JP6257303B2 - 接続体の製造方法、接続方法、及び接続体 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤を介して基板上に電子部品が接続された接続体の製造方法、及び接着剤を介して基板上に電子部品を接続する接続方法に関し、特に接着剤を介して電子部品を基板上に加熱加圧することにより接続する接続体の製造方法、電子部品の接続方法及び接続体に関する。
従来から、テレビやPCモニタ、携帯電話、携帯型ゲーム機、タブレットPCあるいは車載用モニタ等の各種表示手段として、液晶表示装置が多く用いられている。近年、このような液晶表示装置においては、ファインピッチ化、軽量薄型化等の観点から、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルのガラス基板上に実装するいわゆるCOG(chip on glass)や、液晶駆動回路が形成されたフレキシブル基板を直接液晶表示パネルの基板上に実装するいわゆるFOG(film on glass)が採用されている。
例えばCOG実装方式が採用された液晶表示装置100は、図4に示すように、液晶表示のための主機能を果たす液晶表示パネル104を有しており、この液晶表示パネル104は、ガラス基板等からなる互いに対向する二枚の透明基板102,103を有している。そして、液晶表示パネル104は、これら両透明基板102,103が枠状のシール105によって互いに貼り合わされるとともに、両透明基板102,103およびシール105によって囲繞された空間内に液晶106が封入されたパネル表示部107が設けられている。
透明基板102,103は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極108,109が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明基板102,103は、これら両透明電極108,109の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
両透明基板102,103のうち、一方の透明基板103は、他方の透明基板102よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板103の縁部103aには、透明電極109の端子部109aが形成されている。また、両透明電極108,109上には、所定のラビング処理が施された配向膜111,112が形成されており、この配向膜111,112によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明電極108,109の外側には、一対の偏光板118,119が配設されており、これら両偏光板118,119によってバックライト等の光源120からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
端子部109a上には、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が熱圧着されている。異方性導電フィルム114は、熱硬化型のバインダー樹脂に導電性粒子を混ぜ込んでフィルム状としたもので、2つの導体間で加熱圧着されることにより導電粒子で導体間の電気的導通がとられ、バインダー樹脂にて導体間の機械的接続が保持される。液晶駆動用IC115は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。なお、異方性導電フィルム114を構成する接着剤としては、通常、信頼性の高い熱硬化性の接着剤を用いるようになっている。
このような異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115を端子部109aへ接続する場合は、先ず、透明電極109の端子部109a上に異方性導電フィルム114を図示しない仮圧着手段によって仮圧着する。続いて、異方性導電フィルム114上に液晶駆動用IC115を載置し仮接続体を形成した後、図5に示すように熱圧着ヘッド121等の熱圧着手段によって液晶駆動用IC115を異方性導電フィルム114とともに端子部109a側へ押圧しつつ熱圧着ヘッド121を発熱させる。この熱圧着ヘッド121による加熱によって、異方性導電フィルム114は熱硬化反応を起こし、これにより、異方性導電フィルム114を介して液晶駆動用IC115が端子部109a上に接着される。
しかし、このような異方性導電フィルムを用いた接続方法においては、熱加圧温度が高く、液晶駆動用IC115等の電子部品や透明基板103に対する熱衝撃が大きくなる。加えて、異方性導電フィルムが接続された後、常温まで温度が低下する際に、熱圧着ヘッド121に加熱された液晶駆動用IC115とステージ上に載置された透明基板103との温度差及びバインダーと透明基板103の熱膨張率の差に起因して、透明基板103に反りが生じうる。そのため、表示ムラを引き起こしてしまう不具合が生じる他、反りが大きくなると液晶駆動用IC115の接続不良等の不具合を引き起こすおそれがあった。この現象はICやガラス基板の薄型化が進んだことにより、顕著な問題となってきている。
特開2005−206220号公報
COG接続による透明基板103の反りの本質的な原因は、熱圧着ヘッド121とステージの温度差にある。このため、ステージ温度を高くする方法によっても、熱圧着ヘッド121とステージの温度差を小さくすることができる。
しかし、ステージ加熱を用いる接続方法においては、ステージの加熱温度を上げることにより、効果的に透明基板の反りを抑制することができる反面、ステージの熱が透明基板に仮貼りされたバインダー樹脂に伝わり、本圧着前において当該バインダー樹脂の硬化が進行してしまい、本圧着工程において熱圧着ヘッドによる加熱押圧によっても導電性粒子を押し込むことができず、導通抵抗が上昇するおそれがあった。
本発明は、上述した課題を解決するものであり、ステージ加熱を用いることで基板の反りを抑えるとともに、電子部品の接続不良を改善する接続体の製造方法、電子部品の接続方法、及びこれを用いて製造された接続体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る接続体の製造方法は、基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品が上記基板上に接続された接続体の製造方法において、上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の50%以下である
また、本発明に係る接続体の製造方法は、基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品が上記基板上に接続された接続体の製造方法において、上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の25%以下である。
また、本発明に係る接続方法は、基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品を上記基板上に接続する接続方法において、上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の50%以下である
本発明によれば、熱圧着ヘッドによる加熱押圧に先立って、ステージ加熱によって仮接続体の基板を加熱する予備加熱を行うことにより、予め基板の温度を高め、熱圧着ヘッドによって加熱押圧される電子部品との温度差を縮小させて反りの発生を抑えることができた。また、本発明によれば、所定の温度プロファイルで予備加熱を行うことで、予備加熱によるバインダー樹脂の硬化反応を抑え、熱圧着ヘッドによる熱加圧工程において、電子部品と基板との導通性を向上させることができる。
図1は、本発明が適用された実装工程を示す断面図である。 図2は、異方性導電フィルムを示す断面図である。 図3は、予備加熱工程における異方性導電フィルムの温度プロファイルを示すグラフである。 図4は、従来の液晶表示パネルを示す断面図である。 図5は、従来の液晶表示パネルのCOG実装工程を示す断面図である。
以下、本発明が適用された接続体の製造方法、接続方法、及び接続体について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。また、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることがある。具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
以下では、液晶表示パネルのガラス基板に、電子部品として液晶駆動用のICチップを実装するいわゆるCOG(chip on glass)実装を行う場合を例に説明する。この液晶表示パネル10は、図1に示すように、ガラス基板等からなる二枚の透明基板11,12が対向配置され、これら透明基板11,12が枠状のシール13によって互いに貼り合わされている。そして、液晶表示パネル10は、透明基板11,12によって囲繞された空間内に液晶14が封入されることによりパネル表示部15が形成されている。
透明基板11,12は、互いに対向する両内側表面に、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる縞状の一対の透明電極16,17が、互いに交差するように形成されている。そして、両透明電極16,17は、これら両透明電極16,17の当該交差部位によって液晶表示の最小単位としての画素が構成されるようになっている。
両透明基板11,12のうち、一方の透明基板12は、他方の透明基板11よりも平面寸法が大きく形成されており、この大きく形成された透明基板12の縁部12aには、電子部品として液晶駆動用IC18が実装されるCOG実装部20が設けられている。
なお、液晶駆動用IC18は、画素に対して液晶駆動電圧を選択的に印加することにより、液晶の配向を部分的に変化させて所定の液晶表示を行うことができるようになっている。
COG実装部20には、透明電極17の端子部17aが形成されている。端子部17a上には、回路接続用接着剤として異方性導電フィルム1を用いて液晶駆動用IC18が接続される。異方性導電フィルム1は、導電性粒子4を含有しており、液晶駆動用IC18の電極と透明基板12の縁部12aに形成された透明電極17の端子部17aとを、導電性粒子4を介して電気的に接続させるものである。この異方性導電フィルム1は、熱硬化型の接着剤であり、後述する熱圧着ヘッド33により熱圧着されることによりバインダー樹脂が流動化して導電性粒子4が端子部17aと液晶駆動用IC18の各電極との間で押し潰され、この状態でバインダー樹脂が硬化する。これにより、異方性導電フィルム1は、透明基板12と液晶駆動用IC18とを電気的、機械的に接続する。
また、両透明電極16,17上には、所定のラビング処理が施された配向膜24が形成されており、この配向膜24によって液晶分子の初期配向が規制されるようになっている。さらに、両透明基板11,12の外側には、一対の偏光板25,26が配設されており、これら両偏光板25,26によってバックライト等の光源(図示せず)からの透過光の振動方向が規制されるようになっている。
[異方性導電フィルム]
次いで、異方性導電フィルム1について説明する。異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)1は、図2に示すように、通常、基材となる剥離フィルム2上に導電性粒子4を含有するバインダー樹脂層(接着剤層)3が形成されたものである。異方性導電フィルム1は、図1に示すように、液晶表示パネル10の透明基板12に形成された透明電極17と液晶駆動用IC18との間にバインダー樹脂層3を介在させることで、液晶表示パネル10と液晶駆動用IC18とを接続し、導通させるために用いられる。
バインダー樹脂層3の接着剤組成物は、例えば膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダー成分からなる。
膜形成樹脂としては、平均分子量が10000〜80000程度の樹脂が好ましく、特にエポキシ樹脂、変形エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂等の各種の樹脂が挙げられる。中でも、膜形成状態、接続信頼性等の観点からフェノキシ樹脂が好ましい。
熱硬化性樹脂としては特に限定されず、例えば市販のエポキシ樹脂を用いることができる。このようなエポキシ樹脂としては、例えば、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上の組み合わせであってもよい。
潜在性硬化剤としては、加熱硬化型の硬化剤を好適に用いることができる。潜在性硬化剤は、通常では反応せず、熱、加圧等の用途に応じて選択される各種のトリガにより活性化し、反応を開始する。熱活性型潜在性硬化剤の活性化方法には、加熱による解離反応などで活性種(カチオンやアニオン)を生成する方法、室温付近ではエポキシ樹脂中に安定に分散しており高温でエポキシ樹脂と相溶及び溶解し、硬化反応を開始する方法、モレキュラーシーブ封入タイプの硬化剤を高温で溶出して硬化反応を開始する方法、マイクロカプセルによる溶出・硬化方法等が存在する。熱活性型潜在性硬化剤としては、イミダゾール系、ヒドラジド系、三フッ化ホウ素−アミン錯体、スルホニウム塩、アミンイミド、ポリアミン塩、ジシアンジアミド等や、これらの変性物があり、これらは単独でも、2種以上の混合体であってもよい。中でも、マイクロカプセル型イミダゾール系潜在性硬化剤が好適である。
シランカップリング剤としては、エポキシ系、アミノ系、メルカプト・スルフィド系、ウレイド系等を挙げることができる。シランカップリング剤を添加することにより、有機材料と無機材料との界面における接着性が向上される。
導電性粒子4としては、例えば、ニッケル、鉄、銅、アルミニウム、錫、鉛、クロム、コバルト、銀、金等の各種金属や金属合金の粒子、金属酸化物、カーボン、グラファイト、ガラスやセラミック、プラスチック等の粒子の表面に金属をコートしたもの、或いはこれらの粒子の表面に更に絶縁薄膜をコートしたもの等を使用することができる。樹脂粒子の表面に金属をコートしたものを用いる場合、樹脂粒子としては、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、アクリロニトリル・スチレン(AS)樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン系樹脂等の粒子を挙げることができる。なお、導電性粒子4は、粒子全体が導電性材料のみで形成されていてもよい。
バインダー樹脂層3を構成する接着剤組成物は、このように膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する場合に限定されず、通常の異方性導電フィルムの接着剤組成物として用いられる何れの材料から構成されるようにしてもよい。
バインダー樹脂層3を支持する剥離フィルム2は、例えば、PET(Poly Ethylene Terephthalate)、OPP(Oriented Polypropylene)、PMP(Poly-4-methylpentene-1)、PTFE(Polytetrafluoroethylene)等にシリコーン等の剥離剤を塗布してなり、異方性導電フィルム1の乾燥を防ぐとともに、異方性導電フィルム1の形状を維持する。
異方性導電フィルム1は、何れの方法で作製するようにしてもよいが、例えば以下の方法によって作製することができる。膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤、導電性粒子等を含有する接着剤組成物を調整する。調整した接着剤組成物をバーコーター、塗布装置等を用いて剥離フィルム2上に塗布し、オーブン等によって乾燥させることにより、剥離フィルム2にバインダー樹脂層3が支持された異方性導電フィルム1を得る。
[2層ACF]
また、本発明に係る異方性導電フィルム1は、導電性粒子4を含有するバインダー樹脂層3と、導電性粒子が含まれない絶縁性の接着剤組成物からなる絶縁性接着剤層とを積層されてなる2層構造の異方性導電フィルムとしてもよい。
絶縁性接着材層を構成する絶縁性の接着剤組成物は、膜形成樹脂、熱硬化性樹脂、潜在性硬化剤、シランカップリング剤等を含有する通常のバインダー成分からなり、上述したバインダー樹脂層3の接着剤組成物と同様の材料で構成することができる。
この2層構造の異方性導電フィルム1は、絶縁性接着剤層を構成する接着剤組成物を剥離フィルムに塗布、乾燥させた後、上述した剥離フィルム2に支持されたバインダー樹脂層3と貼り合わせることにより形成することができる。
[製造方法]
次いで、異方性導電フィルム1を介して液晶駆動用IC18が透明基板12の透明電極17上に接続された接続体の製造工程について説明する。先ず、異方性導電フィルム1を透明電極17上に仮圧着する。異方性導電フィルム1を仮圧着する方法は、液晶表示パネル10の透明基板12の透明電極17上に、バインダー樹脂層3が透明電極17側となるように、異方性導電フィルム1を配置する。
そして、バインダー樹脂層3を透明電極17上に配置した後、剥離フィルム2側からバインダー樹脂層3を仮貼り用の加熱押圧ヘッドで加熱及び加圧し、加熱押圧ヘッドを剥離フィルム2から離し、剥離フィルム2を透明電極17上のバインダー樹脂層3から剥離することによって、バインダー樹脂層3のみが透明電極17上に仮貼りされる。加熱押圧ヘッドによる仮圧着は、剥離フィルム2の上面を僅かな圧力(例えば0.1MPa〜2MPa程度)で透明電極17側に押圧しながら加熱(例えば70〜100℃程度)することにより行う。
次に、透明基板12の透明電極17と液晶駆動用IC18の電極端子とがバインダー樹脂層3を介して対向するように、液晶駆動用IC18を配置することにより、仮接続体21を形成し、この仮接続体21を、接続装置30のステージ31に載置する(図1参照)。
[接続装置]
接続装置30は、異方性導電フィルム1を介して液晶駆動用IC18が透明基板12の透明電極17上に接続された接続体の製造工程に用いるものであり、図1に示すように、仮接続体21が載置されるステージ31と、ステージ31を加熱する加熱機構32と、ステージ31上に載置された透明基板12に異方性導電フィルム1を介して搭載された液晶駆動用IC18を加熱押圧する熱圧着ヘッド33と、熱圧着ヘッド33を移動するヘッド移動機構34とを有する。
ステージ31は、表面に透明基板12の縁部12aが載置されるとともに、熱圧着ヘッド33と対峙されている。また、ステージ31は、ヒータ等の加熱機構32によって、バインダー樹脂層3が硬化しない程度の高温(例えば80〜100℃)に加熱される。これにより、ステージ31は、表面に載置される透明基板12と、熱圧着ヘッド33に加熱押圧される液晶駆動用IC18及び異方性導電フィルム1のバインダー樹脂層3との加熱温度差を縮小することができる。このため、ステージ31は、例えばセラミック等の熱伝導性の良好な材料により形成することが好ましい。
ステージ31を加熱する加熱機構32は、後述するように、液晶駆動用IC18の本圧着工程における熱圧着ヘッド33による加熱押圧処理に先立って、PID制御(Proportional Integral Derivative Controller)等の公知の制御方法でステージ31の加熱温度を制御することにより、所定の温度プロファイルで仮接続体21の予備加熱を行う。
熱圧着ヘッド33は、透明基板12に異方性導電フィルム1を介して搭載された液晶駆動用IC18を加熱押圧するものであり、ヒータによって異方性導電フィルム1のバインダー樹脂が硬化する所定の温度(例えば200〜250℃)に加熱される。また、熱圧着ヘッド33は、ヘッド移動機構34に保持されることにより、ステージ31に近接、離間自在とされている。
熱圧着ヘッド33は、液晶駆動用IC18の接続時には、ヘッド移動機構34によって液晶駆動用IC18を透明基板12に対して加熱押圧する。熱圧着ヘッド33に加熱押圧されることにより、異方性導電フィルム1のバインダー樹脂は流動性を示し、透明電極17の端子部17aと液晶駆動用IC18の端子部との間から流出するとともに、導電性粒子4が挟持され、この状態でバインダー樹脂が硬化する。また、熱圧着ヘッド33は、液晶駆動用IC18の接続工程が終了すると、ヘッド移動機構34によってステージ31の上方に離間され、新たにステージ31に仮接続体21が載置されるまで待機する。
[接続工程]
次いで、接続装置30を用いた接続工程について説明する。接続工程では、図1に示すように、先ずステージ31に仮接続体21が載置される。仮接続体21は、透明基板12がステージ31上に載置され、液晶駆動用IC18がステージ31の上方に待機する熱圧着ヘッド33と対峙される。
[予備加熱]
ここで、本接続工程では、熱圧着ヘッド33による加熱押圧処理に先行してステージ31による予備加熱を所定の温度プロファイルで開始し、その後、熱圧着ヘッド33による加熱押圧処理を行う。具体的に、ステージ31の温度制御は加熱機構32によって行われ、温度プロファイルは、ステージ31上に仮接続体21が載置されてから熱圧着ヘッド33による加熱押圧が開始されるまでの全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が、予備加熱による全昇温温度の50%以下とされ、より好ましくは全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が予備加熱による全昇温温度の25%以下とされる。
図3に、予備加熱によるバインダー樹脂層3の温度プロファイルを示す。図3中、温度勾配1は、全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が予備加熱による全昇温温度の25%とした場合の温度プロファイルである。図3中、温度勾配2は、全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が予備加熱による全昇温温度の50%とした場合の温度プロファイルである。なお、温度勾配3は、全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が予備加熱による全昇温温度の75%とした場合の温度プロファイルである。
図3に示すように、加熱機構32は、ステージ31に仮接続体21が載置されると、漸次ステージ温度を上昇させていき、所定の予備加熱時間の経過時に、バインダー樹脂層3を所定の温度に到達するように加熱する。このとき、温度勾配1の温度プロファイルによれば、全予備加熱時間の50%経過時において、バインダー樹脂層3を全昇温温度の25%まで昇温させ、その後の50%の予備加熱時間で全昇温温度の75%を昇温させる。また、温度勾配2の温度プロファイルによれば、全予備加熱時間の50%経過時において、バインダー樹脂層3を全昇温温度の50%まで昇温させ、その後の50%の予備加熱時間で全昇温温度の50%を昇温させる。
温度勾配1及び温度勾配2に係る温度プロファイルとなるようにステージ31の温度を制御することにより、仮接続体21の熱圧着ヘッド33による加熱押圧処理の前に行う予備加熱において、透明基板12の温度を高め、本圧着工程において熱圧着ヘッド33によって加熱押圧される液晶駆動用IC18との温度差を縮小し、反りの発生を抑えるとともに、本圧着前にバインダー樹脂層3が硬化することを防止することができる。したがって、本圧着工程において、熱圧着ヘッド33による加熱押圧により、バインダー樹脂を液晶駆動用IC18の端子と透明電極17の端子部17aとの間から流出させるとともに、両端子間で導電性粒子4を押しつぶした状態で硬化させることができる。
一方、温度勾配3に示すように、予備加熱におけるバインダー樹脂層3の温度プロファイルとして、全予備加熱時間の50%経過時におけるバインダー樹脂層3の昇温率が、予備加熱による全昇温温度の50%よりも高いと、本圧着前にバインダー樹脂層3の硬化反応が進み、本圧着工程において熱圧着ヘッド33による加熱押圧によっても、バインダー樹脂を液晶駆動用IC18の端子と透明電極17の端子部17aとの間から流出させることができず、両端子間で導電性粒子4を押し込むことができず、導通抵抗が上昇する。
[本圧着]
予備加熱の後、液晶駆動用IC18の上面を所定の加熱温度に昇温された熱圧着ヘッド33により、所定の温度、圧力及び時間で熱加圧することにより、本圧着を行う。熱圧着ヘッド33による熱加圧条件は、バインダー樹脂層3を硬化させる所定の温度(例えば230℃)、圧力(例えば60MPa)、時間(例えば5秒間)に設定される。
その結果、透明電極17の端子部17aと液晶駆動用IC18との電極端子とは、導電性粒子4を介して電気的に接続され、この状態で熱圧着ヘッド33によって加熱されたバインダー樹脂が硬化する。両端子間にない導電性粒子4は、バインダー樹脂に分散されており、電気的に絶縁した状態を維持している。これにより、透明基板12の透明電極17と液晶駆動用IC18の電極端子との間のみで電気的導通が図られる。
このとき、本発明に係る製造工程では、上述したようにステージ31の温度を制御することにより、予備加熱においてバインダー樹脂層3の硬化を抑えつつ所定の温度プロファイルで加熱しているため、バインダー樹脂を液晶駆動用IC18の電極端子と透明電極17の端子部17aとの間から流出させるとともに、両端子間で導電性粒子4を押しつぶした状態で硬化させることができる。また、予備加熱により透明基板12と液晶駆動用IC18との温度差が縮小されているため、接続後においても透明基板12の反りが抑制され、表示ムラ等の不具合を防止することができる。
これにより、異方性導電フィルム1を介して透明基板12と液晶駆動用IC18とが接続された接続体を製造することができる。
以上、液晶駆動用ICを直接液晶表示パネルのガラス基板上に実装するCOG実装を例に説明したが、本技術は、ICチップ等の電子部品をガラスエポキシ基板等のリジッド基板に接続するCOB実装等の各種接続にも適用することができる。
[その他]
上記では、導電性の接着剤としてフィルム形状を有する異方性導電フィルム1について説明したが、ペースト状であっても問題は無い。また、本発明は、導電性粒子4を含有しないバインダー樹脂層からなる絶縁性接着フィルム、及び導電性粒子4を含有しないペースト状のバインダー樹脂を用いた絶縁性接着ペーストによる接続工程に用いてもよい。本発明に係る接着剤は、導電性粒子4の有無や、フィルムやペースト等の形態は問わない。
次いで、本発明の実施例について説明する。本実施例では、接続体サンプルとして、異方性導電フィルムの硬化条件を異ならせて評価用のガラス基板上に評価用ICを接続して製造した各接続体サンプルについて、導通抵抗値(Ω)及び反り量を測定、評価した。
[異方性導電フィルムの作製]
評価用ICの接続に用いる接着剤として、以下の導電性粒子含有層と絶縁性接着剤層とが積層された2層構造の異方性導電フィルムを作製した。
(導電性粒子含有層)
ビスA型フェノキシ樹脂(商品名YP50、新日鐵化学社製)30質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(商品名EP828、三菱化学社製)30質量部、イミダゾール系潜在性硬化剤(商品名PHX3941HP、旭化成株式会社製)40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ株式会社製)1質量部、粒子径3.25μmの導電性粒子(商品名ミクロパールAU、積水化学工業社製)35質量部にトルエンを加え固形分50%の組成物を調整した。調整した組成物を剥離フィルム上に塗布し、オーブンで加熱することにより乾燥させ、厚み8μmの導電性粒子含有層を作製した。
(絶縁性接着剤層)
ビスA型フェノキシ樹脂(商品名YP50、新日鐵化学社製)25質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(商品名EP828、三菱化学社製)35質量部、イミダゾール系潜在性硬化剤(商品名PHX3941HP、旭化成株式会社製)40質量部、エポキシ系シランカップリング剤(商品名A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ株式会社製)1質量部にトルエンを加え固形分50%の組成物を調整した。調整した組成物を剥離フィルム上に塗布し、オーブンで加熱することにより乾燥させ、厚み12μmの絶縁性接着剤層を調整した。
このように調整した導電性粒子含有層と絶縁性接着剤層とをラミネートすることにより、2層構造の異方性導電フィルムを作製した。
[評価用IC]
評価素子として、外形;2.0mm×20mm、厚み0.5mm、バンプ間スペース;20μm、バンプ高さ;15μm(Au‐plated)の評価用ICを用いた。
[評価用ガラス基板]
評価用ICが接続される評価用ガラス基板として、外形;30mm×50mm、厚み0.5mm、バンプ間スペース;20μmのITOパターングラスを用いた。
[仮接続体の製造]
先ず、評価用のガラス基板を仮圧着装置の基板支持台上に載置した。基板支持台に載置されたガラス基板の接続面上に、導電性粒子含有層を接続面と対峙させるようにして異方性導電フィルムを配置した。そして、加圧ボンダーのヘッド部を80℃に加熱し、この加熱したヘッド部の加圧面を剥離フィルムの上から絶縁性接着剤層の上面に押し当てて1MPaで2秒間加圧した。この熱加圧により、ガラス基板上に異方性導電フィルムを仮圧着した。その後、剥離フィルムを剥がし、評価用ICのバンプが形成された接続面を、バンプと配線電極とのアライメントを取りながら異方性導電フィルム上に配置することにより、仮接続体を製造した。
次いで、以下に示す実施例及び比較例に係る方法で評価用ICをガラス基板に接続し、接続体を製造した。
[実施例1]
実施例1では、本圧着工程の前に、接続装置の加熱ステージに上に仮接続体のガラス基板を固定し、10秒間の予備加熱を行った。加熱ステージは当初30℃に設定され、異方性導電フィルムの温度が仮接続体の搭載後5秒後に45℃、10秒後に90℃となる温度プロファイルとなるように、加熱機構によってステージ温度を調整した。異方性導電フィルムの温度は、評価用ICとガラス基板の間に熱電対を配置することにより測定した。
実施例1に係る予備加熱の温度プロファイルは、図3の温度勾配1に示す通りとなる。実施例1では、異方性導電フィルムの温度を、予備加熱によって10秒間で30℃→90℃へ60℃昇温させた。そして、10秒間の全予備加熱時間の50%経過時(5秒後)に、ステージ加熱による昇温温度(60℃)の25%(15℃)昇温させ45℃とした。
予備加熱後、評価用IC上面を熱加圧ヘッドにより60MPaの圧力で5秒間加圧しながら異方性導電フィルム中の熱硬化性樹脂の硬化温度(200℃)になるよう加熱し、異方性導電フィルムを硬化させて評価用ICを本圧着させた。これにより評価用ICとガラス基板とが接続された接続体を製造した。
[実施例2]
実施例2では、5秒間の予備加熱を行った。加熱ステージは当初30℃に設定され、異方性導電フィルムの温度が仮接続体の搭載後2.5秒後に45℃、5秒後に90℃となる温度プロファイルとなるように、加熱機構によってステージ温度を調整した。
実施例2に係る予備加熱の温度プロファイルは、図3の温度勾配1に示す通りとなる。実施例2では、異方性導電フィルムの温度を、予備加熱によって5秒間で30℃→90℃へ60℃昇温させた。そして、5秒間の全予備加熱時間の50%経過時(2.5秒後)に、ステージ加熱による昇温温度(60℃)の25%(15℃)昇温させ45℃とした。予備加熱後、実施例1と同条件で本圧着工程を行い、接続体を製造した。
[実施例3]
実施例3では、10秒間の予備加熱を行った。加熱ステージは当初30℃に設定され、異方性導電フィルムの温度が仮接続体の搭載後5秒後に60℃、10秒後に90℃となる温度プロファイルとなるように、加熱機構によってステージ温度を調整した。
実施例3に係る予備加熱の温度プロファイルは、図3の温度勾配2に示す通りとなる。実施例3では、異方性導電フィルムの温度を、予備加熱によって10秒間で30℃→90℃へ60℃昇温させた。そして、10秒間の全予備加熱時間の50%経過時(5秒後)に、ステージ加熱による昇温温度(60℃)の50%(30℃)昇温させ60℃とした。予備加熱後、実施例1と同条件で本圧着工程を行い、接続体を製造した。
[比較例1]
比較例1では、予備加熱を行わずに、仮接続体に対して直ちに本圧着工程を行った。本圧着条件は実施例1と同じである。
[比較例2]
比較例2では、10秒間の予備加熱を行った。加熱ステージは当初30℃に設定され、異方性導電フィルムの温度が仮接続体の搭載後5秒後に75℃、10秒後に90℃となる温度プロファイルとなるように、加熱機構によってステージ温度を調整した。
比較例2に係る予備加熱の温度プロファイルは、図3の温度勾配3に示す通りとなる。比較例2では、異方性導電フィルムの温度を、予備加熱によって10秒間で30℃→90℃へ60℃昇温させた。そして、10秒間の全予備加熱時間の50%経過時(5秒後)に、ステージ加熱による昇温温度(60℃)の75%(45℃)昇温させ75℃とした。予備加熱後、実施例1と同条件で本圧着工程を行い、接続体を製造した。
[接続体の評価方法]
実施例及び比較例に係る仮接続体及び接続体の本圧着前反応率、反り量、接続抵抗値の測定、評価方法は以下のとおりである。
[本圧着前反応率の測定]
試料Aとして未硬化の異方性導電フィルム、試料Bとして本圧着工程前に加熱ステージ上から取出した異方性導電フィルムをそれぞれ採取し、各試料10mgを測定セルにそれぞれ精秤する。そして、これらをそれぞれ示差走差熱量計DSC200(機種名、セイコー電子工業社製)により、30℃から230℃まで昇温速度10℃/分で昇温させた場合の発熱ピーク面積から各試料の発熱量を求める。なお、各試料の発熱量を便宜上、A・Bとする。次に、これらA・Bを用いて、加熱加圧直後のDSC反応率R(%)を下記式1により求めた。
R(%)=(1−B/A)×100 ・・・(式1)
[反り量の測定]
触針式表面粗度計(商品名:SE−3H、小阪研究所社製)を用いて、ガラス基板の下側からスキャンし、評価用ICの本圧着後の評価用ガラス基板面の反り量(μm)を測定した。反り量が比較例1と同等もしくは、より増加したものを×、3μm未満減少したものを○、3μm以上減少したものを◎として評価した。
尚、反り量が比較例1のレベルであると、液晶表示パネルの透明基板が変形することによる輝度ムラが生じる。一方、○、や◎のレベルであれば、輝度ムラは殆ど生じない。
[接続抵抗値の測定]
デジタルマルチメーター(商品名:デジタルマルチメーター7561、横河電機(株)社製)を用いて、環境試験(85℃/85%/500hr)後の接続抵抗(Ω)の測定を行った。バンプと配線電極との接続部を含む抵抗値が10Ω未満であるものを○、10Ω以上30Ω未満であるものを△、30Ω以上であるものを×として評価した。
表1に示すように、各実施例に係る接続体は、反り量、接続抵抗値とも良好であった。これは、各実施例では、熱圧着ヘッドによる本圧着工程に先立って、ステージ加熱によって仮接続体の評価用ガラス基板を加熱する予備加熱を行い、その温度プロファイルが、全予備加熱時間の50%経過時における接着剤の昇温率が、予備加熱による全昇温温度の50%以下としたことによる。
これにより、各実施例に係る接続体は、予備加熱において評価用ガラス基板の温度を高め、本圧着工程において熱圧着ヘッドによって加熱押圧される評価用ICとの温度差を縮小させることができ、予備加熱を行わない比較例1に係る接続体に比して、反りの発生を抑えることができた。また、各実施例に係る接続体は、温度勾配1又は2のような温度プロファイルで予備加熱を行ったことで、本圧着前におけるバインダー樹脂の硬化反応率が22%以下と低く抑えられた。したがって、各実施例では、本圧着前にバインダー樹脂層が硬化することを防止し、本圧着工程において、熱圧着ヘッドによる加熱押圧により、バインダー樹脂を評価用ICの電極端子と評価用ガラス基板の透明電極との間から流出させるとともに、導電性粒子を押しつぶした状態で硬化させることができ、環境試験後においても接続抵抗値を低く保つことができた。
一方、比較例1では、予備加熱を行わずに本圧着を行ったことから、接続抵抗値は良好であったものの、異方性導電フィルムが接続された後、常温まで温度が低下する際に、熱圧着ヘッドに加熱された評価用ICとステージ上に載置された評価用ガラス基板との温度差及びバインダーと評価用ガラス基板の熱膨張率の差に起因して、評価用ガラス基板に反りが生じた。
また、比較例2では、予備加熱の温度プロファイルが、全予備加熱時間の50%経過時における接着剤の昇温温度が、ステージ加熱による全昇温温度の75%と高くしたことから、評価用ガラス基板の反り量は改善されたものの、本圧着前におけるバインダー樹脂の硬化反応率が32%と高く、本圧着工程において熱圧着ヘッドによる加熱押圧によっても、バインダー樹脂を評価用ICの電極端子と評価用ガラス基板の透明電極との間から流出させることができず、両端子間で導電性粒子を押し込むことができず、接続抵抗値が上昇した。
1 異方性導電フィルム、2 剥離フィルム、3 バインダー樹脂層、4 導電性粒子、10 液晶表示パネル、11,12 透明基板、13 シール、14 液晶、15 パネル表示部、16,17 透明電極、17a 端子部、18 液晶駆動用IC、20 COG実装部、21 仮接続体、30 接続装置、31 ステージ、32 加熱機構、33 熱圧着ヘッド

Claims (7)

  1. 基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、
    上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品が上記基板上に接続された接続体の製造方法において、
    上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、
    上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の50%以下である接続体の製造方法。
  2. 基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、
    上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品が上記基板上に接続された接続体の製造方法において、
    上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、
    上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の25%以下である接続体の製造方法。
  3. 上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの間における上記接着剤の温度プロファイルは、漸次上昇するプロファイルを描く請求項1又は2に記載の接続体の製造方法。
  4. 上記基板は、ガラス基板であり、上記電子部品はICチップである請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
  5. 上記接着剤は、導電性粒子を含有している請求項1〜4のいずれか1項に記載の接続体の製造方法。
  6. 基板上に未硬化の接着剤を介して電子部品が搭載された仮接続体を、温度制御機構を有するステージ上に載置し、
    上記ステージによって上記基板側を加熱するととともに、熱圧着ヘッドによって上記電子部品を上記基板上に加熱押圧し、上記接着剤を介して上記電子部品を上記基板上に接続する接続方法において、
    上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧工程よりも先に、上記ステージによって上記基板の予備加熱を行い、
    上記ステージ上に上記仮接続体が載置されてから上記熱圧着ヘッドによる加熱押圧までの予備加熱時間の50%経過時における上記接着剤の昇温率が、上記予備加熱による全昇温温度の50%以下である接続方法。
  7. 上記接着剤は、導電性粒子を含有している請求項6記載の接続方法。
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