JP6277902B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

この発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素半導体装置では、イオン注入によって任意の伝導体領域を形成する際に、イオン注入後に高温による活性化熱処理を行うことがある。この活性化熱処理の際に、表面再構成プロセスによって表面の荒れが発生することがある。また、シリコン原子の蒸発によって残留する炭素原子(C)が、半導体装置の表面構造に悪影響を及ぼすことがある(例えば、非特許文献1参照)。また、窒素原子(N)をイオン注入してn型領域を形成する場合、窒素原子が炭化珪素中の炭素原子と置換することによって、炭化珪素中に炭素原子が多量に残留することがある(例えば、非特許文献2参照)。
従来、表面に炭化物等を堆積して高温の熱処理を行うことによって、表面の荒れを抑える方法が開示されている。炭化物の一例として、例えばフォトレジスト等の有機膜を炭化させたグラファイト膜が挙げられる(例えば、特許文献1参照)。また、表面を酸化させて清浄化することによって、表面構造への悪影響を避ける方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−260267号公報 特開2008−53418号公報
松波弘之、外3名、「半導体SiC技術と応用(第二版)」、日刊工業新聞社、p.250 荒井和雄、外1名、「SiC素子の基礎と応用」、オーム社、p.99
しかしながら、従来の、表面に炭化物等を堆積させて熱処理を行う方法では、例えばMOS(Metal Oxide Semiconductor)等の金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート構造を有する半導体装置に適用した場合、不具合が生じることがある。例えば、フォトレジスト等の有機膜を炭化させて熱処理を行う場合、フォトレジスト内の不純物が炭化珪素の表面で反応したり拡散したりすることによって、酸化膜等の絶縁膜と半導体との界面に不純物順位が多量に生じてしまうことがある。それによって、ゲート絶縁膜の膜質が劣化し、耐圧が低下するという特性の劣化を招くおそれがある、という問題点がある。
また、従来の、表面を酸化させて清浄化する方法では、表面の構造を削ることによって清浄化するため、削ることのできる量に制限があり、十分に清浄化することができないことがある。それによって、上述したような特性の劣化が生じるおそれがある、という問題点がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ゲート絶縁膜の膜質の劣化を抑え、耐圧の低下を回避することができ、それによって、半導体装置の特性が劣化するのを抑えることができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、第1導電型の炭化珪素でできた半導体基板と、前記半導体基板の第1主面上に設けられた、前記半導体基板よりも不純物濃度の低い第1導電型の半導体層と、前記半導体層の表面領域の一部に設けられた第2導電型の半導体領域と、前記半導体領域の表面上に設けられた、前記半導体領域よりも不純物濃度の低い第2導電型のベース領域と、前記半導体層の表面上に前記ベース領域に接して設けられた、前記半導体基板よりも不純物濃度の低い第1導電型の炭化珪素でできたウェル領域と、前記ベース領域の表面領域に前記ウェル領域から離れて設けられた、前記ウェル領域よりも不純物濃度の高い第1導電型のソース領域と、前記半導体領域の表面上に前記ソース領域及び前記ベース領域に接して設けられた、前記ベース領域よりも不純物濃度の高い第2導電型のコンタクト領域と、前記コンタクト領域に接するソース電極と、前記ベース領域の、前記ウェル領域と前記ソース領域とに挟まれた領域の表面上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の表面上に設けられたゲート電極と、前記半導体基板の第2主面上に設けられたドレイン電極と、を備え、前記ウェル領域中の一部のシリコン原子が、イオン注入されたリン原子で置換されていることを特徴とする。
また、前記ウェル領域の表面領域中の一部のシリコン原子が、イオン注入されたリン原子で置換されており、前記ウェル領域の前記表面領域よりも深い領域中の一部の炭素原子が、イオン注入された窒素原子で置換されていることを特徴とする。
また、前記ウェル領域の前記表面領域の厚さは、0.1μm以上であることを特徴とする。
また、前記ウェル領域の前記表面領域は窒素原子とリン原子が混合して形成され、窒素とリンの総量に対するリン原子の割合は、20at%以上であることを特徴とする。
また、リン原子のイオン注入による前記ウェル領域の不純物濃度は、1×1016/cm3以上で、かつ1×1018/cm3以下であることを特徴とする。
また、前記半導体基板の前記第1主面の結晶学的面指数は、(000−1)面に対して、平行な面または10度以内に傾いた面であることを特徴とする。
また、前記半導体基板の前記第1主面の結晶学的面指数は、(0001)面に対して、平行な面または10度以内に傾いた面であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置の製造方法は、第1導電型の炭化珪素でできた半導体基板の第1主面上に、前記半導体基板よりも不純物濃度の低い第1導電型の第1の半導体層を設ける工程と、前記第1の半導体層の表面領域の一部に第2導電型の不純物をイオン注入して第1のイオン注入領域を設ける工程と、前記第1の半導体層の上に第2導電型の第2の半導体層を設けてベース領域にパターニングする工程と、前記第2の半導体層の、前記第1の半導体層の表面領域において前記第1のイオン注入領域に挟まれた領域の上の領域に、前記半導体基板よりも不純物濃度が低くなるようにリン原子をイオン注入して第2のイオン注入領域を設けることと、前記第2の半導体層の表面領域において前記第2のイオン注入領域から離れた領域に、前記第2のイオン注入領域よりも不純物濃度が高くなるように第1導電型の不純物をイオン注入して第3のイオン注入領域を設けることと、前記第2の半導体層において、前記第1のイオン注入領域の上の領域で、かつ前記ベース領域及び前記第3のイオン注入領域に接する領域に、前記第2の半導体層よりも不純物濃度が高くなるように第2導電型の不純物をイオン注入して第4のイオン注入領域を設けることと、を任意の順序で行う工程と、熱処理を行って、前記第1のイオン注入領域を第2導電型の半導体領域とし、前記第2のイオン注入領域の一部を、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換することによって、前記第1の半導体層に接する第1導電型のウェル領域とし、前記第3のイオン注入領域を第1導電型のソース領域とし、前記第4のイオン注入領域を、前記ソース領域及び前記ベース領域に接する第2導電型のコンタクト領域とする工程と、前記第2の半導体層の、前記ウェル領域と前記ソース領域との間のベース領域上に、ゲート絶縁膜を設ける工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を設ける工程と、前記コンタクト領域に接するソース電極を設ける工程と、前記半導体基板の第2主面上にドレイン電極を設ける工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記第2の半導体層をパターニングする工程と前記熱処理を行う工程との間に、前記第2の半導体層の、前記第1の半導体層の表面領域において前記第1のイオン注入領域に挟まれた領域上で、かつ前記第2のイオン注入領域よりも深い領域に窒素原子をイオン注入して第5のイオン注入領域を設ける工程をさらに有し、前記熱処理を行う工程で、前記第5のイオン注入領域を、イオン注入された窒素原子が炭素原子と置換することによって、前記第1の半導体層に接する第1導電型のウェル領域の深い領域とし、前記第2のイオン注入領域を、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換することによって、前記ウェル領域の深い領域に接し、かつ前記ウェル領域の深い領域よりも浅い第1導電型のウェル領域の表面領域とすることを特徴とする。
この発明によれば、ウェル領域となる領域にイオン注入されたリン原子が、活性化熱処理時に、炭化珪素中の、原子番号の近いシリコン原子と置換するため、酸化膜等の絶縁膜と半導体との界面に、特性劣化の原因となる炭素原子が残留するのを抑制することができる。それによって、ゲート絶縁膜の膜質の劣化を抑え、耐圧の低下を回避することができる。また、リン原子のイオン注入量が減り、活性化熱処理の温度を下げることができるため、熱処理に要する時間とコストを節約することができる。
本発明にかかる半導体装置及び半導体装置の製造方法によれば、特性が劣化するのを抑えることができる半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の一例における製造途中の状態を示す断面図である。 図2の続きの状態を示す断面図である。 図3の続きの状態を示す断面図である。 図4の続きの状態を示す断面図である。 図5の続きの状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の実施例と比較例との耐圧特性の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の実施例と比較例とのオン抵抗特性の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法の一例における製造途中の状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置におけるリン原子及び窒素原子のイオン注入の濃度分布の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置における耐圧特性及びオン抵抗特性の一例を示す特性図である。 本発明の実施の形態2にかかる半導体装置における耐圧特性及びオン抵抗特性の一例を示す特性図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置及び半導体装置の製造方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書及び添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+及び−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度及び低不純物濃度であることを意味する。また、pに付す−−は、−が付されたp型の層や領域よりも不純物濃度が低いことを意味する。また、本明細書では、ミラー指数の表記において、"−"はその直後の指数につくバーを意味しており、指数の前に"−"を付けることで負の指数を表している。
ここでは、半導体装置が例えば1200Vの耐圧クラスのMOSFET(MOS Field−Effect Transistor)である場合を例にして説明するが、本発明にかかる半導体装置の耐圧は1200Vクラスに限らない。なお、以下の実施の形態の説明及び添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態1)
・実施の形態1にかかる半導体装置の一例
図1は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の一例を示す断面図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる半導体装置100は、活性領域101及び耐圧構造部102を有する。耐圧構造部102は、活性領域101を囲むように配置されていてもよい。半導体装置100は、炭化珪素(SiC)でできたn+半導体基板1及びn半導体層2を備えている。
+半導体基板1は、例えば炭化珪素に窒素原子が、2×1018/cm3程度の不純物濃度でドーピングされた炭化珪素単結晶基板であってもよい。n+半導体基板1は、例えばドレイン領域となる。n+半導体基板1の第1主面は、例えば(000−1)面であってもよい。n+半導体基板1の第1主面は、例えば(000−1)面に対して、平行な面であってもよいし、あるいは10度以内の角度で傾いた面であってもよい。n+半導体基板1の第1主面は、例えば<11−20>方向に4度程度のオフ角を有する(000−1)面であってもよい。本実施の形態の説明において、n+半導体基板1のおもて面は第1主面であり、裏面は第2主面であるとする。
n半導体層2は、n+半導体基板1の第1主面上に設けられている。n半導体層2の不純物濃度は、n+半導体基板1よりも低い。n半導体層2は、例えば炭化珪素に窒素原子が1×1016/cm3程度の不純物濃度でドーピングされた半導体層であってもよい。n半導体層2は、例えばn型のドリフト層となる。n半導体層2の厚さは、例えば10μm程度であってもよい。n半導体層2は、エピタキシャル成長法によってn+半導体基板1の上に積層されてもよい。
活性領域101の構造について説明する。活性領域101において、n+半導体基板1の第1主面側には、半導体装置100のMOS構造、すなわち素子構造が形成されている。なお、図1に示す例では、活性領域101にMOS構造が1つだけ示されているが、複数のMOS構造が並列に設けられていてもよい。
半導体装置100は、MOS構造として、例えばp+半導体領域3、pベース領域4、n+ソース領域6、p+コンタクト領域7、ソース電極13、ゲート絶縁膜9及びゲート電極10を備えている。活性領域101において、n+半導体基板1の第2主面側には、例えばドレイン電極12となる裏面電極、及びドレイン電極パッド16となる裏面電極パッドが設けられている。
+半導体領域3は、n半導体層2の表面領域の一部に設けられている。p+半導体領域3は、例えばn半導体層2の表面領域の別の一部を挟むように設けられていてもよい。p+半導体領域3は、例えば炭化珪素にアルミニウム原子(Al)が3×1018/cm3程度の不純物濃度でドーピングされた半導体領域であってもよい。p+半導体領域3の幅は、例えば13μm程度であってもよい。p+半導体領域3の深さは、例えば0.5μm程度であってもよい。隣り合うp+半導体領域3とp+半導体領域3との間の領域は、n半導体層2の領域である。隣り合うp+半導体領域3とp+半導体領域3との間の距離は、例えば2μm程度であってもよい。
pベース領域4は、p+半導体領域3の表面上に設けられている。pベース領域4の不純物濃度は、p+半導体領域3よりも低い。pベース領域4は、例えば炭化珪素にアルミニウム原子が8×1015/cm3程度の不純物濃度でドーピングされた半導体領域であってもよい。pベース領域4の厚さは、例えば0.5μm程度であってもよい。pベース領域4は、エピタキシャル成長法によってn半導体層2の上に積層されたp半導体層をパターニングすることによって形成されてもよい。
nウェル領域8は、n半導体層2の、隣り合うp+半導体領域3とp+半導体領域3との間の領域の表面上に、設けられている。nウェル領域8は、pベース領域4に接して設けられている。nウェル領域8の不純物濃度は、n+半導体基板1よりも低い。nウェル領域8の不純物濃度は、例えば1×1016/cm3以上で、かつ1×1018/cm3以下であってもよい。nウェル領域8の不純物濃度は、例えば2×1016/cm3程度であってもよい。nウェル領域8は、好ましくは、例えば炭化珪素にドーパントとしてリン原子(P)がドーピングされたことによって、上述した不純物濃度を有する半導体領域であってもよい。nウェル領域8中の一部のシリコン原子(Si)は、イオン注入されたリン原子で置換されている。nウェル領域8は、例えばn半導体層2とともにn型のドリフト領域となる。nウェル領域8は、例えば上述したようにエピタキシャル成長法によってn半導体層2の上に積層されたp半導体層の一部の導電型を、リン原子のイオン注入及び熱処理によって反転させた領域であってもよい。nウェル領域8の深さは、例えば0.6μm程度であってもよい。nウェル領域8の幅は、例えば2μm程度であってもよい。
+ソース領域6は、p+半導体領域3の上のpベース領域4の表面領域に設けられている。n+ソース領域6は、nウェル領域8から離れて設けられている。n+ソース領域6の不純物濃度は、nウェル領域8よりも高い。
+コンタクト領域7は、pベース領域4を挟んでnウェル領域8の反対側、すなわちnウェル領域8から離れて耐圧構造部102側に設けられている。p+コンタクト領域7は、n+ソース領域6に接する。p+コンタクト領域7は、例えば上述したようにn半導体層2の上のpベース領域4となるp半導体層を貫通して、p+半導体領域3に接する。p+コンタクト領域7の不純物濃度は、pベース領域4よりも高い。
ゲート絶縁膜9は、pベース領域4の、nウェル領域8とn+ソース領域6とに挟まれた領域の表面上に設けられている。ゲート絶縁膜9は、例えばnウェル領域8を挟んで隣り合う一方のpベース領域4の表面上から、nウェル領域8の表面上を経て、他方のpベース領域4の表面上まで伸びていてもよい。ゲート絶縁膜9は、例えば耐圧構造部102まで伸びていてもよい。ゲート絶縁膜9は、例えば酸化膜であってもよい。ゲート絶縁膜9の厚さは、例えば100nm程度であってもよい。
ゲート電極10は、ゲート絶縁膜9の表面上に設けられている。ゲート電極10は、例えばnウェル領域8を挟んで隣り合う一方のpベース領域4の上から、nウェル領域8の上を経て、他方のpベース領域4の上まで伸びていてもよい。ゲート電極10は、導電性の材料でできていてもよい。ゲート電極10は、例えばリン原子がドーピングされた多結晶シリコンでできていてもよい。ゲート電極10は、例えば図1には現れていない領域においてゲートパッドに電気的に接続されていてもよい。
ゲート電極10は、例えば層間絶縁膜11によって覆われていてもよい。層間絶縁膜11は、例えば耐圧構造部102まで伸びていてもよい。層間絶縁膜11は、例えばリンガラス(PSG:Phospho Silicate Glass)でできていてもよい。層間絶縁膜11の厚さは、例えば1μm程度であってもよい。
ソース電極13は、例えば活性領域101及び耐圧構造部102に設けられた層間絶縁膜11、並びに活性領域101及び耐圧構造部102に設けられたゲート絶縁膜9を貫通するコンタクトホール内に設けられている。ソース電極13は、n+ソース領域6及びp+コンタクト領域7に接する。ソース電極13は、n+ソース領域6及びp+コンタクト領域7に電気的に接続されている。ソース電極13は、層間絶縁膜11によって、ゲート電極10から絶縁されている。
半導体装置100は、ソース電極パッド14を有していてもよい。ソース電極パッド14は、ソース電極13及び活性部101における層間絶縁膜11を覆うように設けられている。ソース電極パッド14は、ソース電極13に接する。ソース電極パッド14は、ソース電極13に電気的に接続されている。ソース電極パッド14の、層間絶縁膜11の上の部分の厚さは、例えば5μmであってもよい。ソース電極パッド14は、例えば1wt%程度の割合でシリコンを含むアルミニウム(Al−Si)でできていてもよい。
ドレイン電極12は、n+半導体基板1の第2主面上に設けられている。ドレイン電極12は、導電性の膜、例えば金属膜でできていてもよい。ドレイン電極12は、例えばニッケル(Ni)でできていてもよい。ドレイン電極12は、n+半導体基板1にオーミック接合している。
ドレイン電極パッド16は、ドレイン電極12の表面上に設けられている。ドレイン電極パッド16は、導電性の膜、例えば金属膜でできていてもよい。ドレイン電極パッド16は、例えばチタン(Ti)、ニッケル及び金(Au)がドレイン電極12側から順に積層されてできていてもよい。ドレイン電極パッド16は、ドレイン電極12に電気的に接続されている。
耐圧構造部102の構造について説明する。半導体装置100は、耐圧構造部102において、p-半導体領域5a、p--半導体領域5b及び保護膜15を有していてもよい。
-半導体領域5aは、耐圧構造部102において、n半導体層2の表面領域の一部に設けられている。p-半導体領域5aは、例えばp+半導体領域3に接する。p-半導体領域5aは、p+半導体領域3を囲むように設けられていてもよい。p-半導体領域5aは、例えば炭化珪素にアルミニウム原子がドーピングされた半導体領域であってもよい。p-半導体領域5aの不純物濃度は、p+半導体領域3の不純物濃度よりも低い。
--半導体領域5bは、耐圧構造部102において、n半導体層2の表面領域の一部に設けられている。p--半導体領域5bは、例えばp-半導体領域5aに接する。p--半導体領域5bは、p-半導体領域5aを囲むように設けられていてもよい。p--半導体領域5bは、例えば炭化珪素にアルミニウム原子がドーピングされた半導体領域であってもよい。p--半導体領域5bの不純物濃度は、p-半導体領域5aの不純物濃度よりも低い。
このように、半導体装置100は、第一のp-型領域5aおよび第二のp--型領域5bによって、不純物濃度の異なる2つのp型領域が接するように並列されたダブルゾーンJTE(Junction Termination Extension)構造を有していてもよい。なお、ダブルゾーンJTE構造に限らず、半導体装置100は、不純物濃度の異なる3つ以上のp型領域が接するように並列されたマルチゾーンJTE構造を有していてもよい。また、半導体装置100は、例えばフィールドリミッティングリング(Field Limiting Ring)構造のように、複数のp型領域が所定間隔で配置された終端構造を有していてもよい。
保護膜15は、ソース電極パッド14の、耐圧構造部102側の端部を覆うように設けられていてもよい。保護膜15は、パッシベーション膜となる。保護膜15は、放電防止の機能を有する。保護膜15は、例えばポリイミドでできていてもよい。
・実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の一例
図2は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法の一例における製造途中の状態を示す断面図である。図3は、図2の続きの状態を示す断面図である。図4は、図3の続きの状態を示す断面図である。図5は、図4の続きの状態を示す断面図である。図6は、図5の続きの状態を示す断面図である。
まず、図2に示すように、n型の炭化珪素でできたn+半導体基板1を用意する。そして、このn+半導体基板1の第1主面上に、n型の不純物、例えば窒素原子をドーピングしながら炭化珪素でできた第1の半導体層を、例えば10μm程度の厚さまでエピタキシャル成長させる。この第1の半導体層は、n半導体層2となる。ここまでの状態が図2に示されている。
次いで、図3に示すように、n半導体層2の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを、例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってp型の不純物、例えばアルミニウム原子をイオン注入する。それによって、図3に破線で示すように、n半導体層2の表面領域の一部に、例えば幅13μm程度で深さ0.5μm程度の第1のイオン注入領域21が、例えば隣り合う第1のイオン注入領域21と第1のイオン注入領域21との間の距離が2μm程度となるように、設けられる。この第1のイオン注入領域21は、例えば後述する熱処理を経ることによって、p+半導体領域3となる。第1のイオン注入領域21を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、例えばp+半導体領域3の不純物濃度が3×1018/cm3程度となるように設定してもよい。
次いで、第1のイオン注入領域21を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。そして、n半導体層2の表面上に、p型の不純物、例えばアルミニウム原子をドーピングしながら炭化珪素でできた第2の半導体層22を、例えば0.5μm程度の厚さまでエピタキシャル成長させる。この第2の半導体層22は、例えば後述するフォトリソグラフィ技術及びエッチング処理を経ることによって、pベース領域4となる。第2の半導体層22を設けるためのエピタキシャル成長の条件を、例えばpベース領域4の不純物濃度が8×1015/cm3程度となるように設定してもよい。ここまでの状態が図3に示されている。
次いで、図4に示すように、第2の半導体層22の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを形成する。そして、エッチング処理を行って第2の半導体層22をパターニングすることによって、pベース領域4を形成するとともに、耐圧構造部102となる領域において、第2の半導体層22を例えば0.7μm程度の深さで除去して、n半導体層2を露出させる。続いて、第2の半導体層22をパターニングするためのエッチング処理時に用いたマスクを除去する。
次いで、露出したn半導体層2の表面上及びpベース領域4の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってp型の不純物、例えばアルミニウム原子をイオン注入する。それによって、図4に破線で示すように、耐圧構造部102となる領域において、n半導体層2の表面領域の一部に第6のイオン注入領域23が、例えば第1のイオン注入領域21に接するように設けられる。この第6のイオン注入領域23は、例えば後述する熱処理を経ることによって、例えば上述したダブルゾーンJTE構造におけるp-半導体領域5aとなる。第6のイオン注入領域23を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、例えば2×1013/cm2程度に設定してもよい。続いて、第6のイオン注入領域23を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。
次いで、露出したn半導体層2の表面上及びpベース領域4の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってp型の不純物、例えばアルミニウム原子をイオン注入する。それによって、図4に破線で示すように、耐圧構造部102となる領域において、n半導体層2の表面領域の一部に第7のイオン注入領域24が、例えば第6のイオン注入領域23に接するように設けられる。この第7のイオン注入領域24は、例えば後述する熱処理を経ることによって、例えば上述したダブルゾーンJTE構造におけるp--半導体領域5bとなる。第7のイオン注入領域24を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、例えば1×1013/cm2程度に設定してもよい。続いて、第7のイオン注入領域24を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。ここまでの状態が図4に示されている。
次いで、図5に示すように、露出したn半導体層2の表面上及びpベース領域4の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってn型の不純物、例えばリン原子をイオン注入する。それによって、図5に破線で示すように、第2の半導体層22において、隣り合う第1のイオン注入領域21と第1のイオン注入領域21とに挟まれたn半導体層2の領域の上の領域に、例えば幅2μm程度の第2のイオン注入領域25が設けられる。この第2のイオン注入領域25は、例えば後述する熱処理を経ることによって、例えばnウェル領域8となる。第2のイオン注入領域25を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、不純物濃度が例えば2×1016/cm3程度で形成される条件で設定してもよい。続いて、第2のイオン注入領域25を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。
次いで、露出したn半導体層2の表面上及びpベース領域4の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを、例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってn型の不純物、例えばリンをイオン注入する。それによって、図5に破線で示すように、第2の半導体層22の表面領域において第2のイオン注入領域25から離れた領域に、第3のイオン注入領域26が設けられる。この第3のイオン注入領域26は、例えば後述する熱処理を経ることによって、例えばn+ソース領域6となる。第3のイオン注入領域26を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、第2のイオン注入領域25よりも不純物濃度が高くなるように設定してもよい。続いて、第3のイオン注入領域26を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。
次いで、露出したn半導体層2の表面上及びpベース領域4の表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所望の開口部を有する図示しないマスクを、例えば酸化膜で形成する。そして、イオン注入法によってp型の不純物、例えばアルミをイオン注入する。それによって、図5に破線で示すように、第2の半導体層22において、第1のイオン注入領域21の上の領域で、かつpベース領域4及び第3のイオン注入領域26に接する領域に、第4のイオン注入領域27が設けられる。この第4のイオン注入領域27は、例えば後述する熱処理を経ることによって、例えばp+コンタクト領域7となる。第4のイオン注入領域27を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、pベース領域4よりも不純物濃度が高くなるように設定してもよい。続いて、第4のイオン注入領域27を設けるためのイオン注入時に用いたマスクを除去する。
なお、第6のイオン注入領域23、第7のイオン注入領域24、第2のイオン注入領域25、第3のイオン注入領域26及び第4のイオン注入領域27をそれぞれ設けるためのイオン注入の順序は、上述した順序に限らず、種々変更可能である。ここまでの状態が図5に示されている。
次いで、図6に示すように、熱処理(アニール)を行って、例えば第1のイオン注入領域21、第2のイオン注入領域25、第3のイオン注入領域26、第4のイオン注入領域27、第6のイオン注入領域23及び第7のイオン注入領域24を活性化させる。それによって、第1のイオン注入領域21は、p+半導体領域3となる。第2のイオン注入領域25は、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換して導電型が反転することによって、nウェル領域8となる。第3のイオン注入領域26は、n+ソース領域6となる。第4のイオン注入領域27は、p+コンタクト領域7となる。第6のイオン注入領域23は、p-半導体領域5aとなる。第7のイオン注入領域24は、p--半導体領域5bとなる。熱処理の温度は、例えば1620℃程度であってもよい。熱処理の時間は、例えば2分程度であってもよい。なお、上述したように1回の熱処理によって各イオン注入領域をまとめて活性化させてもよいし、イオン注入を行うたびに熱処理を行って活性化させてもよい。
次いで、pベース領域4、n+ソース領域6、p+コンタクト領域7、nウェル領域8、p-半導体領域5a及びp--半導体領域5bが設けられた側の面を熱酸化して、例えばこの面全体に、例えば厚さ100nm程度のゲート絶縁膜9を設ける。この熱酸化処理は、例えば酸素雰囲気中において例えば1000℃程度の温度で熱処理を行うことによって実現されてもよい。
次いで、ゲート絶縁膜9上に、例えばリン原子がドーピングされた多結晶シリコン層を設ける。この多結晶シリコン層をパターニングして、pベース領域4の、n+ソース領域6とnウェル領域8とに挟まれた領域上のゲート絶縁膜9の上に残すことによって、ゲート電極10を設ける。
次いで、ゲート絶縁膜9及びゲート電極10を覆うように、例えばリンガラスを1μm程度の厚さで成膜し、層間絶縁膜11を設ける。層間絶縁膜11及びゲート絶縁膜9をパターニングして選択的に除去することによって、コンタクトホールを形成し、n+ソース領域6及びp+コンタクト領域7を露出させる。その後、熱処理(リフロー)を行って層間絶縁膜11を平坦化する。
次いで、コンタクトホール内及び層間絶縁膜11の上にソース電極13となる導電性の膜を設ける。この導電性の膜を選択的に除去して、例えばコンタクトホール内にのみソース電極13を残す。
次いで、n+半導体基板1の第2主面上に、例えばニッケルの膜でできたドレイン電極12を設ける。その後、例えば970℃程度の温度で熱処理を行って、n+半導体基板1とドレイン電極12とをオーミック接合する。ここまでの状態が図6に示されている。
次いで、図1に示すように、例えばスパッタ法によって、ソース電極13及び層間絶縁膜11を覆うように、例えば1wt%程度の割合でシリコンを含むアルミニウム(Al−Si)の膜を、層間絶縁膜11の上の部分の厚さが例えば5μm程度になるように、設ける。その後、Al−Siの膜を選択的に除去して、ソース電極13及び活性領域101における層間絶縁膜11を覆うように残すことによって、ソース電極パッド14を形成する。
次いで、耐圧構造部102と活性部101のソース電極パッド14の、耐圧構造部102側の端部を覆うように、例えばポリイミドでできた保護膜15を設ける。
次いで、ドレイン電極12の表面に、例えばチタン、ニッケル及び金を順に積層することによって、ドレイン電極パッド16を設ける。以上のようにして、図1に示す半導体装置100が完成する。
・実施例1
nウェル領域8をリン原子のイオン注入によって形成した半導体装置100を実施例1とする。半導体装置100において、nウェル領域8を窒素原子のイオン注入によって形成した半導体装置を比較例1とする。
実施例1と比較例1とについて、耐圧特性を検証した結果について説明する。図7は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の実施例と比較例との耐圧特性の一例を示す特性図である。図7において、縦軸は耐圧(単位:V)であり、横軸はnウェル領域8の不純物濃度(単位:cm-3)である。図7に示すように、検証の結果、nウェル領域8の不純物濃度が1×1016/cm3〜1×1018/cm3の範囲において、実施例1の方が比較例1よりも、耐圧特性が改善されることを確認することができた。
実施例1と比較例1とについて、オン抵抗特性を検証した結果について説明する。図8は、本発明の実施の形態1にかかる半導体装置の実施例と比較例とのオン抵抗特性の一例を示す特性図である。図8において、縦軸はオン抵抗(単位:Ωcm2)であり、横軸はnウェル領域8の不純物濃度(単位:cm-3)である。図8に示すように、検証の結果、例えばnウェル領域8の不純物濃度が1×1016/cm3〜1×1018/cm3の範囲において、実施例1と比較例1とで、オン抵抗特性に差がないことを確認することができた。
以上の検証結果より、nウェル領域8をリン原子のイオン注入によって形成することによって、nウェル領域8を窒素原子のイオン注入によって形成する場合と比べて、同等のオン抵抗で耐圧特性を改善することができることがわかった。
実施の形態1によれば、nウェル領域8となる第2のイオン注入領域25にイオン注入されたリン原子が、活性化熱処理時に、炭化珪素中の、原子番号の近いシリコン原子と置換するため、ゲート絶縁膜9とnウェル領域8との界面に、特性劣化の原因となる炭素原子が残留するのを抑制することができる。それによって、ゲート絶縁膜9の膜質が劣化するのを抑制することができるため、耐圧が低下するのを回避することができる。従って、半導体装置100の特性が劣化するのを抑えることができる。
(実施の形態2)
・実施の形態2にかかる半導体装置の一例
図9は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の一例を示す断面図である。図9に示すように、実施の形態2にかかる半導体装置200は、nウェル領域8に表面領域8aと深い領域8bとを有するものである。
nウェル領域8の表面領域8aは、nウェル領域8の浅い部分に設けられている。nウェル領域8の表面領域8aの厚さは、例えば0.03μm〜0.25μm程度であってもよい。nウェル領域8の表面領域8aの厚さは、例えば0.1μm以上であってもよい。nウェル領域8の表面領域8aの厚さは、例えば0.25μm程度であってもよい。nウェル領域8の表面領域8aの不純物濃度は、実施の形態1のnウェル領域8と同様に、例えば1×1016/cm3以上で、かつ1×1018/cm3以下であってもよい。nウェル領域8の表面領域8aの不純物濃度は、例えば2×1016/cm3程度であってもよい。nウェル領域8の表面領域8aでは、例えば炭化珪素中の一部のシリコン原子が、イオン注入されたリン原子で置換されている。nウェル領域8の表面領域8aは窒素原子とリン原子が混合して形成され、窒素とリンの総量に対するリン原子の割合は、例えば20at%以上であってもよい。
nウェル領域8の深い領域8bは、nウェル領域8の表面領域8aよりも深い部分に設けられている。nウェル領域8の深い領域8bの厚さは、例えば0.4μm(nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.25μmの場合)〜0.62μm(nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.03μmの場合)程度であってもよい。nウェル領域8の深い領域8bの厚さは、例えば0.4μm程度であってもよい。nウェル領域8の深い領域8bの不純物濃度は、実施の形態1のnウェル領域8と同様に、例えば1×1016/cm3以上で、かつ1×1018/cm3以下であってもよい。nウェル領域8の深い領域8bの不純物濃度は、例えば2×1016/cm3程度であってもよい。nウェル領域8の深い領域8bでは、例えば炭化珪素中の一部の炭素原子が、イオン注入された窒素原子で置換されている。
実施の形態2にかかる半導体装置200のその他の構成については、実施の形態1にかかる半導体装置100の構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
・実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法の一例
図10は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置の製造方法の一例における製造途中の状態を示す断面図である。図10に示すように、第2の半導体層22をパターニングした後、例えば第2〜第4、第6及び第7の各イオン注入領域23〜27の活性化熱処理を行う前に、第2のイオン注入領域25よりも深い領域に例えば窒素原子をイオン注入する。それによって、図10に破線で示すように、第2のイオン注入領域25よりも深い部分に第5のイオン注入領域28が設けられる。この場合、第2のイオン注入領域25は、例えば活性化熱処理の際に、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換することによって、例えばnウェル領域8の表面領域8aとなる。第5のイオン注入領域28は、例えば活性化熱処理の際に、イオン注入された窒素原子が炭素原子と置換することによって、例えばnウェル領域8の深い領域8bとなる。第2のイオン注入領域25を設けるためのイオン注入と、第5のイオン注入領域28を設けるためのイオン注入とを相前後して行ってもよい。そうすれば、同一のマスクを用いてドーパントを変えるだけで第2のイオン注入領域25と第5のイオン注入領域28とを設けることができる。
第2のイオン注入領域25を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、例えば、リンを40keVで4×1010cm-2、70keVで4×1010cm-2、100keVで8×1010cm-2、150keVで8×1010cm-2、200keVで8×1010cm-2、250keVで1×1011cm-2の条件に設定してもよい。以上の条件でnウェル領域8の表面領域8aにおいて、不純物濃度が例えば2×1016/cm3程度であり、深さが例えば0.25μm程度であるボックスプロファイルを形成することができる。
第5のイオン注入領域28を設けるためのイオン注入時のドーズ量を、例えば、窒素を180keVで1.3×1011cm-2、240keVで1.4×1011cm-2、300keVで1.4×1011cm-2、360keVで1.6×1011cm-2、460keVで2.8×1011cm-2の条件に設定してもよい。以上の条件でnウェル領域8の深い領域8bにおいて、不純物濃度が例えば2×1016/cm3程度であり、深さが例えば0.4μm程度であるボックスプロファイルを形成することができる。
実施の形態2にかかる半導体装置200のその他の製造方法については、実施の形態1にかかる半導体装置100の製造方法と同様であるため、重複する説明を省略する。
図11は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置におけるリン原子及び窒素原子のイオン注入の濃度分布の一例を示す特性図である。図11には、上述した第2のイオン注入領域25を設けるためのイオン注入時のドーズ量と、上述した第5のイオン注入領域28を設けるためのイオン注入時のドーズ量とを組み合わせた場合の、不純物濃度が示されている。図11において、縦軸は不純物濃度(単位:cm-3)であり、横軸は深さ(単位:Å)である。「P」のプロットはリン原子の不純物濃度であり、「N」のプロットは窒素原子の不純物濃度であり、「混相」のプロットはリン原子と窒素原子とを合わせた不純物濃度である。図11に示すように、上述した第2のイオン注入領域25を設けるためのドーズ量と、上述した第5のイオン注入領域28を設けるためのドーズ量とを組み合わせることによって、不純濃度が2×1016cm-3程度であるボックスプロファイルが得られる。
・実施例2
nウェル領域8の表面領域8aをリン原子のイオン注入によって形成し、nウェル領域8の深い領域8bを窒素原子のイオン注入によって形成した半導体装置200を実施例2とする。
実施例2について、nウェル領域8の表面領域8aの深さに対する耐圧特性及びオン抵抗特性を検証した結果について説明する。図12は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置における耐圧特性及びオン抵抗特性の一例を示す特性図である。図12において、縦軸は耐圧(単位:V)またはオン抵抗(単位:Ωcm2)であり、横軸はnウェル領域8の表面領域8aの深さ(単位:μm)である。図12に示すように、検証の結果、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.1μm〜0.5μmの範囲において、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.1μm未満である場合と比べて、オン抵抗を上げることなく、耐圧特性が改善されることを確認することができた。
ところで、イオン注入法によってnウェル領域8の表面領域8a及びnウェル領域8の深い領域8bを形成すると、各領域8a,8bの構成原子が両領域8a,8bの境界領域で互いに混じり合うことがある。それによって、例えば窒素原子がnウェル領域8の表面領域8aの浅い領域に存在することがあり、そのような窒素原子が半導体装置の特性に影響を及ぼすことが考えられる。そこで、実施例2について、nウェル領域8の表面領域8aの浅い領域に存在する窒素原子の量が半導体装置の特性に及ぼす影響を調べるために、nウェル領域8の表面領域8aにおけるリン原子の濃度を変えて耐圧特性及びオン抵抗特性を検証した。
実施例2について、nウェル領域8の表面領域8aにおけるリン原子の濃度に対する耐圧特性及びオン抵抗特性を検証した結果について説明する。図13は、本発明の実施の形態2にかかる半導体装置における耐圧特性及びオン抵抗特性の一例を示す特性図である。図13において、縦軸は耐圧(単位:V)またはオン抵抗(単位:Ωcm2)であり、横軸はリン原子の濃度である。「0.2μm耐圧」のプロットは、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.2μmである場合の耐圧である。「0.5μm耐圧」のプロットは、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.5μmである場合の耐圧である。「0.2μmオン抵抗」のプロットは、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.2μmである場合のオン抵抗である。「0.5μmオン抵抗」のプロットは、nウェル領域8の表面領域8aの厚さが0.5μmである場合のオン抵抗である。図13に示すように、検証の結果、nウェル領域8の表面領域8aにおけるリン原子の濃度が20at%以上である場合に、nウェル領域8の表面領域8aにおけるリン原子の濃度が20at%未満である場合と比べて、オン抵抗を上げることなく、耐圧特性が改善されることを確認することができた。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、ゲート絶縁膜9とnウェル領域8の表面領域8aとの界面に、特性劣化の原因となる炭素原子が残留するのを抑制することができるため、ゲート絶縁膜9の膜質が劣化するのを抑制し、耐圧が低下するのを回避することができる。従って、半導体装置200の特性が劣化するのを抑えることができる。また、実施の形態2によれば、nウェル領域8の深い領域8bを窒素原子のイオン注入によって形成するため、nウェル領域8におけるリン原子のイオン注入量が減る。イオン注入されたリン原子をイオン化するためには高温で活性化熱処理を行う必要があるが、リン原子のイオン注入量が減ることによって、活性化熱処理の温度を下げることができる。従って、活性化熱処理に要する時間とコストを節約することができる。
以上において本発明は、上述した各実施の形態に限らず、種々変更可能である。例えば、n+半導体基板1の第1主面の面方位などは、種々、変更可能である。例えば、n+半導体基板1の第1主面を、(0001)面に平行な面、または(0001)面に対して10度以内の角度で傾いた面、例えば<11−20>方向に4度程度のオフ角を有する(0001)面としてもよい。この第1主面上に例えばショットキーバリアダイオードなどの半導体装置を形成してもよい。例えば、各実施の形態中に記載した寸法や濃度などは一例であり、本発明はそれらの値に限定されるものではない。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置及び半導体装置の製造方法は、例えば高耐圧半導体装置に有用であり、特に、例えば電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置などに使用される高耐圧半導体装置に適している。
1 n+半導体基板
2 n半導体層(第1の半導体層)
3 p+半導体領域
4 pベース領域
6 n+ソース領域
7 p+コンタクト領域
8 nウェル領域
8a nウェル領域の表面領域
8b nウェル領域の深い領域
9 ゲート絶縁膜
10 ゲート電極
12 ドレイン電極
13 ソース電極
21 第1のイオン注入領域
22 第2の半導体層
25 第2のイオン注入領域
26 第3のイオン注入領域
27 第4のイオン注入領域
28 第5のイオン注入領域
100,200 半導体装置

Claims (7)

  1. 第1導電型の炭化珪素でできた半導体基板と、
    前記半導体基板の第1主面上に設けられた、前記半導体基板よりも不純物濃度の低い第
    1導電型の半導体層と、
    前記半導体層の表面領域の一部に設けられた第2導電型の半導体領域と、
    前記半導体領域の表面上に設けられた、前記半導体領域よりも不純物濃度の低い第2導
    電型のベース領域と、
    前記半導体層の表面上に前記ベース領域に接して設けられた、前記半導体基板よりも不
    純物濃度の低い第1導電型の炭化珪素でできたウェル領域と、
    前記ベース領域の表面領域に前記ウェル領域から離れて設けられた、前記ウェル領域よ
    りも不純物濃度の高い第1導電型のソース領域と、
    前記半導体領域の表面上に前記ソース領域及び前記ベース領域に接して設けられた、前
    記ベース領域よりも不純物濃度の高い第2導電型のコンタクト領域と、
    前記コンタクト領域に接するソース電極と、
    前記ベース領域の、前記ウェル領域と前記ソース領域とに挟まれた領域の表面上に設け
    られたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の表面上に設けられたゲート電極と、
    前記半導体基板の第2主面上に設けられたドレイン電極と、を備え、
    前記ウェル領域の表面領域中の一部のシリコン原子が、イオン注入されたリン原子で置換されており、
    前記ウェル領域の前記表面領域よりも深い領域中の一部の炭素原子が、イオン注入された窒素原子で置換されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記ウェル領域の前記表面領域の厚さは、0.1μm以上であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  3. 前記ウェル領域の前記表面領域は窒素原子とリン原子が混合して形成され、窒素とリンの総量に対するリン原子の割合は、20at%以上であることを特徴とする請求項に記載の半導体装置。
  4. リン原子のイオン注入による前記ウェル領域の不純物濃度は、1×1016/cm3以上で、かつ1×1018/cm3以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体基板の前記第1主面の結晶学的面指数は、(000−1)面に対して、平行な面または10度以内に傾いた面であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の半導体装置。
  6. 前記半導体基板の前記第1主面の結晶学的面指数は、(0001)面に対して、平行な面または10度以内に傾いた面であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の半導体装置。
  7. 第1導電型の炭化珪素でできた半導体基板の第1主面上に、前記半導体基板よりも不純物濃度の低い第1導電型の第1の半導体層を設ける工程と、
    前記第1の半導体層の表面領域の一部に第2導電型の不純物をイオン注入して第1のイオン注入領域を設ける工程と、
    前記第1の半導体層の上に第2導電型の第2の半導体層を設けてベース領域にパターニングする工程と、
    前記第2の半導体層の、前記第1の半導体層の表面領域において前記第1のイオン注入領域に挟まれた領域の上の領域に、前記半導体基板よりも不純物濃度が低くなるようにリン原子をイオン注入して第2のイオン注入領域を設けることと、前記第2の半導体層の表面領域において前記第2のイオン注入領域から離れた領域に、前記第2のイオン注入領域よりも不純物濃度が高くなるように第1導電型の不純物をイオン注入して第3のイオン注入領域を設けることと、前記第2の半導体層において、前記第1のイオン注入領域の上の領域で、かつ前記ベース領域及び前記第3のイオン注入領域に接する領域に、前記第2の半導体層よりも不純物濃度が高くなるように第2導電型の不純物をイオン注入して第4のイオン注入領域を設けることと、前記第2の半導体層の、前記第1の半導体層の表面領域において前記第1のイオン注入領域に挟まれた領域上で、かつ前記第2のイオン注入領域よりも深い領域に窒素原子をイオン注入して第5のイオン注入領域を設けることと、を任意の順序で行う工程と、
    熱処理を行って、前記第1のイオン注入領域を第2導電型の半導体領域とし、前記第2のイオン注入領域の一部を、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換することによって、前記第1の半導体層に接する第1導電型のウェル領域とし、前記第3のイオン注入領域を第1導電型のソース領域とし、前記第4のイオン注入領域を、前記ソース領域及び前記ベース領域に接する第2導電型のコンタクト領域とし、前記第5のイオン注入領域を、イオン注入された窒素原子が炭素原子と置換することによって、前記第1の半導体層に接する第1導電型のウェル領域の深い領域とし、前記第2のイオン注入領域を、イオン注入されたリン原子がシリコン原子と置換することによって、前記ウェル領域の深い領域に接し、かつ前記ウェル領域の深い領域よりも浅い第1導電型のウェル領域の表面領域とする工程と、
    前記第2の半導体層の、前記ウェル領域と前記ソース領域との間のベース領域上に、ゲート絶縁膜を設ける工程と、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を設ける工程と、
    前記コンタクト領域に接するソース電極を設ける工程と、
    前記半導体基板の第2主面上にドレイン電極を設ける工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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