JP6245541B1 - 核酸系うま味成分を納豆中に産生する納豆菌、核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法及びその製品 - Google Patents

核酸系うま味成分を納豆中に産生する納豆菌、核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法及びその製品 Download PDF

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Abstract

【課題】核酸系うま味成分によるうま味が強く、同時に「被りの厚さ」、「糸の弾力」の劣化がない納豆発酵技術を提供する。【解決手段】納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うまみ成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることがない特性を備えた納豆菌、該納豆菌を使用して納豆発酵を行うことによる核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法、及び納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分を産生させた納豆であって、納豆に対するアデニル酸の含量が7mg/100g以上であり、該アデニル酸による強いうま味を呈する核酸系うま味成分高含有納豆。【効果】核酸系うま味成分(アデニル酸)によるうま味を呈する核酸系うま味成分高含有納豆を製造し、提供することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、核酸系うま味成分を産生する特性を有する納豆菌、該納豆菌を使用して核酸系うま味成分(アデニル酸)を高い含有量で含有する核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法、及びその製品に関するものであり、更に詳しくは、うま味を呈することが知られている核酸系うま味成分(アデニル酸)を従来の納豆よりも高い含有量で含有する納豆を製造することが可能な納豆菌、及び該納豆菌により、核酸系うま味成分(アデニル酸)が多く含まれ、従来の納豆とは異なる、うま味を強化した核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法並びにその製品に関するものである。
すなわち、本発明は、グアニンアナログ耐性をもつ納豆菌であって、核酸系うま味成分のアデニル酸、グアニル酸を合計8mg/100g以上含み、強いうま味を呈する納豆を製造することを可能とする、核酸系うま味成分(アデニル酸)を納豆発酵の過程で納豆中に産生する納豆菌、該納豆菌を使用して核酸系のうま味成分(アデニル酸)を7mg/100g以上含み、強いうま味を呈する核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法及びその納豆製品に関する新技術・新製品を提供するものである。
近年、食の嗜好性の多様化に伴い、納豆においても、世代や地域性、季節性などを考慮した様々な商品が求められてきており、納豆業界においては、原料大豆や容器、納豆製品やその製造方法といった面で独自の技術を用いた研究/開発が種々なされてきている。納豆菌においても、各社独自の納豆菌株を保有し、各社独自の納豆の製造技術や商品の開発に利用されてきている。
これまで、先行技術として、例えば、納豆特有のムレ臭を軽減して嗜好性を高めることを可能にした納豆菌や納豆製品に関する技術(特許文献1)、が報告されている。この技術は、ロイシンデヒドロゲナーゼの酵素活性を低下ないし失活せしめて短鎖分岐脂肪酸生産能が低下ないし消失した納豆菌を用いて、嗜好性を高めた、ムレ臭のないムレ臭非感納豆を製造することを特徴としている。しかし、この文献では、核酸系うま味成分や、その嗜好性、風味などについては何も言及されていない。
また、他の先行技術として、納豆の味について、グルタミン酸を高産生するグルタミン酸高生産性納豆菌及びそれを用いて作られるうま味成分(グルタミン酸)の含有量を増加させたグルタミン酸高含有納豆(特許文献2)、が報告されている。これは、グルタミン酸高産生能を有する納豆菌を使用することにより、グルタミン酸高含有納豆を製造し、アミノ酸系のうま味が一段と増強された納豆を提供することを特徴とするものである。しかし、グルタミン酸などのアミノ酸系うま味成分は、納豆に元から多く含まれている成分であるため、明確な嗜好性や風味などの差別化は難しいのが実情であった。
また、他の先行技術として、原料大豆に由来するラフィノース、スタキオースなどのオリゴ糖成分を高含有させた大豆オリゴ糖高含有納豆製品の製造技術(特許文献3)、が報告されている。この技術は、原料大豆又は添加したオリゴ糖に由来するショ糖、ラフィノース及びスタキオースのうち少なくともショ糖の分解を抑制して、それらのオリゴ糖を高含有させた納豆を製造することを特徴とするものである。しかし、この文献でも、核酸系うま味成分や、その嗜好性、風味などについては何も言及されていない。
また、他の先行技術として、選択培地としてL−プロリン、L−アルギニン、各種芳香族アミノ酸などのアミノ酸アナログ含有培地やプリン系アナログ含有培地などを使用して、これらのアミノ酸高分泌性の納豆菌や、イノシン及びイノシン酸高分泌性の納豆菌を使用した納豆の製造方法(特許文献4)、が報告されている。しかし、この文献には、イノシン、イノシン酸高含有納豆を製造する方法について記載されているが、本発明のようなイノシン酸を含まないアデニル酸高含有納豆の製造方法については何も言及されていない。
また、他の先行技術として、本発明者は、甘味成分として知られる、グルコースをより高含有させることが可能なグルコース高含有納豆菌(特許文献5)、を開発し、特許出願している。この技術は、グルコースを資化しない又はその資化能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも低い納豆菌を使用して納豆発酵を行うことにより、納豆に特徴的な糸引き性を劣化させることなく、原料大豆由来のグルコースを残存させた納豆を提供するものである。該納豆は、納豆に対するグルコースの含量が100mg/100g以上であり、該グルコースによる甘味性を呈することを特徴としている。
また、従来から行われている納豆製造では、発酵や熟成の温度や長さによって、納豆に含まれるアミノ酸含有量を増やし、グルタミン酸などのアミノ酸系のうま味成分を多くすることが可能である。しかし、このような納豆製造技術では、その発酵や熟成の過程で、苦味や酸味などを感じる他のアミノ酸も同時に増えてしまうため、雑味が強くなってしまい、納豆製品の美味しさのバランスが損なわれてしまうという問題があった。
以上詳述したように、これまでの先行技術を考慮しても、納豆の特徴である強い糸引き性と、バランスの良いうま味や風味、嗜好性などを満足させることができる納豆を開発することは難しい状況にあり、当技術分野においては、アミノ酸系のうま味に加え、核酸系のうま味を納豆中に産生する納豆菌や該納豆菌による核酸系うま味成分と他のうま味成分がバランス良く含まれた、核酸系うま味成分によるうま味や風味、嗜好性をバランス良く満たすことが可能な新しい納豆の製法を実現する新しい納豆発酵技術を開発することが強く要請されていた。
特許第3795279号公報 特開2003−289853号公報 特開2006−262895号公報 特開2007−75081号公報 特許第5732505号公報
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、納豆において、核酸系うま味成分(アデニル酸)を強化した納豆を開発することを目標として鋭意研究/開発を積み重ねた結果、従来の納豆よりも、核酸系うま味成分(アデニル酸)によるうま味が強く、同時に、苦味や、雑味成分の増加による品質劣化や品質低下を抑えた新しい納豆発酵技術を確立することに成功し、本発明を完成するに至った。
本発明は、納豆において、うま味を呈することが知られている核酸系うま味成分(アデニル酸)を従来の納豆製品よりも高い含有量で含有させることを可能にした、グアニンアナログに耐性をもち、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することが可能な特性と、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を通常の納豆と比べて劣化させることがない特性を備えたことを特徴とする納豆菌、該納豆菌を使用して核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法、及びその納豆製品を提供することを目的とするものである。
尚、本発明において、「核酸系うま味成分(アデニル酸)」とは、核酸系うま味成分のアデニル酸を意味する表現として用いたものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)グアニンアナログに耐性をもち、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することが可能な特性と、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を通常の納豆と比べて劣化させることがない特性とを備えた納豆菌であって、
前記納豆菌が、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)から選択された菌株であることを特徴とする納豆菌。
(2)前記(1)に記載の納豆菌を使用して核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法であって、
原料の大豆から蒸煮大豆を調製する工程と、納豆発酵の過程で、この蒸煮大豆に、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することが可能な納豆菌を接種して蒸煮大豆を発酵させる工程と、発酵させた蒸煮大豆を熟成させる工程とを備え、
納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を通常の納豆と比べて劣化させることなく、核酸系うま味成分(アデニル酸)によるうま味を呈する納豆を製造することを特徴とする核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法。
(3)核酸系うま味成分(アデニル酸)が納豆に含まれている核酸系うま味成分高含有納豆であって、
前記核酸系うま味成分(アデニル酸)が納豆発酵の過程で納豆中に産生されたものであり、通常の納豆と比べて、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」の劣化がなく、納豆発酵が、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)から選択された菌株による発酵であり、該株菌を含み、納豆に対するアデニル酸の含量が7mg/100g以上であり、該アデニル酸によるうま味を呈することを特徴とする核酸系うま味成分高含有納豆。
(4)納豆に対するアデニル酸、グアニル酸の含量が合計8mg/100g以上である、前記(3)に記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
(5)納豆発酵の過程で納豆中に産生された核酸系うま味成分(アデニル酸)と、納豆に含まれるアミノ酸系うま味成分(グルタミン酸)とのうま味の相乗効果により増強されたうま味を呈する納豆である、前記(3)又は(4)記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
(6)納豆発酵の過程で納豆中に産生された核酸系うま味成分(アデニル酸)を含み、ナットウキナーゼによる血栓溶解活性を有する、前記(3)−(5)のいずれか一項に記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、核酸系うま味成分高含有納豆を製造するために使用する納豆菌であって、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育可能な株を選抜して分離した選抜株であり、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることがない特性を備えたことを特徴とする納豆菌に係るものである。ここで、8−アザグアニン耐性をもつ納豆について説明すると、本発明では、20μg/ml8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育できる株を耐性株(選抜株)とし、生育できない株を非耐性株とした。
本発明では、該納豆菌として、好適には、例えば、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)が使用される。また、本発明では、納豆菌として、これらの耐性株(選抜株)を紫外線照射や化学変異剤などで常法により変異させた前記耐性株(選抜株)から派生した変異株についても、前記耐性株(選抜株)と同様の前記特性を備えたものであれば、同様に使用することができる。本発明では、「選抜株(菌株)又はその変異株」とは、前記耐性株(選抜株)ないし該耐性株(選抜株)を上記常法により変異させた該耐性株(選抜株)から派生した変異株であることを意味する。
また、本発明は、上記納豆菌を使用して、核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法であって、原料の大豆から蒸煮大豆を調製する工程と、納豆発酵の過程で、この蒸煮大豆に、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育可能な納豆菌を接種して該蒸煮大豆を発酵させる工程と、発酵させた蒸煮大豆を熟成させる工程とを備え、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることなく、核酸系うま味成分(アデニル酸)による強いうま味を呈する納豆を製造する方法に係るものである。
また、本発明は、上記納豆発酵により得られた核酸系うま味成分高含有納豆であって、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌を使用して納豆発酵を行うことにより、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させて、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることなく、核酸系うま味成分を高い含有量で含有する核酸系うま味成分高含有納豆に係るものである。該納豆は、納豆に対するアデニル酸の含量が7mg/100g以上であり、該核酸系うま味成分による強いうま味を呈することを特徴とするものである。
ここで、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることなくとは、市販の納豆菌を含む従来の納豆菌と比べて、これらの品質特性が同等以上であり、納豆品質に遜色がないことを意味する。また、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌とは、グアニンアナログ耐性をもつ納豆菌であり、具体的には、20μg/mlの8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育可能な株を選抜して得られる耐性株(選抜株)として分離した納豆菌を意味する。
また、本発明は、核酸系うま味成分高含有納豆であって、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌を使用して、納豆発酵を行うことにより、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させて、アデニル酸を7mg/100g以上、あるいは、アデニル酸、グアニル酸を合計8mg/100g以上含み、該核酸系うま味成分による強いうま味を呈することを特徴とする核酸系うま味成分高含有納豆に係るものである。
核酸系うま味成分を含む納豆のうま味の強さについて試験をした結果、選抜株により納豆発酵の過程で納豆中に産生されるアデニル酸の量で、十分に納豆のうま味の増強効果があることが示された。また、核酸系うま味成分を含む納豆における当該うま味の増強効果は、核酸系うま味成分(アデニル酸)と、納豆に多く含まれるアミノ酸系のうま味成分(グルタミン酸)とのうま味の相乗効果によるものと考えられる。
次に、8−アザグアニン耐性株の選抜について説明する。
本発明では、当社納豆製品使用株、自然界や各種発酵食品から分離した分離株、又はそれらを紫外線照射や化学変異剤などで変異させた変異株などを用いて、本発明の納豆製造技術に適用できる納豆菌(優良株)の選抜を行った。該優良株(候補株)の選抜条件は、次の通りとした。
(1)第1次の優良株(候補株)の選抜
当社納豆製品使用株、自然界や各種発酵食品から分離した分離株、又はそれらを紫外線照射や化学変異剤などで変異させた変異株を使用して、これらの分離株、変異株などを、それぞれ、8−アザグアニンを含む最小寒天培地に植菌し、当該培地で増殖が見られる株を優良株(候補株)として選抜した。
具体的には、20μg/mlの8−アザグアニンを含む最小寒天培地を調製し、この培地に、白金耳などで、納豆菌を植菌し、生育可能な株を選抜した。植菌する納豆菌は、寒天培地で純化したコロニー、液体培地などで前培養した栄養細胞、休眠誘導した胞子など、どのような生育状態でも特に構わない。前記濃度の8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することができる株を、第1次の優良株(候補株)とした。
(2)液体培地での培養
選抜した優良株(候補株)を、液体培地で培養した。
(3)第2次の優良株(候補株)の選抜
上記優良株(候補株)を用いて納豆を試作し、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることなく、従来品よりも、核酸系うま味成分によるうま味の強い納豆を製造することが可能な納豆菌を、第2次の優良株(候補株)として選抜した。
(4)第3次の優良株(候補株)の選抜
次に、これらの優良株(候補株)を用いて試作した納豆の核酸系うま味成分(アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸)含量を、LC/MS/MS法によって分析し(日本ハム株式会社中央研究所に依頼)、核酸系うま味成分が顕著に含まれている納豆菌を、第3次の優良株(候補株)として選抜した。
次に、納豆の製造工程について説明する。
本発明において、納豆の製造工程は、原料の大豆から蒸煮大豆を調製する工程と、納豆発酵の過程で、この蒸煮大豆に、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することができる納豆菌を接種して蒸煮大豆を発酵させる工程と、発酵させた蒸煮大豆を熟成させる工程とを含むことを特徴としている。本発明では、上記納豆菌として、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することができる納豆菌を接種することを特徴としている。
また、本発明では、納豆菌として、上述のグアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することができる納豆菌を接種することを除き、通常の納豆の製造技術を任意に適用することが可能である。
本発明の納豆製造工程では、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌として、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株、(受託番号 NITE P−02381)を好適に使用することができる。また、これらの菌株は、ナットウキナーゼ活性について試験をした結果、90FU/g以上のナットウキナーゼ活性を有するナットウキナーゼ産生能力をもつ納豆菌であることが判明した。
本発明では、納豆菌として、例えば、上述のように、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することができる納豆菌であれば適宜使用することができる。納豆発酵の過程で納豆中に産生された核酸系うま味成分の分析は、日本ハム株式会社中央研究所に依頼し、LC/MS/MS法によって行った。
従来の納豆には、核酸系うま味成分は、ほとんど含まれないが、本発明の納豆には、該納豆に対するアデニル酸の含量は、7mg/100g以上であり、好ましくはアデニル酸、グアニル酸の合計が8mg/100g以上、あるいは核酸系うま味成分3種(アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸)の合計が8mg/100g以上である。例えば、TTCC2221株は、納豆に対するアデニル酸含量は7.1mg/100gであった。
本発明の核酸系うま味成分高含有納豆は、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌を使用して納豆発酵を行うことにより、納豆に対するアデニル酸の含量が7mg/100g以上であり、該アデニル酸による強いうま味を呈することを特徴としている。また、本発明は、それ以外の態様として、アデニル酸、グアニル酸の合計が8mg/100g以上、あるいは核酸系うま味成分3種(アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸)を合計8mg/100g以上含み、核酸系うま味成分による強いうま味を呈する納豆であるとともに、90FU/g以上のナットウキナーゼによる血栓溶解活性をもつ納豆菌によるナットウキナーゼ高含有納豆であることを特徴とする納豆も本発明の対象としている。本発明では、核酸系うま味成分(アデニル酸)と、ナットウキナーゼによる血栓溶解活性を共に有するナットウキナーゼを内包する納豆製品も、本発明に係る「核酸系うま味成分高含有納豆」の範疇に含まれるものとする。
次に、本発明では、従来菌と、TTCC2221株、TTCC2222株で発酵させた納豆との官能特性の比較を行った。得られた納豆菌で発酵させた納豆の官能特性の比較は、次の通りに行った。すなわち、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」と、「うま味の強さ」について、採点法によって官能評価を行い、官能特性の比較を行った。尺度は、従来菌1で発酵させた納豆をゼロとして、非常に強いから非常に弱いまでの両極7点の相対尺度(+3非常に強い、+2強い、+1少し強い、0差がない、−1少し弱い、−2弱い、−3非常に弱い)を使用した。
評価は、官能評価士テキスト(日本官能評価学会編)に記載された方法に従って、基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の識別が可能なパネラーを社内から選抜し、かつ、半年以上の納豆評価のトレーニングを繰り返し行った専門評価員によって行った。数値は、n=12の評価結果の平均値として示した。得られた結果について、平均値の差の検討を行った。
その結果、8−アザグアニン耐性選抜株として選抜されたTTCC2221株、及びTTCC2222株で発酵させた納豆は、従来菌と比べて、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」が同等以上であり、納豆品質に遜色がないことが示された。また、TTCC2221株、TTCC2222株で発酵させた納豆は、従来菌と比べて、核酸系うま味成分による強いうま味を呈する納豆であることが示された。
このように、上記選抜株を用いて、納豆の試作を行い、納豆の官能特性について、納豆の官能評価に精通した専門評価員で評価(官能評価)した結果、従来菌と比べて、核酸系うま味成分によるうま味が有意に高い評価を得ると同時に、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」も同等以上であり、納豆品質に遜色がない納豆を製造することが可能であることが分かった。
本発明では、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌として、8−アザグアニンを含む最小培地で生育することができる納豆菌が使用される。これらのうち、本発明では、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)が好適に使用される。これらの納豆菌株(優良株)のTTCC2221株、TTCC2222株は、公的寄託機関である、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センターに、2016年11月30日に寄託されている。選抜した優良株は、後記する表2〜4に示すような菌学的性質を有し、納豆菌であることが確認されている。
本発明により、以下に示すような格別の効果が奏される。
(1)従来の納豆菌に比べて、グアニンアナログ耐性をもつ能力が高く、8−アザグアニン耐性をもつ新規納豆菌を提供することができる。
(2)グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌を使用することで、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を高い含有量で産生させた核酸系うま味成分高含有納豆を製造し、提供することができる。
(3)核酸系うま味成分(アデニル酸)の呈するうま味を特徴とした特有の嗜好性を有し、同時に納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」が通常の納豆と比べて劣化しない核酸系うま味成分高含有納豆の製造技術を確立することができる。
(4)納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」と、核酸系うま味成分(アデニル酸)の呈する強いうま味を有することを特徴とした新しいタイプの核酸系うま味成分高含有納豆を提供することができる。
(5)本発明の納豆は、核酸系うま味成分と、納豆に多く含まれるグルタミン酸などのアミノ酸系うま味成分とのうま味の相乗効果により、非常に強いうま味を呈する納豆製品として有用である。
(6)納豆菌として、90FU/g以上のナットウキナーゼによる血栓溶解活性を有する選抜株(TTCC2221株、TTCC2222株)を使用することにより、核酸系うま味成分とナットウキナーゼを高い含有量で含有する核酸系うま味成分/ナットウキナーゼ高含有納豆を製造し、提供することができる。
従来菌で製造した納豆に含まれるアデニル酸の含有量と、8−アザグアニン耐性選抜株で製造した納豆に含まれるアデニル酸の含有量をグラフ化した図面である。 従来菌で製造した納豆に含まれる核酸系うま味成分(イノシン酸、グアニル酸、アデニル酸)の含有量と、8−アザグアニン耐性選抜株で製造した納豆に含まれる核酸系うま味成分の含有量をグラフ化した図面である。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(1)8−アザグアニン耐性株の選抜(寒天培地)
20μg/mlの8−アザグアニン(MP Biomedicals、カタログNo.
100830)を含む最小寒天培地を使用して優良株(候補株)の選抜を実施した。最小培地の調整には、Difco Yeast Nitrogen Base
W/O Amino Acids (ベクトン・ディッキンソン、カタログNo.291940)を使用した。これを蒸留水に溶解後、pHを6.8に調整し、2%の寒天を加えた後、オートクレーブで滅菌した。以下の実施例において、「%」は重量%を意味する。
滅菌後、最終濃度が、0.5%になるように滅菌済みグルコース溶液、及び20μg/mlになるように滅菌済み8−アザグアニン溶液を添加して、最小寒天培地を調製した。8−アザグアニン溶液の滅菌は、適当な濃度の水酸化ナトリウム溶液やジメチルスルホキシドなどに溶解後、0.45μmの滅菌済みメンブランフィルターを通すことで実施した。
被験納豆菌として、当社納豆製品使用株、自然界や各種発酵食品から分離した分離株、又はそれらを紫外線照射や化学変異剤などで変異させた変異株を用いて、それぞれ、20μg/mlの8−アザグアニンを含む最小寒天培地に植菌し、増殖が見られる株を、耐性株として選抜した。
なお、耐性株の選抜は、最小寒天培地に限らず、LB培地や肉汁培地など、一般的な微生物繁殖培地でも問題ないが、その場合は、培地によって非耐性株でも多少の生育が見られる場合があるため、耐性株は、コロニーの大きさ、高さなどで区別をする必要がある。選抜の結果、TTCC2221株、TTCC2222株、TTCC2225株、TTCC2226株を選抜した。
本実施例において、従来菌1、従来菌2、及び選抜された耐性選抜株(4株)は、以下の納豆菌を示す。
従来菌1:
市販納豆菌(宮城野菌)から分離した納豆菌
従来菌2:
当社納豆製品使用株(受託番号 FERN P−21324)
TTCC2221株:
8−アザグアニン耐性選抜株;7.1mg/100gのアデニル酸が含まれる。
TTCC2222株:
8−アザグアニン耐性選抜株;7.1mg/100gのアデニル酸が含まれる。
TTCC2225株:
8−アザグアニン耐性選抜株;核酸系うま味成分は含まれず偽陽性。
TTCC2226株:
8−アザグアニン耐性選抜株;核酸系うま味成分は含まれず偽陽性。
(2)納豆に含まれる核酸系うま味成分の分析
1)方法
選抜した納豆菌株を使用して、蒸煮大豆を発酵させ、納豆を製造し、納豆に含まれる核酸系うま味成分を調査した。
製造した納豆に含まれる核酸系うま味成分の分析は、日本ハム株式会社中央研究所に依頼し、LC/MS/MS法によって行った。
2)結果
以上の結果を、表1、並びに、図1〜2にまとめて示す。
表1、並びに、図1〜2に示されるように、従来菌を使用した納豆には、1mg/100g程度のアデニル酸、グアニル酸しか含まれないが、選抜したTTCC2221株、TTCC2222株には、7mg/100g以上のアデニル酸、もしくは、合計8mg/100g以上のアデニル酸及びグアニル酸が含まれた。イノシン酸は、いずれの納豆にも含まれなかった。
一方、選抜株のうち、TTCC2225株、TTCC2226株には、核酸系うま味成分(アデニル酸、グアニル酸、イノシン酸)が検出されず、偽陽性株と考えられた。
(3)8−アザグアニン耐性選抜株の形態観察、生理・生化学試験
得られたTTCC2221株、TTCC2222株の菌株の同定は、株式会社テクノスルガ・ラボに依頼し、形態観察、生理・生化学試験によって実施した。
表2、表3〜4に、選抜株のTTCC2221株、TTCC2222株の形態観察、生理・生化学試験の結果を示す。以下の結果と、ビオチン要求性、及び納豆試作時に粘質物を産生する特性から、これらの菌が、納豆菌であることが確認された。
(4)従来菌と、選抜株(TTCC2221株、TTCC2222株)で発酵させた納豆の官能特性の比較
1)方法
従来菌と、得られた選抜株で発酵させた納豆の官能特性の比較は、次の通りに行った。
納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」と、「うま味の強さ」について、採点法によって官能評価を行い、官能特性の比較を行った。
尺度は、従来菌1で発酵させた納豆をゼロとして、非常に強いから非常に弱いまでの両極7点の相対尺度(+3;非常に強い、+2;強い、+1;少し強い、0;差がない、−1;少し弱い、−2;弱い、−3;非常に弱い)を使用した。
評価は、基本五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)の識別が可能なパネラーを社内から選抜し、かつ、半年以上の納豆評価のトレーニングを繰り返し行った専門評価員によって行った。
数値は、n=12の評価結果の平均値を示した。
得られた結果について、平均値の差の検定を行った。
参考文献:官能評価士テキスト(日本官能評価学会編)
2)結果
その結果を、表5に示す。TTCC2221株、TTCC2222株で発酵させた納豆は、従来菌1、従来菌2で発酵させた納豆と比べて、被りの厚さ、糸の弾力が同等以上であり、納豆品質に遜色がないことが示された。
TTCC2221株、TTCC2222株で発酵させた納豆は、従来菌1、従来菌2で発酵させた納豆と比べて、強いうま味を感じる納豆を作ることが示された。
以上詳述した通り、本発明は、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を劣化させることがない特性を備えたことを特徴とする新規納豆菌、該納豆菌を使用して核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法及び該核酸系うま味成分高含有納豆に係るものであり、本発明により、従来の納豆菌に比べて、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高い納豆菌を使用することで、核酸系うま味成分(アデニル酸)の呈する強いうま味を特徴とした特有の嗜好性を有し、同時に納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」が劣化しない核酸系うま味成分高含有納豆の製造技術を確立することができる。また、本発明により、従来の納豆製品よりも納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」と、核酸系うま味成分(アデニル酸)による強いうま味を呈することを特徴とした特有の嗜好性を有する新しいタイプの核酸系うま味成分高含有納豆を提供することができる。本発明は、納豆に対する核酸系うま味成分(アデニル酸)の含量が7mg/100g以上で、該アデニル酸による強いうま味を呈する核酸系うま味成分高含有納豆及びその製造技術を提供するものとして産業上の利用可能性を有するものである。
微生物の表示
<識別の表示> Bacillus subtilis
TTCC2221
<受託番号> NITE P−02380
<識別の表示> Bacillus subtilis
TTCC2222
<受託番号> NITE P−02381

Claims (6)

  1. グアニンアナログに耐性をもち、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することが可能な特性と、納豆発酵の過程で納豆中に核酸系うま味成分(アデニル酸)を産生させる特性と、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を通常の納豆と比べて劣化させることがない特性とを備えた納豆菌であって、
    前記納豆菌が、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)から選択された菌株であることを特徴とする納豆菌。
  2. 請求項1に記載の納豆菌を使用して核酸系うま味成分高含有納豆を製造する方法であって、
    原料の大豆から蒸煮大豆を調製する工程と、納豆発酵の過程で、この蒸煮大豆に、グアニンアナログ耐性をもつ能力が市販の納豆菌を含む従来の納豆菌よりも高く、8−アザグアニンを含む最小寒天培地で生育することが可能な納豆菌を接種して蒸煮大豆を発酵させる工程と、発酵させた蒸煮大豆を熟成させる工程とを備え、
    納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」を通常の納豆と比べて劣化させることなく、核酸系うま味成分(アデニル酸)によるうま味を呈する納豆を製造することを特徴とする核酸系うま味成分高含有納豆の製造方法。
  3. 核酸系うま味成分(アデニル酸)が納豆に含まれている核酸系うま味成分高含有納豆であって、
    前記核酸系うま味成分(アデニル酸)が納豆発酵の過程で納豆中に産生されたものであり、通常の納豆と比べて、納豆の基本的な品質特性である「被りの厚さ」、「糸の弾力」の劣化がなく、納豆発酵が、Bacillus subtilis TTCC2221株(受託番号 NITE P−02380)、Bacillus subtilis TTCC2222株(受託番号 NITE P−02381)から選択された菌株による発酵であり、該株菌を含み、納豆に対するアデニル酸の含量が7mg/100g以上であり、該アデニル酸によるうま味を呈することを特徴とする核酸系うま味成分高含有納豆。
  4. 納豆に対するアデニル酸、グアニル酸の含量が合計8mg/100g以上である、請求項3に記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
  5. 納豆発酵の過程で納豆中に産生された核酸系うま味成分(アデニル酸)と、納豆に含まれるアミノ酸系うま味成分(グルタミン酸)とのうま味の相乗効果により増強されたうま味を呈する納豆である、請求項3又は4に記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
  6. 納豆発酵の過程で納豆中に産生された核酸系うま味成分(アデニル酸)を含み、ナットウキナーゼによる血栓溶解活性を有する、請求項3−5のいずれか一項に記載の核酸系うま味成分高含有納豆。
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