JP6308429B2 - 非接触給電装置の機器検知方法及び非接触給電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非接触給電装置の機器検知方法及び非接触給電装置に関するものである。
従来、非接触給電装置には、複数の1次コイルを平面的に配置し、電気機器をどの位置に置いても対向する1次コイルが励磁して電気機器に設けた受電装置の2次コイルに給電することができるフリーレイアウトの非接触給電装置が提案されている。
また、特許文献1では、複数の1次コイルのうち、どの1次コイルに電気機器が配置されたかを検知するための複数の位置検出コイルを1次コイルに対して重ならないように千鳥状に設置する。そして、複数の位置検出コイルを予め定めた固定された順番、かつ、決まった時間それぞれ通電させ、通電された位置検出コイルのその時の端子間電圧によって電気機器が配置されているかどうか判断する。電気機器が配置されたと判断した場合、該位置検出コイルに近接する1次コイルに対して給電のための通電するようにして効率のよい給電を行うようにした非接触給電装置が提案されている。
同様に、特許文献2においても、各1次コイルに対して予め定めた固定された順番かつ決まった時間、マウスの検知をその時々で行っていた。そして、マウスが検知された1次コイルに対して給電のための通電を行い効率のよい給電を行うようにした非接触給電装置が提案されている。
WO2008−32746号公報 特開2009−271846号公報
ところで、上記したフリーレイアウトの非接触給電装置においては、その給電エリア内であればどの位置に配置しても電気機器は給電を受けられる。従って、給電エリアにおいて、電気機器を他の位置に移動しても電気機器は給電が受けられることになる。
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2では、各1次コイルに対して予め定めた固定された順番、かつ、決まった時間を繰り返しながら電気機器の検知をそれぞれ行っている。そのため、給電を受けながら他の位置に電気機器をスライド移動させるとき、そのスライド速度が速い場合、その移動速度に機器検知が追従できず、その時々で機器検知の検出ができない問題が生じる。
その結果、スライド移動中の電気機器への給電が途切れ、給電が途切れることにより電気機器はユーザが意図しない動作をする問題があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、給電を受けながら給電領域内を移動する受電装置に対して途切れることなく給電することができる非接触給電装置の機器検知方法及び非接触給電装置を提供することにある。
上記課題を解決するための非接触給電装置の機器検知方法は、1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記各1次コイルに対する検知判定処理時間を短くするように変更したことを特徴とする。
また、上記構成において、前記短くする検知判定処理時間は、前記受電装置が配置された検知判定された1次コイルから離間した1次コイルに対する個別の検知判定時間を、前記受電装置が配置され検知判定された1次コイルに隣接する1次コイルに対する個別の検知判定時間より短くしたことが好ましい。
また、上記構成において、前記短くする検知判定処理時間は、各1次コイルに対する個別の検知判定精度を下げて個別の検知判定時間を短くしたことが好ましい。
上記課題を解決するための非接触給電装置の機器検知方法は、1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うように変更したことを特徴とする。
また、上記構成において、1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する検知及び判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する検知及び判定よりも優先して行うように変更したことが好ましい。
また、上記構成において、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する検知判定の頻度は、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルの検知判定の頻度よりも多くしたことが好ましい。
また、上記構成において、1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、各1次コイルに対して一斉に前記受電装置が配置されたかを検知した後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うように変更したことが好ましい。
上記課題を解決するための非接触給電装置の機器検知方法は、1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うとともに、前記受電装置が配置された1次コイルに対する検知判定処理時間を短くするように変更したことを特徴とする。
上記課題を解決するための非接触給電装置の機器検知方法は、給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、全ての1次コイルを同時に対応する検知手段にて受電装置の検知をした後に、その各検知手段が同時に検知した検知結果を、予め定めた順番に前記判定手段にて受電装置が配置されているかどうか判定させるようにしたことを特徴とする。
上記課題を解決するための非接触給電装置の機器検知方法は、給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、各1次コイルを複数の組に区分し、各組を予め定めた順番にその組に属する各1次コイルを同時に対応する検知手段にて受電装置の検知を行い、予め定めた順番の組であってその組に属する各検知手段が同時に検知した検知結果を、予め定めた順番に前記判定手段にて受電装置が配置されているかどうか判定させるようにしたことを特徴とする。
上記課題を解決するための非接触給電装置は、給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、前記判定手段が1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定した後、前記各検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御する制御手段を設けたことを特徴とする。
また、上記構成において、前記受電装置からの予め定めた情報を取得する受信手段と、前記判定手段にて前記受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに対して、一定時間、前記給電用高周波電流を通電させる仮給電制御手段と、前記一定時間内に前記受信手段を介して前記受電装置からの予め定めた情報を取得したとき、前記1次コイルへの前記給電用高周波電流の通電を継続させる本給電制御手段とを備え、前記制御手段は、前記仮給電制御手段にて前記給電用高周波電流の通電がされたとき、前記各検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御することが好ましい。
本発明によれば、給電を受けながら給電領域内を移動する受電装置に対して途切れることなく給電することができる。
実施形態の非接触給電装置を説明するための全体斜視図。 同じく、机の天板に設けられた給電装置の正面図。 同じく、給電装置と電気機器の電気的構成を示す電気ブロック回路図。 同じく、電気機器の受電装置の電気ブロック回路図。 同じく、給電回路部を説明するための電気ブロック回路図。 同じく、インバータ回路を説明するための電気回路図。 同じく、A/D変換回路部を説明するための電気ブロック回路図。 同じく、(a)は検知用高周波電流を通電した時の出力電圧の波形図、(b)は給電用高周波電流を通電した時の出力電圧の波形図、(c)は非通電時の出力電圧の波形図。 その他の非接触給電装置の給電回路部を説明するための電気ブロック回路図。
以下、本発明の非接触給電装置を具体化した実施形態を図1〜図8に従って説明する。
図1に示すように、机1の天板2には、非接触給電装置(以下、給電装置という)10が天板2の後側において左右方向に凹設された収容凹部3に収容されている。給電装置10は、天板2に載置された電気機器(以下、機器という)20に対して非接触給電をする。
図2に示すように、給電装置10は筐体11を有している。筐体11は、左右方向に長い直方体の箱体であって、筐体11の上面12は、天板2の収容凹部3に収容されたとき、天板2と同一平面となるように形成されている。
左右方向に長い筐体11内には、複数個(本実施形態では6個)の1次コイルL1が、左右方向に沿って一列に設置されている。ここで、6個の各1次コイルL1をそれぞれ特定する場合、左側から右側に向かって1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、そして、最後の右端を6番目の1次コイルL1という。
筐体11内に左右方向一列に設置された各1次コイルL1は、そのコイル面が上面12と相対向しかつ平行となるように設置されている。そして、筐体11の上面12であって、各1次コイルL1と対向する位置にある領域が給電面13となる。
各1次コイルL1は、1次コイルL1毎に筐体11内に設けられたそれぞれの給電回路部41(図3参照)と接続されている。そして、各1次コイルL1は、対応する給電回路部41にて検知用周波数の検知用高周波電流が通電されて検知用の交番磁界を放射する。また、各1次コイルL1は、対応する給電回路部41にて給電用周波数の給電用高周波電流が通電されて給電用の交番磁界を放射する。
つまり、1次コイルL1から検知用の交番磁界を放射して、当該1次コイルL1の上方位置に機器20が配置されたかどうかの検知が行われる。そして、1次コイルL1の上方位置に機器20が配置されていると、当該1次コイルL1から給電用の交番磁界を放射して機器20に対して非接触給電をする。
機器20は、本実施形態では非接触給電ライトスタンドであって、その基台21の底部内側に2次コイルL2を設けている。2次コイルL2は、そのコイル面が天板2に機器20が配置されたとき、天板2の面(筐体11の上面12)と平行となるように、底部内側において設置されている。従って、機器20を給電面13の上に配置したとき、2次コイルL2のコイル面は、給電面13下側に設置された1次コイルL1のコイル面と平行に対峙する。
そして、機器20が筐体11の給電面13に配置されると、機器20に内設した2次コイルL2は、1次コイルL1が給電用高周波電流に基づいて放射する給電用の交番磁界によって電磁誘導に基づく誘導起電力(2次電力)を発生する。そして、2次コイルL2は、その2次電力に基づいて機器20の負荷(この場合、LED発光素子等)Zを駆動させる。
次に、給電装置10と機器20の電気的構成を図3に従って説明する。
(機器20)
まず、機器20について説明する。図3において、機器20は、給電装置10から2次電力を受電する受電装置としての受電回路25と負荷Zを有している。
受電回路25は、図4に示すように、整流回路26、受電側制御回路27、通信回路28を有している。
整流回路26は、機器20側の2次回路を構成する2次コイルL2と2次側共振コンデンサC2の直列回路が接続されている。2次コイルL2は、1次コイルL1が放射する交番磁界に基づいて2次電力を発生し、その2次電力を整流回路26に出力する。
整流回路26は、1次コイルL1の励磁による電磁誘導にて2次コイルL2に発生した2次電力を直流電圧に変換する。そして、整流回路26は、変換した直流電圧を機器20の負荷Zに供給する。
また、整流回路26が変換した直流電圧は、受電側制御回路27及び通信回路28の駆動源としても利用されている。受電側制御回路27は、マイクロコンピュータよりなり、整流回路26から直流電圧を入力すると、通信回路28に対して機器認証信号ID及び給電要求信号RQを出力する。機器認証信号IDは、給電装置10に対して該給電装置10にて給電を受けられる機器20である旨の認証信号である。給電要求信号RQは、給電装置10に対して給電を要求する要求信号である。
なお、受電側制御回路27は、機器20に設けられた例えば負荷Zを駆動させるための電源スイッチがオフのときには、通信回路28に機器認証信号ID及び給電要求信号RQを出力しないようにしてもよい。さらに、受電側制御回路27は、同受電側制御回路27の判断で給電を休止したいと判断したときには、機器認証信号ID及び給電要求信号RQを出力しないようにしてもよい。例えば、機器20がノートパソコンのような場合、給電状態が続いていてノートパソコン側で電力を消費しない動作を実行しているときに機器認証信号ID及び給電要求信号RQを生成しないようにしてもよい。
通信回路28は、受電側制御回路27から出力された機器認証信号ID及び給電要求信号RQを、2次コイルL2を介して給電装置10に送信する回路である。給電装置10に送信する機器認証信号ID及び給電要求信号RQは、複数ビットからなる2値化(ハイレベル・ロウレベル)された信号であって、その2値化された信号を、2次側共振コンデンサC2と整流回路26とを接続する受電線に出力する。
受電線に2値化された信号が出力されると、給電用周波数にて駆動励磁されている1次コイルL1の通電による電磁誘導にて2次コイルL2に流れる2次電流の振幅が2値化された信号に対応して変化する。
この給電用周波数の2次電流の振幅変化よって、2次コイルL2が放射する磁界が変化し、その変化した磁界は1次コイルL1に電磁誘導として伝搬し、1次コイルL1に流れる1次電流の振幅を変化させる。
つまり、2値化された信号(機器認証信号ID及び給電要求信号RQ)によって、2次コイルL2の両端子間を流れる給電用周波数の2次電流は、振幅変調される。そして、その振幅変調された給電用周波数の2次電流の磁束は、1次コイルL1に送信信号として伝搬される。
(給電装置10)
次に、給電装置10について説明する。図3に示すように、給電装置10は、共通ユニット部30と6個の1次コイルL1毎に設けられた給電回路部41からなる給電ユニット部40を有している。
(共通ユニット部30)
共通ユニット部30は、電源回路31、給電ユニット部40を統括制御するシステム制御部32、各種データを記憶するメモリ33を備えている。
(電源回路31)
電源回路31は、整流回路及びDC/DCコンバータを有し、外部から商用電源を入力して整流回路にて整流する。電源回路31は、整流した直流電圧をDC/DCコンバータにて所望の電圧に変換した後、その直流電圧Vddを駆動電源としてシステム制御部32、メモリ33及び給電ユニット部40に出力する。
(システム制御部32)
システム制御部32は、マイクロコンピュータよりなり、給電ユニット部40を制御する。すなわち、システム制御部32は、マイクロコンピュータの制御プログラムに従って、6個の1次コイルL1毎に設けられた給電回路部41を統括制御する。
システム制御部32は、各給電回路部41に対して実行する機器検知モード及び給電モードを有する。
(機器検知モード)
機器検知モードは、システム制御部32が、各給電回路部41の1次コイルL1上に機器20(受電装置の2次コイルL2)が配置されているかどうか検知するモードであって、第1検知モードと第2検知モードの2つがある。
(第1検知モード)
第1検知モードは、全ての1次コイルL1上に機器20が配置されていなときに実行するモードである。第1検知モードは、全ての1次コイルL1について予め定めた固定された順番でかつそれぞれ同一の時間だけ個別に検知用高周波電流を通電させて機器20を検知するモードである。ここで、予め定めた固定された順番とは、図2において、左端の1番目の1次コイルL1から右に2番目、3番目、4番目、5番目、右端の6番目の1次コイルL1に移る。そして、6番目の1次コイルL1が終わると、1番目の1次コイルL1に戻りそれを繰り返す順番である。
つまり、第1検知モードは、一定周期で各1次コイルL1(給電回路部41)について同一の時間を使って個別に検知が行われて全ての1次コイルL1の検知が一巡すると、再び、同じ検知の動作を繰り返す。
そして、システム制御部32は、第1検知モードにおいて取得した各1次コイルL1における検知結果を入力して、検知した順番に機器20が配置されているかどうか判定をする。システム制御部32は、6個の1次コイルの少なくとも1つに機器20が配置されると、第2検知モードに移り、第2検知モードに従って各給電回路部41を制御するとともに、機器20が配置された1次コイルL1に対して給電モードを実行する。
(第2検知モード)
第2検知モードは、上記した第1検知モードと相違して、各1次コイルL1の検知を行う順番を機器20が配置されている1次コイルL1に応じて変更して行う。つまり、システム制御部32は、判定によって機器20が配置されている1次コイルL1に隣接している1次コイルL1がどれかを特定する。そして、第2検知モードは、機器20が配置されている1次コイルL1に隣接していると特定した1次コイルL1ほど、優先的に検知を行う。
例えば、図2に示す3番目の1次コイルL1に機器20が配置されたとすると、3番目の1次コイルL1に隣接する1次コイルL1は、左側に位置する2番目の1次コイルL1と右側に位置する4番目の1次コイルL1である。そして、3番目の1次コイルL1から離間した1次コイルL1は、1番目、5番目、6番目の1次コイルL1である。なお、6番目の1次コイルL1は、3番目の1次コイルL1から最も離間した1次コイルL1である。
この場合、3番目の1次コイルL1に機器20が配置されていると判定すると、2番目の1次コイルL1、次に4番目の1次コイルL1について検知を行う。つまり、3番目の1次コイルL1に隣接している2番目と4番目の1次コイルL1について優先的に検知を行う。
続いて、1番目の1次コイルL1について検知を行った後、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1の検知に戻る。3番目の1次コイルL1の検知が済むと、再び、2番目の1次コイルL1、次に4番目の1次コイルL1について検知を行う。つまり、2番目、3番目、4番目の1次コイルL1について検知の頻度を多くしている。
続いて、5番目の1次コイルL1について検知を行った後、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1の検知に戻る。3番目の1次コイルL1の検知が済むと、再び、2番目の1次コイルL1、次に4番目に1次コイルL1について検知を行う。つまり、2番目、3番目、4番目の1次コイルL1について検知の頻度をさらに多くしている。
そして最後に、6番目の1次コイルL1について検知を行って全ての1次コイルL1の検知が一巡した後、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1について検知に戻り、以後、機器20の配置が変わらない限り、同様な順番で検知を繰り返す。
そして、システム制御部32は、第2検知モードにおいて取得した各1次コイルL1における検知結果を入力して、検知した順番に機器20が配置されているかどうか判定をする。
このようにして、システム制御部32は、3番目の1次コイルL1上に配置された機器20が他の1次コイルL1に移動配置されているかどうか判定する。そして、例えば、システム制御部32は、隣接する4番目の1次コイルL1に機器20が移動配置されると、4番目の1次コイルL1について給電モードを実行する。
このとき、システム制御部32は、4番目の1次コイルL1に隣接している1次コイルL1がどれか(この場合、3番目と5番目)を特定する。そして、第2検知モードは、同様に、機器20が配置されている4番目の1次コイルL1に応じた各1次コイルL1の検知順番を変更し、4番目の1次コイルL1に隣接していると特定した1次コイルL1ほど、優先的に検知を行う。
なお、第2検知モードでは、機器20が配置されている1次コイルL1に対しては給電用高周波電流を通電させた状態で、該1次コイルL1に機器20が配置されているかどうかの検知を行っている。これは、検知のために給電を停止させることなく、給電を継続させる必要があるからである。
また、第2検知モードでは、機器20が配置されている1次コイルL1に隣接した1次コイルL1については、検知用及び給電用のいずれの高周波電流も通電させない状態で、該1次コイルL1に機器20が配置されたかどうかの検知を行っている。これは、給電用高周波電流が通電されている1次コイルL1が放射する交番磁界が、給電を受けている2次コイルL2を経由して隣接の当該1次コイルL1に鎖交することによって、当該1次コイルL1に流れる電流を利用している。
さらに、第2検知モードでは、機器20が配置されている1次コイルL1から離間した1次コイルL1については、検知用高周波電流を通電させた状態で、該1次コイルL1に機器20が配置されたかどうかの検知を行っている。
従って、第2検知モードにおいては、3つの異なった検知条件での得られた検知結果はそれぞれ異なる。その結果、システム制御部32は、3つの異なった検知条件での検知結果について、それぞれ対応する異なった基準値(第1〜第3基準値K1〜K3)と比較して機器20が配置されているかどうか判定するようにしている。
また、第2検知モードでは、機器20が配置された3番目の1次コイルL1から離間した1番目、5番目、6番目の1次コイルL1についての個別の検知判定処理時間を、2番目、3番目、4番目の1次コイルL1の個別の検知判定処理時間より短くしている。
これは、第2検知モードにおいて、全ての1次コイルL1についてその検知が一巡するのに要する時間を短くするためである。
(給電モード)
給電モードは、システム制御部32が各給電回路部41に対して1次コイルL1に給電用高周波電流を通電させるモードであって、仮給電知モードと本給電モードの2つがある。
(仮給電モード)
仮給電モードは、第1検知モードにおいて1次コイルL1に機器20が配置されたと判定されたとき、当該1次コイルL1に対して、一定時間だけ給電用高周波電流を通電させるモードである。通電する一定時間は、機器20から機器認証信号ID及び給電要求信号RQが取得でき、その取得した機器認証信号ID及び給電要求信号RQの内容を判定するに要する時間である。つまり、仮給電モードは、機器20の受電側制御回路27を一時駆動させて機器認証信号ID及び給電要求信号RQを出力させるに要する駆動電源を供給するモードである。
なお、システム制御部32は、第1検知モードにて検知判定されて仮給電モードになると、第1検知モードから第2検知モードとなる。
(本給電モード)
本給電モードは、仮給電モード時に取得した機器20から機器認証信号ID及び給電要求信号RQの内容が給電を受けることができる機器20であって給電を要求している内容のとき、当該1次コイルL1への給電用高周波電流の通電を継続させるモードである。つまり、本給電モードになると、機器20への非接触給電が開始される。
(メモリ33)
メモリ33は、不揮発性メモリであって、システム制御部32が各種処理動作を行う際に使用する各種のデータを記憶している。また、メモリ33は、6個の各1次コイルL1についての記憶領域が割り当てられていて、その割り当てられた記憶領域にはその時々の1次コイルL1の情報がそれぞれ記憶されるようになっている。
(給電ユニット部40)
給電ユニット部40は、図3に示すように、各1次コイルL1に対して設けられた複数(6個)の給電回路部41から構成されている。そして、各給電回路部41は、システム制御部32との間でデータの授受を行い、システム制御部32にて制御されている。
各給電回路部41は、その回路構成が同じであるため説明の便宜上、1つの給電回路部41について、図5に従って説明する。
(給電回路部41)
図5に示すように、給電回路部41は、インバータ回路42、ドライブ回路43、電流検出回路44、機器検知回路45、A/D変換回路部46及び信号抽出回路47を有している。
(インバータ回路42)
図6に示すように、インバータ回路42は、公知のハーフブリッジ回路である。インバータ回路42は、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbを直列に接続した分圧回路と、この分圧回路に対して、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbを直列に接続した直列回路からなる駆動回路が並列に接続されている。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、本実施形態では、NチャネルMOSFETにて構成されている。
そして、第1コンデンサCaと第2コンデンサCbの接続点N1と、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの接続点N2との間に、給電装置10側の1次回路を構成する1次コイルL1と1次側共振コンデンサC1の直列回路が接続される。
図6に示すように、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbの各ゲート端子には、ドライブ回路43から駆動信号PSa,PSbが入力される。第1及び第2パワートランジスタQa,Qbは、そのゲート端子にそれぞれ入力される駆動信号PSa,PSbに基づいて交互にオンオフされる。これによって、1次コイルL1を通電する高周波電流が生成される。そして、1次コイルL1は、この高周波電流の通電により、交番磁界を放射する。
(ドライブ回路43)
ドライブ回路43は、システム制御部32から1次コイルL1に流す高周波電流の周波数を制御する制御信号CTを入力し、第1及び第2パワートランジスタQa,Qbのゲート端子にそれぞれ出力する駆動信号PSa,PSbを生成する。つまり、図5に示すように、ドライブ回路43は、制御信号CTに基づいて第1及び第2パワートランジスタQa,Qbを交互にオンオフさせて、1次コイルL1に流す高周波電流の周波数を設定する駆動信号PSa,PSbを生成する。
駆動信号PSa,PSbは、第1パワートランジスタQaと第2パワートランジスタQbが同時にオンしないようにデットタイムを持たせている。また、第2パワートランジスタQbについては、オフ時間とオン時間を同じで一定にし、第1パワートランジスタQaについては、オン時間を短くしその分オフ時間を長くしている。
ここで、システム制御部32からの制御信号CTは、1次コイルL1を通電する高周波電流の周波数を決定するデータ信号である。
第1検知モードにおいては、システム制御部32は、機器検知のために検知用高周波電流にて1次コイルL1を通電させるための制御信号CTを出力する。従って、第1検知モードにおいては、ドライブ回路43は、機器検知のための検知用周波数の制御信号CTがそれぞれシステム制御部32から出力される。
一方、給電モードにおいては、システム制御部32は、給電のための給電用高周波電流にて1次コイルL1を通電させるための制御信号CTを出力する。従って、給電モードにおいては、ドライブ回路43は、給電のための給電用周波数の制御信号CTがそれぞれシステム制御部32から出力される。
ちなみに、システム制御部32は、ある1次コイルL1に対して給電モードを実行しているとき、第2検知モードを実行している。つまり、第2検知モードにおいて、システム制御部32は、給電モードで制御している給電回路部41に対して給電用高周波電流を継続して生成させるための制御信号CTをドライブ回路43に出力する。
また、第2検知モードにおいて、システム制御部32は、給電中の1次コイルL1に隣接している1次コイルL1の給電回路部41に対して給電用及び検知用のいずれの高周波電流も生成させない制御信号CTをドライブ回路43に出力する。
さらに、第2検知モードにおいて、システム制御部32は、給電中の1次コイルL1から離間している1次コイルL1の給電回路部41に対して検知用高周波電流を生成させる制御信号CTをドライブ回路43に出力する。
なお、給電用周波数は、給電面13に機器20が載置された時、機器20側のインダクタンス成分及びキャパシタンス成分で決まる共振周波数としている。一方、検知用周波数は、給電面13に機器20が載置されていない時、給電装置10側の1次回路のインダクタンス成分及びキャパシタンス成分で決まる共振周波数に基づいた周波数としている。ちなみに、これら給電用周波数及び検知用周波数は、予め試験、実験、計算等で求められている。
(電流検出回路44)
電流検出回路44は、1次コイルL1の一方の端子とインバータ回路42の間に設けられ、1次コイルL1に流れるその時々の1次電流を検出し、電流検出信号SG1として出力する。つまり、電流検出回路44は、検知用又は給電用高周波電流が1次コイルL1に通電されると、電流検出信号SG1を出力する。
また、当該1次コイルL1が検知用及び給電用のいずれの高周波電流も通電されていない状態であって隣接する1次コイルL1に給電用高周波電流が通電されている場合には、当該1次コイルL1に1次電流が流れる。これは、給電用高周波電流で通電されている1次コイルL1の交番磁界が、給電を受けている2次コイルL2を経由して非通電状態の1次コイルL1に鎖交して流れる電流である。
従って、電流検出回路44は、当該1次コイルL1が検知用及び給電用のいずれの高周波電流も通電されていない状態でも隣接する1次コイルL1に給電用高周波電流が通電されている場合には、電流検出信号SG1を出力する。
(機器検知回路45)
機器検知回路45は、電流検出回路44と接続されている。機器検知回路45は、電流検出回路44が検出した電流検出信号SG1を入力し、電流検出信号SG1に相対した出力電圧Vsに変換する。機器検知回路45は、包絡線検波回路を含み、電流検出回路44の電流検出信号SG1を同包絡線検波回路にて検波する。つまり、機器検知回路45(包絡線検波回路)は、電流検出信号SG1から該電流検出信号SG1の外側を包んだ包絡線波形信号(出力電圧Vs)を生成しA/D変換回路部46に出力する。
ちなみに、1次コイルL1が間欠的(一定時間)に検知用高周波電流が通電されているときには、出力電圧Vsは、図8(a)に実線又は破線で示すような波形となる。そして、図8(a)に実線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されていないときの波形を示し、図8(a)に破線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されているときの波形を示す。この出力電圧Vsの波形が機器20の有無によって相違することは、予め実験、試験等で求められている。
従って、出力電圧Vsが、図8(a)に示す第1基準値K1未満のとき当該1次コイルL1に機器20が配置されていることがわかる。なお、第1基準値K1は、予め試験、実験、計算等で求められている。
また、1次コイルL1に給電用高周波電流が通電されているときには、出力電圧Vsは、図8(b)に実線又は破線で示すような波形となる。そして、図8(b)に実線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されていないときの波形を示し、図8(b)に破線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されているときの波形を示す。この出力電圧Vsの波形が機器20の有無によって相違することは、予め実験、試験等で求められている。
従って、出力電圧Vsが、図8(b)に示す第2基準値K2より大きいとき当該1次コイルL1に機器20が配置されていることがわかる。なお、第2基準値K2は、予め試験、実験、計算等で求められている。
さらに、給電用高周波電流が通電されている1次コイルL1に隣接した1次コイルL1であって、検知用及び給電用のいずれの高周波電流も通電されていないときには、出力電圧Vsは、図8(c)に実線又は破線で示すような波形となる。そして、図8(c)に実線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されていないときの波形を示し、図8(c)に破線で示す出力電圧Vsの波形は、機器20は配置されているときの波形を示す。この出力電圧Vsの波形が機器20の有無によって相違することは、予め実験、試験等で求められている。
従って、出力電圧Vsが、図8(c)に示す第3基準値K3より大きいとき当該1次コイルL1に機器20が配置されていることがわかる。なお、第3基準値K3は、予め試験、実験、計算等で求められている。
なお、第1〜第3基準値K1〜K3は、第2基準値K2が最も大きく、次に第1基準値K1が大きく、第3基準値K3が最も小さな値となり、これは予め試験、実験、計算等で証明されている。
(A/D変換回路部46)
図7に示すように、A/D変換回路部46は、低速A/D変換部51と高速A/D変換部52を有している。低速A/D変換部51と高速A/D変換部52は、システム制御部32からの選択信号SLによっていずれか一方が選択制御されるようになっている。
低速A/D変換部51は、第1のA/D変換回路51aと第1の平均化回路51bを有している。第1のA/D変換回路51aは、機器検知回路45からの出力電圧Vsをシステム制御部32からの複数回のサンプリング信号SPに応答して時系列にサンプリングする。そして、第1のA/D変換回路51aは、時系列にサンプリングした出力電圧Vsのその時々の複数個の出力電圧Vsをデジタル値に変換して第1の平均化回路51bに出力する。
第1の平均化回路51bは、出力電圧Vsが時系列にサンプリングされ、デジタル変換された複数のデジタル値の平均値DSを求める演算回路である。第1の平均化回路51bは、その求めた平均値DSをシステム制御部32に出力する。
一方、高速A/D変換部52は、第2のA/D変換回路52aと第2の平均化回路52bを有している。第2のA/D変換回路52aは、機器検知回路45からの出力電圧Vsをシステム制御部32からの複数回のサンプリング信号SPに応答して時系列にサンプリングする。そして、第2のA/D変換回路52aは、時系列にサンプリングした出力電圧Vsのその時々の複数個の出力電圧Vsをデジタル値に変換して第2の平均化回路52bに出力する。
第2の平均化回路52bは、出力電圧Vsが時系列にサンプリングされ、デジタル変換された複数のデジタル値の平均値DSを求める演算回路である。第2の平均化回路52bは、その求めた平均値DSをシステム制御部32に出力する。
ここで、第1のA/D変換回路51aと第2のA/D変換回路52aは、その精度を異にしている。例えば、第1のA/D変換回路51aは、機器検知回路45からの出力電圧Vsを16ビットのデジタル値に変換するのに対して、第2のA/D変換回路52aは、機器検知回路45からの出力電圧Vsを8ビットのデジタル値に変換する。
つまり、第1のA/D変換回路51aは、第2のA/D変換回路52aよりも精度高いデジタル変換ができるけれど変換処理に時間を要す。反対に、第2のA/D変換回路52aは、第1のA/D変換回路51aよりも精度が劣るけれど変換処理時間は短い。
さらに加えて、第1の平均化回路51bと第2の平均化回路52bも、その精度を異にしている。例えば、第1の平均化回路51bは、4個のサンプリングしたデジタル値から平均値DSを求めるに対して、第2の平均化回路52bは、2個のサンプリングしたデジタル値から平均値DSを求める。
つまり、第1の平均化回路51bは、第2の平均化回路52bよりも精度高い平均値を取得できるけれど演算処理に時間を要す。反対に、第2の平均化回路52bは、第1の平均化回路51bよりも精度が劣るけれど演算処理時間は短い。
従って、システム制御部32は、低速A/D変換部51を選択制御すれば、高精度な平均値DSを取得できるけれどその平均値DSを取得するのに時間を要する。一方、システム制御部32は、高速A/D変換部52を選択制御すれば、取得する平均値DSの精度は劣るけれどその平均値DSを短時間に取得できる。
システム制御部32は、低速A/D変換部51又は高速A/D変換部52からの平均値DSを検知結果として入力し、その平均値DSに基づいて該給電回路部41の1次コイルL1上に機器20(2次コイルL2)が配置されたどうか判定する。
ちなみに、1次コイルL1に検知用高周波電流が通電されている場合であって機器20が配置されていない時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(a)に実線で示すように、予め定めた第1基準値K1以上の値となる。反対に、1次コイルL1に検知用高周波電流が通電されている場合であって機器20が配置されている時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(a)に破線で示すように、予め定めた第1基準値K1未満の値となる。
また、1次コイルL1に給電用高周波電流が通電されている場合であって機器20が配置されていない時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(b)に実線で示すように、予め定めた第2基準値K2以上の値となる。反対に、1次コイルL1に給電用高周波電流が通電されている場合であって機器20が配置されている時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(b)に破線で示すように、予め定めた第2基準値K2未満の値となる。
さらに、隣接の1次コイルL1が給電用高周波電流で通電されている状態では、当該1次コイルL1に検知用及び給電用の高周波電流がいずれも通電させない。
この場合、機器20が配置されていない時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(c)に実線で示すように、予め定めた第3基準値K3未満の値となる。反対に、機器20が配置されている時は、当該1次コイルL1の1次電流に基づく出力電圧Vs(平均値DS)は、図8(c)に破線で示すように、予め定めた第3基準値K3以上の値となる。
(信号抽出回路47)
信号抽出回路47は、電流検出回路44と接続されている。信号抽出回路47は、1次コイルL1を給電用高周波電流で通電している間、電流検出回路44からその時の1次コイルL1の1次電流(電流検出信号SG1)を入力する。そして、信号抽出回路47は、給電面13に載置された機器20の2次コイルL2から送信された振幅変調された送信信号を、電流検出回路44を介して入力する。
信号抽出回路47は、入力した送信信号から機器認証信号ID及び給電要求信号RQを抽出する。信号抽出回路47は、送信信号から機器認証信号ID及び給電要求信号RQの両信号を抽出した時、システム制御部32に許可信号ENを出力する。そして、システム制御部32は、許可信号ENを出力した信号抽出回路47の給電回路部41に対して、仮給電モードから本給電モードを実行する。
ちなみに、信号抽出回路47は、機器認証信号ID及び給電要求信号RQのいずれか一方しか抽出しなかった時、又は、両信号とも抽出しなかった時には、システム制御部32に許可信号ENを出力しない。
次に、上記のように構成した非接触給電装置10の作用について説明する。
(第1検知モード)
今、給電装置10の給電面13に機器20が配置されていない状態では、システム制御部32は、第1検知モードとなり、機器20の配置を待つ。このとき、システム制御部32は、各給電回路部41のA/D変換回路部46に対して低速A/D変換部51を選択する選択信号SLを出力する。
第1検知モードにおいて、システム制御部32は、予め定めた固定された順番でかつそれぞれ一定時間だけ個別に検知用高周波電流を通電させて機器20を検知する。
従って、1番目から順に6番目の1次コイルL1までの機器20に対する配置の検知が一巡すると、再び、1番目から順に6番目の1次コイルL1の機器20に対する配置の検知を繰り返す検知が行われる。
そのため、システム制御部32は、順番に各給電回路部41(ドライブ回路43)に検知用高周波電流を生成させるための制御信号CTを出力する。各給電回路部41(インバータ回路42)は、検知用高周波電流を対応する1次コイルL1にそれぞれ通電する。各1次コイルL1が順番に検知用高周波電流が通電されることによって、各機器検知回路45は、選択されている低速A/D変換部51に出力電圧Vsを出力する。
各低速A/D変換部51は、システム制御部32からのサンプリング信号SPに応答し、機器検知回路45からの出力電圧Vsを時系列に4個サンプリングする。各低速A/D変換部51(第1のA/D変換回路51a)は、サンプリングした4個の出力電圧Vsを16ビットのデジタル値に変換する。そして、各低速A/D変換部51(第1の平均化回路51b)は、その4個のデジタル値の平均値DSを演算し、その平均値DSを検知結果としてシステム制御部32に出力する。
システム制御部32は、予め定めた固定された順番でかつ一定のタイミングで入力されてくる各給電回路部41からの検知結果(平均値DS)と第1基準値K1とを順番に比較判定をしていく。つまり、システム制御部32は、検知結果(平均値DS)が第1基準値K1以上のとき、機器20は配置されていないと判定し、反対に、検知結果(平均値DS)が第1基準値K1未満のとき、機器20は配置されていると判定する。
従って、各1次コイルL1に機器20が配置されない場合は、システム制御部32は、何れか1つの1次コイルL1に機器20が配置されるまで、各給電回路部41に対して上記制御を繰り返す。
(第2検知モードと給電モード)
そして、システム制御部32は、例えば3番目の1次コイルL1に機器20が配置されていると判定すると、3番目の1次コイルL1の給電回路部41に対して仮給電のための制御を行う。システム制御部32は、給電回路部41(ドライブ回路43)に給電用高周波電流を生成させるための制御信号CTを出力する。給電回路部41(インバータ回路42)は、給電用高周波電流を対応する3番目の1次コイルL1に通電する。
また、システム制御部32は、第1検知モードから第2検知モードに移る。ここで、第2検知モードを実行するに前に、システム制御部32は第2検知モードのための前処理を行う。
この前処理において、システム制御部32は、仮給電を行う3番目の1次コイルL1に隣接する1次コイルL1が左側に位置する2番目の1次コイルL1と右側に位置する4番目の1次コイルL1であると特定する。加えて、システム制御部32は、仮給電を行う3番目の1次コイルL1から離間した1次コイルL1が1番目、5番目、6番目の1次コイルL1と特定するとともに、6番目の1次コイルL1が3番目の1次コイルL1から最も離間した1次コイルL1と特定する。
特定が終了すると、システム制御部32は、3番目、2番目、4番目の1次コイルL1に対応する各給電回路部41のA/D変換回路部46に対して低速A/D変換部51を選択する選択信号SLを出力する。そして、システム制御部32は、3番目の1次コイルL1に隣接する2番目、4番目の1次コイルL1に対応する給電回路部41に対して高周波電流を生成しない制御信号CTを出力し、当該1次コイルL1を非通電の状態にする。
一方、システム制御部32は、1番目、5番目、6番目の1次コイルL1に対応する各給電回路部41のA/D変換回路部46に対して高速A/D変換部52を選択する選択信号SLを出力する。そして、システム制御部32は、3番目の1次コイルL1から離間した1番目、5番目、6番目の1次コイルL1に対応する各給電回路部41に対して検知用高周波電流を生成させる準備をする。
上記前処理が完了すると、システム制御部32は、第2検知モードの検知処理動作を開始する。そして、第2検知モードでは、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1に隣接していると特定した1次コイルL1ほど、優先的に検知を行う。
まず、2番目の1次コイルL1、次に4番目の1次コイルL1について検知を行う。続いて、1番目の1次コイルL1について検知を行った後、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1の検知に戻る。3番目の1次コイルL1の検知が済むと、再び、2番目の1次コイルL1、次に4番目に1次コイルL1について検知を行う。
続いて、5番目の1次コイルL1について検知を行った後、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1の検知に戻る。3番目の1次コイルL1の検知が済むと、再び、2番目の1次コイルL1、次に4番目に1次コイルL1について検知を行う。
そして最後に、6番目の1次コイルL1について検知を行って検知が一巡すると、機器20が配置されている3番目の1次コイルL1について検知に戻り、以後、機器20の配置が変わらない限り、同様な順番で検知を繰り返す。
このとき、システム制御部32は、その時々で各1次コイルL1における検知が行われる毎に、各1次コイルL1に対応する給電回路部41から検知結果である平均値DSを入力する。そして、システム制御部32は、各1次コイルL1の検知条件に応じた第1〜第3基準値K1〜K3を使って機器20が配置されているかどうかの判定を行っていく。
つまり、2番目、3番目、4番目の1次コイルL1について、優先的に検知及び判定しかつ検知及び判定の頻度を多くしている。
詳述すると、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡する時間内で機器20が移動する確率の高い位置(1次コイルL1)、即ち隣接する1次コイルL1を優先的に検知しかつ検知の頻度を多くしている。
換言すると、第1検知モードのように、全ての1次コイルL1の検知及び判定について予め定めた固定された順番で検知及び判定が行われるのに対し、第2検知モードは、機器20が配置された1次コイルL1に応じて検知及び判定の順番を変更している。
しかも、第1検知モードのように、全ての1次コイルL1の検知及び判定について一巡する際、各1次コイルL1は1回の検知及び判定行われるのに対し、第2検知モードは、隣接する1次コイルL1を検知及び検知を3回行った。これは、第2検知モードでは、機器20の移動に追従できるように、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡する時間内において、機器20が移動する確率の高い隣接した1次コイルL1を優先的に機器20の検知及び判定が数多く行われる。
つまり、従来のように予め定めた固定された順番で各1次コイルL1の検知等を行う場合、機器20が素早く移動した時、全ての1次コイルL1について検知等が一巡し、再び新たな検知等が行われるまで、機器20は移動先で給電を受けることができない。
例えば、機器20が3番目から2番目の1次コイルL1上に移動するとき、2番目の1次コイルL1への移動途中では、3番目の1次コイルL1から機器20(2次コイルL2)から給電を受けることはできる。しかし、機器20が2番目の1次コイルL1上に正対したとき、3番目の1次コイルL1から給電を受けることはできない。
しかも、2番目の1次コイルL1における検知等は、全ての1次コイルL1について検知等が一巡するまで検知が行われない。従って、2番目の1次コイルL1について検知及び判定が行われるまで、機器20(2次コイルL2)は、2番目の1次コイルL1から給電を受けることはできない。すなわち、給電が途切れる状態となる。
これに対して、第2検知モードでは、機器20が3番目から2番目の1次コイルL1上に移動するとき、2番目の1次コイルL1への移動途中では、3番目の1次コイルL1から機器20(2次コイルL2)から給電を受けることはできる。しかしも、隣接する2番目の1次コイルL1の検知等は、全ての1次コイルL1について検知等が一巡するまでに優先的に3回行われ、検知等が行われる時間間隔が短い。
従って、機器20が3番目から2番目の1次コイルL1上に移動途中において、2番目の1次コイルL1上に機器20が配置される検知及び判定が行われる。その結果、機器20(2次コイルL2)は、2番目の1次コイルL1に移動し正対して配置される前から、2番目の1次コイルL1から給電を受けることはできる。
これによって、第2検知モードにおいて、機器20が隣接する1次コイルL1に移動しても、移動途中で給電が途切れることはない。
しかも、第2検知モードにおいて、3番目(給電中)の1次コイルL1から離間した1番目、5番目、6番目の1次コイルL1の給電回路部41のA/D変換回路部46は、高速A/D変換部52を選択した。
つまり、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡する時間内で機器20が移動する確率の低い位置(1次コイルL1)、即ち、給電中の1次コイルL1から離間した1次コイルL1の検知及び判定の処理時間を短くしている。換言すれば、全ての1次コイルL1における検知及び判定を一巡させるのに要する時間を短くした。
従って、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡する時間内で機器20は移動する確率の高い位置(1次コイルL1)の検知等が行われる時間間隔をさらに短くすることができ、移動途中での給電の途切れを防止することができる。
なお、機器20が2つの1次コイルL1を跨いで配置された場合、その2つの両側の1次コイルL1が隣接する1次コイルL1となる。例えば、3番目の1次コイルL1と4番目の1次コイルL1とに跨いで機器20(2次コイルL2)が配置される場合である。
この場合、3番目と4番目の1次コイルL1は、給電用高周波電流が通電される。一方、2番目と5番目の1次コイルL1は、隣接する1次コイルL1となって非通電状態で機器20の配置の検知が行われる。また、1番目と6番目の1次コイルL1は、離間した1次コイルL1となって検知用高周波電流が通電されて検知が行われる。
そして、3番目と4番目の1次コイルL1についての検知の後に、2番目、5番目の1次コイルL1についての検知が行われ、次に1番目の1次コイルL1についての検知が行われる。続いて、3番目と4番目の1次コイルL1についての検知に戻った後に、2番目、5番目の1次コイルL1についての検知が行われる。そして、最後に、6番目の1次コイルL1について検知を行って検知が一巡する。以後、機器20の配置が変わらない限り、同様な順番で検知を繰り返す。
次に、上記のように構成した実施形態の効果を以下に記載する。
(1)上記実施形態によれば、各1次コイルL1の少なくとも1つに機器20が配置されると、機器20が配置された1次コイルL1に応じて検知及び判定の順番を変更し、隣接した1次コイルL1を優先的に検知及び判定するようにした。
従って、給電中の1次コイルL1から機器20が移動する確率の高い位置にある隣接する1次コイルL1に移動しても、その移動を検知及び判定でき、移動途中で給電が途切れることはない。
(2)上記実施形態によれば、全ての1次コイルL1の検知及び判定について一巡する際、給電中の1次コイルL1及び給電中の1次コイルL1に隣接する1次コイルL1の検知及び検知を3回行い、検知頻度を多くした。
従って、隣接する1次コイルL1の検知及び検知が行われる時間間隔を短くすることができ、機器20が隣接する1次コイルL1に移動しても、その移動を検知及び判定でき、移動途中で給電が途切れることはない。
(3)上記実施形態によれば、給電中の1次コイルL1から機器20が移動する確率の低い位置にある離間した1次コイルL1の給電回路部41に設けたA/D変換回路部46を高速A/D変換部52を選択した。そして、機器20が移動する確率の低い位置にある離間した1次コイルL1の検知及び判定処理時間を短くして、機器20が移動する確率の高い位置にある1次コイルL1の検知及び判定が行われる時間間隔をさらに短くした。つまり、全ての1次コイルL1における検知及び判定を一巡させるのに要する時間を短くした。
従って、隣接する1次コイルL1の検知及び検知が行われる時間間隔を短くすることができ、機器20が隣接する1次コイルL1に移動しても、移動途中で給電が途切れることはない。
(4)上記実施形態によれば、第2検知モードにおいて、給電中の1次コイルL1については、給電用高周波電流を当該1次コイルL1に通電した状態で、機器20が配置されているかどうかの検知及び判定を行った。従って、給電中の1次コイルL1は、機器20が配置されているかどうかの検知を行っているときでも、給電が継続されて機器20(2次コイルL2)への給電が途切れることはない。
(5)上記実施形態によれば、第2検知モードにおいて、全ての1次コイルL1における検知及び判定を一巡させるのに要する時間を短くするのに、A/D変換回路部46を高速A/D変換部52を選択した。つまり、高速A/D変換部52を構成する第2のA/D変換回路52aと第2の平均化回路52bにおいて取得する平均値DSの精度は劣るけれど、その平均値DSを短時間に取得できようにした。
この時間短縮は、システム制御部32に負荷をかけないで行っている。従って、システム制御部32は、時間短縮のための負荷が小さくなり、高価な高速処理が可能なマイクロコンピュータを用いないで安価なマイクロコンピュータを使用することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、第2検知モードになったとき、離間する1次コイルL1に対応する給電回路部41のA/D変換回路部46のみ低速A/D変換部51にした。これを、全ての給電回路部41のA/D変換回路部46を低速A/D変換部51に選択して実施してもよい。
○上記実施形態では、各給電回路部41のA/D変換回路部46は、高精度の低速A/D変換部51と精度の低い高速A/D変換部52を設けた。これを、例えば高速A/D変換部52を省略し、低速A/D変換部51のみにして実施してもよい。つまり、第2検知モードにおいて、給電中の1次コイルL1から離間する1次コイルL1に対応するA/D変換回路部46も低速A/D変換部51を使用して平均値DSを求めることになる。
従って、高速A/D変換部52を省略した分だけ回路規模を小さくでき、給電装置10を安価にできる。
○上記実施形態では、各給電回路部41のA/D変換回路部46は、低速A/D変換部51と高速A/D変換部52を設けた。デジタル値の精度(デジタル値のビット数)が可変可能なA/D変換回路と平均値DSの精度(サンプリング数)が可変可能な平均化回路を設けてA/D変換回路部46を実施してもよい。この場合、その時々で可変可能なA/D変換回路と可変可能な平均化回路の精度をシステム制御部32にて変更制御することになる。
○上記実施形態を、各給電回路部41のA/D変換回路部46を1つのA/D変換回路だけで実施してもよい。この場合、該A/D変換回路で1つサンプリングした出力電圧Vsのデジタル値を検知結果としてシステム制御部32に出力することになる。
これによって、給電装置10の回路規模を小さくでき、給電装置10を安価することができる。
○上記実施形態では、各給電回路部41にA/D変換回路部46を設けたが、これを省略して機器検知回路45の出力電圧Vsを検知結果として直接システム制御部32に出力するようにして実施してもよい。
この場合、給電装置10の回路規模をさらに小さくでき、給電装置10を安価することができる。
○上記実施形態では、各給電回路部41にそれぞれA/D変換回路部46を設けて実施したが、図9に示すように、各給電回路部41が共用する1つのA/D変換回路部46で構成して実施してもよい。
この場合、図9に示すように、新たに選択回路55を設ける。そして、各給電回路部41の機器検知回路45の出力電圧Vsを選択回路55に出力する。選択回路55は、システム制御部32からの選択制御信号SCにより、第1及び第2検知モードに基づく順番で各機器検知回路45から出力される出力電圧Vsを順番に選択してA/D変換回路部46に出力する。
そして、A/D変換回路部46は、システム制御部32からのサンプリング信号SPに基づいて順次入力されてくる各機器検知回路45からの出力電圧Vsをサンプリングしてデジタル値に変換し平均値DSを演算する。
A/D変換回路部46は、各機器検知回路45の出力電圧Vs毎の平均値DSを検知結果として順次、システム制御部32に出力する。そして、システム制御部32は、順次入力されてくる平均値DSを第1〜第3基準値K1〜K3のいずれか比較し判定することになる。
従って、給電装置10は、1つのA/D変換回路部46で構成されることから、回路規模を小さくでき、給電装置10を安価にできる。
○上記実施形態では、第2検知モードにおいて、機器20が配置された1次コイルL1に応じて検知及び判定の順番を変更し、隣接した1次コイルL1を優先的に検知及び判定をして、全て(6個)の1次コイルL1について検知及び判定を行った。
これを、第2検知モードにおいて、全ての1次コイルL1について検知及び判定を行うのではなく、給電中の1次コイルL1及び隣接した1次コイルL1だけを、検知及び判定行い、離間した1次コイルL1については検知及び判定を省略して実施してもよい。
従って、給電中の1次コイルL1及び隣接した1次コイルL1だけを検知及び判定をし、離間した1次コイルL1の検知及び判定を省略することから、一巡に要する検知及び判定時間を短くすることができる。
この場合、システム制御部32は、給電中の1次コイルL1及び隣接した1次コイルL1について、その時々の各検知結果(平均値DS)をメモリ33にそれぞれ記憶する。システム制御部32は、新たな検知結果(平均値DS)を入力する毎に、先の検知結果(平均値DS)と比較し、機器20の移動方向を予測する。
この予測は、平均値DSの変動傾向を把握することによって行われる。つまり、隣接の1次コイルL1について、機器20が近づくにつれて、平均値DS(出力電圧Vs)は図8(c)の実線位置から破線位置に移動する。システム制御部32は、この平均値DSの変動傾向を把握すれば機器20が近づいてくると予測し機器20が配置されたものとし、事前に給電を開始することができる。
また、給電中の1次コイルL1について、機器20が離れるにつれて、平均値DS(出力電圧Vs)は図8(b)の破線位置から実線位置に移動する。システム制御部32は、この平均値DSの変動傾向を把握すれば機器20が隣接の1次コイルL1への移動方向を予測することができる。
そして、システム制御部32は、機器20の移動方向が予測できたとき、移動方向の離間していた1次コイルL1を新たな隣接した1次コイルL1として検知及び判定の対象にする。この時、移動方向と反対側にある隣接していた1次コイルL1は、離間した1次コイルL1となり検知及び判定の対象から外れることになる。
このように、機器20の移動方向を予測することによって、検知対象の1次コイルL1の数を少なくし、一巡に要する検知及び判定の時間を短くでき給電装置10からの給電が途切れることはない。
○上記実施形態では、第1検知モード及び第2検知モードにおいて、各1次コイルL1の検知用高周波電流の通電は、互いに異なるタイミングで通電させた。これを、第1検知モードにおいて、各1次コイルL1に対して同じタイミングで検知用高周波電流を一斉に通電させるようにしてもよい。
この場合、各給電回路部41の機器検知回路45は、一斉に次段のA/D変換回路部46に出力電圧Vsを出力する。各給電回路部41のA/D変換回路部46は、それぞれの出力電圧Vsを同じタイミングでデジタル値に変換し平均値DSを求める。そして、各給電回路部41のA/D変換回路部46がそれぞれ平均値DSを求めた状態で、システム制御部32は、第1検知モードでの順番で各平均値DSを入力し順番に判定する。
一方、第2検知モードにおいては、給電中の1次コイルL1から離間した各1次コイルL1については、同じタイミングで検知用高周波電流を一斉に通電させる。そして、離間した1次コイルL1に対応する各給電回路部41の機器検知回路45は、一斉に次段のA/D変換回路部46に検知用高周波電流の通電に基づく出力電圧Vsに出力する。
同時に、給電中の1次コイルL1に対応する給電回路部41の機器検知回路45は、次段のA/D変換回路部46に給電用高周波電流の通電に基づく出力電圧Vsに出力する。さらに同時に、給電中の1次コイルL1に隣接する1次コイルL1に対応する給電回路部41の機器検知回路45は、次段のA/D変換回路部46に非通電状態に基づく出力電圧Vsに出力する。
これによって、各給電回路部41のA/D変換回路部46は、入力された出力電圧Vsを同じタイミングでデジタル値に変換し平均値DSを求める。そして、各給電回路部41のA/D変換回路部46がそれぞれの平均値DSを求めた状態で、システム制御部32は、第2検知モードでの順番で各平均値DSを入力し順番に判定する。なお、この第2検知モードでの各平均値DSの判定の順番について、隣接した1次コイルL1の給電回路部41の平均値DSを優先的に判定しなくて、第1検知モードと同じ優先順位を設けずに判定するようにしてもよい。
つまり、第1検知モードも第2検知モードも、検知結果(平均値DS)を求めるまでの検知処理が各1次コイルL1の給電回路部41において同時に行われる。従って、各給電回路部41が、順番に検知処理するのに比較して全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡するに要する時間を短くできる。
その結果、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡するに要する時間を短くできることから、機器20の移動に追従できる検知が可能となり、機器20への給電が途切れることはない。
なお、この場合、A/D変換回路部46は、低速A/D変換部51または高速A/D変換部52のいずれか一方だけ用いて実施してもよい。また、低速A/D変換部51または高速A/D変換部52において、平均化回路を省略しA/D変換回路だけのものであってもよい。
また、第1検知モード及び第2検知モードにおいて、6個全ての1次コイルL1を同じタイミングで検知処理をさせるのではなく、複数組に分け、組毎にその組に属する1次コイルL1に対して同時に検知処理させるようにしてもよい。例えば、1番目、3番目、5番目の1次コイルL1のグループを第1組とし、2番目、4番目、6番目の1次コイルL1のグループを第2組として2つの組に分ける。
まず、第1組の各1次コイルL1に対して、同じタイミングで検知処理を行わせる。続いて、システム制御部32は、その第1組の各1次コイルL1の給電回路部41の平均値DSについて、順番に入力し判定する。
そして、第1組の検知と判定が終了すると、第2組の各1次コイルL1に対して、第1組と同様な検知と判定を行わせるように実施してもよい。
この場合も同様に、全ての1次コイルL1の検知及び判定が一巡するに要する時間を短くできることから、機器20の移動に追従できる検知が可能となり、機器20への給電が途切れることはない。
○上記各実施形態では、電流検出回路44の電流検出信号(1次電流)に基づいて機器検知回路45が機器20(2次コイルL2)を検知した。これを、例えば、筐体11の上面12であって各1次コイルL1の給電面13にフォトセンサや機器検知コイル等、専用の検知センサを配設して、配置される機器20を検知するようにしてもよい。
○上記実施形態では、1次コイルL1を左右方向に6個設けたが、その数は6個に限定されるものではなく、例えば4個、5個又は7個以上設けて実施してもよい。
さらに、上記実施形態では、1次元方向に1次コイルL1を、並設したが2次元方向に並設した非接触給電装置に応用してもよい。
○上記実施形態では、給電装置10を机1に具体化したがこれに限定されるものではない。例えば、床、壁、桟、敷居、柱、案内レール等に設けて実施してもよい。
○上記実施形態では、給電装置10に対して機器20を移動する構成であった。これを、機器20を固定にし、給電装置10を機器20に対して移動させるように構成した非接触給電システムに応用してもよい。勿論、機器20及び給電装置10が両方とも移動するように構成した非接触給電システムに応用してもよい。
○上記実施形態において、機器20の受電装置にバックアップ用の電池を内蔵して実施してもよい。バックアップ用の電池は、機器20の移動の際、機器20が給電面13を跳ね上がりながら移動して給電装置10からの給電が途切れる場合に、バックアップ用の電池の電源を供給することによって負荷Zへの給電が一時途切れることを防止することができる。勿論、バックアップ用の電池は、機器20の移動が想定外の速さで移動し、その移動により給電装置10からの給電が途切れる場合にも、負荷Zに電源を供給でき、負荷Zへの給電が一時途切れることを防止することができる。
なお、バックアップ用の電池は、2次電池であることが好ましい。しかも、受電回路25が給電装置10からの給電を受けている時に、受電回路25は、あわせてバックアップ用の電池を充電させる構成にすることが好ましい。
○上記実施形態では、インバータ回路42をハーフブリッジ回路で実施したが、フルブリッジ回路等その他の高周波発振回路で実施してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(付記1)
給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、前記判定手段が1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定した後、前記各検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御する制御手段を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
(付記2)
付記1に記載の非接触給電装置において、前記受電装置からの予め定めた情報を取得する受信手段と、前記判定手段にて前記受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに対して、一定時間、前記給電用高周波電流を通電させる仮給電制御手段と、前記一定時間内に前記受信手段を介して前記受電装置からの予め定めた情報を取得したとき、前記1次コイルへの前記給電用高周波電流の通電を継続させる本給電制御手段とを備え、前記制御手段は、前記仮給電制御手段にて前記給電用高周波電流の通電がされたとき、前記各検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御する。
(付記3)
付記1又は2に記載の非接触給電装置において、前記検知手段は、前記受電装置の配置の態様に相対した検知信号を出力する検知信号出力手段と、前記検知信号出力手段からの検知信号をデジタル値に変換するA/D変換手段とを備え、前記判定手段は、前記A/D変換手段から出力されるデジタル値を前記検知結果として入力し、前記制御手段は、前記判定手段にて1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定されて後、前記A/D変換手段を高速A/D変換処理モードに制御する。
(付記4)
付記3に記載の非接触給電装置において、前記A/D変換手段は、前記検知信号出力手段からの検知信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号をデジタル値に変換するA/D変換回路と、前記A/D変換回路にて変換した複数個のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する平均化回路とを備え、前記A/D変換回路は、前記制御手段により、分解能又はサンプリング数が制御され、前記平均化回路から前記判定手段に出力される前記検知結果を短時間に出力させる。
(付記5)
付記3に記載の非接触給電装置において、前記A/D変換手段は、前記検知信号出力手段からの検出信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号をデジタル値に変換する第1のA/D変換回路と、前記第1のA/D変換回路より変換処理速度が速く、前記検知信号出力手段からの検出信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号をデジタル値に変換する第2のA/D変換回路と、前記第1のA/D変換回路にて変換した複数個のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する第1の平均化回路と、前記第2のA/D変換回路にて変換した複数個のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する第2の平均化回路とを備え、前記制御手段は、前記A/D変換手段を高速A/D変換処理モードにするとき、前記第2のA/D変換回路及び前記第2の平均化回路を選択する。
(付記6)
付記3〜5の何れか1つに記載の非接触給電装置において、検知用周波数の高周波電流を生成し前記1次コイルを通電する検知用高周波電流生成回路を設け、前記検知信号出力手段は、前記1次コイルに流れる1次電流に相対する検知信号として前記判定手段に出力する電圧検知回路部であり、前記判定手段は、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されていないとき、又は、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接していないとき、前記検知用高周波電流生成回路にて生成した検知用高周波電流が当該1次コイルに通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第1基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第2基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接しているとき、当該1次コイルを非通電状態にし、その非通電状態で前記電圧検知回路部が検知する前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第3基準値と比較して判定する。
(付記7)
付記1〜6の何れか1つに記載の非接触給電装置において、前記受電装置はバックアップ用の電池を有している。
(付記8)
給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、前記判定手段が1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定した後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルを特定する特定手段と、前記特定手段にて特定された隣接した1次コイルに対する前記検知手段の検知結果に基づく前記判定手段の判定を、優先的に行わせる制御手段とを有したことを特徴とする非接触給電装置。
(付記9)
付記8に記載の非接触給電装置において、前記制御手段は、前記特定手段で特定された前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する検知判定の頻度を、前記受電装置が対向配置された1次コイルから離間した1次コイルの検知判定の頻度よりも多くするように前記各検知手段及び前記判定手段を制御する。
(付記10)
付記8又は9に記載の非接触給電装置において、前記受電装置からの予め定めた情報を取得する受信手段と、前記判定手段にて前記受電装置が対向配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに対して、一定時間、前記給電用高周波電流を通電させる仮給電制御手段と、前記一定時間内に前記受信手段を介して前記受電装置からの予め定めた情報を取得したとき、前記1次コイルへの前記給電用高周波電流の通電を継続させる本給電制御手段とを備え、前記特定手段は、前記仮給電制御手段にて前記給電用高周波電流の通電がされたとき、前記隣接した1次コイルを特定する。
(付記11)
付記8〜10の何れか1つに記載の非接触給電装置において、前記検知手段は、前記受電装置の配置の態様に相対した検知信号を出力する検知信号出力手段と、前記検知信号出力手段からの検知信号をデジタル値に変換するA/D変換回路とを備え、前記判定手段は、前記A/D変換回路から出力されるデジタル値を前記検知結果として入力する。
(付記12)
付記11に記載の非接触給電装置において、前記A/D変換回路と前記判定手段との間に平均化回路を設け、前記検知信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号を前記A/D変換回路にてデジタル値に変換した後、前記平均化回路にてその変換した複数のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する。
(付記13)
付記11又は12に記載の非接触給電装置において、検知用周波数の高周波電流を生成し前記1次コイルを通電する検知用高周波電流生成回路を設け、前記検知信号出力手段は、前記1次コイルに流れる1次電流に相対する検知信号を前記検知結果として前記判定手段に出力する電圧検知回路部であり、前記判定手段は、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されていないとき、又は、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接していないとき、前記検知用高周波電流生成回路にて生成した検知用高周波電流が当該1次コイルに通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第1基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第2基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接しているとき、当該1次コイルを非通電状態にし、その非通電状態で前記電圧検知回路部が検知する前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第3基準値と比較して判定する。
(付記14)
付記8〜13の何れか1つに記載の非接触給電装置において、前記受電装置はバックアップ用の電池を有している。
(付記15)
給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、前記各検知手段の検知動作を一斉に検知動作を行わせ、その各検知手段の検知結果を、予め定めた順番で前記判定手段による判定を行わせる制御手段を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
(付記16)
付記15に記載の非接触給電装置において、前記判定手段が1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定した後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルを特定する特定手段を設け、前記制御手段は、前記特定手段にて特定された隣接した1次コイルに対する前記検知手段の検知結果に基づく前記判定手段の判定を優先的に行わせる。
(付記17)
付記15又は16に記載の非接触給電装置において、前記検知手段は、前記受電装置の配置の態様に相対した検知信号を出力する検知信号出力手段と、前記検知信号出力手段からの検知信号をデジタル値に変換するA/D変換回路とを備え、前記判定手段は、前記A/D変換回路から出力されるデジタル値を前記検知結果として入力する。
(付記18)
付記17に記載の非接触給電装置において、前記A/D変換回路と前記判定手段との間に平均化回路を設け、前記検知信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号を前記A/D変換回路にてデジタル値に変換した後、前記平均化回路にてその変換した複数のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する。
(付記19)
付記17又は18に記載の非接触給電装置において、検知用周波数の高周波電流を生成し前記1次コイルを通電する検知用高周波電流生成回路を設け、前記検知信号出力手段は、前記1次コイルに流れる1次電流に相対する検知信号を前記検知結果として前記判定手段に出力する電圧検知回路部であり、前記判定手段は、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されていないとき、又は、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接していないとき、前記検知用高周波電流生成回路にて生成した検知用高周波電流が当該1次コイルに通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第1基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第2基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接しているとき、当該1次コイルを非通電状態にし、その非通電状態で前記電圧検知回路部が検知する前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第3基準値と比較して判定する。
(付記20)
付記15〜29の何れか1つに記載の非接触給電装置において、前記受電装置はバックアップ用の電池を有している。
(付記21)
給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、各1次コイルを複数の組に区分し、各組を予め定めた順番にその組に属する各1次コイルを同時に対応する検知手段にて受電装置の検知を行い、予め定めた順番の組であってその組に属する各検知手段が同時に検知した検知結果を、予め定めた順番で前記判定手段による判定を行わせる制御手段を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
(付記22)
付記21に記載の非接触給電装置において、前記検知手段は、前記受電装置の配置の態様に相対した検知信号を出力する検知信号出力手段と、前記検知信号出力手段からの検知信号をデジタル値に変換するA/D変換回路とを備え、前記判定手段は、前記A/D変換回路から出力されるデジタル値を前記検知結果として入力する。
(付記23)
付記22に記載の非接触給電装置において、前記A/D変換回路と前記判定手段との間に平均化回路を設け、前記検知信号を時系列に複数個サンプリングし、そのサンプリングした複数個の検知信号を前記A/D変換回路にてデジタル値に変換した後、前記平均化回路にてその変換した複数のデジタル値の平均値を求め、その平均値を前記検知結果として前記判定手段に出力する。
(付記24)
付記22又は23に記載の非接触給電装置において、検知用周波数の高周波電流を生成し前記1次コイルを通電する検知用高周波電流生成回路を設け、前記検知信号出力手段は、前記1次コイルに流れる1次電流に相対する検知信号を前記検知結果として前記判定手段に出力する電圧検知回路部であり、前記判定手段は、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されていないとき、又は、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接していないとき、前記検知用高周波電流生成回路にて生成した検知用高周波電流が当該1次コイルに通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第1基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電され、その通電に基づいて前記電圧検知回路部にて検知された前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第2基準値と比較して判定し、当該1次コイルが、前記給電用高周波電流にて通電されている1次コイルに隣接しているとき、当該1次コイルを非通電状態にし、その非通電状態で前記電圧検知回路部が検知する前記検知信号に基づく前記検知結果を、予め定めた第3基準値と比較して判定する。
(付記25)
付記21〜24の何れか1つに記載の非接触給電装置において、前記受電装置はバックアップ用の電池を有している。
1…机、2…天板、3…収容凹部、10…非接触給電装置(給電装置)、11…筐体、12…上面、13…給電面、20…電気機器(機器)、21…基台、25…受電回路、26…整流回路、27…受電側制御回路、28…通信回路、30…共通ユニット部、31…電源回路、32…システム制御部(制御手段、判定手段、特定手段、仮給電制御手段、給電制御手段)、33…メモリ、40…給電ユニット部、41…給電回路部、42…インバータ回路(検知用高周波電流生成回路)、43…ドライブ回路、44…電流検出回路(検知手段、検知信号出力手段)、45…機器検知回路(検知手段、電圧検知回路部)、46…A/D変換回路部、47…信号抽出回路(受信手段)、51…低速A/D変換部、51a…第1のA/D変換回路、51b…第1の平均化回路、52…高速A/D変換部、52a…第2のA/D変換回路、52b…第2の平均化回路、55…選択回路、L1…1次コイル、L2…2次コイル、Z…負荷、C1,C2…1次側及び2次側共振コンデンサ、Ca,Cb…第1及び第2コンデンサ、Qa,Qb…第1及び第2パワートランジスタ、N1,N2…接続点、PSa,PSb…駆動信号、SG1…電流検出信号、SL…選択信号、Vs…出力電圧(検出結果)、K1〜K3…第1〜第3基準値、DS…平均値、SP…サンプリング信号、ID…機器認証信号、RQ…給電要求信号、EN…許可信号、SC…選択制御信号。

Claims (10)

  1. 1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、
    1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記受電装置が配置されたと検知判定された1次コイルから離間した1次コイルに関する検知判定方法として、前記受電装置が配置されたと検知判定された1次コイルに隣接する1次コイルに関する検知判定方法とは異なる検知判定方法を用い、前記受電装置が配置されたと検知判定された1次コイルから離間した1次コイルに対する個別の検知判定時間を短くし、前記各1次コイルに対する検知判定処理が一巡する時間を短くするように変更したことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  2. 請求項1に記載の非接触給電装置の機器検知方法において、
    前記短くする検知判定処理が一巡する時間は、前記受電装置が配置された検知判定された1次コイルから離間した1次コイルに対する個別の検知判定時間を、前記受電装置が配置され検知判定された1次コイルに隣接する1次コイルに対する個別の検知判定時間より短くしたことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  3. 請求項1又は2に記載の非接触給電装置の機器検知方法において、
    前記短くする検知判定処理が一巡する時間は、検知判定された前記1次コイルから離間した1次コイルに対する個別の検知判定精度を下げて個別の検知判定時間を短くしたことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  4. 1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、
    1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うように変更したことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  5. 請求項4に記載の非接触給電装置の機器検知方法において、
    1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する検知及び判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する検知及び判定よりも優先して行うように変更したことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  6. 請求項4又は5に記載の非接触給電装置の機器検知方法において、
    前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する検知判定の頻度は、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルの検知判定の頻度よりも多くしたことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  7. 請求項4に記載の非接触給電装置の機器検知方法において、
    1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、各1次コイルに対して一斉に前記受電装置が配置されたかを検知した後、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うように変更したことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  8. 1次元方向又は2次元方向に複数並設した1次コイルに対して受電装置が配置されたかどうかを個々に検知判定し、前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置の機器検知方法であって、
    1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定された後は、前記受電装置が配置された1次コイルに隣接した1次コイルに対する判定を、前記受電装置が配置された1次コイルから離間した1次コイルに対する判定よりも優先して行うとともに、前記受電装置が配置された1次コイルに対する検知及び判定が行われる時間間隔を短くするように変更したことを特徴とする非接触給電装置の機器検知方法。
  9. 給電用高周波電流が通電されて交番磁界を発生する1次コイルを1次元方向又は2次元方向に複数並設するとともに、前記1次コイル毎に受電装置を検知する検知手段を設け、前記検知手段の検知結果に基づいて判定手段が前記各1次コイルの少なくとも1つに受電装置が配置されたことを判定したとき、その判定された1次コイルに給電用高周波電流を通電し電磁誘導にて前記受電装置の2次コイルに2次電力を給電させるようにした非接触給電装置であって、
    前記判定手段が1次コイルに前記受電装置が配置されたと判定した後、検知判定された前記1次コイルから離間した1次コイルの検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御する制御手段を設けたことを特徴とする非接触給電装置。
  10. 請求項に記載の非接触給電装置において、
    前記受電装置からの予め定めた情報を取得する受信手段と、
    前記判定手段にて前記受電装置が配置されたと判定されたとき、その判定された1次コイルに対して、一定時間、前記給電用高周波電流を通電させる仮給電制御手段と、
    前記一定時間内に前記受信手段を介して前記受電装置からの予め定めた情報を取得したとき、前記1次コイルへの前記給電用高周波電流の通電を継続させる本給電制御手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記仮給電制御手段にて前記給電用高周波電流の通電がされたとき、検知判定された前記1次コイルから離間した1次コイルの検知手段の検知処理モードを高速検知処理モードに切り替える制御することを特徴とする非接触給電装置。
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