JP6289102B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御する制御装置に関する。
従来より、車両の制動時に必要となる操作力、即ちブレーキペダルの踏力を軽減するために、内燃機関の吸気通路におけるスロットルバルブの下流側で発生する吸気負圧を利用して踏力を倍力するブレーキブースタが広く採用されている(例えば、下記特許文献を参照)。
ブレーキブースタは、吸気負圧が蓄えられる定圧室と、大気圧が導き入れられる変圧室とを有している。運転者がブレーキペダルを踏んでいないときには、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室への大気圧の導入が遮断されている。そして、運転者によりブレーキペダルが踏まれると、定圧室と変圧室とが遮断され、かつ変圧室に大気圧が導入されて、定圧室と変圧室との圧力差による倍力作用が営まれる。
特開2005−255072号公報
内燃機関の気筒に対して燃料を噴射する際の噴射量は、気筒に充填される吸気の量に比例して増減させる。気筒に流入する吸気の量は、吸気通路上に流量センサであるエアフローメータを設置して計測するか、または、吸気通路上に圧力センサである吸気圧センサを設置し、当該吸気圧センサを介して計測した吸気圧とそのときのエンジン回転数とに基づいて推算する。エアフローメータは、吸気通路の最上流部、より具体的にはエアクリーナの直下に位置付けられることが多い。
ブレーキブースタが吐出する空気は、内燃機関の吸気通路に流入する。ブレーキブースタの吸気通路への接続箇所は、スロットルバルブの下流である。よって、エアフローメータを使用する方式では、ブレーキブースタから吸気通路に流れ込む空気の量を知ることができない。このため、エアフローメータを介して計測した吸気量と、実際に気筒に充填される吸気量とが乖離し、燃料噴射量が不足して混合気の空燃比がリーン化することがある。
内燃機関の燃料噴射制御では、排気通路上に設置した空燃比センサによってガスの空燃比を計測し、その空燃比を目標空燃比に収束させるべく燃料噴射量を補正するフィードバック制御を実施することが通例である。しかしながら、空燃比フィードバック制御は、ブレーキブースタから流入する空気による空燃比のリーン化、つまり実空燃比と目標空燃比との偏差の発生それ自体を阻止できるものではない。故に、空燃比のリーン化に伴う瞬間的なエンジントルクの低下、エンジン回転数の低落を回避できない。
また、ブレーキブースタからの空気の流入は、運転者によるブレーキペダルの操作に起因して発生することから、これを予知することは困難である。
特に、アイドル運転時やアイドル運転に近い低負荷運転時には、元々の燃料噴射量が少ないため、ブレーキブースタから流入する空気により、混合気の燃焼の不安定化ないし失火を招き、それがエンジンストールにつながるおそれがある。
なお、上に述べた事象は、吸気圧センサを使用して吸気量を推測する方式でも生起し得る。
本発明は、ブレーキブースタが付随している内燃機関の燃料噴射制御において、混合気の空燃比の不適切なリーン化を抑止することを所期の目的とする。
本発明では、車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、吸気通路におけるブレーキブースタの接続箇所よりも上流側に設置されたエアフローメータの出力信号に基づく推定吸気圧力と、前記接続箇所の近傍若しくはそれよりも下流側またはサージタンクに設置された吸気圧センサの出力信号に基づく実測吸気圧力との差分の大きさに応じて燃料噴射量を補正する、または、吸気通路におけるブレーキブースタの接続箇所よりも上流側に設置されたエアフローメータの出力信号に基づいた実測吸気流量と、前記接続箇所の近傍若しくはそれよりも下流側またはサージタンクに設置された吸気圧センサの出力信号に基づく推定吸気流量との差分の大きさに応じて燃料噴射量を補正することとし、下記の何れか少なくとも一つを満たすことを条件として、前記燃料噴射量の補正を行う内燃機関の制御装置を構成した。
(i)アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブの開度が所定以下であり、かつエンジン回転数が所定以下である
(ii)発電機による発電量が小さい
(iii)シフトポジションが走行レンジであるが、前後進切換装置のフォワードブレーキ及びリバースクラッチをともに切断している
(iv)空燃比センサを介して検出される空燃比が所定以上である
並びに、本発明では、車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、ブレーキブースタにより増幅されたブレーキ踏力を以て車両のブレーキ装置に作動液を供給するマスタシリンダの作動液圧力の低下量の大きさに応じて燃料噴射量を補正することとし、一定期間内でのマスタシリンダ圧の低下量の積算値が閾値以上であることを条件として、前記燃料噴射量の補正を行う内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、ブレーキブースタが付随している内燃機関の燃料噴射制御における、混合気の空燃比の不適切なリーン化を抑止できる。
車両に搭載される内燃機関の概略構成を示す図。 車両に実装される駆動系の構成を示す図。 実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分と、エンジン回転数の瞬時値の最低値との関係を示す図。 本発明の一実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。 運転者のブレーキ操作に基づくマスタシリンダ圧の変動の推移を例示する図。 マスタシリンダ圧の低下量の積算値と、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分との関係を示す図。 本発明の一実施形態の制御装置がプログラムに従い実行する処理の手順例を示すフロー図。
<第一実施形態>本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、車両用内燃機関の概要を示す。この内燃機関は、火花点火式の4ストロークエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
外部EGR(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通するEGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、具体的にはサージタンク33に接続している。
車両には、ブレーキブースタ5が付帯している。ブレーキブースタ5は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側の箇所、具体的にはサージタンク33から吸気負圧を導き入れ、その負圧を用いてブレーキペダルの踏力を倍力する、この分野では広く知られているものである。ブレーキブースタ5は、負圧を蓄える定圧室と、大気圧が加わる変圧室とを有し、定圧室が負圧管路51を介してサージタンク33またはその近傍に接続している。負圧管路51は、スロットルバルブ32の下流側の吸気負圧を定圧室へと導く。負圧管路51上には、負圧を定圧室内に留め、定圧室に正圧が加わることを防止するためのチェックバルブ52を設けてある。
運転者によりブレーキペダルが操作されていないとき、定圧室と変圧室とが連通し、かつ変圧室が大気圧から隔絶される。ブレーキペダルが操作されると、定圧室と変圧室との間が遮断され、かつ変圧室に大気が導入される。結果、定圧室と変圧室との圧力差が、ブレーキペダルの踏力を倍力する制御圧力となる。ブレーキブースタ5により増幅されたブレーキ踏力は、マスタシリンダ6において液圧力に変換される。マスタシリンダ6が出力する作動液圧は、液圧回路(図示せず)を介してブレーキキャリパやホイールシリンダといったブレーキ装置(図示せず)に伝達され、当該ブレーキ装置による車両の制動に用いられる。
図2に、車両が備える駆動系の例を示す。この駆動系は、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式CVT(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関が出力する回転トルクは、内燃機関のクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア101に伝達される。出力ギア101は、デファレンシャル装置のリングギア102と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸103及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85を断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号mを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジであるNレンジ、Pレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断し、トルクコンバータ7とCVT9との間の接続を遮断する。また、Dレンジにおいても、停車しているアイドル運転中等に、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85を切断して、内燃機関に作用する機械的な負荷(即ち、トルクコンバータ7の負荷)を軽減する「ニュートラル制御」を実行することがある。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。駆動プーリ91は、駆動軸94に固定した固定シーブ911と、駆動軸91上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ912と、可動シーブ912の後背に配設された液圧サーボ913とを有する。並びに、従動プーリ92は、従動軸95に固設した固定シーブ921と、従動軸95上にローラスプラインを介して軸方向に変位可能に支持させた可動シーブ922と、可動シーブ922の後背に配設された液圧サーボ923とを有する。
車両に実装される各種電気負荷への電力供給の源である発電機(オルタネータ)は、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動され、発電を行う。この発電機が発電し出力する電圧の大きさは、レギュレータを介して制御することができる。レギュレータは、発電機に付随するIC式のもので、発電機のフィールドコイルへの通電をON/OFF切り替えするスイッチング動作を行う。
発電機の出力電圧、即ち発電機のステータコイルに誘起される電圧は、フィールドコイルを流れるフィールド電流のDUTY比であるfDUTYに比例して大きくなる。レギュレータは、ECU(Electronic Control Unit)0から発電機の出力電圧を指令する信号oを受け付け、その指令された出力電圧を実現するようにfDUTYを調節するPWM制御を行う。発電機による発電量、換言すれば電気負荷への給電量及び/または車載のバッテリへの充電量は、fDUTYが高いほど増加し、fDUTYが低いほど減少する。
発電機は、内燃機関から見れば機械的な負荷となる。レギュレータに高い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機の機械負荷が増し、低い出力電圧を指令すると、エンジン回転に対する発電機の機械負荷が減る。
内燃機関の制御装置たるECU0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するエンジン回転センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、エアクリーナ31の直下)内の吸気流量を検出するエアフローメータ35から出力される吸気流量信号d、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する吸気温・吸気圧センサ36から出力される吸気温・吸気圧信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、排気通路4を流れる排気ガスの空燃比を検出する空燃比センサ(O2センサまたはリニアA/Fセンサ)から出力される空燃比信号g、マスタシリンダ6が吐出する作動液の圧力であるマスタシリンダ圧を検出する液圧センサから出力されるマスタシリンダ圧信号h等が入力される。
出力インタフェースからは、点火プラグ12のイグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度制御信号k、EGRバルブ23に対して開度制御信号l、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度制御信号m、CVT9に対して変速比制御信号n、発電機の出力電圧を制御する電圧レギュレータに対して電圧指令信号o等を出力する。
ECU0のプロセッサは、メモリに格納しているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率、変速比、発電機の発電量等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、n、oを出力インタフェースを介して印加する。
燃料噴射量を決定するにあたり、ECU0は、気筒1に充填される吸気量(新気量及びEGRガス量)に見合った基本噴射量TPを決定する。次いで、この基本噴射量TPを、空燃比センサを介して知得される現在のガスの実空燃比と目標空燃比との偏差に応じたフィードバック補正係数FAFで補正する。さらには、各種環境条件その他に応じて定まる補正係数K、後述するブレーキブースタ5の作動に起因した補正係数X、並びにインジェクタ11の無効噴射時間TAUVを加味して、最終的な燃料噴射時間(インジェクタ11に対する通電時間)Tを算定する。燃料噴射時間Tは、
T=TP×FAF×K×X+TAUV
となる。そして、燃料噴射時間Tだけインジェクタ11に信号jを入力、インジェクタ11を開弁して燃料を噴射させる。
また、ECU0は、所定の燃料カット条件が成立したときに、気筒1への燃料供給を一時中止する燃料カットを実施する。このときのECU0は、少なくとも、アクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下となり、かつエンジン回転数が燃料カット許可回転数以上あることを以て、燃料カット条件が成立したものと判断する。
燃料カット条件の成立後、所定の燃料カット終了条件が成立したときには、燃料カットを終了することとし、気筒1への燃料供給を再開する。このときのECU0は、アクセルペダルの踏込量が閾値を上回った、エンジン回転数が燃料カット復帰回転数まで低下した等のうちの何れかを以て、燃料カット終了条件が成立したものと判断する。
既に述べた通り、本実施形態では、基本噴射量TPの根拠となる吸気量を、エアフローメータ35を介して計測する。エアフローメータ35は、吸気通路3におけるブレーキブースタ5の接続箇所よりも上流側に設置されている。このことから、エアフローメータ35の出力信号dを参照して知得される吸気量、ひいては基本噴射量TPには、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入し気筒1に吸引される空気の量は加味されていない。
つまり、実際に気筒1に充填される吸気量は、エアフローメータ35を介して知得される吸気量よりも多い可能性がある。その場合、気筒1のインジェクタ11から噴射される燃料の量が、当該気筒1に充填された吸気量に見合わず少ないことになり、同気筒1の燃焼室内における混合気の空燃比が目標空燃比よりもリーンになる。さすれば、エンジントルクが低下してエンジン回転数の低落を招くこととなりかねない。
ブレーキブースタ5から吸気通路3に空気が流入するのは、運転者が踏み込んでいたブレーキペダルの踏み込みを緩め、またはブレーキペダルから足を離したときである。運転者がブレーキペダルの踏み込みを緩めることを予知することはできず、そのときにブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を直接計測することもできない。
そこで、本実施形態のECU0は、エアフローメータ35の出力信号dに基づき、気筒1に近いサージタンク33(または、吸気マニホルド34)内における吸気圧力を推定する。そして、その推定吸気圧力と、吸気圧センサ36を介して計測されるサージタンク33(吸気マニホルド34)内の実測吸気圧力との差分を求め、当該差分の大きさに応じて燃料噴射量の補正係数Xを決定する。
エアフローメータ35を介して計測される吸気流量と、エンジン回転数及びサージタンク33内吸気圧との間には、相関関係がある。換言すれば、吸気流量及びエンジン回転数から、サージタンク33内吸気圧を推定することが可能である。尤も、詳細には、吸気通路3を流れる吸気の温度や大気圧等の影響を考慮する必要がある。
ECU0のメモリには、サージタンク33内吸気圧と、吸気流量、エンジン回転数、吸気温及び大気圧等との関係を規定したマップデータを予め格納してある。ECU0は、エアフローメータ35を介して計測した吸気流量、現在のエンジン回転数、吸気温度及び大気圧等をキーとして当該マップを検索することで、現在の推定吸気圧力を知得する。
その上で、ECU0は、吸気通路3におけるブレーキブースタ5の接続箇所の近傍またはその下流に位置する吸気圧センサ36の出力信号eに基づく実測吸気圧力から、上記の推定吸気圧力を減算して両者の差分を求める。この差分は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を示唆する。即ち、両者の差分が大きいほど、ブレーキブースタ5から多くの空気が吐出され、吸気通路3に流入していると考えられる。ブレーキブースタ5から全く空気が吐出されていないときには、両者の差分は0またはほぼ0となるはずである。
ECU0は、上記の差分が大きいほど、つまりはブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量が多いほど、燃料噴射量の補正係数Xを大きくして、燃料噴射量Tを増量補正する。上記の差分が0またはほぼ0であるならば、補正係数Xを最小値(通常は、1)とする。これにより、ブレーキブースタ5の作動に起因した混合気の空燃比の目標空燃比からの逸脱を予防することができる。
尤も、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正は、常時実施する必要はない。ブレーキブースタ5からの流入空気による空燃比のリーン化が問題となるのは、内燃機関のアイドリング中や、アイドリングに近い低負荷領域での運転中である。そのような状況の下では元々、スロットルバルブ32開度が小さく、気筒1に充填される吸気量及び燃料噴射量が少ない。このとき、ブレーキブースタ5から吸気通路3に空気が流入すると、燃料噴射量に対する吸気の増加量が相対的に大きくなり、混合気の空燃比のリーン化が顕著となって、燃焼が不安定になり、時には失火する。アイドリング中や低負荷運転中における失火の発生は、エンジンストールにつながりかねない。従って、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正は、エンジンストールが懸念される状況下において実施することが望ましい。
図3は、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正を伴わずに内燃機関をアイドリング運転した場合における、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分と、エンジン回転数の瞬時値の最低値とを多数回測定した結果をプロットしたものである。図3中、実線で描画した横線は、エンジンストールに至らないエンジン回転数の許容下限αを表す。測定結果のプロット点のクラスタは、右肩下がりの傾向を示している。即ち、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が大きいほど、混合気の燃焼が不安定化ないし失火しやすく、エンジン回転数が大きく低落しやすいと言える。
図3中、破線で描画した縦線は、エンジン回転数の瞬時値の最低値が許容下限αを下回るリスクの有無を峻別する、吸気圧力の差分の閾値βを表す。実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分がβよりも大きいと、エンジン回転数の瞬時値の最低値が許容下限αを下回るリスクがある。そのリスクは、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が大きいほど高いものと想像される。よって、当該差分がβよりも大きいときに、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正を実行するべきである。また、当該差分が大きいほど、当該増量補正における燃料噴射量の増量を多くすることが好適である。
図4に、本実施形態のECU0が実行する処理の手順例を示す。ECU0は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気による空燃比のリーン化のためにエンジンストールを引き起こす懸念がある状況下で(ステップS1及びS2)、燃料噴射量の増量補正を行う。より具体的には、吸気圧センサ36の出力信号eを参照して得られる実測吸気圧力からエアフローメータ35の出力信号dを参照して得られる推定吸気圧力を減算した結果の差分が閾値β以上であり(ステップS1)、なおかつ下記の条件(i)から(iv)の何れか少なくとも一つを満たす(ステップS2)場合に、燃料噴射量の増量補正を行う。
(i)アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度が所定以下であり、かつエンジン回転数が所定以下である(低負荷低回転域またはアイドリング中)
(ii)発電機による発電量が小さい(発電を行わない分、スロットルバルブ32開度(吸気量)の基本量が小さい)
(iii)シフトポジションが走行レンジであるが、前後進切換装置8のフォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断している「ニュートラル制御」中(内燃機関にかかる負荷を減らしている分、スロットルバルブ32開度(吸気量)の基本量が小さい)
(iv)空燃比センサを介して検出される空燃比が所定以上である
但し、ステップS1及びS2がともに真であるとしても、特定の事情に基づく燃料噴射量の増量補正をある一定以上既に行っている(ステップS3)場合には、上述の燃料噴射量の増量補正を行わない。例えば、燃料カットの終了直後の時期には、空燃比をリッチ化する燃料増量補正を実行することが多い。これは、燃料カット中に触媒41に吸蔵された酸素の消費を促すための処置であるが、当該補正の実行中にブレーキブースタ5から吸気通路3に余剰の空気が流入したとしても、失火が発生してエンジンストールに陥る可能性は小さい。故に、当該補正の実行中であるならば、(ステップS3を真として、ステップS4以降の)さらなる燃料噴射量の増量補正を行わない。
エンジンストールの回避を目的とした燃料噴射量の増量補正(ステップS4)では、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分の大きさに応じた増量補正係数Xを決定し、これを乗じて燃料噴射量Tを算定する。ステップS4の結果、燃料噴射量Tは、基本噴射量TPに、ブレーキブースタ5から流入して気筒1に吸引された空気量の増分を加味したものとなる。補正係数Xは、気筒1に充填された混合気の空燃比が目標空燃比近傍となるように設定される。
そして、上述の燃料噴射量の増量補正は、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が閾値を下回ったり(ステップS5)、上記の条件(i)から(iv)の何れも満たさなくなった(ステップS6)場合に終了する。ステップS5にて用いる閾値は、ステップS2にて用いる閾値βと同じ値としてもよいが、βよりは小さい値に設定することが好ましい。これは、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分がβの近傍で増減したときに、燃料噴射量の増量補正が行われなかったり行われなかったりを繰り返し、エンジン回転数が脈動するような挙動を避ける意図である。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、吸気通路3におけるブレーキブースタ5の接続箇所よりも上流側に設置されたエアフローメータ35の出力信号dに基づく推定吸気圧力と、前記接続箇所の近傍若しくはそれよりも下流またはサージタンク33に設置された吸気圧センサ36の出力信号eに基づく実測吸気圧力との差分の大きさに応じて燃料噴射量を補正する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、ブレーキブースタ5が付随している内燃機関の燃料噴射制御において、混合気の空燃比の不適切なリーン化を抑止し、エンジントルクの不当な低下や、エンジン回転数の不当な低落を阻止することが可能となる。加えて、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が大きいほど燃料噴射量の増量分を多くするとともに、燃料噴射量の増量補正の実行機会をステップS1からS3に示したように制限しているため、不必要な燃料の増量を行わずに済み、燃費性能を徒に悪化させることがない。
また、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を検出するためのセンサ(ブレーキブースタ圧センサ等)を別途設置する必要がなく、コストの騰貴を招かない。
なお、上記実施形態では、吸気圧センサ36を介して実測した吸気圧力と、エアフローメータ35を介して実測した吸気流量から推測される吸気圧力との差分をとり、当該差分を閾値βと比較し、また燃料噴射量の増量補正量の決定に用いていた。これに代えて、吸気圧センサ36を介して実測した吸気圧力から推測される吸気流量と、エアフローメータ35を介して実測した吸気流量との差分をとり、当該差分を閾値と比較したり、燃料噴射量の増量補正量の決定に用いたりすることも考えられる。
サージタンク33に設置された吸気圧センサ36は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入して気筒1に吸引される空気の存在を加入した吸気圧力を計測している。翻って、エアクリーナ31の近傍に設置されたエアフローメータ35は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の存在を感知することはない。吸気圧センサ36の出力信号eとエアフローメータ35の出力信号dとの差は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を示唆している。上記実施形態では、その差を明らかにするべく、エアフローメータ35の出力信号dを吸気圧に換算して吸気圧センサ36の出力信号eと比較していたが、吸気圧センサ36の出力信号eを吸気流量に換算してエアフローメータ35の出力信号dと比較することも同じ意味を持つ。
吸気圧センサ36を介して計測される吸気圧と、エンジン回転数及び気筒1に吸引される吸気の流量との間には相関関係があり、吸気圧及びエンジン回転数から、サージタンク33または吸気マニホールド34における吸気流量を推定することが可能である。尤も、詳細には、吸気通路3を流れる吸気の温度や大気圧等の影響を考慮する必要がある。
実測吸気流量と推定吸気流量との差分を求める場合には、ECU0のメモリに、吸気流量と、サージタンク33内吸気圧、エンジン回転数、吸気温及び大気圧等との関係を規定したマップデータを予め格納しておく。そして、ECU0が、吸気圧センサ36を介して計測したサージタンク33内吸気圧、現在のエンジン回転数、吸気温度及び大気圧等をキーとして当該マップを検索することで、現在の推定吸気流量を知得する。その上で、推定吸気流量から、エアフローメータ35の出力信号dに基づく実測吸気流量を減算して差分を求める。この差分を閾値と比較すれば、燃料噴射量の増量補正の要否を判断することができる。加えて、燃料噴射量の増量補正を行う場合にも、当該差分が大きいほど、増量補正における燃料噴射量の増量を多くする。
<第二実施形態>次に述べる第二実施形態は、マスタシリンダ6の吐出する作動液圧であるマスタシリンダ圧を根拠として運転者のブレーキペダルの操作量を把握し、これを基にブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を推し量り、燃料噴射量の増量補正の要否の判断及び増量補正量の決定を行うものである。以下、第一実施形態との相異点を中心に説明する。特に言及しない事項については、上記第一実施形態と同様とすることが可能である。
本実施形態でも、第一実施形態と同様、基本噴射量TPの根拠となる吸気量を、エアフローメータ35を介して計測する。エアフローメータ35は、吸気通路3におけるブレーキブースタ5の接続箇所よりも上流側に設置されている。このことから、エアフローメータ35の出力信号dを参照して知得される吸気量、ひいては基本噴射量TPには、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入し気筒1に吸引される空気の量は加味されていない。
そこで、本実施形態のECU0は、マスタシリンダ圧の低下量の大きさに応じて、燃料噴射量の補正係数Xを決定する。マスタシリンダ圧が低下するということは、運転者がブレーキペダルの踏み込みを緩めたことと同義である。そして、そのマスタシリンダ圧の低下量が大きいほど、ブレーキブースタ5から吸気通路3に多くの量の空気が流入したものと考えられる。
図5に、マスタシリンダ圧の変動の推移の一例を示す。図5は、運転者がブレーキペダルの踏み込みを緩める操作を一定期間内に都合五回行った場合のマスタシリンダ圧の変動の例である。マスタシリンダ圧の極大値から極小値までを低下量と見なすと、マスタシリンダ圧は一定期間内に五回低下しており、一回目の低下量が|Δp1|、二回目の低下量が|Δp2|、三回目の低下量が|Δp3|、四回目の低下量が|Δp4|、五回目の低下量が|Δp5|である。
図6は、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正を伴わずに内燃機関をアイドリング運転した場合における、マスタシリンダ圧の低下量の一定期間内の積算値と、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分とを多数回測定した結果をプロットしたものである。マスタシリンダ圧の低下量の積算値は、図5に示す例で言えば、低下量|Δp1|、|Δp2|、|Δp3|、|Δp4|及び|Δp5|を合算した値である。実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分は、第一実施形態において述べた通り、吸気圧センサ36の出力信号eを参照して得られる実測吸気圧力からエアフローメータ35の出力信号dを参照して得られる推定吸気圧力を減算した値である。
測定結果のプロット点のクラスタは、右肩上がりの傾向を示している。即ち、マスタシリンダ圧の低下量(の積算値)が大きいほど、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が大きくなり、混合気の燃焼が不安定化ないし失火しやすく、エンジン回転数が大きく低落しやすいと言える。図6中、実線で描画した横線は、第一実施形態において述べた閾値βを表す。
図6中、鎖線で描画した縦線は、吸気圧力の差分が閾値β以上となるか否かを峻別する、マスタシリンダ圧の低下量の積算値の閾値γを表す。マスタシリンダ圧の低下量の積算値の閾値γよりも大きいと、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分がβよりも大きくなり、エンジン回転数の瞬時値の最低値が許容下限αを下回るリスクがある。そのリスクは、マスタシリンダ圧の低下量の積算値が大きいほど高いものと想像される。よって、当該積算値がγよりも大きいときに、補正係数Xを乗ずる燃料噴射量の増量補正を実行するべきである。また、当該積算値が大きいほど、当該増量補正における燃料噴射量の増量を多くすることが好適である。
図7に、本実施形態のECU0が実行する処理の手順例を示す。ECU0は、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気による空燃比のリーン化のためにエンジンストールを引き起こす懸念がある状況下で(ステップS7及びS8)、燃料噴射量の増量補正を行う。より具体的には、マスタシリンダ圧センサの出力信号hを参照して得られる、一定期間内でのマスタシリンダ圧の低下量の積算値がγ以上であり(ステップS7)、なおかつ第一実施形態において述べた条件(i)から(iv)の何れか少なくとも一つを満たす(ステップS8)場合に、燃料噴射量の増量補正を行う。
但し、ステップS7及びS8がともに真であるとしても、特定の事情に基づく燃料噴射量の増量補正を既に行っている(ステップS9)場合には、上述の燃料噴射量の増量補正を行わない。例えば、燃料カットの終了直後の時期には、空燃比をリッチ化する燃料増量補正を実行することが多い。当該補正の実行中にブレーキブースタ5から吸気通路3に余剰の空気が流入したとしても、失火が発生してエンジンストールに陥る可能性は小さい。故に、当該補正の実行中であるならば、(ステップS9を真として、ステップS10以降の)さらなる燃料噴射量の増量補正を行わない。
エンジンストールの回避を目的とした燃料噴射量の増量補正(ステップS10)では、一定期間内でのマスタシリンダ圧の低下量の積算値の大きさに応じた増量補正係数Xを決定し、これを乗じて燃料噴射量Tを算定する。ステップS10の結果、燃料噴射量Tは、基本噴射量TPに、ブレーキブースタ5から流入して気筒1に吸引された空気量の増分を加味したものとなる。補正係数Xは、気筒1に充填された混合気の空燃比が目標空燃比近傍となるように設定される。
そして、上述の燃料噴射量の増量補正は、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が閾値を下回ったり(ステップS11)、上記の条件(i)から(iv)の何れも満たさなくなった(ステップS12)場合に終了する。ステップS11にて用いる閾値は、ステップS8にて用いる閾値γと同じ値としてもよいが、γよりは小さい値に設定してもよい。
本実施形態では、車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、ブレーキブースタ5により増幅されたブレーキ踏力を以て車両のブレーキ装置に作動液を供給するマスタシリンダ6の作動液圧力(マスタシリンダ圧)の低下量の大きさに応じて燃料噴射量を補正する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、ブレーキブースタ5が付随している内燃機関の燃料噴射制御において、混合気の空燃比の不適切なリーン化を抑止し、エンジントルクの不当な低下や、エンジン回転数の不当な低落を阻止することが可能となる。加えて、実測吸気圧力と推定吸気圧力との差分が大きいほど燃料噴射量の増量分を多くするとともに、燃料噴射量の増量補正の実行機会をステップS7及びS8に示したように制限しているため、不必要な燃料の増量を行わずに済み、燃費性能を徒に悪化させることがない。
また、ブレーキブースタ5から吸気通路3に流入する空気の量を検出するためのセンサを別途設置する必要がなく、コストの騰貴を招かない。
本実施形態では、サージタンク33(または、吸気マニホルド34)内の吸気圧を計測する吸気圧センサ36を使用しないことから、当該吸気圧センサ36を廃することが可能である。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。各部の具体的構成や具体的な処理の手順は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両に搭載される内燃機関の制御に適用することができる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
3…吸気通路
35…エアフローメータ
36…吸気圧センサ
5…ブレーキブースタ
6…マスタシリンダ
d…エアフローメータの出力信号
e…吸気圧センサの出力信号
h…マスタシリンダ圧センサの出力信号

Claims (2)

  1. 車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、
    吸気通路におけるブレーキブースタの接続箇所よりも上流側に設置されたエアフローメータの出力信号に基づく推定吸気圧力と、前記接続箇所の近傍若しくはそれよりも下流側またはサージタンクに設置された吸気圧センサの出力信号に基づく実測吸気圧力との差分の大きさに応じて燃料噴射量を補正する、
    または、吸気通路におけるブレーキブースタの接続箇所よりも上流側に設置されたエアフローメータの出力信号に基づいた実測吸気流量と、前記接続箇所の近傍若しくはそれよりも下流側またはサージタンクに設置された吸気圧センサの出力信号に基づく推定吸気流量との差分の大きさに応じて燃料噴射量を補正することとし、
    下記の何れか少なくとも一つを満たすことを条件として、前記燃料噴射量の補正を行う内燃機関の制御装置。
    (i)アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブの開度が所定以下であり、かつエンジン回転数が所定以下である
    (ii)発電機による発電量が小さい
    (iii)シフトポジションが走行レンジであるが、前後進切換装置のフォワードブレーキ及びリバースクラッチをともに切断している
    (iv)空燃比センサを介して検出される空燃比が所定以上である
  2. 車両に搭載される内燃機関の燃料噴射量を制御するものであって、
    ブレーキブースタにより増幅されたブレーキ踏力を以て車両のブレーキ装置に作動液を供給するマスタシリンダの作動液圧力の低下量の大きさに応じて燃料噴射量を補正することとし、
    一定期間内でのマスタシリンダ圧の低下量の積算値が閾値以上であることを条件として、前記燃料噴射量の補正を行う内燃機関の制御装置。
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