JP6344863B2 - 射出成形機の制御方法 - Google Patents

射出成形機の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6344863B2
JP6344863B2 JP2015223616A JP2015223616A JP6344863B2 JP 6344863 B2 JP6344863 B2 JP 6344863B2 JP 2015223616 A JP2015223616 A JP 2015223616A JP 2015223616 A JP2015223616 A JP 2015223616A JP 6344863 B2 JP6344863 B2 JP 6344863B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
molding
movable
molded product
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015223616A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017087654A (ja
Inventor
菊川 雅之
雅之 菊川
Original Assignee
株式会社名機製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社名機製作所 filed Critical 株式会社名機製作所
Priority to JP2015223616A priority Critical patent/JP6344863B2/ja
Publication of JP2017087654A publication Critical patent/JP2017087654A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6344863B2 publication Critical patent/JP6344863B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機の制御方法に関するものである。
従来、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向に直交する方向に2個以上配置され、型締装置による型締時に同時または前後して第1の金型と第2の金型に射出を行う射出成形機としては、特許文献1に記載されたもの等が知られている。しかしながら特許文献1の場合、第1の金型のキャビティの投影面積と第2の金型のキャビティの投影面積の和に対して型締力が必要となるため大型の型締装置が必要となるという問題があった。またそれぞれの台盤に複数の金型が取付けられる構造であるので、固定盤や可動盤の面積も大型化するという問題もあった。
一方、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機としては、特許文献2等に記載されたものが知られている。特許文献2の場合、型締装置により同軸上に配置された第1の金型と第2の金型を同時に型締可能であるので、特許文献1の射出成形機と比較して半分の型締力で成形が可能である。
特開平8−290438号公報(請求項1、0011、図1) 特開2007−50585号公報(請求項1、0028、0029、図9)
しかしながら特許文献2では、それぞれに射出装置から各金型に射出後、各金型で冷却が完了してからほぼ同時に型開きして複合成形品の取出しを行っている。この場合、一方の金型における1次成形と他方の金型における2次成形の冷却時間がほぼ同じであればタイムロスは生じない。しかしながら他方の金型のほうが一方の金型よりも冷却時間が短い場合には、冷却時間が短い他方の金型では潜在的に「待ち」が生じていることになる。特に一方の金型では1次成形で窓部など主要部を成形し、他方の金型では2次成形では前記主要部の周囲に縁部を成形する際であって、2次成形のほうが1次成形よりも射出量が大幅に少ない場合には、一方の金型で主要部の冷却が終了するまで、他方の金型で縁部は冷却が終了しても長時間「待ち」の状態となる。
そこで本発明では、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機の制御方法において、第1の金型と第2の金型の冷却時間が相違する場合に成形サイクルを短縮することを可能とした射出成形機の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載の射出成形機の制御方法は、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機の制御方法において、第1の金型と第2の金型を同時に型締し、型締時に同時または前後して第1の金型と第2の金型に射出を行い、第1の金型または第2の金型のいずれか一方の金型で成形品を冷却中に、早く冷却が完了した他方の金型のみを先に型開して所定の作業工程を行い、その後いずれか一方の金型の冷却が完了すると該いずれか一方の金型の離型を行うことを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の射出成形機の制御方法は、請求項1において、第1の金型で1次成形を行い第2の金型で2次成形を行って複合成形品の成形を行う際に、第1の金型で1次成形された1次成形品を冷却中に、早く冷却が完了した第2の金型のみを先に型開して2次成形された複合成形品の取出工程を行うことを特徴とする。
本発明の射出成形機の制御方法は、第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機の制御方法において、第1の金型と第2の金型を同時に型締し、型締時に同時または前後して第1の金型と第2の金型に射出を行い、第1の金型または第2の金型のいずれか一方の金型で成形品を冷却中に、早く冷却が完了した他方の金型のみを先に型開して所定の作業工程を行い、その後いずれか一方の金型の冷却が完了すると該いずれか一方の金型の離型を行うので、成形サイクルを短縮することができる。
本発明の実施形態の射出成形機の型開時の概略平面図である。 本発明の実施形態の射出成形機の制御方法の順序を示す説明図である。 本発明の実施形態の射出成形機の制御方法を示す工程図である。
本発明の実施形態の複合成形品用の射出成形機11(以下射出成形機11と略す)について、図1を参照して説明する。射出成形機11は、複数の樹脂材料を用いて複合成形品を成形する成形機であって、型締装置12とその両側にそれぞれ一基づつ設けられた第1の射出装置13と第2の射出装置14から基本的な部分が構成される。射出成形機11の型締装置12は、第1の金型Aの固定金型19が取付けられる第1の盤である固定盤20と、第2の金型Bの可動金型15が取付けられる第2の盤である可動盤16との間に、型開閉方向と直交する方向の回転軸36を中心に回転自在であって両面に中間金型21,22が取付けられる回転盤37を備えた中間部材18が設けられている。
固定盤20の四隅近傍にはそれぞれ型締シリンダ23(図1の概略平面図では1個の型締シリンダ23のみ断面を記載)が設けられ、型締シリンダ23のラムがタイバ24を兼ねている。型締シリンダ23は双方向作動型のシリンダからなり、固定盤20内のタイバ24の側に大面積の型締用油室25が設けられるとともに、反タイバ側(第1の射出装置側)には小面積の型開用油室26が設けられている。
そして固定盤20から可動盤16側に向けて平行に設けられた四本のタイバ24の型締シリンダ23とは遠方側の部分(可動盤16側)には、ハーフナット28が係止される複数の凹溝からなる係止部29が所定長さにわたって設けられている。可動盤16は、その四隅近傍に形成された孔にタイバ24が挿通され、ベース17上に配置された直動ガイドのレール上を型開閉方向に移動されるようになっている。また前記ハーフナット28は、可動盤16の反固定盤側の面のタイバ24が挿通される孔の部分の周囲に配設され、タイバ24の係止部29に対して係合および離脱が可能となっている。
次に中間部材18、回転盤37、中間金型21,22について説明する。固定金型19が取付けられる固定盤20と可動金型15が取付けられる可動盤16との間には、中間部材18が型開閉方向に移動自在に配設されている。中間部材18は、図1では明示されないが、上側の2本のタイバに挿通される上フレームと、下側の2本のタイバに挿通されるとともにベース17上に支持される下フレームを備えている。上フレームと下フレームの間には垂直方向(型開閉方向とは直交方向)に設けられた回転軸36がベアリングにより回転自在に保持され、前記回転軸36には回転盤37が固定されている。また中間部材18の上フレームか下フレームの一方には回転盤37を回転させるサーボモータ40が取付けられている。中間部材18の一部である回転盤37は所定の厚みを有する略四角形の盤体であり、その両面の金型取付面には、それぞれ中間金型21と中間金型22が取付けられるようになっている。
次に可動盤16および可動金型15を型開閉移動させる第1の型開閉機構30について説明する。固定盤20(またはベース17上)に設けられた支持部にはサーボモータ31が固定されている。そしてボールネジ32が前記サーボモータ31により回転可能に固定盤20(またはベース17)の支持部に軸支されている。ボールネジ32は、前記サーボモータ31の駆動軸と直接またはベルトを介して接続され、駆動力が伝達されるようになっている。また可動盤16に設けられた支持部にはボールネジナット33が固定され、前記ボールネジナット33には前記ボールネジ32が挿通されている。またサーボモータ31は、内蔵するロータリエンコーダ31aを用いて可動盤16の位置検出および移動制御が可能である。なお図1の概略平面図では第1の型開閉機構30は省略して1基のみが記載されているが、数は限定されず通常は2基または4基が設けられる。またサーボモータ31とボールネジナット33が取付られる側は逆であってサーボモータ31が可動盤16に取付けられたものでもよい。更に第1の型開閉機構30は油圧シリンダを用いたものでもよい。
次に中間部材18(回転盤37を含む)と中間金型21,22を型開閉移動させる第2の型開閉機構42について説明する。第2の型開閉機構42については、可動盤16と中間部材18の間にわたって設けられる。可動盤16の四隅近傍の位置に支持部が外側に向けて固定され、前記支持部にサーボモータ43が固定され、前記サーボモータ43の駆動軸とボールネジ44が直接またはベルトを介して接続され、駆動力が伝達されるようになっている。前記サーボモータ43は、内蔵するロータリエンコーダ43aを用いて中間部材18の位置制御および移動制御が可能となっている。
また中間部材18の両側にそれぞれ設けられた支持部にはボールネジナット45が固定され、前記ボールネジナット45には前記ボールネジ44が挿通されている。第2の型開閉機構42は、サーボモータ43をサーボロックすることにより、回転盤37の位置を可動盤16に対して固定的に保持できる。また第2の型開閉機構42は、サーボモータ43を駆動して中間金型21,22を固定金型19に向けて押圧することにより、第1の金型Aに対する型締機能も有している。なお第2の型開閉機構42である中間部材18の型開閉機構は、固定盤20(またはベース27)と、中間部材18の間に設けてもよい。図1等の概略図では第2の型開閉機構42は省略して1基のみが記載されているが、数は限定されず、少なくとも2基以上、更に好ましくは両側に2基づつ合計4基が配設される。またサーボモータ43とボールネジナット45が取付られる側は逆であってサーボモータ43が中間部材18に取付けられたものでもよい。更に第2の型開閉機構42は油圧シリンダを用いたものでもよい。
次に射出成形機11の金型について説明する。固定盤20に取付けられる固定金型19は、本実施形態では第1の成形を行う第1の金型Aの片方に相当する。固定金型19のキャビティ面の近傍には成形品を冷却するための温調配管19aが設けられている。また固定金型19の内部のキャビティの周囲には、離型用の離型シリンダ27が設けられており、パーティング面19bからそのロッドが突出可能に設けられている。離型シリンダ27の数は限定されないが複数個(例えば2個ないし8個)設けることが望ましい。可動盤16に取付けられる可動金型15は、本実施形態では、第2の成形を行う第2の金型Bの片方に相当する。可動金型15の内部のキャビティ面の近傍には成形品を冷却するための温調配管15aが設けられている。
中間金型21と22は同じ形状のキャビティ面を有していて、内部のキャビティ面の近傍には成形品を冷却するための温調配管21a,22aが設けられている。そして固定金型19と中間金型21(または中間金型22)が型合せされて第1の金型Aが形成され、可動金型15と中間金型22(または中間金型21)が型合せされて第2の金型Bが形成される。従って第1の金型A、第2の金型Bともに、常時同じ中間金型21,22が型合せされる訳ではない。
なお可動金型15と中間金型21,22との組み合わせによる第1の金型Aにより第1の成形を行い、固定金型19と中間金型21,22の組合わせによる第2の金型Bにより第2の成形を行うようにしてもよい。離型用シリンダ27は、必須のものではなく、固定金型19、中間金型21,22、可動金型15のいずれに設けてもよい。また固定金型19と中間金型21,22、または可動金型15と中間金型21,22のいずれか一方が意図せずに先に型開されてしまわないように固定金型19、中間金型21,22、可動金型15のいずれかにクランプ用のロックシリンダを備えたものでもよい。また後述するように一方の金型間を型開した際に他方の金型間の型締を継続するための副型締装置を固定金型19、中間金型21,22、可動金型19のいずれかに備えたものでもよい。
上記の構成により、第1の成形を行う第1の金型Aと第2の成形を行う第2の金型Bは、型開閉方向の同軸上に配設され、第1の型開閉機構30と第2の型開閉機構42により型閉がなされ、同時に型締シリンダ23により型締可能となっている。従って1個の固定金型と1個の可動金型とが取付けられた一般的な射出成形機とほぼ同じ型締力で第1の金型Aと第2の金型Bの型締を行うことができる。
前記可動金型15の温調配管15a、固定金型19aの温調配管19a、中間金型21,22の温調配管21a,22bはそれぞれ図示しない温調装置に接続され、温調装置から温度制御された媒体(通常の場合は冷却水)が供給されるようになっている。
次に射出装置について説明する。固定盤20の側方のベース17上には第1の射出装置13が設けられている。第1の射出装置13は、固定盤20に対して進退移動可能となっている。また可動盤16の側方には第2の射出装置14が設けられている。第2の射出装置14は、可動盤16の型開閉移動とともに台を含めた全体が移動可能に設けられ、更に可動金型15に対して第2の射出装置14のみが進退移動可能となっている。
次に複合成形品用の射出成形機11の制御方法について図2および図3により説明する。図2、図3はいずれも、可動金型15が取付けられた可動盤16と中間金型21,22が取付けられた回転盤37がそれぞれ型開(型開完了)され、前回に成形された複合成形品P2が中間金型22から取出された後に、回転盤37と中間金型21,22が回転された後の状態からスタートしている。従って前回に固定金型19と中間金型21の間の第1の金型Aで成形された1次成形品は、中間金型21に貼り付いた状態で可動金型15と対向している(図2の(a)を参照)。
この状態から型閉工程を開始する。型閉工程では第1の型開閉機構30のサーボモータ31を駆動させ、可動金型15と可動盤16を型閉方向へ移動させる。また第2の型開閉機構42のサーボモータ43を駆動させ中間金型21,22と中間部材18を型閉方向へ移動させる。そして固定金型19と中間金型22が型合せされ、中間金型21と可動金型15が型合せされ、型閉工程が完了するとハーフナット28がタイバ24の係止部29に係合される。そして型締シリンダ23の型締用油室25に作動油が供給されて型締増圧工程が行われる(図2の(b)を参照)。そして型締増圧の完了確認後に、射出充填工程を行う。射出充填工程は、第1の射出装置13から固定金型19と中間金型22の間に形成された第1の金型Aのキャビティに溶融樹脂を射出充填して1次成形(第1の成形)を行う。本実施形態では1次成形は、一例として複合成形品の窓部等の主要部であり、2次成形よりも容積が大きく冷却時間も長くかかる成形部となっている。1次成形は、一般的な射出成形で行ってもよく、射出圧縮成形により行ってもよい。
また射出充填工程では、第2の射出装置14から可動金型15と中間金型21の間に形成された第2の金型Bのキャビティに溶融樹脂を射出充填して2次成形(第2の成形)を行う。本実施形態では2次成形は、一例として主要部の周辺に形成される枠部であり、1次成形よりも容積が小さく冷却時間も短い成形部となっている。本実施形態では2次成形は一般的な射出成形で行われるが、射出圧縮成形により行ってもよい。前記1次成形の射出と前記2次成形の射出のタイミングは、同時またはどちらかのタイミングが早くなるように前後して行われる。ただし双方が一般的な射出成形であって、射出のタイミングを前後にずらす場合は、冷却時間とサイクル短縮の関係から容積の大きい1次成形を先に行うことが好ましい。
図3に示されるように、1次成形も2次成形も射出充填工程の後に保圧工程が行われ、その後に冷却工程が行われる。本実施形態では主要部を成形する1次成形(第1の成形)のほうが容積が大きく、冷却工程の冷却時間が長く必要となる。一方2次成形(第2の成形)は容積が小さく冷却工程の冷却時間が短くて済み、早く冷却完了となる。1次成形と2次成形の冷却工程が並行して行われている間は、型締シリンダ23による型締が継続されている。そして本実施形態では2次工程の冷却が完了すると、第2の金型Bのみを先に型開して複合成形品P2を取り出す。具体的には型締シリンダ23の型開用油室26に作動油を供給し、中間金型21と可動金型15の間の強力型開(離型工程)を行う。この際に4個の第2の型開閉機構42のサーボモータ43は中間部材18(回転盤37と中間金型21,22を含む)を固定金型19側に向けて押圧し、第1の金型Aの型締状態を保つようにする。なおこの際の第1の金型Aを型締状態に保つための力が、第2の型開閉機構42のサーボモータ43の力のみでは不足する場合は、固定金型19や中間金型21,22または固定盤20等に副型締シリンダ等の型締補助機構を設けてもよい。また副型締シリンダは、ロッド等の形状を工夫することにより、離型シリンダ27と兼用することも可能である。
型締シリンダ23による強力型開(離型工程)が終了すると、次の2次成形の型開工程では第1の型開閉機構30のサーボモータ31を駆動して可動盤16と可動金型15を型開完了位置まで移動させる。この際に第2の型開閉機構42のサーボモータ43も駆動され、中間金型22と固定金型19の型締が解除されないように位置制御または速度制御が行われる。なおベース17または固定盤20と中間部材18の間に第2の型開閉機構を設けた場合は、この際の第2の型開閉機構の作動は不要となる。そして可動金型15と中間金型21が型開きされた状態で、所定の作業工程である取出工程を行う。(なお本発明において「型開して」とは、必ずしも型開完了位置までの移動を要件としないが、射出成形機11側で型開動作を行ってはいるものの型同士が密着しているものは含まれない。)取出工程では、可動金型15と中間金型21の間に取出機41を侵入させるとともに、中間金型21に設けた図示しないエジェクタ機構を作動させて、中間金型21のから複合成形品P2の取出しを行う(図2の(c)を参照)。なお複合成形品P2は可動金型15に貼り付く形で離型され、可動金型15から取り出されるものでもよい。いずれにしても取出工程はこの時間に限定されないが、3〜8秒程度の時間を要するものが多い。
図3に示されるように、可動盤16の型開、複合成形品P2の取出の際も並行して一方の第1の金型Aでは1次成形品の冷却工程が行われている。そして本実施形態では、他方の第2の金型Bから複合成形品P2を取出完了後に第1の成形金型Aの冷却工程が完了すると離型シリンダ27を用いて第1の金型Aの離型を行う。この際に並行して第1の型開閉機構30のサーボモータ31はサーボロックし、第2の型開閉機構42のサーボモータ43を駆動させて中間部材18および中間金型22等を固定金型19から離型させる補助を行ってもよい(図3の(d)を参照)。
なお第1の金型Aのほうが第2の金型Bよりも極端に冷却時間が長い場合、第2の金型Bの冷却工程の終了と同時に第2の金型Bを型開して成形品を取り出しても、その後の時間が余ってしまい、可動金型19のキャビティ面、中間金型21のキャビティ面が大気中に曝されて型温が低下してしまう。従ってそういう場合は、なるべく第2の金型Bの型開が継続されている時間が短くて済むように、第1の金型Aの冷却工程の終了または型開完了に合わせて、第2の金型Bからの複合成形品P2の取出しも終了するようにすることが望ましい。また可動金型15と中間金型21,22により第1の金型Aが形成され、固定金型19と中間金型22,21から第2の金型Bが形成される場合は、第2の金型Bの型開きの際に中間金型21,22を移動させなくてもよいから、第1の金型Aからの成形品の取出と、第2の金型Bの型開は同時に並行して行える。しかし固定金型19と中間金型21,22により第1の金型Aが形成され可動金型15と中間金型22,21から第2の金型が形成される場合は、可動金型15から複合成形品P2を取出す場合を除き、並行して行えない場合が多い。従って本実施形態では、図3の(d)、(e)のように第1の金型Aの型開中、第2の金型Bは型開した状態で待機される。
そして離型シリンダ27による離型が完了した後は、第2の型開閉機構42のサーボモータ43のみの駆動力により、中間部材18と中間金型22等が型開きされる。この際第1の型開閉機構30のサーボモータ31は継続してサーボロックされている。そして第1の金型Aの型開工程が完了すると(図2の(e)を参照)、反転工程が行われる(図2の(a)を参照)。反転工程では、中間部材18の回転盤37および中間金型21,22がサーボモータ40により再び180°回転され、中間金型22の1次成形品P1が2次成形を行うために可動金型15と対向する位置に反転移動される。本発明では、第1の金型Aと第2の金型Bで冷却時間に差がある場合、冷却時間の長い一方の第1の金型Aで冷却工程を継続している間に冷却時間の短い他方の第2の金型Bを先に型開して、成形品を取出しておくので、冷却時間の長い第1の金型Aの冷却完了に合わせて同時に第1の金型Aと第2の金型Bを同時かほぼ同時に型開する場合よりも取出に関する時間分だけ成形サイクルを短縮することができる。
本発明については、一々列挙はしないが、上記した実施形態のものに限定されず、当業者が本発明の趣旨を踏まえて変更を加えた次のようなものについても、適用されることは言うまでもないことである。
上記の本実施形態の制御方法では、第1の金型Aで行う1次成形のほうが第2の金型Bで行う2次成形よりもキャビティの容積が大きく、冷却時間が長くなる場合について記載した。しかしキャビティの容積に係らず、樹脂の種類の相違や、金型温度の相違、型閉中または型締中に行われるコア作動の相違、発泡成形や加熱冷却システムの採用等の理由により、第1の金型のほうが第2の金型よりも冷却時間が長く必要となるかまたは冷却の関係が無くても型締継続が必要となる場合であってもよい。
上記の本実施形態の制御方法では、可動盤16を型開完了状態としたまま停止させ、複合成形品P2の取出等を行った後に中間部材18の移動を行っている。しかしながら別の制御方法として、第1の金型Aである固定金型19と中間金型21または22の間の離型にも型締シリンダ23による離型力(強力型開)を利用したい場合は、再度、第1の型開閉機構30により可動盤16を移動させて中間金型22または21と可動金型15の型閉を行い、ハーフナット28をタイバ24に係止し、型締シリンダ23による第1の金型Aの離型を行ってもよい。ただしその場合、第1の金型Aの離型の際に、第2の金型Bの側が先に型開きしてしまわないよう工夫が必要である。
また本実施形態とは別の制御方法として、上記の図1の複合成形品用の射出成形機11において中間部材18および中間金型21,22を回転させないで成形を行う場合であってもよい。その場合に第1の金型Aと第2の金型Bは、毎回同じ組み合わせで型合せされ、それぞれ別の第1の成形と第2の成形が行われる。そして例えば第1の金型Aである固定金型19と中間金型22の間のキャビティで成形される第1の成形品のほうが、第2の金型Bである可動金型15と中間金型21との間のキャビティで成形される成形品よりも冷却時間が長く、第2の金型Bのほうが第1の金型Aよりも型開時の所定の作業工程に要する時間が長い場合に、同時に型締完了して型開きする場合よりも成形サイクルを短縮できる。また射出成形機については、中間部材に中間金型を回転させる機能を備えないものであっても第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能なものであればよい。その場合の成形方法は、上記した射出成形機11の回転盤37を回転させないで行う成形方法と同じである。
本発明の上記の実施形態では、複合成形品の1次成形のほうが冷却時間が長く、2次成形のほうが冷却時間が短い場合に、複合成形品の取出工程(所定の作業工程)を並行して行うことにより成形サイクルを短縮するものについて記載した。しかし本発明において第1の金型Aで成形品を冷却中に、第2の金型Bを型開して行う所定の作業工程は、取出工程の他、次のような作業工程であってもよい。中間金型へインサート物を取付けるインサート工程、複合成形品の修正工程(スプルや余剰部の除去等)、成形品良否確認工程、複合成形品や金型への塗布物の塗布工程。その他の型開することが成形品にとって望ましい工程。
また本発明は殆どの場合、1次成形のほうが冷却時間が長い場合に用いられるが、2次成形のほうが1次成形よりも冷却時間が短い場合に用いることを除外するものではない。例えば1次成形のほうが冷却時間が短くても1次成形された1次成形品に型開きして比較的長時間を要する所定の作業工程(修正工程や塗布工程やインサート工程等)を行いたい場合は、1次成形側を先に型開きすることもあり得ないことではない。
また本発明の複合成形品の射出成形機については、中間部材がタイバに挿通されないものでもよい。その場合、ベッド上を型開閉方向に移動可能な中間部材に対して回転盤が回転可能に取付けられ、回転盤の両面に中間金型がそれぞれ取付けられる。また本発明の複合成形品の射出成形機の中間金型は、ベース上の回転盤の上に金型と中間部材とが兼用された1個の部材が載置されるものでもよい。その場合、金型と中間部材とが兼用された部材の両面にキャビティ面が形成されることになる。また回転盤が上下のフレームで保持されるのか下方の盤のみに保持されるものかに関係なく、長方体からなる回転盤の4面にそれぞれ中間金型が取付けられたものでもよい。従って中間金型の数は固定金型と可動金型のいずれとも型合せされるために少なくとも2個を必要とするが4個、6個でもよい。更には射出装置の数や配置関係についても限定されない。
更に本発明の複合成形品の射出成形機は、中央の固定盤に軸を中心に回転可能な回転盤が設けられ、前記回転盤の両面にそれぞれ中間金型が取付けられるものでもよい。その場合固定盤の一側側と他側側に固定盤に対して型開閉機構により型開閉される可動盤がそれぞれ配置される。そして前記型開閉機構により可動盤がそれぞれ型閉された際に、可動金型と中間金型の一方からなり1次成形を行う第1の金型Aと、別の可動金型と別の中間金型からなる第2の金型Bが型開閉方向の同軸上に形成される。そして第1の金型Aと第2の金型Bは、可動盤等に配置された型締装置により同時に型締可能となっている。また可動盤の外側には第1の射出装置が設けられ第1の金型Aへ射出が可能となっている。また可動盤の外側には第2の射出装置が設けられ、型締時に同時または前後して第2の金型Bへ射出可能となっている。なお複合成形品の射出成形機の配置はこれらに限定されない。
11 複合成形品用の射出成形機
12 型締装置
15 可動金型
16 可動盤
18 中間部材
19 固定金型
20 固定盤
21,22 中間金型
23 型締シリンダ
30 第1の型開閉機構
31,40,43 サーボモータ
32,44 ボールネジ
33,45 ボールネジナット
37 回転盤
42 第2の型開閉機構
A 第1の金型
B 第2の金型

Claims (2)

  1. 第1の成形を行う第1の金型と第2の成形を行う第2の金型が型開閉方向の同軸上に配設され同時に型締可能な射出成形機の制御方法において、
    第1の金型と第2の金型を同時に型締し、型締時に同時または前後して第1の金型と第2の金型に射出を行い、
    第1の金型または第2の金型のいずれか一方の金型で成形品を冷却中に、早く冷却が完了した他方の金型のみを先に型開して所定の作業工程を行い、その後いずれか一方の金型の冷却が完了すると該いずれか一方の金型の離型を行うことを特徴とする射出成形機の制御方法。
  2. 第1の金型で1次成形を行い第2の金型で2次成形を行って複合成形品の成形を行う際に、
    第1の金型で1次成形された1次成形品を冷却中に、早く冷却が完了した第2の金型のみを先に型開して2次成形された複合成形品の取出工程を行うことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の制御方法。
JP2015223616A 2015-11-16 2015-11-16 射出成形機の制御方法 Active JP6344863B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223616A JP6344863B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 射出成形機の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015223616A JP6344863B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 射出成形機の制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017087654A JP2017087654A (ja) 2017-05-25
JP6344863B2 true JP6344863B2 (ja) 2018-06-20

Family

ID=58770031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015223616A Active JP6344863B2 (ja) 2015-11-16 2015-11-16 射出成形機の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6344863B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0550468A (ja) * 1991-08-23 1993-03-02 Olympus Optical Co Ltd 厚肉品の射出成形金型
JP5633979B2 (ja) * 2012-07-10 2014-12-03 株式会社名機製作所 射出成形機および射出成形機の金型保護方法
JP5936984B2 (ja) * 2012-10-09 2016-06-22 小島プレス工業株式会社 スタックモールド射出圧縮成形金型及びスタックモールド射出圧縮成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017087654A (ja) 2017-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5721788B2 (ja) 往復移動を用いる成形物品移送機構
JP5633983B2 (ja) 複合成形品の射出成形機およびその作動方法
JP4671294B2 (ja) 射出成形機の射出圧縮成形方法
JP4866084B2 (ja) ダイカストマシンにおける製品取出方法及びその装置
JP6161214B2 (ja) 複合成形品成形用の射出成形機
JP2007118214A (ja) 積層射出成形機および積層射出成形方法
JP2005053022A (ja) 型締装置および型締方法
JP5313123B2 (ja) 複合成形品の射出成形機の作動方法
JP2011230345A (ja) 複合成形品用射出成形機およびその成形方法
JP2013132812A (ja) 多材成形品の射出成形機およびその成形方法
JP6132365B2 (ja) 射出成形機の制御方法および射出成形機
JP4347791B2 (ja) 多材質射出成形機
JP6344863B2 (ja) 射出成形機の制御方法
KR20120083008A (ko) 사출 성형기의 하프넛 잠금장치
JP2013184444A (ja) 射出成形機
JP2007320101A (ja) 成形システムにおける成形方法
JP6130444B2 (ja) 型締装置の制御方法および型締装置
JP4827946B2 (ja) 多材質射出成形機および多材質射出成形機の制御方法
JP6525347B2 (ja) 複合成形品用の射出成形機および複合成形品用の射出成形機の制御方法
JPH08118404A (ja) 成形条件を異にする複数成形品の同時射出成形方法及び成形機
JP6441405B2 (ja) 複数個の成形品を並行して成形する成形方法および成形装置
JP2008229897A (ja) 射出成形方法及び射出成形装置
JP3619487B2 (ja) 射出吹込成形機における中間金型の割型開閉装置
JP6765767B2 (ja) 射出吹込成形機の運転方法
JP4213057B2 (ja) 射出成形機

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170914

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6344863

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250