JP6247115B2 - スピニングリール - Google Patents

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Description

本発明は、スピニングリール、特に、釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールに関する。
スピニングリール、特に、ロータ制動型のスピニングリールは、細い糸で魚とのやり取りをする際の糸ヨレを防止するために用いられる。ロータ制動型のスピニングリールでは、魚によって釣り糸が引っ張られると、スプールではなく、ロータを制動する。ロータには、ピニオンギアを介してハンドルの回転が伝達される。ロータ制動型のスピニングリールでは、ロータが糸繰り出し方向に逆転すると、ハンドルが糸繰り出し方向に回転する。釣りを行っているときにハンドルが逆転するとアンバランスなハンドルの回転によってリールが振動することがある。ロータの逆転によってハンドルが逆転するのを防止する技術が従来から知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1のスピニングリールは、ピニオンギアとロータとを係合及び離脱させる係脱手段を有する。係脱手段は、摩擦によって動力を伝達する。係脱手段は、操作部材によって係脱操作される。
特許文献2のスピニングリールは、駆動軸の逆転を禁止する逆転防止機構と、ロータの糸繰り出し方向の回転時及びハンドルの糸繰り出し方向の逆転時に、駆動ギアと駆動軸との連結を解除する連結解除機構と、を備える。これによって、ロータが糸繰り出し方向に回転すると、ロータの回転がハンドルに伝達されない。また、ハンドルの逆転がロータに伝達されない
特許第3585318号公報 実公昭59−15890号公報
特許文献1に記載された従来のスピニングリールでは、操作部材によって係脱手段を係合状態にしないと、ハンドルの回転をロータに伝達できない。このため、操作部材を係合状態に操作し忘れるとハンドルを糸巻き取り方向に回しても、ロータが糸巻き取り方向に回転しない。また、魚が掛かると、釣り糸が繰り出されてしまう。このため、仕掛けに魚の当たりがあるときに、即座に当りに合わせることができない。
特許文献2に記載された従来のスピニングリールでは、ハンドルの糸巻取り方向の回転のみがロータに伝達され、ハンドルによってロータを逆転させることができない。これによって魚を誘うために仕掛けを細かく操作することができない。
本発明の課題は、ロータが糸繰り出し方向に回転してもハンドルが糸繰り出し方向に回転しないスピニングリールにおいて、操作部材を操作することなく、ハンドルのいずれの方向への回転もロータに常時伝達できるようにすることにある。
本発明に係るスピニングリールは、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールであって、ハンドルと、リール本体と、スプール軸と、糸巻用のスプールと、ロータと、回転伝達機構と、回転制御機構と、を備える。リール本体は、ハンドルが側部に回転自在に装着されるものである。スプール軸は、リール本体に前後移動自在に支持される。スプールは、スプール軸の先端に設けられる。ロータは、スプール軸回りに回転自在に設けられ、スプールに釣り糸を巻き付けるためのものである。回転伝達機構は、ハンドルが一体的に回転可能に連結される駆動軸、駆動軸と一体的に回転可能な駆動ギア、及びスプール軸の外周側に配置され、駆動ギアに噛み合うピニオンギア、を有する。回転制御機構は、ハンドルとロータとの間に配置され、ハンドルがリール本体に対して回転すると、ハンドルからの回転をロータに伝達し、ロータがリール本体に対して回転すると、ロータからの回転をハンドルに伝達せず、かつロータを自由回転可能に制御する。
このスピニングリールでは、ハンドルが回転すると、その回転が回転伝達機構及び回転制御機構を介してロータに伝達され、ロータが回転する。一方、魚が仕掛けに掛かるなどによってロータが回転すると、その回転は、回転制御機構によって遮断され、ハンドルには伝達されない。ここでは、回転制御機構を設けてロータからハンドルへの回転を遮断しつつハンドルからの回転をロータに伝達できる。このため、操作部材を操作することなく、いずれの方向でもハンドルの回転をロータに常時伝達できるようになる。
回転制御機構は、第1筒部と、第2筒部と、複数のローラと、複数のローラ収容凹部と、切換機構と、を有してもよい。第2筒部は、第1筒部と同心かつ径方向の異なる位置に配置される。複数のローラは、第1筒部と第2筒部との間に周方向に間隔を隔てて配置される。複数のローラ収容凹部は、第1筒部のローラが配置される位置に凹んで設けられ、ローラとの間に隙間が形成される自由回転位置、並びに自由回転位置の両側に設けられローラが食い込む回転伝達位置、を有する。切換機構は、リール本体に回転可能に摩擦係合し、第1筒部がハンドルによって回転すると、ローラを回転伝達位置に移動させ、第2筒部が静止する第1筒部に対して回転するとローラを自由回転位置に維持する。
この場合には、第2筒部がリール本体に対して回転すると、ローラが自由回転位置に維持され、第2筒部だけが回転し、第2筒部の回転が第1筒部に伝達されない。それに対して、第1筒部がリール本体に対して回転すると、ローラが回転伝達位置に移動し、第1筒部の回転が第2筒部に伝達される。ここでは、第1筒部にハンドルの回転が伝達され、第2筒部にロータの回転が伝達されるように、第1筒部及び第2筒部を配置することによって、操作部材を操作することなく、ハンドルの回転をロータに常時伝達できるようになる。
第1筒部は、第2筒部の径方向内側に配置されてもよい。この場合には、ピニオンギアに連結される第1筒部が内輪となり、ピニオンギアの外周側に配置されるロータが外輪となる第2筒部に連結される。このため、回転制御機構の構成がコンパクトになる。
回転制御機構は、ピニオンギアとロータとの間に配置されてもよい。この場合には、回転制御機構がロータに連結されるので、ロータだけが自由回転状態になり、回転伝達機構が自由回転状態にならない。このため、回転伝達機構の自由回転によって生じる空転等の不具合が生じにくくなる。
ピニオンギアは、第1筒部に一体回転可能に連結され、ロータは、第2筒部に一体回転可能に連結されてもよい。この場合には、ピニオンギアの回転のロータへの伝達を直接制御できるのでロータの回転制御を迅速に行なえる。
切換機構は、ローラを周方向に間隔を隔てて配置するための間隔保持部材と、切換部材と、付勢部材と、を有してもよい。切換部材は、リール本体に回転可能に摩擦係合し、かつ間隔保持部材に係止され、一方の筒部の回転に応じて間隔保持部材を周方向に移動させ、複数のローラを自由回転位置から回転伝達位置に移動させる。付勢部材は、間隔保持部材を介してローラを自由回転位置に向けて付勢する。この場合には、間隔保持部材によって複数のローラを自由回転位置と回転伝達位置とに移動させるので、複数のローラを同時に移動させることでき、自由回転位置から回転伝達位置への切り換えを迅速に行える。
スピニングリールは、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するための制動操作部材、及び制動操作部材の操作によってロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動部、を有し、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するロータ制動機構をさらに備えてもよい。この場合には、ロータが糸繰り出し方向に回転しても、制動操作部材によってロータの糸繰り出し方向の回転を制動できる。このため、釣り糸の無用な繰り出しを防止できる。また、ロータが糸繰り出し方向に回転しても、回転バランスが悪いハンドルが糸繰り出し方向に回転しない。このため、スピニングリールの回転バランスが崩れにくい。
ロータ制動機構は、ロータを所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部をさらに有してもよい。この場合には、自由回転状態のロータを所定制動できるので、釣り場を移動するときなどに釣り糸の繰り出しを防止できる。
本発明によれば、一方の筒部にハンドルの回転が伝達され、他方の筒部にロータの回転が伝達されるように、一方の筒部及び他方の筒部を配置することによって、操作部材を操作することなく、ハンドルの回転をロータに常時伝達できるようになる。
本発明の一実施形態によるスピニングリールの側面断面図。 図1の切断線II−IIによって切断した背面断面図。 係脱部の分解斜視図。 ロータ制動装置の断面図。 回転制御部の分解斜視図。 図4の切断線VI−VIによって切断した断面図。 図4の切断線VII−VIIによって切断した断面図。
<全体構成>
本発明の一実施形態を採用した釣り糸を前方に繰り出すスピニングリール100は、図1に示すように、釣り竿の長手方向に沿う第1軸X回りに釣り糸を巻き取るレバーブレーキ型(ロータ制動型)のリールである。スピニングリール100は、リール本体2と、スプール軸8と、スプール4と、ロータ3と、回転伝達機構5と、回転制御機構7と、ロータ制動機構6と、を備える。リール本体2は、ハンドル1が側部に回転自在に装着されるものである。スプール軸8は、リール本体2に第1軸X方向に前後移動自在に支持される。スプール4は、スプール軸8の先端に設けられる糸巻用のものである。ロータ3は、リール本体2の前部に第1軸X回りに回転自在に設けられ、スプールに釣り糸を巻き付けるためのものである。回転伝達機構5は、ハンドル1の回転をロータ3に伝達するものである。ロータ制動機構6は、ロータの糸繰り出し方向の回転を制動する。回転制御機構7は、ハンドルとロータ3との間に配置され、ハンドル1が回転すると、ハンドル1からの回転をロータ3に伝達し、ロータ3が回転すると、ロータ3からの回転をハンドル1に伝達せず、かつロータ3を自由回転可能に制御する。
<リール本体の構成>
リール本体2は、例えばマグネシウム合金製である。リール本体2は、図1、図2、図3及び図4に示すように、釣り竿に装着される前後に長い竿装着部2cと、竿装着部2cと間隔を隔てて配置されたリールボディ2aと、竿装着部2cとリールボディ2aとを連結する脚部2bとを有する。リールボディ2aは、内部に機構装着空間を有し、脚部2bと一体形成され側部が開口する。リールボディ2aの開口は、蓋部材2d(図2及び図3参照)により塞がれている。また、リール本体2は、リールボディ2aの前部に固定されたアルミニウム合金などの金属製の第1取付部材25と、第1取付部材25に固定された同じくアルミニウム合金製の筒状の第2取付部材26と、をさらに有する。第1取付部材25は、ロータ制動機構6を取り付けるために設けられる。図3に示すように、第1取付部材25は、リールボディ2aの先端部に固定するための固定部25aと、第2取付部材26を取り付けるための筒状部分25bと、を有する。筒状部分25bには第2取付部材26がねじ込まれる雌ねじ部25cが形成される。図5に示すように、第2取付部材26は、回転制御機構7を取り付けるために設けられる。第2取付部材26は、大径の鍔部26aと鍔部26aの後部に設けられる雄ねじ部26bと、雄ねじ部26bと並べて配置される第1外周部26cと、第1外周部26cと鍔部26aを挟んで配置される第2外周部26dと、を有する。
リールボディ2a及び蓋部材2dの後部は、ガード部材35により覆われる。脚部2bの前面には、後述する制動レバー17を収容するための装着溝2eが形成される。装着溝2eは、断面が概ね三日月形状に形成される。装着溝2eには、例えば、ポリアセタール等の合成樹脂絶縁体製のシート部材18が装着される。
リールボディ2aの内部には、図1に示すように、回転伝達機構5と、ロータ制動機構6と、回転制御機構7と、オシレーティング機構20とが設けられる。オシレーティング機構20は、ハンドル1の回転に連動してスプール軸8を介してスプール4を前後に往復移動させる機構である。
<ハンドルの構成>
ハンドル1は、図2に示すように、後述する駆動軸10にねじ込み固定されるねじ込み式のものである。ハンドル1は、駆動軸10にねじ込まれるねじ軸37と、ねじ軸37に折り畳み可能に設けられたハンドルアーム38と、ハンドルアーム38の先端にねじ軸37と平行な軸回りに回転自在に装着されたハンドル把手39と、を有する。また、ハンドル1は、ねじ軸37とハンドルアーム38とを連結する連結ピン47と、ねじ軸37の外周側で駆動軸10とハンドルアーム38との間に配置された軸つば部材49と、をさらに有する。ねじ軸37の先端には、左ねじの第1ねじ部37aと、右ねじの第2ねじ部37bと、が形成される。ハンドル1は、図2に示す右位置とその逆側の左位置とのいずれにも取付可能である。ハンドル1が取り付けられた位置と逆側の位置のリール本体2にはキャップ部材69が装着される。
<ロータの構成>
ロータ3は、たとえばマグネシウム合金製であり、リール本体2に回転自在に支持される。ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び第2アーム部3cとを有する。円筒部3aの前壁3dの中央部には貫通孔3fを有するボス部3eが形成される。この貫通孔3fにスプール軸8、回転制御機構7、及び後述するピニオンギア12が貫通する。ボス部3eの外周面には、図4に示すように、環状のばね装着溝3gを有する環状のばね取付部材3hが一体回転可能に装着される。また、図1に示すように、第1アーム部3bの先端と第2アーム部3cの先端部とには、ベールアーム9が揺動自在に設けられる。このベールアーム9により釣り糸がスプール4に案内される。
<スプールの構成>
スプール4は、たとえばアルミニウム合金製のものであり、図1に示すように、ロータ3の第1アーム部3bと第2アーム部3cとの間に配置される。スプール4は、スプール軸8の先端にワンタッチ着脱機構48を介して着脱自在かつ回転可能に装着される。スプール4は、スプール本体22と、スプール本体22内に配置されたドラグ機構23と、スプール本体22を回転自在に支持するスプール筒部24と、を有する。スプール本体22は、筒状の糸巻胴部22aと、糸巻胴部22aの後端部に糸巻胴部22aより大径に形成された筒状のスカート部22bと、糸巻胴部22aの前部に前方に傾斜して形成されたフランジ部22cと、を有する。
ドラグ機構23は、ドラグつまみ60を有するドラグ調整部58と、ドラグ調整部58により押圧される1又は複数のドラグ座金を有する摩擦部59と、を有する。ドラグ調整部58は、スプール軸8の先端に螺合してドラグ力を調整する。複数のドラグ座金は、スプール筒部24に回転自在又は回転不能に連結される。
スプール筒部24は、スプール軸8に回転不能かつ着脱自在に装着される。スプール筒部24は、ワンタッチ着脱機構48によりスプール本体22及びドラグ機構23とともにスプール軸8からワンタッチで着脱可能である。
<回転伝達機構の構成>
回転伝達機構5は、図1、図2及び図3に示すように、ハンドル1が一体回転可能に固定される駆動軸10と、駆動軸10ともに回転する駆動ギア11と、駆動ギア11に噛み合うピニオンギア12と、を有する。駆動軸10は、駆動ギア11と一体で筒状に形成される。駆動軸10は、リールボディ2a及び蓋部材2dにそれぞれ軸受15a,15b(図2)により回転自在に支持される。駆動軸10の図2右側端部の内周面には、第2ねじ部37bに螺合する第2雌ねじ部10bが形成され、図2左側端部から第2ねじ部37bの長さ分奥側内周面には、第1ねじ部37aに螺合する第1雌ねじ部10aが形成される。
ピニオンギア12は、図1に示すように、筒状に形成されており、ピニオンギア12の前部12aは回転制御機構7を貫通してスプール4側に延びている。ピニオンギア12は、中間部と後部とで軸受14a、14bによりリールボディ2aに回転自在に支持される。図3に示すように、ピニオンギア12の前部12aには、回転制御機構7の後述する第1筒部50を連結するためのナット13がねじ込まれる雄ねじ部12bと、第1筒部50に一体回転可能に係合する平行に形成された一対の面取り部12dを有する非円形部12cとが形成される。ピニオンギア12は、前部12aで第2取付部材26の内周面に装着された軸受14cによって第2取付部材26に回転自在に支持される。ナット13は、大径部13aと、大径部13aと軸方向に並べて配置された小径部13bと、を有する大径部13aは、外周部に、例えば六角形に形成された工具係止部13cと、内周部に円形に形成された軸受収容部13dとを有する。小径部13bは、第1筒部50を軸受14cに向けて押圧するとともに、第1筒部50に嵌合して第1筒部50を芯出しする。ナット13は、軸受収容部13dに装着された軸受36によってスプール軸8に接触する。これにより、ピニオンギア12の内周面とスプール軸8の外周面との間に隙間を形成できる。
<オシレーティング機構の構成>
オシレーティング機構20は、図1及び図2に示すように、トラバースカム式のものである。オシレーティング機構20は、ピニオンギア12に噛み合う中間ギア20aと、リールボディ2aにスプール軸8と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸20bと、螺軸20bの回転により前後移動するスライダ20cと、を有する。スライダ20cにスプール軸8の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられる。
<回転制御機構の構成>
回転制御機構7は、図4に示すように、この実施形態では、ピニオンギア12とロータ3との間に配置されるローラクラッチである。回転制御機構7は、図4、図5及び図6に示すように、ピニオンギア12の前部12aに一体回転可能に連結される第1筒部(内輪)50と、第1筒部50の外周側に配置される第2筒部(外輪)51と、複数のローラ52と、第1筒部50に設けられる複数のローラ収容凹部53(図5及び図6参照)と、切換機構54と、を有する。したがって、回転制御機構7は、外輪である第2筒部51が遊転する外輪遊転型のものである。
<第1筒部の構成>
第1筒部50は、図4に示すように、ナット13によってピニオンギア12の前部12aに一体回転可能に連結される。図5に示すように、第1筒部50は、軸方向に並べて配置された嵌合部50aと非円形孔50bとを有する。嵌合部50aは内周面にナット13の小径部13bが嵌合する。非円形孔50bはピニオンギア12の非円形部12cに一体的に回転可能に係合する。第1筒部50は、外周部に軸方向に並べて配置された大径の鍔部50cと、中径のローラ配置部50dと、小径の当接部50eと、を有する。鍔部50cは、切換機構54の後述する付勢部材57の先端部を装着するための装着溝50f(図参照)が設けられる。装着溝50fは、径方向に沿って形成される。ローラ配置部50dにはローラ収容凹部53が設けられる。当接部50eは、軸受14cの内輪に当接し軸受14cを位置決めする。
<第2筒部の構成>
第2筒部51は、第1筒部50の外周側に配置される。第2筒部51は、ローラ52が接触可能な円形の内周部51aを有する。第2筒部51の円形の外周部51bには、ロータ3のボス部3eの貫通孔3fに形成された複数(例えば6個)の係合凹部3i(図6参照)に係合する複数(例えば6個)の係合凸部51cと、第2筒部51をボス部3eに連結するための雄ねじ部51d(図5参照)とが軸方向に並べて配置される。これによって第2筒部51はロータ3のボス部3eに一体回転可能に連結される。係合凹部3i及び係合凸部51cは、周方向に一部が不等間隔となるように配置される。図4に示すように、雄ねじ部51dは、ロータ3の前壁3dから突出して配置される。この前壁3d側から、ナット部材63が雄ねじ部51dにねじ込まれ、第2筒部51がロータ3に一体的に回転可能に連結される。
<ローラの構成>
複数(例えば6個)のローラ52は、図5及び図6に示すように、第1筒部50と第2筒部51との間で周方向に間隔を隔てて配置される。ローラ52は、円柱形状であり、ローラ収容凹部53の中央部から周方向の両側に僅かに移動可能である。
<ローラ収容凹部の構成>
複数(例えば6個)のローラ収容凹部53は、ローラ52が配置される位置で第1筒部50の外周部に周方向に間隔を隔てて円弧状に凹んで設けられる。ローラ収容凹部53は、図6の拡大部分に示すように、ローラ52との間に隙間が形成されローラ52が自転可能な自由回転位置53a、及び自由回転位置53aの両側に対称に設けられローラ52が食い込む2つの回転伝達位置53b、を有する。ローラ収容凹部53の周方向の中央部分が自由回転位置53aであり、その両側に回転伝達位置53bが自由回転位置53aを挟んで対称に配置される。自由回転位置53aにおけるローラ収容凹部53と第2筒部51の内周部との径方向の隙間は、ローラ52の直径よりも大きな径方向長さを有する。ローラ収容凹部53の中心部分から両端に向かって径方向の隙間は徐々に小さくなり、その途中でローラ52の直径以下になる。この位置が回転伝達位置53bである。すなわち、第2筒部51とローラ収容凹部53との隙間がローラ52の直径以下になる回転伝達位置53bでローラ52がローラ収容凹部53と第2筒部51との間に食い込む。これによって、第1筒部50の回転が第2筒部51に伝達される。なお、図6の拡大部分には、二点鎖線で回転伝達位置53bにあるローラ52を示す。
<切換機構の構成>
切換機構54は、第1筒部50が第2筒部51に対していずれの方向に回転しても、ローラ52を回転伝達位置53bに移動させ、第1筒部50の回転が停止するとローラ52を自由回転位置53aに戻す。また、第2筒部51が第1筒部50に対して回転したときもローラ52を自由回転位置53aに維持する。切換機構54は、間隔保持部材55と、切換部材56と、付勢部材57と、を有する。間隔保持部材55は、例えば合成樹脂製の筒状の部材であり、第1筒部50の外周面および第2筒部51の内周面に大部分が隙間をあけて配置され、かつ一部が第1筒部50の外周面および第2筒部51の内周面に接触して配置される。
間隔保持部材55には、図5、図6及び図7に示すように、周方向に等間隔に配置された概ね矩形の複数(例えば6個)のローラ収容孔55aを有する。また、軸方向の一方の端部(例えば後側の端部)には、切換部材56が係止される第1切欠き部55bが形成される。他方の端部(例えば前側の端部)には、付勢部材57が係止される第2切欠き部55cが形成される。ローラ収容孔55aは、ローラ収容凹部53と同じ周方向間隔(例えば60度間隔)に形成される。ローラ収容孔55aとローラ52との間には、周方向及び軸方向に僅かに隙間が形成される。第1切欠き部55bおよび第2切欠き部55cは、ローラ収容孔55aの間で180度位相をずらして配置される。
切換部材56は、間隔保持部材55に連結され、第1筒部50の回転に応じて間隔保持部材55を周方向に移動させ、ローラ52をローラ収容凹部53の自由回転位置53aから回転伝達位置53bに移動させる。切換部材56は、図5及び図7に示すように、ばね性を有する金属製板材をC字状に湾曲して形成され、第2取付部材26の第2外周部26dに摩擦係合して摺動する摺動部56aと、摺動部56aの一端に折れ曲がって第1筒部50から離反する方向に延びる第1係合部56bと、摺動部56aの他端から折れ曲がって第1筒部50から離反する方向に延びる第2係合部56cと、を有する。摺動部56aの自由直径は、第2外周部26dが外径よりも小さい。このため、切換部材56は、第2外周部26dに摩擦係合する。
付勢部材57は、ばね性を有する金属製の板材をU字状に折り曲げて形成される。付勢部材57は、間隔保持部材55を介して複数のローラ52を自由回転位置53aに向けて付勢する。すなわち、付勢部材57は、ローラ52を回転伝達位置53bから自由回転位置53aに戻すために設けられる。付勢部材57は、折り曲げられた基端部57aが第2切欠き部55cに係合し、2つの先端部57bが第1筒部50の鍔部50cに形成された装着溝50fに係合する。装着溝50fの周方向の幅は、先端部57bの自由幅よりも短い。このため、付勢部材57は、先端部57bが僅かに自由幅よりも短い幅となるように弾性的に縮められた状態で装着溝50fに装着される。これによって、間隔保持部材55を介してローラ52を自由回転位置53aに付勢し、ローラ52を自由回転位置53aにセンタリングする。
このような構成の回転制御機構7では、第1筒部50が一方向に回転すると、間隔保持部材55がローラ52を介して第1筒部50に連動して同じ方向に回転する。この間隔保持部材55の回転によって、第1切欠き部55bの周方向の壁部に切換部材56の第1係合部56b又は第2係合部56cが接触する。第1係合部56b又は第2係合部56cが壁部に接触すると、切換部材56は、第2外周部26dに対して摺動部56aが摩擦係合しながら回転する。この摩擦係合によって、間隔保持部材55の回転が切換部材56によって制動され、間隔保持部材55が第1筒部50に対して相対的に僅かに他方向に回転する。この間隔保持部材55の他方向への相対回転によって、間隔保持部材55を介してローラ52が自由回転位置53aから回転伝達位置53bに移動し、ローラ52がローラ収容凹部53に食い込む。これによって、ローラ52を介して第1筒部50の回転が第2筒部51に伝達され、ロータ3が回転する。ピニオンギア12の回転が停止すると、付勢部材57によってローラ52が自由回転位置53aになるように間隔保持部材55が付勢され、ローラ52が自由回転位置53aに戻る。
例えば、ハンドル1の糸巻き取り方向回転によってピニオンギア12が糸巻き取り方向に回転すると、ピニオンギア12の回転が回転制御機構7を介してロータ3に伝達される。これによって、ロータ3がピニオンギア12と同じ方向に回転し、スプール4に巻き付け可能になる。このことは、ピニオンギア12が糸繰り出し方向R2に回転しても、同様に切換部材56の第2係合部56cが間隔保持部材55を糸繰り出し方向R2に押圧してロータを糸繰り出し方向に回転させる。
一方、ロータ3がいずれの方向に回転しても、第2筒部51にはローラ収容凹部53が設けられていないので、第2筒部51が回転するだけで、切換部材56が回転しない、このため、ロータ3がいずれの方向に回転しても、ピニオンギア12が回転せず、ハンドル1が回転しない。
ここでは、第1筒部50にハンドル1の回転が伝達され、第2筒部51にロータ3の回転が伝達されるように、第1筒部50及び第2筒部51を配置することによって、操作部材を操作することなく、ハンドル1の回転をロータに常時伝達できるようになる。このため、操作部材の操作忘れによって、ロータ3を糸巻き取り方向に回転させることができない状態が生じなくなり、魚の当たりに対して適切に対応できる。
<ロータ制動機構の構成>
ロータ制動機構6は、図1、図3、図4及び図5に示すように、制動部16と、制動部16の制動力を調整操作するための制動レバー(制動操作部材の一例)17と、制動レバー17を付勢するコイルばねの形態のばね部材19と、制動レバー17によって所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部21(図3参照)とを有する。ばね部材19は、制動レバー17を竿装着部2cから離反する方向に付勢する。
<制動部の構成>
制動部16は、図4に示すように、制動レバー17の先端が圧接されて制動される制動面41aを有する制動部本体31と、ロータ3と制動部本体31とをロータ3の回転方向に応じて連結・遮断する爪式の第1ワンウェイクラッチ32とを有する。
制動部本体31は、ロータ3の円筒部3aの内周側にロータ3と同心に配置された筒状部材40と、筒状部材40の内周面に固定された制動円筒41とを有する。
筒状部材40は、図4に示すように、円筒部3aの内周側に同芯に配置される外筒部40aと、外筒部40aの内周側に配置された内筒部40bと、外筒部40aと内筒部40bとを連結する円板部40cと、を有する二重筒状部材である。外筒部40aの外周面には、後述する所定制動部21を構成する摩擦リング30が装着される、例えば2条の環状溝40dが軸方向に間隔を隔てて形成される。内筒部40bは、第2取付部材26の外周面に軸受14dにより回転自在に支持される。第2取付部材26とピニオンギア12との間に軸受14cが配置される。軸受14cは、ピニオンギア12を支持するとともに、第2取付部材26を抜け止めする機能も果たす。軸受14cと軸受14aとの間には、筒状の軸受カラー62が配置される。これにより、軸受14cの後部が位置決めされる。軸受14cの前部は、第1筒部50の当接部50eに接触して位置決めされる。
制動円筒41は、外筒部40aの内周面から内筒部40bを経て軸受14dの外輪の後面に向かって延びている。したがって、軸受14dの外輪は、筒状部材40と制動円筒41とにより挟まれている。制動円筒41は、外筒部40aに沿った内周面が制動面41aとなっている。制動円筒41は、金属製の有底筒状部材であり、円板部40cにねじ止め固定される。この制動円筒41の制動面41aに制動レバー17の先端が当接して筒状部材40を制動する。
第1ワンウェイクラッチ32は爪式のものであり、ロータ3が糸繰り出し方向に回転したときにのみロータ3と制動部本体31の筒状部材40とを連結し、ロータ3に連動して筒状部材40を糸繰り出し方向に回転させる。したがって、ロータ3が糸巻取方向に回転したときには、ロータ3と筒状部材40とは遮断され、ロータ3から筒状部材40に回転が伝達されない。第1ワンウェイクラッチ32は、図4及び図5に示すように、ロータ3の円筒部3aの前壁3dに固定されたリング状のラチェットホイール42と、筒状部材40の円板部40cに揺動自在に装着され先端がラチェットホイール42に接触可能なラチェット爪43と、ラチェット爪43を先端がラチェットホイール42に接触する方向に付勢するばね部材44と、ラチェットホイール42と前壁3dとの間に配置された防振部材45とを有する。
ラチェットホイール42は、図4に示すように、ロータ3の円筒部3aの前壁3dの後面に複数本の取付ねじ46により固定される。ラチェットホイール42は、前壁3dに固定される円板状のフランジ部42aと、フランジ部42aと一体形成された内周面に鋸歯状のラチェット歯42bが形成された筒状部42cとを有する。フランジ部42aと前壁3dの後面との間に防振部材45が装着される。
ラチェット爪43は、ラチェット歯42bに噛み合う噛み合い位置と、ラチェット歯42bから離脱する噛み合い解除位置とに円板部40cに揺動自在に設けられる。ラチェット爪43は、ラチェット歯42bに噛み合う鋭角状に尖った爪部43aを先端に有する。また、ばね部材44が係止される長円形の係止孔43cが形成される。
ばね部材44は、図5に示すように、ばね性を有する金属製線材を湾曲及び折り曲げて形成された部材である。ばね部材44は、ロータ3のボス部3eに形成されたばね装着溝3g(図4)に圧接状態で装着された円形部44aと、円形部44aから径方向外方に延びるアーム部44bと、アーム部44bの先端を係止孔43cに向けて折り曲げた係止突起44cとを有する。係止突起44cは、係止孔43cに挿入され、係止孔43cの内側面を両方向に押圧可能である。また、円形部44aの自由直径は、ばね装着溝3gの底径より小さい。このため、ばね部材44は、ラチェット爪43を噛み合い方向と噛み合い解除方向との両方向に付勢可能な両方向付勢部材である。具体的には、円形部44aがばね装着溝3gに圧接され、ばね部材44は、ロータ3の回転に応じて同じ方向に回転し、噛み合い方向と噛み合い解除方向の両方向にラチェット爪43を付勢する。
この結果、ロータ3が糸巻取方向(図5の時計回り)に回転するとばね部材44も同方向に回転し、ラチェット爪43を噛み合い解除方向に付勢する。すると、ラチェット爪43が噛み合い解除位置側に揺動する。このため、ロータ3が糸巻取方向に回転したときには、筒状部材40にロータ3の回転が伝達されないとともに、ラチェット爪43がラチェットホイール42に断続的に衝突しなくなる。この結果、第1ワンウェイクラッチ32の静音化を図れるとともに、糸巻取方向に回転した時の回転抵抗を低減できる。
また、糸繰り出し方向(図5の反時計回り)にロータ3が回転するとばね部材44も同方向に回転し、ラチェット爪43を噛み合い方向に付勢する。すると、ラチェット爪43が噛み合い位置側に揺動し、ラチェット歯42bがラチェット爪43の爪部43aに噛み合う。このため、ロータ3が糸繰り出し方向に回転したときには、筒状部材40にロータ3の回転が伝達され、ロータ制動機構6による制動操作が可能になる。
ここでは、内周面にラチェット歯42bが形成された内歯式の第1ワンウェイクラッチ32において、1つのばね部材44で、ラチェット爪43を両方向に付勢できるので、回転遮断時の第1ワンウェイクラッチ32の静音化と回転伝達との2つの機能を1つのばね部材44で実現できる。
防振部材45は、たとえば、NBRやウレタンゴム等の弾性を有する合成ゴム製のワッシャ形状のシート状の部材である。防振部材45は、前述したように、ラチェットホイール42のフランジ部42aと前壁3dとの間に両者に接触して配置される。防振部材45は、ラチェット歯42bがラチェット爪43に衝突して噛み合うときに、その衝突による振動を吸収して、ラチェットホイール42からロータ3に振動を伝達しないようにするため設けられる。
<制動レバーの構成>
図1に示すように、制動レバー17は、第1軸Xと食い違う第2軸Y方向にリール本体2の脚部2bに装着された支持軸33によりリール本体2に第2軸Y回りに揺動自在に支持される。支持軸33は、図3に示すように、蓋部材2dをリールボディ2aに装着するための鍔付き軸状のナット部材である。支持軸33は、蓋部材2d側から挿入されたねじ部材33aに螺合してリール本体2に固定される。また、前述したように、制動レバー17は、ばね部材19により竿装着部2cと離反する方向に付勢される。
脚部2bの前面には、前述したように装着溝2eが形成され、装着溝2eには、シート部材18が装着される。シート部材18は、制動レバー17を支持する支持軸33により装着溝2eに対して抜け止めされる。
制動レバー17は、図1に一点鎖線で示す所定制動位置と、二点鎖線で示す制動解除位置より竿装着部2cに接近した制動位置と、の間で揺動自在にリール本体2に取り付けられる。なお、制動レバー17は、通常は、ばね部材19及び所定制動部21の機構により、図1に実線で示す制動解除位置と一点鎖線で示す所定制動位置とのいずれかに保持される。
制動レバー17は、制動操作するための操作部17aと、脚部2bの装着溝2eに支持軸33により第2軸Y回りに揺動自在に支持される装着部17bと、装着部17bから延び制動部16に制動作用する制動作用部17cと、を備えている。
操作部17aは、例えば、アルミニウム合金製の部材であり、鍛造により製造される。操作部17aは、装着部17bに複数(例えば2本)の固定部材(例えばボルト部材)90により装着部17bに着脱自在に連結される。操作部17aは、装着部17bへの連結部分から竿装着部2cに沿ってベールアーム9の外方付近まで前方に延びた後、径方向外方と前方とに分岐して延び、さらに径方向外方に分岐した先端が前方に向けて湾曲した形状である。操作部17aの前方に湾曲した形状の部分が引き込み操作部17dである。引き込み操作部17dは、例えば、釣り竿を持つ手(例えば左手)の人差し指で引き込み操作して操作力に応じてロータ3を制動する際に使用される。また、装着部17bから前方に延びる部分が第1押し込み操作部17eであり、装着部17bに連結される部分が第2押し込み操作部17fである。第1押し込み操作部17e及び第2押し込み操作部17fは、所定制動部21を動作させるために使用される。第1押し込み操作部17eは、釣り竿を持つ手の人差し指で押し込み操作する際に使用される。第2押し込み操作部17fは、釣り竿を持つ手の中指で押し込み操作する際に使用される。
第2押し込み操作部17fには、図3に示すように、金属薄板材をプレス成形により折り曲げて作成された銘版91が着脱自在に装着される。銘版91は、Γ字形状の断面を有し、その上面91aは、竿装着部2cに対向して配置され、断面視僅かに上方に凸に湾曲して形成される。銘版91は、中指の背で第2押し込み操作部17fを押し込み操作するとき、指への当たりを良くするとともに外観の意匠を良好にするために設けられる。
引き込み操作部17dを用いた引き込み操作により、制動レバー17は、実線で示す制動解除位置から二点鎖線で示す竿装着部2cに接近した制動位置に向けて揺動する。また、第1押し込み操作部17e又は第2押し込み操作部17fを用いた押し込み操作により、制動レバー17は、実線で示す制動解除位置から一点鎖線で示す竿装着部2cから離反した所定制動位置に向け揺動する。
装着部17b及び制動作用部17cは、C字状に湾曲して一体形成された、例えば、ステンレス合金製の板状の部材である。装着部17bは、シート部材18内に配置されてリール本体2の脚部2bには接触しないようになっている。これにより、マグネシウム合金製のリール本体2の電解腐食を防止できる。装着部17bには、支持軸33が嵌合する嵌合孔17hが形成される。
制動作用部17cの先端は、制動円筒41の内周側に対向して配置され、図4に示すように、その先端に制動円筒41の内周面に接触可能な制動シュー34が着脱自在に取り付けられる。また、制動作用部17cの制動シュー34の取付部分の後方には、所定制動部21の後述するレバー部材27の先端が係合する概ね楕円形の係止孔17iに係合する。
制動シュー34は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタールなどの弾性を有する合成樹脂製である。制動シュー34は、図に示すように、制動レバー17の揺動により制動円筒41を径方向外方に押圧する。
制動レバー17は、操作されていないときは、ばね部材19により付勢されて、図1に実線で示すように、制動解除位置に配置されて制動シュー34が制動円筒41から離反する。
ばね部材19は、シート部材18のばね筒部18aに収容され、装着部17bとリール本体2の脚部2bとの間に圧縮状態で配置される。ばね部材19は、制動レバー17を制動解除側に向けて図1反時計回りに付勢する。これにより、制動状態から制動レバー17から手を離すと、ロータ3は制動解除状態になる。
また、制動レバー17は、制動解除状態と所定制動状態とに切り換える操作を行うためにも使用される。制動作用部17cには、前述したように、長円形の係止孔17iが形成される。
<所定制動部の構成>
所定制動部21は、図3及び図4に示すように、制動レバー17と連動して揺動するレバー部材27と、トグルばね28と、摩擦部材29と、摩擦リング30と、を有する。トグルばね28は、レバー部材27を制動解除位置と所定制動位置とで保持する。摩擦部材29は、筒状部材40に相対回転可能に装着され筒状部材40に摩擦係合する。摩擦リング30は、たとえばOリングからなり、摩擦部材29を筒状部材40に摩擦係合させるために2つの環状溝40dにそれぞれ装着される。
レバー部材27は、図3に示すように、第1取付部材25の後面にねじ込み固定されスプール軸8と平行に配置された揺動軸27aに揺動自在に装着される。レバー部材27の基端から揺動中心までの距離は、先端から揺動中心までの距離より2倍以上長い。レバー部材27の先端は、係止孔17iに係止されており、レバー部材27は、制動レバー17と連動して制動解除位置と所定制動位置との間で揺動する。レバー部材27には、係止爪70が揺動自在に装着される。トグルばね28は、レバー部材27の基端に係止される。
ここで、レバー部材27が制動解除位置にあるときは、レバー部材27の基端はトグルばね28により付勢されて係止孔17iの上面に接触し、レバー部材27が所定制動位置にあるときは、レバー部材27の基端は係止孔17iの下面に接触する。レバー部材27の中間部には、係止爪70が揺動自在に装着される。係止爪70は、基端にコイルばね71の一端が係止され、先端が突出する方向に付勢される。コイルばね71の他端はレバー部材27の揺動軸に係止される。このように係止爪70をレバー部材27に揺動自在に装着し、かつコイルばね71で先端を突出する方向に付勢することにより、摩擦部材29を確実に回り止めできる。すなわち、所定制動位置にレバー部材27が揺動したとき、係止爪70先端と後述する摩擦部材29の鋸歯部29aとの回転位相が合わずに、係止爪70の先端が鋸歯部29aの突出部分に接触してもショックを吸収して摩擦部材29を確実に回り止めすることができる。
図4に示すように、摩擦部材29は、筒状の部材であり、筒状部材40の外周に回転自在に装着される。摩擦部材29の一端(図4右端)内周面には、係止爪70の先端に係合する鋸歯部29aが径方向内方に突出して形成される。鋸歯部29aは、レバー部材27が所定制動位置にあるとき、係止爪70に係合して摩擦部材29の糸繰り出し方向の回転を禁止するために設けられる。摩擦部材29の他端(図4左端)と筒状部材40の円板部40cの外側面との間には、第1座金72が配置される。第1座金72は、C字状に湾曲して形成された止め輪74により抜け止めされる。止め輪74は、摩擦部材29の他端内周面に形成された環状溝29cに装着される。また、鋸歯部29aと筒状部材40との間には第2座金75が装着される。第1座金72及び第2座金75は、摩擦部材29の軸方向の取り付け寸法を調節して摩擦部材29ががたつかないように設けられる。
このような構成の摩擦部材29では、レバー部材27が所定制動位置に配置され係止爪70が鋸歯部29aに係合したとき、摩擦部材29が摩擦リング30の作用により筒状部材40に対して摩擦摺動する。
ここでは、制動レバー17を所定制動位置に押し込み操作すると、それに連動してレバー部材27も制動解除位置から所定制動位置に揺動する。この結果、係止爪70が摩擦部材29の鋸歯部29aに係合し、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を所定制動状態で制動する。
トグルばね28は、レバー部材27を揺動方向の両方向に振り分けて付勢して制動レバー17を所定制動位置と制動解除位置とに付勢し、その姿勢を保持することができる。トグルばね28は、レバー部材27の基端に装着された捩じりコイルばねである。トグルばね28は、一端がレバー部材27の基端に係止され、他端がリールボディ2aの前端面に係止される。トグルばね28によって、レバー部材27が制動解除位置と所定制動位置とで保持され、さらに制動レバー17が制動解除位置と所定制動位置とに保持される。
<リールの動作及び操作>
キャスティング時にはベールアーム9を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール4の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻取時には、ハンドル1を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム9が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル1の回転力は、駆動軸10、駆動ギア11を介してピニオンギア12に伝達される。ピニオンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギア12の前部12a及び回転制御機構7を介してロータ3に伝達される。このときロータ3は糸巻き取り方向に回転するので、第1ワンウェイクラッチ32のラチェット爪43がばね部材44により噛み合い解除位置側に付勢され、ラチェット爪43とラチェットホイール42との噛み合いが解除され、この回転力は筒状部材40には伝達されない。ピニオンギア12が回転すると、スプール軸8が前後方向に往復移動する。
制動レバー17を操作しなければ、制動レバー17はばね部材19及び所定制動部21の作用により押圧され制動解除位置または所定制動位置に配置される。
ロータ3を逆転させて魚とやりとりする時には、制動レバー17の引き込み操作部17dをたとえば人差し指により竿装着部2c側に引き込み操作して制動力を調整する。
釣り糸が魚により引かれてロータ3が糸繰り出し方向に逆転すると、ロータ3の回転力が第1ワンウェイクラッチ32を介して筒状部材40に伝達され、さらに制動円筒41に伝達され、ロータ制動機構6が制動可能な状態になる。糸繰り出し方向にロータ3が回転するとき、第1ワンウェイクラッチ32では、ラチェット爪43がばね部材44により付勢されて噛み合い位置側に揺動する。ラチェット爪43が噛み合い位置に揺動すると、ラチェットホイール42のラチェット歯42bがラチェット爪43の先端の爪部43aに衝突し、ラチェットホイール42が振動する。しかし、この振動は防振部材45により吸収され、ロータ3に伝達されない。このため、釣り人に不快感を与えにくくなるとともに、ラチェット歯42bやラチェット爪43に悪影響を与えにくくなる。
また、ロータ3が糸繰り出し方向に回転すると、その回転は、前述したように回転制御機構7によって遮断され、ピニオンギア12には伝達されない。このため、ロータ3が糸繰り出し方向に回転してもハンドル1が糸繰り出し方向に回転しない。
ラチェット歯42bがラチェット爪43に噛み合うと、ロータ3の回転が筒状部材40伝達され、制動円筒41がロータ3と一体で回転する。制動レバー17の引き込み操作部17dを竿装着部2cに接近する方向に引き込み操作すると、たとえ制動レバー17が所定制動位置にあっても、レバー部材27が制動解除位置側に揺動する。この結果、所定制動部21による所定制動状態が一旦解除される。このとき、トグルばね28がレバー部材27の揺動により反転し、レバー部材27が制動解除位置側に付勢され、レバー部材27が制動解除位置で保持される。
この状態でさらに制動レバー17を竿装着部2cに接近する方向に操作すると、制動レバー17の制動シュー34が制動円筒41の内周面を径方向外方に強く押圧する。この制動力は制動レバー17に加える力を加減することにより調整でき、ロータ3の逆転量を任意に調整できる。この結果、制動レバー17の操作力に応じた制動力がロータ3に付与される。このように、所定制動状態の解除を忘れても、制動レバー17を引き込み操作するだけで、所定制動状態を解除できる。
釣り場を移動する時やリールを収納する時には、引き込み操作部17dから手を離し第1押し込み操作部17e又は第2押し込み操作部17fを竿装着部2cから離反する方向に押し込み操作する。すると、図4に示すように、レバー部材27が制動解除位置から所定制動位置に揺動し、トグルばね28によりその位置で保持される。この結果、係止爪70が摩擦部材29の鋸歯部29aに係合して摩擦部材29の回転が阻止され、ロータ3の逆転が阻止される。このため、ロータ3の回転が回転制御機構7によって自由回転状態になっても、ロータ3が糸繰り出し方向に回転しなくなり、釣り糸が仕掛けの自重によって繰り出されることはない。
このときの制動力は、摩擦部材29と筒状部材40との間に装着された摩擦リング30の弾性力によって定められる。このため、移動途中にハンドル1に何かが当たってもハンドル1が回らない程度に強い所定制動力を得やすくなり、釣り場の移動途中に糸ふけが生じない程度に強く所定制動力を設定できる。また、摩擦部材29と筒状部材40との相対回転により制動するので、制動力が変動しにくくなり安定する。
さらに、仕掛けの垂らし長さを変更するためや、魚に当たりがあった時に魚に仕掛けを確実に食い込ませるために、ロータ3を所定制動状態から制動解除状態にしたい場合には、制動レバー17を僅かに竿装着部2cに接近する方向に操作すればよい。すると、前述したように、制動レバー17によりレバー部材27が制動解除位置に揺動して所定制動状態が一旦解除される。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)上記実施形態では、回転制御機構7をピニオンギア12とロータ3の間に配置したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、駆動軸と駆動ギアの間、又は駆動軸とハンドルの間に回転制御機構を設けてもよい。これらの場合には、ロータが逆転すると、スプールも前後に往復移動する。
(b)上記実施形態では、回転制御機構7としてローラ収容凹部53が第1筒部50に設けられる外輪遊転型のローラクラッチを例示したが、ローラ収容凹部が第2筒部に設けられる内輪遊転型のローラクラッチを用いてもよい。たとえば、ハンドルと駆動軸との間に回転制御機構を設ける場合、このような内輪遊転型の構造を採用してもよい。
(c)上記実施形態では、複数の一例としてローラ52及びローラ収容凹部53の数を6個としたが、本発明はこれに限定されない。ローラ及びローラ収容凹部の数は、複数であればどのような数でもよい。ただし、スペースの関係から、ローラ及びローラ収容凹部の数は、4個から12個の範囲であることが好ましい。
(d)上記実施形態では、第2筒部51に設けられる係合凸部51c及びボス部3eの貫通孔3fに設けられる係合凹部3iは6個であったが、本発明はこれに限定されず、これらは少なくとも一つあればよい。また、係合凸部を貫通孔に設け、係合凹部を第1筒部に設けてもよい。
(e)上記実施形態では、切換部材56及び付勢部材57を、ばね性を有する金属板材で構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、切換部材56及び付勢部材57の少なくともいずれかを、ばね性を有する金属線材によって構成してもよい。例えば、切換部材56をばね部材44と同様な構成にしてもよい。この場合、摩擦抵抗が小さくなり、ロータ3の回転時の巻き取り方向の回転抵抗が小さくなる。また、弾性を有する金属製又は合成樹脂製の弾性部材によって構成してもよい。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)スピニングリール100は、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールであって、ハンドル1と、リール本体2と、スプール軸と、糸巻用のスプール4と、ロータ3と、回転伝達機構5と、回転制御機構7と、を備える。リール本体2は、ハンドル1が側部に回転自在に装着されるものである。スプール軸8は、リール本体2に前後移動自在に支持される。スプール4は、スプール軸8の先端に設けられる。ロータ3は、スプール軸8回りに回転自在に設けられ、スプール4に釣り糸を巻き付けるためのものである。回転伝達機構5は、ハンドル1が一体的に回転可能に連結される駆動軸10、駆動軸10と一体的に回転可能な駆動ギア11、及びスプール軸8の外周側に配置され、駆動ギア11に噛み合うピニオンギア12、を有する。回転制御機構7は、ハンドル1とロータ3との間に配置され、ハンドル1がリール本体に対して糸巻取方向に回転すると、ハンドル1からの回転をロータ3に伝達し、ロータ3がリール本体に対して回転すると、ロータ3の回転をハンドルに伝達せず、かつロータ3を自由回転可能に制御する。
このスピニングリール100では、ハンドル1が回転すると、その回転が回転伝達機構5及び回転制御機構7を介してロータ3に伝達され、ロータ3が回転する。一方、魚が仕掛けに掛かるなどによってロータ3が回転すると、その回転は、回転制御機構7によって遮断され、ハンドル1には伝達されない。ここでは、回転制御機構7を設けてロータ3からハンドル1への回転を遮断しつつハンドル1からの回転をロータ3に伝達できる。このため、操作部材を操作することなく、いずれの方向でもハンドル1の回転をロータ3に常時伝達できるようにすることになる。
(B)回転制御機構7は、第1筒部50と、第2筒部51と、複数のローラ52と、複数のローラ収容凹部53と、切換機構54と、を有してもよい。第2筒部51は、第1筒部50と同心かつ径方向の異なる位置に配置される。複数のローラ52は、第1筒部
50と第2筒部51との間に周方向に間隔を隔てて配置される。複数のローラ収容凹部53は、第1筒部50のローラ52が配置される位置に凹んで設けられ、ローラ52との間に隙間が形成される自由回転位置53a、並びに自由回転位置53aの両側に設けられローラ52が食い込む回転伝達位置53b、を有する。切換機構54は、第1筒部50が回転すると、ローラ52を回転伝達位置53bに移動させ、第2筒部51が回転するとローラ52を自由回転位置53aに維持する。
この場合には、第2筒部51がリール本体に対して回転すると、ローラ52が自由回転位置53aに維持され、第2筒部51だけが回転し、第2筒部51の回転が第1筒部50に伝達されない。それに対して、第1筒部50がリール本体に対して回転すると、ローラ52が回転伝達位置53bに移動し、第1筒部50の回転が第2筒部51に伝達される。ここでは、第1筒部50にハンドル1の回転が伝達され、第2筒部51にロータ3の回転が伝達されるように、第1筒部50及び第2筒部51を配置することによって、操作部材を操作することなく、ハンドル1の回転をロータ3に常時伝達できるようになる。
(C)第1筒部50は、第2筒部51の径方向内側に配置されてもよい。この場合には、ピニオンギア12に連結される第1筒部50が内輪となり、ピニオンギア12の外周側に配置されるロータ3が外輪となる第2筒部51に連結される。このため、回転制御機構7の構成がコンパクトになる。
(D)回転制御機構7は、ピニオンギア12とロータ3との間に配置されてもよい。この場合には、回転制御機構7がロータ3に連結されるので、ロータ3だけが自由回転状態になり、回転伝達機構5が自由回転状態にならない。このため、回転伝達機構5の自由回転によって生じる空転等の不具合(オシレーティング機構20によるスプール4の前後移動など)が生じにくくなる。
(E)ピニオンギア12は、第1筒部50に装着され、ロータ3は、第2筒部51に装着されてもよい。この場合には、ピニオンギア12の回転のロータ3への伝達を直接制御できるのでロータ3の回転制御を迅速に行なえる。
(F)切換機構54は、ローラ52を周方向に間隔を隔てて配置するための間隔保持部材55と、切換部材56と、付勢部材57と、を有してもよい。切換部材56は、間隔保持部材55に連結され、第1筒部50の回転に応じて間隔保持部材55を周方向に移動させ、複数のローラ52を自由回転位置53aから回転伝達位置53bに移動させる。付勢部材57は、間隔保持部材55を介してローラ52を自由回転位置53aに向けて付勢する。この場合には、間隔保持部材55によって複数のローラ52を自由回転位置53aと回転伝達位置53bとに移動させるので、複数のローラ52を同時に移動させることでき、自由回転位置53aから回転伝達位置53bへの切り換えを迅速に行える。
(G)スピニングリール100は、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を制動するための制動レバー17、及び制動レバー17の操作によってロータ3の糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動部16、を有するロータ制動機構6をさらに備えてもよい。この場合には、ロータ3が糸繰り出し方向に回転しても、制動レバー17によって、ロータ3の糸繰り出し方向の回転を制動できる。このため、釣り糸の無用な繰り出しを防止できる。また、ロータ3が糸繰り出し方向に回転しても、回転バランスが悪いハンドル1が糸繰り出し方向に回転しない。このため、スピニングリール100の回転バランスが崩れにくい。
(H)ロータ制動機構6は、ロータ3を所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部21をさらに有してもよい。この場合には、自由回転状態のロータ3を所定制動できるので、釣り場を移動するときなどに釣り糸の繰り出しを防止できる。
1 ハンドル
2 リール本体
3 ロータ
4 スプール
5 回転伝達機構
6 ロータ制動機構
7 回転制御機構
8 スプール軸
10 駆動軸
11 駆動ギア
12 ピニオンギア
16 制動部
17 制動レバー
21 所定制動部
50 第1筒部
51 第2筒部
52 ローラ
53 ローラ収容凹部
53a 自由回転位置
53b 回転伝達位置
54 切換機構
55 間隔保持部材
56 切換部材
57 付勢部材

Claims (8)

  1. 釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、
    ハンドルと、
    前記ハンドルが側部に回転自在に装着されるリール本体と、
    前記リール本体に前後移動自在に支持されたスプール軸と、
    前記スプール軸の先端に設けられる糸巻用のスプールと、
    前記スプール軸回りに回転自在に設けられ、前記スプールに釣り糸を巻き付けるためのロータと、
    前記ハンドルが一体的に回転可能に連結される駆動軸、前記駆動軸と一体的に回転可能な駆動ギア、前記スプール軸の外周側に配置され、前記駆動ギアに噛み合うピニオンギア、を有する回転伝達機構と、
    前記ハンドルと前記ロータとの間に配置され、前記ハンドルが前記リール本体に対して回転すると、前記ハンドルからの回転を前記ロータに伝達し、前記ロータが前記リール本体に対して回転すると、前記ロータからの回転を前記ハンドルに伝達せず、かつ前記ロータを自由回転可能に制御する回転制御機構と、
    を備えるスピニングリール。
  2. 前記回転制御機構は、
    第1筒部と、
    前記第1筒部と同芯かつ径方向の異なる位置に配置される第2筒部と、
    前記第1筒部と前記第2筒部との間に周方向に間隔を隔てて配置される複数のローラと、
    前記第1筒部の前記ローラが配置される位置に凹んで設けられ、前記ローラとの間に隙間が形成される自由回転位置、並びに前記自由回転位置の両側に設けられ前記ローラが食い込む回転伝達位置、を有する複数のローラ収容凹部と、
    前記リール本体に回転可能に摩擦係合し、前記第1筒部が前記ハンドルによって回転すると、前記ローラを前記回転伝達位置に移動させ、前記第2筒部が静止する前記第1筒部に対して回転すると前記ローラを前記自由回転位置に維持する切換機構と、を有する、請求項1に記載のスピニングリール。
  3. 前記第1筒部は前記第2筒部の前記径方向内側に配置される、請求項2に記載のスピニングリール。
  4. 前記回転制御機構は、前記ピニオンギアと前記ロータとの間に配置される、請求項2又は3に記載のスピニングリール。
  5. 前記ピニオンギアは、前記第1筒部に一体回転可能に連結され、
    前記ロータは、前記第2筒部に一体回転可能に連結される、請求項4に記載のスピニングリール。
  6. 前記切換機構は、
    前記ローラを周方向に間隔を隔てて配置するための間隔保持部材と、
    前記リール本体に回転可能に摩擦係合し、かつ前記間隔保持部材に係止され、前記一方の筒部の回転に応じて前記間隔保持部材を周方向に移動させ、前記ローラを前記自由回転位置から前記回転伝達位置に移動させる切換部材と、
    前記間隔保持部材を介して前記複数のローラを前記自由回転位置に向けて付勢する付勢部材と、
    を有する、請求項2から5のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  7. 前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するための制動操作部材、及び前記制動操作部材の操作によって前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動可能な制動部、を有し、前記ロータの糸繰り出し方向の回転を制動するロータ制動機構をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載のスピニングリール。
  8. 前記ロータ制動機構は、前記ロータを所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部をさらに有する、請求項7に記載のスピニングリール。
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