JP6363355B2 - 切削インサート、切削工具および被削加工物の製造方法 - Google Patents

切削インサート、切削工具および被削加工物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、切削インサート、切削工具および被削加工物の製造方法に関する。
被削材の溝入れ加工に用いられる切削インサートとして、特許文献1に記載のスローアウェイチップが知られている。溝入れ加工に用いられる切削インサートは、一般的に上面の先端および両側端に切刃を有している。特許文献1に記載のチップは、上面の先端縁に位置する切刃として切刃13aを、また、上面の両端縁に位置する切刃として切刃15aを有している。
実開平1−84903号公報
特許文献1に記載のチップをホルダに取り付けた場合には、チップの後端面がホルダに当接する。そのため、先端側から後端側に向かって加わる負荷に対しては概ね問題なくチップがホルダに拘束される。しかしながら、両端縁の一方から他方に向かって加わる負荷に対しては、ホルダのチップを拘束する力が相対的に小さい。そのため、例えば溝入れの横送り加工においてチップがホルダに十分に拘束されなくなる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、溝入れ加工においてホルダに安定して固定することが可能な切削インサート、切削工具および切削加工物の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様に基づく切削インサートは、上面と、下面と、上面から下面にかけて貫通している貫通孔と、上面および下面のそれぞれに接続された、前側面および一対の横側面を有する側面と、上面と前側面とが交差する稜線に形成された前切刃と、上面と一対の横側面とが交差する稜線に形成された一対の横切刃と、前切刃と一対の横切刃との間に位置する円弧形状の一対のコーナ切刃とを備えている。一対の横側面は、前側面と隣り合う平坦な第1の横側面、および第1の横側面を介して前側面と隣り合う平坦な第2の横側面をそれぞれ有している。
本態様の切削インサートでは、上面視において、上面と一対の第1の横側面とが交差する第1の稜線および上面と一対の第2の横側面とが交差する第2の稜線は、それぞれ前切刃から離れるにしたがって互いの間隔が近くなっている。また、上面視において、一対の第2の稜線を延長した仮想直線の交差する角度は、一対の第1の稜線を延長した仮想直線の交差する角度よりも大きい。そして、一対の横切刃は、一対の横側面と上面とが交差する稜線における第1の稜線上に形成されている。また、上面視において、一対のコーナ切刃のコーナ二等分線が貫通孔の中心軸を通る。
上記態様の切削インサートにおいては、横側面が平坦な第1の横側面および第2の横側面を有している。そして、上面視において、一対の第2の稜線を延長した仮想直線の交差する角度が一対の第1の稜線を延長した仮想直線の交差する角度よりも大きく、かつ、一対の横切刃が一対の横側面と上面とが交差する稜線における第1の稜線上に形成されている。そのため、第1の横側面が一対の横切刃に対する逃げ面として機能するとともに、第2の横側面がホルダに対する拘束面として機能する。このように、一対の横側面の一方か
ら他方に向かって加わる力に対しても、拘束面として機能する第2の横側面において切削インサートをホルダに安定して固定することができる。
本発明の一実施形態の切削インサートを示す斜視図である。 図1に示す切削インサートを別の方向から見た斜視図である。 図1に示す切削インサートの上面図である。 図1に示す切削インサートの上面図である。 図3に示す切削インサートの外周及び貫通孔を示した概略図である。 図3に示す切削インサートのA1方向からの側面図である。 本発明の一実施形態の切削工具を示す斜視図である。 図7に示す切削工具の領域A2を拡大した拡大斜視図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。 本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法の一工程を示す斜視図である。
<切削インサート>
以下、一実施形態の切削インサート1(以下、単にインサート1ともいう)について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態の構成部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明の切削インサートは、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
図1〜6に示すように、本実施形態のインサート1は、上面3、下面5、側面7、切刃9および貫通孔11を有している。側面7は、上面3および下面5のそれぞれに接続されている。インサート1は、上面3から下面5にかけて貫通した貫通孔11を有している。また、インサート1は、上面3および下面5に対して直交する軸X1を有している。貫通孔11は、軸X1に対して平行であり、貫通孔11の中心軸は軸X1と一致している。そのため、以下においては中心軸を符号X1にて示す。
貫通孔11は、インサート1を切削工具のホルダにネジ止め固定する際にネジを挿入するために設けられている。なお、インサート1をホルダに固定する方法としては、ネジ止め固定による方法に代えて、クランプ構造を用いた方法を採用してもよい。
本実施形態において、貫通孔11の貫通方向を上下方向としている。言い換えれば、軸X1の伸びる方向を上下方向としている。そして、貫通孔11の開口する面のうち、切刃9が形成されている面を上面3とするとともに、切刃9が形成されていない面を下面5としている。従って、以下に詳述する本実施形態の切削インサート1の上下方向は、必ずしも切削インサート1の使用時における上下方向と一致するものではない。
本実施形態のインサート1においては、下面5は、その外形が上面3の外形よりも一回り小さくなるように形成されている。軸X1に垂直であって切削加工時において被削材に向かって突出する方向に沿って仮想直線X2を設定した場合、上面3および下面5は仮想直線X2に沿った方向に最大幅を有する。この上面3および下面5の最大幅は5〜20mmである。また、本実施形態において上面3は仮想直線X2を軸として線対称の構成となっている。
また、下面5から上面3までの高さは2〜5mmである。ここで、下面5から上面3までの高さとは、上面3の上端と下面5の下端との間における軸X1に平行な方向での幅を意味している。下面が上面3に対して一回り小さく形成されていることから、側面7は、上面3の側から下面5の側に向かうにつれて貫通孔11に近づくように形成されている。
側面7は、前側面13、一対の横側面15および一対のコーナ側面17を有している。前側面13は、切削加工時において被削材に向かって突出するインサート1の先端面となる。そのため、前側面13は、上面3の先端に連続する領域となっている。
一対の横側面15は、上面3の両側端に連続する領域である。そのため、一対の横側面15は、それぞれ前側面13と後述するコーナ側面17を介して隣り合っており、また、互いに反対側に位置している。上面3における先端と両側端との間には一対の角部がそれぞれ位置している。一対のコーナ側面17は、前側面13と一対の横側面15との間に位置しており、上面3の角部に連続する領域となっている。
一対の横側面15は、それぞれ第1の横側面19および第2の横側面21を有している。すなわち、インサート1は、一対の第1の横側面19および一対の第2の横側面21を有している。第1の横側面19は、横側面15における先端側に位置しておりコーナ側面17に隣接している。そのため、本実施形態における第1の横側面19は、コーナ側面17を介して前側面13と隣り合っている。第2の横側面21は、横側面15における後端側に位置している。そのため、本実施形態における第2の横側面21は、第1の横側面19およびコーナ側面17を間に挟んで前側面13から離間している。
以下、上面3と一対の横側面15とが交差する稜線のうち、上面3と一対の第1の横側面19とが交差する稜線の部分を第1の稜線23といい、上面3と一対の第2の横側面21とが交差する稜線の部分を第2の稜線25という。本実施形態における一対の第1の横側面19および一対の第2の横側面21はそれぞれ平坦な面形状となっている。そのため、上面視した場合において、第1の稜線23および第2の稜線25はそれぞれ直線形状となっている。
上面3と側面7とが交差する稜線には切刃9が形成されている。インサート1は、切刃9として前切刃27、一対の横切刃29および一対のコーナ切刃31を有している。前切刃27は、上面3と前側面13とが交差する稜線に形成されている。一対の横切刃29は、上面3と一対の横側面15とが交差する稜線に形成されている。また、一対のコーナ切刃31は、上面3とコーナ側面17とが交差する稜線に形成されている。
なお、このとき上面3と側面7とが交差する稜線は、2つの面が交わることによる厳密な線形状ではない。上面3と側面7との稜線が鋭角に尖っていると、切刃9の耐久性が低下する。そのため、上面3と側面7とが交わる部分には、いわゆるホーニング加工が施されており、この部分がわずかに曲面形状となっている。
一対の横切刃29は、上面3と一対の横側面15とが交差する稜線の全体ではなく、これらの稜線における先端側の一部に位置している。具体的には、横切刃29は、第1の稜線23に位置している一方で、第2の稜線25には位置していない。そのため、横側面15における第1の横側面19が逃げ面として機能することになる。なお、本実施形態においては、横切刃29は、第1の稜線23の全体ではなく、前切刃27に近接する先端側の一部に位置している。
一方、横切刃29が第2の稜線25には位置していないことから、横側面15における
第2の横側面21は逃げ面として機能しない。そのため、インサート1をホルダに装着する際に、この第2の横側面21をホルダに当接させることが可能となる。すなわち、第2の横側面21を拘束面として機能させることが可能となる。
本実施形態における一対の第1の稜線23および一対の第2の稜線25はそれぞれ前切刃27から離れるにしたがって互いの間隔が近くなっている。一対の横切刃29が一対の第1の稜線23に形成されていることから、一対の横切刃29は前切刃27から離れるにしたがって互いの間隔が近くなっている。そのため、溝入れ加工を行なう際に一対の横切刃29を用いて溝側面7の切削加工を行なうことができる。
さらに、上面視において、一対の第2の稜線25を延長した仮想直線の交差する角度θ2が、一対の第1の稜線23を延長した仮想直線の交差する角度θ1よりも大きい。角度θ1と角度θ2とが同じ値である場合や角度θ1が角度θ2よりも大きい場合には、ホルダが被削材に接触することを防止するために、ホルダにおける第2の横側面21を拘束する部分の厚みを薄くしなければならない。そのため、インサート1の第2の横側面21を拘束する力が不十分となる可能性がある。
しかしながら、本実施形態のインサート1においては、角度θ2が角度θ1よりも大きいことから、第2の稜線25に連続する第2の横側面21を拘束面として用いる場合において、ホルダの厚みを大きく確保し易い。そのため、一対の横側面15の一方から他方に向かって加わる力に対しても、拘束面として機能する第2の横側面21において切削インサート1をホルダに安定して固定することができる。
なお、角度θ1およびθ2の値が小さく評価が困難である場合には、仮想直線X2に平行な仮想直線X3と第1の稜線23および第2の稜線25とのなす角度θ’1,θ’2を用いて評価すれば良い。上面3が仮想直線X2を軸として線対称であることから、仮想直線X3と第1の稜線23および第2の稜線25とのなす角度θ’1,θ’2が角度θ1およびθ2の半分の値となるからである。
本実施形態のインサート1において、角度θ1は、例えば10〜20°程度に設定される。すなわち、角度θ’1は、例えば5〜10°程度に設定される。また、角度θ2は、例えば40〜70°程度に設定される。すなわち、角度θ’2は、例えば20〜35°程度に設定される。
本実施形態のインサート1は、切刃9として前切刃27、一対の横切刃29および一対のコーナ切刃31を有している。前切刃27は上面視した場合に直線形状であってもよいが、本実施形態においては、中央が後端側に窪んだ形状となっている。
前切刃27は、一対の第1の前切刃27aおよび第2の前切刃27bを有している。一対の第1の前切刃27aは、一対のコーナ切刃31にそれぞれ接続されている。一対の第1の前切刃27aは、直線形状であり、コーナ切刃31から離れるにしたがって後端側に近付いている。そのため、一対の第1の前切刃27aは、上面視において仮想直線X2に対して傾斜した構成となっている。
第2の前切刃27bは、一対の第1の前切刃27aの間に位置しており、上面視した場合において第1の前切刃27aに対して滑らかに接続されている。また、第2の前切刃27bは、後端側に向かって窪んだ円弧形状となっている。なお、滑らかに接続されているとは、第1の前切刃27aと第2の前切刃27bとの境界に屈曲点が形成されていないことを意味する。前切刃27は、上記構成の一対の第1の前切刃27aおよび第2の前切刃27bを有していることによって、上面視において中央が後端側に向かって窪んだ形状となっている。
前切刃27と一対の横切刃29との間に位置する一対のコーナ切刃31は、上面視において外方に向かって凸となる円弧形状である。このとき、一対のコーナ切刃31のコーナ二等分線、言い換えれば、コーナ切刃31と、このコーナ切刃31にそれぞれ隣接する直線形状の第1の前切刃27aおよび横切刃29とによって構成される切刃領域のコーナ二等分線が、上面視において第2の稜線25と交差している。
コーナ切刃31を用いて切削加工を行なう際には、コーナ切刃31から、このコーナ切刃31のコーナ二等分線に沿った方向に向かって負荷が加わる。しかしながら、コーナ二等分線の延長線上に、逃げ面として機能する第1の横側面19ではなく、拘束面として機能する第2の横側面21が位置している。そのため、コーナ切刃31から加わる負荷に対しても安定してインサート1をホルダに固定することが可能となる。
また、本実施形態のインサート1は上述の通り貫通孔11を有しているが、上面視において、貫通孔11の中心軸X1が、一対の第1の稜線23と一対の第2の稜線25との境界よりも前側面13の近くに位置している。一対の第1の稜線23および一対の第2の稜線25は、それぞれ前切刃27から離れるにしたがって互いの間隔が近くなっていることから、一対の第2の稜線25の間隔よりも一対の第1の稜線23の間隔の方が広い。
貫通孔11の中心軸X1が、上記の通り一対の第1の稜線23の間に位置していることによって、上面視における貫通孔11の内径を大きくすることができる。そのため、インサート1をホルダにネジ止めするためのネジを大きくできるので、インサート1をホルダに安定して固定することができる。また、上面視における貫通孔11と一対の横側面15との間の肉厚を厚く確保しやすい。そのため、インサート1の耐久性を向上させることができる。
さらに、本実施形態のインサート1では、上面視において、一対のコーナ切刃31のコーナ二等分線が貫通孔11の中心軸X1を通っている。このように貫通孔11が位置している場合には、コーナ切刃31から加わる負荷を貫通孔11に挿入されるネジで受け止めることができる。そのため、安定してインサート1をホルダに固定することが可能となる。加えて、一対のコーナ切刃31のコーナ二等分線が貫通孔11の中心軸X1を通っていることによって、コーナ切刃31から加わる負荷に起因して中心軸X1を中心としてインサート1が回転することを抑制できる。
また、本実施形態のインサート1においては、第2の前切刃27bおよび一対のコーナ切刃31が円弧形状であるが、第2の前切刃27bの曲率半径が、一対のコーナ切刃31の曲率半径よりも大きい。コーナ切刃31が一対であることによって、一対のコーナ切刃31から加わる負荷が前切刃27のうち第2の前切刃27bに集中し易い。しかしながら、第2の前切刃27bの曲率半径が相対的に大きくなっていることによって、第2の前切刃27bの特定の領域に上記の応力が集中することを抑制できる。
上面3は、ランド面33、ブレーカ溝35および主面37を有している。ランド面33は、上面3の外周に位置して前切刃27、一対の横切刃29および一対のコーナ切刃31に接続されている。具体的には、これらの切刃9の内側に、これらの切刃9に連続するようにそれぞれランド面33が位置している。
ブレーカ溝35は、ランド面33よりも上面3の中心側に位置している。ブレーカ溝35は、第1の傾斜面および第2の傾斜面を含む面によって形成された凹形状の構成となっている。第1の傾斜面は、上面3の中心に向かうにつれて高さが低くなっている。第2の
傾斜面は、第1の傾斜面よりも中心側に位置して、上面3の中心に向かうにつれて高さが高くなっている。主面37は、ブレーカ溝35よりも中心側に位置している。また、主面37は、軸X1に対して垂直な平坦面である。
ランド面33は、下面5に対してほぼ平行な平坦面、または上面3の中心に向かうにつれて高さが低くなる傾斜面となるように形成されている。なお「ほぼ平行」とは、厳密に平行であることを意味するものではなく、±5°程度のわずかな傾斜となっていてもよいことを意味している。下面5が平坦ではなく下面5に対して平行であるか否かの評価が難しい場合には、下面5の代わりに軸X1と比較すればよい。すなわち、ランド面33は軸X1に対して垂直であるか否かによって評価すればよい。
切削インサート1の材質としては、例えば、超硬合金あるいはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、炭化タングステン(WC)にコバルト(Co)の粉末を加えて焼結して生成されるWC−Co、WC−Coに炭化チタン(TiC)を添加したWC−TiC−Co、あるいはWC−TiC−Coに炭化タンタル(TaC)を添加したWC−TiC−TaC−Coがある。また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料であり、具体的には、炭化チタン(TiC)、または窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられる。
切削インサート1の表面は、化学蒸着(CVD)法または物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)またはアルミナ(Al)などが挙げられる。
<切削工具>
次に、本発明の一実施形態の切削工具101について図面を用いて説明する。なお、図8は、図7における、切削インサート1がホルダ103に取り付けられている部分を拡大した拡大断面図である。
本実施形態の切削工具101は、図7,8に示すように、先端側にインサートポケット105を有するホルダ103と、切刃9がホルダ103の先端から突出するようにインサートポケット105に装着された、上記実施形態に代表される切削インサート1とを備えている。
ホルダ103は、細長く伸びた棒形状である。そして、ホルダ103の先端側には、インサートポケット105が1つ設けられている。インサートポケット105は、切削インサート1が装着される部分であり、ホルダ103の先端面に対して開口している。このとき、インサートポケット105がホルダ103の側面7に対しても開口していることによって、切削インサート1の装着を容易に行うことができる。インサートポケット105は、ホルダ103の下面5に対して平行な着座面と、着座面の交差する方向に位置する拘束側面7とを有している。
インサートポケット105には切削インサート1が装着される。切削インサート1は、切刃9がホルダ103の先端側に突出するように装着される。具体的には、切削インサート1は、前切刃27、一対の横切刃29および一対のコーナ切刃31がホルダ103の先端よりも外側に突出するようにホルダ103に装着されている。
本実施形態においては、切削インサート1は、ネジ107によって、ホルダ103に固定されている。すなわち、切削インサート1の貫通孔11にネジ107を挿入し、このネジ107の先端をインサートポケット105に形成されたネジ孔(不図示)に挿入して、
ネジ107とネジ孔とを螺合させている。
ホルダ103としては、鋼、鋳鉄などを用いることができる。特に、これらの部材の中で靱性の高い鋼を用いることが好ましい。
<切削加工物の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の切削加工物の製造方法について図面を用いて説明する。
切削加工物は、被削材を切削加工することによって作製される。本実施形態における切削加工物の製造方法は、以下の工程を備えている。すなわち、
(1)被削材201を回転させる工程と、
(2)回転している被削材201に上記実施形態に代表される切削工具101の切刃9を接触させる工程と、
(3)切削工具101を被削材201から離す工程と、
を備えている。
より具体的には、まず、図9に示すように、被削材201を軸Yの周りでY1方向に回転させる。また、切削工具101をY2方向に動かすことによって、被削材201に切削工具101を相対的に近付ける。次に、図10に示すように、切削工具101の切刃9である前切刃、一対の横切刃および一対のコーナ切刃を被削材201に接触させて、被削材201を切削する。このとき、切削工具101を軸Yに沿った方向に往復させて横送りすることにより平らな溝底を形成することができる。そして、図11に示すように、切削工具101をY3方向に動かすことによって、切削工具101を被削材201から相対的に遠ざける。
本実施形態においては、軸Yを固定するとともに被削材201を回転させた状態で切削工具101を近付けている。また、図10においては、回転している被削材201に切削インサート1の切刃9を接触させることによって被削材201を切削している。また、図11においては、被削材201を回転させた状態で切削工具101を遠ざけている。なお、本実施形態の製造方法における切削加工では、それぞれの工程において、切削工具101を動かすことによって、切削工具101を被削材201に接触させる、あるいは切削工具101を被削材201から離しているが、当然ながらこのような形態に限定されるものではない。
例えば、(1)の工程において、被削材201を切削工具101に近付けてもよい。同様に、(3)の工程において、被削材201を切削工具101から遠ざけてもよい。切削加工を継続する場合には、切削工具101を回転させた状態を保持して、被削材201の異なる箇所に切削インサート1の切刃9を接触させる工程を繰り返せばよい。
なお、被削材201の材質の代表例としては、炭素鋼、合金鋼、ステンレス、鋳鉄、または非鉄金属などが挙げられる。
1・・・切削インサート
3・・・上面
5・・・下面
7・・・側面
9・・・切刃
11・・・貫通孔
13・・・前側面
15・・・横側面
17・・・コーナ側面
19・・・第1の横側面
21・・・第2の横側面
23・・・第1の稜線
25・・・第2の稜線
27・・・前切刃
27a・・・第1の前切刃
27b・・・第2の前切刃
29・・・横切刃
31・・・コーナ切刃
33・・・ランド面
35・・・ブレーカ溝
37・・・主面
101・・・切削工具
103・・・ホルダ
105・・・インサートポケット
107・・・ネジ
201・・・被削材

Claims (7)

  1. 上面と、
    下面と、
    前記上面から前記下面にかけて貫通している貫通孔と、
    前記上面および前記下面のそれぞれに接続された、前側面および一対の横側面を有する側面と、
    前記上面と前記前側面とが交差する稜線に形成された前切刃と、
    前記上面と前記一対の横側面とが交差する稜線に形成された一対の横切刃と
    前記前切刃と前記一対の横切刃との間に位置する円弧形状の一対のコーナ切刃とを備え、前記一対の横側面は、前記前側面と隣り合う平坦な第1の横側面、および該第1の横側面を介して前記前側面と隣り合う平坦な第2の横側面をそれぞれ有し、
    上面視において、前記上面と一対の前記第1の横側面とが交差する第1の稜線および前記上面と一対の前記第2の横側面とが交差する第2の稜線は、それぞれ前記前切刃から離れるにしたがって互いの間隔が近くなっており、
    上面視において、一対の前記第2の稜線を延長した仮想直線の交差する角度は、一対の前記第1の稜線を延長した仮想直線の交差する角度よりも大きく、
    前記一対の横切刃は、前記一対の横側面と前記上面とが交差する稜線における前記第1の稜線上に位置しており、
    上面視において、前記一対のコーナ切刃のコーナ二等分線が前記貫通孔の中心軸を通ることを特徴とする切削インサート。
  2. 面視において、前記一対のコーナ切刃のコーナ二等分線が前記第2の稜線と交差することを特徴とする請求項1に記載の切削インサート。
  3. 面視において、前記貫通孔の中心軸が、一対の前記第1の稜線と一対の前記第2の稜線との境界よりも前記前側面の近くに位置していることを特徴とする請求項2に記載の切削インサート。
  4. 前記前切刃は、前記一対のコーナ切刃に接続される直線形状の一対の第1の前切刃と、該一対の第1の前切刃の間に位置する窪んだ円弧形状の第2の前切刃とを備え、
    上面視において、前記第2の前切刃の曲率半径が、前記一対のコーナ切刃の曲率半径よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の切削インサート。
  5. 上面視において、前記第1の稜線よりも前記第2の稜線が長いことを特徴とする請求項
    1に記載の切削インサート。
  6. 先端側にインサートポケットを有するホルダと、
    前記第2の横側面が前記インサートポケットにおいて拘束されるとともに、前記前切刃および前記一対の横切刃が前記ホルダの先端から突出するように前記インサートポケットに装着された、請求項1〜のいずれか1つに記載の切削インサートとを具備した切削工具。
  7. 被削材を回転させる工程と、
    回転している前記被削材に請求項に記載の切削工具の前記前切刃および前記一対の横切刃を接触させる工程と、
    前記切削工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。
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