JP6254040B2 - 伸縮アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、電動機の回転運動を出力ロッドの往復直線運動に変換する送りねじ機構を備える伸縮アクチュエータに関する。
従来技術として、例えば、特許文献1には、ホイールガイド部材の長さを調節するために、モータの回転運動をプッシュロッド(出力軸)の往復直線運動に変換するボールねじ機構が開示されている。
このボールねじ機構は、プッシュロッドと一体に同軸に形成されるボールねじ軸と、ボールねじ軸に外嵌されるねじ付ナットと、ボールねじ軸とねじ付ナットとの間で転動する複数のボールとから構成されている。
特表2012−511465号公報
ところで、特許文献1に開示された構造では、ボールねじ機構が用いられているが、製造コストを削減するために、ボールねじ軸に代替して、例えば、台形ねじ等の送りねじ機構に置き換える必要がある。
送りねじ機構を用いた場合、例えば、送りねじ軸と送りナットとの摺動部位における発熱等に起因して、送りねじ軸と送りナットとの間に介在するグリスの性状が劣化するおそれがある。
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、グリスの性状の劣化を回避することが可能な伸縮アクチュエータを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、ねじ部を有する送りねじ軸と前記ねじ部に螺合する送りナットとからなり、電動機の回転運動を往復直線運動に変換する送りねじ機構と、前記送りねじ機構によって変位する出力ロッドとを備える伸縮アクチュエータにおいて、前記ねじ部は、山部と谷部とから構成される雄ねじを有し、前記送りねじ軸は、前記送りねじ軸の軸方向に沿った中間部に形成され、前記山部が形成されていない溝部と、前記溝部を挟んだ両側で該溝部に最も近接する前記山部と前記溝部との間に位置し、前記送りナットに形成される雌ねじと非接触で略テーパ状に形成されるテーパ部と、を有し、前記溝部の底面の深さ(D1)は、前記谷部の深さ(D2)と同じ、又は、前記谷部の深さ(D2)よりも深く形成され(D1≧D2)、前記溝部には、グリスが充填されることを特徴とする。
本発明によれば、グリスが充填される溝部と、送りねじ軸と送りナット部とのねじ同士が噛み合う摺動部位である発熱源との間にテーパ部が介在することにより、溝部を発熱源から離間する位置(遠ざかる位置)に配置することができる。この結果、本発明では、グリスの性状の劣化を好適に回避することができる。
また、本発明によれば、溝部を間に挟んだ両端側が、送りナットのねじ面によって常時閉塞されている。このため、本発明では、送りねじ軸に対する送りナットの軸方向の移動範囲(最大移動範囲)におけるグリスの排出量を抑制し、良好な潤滑状態を長期間にわたって維持することができる。
さらに、本発明によれば、グリス自体の自重、送りねじ軸の回転運動による遠心力、及び、外部から送りねじ軸に伝達される振動によって、溝部内に充填されたグリスが、送りナット側のねじ面に付着し易くなる。このため、余分なグリスは、溝部内に再度回収され、簡素な構造で適量のグリスを、送りねじ軸と送りナットとの間に供給することができる。
さらにまた、本発明によれば、送りねじ軸と送りナットとの摺動部位を良好な潤滑状態に保持することで、静摩擦係数と動摩擦係数との差を小さくすることができる。この結果、本発明では、スティックスリップ現象の発生を抑制すると共に、異音の発生を低減することができる。
さらにまた、本発明によれば、安定して低い摩擦係数が得られるため、送りねじ軸と送りナットとの摺動部位における発熱量を抑制することができる。このため、本発明では、送りねじ軸と送りナットとの摺動部位の温度上昇を抑制し、安定した潤滑状態が得られると共に、ねじ効率の安定化を達成することができる。これにより、本発明では、電動機における消費電力を低減させ、電動機を小型化することができることから、製造コストを低減することができる。
また、本発明は、前記伸縮アクチュエータは、車両のサスペンション装置を構成するアームに搭載されるアクチュエータであり、前記溝部は、前記送りナットが一側へ最大に移動した状態、及び、前記一側の反対側の他側へ最大に移動した状態のいずれの状態であっても、前記送りナットによって被覆された位置にあり、前記送りナットの移動量(S)は、前記送りナットの軸方向の全長(L)よりも小さく設定される(S<L)ことを特徴とする。
本発明によれば、送りナットの移動量(S)が、送りナットの軸方向の全長(L)よりも小さく設定されているため(S<L)、送りナットの移動量が一側及び他側で最大の場合であっても、溝部が送りナット内に位置して送りナットによって被覆された状態にある。これにより、溝部が外部に露呈することを好適に回避することができる。
車両のサスペンション装置を構成するアームに搭載されるアクチュエータには、例えば、引っ張り荷重、圧縮荷重、捩じり荷重等の種々の荷重が付与される。本発明では、送りナットの最大移動量の範囲内において、溝部が送りナットによって常時被覆された状態にあり、圧縮・引っ張りの軸方向荷重や曲げ荷重に対して、送りナットが送りねじ軸の強度的負担を担っている。また、捩じり荷重に対しては、摩擦係数が安定するため、従来技術と比較して摩擦トルクの入力が抑制されて応力を低減することができる。この結果、本発明では、サスペンション装置のアームに搭載されるアクチュエータに対して好適に適用することが可能となる。
本発明では、グリスの性状の劣化を回避することが可能な伸縮アクチュエータを得ることができる。
本発明の実施形態に係るトーコントロールアクチュエータが組み込まれたリヤサスペンション装置の斜視図である。 図1の矢印A方向からみた矢視図である。 本発明の実施形態に係るトーコントロールアクチュエータの軸線方向に沿った縦断面図である。 図3に示す送りねじ機構の一部拡大断面図である。 トーコントロールアクチュエータを構成する遊星歯車機構の分解斜視図である。 図3のVI−VI線に沿った拡大縦断面図である。 (a)は、キャリア側から見た弾性カップリングの拡大正面図、(b)は、(a)のVIIB−VIIB線に沿った拡大断面図、(c)は、(a)のVIIC−VIIC線に沿った拡大断面図である。 雌ねじ部材の移動量と全長との関係を示す説明図である。 グリス保持溝内に保持されたグリスが外部への流出が阻止される状態を示す説明図である。 (a)〜(d)は、雄ねじ部材の製造工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、送りねじ機構の組立工程を示す断面図である。 ねじの摺動部位とグリス保持溝との位置関係を示す説明図である。 グリス保持溝内に充填されたグリスの拡散状態を示す説明図である。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るトーコントロールアクチュエータが組み込まれたリヤサスペンション装置の斜視図、図2は、図1の矢印A方向からみた矢視図である。なお、各図中に矢印で示される、「前後」は、車両の前後方向を示し、「上下」は、車両の上下方向(鉛直方向)を示し、「左右」は、左右方向(車幅方向)を示している。
図1及び図2に示されるリヤサスペンション装置10は、ダブルウィッシュボーン式からなり、図示しない四輪操舵車両の左後輪に配置されている。このリヤサスペンション装置10は、後輪Wを回転自在に支持するナックル12と、ナックル12を上下動可能に車体フレームに連結するアッパアーム14及びロアアーム16と、後輪Wのトー角を制御すべくナックル12及び図示しない車体フレームを連結するトーコントロールアクチュエータ(伸縮アクチュエータ)18と、後輪Wの上下動を緩衝する懸架ばね付きダンパ20を含んで構成されている。
アッパアーム14及びロアアーム16の基端は、それぞれゴムブッシュジョイント22a、22bによって図示しない車体フレームに連結されている。アッパアーム14及びロアアーム16の先端は、それぞれボールジョイント24a、24bを介してナックル12の上部及び下部に連結されている。
トーコントロールアクチュエータ18の基端は、ゴムブッシュジョイント26aを介して図示しない車体フレームに連結されている。トーコントロールアクチュエータ18の先端は、ゴムブッシュジョイント26bを介してナックル12の後部に連結されている。
懸架ばね付きダンパ20の上端は、車体(図2に示すサスペンションタワーの上壁28)に固定されている。懸架ばね付きダンパ20の下端は、ゴムブッシュジョイント26cを介してナックル12の上部に連結されている。
トーコントロールアクチュエータ18を伸長方向に駆動すると、ナックル12の後部が車幅方向外側に押されて後輪Wのトー角がトーイン方向に変化する。一方、トーコントロールアクチュエータ18を収縮方向に駆動すると、ナックル12の後部が車幅方向内側に引っ張られて後輪Wのトー角がトーアウト方向に変化する。従って、図示しないステアリングホイールの操作による通常の前輪の操舵に加えて、車速やステアリングホイールの操舵角に応じて後輪Wのトー角を制御することで、車両の直進安定性能や旋回性能を向上させることができる。
次に、図3〜図6に基づいて、トーコントロールアクチュエータ18の構造を以下詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るトーコントロールアクチュエータの軸線方向に沿った縦断面図、図4は、図3に示す送りねじ機構の一部拡大断面図、図5は、トーコントロールアクチュエータを構成する遊星歯車機構の分解斜視図、図6は、図3のVI−VI線に沿った拡大縦断面図、図7(a)は、キャリア側から見た弾性カップリングの拡大正面図、図7(b)は、図7(a)のVIIB−VIIB線に沿った拡大断面図、図7(c)は、図7(a)のVIIC−VIIC線に沿った拡大断面図である。
図3及び図4に示されるように、トーコントロールアクチュエータ18は、車体フレーム側に連結されるゴムブッシュジョイント26aが一体に設けられた第1ハウジング30aと、ナックル12側に連結されるゴムブッシュジョイント26bが一体に設けられた出力ロッド32を伸縮自在に支持する第2ハウジング30bとを備える。第1ハウジング30a及び第2ハウジング30bの対向部は、シール部材34を介してインロー嵌合した状態で、各々の結合フランジ36a、36bを複数のボルト38で締結することにより一体的に結合されている。
第1ハウジング30aの内部の室40aには、駆動源となるブラシ付きのモータ(電動機)42と、減速機として機能する遊星歯車機構44(図5参照)とが収納されている。第2ハウジング30bの内部の室40bには、弾性カップリング46と、台形ねじを用いた送りねじ機構48とが収納されている。これらのモータ42、遊星歯車機構44、弾性カップリング46、及び、送りねじ機構48は、それぞれ、トーコントロールアクチュエータ18の軸線L上に直列に配置されている。
モータ42は、第1ハウジング30a側に固定される環状のステータ50と、ステータ50内で回転可能に支持されるロータ52とを備える。モータ42の外郭は、フランジ54を有するカップ状に形成されたヨーク56と、ヨーク56のフランジ54に突き当てられて固定されるベアリングホルダ58とによって構成されている。ロータ52は、棒状の回転軸(モータ軸)60を有する。回転軸60の一端は、ヨーク56の底部に設けられたボールベアリング62aに回転自在に支持されている。回転軸60の他端は、ベアリングホルダ58に設けられたボールベアリング62bに回転自在に支持されている。
ベアリングホルダ58の内面には、回転軸60の外周面に係止されて回転軸60と一体的に回転するコミュテータ64に摺接するブラシ66が支持されている。ブラシ66から延在してブラシ66と電気的に接続される導線68は、第1ハウジング30aに設けられたグロメット70を介して第1ハウジング30aの外部に引き出されている。
図3及び図5に示されるように、遊星歯車機構44は、第1ハウジング30aの略円筒状の開口部72内に嵌合して固定されるリングギヤ74と、モータ42の回転軸60の先端に直接形成されたサンギヤ76と、リングギヤ74よりも小径で略円板状に形成されるキャリア78と、キャリア78の支持孔102に圧入されて片持ち支持される3本のピニオンピン80と、各ピニオンピン80を介して回転自在に支持され、リングギヤ74及びサンギヤ76に対して同時に噛合する3つのピニオン84とから構成されている。遊星歯車機構44は、入力部材であるサンギヤ76の回転運動を、出力部材であるキャリア78に対して減速して伝達する機能を有する。
遊星歯車機構44の出力部材であるキャリア78は、送りねじ機構48の入力部材である入力フランジ86と弾性カップリング46を介して連結されている。
キャリア78は、略円板状を呈し、弾性カップリング46に対向する円形状の第1端面79と、第1端面79の反対側でピニオン84側に臨む円形状の第2端面81とを有する。キャリア78の第1端面79には、4個の爪部85が周方向に沿って等角度離間して配置されていると共に、軸線L方向に沿って突出している。
図5に示されるように、弾性カップリング46は、例えば、シリコーンゴム等のゴム体や樹脂体等で形成されている。この弾性カップリング46は、単一の環状部46aと、複数の腕部46bとが一体的に構成されている。環状部46aは、リング状からなり、その中心に円形の貫通孔92が形成されている。複数(図5中では8つを例示)の腕部46bは、環状部46aの外周面に所定角度だけ離間して配置され、環状部46aの外周面から半径外方向に放射状に突出するように配置されている。互いに隣接する腕部46b、46bの間には、正面視して略V字状の溝部からなる谷部46cが設けられている。
弾性カップリング46の貫通孔92には、コイルスプリング94が挿通されている。このコイルスプリング94の一端は、キャリア78に当接し、コイルスプリング94の他端は、入力フランジ86に当接している(図3参照)。コイルスプリング94のばね力によってキャリア78と入力フランジ86とが互いに離間する方向に付勢されている。
弾性カップリング46の腕部46bの先端側には、複数の突出部96が設けられている。複数の突出部96は、周方向に略等角度離間して8つ配置されている。8つの突出部96のうち、キャリア78と対向する腕部46bの側面には、隣接する腕部46bの1つおきに4本の突出部96aがそれぞれ突出して配置され、入力フランジ86と対向する腕部46bの側面には、隣接する腕部46bの1つおきに4本の突出部96bがそれぞれ配置されている。
換言すると、弾性カップリング46の腕部46bの先端側には、8つの突出部96のうち、キャリア78側に向かって突出する突出部96aと、入力フランジ86側に向かって突出する突出部96bとが交互に配置されている。キャリア78側に向かって突出する突出部96aは、キャリア78の第1端面79と当接可能に設けられていると共に、入力フランジ86側に向かって突出する突出部96bは、入力フランジ86の対向面98と当接可能に設けられている。
図3に示されるように、入力フランジ86は、略円板状からなり、その外周部の表裏両面を一対のスラストベアリング88a、88bに挟持されることで、回転自在に支持されている。一対のスラストベアリング88a、88bは、第2ハウジング30bの内周面に締結される環状のロックナット90により第2ハウジング30bに保持されている。一対のスラストベアリング88a、88bのうち、一方のスラストベアリング88aは、第2ハウジング30bと入力フランジ86との間のスラスト荷重を支持し、他方のスラストベアリング88bは、ロックナット90と入力フランジ86との間のスラスト荷重を支持する。
図5に示されるように、軸線L方向においてキャリア78と対向する入力フランジ86の対向面98には、4個の爪部100が周方向に沿って等角度離間して配置されていると共に、弾性カップリング46側(キャリア78側)に向かって所定長だけ突出している。なお、キャリア78の第1端面79に設けられる4個の爪部85と、入力フランジ86の対向面98に設けられる4個の爪部100とは、周方向においてその位相が約45度だけずれるように配置されている(図6参照)。
さらに、図7(a)に示されるように、弾性カップリング46の腕部46bの径方向外端部には、キャリア78側と入力フランジ86側とに向かって交互に突出する複数の突出部96が設けられている。この場合、図7(b)、図7(c)に示されるように、複数の突出部96が支点となって腕部46bを弾性変形(撓曲)させる。このとき支点となる突出部96に発生する反力が、入力フランジ86を基準としてキャリア78を軸線L方向に付勢することで、キャリア78の倒れを防止することができる。なお、図6に示されるように、複数の突出部96a、96bは、キャリア78の爪部85と入力フランジ86の爪部100との間に周方向に沿って配置されている。
ピニオンピン80とピニオン84との間には、例えば、すべり軸受けやニードル軸受け等の軸受部材(図示せず)が介装されている。この軸受部材によって回転自在に支持されるピニオン84の厚さは、ピニオンピン80の軸方向の長さよりも大きく設定されている。このため、ピニオン84の端面(外周に形成された歯部と略直交する面)が、キャリア78の第2端面81とリングギヤ74の内径フランジ部74aとの間で挟持されることによって、ピニオン84の取付姿勢を制御することができる。
弾性カップリング46の8つの谷部46cには、キャリア78の4個の爪部85が一つおきに係合すると共に、キャリア78の爪部85と異なる位相で、入力フランジ86の4個の爪部100が一つおきに係合する。すなわち、図6に示されるように、弾性カップリング46の8つの谷部46cには、キャリア78の爪部85と入力フランジ86の爪部100とが周方向に沿って交互に係合する。
従って、キャリア78の回転トルクは、キャリア78の爪部85から、弾性カップリング46の腕部46bと、入力フランジ86の爪部100を介して、入力フランジ86に伝達される。その際、弾性体で構成された弾性カップリング46が、その弾発力によって弾性変形することで、キャリア78及び入力フランジ86間の軸線のズレ(芯ズレ)を吸収すると共に、回転トルクの急変を吸収して円滑な動力伝達を遂行することができる。
図5に示されるように、キャリア保持部材106は、金属板をプレス加工したものであり、図示しないボルトを介してリングギヤ74に締結される。このキャリア保持部材106は、環状の平板からなる本体部106aと、本体部106aの内周を断面L字状に折り曲げたフランジ部106bとを有する。
図3に示されるように、第2ハウジング30bの軸線L方向の中間部の内周面には、第1スライドベアリング108aが固定されている。また、第2ハウジング30bの軸線L方向の端部に螺合するエンド部材110の内周面には、第2スライドベアリング108bが固定されている。この第1スライドベアリング108a及び第2スライドベアリング108bによって、出力ロッド32が軸線L方向に沿って摺動自在に支持されている。
送りねじ機構48は、入力フランジ86の回転運動を出力ロッド32の往復直線運動に変換する機能を有する。図3に示されるように、この送りねじ機構48は、入力フランジ86と一体に形成され外周面に雄ねじが形成された雄ねじ部材(送りねじ軸)112と、雄ねじ部材112の雄ねじと螺合する雌ねじを内周面の一部に有し、中空の出力ロッド32の内周面に嵌合して出力ロッド32に固定される雌ねじ部材(送りナット)114とを備える。
図4に示されるように、雌ねじ部材114は、略円筒体からなり、ロックナット115を介して出力ロッド32の内周面に固定されている。雌ねじ部材114の内周面には、雌ねじ部117aが設けられている。雌ねじ部117aは、山部121と谷部123と有する。
雄ねじ部材112の外周面には、雄ねじ部112aが設けられている。この雄ねじ部112aは、断面略台形状で半径外方向に向かって突出する山部129と、断面略台形状で半径内方向に窪んで形成される谷部131とを有する。
雄ねじ部材112には、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114との間に充填されたグリスGを保持するグリス保持溝200が形成されている。このグリス保持溝200は、溝低である底面202と、底面202を挟んだ両側に対向して形成されるテーパ部204とから構成されている。グリス保持溝200は、雄ねじ部材112の外周面に対し、少なくとも、半周から一周にわたって連続して形成され、又は、雄ねじ部材112の外周面の周方向に沿って1箇所若しくは複数箇所離間して形成されることが好ましい。
また、グリス保持溝200は、雌ねじ部材114の摺動長さ(摺動範囲)Xの中央(中間部)に位置し(後記する図8参照)、雄ねじ部材112の外周の略一周にわたる周面で形成されている。なお、グリス保持溝200は、「山部が形成されていない溝部」として機能するものである。
テーパ部204は、不完全ねじ部129aの頂部とグリス保持溝200の底面202との間に位置し、グリス保持溝200の底面202に向かって溝幅が徐々に狭くなるように形成されている。不完全ねじ部129aは、グリス保持溝200を挟んだ軸方向の両側で該グリス保持溝200に最も近接する山部である。テーパ部204は、雄ねじ部材112の外周面に対し、少なくとも、一周以上形成されることが好ましい。
このテーパ部204と、雌ねじ部材114に形成される雌ねじ部117aの山部121の頂部との間には、クリアランス206が形成されている。このクリアランス206により、雌ねじ部117aの山部121の頂部とテーパ部204とが、非接触状態に形成されている。なお、雄ねじ部材112の山部129において、グリス保持溝200を間に挟んだ両側の山部のみが不完全ねじ部129aとして形成されており、他の山部129は、完全ねじ部として形成されている。不完全ねじ部129aの頂部の高さは、完全ねじ部の頂部の高さよりも低く形成されている。
図4に示されるように、雄ねじ部112aの山部129の頂部からグリス保持溝200の底面202までの深さ(D1)は、雄ねじ部112aの谷部131の深さ(D2)よりも深く形成されている(D1>D2)。なお、本実施形態では、グリス保持溝200の底面202までの深さ(D1)が、雄ねじ部112aの谷部131の深さ(D2)よりも深く形成しているが、これに限定されるものではなく、グリス保持溝200の底面202までの深さ(D1)が、谷部の深さ(D2)と同じであってもよい(D1=D2)。また、グリス保持溝200の底面202までの深さ(D1)は、深い方がグリスGを多量に保持することができるので、強度・耐久性の設計上可能な範囲で深いほうが望ましい。
図8は、雌ねじ部材の移動量と全長との関係を示す説明図である。なお、図8において、雌ねじ部材及び雄ねじ部材を、便宜上、簡略化して描出している。
図8において、実線で示す雌ねじ部材114は、一側へ最大に移動した状態(一側への最大移動量)を示したものであり、二点鎖線で示す雌ねじ部材114は、一側と反対側の他側へ最大に移動した状態(他側への最大移動量)を示している。雌ねじ部材114の移動量Sは、雌ねじ部材114の軸方向に沿った全長Lよりも小さく設定されている(S<L)。
このような関係に設定することで、雌ねじ部材114が一側及び他側へ最大に移動した場合であっても、確実にグリス保持溝200が雌ねじ部材114から外側(外部)に露出することを回避することができる(L≧S+グリス保持溝幅)。
なお、雄ねじ部材112の外周面に形成されるグリス保持溝200の位置は、グリス保持溝200の溝中心が、図8に示されるように、雌ねじ部材114の一側の最大移動量及び他側の最大移動量である摺動範囲Xの中央位置(X/2)であることが好ましい。
図9は、グリス保持溝内に保持されたグリスが外部への流出が阻止される状態を示す説明図である。
図9に示されるように、グリス保持溝200は、該グリス保持溝200を挟む雌ねじ部材114の一組の山部121によって閉塞されている。すなわち、グリス保持溝200内に保持されたグリスGは、クリアランス206を介して、不完全ねじ部129aと、該不完全ねじ部129aに隣接する完全ねじ部129bとの間の谷部131側へ矢印方向に沿って流出しようとする。しかしながら、雌ねじ部材114の山部121と不完全ねじ部129aの頂部から完全ねじ部129b側へ立ち下がる壁面とが当接しているため(図9中の×印参照)、完全ねじ部129b側へのグリスGの流出が抑制される。このため、グリスGは、グリス保持溝200から外側への流出が抑制されている。
この点に関し、従来の送りねじ構造では、組立時にグリスを塗布しても、グリスは摺動区間X(図8参照)の左右外側に押し出されてしまい、組立当初の塗布の状態が長く続くことはない。このため、ねじの摺動面は、境界潤滑領域で接触状態が固定潤滑に近い状態となる。従って、従来の送りねじ構造では、速度の低い領域で摩擦係数が上昇し、動き出したとき(速度の高い領域)の摩擦係数との差が大きくなる。これにより、組立当初は発生しなかったスティックスリップ現象が使用回数の増加に伴って発生し易くなる。これに伴って、従来の送りねじ構造では、断続的な異音が発生し、商品性が悪化したり、また、動力伝達部にはスティックスリップ現象による繰り返し荷重が入力されてしまうので、耐久性を劣化させる。このため、従来の送りねじ構造では、上記の点を見込んで強度設計をしなければならず、システムが大型化する不具合がある。
これに対して、本実施形態では、余分なグリスGは、グリス保持溝200及び不完全ねじ部129aで構成される空間内に概ね留まるので、従来のように、ねじ摺動面からグリスGが途切れてしまうことを抑制することができる。
図3に戻って、出力ロッド32の外周には、環状のストッパ116が装着されている。出力ロッド32が伸長方向に向かって最大位置まで変位したとき、ストッパ116が第2ハウジング30bに固定されたエンド部材110と当接することにより、その変位が規制されてストッパ機能が発揮される。このストッパ116を設けることにより、出力ロッド32が第2ハウジング30bから脱落することを確実に防止することができる。
第2ハウジング30bと出力ロッド32の間には、第2ハウジング30bと出力ロッド32との隙間内に水(水分)や塵埃等が進入することを防止するためにシール機構が設けられている。このシール機構は、伸縮可能な蛇腹部を有するゴム製のブーツ120と、ブーツ120の両端の嵌合部を締結する異径のバンド122a、122bとから構成されている。ブーツ120の一端部は、第2ハウジング30bの端部外周面に形成される環状段部118に嵌合され、ブーツ120の他端部は、出力ロッド32に形成された環状溝119に嵌合するように設けられている。
出力ロッド32が伸長変位すると、第1ハウジング30a及び第2ハウジング30b内の室40a、40bの容積が増加し、これとは反対に出力ロッド32が収縮変位すると、第1ハウジング30a及び第2ハウジング30b内の室40a、40bの容積が減少する。このため、室40a、40b内の圧力が変動してトーコントロールアクチュエータ18の円滑な作動を妨げるおそれがある。しかしながら、本実施形態では、中空の出力ロッド32の内部空間とブーツ120の内部空間とが、出力ロッド32に形成された通気孔124を介して連通しているため、圧力変動がブーツ120の変形により緩和され、トーコントロールアクチュエータ18を円滑に作動させることができる。
第2ハウジング30bには、トーコントロールアクチュエータ18を伸縮制御する際、出力ロッド32のストローク位置(変位量)を検出して図示しない制御装置に検出信号をフィードバックするストロークセンサ126が配設されている。このストロークセンサ126は、出力ロッド32の外周面にボルト128を介して固定される永久磁石130と、永久磁石130の位置を磁気的に検出するコイル等の検出部132が収納されたセンサ本体134とを備える。第2ハウジング30bには、出力ロッド32の変位に伴って永久磁石130との干渉を回避するために、軸線L方向に延在する長溝(開口)136が形成されている。
本実施形態に係るトーコントロールアクチュエータ18が組み付けられたリヤサスペンション装置10は、基本的に以上のように構成されるものであり、次にその動作並びに作用効果について説明する。
図3において、後輪Wのトー角を変更すべく図示しない制御装置から出力される駆動信号に基づいてモータ42を駆動すると、モータ42の回転軸60に形成されたサンギヤ76の回転運動が、遊星歯車機構44(サンギヤ76と同時に噛合するリングギヤ74及びピニオン84)で減速されてキャリア78に出力される。キャリア78の回転運動は、弾性カップリング46を介して入力フランジ86に伝達され、入力フランジ86と一体的に連結された雄ねじ部材112を回転させる。雄ねじ部材112が回転すると、雄ねじ部材112に螺合する雌ねじ部材114が軸線L方向に変位し、雌ねじ部材114に連結された出力ロッド32が第2ハウジング30bから進退動作することで、トーコントロールアクチュエータ18が伸縮して後輪Wのトー角が変更される。
次に、本実施形態で使用される送りねじ機構48の製造方法について説明する。
図10(a)〜(d)は、雄ねじ部材の製造工程を示す断面図である。
図10(a)に示されるように、成形品である雄ねじ部材112の成形素材300は、略円柱体からなり、その中央には、成形後にグリス保持溝200となる断面テーパ状の切り欠き部302が形成されている。この切り欠き部302は、雄ねじ部112aの谷部131の外径(深さ)に略同等であり、最小面積は雄ねじ部112aと同等に設定している。切り欠き部302は、その両側のテーパ面304によって素材外径部306に接続されている。
図10(b)は、成形素材300を転造ダイス308a、308bのキャビティ内にセットした状態を示している。このセット状態から、例えば、上側の転造ダイス308a及び下側の転造ダイス308bを互いに成形素材300に対して押し込むと(加圧すると)、図10(c)のようになる。成形素材300の素材外径部306は、転造ダイス308a、308bの成形凸部に押圧されて、その肉が隣接する成形凸部間の凹部に回り込み、雄ねじ部材112の山部129を形成していく。しかし、切り欠き部302の底部302aとテーパ面304は、成形凸部によって押圧される量が全くないか、素材外径部306から切り欠き部302にかけて徐々に少なくなっていくので、転造ダイス308a、308bの切り欠き部302に充填される量は、その量に応じて少なくなる。
最終的には、図10(d)に示される成形品である雄ねじ部材112が形成される。成形品では、テーパ部204が、頂部からグリス保持溝200の底面202にかけて徐々に山部の幅寸法及び高さ寸法が減少して滑らかな形状となり、不完全ねじ部129aが形成される。
本実施形態では、成形素材300の状態で切り欠き部302の両側にテーパ面304を形成し、この成形素材300に対して転造成形でねじ面を成形すると、成形品のグリス保持溝200の両端の不完全ねじ部129aから完全ねじ部129bに徐々に移行する形状となる。本実施形態では、転造成形を用いることにより、簡素な構造及び製造方法で雄ねじ部材112を容易に製造することができる。
次に、送りねじ機構48の組立順序について説明する。
図11(a)〜(c)は、送りねじ機構の組立工程を示す断面図である。
図11(a)に示されるように、先ず、雄ねじ部材112の軸方向に沿った外周面の全体に所定量のグリスGを塗布すると共に、中央のグリス保持溝200内にグリスGを充填した後、雌ねじ部材114に対して雄ねじ部材112を螺入して組み込む。
続いて、図11(b)に示されるように、完全ねじ部129bでは、グリスGが雌ねじ部材114によって押し出されてしまうが、一側の不完全ねじ部129aからグリス保持溝200にかけて雄ねじ部材112の山部の高さ及び幅が減少していくので、グリスGの押し出しが無く、グリスGがその部位に留まる。図11(c)に示されるように、雌ねじ部材114が、再び、雄ねじ部材112の他側の完全ねじ部129bに移行すると、グリス保持溝200と、グリス保持溝200を挟んで両側のテーパ部204にはグリスGが残存する。この残存するグリスGによってその後の潤滑作用が発揮される。
図12は、ねじの摺動部位とグリス保持溝との位置関係を示す説明図である。
図12に示されるように、本実施形態では、グリスGが充填されるグリス保持溝200と、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114とのねじ同士が噛み合う摺動部位である発熱源との間にテーパ部204が介在することにより、雄ねじ部材112の軸方向においてグリス保持溝200を発熱源から離間する位置(遠ざかる位置)に配置することができる。この結果、本実施形態では、グリスGの性状の劣化を好適に回避することができる。
図9に示されるように、本実施形態では、グリス保持溝200を間に挟んだ両端側が、雌ねじ部材114の山部121のねじ面によって常時閉塞されている。このため、本実施形態では、雄ねじ部材112に対する雌ねじ部材114の軸方向の移動範囲(最大移動範囲)におけるグリスGの排出量を抑制し、良好な潤滑状態を長期間にわたって維持することができる。
図13は、グリス保持溝内に充填されたグリスの拡散状態を示す説明図である。
図13に示されるように、本実施形態では、グリスG自体の自重、雄ねじ部材112の回転運動による遠心力、及び、外部から雄ねじ部材112に伝達される振動によって、グリス保持溝200内に充填されたグリスGが、雌ねじ部材114側のねじ面(谷部123)に付着し易くなる。このため、余分なグリスGは、グリス保持溝200内に再度回収され、簡素な構造で適量のグリスGを、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114との間に供給することができる。なお、本実施形態では、グリス保持溝200内に充填される潤滑材としてグリスのような半固体潤滑剤に限定され、液体潤滑剤を用いることは、好ましくない。
さらにまた、本実施形態では、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114との摺動部位がグリスGによって良好な潤滑状態に保持されることで、静摩擦係数と動摩擦係数との差を小さくすることができる。この結果、本実施形態では、スティックスリップ現象の発生を抑制することにより、スティックスリップ現象による異音の発生を低減することができる。
さらにまた、本実施形態では、安定して低い摩擦係数が得られるため、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114との摺動部位における発熱量を抑制することができる。このため、本実施形態では、雄ねじ部材112と雌ねじ部材114との摺動部位の温度上昇を抑制し、安定した潤滑状態が得られると共に、ねじ効率の安定化を達成することができる。これにより、本実施形態では、モータ42における消費電力を低減させ、モータ42を小型化することができることから、製造コストを低減することができる。
さらにまた、本実施形態では、雌ねじ部材114の移動量(S)が、雌ねじ部材114の軸方向の全長(L)よりも小さく設定されているため(S<L)、雌ねじ部材114の移動量が最大の場合であっても、グリス保持溝200が雌ねじ部材114内に位置して雌ねじ部材114によって被覆された状態にある。これにより、グリス保持溝200が外部に露呈することを好適に回避することができる。
さらにまた、リヤサスペンション装置10に組み込まれるトーコントロールアクチュエータ18には、例えば、引っ張り荷重、圧縮荷重、捩じり荷重等の種々の荷重が付与される。本実施形態では、雌ねじ部材114の最大移動量(X)の範囲内において、グリス保持溝200が雌ねじ部材114によって常時被覆された状態にあり、圧縮・引っ張りの軸方向荷重や曲げ荷重に対して、雌ねじ部材114が雄ねじ部材112の強度的負担を担っている。換言すると、雄ねじ部材112は、圧縮・引っ張りの軸方向荷重や曲げ荷重に対し、雌ねじ部材114によって補強されている。
また、捩じり荷重に対しては、摩擦係数が安定するため、従来技術と比較して摩擦トルクの入力が抑制されて応力を低減することができる。この結果、本実施形態では、リヤサスペンション装置10に組み込まれるトーコントロールアクチュエータ18に対して好適に適用することが可能となる。
なお、本実施形態では、車両のリヤサスペンション装置10に組み込まれるトーコントロールアクチュエータ18に基づいて説明しているが、これに限定されるものではなく、出力部材を往復動作させる他の伸縮アクチュエータにも適用することができる。
18 トーコントロールアクチュエータ(伸縮アクチュエータ)
32 出力ロッド
42 モータ(電動機)
48 送りねじ機構
112 雄ねじ部材(送りねじ軸)
112a 雄ねじ部(ねじ部)
114 雌ねじ部材(送りナット)
117a 雌ねじ部(雌ねじ)
129 山部
131 谷部
200 グリス保持溝(溝部)
202 底面
204 テーパ部
G グリス
S 移動量
L 全長
D1 グリス保持溝の底面の深さ
D2 谷部の深さ

Claims (2)

  1. ねじ部を有する送りねじ軸と前記ねじ部に螺合する送りナットとからなり、電動機の回転運動を往復直線運動に変換する送りねじ機構と、前記送りねじ機構によって変位する出力ロッドとを備える伸縮アクチュエータにおいて、
    前記ねじ部は、山部と谷部とから構成される雄ねじを有し、
    前記送りねじ軸は、
    前記送りねじ軸の軸方向に沿った中間部に形成され、前記山部が形成されていない溝部と、
    前記溝部を挟んだ両側で該溝部に最も近接する前記山部と前記溝部との間に位置し、前記送りナットに形成される雌ねじと非接触で略テーパ状に形成されるテーパ部と、
    を有し、
    前記溝部の底面の深さ(D1)は、前記谷部の深さ(D2)と同じ、又は、前記谷部の深さ(D2)よりも深く形成され(D1≧D2)、
    前記溝部には、グリスが充填されることを特徴とする伸縮アクチュエータ。
  2. 請求項1記載の伸縮アクチュエータにおいて、
    前記伸縮アクチュエータは、車両のサスペンション装置を構成するアームに搭載されるアクチュエータであり、
    前記溝部は、前記送りナットが一側へ最大に移動した状態、及び、前記一側と反対側の他側へ最大に移動した状態のいずれの状態であっても、前記送りナットによって被覆された位置にあり、
    前記送りナットの移動量(S)は、前記送りナットの軸方向の全長(L)よりも小さく設定される(S<L)ことを特徴とする伸縮アクチュエータ。
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