JP6280755B2 - 連結構造 - Google Patents

連結構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6280755B2
JP6280755B2 JP2014012698A JP2014012698A JP6280755B2 JP 6280755 B2 JP6280755 B2 JP 6280755B2 JP 2014012698 A JP2014012698 A JP 2014012698A JP 2014012698 A JP2014012698 A JP 2014012698A JP 6280755 B2 JP6280755 B2 JP 6280755B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connecting pipe
embedded
upright
shaft
bolt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014012698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015110881A (ja
Inventor
大倉 憲峰
憲峰 大倉
Original Assignee
大倉 憲峰
憲峰 大倉
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大倉 憲峰, 憲峰 大倉 filed Critical 大倉 憲峰
Priority to JP2014012698A priority Critical patent/JP6280755B2/ja
Priority to PCT/JP2014/079293 priority patent/WO2015068710A1/ja
Priority to EP14860046.3A priority patent/EP3067480B1/en
Priority to US15/033,837 priority patent/US20160289949A1/en
Publication of JP2015110881A publication Critical patent/JP2015110881A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6280755B2 publication Critical patent/JP6280755B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/18Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons
    • E04B1/26Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons the supporting parts consisting of wood
    • E04B1/2604Connections specially adapted therefor
    • EFIXED CONSTRUCTIONS
    • E04BUILDING
    • E04BGENERAL BUILDING CONSTRUCTIONS; WALLS, e.g. PARTITIONS; ROOFS; FLOORS; CEILINGS; INSULATION OR OTHER PROTECTION OF BUILDINGS
    • E04B1/00Constructions in general; Structures which are not restricted either to walls, e.g. partitions, or floors or ceilings or roofs
    • E04B1/18Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons
    • E04B1/26Structures comprising elongated load-supporting parts, e.g. columns, girders, skeletons the supporting parts consisting of wood
    • E04B1/2604Connections specially adapted therefor
    • E04B2001/2652Details of nailing, screwing, or bolting

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Description

本発明は、木造建築を始めとする各種木構造において、柱や横架材など、棒状の部材同士の連結構造に関する。
木造建築を始めとする各種木構造では、柱や横架材など、棒状の部材を組み合わせて骨格を構築することが多い。この部材同士を連結する箇所は、構造物の強度を維持する上で極めて重要で、古くから継ぎ手や仕口などの嵌め込み技術が導入されている。ただし継ぎ手や仕口などは、部材への加工が複雑化するなどの課題があり、近年は各種金物を用いて部材同士を連結することも多い。
部材同士の連結に関しては、今日まで様々な技術が提案されており、その例を後記特許文献に示す。特許文献1では、継ぎ手や仕口の代替として連結用金具を用いた軸組工法が開示されており、木材に穴を加工して、その中にボルトを埋め込み、コーキング材でボルトを木材に固定している。また、木材から突出するボルトを差し込むため、中空状の連結用金具を用いている。そして、突出するボルトを連結用金具に差し込み、その先端にナットを螺合させて締め付けると、連結用金具を介して複数の木材を連結することができる。
特許文献2では、木造軸組構造において、柱と梁などの接合箇所で用いるドリフトピンが開示されている。このドリフトピンは、筒状の本体と、その中に差し込む細い棒状の係合部材からなる二重構造としてある。そのため施工後も、拡張方向に反力を発生して、部材の経年劣化によるドリフトピンの緩みを防止できる。そしてこの文献の図1などには、接合される二部材の境界を跨ぐように接続金具を埋め込んでいる。接続金具は、薄型の箱状で、二部材の境界中央に加工された穴部や凹部に埋め込まれ、さらに柱や梁の側面から差し込まれるドリフトピンで固定される。
特開昭52−56714号公報 特開2005−188722号公報
木造建築は、人々の癒し空間となるよう、樹木に由来する自然な雰囲気を醸し出すことが重要である。そのため、部材同士の連結に各種金物を使用する場合でも、室内からは金物が一切視認できないよう、設計や施工段階で配慮することが多い。また金物は、熱伝導性が木材とは大きく異なり、結露の発生原因となるほか、火災時の熱で脆弱化しやすいなどの課題がある。これらの点は、金物を木材の内部に埋め込み、外部への露出を極力避けることで解消可能だが、その実現には、施工性や強度やコストなど、様々な要因に配慮する必要がある。
前記特許文献1で開示されている連結用金具は、二部材の境界に挟み込まれており、その存在は外部から容易に視認できる。また特許文献2で開示されている接続金具は、部材に加工した穴部や凹部に埋め込まれており、その側面は完全に覆い隠されるが、上下面が外部に露出するほか、ドリフトピンの両端も外部に露出する。このように現在使用されている金物の大半は、何らかの部分が外部に露出する。
本発明はこうした実情を基に開発されたもので、木造建築を始めとする各種木構造において、金物類のほぼ全体を部材の中に埋め込むことができ、美観などに優れた部材同士の連結構造の提供を目的としている。
前記の課題を解決するための請求項1記載の発明は、いずれも棒状の一方材と他方材との連結構造であって、該一方材と該他方材との接触面を跨ぐように配置し且つ中空状の連結管と、該連結管を前記一方材および前記他方材と一体化するボルト等の固定手段と、を用い、前記他方材の前記接触面は、当該部材の端面であり、また前記一方材と前記他方材は、前記連結管の側面を挟み込むように並び、前記固定手段は、前記一方材および前記他方材を前記連結管の側面に引き寄せる機能を有し、前記一方材と前記他方材には、前記連結管全体を収容するため、前記接触面を挟んで対向し且つ上下方向に伸びる直立溝を形成し、前記連結管の側面には、前記ボルト等の固定手段を差し込むための側孔を設け、前記直立溝は、いずれも前記一方材および前記他方材の下面に到達することなく途切れており、該直立溝の底は、前記連結管を載置するための上向面としてあることを特徴とする連結構造である。
本発明は、木造建築を始めとする各種木構造において、棒状の部材同士を連結するためのもので、便宜上、連結される複数のうち、より基礎に近い方を一方材と称し、この一方材で架空に支持される方を他方材と称するものとする。また一方材と他方材の連結部は、双方を直に面接触させることを前提とする。ただし部材の配置は自在で、一方材の側面と他方材の端面を接触させて、L字状やT字状の連結部を構築する場合のほか、双方の端面同士を接触させて、直線状につなぐ場合もある。さらに一方材の両側面に他方材の端面を接触させて、十字状の連結部を構築することもできる。
連結管は、一方材と他方材の連結を担うもので、所定の長さに切断した角鋼管などを直立させた姿勢で使用する。なお本発明では、連結管の中にボルトやナットを配置して、これらを締め付ける必要があり、連結管の中は、ある程度の広さが必要となる。また「該一方材と該他方材との接触面を跨ぐように配置し」とは、一方材側と他方材側のいずれも、連結管が両材の接触面を超えて内部に食い込んでいることを意味する。
直立溝は、連結管を収容するため、一方材と他方材の双方に加工する溝で、直線状に伸びることを前提とする。さらに直立溝は、収容された連結管の側面全体を覆い隠す役割を担う。そのため一方材と他方材が接触して、双方の直立溝が対向した状態において、その中に連結管を収容できるよう、直立溝の奥行き(接触面からの距離)を確保する。ただし直立溝の奥行きは、一方材側と他方材側で異なっていても構わない。また、一方材と他方材が接触し、直立溝の内部に連結管が収容された際は、他方材の端面が一方材の表面に接触するほか、一方材と他方材は、連結管の側面を挟み込むように並ぶことになる。
固定手段は、連結管を一方材や他方材に固定するためのもので、直立溝の奥面に埋め込むラグスクリューなどと、これに螺合するボルトやナットで構成される。なお、一方材の側面を二本の他方材が挟み込む十字状の連結部を構築する場合、固定手段として、一方材の両側面を貫通するスタッドボルトと、この両端に螺合するナットを用いることもできる。そして側孔は、このボルト類を差し込むため、連結管の側面に設けるもので、直立溝の奥面と向かい合う面に配置する。このように何らかの固定手段を用いることで、一方材および他方材は、連結管の側面に引き寄せられ、連結管を介して一方材と他方材が連結される。
直立溝は上下方向に伸びるが、一方材と他方材のいずれも、部材の下面まで到達してはならず、その手前で途切れているものとする。これによって連結管は、下方から全く視認できなくなる。そして直立溝の底は、上向面と称するものとする。この上向面に連結管を載せることで、連結管と部材の間で垂直荷重の伝達を担うことができる。なお、上向面に作用する圧力を軽減するため、連結管の下面を塞ぐこともある。そのほか、連結部の剛性を確保する観点から、直立溝と連結管の横幅は、同一に揃えることが好ましい。
このように、連結管を直立溝に嵌め込み、さらに固定手段を用いて、連結管を一方材および他方材と一体化することで、連結管を介して部材同士を連結可能で、しかも直立溝は、部材の下面まで到達していないため、連結部の側方や下方からは、金属製の部品が一切視認できず、木材による自然な雰囲気が醸し出される。なお直立溝の上部については、覆い隠すことができない。ただしこの面には床板を敷設するため、最終的には全体が覆い隠される。
また連結管は、その形状からねじりや曲げに対する剛性に優れ、必然的に一方材と他方材との連結部の剛性も向上する。特に連結管が直立溝に隙間なく嵌まり込むことで、その効果が最大限に発揮される。そのほか、施工後の一方材や他方材の姿勢は自在で、施工箇所によっては、直立溝が垂直方向に伸びていない場合もある。
請求項2記載の発明は、固定手段の具体例を示すもので、固定手段は、直立溝の奥面に形成した下穴に埋め込む埋設軸と、側孔に差し込むボルトと、からなり、該埋設軸の端面には、該ボルトを螺合するための雌ネジを設けてあることを特徴とする。
埋設軸は、ラグスクリューや異形棒鋼など、部材の中に埋め込む金属製の棒状のもので、直立溝の奥面に加工した下穴に差し込む。なお直立溝の奥面とは、直立溝の奥に位置し、接触面とほぼ平行に展開する面である。また異形棒鋼は、接着剤を介して部材と一体化する。さらに埋設軸の端面(外部に露出する方)には、ボルトを螺合できるよう、雌ネジを設ける。
施工時は、まず直立溝と下穴を加工して、下穴に埋設軸を埋め込み固定する。次に、他方材の直立溝に連結管を嵌め込み、その後、連結管の中にボルトを入れ、その先端を側孔に差し込み、雌ネジに螺合させて締め付ける。このように埋設軸の端面に雌ネジを設け、これにボルトを螺合させることで、埋設軸の全体を下穴に埋め込むことができる。そのため施工中、一方材と他方材を接触させる際の制約が少なく、一方材を据え付けた後、吊り上げた他方材を徐々に下降させるだけで、両材を正規の位置に揃えることができる。
請求項3記載の発明は、直立溝の形状を限定するもので、直立溝は、一方材や他方材の表面をくり抜くように形成され、該直立溝の上部には、連結管の上面と対向する下向面を設けたことを特徴とする。直立溝はこれまでに記載したように上下方向に伸びており、加工時や施工時を考慮して、その最上部は、部材の上面に到達させることが多い。しかし本発明のように部材の上面に到達することなく途切れ、下向面を設けることもできる。
下向面は、必然的に上向面と対向して、下向面と上向面との間に連結管が挟み込まれる。なお下向面と連結管上面は、接触させることもできるが、作業性などを考慮して、ある程度の隙間を設けてもよい。また直立溝の上部は、ボルトなどの固定手段を組み込む際の作業スペースとなる。そのため、一方材と他方材に跨る直立溝の上部全域を塞ぐことはできず、下向面を設ける範囲は、直立溝の一部に限定される。ただし下向面の具体的な形成方法は自在である。
下向面の形成方法の例としては、部材の表面をくり抜くように直立溝を削り込み、その内面の一つを下向面とするものが挙げられる。他にも、直立溝上部の切削深さに差を設け、部材の表面近傍では直立溝を部材上面に到達させるが、その奥は、直立溝を部材上面に到達させないことで、直立溝の奥方に下向面を設けることもできる。また下向面は、一方材と他方材のいずれかに限定される訳ではなく、両方に設けても構わない。なお連結管上面を下向面に接触させることで、一方材と他方材との間に作用する垂直荷重の一部は、この接触面で伝達され、ボルトなどの負担を軽減でき、強度や信頼性の面で一段と有利になる。
請求項1記載の発明のように、連結管を直立溝に嵌め込み、さらに固定手段を用いて、連結管を一方材および他方材と一体化することで、連結管を介して部材同士を連結することができる。しかも直立溝は、部材の下面まで到達することなく途切れており、また固定手段の全体は、部材や連結管の中に埋め込まれる。そのため連結部の側方や下方からは、金属製の部品が一切視認できず、室内は、木材による自然な雰囲気が醸し出される。
加えて、直立溝の上部を床板などで塞ぐことで、連結管と固定手段の全体が部材の中に埋め込まれ、外気から完全に隔離することができる。そのため熱伝達性の違いによる結露を防止できるほか、火災時の温度上昇も緩和され、連結部の信頼性も向上する。また連結管は、直立溝の底の上向面に載置されるため、この部位を介して垂直荷重を伝達可能で、固定手段に及ぶ負荷が軽減され、連結部の強度向上にも寄与する。
請求項2記載の発明のように、固定手段は、端面に雌ネジを設けた埋設軸と、この雌ネジに螺合するボルトと、で構成することで、埋設軸の全体を部材の中に埋め込むことができる。そのため施工時、一方材と他方材を接触させる際の制約が少ない。具体例を示すと、一方材を据え付け、また他方材に連結管を取り付けた後、吊り上げた他方材を徐々に下降させるだけで、両材を正規の位置に揃えることができ、一方材と他方材を引き寄せて密着させる作業を省略できる。
請求項3記載の発明のように、直立溝の上部に下向面を設けることで、連結管の上部も部材で覆い隠すことができ、美観や耐火性などが一段と有利になる。また連結管上面と下向面を接触させることで、双方の間で垂直荷重が伝達されるため、ボルトなどに及ぶ負荷が軽減され、強度や信頼性も一段と有利になる。
本発明の連結構造の具体例を示す斜視図で、一方材の側面と他方材の端面を接触させて、L字状の連結部を構築する。 図1の一方材と他方材を連結する途中段階を示す斜視図である。 図1の一方材と他方材が連結した状態を示す斜視図と断面図である。 一方材の側面を二本の他方材で挟み込み、上から見て十字状の連結構造を示す斜視図である。 図4の一方材と他方材が連結した状態を示す斜視図と断面図である。 一方材の側面から他方材が斜方向に伸びる連結構造を示す斜視図である。 図6と同様、一方材の側面から他方材が斜方向に伸びる連結構造を示す斜視図だが、連結管は円筒形である。 屋根部分などで他方材が下向きに傾斜している連結構造を示す斜視図と断面図である。 連結管を両材の上向面に載せることに加えて、他方材の端部を一方材に載せる連結構造を示す斜視図である。 図9の一方材と他方材を連結する過程を示す斜視図である。 一方材と他方材の端面同士を接触させて直線状につなぐ連結構造を示す斜視図である。 一方材の側面に二本の他方材を放射状に配置した連結構造を示す斜視図である。 図12の一方材と他方材を連結した状態を示す斜視図である。 直立する一方材の側面を二本の他方材で挟み込み、さらに一方材の上に垂直材をつなぐ十字状の連結構造を示す斜視図である。 図14の一方材と他方材と垂直材を連結した状態を示す斜視図である。 直立する一方材の各側面から他方材が水平に突出して、上から見て十字状の連結構造を示す斜視図である。 図16の一方材の各側面に他方材を連結した状態を示す斜視図である。 一方材の四側面のうち隣接する二面に他方材を取り付け、さらに一方材の上に垂直材をつなぐ連結構造を示す斜視図である。 図18の一方材と他方材を連結した後、垂直材を連結する過程を示す斜視図である。 一方材側と他方材側で直立溝の上向面に段差がある連結構造を示す斜視図である。 図1と同様、一方材の側面と他方材の端面を接触させたL字状の連結構造を示す斜視図だが、他方材の直立溝に下向面を設けてある。 図21の一方材と他方材を連結する途中段階を示す斜視図である。 図21の一方材と他方材が連結した状態を示す斜視図と断面図である。 直立する一方材の側面に他方材の端面を接触させたT字状の連結構造を示す斜視図で、一方材の直立溝に下向面を設けてある。 図24の一方材と他方材を連結する途中段階を示す斜視図である。 図24の一方材と他方材が連結した状態を示す斜視図と断面図である。
図1は、本発明による連結構造の具体例を示しており、一方材41の側面と他方材51の端面を接触させて、L字状の連結部を構築する。一方材41と他方材51は、いずれも集成材を含む棒状の木材で、高さを揃えてあり、一方材41で他方材51を架空に支持する。また、一方材41と他方材51が実際に接触する部分は、接触面43、53と称するものとする。他方材51の接触面53は、その端面となり、対する一方材41の接触面43は、その側面のうち他方材51と接触する範囲となる。そして一方材41と他方材51の連結は、連結管11と固定手段が担っている。
連結管11は、汎用の鋼管を切り出したもので、その横幅は、他方材51よりも狭い。そして連結管11を収容するため、一方材41と他方材51の双方に直立溝44、54を加工してある。直立溝44、54は、それぞれの接触面43、53を基点として、所定の深さまで矩形状に削り込んだもので、その上部は外部に開放しているが、下部は、一方材41や他方材51の下面まで到達することなく、途切れている。そのため直立溝44、54の底には、水平方向に広がる上向面45、55が形成される。
直立溝44、54の高さ(上下方向)は、直立する連結管11全体を収容できるものとする。また直立溝44、54の奥行き(接触面43、53を基点とする深さ)や幅は、一方材41と他方材51を接触させた際、連結管11を隙間なく収容できるよう調整してある。
固定手段は、連結管11を一方材41および他方材51と一体化するためのもので、ラグスクリューを用いた埋設軸21と、埋設軸21に螺合するボルト31で構成される。埋設軸21は円柱状で、その側周面には螺旋状に伸びる凸条26を形成してあるほか、一端面には工具を掛けるための頭部25と、ボルト31を螺合するための雌ネジ27を形成してある。この図では、一方材41と他方材51のいずれも、上下二本の埋設軸21を埋め込み、これに対応して、一方材41および他方材51には、事前に下穴46、56を加工してある。埋設軸21を下穴46、56に埋め込むと、その凸条26が下穴46、56の周面に食い込み、埋設軸21が固定される。
そのほかこの図では、一方材41と他方材51のいずれも、上下の埋設軸21の間にシャフト28を埋め込んでいる。シャフト28は単純な円柱状で、上下方向の荷重の伝達を担い、埋設軸21と同様、事前に加工した下穴46、56に埋め込む。当然ながら下穴46、56は、シャフト28を隙間なく収容できる内径としてある。なおシャフト28についても、一端面に頭部25と雌ネジ27を形成してある。
埋設軸21やシャフト28を一方材41や他方材51に埋め込んだ後、連結管11を直立溝44、54に嵌め込み、連結管11の中から雌ネジ27に向けてボルト31を差し込むと、連結管11を介して一方材41と他方材51が連結される。なお連結管11の側面には、ボルト31を差し込むため、側孔38を設けてある。側孔38は、埋設軸21やシャフト28と同心に揃うよう、位置を調整してある。ただし下側の埋設軸21に螺合するボルト31については、施工作業を考慮して、側孔38の代替となる側溝37に嵌まり込む。
図2は、図1の一方材41と他方材51を連結する途中段階を示している。この図の左上に描くように、他方材51の直立溝54の奥面から伸びる下穴56には、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込む。埋設軸21とシャフト28のいずれも、その端面を直立溝54の奥面と段差なく揃える。対する一方材41についても、この図の下方に描くように、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を下穴46に埋め込む。
他方材51に埋設軸21やシャフト28を埋め込んだ後、連結管11を直立溝54に嵌め込み、その下部を上向面55に載せると、側孔38は、埋め込まれた埋設軸21やシャフト28の雌ネジ27と同心に揃う。次に、連結管11の中にボルト31を配置して、その先端を側孔38や側溝37に差し込み、雌ネジ27に螺合させて締め付けると、連結管11と他方材51が一体化する。なおボルト31の締め付けには、図のように連結管11の中に六角レンチBを差し込み、少しずつ回転を与えていく場合もある。
連結管11と他方材51を一体化するほか、一方材41の下側の埋設軸21にボルト31を螺合させる。ただしこの段階では、締め付けを行わず、ボルト31の頭部を意図的に浮かせて、側溝37を嵌め込むための隙間を確保しておく。そして他方材51を吊り上げ、一方材41の直立溝44の真上に連結管11が揃うよう、他方材51の位置を調整する。その後、他方材51を徐々に下降させると、連結管11が直立溝44に入り込み、やがて側溝37の中にボルト31の軸部が入り込み、一方材41と他方材51が分離できなくなる。さらに連結管11が一方材41の上向面45に接触した後、全てのボルト31を締め付けると、一方材41と他方材51の連結が完了する。
連結管11と他方材51を一体化する作業は、製材段階でも実施でき、現地での作業量を削減できる。また連結管11は、他方材51の端面から突出して、側面方向には一切突出しない。そのため、製材段階で連結管11と他方材51を一体化した場合でも、保管や輸送の際、他方材51は通常の角材と同様に積層可能で、コスト面や安全面でも優れている。
図3は、図1の一方材41と他方材51が連結した状態である。このように一方材41の側面と他方材51の端面を接触させると、L字状の連結部が構築され、連結管11の全体が直立溝44、54の中に埋め込まれている。なお連結管11の各側面は、連結部の剛性を向上できるよう、一方材41や他方材51と全面的に接触している。ただし連結管11の上面は、一方材41や他方材51の上面よりもわずかに低くしてある。そのため床板Fは、隙間なく一方材41や他方材51の上面に接触する。床板Fを載せることで、連結管11は完全に覆い隠され、結露や火災の面でも優れている。そのほか連結管11は、上向面45、55に接触しており、他方材51に作用する下向きの荷重は、一方材41の上向面45でも受け止められ、埋設軸21やシャフト28に及ぶ負荷を軽減している。
図4は、一方材41の側面を二本の他方材51で挟み込み、上から見て十字状の連結構造を示している。ここで使用している連結管11は、先の図1と全く同じ物で、さらに二本の他方材51のいずれも、端面に直立溝54を加工して、その奥面に埋設軸21とシャフト28を埋め込んでいる点も、全く同じである。ただし一方材41については、側面に背中合わせで直立溝44を加工してあり、しかも上下三本の下穴46は、両側を貫通している。そして一方材41に埋め込む埋設軸22とシャフト29は、いずれも両端面に雌ネジ27を形成してあるほか、全長を下穴46と一致させている。
図5は、図4の一方材41と他方材51が連結した状態である。このように、一方材41の両側面に他方材51を引き寄せることで、十字状の連結部が構築されるが、連結管11や埋設軸21、22やボルト31などは、全て内部に埋め込まれ、側方や下方からは金属類が一切視認できない。またB−B断面に描くように、一方材41に埋め込まれた埋設軸22やシャフト29は、その両端面にボルト31が螺合しており、左右の他方材51を引き寄せている。
図6は、一方材41の側面から他方材51が斜方向に伸びる連結構造を示している。この場合においても、先と同様、一方材41と他方材51のいずれも、直立溝44、54と下穴46、56を加工して、下穴46、56に埋設軸21を埋め込んでいる点は何ら変わりない。ただし他方材51の直立溝54は、他方材51の長手方向に伸びており、他方材51の端面と直立溝54の奥面は、平行に揃わない。そのため連結管12は、双方の直立溝44、54との隙間を生じないよう、中間で屈曲した多角形としてある。仮に、一方材41と他方材51の交角が異なるならば、この連結管12は使用できない。
この図では、両材とも下穴46、56を上下二列としてあり、図1などのようなシャフト28を使用していないほか、連結管12に側溝37は設けていない。このように本発明は、一方材41と他方材51のいずれも、下面まで到達しない直立溝44、54を加工して、その中に連結管12を収容することを特徴としており、埋設軸21やシャフト28の使用の有無や、その本数などは自在に決めて構わない。
図7は、図6と同様、一方材41の側面から他方材51が斜方向に伸びる連結構造を示しているが、連結管13を円筒形として、交角の変化に追従することができる。この連結管13の側孔39は、横に伸びた長穴としてある。そのため、一方材41と他方材51の交角が異なる場合でも、ボルト31を支障なく差し込むことができ、交角に依存することなく使用可能である。
さらに、ボルト31の頭部を安定させるため、専用の座金35を使用している。この座金35の一面は、連結管13の内周面に密着できるよう湾曲している。そのほか、この連結管13と直立溝44、54は、これまでのように面接触することができない。しかし、連結管13を直立溝44、54で挟み込むよう各部の寸法を調整することで、一定の剛性を確保できる。
図8は、屋根部分などで他方材51が下向きに傾斜している連結構造を示している。ここでは、一方材41が水平方向に敷設され、その側面から斜め下に向けて他方材51が突出している。この場合においても、一方材41の側面に直立溝44を加工する点は、これまでと同じだが、他方材51の直立溝54や下穴56は、他方材51の長手方向を基準として加工してある。そのため、他方材51の端面と直立溝54の奥面は、平行に揃わない。
ここで使用している連結管14は、横から見て下すぼみ形状となっており、一方材41側と他方材51側のいずれも、直立溝44、54の奥面と密着することができる。さらに連結管14の上端は、直立溝44、54の上に突出しないよう、斜面としてある。なおこの図とは逆に、他方材51が上向きに傾斜している場合でも、連結管などの形状を調整することで、無理なく本発明を導入することができる。
図9は、連結管15を両材の上向面45、55に載せることに加えて、他方材51の端部を一方材41に載せる連結構造を示している。施工後に各部の経年変形が進むと、一方材41と他方材51にわずかな隙間が生じることがある。その場合でも強度上の問題は生じないが、このわずかな隙間が外観上、問題になることがある。そこでこの図のように、他方材51の高さを一方材41よりも抑制して、さらに、一方材41の側面に外溝47を加工して、その内部に直立溝44を加工する二重構造として、上向面45の一段下に積載面48を設けることもできる。
外溝47は、他方材51の端部が隙間なく嵌まり込む大きさで、実際に双方を嵌め込むと、それぞれの上向面45、55は、段差なく並ぶ。そのほか、一方材41と他方材51のそれぞれに二本の埋設軸21を埋め込んであり、連結管15はこれに対応して、上下に側孔38を設けてある。
図10は、図9の一方材41と他方材51を連結する過程を示している。一方材41と他方材51のそれぞれに埋設軸21を埋め込み、さらに他方材51の直立溝54に連結管15を固定する。次に他方材51から突出する連結管15を一方材41の直立溝44に嵌め込み、ボルト31を締め付けると連結が完了する。なお、他方材51の端部は一方材41の外溝47に嵌り込み、他方材51の下面は積載面48で受け止められる。そのため、他方材51に作用する下向きの荷重は、確実に一方材41に伝達される。また施工後、仮に一方材41と他方材51がわずかに離反した場合でも、他方材51が外溝47に嵌まり込んでいる段階であれば、外観上の変化は生じない。
図11は、一方材41と他方材51の端面同士を接触させて直線状につなぐ連結構造を示している。ここでは、一方材41と他方材51の双方の端面に直立溝44、54を加工してある。また連結管16と他方材51との固定手段として、木ネジ32を用いている。木ネジ32は、上下に二本使用され、これに応じて、連結管16の側孔38のうち、片側は内径を大きくしてある。そのほか、連結管16と一方材41との固定手段には、異形棒鋼を切り出した埋設軸23を用いている。この埋設軸23は、側周面にリブ24を形成してあるほか、一端面に雌ネジ27を形成してあり、接着剤Aを塗布した後、直立溝44の奥面に加工した下穴46に埋め込む。
連結管16の下面は、側溝37付近を除いて底板36で塞がれている。これにより、上向面45、55との接触面積が増え、荷重の分散に貢献する。なお、この図の一方材41と他方材51を連結する際は、まず他方材51の直立溝54に連結管16を嵌め込み、木ネジ32で双方を一体化する。次に、一方材41の下穴46には、接着剤Aで埋設軸23を固定して、引き続き下方の埋設軸23には、側溝37に嵌まり込むボルト31を螺合させる。最後に、吊り上げた他方材51から突出する連結管16を一方材41に載せて、一方材41側のボルト31を締め付けると、作業が完了する。このように、固定手段については、ボルト31やラグスクリューや木ネジ32や異形棒鋼など、様々な物を使用できる。
図12は、一方材41の側面に二本の他方材51を放射状に配置した連結構造を示している。一般の筋交やトラスでは、複数の部材を一箇所で連結することも多いが、本発明は、そのような状況にも対応できる。この図では、一方材41の側面に二本の他方材51を連結しており、他方材51の交角に応じて台形状とした連結管17a、17bを二個使用している。また他方材51に加工する直立溝54は、一側面側(隣接する他方材51と接触する側)だけが開放している。ただし、直立溝54の奥面の下穴56に埋設軸21を埋め込む点は、これまでと同じである。
左上に描いた連結管17aは、左側の他方材51の直立溝54に固定され、また右上に描いた連結管17bは、右側の他方材51の直立溝54に固定され、それぞれの連結管17a、17bを一方材41の直立溝44に嵌め込むと、二個の連結管17a、17bの側面同士が密着する。この密着する側面には、寄せ孔63を設けてあり、二個の連結管17a、17bを一体化することができる。なお二本の他方材51のいずれも、その下穴56は部材の長手方向に伸びており、さらに直立溝54の奥面は、部材の長手方向に対して直交している。
図13は、図12の一方材41と他方材51を連結した状態である。このように二本の他方材51の端部近傍は接触するため、二個の連結管17a、17bの下面や側面は、完全に覆い隠される。なお施工時は、個々の他方材51に連結管17a、17bを取り付け、その後、他方材51を一本ずつ一方材41に連結する。その際、二個の連結管17a、17bは密着する。そして他方材51の連結後、寄せ孔63に寄せボルト61を差し込み、その先端にナット62を螺合させて締め付けると、連結管17a、17bが一体化して、連結部の強度が向上する。
図14は、直立する一方材41の側面を二本の他方材51で挟み込み、さらに一方材41の上に垂直材71をつなぐ十字状の連結構造を示している。二本の他方材51は、一方材41を中心として対向するように配置され、また垂直材71は、ホゾパイプ64を介して一方材41に連結される。施工時はまず、個々の他方材51に二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込み、連結管11を直立溝54に固定する。次に、スタッドボルト34と、その両端に螺合させるナット33で構成される固定手段を用いて、対向する二本の他方材51を一方材41に引き寄せる。
一方材41には、連結管11を収容するための直立溝44と、スタッドボルト34を差し込むための下穴46を加工してある。この直立溝44は左右両側に設けられ、また下穴46は両側を貫通している。そのほか垂直材71は、ホゾパイプ64を介して一方材41に連結する。そのため一方材41の上面中心には、これを差し込む芯穴49を加工してある。芯穴49は下穴46と交差しており、ホゾパイプ64にスタッドボルト34を差し込むことで、ホゾパイプ64と一方材41を一体化する。同様に、垂直材71の下面中心には芯穴74を加工してあり、これにホゾパイプ64を差し込んだ後、固定ピン66で双方を一体化する。なお固定ピン66を差し込むため、垂直材71の側面にはピン孔72を加工してあるほか、ホゾパイプ64の側周面には、スタッドボルト34や固定ピン66を差し込むため、丸孔65を設けてある。
図15は、図14の一方材41と他方材51と垂直材71を連結した状態である。このように、スタッドボルト34とその両端のナット33によって、二本の他方材51は、一方材41の側面に引き寄せられている。当然ながら連結管11の下面や側面は、完全に覆い隠されている。また一方材41と垂直材71は、ホゾパイプ64とスタッドボルト34と固定ピン66で一体化されている。一方材41と垂直材71は、同一断面形状で段差なく並び、実質的に一本の柱として機能する。
図16は、直立する一方材41の各側面から他方材51が水平に突出して、上から見て十字状の連結構造を示している。この図では、個々の他方材51に二本の埋設軸21を埋め込み、その直立溝54に連結管18を固定してある。また、一方材41を挟んで対向する二本の他方材51は、スタッドボルト34と、その両端に螺合させるナット33で引き寄せる。そのため一方材41の直立溝44の奥面には、両側を貫通する下穴46を加工してある。なおスタッドボルト34は、直交する二方向に差し込むが、これらが内部で立体交差できるよう、方向に応じて下穴46の高さを変えてある。そのほか連結管18は、汎用性を確保するため、各側面に側孔38を設け、しかも隣り合う側面でその高さを変えてあり、この図では四個とも同一形状である。
図17は、図16の一方材41の各側面に他方材51を連結した状態である。このように連結管18の下面や側面は、完全に覆い隠されるが、上面は外部に露出している。なお連結管18の上面も覆い隠したい場合、直立溝44、54の中に嵌まり込む塞ぎ板Pを用いる。塞ぎ板Pの素材を一方材41や他方材51と揃えることで、施工後は、連結管18や直立溝44、54の存在を覆い隠すことができる。
図18は、一方材41の四側面のうち隣接する二面に他方材51を取り付け、さらに一方材41の上に垂直材71をつなぐ連結構造である。一方材41の左右二側面には、直立溝44と下穴46を加工してあるが、下穴46は有底でしかも左右で高さを変えてある。また連結管19は左右とも同一形状で、その各側面のうち、一方材41と向かい合う面には、上下に四個の側孔38を設けてある。そのほか直立溝44の高さは、他方材51の高さを上回っており、一方材41だけが上方に突出する。
一方材41と垂直材71は、スタッドボルト77で連結する。そして一方材41の上面中心には、下側ラグスクリュー76をねじ込むため、芯穴49を加工してある。さらに下側ラグスクリュー76の上端面には、雌ネジを形成してあり、スタッドボルト77の下部を螺合することができる。また垂直材71の下面中心にも、芯穴74を加工してあるほか、垂直材71の側面には、この芯穴74につながる矩形状の側窓73を加工してある。
図19は、図18の一方材41と他方材51を連結した後、垂直材71を連結する過程を示している。二本の他方材51は直角に配置され、いずれも一方材41の側面に連結されている。また一方材41の芯穴49には、下側ラグスクリュー76がねじ込まれ、これにスタッドボルト77が螺合されている。
垂直材71の芯穴74には、上側ラグスクリュー78をねじ込む。上側ラグスクリュー78は中空状で、一方材41から突出するスタッドボルト77を挿通することができる。そして一方材41の真上に垂直材71を載せると、スタッドボルト77の上端は、上側ラグスクリュー78を突き抜け、側窓73の中に到達する。その後、側窓73からナット79とワッシャ75を差し込み、ナット79をスタッドボルト77に螺合させて締め付けると、垂直材71が一方材41に引き寄せられ、全ての連結が完了する。
図20は、一方材41側と他方材51側で直立溝44、54の上向面45、55に段差がある連結構造を示す斜視図である。この図のように、一方材41と他方材51の高さが異なり、双方の上向面45、55に段差がある場合、連結管20の下部にも同様の段差を設けて、一方材41側と他方材51側のいずれとも接触できるよう、対策を講じる。なおこの連結構造では、他方材51側の直立溝54の下部が外部に露出する。しかし、二点鎖線で示す柱を組み込むことで、これを覆い隠すことができる。そのほか図8などのように、一方材41や他方材51が上下方向に傾斜する連結構造においても、形状上の制約から、双方の上向面45、55に段差が生じることがある。その際はこの図のように、連結管20の下部に段差を設ける。
図21は、図1と同様、一方材41の側面と他方材51の端面を接触させたL字状の連結構造を示しているが、他方材51の直立溝54に下向面52を設けてある。なお一方材41と他方材51は、下穴46、56の中心線で切断して描いてある。また一方材41と他方材51のいずれも、直立溝44、54の奥面には、上下三箇所に下穴46、56を加工してあり、その上下二箇所には埋設軸21を埋め込み、中央一箇所にはシャフト28を埋め込む。そのほか直立溝44、54は、一方材41の側面と他方材51の端面に加工してある。一方材41の直立溝44は、これまでの各図と同じ形態だが、他方材51の直立溝54は、これまでの上向面55のほか、上部約半分を塞ぐ上アゴ80が形成されている。
上アゴ80は、直立溝54を加工する際の切削範囲を調整して形成され、その下面は、下向面52と規定する。下向面52は、上向面55と対向し、その間に連結管10を挟み込むことができるよう、寸法を調整してある。また連結管10は、汎用の鋼管を流用しており、その側面には側孔38と側溝37を設けてある。さらに連結管10の上面の一部は、天板67で塞がれている。天板67は、他方材51の下向面52に接触するためのものだが、ボルト31の締め付けなどには支障がない大きさとしてある。
図22は、図21の一方材41と他方材51を連結する途中段階を示している。この図の上方に描くように、他方材51の下穴56には、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込む。対する一方材41の下穴46についても、この図の下方に描くように、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込む。
他方材51に埋設軸21やシャフト28を埋め込んだ後、直立溝54に連結管10を嵌め込むと、連結管10の下面は上向面55と接触し、さらに連結管10の上面(天板67を含む)は下向面52と接触する。次に、連結管10の中にボルト31を配置して、その先端を側孔38や側溝37に差し込み、雌ネジ27に螺合させて締め付けると、連結管10と他方材51が一体化する。なお、連結管10の天板67のほか、他方材51の上アゴ80の形状や大きさは、ボルト31の締め付けなどに支障がないよう、配慮してある。
その後、一方材41の下側の埋設軸21には、ボルト31の先端部だけを螺合させ、さらに吊り上げた他方材51を徐々に下降させると、連結管10が一方材41の直立溝44に嵌まり込んでいき、やがて前記のボルト31の軸部が側溝37に入り込み、最終的に連結管10が一方材41の上向面45に接触する。引き続き、連結管10の中から全てのボルト31を締め付けると、一方材41と他方材51の連結が完了する。
図23は、図21の一方材41と他方材51が連結した状態である。このように一方材41の側面と他方材51の端面を接触させると、L字状の連結部が構築され、連結管10の全体が直立溝44、54の中に埋め込まれる。さらに天板67を含む連結管10の上面は、他方材51の下向面52に接触している。そのため他方材51に作用する下向きの荷重は、この接触面を介して連結管10に伝達され、埋設軸21やシャフト28に及ぶ負荷が軽減され、信頼性が一段と向上する。ただし施工性などを考慮して、連結管10と下向面52は、意図的に隙間を設けることもある。なおこの図では、作業スペースを確保するため、上アゴ80は、他方材51の端面よりも奥に位置している。しかし一方材41の直立溝44をより深く加工できるならば、上アゴ80を他方材51の端面まで延長して、直立溝54の上部全体を塞ぐこともできる。
図24は、直立する一方材41の側面に他方材51の端面を接触させたT字状の連結構造を示している。なお一方材41と他方材51は、下穴46、56の中心線で切断して描いてある。また一方材41と他方材51のいずれとも、直立溝44、54の奥面には、上下三箇所に下穴46、56を加工してあり、その上下二箇所には埋設軸21を埋め込み、中央一箇所にはシャフト28を埋め込む。そのほか一方材41の直立溝44は、その側面を部分的にくり抜くように加工され、対向する下向面42と上向面45が形成され、この間に連結管11が嵌め込まれる。この連結管11は、図1などと同じ形状である。
図25は、図24の一方材41と他方材51を連結する途中段階を示している。この図の左上方に描くように、他方材51の下穴56には、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込む。対する一方材41の下穴46についても、この図の右下方に描くように、上下二本の埋設軸21と一本のシャフト28を埋め込む。また他方材51の直立溝54に連結管11を嵌め込み、これをボルト31で固定する。そして連結管11を一体化した他方材51を吊り上げ、これを水平方向に移動させ、連結管11を一方材41の直立溝44に嵌め込み、さらに連結管11の中からボルト31を締め付けると、一方材41と他方材51の連結が完了する。
図26は、図24の一方材41と他方材51が連結した状態である。このように、一方材41の側面に他方材51の端面を接触させると、T字状の連結部が構築され、連結管11の全体が直立溝44、54の中に埋め込まれる。なおここで描かれた他方材51についても、図21と同様、上アゴ80と下向面52を設けることもできる。ただしその場合、上アゴ80の大きさは、ボルトの締め付けなどに支障がないよう配慮する。そのほか施工手順は、これまでの各図に示すものに限定される訳ではなく、状況に応じて最適な手法を選択して構わない。
10 連結管(天板のあるもの)
11 連結管
12 連結管(多角形のもの)
13 連結管(円筒形のもの)
14 連結管(斜材の連結に使用するもの)
15 連結管(側溝のないもの)
16 連結管(底板のあるもの)
17a、17b 連結管(二個で一組のもの)
18 連結管(各側面に側孔を設けたもの)
19 連結管(対面で側孔の配置が異なるもの)
20 連結管(下部に段差があるもの)
21 埋設軸(固定手段、一端面に雌ネジがあるもの)
22 埋設軸(固定手段、両端面に雌ネジがあるもの)
23 埋設軸(固定手段、異形棒鋼)
24 リブ
25 頭部
26 凸条
27 雌ネジ
28 シャフト(一端面に雌ネジがあるもの)
29 シャフト(両端面に雌ネジがあるもの)
31 ボルト(固定手段)
32 木ネジ(固定手段)
33 ナット(固定手段)
34 スタッドボルト(固定手段)
35 座金
36 底板
37 側溝
38 側孔
39 側孔(長円形のもの)
41 一方材
42 下向面
43 接触面
44 直立溝
45 上向面
46 下穴
47 外溝
48 積載面
49 芯穴
51 他方材
52 下向面
53 接触面
54 直立溝
55 上向面
56 下穴
61 寄せボルト
62 ナット
63 寄せ孔
64 ホゾパイプ
65 丸孔
66 固定ピン
67 天板
71 垂直材
72 ピン孔
73 側窓
74 芯穴
75 ワッシャ
76 下側ラグスクリュー(一方材側)
77 スタッドボルト
78 上側ラグスクリュー(垂直材側)
79 ナット
80 上アゴ
A 接着剤
B 六角レンチ
F 床板
P 塞ぎ板

Claims (3)

  1. いずれも棒状の一方材(41)と他方材(51)との連結構造であって、
    該一方材(41)と該他方材(51)との接触面(43、53)を跨ぐように配置し且つ中空状の連結管(10乃至20)と、
    該連結管(10乃至20)を前記一方材(41)および前記他方材(51)と一体化するボルト(31)等からなる固定手段と、
    を用い、
    前記他方材(51)の前記接触面(53)は、当該部材の端面であり、また前記一方材(41)と前記他方材(51)は、前記連結管(10乃至20)の側面を挟み込むように並び、
    前記固定手段は、前記一方材(41)および前記他方材(51)を前記連結管(10乃至20)の側面に引き寄せる機能を有し、
    前記一方材(41)と前記他方材(51)には、前記連結管(10乃至20)全体を収容するため、前記接触面(43、53)を挟んで対向し且つ上下方向に伸びる直立溝(44、54)を形成し、
    前記連結管(10乃至20)の側面には、前記ボルト(31)等の固定手段を差し込むための側孔(38)を設け、
    前記直立溝(44、54)は、いずれも前記一方材(41)および前記他方材(51)の下面に到達することなく途切れており、該直立溝(44、54)の底は、前記連結管(10乃至20)を載置するための上向面(45、55)としてあることを特徴とする連結構造。
  2. 前記固定手段は、前記直立溝(44、54)の奥面に形成した下穴(46、56)に埋め込む埋設軸(21又は22又は23)と、前記側孔(38)に差し込むボルト(31)と、からなり、該埋設軸(21又は22又は23)の端面には、該ボルト(31)を螺合するための雌ネジ(27)を設けてあることを特徴とする請求項1記載の連結構造。
  3. 前記直立溝(44、54)は、前記一方材(41)や前記他方材(51)の表面をくり抜くように形成され、該直立溝(44、54)の上部には、前記連結管(10乃至20)の上面と対向する下向面(42、52)を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の連結構造。
JP2014012698A 2013-11-06 2014-01-27 連結構造 Active JP6280755B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014012698A JP6280755B2 (ja) 2013-11-06 2014-01-27 連結構造
PCT/JP2014/079293 WO2015068710A1 (ja) 2013-11-06 2014-11-05 連結構造
EP14860046.3A EP3067480B1 (en) 2013-11-06 2014-11-05 Connecting structure
US15/033,837 US20160289949A1 (en) 2013-11-06 2014-11-05 Connecting structure

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013230572 2013-11-06
JP2013230572 2013-11-06
JP2014012698A JP6280755B2 (ja) 2013-11-06 2014-01-27 連結構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015110881A JP2015110881A (ja) 2015-06-18
JP6280755B2 true JP6280755B2 (ja) 2018-02-14

Family

ID=53041487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014012698A Active JP6280755B2 (ja) 2013-11-06 2014-01-27 連結構造

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20160289949A1 (ja)
EP (1) EP3067480B1 (ja)
JP (1) JP6280755B2 (ja)
WO (1) WO2015068710A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6599178B2 (ja) * 2015-08-28 2019-10-30 憲峰 大倉 連結構造
JP6503314B2 (ja) * 2016-04-05 2019-04-17 大倉 憲峰 連結構造
CN109642429A (zh) * 2016-06-27 2019-04-16 洛戈Ip股份有限公司 用于连接木材凸缘的设备和方法
JP7188094B2 (ja) * 2019-01-09 2022-12-13 積水ハウス株式会社 小屋組み構造
CA3045195A1 (en) * 2019-06-04 2020-12-04 Lakehead University Timber beam end connection using embedded mechanical fastening
JP7161223B2 (ja) * 2020-02-07 2022-10-26 株式会社ストローグ 連結具
RU198878U1 (ru) * 2020-04-17 2020-07-30 Павел Сергеевич Булыгин Узел соединения протяженных деревянных элементов
US20220112709A1 (en) * 2020-10-09 2022-04-14 Shibusa LLC Wood timber framing method

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US733500A (en) * 1902-11-17 1903-07-14 Stephen W Moore Compound bevel-joint.
US3049197A (en) * 1961-03-22 1962-08-14 Oskar R Ludwig Flush single-line partitions
US3884002A (en) * 1973-03-15 1975-05-20 American Store Equip Partition system
JPS5814533B2 (ja) 1975-11-01 1983-03-19 ミズグチ トモトシ セツゴウヨウカナグオシヨウスル ジクグミコウホウ
US4601137A (en) * 1983-07-29 1986-07-22 The Tandem Group, Inc. Locking mechanism for an office panel system
US4956953A (en) * 1989-03-08 1990-09-18 Bates Norman H Office panel system incorporating improved locking and alignment mechanism
JPH0346688U (ja) * 1989-09-04 1991-04-30
US5284311A (en) * 1990-10-29 1994-02-08 Newco, Inc. Hook bracket and kit for storage structure
US5061111A (en) * 1991-01-02 1991-10-29 Kiyoshi Hosokawa Metal connector for wooden building and jointing structure of wooden building using the same
JPH0754405Y2 (ja) * 1991-03-11 1995-12-18 清司 細川 木造建築材用締結金具と木造建築物の締結構造
JP2514125Y2 (ja) * 1992-10-07 1996-10-16 セブン工業株式会社 接合金具付構造用集成材
US5438811A (en) * 1993-03-22 1995-08-08 Shigeo Goya Jointing metal fixture for construction
JPH0835261A (ja) * 1994-07-22 1996-02-06 Daiichi Shoten:Kk 建物の木構造用金具及びこれを用いた建物の組み立て方法
JP2967048B2 (ja) * 1996-04-23 1999-10-25 院庄林業株式会社 軸組み木造建築の横架材の連結構造
JP3066734B2 (ja) * 1996-11-15 2000-07-17 株式会社ウエスト 木造の建物の軸組用装置
JP3066735B2 (ja) * 1996-11-19 2000-07-17 株式会社ウエスト 木造建物の木材柱連結金具
JP3390823B2 (ja) * 1996-11-20 2003-03-31 株式会社ウエスト 木造建物の軸組用装置
JP2000192556A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Okada Kinzoku Kogyosho:Kk 木材等の接合固定具
US6503020B1 (en) * 2000-07-14 2003-01-07 Marco Mascioletti Connector system for structural members
US6625945B2 (en) * 2000-08-08 2003-09-30 Alfred D. Commins Balanced, multi-stud hold-down
JP2005188722A (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Topics:Kk ドリフトピン
JP4546915B2 (ja) * 2005-11-14 2010-09-22 有限会社グランドフォーム 木造建築用連結金物
JP5740133B2 (ja) * 2010-02-16 2015-06-24 大倉 憲峰 締結具
JP5634732B2 (ja) * 2010-04-01 2014-12-03 大倉 憲峰 締結金物
JP5567994B2 (ja) * 2010-11-30 2014-08-06 義邦 大倉 連結具
JP2012136912A (ja) * 2010-12-28 2012-07-19 Yoshikuni Okura 連結構造
JP5822262B2 (ja) * 2011-06-30 2015-11-24 住友林業株式会社 梁勝ち接合部における柱梁接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
EP3067480A4 (en) 2017-06-07
WO2015068710A1 (ja) 2015-05-14
EP3067480A1 (en) 2016-09-14
JP2015110881A (ja) 2015-06-18
EP3067480B1 (en) 2019-06-05
US20160289949A1 (en) 2016-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6280755B2 (ja) 連結構造
JP6503318B2 (ja) 連結構造
WO2019016979A1 (ja) 柱固定金具
JP4628212B2 (ja) 締結具
JP2010059765A (ja) 土台と柱の締結構造
JP6106512B2 (ja) 連結具
JP6403453B2 (ja) 連結構造
JP4649303B2 (ja) 柱の締結具
JP5542117B2 (ja) 連結具
JP6351471B2 (ja) 連結構造
JP5385314B2 (ja) 連結構造
JP4751624B2 (ja) 締結具
JP6808308B2 (ja) 連結構造
JP6506038B2 (ja) 連結構造
JP4871654B2 (ja) 連結具
JP5940322B2 (ja) 柱の据え付け具
JP2017014735A (ja) 梁受け構造
JP2019143336A (ja) 連結構造
JP4080419B2 (ja) 柱梁接合部における接合金具の取付構造
JP7432247B2 (ja) 連結具
JP7323188B2 (ja) 柱脚金物
JP5707455B2 (ja) 部材の締結構造
JP2017186785A (ja) 連結構造
JP6950978B2 (ja) 接合金具セット、同接合金具セットを使用した木造建築物の構造躯体の接合構造及び木造建築物
JP5095424B2 (ja) 壁パネルの取付構造及び取付方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6280755

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250