JP6289327B2 - 自走式掃除機 - Google Patents

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Description

この発明は、自走式掃除機に関し、より詳細には床面に平行な軸心周りに回転するメインブラシおよび床面に垂直な軸心周りに回転する補助ブラシを有する自走式掃除機に関する。
床面等の塵埃を清掃するための掃除機として、底面に吸込み口を有する自走可能な筐体と、吸込み口の部分に回転可能に設けられた回転ブラシと、回転ブラシよりも前方に左右一対のサイドブラシとを備えた自走式掃除機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。前記回転ブラシは、回転軸であるローラの外周面に螺旋状にブラシを植設することにより形成されている。前記サイドブラシは、底面と垂直な回転軸の下端にブラシ束を放射状に設けることにより形成されている。サイドブラシは、回転ブラシ駆動用のモータを共用して駆動されるが、単独で駆動されてもよい。
特許文献1で、自走式掃除機は自走しながら吸込み口から床面の塵埃を含む空気を吸い込む。このとき、回転ブラシの回転によって床面上の塵埃は掻き上げられて吸込み口に導かれる。また、サイドブラシの回転によって吸込み口の側方の塵埃が吸込み口に導かれる。
さらに、下面に集塵口が形成された中空状の本体ケースと、本体ケースに着脱可能に設けられた本体集塵部と、自律走行用の駆動輪と、本体ケースの下部に床面上を旋回可能に取付けられた一対のサイドブラシと、これらサイドブラシをそれぞれ駆動させる旋回モータを備え、集塵口には回転ブラシが回転可能に軸支され、各旋回モータは、各サイドブラシを本体ケースの幅方向の中心側へと、すなわち各サイドブラシにより塵埃を集塵口側へとかき集めるようにそれぞれ回転するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、吸引ダクトが組み込まれたブラシ室で床表面に係合するように水平軸周りに回転する主掃除ブラシ(主掃除ヘッド)と、床と壁または障害物との間のコーナからゴミまたは汚れを集める縁部掃除ブラシ(縁部掃除ヘッド)を具備する自律カバレッジロボットであって、縁部掃除ヘッドにコード、紐等が絡まって縁部掃除ヘッドを駆動する縁部掃除ヘッドモータの電流が増大すると、それに応答して縁部掃除ヘッドモータを逆バイアスし縁部掃除ヘッドを逆回転させるものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2013−146303号公報 特開2014−94233号公報 特開2014−76399号公報
上述のように、ブラシで床面を掃きながら自走する種々の自走式掃除機が知られている。しかし、清掃や走行に好適なブラシの回転速度は床の特性により異なるところ、上述の特許文献はいずれもそれについての開示がない。
また、自走式でなくユーザーが移動させながら掃除する従来の掃除機では、吸込み口に床面に水平な軸心周りに回転可能な回転ブラシを有し、その回転ブラシの回転速度をユーザーが切替え可能なものが知られている。しかし、従来の掃除機で、床面に垂直な軸心周りに回転する補助ブラシを有するものは一般的でない。
一般に、補助ブラシは放射状のブラシ毛の長さが上述の回転ブラシ(以下、メインブラシという)のブラシ毛の長さに比べて非常に長いため、自身の回転に伴ってブラシ毛が絡まったりブラシ毛にくせが付いたりしやすい。特に、毛足の長い絨毯の床面は、板やタイルのように滑らかな床面に比べて補助ブラシのブラシ毛が絡まったりくせがついたりしやすい。回転速度が高すぎるとブラシ毛が絨毯の毛に絡まったり絨毯との摩擦でブラシ毛が引っ張られてくせがついたりし易いが、その一方で回転速度が低すぎると自走式掃除機1の走行に伴ってブラシ毛が絨毯の毛にひっかかって走行を妨げたりブラシ毛が折れてくせがついたりし易い。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、清掃用ブラシ、特に床面に垂直な軸心周りに回転する補助ブラシの回転を床の特性に基づいて制御する自走式掃除機を提供するものである。
この発明は、床面に平行な軸心周りに回転して床面を掃くメインブラシと、前記メインブラシを回転させるメインブラシ駆動部と、床面に垂直な軸心周りに回転して床面を掃く補助ブラシと、前記補助ブラシを回転させる補助ブラシ駆動部と、床の特性を検出する床特性検出部と、前記メインブラシ駆動部および前記補助ブラシ駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記床特性検出部により検出された床の特性に基づいて前記補助ブラシの回転速度または停動の少なくとも何れかを制御することを特徴とする自走式掃除機を提供する。
この発明による自走式掃除機において、制御部は、前記床特性検出部により検出された床の特性に基づいて前記補助ブラシの回転速度または停動の少なくとも何れかを制御するので、床の特性に応じて清掃や走行に好適な状態に補助ブラシの回転を制御できる。
この発明の一実施形態としての自走式掃除機の外観を示す斜視図である。 図1に示す自走式掃除機のA−A矢視断面図である。 図1に示す自走式掃除機を底面側からみた斜視図である。 図1に示す自走式掃除機の補助ブラシの回転方向を示す説明図である。 図1に示す自走式掃除機の電気的な構成例を示すブロック図である。 図5に示す制御部が清掃作業中にメインブラシおよび補助ブラシを制御する処理を示すフローチャートである。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪自走式掃除機の構成例≫
図1はこの発明の一実施形態である自走式掃除機の外観を示す斜視図であり、図2は図1に示す自走式掃除機のA−A矢視断面図であり、図3は図1に示す自走式掃除機を底面側からみた斜視図である。また、図4は、図1に示す自走式掃除機の補助ブラシの回転方向を示す説明図である。
本発明に係る自走式掃除機1は、設置された場所の床面を自走しながら、床面上の塵埃を含む空気を吸い込み、塵埃を除去した空気を排気することにより床面上を掃除する自走式掃除機である。
自走式掃除機1は、円盤形の筐体2を備え、この筐体2の内部および外部に、メインブラシ9、左補助ブラシ10L、右補助ブラシ10R、集塵ボックス30、電動送風機22、左駆動輪29L、右駆動輪29R、後輪26および前輪27、各種センサを含む制御部等の構成要素が設けられている。
この自走式掃除機1において、前輪27が配置されている部分が前方部、後輪26が配置されている部分が後方部、集塵ボックス30が配置されている部分が中間部である。
筐体2は、前方部における中間部との境界付近の位置に形成された吸込み口6を有する平面視円形の底板2aと、筐体2に対して集塵ボックス30を出し入れする際に開閉する蓋部3を中間部に有している天板2bと、底板2aおよび天板2bの外周部に沿って設けられた平面視円環形の側板2cとを備えている。また、底板2aには前輪27、一対の駆動輪29および後輪26の下部を筐体2内から外部へ突出させる複数の孔部が形成され、天板2bにおける前方部と中間部との境界付近には排気口7が形成されている。なお、側板2cは、前後に二分割されており、側板前部はバンパーとして機能する。
一対の駆動輪29は、平面視円形の筐体2の中心を通る中心線C(図2参照)と直角に交わる左右一対の回転軸に固定されており、一対の駆動輪29が同一方向に回転すると筐体2が進退し、各駆動輪29が逆方向に回転すると筐体2が中心線Cの回りに回転する。
一対の回転軸は、図示しない一対のモータからそれぞれ個別に回転力が得られるように連結されており、各モータは筐体の底板2aに直接またはサスペンション機構を介して固定されている。
前輪27はローラからなり、進路上に現れた段差に接地し、筐体2が段差を容易に乗り越えられるよう、駆動輪29が接地する床面Fから少し浮き上がるよう筐体2の底板2aの一部に回転自在に設けられている。
後輪26は自在車輪からなり、駆動輪29が接地する床面Fと接地するよう筐体2の底板2aの一部に回転自在に設けられている。
このように、筐体2に対して前後方向中間に一対の駆動輪29を配置し、前輪27を床面Fから浮かせ、自走式掃除機1の重量を一対の駆動輪29と後輪26によって支持できるよう、筐体2に対して前後方向に重量が配分されている。これにより、進路前方の塵埃を前輪27によって遮ることなく吸込み口6に導くことができる。
吸込み口6は、床面Fに対向するよう筐体2の底面(底板2aの下面)に形成された凹部8の開放面である。この凹部8内には、筐体2の底面と平行な第1軸心廻りに回転するメインブラシ9が設けられており、凹部8の左右両側には筐体2の底面と垂直な軸心廻りに回転する補助ブラシ10が設けられている。メインブラシ9は、回転軸であるローラの外周面に螺旋状にブラシを植設することにより形成されている。補助ブラシ10は、回転軸の下端にブラシ束を放射状に設けることにより形成されている。メインブラシ9の回転軸および一対の補助ブラシ10の回転軸は、筐体2の底板2aの一部にそれぞれ枢着されると共に、それぞれに対応する図示しない駆動モータにより独立に駆動される。
図3に示されるように、筐体2の底面と前輪27との間には床面Fを検知する前輪床面検知センサ13が配置され、左右の駆動輪29の側部前方には同様の左輪床面検知センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rが配置されている。前輪床面検知センサ13によって下り階段を検知すると、その検知信号が制御部に送信され、制御部が両駆動輪29が停止するよう制御する。また、前輪床面検知センサ13が故障した場合、左輪床面検知センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rが下り階段を検知して左右の駆動輪29を停止することができるため、自走式掃除機1の下り階段への落下が防止されている。また、左輪床面検知センサ19Lまたは右輪床面検出センサ19Rが、下り階段を検知すると、その検知信号が制御部に送信され、制御部が駆動輪29に下り階段を回避して走行するように制御してもよい。
後方部には、バッテリー12および制御基板15が収容されている。
筐体2の側板2cの後端には、バッテリー12の充電を行う充電端子4が設けられている。室内を自走しながら掃除する自走式掃除機1は、室内に設置されている充電台40(図2参照)に帰還する。これにより、充電台40に設けられた端子部41に充電端子4が接触し、バッテリー12の充電が行われる。商用電源(コンセント)に接続される充電台40は、通常、室内の側壁Sに沿って設置される。
バッテリー12は、充電端子4を介して充電台40から充電され、制御基板15、左輪駆動モータ21L(図2に図示せず)、右輪駆動モータ21R(図2に図示せず)、メインブラシ駆動部119(図2に図示せず)、左補助ブラシ駆動モータ123L(図2に図示せず)、右補助ブラシ駆動モータ123R(図2に図示せず)、電動送風機22、各種センサ等の各要素に電力を供給する。
集塵ボックス30は、室内のゴミやちりを集める掃除機能を実行する部分であり、主として、集塵容器31と、フィルタ33と、集塵容器31およびフィルタ33を覆うカバー部32とを備える。また、集塵容器31は、吸込み口6と連通する流入路の一部を構成し、排気口7と連通する排出路の一部を構成する。排出路の途中には電動送風機22が配置されている。電動送風機22は、吸込み口6から空気を吸い込み、その空気を、流入路を介して集塵容器31へ導く。さらに、集塵後の空気をフィルタ33および排出路を介して排気口7から外部へ導く。
制御基板15には、自走式掃除機1における駆動輪29、メインブラシ9、補助ブラシ10、電動送風機22等の各要素を制御する制御回路が設けられている。
図5は、図1に示す自走式掃除機の電気的な構成例を示すブロック図である。
図5の制御部11は、自走式掃除機1の各構成要素の動作を制御する部分であり、CPU、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、後述する記憶部61に予め格納されRAMに展開された制御プログラムに基づいて、各ハードウェアを有機的に動作させて、自走式掃除機1の掃除機能、走行機能などを実行する。
バッテリー12は、自走式掃除機1の各機能要素に対して電力を供給する部分であり、主として、掃除機能および走行制御を行うための電力を供給する部分である。たとえば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、Ni−Cd電池、などの充電池が用いられる。
障害物検出部14は、掃除機1が走行中に、室内の壁や机、いすなどの障害物に接触又は近づいたことを検出し、また下り階段等落下に至る段差を検出する部分である。左方超音波センサ14L、前方超音波センサ14Fおよび右方超音波センサ14Rは、超音波を用いて障害物への近接を検出する。これらの超音波センサに代えて、あるいは超音波センサと共に、赤外線測距センサなど他の方式の非接触センサを用いてもよい。
衝突センサ14Cは、自走式掃除機1が走行時に障害物と接触したことを検出するために、例えば、筐体2の側板2cの内部に配置される。制御部11は、衝突センサ14Cからの出力信号に基づいて側板2cが障害物に衝突したことを知る。
前輪床面検出センサ18、左輪床面検出センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rは下り階段等の大きな段差を検出する。
制御部11は、障害物検出部14から出力された信号に基づいて、障害物や段差の存在する位置を認識する。認識された障害物や段差の位置情報に基づいて、その障害物や段差を避けて次に走行すべき方向を決定する。なお、左輪床面検出センサ19Lおよび右輪床面検出センサ19Rは、前輪床面検出センサ18が段差の検出に失敗した場合や故障した場合に下り階段を検出し、自走式掃除機1の下り階段への落下を防止する。
車輪駆動部21は、左輪駆動モータ21Lおよび右輪駆動モータ21Rを含み左駆動輪22Lおよび右駆動輪22Rをそれぞれ駆動および停止させる。左右の駆動輪を独立して正逆両方向に回転させ停止させ得るように駆動モータを構成することにより、自走式掃除機1の前進、後退、旋回、加減速などの走行状態を実現している。制御部11は、左輪ドライバ20Lおよび右輪ドライバ20Rに信号を出力して左輪駆動モータ21Lおよび右輪駆動モータ21Rのそれぞれの駆動モータを制御する。
吸込み口6の奥には、底面と平行な軸心廻りに回転するメインブラシ9が設けられており、吸込み口6の左右両側には垂直な回転軸心廻りに回転する左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rが設けられている。メインブラシ9は、回転軸であるローラの外周面に螺旋状にブラシを植設することにより形成されている。左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rは、回転軸の下端にブラシ束を放射状に設けることによりそれぞれ形成されている。なお、メインブラシ9の回転軸、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転軸は、筐体2の底板2aの一部にそれぞれ枢着されている。
メインブラシ9は、メインブラシ駆動部119によって駆動される。制御部11は、メインブラシドライバ121に信号を出力してメインブラシ駆動部119が有するメインブラシ駆動モータ(図示せず)を制御する。
左補助ブラシ10Lは、補助ブラシ駆動部123の左補助ブラシ駆動モータ123Lによって駆動される。制御部11は、左補助ブラシドライバ125Lに信号を出力して左補助ブラシ駆動モータ123Lを制御する。
右補助ブラシ10Rは、補助ブラシ駆動部123の右補助ブラシ駆動モータ123Rによって駆動される。制御部11は、右補助ブラシドライバ125Rに信号を出力して右補助ブラシ駆動モータ123Rを制御する。
この実施形態によれば、左補助ブラシ10Lと右補助ブラシ10Rがそれぞれの駆動モータで駆動されるので、例えば自走式掃除機1がカーブしながら走行する場合に、外側の補助ブラシの回転速度を内側のサイドブラシの回転速度よりも高めるように制御してもよい。カーブを曲がる期間中に外側のサイドブラシの移動距離は、カーブの内側のサイドブラシの移動距離より大きいので、それに見合った分だけ外側の補助ブラシを内側の補助ブラシよりも速く回転させて塵埃を掃き寄せる効果をより均等に近づけることができる。
床特性検出部127は、清掃作業を行う床の特性を検出する。この実施形態において床特性検出部127は、メインブラシドライバ121によって駆動されるメインブラシ駆動部119の、駆動モータの負荷電流の大きさを検出する回路である。駆動モータの電流は、例えば、駆動モータと直列に抵抗を挿入してその抵抗の両端に発生する電圧を検出する等、公知の手法で検出すればよい。制御部11は、前記負荷電流の大きさに基づいて床の特性を判断する。
また、この実施形態に係る自走式掃除機1は、付加機能としてイオン発生機能を備えている。排出路には、イオン発生部117が設けられている。このイオン発生部117が動作すると排気口7より放出される気流はイオン発生部117で生成されたイオン(例えばプラズマクラスターイオン(登録商標)、または負イオン等でもよい)を含む。そのイオンを含んだ空気は、筐体2の上面に設けた排気口7から排出される。このイオンを含んだ空気により室内の除菌および脱臭が行われる。
なお、イオン発生部117で発生したイオンの一部が流入路へ導かれるようにしてもよい。このようにすれば、吸込み口6から流入路に導かれる気流内にイオンが含まれるため、集塵ボックス30が有する図示しない集塵容器およびフィルタの除菌および脱臭を行うことができる。
入力部51は、ユーザーが、自走式掃除機1の動作を指示入力する部分であり、自走式掃除機1の筐体の表面に、操作パネル、あるいは操作ボタンとして設けられる。
さらに、前述の掃除機本体に設けられた操作パネルや操作ボタンとは別にリモコンユニットが設けられており、このリモコンユニットも入力部51に相当する。このリモコンユニットに設けられた操作ボタンを押すと、リモコンユニットから赤外線や無線電波信号が送出され、無線通信により動作の指示入力を行う。入力部51としてのリモコンがユーザーからの指示を受けると、制御部11はこの指示に応答し、例えば左輪駆動モータ21Lおよび右輪駆動モータ21Rを制御してユーザーが指示する方向へ走行させあるいは走行を停止させる。また、例えばイオン発生部117のイオン発生を制御する。
記憶部61は、自走式掃除機1の各種機能を実現するために必要な情報や、制御プログラムを記憶する部分であり、フラッシュメモリ等不揮発性の半導体記憶素子やハードディスク等の記憶媒体が用いられる。
記憶部61には、例えば、バッテリー12の残容量等の状態を示す電池情報、自走式掃除機1の走行経路の履歴、現在位置および方向を示す位置情報、自走式掃除機1の動作モードを示す動作モード情報を格納する。動作モード情報は、自走式掃除機1が清掃作業中のステータスを示す運転モード、入力部51が指示を受付けたら即座に清掃作業を開始できるステータスを示すスタンバイモード、自走式掃除機1が節電状態であることを示すスリープモードの何れのステータスかを示すデータである。
このように構成された自走式掃除機1において、入力部51を介して清掃作業開始の指示を受付けると、制御部11は電動送風機22、イオン発生部117、左駆動輪29L、右駆動輪29R、メインブラシ9、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを駆動する。これにより自走式掃除機1は、メインブラシ9、左補助ブラシ10L、右補助ブラシ10R、左駆動輪29L、右駆動輪29Rおよび後輪26が床面Fに接地した状態で、所定の範囲を自走する。そして、吸込み口6から床面Fの塵埃を含む空気を吸い込む。このとき、メインブラシ9の回転によって床面F上の塵埃は掻き上げられて吸込み口6に導かれる。また、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転によって吸込み口6の側方の塵埃が吸込み口6に導かれる。清掃中、自走式掃除機が前進しているときに斜め前方のゴミを中央部の吸込み口6へ掃き寄せるため、図4に示すように左補助ブラシ10Lは上方から見て時計回り(底面側から見ると反時計回り)の矢印B1方向へ回転し、右補助ブラシ10Rは上方から見て反時計回り(底面側から見ると時計回り)の矢印B2方向へ回転する。補助ブラシは、壁際等の塵埃を掃除するのに特に有効である。
吸込み口6から筐体2内に吸い込まれた塵埃を含む空気は、図2の矢印A1に示されるように、筐体2の吸引路51を通り、集塵ボックス30の流入路34を通って集塵容器31内に流入する。集塵容器31内に流入した気流は、フィルタ33を通過してフィルタ33とカバー部32との間の空間に流入し、排出路35を通って筐体2の排気路52へ排出される。この際、集塵容器31内の気流に含まれる塵埃はフィルタ33によって捕獲されるため、集塵容器31内に塵埃が堆積する。
集塵ボックス30から筐体2の排気路52へ流入した気流は、図2の矢印A2に示されるように前方の電動送風機22へ流入する。電動送風機22の付近にはイオン発生部117が配置されている。電動送風機22およびイオン発生部117を通過したイオンを含む気流は、筐体2の上面に設けた排気口7から、図2の矢印A3に示されるように、後方の斜め上方に排気される。これにより、床面F上の掃除が行われると共に、自走式掃除機1の排気に含まれるイオンによって室内の除菌および脱臭が行われる。このとき、排気口7から後方の斜め上方に向けて排気するので、床面Fの塵埃の巻き上げが防止され、室内の清浄度を向上することができる。また塵埃を徐電することもでき、集塵された塵埃の廃棄を確実に行える。
また、自走式掃除機1は、左右の駆動輪29と後輪26の3点で接地しており、前進時に急停止しても後輪26が床面Fから浮き上がらないようなバランスで重量配分されている。そのため、自走式掃除機1が前進中に下り階段の手前で急停止し、それによって自走式掃除機1が前のめりに傾いて下り階段へ落下するということが防止されている。なお、駆動輪29は、急停止してもスリップしないよう、溝を有するゴムタイヤをホイールに嵌め込んで形成されている。
また、集塵ボックス30が駆動輪29の回転軸の上方に配置されているため、集塵によって重量が増加しても自走式掃除機1の重量バランスが維持される。
自走式掃除機1は、掃除が終了すると充電台40に帰還する。これにより、充電端子4が端子部41に接してバッテリー12が充電される。
(実施の形態1)
この実施の形態において、清掃作業開始の指示を受付けると制御部11は、予め定められたそれぞれの回転速度でメインブラシ9、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを回転させながら清掃作業を行う。
床特性検出部127は、前述の予め定められた回転速度(以下、第1速度とも呼ぶ)でメインブラシ9が回転している状態でメインブラシ駆動部119のメインブラシ駆動モータの電流を検出する。即ち、メインブラシ9の負荷電流、言い換えれば回転負荷の大きさを検出する。
制御部11は、検出された負荷電流の大きさを予め定められた閾値と比較する。閾値は実験に基づいて設計者により予め定められたものである。負荷電流が閾値以下の場合、制御部11は床面が板やタイルなどの滑らかで小さな回転負荷の特性を有するものであると判断し、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を、前述の予め定められた回転速度(以下、第2速度とも呼ぶ)に維持する。なお、この実施形態で左補助ブラシ10Lと右補助ブラシ10Rは互いに等しい回転速度で回転するものとしている。補助ブラシの回転に係る第2速度はメインブラシの回転に係る第1速度と等しくてもよいが異なっていてもよい。
一方、負荷電流が閾値を超える場合、制御部11は床面が大きな回転負荷の特性を有する絨毯などであって補助ブラシのブラシ毛が絡まったりくせが付いたりし易い特性のものと判断する。そして、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第2速度からそれよりも低い第3速度に変更する。この実施形態で第3速度は第2速度未満であるがゼロ、即ち停止状態より大きい。
以上のように、制御部11は、床特性検出部127により検出された床の特性に基づいて左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を切替えるように制御する。
滑らかな床面を清掃するとき左右の補助ブラシは壁際など、吸込み口6の側方の塵埃を吸込み口6へ効率的に導くように定められた第2速度で回転させればよい。ところが、第2速度では絨毯の床面を清掃するには回転が速すぎてブラシ毛が絨毯の毛に絡まったり絨毯との摩擦でブラシ毛が引っ張られてくせがついたりし易い。一方、回転が遅すぎるとブラシ毛が絨毯の毛にひっかかり自走式掃除機1の走行を妨げたりブラシ毛が折れてくせがついたりし易い。よって、第2速度より低いが停止状態ではないある範囲に絨毯の清掃に好適な第3速度が存在する。実施に際しては、自走式掃除機1に種々の特性の床面での清掃作業を行わせる実験に基づいて第3速度を定めればよい。
補助ブラシのブラシ毛のくせのつき易さと床面の摩擦の大きさとの間には相関があると考えられる。床面の摩擦の大きさを検出する手段として、メインブラシ9の回転負荷の大きさを検出することは合理的である。
清掃作業中に制御部11は、床特性検出部127を用いてメインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを逐次モニタする。メインブラシ9を第1速度で回転させている状態で前記負荷電流が予め定められた閾値を超える状態が予め定められた第1期間を超えて続いたら、制御部11は左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を初期の第2速度から第3速度に切替えて回転させる。その後、メインブラシ9を第1速度で回転させている状態で前記負荷電流が前記閾値以下になる状態が予め定められた第2期間を超えて続いたら、制御部11は左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを第3速度から第2速度に切替えて回転させる。さらにその後、メインブラシ9を第1速度で回転させている状態で前記負荷電流が前記閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続いたら、制御部11は左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第2速度から第3速度に切替えて回転させる。以降、制御部11は、メインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを逐次モニタして閾値と比較し、補助ブラシの回転速度を制御する。
≪制御部11の処理≫
図6は、図5に示す制御部11が清掃作業中にメインブラシおよび補助ブラシを制御する処理を示すフローチャートである。図6に基づいて制御部11の処理の手順を説明する。
制御部11は、入力部51が清掃開始の作業を受付けたら(ステップS11のYes)、電動送風機22を回転させて吸込み口6から床面の塵埃を吸引させつつ車輪駆動部21を制御して走行させる。また、メインブラシ9を前記第1速度で回転させ、かつ、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを第2速度で回転させる(ステップS13)。
清掃作業中、床特性検出部127を用いてメインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを逐次モニタする。前記負荷電流が予め定められた第1閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続いたら(ステップS15のYes)、制御部11は左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第3速度で回転させ(ステップS17)、その後ルーチンはステップS19へ進む。負荷電流が第1閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続かなければ(ステップS15のNo)、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの現在の回転速度を維持しながら、ルーチンはステップS19へ進む。
ステップS19で、制御部11は負荷電流が前記第1閾値以下になる状態が予め定められた第2期間を超えて続いたら(ステップS19のYes)、制御部11は左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを第2速度で回転させる(ステップS21)。そして、ルーチンはステップS23へ進む。負荷電流が前記第1閾値以下になる状態が第2期間を超えて続かなければ、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの現在の回転速度を維持しながら、ルーチンはステップS23へ進む。
ステップS23で、制御部11は、障害物を避けつつ自走式掃除機1を走行させて清掃作業を行わせ、清掃作業が終了したか逐次判定する(ステップS25)。清掃作業終了の条件は、一例として清掃作業を開始してから予め定められた時間が経過した場合であり、多の例は、バッテリー12の残容量が予め定められた容量を下回ったときである。
清掃作業が未完了と判断した場合(ステップS25のNo)、ルーチンは前述のステップS15へ戻り、床特性検出部127を用いて補助ブラシの回転速度の制御と清掃終了の判定を繰り返す。
一方、制御部11は、清掃作業終了と判断した場合(ステップS25のYes)、障害物を避けつつ室内に設置された充電ステーションへ自走式掃除機1を帰還させるように走行を制御する(ステップS27)。自走式掃除機1が充電ステーションへ到達してドッキングしたら(ステップS29のYes)、走行を停止させると共に、電動送風機22、メインブラシ9および左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを停止させる(ステップS31)。
以上が、制御部11の処理である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、毛足の長い絨毯を想定した。これに対して毛足の短い絨毯では、補助ブラシのブラシ毛が絨毯毛に絡まることなく絨毯の上を移動することができる。ただし、床表面に凹凸があるために補助ブラシを回転させても塵埃を吸込み口6に掻き集める効果が少ない点は毛足の長い絨毯と同様である。そこで、毛足の短い絨毯の場合は補助ブラシを停止させるように制御してもよい。
例えば一年を通じて温暖な地域では、毛足の長い絨毯を想定する必要は無いといえ、それに代えて毛足の短い絨毯を想定したほうが合理的である。毛足の短い絨毯を想定した使用環境で制御部11は、メインブラシ9を前記第1速度で回転させている状態で前記負荷電流が予め定められた閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続いたら、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転を停止させる。その後、前記負荷電流が前記閾値以下になる状態が予め定められた前記第2期間を超えて続いたら、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを前記第2速度で回転させる。さらにその後、前記負荷電流が前記閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続いたら、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転を停止させる。
(実施の形態3)
この実施の形態では、補助ブラシだけでなくメインブラシの回転速度を床特性に応じて切替える態様を述べる。
毛足の長い絨毯の場合、絨毯毛の根元近くにあるゴミをメインブラシ9で掻き出すためにメインブラシ9を通常の回転速度である第1速度よりも速い第4速度で回転させてもよい。
この場合、清掃作業開始時は床の特性が判らないので、制御部11はまず第1速度でメインブラシ9を回転させる。そして、メインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを前述の閾値(以下、第1閾値ともいう)と比較して床面が絨毯か否かを判断する。
負荷電流の大きさが閾値を超えており床面が絨毯と判断したら、制御部11は実施の形態1で述べたように左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第2速度から第3速度に変更する。さらに、メインブラシ9の回転速度を第1速度からそれよりも速い第4速度に変更する。
なお、メインブラシ9が第4速度で回転している間も床特性検出部127はメインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを検出する。このとき、床の特性が絨毯か否かの判定に用いる閾値(以下、第2閾値とも呼ぶ)は、メインブラシ9が第1速度で回転しているときの判定に用いる第1閾値と異なる。第2閾値は、メインブラシ9が第1速度で回転しているときに第1閾値に相当する回転負荷を与える床面上でメインブラシ9を第4速度で回転させ、そのときの負荷電流に対応させて決定されてもよい。
清掃作業中に制御部11は、床特性検出部127を用いてメインブラシ駆動モータの負荷電流の大きさを逐次モニタする。メインブラシ9を第1速度で回転させ、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを第2速度で回転させているときに前記負荷電流が第3閾値を超える状態が前記第1期間を超えて続いたら、制御部11はメインブラシ9の回転速度を第4速度に切替えると共に左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第3速度に切替える。また、メインブラシ9を第4速度で回転させ、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rを第3速度で回転させているときに前記負荷電流が第2閾値以下の状態が前記第2期間を超えて続いたら、制御部11はメインブラシ9の回転速度を第1速度に切替えると共に左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rの回転速度を第2速度に切替える。
(実施の形態4)
実施の形態1および2は、床特性検出部127が検出したメインブラシ9の回転負荷が一つの閾値を超えるか否かに応じて補助ブラシの回転速度を2段階に切替えるものであったが、この実施形態では回転負荷を複数の閾値で判定し、補助ブラシの回転速度を多段階に切替える。まず、2つの閾値で判定して、補助ブラシの回転速度を3段階に切替える態様について述べる。
具体例として、実施の形態1のような板やタイルの滑らかな床面と毛足の長い絨毯との床特性に加えて、両者の中間の床特性を判定する。その中間の床特性は、一例を挙げるとオフィスフロアに敷き詰められるカーペットのような、毛足の短い絨毯に該当する床特性である。そして、実施の形態2で述べたように、毛足の短い絨毯の場合は、補助ブラシを停止させるように制御する。
この実施形態で、制御部11は、床特性検出部127が検出した負荷電流の大きさを予め定められた第3閾値および第4閾値とそれぞれ比較する。ここで、第4閾値は第3閾値より大きいものとする。そして、負荷電流と第1および第4閾値との大小関係に応じて以下のように補助ブラシの回転速度を切替える。
(1)負荷電流≦第3閾値であれば、実施の形態1と同様の第2速度で補助ブラシを回転させる。
(2)第3閾値<負荷電流≦第4閾値であれば、補助ブラシを停止させる。
(3)第4閾値<負荷電流であれば、実施の形態1と同様の第3速度で補助ブラシを回転させる。
メインブラシ9の回転速度は、実施の形態1と同様、常に前記第1速度であってもよい。
あるいは、実施の形態3と同様、自身の回転負荷の大きさに応じて2段階に切替えてもよい。例えば、制御部11はメインブラシが前記第1速度で回転しているときの負荷電流が前記第4閾値を超えるか否かに応じてメインブラシ9の回転速度を第1速度か第4速度に制御する。あるいは、負荷電流が前記第3閾値を超えるか否かに応じてメインブラシ9の回転速度を第1速度か第4速度に制御する。メインブラシ9が第4速度で回転しているとき、第3閾値および第4閾値に対応する床特性に基づいてそれぞれ定められた第5閾値および第6閾値を用いて負荷電流を比較する。
さらに別の態様としてメインブラシ9の回転速度を3段階に切替えてもよい。その場合、メインブラシ9の3つの回転速度についてそれぞれ2つの閾値を予め定めておく必要がある。
以上、床の特性に応じて補助ブラシの回転速度を3段階に切替える態様を説明したが、これまでの説明から補助ブラシの回転速度の切替えを4段階以上に拡張することは当業者にとって自明であり、この発明の範囲に含まれる。
(実施の形態5)
床特性検出部127の構成として、メインブラシ駆動モータの負荷電流を検出する態様を述べた。他の構成態様として、左補助ブラシ駆動モータ、右補助ブラシ駆動モータの何れかあるいは両方の負荷電流を検出してもよい。また、電動送風機22の負荷電流を検出することにより、吸込み口6から空気を吸込むときの抵抗の強さを検出してもよい。
あるいはまた、イメージセンサを用いて床表面の状態を検出するようにしてもよい。
図5で、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rは、異なるモータで駆動されるが、共通のモータで駆動されてもよい。ただし、メインブラシ9とは異なるモータで駆動される。
また、後述する実施の形態6については、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rは個別のモータで駆動されなければならない。
(実施の形態6)
これまでの実施形態では、床特性として床表面の状態に着目した。補助ブラシのブラシ毛の絡まり易さやくせのつき易さと床表面の状態との間に相関があると考えるからである。特に、床表面が回転するブラシ毛に与える摩擦の大きさに着目した。そして、補助ブラシの回転を制御してブラシ毛が絡まりにくく、くせがつきにくいようにする手法を述べた。
それに対してこの実施形態における床特性は、注目する床が壁際や障害物に近い領域か否かを意味する。床特性検出部127は、清掃作業の対象である床が壁際や障害物に近い領域か否かを検出し、制御部11は、その検出に応じて補助ブラシの回転を制御してブラシ毛にくせがつきにくいように制御する。
図5で床特性検出部127はメインブラシ駆動部119の回転負荷の大きさを検出するが、この態様ではそれに代えて左方超音波センサ14Lおよび右方超音波センサ14Rが床特性検出部の機能を担う。つまり、左方超音波センサ14Lおよび右方超音波センサ14Rは、障害物検出部14として機能するだけでなく、床特性検出部127として機能する。
例えば、左方超音波センサ14Lが、壁面や障害物が近くにあることを検出している場合、制御部11は、左補助ブラシ10Lが清掃する領域が壁面や障害物に近いと判断する。一方、右方超音波センサ14Rが、壁面や障害物が近くにあることを検出している場合、制御部11は、右補助ブラシ10Rが清掃する領域が壁や障害物の近傍であると判断する。超音波センサは、壁面または障害物までの距離を測定できるので、近傍か否かは予め距離の閾値を定めておき、測定された距離が前記閾値を超えるか否かで判定すればよい。
それらの検出に応答して制御部11は、壁面や障害物に近い側の補助ブラシについては回転を維持するが、反対側の補助ブラシを通常と反対方向に回転させる。
補助ブラシは、メインブラシ9が届かない壁際の塵埃を集めるのに特に有効であるが、それと反対側の補助ブラシが清掃する領域はメインブラシ9もその領域を走行可能である。よって、自走式掃除機1の走行に伴ってその領域がメインブラシ9で掃かれると考えられる。そこで、制御部11は、左方超音波センサ14Lまたは右方超音波センサ14Rのいずれか一方だけが壁面や障害物に近いことを検出しているとき、壁際と反対の側の補助ブラシを通常と反対方向に回転させてブラシ毛のくせが修正されるようにする。
図4に示すように、自走式掃除機が前進しているときに斜め前方のゴミを中央部の吸込み口6へ掃き寄せるために、通常、左補助ブラシは床面上方から見て時計回りの一方向へ回転し、右補助ブラシは床面上方から見て反時計回りの一方向へ回転する。そうすると、床面とブラシ毛の先との摩擦によって、左補助ブラシのブラシ毛は上方からみたとき中心に向かって時計方向に渦を巻くように曲りくせがつき易く、右補助ブラシのブラシ毛は上方からみたとき中心に向かって反時計方向に渦を巻くように曲りくせがつき易い。
この実施形態によれば、一方の補助ブラシが壁や障害物の近くを清掃するとき反対側の補助ブラシが通常と反対方向に回転するので、ブラシ毛の曲りくせが補正される。
なお、補助ブラシを通常と反対方向に回転させることに代えて補助ブラシを停止させてもよい。補助ブラシを停止させることにより、常に一方向に回転させる場合に比べてブラシ毛の曲りくせが緩和される。
(実施の形態7)
左右の補助ブラシは、吸込み口6の左右の前方に配置されて自走式掃除機が前進しているときに斜め前方のゴミを中央部の吸込み口6へ掃き寄せるが、自走式掃除機が後退するとき、進行方向に対して補助ブラシは吸込み口6の後方にあり、機能が発揮されない。
そこで、この実施形態では、自走式掃除機1が後退中に左右の補助ブラシを通常の回転方向と反対方向に回転させることで、塵埃を掃き寄せるのではなくブラシ毛のくせを補正する。
なお、左補助ブラシ10Lおよび右補助ブラシ10Rのそれぞれのブラシ毛が図4に示す状態より若干長く、ブラシ毛の先端がメインブラシ9のブラシ毛と接触する場合は、左右の補助ブラシと共にメインブラシ9を通常の回転方向と反対方向に回転させてもよい。
制御部11が自走式掃除機1を後退させるのは、前方あるいは斜め前方に壁や障害物が検出された結果、その壁や障害物との衝突を回避して走行する場合である。制御部11は、前方の障害物等を回避するために旋回を行う場合もあるが、旋回だけでは障害物回避の走行パターンが限られるので、後退と組み合わせて障害物の回避を行う。
前述した実施の形態6では、左方超音波センサ14Lおよび右方超音波センサ14Rが床特性検出部の機能を担うのに対し、この実施形態では、前方超音波センサ14Fもそれらに加えて床特性検出部の機能を担う。
なお、補助ブラシを通常と反対方向に回転させることに代えて補助ブラシを停止させてもよい。後退時に補助ブラシを停止させることにより、常に一方向に回転させる場合に比べてブラシ毛の曲りくせが緩和される。
以上に述べたように、
(i)この発明による自走式掃除機は、床面に平行な軸心周りに回転して床面を掃くメインブラシと、前記メインブラシを回転させるメインブラシ駆動部と、床面に垂直な軸心周りに回転して床面を掃く補助ブラシと、前記補助ブラシを回転させる補助ブラシ駆動部と、床の特性を検出する床特性検出部と、前記メインブラシ駆動部および前記補助ブラシ駆動部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記床特性検出部により検出された床の特性に基づいて前記補助ブラシの回転速度または停動の少なくとも何れかを制御することを特徴とする。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記床特性検出部は、前記メインブラシ駆動部が予め定められた速度で前記メインブラシを回転させるときの負荷の大きさを検出し、前記制御部は、検出された負荷が予め定められた閾値以下の場合に前記補助ブラシを予め定められた回転速度で回転させるが、前記閾値を超える場合に前記補助ブラシを前記回転速度と異なる速度で回転させるかまたは停止させてもよい。
このようにすれば、メインブラシを回転させるときの負荷の大きさを検出することによって、床特性を得ることができる。補助ブラシのブラシ毛のくせのつき易さと床面の摩擦の大きさとの間には相関があると考えられ、床面の摩擦の大きさを検出する手法として、メインブラシ駆動モータの負荷の大きさを検出することができる。
(iii)前記制御部は、検出された負荷が前記閾値を超える場合に前記メインブラシを予め定められた回転速度で回転させるが、前記閾値以下の場合に前記メインブラシを前記回転速度よりも速く回転させてもよい。
このようにすれば、補助ブラシだけでなくメインブラシも床特性に応じた好適な回転速度に制御できる。
(iv)前記床特性検出部は、清掃する床が壁または障害物の近傍の領域か否かを検出し、前記補助ブラシは左右にそれぞれ設けられて独立して回転および停止が可能であり、前記制御部は、前記床特性検出部の検出に基づいて左または右の何れか一方の補助ブラシが壁または障害物の近傍の床を清掃するとき、前記壁または前記障害物の近傍を清掃する補助ブラシを予め定められた清掃時の回転方向に回転させ、他方の補助ブラシを清掃時の回転方向と逆方向に回転させまたは停止させてもよい。
このようにすれば、補助ブラシを常に一方向に回転させる場合に比べてブラシ毛の曲りくせが緩和される。
(v)前記制御部は、前進走行および後退走行を行わせ、前進走行のときは前記補助ブラシを予め定められた清掃時の回転方向に回転させ、後退走行のときは清掃時の回転方向と逆方向に回転させてもよい。
このようにすれば、補助ブラシを常に一方向に回転させる場合に比べてブラシ毛の曲りくせが緩和される。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
1:自走式掃除機、 2:筐体、 2a:底板、 2b:天板、 2c:側板、 3:蓋部、 4:充電端子、 6:吸込み口、 7:排気口、 8:凹部、 9:メインブラシ、 10L:左補助ブラシ、 10R:右補助ブラシ、 11:流入路、 11:制御部、 12:バッテリー、 13:前輪床面検出センサ、 14:障害物検出部、 14L:左方超音波センサ、 14F:前方超音波センサ、 14R:右方超音波センサ、 14C:衝突センサ、 15:制御基板、 19L:左輪床面検出センサ、 19R:右輪床面検知センサ、 20L:左輪ドライバ、 20R:右輪ドライバ、 21:車輪駆動部、 21L:左輪駆動モータ、 21R:右輪駆動モータ、 22:電動送風機、 26:後輪、 27:前輪、 29L:左駆動輪、 29R:右駆動輪、 30:集塵ボックス、 31:集塵容器、 32:カバー部、 33:フィルタ、 40:充電台、 41:端子部、 51:吸引路、 52:排気路、 61:記憶部、 117:イオン発生部、 119:メインブラシ駆動部、 121:メインブラシドライバ、 123:補助ブラシ駆動部、 123L:左補助ブラシ駆動モータ、 123R:右補助ブラシ駆動モータ、 125L:左補助ブラシドライバ、 125R:右補助ブラシドライバ、 127:床特性検出部

Claims (4)

  1. 床面に平行な軸心周りに回転して床面を掃くメインブラシと、
    前記メインブラシを回転させるメインブラシ駆動部と、
    床面に垂直な軸心周りに回転して床面を掃く補助ブラシと、
    前記補助ブラシを回転させる補助ブラシ駆動部と、
    床の特性を検出する床特性検出部と、
    前記メインブラシ駆動部および前記補助ブラシ駆動部を制御する制御部とを備え、
    前記床特性検出部は、前記メインブラシ駆動部が予め定められた速度で前記メインブラシを回転させるときの負荷の大きさを検出し、
    前記制御部は、前記床特性検出部により検出された負荷が予め定められた閾値以下の場合に前記補助ブラシを予め定められた回転速度で回転させるが、前記閾値を超える場合に前記補助ブラシを前記回転速度と異なる速度で回転させるかまたは停止させることを特徴とする自走式掃除機。
  2. 前記制御部は、検出された負荷が前記閾値以下の場合に前記メインブラシを予め定められた回転速度で回転させるが、前記閾値を超える場合に前記メインブラシを前記回転速度よりも速く回転させる請求項1に記載の自走式掃除機。
  3. 前記床特性検出部は、清掃する床が壁または障害物の近傍の領域か否かを検出し、
    前記補助ブラシは左右にそれぞれ設けられて独立して回転および停止が可能であり、
    前記制御部は、前記床特性検出部の検出に基づいて左または右の何れか一方の補助ブラシが壁または障害物の近傍の床を清掃するとき、前記壁または前記障害物の近傍を清掃する補助ブラシを予め定められた清掃時の回転方向に回転させ、他方の補助ブラシを清掃時の回転方向と逆方向に回転させまたは停止させる請求項1または2に記載の自走式掃除機。
  4. 前記制御部は、前進走行および後退走行を行わせ、前進走行のときは前記補助ブラシを予め定められた清掃時の回転方向に回転させ、後退走行のときは清掃時の回転方向と逆方向に回転させる請求項1〜の何れか一つに記載の自走式掃除機。
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