に、第2差分ΔB2が前記原稿領域の特定に用いられると、前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。
一方、図13が示すように、原稿90の下地の色が濃い場合、第1差分ΔB1が第2差分ΔB2よりも小さくなる。そのため、第1差分ΔB1が前記原稿領域の特定に用いられると、前記原稿領域を正しく特定できない事態が生じ得る。
本実施形態における画像読取装置1は、外光の影響によって前記原稿外領域にノイズ画像が現れる現象を、原稿90の下地の状態の違いに関わらず回避するための機能を有している。以下、その機能について説明する。
[走査制御部83]
走査制御部83は、走査機構111およびイメージセンサー114を制御することにより、画像走査部11に前記画像読取処理を実行させる。より具体的には、走査制御部83は、走査機構111を制御することにより、イメージセンサーユニット110を副走査方向R2の走査範囲における目的の位置へ移動させる。さらに、走査制御部83は、イメージセンサー114を制御することにより、イメージセンサー114に前記画像データ列を出力させる。
本実施形態における走査制御部83は、全範囲走査モードおよび部分範囲走査モードの2種類の走査モードで画像走査部11を動作させる。前記全範囲走査モードは、画像走査部11が副走査方向R2における起点から終点までの走査範囲全体を走査するモードである。前記部分範囲走査モードは、画像走査部11が副走査方向R2における前記走査範囲のうち一部の範囲のみを走査するモードである。
例えば、前記走査範囲における前記起点および前記終点の各々が、予め設定された位置であることが考えられる。この場合、前記起点および前記終点の各位置が、画像走査部11が副走査方向R2における走査可能範囲の両端の位置であることが考えられる。
また、前記起点および前記終点の一方又は両方の位置が、前記操作表示部80に対する操作によって前記走査可能範囲内で設定されることも考えられる。例えば、前記操作表示部80に対して原稿90のサイズおよび向きの情報が入力された場合に、前記走査可能範囲の一端が前記起点の位置として設定され、原稿90のサイズおよび向きに対応した位置が前記終点の位置として設定されることが考えられる。
また、画像処理部85が、前記起点および前記終点の一方又は両方の位置を自動設定することも考えられる。この場合、画像処理部85は、原稿台13上の原稿90の副走査方向R2における先端位置および後端位置の一方または両方を検出する原稿端検出処理を実行し、検出結果を前記起点または前記終点として設定する。なお、前記原稿端検出処理のアルゴリズムとして、周知の各種アルゴリズムを採用することが可能である。
本実施形態においては、MPU81が後述する動作モード信号Mdを出力する。動作モード信号Mdは、前記画像読取処理の開始信号であるとともに、開走査モードおよび閉走査モードのうちの一方を表す信号である。
MPU81は、操作表示部80に対して予め定められた読取開始操作が成されたことを検知した際に、動作モード信号Mdを走査制御部83、発光制御部84および画像処理部85へ出力する。走査制御部83、発光制御部84および画像処理部85は、動作モード信号Mdが入力されることにより前記画像読取処理を実行する。
前記開走査モードは、原稿台カバー12が開かれた状態を想定して原稿台13上の原稿90の走査を実行する動作モードである。前記閉走査モードは、原稿台カバー12が閉じられた状態を想定して原稿台13上の原稿90の走査を実行する動作モードである。
MPU81が出力する動作モード信号Mdが前記開走査モードを表す信号である場合、走査制御部83は、画像走査部11を前記部分範囲走査モードで動作させた後に、前記全範囲走査モードで動作させる。その詳細については後述する。
一方、動作モード信号Mdが前記閉走査モードを表す信号である場合、走査制御部83は、画像走査部11を前記全範囲走査モードで動作させる。これにより、一般的な前記画像読取処理が実行される。
[発光制御部84]
発光制御部84は、発光部112の発光状態を制御する。より具体的には、発光制御部84は、発光部112の状態を、消灯状態と、前記基準光量で発光する前記基準状態と、前記基準光量よりも大きな光量で発光する前記増光状態との3つの状態のいずれかに設定することができる。前記基準状態および前記増光状態の各々における発光部112の光量は、それぞれ予め定められている。なお、前記基準状態が前記第1状態に相当し、前記比較状態が前記第2状態に相当する。
本実施形態においては、動作モード信号Mdが前記開走査モードを表す信号である場合、発光制御部84は、発光部112を前記基準状態にした後に、予め定められた周期で前記基準状態とそれ以外の比較状態とに交互に切り替える。
より具体的には、画像走査部11が前記部分範囲走査モードで動作するときに、発光制御部84の一部である第1発光制御部841が、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々を1色ずつ前記基準状態にする。さらに、画像走査部11が前記全範囲走査モードで動作するときに、発光制御部84の一部である第2発光制御部842が、赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させる。
以下の説明において、画像走査部11が前記全範囲走査モードで動作するときに前記基準光量での発光が全発光色について一巡する期間のことを基準期間T0と称する。即ち、基準期間T0は、前記全範囲走査モードにおいて赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの全てが1回ずつ前記基準状態になる周期に相当する期間である。
さらに、前記全範囲走査モードにおいて、発光制御部84は、基準期間T0ごとに発光部112R,112G,112B各々の状態を前記基準状態と前記比較状態とに切り替える。
前記比較状態は、発光制御部84が後述する状態選択処理を実行することにより前記消灯状態および前記増光状態のうちのから選択される状態である。その詳細については後述する。
以下の説明において、画像走査部11が前記部分範囲走査モードで動作するときに得られる1つ以上の前記画像データ列のことを標本データと称する。
また、動作モード信号Mdが前記閉走査モードを表す信号である場合、発光制御部84は、画像走査部11が前記全範囲走査モードで動作するときに発光部112を前記基準状態にする。これにより、一般的な前記画像読取処理が実行される。
例えば、MPU81が、動作モード設定プログラムPr1を実行することにより、ユーザーによる操作表示部80に対する操作に従って動作モード信号Mdを設定することが考えられる。
また、MPU81が、原稿センサー801およびカバーセンサー802の検出結果が予め定められた開走査モード条件を満たすか否かに応じて、動作モード信号Mdを自動設定することも考えられる。この場合、MPU81が、動作モード設定プログラムPr1を実行することにより、動作モード信号Mdを自動設定する。
例えば、前記開走査モード条件は、原稿センサー801が、原稿トレイ121に原稿90がセットされていない状態を検出しており、かつ、カバーセンサー802が、原稿台カバー12が閉じられていない状態を検出していることである。MPU81は、前記開走査モード条件が成立している状態で、操作表示部80に対して複写実行操作が行われたことを検知した場合に、動作モード信号Mdを前記開走査モードの状態に設定し、その他の場合に動作モード信号Mdを前記閉走査モードの状態に設定する。
[画像処理部85]
画像処理部85は、代表値導出部851、仮領域区分部852、主領域区分部853および背景置換部854を備える。例えば、画像処理部85が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはDSP(Digital Signal Pocessor)などによって構成されることが考えられる。
動作モード信号Mdが前記開走査モードを示す場合、制御部8は、前記比較状態を選択するための前記状態選択処理と、発光部112の状態を発光色ごとに前記標準状態と前記比較状態とに切り替えつつ前記画像データ列を取得する処理とを実行する。その際、画像処理部85は、前記状態選択処理の一部と、前記画像データ列に基づいて各画素を前記原稿領域画素および前記原稿外領域画素とに区分する処理とを実行する。以下、その詳細について説明する。
[画像読取装置の制御方法]
以下、図4,5に示されるフローチャートおよび図6に示されるタイムチャートを参照しつつ、動作モード信号Mdが前記開走査モードを示す場合における画像読取装置1の前記画像読取処理の手順の一例について説明する。以下の説明においてS101,S102,…,S201,S202,…は、制御部8におけるMPU81、走査制御部83、発光制御部84および画像処理部85が実行する各工程の識別符号を表す。
制御部8は、MPU81が前記開走査モードを表す動作モード信号Mdを出力した際に、図4に示される処理を開始する。
<工程S101>
動作モードが前記開走査モードである場合の前記画像読取処理において、まず、制御部8は、前記状態選択処理を実行する。図5は、前記状態選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。
<工程S201>
前記状態選択処理において、まず、発光制御部84の一部である第1発光制御部841が、予め定められた1つの発光色を選択する。すなわち、3色の発光部112R,112G,112Bのうちのいずれか1つを選択する。これ以後、第1発光制御部841は、処理の工程が以下に示される工程S202〜S205を経て工程S201に戻るごとに、予め定められた順番で3色の発光部112R,112G,112Bのうちの1つを順次選択する。
<工程S202,S203>
さらに、第1発光制御部841が、選択された色の発光部112の状態を前記基準光量で発光する前記基準状態にする(S202)。
さらに、発光部112が前記基準状態であるときに、走査制御部83の一部である第1走査制御部831が、前記部分範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S203)。
即ち、第1走査制御部831は、選択された色の発光部112が前記基準状態であるときに、画像走査部11に副走査方向R2の走査範囲の一部を走査させる(S203)。これにより、第1走査制御部831は、少なくとも1つの前記線状領域の前記画像データ列を含む前記標本データを画像走査部11に出力させる(S203)。出力された前記標本データは、画像処理部85における不図示のラインバッファーに一時記憶される。
例えば、工程S203において、第1走査制御部831は、副走査方向R2の走査範囲における前記起点側の一部を画像走査部11に走査させる。工程S203における画像走査部11の走査範囲は、例えば、前記起点の1行分の範囲、または前記起点から数行分もしくは十数行分程度の範囲であることが考えられる。
<工程S204>
次に、第1発光制御部841が、工程S201において全ての発光色が一巡して選択されたか否かを判定する。未だ全ての発光色が選択されていなければ、処理の工程が工程S201へ戻され、残りの発光色について工程S201〜S203の処理が繰り返される。全ての発光色が一巡して選択されている場合、次の工程S205が実行される。
<工程S205>
全ての発光色について工程S202,S203が実行されるごとに、第1走査制御部831が、副走査方向R2の全走査範囲における予め定められた一部の範囲の走査が終了したか否かを判定する。予め定められた一部の範囲の走査が終了していない場合、処理の工程が工程S201へ戻され、残りの走査範囲について工程S201〜S204の処理が繰り返される。予め定められた一部の範囲の走査が終了している場合は次の工程S206が実行される。
即ち、前記状態選択処理において、第1発光制御部841は、発光部112を発光色ごとに前記標準状態で発光させ(S201,S202,S204)、走査制御部83は、前記部分範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S203,S205)。
<工程S206>
次に、画像処理部85の代表値導出部851が、発光色ごとの前記標本データの代表値を導出する。即ち、代表値導出部851は、画像走査部11が前記部分範囲走査モードで動作するときに得られる各色の前記標本データの代表値を導出する演算を実行する。前記代表値は、前記標本データにおける原稿90の下地領域に相当する画素の反射光量または濃度の尺度となる値である。
代表値導出部851は、赤発光部112Rの前記標準状態に対応する前記標本データの前記代表値と、緑発光部112Gの前記標準状態に対応する前記標本データの前記代表値と、青発光部112Bの前記標準状態に対応する前記標本データの前記代表値とをそれぞれ導出する。
例えば、前記代表値が、前記標本データの度数分布における最も度数の大きな階級の値であることが考えられる。一般に、原稿90における大部分の領域は画像が形成されていない下地領域であり、比較的占有率の小さな残りの領域が画像領域であることが多い。そのため、前記標本データの度数分布における最も度数の大きな階級の値は、原稿90の下地領域からの反射光量または同下地領域の濃度の尺度となる前記代表値として適している。なお、最も度数の大きな前記階級の値は、例えばその階級の範囲の最小値、最大値、中央値または平均値などである。
後述するように、前記代表値は、発光部112の前記比較状態を前記消灯状態および前記増光状態のいずれにするかを選択するための指標値である。そのため、前記代表値は、原稿90の下地領域の色が特に濃い色であるか否かを判定できる程度の比較的粗い分解能でよい。従って、前記代表値が前記標本データの度数分布に基づいて導出される場合、その度数分布において区分される複数の階級の数は多くなくてもよい。これにより、代表値導出部851の演算負荷が軽減される。
<工程S207>
さらに、MPU81が、前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、発光部112の前記比較状態として前記消灯状態および前記増光状態のいずれか一方を選択する。例えば、MPU81は、発光色ごとに前記比較状態を選択する。本実施形態において選択される前記発光色ごとの発光部112R,112G,112B各々の前記比較状態は、副走査方向R2の全走査範囲において共通の状態である。
MPU81は、状態選択プログラムPr2を実行することによって本工程の処理を実行する。なお、状態選択プログラムPr2を実行するMPU81が状態選択部の一例である。
より具体的には、MPU81は、前記標本データの前記代表値が予め定められたしきい光量よりも小さな光量を示す値である場合に前記比較状態として前記増光状態を選択し、そうでない場合に前記比較状態として前記消灯状態を選択する。
例えば、前記画像データ列における前記画素各々のデータの値および前記代表値が、0〜255までの256階調で光量を示す値である場合が考えられる。この場合、MPU81は、前記代表値が予め設定されたしきい値よりも小さい場合に前記比較状態として前記増光状態を選択し、そうでない場合に前記比較状態として前記消灯状態を選択する。
一方、前記画像データ列における前記画素各々のデータの値および前記代表値が、0〜255までの256階調で画像濃度を示す値である場合が考えられる。前記画像濃度を示す値の大小関係は前記光量を示す値の大小関係と逆になる。この場合、MPU81は、前記代表値が予め設定されたしきい値よりも大きい場合に前記比較状態として前記増光状態を選択し、そうでない場合に前記比較状態として前記消灯状態を選択する。
原稿90の前記下地領域からの反射光の光量に相当する前記代表値が、比較的小さな光量を示す値である場合、原稿90の前記下地領域は黒色または黒色に近い濃色であると考えられる。この場合に、MPU81は、前記比較状態として前記増光状態を選択する。
一方、前記代表値が、比較的大きな光量を示す値である場合、原稿90の前記下地領域は白色または白色に近い淡色であると考えられる。この場合に、MPU81は、前記比較状態として前記消灯状態を選択する。
<工程S208>
工程S206,S207と並行して、第1走査制御部831が走査機構111を前記起点で走査する状態へ戻す。以上が前記状態選択処理の一例である。
<工程S102>
さらに、前記状態選択処理が終了すると、発光制御部84の一部である第2発光制御部842が、予め定められた1つの発光色を選択する。すなわち、3色の発光部112R,112G,112Bのうちのいずれか1つを選択する。これ以後、第2発光制御部842は、処理の工程が以下に示される工程S103〜S111を経て工程S102に戻るごとに、予め定められた順番で3色の発光部112R,112G,112Bのうちの1つを順次選択する。
<工程S103,S104>
さらに、第2発光制御部842が、選択された色の発光部112の状態を前記基準状態と前記状態選択処理で選択された前記比較状態とに順次切り替える(S103)。
さらに、発光部112の状態の切り替わりと並行して、走査制御部83の一部である第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S104)。これにより、画像走査部11は、前記画像読取処理を実行し、選択された色の発光部112の前記基準状態に対応する第1画像データ列と、前記比較状態に対応する第2画像データ列とを出力する(S104)。出力された前記標準状態に対応する前記第1画像データ列は、画像処理部85における不図示のラインバッファーに一時記憶される。
そして、1つの色の発光部112の状態の切り替わり周期ごとに、即ち、1つの前記第1画像データ列と1つの前記第2画像データ列とが得られるごとに、画像処理部85が、以下に示される工程S105,S106の処理を実行する。
<工程S105>
工程S105において、画像処理部85の仮領域区分部852が、1つの色の発光部112の状態の切り替わり周期ごとに得られる前記第1画像データ列および前記第2画像データ列の差分ΔBを算出する。
即ち、仮領域区分部852は、発光部112の発光色ごとの状態が前記基準状態と前記比較状態とに交互に切り替えられる状況下において、基準期間T0ごとの発光色ごとに得られる一対の前記画像データ列を比較し、差分ΔBを算出する。一対の前記画像データ列は、前記標準状態に対応する前記第1画像データ列および前記比較状態に対応する前記第2画像データ列である。差分ΔBは、前記第1画像データ列および前記第2画像データ列における相互に対応する画素のデータの差分である。
発光部112の前記比較状態が前記消灯状態である場合、差分ΔBは、前記第1画像データ列の各画素のデータから前記第2画像データ列の各画素のデータを減算して得られる差分である。この差分は、図12の第1差分ΔB1に相当する。
また、発光部112の前記比較状態が前記増光状態である場合、差分ΔBは、前記第2画像データ列の各画素のデータから前記第1画像データ列の各画素のデータを減算して得られる差分である。この差分は、図13の第2差分ΔB2に相当する。
さらに、工程S105において、仮領域区分部852が仮領域区分処理を実行する。前記仮領域区分処理は、差分ΔBに基づいて前記線状領域の前記画素各々を前記原稿領域画素と前記原稿外領域画素とに区分する処理である。その際、仮領域区分部852は、差分ΔBが予め定められた原稿領域条件を満たす前記画素を前記原稿領域画素に区分する。仮領域区分部852は、前記発光色ごとに前記仮領域区分処理を実行する。
例えば、仮領域区分部852が、以下に示される第1区分ルールに従って前記画素の区分を実行することが考えられる。前記第1区分ルールは、主走査方向R1に連続する複数の前記画素ごとに前記原稿領域条件の成否を判定し、前記原稿領域条件を満たす領域の前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分するルールである。
前記第1区分ルールにおける前記原稿領域条件は、前記差分が前記主走査方向において予め定められた個数以上連続して予め定められた光量差よりも大きな差を示すという条件である。
また、仮領域区分部852が、以下に示される第2区分ルールに従って前記画素の区分を実行することが考えられる。前記第2区分ルールは、前記原稿領域条件を満たす前記画素における前記線状領域の第1端に最も近い前記画素から前記線状領域の第2端に最も近い前記画素までの範囲内の全ての前記画素を前記原稿領域画素に区分するというルールである。
前記第2区分ルールにおける前記原稿領域条件が、前記第1区分ルールにおける前記原稿領域条件と同じであることが考えられる。例えば、MPU81が、操作表示部80に対する操作に従って前記第1区分ルールおよび前記第2区分ルールの一方を選択する機能を備えることが考えられる。この場合、仮領域区分部852は、選択された一方の区分ルールに従って前記画素の区分を実行する。
また、仮領域区分部852が、前記画素ごとに前記原稿領域条件の成否を判定し、前記原稿領域条件を満たす前記画素を前記原稿領域画素に区分することも考えられる。この場合、前記原稿領域条件は、前記差分が予め定められた光量差よりも大きな差を示すという条件である。
工程S105において、前記比較状態が前記消灯状態である場合の第1光量差と前記比較状態が前記増光状態である場合の第2光量差とは異なる。通常、前記消灯状態に対応する前記第1光量差の方が前記増光状態に対応する前記第2光量差よりも大きい。
なお、後述する主領域区分処理の区分結果が最終的な区分結果であるのに対し、前記仮領域区分処理の区分結果は最終結果を得るまでの途中経過における区分結果である。
前記画像データ列において、前記原稿領域における各画素のデータは、発光部112の状態の変化に応じて比較的大きく変化する。一方、前記原稿外領域における各画素のデータは、発光部112の状態が変化してもほとんど変化しない。
従って、仮領域区分部852は、差分ΔBが予め定められた光量差であるしきい光量差よりも小さな差を示す画素を原稿外領域画素と判定し、その他の画素を原稿領域画素と判定する。なお、前記原稿領域画素は、原稿台13上の領域における原稿90が存在する領域の画素であり、前記原稿外領域画素はそれ以外の領域の画素である。
<工程S106>
次に、第2発光制御部842が、工程S102において全ての発光色が一巡して選択されたか否かを判定する。未だ全ての発光色が選択されていなければ、処理の工程が工程S102へ戻され、残りの発光色について工程S102〜S105の処理が繰り返される。全ての発光色が一巡して選択されている場合、次の工程S107が実行される。
図6において、Lr、LgおよびLbは、それぞれ赤発光部112R、緑発光部112Gおよび青発光部112Bの発光状態を示す。前記発光状態各々におけるSTNおよびCMPは、それぞれ前記標準状態および前記比較状態を示す。
また、図6において、X0は、イメージセンサー114から順次出力される前記画像データ列を示す。Xr,Xg,Xbは、イメージセンサー114から順次出力される前記画像データ列のうち、ラインバッファーに記憶される各発光色の前記標準状態に対応する前記画像データ列を示す。
また、図6において、Rstn,Rcmp,Gstn,Gcmp,BstnおよびBcmpは、それぞれ赤色の前記標準状態、赤色の前記比較状態、緑色の前記標準状態、緑色の前記比較状態、青色の前記標準状態および青色の前記比較状態に対応する前記画像データ列を示す。即ち、Rstn,GstnおよびBstnが、各色の前記第1画像データ列を示す。また、Rcmp,GcmpおよびBcmpが、各色の前記第2画像データ列を示す。
図6が示すように、第2発光制御部842は、工程S102,S103において、発光部112R,112G,112B各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させる。その際、第2発光制御部842は、前記基準光量での発光が全発光色について一巡する基準期間T0ごとに、発光部112R,112G,112B各々の状態Lr、Lg,Lbを前記標準状態STNと前記標本データに基づき選択された前記比較状態CMPとに切り替える。
また、イメージセンサー114から出力される前記画像データ列X0のうち、各発光色の前記標準状態に対応する最新の前記第1画像データ列Rstn,Gstn,Bstnが前記ラインバッファーに記憶される。
さらに、工程S102〜S106が実行される間に、仮領域区分部852が、前記仮領域区分処理の結果である赤仮領域区分データYr、緑仮領域区分データYgおよび青仮領域区分データYbを出力する。仮領域区分データYr,Yg,Ybが前記画素ごとに1ビットのデータである場合、前記原稿領域画素と前記原稿外領域画素とがそれぞれ"1"と"0"とで表されることが考えられる。
赤仮領域区分データYrは、赤発光部112Rの前記標準状態および前記比較状態に対応する一対の前記画像データ列Rstn,Rcmpが得られるごとに、得られた一対の前記画像データ列Rstn,Rcmpに基づく前記仮領域区分処理の結果として出力される。
緑仮領域区分データYgは、緑発光部112Gの前記標準状態および前記比較状態に対応する一対の前記画像データ列Gstn,Gcmpが得られるごとに、得られた一対の前記画像データ列Gstn,Gcmpに基づく前記仮領域区分処理の結果として出力される。
青仮領域区分データYbは、青発光部112Bの前記標準状態および前記比較状態に対応する一対の前記画像データ列Bstn,Bcmpが得られるごとに、得られた一対の前記画像データ列Bstn,Bcmpに基づく前記仮領域区分処理の結果として出力される。
<工程S107>
そして、全ての発光色についての前記仮領域区分処理の結果Yr,Yg,Ybが得られるごとに、画像処理部85の主領域区分部853が、主領域区分処理を実行する。前記主領域区分処理は、前記仮領域区分処理によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する処理である。
前記主領域区分処理において、主領域区分部853は、基準期間T0ごとの前記発光色ごとに得られる仮領域区分部852の区分結果の内容に応じた主領域区分データY0を出力する。
より具体的には、主領域区分部853は、仮領域区分部852の処理によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する。
例えば、各色の仮領域区分データYr,Yg,Ybが前記原稿領域画素を"1"即ち"真"、前記原稿外領域画素を"0"即ち"偽"とするデータである場合、主領域区分部853は、最新の各色の仮領域区分データYr,Yg,Ybの論理和のデータを主領域区分データY0として出力する。
<工程S108>
さらに、MPU81が、前記主領域区分処理による前記原稿領域画素の区分の結果を主領域区分部853から取得し、主走査方向R1における前記原稿領域画素に区分された領域の一端から他端までの長さから、画像出力に適した記録シート9のサイズを特定する。
例えば、工程S108が、副走査方向R2における走査の最初の段階で1回のみ実行されることが考えられる。また、工程S108が、複数回の前記主領域区分処理の結果に基づいて1回のみ実行されることも考えられる。また、前記主領域区分処理の結果が得られるごとに工程S108が実行され、特定された最大のサイズが記録シート9のサイズとして採用されることも考えられる。
MPU81は、シートサイズ特定プログラムPr4を実行することによって工程S108の処理を実行する。シートサイズ特定プログラムPr4を実行するMPU81は、前記主領域区分処理による前記原稿領域画素の区分の結果から画像形成先の記録シート9のサイズを特定するシートサイズ特定部として機能する。
<工程S109>
さらに、画像処理部85の背景置換部854が、前記発光色ごとの前記第1画像データ列Rstn,Gstn,Bstn各々における前記主領域区分処理によって前記原稿外領域画素に区分された前記画素のデータ各々を予め設定された背景データに置換する。
前記背景データは、予め設定された色に相当するデータ、例えば、白色に相当するデータ、または黒色に相当するデータなどであることが考えられる。また、MPU81が、背景データ設定プログラムPr3を実行することにより、操作表示部80に対するユーザーの操作に従って前記背景データを予め設定することも考えられる。
前記原稿外領域画素のデータが置換された後の前記第1画像データ列は、画像処理部85によって最後の後処理が施された後、前記記録用画像データ列としてレーザー制御部86へ出力される。これにより、前記背景置換処理が施された後の前記第1画像データ列に相当する画像が画像形成装置2によって記録シート9に形成される。
例えば、前記後処理は、前記第1画像データ列における前記線状領域からの放出光の光量に相当する各画素のデータを、画素濃度を表すデータに変換する濃度変換処理などである。各画素のデータが0〜255までの256階調のデータである場合、256階調の画素濃度のデータが、最大階調値である255から各画素の光量のデータを減算することにより算出される。
<工程S110>
全ての発光色について工程S103〜S109が実行されるごとに、第2走査制御部832が、副走査方向R2の全走査範囲の走査が終了したか否かを判定する。全走査範囲の走査が終了していない場合、処理の工程が工程S102へ戻され、残りの走査範囲について工程S102〜S109の処理が繰り返される。全走査範囲の走査が終了している場合は制御部8による前記画像読取処理が終了する。
なお、画像読取装置1が原稿90の画像をモノクロ画像として読み取るモノクロモードで動作する場合、第1発光制御部841は、前記状態選択処理の工程S202において全ての発光色の発光部112を同時に前記標準状態で発光させる。さらに、画像読取装置1が前記モノクロモードで動作する場合、第2発光制御部842は、工程S103において、全ての発光色の発光部112の状態を同時に前記標準状態と前記比較状態とに交互に切り替える。
また、画像形成装置2が、それぞれ異なる色の現像剤に対応する複数の画像形成部4を備えるカラー画像形成装置であることも考えられる。この場合、画像形成部4各々は、不図示の中間転写ベルトに画像を転写し、この中間転写ベルトの画像が記録シート9に転写される。
以上に示したように、第2発光制御部842が、発光色ごとに発光部112の状態を前記基準状態と前記比較状態とに交互に切り替える制御を実行する(S102,S103)。さらに、第2走査制御部832が、発光部112の状態の切り替えと並行して画像走査部11に前記画像読取処理を実行させる(S104)。
さらに、仮領域区分部852が、発光色ごとの前記第1画像データ列および前記第2画像データ列を比較し、差分ΔBの大きさに応じて前記画素各々を前記原稿領域画素と原稿外領域画素とに区分する。
より具体的には、仮領域区分部852は、差分ΔBが予め設定されたしきい値よりも大きいという条件を含む予め定められた差分条件を満たす場合に、その差分条件を満たす差分ΔBに対応する画素を前記原稿領域画素に区分し、そうでない場合にその差分ΔBに対応する画素を前記原稿外領域画素に区分する。
例えば、前記差分条件が、差分ΔBが主走査方向R1において予め定められた個数以上連続して予め定められた光量差よりも大きな差を示すという条件を含むことが考えられる。一般に、前記原稿領域が主走査方向R1において連続する複数の画素からなる場合が多い。そのため、比較的大きな光量差を示す差分ΔBに対応する画素が連続することが前記差分条件の必要条件であれば、前記原稿外領域画素に区分されるべき画素が誤って前記原稿領域画素に区分されてしまうことを防止することができる。
ところで、原稿90の下地の色が発光部112の発光色の補色または補色に近い色相の色である場合、前記原稿領域画素に区分されるべき前記画素が前記原稿外領域画素に区分されるおそれがある。
しかしながら、画像読取装置1においては、主領域区分部853が、前記仮領域区分処理によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分する。これにより、少なくとも1つの発光色について正しい前記仮領域区分処理の結果が得られれば、前記原稿領域画素の正しい区分結果が得られる。
以上の制御が行われることにより、画像読取装置1によれば、原稿台カバー12が開かれた状態で原稿90の走査が行われる場合に、外光の影響によって前記原稿外領域にノイズ画像が現れることを回避することができる。
また、第1発光制御部841が発光部112を前記基準状態にした状態で、第1走査制御部831が、画像走査部11に副走査方向R2の走査範囲の一部を走査させることにより前記標本データが得られる。
そして、状態選択プログラムPr2を実行するMPU81が、前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて前記比較状態として前記消灯状態および前記増光状態のいずれか一方を選択する。
図12からわかるように、原稿90の下地の色が薄い場合、第1差分ΔB1が第2差分ΔB2よりも大きくなる。そのため、第1差分ΔB1の大きさの判定によって前記原稿領域と前記原稿外領域とを区分すれば、前記原稿領域が正しく特定されやすい。
また、図13からわかるように、原稿90の下地の色が濃い場合、第2差分ΔB2が第1差分ΔB1よりも大きくなる。そのため、第2差分ΔB2の大きさの判定によって前記原稿領域と前記原稿外領域とを区分すれば、前記原稿領域が正しく特定されやすい。
従って、画像読取装置1によれば、原稿90の下地の状態に関わらず、外光の影響によって前記原稿外領域にノイズ画像が現れることを回避することができる。
[第2実施形態]
次に、図7に示されるフローチャートを参照しつつ、第2実施形態に係る画像読取装置について説明する。図7は、第2実施形態に係る画像読取装置において動作モード信号Mdが前記開走査モードを示す場合における前記画像読取処理の手順の一例を示すフローチャートである。以下の説明においてS301,S302,…は、制御部8におけるMPU81、走査制御部83、発光制御部84および画像処理部85が実行する各工程の識別符号を表す。
制御部8は、MPU81が前記開走査モードを表す動作モード信号Mdを出力した際に、図7に示される処理を開始する。
本実施形態において、基準期間T0ごとに各色の発光部112R,112G,112B各々を前記標準状態にするときの第2発光制御部842が、前記状態選択処理における第1発光制御部841を兼ねる。
さらに本実施形態において、第2発光制御部842が各色の発光部112R,112G,112B各々を前記標準状態にすることに対応して画像走査部11に前記画像読取処理を実行させる第2走査制御部832が、前記状態選択処理における第1走査制御部831を兼ねる。
そして、状態選択プログラムPr2を実行するMPU81は、基準期間T0ごとに得られる前記発光色ごとの前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、次の基準期間T0に採用される前記発光色ごとの発光部112R,112G,112B各々の前記比較状態を選択する。以下、その詳細について説明する。
<工程S301>
動作モードが前記開走査モードである場合の前記画像読取処理において、まず、第2発光制御部842が、各色の発光部112R,112G,112Bの前記比較状態の初期状態を選択する。例えば、MPU81は、発光色ごとに前記消灯状態および前記増光状態のうちの予め定められた一方を前記比較状態の初期状態として選択する。
また、工程S301において、MPU81が、工程S206,S207と同様に、前記第1画像データ列に基づいて前記比較状態の初期状態を選択することも考えられる。この場合、第1発光制御部841が各色の発光部112R,112G,112Bを順次前記標準状態で発光させ、第1走査制御部831が、副走査方向R2の前記起点で画像走査部11を動作させる。このようにして得られる前記起点に対応する前記第1画像データ列は前記標本データの一例である。
さらに、MPU81が、各色の発光部112R,112G,112Bが前記基準状態であるときに前記起点で得られる前記第1画像データ列の前記代表値が予め定められた条件を満たすか否かに応じて前記比較状態の初期状態を選択する。MPU81は、状態選択プログラムPr2を実行することによって工程S301の処理を実行する。
<工程S302>
さらに、第2発光制御部842が、工程S102と同様に、予め定められた1つの発光色を選択する。
<工程S303〜S306>
工程S302の終了後、第2発光制御部842が、発光部112の状態を前記基準状態と事前に選択された前記比較状態とに交互に切り替える(S303,S305)。
さらに、発光部112の状態の切り替えと並行して、第2走査制御部832が、前記全範囲走査モードで画像走査部11を動作させる(S304,S306)。即ち、第2走査制御部832は、副走査方向R2における走査位置を順次進行させる。さらに、第2走査制御部832は、各色の発光部112の状態の切り替わりに同期して、前記基準状態における画像走査(S304)と前記比較状態における画像走査(S306)とを交互に画像走査部11に実行させる。
工程S304,S306の制御により、画像走査部11は、前記画像読取処理を実行し、発光部112の前記基準状態に対応する前記第1画像データ列と、発光部112の前記比較状態に対応する前記第2画像データ列とを出力する。
<工程S307,S308>
また、発光部112の状態の切り替え(S303,S305)および前記画像読取処理(S304,S306)が行われているときに、各発光色に対応する前記第1画像データ列が得られるごとに、代表値導出部851およびMPU81が、その色の発光部112の次の前記比較状態を選択する処理を行う(S307,S308)。代表値導出部851およびMPU81は、工程S206,S207と同様に、発光部112の次の前記比較状態を選択する処理を行う。
より具体的には、画像処理部85の代表値導出部851が、工程S304で得られる前記第1画像データ列の前記代表値を導出する(S307)。工程S304で得られる前記第1画像データ列は前記標本データの一例である。前述したように、前記代表値が、前記標本データの度数分布における最も度数の大きな階級の値であることが考えられる。
さらに、MPU81が、工程S304で得られる前記第1画像データ列が予め定められた条件を満たすか否かに応じて、その第1画像データ列に対応する色の発光部112の次回の前記比較状態として前記消灯状態および前記増光状態のいずれか一方を選択する(S306)。MPU81は、状態選択プログラムPr2を実行することによって本工程の処理を実行する。なお、状態選択プログラムPr2を実行するMPU81が状態選択部の一例である。
本実施形態において、工程S304で得られる前記第1画像データ列は、前記標本データの一例である。即ち、本実施形態においては、第2走査制御部832が前記標本データを画像走査部11に出力させる第1走査制御部831の機能を兼ねる。
そして、各色の発光部112R,112G,112Bの状態の切り替わり周期ごとに、即ち、各発光色について1つの前記第1画像データ列と1つの前記第2画像データ列とが得られるごとに、画像処理部85が、前述した工程S105〜S110と同様に、以下に示される工程S309〜S314の処理を実行する。
<工程S309>
まず、画像処理部85の仮領域区分部852が、発光部112の状態の切り替わり周期ごとに得られる前記第1画像データ列および前記第2画像データ列の差分ΔBを算出する。
さらに、画像処理部85の仮領域区分部852が、差分ΔBに基づいて前記画素各々を前記原稿領域画素と前記原稿外領域画素とに区分する前記仮領域区分処理を実行する。この工程S309は、前述の工程S105と同様である。
<工程S310>
さらに、第2発光制御部842が、工程S106と同様に、工程S302において全ての発光色が一巡して選択されたか否かを判定する。未だ全ての発光色が選択されていなければ、処理の工程が工程S302へ戻され、残りの発光色について工程S302〜S309の処理が繰り返される。全ての発光色が一巡して選択されている場合、次の工程S310が実行される。
<工程S311>
全ての発光色についての前記仮領域区分処理の結果Yr,Yg,Ybが得られるごとに、画像処理部85の主領域区分部853が、工程S107と同様に主領域区分処理を実行する。これにより、前記仮領域区分処理によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素が前記原稿領域画素に区分され、その他の前記画素が前記原稿外領域画素に区分される。
<工程S312>
さらに、MPU81が、工程S108と同様に、前記主領域区分処理による前記原稿領域画素の区分の結果を主領域区分部853から取得し、主走査方向R1における前記原稿領域画素に区分された領域の一端から他端までの長さから、画像出力に適した記録シート9のサイズを特定する。
<工程S313>
さらに、画像処理部85の背景置換部854が、工程S109と同様に、前記発光色ごとの前記第1画像データ列Rstn,Gstn,Bstn各々における前記主領域区分処理によって前記原稿外領域画素に区分された前記画素のデータ各々を予め設定された背景データに置換する。
<工程S314>
全ての発光色について工程S303〜S313が実行されるごとに、第2走査制御部832が、副走査方向R2の全走査範囲の走査が終了したか否かを判定する。全走査範囲の走査が終了していない場合、処理の工程が工程S302へ戻され、残りの走査範囲について工程S302〜S313の処理が繰り返される。全走査範囲の走査が終了している場合は制御部8による前記画像読取処理が終了する。
第2実施形態においても、原稿台カバー12が開かれた状態で原稿90の走査が行われる場合に、原稿90の下地の状態に関わらず、外光の影響によって前記原稿外領域にノイズ画像が現れることを回避できる。
また、第2実施形態によれば、前記標本データの採取およびその標本データに基づく発光部112の前記比較状態の選択処理が、副走査方向R2における各位置について実行される。即ち、副走査方向R2の各位置ごとに適切な発光部112の前記比較状態が選択される。その結果、原稿90の下地の濃さが副走査方向R2において不均一である場合でも、前記原稿領域および前記原稿外領域が正しく区分される。
[画像処理結果の具体例]
続いて、図8〜11を参照しつつ、画像処理装置10が実行する画像処理によって得られる具体的な二次元画像の一例について説明する。図8は、原稿90の一例を示す図である。図9〜11は、画像処理装置10において、原稿台カバー12が開かれた状態で原稿台13上の原稿90が前記開走査モードで走査されたときに得られる前記第1画像データ列から合成された二次元画像を示す。
図9は、発光部112が前記基準状態であるときに得られる前記第1画像データ列から合成された二次元画像の一例を示す図である。図10は、発光部112が前記消灯状態であるときに得られる前記第2画像データ列から合成された二次元画像の一例を示す図である。図11は、前記背景データが黒色に相当するデータである場合における前記背景置換処理後の前記第1画像データ列から合成された二次元画像の一例を示す図である。
画像処理装置10において、図8が示す2つの原稿90が前記開走査モードで走査された場合を考える。2つの原稿90のうちの一方は、一部に開口900が形成された原稿である。
図8が示す2つの原稿90が前記開走査モードで走査された場合、発光部112の前記基準状態に対応する前記第1画像データ列の合成によって得られる二次元画像は、例えば図9が示すような画像になる。
図9が示すように、前記発光部112が前記基準状態であるときの画像は、2つの原稿90の画像と原稿外領域の画像とを含む画像である。また、図9が示す例では、前記原稿外領域の画像が、外光の像および外光を遮る物体の陰の像などを含むノイズ画像Ngを含む。
一方、図10が示すように、前記発光部112が前記消灯状態であるときの画像は、2つの原稿90の陰の画像と原稿外領域の画像とを含む画像である。また、図9および図10が示すように、前記原稿外領域の画像は、前記発光部112が前記基準状態であるときと前記消灯状態であるときとでほぼ同じである。
そして、前記背景置換処理によって前記原稿外領域の画素が黒色画素に置換された後の画像は、図11が示すような画像になる。図11が示すように、画像読取装置1によれば、前記原稿領域と前記原稿外領域とが正しく区分される。
なお、前記発光部112の前記比較状態として前記増光状態が選択された場合、前記発光部112が前記比較状態であるときの画像は、図10に示される画像とは異なる。
前記発光部112が前記増光状態であるときの前記原稿領域の画像は、図9に示される画像よりもより明るい画像になる。一方、前記発光部112が前記増光状態であるときの前記原稿外領域の画像は、図9,10に示される画像と同等である。
そして、画像読取装置1によれば、原稿90の下地が白色などの薄い色である場合、および、原稿90の下地が黒色などの濃い色である場合のいずれにおいても、図11が示すように、前記原稿領域と前記原稿外領域とが正しく区分される。
[応用例]
以上に示された画像読取装置1において、動作モード信号Mdが前記開走査モードの状態である場合に、動作モード信号Mdが前記閉走査モードの状態である場合よりも副走査方向R2における画像走査部11の走査速度、即ち、走査機構111の移動速度が遅い速度に設定されることが考えられる。これにより、前記開走査モードにおける画像走査部11による副走査方向R2の画像解像度が、前記閉走査モードにおける画像解像度の半分にまで低下することを回避できる。
なお、動作モード信号Mdが前記開走査モードを示す状態は、画像走査部11が走査中に発光部112が前記基準状態と前記比較状態とに交互に切り替わる動作状態である。一方、動作モード信号Mdが前記閉走査モードを示す状態は、画像走査部11が走査中に発光部112が前記基準状態で点灯し続ける動作状態である。
また、画像読取装置1において、動作モード信号Mdが前記開走査モードの状態である場合に、動作モード信号Mdが前記閉走査モードの状態である場合よりも画像走査部11による副走査方向R2における前記線状領域の光量の検出周期を短くすることも考えられる。これにより、前記開走査モードにおける画像走査部11による副走査方向R2の画像解像度が、前記閉走査モードにおける画像解像度の半分にまで低下することを回避できる。さらに、画像走査部11の走査時間が長くなることも回避できる。
また、以上に示された画像処理部85の処理が、コンピュータープログラムを実行するプロセッサーによって実現されることも考えられる。例えば、MPU81または画像処理用の他のMPUが、記憶部82に予め記憶されたプログラムを実行することにより、画像処理部85の処理と同等の処理を実行することが考えられる。
なお、本発明に係る画像読取装置、画像処理装置および画像読取装置の制御方法は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。
1 :画像読取装置
2 :画像形成装置
3 :シート搬送部
4 :画像形成部
5 :光走査部
6 :定着部
8 :制御部
9 :記録シート
10 :画像処理装置
11 :画像走査部
12 :原稿台カバー
13 :原稿台
13a :コンタクト部
30 :シート収容部
31 :シート送出部ローラー
32 :シート搬送ローラー
33 :排出ローラー
41 :感光体(像担持体)
42 :帯電部
43 :現像部
45 :転写部
47 :クリーニング部
61 :定着ローラー
62 :加圧ローラー
80 :操作表示部
81 :MPU
82 :記憶部
83 :走査制御部
84 :発光制御部
85 :画像処理部
86 :レーザー制御部
87 :信号インターフェイス
90 :原稿
100 :筐体
101 :記録シート排出トレイ
110,120:イメージセンサーユニット
111 :走査機構
112 :発光部
112B :青発光部
112G :緑発光部
112R :赤発光部
113 :レンズ
114 :イメージセンサー
121 :原稿トレイ
122 :搬送ローラー
123 :原稿排出トレイ
140 :原稿搬送路
300 :シート搬送路
801 :原稿センサー
802 :カバーセンサー
831 :第1走査制御部
832 :第2走査制御部
841 :第1発光制御部
842 :第2発光制御部
851 :代表値導出部
852 :仮領域区分部
853 :主領域区分部
854 :背景置換部
900 :開口
Md :動作モード信号
Ng :ノイズ画像
Pr1 :動作モード設定プログラム
Pr2 :状態選択プログラム
Pr3 :背景データ設定プログラム
Pr4 :シートサイズ特定プログラム
R1 :主走査方向
R2 :副走査方向
T0 :基準期間

Claims (10)

  1. 透明の原稿台上に載置された原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を照射する複数の発光部と、
    前記原稿台上における主走査方向に沿う線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出しつつ前記主走査方向に直交する副走査方向に沿って前記原稿台上を走査することによって前記線状領域における各画素についての検出光量に相当する画像データ列を順次出力する画像読取処理を実行可能な画像走査部と、
    前記発光部各々を1色ずつ予め定められた基準光量で発光する第1状態にする第1発光制御部と、
    前記発光部が前記第1状態であるときに前記画像走査部に前記副走査方向の走査範囲の一部を走査させることにより、少なくとも1つの前記線状領域の前記画像データ列を含む標本データを前記画像走査部に出力させる第1走査制御部と、
    前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、前記発光部の第2状態として消灯状態および前記第1状態よりも大きな光量で発光する増光状態のいずれか一方を選択する状態選択部と、
    前記発光部各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させるとともに、前記基準光量での発光が全発光色について一巡する基準期間ごとに、前記発光部各々の状態を前記第1状態と前記標本データに基づき選択された前記第2状態とに切り替える第2発光制御部と、
    前記発光部各々の状態の切り替わり周期ごとに前記発光部の前記第1状態に対応する第1画像データ列および前記発光部の前記第2状態に対応する第2画像データ列を出力する前記画像読取処理を前記画像走査部に実行させる第2走査制御部と、
    前記基準期間ごとに、発光色ごとに得られる前記第1画像データ列および前記第2画像データ列を比較し、前記第1画像データ列および前記第2画像データ列における相互に対応する前記画素のデータの差分によって前記画素各々を原稿領域画素と原稿外領域画素とに区分する処理を前記発光色ごとに実行する仮領域区分部と、
    前記基準期間ごとに、前記仮領域区分部によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する主領域区分部と、を備える画像読取装置。
  2. 前記基準期間ごとに前記発光部各々を前記第1状態にする前記第2発光制御部およびこれに対応して前記画像走査部に前記画像読取処理を実行させる前記第2走査制御部がそれぞれ前記第1発光制御部および前記第1発光制御部を兼ね、
    前記状態選択部は、前記基準期間ごとに得られる前記発光色ごとの前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、次の前記基準期間に採用される前記発光色ごとの前記発光部の前記第2状態を選択する、請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記第1走査制御部は、前記副走査方向の走査範囲における起点側の一部を前記画像走査部に走査させることにより、前記標本データを前記画像走査部に出力させ、
    前記状態選択部は、前記副走査方向の全走査範囲において共通の前記発光色ごとの前記発光部の前記第2状態を選択する、請求項1に記載の画像読取装置。
  4. 前記状態選択部は、前記標本データの代表値が予め定められたしきい光量よりも小さな光量を示す値である場合に前記第2状態として前記増光状態を選択し、そうでない場合に前記第2状態として前記消灯状態を選択する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記標本データの前記代表値が、前記標本データの度数分布における最も度数の大きな階級の値である、請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 前記仮領域区分部は、前記差分が前記主走査方向において予め定められた個数以上連続して予め定められた光量差よりも大きな差を示す領域の前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する第1区分ルールに従って前記画素の区分を実行可能である、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. 前記仮領域区分部は、前記差分が予め定められた光量差よりも大きな差を示すことを要件とする原稿領域条件を満たす前記画素における前記線状領域の第1端に最も近い画素から前記線状領域の第2端に最も近い画素までの範囲内の全ての前記画素を前記原稿領域画素に区分する第2区分ルールに従って前記画素の区分を実行可能である、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  8. 前記発光色ごとの前記第1画像データ列各々における前記主領域区分部によって前記原稿外領域画素に区分された前記画素のデータ各々を予め設定された背景データに置換する背景置換部と、を備える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置により得られる複数の前記第1画像データ列に応じた画像を記録シートに形成する画像形成装置と、を備える画像処理装置。
  10. 透明の原稿台上に載置された原稿に向けてそれぞれ異なる色の光を照射する複数の発光部と、
    前記原稿台上における主走査方向に沿う線状領域からの放出光の光量を画素ごとに検出しつつ前記主走査方向に直交する副走査方向に沿って前記原稿台上を走査することによって前記線状領域における各画素についての検出光量に相当する画像データ列を順次出力する画像読取処理を実行可能な画像走査部と、を備える画像読取装置の制御方法であって、
    前記発光部各々を1色ずつ予め定められた基準光量で発光する第1状態にする第1発光制御を実行する工程と、
    前記発光部が前記第1状態であるときに前記画像走査部に前記副走査方向の走査範囲の一部を走査させることにより、少なくとも1つの前記線状領域の前記画像データ列を含む標本データを前記画像走査部に出力させる第1走査制御を実行する工程と、
    前記標本データが予め定められた条件を満たすか否かに応じて、前記発光部の第2状態として消灯状態および前記第1状態よりも大きな光量で発光する増光状態のいずれか一方を選択する状態選択処理を実行する工程と、
    前記発光部各々を前記基準光量で1色ずつ順番に発光させるとともに、前記基準光量での発光が全発光色について一巡する基準期間ごとに、前記発光部各々の状態を前記第1状態と前記標本データに基づき選択された前記第2状態とに切り替える第2発光制御を実行する工程と、
    前記発光部各々の切り替わり周期ごとに前記発光部の前記第1状態に対応する第1画像データ列および前記発光部の前記第2状態に対応する第2画像データ列を出力する前記画像読取処理を前記画像走査部に実行させる第2走査制御を実行する工程と、
    前記基準期間ごとに、発光色ごとに得られる前記第1画像データ列および前記第2画像データ列を比較し、前記第1画像データ列および前記第2画像データ列における相互に対応する前記画素のデータの差分によって前記画素各々を原稿領域画素と原稿外領域画素とに区分する処理を前記発光色ごとに実行する仮領域区分処理を実行する工程と、
    前記基準期間ごとに、前記仮領域区分処理によって少なくとも1つの前記発光色について前記原稿領域画素に区分された前記画素を前記原稿領域画素に区分し、その他の前記画素を前記原稿外領域画素に区分する主領域区分処理を実行する工程と、を含む画像読取装置の制御方法。

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