JP6231511B2 - 偏光フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造方法に関する。
偏光板は、液晶表示装置を代表とする画像表示装置等に広く用いられている。偏光板としては、延伸されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素で染色してなる偏光フィルムの片面又は両面に保護フィルムを貼合した構成のものが一般的である。偏光フィルムの原料となるポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂を含有する膜状の水溶液から水を乾燥除去することにより作製することができる〔例えば、特開2014−059564号公報(特許文献1)、特許第5390053号(特許文献2)〕。
特開2014−059564号公報 特許第5390053号
偏光フィルム用のポリビニルアルコール系樹脂フィルムには、延伸・染色によって偏光フィルムとしたときに高い偏光性能を示すことが求められる。ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを延伸する際の延伸倍率やネックイン率を高くすることによって偏光フィルムの偏光性能を高めることが可能であるが、この方法の場合、1)フィルムの破断が生じやすい、2)得られる偏光フィルムの加熱収縮率が大きくなり、偏光板の耐熱性が低くなる、3)幅効率(ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの幅に対する、得られる偏光フィルムの幅の比)が低くなる、などの問題がある。
本発明の目的は、偏光フィルムとしたときに高い偏光性能を示すことができるポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法、及び当該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用いた偏光フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明は、以下に示すポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法及び偏光フィルムの製造方法を提供する。
[1] ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、含水率が30重量%を超える水溶液から水を除去する乾燥工程を含み、
前記乾燥工程において、含水率が30重量%であるときの水の除去速度が0.01〜1.8重量%/秒である、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法。
[2] ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、含水率が30重量%を超える水溶液から水を除去する乾燥工程を含み、
前記乾燥工程において、含水率30〜10重量%の間における水の平均除去速度が0.01〜1.8重量%/秒である、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法。
[3] 前記乾燥工程の前に、基材フィルム上に前記水溶液の塗工層を形成する工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4] [1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法によってポリビニルアルコール系樹脂フィルムを得る工程と、
前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを延伸して延伸フィルムを得る工程と、
前記延伸フィルムから偏光フィルムを得る工程と、
を含む、偏光フィルムの製造方法。
[5] 前記偏光フィルムの厚みが10μm以下である、[4]に記載の製造方法。
本発明によれば、偏光フィルムとしたときに高い偏光性能を示すことができるポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法、及び当該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを用いた偏光フィルムの製造方法を提供することができる。
本発明に係るポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法の好ましい一例を示すフローチャートである。 塗工工程で得られる塗工フィルムの層構成の一例を示す概略断面図である。 乾燥工程で得られる積層フィルムの層構成の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る偏光フィルム及び偏光板の製造方法の好ましい一例を示すフローチャートである。 延伸工程で得られる延伸フィルムの層構成の一例を示す概略断面図である。 染色工程で得られる偏光性積層フィルムの層構成の一例を示す概略断面図である。 第1貼合工程で得られる保護フィルム付偏光性積層フィルムの層構成の一例を示す概略断面図である。 剥離工程で得られる片面保護フィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 第2貼合工程で得られる両面保護フィルム付偏光板の層構成の一例を示す概略断面図である。 各実施例及び比較例における、乾燥工程における除去速度V(30)と得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフである。 各実施例及び比較例における、乾燥工程における平均除去速度Vave(30−10)と得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフである。 各実施例及び比較例で得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正単体透過率Tyと視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフである。
<ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの製造方法>
本発明に係るポリビニルアルコール系樹脂フィルム(以下、ポリビニルアルコール系樹脂を「PVA系樹脂」ともいう。)の製造方法は、PVA系樹脂を含有する水溶液から水を除去して、当該PVA系樹脂を含有する層(膜)を形成することによってPVA系樹脂フィルムを得る乾燥工程を含む。
図1は、本発明に係るPVA系樹脂フィルムの製造方法の好ましい一例を示すフローチャートである。本発明に係るPVA系樹脂フィルムの製造方法は、上記乾燥工程の前に上記水溶液を膜状にする工程を含むことが好ましく、この工程は、典型的には、基材フィルム上に上記水溶液を塗工して塗工層を形成する工程であることができる。この場合、本発明に係るPVA系樹脂フィルムの製造方法は、図1に示されるように、下記工程:
(1)基材フィルム上に上記水溶液を塗工して塗工層を形成する塗工工程S10、
(2)塗工層(膜状の水溶液)から水を除去してPVA系樹脂フィルムを得る乾燥工程S20、
をこの順で含む。
以下、各工程について説明する。なお、塗工工程S10において塗工層を基材フィルムの両面に形成することによってPVA系樹脂フィルム(「PVA系樹脂層」ともいう。)を基材フィルムの両面に形成してもよいが、以下では主に片面に形成する場合について説明する。
(1)塗工工程S10
図2を参照して本工程は、基材フィルム30の少なくとも一方の面に、PVA系樹脂を含有する水溶液を塗工して塗工層6を形成することにより塗工フィルム100を得る工程である。基材フィルム30への塗工により塗工層6を形成し、この塗工層6からPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)を形成する方法は、薄膜のPVA系樹脂フィルム、ひいては薄膜の偏光フィルムを得やすい点で有利である。
基材フィルム30は熱可塑性樹脂から構成することができ、中でも透明性、機械的強度、熱安定性、延伸性等に優れる熱可塑性樹脂から構成することが好ましい。このような熱可塑性樹脂の具体例は、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;ポリエステル系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロースエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;ポリ酢酸ビニル系樹脂;ポリアリレート系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリスルホン系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;及びこれらの混合物、共重合物を含む。
基材フィルム30は、1種又は2種以上の熱可塑性樹脂からなる1つの樹脂層からなる単層構造であってもよいし、1種又は2種以上の熱可塑性樹脂からなる樹脂層を複数積層した多層構造であってもよい。基材フィルム30は、後述する偏光フィルムの製造方法における延伸工程において、PVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)を延伸するのに好適な延伸温度で延伸できるような樹脂で構成されることが好ましい。
基材フィルム30は、添加剤を含有することができる。添加剤の具体例は、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、及び着色剤を含む。
基材フィルム30の厚みは通常、強度や取扱性等の点から1〜500μmであり、好ましくは1〜300μm、より好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは5〜150μmである。
基材フィルム30に塗工する水溶液(塗工液)は、PVA系樹脂及び水を含有するPVA系樹脂の水溶液である。この水溶液は、必要に応じて、水以外の溶剤、可塑剤、界面活性剤等の添加剤を含有していてもよい。水以外の溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、多価アルコール(好適にはグリセリン)に代表されるアルコールのような、水に相溶性のある有機溶剤を挙げることができる。
PVA系樹脂としては、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化したものを用いることができる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体が例示される。酢酸ビニルに共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類、アンモニウム基を有する(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
PVA系樹脂のケン化度は、80.0〜100.0モル%の範囲であることができるが、好ましくは90.0〜99.5モル%の範囲であり、より好ましくは94.0〜99.0モル%の範囲である。ケン化度が80.0モル%未満であると、PVA系樹脂フィルムから得られる偏光フィルムの耐水性が低下しやすい。ケン化度が99.5モル%を超えるPVA系樹脂を使用した場合、後述する偏光フィルムの製造方法における染色工程での染色速度が遅くなり、生産性が低下するとともに十分な偏光性能を有する偏光フィルムが得られにくいことがある。
ケン化度とは、PVA系樹脂の原料であるポリ酢酸ビニル系樹脂に含まれる酢酸基(アセトキシ基:−OCOCH3)がケン化工程により水酸基に変化した割合をユニット比(モル%)で表したものであり、下記式:
ケン化度(モル%)=100×(水酸基の数)÷(水酸基の数+酢酸基の数)
で定義される。ケン化度は、JIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。ケン化度が高いほど、水酸基の割合が高いことを示しており、従って結晶化を阻害する酢酸基の割合が低いことを示している。
PVA系樹脂は、一部が変性されている変性ポリビニルアルコールであってもよい。例えば、PVA系樹脂をエチレン、プロピレン等のオレフィン;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等の不飽和カルボン酸;不飽和カルボン酸のアルキルエステル、(メタ)アクリルアミド等で変性したものが挙げられる。変性の割合は30モル%未満であることが好ましく、10%未満であることがより好ましい。30モル%を超える変性を行った場合には、二色性色素を吸着しにくくなり、十分な偏光性能を有する偏光フィルムが得られにくい傾向がある。なお、本明細書において「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルからなる群より選択される少なくとも一方を意味する。「(メタ)アクリロイル」などについても同様である。
PVA系樹脂の平均重合度は、好ましくは100〜10000であり、より好ましくは1500〜8000であり、さらに好ましくは2000〜5000である。PVA系樹脂の平均重合度もJIS K 6726(1994)に準拠して求めることができる。
後で詳述するように、PVA系樹脂を含有する水溶液の含水率は、30重量%超とされる。
上記塗工液を基材フィルム30に塗工する方法は、ワイヤーバーコーティング法;リバースコーティング、グラビアコーティングのようなロールコーティング法;ダイコート法;カンマコート法;リップコート法;スピンコーティング法;スクリーンコーティング法;ファウンテンコーティング法;ディッピング法;スプレー法等の方法から適宜選択することができる。塗工層6は、基材フィルム30の一方の面のみに形成してもよいし、両面に形成してもよい。
塗工液の塗工に先立ち、基材フィルム30とPVA系樹脂フィルムとの密着性を向上させるために、少なくとも塗工層6が形成される側の基材フィルム30の表面に、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム(火炎)処理等を施してもよい。また同様の理由で、基材フィルム30上にプライマー層等を介して塗工層6を形成してもよい。
プライマー層は、プライマー層形成用塗工液を基材フィルム30の表面に塗工した後、乾燥させることにより形成することができる。この塗工液は、基材フィルム30とPVA系樹脂フィルムとの両方にある程度強い密着力を発揮する成分を含み、通常は、このような密着力を付与する樹脂成分と溶媒とを含む。樹脂成分としては、好ましくは透明性、熱安定性、延伸性等に優れる熱可塑樹脂が用いられ、例えば(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂等が挙げられる。中でも、良好な密着力を与えるポリビニルアルコール系樹脂が好ましく用いられる。より好ましくは、ポリビニルアルコール樹脂である。溶媒としては通常、上記樹脂成分を溶解できる一般的な有機溶媒や水系溶媒が用いられるが、水を溶媒とする塗工液からプライマー層を形成することが好ましい。
プライマー層の強度を上げるために、プライマー層形成用塗工液に架橋剤を添加してもよい。架橋剤の具体例は、エポキシ系、イソシアネート系、ジアルデヒド系、金属系(例えば、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、有機金属化合物)、高分子系の架橋剤を含む。プライマー層を形成する樹脂成分としてポリビニルアルコール系樹脂を使用する場合は、ポリアミドエポキシ樹脂、メチロール化メラミン樹脂、ジアルデヒド系架橋剤、金属キレート化合物系架橋剤等が好適に用いられる。
プライマー層の厚みは、0.05〜1μm程度であることが好ましく、0.1〜0.4μmであることがより好ましい。0.05μmより薄くなると、基材フィルム30とPVA系樹脂フィルムとの密着力向上の効果が小さい。
プライマー層形成用塗工液を基材フィルム30に塗工する方法は、上記PVA系樹脂フィルム用の水溶液と同様であることができる。プライマー層形成用塗工液からなる塗工層の乾燥温度は、例えば50〜200℃であり、好ましくは60〜150℃である。溶媒が水を含む場合、乾燥温度は80℃以上であることが好ましい。
(2)乾燥工程S20
図3を参照して本工程は、塗工フィルム100が備える含水率が30重量%超である塗工層6から水を除去してPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)7とし、積層フィルム200を得る工程である。塗工層6の乾燥(水の除去)は、塗工フィルム100の加熱により行うことができるが、減圧などによる乾燥を併用してもよい。塗工フィルム100を加熱する方法としては、加温したロール(熱ロール)に塗工フィルム100を接触させる(抱きかける)方法、塗工フィルム100に熱風を吹きかける方法、又はこれらの組み合わせなどを挙げることができる。乾燥工程S20における乾燥温度は、例えば50〜200℃の範囲内であり、好ましくは60〜150℃の範囲内である。
本工程(乾燥工程S20)では、含水率が30重量%を超える状態にある塗工層6(以下、乾燥工程S20直前の塗工層6の含水率を「初期含水率W1」ともいう。)から水を除去していき、所望の含水率(以下、「最終含水率W2」ともいう。)に達するまで乾燥を行ってPVA系樹脂フィルム7を得る。この際、含水率が30重量%であるときの水の除去速度(単位時間あたりの含水率(重量%)の低下量を意味し、単位は重量%/秒である。)又は含水率30重量%の近傍(すなわち、含水率30〜10重量%の間)における平均的な水の除去速度を適切に調整することが重要であり、本発明では、これらのいずれか一方又は両方を0.01〜1.8重量%/秒の範囲内とする。以下では、塗工層6の含水率が30重量%となった時点での水の除去速度を「除去速度V(30)」ともいい、塗工層6の含水率が30〜10重量%の範囲であるときの平均的な水の除去速度を「平均除去速度Vave(30−10)」ともいう。除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)が上記範囲内となるように乾燥条件を調整することにより、偏光フィルムとしたときに高い偏光性能を示すPVA系樹脂フィルム7を得ることができる。
本発明を何ら限定するものではないが、除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を上記所定の範囲内に調整することによって高い偏光性能を発現することができる理由は、次のように推定される。
すなわち、高い偏光性能が発現するのは、含水率が30重量%又はその近傍(30〜10重量%の間)であるときにPVA系樹脂の結晶核が生成し始め、かつ、塗工層6が30重量%及び/又はその近傍の含水率を有しているときの水の除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を上記範囲内とし、ゆっくりと乾燥を行うことで、この結晶核が十分に多く生成されるようになるためであると考えられる。そして、このように結晶核を多く生成させることで結晶子の密度が高くなり、より緻密な結晶構造を形成することができる。これにより、ヨウ素等の二色性色素による染色を実施した際に数多く、また、密に存在する結晶子の近傍に、より安定で配向性の高い二色性色素−PVA系樹脂錯体が形成されやすくなるので、偏光性能が向上すると考えられる。
これに対して、含水率が30重量%を超える領域においては、PVA系樹脂は均一に水に溶解しており、PVA系樹脂の分子鎖が均一に存在している(溶液)状態が安定であると考えられる。実際、含水率が30重量%を超える領域では、臨界サイズ以上の安定な結晶核の生成はほとんど起こらない。含水率が約30重量%まで低下すると、安定な臨界サイズ以上の結晶核生成が行われるようになるが、これは、結晶核を形成して結晶化する方がより安定なためであると考えられる。
このように、PVA系樹脂の結晶核は、含水率が約30重量%まで低下したときに生じ始め、その近傍、すなわち含水率30〜10重量%の領域でも結晶核の生成は起こるのであるが、含水率が10重量%を下回る領域では、臨界サイズ以上の安定な結晶核の生成は起こりにくい。これは、良溶媒である水が極めて少なく、PVA系樹脂の分子鎖の運動性が過度に低下するためであると考えられる。
本発明は、結晶核の生成が生じないか、又はほとんど生じない含水率30重量%超及び10重量%未満の領域ではなく、結晶核の生成が現に生じる含水率30重量%の時点及び/又は含水率30〜10重量%の領域に着目し、その時点及び/又は領域における水の除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を上記所定の範囲内に調整することを1つの特徴とするものである。
本工程(乾燥工程S20)においては、PVA系樹脂の結晶核が生成し始める含水率30重量%の時点での除去速度V(30)を0.01〜1.8重量%/秒の範囲内に調整するようにしてもよいし、及び/又は、同様に結晶核の生成が生じる含水率30〜10重量%の間での平均除去速度Vave(30−10)を0.01〜1.8重量%/秒の範囲内に調整するようにしてもよい。ただし、結晶核の生成が生じる全含水率範囲にわたって結晶核を十分に多く生成させることができることから、少なくとも平均除去速度Vave(30−10)を上記範囲内に調整することが好ましく、除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の両方を上記範囲内に調整することがより好ましい。
上記範囲の上限値まで除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を低下させる方法としては、熱ロールを用いて乾燥する場合であれば、熱ロールの表面温度を低下させる方法、熱風を利用して乾燥する場合であれば、熱風の温度及び/又は風速を低下させる方法を挙げることができる。また、乾燥を実施する環境の湿度を高めるようにしてもよい。生産性の観点からは、含水率が30重量%を大きく超える領域においては、乾燥を強化してなるべく水の除去速度を大きくすることが好ましいが、乾燥設備の操作上、含水率が30重量%になった瞬間に急激に除去速度を低下させることは難しいため、含水率30重量%に到達するよりもある程度前の時点から除去速度を小さくしておく方が、除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を上記範囲内に調整しやすい。
なお、初期含水率W1から最終含水率W2まで乾燥させる際、終始一定の乾燥条件で乾燥を行うと、塗工フィルム100の温度が次第に上昇していき、乾燥途中から水の除去速度が著しく上昇する傾向にある。従って、除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)を上記範囲内とするためには、乾燥条件を乾燥工程S20の間、終始一定にするのではなく、途中から乾燥条件を緩めることが好ましい。
除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の上限値は、PVA系樹脂の結晶核の密度をより高める観点から、1.65重量%/秒以下であることが好ましく、1.5重量%/秒以下であることがより好ましい。また、除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の下限値が0.01重量%/秒以上であるのは、水の除去速度があまりに遅いと結晶核の密度が高くなり過ぎて、後述する偏光フィルムの製造方法における染色工程での染色効率が低下するためである。かかる観点から、またPVA系樹脂フィルム7の生産性の観点から、上記下限値は、好ましくは0.15重量%/秒以上であり、より好ましくは0.5重量%/秒以上である。
次に、除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の測定方法について説明すると、これらは乾燥工程S20開始からの経過時間に対して塗工層6の含水率をプロットして得られる含水率の減少曲線(フィッティングカーブ)から算出することができる。含水率の測定データ(測定点)が十分に密にあれば、含水率30重量%の時点での微分値からその傾き〔除去速度V(30)〕を正確に求めることができる。ただし、実際の測定においては連続的な測定データを取得することは難しく、十分に密な測定データを取得できないことも多い。従ってこの場合には、除去速度V(30)は、含水率30重量%の時点を含む所定範囲の測定データの平均値として求められる。具体的にはこの場合、除去速度V(30)は、下記式[a]:
除去速度V(30)=4〔重量%〕/(含水率が32重量%から28重量%になるのに要した時間〔秒〕) [a]
に従い、上記フィッティングカーブに基づいて算出される、含水率32〜28重量%の間における含水率減少量(すなわち4〔重量%〕)を、含水率が32重量%から28重量%になるのに要した時間〔秒〕で除した値として求められる。
上記フィッティングカーブを取得するにあたっては、除去速度を正確に算出するために、含水率の測定データの取得は2重量%程度の間隔で行う。
平均除去速度Vave(30−10)についても、上記式[a]と同様にして求められる。すなわち、平均除去速度Vave(30−10)は、下記式[b]:
平均除去速度Vave(30−10)=20〔重量%〕/(含水率が30重量%から10重量%になるのに要した時間〔秒〕) [b]
に従い、上記フィッティングカーブに基づいて算出される、含水率30〜10重量%の間における含水率減少量(すなわち20〔重量%〕)を、含水率が30重量%から10重量%になるのに要した時間〔秒〕で除した値として求められる。
塗工層6の含水率は、(株)CHINOから販売されている「IR水分率計:IRMAシリーズ」、(株)フジワークから販売されている「ファイバー式赤外水分率計:IMシリーズ」などのIR水分率計を用いて測定される。IR水分率計は、水に由来する赤外吸収の強度から水分率を求めるものである。従って、当該強度から含水率(水分率)を算出するために、これらの対応関係を規定する検量線の作成が必要である。
検量線の作成にあたって必要となるフィルムの含水率は、乾燥重量法によって測定される。乾燥重量法とは、所定のサイズを有する乾燥途上のフィルムサンプルについて、まずそのPVA系樹脂フィルム(塗工層)の重量〔初期重量〕を測定した後、105℃×2時間の乾燥処理を実施し、再びPVA系樹脂フィルム(塗工層)の重量〔処理後重量〕を測定して、下記式[c]:
含水率={(初期重量−処理後重量)/初期重量}×100 [c]
に基づいて含水率を測定する方法である。
検量線は、含水率の異なる複数のフィルムサンプルを用意し、これらのサンプルについて上記式[c]に従い含水率を測定するとともに、IR水分率計を用いて水に由来する赤外吸収の強度を測定し、得られた含水率と赤外吸収の強度との対応関係をプロットすることによって得られる。検量線を作成するためのフィルムサンプルの含水率範囲は、実際に測定しようとする塗工層6の含水率範囲と同等とするか、又はそれ以上の範囲に及ぶことが好ましい。測定対象範囲に対してあまりに狭い範囲で検量線を作成すると、外掃する近似の方法によっては実際の含水率と合わなくなる不具合を生じるためである。なお、検量線は通常、1次式で近似されるが、必要に応じて2次式などを用いてもよい。
検量線の作成にあたっては次の点に留意する。
1)検量線作成用のフィルムサンプルの塗工層に水以外の揮発成分(例えばアルコール等)が含まれる場合には、上記式[c]で得られる含水率は、当該揮発成分の揮発による重量減少分を含むものとなる。従ってこの場合、上記式[c]に基づいて正確な含水率を得るためには、当該重量減少分を差し引く補正を行う必要がある。好ましくは、検量線作成用のフィルムサンプルには、水以外の揮発成分を含まない、又はほとんど含まないものを用いる。
2)検量線作成用のフィルムサンプルは、基材フィルム上に乾燥途上のPVA系樹脂フィルム(塗工層)が形成された、塗工フィルム100と同様のフィルム構成を有していてもよく、この場合、基材フィルムごと含水率を測定してもよい。ただしこの場合、上記式[c]に基づいて塗工層の正確な含水率を得るためには、初期重量及び処理後重量について、基材フィルムの重量を差し引く補正を行う必要がある。
なお、フィルムサンプルとして塗工フィルム100と同様のフィルム構成を有するものを用いる場合において、IR水分率計を用いて水に由来する赤外吸収の強度を求めるにあたって、基材フィルムが含有し得る水分及び基材フィルムが有し得る赤外吸収であって、水に由来する赤外吸収領域に重複する赤外吸収は通常、無視できる。これは、通常、基材フィルムには環状ポリオレフィン系樹脂、鎖状ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などの疎水性樹脂が用いられるために、その含有水分量が無視し得る程度に少ないためである。また、水以外の吸収帯は樹脂に固有の吸収帯であり、通常、乾燥過程において一定であるため、これを無視し得るのである。
3)IR水分率計は、水に由来する赤外吸収の強度から水分率を求めるものであるため、例えば製造するPVA系樹脂フィルムの厚みを変更した場合には、単位体積あたりの水分量は同じでも厚み分だけ赤外吸収の強度が変化する。従って、製造するPVA系樹脂フィルムの厚みを変更する場合には、都度、検量線を作成する必要がある。また、基材フィルムが水に由来する赤外吸収領域に散乱、吸収などを有する場合には、基材フィルムの厚みによって赤外吸収の強度が変化する。従って、基材フィルムの厚みを変更する場合にも、都度、検量線を作成する必要がある。
塗工層6の初期含水率W1(乾燥工程S20直前の塗工層6の含水率)は、30重量%を超える値とされる。初期含水率W1が30重量%超であることにより、PVA系樹脂を含有する水溶液が均一な溶液となり、乾燥工程S20の前に意図しない結晶化が起こることを防止できる。また、上記式[a]に基づいて除去速度V(30)を求めることができるよう、初期含水率W1は32重量%以上であることが好ましく、32重量%超であることがより好ましい。一方、PVA系樹脂を含有する水溶液を塗工する際の取扱性の観点からは、初期含水率W1は40重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。
塗工層6の最終含水率W2(乾燥工程S20終了時の含水率)は、上記式[a]に基づいて除去速度V(30)を求めることができるよう、28重量%以下であることが好ましく、28重量%未満であることがより好ましい。また最終含水率W2は、上記式[b]に基づいて平均除去速度Vave(30−10)を求めることができるよう、10重量%以下であることがさらに好ましく、10重量%未満であることが特に好ましい。一方、乾燥工程S20を経て得られるPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)7の安定性や強度の観点からは、最終含水率W2は20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、6重量%以下であることがさらに好ましい。
積層フィルム200におけるPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)7の厚みは、好ましくは3〜30μmであり、より好ましくは5〜20μmである。この範囲内の厚みを有するPVA系樹脂フィルム7であれば、二色性色素の染色性が良好で偏光性能に優れ、かつ十分に薄い(例えば厚み10μm以下の)偏光フィルムを得ることができる。
<偏光フィルム及び偏光板の製造方法>
本発明に係る偏光フィルムの製造方法は、上記本発明に係るPVA系樹脂フィルムの製造方法によって得られるPVA系樹脂を原料フィルムとして偏光フィルムを製造するものである。この製造方法によれば、偏光性能の高い偏光フィルムを得ることができる。
原料フィルムとしてのPVA系樹脂フィルムは、基材フィルム30に支持されたPVA系樹脂フィルム7(すなわち積層フィルム200)であってもよいし、基材フィルム30に支持されない単独のPVA系樹脂フィルム7であってもよい。
積層フィルム200から基材フィルムに支持された偏光フィルムを製造する方法を例に挙げると、この製造方法は、図4を参照して、下記工程:
(1)積層フィルムを延伸して延伸フィルムを得る延伸工程S30、
(2)延伸フィルムのPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)を二色性色素で染色して偏光フィルム(偏光子層)を形成することにより偏光性積層フィルムを得る染色工程S40、
を含む方法であることができる。偏光性積層フィルムは、基材フィルムとその上に積層された偏光フィルムとを有する積層フィルム(すなわち基材フィルムに支持された偏光フィルム)である。
図4を参照して、偏光性積層フィルムを下記工程:
(3)偏光性積層フィルムの偏光フィルム上に第1保護フィルムを貼合して保護フィルム付偏光性積層フィルムを得る第1貼合工程S50、
に供すれば、保護フィルム付偏光性積層フィルムを得ることができる。
図4を参照して、保護フィルム付偏光性積層フィルムを下記工程:
(4)保護フィルム付偏光性積層フィルムから基材フィルムを剥離除去して片面保護フィルム付偏光板を得る剥離工程S60、
に供すれば、片面保護フィルム付偏光板を得ることができ、これをさらに下記工程:
(5)片面保護フィルム付偏光板の偏光フィルム面に第2保護フィルムを貼合する第2貼合工程S70、
に供すれば、両面保護フィルム付偏光板を得ることができる。
なお、本明細書においては、偏光フィルムを含み、かつ基材フィルムを含まないフィルム積層体を「偏光板」という。
(1)延伸工程S30
図5を参照して本工程は、基材フィルム30及びPVA系樹脂フィルム7からなる積層フィルム200を延伸して、延伸された基材フィルム30’及びPVA系樹脂フィルム7’からなる延伸フィルム300を得る工程である。延伸処理は通常、一軸延伸である。積層フィルム200は、基材フィルム30の両面にPVA系樹脂フィルム7が積層されたものであってもよい。
積層フィルム200の延伸倍率は、所望する偏光特性に応じて適宜選択することができるが、好ましくは、積層フィルム200の元長に対して5倍超17倍以下であり、より好ましくは5倍超8倍以下である。延伸倍率が5倍以下であると、PVA系樹脂フィルム7’が十分に配向しないため、偏光フィルムの偏光度が十分に高くならないことがある。一方、延伸倍率が17倍を超えると、延伸時にフィルムの破断が生じ易くなるとともに、延伸フィルム300の厚みが必要以上に薄くなり、後工程での加工性及び取扱性が低下するおそれがある。
延伸処理は、一段での延伸に限定されることはなく多段で行うこともできる。この場合、多段階の延伸処理のすべてを染色工程S40の前に連続的に行ってもよいし、二段階目以降の延伸処理を染色工程S40における染色処理及び/又は架橋処理と同時に行ってもよい。このように多段で延伸処理を行う場合は、延伸処理の全段を合わせて5倍超の延伸倍率となるように延伸処理を行うことが好ましい。
延伸処理は、フィルム長手方向(フィルム搬送方向)に延伸する縦延伸であることができるほか、フィルム幅方向に延伸する横延伸又は斜め延伸等であってもよい。縦延伸方式としては、ロールを用いて延伸するロール間延伸、圧縮延伸、チャック(クリップ)を用いた延伸等が挙げられ、横延伸方式としては、テンター法等が挙げられる。延伸処理は、湿潤式延伸方法、乾式延伸方法のいずれも採用できるが、乾式延伸方法を用いる方が、延伸温度を広い範囲から選択することができる点で好ましい。
延伸温度は、PVA系樹脂フィルム7及び基材フィルム30全体が延伸可能な程度に流動性を示す温度以上に設定され、好ましくは基材フィルム30の相転移温度(融点又はガラス転移温度)の−30℃から+30℃の範囲であり、より好ましくは−30℃から+5℃の範囲であり、さらに好ましくは−25℃から+0℃の範囲である。基材フィルム30が複数の樹脂層からなる場合、上記相転移温度は該複数の樹脂層が示す相転移温度のうち、最も高い相転移温度を意味する。
延伸温度を相転移温度の−30℃より低くすると、5倍超の高倍率延伸が達成されにくいか、又は、基材フィルム30の流動性が低すぎて延伸処理が困難になる傾向にある。延伸温度が相転移温度の+30℃を超えると、基材フィルム30の流動性が大きすぎて延伸が困難になる傾向にある。5倍超の高延伸倍率をより達成しやすいことから、延伸温度は上記範囲内であって、さらに好ましくは120℃以上である。
延伸処理における積層フィルム200の加熱方法としては、ゾーン加熱法(例えば、熱風を吹き込み所定の温度に調整した加熱炉のような延伸ゾーン内で加熱する方法。);ロールを用いて延伸する場合において、ロール自体を加熱する方法;ヒーター加熱法(赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、パネルヒーター等を積層フィルム200の上下に設置し輻射熱で加熱する方法)等がある。ロール間延伸方式においては、延伸温度の均一性の観点からゾーン加熱法が好ましい。
なお、延伸温度とは、ゾーン加熱法の場合、ゾーン内(例えば加熱炉内)の雰囲気温度を意味し、ヒーター加熱法においても炉内で加熱を行う場合は炉内の雰囲気温度を意味する。また、ロール自体を加熱する方法の場合は、ロールの表面温度を意味する。
延伸工程S30に先立ち、積層フィルム200を予熱する予熱処理工程を設けてもよい。予熱方法としては、延伸処理における加熱方法と同様の方法を用いることができる。予熱温度は、延伸温度の−50℃から±0℃の範囲であることが好ましく、延伸温度の−40℃から−10℃の範囲であることがより好ましい。
また、延伸工程S30における延伸処理の後に、熱固定処理工程を設けてもよい。熱固定処理は、延伸フィルム300の端部をクリップにより把持した状態で緊張状態に維持しながら、結晶化温度以上で熱処理を行う処理である。この熱固定処理によってPVA系樹脂フィルム7’の結晶化が促進される。熱固定処理の温度は、延伸温度の−0℃〜−80℃の範囲であることが好ましく、延伸温度の−0℃〜−50℃の範囲であることがより好ましい。
(2)染色工程S40
図6を参照して本工程は、延伸フィルム300のPVA系樹脂フィルム7’を二色性色素で染色してこれを吸着配向させ、偏光フィルム(偏光子層)5とする工程である。本工程を経て基材フィルム30’の片面又は両面に偏光フィルム5が積層された偏光性積層フィルム400が得られる。
二色性色素としては、具体的にはヨウ素又は二色性有機染料が挙げられる。二色性有機染料の具体例は、例えば、レッドBR、レッドLR、レッドR、ピンクLB、ルビンBL、ボルドーGS、スカイブルーLG、レモンイエロー、ブルーBR、ブルー2R、ネイビーRY、グリーンLG、バイオレットLB、バイオレットB、ブラックH、ブラックB、ブラックGSP、イエロー3G、イエローR、オレンジLR、オレンジ3R、スカーレットGL、スカーレットKGL、コンゴーレッド、ブリリアントバイオレットBK、スプラブルーG、スプラブルーGL、スプラオレンジGL、ダイレクトスカイブルー、ダイレクトファーストオレンジS、ファーストブラックを含む。二色性色素は、1種のみを単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
染色工程S40は通常、二色性色素を含有する液(染色浴)に延伸フィルム300を浸漬することにより行うことができる。染色浴としては、上記二色性色素を溶媒に溶解した溶液を使用できる。染色溶液の溶媒としては、一般的には水が使用されるが、水と相溶性のある有機溶媒がさらに添加されてもよい。染色浴における二色性色素の濃度は、0.01〜10重量%であることが好ましく、0.02〜7重量%であることがより好ましい。
二色性色素としてヨウ素を使用する場合、染色効率を向上できることから、ヨウ素を含有する染色浴にヨウ化物をさらに添加することが好ましい。ヨウ化物としては、例えばヨウ化カリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化鉛、ヨウ化銅、ヨウ化バリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化錫、ヨウ化チタン等が挙げられる。染色浴におけるヨウ化物の濃度は、好ましくは0.01〜20重量%である。ヨウ化物の中でも、ヨウ化カリウムを添加することが好ましい。ヨウ化カリウムを添加する場合、ヨウ素とヨウ化カリウムとの割合は重量比で、好ましくは1:5〜1:100であり、より好ましくは1:6〜1:80である。染色浴の温度は、好ましくは10〜60℃であり、より好ましくは20〜40℃である。
なお、染色工程S40を延伸工程S30の前に行ったり、これらの工程を同時に行ったりすることも可能であるが、PVA系樹脂フィルムに吸着させる二色性色素を良好に配向させることができるよう、積層フィルム200に対して少なくともある程度の延伸処理を施した後に染色工程S40を実施することが好ましい。
染色工程S40は、染色処理に引き続いて実施される架橋処理工程を含むことができる。架橋処理は、架橋剤を含有する液(架橋浴)に染色された延伸フィルムを浸漬することにより行うことができる。架橋剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ砂のようなホウ素化合物、グリオキザール、グルタルアルデヒド等が挙げられる。架橋剤は1種のみを使用してもよいし2種以上を併用してもよい。架橋浴としては、架橋剤を溶媒に溶解した溶液を使用できる。溶媒としては、水が使用できるが、水と相溶性のある有機溶媒をさらに含んでもよい。架橋浴における架橋剤の濃度は、好ましくは1〜20重量%であり、より好ましくは6〜15重量%である。
架橋浴はヨウ化物をさらに含むことができる。ヨウ化物の添加により、偏光フィルム5の面内における偏光特性をより均一化させることができる。ヨウ化物の具体例は上記と同様である。架橋浴におけるヨウ化物の濃度は、好ましくは0.05〜15重量%であり、より好ましくは0.5〜8重量%である。架橋浴の温度は、好ましくは10〜90℃である。
なお架橋処理は、架橋剤を染色浴中に配合することにより、染色処理と同時に行うこともできる。また、組成の異なる2種以上の架橋浴を用いて、架橋浴に浸漬する処理を2回以上行ってもよい。
染色工程S40の後、洗浄工程及び乾燥工程を行うことが好ましい。洗浄工程は通常、水洗浄工程を含む。水洗浄処理は、イオン交換水、蒸留水のような純水に染色処理後の又は架橋処理後のフィルムを浸漬することにより行うことができる。水洗浄温度は、通常3〜50℃、好ましくは4〜20℃である。洗浄工程は、水洗浄工程とヨウ化物溶液による洗浄工程との組み合わせであってもよい。洗浄工程の後に行われる乾燥工程としては、自然乾燥、送風乾燥、加熱乾燥等の任意の適切な方法を採用し得る。例えば加熱乾燥の場合、乾燥温度は通常20〜95℃である。
偏光性積層フィルム400が有する偏光フィルム5の厚みは、例えば30μm以下、さらには20μm以下であることができるが、偏光板の薄型化の観点から、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは7μm以下である。偏光フィルム5の厚みを10μm以下とすることにより、薄型の偏光性積層フィルム400を構成することができる。偏光フィルム5の厚みは、通常2μm以上である。
(3)第1貼合工程S50
図7を参照して本工程は、偏光性積層フィルム400の偏光フィルム5上、すなわち、偏光フィルム5の基材フィルム30’側とは反対側の面に第1接着剤層15を介して第1保護フィルム10を貼合することで保護フィルム付偏光性積層フィルム500を得る工程である。
なお、偏光性積層フィルム400が基材フィルム30’の両面に偏光フィルム5を有する場合は通常、両面の偏光フィルム5上にそれぞれ第1保護フィルム10が貼合される。この場合、これらの第1保護フィルム10は同種の保護フィルムであってもよいし、異種の保護フィルムであってもよい。
第1接着剤層15を形成する接着剤は、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線の照射によって硬化する硬化性化合物を含有する活性エネルギー線硬化性接着剤(好ましくは紫外線硬化性接着剤)や、ポリビニルアルコール系樹脂のような接着剤成分を水に溶解又は分散させた水系接着剤であることができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤としては、良好な接着性を示すことから、カチオン重合性の硬化性化合物及び/又はラジカル重合性の硬化性化合物を含む活性エネルギー線硬化性接着剤組成物を好ましく用いることができる。活性エネルギー線硬化性接着剤は、上記硬化性化合物の硬化反応を開始させるためのカチオン重合開始剤及び/又はラジカル重合開始剤をさらに含むことができる。
カチオン重合性の硬化性化合物としては、例えば、エポキシ系化合物(分子内に1個又は2個以上のエポキシ基を有する化合物)や、オキセタン系化合物(分子内に1個又は2個以上のオキセタン環を有する化合物)、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。ラジカル重合性の硬化性化合物としては、例えば、(メタ)アクリル系化合物(分子内に1個又は2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物)や、ラジカル重合性の二重結合を有するその他のビニル系化合物、又はこれらの組み合わせを挙げることができる。カチオン重合性の硬化性化合物とラジカル重合性の硬化性化合物とを併用してもよい。
活性エネルギー線硬化性接着剤は、必要に応じて、カチオン重合促進剤、イオントラップ剤、酸化防止剤、連鎖移動剤、粘着付与剤、熱可塑性樹脂、充填剤、流動調整剤、可塑剤、消泡剤、帯電防止剤、レベリング剤、溶剤等の添加剤を含有することができる。
活性エネルギー線硬化性接着剤を用いて第1保護フィルム10を貼合する場合、第1接着剤層15となる活性エネルギー線硬化性接着剤を介して第1保護フィルム10を偏光フィルム5上に積層した後、紫外線、可視光、電子線、X線のような活性エネルギー線を照射して接着剤層を硬化させる。中でも紫外線が好適であり、この場合の光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ等を用いることができる。水系接着剤を用いる場合は、水系接着剤を介して第1保護フィルム10を偏光フィルム5上に積層した後、加熱乾燥させればよい。
偏光フィルム5に第1保護フィルム10を貼合するにあたり、第1保護フィルム10及び/又は偏光フィルム5の貼合面には、偏光フィルム5との接着性を向上させるために、プラズマ処理、コロナ処理、紫外線照射処理、フレーム(火炎)処理、ケン化処理のような表面処理(易接着処理)を行うことができ、中でも、プラズマ処理、コロナ処理又はケン化処理を行うことが好ましい。
第1保護フィルム10は、透光性を有する(好ましくは光学的に透明な)熱可塑性樹脂、例えば、鎖状ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂等)、環状ポリオレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂等)のようなポリオレフィン系樹脂;セルローストリアセテート、セルロースジアセテートのようなセルロースエステル系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;又はこれらの混合物、共重合物等からなるフィルムであることができる。
第1保護フィルム10は、位相差フィルム、輝度向上フィルムのような光学機能を併せ持つ保護フィルムであることもできる。例えば、上記熱可塑性樹脂からなるフィルムを延伸(一軸延伸又は二軸延伸等)したり、該フィルム上に液晶層等を形成したりすることにより、任意の位相差値が付与された位相差フィルムとすることができる。
鎖状ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂のような鎖状オレフィンの単独重合体のほか、2種以上の鎖状オレフィンからなる共重合体を挙げることができる。
環状ポリオレフィン系樹脂は、環状オレフィンを重合単位として重合される樹脂の総称である。環状ポリオレフィン系樹脂の具体例を挙げれば、環状オレフィンの開環(共)重合体、環状オレフィンの付加重合体、環状オレフィンとエチレン、プロピレンのような鎖状オレフィンとの共重合体(代表的にはランダム共重合体)、及びこれらを不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したグラフト重合体、並びにそれらの水素化物等である。中でも、環状オレフィンとしてノルボルネンや多環ノルボルネン系モノマー等のノルボルネン系モノマーを用いたノルボルネン系樹脂が好ましく用いられる。
セルロースエステル系樹脂は、セルロースと脂肪酸とのエステルである。セルロースエステル系樹脂の具体例は、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネートを含む。また、これらの共重合物や、水酸基の一部が他の置換基で修飾されたものを用いることもできる。これらの中でも、セルローストリアセテート(トリアセチルセルロース:TAC)が特に好ましい。
ポリエステル系樹脂はエステル結合を有する、上記セルロースエステル系樹脂以外の樹脂であり、多価カルボン酸又はその誘導体と多価アルコールとの重縮合体からなるものが一般的である。多価カルボン酸又はその誘導体としてはジカルボン酸又はその誘導体を用いることができ、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジメチルテレフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。多価アルコールとしてはジオールを用いることができ、例えばエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。
ポリエステル系樹脂の具体例は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリシクロへキサンジメチルテレフタレート、ポリシクロヘキサンジメチルナフタレートを含む。
ポリカーボネート系樹脂は、カルボナート基を介してモノマー単位が結合された重合体からなる。ポリカーボネート系樹脂は、ポリマー骨格を修飾したような変性ポリカーボネートと呼ばれる樹脂や、共重合ポリカーボネート等であってもよい。
(メタ)アクリル系樹脂は、(メタ)アクリロイル基を有する化合物を主な構成モノマーとする樹脂である。(メタ)アクリル系樹脂の具体例は、例えば、ポリメタクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸エステル;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体;メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸共重合体;(メタ)アクリル酸メチル−スチレン共重合体(MS樹脂等);メタクリル酸メチルと脂環族炭化水素基を有する化合物との共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−メタクリル酸シクロヘキシル共重合体、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ノルボルニル共重合体等)を含む。好ましくは、ポリ(メタ)アクリル酸メチルのようなポリ(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステルを主成分とする重合体が用いられ、より好ましくは、メタクリル酸メチルを主成分(50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%)とするメタクリル酸メチル系樹脂が用いられる。
なお、以上に示した各熱可塑性樹脂についての説明は、基材フィルム30を構成する熱可塑性樹脂についても適用できる。
第1保護フィルム10における偏光フィルム5とは反対側の表面には、ハードコート層、防眩層、反射防止層、帯電防止層、防汚層のような表面処理層(コーティング層)を形成することもできる。また第1保護フィルム10は、滑剤、可塑剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤のような添加剤を1種又は2種以上含有することができる。
第1保護フィルム10の厚みは、偏光板の薄型化の観点から、好ましくは90μm以下、より好ましくは50μm以下、さらに好ましくは30μm以下である。第1保護フィルム10の厚みは、強度及び取扱性の観点から、通常5μm以上である。
(4)剥離工程S60
図8を参照して本工程は、保護フィルム付偏光性積層フィルム500から基材フィルム30’を剥離除去して片面保護フィルム付偏光板1を得る工程である。偏光性積層フィルム400が基材フィルム30’の両面に偏光フィルム5を有し、これら両方の偏光フィルム5に第1保護フィルム10を貼合した場合には、この剥離工程S60により、1枚の偏光性積層フィルム400から2枚の片面保護フィルム付偏光板1が得られる。
基材フィルム30’を剥離除去する方法は特に限定されるものでなく、通常の粘着剤付偏光板で行われるセパレータ(剥離フィルム)の剥離工程と同様の方法で剥離できる。基材フィルム30’は、第1貼合工程S50の後、そのまますぐ剥離してもよいし、第1貼合工程S50の後、一度ロール状に巻き取り、その後の工程で巻き出しながら剥離してもよい。
(5)第2貼合工程S70
図9を参照して本工程は、片面保護フィルム付偏光板1の偏光フィルム5上、すなわち第1貼合工程S50にて貼合した第1保護フィルム10とは反対側の面に、さらに第2接着剤層25を介して第2保護フィルム20を貼合し、両面保護フィルム付偏光板2を得る工程である。第2接着剤層25を介した第2保護フィルム20の貼合は、第1保護フィルム10の貼合と同様にして行うことができる。第2保護フィルム20及び第2接着剤層25の構成や材質については、それぞれ第1保護フィルム10及び第1接着剤層15についての記載が引用される。
以上、基材フィルムに支持されたPVA系樹脂フィルム(積層フィルム)を用いて偏光フィルム(偏光性積層フィルム、保護フィルム付偏光性積層フィルム)、さらには偏光板を製造する方法について説明したが、基材フィルムに支持されない単独のPVA系樹脂フィルムを用いる場合にも、延伸処理及び染色処理を施すことにより同様にして偏光フィルムを製造することができる。また、この偏光フィルムの片面又は両面に、同様にして接着剤層を介して保護フィルムを貼合することにより、片面保護フィルム付偏光板又は両面保護フィルム付偏光板を製造することができる。
図1に示される片面保護フィルム付偏光板1における偏光フィルム5上、又は図2に示される両面保護フィルム付偏光板2における第1保護フィルム10若しくは第2保護フィルム20上に、偏光板を他の部材(例えば液晶表示装置に適用する場合における液晶セル)に貼合するための粘着剤層を積層してもよい。粘着剤層を形成する粘着剤は通常、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、シリコーン系樹脂等をベースポリマーとし、そこに、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、アジリジン化合物のような架橋剤を加えた粘着剤組成物からなる。さらに微粒子を含有させて光散乱性を示す粘着剤層とすることもできる。粘着剤層の厚みは通常、1〜40μmであり、好ましくは3〜25μmである。
片面保護フィルム付偏光板1及び両面保護フィルム付偏光板2は、その第1及び/又は第2保護フィルム10,20や偏光フィルム5上に積層される他の光学層をさらに含むことができる。他の光学層としては、ある種の偏光光を透過し、それと逆の性質を示す偏光光を反射する反射型偏光フィルム;表面に凹凸形状を有する防眩機能付フィルム;表面反射防止機能付フィルム;表面に反射機能を有する反射フィルム;反射機能と透過機能とを併せ持つ半透過反射フィルム;視野角補償フィルム等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。各実施例及び比較例の乾燥工程における水の除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の測定方法は、基本的には上記の記載に従うが、具体的には次のとおりとした。
〔除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)の測定〕
除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)は、乾燥工程開始からの経過時間に対して塗工層の含水率をプロットして得られる含水率の減少曲線(フィッティングカーブ)から、それぞれ上記式[a]、[b]に従って算出した。含水率の測定データの取得は2重量%の間隔で行った。塗工層の含水率の測定には、(株)CHINO製のIR水分率計(赤外線多成分計)「IRMA−5162S」を用いた。
検量線は、含水率の異なる10点のフィルムサンプルを用意し、これらのサンプルについて上記式[c](乾燥重量法)に従い含水率を測定するとともに、上記IR水分率計「IRMA−5162S」を用いて水に由来する赤外吸収の強度を測定し、得られた含水率と赤外吸収の強度との対応関係をプロットし、1次式で近似することによって得た。検量線の取得範囲は、含水率40〜3重量%の範囲とした。フィルムサンプルには、各実施例及び比較例で用いたものと同じ基材フィルム上に、ポリビニルアルコール(PVA)を含有する水溶液を塗工してなる塗工層を有する塗工フィルムを用いた。この水溶液は、揮発分として水のみを含む。
上記式[c](乾燥重量法)に従い含水率を測定するにあたっては、10点のフィルムサンプルそれぞれについて、下記の(1)、(2)及び(3)の測定を順に行い、下記式[c’]:
含水率={[(1)の測定値−(2)の測定値]/[(1)の測定値−(3)の測定値]}×100 [c’]
に従って乾燥重量法による含水率を求めた。下記式[c’]と上記式[c]とは同義である。
(1)フィルムサンプルである塗工フィルムの重量(乾燥処理前)を測定、
(2)105℃×2時間の乾燥処理後の塗工フィルムの重量を測定、
(3)塗工層を剥離除去し、残る基材フィルムの重量を測定。
なお、各実施例及び比較例における最終含水率W2(乾燥工程終了時点での塗工層(PVAフィルム)の含水率)は、上記IR水分率計「IRMA−5162S」による測定値を、上記検量線の1次式に代入して算出したものである。
<実施例1>
(1)プライマー層形成工程
PVA粉末(日本合成化学工業(株)製の「Z−200」、平均重合度1100、ケン化度99.5モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度3重量%のPVA水溶液を調製した。得られた水溶液に架橋剤(田岡化学工業(株)製の「スミレーズレジン650」)をPVA粉末6重量部に対して5重量部の割合で混合して、プライマー層形成用塗工液を得た。
次に、基材フィルムとして厚み90μmの未延伸のポリプロピレン(PP)フィルム(融点:163℃)を用意し、その片面にコロナ処理を施した後、そのコロナ処理面に小径グラビアコーターを用いて上記プライマー層形成用塗工液を塗工し、80℃で10分間乾燥させることにより、厚み0.2μmのプライマー層を形成した。
(2)積層フィルムの作製(塗工工程、乾燥工程)
PVA粉末((株)クラレ製の「PVA124」、平均重合度2400、ケン化度98.0〜99.0モル%)を95℃の熱水に溶解し、濃度7.5重量%のPVA水溶液を調製した。上記(1)で作製したプライマー層を有する基材フィルムのプライマー層表面にダイコーターを用いて上記濃度7.5重量%のPVA水溶液を塗工し、厚み130μmの塗工層を形成した(塗工工程)。
その後、70℃の熱風を吹き付けることによって塗工層の乾燥を行った(乾燥工程)。この際、乾燥途中の含水率を上記IR水分率計「IRMA−5162S」でモニタリングしながら(上述のとおり、含水率2重量%の間隔で測定データを取得した。)、熱風の風速を変化させることによって、除去速度V(30)が1.30重量%/秒になるようにコントロールした。その後、平均除去速度Vave(30−10)が1.35重量%/秒になるように熱風の風速を調整しながら乾燥を継続し、最終含水率W2が4.86重量%となった時点で乾燥工程を終了して、基材フィルム/プライマー層/PVAフィルム(PVA層)からなる積層フィルムを得た。PVAフィルムの厚みは9.2μmであった。
(3)延伸フィルムの作製(延伸工程)
上記(2)で作製した積層フィルムに対し、フローティングの縦一軸延伸装置を用いて160℃で5.3倍の自由端一軸延伸を実施し、延伸フィルムを得た。延伸後のPVAフィルムの厚みは5.1μmであった。
(4)偏光性積層フィルムの作製(染色工程)
上記(3)で作製した延伸フィルムを、ヨウ素とヨウ化カリウムとを含む30℃の染色水溶液(水100重量部あたりヨウ素を0.6重量部、ヨウ化カリウムを10.0重量部含む。)に約180秒間浸漬してPVAフィルムの染色処理を行った後、10℃の純水で余分な染色水溶液を洗い流した。
次いで、ホウ酸を含む78℃の第1架橋水溶液(水100重量部あたりホウ酸を10.4重量部含む。)に120秒間浸漬し、次いで、ホウ酸及びヨウ化カリウムを含む70℃の第2架橋水溶液(水100重量部あたりホウ酸を5.0重量部、ヨウ化カリウムを12.0重量部含む。)に60秒間浸漬して架橋処理を行った。その後、10℃の純水に約10秒浸漬し、その後すぐにエアーブロワーを用いて表面に付着した水分を取り除いて、偏光フィルムを含む偏光性積層フィルムを得た。
(5)片面保護フィルム付偏光板の作製(貼合工程、剥離工程)
上記(4)で作製した偏光性積層フィルムの偏光フィルム上に、紫外線硬化性接着剤(ADEKA(株)製の「KR−75T」)からなる接着剤層を介して、保護フィルム〔トリアセチルセルロース(TAC)からなる透明保護フィルム(コニカミノルタオプト(株)製の「KC−2UAW」)〕を貼合した。次いで、高圧水銀ランプを用いて紫外線を照射することにより接着剤層を硬化させて、保護フィルム付偏光性積層フィルムを得た(第1貼合工程)。その後、得られた保護フィルム付偏光性積層フィルムから基材フィルムを剥離除去して、片面保護フィルム付偏光板を得た(剥離工程)。
(6)偏光度の測定
得られた片面保護フィルム付偏光板について、吸光光度計(日本分光(株)製の「V7100」)を用いて、視感度補正単体透過率Ty及び視感度補正偏光度Pyを測定した。測定にあたっては、偏光フィルム側に入射光が照射されるように片面保護フィルム付偏光板サンプルをセットした。Ty及びPyの測定結果を表1に示す。偏光性能は良好であった。
<実施例2〜12>
熱風の風速を調整することにより、乾燥工程における除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)を表1に示されるとおりとしたこと以外は実施例1と同様にして片面保護フィルム付偏光板を作製した。Ty及びPyの測定結果を表1に示す。偏光性能はいずれも良好であった。
<実施例13>
実施例1と同様にして乾燥工程を行い、PVAフィルムの最終含水率W2が4.86重量%である積層フィルムを得た。この積層フィルムを25℃55%RHの環境下で数時間静置した後、さらに80℃の熱風を吹き付けながら、含水率が1.05重量%になるまで追加の乾燥を実施した。その後は実施例1と同様にして延伸工程、染色工程、貼合工程及び剥離工程を行い、片面保護フィルム付偏光板を得た。
Ty及びPyの測定結果を表1に示す。追加の乾燥を実施しても実施例1と偏光性能は変わらず、良好なままであった。偏光性能向上には除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)の制御が重要であり、乾燥工程を終えた後の追加の乾燥及びそれによる含水率の低下は、偏光性能に影響を与えないことが確認できた。
<比較例1〜2>
熱風の風速を調整することにより、乾燥工程における除去速度V(30)及び平均除去速度Vave(30−10)を表1に示されるとおりとしたこと以外は実施例1と同様にして片面保護フィルム付偏光板を作製した。Ty及びPyの測定結果を表1に示す。偏光性能はいずれも実施例1に比べて劣るものであった。
<比較例3>
比較例2と同様にして乾燥工程を行い、PVAフィルムの最終含水率W2が4.05重量%である積層フィルムを得た。この積層フィルムを25℃55%RHの環境下で数時間静置した後、さらに80℃の熱風を吹き付けながら、含水率が1.05重量%になるまで追加の乾燥を実施した。その後は比較例2と同様にして延伸工程、染色工程、貼合工程及び剥離工程を行い、片面保護フィルム付偏光板を得た。
Ty及びPyの測定結果を表1に示す。追加の乾燥を実施しても比較例2と偏光性能は変わらなかった。偏光性能向上には除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)の制御が重要であり、乾燥工程を終えた後の追加の乾燥及びそれによる含水率の低下は、偏光性能に影響を与えないことが確認できた。
<比較例4>
比較例3と同様にして乾燥工程、ついで追加の乾燥を行い、PVAフィルムの含水率が1.05重量%である積層フィルムを得た後、この積層フィルムを25℃70%RHの環境下でに置くことでPVAフィルムの含水率を5.05重量%まで高める吸湿処理(再調湿処理)を行った。その後は比較例3と同様にして延伸工程、染色工程、貼合工程及び剥離工程を行い、片面保護フィルム付偏光板を得た。
Ty及びPyの測定結果を表1に示す。追加の乾燥及び吸湿処理(再調湿処理)を実施しても比較例2と偏光性能は変わらなかった。偏光性能向上には除去速度V(30)及び/又は平均除去速度Vave(30−10)の制御が重要であり、乾燥工程を終えた後の追加の乾燥及び吸湿(調湿)は、偏光性能に影響を与えないことが確認できた。
表1において、乾燥工程の後に追加処理を行った場合には、「追加処理」の欄にその処理内容を記載した。表1における「最終含水率W2」の欄には、乾燥工程終了時点でのPVAフィルムの含水率を示しており、追加処理を行った場合には、「追加処理」の欄にその追加処理を行った後の含水率を括弧書きで示している。
また、各実施例及び比較例における、乾燥工程における除去速度V(30)と得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフを図10に、乾燥工程における平均除去速度Vave(30−10)と得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフを図11に示す。また図12は、各実施例及び比較例で得られた片面保護フィルム付偏光板の視感度補正単体透過率Tyと視感度補正偏光度Pyとの関係をプロットしたグラフである。
1 片面保護フィルム付偏光板、2 両面保護フィルム付偏光板、5 偏光フィルム、6 塗工層、7 PVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)、7’ 延伸されたPVA系樹脂フィルム(PVA系樹脂層)、10 第1保護フィルム、15 第1接着剤層、20 第2保護フィルム、25 第2接着剤層、30 基材フィルム、30’ 延伸された基材フィルム、100 塗工フィルム、200 積層フィルム、300 延伸フィルム、400 偏光性積層フィルム、500 保護フィルム付偏光性積層フィルム。

Claims (1)

  1. リビニルアルコール系樹脂フィルムを得る工程と、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを延伸して延伸フィルムを得る工程と、
    前記延伸フィルムから、厚みが10μm以下である偏光フィルムを得る工程と、
    を含む、偏光フィルムの製造方法であって、
    前記ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを得る工程は、
    ポリビニルアルコール系樹脂を含有し、含水率が30重量%を超える水溶液の塗工層を基材フィルム上に形成する工程と、
    前記塗工層から水を除去する乾燥工程を含み、
    前記乾燥工程において、含水率が30重量%であるときの水の除去速度が0.01〜1.65重量%/秒であり、かつ、含水率30〜10重量%の間における水の平均除去速度が0.01〜1.65重量%/秒である、偏光フィルムの製造方法
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