JP5313187B2 - 立体画像補正装置および立体画像補正方法 - Google Patents

立体画像補正装置および立体画像補正方法 Download PDF

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Description

本発明は、立体画像補正装置および立体画像補正方法に関する。
立体画像表示技術の一方式として、多数の要素レンズを配列して構成した複眼レンズを撮影側と表示側との両方に用いて立体画像を再現するインテグラル・フォトグラフィ方式が知られている。このインテグラル・フォトグラフィ方式では、撮影時においては、撮影装置が撮影系複眼レンズを介してとらえた被写体像を撮像する。1個の要素レンズから得られる画像を要素画像という。よって、撮影系複眼レンズを通して得られる撮像画像には、互いに視差を有する多数の要素画像が含まれる。そして、表示時においては、表示装置の表示面側に表示系複眼レンズを配置して、その表示装置が上記の撮像画像を表示する。これにより、観察者は、多数の要素画像が表示系複眼レンズを通して結像される被写体像を立体的に観察することができる。
インテグラル・フォトグラフィ方式により表示される立体画像において、十分な視域および解像度を確保して再現画像の品質を高くするためには、要素画像の数を多くし且つ各要素画像の解像度を高くする必要がある。したがって、複眼レンズは、高精度に微細加工された要素レンズの配列であることが望ましい。
また、それとともに、撮影装置に対する撮影系複眼レンズの配置位置と、表示装置に対する表示系複眼レンズの配置位置とは、互いに要素画像を正しく結像させる位置関係にあることが必要である。
従来、撮影系複眼レンズと表示系複眼レンズとの間に位置誤差が生じている場合に、撮影系複眼レンズおよび表示系複眼レンズにおける各要素レンズの位置を検出して、撮影装置で撮影された映像の各要素画像の位置を、表示系の複眼レンズの要素レンズの位置に適合させるように補正する立体映像補正装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、複数の要素レンズにより構成された要素レンズブロックを複数接合して構成した撮影用複眼レンズを用いる立体画像撮影装置において、要素レンズブロックの接合部により欠けた要素画像を補間することによって、立体画像の画質劣化を防ぐ画像補間処理技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−336239号公報 特開2003−5315号公報
上記特許文献1に記載された立体映像補正装置によって、撮影装置で撮影された映像の各要素画像の位置を、表示系複眼レンズの要素レンズの位置に適合させるように補正するためには、撮影系複眼レンズおよび表示系複眼レンズにおける各要素レンズの位置を正確に検出することが必要である。しかしながら、要素レンズに傷、欠損、レンズ自体の欠落、汚損、塵埃の付着等(これらを“傷等”と呼ぶ。)があったりすると、その傷等がある要素レンズの中心位置を正しく検出できないため、要素レンズの位置を正確に検出することができない。
上記特許文献2に記載された画像補間処理技術は、要素レンズブロックを単位として接合部により欠けた要素画像や、接合部のずれによって位置ずれを起こした要素画像を補間するものであり、この技術によっては、傷等によって中心位置を検出できない要素レンズに対応する要素画像を補間することができない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複眼レンズの要素レンズに傷等がある場合であっても、当該要素レンズに対応する要素画像を補間し、撮影系複眼レンズおよび表示系複眼レンズの位置誤差を補正することができる立体画像補正装置および立体画像補正方法を提供することを目的とする。
[1]上記の課題を解決するため、本発明の一態様である立体画像補正装置は、撮影系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である撮影系レンズ位置情報を取得する撮影系レンズ位置情報取得部と、前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を取得する撮影系レンズ画質情報取得部と、表示系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である表示系レンズ位置情報を取得する表示系レンズ位置情報取得部と、前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を取得する表示系レンズ画質情報取得部と、前記撮影系レンズ位置情報取得部が取得した撮影系レンズ位置情報と前記表示系レンズ位置情報取得部が取得した表示系レンズ位置情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、前記撮影系レンズ画質情報取得部が取得した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報取得部が取得した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、を備えることを特徴とする。
[2]また、上記の課題を解決するため、本発明の一態様である立体画像補正装置は、撮影系複眼レンズが撮像された撮影系複眼レンズ画像の供給を受けて、その撮影系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出して前記要素レンズ画像の中心位置を検出する撮影系レンズ位置情報演算部と、前記撮影系レンズ位置情報演算部が抽出した要素レンズ画像から、要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を生成する撮影系レンズ画質情報演算部と、表示系複眼レンズが撮像された表示系複眼レンズ画像の供給を受けて、その表示系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出して前記要素レンズ画像の中心位置を検出する表示系レンズ位置情報演算部と、前記表示系レンズ位置情報演算部が抽出した要素レンズ画像から、要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を生成する表示系レンズ画質情報演算部と、前記撮影系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置と前記表示系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、前記撮影系レンズ画質情報演算部が生成した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報演算部が生成した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対ごとに要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、を備えることを特徴とする。
[3]また、上記の課題を解決するため、上記[1]または[2]記載の立体画像補正装置において、前記撮影系レンズ画質情報は、前記撮影系複眼レンズに含まれる要素レンズごとの物理的エラーの場所を示す情報を含むとともに、前記表示系レンズ画質情報は、前記表示系複眼レンズに含まれる要素レンズごとの物理的エラーの場所を示す情報を含み、前記画質補正情報生成部は、前記撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の物理的エラーの場所を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成することを特徴とする。
[4]また、上記の課題を解決するため、本発明の一態様である立体画像補正装置は、撮影系複眼レンズが撮像された撮影系複眼レンズ画像の供給を受けて、その撮影系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出し、この要素レンズ画像から互いに方向の異なる少なくとも2方向のサンプリング画像を生成し、これらサンプリング画像に基づいて物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出する撮影系レンズ位置情報演算部と、物理的エラーが有ると前記撮影系レンズ位置情報演算部が判定した場合に、前記生成した各サンプリング画像に基づいて前記物理的エラーの場所を推定し、要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を生成する撮影系レンズ画質情報演算部と、表示系複眼レンズが撮像された表示系複眼レンズ画像の供給を受けて、その表示系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出し、この要素レンズ画像から互いに方向の異なる少なくとも2方向のサンプリング画像を生成し、これらサンプリング画像に基づいて物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出する表示系レンズ位置情報演算部と、物理的エラーが有ると前記表示系レンズ位置情報演算部が判定した場合に、前記生成した各サンプリング画像に基づいて前記物理的エラーの場所を推定し、要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を生成する表示系レンズ画質情報演算部と、前記撮影系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置と前記表示系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、前記撮影系レンズ画質情報演算部が推定した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報演算部が推定した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、を備えることを特徴とする。
[5]また、上記の課題を解決するため、上記[4]記載の立体画像補正装置において、前記撮影系レンズ位置情報演算部と前記表示系レンズ位置情報演算部とのそれぞれは、物理的エラーが無いと推定されたサンプリング画像のみを用いて要素レンズ画像の中心位置を検出することを特徴とする。
[6]また、上記の課題を解決するため、本発明の一態様である立体画像補正方法は、撮影系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である撮影系レンズ位置情報を取得する撮影系レンズ位置情報取得ステップと、前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を取得する撮影系レンズ画質情報取得ステップと、表示系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である表示系レンズ位置情報を取得する表示系レンズ位置情報取得ステップと、前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を取得する表示系レンズ画質情報取得ステップと、前記撮影系レンズ位置情報取得ステップにおいて取得した撮影系レンズ位置情報と前記表示系レンズ位置情報取得ステップにおいて取得した表示系レンズ位置情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成ステップと、前記位置補正情報生成ステップにおいて生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正ステップと、前記撮影系レンズ画質情報取得ステップにおいて取得した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報取得ステップにおいて取得した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成ステップと、前記画質補正情報生成ステップにおいて生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正ステップと、を有することを特徴とする。
複眼レンズの要素レンズに傷等の物理的エラーが存在する場合であっても、当該要素レンズに対応する要素画像を補間し、撮影系複眼レンズおよび表示系複眼レンズの位置誤差を補正することができる。これにより、歪みがなく高精細な立体画像を表示装置に供給することができる。
本発明の第1実施形態である立体画像補正装置を適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。 撮影系複眼レンズの要素レンズと表示系複眼レンズの要素レンズとの位置ずれを表す図である。 同実施形態における立体画像補正装置の機能構成を示すブロック図である。 要素画像位置補正部によって撮影系複眼レンズの要素レンズの要素画像の位置が補正される様子を模式的に示す図である。 同実施形態における、立体画像補正装置の補正情報設定処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態における、立体画像補正装置の立体画像補正処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態の変形例である立体画像補正装置を適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。 本発明の第2実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。 同実施形態である立体画像補正装置を適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。 同実施形態における立体画像補正装置の機能構成を示すブロック図である。 撮影系レンズ位置情報演算部が取り込んだ複眼レンズ画像情報の画像を模式的に表した図である。 撮影系レンズ位置情報演算部が取り込んだ複眼レンズ画像情報の、別の配列パターンの画像を模式的に表した図である。 要素レンズ画像情報から生成される垂直サンプリング画像情報を模式的に表した図である。 要素レンズ画像情報から生成される水平サンプリング画像情報を模式的に表した図である。 撮影系複眼レンズの要素レンズに物理的エラーが含まれている場合の要素レンズ画像情報に含まれる垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを模式的に示す図である。 エラー含有垂直サンプリング画像情報とエラー含有水平サンプリング画像情報との重複画像領域が検出された様子を模式的に示す図である。 要素レンズのみに係る重複画像領域が検出された様子を模式的に示す図である。 同実施形態において、立体画像補正装置が選択した1つの要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ位置情報計算処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態において、立体画像補正装置が選択した1つの要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ位置情報計算処理の手順を示すフローチャートである。 同実施形態において、立体画像補正装置が選択した1つの要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ画質情報計算処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態による立体画像補正装置の機能構成を示すブロック図である。 識別対象の要素レンズとこれの近傍の要素レンズとの対応関係を示す図である。 本発明の第4実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。 本発明の第5実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。 測定対象複眼レンズの要素レンズ配列と、撮像装置群に含まれる4個のカメラ装置による撮像画像との関係を示す図である。 その他の実施形態における、要素レンズ画像情報から生成される重複した垂直サンプリング画像情報を模式的に表した図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1実施形態である立体画像補正装置を適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。同図に示すように、立体画像撮影表示システム1は、撮影装置100と、表示出力装置200と、立体画像補正装置300とを含む。
撮影装置100は、インテグラル・フォトグラフィ方式により被写体Sを撮影してその撮影画像情報を出力する立体画像撮影装置である。撮影装置100は、その機能構成として、撮影系複眼レンズ110と、撮像部120と、撮影系レンズ情報記憶部130とを備える。
撮影系複眼レンズ110は、複数の要素レンズを二次元的に配列した要素レンズ配列である。各要素レンズは、平行光束を入射すると収束する作用を有する収束レンズであり、例えば凸レンズ、球面レンズである。撮影系複眼レンズ110は、各要素レンズを不図示のホルダで保持したり、光透過性を有する樹脂部材やガラス部材等により一体的に形成したりして構成される。撮影系複眼レンズ110は、例えばマイクロレンズアレイである。
撮像部120は、撮影系複眼レンズ110の各要素レンズを通してそれぞれ結像される被写体Sの実像を撮像して撮影画像情報を生成する。撮像部120は、例えばデジタルカメラ、放送用テレビカメラ、家庭用ビデオカメラである。なお、撮像部120が1個の要素レンズを通して結像される被写体像を撮像して得る画像を要素画像という。
撮影系レンズ情報記憶部130は、撮影系複眼レンズ110に含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である撮影系レンズ位置情報と、各要素レンズに対応する要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報とを記憶する記憶部である。撮影系レンズ情報記憶部130は、例えば、EEPROMやフラッシュROM等の再書き込み可能な不揮発性メモリや磁気ハードディスク記憶装置である。
撮影系レンズ位置情報は、撮影系複眼レンズ110における、二次元配列された各要素レンズのレンズ中心位置の二次元座標値である。二次元座標系の原点は、その二次元平面における撮影系複眼レンズ110の内側もしくは外側、または境界線上の任意の位置にある。
撮影系レンズ画質情報は、例えば、一定の輝度レベルの拡散光を撮影系複眼レンズ110の一方の面から照射して他方の面で得られる各要素レンズの輝度値である。または、撮影系レンズ画質情報は、例えば、要素レンズの傷、欠損、変形、要素レンズ自体の欠落、付着した塵埃や油等による汚れである物理的エラーの有無を示す情報や、物理的エラーがある場合は、当該要素レンズにおける物理的エラーの場所および範囲またはいずれか一方を示す情報である。
撮影系レンズ位置情報および撮影系レンズ画質情報は、撮影装置100の製造組立て時や工程検査時において精密光学測定装置による測定によって得られ、撮影系レンズ情報記憶部130に記憶される。
なお、撮影系レンズ情報記憶部130は、撮影系レンズ位置情報および撮影系レンズ画質情報またはいずれか一方の情報を外部から書き込むことによって更新可能である。
表示出力装置200は、立体画像補正装置300から出力される補正後画像情報の供給を受けて、インテグラル・フォトグラフィ方式により被写体像SIを立体表示する立体画像表示装置である。表示出力装置200は、その機能構成として、表示部210と、表示系複眼レンズ220と、表示系レンズ情報記憶部230とを備える。
表示部210は、補正後画像情報の供給を受けてその画像を表示する表示装置であり、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence、エレクトロ・ルミネッセンス)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel、プラズマ・ディスプレイ・パネル)等の直視型のパネルディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube、陰極線管)ディスプレイ、投射型表示装置等である。
表示系複眼レンズ220は、撮影系複眼レンズ110と同一仕様の要素レンズ配列である。表示系複眼レンズ220は、撮影系複眼レンズ110と同様に、例えばマイクロレンズアレイである。なお、表示系複眼レンズ220は、ピンホールを二次元的に複数配列したピンホール群でも構成することができる。
表示系レンズ情報記憶部230は、表示系複眼レンズ220に含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である表示系レンズ位置情報と、各要素レンズに対応する要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報とを記憶する記憶部である。表示系レンズ情報記憶部230は、例えば、EEPROMやフラッシュROM等の再書き込み可能な不揮発性メモリや磁気ハードディスク記憶装置である。
表示系レンズ位置情報は、表示系複眼レンズ220における二次元配列された各要素レンズのレンズ中心位置の二次元座標値である。二次元座標系の原点は、その二次元平面における表示系複眼レンズ220の内側もしくは外側、または境界線上の任意の位置にある。
表示系レンズ画質情報は、例えば、一定の輝度レベルの拡散光を表示系複眼レンズ220の一方の面から照射して他方の面で得られる各要素レンズの輝度値である。または、表示系レンズ画質情報は、例えば、要素レンズの傷、欠損、変形、要素レンズ自体の欠落、付着した塵埃や油等による汚れである物理的エラーの有無を示す情報や、物理的エラーがある場合は、当該要素レンズにおける物理的エラーの場所および範囲またはいずれか一方を示す情報である。
表示系レンズ位置情報および表示系レンズ画質情報は、表示出力装置200の製造組立て時や工程検査時において精密光学測定装置による測定によって得られ、表示系レンズ情報記憶部230に記憶される。
なお、表示系レンズ情報記憶部230は、表示系レンズ位置情報および表示系レンズ画質情報またはいずれか一方の情報を外部から書き込むことによって更新可能である。
立体画像補正装置300は、撮影装置100から供給される撮影画像情報を補正前画像情報として取り込み、その補正前画像情報における各要素画像の位置を表示系複眼レンズ220の各要素レンズの位置に適合する位置に補正する。また、立体画像補正装置300は、補正前画像情報における各要素画像の画質を表示系複眼レンズ220の各要素レンズに対応する各要素画像の画質に適合するように補正する。
図2は、撮影系複眼レンズ110の要素レンズと表示系複眼レンズ220の要素レンズとの位置ずれを表す図である。同図(a)は、撮影系複眼レンズ110に含まれるn(nは1以上の整数)番目の要素レンズ21nを示し、同図(b)は、表示系複眼レンズ220に含まれるn番目の要素レンズ22nを示す。なお、n番目の要素レンズは、要素レンズ配列の一のコーナから順次数えてn番目に位置するものである。数える順序は、例えば、要素レンズ配列の左上角に位置する要素レンズから横方向に順次数え、右端の要素レンズまで数えたら次の行の左端から順次数えるという順序である。同図(a)において、撮影系複眼レンズ110の内側に二次元座標系の原点Oが存在する場合の要素レンズ21nの撮影系レンズ位置情報は、二次元座標値(x,y)である。また、同図(b)において、表示系複眼レンズ220についても撮影系複眼レンズ110と同一座標である原点Oが存在する場合の要素レンズ22nの表示系レンズ位置情報は、二次元座標値(x’,y’)である。
よって、表示系複眼レンズ220の要素レンズ22nの位置は、撮影系複眼レンズ110の要素レンズ21nの位置からδ(ボールド体)=(x’−x,y’−y)分の位置誤差がある。なお、“(ボールド体)”との記載は、その直前の文字がボールド体で表されることを示し、当該文字がベクトルを表わすことを示す。
次に、立体画像補正装置300の構成についてさらに詳しく説明する。図3は、立体画像補正装置300の機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、立体画像補正装置300は、撮影系レンズ位置情報取得部310と、撮影系レンズ画質情報取得部320と、表示系レンズ位置情報取得部330と、表示系レンズ画質情報取得部340と、位置補正情報生成部350と、要素画像位置補正部360と、画質補正情報生成部370と、要素画像画質補正部380とを備える。
撮影系レンズ位置情報取得部310は、撮影装置100の撮影系レンズ情報記憶部130から撮影系レンズ位置情報を読み出して取り込み、それを位置補正情報生成部350に供給する。撮影系レンズ画質情報取得部320は、撮影系レンズ情報記憶部130から撮影系レンズ画質情報を読み出して取り込み、それを画質補正情報生成部370に供給する。
表示系レンズ位置情報取得部330は、表示出力装置200の表示系レンズ情報記憶部230から表示系レンズ位置情報を読み出して取り込み、それを位置補正情報生成部350に供給する。表示系レンズ画質情報取得部340は、表示系レンズ情報記憶部230から表示系レンズ画質情報を読み出して取り込み、それを画質補正情報生成部370に供給する。
位置補正情報生成部350は、撮影系レンズ位置情報と表示系レンズ位置情報との供給を受けて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて位置誤差を計算し、表示系複眼レンズ220の位置を基準にして、撮像部120から供給される補正前画像情報に含まれる要素画像の位置を補正するための位置補正情報を生成し、これを要素画像位置補正部360に供給する。この位置補正情報は、例えば、位置誤差を補正するための位置補正量データである。
要素画像位置補正部360は、位置補正情報生成部350から供給された位置補正情報に基づいて、撮像部120から供給された補正前画像情報に含まれる要素画像の位置を補正し、この位置補正された画像情報を出力する。
画質補正情報生成部370は、撮影系レンズ画質情報と表示系レンズ画質情報との供給を受けて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、要素画像の画質を比較する。そして、画質補正情報生成部370は、その比較結果に応じて、要素画像位置補正部360から供給される位置補正された画像情報に含まれる要素画像の画質を表示系複眼レンズ220の画質を基準にして補正するための画質補正情報を生成し、これを要素画像画質補正部380に供給する。この画質補正情報は、例えば、要素画像の輝度値のレベル調整割合、または要素画像複製コマンドであり、詳細については後述する。
要素画像画質補正部380は、要素画像位置補正部360から供給された位置補正された画像情報に含まれる要素画像の画質を、画質補正情報生成部370から供給された画質補正情報に基づいて補正し、これを補正後画像情報として出力する。
図4は、要素画像位置補正部360によって撮影系複眼レンズ110の要素レンズの要素画像の位置が補正される様子を模式的に示す図である。同図(a)は、要素画像位置補正部360によって補正されない場合の、表示系複眼レンズ220の要素レンズによる表示の例であり、同図(b)は、要素画像位置補正部360が要素画像の位置を補正した場合の表示の例である。同図(a)において、表示系複眼レンズ220のn番目の要素レンズ42nは、撮影系複眼レンズ110のn番目の要素レンズ41nに対してδ(ボールド体)分の位置誤差があることが示されている。この撮影系のn番目の要素レンズ41nを通して撮像された要素画像は、要素画像位置補正部360によって補正されない状態では、表示面44上の要素画像43nの位置に表示される。要素画像43nにおける一点43nGからの光線は、表示系のn番目の要素レンズ42nを通して表示されるため、要素レンズ42nの中心を通る光軸42nJは、撮像系を基準とした場合のずれのない正確な光軸41nJに対してずれることとなる。
本実施形態では、位置補正情報生成部350が、撮影系の要素レンズ41nについての撮影系レンズ位置情報である二次元座標値(x,y)と、表示系の要素レンズ42nについての表示形レンズ位置情報である二次元座標値(x’,y’)とに基づいて、撮影系の要素レンズ41nの要素画像の位置の補正値である位置補正情報を(x’−x,y’−y)により計算する。つまり、位置補正情報生成部350は、撮影系の要素レンズ41nの要素画像の位置補正情報を、要素レンズの位置誤差δ(ボールド体)から求める。
そして、図4(b)に示すように、要素画像位置補正部360は、位置補正情報に基づいて要素画像43nの位置を要素画像43n’の位置に補正する。つまり、要素画像43n’は、要素画像43nの位置から位置誤差δ(ボールド体)に相当する分だけ移動される。この状態において、要素画像43n’における一点43nG’から要素レンズ42nの中心を通る光軸42nJ’は、同図(a)の光軸42nJよりも光軸41nJに近づいた状態に補正される。
次に、立体画像補正装置300における画質補正の処理について説明する。例えば、撮影系レンズ画質情報および表示系レンズ画質情報が要素画像ごとの輝度値を含む場合、画質補正情報生成部370は、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、輝度値を比較する。そして、画質補正情報生成部370は、撮影系のn番目の要素画像の輝度値が表示系のn番目の要素画像の輝度値未満であると判定した場合、撮影系のn番目の要素画像の輝度を表示系のn番目の要素画像の輝度に合わせるための画質補正情報を生成する。つまり、画質補正情報生成部370は、撮影系のn番目の要素画像の輝度値と表示系のn番目の要素画像の輝度値とに基づいて、撮影系のn番目の要素画像の輝度値のレベル調整割合を計算して画質補正情報とする。
そして、要素画像画質補正部380は、要素画像位置補正部360から供給された位置補正された画像情報に含まれるn番目の要素画像の輝度値を、画質補正情報生成部370から供給された画質補正情報にしたがって調整する。つまり、要素画像画質補正部380は、撮影系のn番目の要素画像の輝度値を、画質補正情報であるレベル調整割合に基づいて変更する。
また、例えば、撮影系レンズ画質情報および表示系レンズ画質情報が要素レンズごとの物理的エラーの有無を示す情報を含む場合、画質補正情報生成部370は、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、物理的エラーの有無を示す情報を比較する。そして、画質補正情報生成部370は、撮影系のn番目の要素レンズに物理的エラーがあり、表示系のn番目の要素レンズに物理的エラーがないと判定した場合、撮影系のn番目の要素レンズの番号(n,複製先番号)と、その要素レンズに隣接するいずれか1つの要素レンズの番号(複製元番号)とをパラメータとして有する要素画像複製コマンドを画質補正情報として生成する。
そして、要素画像画質補正部380は、画質補正情報生成部370が生成した要素画像複製コマンドにしたがって、要素画像位置補正部360から供給された位置補正された画像情報に含まれる複製先番号に対応する要素レンズの要素画像を、複製元番号に対応する要素レンズの要素画像で置換する。
また、例えば、撮影系レンズ画質情報および表示系レンズ画質情報が、要素レンズごとの物理的エラーの有無を示す情報と、物理的エラーがある場合に当該要素レンズにおける物理的エラーの場所および範囲またはいずれか一方を示す情報とを含む場合、画質補正情報生成部370は、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、物理的エラーの有無を示す情報を比較する。そして、画質補正情報生成部370は、撮影系のn番目の要素レンズに物理的エラーがあり、表示系のn番目の要素レンズに物理的エラーがないと判定した場合、撮影系のn番目の要素レンズの番号(n,複製先番号)と、その要素レンズに隣接するいずれか1つの要素レンズの番号(複製元番号)と、物理的エラーの場所および範囲またはいずれか一方を示す情報とをパラメータとして有する要素画像複製コマンドを生成する。
そして、要素画像画質補正部380は、画質補正情報生成部370が生成した要素画像複製コマンドにしたがって、要素画像位置補正部360から供給された位置補正された画像情報に含まれる複製先番号に対応する要素レンズの要素画像について、複製元番号に対応する要素レンズの要素画像における物理的エラーの場所および範囲またはいずれか一方に該当する部分要素画像のみを複製する。
次に、立体画像補正装置300の全体的な動作について、補正情報設定処理と立体画像補正処理とに分けて説明する。図5は、立体画像補正装置300の補正情報設定処理の手順を示すフローチャートである。ステップS1において、撮影系レンズ位置情報取得部310は、撮影装置100の撮影系レンズ情報記憶部130から撮影系レンズ位置情報を読み出して取り込み、これを位置補正情報生成部350に供給する。そして、撮影系レンズ画質情報取得部320は、撮影系レンズ情報記憶部130から撮影系レンズ画質情報を読み出して取り込み、これを画質補正情報生成部370に供給する。
次に、ステップS2において、表示系レンズ位置情報取得部330は、表示出力装置200の表示系レンズ情報記憶部230から表示系レンズ位置情報を読み出して取り込み、これを位置補正情報生成部350に供給する。そして、表示系レンズ画質情報取得部340は、表示系レンズ情報記憶部230から表示系レンズ画質情報を読み出して取り込み、これを画質補正情報生成部370に供給する。
次に、ステップS3において、位置補正情報生成部350は、供給された撮影系レンズ位置情報と表示系レンズ位置情報とに基づいて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて位置誤差を計算し、撮影系複眼レンズ110に含まれる要素レンズの要素画像の位置を表示系複眼レンズ220の位置を基準にして補正するための位置補正情報である位置補正量データを生成し、これを要素画像位置補正部360に供給する。
次に、ステップS4において、画質補正情報生成部370は、供給された撮影系レンズ画質情報と表示系レンズ画質情報とに基づいて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、要素画像の画質を比較する。そして、画質補正情報生成部370は、要素画像位置補正部360から供給される位置補正された画像情報に含まれる要素画像の画質を表示系複眼レンズ220の画質を基準にして補正するための画質補正情報を生成し、これを要素画像画質補正部380に供給する。
図6は、立体画像補正装置300の立体画像補正処理の手順を示すフローチャートである。ステップS11において、立体画像補正装置300に含まれる不図示の制御部は、撮影装置100の撮像部120から補正前画像情報の供給を受けているか否かを確認し、補正前画像情報が供給されていると判定した場合は、ステップS12の処理に移る。一方、制御部は、補正前画像情報が供給されていないと判定した場合は、本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS12において、要素画像位置補正部360は、撮像部120から供給された補正前画像情報の1フレームを取り込み、この1フレーム分の補正前画像情報に含まれる要素画像の位置を位置補正情報に基づいて補正し、この位置補正された画像情報を出力する。
次に、ステップS13において、要素画像画質補正部380は、要素画像位置補正部360から出力された位置補正された画像情報を取り込み、これに含まれる要素画像の画質を画質補正情報に基づいて補正し、補正後画像情報として出力する。
本実施形態による立体画像補正装置300は、撮影装置100から供給される補正前画像情報に含まれる各要素画像の位置を、表示系複眼レンズ220の各要素レンズの位置に適合した状態に補正する。したがって、本実施形態によれば、立体画像撮影表示システム1における撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対の位置誤差によって生じる再現画像の歪みや画質劣化を表示系複眼レンズ220に適合させて改善することができ、各要素画像を、光線再現誤差の良好な状態で表示することができる。これにより、再生像の歪みや解像度の低下を軽減させた高品質な立体像を再現することができる。
立体画像撮影表示システム1において、撮影系複眼レンズ110と表示系複眼レンズ220とは、これらの製造時における成形の精度、経年変化、温度や湿度等の環境条件、機械的な圧力等によって位置誤差が生じ易いが、本実施形態によれば、容易に且つ高精度に位置を補正することができる。
[第1の実施の形態の変形例]
図7は、第1実施形態の変形例である立体画像補正装置を適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。同図において、第1実施形態における構成と同一の構成のブロックについては同一の符号を付してその説明を省略する。同図に示すように、立体画像撮影表示システム1aは、撮影装置100と、表示出力装置200aと、中継装置400とを含む。
中継装置400は、撮影装置100から表示出力装置200aに対して補正前画像情報と撮影系レンズ位置情報と撮影系レンズ画質情報とを受け渡すための媒体としての機能を有する装置である。中継装置400は、例えば、磁気ハードディスク装置、DVDや光磁気ディスク等のディスク記録再生装置、VTR装置、USBメモリ等の可搬型の記憶媒体である。また、撮影装置100と表示出力装置200aとをネットワークを介して接続するようにした場合には、中継装置400はサーバ装置やゲートウェイ装置であってよい。
表示出力装置200aは、第1実施形態における表示出力装置200に立体画像補正装置300を含めた構成を有し、自装置内で立体画像の補正処理を実行する。
[第2の実施の形態]
前述した第1実施形態では、撮影系レンズ位置情報および撮影系レンズ画質情報は予め撮影装置100に記憶され、表示系レンズ位置情報および表示系レンズ画質情報は予め表示出力装置200に記憶されていた。本発明の第2実施形態では、撮影系レンズ位置情報と、撮影系レンズ画質情報と、表示系レンズ位置情報と、表示系レンズ画質情報とを、撮影系複眼レンズおよび表示系複眼レンズの撮像画像から求める。
なお、本実施形態では、第1実施形態における構成と同一の構成のブロックについては同一の符号を付してその説明を省略する。
図8は、本発明の第2実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。この補正情報生成システムは、立体画像補正装置に位置補正情報および画質補正情報を生成する処理を実行させるものである。同図に示すように、補正情報生成システム8は、光源部810と、ディフューザ820と、測定対象複眼レンズ830と、撮像装置840と、位置調整装置850と、立体画像補正装置300bとを含む。
光源部810は、一定輝度値の白色光を発光する光源である。光源部810は、発光輝度レベルを調整するレベル調整部を備えていてもよい。ディフューザ820は、光源部810から発光された白色光から拡散光を得るための拡散板である。測定対象複眼レンズ830は、測定対象の複眼レンズであり、本実施形態では、不図示である撮影系複眼レンズ110および表示系複眼レンズ220が選択的に適用される。撮像装置840は、測定対象複眼レンズ830の全体画像を撮像してその撮像データである複眼レンズ画像情報を出力するカメラ装置である。この複眼レンズ画像情報は、測定対象複眼レンズ830が撮影系複眼レンズ110である場合は撮影系複眼レンズ画像情報であり、測定対象複眼レンズ830が表示系複眼レンズ220である場合は表示系複眼レンズ画像情報である。撮像装置840は可動支持される。位置調整装置850は、可動支持された撮像装置840を三次元的に移動させるアクチュエータであり、例えばステッピングモータである。なお、位置調整装置850は、撮像装置840側ではなく測定対象複眼レンズ830側に設けられてもよいし、撮像装置840側と測定対象複眼レンズ830側との両方に設けられてもよい。立体画像補正装置300bは、撮像装置840から複眼レンズ画像情報の供給を受け、位置補正情報および画質補正情報を生成する。
図9は、本実施形態による立体画像補正装置300bを適用した立体画像撮影表示システムの概略のシステム構成を示す図である。この立体画像撮影表示システムは、位置補正情報および画質補正情報が生成された後の、立体画像補正処理を実行する場合のシステム構成例である。同図に示すように、立体画像撮影表示システム2は、撮影装置100bと、表示出力装置200bと、立体画像補正装置300bとを含む。
撮影装置100bは、第1実施形態における撮影装置100から撮影系レンズ情報記憶部130を除いた構成を有する。また、表示出力装置200bは、第1実施形態における表示出力装置200から表示系レンズ情報記憶部230を除いた構成を有する。
立体画像補正装置300bは、撮影装置100bから供給される補正前画像情報を受けて位置補正および画質補正を行い、補正後画像情報を生成して表示出力装置200bに供給する。
次に、立体画像補正装置300bの構成についてさらに詳しく説明する。図10は、立体画像補正装置300bの機能構成を示すブロック図である。同図に示すように、立体画像補正装置300bは、撮影系レンズ位置情報演算部510と、表示系レンズ位置情報演算部520と、撮影系レンズ画質情報演算部530と、表示系レンズ画質情報演算部540と、位置補正情報生成部550と、画質補正情報生成部560と、補正情報記憶部570と、要素画像位置補正部580と、要素画像画質補正部590とを備える。
これら機能ブロックのうち、撮影系レンズ位置情報演算部510と、表示系レンズ位置情報演算部520と、撮影系レンズ画質情報演算部530と、表示系レンズ画質情報演算部540と、位置補正情報生成部550と、画質補正情報生成部560と、補正情報記憶部570とは、立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられた場合に機能する機能ブロックである。また、補正情報記憶部570と、要素画像位置補正部580と、要素画像画質補正部590とは、立体画像補正装置300bが立体画像撮影表示システム2に用いられた場合に機能する機能ブロックである。
立体画像補正装置300bにおいて、撮影系レンズ位置情報演算部510は、補正情報生成システム8において撮影系複眼レンズ110が測定対象複眼レンズ830として設置された場合に、撮像装置840から供給される複眼レンズ画像情報(撮影系複眼レンズ画像情報)を取り込む。そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、取り込んだ複眼レンズ画像情報から要素レンズ画像情報を抽出して、この要素レンズ画像情報について物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出し、この中心位置を示す撮影系レンズ位置情報を生成して位置補正情報生成部550に供給する。また、撮影系レンズ位置情報演算部510は、取り込んだ複眼レンズ画像情報を撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。さらに、撮影系レンズ位置情報演算部510は、要素レンズ画像情報に物理的エラーがあると推定した場合は、その物理的エラーがあると推定された場所を含む垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。
表示系レンズ位置情報演算部520は、補正情報生成システム8において表示系複眼レンズ220が測定対象複眼レンズ830として設置された場合に、撮像装置840から供給される複眼レンズ画像情報(表示系複眼レンズ画像情報)を取り込む。そして、表示系レンズ位置情報演算部520は、取り込んだ複眼レンズ画像情報から要素レンズ画像情報を抽出して、この要素レンズ画像情報について物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出し、この中心位置を示す表示系レンズ位置情報を生成して位置補正情報生成部550に供給する。また、表示系レンズ位置情報演算部520は、取り込んだ複眼レンズ画像情報を表示系レンズ画質情報演算部540に供給する。さらに、表示系レンズ位置情報演算部520は、要素レンズ画像情報に物理的エラーがあると推定した場合は、その物理的エラーがあると推定された場所を含む垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを表示系レンズ画質情報演算部540に供給する。
撮影系レンズ画質情報演算部530は、撮影系レンズ位置情報演算部510から供給された撮影系複眼レンズ110の複眼レンズ画像情報を取り込んで画質補正情報生成部560に供給する。また、撮影系レンズ画質情報演算部530は、撮影系レンズ位置情報演算部510から供給された垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とに基づいて、撮影系複眼レンズ110の要素レンズ画像における物理的エラーの場所および範囲を推定し、この推定結果を含めた撮影系レンズ画質情報を画質補正情報生成部560に供給する。
表示系レンズ画質情報演算部540は、表示系レンズ位置情報演算部520から供給された表示系複眼レンズ220の複眼レンズ画像情報を取り込んで画質補正情報生成部560に供給する。また、表示系レンズ画質情報演算部540は、表示系レンズ位置情報演算部520から供給された垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とに基づいて、表示系複眼レンズ220の要素レンズ画像における物理的エラーの場所および範囲を推定し、この推定結果を含めた表示系レンズ画質情報を画質補正情報生成部560に供給する。
位置補正情報生成部550は、撮影系レンズ位置情報と表示系レンズ位置情報との供給を受けて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて位置誤差を計算し、立体画像撮影表示システム2における撮像部120から供給される補正前画像情報に含まれる要素画像の位置を表示系複眼レンズ220の位置を基準にして補正するための位置補正情報を生成し、これを補正情報記憶部570に記憶する。
なお、具体的な位置補正情報生成部550の位置補正情報の生成処理は、前述した第1実施形態における位置補正情報生成部350の処理と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
画質補正情報生成部560は、撮影系レンズ画質情報と表示系レンズ画質情報との供給を受けて、撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対それぞれについて、要素画像の画質を比較する。そして、画質補正情報生成部560は、その比較結果に応じて、要素画像位置補正部580から供給される位置補正された画像情報に含まれる要素画像の画質を表示系複眼レンズ220の画質を基準にして補正するための画質補正情報を生成し、これを補正情報記憶部570に記憶する。
なお、具体的な画質補正情報生成部560の位置補正情報の生成処理は、前述した第1実施形態における画質補正情報生成部560の処理と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
補正情報記憶部570は、位置補正情報生成部550から供給される位置補正情報と、画質補正情報生成部560から供給される画質補正情報とを記憶する。補正情報記憶部570は、例えば、EEPROMやフラッシュROM等の再書き込み可能な不揮発性メモリや磁気ハードディスク記憶装置である。
要素画像位置補正部580は、当該立体画像補正装置300bが立体画像撮影表示システム2に用いられた場合に、撮像部120から供給された補正前画像情報に含まれる要素画像の位置を、補正情報記憶部570から読み出した位置補正情報に基づいて補正し、この位置補正された画像情報を出力する。
要素画像画質補正部590は、要素画像位置補正部580から供給された位置補正された画像情報に含まれる要素画像の画質を、補正情報記憶部570から読み出した画質補正情報に基づいて補正し、これを補正後画像情報として出力する。
次に、補正情報生成システム8の動作について説明する。光源部810が発光した白色光はディフューザ820を通して拡散光になり、この拡散光は測定対象複眼レンズ830の一方の面に照射される。一方、位置調整装置850は、撮像装置840が、測定対象複眼レンズ830の他方の面全体を被写体としてとらえることができる位置に撮像装置840の位置を調整する。つまり、位置調整装置850は、撮像装置840の撮像レンズの光軸に沿う方向と、その光軸に直交する面内における任意の方向とのうち少なくとも一方向に撮像装置840を移動させる。次に、撮像装置840は、測定対象複眼レンズ830の他方の面全体に拡散光が透過した状態を撮像し、複眼レンズ画像情報として立体画像補正装置300bに供給する。
次に、立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられ、撮影系複眼レンズ110が測定対象複眼レンズ830に適用された場合の、撮影系レンズ位置情報演算部510の処理について説明する。
図11は、撮影系レンズ位置情報演算部510が取り込んだ複眼レンズ画像情報の画像を模式的に表した図である。同図(a)は、複眼レンズ画像の一部分を抜き出して表した図であり、同図(b)は、撮影系レンズ位置情報演算部510が複眼レンズ画像から1個の要素レンズ画像を抽出して得られる要素レンズ画像を表した図である。なお、同図(b)は、要素レンズ画像の細部を明りょうに図示するために、同図(a)に対して拡大して図示してある。同図(a)に示される複眼レンズ画像の要素レンズは正方格子状に配列されている。この格子状配列における要素レンズのピッチをDとすると、同図(b)における要素レンズ画像の一辺の長さはDである。
また、図12は、撮影系レンズ位置情報演算部510が取り込んだ複眼レンズ画像情報の、別の配列パターンの画像を模式的に表した図である。同図(a)は、複眼レンズ画像情報の一部分を抜き出して表した図であり、同図(b)は、撮影系レンズ位置情報演算部510が複眼レンズ画像から1個の要素レンズ画像を抽出して得られる要素レンズ画像を表した図である。なお、同図(b)は、要素レンズ画像の細部を明りょうに図示するために、同図(a)に対して拡大して図示してある。同図(a)に示される複眼レンズ画像の要素レンズは俵積み状に配列されている。この配列はデルタ配列とも呼ばれる。この俵積み状配列のX方向のピッチをDとすると、Y方向のピッチは√(3)×D/2となる。また、同図(b)における要素レンズ画像の一辺の長さはDである。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、撮影系複眼レンズ110および表示系複眼レンズ220それぞれについての、要素レンズの配列パターンの種類と1辺あたりの要素レンズの個数との情報を含む複眼レンズ属性情報を予め記憶している。配列パターンの種類は、例えば、正方格子状配列および俵積み状配列である。撮影系レンズ位置情報演算部510は、複眼レンズ画像情報から測定対象複眼レンズ830の全体画像を抽出し、その全体画像と複眼レンズ属性情報とに基づき、配列パターンの種類に応じて、全体画像の一辺あたりの画素数と要素レンズの個数とから各要素レンズの中心位置と直径と要素レンズ間のピッチとを計算する。撮影系レンズ位置情報演算部510は、得られた各要素レンズの中心位置と直径と要素レンズ間のピッチとに基づいて、複眼レンズ画像情報から各要素レンズの要素レンズ画像情報を抽出する。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、複眼レンズ画像情報から要素レンズごとの要素レンズ画像情報を抽出し、例えば、垂直方向(Y方向)に分割した垂直サンプリング画像情報と、水平方向(X方向)に分割した水平サンプリング画像情報とを生成する。サンプリング画像幅は、垂直サンプリングと水平サンプリングとについて別個に設定可能であり、物理的エラーの場所や範囲の推定精度、推定分解能、および推定処理にかける計算時間に応じて任意に設定可能である。例えば、要素レンズ画像情報のサイズがN画素×N画素で、垂直および水平のサンプリング画像幅がN/6となる等間隔である場合、物理的エラーの推定分解能は、サンプリング画像の個数に依存し(N/6)である。したがって、サンプリング画像幅が狭いほど推定分解能は向上するが、サンプリング数が多くなるため計算時間が増大する。よって、撮影系レンズ位置情報演算部510は、推定分解能と計算処理時間とのトレードオフの関係を考慮したサンプリング数を用いる。
図13は、要素レンズ画像情報から生成される垂直サンプリング画像情報を模式的に表した図である。同図は、要素レンズ画像情報13が垂直方向(Y方向)にn=6等分に分割されて垂直サンプリング画像情報v1〜v6が生成された状態を示す。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、同図のように要素レンズ画像情報13を垂直方向に6等分に分割して垂直サンプリング画像情報v1〜v6を生成し、各垂直サンプリング画像の重心座標値を計算する。なお、サンプリング画像の重心座標値とは、当該サンプリング画像における画素値の重心の座標値である。
図14は、要素レンズ画像情報から生成される水平サンプリング画像情報を模式的に表した図である。同図は、要素レンズ画像情報13が水平方向(X方向)にn=6等分に分割されて水平サンプリング画像情報h1〜h6が生成された状態を示す。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、同図のように要素レンズ画像情報13を水平方向に6等分に分割して水平サンプリング画像情報h1〜h6を生成し、各水平サンプリング画像の重心座標値を計算する。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、6個の垂直サンプリング画像情報v1〜v6からそれぞれ求めた重心のX座標値の平均値を計算するとともに、水平方向の中心位置算出許容範囲を計算する。つまり、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n(nは2以上の整数)個の垂直サンプリング画像情報それぞれの重心のX座標値の平均値を式(1)により計算する。式(1)において、xは重心のX座標値である。
Figure 0005313187
そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、重心のX座標値の平均値の標準偏差を式(2)により計算する。
Figure 0005313187
よって、撮影系レンズ位置情報演算部510は、水平方向の中心位置算出許容範囲を例えばX(バー)±σにすることにより、垂直サンプリング画像情報v1〜v6から得られる中心位置のX座標を約68.3%の精度で求めることができる。
また、撮影系レンズ位置情報演算部510は、上記の式(1)および式(2)と同様の計算より、6個の水平サンプリング画像情報h1〜h6からそれぞれ求めた重心のY座標値の平均値Y(バー)とそれの標準偏差σを求める。
よって、撮影系レンズ位置情報演算部510は、垂直方向の中心位置算出許容範囲を例えばY(バー)±σにすることにより、水平ンプリング画像情報h1〜h6から得られる中心位置のY座標を約68.3%の精度で求めることができる。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、垂直サンプリング画像情報v1〜v6から得た重心のX座標値が水平方向の中心位置算出許容範囲外にある場合、その垂直サンプリング画像情報に対応する要素レンズの表面には物理的エラーがあると推定し、その垂直サンプリング画像情報をエラー含有垂直サンプリング画像情報として撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。
そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、水平方向の中心位置算出許容範囲以内にある重心のX座標値のみを用いて再度平均値を計算し、これを要素レンズの中心位置のX座標として検出する。このようにして検出することにより、要素レンズの中心位置のX座標値を、物理的エラーの影響を無くして求めることができる。
また、撮影系レンズ位置情報演算部510は、水平サンプリング画像情報h1〜h6から得た重心のY座標値が垂直方向の中心位置算出許容範囲外にある場合、その水平サンプリング画像情報に対応する要素レンズの表面には物理的エラーがあると推定し、その水平サンプリング画像情報をエラー含有水平サンプリング画像情報として撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。
そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、垂直方向の中心位置算出許容範囲以内にある重心のY座標値のみを用いて再度平均値を計算し、これを要素レンズの中心位置のY座標として検出する。このようにして検出することにより、要素レンズの中心位置のY座標値を、物理的エラーの影響を無くして求めることができる。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、上述した処理によって要素レンズ画像情報の要素レンズ画像の中心位置を推定し、この推定処理を複眼レンズ画像情報に含まれる全ての要素レンズ画像情報について行って撮影系レンズ位置情報を生成する。そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、この撮影系レンズ位置情報を位置補正情報生成部550に供給する。
立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられ、表示系複眼レンズ220が測定対象複眼レンズ830に適用された場合の、表示系レンズ位置情報演算部520の処理については、上述した撮影系レンズ位置情報演算部510の処理と同様であるため、その詳細説明を省略する。
次に、立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられ、撮影系複眼レンズ110が測定対象複眼レンズ830に適用された場合の、撮影系レンズ画質情報演算部530の処理について説明する。
撮影系レンズ画質情報演算部530は、撮影系レンズ位置情報演算部510からエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報の供給を受けるとこれらを記憶する。撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報がある場合は、これらを読み出して重複画像領域を検出し、この重複画像領域の位置情報と重複画像領域情報とを物理的エラーの場所および範囲の推定値として抽出する。また、撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報がない場合は、物理的エラーはないと推定する。そして、撮影系レンズ画質情報演算部530は、推定値を撮影系レンズ画質情報として画質補正情報生成部560に供給する。
図15は、撮影系複眼レンズ110の要素レンズに物理的エラーが含まれている場合の要素レンズ画像情報に含まれる垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを模式的に示す図である。同図において、同図(a)は、垂直サンプリング画像情報v1〜v6を含む要素レンズ画像15を表した図であり、物理的エラー15aが垂直サンプリング画像情報v5,v6に含まれている。また、同図(b)は、水平サンプリング画像情報h1〜h6を含む要素レンズ画像15を表した図であり、物理的エラー15aが水平サンプリング画像情報h1〜h3に含まれている。同図に示す要素レンズ画像については、撮影系レンズ画質情報演算部530は、エラー含有垂直サンプリング画像情報として垂直サンプリング画像情報v5,v6を記憶し、エラー含有水平サンプリング画像情報として水平サンプリング画像情報h1〜h3を記憶する。
また、図16は、エラー含有垂直サンプリング画像情報とエラー含有水平サンプリング画像情報との重複画像領域が検出された様子を模式的に示す図である。撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報を読み出して、垂直サンプリング画像情報v5,v6と水平サンプリング画像情報h1〜h3とが重複する画像領域15bを検出する。
なお、撮影系レンズ画質情報演算部530は、撮影系レンズ位置情報演算部510が複眼レンズ画像情報から当該要素レンズ画像情報を抽出した際に用いた、要素レンズの中心位置および直径の計算値を撮影系レンズ位置情報演算部510から取得して要素レンズの形状を表す形状画像を生成し、要素レンズ画像情報からその形状画像以外の画像を除外するようにしてもよい。これにより、撮影系レンズ画質情報演算部530は、要素レンズ画像情報から要素レンズ画像をほぼ抽出することができる。
図17は、要素レンズのみに係る重複画像領域が検出された様子を模式的に示す図である。同図に示すように、撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報を読み出して、これらが重複して且つ要素レンズ以外の画像情報を除外した画像領域15cを検出する。これにより、例えば、撮影系複眼レンズ110の要素レンズ配列が俵積み状配列である場合、要素レンズ間の隙間および隣接する要素レンズの影響を抑えて、中心位置の検出精度をさらに向上させることができる。
立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられ、表示系複眼レンズ220が測定対象複眼レンズ830に適用された場合の、表示系レンズ画質情報演算部540の処理については、上述した撮影系レンズ画質情報演算部530の処理と同様であるため、その詳細説明を省略する。
次に、立体画像補正装置300bが補正情報生成システム8に用いられ、撮影系複眼レンズ110が測定対象複眼レンズ830に適用された場合に、立体画像補正装置300bが要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ位置情報計算処理についての動作を説明する。図18および図19は、立体画像補正装置300bが選択した1つの要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ位置情報計算処理の手順を示すフローチャートである。立体画像補正装置300bは、撮影系レンズ位置情報演算部510が撮影装置100bの撮像部120から複眼レンズ画像情報の供給を受けて1つの要素レンズ画像情報を抽出すると、図18のフローチャートの処理を実行する。
ステップS21において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、要素レンズ画像情報をn個の垂直サンプリング画像情報に分割する。次に、ステップS22において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個の垂直サンプリング画像情報それぞれの画像の重心座標値を計算する。次に、ステップS23において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、重心座標値のうち水平方向成分であるX座標値の平均値X(バー)を計算する。次に、ステップS24において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、平均値X(バー)の標準偏差σを計算し、これに基づいて水平方向の中心位置算出許容範囲X(バー)±σを求める。
次に、ステップS25において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個の垂直サンプリング画像情報のうち1個を選択し、その重心座標のX座標値が水平方向の中心位置算出許容範囲内にあるか否かを判定する。そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、その重心座標のX座標値が水平方向の中心位置算出許容範囲内にあると判定した場合(ステップS26:YES)はステップS27の処理に移行し、その重心座標のX座標値が水平方向の中心位置算出許容範囲内にないと判定した場合(ステップS26:NO)はステップS28の処理に移行する。
ステップS27において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、重心座標のX座標値を記憶しステップS29の処理に移行する。一方、ステップS28において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、選択している垂直サンプリング画像情報をエラー含有垂直サンプリング画像情報として撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。そして、撮影系レンズ画質情報演算部530は、エラー含有垂直サンプリング画像情報を取り込んで記憶しステップS29の処理に移行する。
ステップS29において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個全ての垂直サンプリング画像情報についての判定処理を実行したか否かを判定し、n個全ての判定処理が完了したと判定した場合はステップS30の処理に移行し、n個全ての判定処理が完了していないと判定した場合はステップS25の処理に戻る。ステップS30において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、水平方向の中心位置算出許容範囲内にある重心のX座標値のみを用いて平均値X(バー)を計算する。
次に、図19に移り、ステップS31において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、要素レンズ画像情報をn個の水平サンプリング画像情報に分割する。次に、ステップS32において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個の水平サンプリング画像情報それぞれの画像の重心座標値を計算する。次に、ステップS33において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、重心座標値のうち垂直方向成分であるY座標値の平均値Y(バー)を計算する。次に、ステップS34において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、平均値Y(バー)の標準偏差σを計算し、これに基づいて垂直方向の中心位置算出許容範囲Y(バー)±σを求める。
次に、ステップS35において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個の水平サンプリング画像情報のうち1個を選択し、その重心座標のY座標値が垂直平方向の中心位置算出許容範囲内にあるか否かを判定する。そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、その重心座標のY座標値が垂直方向の中心位置算出許容範囲内にあると判定した場合(ステップS36:YES)はステップS37の処理に移行し、その重心座標のY座標値が垂直方向の中心位置算出許容範囲内にないと判定した場合(ステップS36:NO)はステップS38の処理に移行する。
ステップS37において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、重心座標のY座標値を記憶しステップS39の処理に移行する。一方、ステップS38において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、選択している水平サンプリング画像情報をエラー含有水平サンプリング画像情報として撮影系レンズ画質情報演算部530に供給する。そして、撮影系レンズ画質情報演算部530は、エラー含有水平サンプリング画像情報を取り込んで記憶しステップS39の処理に移行する。
ステップS39において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、n個全ての水平サンプリング画像情報についての判定処理を実行したか否かを判定し、n個全ての判定処理が完了したと判定した場合はステップS40の処理に移行し、n個全ての判定処理が完了していないと判定した場合はステップS35の処理に戻る。ステップS40において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、垂直方向の中心位置算出許容範囲内にある重心のY座標値のみを用いて平均値Y(バー)を計算する。
次に、ステップS41において、撮影系レンズ位置情報演算部510は、ステップS30の処理において得た水平方向の中心位置算出許容範囲内にある重心のX座標値の平均値X(バー)と、ステップS40の処理において得た垂直方向の中心位置算出許容範囲内にある重心のY座標値の平均値Y(バー)とを、現在選択している要素レンズ画像の要素レンズの中心座標値として決定し、撮影系レンズ位置情報として位置補正情報生成部550に供給する。
次に、立体画像補正装置300bが要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ画質情報計算処理の動作を説明する。図20は、立体画像補正装置300bが選択した1つの要素レンズ画像情報について行う撮影系レンズ画質情報計算処理の手順を示すフローチャートである。この撮影系レンズ画質情報計算処理は、図18および図19に示した撮影系レンズ位置情報計算処理の後に実行される処理である。
ステップS51において、撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報があるか否かをチェックし、エラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報が記憶されていると判定した場合はステップS52の処理に移行し、記憶されていないと判定した場合はステップS53の処理に移行する。
ステップS52において、撮影系レンズ画質情報演算部530は、記憶されたエラー含有垂直サンプリング画像情報およびエラー含有水平サンプリング画像情報を読み出して、エラー含有垂直サンプリング画像とエラー含有水平サンプリング画像とが重複する重複画像領域を検出し、この重複画像領域の位置情報と重複画像領域情報とを物理的エラーの場所および範囲の推定値として抽出する。なお、重複画像領域の位置情報とは、例えば、当該領域を囲む境界線を表わす座標値の集合である。
一方、ステップ53において、撮影系レンズ画質情報演算部530は、現在選択されている要素レンズ画像情報には物理的エラーはないとの推定結果を取得する。
そして、ステップS54において、撮影系レンズ画質情報演算部530は、推定値を撮影系レンズ画質情報として画質補正情報生成部560に供給する。
なお、立体画像補正装置300bが要素レンズ画像情報について行う表示系レンズ画質情報計算処理については、撮影系レンズ画質情報計算処理と同様の処理であるため、その説明を省略する。
本実施形態による立体画像補正装置300bは、撮影装置100bから供給される補正前画像情報に含まれる各要素画像の位置を、表示系複眼レンズ220の各要素レンズの位置に適合した状態に補正する。したがって、本実施形態によれば、立体画像撮影表示システム2における撮影系と表示系との間で対応する要素レンズの対の位置誤差によって生じる再現画像の歪みや画質劣化を表示系複眼レンズ220に適合させて改善することができ、各要素画像を、光線再現誤差の良好な状態で表示することができる。これにより、再生像の歪みや解像度の低下を軽減させた高品質な立体像を再現することができる。
[第2の実施の形態の変形例]
第2実施形態では、撮影系レンズ位置情報演算部510が複眼レンズ属性情報を予め記憶しており、取り込んだ複眼レンズ画像情報から測定対象複眼レンズ830の全体画像を抽出し、その全体画像と複眼レンズ属性情報とに基づいて各要素レンズの中心位置と直径と要素レンズ間のピッチとを計算する例について説明した。第2実施形態の変形例は、各要素レンズの中心位置を求める別の例である。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、取り込んだ複眼レンズ画像情報から測定対象複眼レンズ830の全体画像を抽出し、任意にサイズを変更可能な円形テンプレート画像でパターンマッチングを行う。具体的には、撮影系レンズ位置情報演算部510は、例えば、まず3画素分に相当するサイズである直径の円形テンプレート画像を測定対象複眼レンズ830の全体画像の中心位置に設定する。そして、撮影系レンズ位置情報演算部510は、その中心位置を基準点として、円形テンプレート画像を、当該円形テンプレート画像の半径の距離から直径の距離までの間の一定距離を半径とした円内を移動させて要素レンズの画像とのパターンマッチングを行う。このパターンマッチングは、一例としては、円形テンプレート画像と全体画像との間の輝度の相互相関値のピークを検出することによって行う。撮影系レンズ位置情報演算部510は、当該円内の探索によってパターンマッチングができなかった場合は、円形テンプレート画像の径サイズを所定増分(例えば1画素分)だけ大きくして再度パターンマッチングを行う。撮影系レンズ位置情報演算部510は、このような探索処理をパターンマッチングが成功するまで繰り返す。
撮影系レンズ位置情報演算部510が、測定対象複眼レンズ830の全体画像の中心位置付近の要素レンズ画像情報とのテンプレートマッチングを最初に行うことにより、撮像部120のレンズ歪みやシェーディングの影響を軽減してマッチングを取ることができる。そして、最初にマッチングのとれた円形テンプレート画像またはその前後の大きさの円形テンプレート画像を用いて探索を続行することにより、各要素レンズ画像情報の参照中心位置を求めることができる。
ただし、要素レンズに物理的エラーがあり、その輪郭を円形として認知できない場合には、撮影系レンズ位置情報演算部510は、その他の要素レンズ画像情報に対してパターンマッチングを取った後にピッチを計算し、隣り合う要素レンズ画像の間隔が例えばピッチの1.5倍以上ある場合にはその隙間に要素レンズ画像があると推定し、隙間部分にも参照中心位置を設定する。
[第3の実施の形態]
本発明の第3実施形態は、物理的エラーのある要素画像をエラーの種類や程度に応じて補間する例である。測定対象複眼レンズ830の要素レンズによって得られる要素画像の画質を劣化させる要因には、主に、前述したとおり、要素レンズの傷、欠損、変形、要素レンズ自体の欠落、または塵埃や油等による汚れ等によるものがある。要素レンズに比較的大きな傷、欠損、変形、または要素レンズの欠落がある場合(以下、“傷による重度欠陥”と呼ぶ。)、その要素レンズから得られる要素画像には傷による重度欠陥部分に対応する画像がない状態となる。一方、要素レンズに比較的小さな傷、欠損、または変形がある場合(以下、“傷による軽度欠陥”と呼ぶ。)、その要素レンズからは、通常よりも輝度レベルが低下した要素画像が得られる。
また、要素レンズに比較的広範囲の汚れが付着している場合(以下、“汚れによる重度欠陥”と呼ぶ。)は、その要素レンズからは、傷による重度欠陥と同様の要素画像が得られる。また、要素レンズに比較的少量の汚れが付着している場合(以下、“汚れによる軽度欠陥”と呼ぶ。)は、その要素レンズからは、傷による軽度欠陥と同様の要素画像が得られる。
ここで、傷による重度欠陥と汚れによる重度欠陥とを“重度欠陥”と呼び、傷による軽度欠陥と汚れによる軽度欠陥とを“軽度欠陥”と呼ぶ。重度欠陥と軽度欠陥とは、欠陥を含む要素画像の輝度値と所定の閾値との比較によって区分することができる。例えば、要素画像の輝度値が所定の閾値未満である場合、その要素画像には重度欠陥が含まれる。
図21は、本発明の第3実施形態による立体画像補正装置の機能構成を示すブロック図である。前述した第2実施形態における立体画像補正装置300bと同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。同図に示すように、立体画像補正装置300cは、立体画像補正装置300bから、画質補正情報生成部560を画質補正情報生成部560aに変更し、要素画像画質補正部590を要素画像画質補正部590aに変更した構成を有する。画質補正情報生成部560aが生成する画質補正情報は、例えば、画像補間コマンドまたは輝度補正コマンドであり、詳細については後述する。
画質補正情報生成部560aは、取得した要素レンズ画像情報について軽度欠陥と重度欠陥とを識別する。インテグラル・フォトグラフィ方式では、測定対象複眼レンズ830に含まれる要素レンズ配列における隣接する要素レンズの要素画像は相関度が高いという性質がある。また、物理的エラーがある要素レンズから得られる要素画像の輝度値は、隣接する要素レンズから得られる要素画像の輝度値よりも低い場合が多い。これは、物理的エラーによって輝度値が下がるためである。本実施形態による画質補正情報生成部560aは、これらの性質を利用して要素レンズ画像情報を軽度欠陥または重度欠陥に識別する。
具体的には、画質補正情報生成部560aは、識別対象の要素レンズの要素レンズ画像情報の輝度値Lを求め、この要素レンズ画像情報に隣接する要素レンズ画像情報それぞれの輝度値の平均値M(バー)を求め、δ1>δ2となる任意の閾値を用いて、式(3)から式(5)の不等号式を計算して評価し、要素レンズ画像情報を識別する。ここで、閾値δ1は誤判定を抑制するための閾値であり、閾値δ2は軽度欠陥と重度欠陥とを区分するための閾値である。
Figure 0005313187
画質補正情報生成部560aは、式(3)が成立すると判定した場合は、要素レンズ画像情報には欠陥が含まれないと識別し、式(4)が成立すると判定した場合は、要素レンズ画像情報は軽度欠陥であると識別し、式(5)が成立すると判定した場合は、要素レンズ画像情報は重度欠陥であると識別する。
図22は、識別対象の要素レンズとこれに隣接する要素レンズとの対応関係を示す図である。同図(a)は、測定対象複眼レンズ830が正方格子配列型の複眼レンズである場合の対応関係図であり、同図(b)は、測定対象複眼レンズ830が俵積み配列型の複眼レンズである場合の対応関係図である。同図(a)に示すように、要素レンズ配列22aが正方格子配列である場合は、識別対象の要素レンズ221aに対して隣接する要素レンズは8個の要素レンズ222aである。また、同図(b)に示すように、要素レンズ配列22bが俵積み配列である場合は、識別対象の要素レンズ221bに対して隣接する要素レンズは6個の要素レンズ222bである。なお、識別対象の要素レンズ221bに対する近傍の要素レンズとして、例えば、水平方向に同ピッチであって最も近傍の要素レンズである2個の要素レンズ223を用いてもよい。
次に、画質補正情報生成部560aの画質補正情報の生成処理について説明する。画質補正情報生成部560aは、要素レンズ画像情報が軽度欠陥であると識別した場合、さらに、その軽度欠陥が傷による軽度欠陥であるか、汚れによる軽度欠陥であるかについて識別する。具体的には、画質補正情報生成部560aは、撮影系レンズ画質情報演算部530から供給される撮影系レンズ画質情報を例とした場合に、撮影系レンズ画質情報に含まれる物理的エラーの場所および範囲の推定値に基づいて、要素レンズ画像情報内のその推定箇所の輝度値Lを計算し、その要素レンズ画像に隣接する要素レンズ画像それぞれの輝度値の平均値M(バー)を計算し、上記の式(5)を計算して評価する。
つまり、画質補正情報生成部560aは、式(5)が成立すると判定した場合は、要素レンズ画像情報の軽度欠陥は傷による軽度欠陥であると推定する。そして、画質補正情報生成部560aは、当該要素レンズ画像に隣接する要素レンズ画像を用いて推定箇所の画像を補間するための画質補正情報を生成して補正情報記憶部570に記憶する。
具体的には、画質補正情報生成部560aは、物理的エラーの範囲を表わす位置情報(座標値の集合)と、当該物理的エラーを有する要素画像に隣接する要素レンズそれぞれにおいて上記物理的エラーの範囲に対応する位置情報とをパラメータとして有する画像補間コマンドを画質補正情報として生成する。
一方、画質補正情報生成部560aは、式(5)が成立しないと判定した場合は、要素レンズ画像情報の軽度欠陥は汚れによる軽度欠陥であると推定する。そして、画質補正情報生成部560aは、当該要素レンズ画像に隣接する要素レンズ画像の輝度値を用いた補正を行うための画質補正情報を生成して補正情報記憶部570に記憶する。
具体的には、画質補正情報生成部560aは、物理的エラーの範囲を表わす位置情報(座標値の集合)と、当該物理的エラーを有する要素画像に隣接する要素レンズそれぞれにおいて上記物理的エラーの範囲に対応する位置情報とをパラメータとして有する輝度補正コマンドを画質補正情報として生成する。
また、画質補正情報生成部560aは、要素レンズ画像情報が重度欠陥であると識別した場合、当該要素レンズ画像に隣接する要素レンズ画像を用いて推定箇所の画像を補間するための画質補正情報を生成して補正情報記憶部570に記憶する。
次に、要素画像画質補正部590aの補正処理について説明する。要素画像画質補正部590aは、補正情報記憶部570から画質補正情報を読出し、これが画像補間コマンドである場合は、要素画像位置補正部580から供給される位置補正された画像情報から補間元の要素レンズ画像情報における推定箇所の画像を抽出して、要素レンズ画像情報ごとの視差に応じた被写体の変位量を求めて補間画像を生成する。
また、要素画像画質補正部590aは、補正情報記憶部570から画質補正情報を読出し、これが輝度補正コマンドである場合は、要素画像位置補正部580から供給される位置補正された画像情報から補間元の要素レンズ画像情報の輝度値を求めて平均値を計算し、補正対象の要素レンズ画像情報の輝度値をその平均値に合わせて変更する。
なお、軽度欠陥と重度欠陥とのいずれにおいても当該要素レンズ画像に隣接する要素レンズ画像を用いて補間してもよい。また、画像補間においては、物理的エラーの推定箇所部分のみを補間してもよいし、要素レンズ画像ごと補間してもよい。
[第3の実施の形態の変形例]
第3実施形態の変形例は、要素レンズ画像情報を用いた画像補間の別の例である。
[第1の変形例]
この変形例による画質補正情報生成部560aは、要素レンズ画像情報が重度欠陥であると識別した場合、当該要素レンズ画像情報に対応する要素レンズの番号をパラメータとして有する画像補間コマンドを画質補正情報として生成して補正情報記憶部570に記憶する。
要素画像画質補正部590aは、要素画像位置補正部580から供給された位置補正された画像情報に基づいて被写体Sの三次元モデルデータを生成する。この三次元モデルデータは、被写体Sの形状やテクスチャを三次元座標値に関連付けて保持するデータである。そして、要素画像画質補正部590aは、補正情報記憶部570から画質補正情報を読み出して、パラメータである要素レンズの番号に対応する要素レンズ画像情報を検出し、生成した三次元モデルデータに基づいて、その重度欠陥を有する要素レンズの位置に仮想要素レンズを設けた場合に得られる要素画像をレンダリングする処理を行う。そして、要素画像画質補正部590aは、このようにして生成した要素画像を補間画像とする。
[第2の変形例]
この変形例による画質補正情報生成部560aは、要素レンズ画像情報が軽度欠陥と重度欠陥とのいずれにおいても、要素レンズ画像情報に対応する要素レンズの番号をパラメータとして有する画像補間コマンドを画質補正情報として生成して補正情報記憶部570に記憶する。
要素画像画質補正部590aは、要素画像位置補正部580から供給された位置補正された画像情報を、仮想複眼レンズを通して被写体Sの被写体像SIである立体像を再現する。そして、要素画像画質補正部590aは、補正情報記憶部570から画質補正情報を読み出し、パラメータである要素レンズの番号に対応する仮想要素レンズをマスクした仮想複眼レンズを設け、再現した立体像をこの仮想複眼レンズに通して補正後画像情報を生成する。
この第2の変形例によれば、立体画像補正装置300cは、物理的エラーのある要素レンズに対応する要素レンズ画像情報をマスクして補正後画像情報を得ることができるので、エラーの目立たない均一な画質の立体像を再現することができる。
[第4の実施の形態]
前述した第2実施形態では、撮像装置840が測定対象複眼レンズ830の全体画像を撮像してその撮像データである複眼レンズ画像情報を立体画像補正装置300bに供給する例について説明した。本発明の第4実施形態では、撮像装置が測定対象複眼レンズの1個の要素レンズを被写体としてとらえて撮像し、その撮像データである要素レンズ画像情報を立体画像補正装置に供給する例について説明する。
図23は、本発明の第4実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。前述した第2実施形態における補正情報生成システム8と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。同図に示すように、補正情報生成システム8aは、測定対象複眼レンズ830と、撮像装置840aと、位置調整装置850aと、レーザ光射出部860と、支持部870と、立体画像補正装置300dとを含む。
レーザ光射出部860は、例えば可視光レーザを射出するレーザ光源である。レーザ光射出部860は、レーザ光出力レベルを調整するレベル調整部を備えていてもよい。撮像装置840aは、測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列のうち1個の要素レンズを撮像してその撮像データである要素レンズ画像情報を出力するカメラ装置である。レーザ光射出部860と撮像装置840aとは、レーザ光射出部860と撮像装置840aの撮影レンズ(不図示)とが向き合い、且つレーザ光射出部860からの射出光軸と撮影レンズの入射光軸とが一軸上に重なるように位置調整されて支持部870に固定支持される。位置調整装置850aは、支持部870を三次元的に移動させるアクチュエータであり、例えばステッピングモータである。なお、位置調整装置850aは、支持部870側ではなく測定対象複眼レンズ830側に設けられてもよい。立体画像補正装置300dは、撮像装置840aから要素レンズ画像情報の供給を受け、位置補正情報および画質補正情報を生成する。
測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列のうち所望の1個の要素レンズの光軸中心と撮像装置840aが撮像して得る撮像画像の中心とをほぼ合わせるための粗調整について説明する。まず、撮像装置840aは、測定対象複眼レンズ830の全体画像を取得しておく。測定対象複眼レンズ830の縦方向および横方向それぞれの要素レンズの個数と、撮像装置840aの撮像画像の画素数と、測定対象複眼レンズ830の全体を被写体としてとらえる位置から1個の要素レンズを被写体としてとらえる位置までズームアップするための撮像倍率と、位置調整装置850aの移動単位あたりの移動画素数とのパラメータは、測定または仕様等により予め分かっている。
測定者は、これらのパラメータを用いて、測定用複眼レンズ830の要素レンズ配列のうち所望の1個の要素レンズの画像を撮像装置840aに撮像させるために、位置調整装置850aと撮像装置840aのズーム機能とを調整して、撮像画像に所望の1個の要素レンズの画像が入るように粗調整することができる。
粗調整の後、レーザ光射出部860は、測定対象複眼レンズ830の一方の面に向けて可視光レーザを出射する。レーザ光射出部860から射出された可視光レーザが測定対象複眼レンズ830の一方の面に到達すると、そこからの反射光と透過光とに別れる。そして、透過光が測定対象複眼レンズ830の他方の面から出射して撮像装置840aの撮影レンズに到達するとそこからの反射光が生じる。そして、この反射光は再び測定対象複眼レンズ830を透過してレーザ光射出部860側に到達する。そこで、位置調整装置850aは、測定対象複眼レンズ830からの反射光と撮影レンズからの反射光とがレーザ光射出部860の射出光軸に一致するように調整する。これにより、所望の1個の要素レンズと撮像装置840aとを正確に正対させることができる。
この状態で、立体画像補正装置300dは、前述した第2実施形態に示した手順によって要素レンズ画像情報の中心位置の検出と物理的エラーの抽出との処理を行う。このとき、立体画像補正装置300dは、測定対象複眼レンズ830の全体画像における要素レンズ画像情報の中心位置を決定する必要がある。そこで、立体画像補正装置300dは、予め取得した測定対象複眼レンズ830の全体画像と、位置調整装置850aの変位量とに基づいて、要素レンズ画像情報の中心位置の検出結果を全体画像にマッピングする。
本実施形態によれば、第2実施形態に対して1個の要素レンズ画像情報に必要な画素数が多いため、さらに中心位置の検出精度を向上させることができる。
[第5の実施の形態]
前述した第4実施形態では、撮像装置840aが測定対象複眼レンズ830の1個の要素レンズを被写体としてとらえて撮像し、その撮像データである要素レンズ画像情報を立体画像補正装置300dに供給する例について説明した。本発明の第5実施形態では、複数の撮像装置が測定対象複眼レンズを撮像し、各撮像装置の撮像データを姿勢制御記録装置で管理して立体画像補正装置に供給する例について説明する。
図24は、本発明の第5実施形態である立体画像補正装置を適用した補正情報生成システムの概略のシステム構成を示す図である。前述した第4実施形態における補正情報生成システム8aと同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。同図に示すように、補正情報生成システム8bは、測定対象複眼レンズ830と、撮像装置群840bと、位置調整装置群850bと、レーザ光射出部群860aと、支持部870と、姿勢制御記録装置880と、立体画像補正装置300eとを含む。
レーザ光射出部群860aは、例えば可視光レーザを射出する複数のレーザ光源を備える。レーザ光射出部群860aは、レーザ光源ごとにレーザ光出力レベルを調整するレベル調整部を備えていてもよい。撮像装置群840bは独立に制御可能な複数のカメラ装置である。レーザ光射出部群860aと撮像装置群840bとは、レーザ光源とカメラ装置との対において、レーザ光源とカメラ装置の撮影レンズ(不図示)とが向き合い、且つレーザ光源からの射出光軸と撮影レンズの入射光軸とが一軸上に重なるように位置調整されて支持部870に支持される。位置調整装置群850bは、レーザ光源とカメラ装置との複数の対をそれぞれ独立して三次元的に移動させる複数のアクチュエータであり、それぞれが例えばステッピングモータである。
姿勢制御記録装置880は、位置調整装置群850bによって制御された複数のカメラ装置それぞれの三次元位置と、複数の要素レンズ画像情報と、複数の要素レンズ画像情報それぞれの中心位置の情報とを管理する。また、姿勢制御記録装置880は、複数の要素レンズ画像情報に基づいて測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列の全体画像を生成し、各要素レンズ画像情報の中心位置の情報を全体画像の情報に統合し、統合後の全体画像情報を立体画像補正装置300eに供給する。立体画像補正装置300eは、姿勢制御記録装置880から統合後の全体画像情報の供給を受けて、位置補正情報および画質補正情報を生成する。
測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列のうち所望の1個の要素レンズの光軸中心と撮像装置群840bの各カメラ装置が撮像して得る撮像画像の中心とをほぼ合わせるための粗調整について説明する。まず、撮像装置群840bの各カメラ装置は、測定対象複眼レンズ830の全体画像を取得しておく。測定対象複眼レンズ830の縦方向および横方向それぞれの要素レンズの個数と、カメラ装置の撮像画像の画素数と、測定対象複眼レンズ830の全体を被写体としてとらえる位置から所定数の要素レンズを被写体としてとらえる位置までズームアップするための撮像倍率と、位置調整装置850aの移動単位あたりの移動画素数とのパラメータは、測定または仕様等により予め分かっている。
測定者は、これらのパラメータを用いて、カメラ装置ごとに、測定用複眼レンズ830の要素レンズ配列のうち所定数の要素レンズの画像を当該カメラ装置に撮像させるために、位置調整装置群850bとカメラ装置のズーム機能とを調整して、撮像画像に所定数の要素レンズの画像が入るように粗調整することができる。
図25は、測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列と、撮像装置群840bに含まれる4個のカメラ装置による撮像画像との関係を示す図である。同図(a)は、測定対象複眼レンズ830が正方格子配列型の要素レンズ配列である場合の関係図であり、同図(b)は、測定対象複眼レンズ830が俵積み配列型の要素レンズ配列である場合の関係図である。同図(a)には、測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列25aにおいて、要素レンズ251aが画像中心となるように第1のカメラ装置によってとらえられた領域F1aと、要素レンズ252aが画像中心となるように第2のカメラ装置によってとらえられた領域F2aと、要素レンズ253aが画像中心となるように第3のカメラ装置によってとらえられた領域F3aと、要素レンズ254aが画像中心となるように第4のカメラ装置によってとらえられた領域F4aとが図示されている。
同図(a)の場合には、位置調整装置群850bは、要素レンズ配列25aの垂直方向および水平方向それぞれに2つおきとなる要素レンズが画像中心となるように、撮像装置群840bに含まれる第1〜第4のカメラ装置の位置を調整する。
図25(b)には、測定対象複眼レンズ830の要素レンズ配列25bにおいて、要素レンズ251bが画像中心となるように第1のカメラ装置によってとらえられた領域F1bと、要素レンズ252bが画像中心となるように第2のカメラ装置によってとらえられた領域F2bと、要素レンズ253bが画像中心となるように第3のカメラ装置によってとらえられた領域F3bと、要素レンズ254bが画像中心となるように第4のカメラ装置によってとらえられた領域F4bとが図示されている。
同図(b)の場合には、位置調整装置群850bは、要素レンズ配列25bの垂直方向および水平方向それぞれに1つおきとなる要素レンズが画像中心となるように、撮像装置群840bに含まれる第1〜第4のカメラ装置の位置を調整する。
粗調整の後、レーザ光射出部群860aは、測定対象複眼レンズ830の一方の面に向けて可視光レーザを出射する。レーザ光射出部群860aから射出された可視光レーザが測定対象複眼レンズ830の一方の面に到達すると、そこからの反射光と透過光とに別れる。そして、透過光が測定対象複眼レンズ830の他方の面から出射して撮像装置群840bの撮影レンズに到達するとそこからの反射光が生じる。そして、これらの反射光は再び測定対象複眼レンズ830を透過してレーザ光射出部群860a側に到達する。そこで、位置調整装置群850bは、測定対象複眼レンズ830からの反射光と撮影レンズからの反射光とがレーザ光射出部群860aの各射出光軸に一致するように調整する。これにより、所定数の要素レンズと撮像装置群840bとを正確に正対させることができる。
[その他の実施形態]
上述した各実施形態は、撮影系レンズ位置情報演算部510および表示系レンズ位置情報演算部520が、測定対象複眼レンズ830に含まれる各要素レンズ画像の中心位置を検出する際に、要素レンズ画像ごとに中心位置算出許容範囲を設定し、その範囲外に重心位置があるサンプリング画像情報を除外して中心位置を検出する例である。この方法以外に、以下のようにして中心位置算出許容範囲を設定してもよい。
つまり、撮影系レンズ位置情報演算部510および表示系レンズ位置情報演算部520は、要素レンズ画像情報から垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを生成してそれぞれの中心位置を検出する。そして、垂直サンプリング画像情報から得られた中心位置におけるX座標の平均値と、水平サンプリング画像情報から得られた中心位置におけるY座標の平均値とを計算し、X座標平均値とY座標平均値とを当該要素レンズ画像情報における中心位置として記憶する。撮影系レンズ位置情報演算部510および表示系レンズ位置情報演算部520は、測定対象複眼レンズ830の全ての要素レンズについて同様な処理を行って全ての要素レンズごとの中心位置を求める。
次に、撮影系レンズ位置情報演算部510および表示系レンズ位置情報演算部520は、全要素レンズ画像情報についての中心位置の情報に対して、まず水平方向に1列に並んだ要素レンズ画像情報に対して、Y座標の平均値を求める。このY座標平均値を測定対象複眼レンズ830の要素レンズの1行目のY座標平均値とし、これと同様な処理を全ての行について行って各行におけるY座標平均値を求める。また、垂直方向に1列に並んだ要素レンズ画像情報に対して、X座標の平均値を求める。そして、このX座標平均値を測定対象複眼レンズ830の要素レンズの1列目のX座標平均値とし、これと同様な処理を全ての列について行って各列におけるX座標平均値を求める。
次に、各行におけるY座標平均値の標準偏差σと各列におけるX座標平均値の標準偏差σとをそれぞれ求め、垂直方向の中心位置算出許容範囲をY座標平均値±標準偏差σ、水平方向の中心位置算出許容範囲をX座標平均値±標準偏差σとする。
このようにして中心位置算出許容範囲を設定するようにすれば、1個の要素レンズに対する中心位置算出許容範囲の決定の依存性を低くすることができる。
また、前述した各実施形態では、撮影系レンズ画質情報演算部530および表示系レンズ画質情報演算部540が、要素レンズ画像情報から垂直サンプリング画像情報と水平サンプリング画像情報とを生成する例について説明した。サンプリングの方向は、垂直方向および水平方向に限定されることなく、互いに異なる2方向にサンプリングするサンプリング画像情報を用いるようにしてもよい。
また、撮影系レンズ画質情報演算部530および表示系レンズ画質情報演算部540は、2方向だけでなく3方向以上のサンプリング画像情報を用いて中心位置を検出するようにしてもよい。例えば、第1から第3までの方向それぞれについて6分割したサンプリング画像情報を生成する。そして、これらのサンプリング画像情報を用いて要素レンズ画像情報の中心位置を検出する場合、第1から第3までの各方向のサンプリング画像によって求められた6個の中心位置から、例えば最小二乗和が最も小さくなる近似直線を各方向において求め、これら求めた3つの直線の交点から等しい距離にある点を求めて、この求めた点を要素レンズ画像情報の中心位置として検出する。このとき、一方向の近似直線を求める際に求めた距離が所定の閾値を超える場合のサンプリング画像を除外して再度近似直線を求めるようにすれば、更に測定精度を向上させることができる。
また、前述した各実施形態は、撮影系レンズ画質情報演算部530および表示系レンズ画質情報演算部540が、垂直方向および水平方向に等間隔に画像を分割してサンプリング画像を生成する例について説明した。これ以外にも、画像領域が重複するようサンプリング画像情報を生成するようにしてもよい。図26は、要素レンズ画像情報から生成される重複した垂直サンプリング画像情報を模式的に表した図である。同図は、要素レンズ画像情報26が垂直方向(Y方向)にn=5等分に分割されて画像領域に重なりのある垂直サンプリング画像情報Olv1〜Olv5が生成された状態を示す。
撮影系レンズ位置情報演算部510は、図26のように要素レンズ画像情報26を垂直方向に画像領域を重複させて5等分に分割し各サンプリング画像の重心座標値を計算する際に、例えば、垂直サンプリング画像情報Olv3と垂直サンプリング画像情報Olv4との両方に物理的エラーが含まれていると推定されても、これら2つのサンプリング画像情報を挟む垂直サンプリング画像情報Olv2と垂直サンプリング画像情報Olv5には物理的エラーが含まれていないと推定された場合、物理的エラーの場所は垂直サンプリング画像情報Olv3と垂直サンプリング画像情報Olv4との重複部分にあると推定できる。なお、重複させる画像領域の枚数は2枚のみならず3枚以上であってもよい。
このようにサンプリング画像の画像領域を重複させることにより、要素レンズ画像の中心部付近における検出精度を向上させることができる。
また、撮影系レンズ位置情報演算部510は、要素レンズ画像情報から複数の方向のサンプリング画像情報を生成して要素レンズ画像の中心位置を検出しようとすると、サンプリング画像の数の増加に伴って計算時間や処理負荷が増大する。そこで、撮影系レンズ位置情報演算部510は、パターンマッチング等の簡易的な検出方法によって中心位置を検出した後、各要素画像の輝度値の比較を行う。そして、要素画像の輝度値が、これに隣接する要素画像の輝度値の平均値に対して低い場合にのみ、サンプリング画像を生成して詳細な中心位置の検出を行うようにしてもよい。
なお、上述した実施形態である立体画像補正装置の一部の機能をコンピュータで実現するようにしてもよい。この場合、その制御機能を実現するための立体画像補正プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録された立体画像補正プログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、光ディスク、メモリカード等の可搬型記録媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持するものを含んでもよい。また上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせにより実現するものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1,1a,2 立体画像撮影表示システム
8,8a,8b 補正情報生成システム
100,100b 撮影装置
110 撮影系複眼レンズ
120 撮像部
130 撮影系レンズ情報記憶部
200,200a,200b 表示出力装置
210 表示部
220 表示系複眼レンズ
230 表示系レンズ情報記憶部
300,300b,300c,300d,300e 立体画像補正装置
310 撮影系レンズ位置情報取得部
320 撮影系レンズ画質情報取得部
330 表示系レンズ位置情報取得部
340 表示系レンズ画質情報取得部
350,550 位置補正情報生成部
360,580 要素画像位置補正部
370,560,560a 画質補正情報生成部
380,590,590a 要素画像画質補正部
400 中継装置
510 撮影系レンズ位置情報演算部
520 表示系レンズ位置情報演算部
530 撮影系レンズ画質情報演算部
540 表示系レンズ画質情報演算部
570 補正情報記憶部
810 光源部
820 ディフューザ
830 測定対象複眼レンズ
840,840a,840b 撮像装置
850,850a 位置調整装置
850b 位置調整装置群
860 レーザ光射出部
860b レーザ光射出部群
870 支持部
880 姿勢制御記録装置
S 被写体
SI 被写体像

Claims (6)

  1. 撮影系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である撮影系レンズ位置情報を取得する撮影系レンズ位置情報取得部と、
    前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を取得する撮影系レンズ画質情報取得部と、
    表示系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である表示系レンズ位置情報を取得する表示系レンズ位置情報取得部と、
    前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を取得する表示系レンズ画質情報取得部と、
    前記撮影系レンズ位置情報取得部が取得した撮影系レンズ位置情報と前記表示系レンズ位置情報取得部が取得した表示系レンズ位置情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、
    前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、
    前記撮影系レンズ画質情報取得部が取得した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報取得部が取得した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、
    前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、
    を備えることを特徴とする立体画像補正装置。
  2. 撮影系複眼レンズが撮像された撮影系複眼レンズ画像の供給を受けて、その撮影系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出して前記要素レンズ画像の中心位置を検出する撮影系レンズ位置情報演算部と、
    前記撮影系レンズ位置情報演算部が抽出した要素レンズ画像から、要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を生成する撮影系レンズ画質情報演算部と、
    表示系複眼レンズが撮像された表示系複眼レンズ画像の供給を受けて、その表示系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出して前記要素レンズ画像の中心位置を検出する表示系レンズ位置情報演算部と、
    前記表示系レンズ位置情報演算部が抽出した要素レンズ画像から、要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を生成する表示系レンズ画質情報演算部と、
    前記撮影系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置と前記表示系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、
    前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、
    前記撮影系レンズ画質情報演算部が生成した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報演算部が生成した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対ごとに要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、
    前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、
    を備えることを特徴とする立体画像補正装置。
  3. 請求項1または2記載の立体画像補正装置において、
    前記撮影系レンズ画質情報は、前記撮影系複眼レンズに含まれる要素レンズごとの物理的エラーの場所を示す情報を含むとともに、前記表示系レンズ画質情報は、前記表示系複眼レンズに含まれる要素レンズごとの物理的エラーの場所を示す情報を含み、
    前記画質補正情報生成部は、前記撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の物理的エラーの場所を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する
    ことを特徴とする立体画像補正装置。
  4. 撮影系複眼レンズが撮像された撮影系複眼レンズ画像の供給を受けて、その撮影系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出し、この要素レンズ画像から互いに方向の異なる少なくとも2方向のサンプリング画像を生成し、これらサンプリング画像に基づいて物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出する撮影系レンズ位置情報演算部と、
    物理的エラーが有ると前記撮影系レンズ位置情報演算部が判定した場合に、前記生成した各サンプリング画像に基づいて前記物理的エラーの場所を推定し、要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を生成する撮影系レンズ画質情報演算部と、
    表示系複眼レンズが撮像された表示系複眼レンズ画像の供給を受けて、その表示系複眼レンズ画像から要素レンズ画像を抽出し、この要素レンズ画像から互いに方向の異なる少なくとも2方向のサンプリング画像を生成し、これらサンプリング画像に基づいて物理的エラーの有無を推定するとともに要素レンズ画像の中心位置を検出する表示系レンズ位置情報演算部と、
    物理的エラーが有ると前記表示系レンズ位置情報演算部が判定した場合に、前記生成した各サンプリング画像に基づいて前記物理的エラーの場所を推定し、要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を生成する表示系レンズ画質情報演算部と、
    前記撮影系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置と前記表示系レンズ位置情報演算部が検出した要素レンズ画像の中心位置とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成部と、
    前記位置補正情報生成部が生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正部と、
    前記撮影系レンズ画質情報演算部が推定した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報演算部が推定した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成部と、
    前記画質補正情報生成部が生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正部と、
    を備えることを特徴とする立体画像補正装置。
  5. 請求項4記載の立体画像補正装置において、
    前記撮影系レンズ位置情報演算部と前記表示系レンズ位置情報演算部とのそれぞれは、
    物理的エラーが無いと推定されたサンプリング画像のみを用いて要素レンズ画像の中心位置を検出することを特徴とする立体画像補正装置。
  6. 撮影系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である撮影系レンズ位置情報を取得する撮影系レンズ位置情報取得ステップと、
    前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である撮影系レンズ画質情報を取得する撮影系レンズ画質情報取得ステップと、
    表示系複眼レンズに含まれる複数の要素レンズそれぞれの位置情報である表示系レンズ位置情報を取得する表示系レンズ位置情報取得ステップと、
    前記複数の要素レンズそれぞれに対応する要素画像の画質に関する情報である表示系レンズ画質情報を取得する表示系レンズ画質情報取得ステップと、
    前記撮影系レンズ位置情報取得ステップにおいて取得した撮影系レンズ位置情報と前記表示系レンズ位置情報取得ステップにおいて取得した表示系レンズ位置情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対における位置誤差を計算し、この位置誤差に基づいて位置補正量データを生成する位置補正情報生成ステップと、
    前記位置補正情報生成ステップにおいて生成した位置補正量データに基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズの位置を基準に、補正前画像に含まれる要素画像の位置を補正する要素画像位置補正ステップと、
    前記撮影系レンズ画質情報取得ステップにおいて取得した撮影系レンズ画質情報と前記表示系レンズ画質情報取得ステップにおいて取得した表示系レンズ画質情報とに基づいて、前記撮影系複眼レンズと前記表示系複眼レンズとの間で対応する要素レンズの対それぞれについて要素画像の画質を比較し、その比較結果に基づいて画質補正情報を生成する画質補正情報生成ステップと、
    前記画質補正情報生成ステップにおいて生成した画質補正情報に基づいて、前記表示系複眼レンズの要素レンズに対応する要素画像の画質を基準に、前記位置補正した要素画像の画質を補正する要素画像画質補正ステップと、
    を有することを特徴とする立体画像補正方法。
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