JP6223226B2 - カメラパラメータ算出装置及びそのプログラム - Google Patents

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Description

本願発明は、仮想的な撮像カメラのカメラパラメータから、IP立体カメラのカメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出装置及びそのプログラムに関する。
従来のインテグラルフォトグラフィ(IP)方式では、1台のカメラで複数の微小レンズが配列されたレンズアレイを通して被写体を撮像する。この時、カメラがレンズアレイの焦平面を撮像するため、レンズアレイを構成する各微小レンズは、微小なカメラと同じ働きをする。その結果、レンズアレイ越しに被写体を撮像した画像は、微小レンズの位置に応じた微小画像(要素画像)が並んだ要素画像群となる。この要素画像群は、被写体からの光線情報を記録した画像であり、記録できる光線数がカメラの解像度に依存する。このため、IP方式での撮像には、高解像度のカメラが必要である。
ここで、IP方式では、撮像用レンズアレイの代わりに、カメラを密に並べたカメラアレイに置き換えた撮像装置を用いることで、撮像部の多画素化を実現することができる。この手法によれば、複数台のカメラの位置を高精度に制御する必要がある。
また、従来から、コンピュータグラフィックス(CG)を用いて、IP方式の要素画像群を生成する技術が研究されている。この従来技術では、計算機内で仮想3次元空間を生成し、3次元の被写体及び背景(セット)を実世界と同様に再現し、その仮想3次元空間において被写体からの光線を追跡することで、要素画像群を生成する。要素画像群生成手法として、表示装置の表示面よりも手前に飛び出す映像を生成するために、下記の手法が提案されている。
非特許文献1には、被写体からの光線を制御する奥行き制御レンズを通して、被写体からの光線を追跡する手法が記載されている。また、特許文献1,2及び非特許文献2には、要素画像群を生成するための画素と各画素に対応するレンズの中心点を結び、観察者側から見たときに最初にCGオブジェクトに対応する点の情報を取得し、その情報を画素値として計算する手法が記載されている。これらの手法によれば、仮想的なカメラでの撮像回数が、要素画像群の画素数だけ観察者側から見たCGオブジェクトに対応する点を求める回数で済む。
ここで、特許文献1,2及び非特許文献2に記載の手法では、要素画像群の画素数の回数だけ観察者側からカメラ等で画素値を取得する必要がある。さらなる高速化のために、特許文献3及び非特許文献3には、CGオブジェクトを正射影によるカメラで撮像し、この画像を要素画像群に変換する手法が記載されている。これらの手法によれば、仮想的なカメラでの撮像回数が要素画像の画素数と同じ回数で済む。
特許第4567422号公報 再表00/059235号公報 特開2011−234142号公報
Spyros S. Athineos et al.,"Physical modeling of a microlens array setup for use in computer generated IP,"Proc.of SPIE-IS&T Electronic Imaging,Vol.5664 pp.472-479,2005 中島勧 et al.,"Integral Photographyの原理を用いた3Dディスプレイの画像高速作成法",映像情報メディア学会 Vol. 54, No. 3, pp.420-425 (2000) M.Katayama et al.,"A method for converting three-dimensional models into auto-stereoscopic images based on integral photography" ,Proc of SPIE-IS&T Vol.6805 68050Z-1 68050Z-8
IP方式では、解像度が、要素画像群を表示した表示画面から離れる程、低下する。従って、IP方式では、表示画面の手前又は奥に位置する立体像がぼけることになる。このとき、立体像のぼけ具合(解像度特性)は、実際に撮像を行わないとわからない。しかし、IP方式では、レンズアレイや奥行制御レンズを適切な位置に配置しなければ、撮像を行うことができない。その結果、IP方式では、立体像で所望の解像度特性を得るため、撮像を繰り返し行うことになり、非常に時間がかかってしまう。
また、非特許文献1に記載の手法では、被写体からの光線情報を計算機で光線追跡して求めるため、高速に計算することが困難である。
さらに、特許文献3及び非特許文献3に記載の手法では、要素画像の各画素を近似的に求めているため再生像の画質が劣化する。これに加え、特許文献3及び非特許文献3に記載の手法では、被写体から反射する光線の向きを正確に記録できないため、再生光線の精度も低下してしまう。
以上のように、従来のIP方式は、実写又はCGを問わず、IP立体映像の制作に時間がかってしまう。一方、像再生型であるIP方式は、撮像素子、撮像用レンズアレイ等のカメラパラメータを計算できれば、立体像の解像度特性が決まり、IP立体映像をCG制作できる。これにより、IP方式での制作作業を少なくし、IP立体映像の制作時間を短縮することが可能となる。
そこで、本願発明は、IP立体映像の制作時間を短縮できるカメラパラメータ算出装置及びそのプログラムを提供することを課題とする。
前記した課題に鑑みて、本願発明に係るカメラパラメータ算出装置は、仮想3次元空間内に配置された仮想的な撮像カメラのカメラパラメータから、レンズアレイと拡散板と立体撮像装置とを備えるIP立体カメラのカメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出装置であって、入力手段と、位置算出手段と、方向算出手段と、画角算出手段と、レンズ間隔算出手段と、レンズアレイ焦点距離算出手段と、出力手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、カメラパラメータ算出装置は、入力手段に、撮像カメラのカメラパラメータとして、撮像カメラにおけるゼロ視差面の位置及びサイズと、撮像カメラの撮像方向と、撮像カメラの焦点距離と、撮像カメラが備える撮像素子のサイズと、撮像カメラの光軸に対する撮像素子のずれ量とが入力される。
なお、撮像カメラとは、IP立体カメラ以外の仮想的なカメラであり、例えば、仮想的な2眼立体カメラ又は単眼カメラである。
また、カメラパラメータ算出装置は、位置算出手段によって、レンズアレイの位置を、ゼロ視差面の位置と同位置で算出する。そして、カメラパラメータ算出装置は、方向算出手段によって、レンズアレイの方向を、撮像方向と同方向で算出する。さらに、カメラパラメータ算出装置は、画角算出手段によって、撮像素子のサイズと、ずれ量と、撮像カメラの焦点距離とが含まれる画角算出式により、レンズアレイの画角を算出する。
また、カメラパラメータ算出装置は、レンズ間隔算出手段によって、ゼロ視差面のサイズと、予め設定されたレンズアレイのレンズ個数とに基づいて、レンズアレイのレンズ間隔を算出する。そして、カメラパラメータ算出装置は、レンズアレイ焦点距離算出手段によって、レンズ間隔と、レンズアレイの画角とに基づいて、レンズアレイの焦点距離を算出する。
このように、カメラパラメータ算出装置は、撮像カメラのカメラパラメータから、IP立体カメラのカメラパラメータを算出することができる。
その後、カメラパラメータ算出装置は、出力手段によって、IP立体カメラのカメラパラメータとして、レンズアレイの位置と、レンズアレイの方向と、レンズアレイの画角と、レンズアレイのレンズ間隔と、レンズアレイの焦点距離とを出力する。
本願発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本願発明に係るカメラパラメータ算出装置は、撮像カメラのカメラパラメータからIP立体カメラのカメラパラメータを算出できるので、最初からIP立体カメラのカメラパラメータを決定する必要がない。これによって、カメラパラメータ算出装置は、IP方式での制作作業を少なくし、IP立体映像の制作時間を短縮することができる。
従来の2眼立体映像制作システムの概略構成図である。 第1実施形態に係るIP立体映像制作システムの概略構成図である。 第1実施形態において、ゼロ視差面を説明する説明図である。 図3の撮像素子の拡大図である。 図2のIP立体カメラの概略図である。 図2のIP立体カメラ制御装置の構成を示すブロック図である。 第1実施形態において、最大解像度を説明する説明図である。 第1実施形態において、観視解像度を説明する説明図である。 第1実施形態において、解像度特性を説明する説明図である。 第1実施形態において、拡散板位置の算出を説明する説明図である。 図2のIP立体映像制作システムの全体動作を示すフローチャートである。 図6のIP立体カメラ制御装置の動作を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るIP立体映像制作システムの概略構成図である。
以下、本願発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
[2眼立体映像制作システムの概略]
本願発明の第1実施形態に係るIP立体映像制作システム1(図2)は、従来の2眼立体映像制作システム2を拡張したものである。このため、2眼立体映像制作システム2の概略を説明した後、IP立体映像制作システム1を説明する。
図1のように、2眼立体映像制作システム2は、仮想3次元空間内に配置された被写体10を2眼立体カメラ(撮像カメラ)20で撮像したような2眼立体映像を生成するものであり、2眼立体カメラ20と、収録再生装置30と、2眼立体テレビ40とを備える。
被写体10は、仮想3次元空間内に配置された被写体である。つまり、被写体10は、CGで表現された3次元モデル(例えば、花)の3次元モデルである。
2眼立体カメラ20は、被写体10を2眼立体方式で撮像する仮想的なステレオカメラ20L,20Rである。そして、2眼立体カメラ20は、撮像したステレオ画像を収録再生装置30に出力する。
言い換えるなら、2眼立体カメラ20は、CGで2眼立体映像を制作する際に用いられる2眼立体映像制作ソフトウェアの仮想カメラのことである。例えば、2眼立体映像制作ソフトウェアは、2眼立体映像の制作データとして、2眼立体カメラ20のカメラパラメータが設定される。そして、2眼立体映像制作ソフトウェアは、このカメラパラメータが設定された2眼立体カメラ20を用いて、仮想3次元空間内の被写体10を撮像したようなステレオ画像を生成する。
収録再生装置30は、2眼立体カメラ20で撮像されたステレオ画像を収録すると共に、収録したステレオ画像を2眼立体テレビ40に出力するものである。例えば、収録再生装置30としては、一般的な録画装置があげられる。
2眼立体テレビ40は、収録再生装置30から入力されたステレオ画像を表示する2眼立体表示装置である。例えば、2眼立体テレビ40としては、レンチキュラ方式の立体テレビがあげられる。また、2眼立体テレビ40は、ステレオ画像に含まれる2枚の画像を時分割で交互に表示する立体テレビでもよい。
このようにして、2眼立体映像制作システム2は、2眼立体映像を表示することができる。
(第1実施形態)
[IP立体映像制作システムの概略]
図2を参照し、本願発明の第1実施形態に係るIP立体映像制作システム1の概略について、説明する(適宜図1参照)。
図2のように、IP立体映像制作システム1は、IP立体映像を生成するものであり、2眼立体カメラ20と、収録再生装置30と、2眼立体テレビ40と、カメラパラメータ取得装置100と、IP立体カメラ110と、IP立体カメラ制御装置(カメラパラメータ算出装置)120と、収録再生装置130と、IP立体テレビ140とを備える。
カメラパラメータ取得装置100は、2眼立体カメラ20のカメラパラメータを取得するものである。例えば、カメラパラメータ取得装置100は、API(Application Programming Interface)を介して、2眼立体映像制作ソフトウェアに設定された2眼立体カメラ20のカメラパラメータを取得する。そして、カメラパラメータ取得装置100は、取得した2眼立体カメラ20のカメラパラメータを、IP立体カメラ制御装置120に出力する。
この2眼立体カメラ20のカメラパラメータには、2眼立体カメラ20におけるゼロ視差面の位置と、このゼロ視差面のサイズとが含まれる。また、2眼立体カメラ20のカメラパラメータには、2眼立体カメラ20の撮像方向と、2眼立体カメラ20の焦点距離と、2眼立体カメラ20が備える撮像素子のサイズと、2眼立体カメラ20の光軸に対する撮像素子のずれ量とが含まれる。
<2眼立体カメラのカメラパラメータ>
図3,図4を参照し、2眼立体カメラ20のカメラパラメータについて、説明する。
なお、図3には、ステレオカメラ20L,20Rの撮像素子22L,22Rを図示した。
また、図3では、ゼロ視差面ZDPより被写体10の側で、かつ、ステレオカメラ20L,20Rの撮像領域を合わせた領域をハッチングで図示した。
また、図4には、図3の撮像素子22Rの拡大図を図示した。
ゼロ視差面ZDPとは、両眼視差がゼロになる面のことである。つまり、ゼロ視差面ZDPは、図3のように、ステレオカメラ20L,20Rで撮像したステレオ画像が重なり合う面である。
ゼロ視差面ZDPの上端位置PUは、ステレオカメラ20Rにおける撮像領域の上側限界線URと、ステレオカメラ20Lにおける撮像領域の上側限界線ULとの交点で表される。また、ゼロ視差面ZDPの下端位置PDは、ステレオカメラ20Rにおける撮像領域の下側限界線DRと、ステレオカメラ20Lにおける撮像領域の下側限界線DLとの交点で表される。この場合、ゼロ視差面ZDPは、その位置が上端位置PU及び下端位置PDで特定され、そのサイズが上端位置PUから下端位置PDまでの距離で表される。
2眼立体カメラ20の撮像方向は、2眼立体カメラ20が被写体10を撮像した方向であり、ステレオカメラ20L,20Rの光軸方向を表す。平行法の場合、図3のように、ステレオカメラ20L,20Rの光軸AL,ARは、平行になる。
なお、交差法の場合、2眼立体カメラ20の撮像方向は、ステレオカメラ20L,20Rを結ぶ線に対して垂直な方向となる(図3不図示)。このため、交差法は、立体像の奥行き方向に歪が生じるため、仮想的な2眼立体カメラ20での撮像に適用しないことが好ましい。
2眼立体カメラ20の焦点距離は、2眼立体カメラ20が被写体10を撮像したときの焦点距離であり、ステレオカメラ20L,20Rのカメラレンズ(不図示)の焦点距離である。
撮像素子22Rのサイズwは、図4のように、撮像素子22の大きさを表す。
撮像素子22Rのずれ量Δdは、ステレオカメラ20Rの光軸ARと、撮像素子22Rの中心位置CRとのずれ量を表す。
なお、撮像素子22L,22Rのサイズ及びずれ量は同一である。
図2に戻り、IP立体映像制作システム1の概略について、説明を続ける。
IP立体カメラ110は、IP立体カメラ制御装置120からの指令に従って、被写体10をIP立体方式で撮像する仮想カメラである。そして、IP立体カメラ110は、撮像したIP立体映像を収録再生装置130に出力する。
言い換えるなら、IP立体カメラ110は、CGでIP立体映像を生成する際に用いられるIP立体映像制作ソフトウェアの仮想カメラのことである。図5のように、IP立体カメラ110は、撮像用レンズアレイ(レンズアレイ)112と、拡散板(集光部材)114と、高精細カメラ(立体撮像装置)116とを備える。
撮像用レンズアレイ112は、微小レンズ(要素レンズ)112aが2次元状に配列されたものである。
拡散板114は、撮像用レンズアレイ112の出射光を拡散して、高精細カメラ116に集光するものである。
高精細カメラ116は、撮像用レンズアレイ112及び拡散板114を介して、被写体10を撮像して、要素画像群(IP立体映像)を生成するものである。
なお、IP立体カメラ110は、仮想カメラのため、撮像用レンズアレイ112の被写体側(拡散板114の反対側)に絞り(不図示)を備えることができる。この絞りは、撮像用レンズアレイ112の各要素レンズ112aを通過する光量を調整するものである。
IP立体カメラ制御装置120は、カメラパラメータ取得装置100が取得した2眼立体カメラ20のカメラパラメータから、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出するものである。そして、IP立体カメラ制御装置120は、算出したIP立体カメラ110のカメラパラメータに基づいて、IP立体カメラ110を制御する。具体的には、IP立体カメラ制御装置120は、算出したカメラパラメータに従って被写体10の撮像をIP立体カメラ110に指令すると共に、IP立体カメラ110での撮像に同期してIP立体映像の収録を収録再生装置130に指令する(同期信号)。
ここで、IP立体カメラ110のカメラパラメータには、撮像用レンズアレイ112の位置と、撮像用レンズアレイ112の方向と、撮像用レンズアレイ112の画角と、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔と、撮像用レンズアレイ112の焦点距離と、拡散板114の位置と、高精細カメラ116の焦点距離とが含まれる。
なお、IP立体カメラ制御装置120の詳細は、後記する。
収録再生装置130は、IP立体カメラ110から入力されたIP立体映像を、IP立体カメラ制御装置120からの指令に従って収録するものである。そして、収録再生装置130は、収録したIP立体映像をIP立体テレビ140に出力する。例えば、収録再生装置130としては、一般的な録画装置があげられる。
IP立体テレビ140は、収録再生装置130から入力されたIP立体映像を表示するものである。例えば、IP立体テレビ140は、表示用レンズアレイ142と、表示素子144とを備える一般的なIP立体表示装置である(図8参照)。
[IP立体カメラ制御装置の構成]
図6を参照し、IP立体カメラ制御装置120の構成について、説明する(適宜図2参照)。
図6のように、IP立体カメラ制御装置120は、入力手段210と、IP立体カメラパラメータ算出手段220と、出力手段230と、IP立体カメラ制御手段240とを備える。
なお、IP立体テレビ制御手段250は、後記する変形例1で説明する。
入力手段210は、カメラパラメータ取得装置100から、2眼立体カメラ20のカメラパラメータが入力されるものである。そして、入力手段210は、入力された2眼立体カメラ20のカメラパラメータを、IP立体カメラパラメータ算出手段220に出力する。
IP立体カメラパラメータ算出手段220は、2眼立体カメラ20のカメラパラメータから、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出するものである。そして、IP立体カメラパラメータ算出手段220は、算出したIP立体カメラ110のカメラパラメータを、出力手段230に出力する。
図6のように、IP立体カメラパラメータ算出手段220は、レンズアレイパラメータ算出手段221と、絞り量算出手段227と、拡散板位置算出手段(集光部材位置算出手段)228と、高精細カメラ焦点距離算出手段(立体撮像装置焦点距離算出手段)229とを備える。
また、IP立体カメラパラメータ算出手段220は、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出するための初期設定値が入力される。この初期設定値には、撮像用レンズアレイ112のレンズ個数と、撮像用レンズアレイ112の被写界深度と、撮像距離と、高精細カメラ116の画素間隔とが含まれる。
撮像用レンズアレイ112のレンズ個数は、撮像用レンズアレイ112が備える要素レンズ112aの個数を表す。通常、撮像用レンズアレイ112のレンズ個数は、IP立体テレビ140が備える表示用レンズアレイ142の要素レンズ142aと同一個数に設定される(図8参照)。
撮像用レンズアレイ112の被写界深度は、撮像用レンズアレイ112が備える要素レンズ112aの被写界深度を表す。
高精細カメラ116の画素間隔は、高精細カメラ116が備える撮像素子(不図示)の画素間隔を表す。通常、高精細カメラ116の画素間隔は、IP立体テレビ140が備える表示素子144の画素間隔以下に設定される(図8参照)。
撮像距離は、撮像用レンズアレイ112から被写体10までの距離を表す。
レンズアレイパラメータ算出手段221は、撮像用レンズアレイ112に関するカメラパラメータを算出するものであり、位置算出手段222と、方向算出手段223と、画角算出手段224と、レンズ間隔算出手段225と、レンズアレイ焦点距離算出手段226とを備える。
位置算出手段222は、撮像用レンズアレイ112の位置を、入力手段210から入力されたゼロ視差面ZDPの位置と同位置で算出するものである。
方向算出手段223は、撮像用レンズアレイ112の方向を、入力手段210から入力された撮像方向と同方向で算出するものである。つまり、方向算出手段223は、撮像用レンズアレイ112が備える要素レンズ112aの光軸を、2眼立体カメラ20の光軸と同方向で算出する。
このように、撮像用レンズアレイ112の位置及び方向を、2眼立体カメラ20のゼロ視差面の位置及び撮像方向と同一に配置することで、IP立体カメラ110で撮像するIP立体映像を、2眼立体カメラ20で撮像した2眼立体映像に近似させることができる。
画角算出手段224は、予め設定された下記式(1)の画角算出式を用いて、撮像用レンズアレイ112の画角を算出するものである。式(1)には、撮像用レンズアレイ112の画角αと、ずれ量Δdと、撮像素子のサイズwと、2眼立体カメラ20の焦点距離fとが含まれる。この撮像用レンズアレイ112の画角αは、図3のハッチング領域の全体が撮影できる画角を表している。
Figure 0006223226
レンズ間隔算出手段225は、入力手段210から入力されたゼロ視差面ZDPのサイズと、初期設定値のレンズ個数とに基づいて、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔を算出するものである。
ここで、撮像用レンズアレイ112は、要素レンズ112aを隙間なく配列したものである。このため、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔は、撮像用レンズアレイ112が備える要素レンズ112aの直径を表すことになる。さらに、撮像用レンズアレイ112は、ゼロ視差面ZDPと同一サイズとなる。
従って、レンズ間隔算出手段225は、ゼロ視差面ZDPのサイズを撮像用レンズアレイ112のレンズ個数で除算すれば、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔を算出できる。
レンズアレイ焦点距離算出手段226は、レンズ間隔算出手段225が算出したレンズ間隔と、画角算出手段224が算出した画角とに基づいて、撮像用レンズアレイ112の焦点距離を算出するものである。例えば、レンズアレイ焦点距離算出手段226は、一般的なレンズの公式を用いて、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔及び画角から焦点距離を求めることができる。
この撮像用レンズアレイ112の焦点距離は、撮像用レンズアレイ112が備える要素レンズ112aの焦点距離を表す。
絞り量算出手段227は、初期設定値の被写界深度及び撮像距離と、レンズアレイ焦点距離算出手段226が算出した焦点距離と、レンズ間隔算出手段225が算出したレンズ間隔とに基づいて、撮像用レンズアレイ112の絞り量を算出するものである。
例えば、絞り量算出手段227は、下記の参考文献1に記載の被写界深度算出式を用いて、撮像用レンズアレイ112の絞り量を算出できる。
参考文献1:[online]、被写界深度に関する計算式、[平成26年2月11日検索]、インターネット<http://www.asahi-net.or.jp/~kv5y-aon/DOF/dof.html>
<IP立体方式での解像度特性>
図7〜図9を参照し、カメラパラメータの算出に関連するので、IP立体方式での解像度特性を説明する。
図7では、横軸Zが表示用レンズアレイ142を基準とした奥行値を表し、‘0’が表示用レンズアレイ142の位置となる。
図7のように、最大解像度(最大空間周波数)は、表示用レンズアレイ142のレンズ間隔P、及び、表示用レンズアレイ142と視点300との視距離Lに基づいて算出される。
最大解像度とは、表示用レンズアレイ142の間隔Pに依存して決まる解像度であり、表示用レンズアレイ142の位置(図8の奥行値z)における解像度である。
図7のように、角度φは、下記の式(2)のように、表示用レンズアレイ142の間隔Pに対する角度を表す。言い換えるなら、角度φは、表示用レンズアレイ142の上端及び視点300を結んだ線と、表示用レンズアレイ142の下端及び視点300を結んだ線とのなす角である。従って、最大解像度βは、下記の式(3)で近似することができる。
Figure 0006223226
Figure 0006223226
図8のように、観視解像度(観視空間周波数)は、表示用レンズアレイ142と表示素子144との距離g、及び、要素画像群410を構成する要素画像420の画素間隔pに基づいて、算出できる。
観視解像度とは、立体像400を視点300から観視したときの解像度のことである。
なお、図8では、表示用レンズアレイ142の奥側にあるため、距離gがマイナスになっている。
また、図8では、図面を見易くするため、立体像400における画素、及び、要素画像420の画素を交互に白黒で図示した。
画素間隔tは、下記の式(4)のように、立体像400における画素の間隔を表す。ここで、立体像400は、奥行値zが示す位置に形成されることとする。
Figure 0006223226
角度θは、下記の式(5)のように画素間隔tに対する角度を表す。言い換えるなら、角度θは、画素間隔tを、視距離Lから奥行値zを引いた値で除算した近似値である。従って、観視解像度βは、下記の式(6)で示すことができる。
Figure 0006223226
Figure 0006223226
図9のように、解像度特性γは、下記の式(7)のように、最大解像度β又は観視解像度βの小さな方となる。式(7)において、‘min’は、複数の引数のうち、最小の引数を選択する関数である。
Figure 0006223226
図9の例では、解像度特性γは、表示用レンズアレイ142の付近で最大解像度βを表し、表示用レンズアレイ142からある程度離れると観視解像度βを表す。そして、解像度特性γは、表示用レンズアレイ142から離れる程、解像度が低下することを表す。
以上より、IP立体方式での解像度特性及び視域は、表示用レンズアレイ142のレンズ間隔及び焦点距離と、表示素子144の画素間隔とによって決まる。すなわち、解像度特性と視域との間には、トレードオフの関係がある。この視域とは、IP立体映像を正しく表示できる領域のことである。
ここで、IP立体方式での解像度特性は、表示側(IP立体テレビ140側)で説明したが、撮像側(IP立体カメラ制御装置120)も同様である。従って、IP立体方式での解像度特性は、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔で制限を受けてしまう。以上より、IP立体方式での視域が2眼立体カメラ20の画角以上になれば、2眼立体カメラ20の撮像領域又はこれ以上の領域で被写体10を撮像できる。
なお、解像度特性は、下記の参考文献2に記載されているため、これ以上の説明を省略する。
参考文献2:H.Hoshino et al.,“Analysis of Resolution Limitation of Integral Photography”,J.Opt.Soc.Am.A,Vol.15,No.8,pp.2059-2065, 1998
図6に戻り、IP立体カメラ制御装置120の構成について、説明を続ける。
拡散板位置算出手段228は、レンズアレイ焦点距離算出手段226が算出した焦点距離を基準として、撮像用レンズアレイ112に対する拡散板114の位置を算出するものである(図5参照)。
高精細カメラ焦点距離算出手段229は、高精細カメラ116の焦点距離を、拡散板位置算出手段228が求めた拡散板114の位置に合焦するように算出するものである。
<拡散板の位置及び高精細カメラの焦点距離>
図10を参照し、拡散板114の位置及び高精細カメラ116の焦点距離の算出について、説明する(適宜図6参照)。
図10では、撮像用レンズアレイ112と拡散板114とが距離L1だけ離れており、拡散板114と高精細カメラ116とが距離L2だけ離れている。また、図10では、撮像用レンズアレイ112がゼロ視差面ZDPに位置し、撮像用レンズアレイ112及び拡散板114の端面が平行になっている。
ここで、撮像用レンズアレイ112が無限遠にフォーカスする場合、撮像用レンズアレイ112と拡散板114との端面が平行になり、かつ、距離L1と撮像用レンズアレイ112の焦点距離とが等しくなる。
従って、距離L1を撮像用レンズアレイ112の焦点距離以外にすることで、撮像用レンズアレイ112が任意の位置に合焦する。ここで、距離L1が撮像用レンズアレイ112の焦点距離よりも短い場合、拡散板114よりも高精細カメラ116の側(奥側)に合焦する。また、距離L1が撮像用レンズアレイ112の焦点距離よりも長い場合、拡散板114よりも被写体10の側(手前側)に合焦する。
そこで、拡散板位置算出手段228は、撮像用レンズアレイ112の焦点距離を基準に距離L1を長短させて、所望の位置に合焦するように拡散板114の位置を算出する。さらに、高精細カメラ焦点距離算出手段229は、高精細カメラ116が拡散板114に合焦するように、高精細カメラ116の焦点距離を算出する。
これにより、撮像用レンズアレイ112の要素レンズ112aは、無限遠ではなく有限の位置に焦点を合わせて、拡散板122に要素画像群を表示させる。すなわち、IP立体カメラ110は、2眼立体カメラ20の合焦位置で最大解像度となるように撮像できる。例えば、2次元映像の制作では、被写体10にフォーカスを合わせ、背景をわざとぼかすことで、被写体10を強調することが行われている。これと同様、拡散板位置算出手段228は、被写体10にフォーカスを合わせることで、無限遠にフォーカスしているときに比べて、立体映像の解像度を向上させることができる。
なお、距離L1が撮像用レンズアレイ112の焦点距離以外の場合、無限遠にフォーカスしたときに比べ、解像度が急激に低下する。
図6に戻り、IP立体カメラ制御装置120の構成について、説明を続ける。
出力手段230は、IP立体カメラパラメータ算出手段220から入力されたIP立体カメラ110のカメラパラメータを、IP立体カメラ制御手段240に出力するものである。
IP立体カメラ制御手段240は、出力手段230から入力されたIP立体カメラ110のカメラパラメータに基づいて、IP立体カメラ110を制御するものである。
前記したように、IP立体カメラ110は、IP立体映像制作ソフトウェアの仮想カメラである。従って、IP立体カメラ制御手段240は、APIを介して、IP立体カメラ110のカメラパラメータをIP立体映像制作ソフトウェアに設定し、このIP立体カメラ110で撮像されたIP立体映像をIP立体映像制作ソフトウェアに生成させる制御を行う。
その後、IP立体カメラ制御手段240は、撮像したIP立体映像の収録を収録再生装置130に指令する。
[IP立体映像制作システムの全体動作]
図11を参照し、図2のIP立体映像制作システム1の全体動作について、説明する(適宜図2参照)。
図11のように、カメラパラメータ取得装置100は、2眼立体カメラ20のカメラパラメータを取得する(ステップS1)。
IP立体カメラ制御装置120は、ステップS1で取得した2眼立体カメラ20のカメラパラメータから、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出する。そして、IP立体カメラ制御装置120は、算出したIP立体カメラ110のカメラパラメータに基づいて、IP立体カメラ110を制御する(ステップS2:IP立体カメラ制御処理)。
なお、ステップS2の詳細は、後記する。
IP立体カメラ110は、被写体10を撮像する。そして、収録再生装置130は、IP立体カメラ110が撮像したIP立体映像を収録する(ステップS3)。
IP立体テレビ140は、ステップS3で収録されたIP立体映像を表示する(ステップS4)。
[IP立体カメラ制御装置の動作]
図12を参照し、図11のIP立体カメラ制御処理について、説明する(適宜図6参照)。
入力手段210は、カメラパラメータ取得装置100から、2眼立体カメラ20のカメラパラメータが入力される(ステップS20)。
位置算出手段222は、撮像用レンズアレイ112の位置をゼロ視差面の位置と同位置で算出する(ステップS21)。
方向算出手段223は、撮像用レンズアレイ112の方向を撮像方向と同方向で算出する(ステップS22)。
画角算出手段224は、前記式(1)の画角算出式を用いて、撮像用レンズアレイ112の画角を算出する(ステップS23)。
レンズ間隔算出手段225は、ゼロ視差面のサイズと、初期設定値のレンズ個数とに基づいて、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔を算出する(ステップS24)。
レンズアレイ焦点距離算出手段226は、ステップS24で算出したレンズ間隔と、ステップS23で算出した画角とに基づいて、撮像用レンズアレイ112の焦点距離を算出する(ステップS25)。
絞り量算出手段227は、被写界深度及び撮像距離と、ステップS25で算出した焦点距離と、ステップS24で算出したレンズ間隔とに基づいて、撮像用レンズアレイ112の絞り量を算出する(ステップS26)。
拡散板位置算出手段228は、ステップS25で算出した焦点距離を基準として、拡散板114の位置を算出する(ステップS27)。
高精細カメラ焦点距離算出手段229は、高精細カメラ116の焦点距離を、ステップS27で求めた拡散板114の位置に合焦するように算出する(ステップS28)。
IP立体カメラ制御手段240は、ステップS21〜S28で求めたIP立体カメラ110のカメラパラメータに基づいて、IP立体カメラ110を制御する。例えば、IP立体カメラ制御手段240は、IP立体カメラ110のカメラパラメータをIP立体映像制作ソフトウェアに設定する(ステップS29)。
[作用・効果]
IP立体カメラ制御装置120は、2眼立体カメラ20のカメラパラメータからIP立体カメラ110のカメラパラメータを算出できるので、最初からIP立体カメラ110のカメラパラメータを決定する必要がない。これによって、IP立体カメラ制御装置120は、IP方式での制作作業を少なくし、IP立体映像の制作時間を短縮することができる。
さらに、IP立体カメラ制御装置120は、2眼立体映像を制作したときの制作データ(2眼立体カメラ20のカメラパラメータ)を利用できるので、2眼立体映像の奥行表現をIP立体映像に反映させることができ、制作者が意図した高品質なIP立体映像を制作できる。
(第2実施形態)
[IP立体映像制作システムの概略]
図13を参照し、本願発明の第2実施形態に係るIP立体映像制作システム1Bについて、第1実施形態と異なる点を説明する。
IP立体映像制作システム1Bは、2眼立体カメラ20ではなく単眼カメラ(撮像カメラ)150のカメラパラメータを用いて、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出する点が、第1実施形態と異なる。
図13のように、IP立体映像制作システム1Bは、収録再生装置30と、カメラパラメータ取得装置100Bと、IP立体カメラ110と、IP立体カメラ制御装置(カメラパラメータ算出装置)120Bと、収録再生装置130と、IP立体テレビ140と、単眼カメラ150と、2次元テレビ160とを備える。
以下、単眼カメラ150及び2次元テレビ160を先に説明した後、カメラパラメータ取得装置100B及びIP立体カメラ制御装置120Bを説明する。
単眼カメラ150は、仮想3次元空間内に配置された被写体10を撮像する仮想カメラである。そして、単眼カメラ150は、撮像したCG画像を収録再生装置30に出力する。
言い換えるなら、単眼カメラ150は、CG制作の際に用いられるCG画像制作ソフトウェアの仮想カメラのことである。例えば、CG画像制作ソフトウェアは、CG画像の制作データとして、単眼カメラ150のカメラパラメータを設定する。そして、CG画像制作ソフトウェアは、前記したカメラパラメータが設定された単眼カメラ150を用いて、被写体10を撮像したようなCG画像を生成する。
2次元テレビ160は、収録再生装置30から入力されたCG画像を2次元表示するものである。例えば、2次元テレビ160は、液晶パネルディスプレイ等のフラットパネルディスプレイを用いた一般的なディスプレイ装置である。
カメラパラメータ取得装置100Bは、単眼カメラ150のカメラパラメータを取得するものである。すなわち、カメラパラメータ取得装置100Bは、CG画像制作ソフトウェアに設定されたカメラパラメータを取得する。そして、カメラパラメータ取得装置100Bは、取得した単眼カメラ150のカメラパラメータを、IP立体カメラ制御装置120Bに出力する。
この単眼カメラ150のカメラパラメータには、単眼カメラ150の撮像位置と、単眼カメラ150の撮像方向と、単眼カメラ150の焦点距離と、単眼カメラ150が備える撮像素子のサイズと、単眼カメラ150の光軸に対する撮像素子のずれ量とが含まれる。
ここで、単眼カメラ150のカメラパラメータのうち、撮像方向と、焦点距離と、撮像素子のサイズと、ずれ量とは、2眼立体カメラ20のカメラパラメータと同様に扱うことができる。
また、単眼カメラ150でゼロ視差面を扱わないため、単眼カメラ150のカメラパラメータには、ゼロ視差面の位置及びサイズが含まれない。そこで、カメラパラメータ取得装置100Bは、単眼カメラ150の撮像位置及び焦点距離を用いて、ゼロ視差面の位置を補う。
単眼カメラ150の撮像位置及び焦点距離から、単眼カメラ150がフォーカスしている焦点位置z2が分かる(以後、「焦点位置情報」)。一般的な2次元画像では、単眼カメラ150の焦点位置が、視聴者に注視して欲しい位置であることが多い。また、前記したように、IP立体方式では、撮像用レンズアレイ112の付近で最大解像度が得られ、撮像用レンズアレイ112から離れる程に解像度が低下する。さらに、撮像用レンズアレイ112は、ゼロ視差面に配置される。このように、カメラパラメータ取得装置100Bは、単眼カメラ21の焦点位置をゼロ視差面の位置として扱う。
また、ゼロ視差面のサイズw2は、下記の式(8)のように、撮像素子のサイズw、単眼カメラ150の光学主点と撮像素子との距離f2、及び、焦点位置z2から求めることができる。そこで、カメラパラメータ取得装置100Bは、式(8)を変形した式(9)を用いて、ゼロ視差面のサイズw2を取得できる。
なお、単眼カメラ150の光学主点とは、単眼カメラ150が備えるレンズの主点位置のことである。
Figure 0006223226
Figure 0006223226
IP立体カメラ制御装置120Bは、カメラパラメータ取得装置100Bが取得した単眼カメラ150のカメラパラメータから、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出するものである。
なお、IP立体カメラ制御装置120Bは、第1実施形態と同様にIP立体カメラ110のカメラパラメータを算出できるため、これ以上の説明を省略する。
[作用・効果]
IP立体カメラ制御装置120Bは、単眼カメラ150のカメラパラメータからIP立体カメラ110のカメラパラメータを算出できるので、第1実施形態と同様、IP立体映像の制作時間を短縮することができる。
さらに、IP立体カメラ制御装置120Bは、無数に存在するCG画像を制作したときの制作データ(単眼カメラ150のカメラパラメータ)を利用して、様々なIP立体映像を制作できるので、汎用性を向上させることができる。
(変形例1)
本願発明に係るIP立体カメラ制御装置は、前記した各実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で変形を加えることができる。
図6に戻り、本願発明の変形例1に係るIP立体カメラ制御装置120Cについて、説明する(適宜図2,図8参照)。
IP立体カメラ制御装置120Cは、IP立体カメラ制御装置120がIP立体テレビ制御手段250をさらに備えたものである。
本来、IP方式での解像度特性は、撮像側の解像度特性と表示側の解像度特性との積によって定まる。しかし、前記した第1実施形態では、表示側の解像度を一定とみなし、撮像側の解像度特性のみを考慮している。そこで、変形例1では、撮像側の解像度特性に加え、表示側の解像度特性も考慮することとした。
具体的には、IP立体テレビ制御手段250は、IP立体テレビ140の表示用レンズアレイ142と表示素子144との距離を、被写体10の位置に応じて制御する。ここでは、IP立体テレビ制御手段250は、この距離を拡散板位置算出手段228と同様の手法で求めて、その駆動をIP立体テレビ140に指令する。
ここで、IP立体テレビ140は、表示用レンズアレイ142と表示素子144との距離を調整する距離調整機構を備える。つまり、IP立体テレビ140は、図8の距離gを調整する距離調整機構を備える。例えば、IP立体テレビ140は、距離調整機構として、表示素子144の表示面法線方向に延長したレールと、表示用レンズアレイ142を搭載する台座とを備える。この台座は、レール上で駆動するためのモータを備える。そして、IP立体テレビ140は、IP立体テレビ制御手段250からの指令に従って、レールに載せられた台座が駆動する。
これによって、IP立体カメラ制御装置120Cは、表示側の解像度特性も調整できるので、IP立体映像の解像度をさらに向上させることができる。
なお、IP立体カメラ制御装置120Cは、初期設定値として被写体10の位置が入力され、入力された被写体10の位置を記憶する被写体情報記憶部(不図示)を備えてもよい。
(変形例2)
前記した各実施形態では、IP立体カメラ110が仮想カメラであることとしたが、IP立体カメラ110が実写カメラであってもよい。つまり、IP立体カメラ制御装置120は、算出したIP立体カメラ110のカメラパラメータに従って、実在するIP立体カメラ110を制御してもよい。
例えば、撮像用レンズアレイ112及び拡散板114の位置は、IP立体カメラ110が変形例1と同様の距離調整機構を備えることで、制御できる。また、撮像用レンズアレイ112の方向は、IP立体カメラ110を自律移動型の雲台に搭載することで、制御できる。また、高精細カメラ116の焦点距離は、高精細カメラ116のフォーカスリングを駆動することで、制御できる。
また、撮像用レンズアレイ112の画角及び焦点距離は、撮像用レンズアレイ112を微小カメラからなるカメラアレイとすることで、制御できる。このとき、撮像用レンズアレイ112のレンズ間隔は、カメラアレイで撮像された要素画像群にレンズ数変換処理を施すことで、制御できる。
以上のように、IP立体カメラ制御装置120Cは、IP立体カメラ110が実写カメラの場合でも制御可能である。
(その他変形例)
IP立体カメラ制御装置120,120B,120CがIP立体カメラ110を制御することとして説明したが、IP立体カメラ110のカメラパラメータを算出するだけでもよい。つまり、IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cは、IP立体カメラ制御手段240を備えなくともよい。
この場合でも、IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cが算出したカメラパラメータに従って制作作業を行えば、IP立体映像の制作時間を短縮できる。
IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cが絞り量算出手段227を備えることとして説明したが、絞り量算出手段227を備えなくともよい。つまり、IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cは、IP立体カメラ110のカメラパラメータとして、絞り量を算出しなくともよい。
IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cを独立したハードウェアとして説明したが、本願発明は、これに限定されない。例えば、IP立体カメラ制御装置120,120B,120Cは、コンピュータが備えるCPU、メモリ、ハードディスク等のハードウェア資源を、前記した各手段として協調動作させるIP立体カメラ制御プログラムで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布してもよく、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布してもよい。
IP立体カメラ110が拡散板114を備えることとしたが、拡散板114を備えずともよい。さらに、IP立体カメラ110は、集光部材として、拡散板114の代わりに集光レンズ(不図示)を備えてもよい。
1,1B IP立体映像制作システム
2 2眼立体映像制作システム
10 被写体
20 2眼立体カメラ(撮像カメラ)
20L,20R ステレオカメラ
22L,22R 撮像素子
30 収録再生装置
40 2眼立体テレビ
100,100B カメラパラメータ取得装置
110 IP立体カメラ
112 撮像用レンズアレイ(レンズアレイ)
114 拡散板(集光部材)
116 高精細カメラ(立体撮像装置)
120,120B,120C IP立体カメラ制御装置(カメラパラメータ算出装置)
130 収録再生装置
140 IP立体テレビ
150 単眼カメラ(撮像カメラ)
160 2次元テレビ
210 入力手段
220 IP立体カメラパラメータ算出手段
221 レンズアレイパラメータ算出手段
222 位置算出手段
223 方向算出手段
224 画角算出手段
225 レンズ間隔算出手段
226 レンズアレイ焦点距離算出手段
227 絞り量算出手段
228 拡散板位置算出手段(集光部材位置算出手段)
229 高精細カメラ焦点距離算出手段(立体撮像装置焦点距離算出手段)
230 出力手段
240 IP立体カメラ制御手段
250 IP立体テレビ制御手段

Claims (7)

  1. 仮想3次元空間内に配置された仮想的な撮像カメラのカメラパラメータから、レンズアレイと立体撮像装置とを備えるIP立体カメラのカメラパラメータを算出するカメラパラメータ算出装置であって、
    前記撮像カメラのカメラパラメータとして、前記撮像カメラにおけるゼロ視差面の位置及びサイズと、前記撮像カメラの撮像方向と、前記撮像カメラの焦点距離と、前記撮像カメラが備える撮像素子のサイズと、前記撮像カメラの光軸に対する前記撮像素子のずれ量とが入力される入力手段と、
    前記レンズアレイの位置を、前記ゼロ視差面の位置と同位置で算出する位置算出手段と、
    前記レンズアレイの方向を、前記撮像方向と同方向で算出する方向算出手段と、
    前記撮像素子のサイズと、前記ずれ量と、前記撮像カメラの焦点距離とが含まれる画角算出式により、前記レンズアレイの画角を算出する画角算出手段と、
    前記ゼロ視差面のサイズと、予め設定された前記レンズアレイのレンズ個数とに基づいて、前記レンズアレイのレンズ間隔を算出するレンズ間隔算出手段と、
    前記レンズ間隔と、前記レンズアレイの画角とに基づいて、前記レンズアレイの焦点距離を算出するレンズアレイ焦点距離算出手段と、
    前記IP立体カメラのカメラパラメータとして、前記レンズアレイの位置と方向と画角とレンズ間隔と焦点距離とを出力する出力手段と、を備えることを特徴とするカメラパラメータ算出装置。
  2. 前記レンズアレイの出射光を前記立体撮像装置に集光する集光部材が備えられたIP立体カメラについて、前記レンズアレイの焦点距離を基準とした前記集光部材の位置を算出する集光部材位置算出手段と、
    前記立体撮像装置が前記集光部材の位置に合焦するように、前記立体撮像装置の焦点距離を算出する立体撮像装置焦点距離算出手段と、
    前記出力手段は、前記IP立体カメラのカメラパラメータとして、前記集光部材の位置及び前記立体撮像装置の焦点距離をさらに出力することを特徴とする請求項1に記載のカメラパラメータ算出装置。
  3. 前記出力手段は、前記IP立体カメラのカメラパラメータとして、仮想3次元空間内に配置された仮想IP立体カメラのカメラパラメータを出力し、
    前記仮想IP立体カメラのカメラパラメータに基づいて、前記仮想IP立体カメラを制御するIP立体カメラ制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラパラメータ算出装置。
  4. 前記入力手段は、前記撮像カメラのカメラパラメータとして、前記撮像カメラの被写界深度がさらに入力され、
    前記被写界深度と、前記レンズアレイの焦点距離と、前記レンズ間隔と、予め設定された前記レンズアレイから被写体までの距離とに基づいて、前記レンズアレイの絞り量を算出する絞り量算出手段、をさらに備え、
    前記出力手段は、前記IP立体カメラのカメラパラメータとして、前記レンズアレイの絞り量をさらに出力することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカメラパラメータ算出装置。
  5. 前記出力手段は、前記IP立体カメラのカメラパラメータとして、実空間内に配置された実写IP立体カメラのカメラパラメータを出力し、
    前記実写IP立体カメラのカメラパラメータに基づいて、前記実写IP立体カメラを制御するIP立体カメラ制御手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のカメラパラメータ算出装置。
  6. 前記入力手段は、2眼立体カメラ又は単眼カメラの何れかである前記撮像カメラのカメラパラメータが入力されることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載のカメラパラメータ算出装置。
  7. コンピュータを、請求項1から請求項6の何れか一項に記載のカメラパラメータ算出装置として機能させるためのカメラパラメータ算出プログラム。
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