JP6280448B2 - 改善された画像堅牢性のためにポリエステルを含有する相変化インク - Google Patents

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Description

本明細書には、改善された印刷画像の堅牢性を与える相変化インク組成物が開示されている。より詳細には、非晶質化合物、結晶性化合物、ポリエステルポリマー、任意の相乗剤、任意の分散剤、および着色剤を含む相変化インク組成物が本明細書に開示されており、ここでこのポリエステルは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有する。
一般に、相変化インク(固体インクまたは「ホットメルトインク」とも称されることがある)は、周囲温度で固相状態であるが、インクジェット印刷デバイスの高い操作温度においては液相状態で存在する。ジェット操作温度において、液体インクの液滴は、印刷デバイスから放出され、インク液滴が、直接または中間加熱転写ベルトまたはドラムを介して記録基材の表面と接触したときに、それらは迅速に固化して、固化インク液滴の所定のパターンを形成する。相変化インクはまた、他の印刷技術、例えばグラビア印刷にも使用されている。
カラー印刷のための相変化インクは、通常、相変化インクと相溶性の着色剤と組み合わせた相変化インクキャリア組成物を含む。特定の実施形態において、一連の着色された相変化インクは、インクキャリア組成物を、相溶性の減法混色の原色着色剤と組み合わせることによって形成できる。減法混色の原色着色された相変化インクは、4つの構成成分染料、すなわちシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックを含むことができるが、インクはこれら4色に限定されない。これらの減法混色の原色着色されたインクは、単一の染料または染料の混合物を用いることによって形成できる。例えば、マゼンタは、Solvent Red Dyesの混合物を用いることによって得られることができ、またはコンポジットブラックは、いくつかの染料を混合することによって得ることができる。米国特許第4,889,560号、米国特許第4,889,761号、および米国特許第5,372,852号(それらの各開示は、全体が参考として本明細書に組み込まれる)は、使用される減法混色の原色着色剤が、カラーインデックス(C.I.)のSolvent Dye、Disperse Dye、modified AcidおよびDirect Dye、およびBasic Dyeのクラスからの染料を含むことができることを教示している。
着色剤はまた、例えば米国特許第5,221,335号(その開示は、全体が参考として本明細書に組み込まれる)に開示されるような顔料を含むことができる。
相変化インクは、それらが搬送中、長期間の貯蔵中などにおいて室温にて固相状態であり続けるので、インクジェットプリンターに望ましい。加えて、液体インクジェットインクに関してインクの蒸発の結果としてのノズルの閉塞に関連する問題が大きく削減され、それによってインクジェット印刷の信頼性を改善する。さらに、インク液滴が直接最終記録基材(例えば紙、透明材料など)に適用される相変化インクジェットプリンターにおいて、液滴は、基材と接触直後に固化するので、印刷媒体に沿ったインクの移動が防止され、ドット品質が改善される。
インク噴出デバイスは当該技術分野において既知であるので、こうしたデバイスの広範囲に及ぶ記載は本明細書において必要ではない。米国特許第6,547,380号(その全体が参考として本明細書に組み込まれる)に記載されるように、インクジェット印刷システムは、一般に2つのタイプがある:連続ストリームおよびドロップオンデマンド。連続ストリームのインクジェットシステムにおいて、インクは、圧力下、少なくとも1つのオリフィスまたはノズルを通して連続ストリーム状態で放出される。ストリームは摂動され、オリフィスからの固定距離において液滴に分解される。分解点で、液滴は、デジタルデータシグナルに応じて帯電され、再循環のためのガターまたは記録媒体上の特定の位置にそれを方向付けるために、各液滴の軌道を調節する静電場を通過させる。ドロップオンデマンドシステムにおいて、液滴は、デジタルデータのシグナルに応じて、記録媒体上の位置に直接オリフィスから追い出される。液滴は、記録媒体上に置かれない限り、形成されず、放出されもしない。
ドロップオンデマンドのインクジェットシステムには少なくとも3つのタイプがある。1つのタイプのドロップオンデマンドシステムは、主要な構成要素として、一方の端部にノズル、および圧力パルスを生成するために他方の端部付近に圧電トランスデューサーを有するインク充満チャンネルまたは通路を有する圧電デバイスである。別のタイプのドロップオンデマンドシステムは、音響インク印刷として知られている。知られている通り、音響ビームは、衝突する際に目的物に対して放射圧を働かせる。故に音響ビームが下から液体プールの自由表面(すなわち液体/空気界面)に衝突するとき、プール表面に対して働く放射圧は、表面張力の制限力にも拘わらず、プールから液体の個々の液滴を放出するのに十分高いレベルに到達し得る。ビームをプールの表面上またはプールの表面付近に焦点を合わせることにより、所定量の入力電力に関して働く放射圧を強める。さらに別のタイプのドロップオンデマンドシステムは、熱インクジェットまたはバブルジェット(登録商標)として知られ、高速度液滴を生成する。このタイプのドロップオンデマンドシステムの主要構成要素は、一方の端部にノズルおよびノズル付近に熱発生レジスタを有するインク充満チャンネルである。デジタル情報を表す印刷シグナルは、オリフィスまたはノズル付近の各インク通路内の抵抗層における電流パルスを起源とし、すぐ近くのインクビヒクル(通常は水)を、ほぼ瞬時に揮発させ、バブルを創出する。オリフィスのインクは、バブルが膨張するときに、推進された液滴として外に出される。
米国特許第5,372,852号(その全体が参考として本明細書に組み込まれる)に記載されるもののように、基材または中間転写部材に直接印刷する相変化インクを利用する圧電インクジェットデバイスの典型的な設計において、画像は、インクジェットヘッドに関して基材(画像受容部材または中間転写部材)の4〜18回のローテーション(漸増運動)の間に適切に着色されたインクを噴出することによって適用される、すなわち各ローテーションの間に基材に関してプリントヘッドの微小並進がある。この手法は、プリントヘッドの設計を単純化し、微小運動が良好な液滴のレジストレーションを確実にする。ジェット操作温度において、液体インクの液滴は、印刷デバイスから放出され、インク液滴が直接または中間加熱転写ベルトまたはドラムを介して記録基材の表面と接触するときに、それらは迅速に固化して、固化インク液滴の所定のパターンを形成する。
記述されるように、インクジェット印刷プロセスは、室温で固体であり、高温で液体であるインクを使用し得る。例えば米国特許第4,490,731号(参考として本明細書に組み込まれる)には、紙のような基材に印刷するための固体インクを分配するための装置が開示されている。ホットメルトインクを使用する熱インクジェット印刷プロセスにおいて、固体インクは、印刷装置のヒーターによって溶融され、従来の熱インクジェット印刷の場合と同様の様式で、液体として利用される(すなわち噴出される)。印刷基材と接触する際に、溶融インクは迅速に固化し、着色剤は、毛細管作用により基材(例えば紙)の中に運ばれる代わりに、基材の表面に実質的に留まることができ、それによって、液体インクを用いて一般に得られる場合よりも高いプリント密度が可能になる。故に、インクジェット印刷における相変化インクの利点は、取扱い中のインクの潜在的な漏出を削減すること、広範囲のプリント密度および品質、最小限の紙しわまたはゆがみ、およびノゾルの閉塞の危険性がなく、さらにはノゾルのキャッピングさえもないノンプリンティングの無期限の実施可能性である。
本明細書の相変化インクの例は、約23℃〜約27℃の温度、例えば室温にて固体であり、特に約60℃未満の温度で固体であるインクビヒクルを含むインクである。しかし、インクは加熱時に相変化し、噴出温度においては溶融状態である。故に、インクは、インクジェット印刷に好適な高温、例えば約60℃〜約150℃の温度において、約1〜約20センチポイズ(cp)、例えば約5〜約15cpまたは約8〜約12cpの粘度を有する。
この点に関して、本明細書のインクは、低エネルギーインクまたは高エネルギーインクのいずれかであってもよい。低エネルギーインクは、約40℃未満の温度で固体であり、約60℃〜約100℃の噴出温度、例えば80℃〜約100℃、例えば約90℃〜約100℃にて、約1〜約20センチポイズ、例えば約5〜約15センチポイズ、例えば約8〜約12cpの粘度を有する。高エネルギーインクは、40℃未満の温度にて固体であり、約100℃〜約180℃の噴出温度、例えば120℃〜約160℃、または約125℃〜約150℃にて、約5〜約15センチポイズの粘度を有する。
結晶性−非晶質インクは、特にコーティングされた基材上において、以前のインクに比べて改善された堅牢性、特に引掻き、折りおよび折りオフセットに関しての堅牢性を示すものが記載されている。
米国特許出願公開第2012/0274699号、米国特許出願第13/095,636号の「結晶性−非晶質混合物を含む固体インク組成物」(その全体が参考として本明細書に組み込まれる)には、非晶質構成成分、結晶性構成成分、および場合により着色剤を含む固体インク組成物が記載されている。実施形態において、インクは、先行技術のインクよりも、引掻き、折りおよび折りオフセットに関してコーティングされた基材に対する改善された堅牢性を示した。
現在入手可能な相変化インクが、意図する目的に好適である一方で、改善された画像堅牢性、例えば改善された引掻き耐性、改善されたメイル摩擦、改善された汚れ耐性、および改善されたメイルオフセットを含む改善された性能特徴を提供できる改善された材料が必要とされ続けている。さらに、噴出温度にて好適な粘度を依然として示しながら、ポリマー性材料を含むことができる相変化インクが必要とされ続けている。
前述の米国特許および特許公開のそれぞれの適切な構成成分およびプロセスの態様は、それらの実施形態において本開示のために選択されてもよい。さらに、本願全体を通して、種々の刊行物、特許および公開された特許出願は、同定する引用により参照される。本願で参照された公開、特許および公開された特許出願の開示は、本発明が属する分野の技術水準をより完全に記載するために本開示に参考として組み込まれる。
非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含む相変化インク組成物が記載され、ここでこのポリエステルは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有する。
(1)非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含む相変化インク組成物をインクジェット印刷装置に組み込む工程であって、ここでこのポリエステルは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有する工程;(2)インクを溶融する工程;および(3)溶融インクの液滴を、基材上に画像様パターンに放出させる工程を含むプロセスも記載される。
非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含む相変化インク組成物を含むインクジェットプリンターのスティックまたはペレットも記載され、ここでこのポリエステルは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有する。
図1は、本開示に従って調製されたインクに関して、温度(x軸、℃)に対する複素粘度(y軸、センチポイズ)を示すグラフである。
相変化インク組成物は、非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含み、ここでこのポリエステルは、500〜8,000の分子量、および1.0〜8.0の多分散指数を有する。
1つ以上のポリオール分岐モノマーは、任意の触媒の存在下で二酸、および結晶性樹脂を形成するのに好適なさらなる有機ジオールと反応でき、ジオールとしては、2〜36個の炭素原子を有する脂肪族ジオール、例えば1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールが挙げられる。脂肪族ジオールは、25〜60モル%で存在してもよい。第3のジオールは、0〜25モル%の量で上記ジオールから選択できる。
結晶性樹脂の調製のためのビニル二酸またはビニルジエステルを含む有機二酸またはジエステルとしては、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フマル酸、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート、シス−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、メサコン酸、これらのジエステルまたは無水物が挙げられる。有機二酸は、25〜60モル%で存在し得る。第2の二酸は、上記二酸から選択でき、樹脂の0〜25モル%で存在し得る。
結晶性ポリエステルを形成するために、1つ以上のポリ酸分岐モノマーは、任意の触媒の存在下、ジオールおよびさらなる有機二酸またはジエステルと反応できる。分岐モノマーは、0.1〜15モル%の量で提供でき、第2の分岐モノマーは、堅牢性樹脂の0〜10モル%の量で選択できる。
樹脂を形成するための二酸またはジエステルとしては、ビニル二酸またはビニルジエステル(ジカルボン酸またはジエステルを含む)、例えばテレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、フマル酸、トリメリット酸、ジメチルフマレート、ジメチルイタコネート、シス−1,4−ジアセトキシ−2−ブテン、ジエチルフマレート、ジエチルマレエート、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデシルコハク酸、ドデシル無水コハク酸、グルタル酸(lutaric acid)、無水グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート、ジメチルイソフタレート、ジエチルイソフタレート、ジメチルフタレート、無水フタル酸、ジエチルフタレート、ジメチルスクシネート、ジメチルフマレート、ジメチルマレエート、ジメチルグルタレート、ジメチルアジペート(dimethladipate)、ジメチルドデシルスクシネートが挙げられる。
有機二酸またはジエステルは、樹脂の35〜60モル%で存在し得る。
非晶質ポリエステルを調製するために使用されてもよいジオールとしては、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、2,2−ジメチルプロパンジオール、2,2,3−トリメチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、ドデカンジオール、ビス(ヒドロキシエチル)−ビスフェノールA、ビス(2−ヒドロキシプロピル)−ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、キシレンジメタノール、シクロヘキサン(heaxane)ジオール、ジエチレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)オキシド、ジプロピレングリコール、ジブチレンが挙げられる。
有機ジオールは、樹脂の35〜60モル%で存在できる。
ポリエステルは、バイオ系非晶質ポリエステル、バイオ系結晶性ポリエステル、またはこれらの組み合わせであることができる。
非晶質バイオ系ポリマー性樹脂としては、モノマーから誘導されるポリエステル(大豆油の脂肪族ダイマー酸またはジオール、D−イソソルビド、および/またはアミノ酸、例えばL−チロシンおよびグルタミン酸を含む)が挙げられる。
バイオ系ポリマー性樹脂としては、モノマー(脂肪族ダイマー酸またはジオール、D−イソソルビド、ナフタレンジカルボキシレート、ジカルボン酸、例えばアゼライン酸、コハク酸、シクロヘキサン二酸、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、グルタミン酸、およびエチレングリコール、プロピレングリコールおよび1,3−プロパンジオールを含む)から誘導されるポリエステルが挙げられる。
ポリエステルポリマーは、触媒の存在下、環状ポリアルコール(これは官能化されてもよい)およびポリ酸の重縮合によって得られてもよい。
ポリエステルは、バイオ系の分岐ポリエステル樹脂であることができ、これは(i)(a)ヒドロキシルドナー;(b)環状ポリヒドロキシルアクセプタ;および(c)任意の触媒の縮合生成物、および(ii)ポリ酸を含み、このバイオ系の分岐ポリエステル樹脂は、90%を超えるバイオ系である。
ポリエステルポリマーは、触媒の存在下、環状ポリアルコール(これは官能化されてもよい)およびポリ酸の重縮合によって得られてもよい。ポリエステルポリマーは、再生可能な供給源から容易に得ることができる材料から全体または部分的に調製でき、すなわちバイオ系であり、生分解性である。
環状ヒドロキシルアクセプタは、ロジンまたは樹脂酸、例えば木々に広く存在するアビエチン酸である。アビエチン酸は、樹脂酸の一次構成成分であり、松材および樹脂中の一次刺激物質であり、ロジンから単離され、いくつかの密接に関連したカルボン酸が最も豊富であり、これは大部分のロジンを構成し、針葉樹のオレオレジンの固形部分である。アビエチン酸は、種々のタイプのバクテリアおよびカビによる液内培養嫌気的発酵中のシュウ酸、フマル酸およびリンゴ酸と共に生成され得る。他のロジン酸としては、ネオアビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、パルストリン酸、レボピマール酸、ピマル酸、イソピマル酸が挙げられる。
環状ポリヒドロキシルアクセプタおよびヒドロキシルドナーを反応させることによって得られたもの以外のポリオールは、エステル化反応において使用できる。
得られた環状ポリオールは、エステル化反応においてポリ酸と組み合わせられる。環状ポリオールとポリ酸との比は、一般に1である。
エステル化反応のためのポリエステルモノマーおよびポリ酸モノマーとしては、バイオ系であるものが挙げられ、ポリカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、マレイン酸、フマル酸、グルタコン酸、トラウマチン酸、ムコン酸、グルチン酸、ジアボリック酸(diabolic acid)、メチレンコハク酸、他の二酸、クエン酸、イソクエン酸、アコニット酸、トリメシン酸、メリト酸、トリカルバリル酸、トリメシン酸、他の三酸が挙げられる。
重縮合触媒としては、テトラアルキルチタネートが挙げられ、分岐ポリエステル樹脂を得るために使用される出発ポリ酸/ポリエステルおよび環状ポリオールに基づいて0.001mol%〜0.55mol%の量で使用されてもよい。
重縮合温度は、150℃〜250℃の範囲である。
ポリエステルは、バイオ系の分岐ポリエステル樹脂であることができ、これは(i)(a)グリセリンカーボネートおよび/またはグリセロール;および(b)アビエチン酸、ネオアビエチン酸、パルストリン酸、レボピマール酸、ジヒドロアビエチン酸、ピマル酸、イソピマル酸からなる群から選択されるロジン酸の重縮合生成物;および(ii)コハク酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、ドデシルコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸およびアゼライン酸からなる群から選択されるポリ酸を含む。
実施形態において、ポリエステルは、以下の式の1−デシル−12−メチルドデカンジオエート
(nは1〜1,000である)であり、以下に従って調製される。
ポリエステルは、以下の式の化合物を含む分岐ポリエステルであることができる:
Rは、アルキレン基である;
R’は、アルキレン基である;
R’に隣接するすべてのカルボニル炭素は、2つの原子が単結合によって分離される場合に、少なくとも2つの原子によって分離される;または
R’に隣接するすべてのカルボニル炭素は、連続して共有連結された少なくとも3つの原子によって分離される;
mは、1〜1,000であり;および
nは、1〜1,000である。
分岐ポリエステルは、少なくとも1つの分岐剤と、少なくとも1つの二酸、少なくとも1つのジエステルとを接触させ、これを反応させて、分岐ポリエステルを生成することによって調製でき;ここでこの少なくとも1つの分岐剤は、アルコール誘導分岐部位または酸誘導分岐部位の少なくとも1つをポリエステルに提供するのに十分であり、これは、分岐ポリエステルが、無溶媒乳化後に20%未満の分子量分解を示すように、無溶媒乳化プロセス中にポリエステルの完全な分解を制限または防止する。
実施形態において、ポリエステルポリマーは、500〜8,000の低分子量を有する。
実施形態において、ポリエステルは、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって測定される場合に1.0〜8.0の多分散指数を有する。
実施形態において、ポリエステルは、500〜8,000の分子量および1.0〜8.0の多分散指数を有する。実施形態において、選択されたポリエステルは、3,000〜4,000の分子量および1.5〜3の多分散指数を有する。
ポリエステルは、インク組成物の他の構成成分を引っ張る好適なフローを有するインク組成物を提供し、結果として、特に紙上により堅牢性の画像をもたらし、すなわち以前のインクよりも強靭であり、改善された引掻き耐性を有すると考えられる。
ポリエステルは、マクロマーまたは大きいモノマーを含む。マクロマーまたは大きいモノマーは、それがさらなる重合に関与し得る官能基を有するので、モノマーとして作用できるように改質されているプレ重合モノマーのアセンブリを意味する。マクロマーは、低分子量ポリマーまたはオリゴマーと称され得る。大きいモノマーは、ポリエステルに、種々の物理的および化学的特性、例えば望ましく異なるレオロジー特性、改善された機械的特性、架橋、分岐またはグラフト化のために添加された化学官能性、改善されたインク特性、例えば画像堅牢性および接着、ならびにマクロマー組成物に依存した生物含有量を付与すると考えられる。
実施形態において、ポリエステルは、1,2−プロピレングリコール、ナフタレンジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、アゼライン酸、アビエチン酸、グリセロール、イソフタル酸、ヘキサンジオール、DL−マンデル酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、(これらのエステルまたは無水物−二酸に関連するもののみ)からなる群から選択されるモノマーから調製された大きいモノマーを含む。大きいモノマーは、上記モノマー、ジオールと、二酸または無水物とを組み合わせた反応、またはマクロマーを製造するためのジオールと二酸モノマーとの間の反応の生成物を含む。
実施形態において、ポリエステルは、ポリ(二量化ロジン−co−1,2−プロピレングリコール−co−ナフタレンジカルボン酸−co−1,3−プロパンジオール−co−アゼライン酸−co−ロジンフマレート)コポリマー、ポリ(2−(2−ヒドロキシ−2−((1R,4aR,4bR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,4b,5,6,10,10a−デカヒドロフェナントレン−1−カルボニル)オキシ)エチル)6−(2−ヒドロキシ−3−(((1R,4aR,4bR)−7−イソプロピル−1,4a−ジメチル−1,2,3,4,4a,4b,5,6,10,10a−デカヒドロフェナントレン−1−カルボニル)オキシ)プロピル)ナフタレン−2,6−ジカルボキシレート−co−イソフタル酸−co−1,6−ヘキサンジオール)コポリマー、ポリ(マンデル酸−co−乳酸)コポリマーからなる群から選択されるバイオ系ポリエステルである。
ポリエステルは、相変化インク組成物の総重量に基づいて、いずれかの量、例えば1〜25重量%でインク組成物に含まれることができる。
インク組成物は、(1)結晶性化合物と(2)非晶質化合物とのブレンドを、それぞれ60:40〜95:5の重量比で含むことができる。実施形態において、結晶性化合物と非晶質化合物との重量比は、65:35〜95:5、または70:30〜90:10、または70:30〜80:20である。実施形態において、結晶性化合物および非晶質化合物は、それぞれ1.5〜20、または2.0〜10の重量比でブレンドされる。
それぞれの化合物または構成成分は、固体インクに特定の特性を付与し、これらの非晶質化合物および結晶性化合物のブレンドを組み込んで得られたインクは、コーティングされていない基材およびコーティングされた基材において優れた堅牢性を示す。インク配合物中の結晶性化合物は、冷却時の迅速な結晶化を通して相変化を駆動する。結晶性化合物はまた、最終的なインクフィルムの構造を設定し、非晶質化合物の粘着性を低減することによって硬質インクを創出する。非晶質化合物は、粘着性を与え、印刷されたインクに堅牢性を付与する。
非晶質化合物のアルキル基は、1〜40個の炭素原子を有していてもよい。
非晶質化合物は、以下の式の酒石酸の第1のエステル
または以下の式のクエン酸の第1のエステルを含むことができる。
、R、R、RおよびRはそれぞれ、独立に、1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、あるいは置換または非置換の芳香族またはヘテロ芳香族基であり;あるいはR、R、R、RおよびRはそれぞれ、独立に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびt−ブチルから選択される1つ以上のアルキル基で置換されるシクロヘキシル基であり;あるいはR、R、R、RおよびRはそれぞれ、独立に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびt−ブチルから選択される1つ以上のアルキル基で置換されるシクロヘキシル基である。
以下の式の実施形態において
およびRのうちの一方は、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、RおよびRのうちの他方は、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、またはシクロヘキシルであり、あるいはRおよびRのうち一方は、4−t−ブチルシクロヘキシルであり、RおよびRのうちの他方は、シクロヘキシルであり;あるいはRおよびRのそれぞれは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり;あるいはRは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、Rは、4−t−ブチルシクロヘキシルであり;またはRは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、Rは、シクロヘキシルであり;あるいはRは、4−t−ブチルシクロヘキシルであり、Rは、シクロヘキシルである。
以下の式の実施形態において、
、RおよびRのうちの1つは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、R、RおよびRのうちの他方の1つは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル、4−t−ブチルシクロヘキシル、またはシクロヘキシルであり、あるいはR、RおよびRのうちの1つは、4−t−ブチルシクロヘキシルであり、R、RおよびRのうちの他方の1つは、シクロヘキシルであり;あるいはR、RおよびRのそれぞれは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり;あるいはRは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、RおよびRはそれぞれ4−t−ブチルシクロヘキシルであり;あるいはRは、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルであり、RおよびRのそれぞれは、シクロヘキシルであり;あるいはRは、4−t−ブチルシクロヘキシルであり、RおよびRのそれぞれはシクロヘキシルである。
非晶質化合物は、ビス(2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル)L−タートラートまたは(4−t−ブチルシクロヘキシル)(シクロヘキシル)−L−タートラート、ならびにこれらの立体異性体および混合物からなる群から選択できる。
非晶質材料は、以下の式の酒石酸エステルを含んでいてもよい。
およびRはそれぞれ、互いに独立に、アルキル基(このアルキル部分は、直鎖、分岐または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であることができ、1〜40個の炭素原子を有する)、あるいは置換または非置換芳香族またはヘテロ芳香族基からなる群から選択され;またはRおよびRのそれぞれは、独立に、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチルおよびt−ブチルから選択される1以上のアルキル基で置換されたシクロヘキシル基であり;あるいはR1およびR2はそれぞれ、2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルである。
酒石酸主鎖は、L−(+)−酒石酸、D−(−)−酒石酸、DL−酒石酸、またはメソ酒石酸、およびこれらの混合物から選択できる。R基および酒石酸の立体化学に依存して、エステルは、結晶または安定な非晶質化合物を形成できる。実施形態において、非晶質化合物は、ジ−L−メンチルL−タートラート、ジ−DL−メンチルL−タートラート(DMT)、ジ−L−メンチルDL−タートラート、ジ−DL−メンチルDL−タートラート、およびいずれかのこれらの立体異性体および混合物からなる群から選択される。
これらの材料は、噴出温度(140℃)付近で相対的に低い粘度(<102センチポイズ(cps))を示すが、室温では非常に高い粘度(>105cps)を示す。
非晶質構成成分を合成するために、酒石酸は、米国特許出願番号13/095,784に示される合成スキームに示されるように、ジエステルを製造するための種々のアルコールと反応できる。
非晶質材料は、以下の式の化合物を含んでいてもよい。
、RおよびRは、独立に、アルキル基(このアルキルは、直鎖、分岐または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であることができ、1〜40個の炭素原子を有する)、あるいは置換または非置換芳香族またはヘテロ芳香族基、およびこれらの混合物である。
実施形態において、非晶質化合物は、以下の式の化合物である。
これらの非晶質材料は、クエン酸のエステル化反応によって合成できる。クエン酸は、トリエステルを製造するための種々のアルコールと反応できる。実施形態において、相変化インク組成物は、クエン酸および少なくとも1つのアルコールからエステル化反応において合成された非晶質化合物を用いることによって得られる。
実施形態において、非晶質材料は、インク組成物の総重量の5重量%〜40重量%の量で存在する。
相変化インク組成物は、以下の式の酒石酸の第2のエステルを含む結晶性化合物を含むことができる。
およびRはそれぞれ、独立に、低級アルキルおよびアルコキシで置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、nはそれぞれ独立に0〜3であり;またはRまたはRはそれぞれ、独立に、置換されたアリール、例えばフェニルであり;あるいはRおよびRはそれぞれ、独立に、置換されておらず、またはメチル、エチル、イソプロピル、メトキシまたはエトキシで置換され;あるいはRおよびRはそれぞれ、独立に、メチルまたはメトキシで置換されたフェニルである。
実施形態において、RおよびRはそれぞれ、独立に、
およびこれらの混合物からなる群から選択され、
は、化合物に対するRおよびR基の結合点を表す。
実施形態において、酒石酸主鎖は、L−(+)−酒石酸、D−(−)−酒石酸、DL−酒石酸、またはメソ酒石酸、およびこれらの混合物から選択される。
結晶性構成成分は、アミド、芳香族エステル、線状ジエステル、ウレタン、スルホン、芳香族基を有する酒石酸エステル誘導体、またはこれらの混合物を含んでいてもよい。
好適な結晶性構成成分としては、以下の構造を有するものが挙げられる
およびRはそれぞれ、独立に、(i)1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、(ii)4〜40個の炭素原子を有するアリールアルキル基;および(iii)3〜40個の炭素原子を有する芳香族基からなる群から選択される。
好適な結晶性構成成分はまた、以下の構造を有するものが挙げられる:
10およびR11はそれぞれ、独立に、(i)1〜40個の炭素原子を有するアルキル基、(ii)4〜40個の炭素原子を有するアリールアルキル基;および(iii)3〜40個の炭素原子を有する芳香族基、およびこれらの混合物からなる群から選択されるが、ただしR10およびR11の少なくとも1つは芳香族基であり;pは、0または1である。
結晶性芳香族エーテルの例としては、
およびこれらの混合物が挙げられる。
好適な結晶性構成成分としてはまた、以下の構造を有するものが挙げられる。
12は、−(CH−から−(CH12−からなる群から選択され、R13およびR14はそれぞれ互いに独立に、置換または非置換の芳香族またはヘテロ芳香族基からなる群から選択され、置換基はアルキル基を含み、このアルキル部分は、直鎖、分岐または環状であることができる。
好適な結晶性構成成分としては、以下の構造を有するものが挙げられる。
Qはアルカンジイルであり;R15およびR16はそれぞれ、独立に、1以上のアルキルで置換されたフェニルまたはシクロヘキシルであり;iは、0または1であり;jは、0または1であり;pは1〜4であり;qは1〜4であり;またはR15およびR16はそれぞれ、独立に、1つ以上のメチルまたはエチルで置換されたフェニルまたはシクロヘキシルであり;またはR15およびR16はフェニルであり;Qは−(CH−であり、nは4〜8である。
好適な結晶性構成成分としては、以下の構造を有するスルホン化合物が挙げられる:
17およびR18はそれぞれ互いに独立に、(i)アルキル基、(ii)アリールアルキル基;および(iii)芳香族基およびこれらの混合物からなる群から選択される。
結晶性構成成分としては、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−フルオロフェニル)スルホン、2−ヒドロキシ(hycroxy)フェニル−4−ヒドロキシフェニルスルホン、フェニル−4−クロロフェニルスルホン、フェニル−2−アミノフェニルスルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ジベンジルスルホン、メチルエチルスルホン、ジエチルスルホン、メチルイソプロピルスルホン、エチルイソプロピルスルホン、ジ−n−ブチルスルホン、ジビニルスルホン、メチル−2−ヒドロキシメチルスルホン、メチルクロロメチルスルホン、スルホラン、3−スルホレン、およびこれらの混合物を挙げることができる。
結晶性化合物は、以下の式の酒石酸のエステルを含んでいてもよい:
19およびR20はそれぞれ、独立に、低級アルキルおよびアルコキシで置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、nはそれぞれ、独立に、0〜3である。特定の実施形態において、R19およびR20はそれぞれ、独立に、置換されたアリール、例えばフェニルである。
実施形態において、R19およびR20はそれぞれ、独立に、
およびこれらの混合物からなる群から選択される。
実施形態において、酒石酸主鎖は、L−(+)−酒石酸、D−(−)−酒石酸、DL−酒石酸、またはメソ酒石酸、およびこれらの混合物から選択される。
実施形態において、結晶性化合物は、ジベンジルL−タートラート、ジフェネチルL−タートラート、ビス(3−フェニル−1−プロピル)L−タートラート、ビス(2−フェノキシエチル)L−タートラート、ジフェニルL−タートラート、ビス(4−メチルフェニル)L−タートラート、ビス(4−メトキシルフェニル)L−タートラート、ビス(4−メチルベンジル)L−タートラート、ビス(4−メトキシルベンジル)L−タートラート、およびこれらの立体異性体およびこれらの混合物からなる群から選択される。
実施形態において、結晶性化合物が、以下の式の化合物である。
結晶性材料は、140℃の温度にて、明確な結晶化を示し、相対的に低い粘度(≦10センチポイズ(cps))を有するが、室温では非常に高い粘度(>10cps)を有する。これらの材料は、150℃未満の溶融温度(T溶融)、および60℃を超える結晶化温度温度(T結晶化)を有する。T溶融およびT結晶化のΔTは、55℃未満である。
結晶性材料は、インク組成物の総重量の60〜95重量%の量で存在する。
酒石酸は、種々のアルコールと反応して、以下に示されるようなジエステルを製造でき、これは、本実施形態の酒石酸ジエステル化合物の調製を開示している。エステル化は、一工程反応によって行うことができる。
ROHおよびR’OHは、同一または異なっていてもよい。
非晶質材料を合成するために、種々の脂肪族アルコール、例えばメントール、イソメントール、ネオメントール、イソネオメントール、およびこれらのいずれかの立体異性体および混合物が、エステル化に使用されてもよい。
実施形態において、メントールはアルコールである。酒石酸およびメントールの両方が立体異性体を有するので、キラリティの観点から多くの可能性としての組み合わせが存在する。実施形態において、酒石酸およびメントールの3つの組み合わせ(ジ−L−メンチルL−タートラート、ジ−DL−メンチルL−タートラート、ジ−L−メンチルDL−タートラート)が、合成できる。驚くべきことに、すべての組み合わせは、光学的に純粋なL−メントールおよびL−酒石酸の組み合わせであっても、設定材料を非晶質にした。本実施形態で使用されるべき好適なアルコールは、アルキルアルコール(ここでこのアルコールのアルキル部分は、直鎖、分岐、または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であることができ、1〜16個の炭素原子を有する)からなる群から選択されてもよい。
結晶性材料を合成するために、以下のような芳香族アルコールおよびこれらのいずれかの立体異性体および混合物が、エステル化に使用されてもよい。
2モル当量以上のアルコールが、酒石酸のジエステルを生成する際に使用されてもよい。1モル当量のアルコールが使用される場合、結果は大部分がモノエステルである。
実施形態において、相変化インク組成物は、以下の式の酒石酸の第1のエステルを含む 非晶質化合物
(R、R、R、R、およびRのそれぞれは、独立に、アルキル基(このアルキル部分は、直鎖、分岐または環状、飽和または不飽和、置換または非置換であり、1〜40個の炭素原子を有する)、あるいは置換または非置換芳香族またはヘテロ芳香族基から選択される);および
以下の式の酒石酸の第2のエステルを含む結晶性化合物
(RおよびRはそれぞれ、独立に、低級アルキル基、アルコキシ基またはこれらの組み合わせで置換されるアリールまたはヘテロアリールから選択され、nはそれぞれ独立に0〜3である)を含む。
実施形態において、相変化インク組成物は、ジベンジルL−タートラート、ジフェネチルL−タートラート、ビス(3−フェニル−1−プロピル)L−タートラート、ビス(2−フェノキシエチル)L−タートラート、ジフェニルL−タートラート、ビス(4−メチルフェニル)L−タートラート、ビス(4−メトキシルフェニル)L−タートラート、ビス(4−メチルベンジル)L−タートラート、ビス(4−メトキシベンジル)L−タートラート、およびこれらの立体異性体および混合物からなる群から選択される結晶性化合物;およびビス(2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシル)L−タートラート、(4−t−ブチルシクロヘキシル)(シクロヘキシル)−L−タートラート、これらの立体異性体および混合物からなる群から選択される非晶質化合物を含む。
本実施形態の結晶性材料および非晶質材料は、互いに混和性であることがわかった。結晶性材料および非晶質材料を用いて配合されて得られたインク組成物は、良好なレオロジープロファイルを示す。K−プルーフによるコーティングされた紙上の相変化インク組成物によって創出された画像サンプルは、優れた堅牢性を示す。
相変化インク組成物は、いずれかの量、例えば相変化インク組成物の総重量に基づいて0.1〜50重量%の総着色剤で存在する通常の染料、顔料、および混合物からなる群から選択される着色剤を含むことができる。
実施形態において、相変化インク組成物は、顔料着色された相変化インク組成物であり、ここでこの顔料は、金属フタロシアニン、金属フリーのフタロシアニン、および混合物からなる群から選択され;またはシアン、グリーン、ブルー、ブラック、カーボンブラック、ピグメントブルー、銅フタロシアニン、および混合物からなる群から選択され;または顔料はシアン顔料である。
顔料は、相変化インク組成物の総重量に基づいて、0.1〜20%の総顔料のいずれかの量で提供できる。
相変化インク組成物を調製するための方法は、非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステル;着色剤;任意の相乗剤;および任意の分散剤を組み合わせて相変化インク組成物を生成する工程を含む。
インク成分は、共に混合でき、続いて100℃〜140℃の温度に加熱され、均質なインク組成物が得られるまで撹拌され、続いてインクを周囲温度まで冷却および固化する。インクは周囲温度で固体である。溶融状態のインクは、モールドに注がれ、次いで冷却されて、インクスティックを形成できる。
インクジェットプリンターのスティックまたはペレットは、非晶質化合物;結晶性化合物;ポリエステル;任意の分散剤;任意の蛍光染料;および着色剤を含む相変化インク組成物を含有する。
方法は、インクジェット印刷装置に、記載されるような相変化インク組成物を組み込む工程;インク組成物を溶融する工程;および溶融したインク液滴を基板上に画像様パターンに放出する工程を含む。
実施例1
バイオ系ポリエステル樹脂を、表1に記載されるような構成成分を有するように調製した。機械的撹拌機、ボトムドレインバルブおよび蒸留装置を備えた1リットルのParr反応器に、より少量のモノマー性樹脂酸およびロジン由来の中性材料と共にロジンから誘導されるダイマー酸を主に含む二量化ロジンであるDymerex(登録商標)(Eastman Chemical Companyから入手可能)(244グラム、0.50モル、0.15当量(eq.))、Sigma−Aldrich(登録商標)から得られた1,2−プロピレングリコール(127グラム、1.667モル、0.50eq.;0.2eq.過剰)、Sigma−Aldrich(登録商標)から得られたナフタレンジカルボン酸(NDC)(98グラム、0.40モル、0.12eq.)、Sigma−Aldrich(登録商標)から得られた1,3−プロパンジオール(151グラム、0.667モル、0.20eq.)、City Chemicals LLCから得られたアゼライン酸(132グラム、0.70モル、0.21eq.)、続いて1.4グラムのFascat(登録商標)4100(Arkema,Inc.から入手可能)およびVertec(登録商標)AC422チタン触媒(Johnson Matthey Catalystsから市販)の両方を充填した。反応器は窒素で覆い、反応器の温度を撹拌しながら170℃に徐々に上昇させた(一旦固体は溶融した)。収集フラスコにおいてメタノールを連続的に収集しながら、この反応混合物を窒素下において200℃で16時間維持した。反応混合物を205℃に加熱し、低真空を適用した。真空をより高度な真空(<0.1Torr)に切り替えた。この時間の間、エチレングリコールを蒸留し、樹脂の軟化点が100℃に到達したときに、反応器温度を180℃に低下し、ロジンフマレート(Harima Chemical,Japanから入手可能なRosin−FA)24グラム、0.067モル、0.02eq.)の第2の部分を添加した。100.6℃の軟化点に到達するまでさらに5時間高真空下のまま、反応混合物の温度を230℃まで徐々に上昇させた。次いで温度を195℃に低下させ、ポリマーをポリテトラフルオロエチレン(Teflon(登録商標))製パンに放出した。バイオ系ポリエステル樹脂を、特徴付け、5.69のC/O[炭素と酸素との比]、86.5%のバイオマス含有量、100.6℃の軟化温度、13.2℃のオンセットガラス転移温度、10.9のA.V.[酸価]、2,378の分子数、および5,250の分子量を有することを決定した。
実施例2
バイオ系ポリエステル樹脂を、次のように表2に記載されるような構成成分を有するように以下の反応スキームに従って調製した。
機械的撹拌機、ボトムドレインバルブおよび蒸留装置を備えた1リットルのParr反応器に、274グラムの70%純度のアビエチン酸(907mmol;0.46当量重量)、65.4グラムの99.5%グリセロール(710mmol;0.36当量重量)および1.044グラムのFascat(登録商標)4100触媒および1.064グラムのVertec(登録商標)AC422チタン触媒を添加した。反応器の内容物を窒素下で撹拌しながら加熱した。温度を、225℃まで徐々に上昇させ、それを4〜5時間維持した。
エステル化生成物が形成されたら、実施例2は、次のように表3に示される構成成分を有するように継続した。16.89グラムのイソフタル酸(102mmol;0.32当量重量)、16.14グラムの1,6−ヘキサンジオール(137mmol;0.43当量重量)および0.33グラムのFascat(登録商標)4100触媒をフラスコに添加し、220℃に加熱して、樹脂の軟化点(Ts)が93.8℃に到達するまで14時間継続した。樹脂のTsは、FP80Central ProcessorおよびFP83Dropping CellからなるMettler FP 800 Thermosystemによって決定した。ターゲットTsに到達するまで、温度が1℃/分で上昇するようにプログラムした。実施例2のバイオ系ポリエステル樹脂を、特徴付け、5.23のC/O、57.7%のバイオマス含有量、93.8℃の軟化温度、35.6℃のオンセットガラス転移温度、7.70のA.V.、1,321の分子数、および3,389の分子量を有することを決定した。
実施例3
バイオ系ポリエステル樹脂の合成。ポリ(マンデル酸−co−乳酸)コポリマーを次のように調製した。250ミリリットルの丸底フラスコに、Sigma−Aldrich(登録商標)から得られたDL−マンデル酸(533mmol、0.40eq.、81.0グラム)およびSigma−Aldrich(登録商標)から得られた乳酸(800mmol、0.6eq.、72.1グラム)を充填した。フラスコは、オーバーヘッド撹拌機、加熱マントル、窒素ライン、冷却器およびディーンスタークトラップを備えていた。モノマー混合物を200℃に20時間加熱した。縮合重合中に水が形成し、それをトラップに収集した。軟化点が90℃に到達したら、ポリマーをフラスコから放出した。実施例3のバイオ系ポリエステル樹脂を、特徴付け、60%のバイオマス含有量、90.0℃の軟化温度、33.2℃のオンセットガラス転移温度、83.6のA.V.、1,276の分子数、および738の分子量を有することを決定した。
実施例4、5および6
表4に示されるような配合を有する3つのインクを調製したが、これはジベンジルヘキサン−1,6−ジイルジカルバメート(ポリウレタン)と、以下の手順によって製造されるL−酒石酸/シクロヘキサノール/tert−ブチルシクロヘキサノール(TBCT)の誘導体とを含む。ディーンスタークトラップを備えた500ミリリットルフラスコにおいて、L−酒石酸(40.0グラム、267mmol)、シクロヘキサノール(26.7グラム、267mmol)、4−(tert−ブチル)シクロヘキサノール(41.6グラム、267mmol)、およびキシレン(体積:250ミリリットル)を添加して懸濁液を得た。p−トルエンスルホン酸一水和物(1.014グラム、5.33mmol)を添加し、混合物を還流させた(油浴にわたってアルミホイルでカバーした175℃の油浴温度)。5時間後、10.0ミリリットルの水を収集し(theo:9.6ミリリットル)、室温まで冷却した(わずかに褐色)。次いでこれを精製して、TBCT混合物を得た)。Clariantから得られたピグメントブルー(BG4)を含むシアン着色剤を、実施例1から3のバイオ系ポリエステルと共に分散した。インクを、ポリウレタンと、TBCT−シアン分散液および実施例1、2および3のバイオ系ポリエステルと混合することによって調製した。故に、加熱されたビーカー(140℃)に、ポリウレタン(オーブンで溶融)を添加した。撹拌しながら、ポリエステルを添加し、続いてTBCT中のシアン分散液を添加した。これを1時間撹拌し、次いで1μmの濾紙で濾過して、所望のインクを得た。
比較例7
実施例7の比較インクを、ジステアリルテレフタレート(DST)(6.75グラム、67.5重量%)、L−酒石酸/シクロヘキサノール/tert−ブチルシクロヘキサノール(TBCT)の誘導体(1.91グラム、19.1重量%)、およびDST中のシアン顔料濃度(1.33グラム、DST中15重量%シアン顔料)を合わせ、140℃で1時間撹拌することによって調製した。
比較例8
実施例8の比較インクを、ジベンジルヘキサン−1,6−ジイルジカルバメート(497.1グラム、76.5重量%)、ジ−DL−メンチルL−タートラート(DMT)(22.88グラム、3.52重量%)およびシアン顔料分散液(130グラム、DMTの10重量%シアン顔料)を合わせ、140℃に加熱し、30分間均質化することによって調製した。
比較例9
実施例9の比較インクは、Oce(現在はCanonが所有)のOce ColorWave 600プリンター使用するためにToner Pearlsインクとして販売される市販の固体インクである。
実施例4、5および6のインクのレオロジーを、ARES G2 Rheometerを用いて試験した。図1は、130℃の噴出温度にて、実施例4、5および6のインクの粘度が、噴出可能範囲にあることを示す。実施形態において、ポリエステル分子量は、分子量および全体のインク組成物に依存して粘度を低減するように最適化できる。
A=インク実施例4
B=インク実施例5
C=インク実施例6
実施例4、5および6ならびに比較例7、8、9および10のインクのK−プルーフサンプルを、コーティングされた紙(DCEG:Xerox(登録商標)Digital Color Elite Gloss,120gsm)上に作製した。K−プルーフは、それぞれのK−プルーフを、インク面をトランスフィックスドラムに向けたXerox Phaser(登録商標)8400またはPhaser(登録商標)8860プリンターに、ドラムおよび紙プレ加熱温度50℃にて毎秒1インチで供給することによって展延した。次いで各インクの1つのK−プルーフを、XRCCスリーフィンガーゴージシステムを用いて引掻き、別のK−プルーフを、Duplo D−590フォルダー中のXerox Business4200(75gsm)見開きに沿って折り曲げ、折りしわについて評価した。第3のK−プルーフを、スプレッダードラムおよびプレ加熱温度を上昇させて、オフセットが明らかになるまで展延した(スプレッダーオフセットは、どの温度でプリント−プロセス工程を行うことができるかの制限因子であることができ、より高い温度が良好である)。
50℃で展延した各インクの1つのK−プルーフを、引掻きおよび折りしわ領域について視覚的に評価した。結果を表5に示す。本開示のインクは、比較インクに対して折りしわおよび引掻きについて顕著な改善を示す。
実施例2、比較例9、比較例10のインクを、折りしわおよび折りオフセットについて次のように試験した。K−プルーフを、100%速度にて、Formax(登録商標)フォルダー中のXerox Business4200(gsm)見開きに沿って折り、折りオフセットおよび折りしわについて評価した。SIRを用い、他の市販のインクと比較することによって評価を行った。各インクの1つのK−プルーフを、XRCCスリーフィンガーゴージシステムを用いて引掻いた。528gの重りを適用しながら、垂直から15°の角度にてカーブした先端を有する引掻き/ゴージフィンガーを、おおよそ13mm/sの速度にて画像にわたって引っ張った場合に、画像から除かれたインクは観察できなかった。引掻きテストは、おおよそ12mmの曲率半径を有する旋盤円頭切削ビットと同様の引掻き/ゴージ先端を用いる。評価は、SIRを用い、市販のインクと比較することによって行った。K−プルーフ分析は、市販のインクに比べた場合に、インクAおよびインクBの優れた引掻き耐性を示した。
実施例2のバイオ系ポリエステル含有インクは、比較インクと比べて優れた性能を示した。実施例2および比較例9の結果を表6に示す。
相変化インク組成物は、結晶性材料および非晶質材料の混合物を含む。結晶性材料は、DTP(ダイレクト−トゥー−ペーパー)のプリントアーキテクチャにとって特に有利な硬度および迅速な相変化を付与する。非晶質材料は、基材に対して向上した接着性を与え、結晶性構成成分を可塑化して、脆化および印刷された画像のクラッキングを防止する。実施形態において、結晶性材料および非晶質材料は、小分子を含む。ポリマー性材料と比べた場合に、小分子は、同じ凝集力を有さず、故にメイルオフセットおよびメイル汚れを示すことがある。実施形態において、相変化インク組成物はさらに、選択された低分子量および低多分散性を有するポリエステルを含み、これにより、インクは、インク噴出温度、例えば100℃〜140℃において噴出可能な範囲内の粘度を示すことができる。

Claims (6)

  1. L−酒石酸/シクロヘキサノール/tert−ブチルシクロヘキサノールの誘導体を含む非晶質化合物;
    ポリウレタンを含む結晶性化合物;
    ポリエステルポリマーであって、約500〜約8,000の分子量および約1.0〜約8.0の多分散指数を有するポリエステルポリマー;
    任意の相乗剤;
    任意の分散剤;および
    着色剤
    を含み、
    前記ポリエステルポリマーは、
    二量化ロジン、1,2−プロピレングリコール、ナフタレンジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、およびロジンアクリレートを構成成分として調製された第1ポリエステルと、
    アビエチン酸、グリセロール、ロジン酸−ジオールモノマー、1,6ヘキサンジオール、およびイソフタル酸を構成成分として調製された第2ポリエステルと、
    マンデル酸、および乳酸を構成成分として調製された第3ポリエステルと、
    から選択される少なくとも1種である、相変化インク組成物。
  2. 前記ポリウレタンは、ジベンジルヘキサン−1,6−ジイルジカルバメートである、請求項1に記載の相変化インク組成物。
  3. (1)L−酒石酸/シクロヘキサノール/tert−ブチルシクロヘキサノールの誘導体を含む非晶質化合物;ポリウレタンを含む結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含む相変化インク組成物をインクジェット印刷装置に組み込む工程であって、ここでこのポリエステルポリマーは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有する工程;
    (2)インクを溶融する工程;および
    (3)溶融インクの液滴を、基材上に画像様パターンに放出させる工程を含み、
    前記ポリエステルポリマーは、
    二量化ロジン、1,2−プロピレングリコール、ナフタレンジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、およびロジンアクリレートを構成成分として調製された第1ポリエステルと、
    アビエチン酸、グリセロール、ロジン酸−ジオールモノマー、1,6ヘキサンジオール、およびイソフタル酸を構成成分として調製された第2ポリエステルと、
    マンデル酸、および乳酸を構成成分として調製された第3ポリエステルと、
    から選択される少なくとも1種である、プロセス。
  4. 前記ポリウレタンは、ジベンジルヘキサン−1,6−ジイルジカルバメートである、請求項3に記載のプロセス。
  5. L−酒石酸/シクロヘキサノール/tert−ブチルシクロヘキサノールの誘導体を含む非晶質化合物;ポリウレタンを含む結晶性化合物;ポリエステルポリマー;任意の相乗剤;任意の分散剤および着色剤を含む相変化インク組成物を含むインクジェットプリンターのスティックまたはペレットであって、ここでこのポリエステルは、約500〜約8,000の分子量、および約1.0〜約8.0の多分散指数を有し、
    前記ポリエステルポリマーは、
    二量化ロジン、1,2−プロピレングリコール、ナフタレンジカルボン酸、1,3−プロパンジオール、およびロジンアクリレートを構成成分として調製された第1ポリエステルと、
    アビエチン酸、グリセロール、ロジン酸−ジオールモノマー、1,6ヘキサンジオール、およびイソフタル酸を構成成分として調製された第2ポリエステルと、
    マンデル酸、および乳酸を構成成分として調製された第3ポリエステルと、
    から選択される少なくとも1種である、スティックまたはペレット。
  6. 前記ポリウレタンは、ジベンジルヘキサン−1,6−ジイルジカルバメートである、請求項5に記載のスティックまたはペレット。
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