JP6282921B2 - 切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法に関する。
金属などの被削材の切削加工に用いられる切削インサートとして、特許文献1に記載のスローアウェイチップ が知られている。特許文献1に記載のチップは菱形平板状であっ
て、すくい面とされる上面には、中央部からコーナ部に向かって延在する突起が形成されている。この突起の最先端部には、2つに分かれる先端突起が形成されており、これらの先端突起は、平面視においてコーナ部を囲む凹状を呈している。
特開平11−48006号公報
特許文献1に記載のチップにおいては、先端突起がコーナ部ではなく上面の辺に向かって延びている。そのため、上面のコーナ部および辺に位置する切刃を用いて被削材を切削する場合においては、特に問題はない。しかしながら、コーナ部に位置する切刃(コーナ切刃)のみを用いるような非常に低い 切込みで切削を 行う場合には、コーナ切刃から突起までの距離が長いため、切屑の流出が不安定になる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、コーナ切刃のみが用いられるような低切込み加工であっても安定して切屑を処理できる切削インサートを提供するものである。
本発明の一態様に基づく切削インサートは、第1辺、第2辺、および前記第1辺と前記第2辺との間に位置する角部を具備する多角形状の上面と、該上面に対応する多角形状の下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面とが交差する稜線に位置する切刃とを備えている。前記切刃は、前記第1辺に位置する第1切刃、前記第2辺に位置する第2切刃、および前記角部に位置するコーナ切刃を有している。前記上面は、第1の突起、および前記角部と前記第1の突起との間に位置する第2の突起を有している。
前記上面の中心と前記下面の中心とを結ぶ中心軸に対して直交し、前記上面よりも下方に位置する基準面を設けた場合において、前記第1の突起の上端の前記基準面からの高さが、前記第2の突起の上端の前記基準面からの高さよりも高く、また、上面視した場合において、前記第1の突起が前記第1切刃および前記第2切刃に向かってそれぞれ延び、前記上面が、前記第1の突起における前記第1切刃および前記第2切刃に向かってそれぞれ延びた部分の間に位置して、前記角部に対して凹となる第1の湾曲面を有し、前記第2の突起が前記コーナ切刃に向かって延び、前記上面が、前記角部と前記第1の突起との間に位置して、前記角部に対して凹となる第2の湾曲面を有している。
上記態様の切削インサートにおいては、切屑の流れをガイドする突起として、上記の構成を有する第1の突起および第2の突起が上面に設けられている。切り屑の流れる方向が不安定になり易いコーナ切刃のみが用いられるような低切込み加工においては、まず、第2の湾曲面によって切屑の流れる方向が安定する。そして、流れる方向が安定した切屑は
、第1の湾曲面によって安定 して処理される。
本発明の第1の実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートにおける領域A1を拡大した斜視図である。 図1に示す切削インサートの上面図である。 図3に示す切削インサートにおける領域A2を拡大した上面図である。 図3に示す切削インサートのA3方向からの側面図である。 図3に示す切削インサートのA4方向からの側面図である。 図4に示す切削インサートにおけるB1−B1断面の断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるB2−B2断面の断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるB3−B3断面の断面図である。 図4に示す切削インサートにおけるB4−B4断面の断面図である。 本発明の一実施形態の切削工具を示す上面図である。 図11に示す切削工具における領域A5を拡大した上面図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す概略図である。
<切削インサート>
以下、一実施形態の切削インサート1について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。したがって、本発明の切削インサート1は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
本実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1ともいう)は、上面3、下面5、側面7、切刃9および貫通孔11を有している。インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられる。
インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
上面3は多角形状であり、本実施形態においては菱形の形状となっている。菱形の形状である上面3は、鋭角の角部、ならびに角部を間に挟むように菱形の辺部に位置する第1辺および第2辺を具備している。ここで、多角形状とは、厳密に多角形の形状であることを意味するものではない。例えば、本実施形態での上面3における角部はそれぞれ厳密な
角となっておらず、上面視において丸みを帯びた形状となっている。
本実施形態における上面3は、上面視において鋭角である角部を2つ有している。そのため、それぞれの角部を間に挟むように位置する第1辺および第2辺を2つずつ具備している。なお、鋭角の角部は1つであっても2つであってもよい。
第1辺および第2辺は、それぞれ上面視した場合において直線形状となっている。一方、本実施形態における第1辺および第2辺は、側面視した場合においては直線形状ではない。具体的には、角部に近接する部分に、角部から離れるにしたがって下方に傾斜する部分を有している。
下面5は、上面3とは反対側に位置する面であり、インサート1をホルダに取り付ける際にインサートポケットへの座面として機能する。本実施形態における下面5は、上面3に対応する多角形状となっている。具体的には、下面5は、上面3と同様に菱形の形状であるが、上面3よりも一回り小さい菱形となっている。
なお、上面3および下面5の形状としては、上記の形態に限定されるものではない。本実施形態のインサート1においては上面視した場合の上面3の形状が略四角形であるが、例えば、上面視した場合の上面3の形状が三角形または五角形のような多角形の形状であってもよい。また、本実施形態における上面3は菱形であるが、四角形の形状としてはこのような形状に限られず、例えば、平行四辺形であってもよい。
本実施形態のインサート1は、上面3の中心から下面5の中心に向かって形成された貫通孔11を有している。貫通孔11は、インサート1を切削工具のホルダにネジ止め固定する際にネジを挿入するために設けられている。貫通孔11が上面3の中心から下面5の中心に向かって形成されていることから、貫通孔11の中心軸O1は、上面3の中心と下面5の中心とを結ぶインサート1の中心軸と一致している。以下、本実施形態のインサート1における各構成部位の上下方向の位置を評価するため、中心軸O1に対して直交し、上面3よりも下方に位置する基準面L1 を設定する。
なお、上面3の中心とは上面3における重心を意味している。本実施形態における上面3のように菱形の場合においては、対角線の交点が上面3の中心となる。同様に、下面5の中心とは下面5における重心を意味している。本実施形態における下面5のように菱形の場合においては、対角線の交点が下面5の中心となる。
側面7は、上面3と下面5との間に位置しており、上面3および下面5に接続されている。上記の通り、下面5は上面3よりも一回り小さい形状であることから、側面7は上面3から下面5に向かうにしたがって中心軸O1に近づくように傾斜して設けられている。
本実施形態のインサート1を上面視した場合における上面3の最大幅は6〜25mmである。また、下面5から上面3までの高さは1〜10mmである。ここで、下面5から上面3までの高さとは、上面3の上端と下面5の下端との間における中心軸O1に平行な方向での幅を意味している。
切刃9は、上面3と側面7とが交差する稜線に設けられている。切刃9は切削加工において被削材を切削するために用いられる。上面3と側面7とが交わる領域であって切刃9が形成されている部分には、いわゆるホーニング加工が施されていてもよい。すなわち、上面3と側面7とが交差する稜線は、2つの面が交差することによる厳密な線形状でなくてもよい。上記の稜線が線形状であると切刃9の強度が低下する。そのため、上面3と側面7とが交わる領域に、この領域が曲面形状となるRホーニングが施される。
本実施形態において切刃9は、第1切刃13、第2切刃15およびコーナ切刃17を有している。第1切刃13は、上面3の第1辺に位置している。第2切刃15は、上面3の第2辺に位置している。コーナ切刃17は、上面3の角部に位置している。そのため、第1切刃13と第2切刃15とは、間にコーナ切刃17を挟むように位置している。本実施形態においては上面3が鋭角な角部を2つ具備しているので、切刃9は、第1切刃13、第2切刃15およびコーナ切刃17をそれぞれ2つずつ有している。
第1切刃13および第2切刃15は、上面3における辺部にそれぞれ位置している。そのため、本実施形態における第1切刃13および第2切刃15は、上面視した場合において、それぞれ直線形状となっている。一方、側面視した場合においては、第1切刃13および第2切刃15は、上面3の角部に近接する部分にコーナ切刃17から離れるにしたがって下方に傾斜する部分をそれぞれ有している 。コーナ切刃17は、上面3における角部に位置している。角部は上面視において丸みを帯びた形状となっていることから、第1のコーナ切刃17および第2のコーナ切刃17は、上面視した場合において、それぞれ外側に凸の円弧形状となっている。
本実施形態における上面3は、切刃9に沿って設けられたすくい面19を有している。すくい面19は、切刃9において切削された切屑をすくい取るような役割をしている。そのため、被削材の切屑はすくい面19の表面を流れる。すくい面19は、切屑をスムーズに流れさせるために、切刃9から離れるに従って基準面L1からの高さが低くなるように傾斜している。
すくい面19の傾斜を示す角度であるすくい角は、切刃9に直交する断面における基準面L1に平行な仮想直線とすくい面19とが成す角度によって示される。すくい面19は、中心軸O1に平行な断面において直線形状となるように形成されている。
また、本実施形態における上面3は、第1の突起21および第2の突起23を有している。第1の突起21は、上面3の第1辺および第2辺のそれぞれにおける角部に近接する領域の間に設けられている。また、第2の突起23は、角部と第1の突起21との間に位置している。このとき、第2の突起23は第1の突起21から離れて位置している。そのため、第1の突起21および第2の突起23は、互いに独立して設けられている。
第1の突起21および第2の突起23は、それぞれ進行してきた切屑をカールさせる役割および切屑の流れをガイドする役割を有する突起として上面3に設けられている。そのため、第1の突起21および第2の突起23はそれぞれ切刃9から離れるにしたがって上方に向かって傾斜する傾斜面を有している。
第1の突起21は、一部がすくい面19上に位置している。また、第1の突起21は、角部、すなわちコーナ切刃17の中心に面する側に、第1切刃13に向かって延びる部分と、第2切刃15に向かって延びる部分とを有している。そのため、第1の突起21におけるコーナ切刃17に面する側には、上面視した場合において、第1切刃13に向かって延びる部分、第2切刃15に向かって延びる部分、およびこれらの部分に挟まれている部分によってコーナ切刃17に対して凹となる第1の湾曲面21aが形成されている。また、本実施形態における第1の突起21は、上面視した場合において、コーナ切刃17の二等分線L2 を基準として線対称の形状となっている。
第2の突起23は、上面視した場合において、角部と第1の突起21との間に位置している。第2の突起23は、少なくともその一部がすくい面19上に位置している。第2の突起23は、角部、すなわちコーナ切刃17の中心に面する側に、コーナ切刃17に向か
ってそれぞれ延びる一対の部分を有している。そのため、第2の突起23におけるコーナ切刃17の中心に面する側には、上面視した場合において、コーナ切刃17に向かって延びる一対の部分およびこれらの部分に挟まれている部分によってコーナ切刃17の中心に対して凹となる第2の湾曲面23aが形成されている。
また、第2の突起23における第1の突起21に面する側には、上面視した場合において凸となる湾曲面が形成されている。また、本実施形態における第2の突起23は、上面視した場合において、第1の突起21と同様にコーナ切刃17の二等分線L2を基準として線対称の形状となっている。
本実施形態のインサート1は、上記の第1の突起21および第2の突起23を有していることによって、コーナ切刃17のみが用いられるような低切込み加工においても、切屑を安定して処理できる。具体的には、切り屑の流れる方向が不安定になり易い低切込み加工においては、まず、相対的にコーナ切刃17に近接する第2の突起23における第2の湾曲面23aによって切屑の流れる方向が安定する。そして、流れる方向が安定した切屑は、第2の突起23を乗り越えて第1の突起21に向かって進行する。第1の突起21には、コーナ切刃17に対して凹となる第1の湾曲面21aが形成されている。そのため、第1の突起21に向かって進行してきた切屑が第1の湾曲面21aによって安定 して処
理される。
また、コーナ切刃17および第1切刃13を用いて被削材を切削する場合においては、切屑を第1の突起21によって安定して処理できる。このとき、第1切刃13によって生じる切屑を第1の突起21と第2の突起23との間に流れ易くするため、第2の突起23が第1の突起21よりも切刃9に近接 している。
さらに、第2の突起23が第1の突起21から離れて位置しているため、第1切刃13で切削されて第1の突起21および第2の突起23へと進行する切屑を、第1の突起21、第2の突起23およびこれらの突起の間の領域において湾曲させることができる。切屑は湾曲することによって形状が安定し易くなる。そのため、切屑の厚みが薄い 低送り加工においても切屑の挙動を安定させることができる。
本実施形態のインサート1においては、第1の突起21の上端の基準面L1からの高さが、第2の突起23の上端の基準面L1からの高さよりも高い。そのため、第2の突起23を乗り越えた切屑を第1の突起21に安定して接触させることができる。
第1の突起21および第2の突起23は、それぞれコーナ切刃17の中心に面する側に凹となる第1の湾曲面21a、第2の湾曲面23aが形成されている。そのため、第1の突起21および第2の突起23におけるコーナ切刃17の中心に面する側のうちコーナ切刃17の二等分線L2上に位置する部分がコーナ切刃17の中心から最も離れることになる。このような場合においては、コーナ切刃17の二等分線L2上を進行する切屑の挙動が最も不安定になる。
しかしながら、本実施形態のインサート1においては、第1の突起21の上端および第2の突起23の上端が、それぞれコーナ切刃17の二等分線L2上に位置している。そのため、コーナ切刃17の二等分線L2上において切屑が第1の突起21または第2の突起23に接触する長さが長くなる。したがって、コーナ切刃17の二等分線L2上を進行することによって切屑の挙動が不安定になっていても、安定して第1の突起21または第2の突起23に切屑を接触させることができる。
第1の突起21は上端に平坦な面を具備している。このとき、上端の平坦な面は、第1
の突起21の上端が、コーナ切刃17の二等分線L2上に位置するため、上面視においてコーナ切刃17の二等分線L2の一部が含まれるように位置している。
また、本実施形態における上面3は、第2の凹部25および第1の凹部27 をさらに
有している。第2の凹部25は、コーナ切刃17と第2の突起23との間に位置している。第2の凹部25は、第2の突起23におけるコーナ切刃17の中心に面する側の傾斜面およびすくい面19を構成する傾斜面によって形成されている。このような第2の凹部25を有していることによって、コーナ切刃17のみが用いられるような低切込み加工において、切屑を第2の突起23で安定してカールさせることができる。
第1の凹部27は、第1の突起21と第2の突起23との間に位置している。第1の凹部27は、第1の突起21におけるコーナ切刃17に面する側の傾斜面、第2の突起23における第1の突起21に面する側の傾斜面およびすくい面19を構成する傾斜面によって形成されている。このような第1の凹部27を有していることによって、コーナ切刃17および第1切刃13を用いて被削材を切削する場合において、切屑を第1の突起21で安定してカールさせることができる。
また、本実施形態のインサート1においては、第1の凹部27の下端の基準面L1からの高さが、第2の凹部25の下端の基準面L1からの高さよりも低い。コーナ切刃17のみが用いられるような低切込み加工と比較して、コーナ切刃17および第1切刃13を用いて被削材を切削する場合においては切屑の幅が広くなる。しかしながら、第1の凹部27の下端の基準面L1からの高さ上記の通り相対的に低くなっていることから、相対的に幅の広い切屑を安定して第1の凹部27に引き込むことができる。そのため、第1の突起21において安定して切屑をカールさせることができる。
また、上面視した場合において、第2の凹部25の下端および第1の凹部27の下端が、それぞれコーナ切刃17の二等分線L2上に位置している。既に示した通り、コーナ切刃17の二等分線L2上を進行する切屑の挙動が最も不安定になる。しかしながら、第2の凹部25の下端および第1の凹部27の下端が、それぞれコーナ切刃17の二等分線L2上に位置していることによって、コーナ切刃17の二等分線L2上を進行する挙動が不安定な切屑を、安定して第1の突起21および第2の突起23に接触させることができる。
また、第1切刃13および第2切刃15は、コーナ切刃17から離れるにしたがって下方に傾斜する部分をそれぞれ有しているが、このとき、この下方に傾斜する部分におけるコーナ切刃17に近接する端部が、第1の突起21よりも上面3の角部に位置している。これによって、第1の凹み部27へと切屑が案内されやすくなる。
<切削工具>
次に、本発明の一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。
本実施形態の切削工具101は、図11、12に示すように、先端側にインサートポケット103を有するホルダ105と、切刃9がホルダ105の先端から突出するようにインサートポケット103に装着された上記の切削インサートとを備えている。本実施形態の切削工具101においては、コーナ切刃17がホルダ105の先端から最も突出するようにインサートが装着されている。
ホルダ105は、細長く伸びた棒形状をなしている。そして、ホルダ105の先端側には、インサートポケット103が1つ設けられている。インサートポケット103は、インサートが装着される部分であり、ホルダ105の先端面に対して開口している。このと
き、インサートポケット103がホルダ105の側面に対しても開口していることによって、インサートの装着を容易に行うことができる。具体的には、インサートポケット103は、ホルダ105の下面に対して平行な着座面と、着座面に対して傾斜する拘束側面とを有している。
インサートポケット103にはインサートが装着される。インサートは、切刃9がホルダ105の先端側に突出するように装着される。本実施形態においては、インサートは、固定ネジ107によって、ホルダ105に装着されている。すなわち、インサートの貫通孔に固定ネジ107を挿入し、この固定ネジ107の先端をインサートポケット103に形成されたネジ孔に挿入してネジ部同士を螺合させることによって、インサートがホルダ105に装着されている。
ホルダ105としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材201を切削加工することによって作製される。本実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)回転している被削材201に上記実施形態に代表される切削工具101の切刃9を接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図13に示すように、被削材201を軸O2の周りで回転させるとともに、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図14に示すように、切削工具101における切刃9を回転している被削材201に接触させて、被削材201を切削する。そして、図15に示すように、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
本実施形態においては、軸O2を固定するとともに被削材201を回転させた状態で切削工具101をX1方向に移動させることによって被削材201に近づけている。また、図14においては、回転している被削材201に切削インサートにおける切刃9を接触させることによって被削材201を切削している。また、図15においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101をX2方向に移動させることによって遠ざけている。
なお、本実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは、切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近づけてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、被削材201を回転させた状態を維持して、被削材201の異なる箇所に切削インサートにおける切刃9を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート(インサート)
3・・・上面
5・・・下面
7・・・側面
9・・・切刃
11・・・貫通孔
13・・・第1切刃
15・・・第2切刃
17・・・コーナ切刃
19・・・すくい面
21・・・第1の突起
21a・・・第1の湾曲面
23・・・第2の突起
23a・・・第2の湾曲面
25・・・第2の凹部
27・・・第1の凹部
101・・・切削工具
103・・・インサートポケット
105・・・ホルダ
107・・・固定ネジ
201・・・被削材

Claims (8)

  1. 第1辺、第2辺、および前記第1辺と前記第2辺との間に位置する角部を具備する多角形状の上面と、該上面に対応する多角形状の下面と、前記上面と前記下面との間に位置する側面と、前記上面と前記側面とが交差する稜線に位置する切刃とを備え、
    前記切刃は、前記第1辺に位置する第1切刃、前記第2辺に位置する第2切刃、および前記角部に位置するコーナ切刃を有し、
    前記上面は、第1の突起、および前記角部と前記第1の突起との間に位置する第2の突起を有し、
    前記上面の中心と前記下面の中心とを結ぶ中心軸に対して直交し、前記上面よりも下方に位置する基準面を設けた場合において、前記第1の突起の上端の前記基準面からの高さが、前記第2の突起の上端の前記基準面からの高さよりも高く、
    上面視した場合において、
    前記第1の突起が前記第1切刃および前記第2切刃に向かってそれぞれ延び、
    前記上面が、前記第1の突起における前記第1切刃および前記第2切刃に向かってそれぞれ延びた部分の間に位置して、前記角部に対して凹となる第1の湾曲面を有し
    前記第2の突起が前記コーナ切刃に向かって延び、
    前記上面が、前記角部と前記第1の突起との間に位置して、前記角部に対して凹となる第2の湾曲面を有していることを特徴とする切削インサート。
  2. 上面視した場合において、前記第1の突起の上端および前記第2の突起の上端が、それぞれ前記コーナ切刃の二等分線上に位置していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 前記上面は、前記コーナ切刃と前記第2の突起との間に位置する第2の凹部と、前記第1の突起と前記第2の突起との間に位置する第1の凹部とをさらに有し、
    前記上面の中心と前記下面の中心とを結ぶ中心軸に対して直交し、前記上面よりも下方に位置する基準面を設けた場合において、
    前記第1の凹部の下端の前記基準面からの高さが、前記第2の凹部の下端の前記基準面からの高さよりも低いことを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  4. 上面視した場合において、前記第2の凹部の下端および前記第1の凹部の下端が、それぞれ前記コーナ切刃の二等分線上に位置していることを特徴とする請求項3に記載の切削インサート。
  5. 前記第2の突起は、前記第1の突起よりも前記切刃に近接していることを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  6. 前記第2の突起は、上面視した場合において、前記第1の突起に面する側が前記第1の突起に向かって延びる凸形状であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の切削インサート。
  7. 先端側にインサートポケットを有するホルダと、
    前記切刃が前記ホルダの先端から突出するように前記インサートポケットに装着された、請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサートとを具備した切削工具。
  8. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項に記載の切削工具の前記切刃を接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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