JP6256820B2 - フレキシブルプリント配線板及び該フレキシブルプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
このようなフレキシブルプリント配線板の中には、例えばアンテナ回路を備え、携帯電話機等の電子機器の内部に配設されるフレキシブルプリント配線板がある。
このようなフレキシブルプリント配線板を携帯電話機等の電子機器に配設する場合、例えば電子機器の筐体が金属で形成されているような場合には、アンテナ回路を備えるフレキシブルプリント配線板が金属の近傍に配設されることになる。
しかしアンテナ回路の近傍に金属がある場合、送受信時において導電体(配線回路)表面に渦電流が発生することで損失が生じる。
よってアンテナ回路を備える従来のフレキシブルプリント配線板は、このような損失を防止するために、磁性材料を含有してなる磁性シートをフレキシブルプリント配線板の表裏の一面側に貼り付けた状態で筐体内に配設されるものが一般的である。
より具体的には、アンテナ回路を備えるフレキシブルプリント配線板と、磁性材料をシート状に形成してなる磁性シートとを一体化させることでアンテナ装置を形成し、アンテナ回路と金属(筐体)との間に磁性シートが介在するようにアンテナ装置を筐体の内部に配設するものが一般的である。
このようなフレキシブルプリント配線板を示す従来技術として、例えば下記特許文献1がある。
また近年、13.56MHz帯を中心とする電磁波にて無線通信を行うICタグ機能を持つ携帯電話機等の実用化が始まっている。このような携帯電話機等の電子機器の分野においては、電子機器の小型化、薄型化の進展が著しく、フレキシブルプリント配線板の小型化の実現が重要な開発課題となっている。
従って良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板とすることができる。
また前記磁性体層を内包する接着剤層と、該接着剤層内における前記磁性体層の周辺に配置される絶縁層とを備えることから、フレキシブルプリント配線板の製造工程において、磁性体層の周辺(近傍)部分の配線板の総厚みが他の部分の総厚みよりも薄くなることを効果的に防止することができる。
従って良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板を製造することができる。
また本発明のフレキシブルプリント配線板の製造方法によれば、良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板を製造することができる。
このフレキシブルプリント配線板10は、図2(b)に示すように、第1の配線板11と、第2の配線板12と、接着剤層13と、磁性体層14と、めっき層15とから構成される。
樹脂フィルムとしては、柔軟性に優れた樹脂材料からなるものが使用される。例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム等、フレキシブルプリント配線板の基材を形成する樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
また特に、柔軟性に加えて高い耐熱性をも有しているものが望ましい。例えばポリアミド系の樹脂フィルムや、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのポリイミド系の樹脂フィルムや、ポリエチレンナフタレートを好適に用いることができる。
また耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等、フレキシブルプリント配線板を形成する耐熱性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
なお基材層11aの厚みは、8μm〜50μm程度、より好ましくは12.5μm〜25μmとすることが望ましい。8μm未満だと絶縁性が維持できなくなるからであり、50μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
本実施形態においては、図1、図2(a)に示すように、後述するコイル状配線回路K1を形成する領域であるコイル状配線回路形成領域Kにおいては、ロの字状に形成される磁性体層14の4辺のそれぞれと対向する領域に、平面視において磁性体層14を斜めに横切る5本の配線11bを並列配置させる構成としてある。より具体的には、平面視において磁性体層14よりも外側に始点を有し、磁性体層14を幅方向(短手方向)に斜めに横切り、磁性体層14の幅を超えて終点を有する配線11bを磁性体層14の4辺のそれぞれと対向する領域に5本並列配置させる構成としてある。
また図示していないが、各種電子部品を実装する領域である電子部品実装領域Dにおいても電子部品(図示しない)と電気接続させる配線や電極端子等を形成してある。
なお図2(a)は、説明の便宜上、絶縁層11c、絶縁層12cを省略して示す図である。また本来破線で示すべき配線12bや磁性体層14を実線で示す図である。
なお本実施形態においては、導電性金属箔として銅(Cu)を用いる構成としてある。勿論、銅(Cu)に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板の配線等を形成する導電性金属箔として通常用いられるものを用いることができる。
また配線11bの厚みは、8μm〜70μm程度、より好ましくは18μm〜40μmとすることが望ましい。8μm未満だと電流容量を確保できなくなり、70μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
本実施形態においては、詳しくは図示していないが、絶縁性接着剤付きの絶縁性樹脂フィルムで絶縁層11cを形成する構成としてある。
なお絶縁性接着剤としては、エポキシ系接着剤等、フレキシブルプリント配線板の絶縁層を形成する絶縁性接着剤として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
また絶縁性樹脂フィルムとしては、ポリイミドフィルム等、フレキシブルプリント配線板の絶縁層を形成する絶縁性樹脂フィルムとして通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。また必ずしも絶縁性樹脂フィルムを用いる構成に限るものではなく、フレキシブルプリント配線板の絶縁層を形成するものとして通常用いられるものであれば、その性状は如何なる構成であってもよい。
なお基材層12a、配線12b、絶縁層12cは、既述した第1の配線板11を構成する基材層11a、配線11b、絶縁層11cと同一部材、同一形成方法で形成されるものであることから、以下において詳細な説明は省略するものとし、配線板11と異なる部分のみを説明することとする。
更に本実施形態においては図1、図2(a)に示すように、平面視において隣接する配線12bの端部が、既述した配線11bでたすき掛けされるように6本の配線12bを並列配置させる構成としてある。より具体的には図1に示すように、フレキシブルプリント配線板10を形成した状態において、ロの字状に形成される磁性体層14の4辺のそれぞれに、平面視においてアルファベットのZの文字が連続して5つ形成されるように配線11b及び配線12bを形成する構成としてある。
また図1に示すように本実施形態においては、第2の配線板12に、磁性体層14の隣接する2辺に配置される1対の配線12bを相互に連結するための渡り線Wとなる配線12bを設ける構成としてある。
本実施形態においては図2(b)に示すように、接着剤層13を介して、第1の配線板11と第2の配線板12とをそれぞれの基材層11a、基材層12aの側で接着させる構成としてある。
また本実施形態においては、接着剤層13をシート状の接着剤(いわゆるボンディングシート)で形成する構成としてある。
なお接着剤層13を形成する接着剤としては、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤等、配線板を接着させる接着剤として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
また接着剤層13の厚みは、35μm〜120μm程度、より好ましくは50μm〜120μmとすることが望ましい。35μm未満だと磁性体層14を内在させることができなくなり、120μmを超えるとフレキシブル性が失われるからである。
本実施形態においては、磁性粉末と結合剤とを主要構成材料とする磁性塗料を塗布、焼成することで形成される磁性体シートで磁性体層14を形成する構成としてある。
また図1に示すように、平面視においてロの字状に閉環した磁性体層14とする構成としてある。
また本実施形態においては図2に示すように、接着剤層13に磁性体シートからなる磁性体層14を内在させる(埋め込む)構成としてある。
なお磁性粉末としては、磁性ステンレス、センダスト、パーマロイ、ケイ素銅、フェライト等、磁性シートを構成する磁性材料として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。が、透磁率の高いものを用いることが望ましい。
また磁性体層14の厚みは、接着剤層13の厚みより薄いものであることが必要である。より具体的には、30μm〜100μm程度、より好ましくは50μm〜100μmとすることが望ましい。30μm未満とすると良好な磁束特性が得られなくなるからであり、100μmをこえると接着剤層13に磁性体層14を内在させることができないからである。
本実施形態においては図1、図2(b)に示すように、配線11b及び配線12bの端部で且つ配線11bと配線12bとが厚み方向において重なる位置に形成されているスルーホールTの内面及び開口部の周縁部に無電解めっき等の公知の形成方法を用いてめっき層15を設ける構成としてある。
これによって図1、図2に示すように、磁性体層14の表裏に設ける複数の配線11b、配線12bが、磁性体層14をコイル状に巻回するように電気接続されている。
つまり図1、図2に示すように、磁性体層14の表裏に設ける複数の配線11b、12bを用いてアンテナ回路たるコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)を形成してある。
また磁性体層14をコイル状に巻回してなるコイル状配線回路K1とすることで、アンテナ回路を形成したフレキシブルプリント配線板に磁性体層たる磁性体シートを接着させることでアンテナ装置を形成する場合に比べて、少ないターン数で高効率な電気特性を実現することができる。よって磁性体層14を小型化した場合であっても高効率な電気特性を実現することができる。よってフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1の小型化を実現することができる。従って良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1とすることができる。またアンテナ装置1を内蔵する電子機器(図示しない)の小型化を実現することができる。
またスルーホールTを形成すると共に、スルーホールTの内周及び開口部の周縁にめっき層15を形成することでコイル状配線回路K1を形成する構成とすることで、コイル状配線回路K1の形成を容易なものとすることができる。よって製造効率の良いフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1とすることができる。
また接着剤層13内に磁性体層14を埋め込むと共に、第1の配線板11と第2の配線板12とをそれぞれの基材層11a、基材層12aの側で接着剤層13を介して接着させる構成とすることで、コイル状配線回路K1と磁性体層14との絶縁を良好に確保することができる。よってコイル状配線回路K1と磁性体層14との間において良好な絶縁性を維持することができるフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1とすることができる。
このような構成においては、図23(b)に示すように、電源流が磁性体層8の片側に偏在することで、磁束が磁性体層8を透過し難い構造となる。よって磁性体層8の透磁率が十分活かされず、アンテナ回路を構成する配線6bのインダクタンスが低く抑えられてしまうことで、良好な電気特性を実現することができないという問題があった。
なお従来のアンテナ装置9において、フレキシブルプリント配線板6を構成する基材層6a、配線6b、絶縁層(図示しない)や、接着剤層7、磁性体層8は、既述した本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置1におけるフレキシブルプリント配線板10、接着剤層13、磁性体層14と同一部材で形成されるものであることから、詳細な説明は省略するものとする。
まず図5(a)を参照して、配線板配置工程Eにより、複数の配線11bを備える第1の配線板11と複数の配線12bを備える第2の配線板12とを磁性材料を含有してなる磁性体層14の表裏に配置する。より具体的には、図4、図5(a)に簡略化して示すように、1対(2つ)の接着剤層13の間に磁性体層14を介在させた状態で、第1の配線板11と第2の配線板12とを、基材層11aと基材層12aとが接着剤層13と対向するように配置する。なお、第1の配線板11及び第2の配線板12にそれぞれ設ける配線11b、配線12bは、公知の形成方法(例えばアディティブ法等)を用いて基材層11a上、基材層12a上にそれぞれ形成することができる。
その後、図5(b)を参照して、配線板接着工程Fにより、第1の配線板11と第2の配線板12とを磁性体層14の表裏にそれぞれ接着させる。より具体的には、図5(a)、図5(b)に示すように、配線板配置工程Eにおいて所定位置に配置された第1の配線板11と第2の配線板12とを接着剤層13を介して図示しない圧着冶具を用いて圧着させる。これにより磁性体層14が接着剤層13内に埋め込まれた状態で第1の配線板11と第2の配線板12とが磁性体層14の表裏にそれぞれ接着される。
その後、図6(a)を参照して、配線接続工程Gにより、配線11bから配線12bまでを貫通してなるスルーホールTを所定位置にドリル加工等の公知の形成方法を用いて形成する。より具体的には、図1、図2(b)に示すように、配線11b及び配線12bの端部で且つ配線11bと配線12bとが厚み方向において重なる位置にスルーホールTを形成する。
その後、図6(b)を参照して、配線接続工程Gにより、スルーホールTの内周及び開口部の周縁部に無電解めっきを用いてめっき層15を形成する。これにより、図1、図2に示すように、磁性体層14をコイル状に巻回するように配線11bと配線12bとを電気接続させることができる。つまり図1、図2に示すように、磁性体層14の表裏に設ける複数の配線11b、12bを用いてアンテナ回路たるコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)が形成される。
その後、図6(c)を参照して、絶縁層形成工程Hにより、第1の配線板11の表面及び第2の配線板12の表面にそれぞれ絶縁層11c、絶縁層12cを形成する。より具体的には、第1の配線板11の表面及び第2の配線板12の表面に接着剤付きの絶縁性フィルム(いわゆるカバーレイ)を貼り付けることで、絶縁層11c、絶縁層12cを形成する。
以上の工程により、図6(c)に示す本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1が形成される。
また磁性体層14をコイル状に巻回してなるコイル状配線回路K1とすることで、既述したように磁性体層14を小型化した場合であっても高効率な電気特性を実現することができる。よって小型化が可能なフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1を製造することができる。
従って良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1を製造することができる。
またスルーホールTを形成すると共に、スルーホールTの内周及び開口部の周縁にめっき層15を形成することでコイル状配線回路K1を形成する構成とすることで、コイル状配線回路K1の形成を容易なものとすることができる。よって製造効率の良いフレキシブルプリント配線板10の製造方法とすることができる。
また接着剤層13内に磁性体層14を埋め込むと共に、第1の配線板11と第2の配線板12とを、それぞれの基材層11a、基材層12aの側で接着剤層13を介して接着させる構成とすることで、コイル状配線回路K1と磁性体層14との絶縁を良好に確保することができる。よってコイル状配線回路K1と磁性体層14との間において良好な絶縁性を維持することができるフレキシブルプリント配線板10及びアンテナ装置1を製造することができる。
よって既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10と同一部材、同一機能を果たすものには、下一桁の番号及びアルファベットに同一なものを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
また本発明の第2の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板20及びフレキシブルプリント配線板20の製造方法において、既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10及びフレキシブルプリント配線板10の製造方法と同じ構成が奏する効果については、以下において記載を省略するものとし、異なる構成が奏する効果のみを記載するものとする。
このような構成とすることで、フレキシブルプリント配線板20の柔軟性(フレキシブル性)を効果的に向上させることができる。よってアンテナ装置2たるフレキシブルプリント配線板20を電気機器の内部に配設させる際、例えば電子機器の筺体の曲面部分にフレキシブルプリント配線板20を配設させるような場合でも、筺体の形状に追従容易なフレキシブルプリント配線板20及びアンテナ装置2とすることができる。よって電気的及び機械的な接続信頼性の高いフレキシブルプリント配線板20及びアンテナ装置2とすることができる。
なお第1の配線板21及び第2の配線板22にそれぞれ設ける配線21b、配線22bは、公知の形成方法(例えばアディティブ法等)を用いて基材層21a、基材層22aにそれぞれ形成することができる。また本実施形態においては、絶縁性樹脂24aに磁性粉末24bを含有させることで磁性体層24を形成してある。また磁性体層24に設ける貫通孔Lは、例えばドリル加工等の公知の形成方法により形成することができる。
その後、図8(b)を参照して、配線板接着工程Fにより、第1の配線板21と第2の配線板22とを磁性体層24の表裏にそれぞれ接着させる。より具体的には、図8(b)に示すように、配線板配置工程Eにおいて所定位置に配置された第1の配線板21と第2の配線板22とを、接着剤層23を介して図示しない圧着冶具を用いて圧着させる。これにより貫通孔Lの全てが接着剤層23で埋められると共に、第1の配線板21と第2の配線板22とが接着される。つまり磁性体層24が接着剤層23内に埋め込まれた状態で第1の配線板21と第2の配線板22とが、基材層21aと基材層22aとの側で磁性体層24の表裏にそれぞれ接着される。
その後、図9(a)を参照して、配線接続工程Gにより、配線21bから配線22bまでを貫通してなるスルーホールTを所定位置に形成する。より具体的には、配線21b及び配線22bの端部で且つ配線21bと配線22bとが厚み方向において重なる位置(貫通孔Lを設けてある位置)に、貫通孔Lの径よりも小さい径のスルーホールTを形成する。
その後、図9(b)を参照して、配線接続工程Gにより、スルーホールTの内周及び開口部の周縁部に無電解めっきを用いてめっき層25を形成する。これにより、磁性体層24をコイル状に巻回するように配線21bと配線22bとを電気接続させることができる。つまり磁性体層24の表裏に設ける複数の配線21b、22bを用いてアンテナ回路たるコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)が形成される。
その後、図9(c)を参照して、絶縁層形成工程Hにより、第1の配線板21の表面及び第2の配線板22の表面にそれぞれ絶縁層21c、絶縁層22cを形成する。より具体的には、第1の配線板21の表面及び第2の配線板22の表面に接着剤付きの絶縁性フィルム(いわゆるカバーレイ)を貼り付けることで絶縁層21c、絶縁層22cを形成する。
以上の工程により、図9(c)に示す本発明の第2の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板20及びアンテナ装置2が形成される。
また磁性体層24に予め形成してある貫通孔Lを、配線板接着工程Fにおいて接着剤層23で全て埋めた後、配線接続工程Gにおいて貫通孔Lよりも小さい径でスルーホールTを形成する構成とすることで、磁性体層24とめっき層25との絶縁を良好に確保することができる。従って良好な絶縁性を維持することができるフレキシブルプリント配線板20及びアンテナ装置2を製造することができる。
よって既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10と同一部材、同一機能を果たすものには、下一桁の番号及びアルファベットに同一なものを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
また本発明の第3の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板30及びフレキシブルプリント配線板30の製造方法において、既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10及びフレキシブルプリント配線板10の製造方法と同じ構成が奏する効果については、以下において記載を省略するものとし、異なる構成が奏する効果のみを記載するものとする。
また第1の配線板31における外側の配線31bと第2の配線板32における外側の配線32bとをスルーホールTを介して電気接続させることでコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)を形成してある。更に第1の配線板31における内側の配線31bと第2の配線板32における内側の配線32bとをブラインドビアホールBを介して電気接続させることでコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)を形成してある。
つまり本発明の第3の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板30は、コイル状配線回路K1を複数(2つ)備えると共に、複数(2つ)のコイル状配線回路K1を磁性体層34に対して多重に(いわゆる二重螺旋形状となるように)形成してある。
また磁性体層34を小型化した場合であっても一段と高効率な電気特性を実現することができる。よってフレキシブルプリント配線板30及びアンテナ装置3の小型化を一段と実現することができる。従って一段と効率的に良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板30及びアンテナ装置3とすることができる。またアンテナ装置3を内蔵する電子機器(図示しない)の小型化を一段と実現することができる。
その後、図11(b)を参照して、配線板接着工程Fにより、第1の配線板31と第2の配線板32とを磁性体層34の表裏にそれぞれ接着させる。より具体的には、図11(b)に示すように、配線板配置工程Eにおいて所定位置に配置された第1の配線板31と第2の配線板32とを接着剤層33を介して図示しない圧着冶具を用いて圧着させる。これにより磁性体層34が接着剤層33内に埋め込まれた状態で第1の配線板31と第2の配線板32とを磁性体層34の表裏にそれぞれ接着される。
その後、図12(a)を参照して、配線接続工程Gにより、外側の配線31bから外側の配線32bまでを貫通してなるスルーホールTを所定位置に形成する。また内側の配線31bから内側の配線32bまでを貫通してなるブラインドビアホールBを所定位置にレーザー加工等の公知の形成方法を用いて形成する。より具体的には、配線31b及び配線32bの端部で且つ配線31bと配線32bとが厚み方向において重なる位置にスルーホールT及びブラインドビアホールBを形成する。
その後、図12(b)を参照して、配線接続工程Gにより、スルーホールT及びブラインドビアホールBの内周及び開口部の周縁部に無電解めっきを用いてめっき層35を形成する。これにより、磁性体層34をコイル状に巻回するように配線31bと配線32bとを電気接続させることができる。つまり磁性体層34の表裏に設ける複数の配線31b、32bを用いて、磁性体層34を多重に巻回してなる(いわゆる二重螺旋形状となるように巻回してなる)アンテナ回路たる2つのコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)が形成される。
その後、図12(c)を参照して、絶縁層形成工程Hにより、第1の配線板31の表面及び第2の配線板32の表面にそれぞれ絶縁層31c、絶縁層32cを形成する。より具体的には、第1の配線板31の表面及び第2の配線板32の表面に接着剤付きの絶縁性フィルム(いわゆるカバーレイ)を貼り付けることで絶縁層31c、絶縁層32cを形成する。
以上の工程により、図12(c)に示す本発明の第3の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板30及びアンテナ装置3が形成される。
また磁性体層34を小型化した場合であっても一段と高効率な電気特性を実現することができる。よってフレキシブルプリント配線板30及びアンテナ装置3の小型化を一段と実現することができる。従って一段と効率的に良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板30及びアンテナ装置3を製造することができる。
よって既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10と同一部材、同一機能を果たすもの及び製造工程において同一工程を示すものには、下一桁の番号及びアルファベットに同一なものを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。また以下においては、フレキシブルプリント配線板40の製造方法のみを説明するものとする。
その後、図13(b)を参照して、積層板接着工程Nにより、第1の積層板41Sと第2の積層板42Sとを磁性体層44の表裏にそれぞれ接着させる。より具体的には、図13(b)に示すように、積層板配置工程Mにおいて所定位置に配置された第1の積層板41Sと第2の積層板42Sとを接着剤層43を介して図示しない圧着冶具を用いて圧着させる。これにより磁性体層44が接着剤層43内に埋め込まれた状態で第1の積層板41Sと第2の積層板42Sとが磁性体層44の表裏にそれぞれ接着される。
その後、図13(c)を参照して、スルーホール形成工程Pにより、磁性体層44の表裏に接着される2枚の積層板41S、積層板42SにスルーホールTを形成する。より具体的には、磁性体層44の表裏に接着される2枚の積層板41S、積層板42Sおいて導電層41dから導電層42dまでを貫通してなるスルーホールTを所定位置にドリル加工等の公知の形成方法を用いて形成する。
その後、図14(a)を参照して、めっき層形成工程Qにより、スルーホールTの内周及び開口部の周縁部を含む積層板41S、42Sの表面に無電解めっきを用いてめっき層45を形成する。
その後、図14(b)を参照して、配線形成工程Rにより、導電層41d、導電層42d、めっき層45の所定領域を一体的にエッチングすることで、2枚の積層板41S、積層板42Sに複数の配線41b、配線42bを一体的に(同時に)形成する。より具体的には、スルーホールTの内周に形成されるめっき層45を介して2枚の積層板41S、積層板42Sに形成される複数の配線41b、配線42bが磁性体層44をコイル状に巻回するように、複数の配線41b、配線42bを一体的に(同時に)形成する。
これにより磁性体層44をコイル状に巻回するように配線41bと配線42bとをめっき層45を介して電気接続させることができる。つまり磁性体層44の表裏に設ける複数の配線41b、配線42bを用いてアンテナ回路たるコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)が形成される。
その後、図14(c)を参照して、絶縁層形成工程Hにより、第1の配線板41の表面及び第2の配線板42の表面にそれぞれ絶縁層41c、絶縁層42cを形成する。より具体的には、第1の配線板41の表面及び第2の配線板42の表面に接着剤付きの絶縁性フィルム(いわゆるカバーレイ)を貼り付けることで、絶縁層41c、絶縁層42cを形成する。
以上の工程により、図14(c)に示す本発明の第4の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板40及びアンテナ装置4が形成される。
また磁性体層44をコイル状に巻回してなるコイル状配線回路K1とすることで、既述したように磁性体層44を小型化した場合であっても高効率な電気特性を実現することができる。よって小型化が可能なフレキシブルプリント配線板40及びアンテナ装置4を製造することができる。
従って良好な電気特性と小型化とを同時に実現することができるフレキシブルプリント配線板40及びアンテナ装置4を製造することができる。
また接着状態にある2枚の積層板41S、積層板42Sに対して、スルーホールT及びめっき層45を形成した後、積層板41S、積層板42Sを一体的に(同時に)エッチングしてコイル状配線回路K1を形成する構成とすることで、コイル状配線回路K1の形成を容易なものとすることができる。よって製造効率の良いフレキシブルプリント配線板40の製造方法とすることができる。
また接着剤層43内に磁性体層44を埋め込むと共に、第1の積層板41Sと第2の積層板42Sとを、それぞれの基材層41a、基材層42aの側で接着剤層43を介して接着させる構成とすることで、コイル状配線回路K1と磁性体層44との絶縁を良好に確保することができる。よってコイル状配線回路K1と磁性体層44との間において良好な絶縁性を維持することができるフレキシブルプリント配線板40及びアンテナ装置4を製造することができる。
よって既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10と同一部材、同一機能を果たすものには、下一桁の番号及びアルファベットに同一なものを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
また本発明の第5の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板50及びフレキシブルプリント配線板50の製造方法において、既述した本発明の第1の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板10及びフレキシブルプリント配線板10の製造方法と同じ構成が奏する効果については、以下において記載を省略するものとし、異なる構成が奏する効果のみを記載するものとする。
より具体的には図15に示すように、平面視においてロの字状に閉環した磁性体層54の水平方向外側には、磁性体層54の四辺と一定の距離を空けて、磁性体層54を囲むロの字状に閉環した絶縁層56を配置してある。また磁性体層54の水平方向内側には、磁性体層54の四辺と一定の距離を空けて、磁性体層54の内側に絶縁層56を嵌め込むように配置してある。
更に図16に示すように、磁性体層54の内側、外側に配置する絶縁層56の厚みを、それぞれ磁性体層54と同じ厚みとする構成としてある。
なお絶縁層56としては、例えば絶縁材料で形成される絶縁シートを用いることができる。また絶縁材料としては、ポリイミド等、フレキシブルプリント配線板の絶縁層を形成する絶縁性樹脂として通常用いられるものであれば、如何なるものを用いてもよい。
従って磁性体層54の周辺(近傍)部分の総厚みが薄肉になることを効果的に防止できることで、磁性体層54の近傍部分にスルーホールTを確実に設けることができる。言い換えれば、図16に示す磁性体層54の端面54aからスルーホールTまでの長さUを短くすることができる。よって良好な電気特性を備えるコイル状配線回路K1を形成することができ、高精度なアンテナ装置5とすることができる。
なおここで、「磁性体層54の周辺(近傍)部分」とは、図16に示す磁性体層54の端面54aから水平方向に250μm〜1250μm程度の範囲内のことを意味するものである。
また端面54aから絶縁層56までの長さVは、50μm〜900μm程度、より好ましくは100μm〜600μm程度とすることが好ましい。
またこの際、図15に示すように、磁性体層54の周辺(近傍)に絶縁層56を配置する。なお磁性体層54と絶縁層56との位置決めは、図示しない位置決め用の治具を用いて行う。具体的には、磁性体層54、絶縁層56のそれぞれに設けてある位置合わせ用の穴に、治具上のピンを挿通させることで行う。
その後、図17(b)を参照して、配線板接着工程Fにより、第1の配線板51と第2の配線板52とを磁性体層54の表裏にそれぞれ接着させる。より具体的には、図17(a)、図17(b)に示すように、配線板配置工程Eにおいて所定位置に配置された第1の配線板51と第2の配線板52とを接着剤層53を介して図示しない圧着冶具を用いて圧着させる。これにより磁性体層54、絶縁層56が接着剤層53内に埋め込まれた状態(内包された状態)で第1の配線板51と第2の配線板52とが磁性体層54の表裏にそれぞれ接着される。
その後、図18(a)を参照して、配線接続工程Gにより、配線51bから配線52bまでを貫通してなるスルーホールTを所定位置にドリル加工等の公知の形成方法を用いて形成する。より具体的には、図18(a)に示すように、配線51b、絶縁層56、配線52bが厚み方向において重なる位置にスルーホールTを形成する。
その後、図18(b)を参照して、配線接続工程Gにより、スルーホールTの内周及び開口部の周縁部に無電解めっきを用いてめっき層55を形成する。これにより、磁性体層54をコイル状に巻回するように配線51bと配線52bとを電気接続させることができる。つまり、磁性体層54の表裏に設ける複数の配線51b、52bを用いてアンテナ回路たるコイル状配線回路K1(いわゆるトロイダルコイル)が形成される。
その後、図18(c)を参照して、絶縁層形成工程Hにより、第1の配線板51の表面及び第2の配線板52の表面にそれぞれ絶縁層51c、絶縁層52cを形成する。より具体的には、第1の配線板51の表面及び第2の配線板52の表面に接着剤付きの絶縁性フィルム(いわゆるカバーレイ)を貼り付けることで、絶縁層51c、絶縁層52cを形成する。
以上の工程により、図18(c)に示す本発明の第5の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板50及びアンテナ装置5が形成される。
従って磁性体層54の周辺(近傍)部分の総厚みが薄肉になることを効果的に防止できることで、磁性体層54の周辺(近傍)部分にスルーホールTを確実に設けることができる。よって良好な電気特性を備えるコイル状配線回路K1を形成することができ、高精度なアンテナ装置5とすることができる。
よって既述した本発明の第5の実施形態に係るフレキシブルプリント配線板50と同一部材、同一機能を果たすものには、同一番号、同一アルファベットを付し、以下の詳細な説明は省略するものとする。
より具体的には、磁性体層54の外側に配置する絶縁層56bの厚みXを、磁性体層54の内側に配置する絶縁層56aの厚みYよりも厚くする構成としてある。
なお磁性体層54の外側に配置する絶縁層56(b)の厚みXと、磁性体層54の内側に配置する絶縁層56(a)の厚みYとの差は、スルーホールTの形成効率を考慮すれば、20μm以内であることが好ましく、より好適には10μm以内であることが好ましい。
より具体的には、マスクを用いてペースト状の磁性材料をベース絶縁層57の所定位置に印刷し、焼成することで磁性体層54を形成してある。また、ベース絶縁層57の所定位置(磁性体層54の周辺)に絶縁層56(絶縁シート)を設けてある。
なおベース絶縁層57としては、フレキシブルプリント配線板を形成する絶縁性樹脂として通常用いられるものであれば如何なるものを用いてもよいが、絶縁層56と同じものを用いることが好ましい。
なおこのような本発明の第5の実施形態及びその変形例に係るフレキシブルプリント配線板50のように、磁性体層54の周辺(近傍)に絶縁層56を配置する構成は、既述した本発明の第2、第3、第4の各実施形態においても当然に採用することができる。
またフレキシブルプリント配線板を内蔵する電子機器も携帯電話機に限るものではなく、適宜変更可能である。例えばPDA、小型PC、その他の電子機器、ICカード、タグ等のRFIDシステムに用いることができる。
また磁性体層の形状や数、コイル状配線回路K1(配線11b、配線12b)の形状や数も本実施形態のものに限るものではなく、適宜変更可能である。例えば磁性体層の形状を正方形、円形、三角形、渦巻き形状(図21(a)に示すいわゆるループ形状)とする構成としてもよいし、図21(b)に示す同心円上に磁性体層を複数配置するような構成としてもよい。特に、渦巻き形状や同心円上に磁性体層を複数配置する構成とすることで、磁性体層の渦損を減少させることができ、インダクタンスとQ値とを効果的に向上させることができる。よって高効率なアンテナ装置とすることができる。また磁性体層は必ずしも閉じた形状に限るものではなく、一部が開口した形状とする構成であってもよい。例えば、図22(a)に示すC字形状や、図22(b)に示すE字形状とすることができる。が、磁性体層は閉じた形状であることが望ましい。
また接着剤層に放熱フィラーを含有させるような構成としてもよい。このような構成とすることで、放熱性の良好なフレキシブルプリント配線板及びアンテナ装置とすることができる。
2 アンテナ装置
3 アンテナ装置
5 アンテナ装置
6 フレキシブルプリント配線板
6a 基材層
6b 配線
7 接着剤層
8 磁性体層
9 アンテナ装置
10 フレキシブルプリント配線板
11 第1の配線板
11a 基材層
11b 配線
11c 絶縁層
12 第2の配線板
12a 基材層
12b 配線
12c 絶縁層
13 接着剤層
14 磁性体層
15 めっき層
20 フレキシブルプリント配線板
21 第1の配線板
21a 基材層
21b 配線
21c 絶縁層
22 第2の配線板
22a 基材層
22b 配線
22c 絶縁層
23 接着剤層
24 磁性体層
24a 絶縁性樹脂
24b 磁性粉末
25 めっき層
30 フレキシブルプリント配線板
31 第1の配線板
31a 基材層
31b 配線
31c 絶縁層
32 第2の配線板
32a 基材層
32b 配線
32c 絶縁層
33 接着剤層
34 磁性体層
35 めっき層
40 フレキシブルプリント配線板
41 第1の配線板
41a 基材層
41b 配線
41c 絶縁層
41d 導電層
41S 第1の積層板
42 第2の配線板
42a 基材層
42b 配線
42c 絶縁層
42d 導電層
42S 第2の積層板
43 接着剤層
44 磁性体層
45 めっき層
50 フレキシブルプリント配線板
51 第1の配線板
51a 基材層
51b 配線
51c 絶縁層
52 第2の配線板
52a 基材層
52b 配線
52c 絶縁層
53 接着剤層
54 磁性体層
54a 端面
55 めっき層
56 絶縁層
56a 絶縁層
56b 絶縁層
57 ベース絶縁層
B ブラインドビアホール
D 電子部品実装領域
E 配線板配置工程
F 配線板接着工程
G 配線接続工程
H 絶縁層形成工程
K コイル状配線回路形成領域
K1 コイル状配線回路
L 貫通孔
M 積層板配置工程
N 積層板接着工程
P スルーホール形成工程
Q めっき層形成工程
R の配線形成工程
T スルーホール
U 長さ
V 長さ
W 渡り線
X 厚み
Y 厚み
Claims (7)
- 磁性材料を含有してなる磁性体層と、該磁性体層の表裏に設ける複数の配線とを少なくとも備えてなるフレキシブルプリント配線板であって、前記磁性体層の表裏に設ける複数の配線は、前記磁性体層をコイル状に巻回するように表裏の配線が電気接続されており、これによって前記磁性体層の表裏に設ける複数の配線をコイル状配線回路として構成してあると共に、前記磁性体層を内包する接着剤層と、該接着剤層内における前記磁性体層の周辺に配置される絶縁層とを更に備えることを特徴とするフレキシブルプリント配線板。
- 前記磁性体層の表裏に設ける複数の配線は、スルーホールを介して電気接続されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記磁性体層の表裏に設ける複数の配線は、ブラインドビアホールを介して電気接続されていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 前記コイル状配線回路を複数備えると共に、該複数のコイル状配線回路を前記磁性体層に対して多重に形成してあることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のフレキシブルプリント配線板。
- 複数の配線を備える第1の配線板と複数の配線を備える第2の配線板とを磁性材料を含有してなる磁性体層の表裏にそれぞれ接着させる配線板接着工程と、前記第1の配線板に備える配線と前記第2の配線板に備える配線とを電気接続させる配線接続工程とを少なくとも備えると共に、前記配線板接着工程においては、前記磁性体層の周辺に絶縁層を配置し、接着剤層を介して、前記磁性体層と前記絶縁層とが前記接着剤層に内包されるように前記第1の配線板と前記第2の配線板とを圧着し、前記配線接続工程においては、前記第1の配線板に備える複数の配線と前記第2の配線板に備える複数の配線とが前記磁性体層をコイル状に巻回するように相互の配線を電気接続させてコイル状配線回路を形成することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 前記配線接続工程において、前記コイル状配線回路を前記磁性体層に対して多重に形成することを特徴とする請求項5に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。
- 絶縁性樹脂からなる基材層の片面に導電層を備える2枚の積層板を、前記基材層の側で磁性材料を含有してなる磁性体層の表裏にそれぞれ接着させる積層板接着工程と、前記磁性体層の表裏に接着される2枚の前記積層板にスルーホールを形成するスルーホール形成工程と、前記スルーホールの内周及び前記2枚の積層板の表面にめっき層を形成するめっき層形成工程と、前記導電層及び前記めっき層の所定領域をエッチングすることで、前記2枚の積層板に複数の配線を形成する配線形成工程とを備えると共に、前記積層板接着工程においては、前記磁性体層の周辺に絶縁層を配置し、接着剤層を介して、前記磁性体層と前記絶縁層とが前記接着剤層に内包されるように前記2枚の積層板を圧着し、前記配線形成工程においては、前記スルーホールの内周に形成される前記めっき層を介して前記2枚の積層板に形成される複数の配線が前記磁性体層をコイル状に巻回するように、複数の配線をコイル状配線回路として形成することを特徴とするフレキシブルプリント配線板の製造方法。
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