JP6323621B2 - 調節レバー組立体及びステアリングホイールの位置調節装置 - Google Patents

調節レバー組立体及びステアリングホイールの位置調節装置 Download PDF

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Description

この発明は、例えば自動車を操舵する為のステアリングホイールの高さ位置を調節可能とする、ステアリングホイールの位置調節装置の改良に関する。
自動車用ステアリング装置は、図14に示す様に、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、該入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様に構成されている。ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、該ステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、該ステアリングコラム6に回転自在に支持されている。ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続され、該中間シャフト8の前端部は、別の自在継手9を介して、入力軸3に接続されている。
上述の様なステアリング装置では、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構や、前後位置を調節する為のテレスコピック機構を備える事が、従来から考えられている(例えば特許文献1参照)。図示の構造では、チルト機構を構成する為、ステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング10の上部前端部は、車体11に対して、幅方向(幅方向とは、車体の幅方向を言い、左右方向と一致する。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に配置したチルト軸12により、揺動変位を可能に支持されている。
又、ステアリングコラム6の軸方向中間部下面には、変位ブラケット13が設けられると共に、該変位ブラケット13を幅方向両側から挟む状態で、支持ブラケット14が設けられている。そして、該支持ブラケット14には、上下方向に長いチルト用長孔15が、変位ブラケット13には、該両チルト用長孔15の一部に整合する部分に通孔16が、それぞれ形成されている。そして、該チルト用長孔15及び該通孔16を幅方向に挿通する状態で、杆状部材17が挿入されている。又、これに合わせて、ステアリングシャフト5及びステアリングコラム6を伸縮可能な構造としている。図示の構造では、通孔16を前後方向に長い長孔とする事で、ステアリングホイール1の前後位置の調節を可能としている。そして、杆状部材17の一端部に設けた図示しない調節レバーを操作する事で、支持ブラケット14により変位ブラケット13を幅方向両側から挟持する力を調節し、ステアリングホイール1の位置を調節できる様にしている。
ステアリングホイールの位置調節装置を備えたステアリング装置のより具体的な構造に就いて、図15、16を参照しつつ説明する。
ステアリングコラム6は、後側に配置したアウタコラム18の前部と、前側に配置したインナコラム19の後部とを摺動可能に嵌合させて、全長を伸縮可能にしている。このうち、例えば軽合金をダイキャスト成形する事により造ったアウタコラム18の前部にはスリット20が設けられ、アウタコラム18の前部の内径を弾性的に拡縮可能としている。又、該スリット20を左右両側から挟む部分には左右1対の被挟持板部21、21が設けられ、該被挟持板部21、21により変位ブラケット13が構成されている。又、該両被挟持板部21、21には、前後方向に長い通孔16、16が形成されている。又、支持ブラケット14に設けられた左右1対の支持板部22、22は、変位ブラケット13を左右両側から挟持する部分に配置されると共に、該両支持板部22、22には、チルト軸12(図14参照)を中心とする部分円弧状で上下方向に長い、チルト用長孔15、15が形成されている。そして、該両チルト用長孔15、15及び両通孔16、16には、杆状部材17が幅方向に挿通されている。別の言い方をすれば、該杆状部材17は、支持板部22、22に掛け渡されている。
更に、杆状部材17の軸方向一端部に調節レバー23が、軸方向他端部にアンカ部であるナット24が、軸方向中間部一端寄り部分にスラストベアリング27及びカム装置25が、それぞれ設けられ、調節レバー23の揺動に基づいて支持板部22、22の内側面同士の間隔を拡縮するチルトロック機構を構成している。上述の様な杆状部材17は、両チルト用長孔15、15に沿って昇降できるが、調節レバー23の揺動に伴って回転する事はない。
上述の様なステアリング装置には、図17に示した様な、駆動側カム29と被駆動側カム30とを組み合わせて成るカム装置25が組み込まれている。該駆動側カム29及び該被駆動側カム30は、それぞれ杆状部材17を挿通する為の中心孔31、32を有し、全体を円輪板状としている。カム29、30の互いに対向する面は、それぞれが周方向に関する凹凸面である、駆動側カム面33と被駆動側カム面34とを形成している。駆動側カム面33は、平坦面状の駆動側基準面35と、該駆動側基準面35の円周方向等間隔複数個所から幅方向内方にそれぞれ突出した駆動側凸部36、36とを備えている。又、駆動側カム29の外側面の中央部には、幅方向から見た形状が略長方形状の駆動側係合凸部37が形成されている。
上述の様な駆動側カム29は、駆動側係合凸部37を、調節レバー23の基端部に形成された貫通孔38に相対回転不能に挿入した状態で組み付けられている。この様にして、調節レバー23の揺動を、駆動側カム29に伝達可能としている。
一方、被駆動側カム面34は、平坦面状の被駆動側基準面39と、該被駆動側基準面39の円周方向等間隔複数個所からそれぞれ幅方向外方に突出した被駆動側凸部40、40とを備えている。又、被駆動側カム30の内側面には、被駆動側係合凸部41が形成されている。
上述の様な被駆動側カム30は、被駆動側係合凸部41を、支持板部22、22のうち、該被駆動側カム30の内側面と対向する一方(図16の左方)の支持板部22に形成されたチルト用長孔15に、該チルト用長孔15に沿った変位のみを可能に係合させている。従って、被駆動側カム30も、該チルト用長孔15に沿って昇降はできるが、自身の軸を中心として回転する事はない。更に、駆動側カム29に、調節レバー23の基端部を結合固定する事により、該調節レバー23の往復揺動に伴って、駆動側カム29を杆状部材17の周囲で往復回転させられる様にしている。尚、前述の構造の場合、該杆状部材17は、調節レバー23及び駆動側カム29とは、一体的に回転する事はない。
ステアリングホイール1の位置調節を行う際には、調節レバー23を所定方向(一般的には下方)に揺動させて、駆動側カム29をアンロック方向に回転させる。そして、各駆動側凸部36、36と各被駆動側凸部40、40とを円周方向に関して交互に配置する状態(アンロック状態)とする事により、カム装置25の軸方向寸法を縮め、被駆動側カム30とナット24との間隔を拡げる。この結果、支持板部22、22の内側面と被挟持板部21、21の外側面との当接部の面圧が低下乃至は喪失すると同時に、アウタコラム18の前端部の内径が弾性的に拡がり、該アウタコラム18の前端部内周面とインナコラム19の後端部外周面との当接部の面圧が低下する。この状態で、杆状部材17が両チルト用長孔15、15及び両通孔16、16内で動ける範囲で、ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置を調節できる。
ステアリングホイール1を所望位置に保持するには、該ステアリングホイール1を該所望位置に移動させた後、調節レバー23を逆方向(一般的には上方)に揺動させる。これにより、駆動側カム29を、ロック状態に切り替える際の回転方向であるロック方向に回転させる。そして、駆動側カム面33に形成された各駆動側凸部36、36の円周方向両側面のうち、ロック方向に関して前方側に位置する駆動側案内斜面42が、被駆動側カム面34に形成された各被駆動側凸部40、40の円周方向両側面のうち、ロック方向に関して後方側に位置する被駆動側案内斜面43に摺接し案内されて、該被駆動側案内斜面43を上る。その後、各駆動側凸部36、36の平坦面状の先端面44、44と各被駆動側凸部40、40の平坦面状の先端面45、45とを互いに突き当てる状態(ロック状態)とする事により、カム装置25の軸方向寸法を拡げ、両支持板部22、22の内側面同士の間隔を縮める。この状態で、該両支持板部22、22の内側面と両被挟持板部21、21の外側面との当接部の面圧が上昇すると同時に、アウタコラム18の前端部の内径が弾性的に縮まり、該アウタコラム18の前端部内周面とインナコラム19の後端部外周面との当接部の面圧が上昇して、ステアリングホイール1を、調節後の位置に保持できる。
ところが、上述の様な構成を有する従来構造のカム装置25を組み込んだステアリング装置の場合、アンロック状態で、調節レバー23が、杆状部材17に対して揺動し、がたついてしまう可能性がある。
日本国特開2009−227181号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、アンロック状態でも、調節レバーが揺動してがたつく事を防止できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の調節レバー組立体は、杆状部材と、カム装置と、調節レバーとを備えている。
杆状部材は、幅方向に離隔した状態で車体に支持された1対の支持板部に掛け渡される状態で設けられる。尚、1対の支持板部とは、例えば、車体に対し支持される支持ブラケットを構成するものであり、取付板部の下面のうちの幅方向に離隔した部分から下方に垂れ下がった状態で設けられている。
前記カム装置は、片方の前記支持板部の幅方向外側面から突出した前記杆状部材の部分に設けられ、駆動側カムと被駆動側カムとを有する。具体的には、前記カム装置は、片方の前記支持板部の幅方向外側面から突出した前記杆状部材の部分に、前記杆状部材に対する軸方向の相対変位を可能に外嵌され、幅方向外側面に被駆動側カム面が形成された被駆動側カムと、該被駆動側カムよりも幅方向外側で前記杆状部材に外嵌され、幅方向内側面に形成された駆動側カム面と前記被駆動側カム面とが係合した駆動側カムとを有する。
前記調節レバーは、基端部が該駆動側カムに結合されている。
この様な発明のレバー組立体は、該調節レバーの回動に伴って、前記カム装置を作動させる事により、前記両支持板部の幅方向の間隔を拡縮して、該両支持板部間に設けられたステアリングコラムを保持した状態と、該ステアリングコラムの保持を解除した状態とを実現する。
特に、本発明の調節レバー組立体に於いては、該調節レバーの基端部を構成する金属製のレバー芯金が、前記駆動側カムと結合する為の結合部を有しており、該結合部は、幅方向に貫通するレバー側嵌合孔と、前記駆動側カムの円周方向に関する複数箇所の外周縁に形成された係合切り欠きとを有している。
又、前記駆動側カムの幅方向外側面には、前記駆動側カムの円周方向に関して前記各係合切り欠きと整合する位置に、複数個の係合凸部が形成されている。
又、該各係合凸部の円周方向両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する前記各係合切り欠きの両側面に締り嵌めにより圧入された状態で、前記駆動側カムの径方向に関する前記各係合凸部の内周面と、前記各係合切り欠きの底面との間に、該駆動側カムの径方向に関する隙間が設けられている。
更に、前記結合部のレバー側嵌合孔が、前記杆状部材の外周面に締り嵌めで外嵌されている。別の言い方をすれば、該杆状部材が、前記レバー側嵌合孔に圧入されている。
尚、前記レバー芯金に前記各係合切り欠きを形成する際には、組み付け状態に於いて、幅方向内側から外側に向かう方向に打ち抜き加工する事により形成する事ができる。
上述の様な本発明を実施する場合には、追加的に、前記各係合凸部が、該駆動側カムの幅方向外側面のうちの径方向外端部に形成されている構成を採用できる。
上述の様な本発明を実施する場合には、追加的に、前記調節レバーが、合成樹脂製のレバー本体を有している構成を採用できる。
又、前記レバー芯金が、先半部と基半部とが連続したL字状の金属板製であると共に、該レバー芯金の基半部に、前記結合部が設けられている構成を採用できる。
この様な構成を採用した場合には、前記レバー芯金の先半部が前記レバー本体にモールドされている。
上述の様な構成を実施する場合には、追加的に、前記レバー芯金の基半部と先半部との連続部の内面にリブが形成された構成を採用できる。尚、この様なリブは、レバー芯金の外面を押圧するプレス加工により形成する事ができる。
上述の様な本発明を実施する場合には、追加的に、前記各係合切り欠きの両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する該係合切り欠きの中央部及び前記レバー側嵌合孔の中心軸を含む仮想平面と平行な状態に設けられた構成を採用できる。
或いは、前記各係合切り欠きの両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する該両係合切り欠きの中央部及び前記レバー側通孔の中心軸を含む仮想平面と平行ではない状態(例えば、レバー嵌合孔の中心軸を含む放射方向)に設けられた構成を採用できる。
この様な構成を採用した場合には、具体的に、前記各係合切り欠きの両側面同士の、前記駆動側カムの円周方向に関する距離が、該駆動側カムの径方向に関して内側に向かうほど小さくなる状態で形成されている構成を採用できる。
上述の様な構成を実施する場合には、具体的に、前記各係合切り欠きの両側面と前記各係合凸部の円周方向両側面とのうちの何れか一方の両側面を、前記駆動側カムの中心軸を中心とした放射方向に形成する。この様な構成を採用した場合には、追加的に、他方の両側面を、前記一方の両側面と平行な状態で形成する。
又、上述の様な構成を実施する場合には、追加的に、少なくとも1対の前記係合切り欠きが、前記駆動側カムの径方向に関して対称となる位置関係(位相が180°ずれた位置)に設けられた構成を採用できる。
或いは、少なくとも1対の前記係合切り欠きが、前記駆動側カムの径方向に関して対称となる位置関係にない状態(位相のずれが180°以外になる位置)に設けられた構成を採用できる。
或いは、前記各係合切り欠きを合計3個設け、これら3個の係合切り欠きが円周方向に等配(例えば、90°、120°ずつ位相をずらして配置)された構成を採用できる。
又、本発明のステアリングホイールの位置調節装置は、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、変位ブラケットと、支持ブラケットと、1対の車体側通孔と、変位側通孔と、杆状部材と、押圧部と、アンカ部と、カム装置と、調節レバーとを備える。
ステアリングコラムは、例えば、幅方向に配置されたチルト軸を中心として揺動変位するものである。
前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内側に回転自在に支持されて、該ステアリングコラムの端部開口から突出した部分にステアリングホイールを固定するものである。
前記変位ブラケットは、前記ステアリングコラムの軸方向中間部に設けられている。
前記支持ブラケットは、上部に設けられた取付板部及び該取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、該両支持板部により前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む状態で、前記取付板部により車体に対し支持される。
前記両車体側通孔は、例えば前記チルト軸を中心とする部分円弧状又はこの様な円弧の接線方向に長い直線状で上下方向に長いものであり、前記両支持板部の互いに整合する部分に形成されている。
前記変位側通孔は、例えば円孔又は前後方向に長い長孔であり、前記変位ブラケットのうちで、前記両車体側通孔(チルト用長孔)の一部と整合する部分に、幅方向に貫通する状態で形成されている。
前記杆状部材は、前記両車体側通孔及び前記変位側通孔を幅方向に挿通するものである。
前記押圧部は、前記杆状部材の一端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられる。
前記アンカ部は、前記杆状部材の他端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられる。
前記カム装置は、片方の前記支持板部の幅方向外側面から突出した前記杆状部材の部分に、前記杆状部材に対する軸方向の相対変位を可能に外嵌され、幅方向外側面に被駆動側カム面が形成された被駆動側カムと、該被駆動側カムよりも幅方向外側で前記杆状部材に外嵌され、幅方向内側面に形成された駆動側カム面と前記被駆動側カム面とが係合した駆動側カムとを有する。尚、これら駆動側カム及び被駆動側カムは、例えば、焼結金属製とする事ができる。
更に、前記調節レバーは、基端部が前記駆動側カムに結合されている。
特に本発明のステアリングホイールの位置調節装置の場合には、前記調節レバーの基端部に、前記駆動側カムと結合する為の結合部が設けられている。
又、該結合部は、幅方向に貫通するレバー側嵌合孔と、前記駆動側カムの円周方向に関する複数箇所の外周縁に形成された係合切り欠きとを有している。
又、前記駆動側カムの幅方向外側面には、前記駆動側カムの円周方向に関して前記各係合切り欠きと整合する位置に、複数個の係合凸部が形成されている。
又、該各係合凸部の円周方向両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する前記各係合切り欠きの両側面に締り嵌めにより圧入された状態で、前記駆動側カムの径方向に関する前記各係合凸部の内周面と、前記各係合切り欠きの底面との間に、該駆動側カムの径方向に関する隙間が設けられている。
そして、前記結合部のレバー側嵌合孔が、前記杆状部材の外周面に締り嵌めで外嵌されている。別の言い方をすれば、前記杆状部材が前記レバー側嵌合孔に圧入されている。
上述の様に構成する本発明のステアリングホイールの位置調節装置によれば、アンロック状態でも、調節レバーが揺動してがたつく事を防止できる。
即ち、本発明の場合には、駆動側カムの各係合凸部を、調節レバーの結合部に形成された各係合切り欠きに圧入すると共に、該調節レバーの結合部に形成されたレバー側嵌合孔を、杆状部材の外周面に締り嵌めで外嵌する事により、前記調節レバーと、前記駆動側カムと、該杆状部材とを、一体的に回転可能な状態で組み付けている。この為、アンロック状態に於いて、前記調節レバーが、前記杆状部材及び駆動側カムに対して揺動してがたつく事を防止できる。
本発明の第1実施形態を示す、ステアリング装置を模式的に示す斜視図。 図1のステアリングコラム装置の具体的な構造を示す斜視図。 図1のステアリングコラム装置の分解斜視図。 図1のステアリングコラム装置の、図16に相当する断面図。 被駆動側カムを示す斜視図。 駆動側カムを示す斜視図。 杆状部材と、レバー芯金と、駆動側カムを示す、分解斜視図。 (A)は、打ち抜き加工後のレバー芯金の切断面の拡大図、(B)は、レバー芯金の係合切り欠きが駆動側カムの駆動側係合凸部と圧入された際の要部拡大図。 レバー芯金の係合切り欠きと、駆動側カムの駆動側係合凸部との圧入部の構造を説明する模式図。 本発明の第2実施形態を示す、図9と同様の図。 本発明の第3実施形態を示す、図9と同様の図。 駆動側カムの駆動側係合凸部の円周方向両側面及びレバー芯金の係合切り欠きの両側面の構造の1例を示す図11のXII部に相当する模式図(A)と、別例を示す模式図(B)。 本発明の第4実施形態を示す、図9と同様の図。 本発明の対象となるステアリング装置の1例を示す部分側面図。 ステアリングホイールの位置調節装置の具体的に構造を説明する為の部分側面図。 図15のXVI−XVI断面図。 従来構造のカム装置を構成する駆動側カムを正面から見た模式図(A)及び背面から見た模式図(B)並びに被駆動側カムを正面から見た模式図(C)及び背面から見た模式図(D)。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1〜9を参照しつつ説明する。図1に示した様に、本発明のステアリングホイールの位置調節装置を適用したステアリング装置は、ステアリングホイール1aの回転をステアリングギヤユニット2aの入力軸3aに伝達し、該入力軸3aの回転に伴って、ラックアンドピニオン機構を介して、左右1対のタイロッド4a、4aを押し引きし、前車輪に舵角を付与する。
ステアリングホイール1aは、ステアリングシャフト5aの後端部に支持固定されており、該ステアリングシャフト5aは、円筒状のステアリングコラム6aを軸方向に挿通した状態で、該ステアリングコラム6aに回転自在に支持されている。又、ステアリングシャフト5aの前端部は、自在継手7aを介して中間シャフト8aの後端部に接続されており、該中間シャフト8aの前端部は、別の自在継手9aを介して、入力軸3aに接続されている。又、ステアリングシャフト5aに操舵補助力を付与する為に、ステアリングコラム6aの前方には、動力源となる電動モータ46が設けられている。
本実施形態のステアリングコラム装置の具体的構造に就いて、図2〜4を参照しつつ説明する。後端部にステアリングホイール1aを支持固定するステアリングシャフト5aは、後側(図2の右側)に設けたアウタシャフト47の前端部と、前側(図2の左側)に設けたインナシャフト48の後端部とをスプライン係合させる事により、アウタシャフト47の前後位置を調節可能としている。そして、この様なステアリングシャフト5aは、アウタコラム18aとインナコラム19aとをテレスコープ状に(伸縮可能に)組み合わせて成るステアリングコラム6aの内側に、図示しない単列深溝型等の玉軸受により、回転のみ可能に支持されている。
ステアリングコラム6a(インナコラム19a)の前端部は、ハウジング10aを固定されており、該ハウジング10aの上部前端部は、図示しない車体に対し、幅方向に配置したチルト軸12aにより、揺動変位を可能に支持されている。又、ハウジング10a内には、電動アシスト機構を構成する、図示しないウォーム及びウォームホイールを備えたウォーム式減速機等が配置されている。そして、アウタシャフト47に作用するトルクに基づき、ウォームを、ハウジング10aに固定した電動モータ46により回転駆動する事で、インナシャフト48に操舵補助力を付与する様にしている。
以上の構成により、チルト軸12aを中心とする揺動変位に基づいて、ステアリングホイール1aの上下位置を調節可能とすると共に、ステアリングシャフト5a及びステアリングコラム6aの伸縮に基づいて、ステアリングホイール1aの前後位置を調節可能としている。そして、該ステアリングホイール1aを、調節後の位置に保持する為に、ステアリングコラム6aの一部に変位ブラケット13aが固設されると共に、車体側に支持ブラケット14aを支持している。具体的には、アウタコラム18aのうち、前部上端部に前後方向に長いスリット20aを設け、アウタコラム18aの前部の内径を弾性的に拡縮可能とすると共に、該スリット20aを左右両側から挟む部分に1対の被挟持板部21a、21aを設け、変位ブラケット13aを構成している。又、該両被挟持板部21a、21aには、前後方向に長い通孔16a、16aが形成されている。
又、変位ブラケット13aを幅方向両側から挟む状態で、支持ブラケット14aを設けている。該支持ブラケット14aは、上部に設けられた取付板部49と、該取付板部49から下方に垂れ下がった左右1対の支持板部22a、22aを備えている。そして、支持ブラケット14aは、取付板部49により、車体に対し1対の離脱カプセル50、50を介して、二次衝突時に前方への離脱を可能に支持されている。具体的には、取付板部49の幅方向両端部に、後端縁に開口した1対の切り欠き溝を形成し、図示しない結合部材により車体に固定された各離脱カプセル50、50を、該各切り欠き溝に係合させている。又、両支持板部22a、22aには、チルト軸12aを中心とする部分円弧状で上下方向に長い、チルト用長孔15a、15aが形成されている。
そして、両チルト用長孔15a、15a及び両通孔16a、16aには、杆状部材17aが幅方向に挿通されている。本実施形態の場合には、該杆状部材17aの軸方向他端部に形成された雄ねじ部54に螺合されたナット24aと、両支持板部22a、22aのうちの他方(図4の右方)の支持板部22aとの間部分に、該他方の支持板部22aから順に、摩擦組立体51aと、矩形押圧板52と、スラストベアリング27aとを配置している。尚、杆状部材17aは、機械構造用炭素鋼材や一般構造用圧延鋼材等の各種鋼材により造られている。又、該杆状部材17aの外周面(全体又は少なくとも他の部材が外嵌固定される部分)は、焼き入れ処理を施す事もできる。
一方、杆状部材17aの軸方向一端部に設けられた頭部53と、両支持板部22a、22aのうちの一方(図4の左方)の支持板部22aとの間部分に、該一方の支持板部22aの側から順に、摩擦組立体51bと、被駆動側カム30aと、駆動側カム29aと、調節レバー23aとを配置している。
尚、本実施形態の場合、杆状部材17aの頭部53の軸方向他端寄り部分をフランジ状に形成している。又、本実施形態の場合、該フランジ状の部分の外径は、組立て状態に於ける、駆動側カム29aの両駆動側係合凸部66、66の内径よりも小さい。但し、フランジ状部分の外径を、該両駆動側係合凸部66、66の内径よりも大きくして、該駆動側係合凸部66、66に当接させる事もできる。
矩形押圧板52は、本発明のアンカ部に相当するもので、その内側面を、摩擦組立体51aを構成するテレスコ用摩擦板58の一部(長孔の上下両縁部から幅方向外側に折れ曲がる状態で形成された1対の折れ曲がり部)に係合させている。これにより、矩形押圧板52が、テレスコ用摩擦板58に対して、相対回転したり、上下方向に変位する事を阻止している。
各摩擦組立体51a、51bは、それぞれ複数種類の摩擦板を積層する事により構成されている。他方の支持板部22aと矩形押圧板52との間に配置された摩擦組立体51aは、円輪摩擦板56、56と、チルト用摩擦板57、57と、テレスコ用摩擦板58、58との3種類の摩擦板を積層する事により構成されている。これに対し、一方の支持板部22aと被駆動側カム30aとの間に配置された摩擦組立体51bは、円輪摩擦板56、56と、チルト用摩擦板57、57との2種類の摩擦板を積層する事により構成されている。
各円輪摩擦板56、56は、中央部に杆状部材17aを挿通する為の通孔を有し、全体を円輪状に形成されている。
各チルト用摩擦板57、57は、上下方向に伸長する状態で形成されており、上下方向中間部に、杆状部材17aを挿通する為の上下方向に長い長孔が形成されており、下端部に、円孔である取付孔が形成されている。そして、各チルト用摩擦板57、57は、該各取付孔内に、両支持板部22a、22aの外側面から幅方向に突出する状態で設けられた固定ピン59を挿通させる事により、支持ブラケット14aに対し支持されている。
各テレスコ用摩擦板58、58は、前後方向に伸長する状態で形成されており、前後方向中間部に、杆状部材17aを挿通する為の前後方向に長い長孔が形成されており、後端部に、上下方向に長い長孔である取付孔が形成されている。そして、各テレスコ用摩擦板58、58は、該各取付孔内に、両被挟持板部21a、21aのうちの他方(図4の右方)の被挟持板部21aの外側面から幅方向に突出する状態で設けられた固定ピン60を挿通させる事により、アウタコラム18aに対し支持されている。特に、各テレスコ用摩擦板58、58は、摩擦組立体51aを構成する各チルト用摩擦板57、57のうち、最も外側に配置された1枚のチルト用摩擦板57を幅方向両側から挟持する状態で配置されている。又、矩形押圧板52に対向する1枚(幅方向外側)のテレスコ用摩擦板58には、長孔の上下両縁部から幅方向外側に折れ曲がる状態で、矩形押圧板52を係合させる為の1対の折れ曲がり部を設けている。
又、杆状部材17aの周囲で、各摩擦組立体51a、51bの内側に配置された部分には、合成樹脂製のスリーブ61、61が外嵌されている。又、該各スリーブ61、61の幅方向内端部外周面には、矩形板状のフランジ部62、62が形成されており、該各フランジ部62、62は、各支持板部22a、22aのチルト長孔15a、15a内に、該各チルト用長孔15a、15aに沿った変位のみを可能に係合されている。又、各スリーブ61、61は、各摩擦組立体51a、51bをサブアッセンブリしておく(各摩擦板56、57、58同士を組み合わせておく)のに利用される。又、各被挟持板部21a、21aの通孔16a、16aの内側には、円筒状のカラー63、63と、コイルばね64、64とが、それぞれ配置されている。そして、該各コイルばね64、64は、各カラー63、63と各フランジ部62、62との間で弾性的に圧縮されている。この様な構成により、駆動側カム29aと被駆動側カム30aとの間に作用する摩擦力を高めている。
被駆動側カム30aは、駆動側カム29aと共に、カム装置25aを構成するものである。又、該被駆動側カム30aは、図5に示した様に、焼結金属製で、杆状部材17aを挿通する為の中心孔32aを有し、全体を略矩形板状としている。又、被駆動側カム30aの外側面(図5の上面)には、周方向に関する凹凸面である、被駆動側カム面34aが形成されている。
被駆動側カム面34aは、平坦面状の被駆動側基準面39aと、該被駆動側基準面39aの円周方向等間隔複数個所(図示の例では4個所)からそれぞれ幅方向外方に向けて突出した、断面略台形状の被駆動側凸部40a、40aとを有している。又、被駆動側凸部40aの円周方向両側面のうち、ロック状態に切り替える際の駆動側カム29aの回転方向であるロック方向に関して後方側には、被駆動側基準面39aから滑らかに傾斜した被駆動側案内斜面43aが形成されている。
又、被駆動側カム30aの内側面の前後方向両端部には、それぞれ幅方向内方に向けて突出した1対の係合凸部65、65が設けられている。そして、該両係合凸部65、65同士の間に、一方の支持板部22aとの間に配置された摩擦組立体51b(チルト用摩擦板57)を進入させている。これにより、被駆動側カム30aが、該摩擦組立体51bに対して相対回転する事を阻止している。
一方、上述した様な構成を有する被駆動側カム30aと共にカム装置25aを構成する駆動側カム29aは、図6に示した様に、焼結金属製で、杆状部材17aを挿通する(圧入しない程度に緩く挿通する)為の中心孔31aを有し、全体を略円輪板状としている。又、駆動側カム29aの内側面(図6の上面)には、周方向に関する凹凸面である、駆動側カム面33aが形成されている。
駆動側カム面33aは、平坦面状の駆動側基準面35aと、該駆動側基準面35aの円周方向等間隔複数個所(図示の例では4個所)からそれぞれ幅方向内方に向けて突出した、断面略台形状の駆動側凸部36a、36aとを有している。
各駆動側凸部36a、36aの円周方向両側面のうち、ロック方向に関して前方側には、駆動側基準面35aから滑らかに傾斜した、駆動側案内斜面42aが形成されている。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29aの外側面の径方向外端部のうち、径方向に関して反対となる(位相が180°異なる)2箇所位置に、該外側面から幅方向外側に突出した部分円筒状の1対の駆動側係合凸部66、66を設けている。又、該両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面は、該円周方向両側面同士の円周方向に関する距離(幅寸法)が径方向に関して変化しない状態で形成されている。別の言い方をすれば、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面はそれぞれ、該両駆動側係合凸部66、66の円周方向中央部及び駆動側カム29aの中心孔31aの中心軸を含む仮想平面αと平行な状態に設けられている。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29aの外側面のうち、駆動側係合凸部66、66以外の部分を、平坦面80(図7参照)としている。
この様な駆動側カム29aは、中心孔31aを、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分の外周面に隙間嵌めされた状態で、該杆状部材17aに組み付けられている。従って、組み付け状態に於いて、中心孔31aの内周面と該杆状部材17aの外周面との間には、径方向に関する微小隙間が全周に亙って存在する。
又、本実施形態の場合、調節レバー23aは、合成樹脂製のレバー本体部67と、金属製のレバー芯金68とにより構成されている。
レバー芯金68は、SPCC等の鋼板を所定形状に打ち抜いた後、略L字状に曲げ成形する事により造られたもので、先半部に設けられた第一結合部69と、基半部に設けられ、本発明の結合部に相当する第二結合部70とを有する。
第一結合部69は、基端側に設けられた幅広部71と、先端側に設けられ、該幅広部71よりも幅寸法が小さい幅狭部72とを有する。そして、該幅広部71と該幅狭部72とのそれぞれに、係合孔73a、73bが形成されている。
第二結合部70は、略円板状であり略中央位置に、該第二結合部70を幅方向に貫通する、本発明のレバー側嵌合孔に相当する嵌合孔74が形成されている。該嵌合孔74の内径寸法は、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分(該嵌合孔74が外嵌される部分)の外径寸法よりも僅かに小さい。又、第二結合部70の外周縁のうち、駆動側カム29aの径方向に関して反対となる2箇所位置には、1対の係合切り欠き75、75が形成されている。該両係合切り欠き75、75の両側面(駆動側カム29aの円周方向に関する両側面)は、該両係合切り欠き75、75のうちの駆動側カム29aの円周方向に関する中央部及び嵌合孔74の中心軸を含む仮想平面αと平行な状態に設けられている。又、両係合切り欠き75、75の両側面同士の距離は、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面同士の距離よりも僅かに小さい。又、両係合切り欠き75、75の両側面の、該駆動側カム29aの径方向に関する長さ寸法(両係合切り欠き75、75の深さ)は、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面の径方向に関する長さ寸法よりも大きい。
尚、両係合切り欠き75、75の両側面の、該駆動側カム29aの径方向に関する外端縁(外周縁のうち各係合切り欠き75、75から外れた部分との連続部)には、断面円弧形のR部76、76が形成されている。
又、第一結合部69と第二結合部70との連続部の内面の幅方向片端部(図7の上端部)にはリブ77(三角リブ)が設けられている。リブ77は、該連続部の外面側から内面側にプレス成形する事により形成される。尚、リブは、プレス成形により形成されたものに限らず、別部材を連続部の内面に溶接により接合した構成を採用する事もできる。
以上の様な構成を有するレバー芯金68を造るには、先ず、プレス加工(打ち抜き加工)により、SPCC等の鋼板を所定形状に打ち抜いた第一中間素材を得た後、曲げ加工を施して、該第一中間素材を略L字状に折り曲げた第二中間素材を得る。そして、該第二中間素材に、リブ77、係合孔73a、73b、両係合切り欠き75、75、及び、嵌合孔74を形成する為のプレス加工を施す。尚、この様なプレス加工の工程は、それぞれ別々の工程で行っても良いし、まとめられる工程はまとめて行っても良い。この様なプレス加工のうち、係合切り欠き75、75を形成するプレス加工(打ち抜き加工)は、組み付け状態に於いて、第二結合部70の内側面79a(組み付け状態に於いて、駆動側カム29a側となる面)から外側面79b(組み付け状態に於いて、駆動側カム29aと反対側となる面)に打ち抜くのが好ましい。この理由は、第二結合部70の内側面側に、バリでなくダレを形成して、第二結合部70の内側面79aに、駆動側カム29aの外側面(平坦面80)を密着させる為である。
即ち、レバー芯金68は、第二結合部70の内側面79aから外側面79bに向けて打ち抜かれ、したがって、嵌合孔74、及び係合切り欠き75に相当する部分も、第二結合部70の内側面79aから外側面79bに向けて打ち抜かれる。このため、図8(A)に示すように、打ち抜き加工後のレバー芯金68の切断面は、一般に、ダレ、せん断面、破断面、かえりが内側面79aから外側面79bに向けて順に形成される。
そして、図8(B)に示すように、係合切り欠き75におけるせん断面の部分を、駆動側カム29aの駆動側係合凸部66に圧入することで、レバー芯金68と駆動側カム29aとを固定する。せん断面の部分は、寸法を出しやすく圧入力を安定させやすい。
また、図8(B)に示すように、駆動側カム29aの駆動側係合凸部66の周囲において、少なくとも係合切り欠き75が接する部分には、凹部81が形成されている。この凹部81により、切断面のダレに相当する部分が、駆動側カム29aの平坦面80と駆動側係合凸部66との間の隅部に接触するのを防止し、第二結合部70の内側面79aと駆動側カム29aの平坦面80との接触面を確保している。
また、嵌合孔74では、打ち抜き加工後、嵌合孔74付近に存在するかえりを除去するように、この部分に面押し加工が施される。これにより、第二結合部70の外側面79bと杆状部材17aの頭部53の内側面82(図3において、右側面)との接触面を確保している。
以上によって、第二結合部70の内側面79aと駆動側カム29aの平坦面80との接触面、及び、第二結合部70の外側面79bと杆状部材17aの頭部53の内側面82との接触面が、組み付け時から確保される。これにより、杆状部材17aの頭部53の内側面82と、ナット24aの内側面(図3において、左側面)との間の寸法が、経年変化を起こし、カム装置25aの操作に依らず、締め付け力が変化するのを防止することができる。
本実施形態の場合、レバー芯金68は、インサート成形により、第一結合部69を、レバー本体部67の基端部に固定(モールド)されている。この様に固定された状態で、第一結合部69に形成された係合孔73a、73bの内側には、レバー本体部67を構成する合成樹脂が入り込んでいる。この様にして、該レバー本体部67とレバー芯金68との結合を強固にしている。
さらに、レバー芯金68の打ち抜き加工後は、図8(A)に示されるかえりやつぶれにより、レバー芯金68にモールドされるレバー本体部67のレバー芯金68からの抜けを防止している。即ち、レバー芯金68とレバー本体部67の固定を確実にしている。
以上の様な構成を有する調節レバー23aは、レバー芯金68の第二結合部70に形成された嵌合孔74を、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分の外周面に、締り嵌めにより外嵌固定(圧入)した状態で、該杆状部材17aに組み付けられている。従って、調節レバー23aが揺動すると、該揺動に伴って、該杆状部材17aが該調節レバー23aと一体的に回転する。
又、上述の様に杆状部材17aと調節レバー23aとを組み合わせた状態で、該調節レバー23aには駆動側カム29aが組み付けられている。即ち、該駆動側カム29aの中心孔31a内に杆状部材17aを挿入し、該駆動側カム29aの径方向に関する位置決めした状態(径方向にガイドした状態)で、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面を、両係合切り欠き75、75の円周方向両側面同士の間に圧入している。そして、この様に圧入された状態で、両駆動側係合凸部66、66の凹円筒面である内周面と、両係合切り欠き75、75の凸円筒面である底面との間には、駆動側カム29aの径方向に関する径方向隙間78が存在している。本実施形態の場合、該径方向隙間78の径方向に関する寸法を、駆動側カム29aの中心孔31aの内周面と、杆状部材17aの外周面との間に存在する径方向隙間の径方向に関する寸法よりも大きくしている。
径方向隙間78が存在することにより、係合切り欠き75の切断面のダレに相当する部分が、駆動側カム29aの平坦面80と駆動側係合凸部66との間の隅部に接触するのを防止し、第二結合部70の内側面79aと駆動側カム29aの平坦面80との接触面を確保している。
又、本実施形態の場合、組み付け状態に於いて、駆動側カム29aの外側面と、レバー芯金68の第二結合部70の内側面とは当接(密着)している。
この様にして、駆動側カム29aと調節レバー23aとを相対回転不能に結合している。これにより、該調節レバー23aの往復揺動に伴って、駆動側カム29aが、該調節レバー23aと一体的に往復回転する様にしている。即ち、本実施形態の場合、調節レバー23aの操作に基づき、該駆動側カム29aと杆状部材17aとが同期して(一体的に)回転する。
尚、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面を、両係合切り欠き75、75の両側面同士の間に圧入する際に、該両係合切り欠き75、75の両側面同士の駆動側カム29aの円周方向に関する距離を弾性的に僅かに拡げた状態で行う事ができる為、両係合切り欠き75、75の両側面同士の距離と、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面同士の距離とに関する寸法公差を比較的大きく取ることができ、加工コストの低減を図れる。
又、ナット24aと他方の支持板部22aとの間に配置されたスラストベアリング27aは、詳細な図示は省略するが、円輪板状の1対の軌道輪と、これら両軌道輪同士の間に放射状に配置された複数本のニードル(円筒ころ)とを備えた、スラストニードルベアリングである。スラストベアリング27aには、カム装置25aをアンロック状態に切り替えた状態で、内部に隙間が存在する様に各部の寸法を設定している。この為、スラストベアリング27aは、カム装置25aをアンロック状態からロック状態に切り替える段階で、内部隙間が徐々に減少していくと共に、各ニードルが転動し始め、ロック状態になる迄、これら各ニードルの転動を継続させる。従って、スラストベアリング27aを設ける事で、カム装置25aをアンロック状態からロック状態に切り替える際に生じる摩擦力を低減する事ができ、調節レバー23aの回転操作を滑らかにする事ができる。
上述の様な構成を有する本実施形態の場合にも、ステアリングホイール1aの位置を調節可能な状態とするには、調節レバー23aを所定方向(一般的には下方)に揺動させて、駆動側カム29aをアンロック方向に回転させる。そして、各駆動側凸部36a、36aと各被駆動側凸部40a、40aとを円周方向に関して交互に配置する状態(アンロック状態)とする事により、カム装置25aの軸方向寸法を縮め、被駆動側カム30a(押圧部)と矩形押圧板52(アンカ部)との間隔を拡げる。この結果、両支持板部22a、22aの内側面と両被挟持板部21a、21aの外側面との当接部の面圧、及び、アウタコラム18aとインナコラム19aとの嵌合部の面圧が、低下乃至は喪失する。この状態で、杆状部材17aが両チルト用長孔15a、15a、及び、両通孔16a、16a内で動ける範囲で、ステアリングホイール1aの上下位置及び前後位置を調節できる。
尚、本実施形態の場合、ステアリングホイール1aの上下位置を調節する際には、杆状部材17aと共に、各摩擦組立体51a、51bを構成する各円輪摩擦板56、56及び各テレスコ用摩擦板58、58が上下方向に移動するが、各チルト用摩擦板57、57は変位しない。これに対し、ステアリングホイール1aの前後位置を調節する際には、各テレスコ用摩擦板58、58が、アウタコラム18aと共に前後方向に移動するが、各円輪摩擦板56、56及び各チルト用摩擦板57、57は変位しない。
これに対し、ステアリングホイール1aを調節後の位置に保持するには、該ステアリングホイール1aを所望の位置に移動させた後、調節レバー23aを逆方向(一般的には上方)に揺動させる。そして、各駆動側凸部36a、36aの円周方向側面に形成された駆動側案内斜面42a、42aが、各被駆動側凸部40a、40aの円周方向側面に形成された被駆動側案内斜面43a、43aに摺接し案内されて、これら各被駆動側案内斜面43a、43aを上る。その後、各駆動側凸部36a、36aの平坦面状の先端面44a、44aと各被駆動側凸部40a、40aの平坦面状の先端面45a、45aとを互いに突き当てる状態(ロック状態)とする事により、カム装置25aの軸方向寸法を拡げ、両支持板部22a、22aの内側面同士の間隔を縮める。この状態で、これら両支持板部22a、22aの内側面と両被挟持板部21a、21aの外側面との当接部の面圧、及び、アウタコラム18aとインナコラム19aとの嵌合部の面圧が上昇して、ステアリングホイール1aを調節後の位置に保持できる。又、本実施形態の場合には、各摩擦板56、57、58同士が相互に挟持される為、ロック状態でのステアリングホイール1aの位置を保持する力を高められる。
又、本実施形態のステアリングホイールの位置調節装置によれば、アンロック状態でも、調節レバー23aが揺動してがたつく事を防止できる。
即ち、本実施形態の場合には、両駆動側係合凸部66、66を、両係合切り欠き75、75に圧入すると共に、第二結合部70の嵌合孔74を、杆状部材17aの外周面に締り嵌めで外嵌する事により、調節レバー23aと、駆動側カム29aと、杆状部材17aとを、一体的に回転可能な状態で組み付けている。この為、アンロック状態に於いて、調節レバー23aが、杆状部材17a及び駆動側カム29aに対して揺動してがたつく事の防止を図れる。
又、本実施形態の場合、レバー芯金68を、所定形状に打ち抜いた鋼板を略L字状に折り曲げると共に、第一結合部69と第二結合部70との連続部の内面にリブ77を設けた構造としている。この様な構造を採用する事により、レバー操作の際にレバー芯金68に作用する力(レバー操作力)、調節レバー23aの嵌合孔74と杆状部材17aとの嵌合部でレバー芯金68に作用する力(圧入力)、カム装置25aが作動している際に該カム装置25aから調節レバー23aに加わる力(カム反力)、及び、両係合切り欠き75、75と、両駆動側係合凸部66、66との圧入部でレバー芯金68に作用する力(圧入力)に対する、該レバー芯金68の耐久性の向上を図れる。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29aの両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面をそれぞれ、該両駆動側係合凸部66、66の円周方向中央部及び駆動側カム29aの中心孔31aの中心軸を含む仮想平面と平行な状態に設けている。この様にして、両駆動側係合凸部66、66の、駆動側カム29aの中心軸に直交する仮想平面(図9の紙面)に関する断面形状を大きくしている。この結果、両駆動側係合凸部66、66の剛性を高くして、駆動側カム29aの耐久性の向上を図る事ができる。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29aとレバー芯金68との、該駆動側カム29aの径方向に関する位置決めを、レバー芯金68の嵌合孔74に圧入された杆状部材17aの外周面と、駆動側カム29aの中心孔31aの内周面との係合(僅かな隙間を介した隙間嵌め)により図る事ができる。
又、本実施形態の場合、両駆動側係合凸部66、66の円周方向両側面を、両係合切り欠き75、75の両側面に圧入している。本実施形態の駆動側カム29aの様に、焼結金属製の部材は、引っ張り方向の力に対する強度及び耐久性が、圧縮方向の力に対する強度及び耐久性よりも低い傾向にあるが、本実施形態の場合、組み付け状態に於いて、両駆動側係合凸部66、66に、円周方向に関する圧縮方向の力が作用する為、駆動側カム29aの破損を防止して耐久性の向上を図る事ができる。
又、組み付け状態に於いて、両駆動側係合凸部66、66の内周面と、両係合切り欠き75、75の底面との間には、駆動側カム29aの径方向に関する径方向隙間78を存在させている。又、本実施形態の場合、該径方向隙間78の駆動側カム29aの径方向に関する寸法を、駆動側カム29aの中心孔31aの内周面と、杆状部材17aの外周面との間に存在する径方向隙間の径方向に関する寸法よりも大きくしている。この為、駆動側カム29aが、レバー芯金68に対して径方向に変位した(ずれた)場合でも、径方向隙間78が消失するよりも先に、駆動側カム29aの中心孔31aの内周面と、杆状部材17aの外周面との間に存在する径方向隙間が先に消失する為、両駆動側係合凸部66、66の内周面と、両係合切り欠き75、75の底面とが当接する事がない。この結果、該レバー芯金68から両駆動側係合凸部66、66に対して、径方向外方への力(引っ張り応力)が作用する事を防止して、駆動側カム29aの耐久性の向上を図れる。更に、本実施形態の場合には、両駆動側係合凸部66、66を駆動側カム29aの径方向外端部に設けており、該駆動側カム29aの中心から両駆動側係合凸部66、66までの距離を大きく確保できる為、これら両駆動側係合凸部66、66に採用する力を小さく抑え、該両駆動側係合凸部66、66の破損を有効に防止できる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図10を参照しつつ説明する。本実施形態のステアリングホイールの位置調節装置を構成する駆動側カム29bは、第1実施形態の場合と同様に、焼結金属製で、杆状部材17a(図4参照)を挿通する為の中心孔31a(図7参照)を有し、全体を略円輪板状としている。又、駆動側カム29bの内側面には、周方向に関する凹凸面である、駆動側カム面33a(図6参照)が形成されている。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29bの外側面の径方向外端部のうちの円周方向2箇所位置に、1対の駆動側係合凸部66a、66aを設けている。具体的には、本実施形態の場合、これら両駆動側係合凸部66a、66aのうちの一方の駆動側係合凸部66a(図10の下方の駆動側係合凸部66a)を、他方の駆動側係合凸部66a(図10の上方の駆動側係合凸部66a)の径方向に関する反対位置から円周方向一方(図10の時計方向)に僅かに(約10°)ずれた位置に設けている。別の言い方をすれば、両駆動側係合凸部66a、66aを、円周方向に関する位相を190°(170°)ずらした状態で配置している。
又、両駆動側係合凸部66a、66aの円周方向両側面はそれぞれ、該円周方向両側面同士の円周方向に関する距離が径方向に関して変化しない状態で形成されている。別の言い方をすれば、両駆動側係合凸部66a、66aの円周方向両側面はそれぞれ、該両駆動側係合凸部66a、66aの円周方向中央部及び駆動側カム29bの中心孔31aの中心軸を含む仮想平面α、αと平行な状態に設けられている。
又、本実施形態の場合も、調節レバー23bを、合成樹脂製のレバー本体部67と、金属製のレバー芯金68aとにより構成している。
レバー本体部67の構造は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
又、レバー芯金68aは、第1実施形態の場合と同様に、SPCC等の鋼板を所定形状に打ち抜いた後、略L字状に曲げ成形する事により造られたもので、先半部に設けられた第一結合部69(図7参照)と、基半部に設けられ、本発明の結合部に相当する第二結合部70aとを有する。
第一結合部69の構造は、第1実施形態の場合と同様である。
一方、第二結合部70aは、略円板状であり略中央位置に、該第二結合部70aを幅方向に貫通した、本発明のレバー側嵌合孔に相当する嵌合孔74が形成されている。該嵌合孔74の内径寸法は、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分(該嵌合孔74が外嵌される部分)の外径寸法よりも小さい。又、第二結合部70aの外周縁のうち、駆動側カム29bの円周方向に関する2箇所位置で、組み付け状態に於いて、両駆動側係合凸部66a、66aと整合する位置には、1対の係合切り欠き75a、75aが形成されている。
又、該両係合切り欠き75a、75aの両側面(駆動側カム29bの円周方向に関する両側面)は、該両係合切り欠き75a、75aのうちの駆動側カム29bの円周方向に関する中央部及び嵌合孔74の中心軸を含む仮想平面α、αと平行な状態に設けられている。又、両係合切り欠き75a、75aの両側面同士の距離は、両駆動側係合凸部66a、66aの円周方向両側面同士の距離よりも小さい。
尚、本実施形態の場合も、両係合切り欠き75a、75aの両側面の、駆動側カム29bの径方向に関する外端縁には、断面円弧形のR部76、76が形成されている。この他のレバー芯金68aの構造は、第1実施形態のレバー芯金68の構造と同様である。
以上の様な構成を有する調節レバー23bは、レバー芯金68aの第二結合部70aに形成された嵌合孔74を、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分の外周面に、締り嵌めにより外嵌固定(圧入)された状態で、該杆状部材17aに組み付けられている。従って、調節レバー23bが揺動すると、該揺動に伴って、該杆状部材17aが該調節レバー23bと一体的に回転する。
又、上述の様に杆状部材17aと調節レバー23bとを組み合わせるのに前後して、該調節レバー23bに対し駆動側カム29bを組み付けている。即ち、両駆動側係合凸部66a、66aの円周方向両側面を、両係合切り欠き75a、75aの両側面同士の間に圧入している。この様に圧入された状態で、両駆動側係合凸部66a、66aの内周面と、両係合切り欠き75a、75aの底面との間には、駆動側カム29bの径方向に関する径方向隙間78が存在している。本実施形態の場合、該径方向隙間78の径方向に関する寸法を、駆動側カム29bの中心孔31aの内周面と、杆状部材17aの外周面との間に存在する径方向隙間の径方向に関する寸法よりも大きくしている。
又、本実施形態の場合も、組み付け状態に於いて、駆動側カム29bの外側面と、レバー芯金68aの第二結合部70aの内側面とは当接(密着)している。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合、一方の駆動側係合凸部66a(一方の係合切り欠き75a)を、他方の駆動側係合凸部66a(他方の係合切り欠き75a)の径方向に関する反対位置から円周方向一方に僅かにずれた位置に設けている。この為、駆動側カム29bとレバー芯金68aとの、該駆動側カム29aの径方向に関する位置決めを、両駆動側係合凸部66a、66aと両係合切り欠き75a、75aとの係合(圧入)により図る事ができる。その他の構造及び作用・効果は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に就いて、図11、12を参照しつつ説明する。本実施形態のステアリングホイールの位置調節装置を構成する駆動側カム29cは、前述した第1実施形態の場合と同様に、焼結金属製で、杆状部材17a(図4参照)を挿通する為の中心孔31aを有し、全体を略円輪板状としている。又、駆動側カム29cの内側面には、周方向に関する凹凸面である、駆動側カム面33a(図6参照)が形成されている。
又、駆動側カム29cの外側面の径方向外端部のうちの、径方向に関して反対となる2箇所位置(円周方向に関する位相が180°異なる位置)に、1対の駆動側係合凸部66b、66bを設けている。尚、該両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向に関する位置は、第1実施形態の両駆動側係合凸部66a、66aの場合と同様である。
本実施形態の場合、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面はそれぞれ、該円周方向両側面同士の円周方向に関する距離が、径方向内側に向かうほど小さくなる状態に形成されている。別の言い方をすれば、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面はそれぞれ、駆動側カム29cの中心孔31aの中心軸O31を中心とした放射方向に平行な状態で設けられている。具体的には、本実施形態の場合、両駆動側係合凸部66b、66bのうちの一方(図11の上側)の駆動側係合凸部66bの円周方向両側面を、図12(A)に示す様に、中心軸O31を、該一方の駆動側係合凸部66bから離れる側にオフセットした中心軸Oを中心とした放射方向に設けている。尚、図示は省略するが、両駆動側係合凸部66b、66bのうちの他方(図11の下側)の駆動側係合凸部66bの円周方向両側面は、中心軸O31を、該他方の駆動側凸部66bから離れる側にオフセットさせた中心軸Oを中心とした放射方向に設けている。
又、本実施形態の場合も、調節レバー23cを、合成樹脂製のレバー本体部67と、金属製のレバー芯金68bとにより構成している。
レバー本体部67の構造は、第1実施形態の場合と同様である。
レバー芯金68bは、第1実施形態の場合と同様に、SPCC等の鋼板を所定形状に打ち抜いた後、略L字状に曲げ成形する事により造られたもので、先半部に設けられた第一結合部69(図7参照)と、基半部に設けられ、本発明の結合部に相当する第二結合部70bとを有する。
第一結合部69の構造は、第1実施形態の場合と同様である。
一方、第二結合部70bは、略円板状であり略中央位置に、該第二結合部70bを幅方向に貫通する、本発明のレバー側嵌合孔に相当する嵌合孔74が形成されている。該嵌合孔74の内径寸法は、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分(該嵌合孔74が外嵌される部分)の外径寸法よりも小さい。又、第二結合部70bの外周縁のうち、駆動側カム29cの径方向に関して反対となる2箇所位置で、組み付け状態に於いて、両駆動側係合凸部66b、66bと整合する位置には、1対の係合切り欠き75b、75bが形成されている。
又、該両係合切り欠き75b、75bの両側面(駆動側カム29cの円周方向に関する両側面)はそれぞれ、該両側面同士の、駆動側カム29cの円周方向に関する距離が、該駆動側カム29cの径方向内側に向かうほど小さくなる状態に形成されている。別の言い方をすれば、両係合切り欠き75b、75bの両側面はそれぞれ、嵌合孔74の中心軸O74(組み付け状態に於ける、駆動側カム29cの中心軸O31)を中心とした放射方向に設けられている。従って、両係合切り欠き75b、75bの両側面は、自由状態に於ける、両駆動側係合凸部66bの円周方向両側面と平行な状態に形成されている。又、両係合切り欠き75b、75bの両側面同士の距離は、該駆動側カム29bの両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面同士の距離よりも、該両駆動側係合凸部66b、66bを両係合切り欠き75b、75bに締り嵌めで圧入可能な程度に小さい。又、両係合切り欠き75b、75bの両側面の、駆動側カム29cの径方向に関する長さ寸法(両係合切り欠き75b、75bの深さ)は、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面の径方向に関する長さ寸法よりも大きい。
尚、本実施形態の場合も、両係合切り欠き75b、75bの両側面の、該駆動側カム29cの径方向に関する外端縁には、断面円弧形のR部76、76が形成されている。この他のレバー芯金68bの構造は、第1実施形態のレバー芯金68の構造と同様である。
以上の様な構成を有する調節レバー23cは、レバー芯金68bの第二結合部70bに形成された嵌合孔74を、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分の外周面に、締り嵌めにより外嵌固定(圧入)された状態で、該杆状部材17aに組み付けられている。従って、調節レバー23cが揺動すると、該揺動に伴って、該杆状部材17aが該調節レバー23cと一体的に回転する。
又、上述の様に杆状部材17aと調節レバー23cとを組み合わせるのに前後して、該調節レバー23cに対し駆動側カム29cを組み付けている。即ち、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面を、両係合切り欠き75b、75bの両側面同士の間に圧入している。この様に圧入された状態で、両駆動側係合凸部66b、66bの内周面と、両係合切り欠き75b、75bの底面との間には、駆動側カム29cの径方向に関する径方向隙間78が存在している。又、本実施形態の場合、上述の様に圧入された状態で、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と、両係合切り欠き75b、75bの両側面との圧入部の締め代78a、78b{図12(A)参照}の円周方向寸法は、駆動側カム29cの径方向に関して変化しない。尚、図12(A)は、自由状態に於ける、図11の上側の駆動側係合凸部66b(一方の駆動側係合凸部66b)と、図11の上側の係合切り欠き75b(一方の係合切り欠き75b)との関係を模式的に示している。図11の下側の駆動側係合凸部66b(他方の駆動側係合凸部66b)と、図11の下側の係合切り欠き75b(他方の係合切り欠き75b)との関係に就いても同様である。
又、本実施形態の場合も、組み付け状態に於いて、駆動側カム29cの外側面と、レバー芯金68bの第二結合部70aの内側面とは当接(密着)している。
尚、両駆動側係合凸部66b、66bと、両係合切り欠き75b、75bとを、図12(B)に示す様な関係にする事もできる。即ち、図12(B)に示す構造の場合、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面をそれぞれ、駆動側カム29cの中心孔31aの中心軸O31を中心とした放射方向に設けている。一方、両係合切り欠き75b、75bの両側面はそれぞれ、嵌合孔74の中心軸O74(組み付け状態に於ける、駆動側カム29cの中心軸O31)を中心とした放射方向に平行な状態で設けられている。具体的には、図12(B)に示す構造の場合、両係合切り欠き75b、75bのうちの一方(図11の上側)の係合切り欠き75bの円周方向両側面を、図12(B)に示す様に、嵌合孔74の中心軸O74を、一方の係合切り欠き75bに近付く側にオフセットした中心Oを中心とした放射方向に設けている。又、図示は省略するが、両係合切り欠き75b、75bのうちの他方(図11の下側)の係合切り欠き75bの円周方向両側面は、中心軸O74を、該他方の係合切り欠き75bに近付く側にオフセットさせた中心軸Oを中心とした放射方向に設けている。この様な構造の場合にも、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面を、両係合切り欠き75b、75bの両側面同士の間に圧入した状態で、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と、両係合切り欠き75b、75bの両側面との圧入部の締め代78c、78d{図12(B)参照}は、駆動側カム29cの径方向に関して変化しない。
又、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面及び両係合切り欠き75b、75bの両側面の形状は、図12に示した形状に限定されず、該両係合切り欠き75b、75bの両側面同士の間に、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面を、締め代を有する状態で圧入できる各種構造を採用する事ができる。この様な構造として、例えば、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面及び両係合切り欠き75b、75bの両側面のうちの何れか一方の両側面を駆動側カム29cの中心孔31aの中心軸O31(嵌合孔74の中心軸O74)を中心とした放射方向に設けると共に、他方の両側面を、中心軸O31(中心軸O74)を中心とした放射方向で、且つ、該他方の両側面同士の中心角が一方の両側面同士の中心角よりも小さい状態に形成する構造を採用できる。又、一方の両側面を中心軸O31(中心軸O74)を中心とした放射方向に設けると共に、他方の両側面を、該放射方向に対して傾斜した状態で設ける事もできる。
尚、前述した両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面及び両係合切り欠き75b、75bの両側面に関する各構造は、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と両係合切り欠き75b、75bの両側面とのうちの何れか一方の両側面が存在する仮想平面の放射中心(該両側面同士が交差する位置)が、中心軸O31(中心軸O74)と一致しているが、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面(両係合切り欠き75b、75bの両側面)が存在する仮想平面の放射中心を、何れも中心軸O31(中心軸O74)からオフセットさせた構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、好ましくは、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と両係合切り欠き75b、75bの両側面とを、互いに平行な状態に形成する。但し、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と両係合切り欠き75b、75bの両側面とが平行でない構成を採用する事もできる。何れの構成を採用する場合にも、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面を、両係合切り欠き75b、75bの両側面に、締め代を有する状態で圧入できる様にする。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面の円周方向に関する距離を、径方向内側に向かうほど小さくなる状態に形成すると共に、両係合切り欠き75b、75bの両側面同士の、駆動側カム29cの円周方向に関する距離を、該駆動側カム29cの径方向内側に向かうほど小さくなる状態に形成している。この為、駆動側カム29cと、レバー芯金68bとの、該駆動側カム29cの径方向に関する位置決めを、一方の駆動側係合凸部66b(他方の駆動側係合凸部66b)と一方の係合切り欠き75b(他方の係合切り欠き75b)との係合(圧入)により図る事ができる。更に、両駆動側係合凸部66b、66bに作用する力を面で支承できる為、該両駆動側係合凸部66b、66bの損傷を有効に防止できる。
又、本実施形態の場合、両駆動側係合凸部66b、66bの円周方向両側面と、両係合切り欠き75b、75bの両側面との圧入部の締め代78a、78b{図12参照}の円周方向寸法を、駆動側カム29cの径方向に関して変化しない様に構成している。この為、圧入部の圧入応力を、駆動側カム29cの径方向に関して一定にする事ができる(少なくとも、圧入応力の偏りを所定の範囲に収める事ができる)。その他の構造及び作用・効果は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に就いて、図13を参照しつつ説明する。本実施形態のステアリングホイールの位置調節装置を構成する駆動側カム29dは、前述した第1実施形態の場合と同様に、焼結金属製で、杆状部材17a(図4参照)を挿通する為の中心孔31a(図7参照)を有し、全体を略円輪板状としている。又、駆動側カム29bの内側面には、周方向に関する凹凸面である、駆動側カム面33a(図6参照)が形成されている。
又、本実施形態の場合、駆動側カム29dの外側面の径方向外端部のうちの円周方向3箇所位置に、駆動側係合凸部66c、66cを設けている。具体的には、本実施形態の場合、該各駆動側係合凸部66c、66cを、径方向に関して反対となる2箇所位置に設けられた2個の駆動側係合凸部66c、66cと、円周方向に関してこれら両駆動側係合凸部66c、66c同士の中央(両駆動側係合凸部66c、66cから90°ずれた)位置に設けられた1個の駆動側係合凸部66cとにより構成している。別の言い方をすれば、3個の駆動側係合凸部66c、66cを、円周方向に関する位相を90°ずつずらして配置している。尚、該各駆動側係合凸部66c、66cは、例えば、円周方向に関して等間隔(120°間隔)で配置する構成を採用する事もできる。
又、各駆動側係合凸部66c、66cの円周方向両側面はそれぞれ、該円周方向両側面同士の円周方向に関する距離が径方向に関して変化しない状態で形成されている。別の言い方をすれば、各駆動側係合凸部66c、66cの円周方向両側面はそれぞれ、該各駆動側係合凸部66c、66cの円周方向中央部及び駆動側カム29dの中心孔31aの中心軸を含む仮想平面α、αと平行な状態に設けられている。
又、本実施形態の場合も、調節レバー23dを、合成樹脂製のレバー本体部67と、金属製のレバー芯金68cとにより構成している。
レバー本体部67の構造は、第1実施形態の場合と同様である。
又、レバー芯金68cは、第1実施形態の場合と同様に、SPCC等の鋼板を所定形状に打ち抜いた後、略L字状に曲げ成形する事により造られたもので、先半部に設けられた第一結合部69(図7参照)と、基半部に設けられ、本発明の結合部に相当する第二結合部70cとを有する。
第一結合部69の構造は、第1実施形態の場合と同様である。
一方、第二結合部70cは、略円板状であり略中央位置に、本発明のレバー側嵌合孔に相当する嵌合孔74が形成されている。該嵌合孔74の内径寸法は、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分(該嵌合孔74が外嵌される部分)の外径寸法よりも小さい。又、第二結合部70cの外周縁のうち、駆動側カム29dの円周方向に関する3箇所位置で、組み付け状態に於いて、各駆動側係合凸部66c、66cと整合する位置には、該駆動側係合凸部66c、66cと同数(本実施形態の場合3個)の係合切り欠き75c、75cが形成されている。
又、該各係合切り欠き75c、75cの両側面(駆動側カム29dの円周方向に関する両側面)は、該各係合切り欠き75c、75cのうちの駆動側カム29dの円周方向に関する中央部及び嵌合孔74の中心軸を含む仮想平面と平行な状態に設けられている。又、各係合切り欠き75c、75cの両側面同士の距離は、両駆動側係合凸部66c、66cの円周方向両側面同士の距離よりも小さい。又、各係合切り欠き75c、75cの両側面の駆動側カム29dの径方向に関する長さ寸法(各係合切り欠き75c、75cの深さ)は、各駆動側係合凸部66c、66cの円周方向両側面の径方向に関する長さ寸法よりも大きい。
尚、本実施形態の場合も、各係合切り欠き75c、75cの両側面の、駆動側カム29dの径方向に関する外端縁には、断面円弧形のR部76、76が形成されている。この他のレバー芯金68cの構造は、第1実施形態のレバー芯金68の構造と同様である。
以上の様な構成を有する調節レバー23dは、レバー芯金68cの第二結合部70cに形成された嵌合孔74を、杆状部材17aの軸方向一端寄り部分の外周面に締り嵌めにより外嵌固定(圧入)された状態で、該杆状部材17aに組み付けられている。従って、調節レバー23dが揺動すると、該揺動に伴って、該杆状部材17aが該調節レバー23dと一体的に回転する。
又、上述の様に組み付けられた状態で、各駆動側係合凸部66c、66cの円周方向両側面を、各係合切り欠き75c、75cの両側面同士の間に圧入している。この様に圧入された状態で、各駆動側係合凸部66c、66cの内周面と、各係合切り欠き75c、75cの底面との間には、駆動側カム29dの径方向に関する径方向隙間78が存在している。
又、本実施形態の場合も、組み付け状態に於いて、駆動側カム29dの外側面と、レバー芯金68cの第二結合部70cの内側面とは当接(密着)している。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合、駆動側カム29dと、レバー芯金68cとの、該駆動側カム29dの径方向に関する位置決めを、駆動側カム29dの外側面の径方向外端部のうちの円周方向3箇所位置に設けた各駆動側係合凸部66c、66cと、各係合切り欠き75c、75cとの係合(圧入)により図る事ができる。その他の構造及び作用・効果は、前述した第1実施形態の場合と同様である。
本発明を実施する場合に、駆動側カムの外側面に形成した係合凸部(及び係合凸部が係合する係合切り欠き)の個数、円周方向位置、断面形状は、前述した各実施形態の場合に限定されるものではない。
本出願は、2015年10月2日出願の日本特許出願2015−197151に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1、1a ステアリングホイール
2、2a ステアリングギヤユニット
3、3a 入力軸
4、4a タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7、7a 自在継手
8、8a 中間シャフト
9、9a 自在継手
10、10a ハウジング
11 車体
12、12a チルト軸
13、13a 変位ブラケット
14、14a 支持ブラケット
15、15a チルト用長孔
16、16a 通孔
17、17a 杆状部材
18、18a アウタコラム
19、19a インナコラム
20、20a スリット
21、21a 被挟持板部
22、22a 支持板部
23、23a、23b、23c、23d 調節レバー
24、24a ナット
25、25a カム装置
27、27a スラストベアリング
29、29a、29b、29c、29d 駆動側カム
30、30a 被駆動側カム
31、31a 中心孔
32、32a 中心孔
33、33a 駆動側カム面
34、34a 被駆動側カム面
35、35a 駆動側基準面
36、36a 駆動側凸部
37 駆動側係合凸部
38 貫通孔
39、39a 被駆動側基準面
40、40a 被駆動側凸部
41 被駆動側係合凸部
42、42a 駆動側案内斜面
43、43a 被駆動側案内斜面
44、44a 先端面
45、45a 先端面
46 電動モータ
47 アウタシャフト
48 インナシャフト
49 取付板部
50 離脱カプセル
51a、51b 摩擦組立体
52 矩形押圧板
53 頭部
54 雄ねじ部
56 円輪摩擦板
57 チルト用摩擦板
58 テレスコ用摩擦板
59 固定ピン
60 固定ピン
61 スリーブ
62 フランジ部
63 カラー
64 コイルばね
65 係合凸部
66、66a、66b、66c 駆動側係合凸部
67 レバー本体部
68、68a、68b、68c レバー芯金
69 第一結合部
70、70a、70b、70c 第二結合部
71 幅広部
72 幅狭部
73a、73b 係合孔
74 嵌合孔
75、75a、75b、75c 係合切り欠き
76 R部
77 リブ
78 径方向隙間
78a、78b、78c、78d 締め代

Claims (14)

  1. 幅方向に離隔した状態で車体に支持された1対の支持板部に掛け渡される杆状部材と、
    片方の前記支持板部の幅方向外側面から突出した前記杆状部材の部分に設けられ、駆動側カムと被駆動側カムとを有するカム装置と、
    基端部が該駆動側カムに結合された調節レバーと、
    を備えており、
    該調節レバーの回動に伴って、前記カム装置を作動させる事により、前記両支持板部の幅方向の間隔を拡縮して、該両支持板部間に設けられたステアリングコラムを保持した状態と、該ステアリングコラムの保持を解除した状態とを実現する調節レバー組立体であって、
    前記調節レバーの基端部を構成する金属製のレバー芯金が、前記駆動側カムと結合する為の結合部を有しており、該結合部は、幅方向に貫通するレバー側嵌合孔と、前記駆動側カムの円周方向に関する複数箇所の外周縁に形成された係合切り欠きとを有しており、
    前記駆動側カムの幅方向外側面には、前記駆動側カムの円周方向に関して前記各係合切り欠きと整合する位置に、複数個の係合凸部が形成されており、
    該各係合凸部の円周方向両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する前記各係合切り欠きの両側面に締り嵌めにより圧入された状態で、前記駆動側カムの径方向に関する前記各係合凸部の内周面と、前記各係合切り欠きの底面との間に、該駆動側カムの径方向に関する隙間が設けられており、
    前記結合部のレバー側嵌合孔が、前記杆状部材の外周面に締り嵌めで外嵌されており、
    前記駆動側カムの前記径方向に関する隙間は、前記駆動側カムの中心孔の内周面と、前記杆状部材の外周面との間に存在する径方向に関する隙間より大きい、
    調節レバー組立体。
  2. 前記各係合凸部が、該駆動側カムの幅方向外側面のうちの径方向外端部に形成されている、請求項1に記載した調節レバー組立体。
  3. 前記調節レバーが、合成樹脂製のレバー本体を有しており、
    前記レバー芯金が、先半部と基半部とが連続したL字状の金属板製であると共に、該レバー芯金の基半部に、前記結合部が設けられており、
    該レバー芯金の先半部が前記レバー本体にモールドされている、請求項1または2に記載した調節レバー組立体。
  4. 前記レバー芯金の基半部と先半部との連続部の内面にリブが形成されている、請求項3に記載した調節レバー組立体。
  5. 前記各係合切り欠きの両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する該係合切り欠きの中央部及び前記レバー側嵌合孔の中心軸を含む仮想平面と平行な状態に設けられている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  6. 前記各係合切り欠きの両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する該係合切り欠きの中央部及び前記レバー側嵌合孔の中心軸を含む仮想平面と平行ではない状態に設けられており、
    前記各係合切り欠きの両側面同士の、前記駆動側カムの円周方向に関する距離が、該駆動側カムの径方向に関して内側に向かうほど小さくなる状態で形成されている、請求項1〜4のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  7. 自由状態での、前記各係合切り欠きの両側面と前記各係合凸部の円周方向両側面とのうちの何れか一方の両側面が、前記駆動側カムの中心軸を中心とした放射方向に形成されており、他方の両側面が、前記一方の両側面と平行な状態で形成されている、請求項6に記載した調節レバー組立体。
  8. 少なくとも1対の前記係合切り欠きが、前記駆動側カムの径方向に関して対称となる位置関係にある、請求項5〜7のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  9. 少なくとも1対の前記係合切り欠きが、前記駆動側カムの径方向に関して対称となる位置関係にない、請求項5〜7のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  10. 車体に支持される筒状のステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムの軸方向中間部に設けられた変位ブラケットと、
    上部に設けられた取付板部及び該取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、該両支持板部により前記変位ブラケットを幅方向両側から挟む状態で、前記取付板部により車体に対し支持される支持ブラケットと、
    前記1対の支持板部の互いに整合する部分に設けられた1対の車体側通孔と、
    前記変位ブラケットのうちで該両車体側通孔の少なくとも一部と整合する部分に、幅方向に貫通する状態で形成された変位側通孔と、
    前記1対の車体側通孔及び該変位側通孔を幅方向に挿通した杆状部材と、
    該杆状部材の一端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた押圧部と、
    前記杆状部材の他端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられたアンカ部と、
    片方の前記支持板部の幅方向外側面から突出した前記杆状部材の部分に、前記杆状部材に対する軸方向の相対変位を可能に外嵌され、幅方向外側面に被駆動側カム面が形成された被駆動側カムと、該被駆動側カムよりも幅方向外側で前記杆状部材に外嵌され、幅方向内側面に形成された駆動側カム面と前記被駆動側カム面とが係合した駆動側カムとを有し、前記押圧部と前記アンカとの幅方向の間隔を拡縮するカム装置と、
    基端部が前記駆動側カムに結合された調節レバーとを備えた、
    ステアリングホイールの位置調節装置であって、
    前記調節レバーの基端部に、前記駆動側カムと結合する為の結合部が設けられており、
    該結合部は、幅方向に貫通するレバー側嵌合孔と、前記駆動側カムの円周方向に関する複数箇所の外周縁に形成された係合切り欠きとを有しており、
    前記駆動側カムの幅方向外側面には、前記駆動側カムの円周方向に関して前記各係合切り欠きと整合する位置に、複数個の係合凸部が形成されており、
    該各係合凸部の円周方向両側面が、前記駆動側カムの円周方向に関する前記各係合切り欠きの両側面に締り嵌めにより圧入された状態で、前記駆動側カムの径方向に関する前記各係合凸部の内周面と、前記各係合切り欠きの底面との間に、該駆動側カムの径方向に関する隙間が設けられており、
    前記結合部のレバー側嵌合孔が、前記杆状部材の外周面に締り嵌めで外嵌されており、
    前記駆動側カムの前記径方向に関する隙間は、前記駆動側カムの中心孔の内周面と、前記杆状部材の外周面との間に存在する径方向に関する隙間より大きい、
    ステアリングホイールの位置調節装置。
  11. 前記各係合凸部の周囲において、少なくとも前記各係合切り欠きが接する部分には、凹部が形成されている、請求項1〜9のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  12. 前記レバー芯金は、組み付け状態において駆動側カム側となる前記結合部の内側面から、前記組み付け状態において駆動側カムと反対側となる外側面に向けて打ち抜かれ、
    前記結合部の前記組み付け状態において駆動側カムと反対側となる外側の前記レバー側嵌合孔付近の部分には、面押し加工が施される、請求項1〜9、11のうちの何れか1項に記載した調節レバー組立体。
  13. 前記各係合凸部の周囲において、少なくとも前記各係合切り欠きが接する部分には、凹部が形成されている、請求項10に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  14. 前記調節レバーの基端部を構成する金属製のレバー芯金は、組み付け状態において駆動側カム側となる前記結合部の内側面から、前記組み付け状態において駆動側カムと反対側となる外側面に向けて打ち抜かれ、
    前記結合部の前記組み付け状態において駆動側カムと反対側となる外側の前記レバー側嵌合孔付近の部分には、面押し加工が施される、請求項10または13に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
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