JP5522794B2 - 立体像生成装置およびそのプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、インテグラル方式、レンチキュラ方式等の立体表示方式において、表示対象となる3次元形状モデルから立体像を生成する技術に関する。
近年、立体表示装置の研究開発が進み、インテグラル方式およびレンチキュラ方式等、特殊なメガネを用いなくても観察者に立体像を視認させることが可能な裸眼方式の立体表示装置が開発されている。例えば、インテグラル方式の立体表示装置は、高精細画像表示パネルと、その前面に配置された2次元レンズアレイとを備え、高精細画像表示パネルに要素画像を表示すると立体像が再生される。この要素画像の各画素からの光線は、その画素位置と、レンズアレイの要素レンズの位置とから決まる方向に出射される。つまり、一つの要素レンズから要素画像の画素数だけの光線が出射されることになる。ここで、要素レンズの間隔が要素画像の画素サイズの整数倍という条件を満たす場合には、各要素レンズから出射される光線の方向が有限になるため、同一方向の光線を集めることで正射影画像として表すことができる。すなわち、立体表示装置から出射される光線群は、有限枚の正射影画像で表すことができる。
ここで、コンピュータグラフィックス(CG)やレンジセンサーで得られる3次元形状モデルをインテグラル方式の立体像に変換する技術が提案されている(例えば、非特許文献1,2)。これら非特許文献1,2に記載の技術は、3次元形状モデルをインテグラル方式の立体像に変換する基本的な手法である。例えば、非特許文献1に記載の技術は、コンピュータグラフィックスの3次元形状モデルを被写体とし、3次元仮想空間内にレンズアレイ、奥行き制御用のレンズを設置し、光線追跡法により、被写体のインテグラル立体像を生成するものである。
つまり、非特許文献1,2に記載の技術において、正射影を用いることができると、レンズアレイの要素レンズ数の光線を1回レンダリングするだけで、3次元形状モデルから表示画像を生成することができる。この場合、非特許文献1,2に記載の技術において、中心射影を用いた場合よりも、少ない演算量で3次元形状モデルから表示画像を生成することができる。
非特許文献3では、光線追跡法を用いて、CGデータから要素画像を生成する技術が提案されている。
非特許文献4では、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)を用いて要素画像を生成する技術に関するものであり、Z−bufferを利用したレンダリング法が提案されている。
非特許文献5では、医療用3Dオブジェクトをインテグラル方式で立体表示するために、要素画像を高速で生成する技術が提案されている。この非特許文献5に記載の技術では、分散コンピュータによる高速化を図っており、各ノードが同一の3次元オブジェクトを用いている。
非特許文献6では、レンズアレイに起因する画質劣化の軽減を考慮して、3次元オブジェクトから要素画像を生成する技術が提案されている。
特許文献1では、動部分と静止部分で構成される3次元空間において、要素画像を高速で生成する発明が提案されている。この特許文献1に記載の発明では、動部分のみで要素画像を生成して、計算済みの静止部分の要素画像と合成している。
特許文献2では、汎用のコンピュータグラフィックスによって、自由度の高いインテグラル方式の立体画像を生成する発明が提案されている。
特許文献3では、レンズアレイに起因する画質劣化の軽減を考慮して、3次元オブジェクトから要素画像を生成する発明が提案されている。
特開2003−109042号公報 特開2006−146597号公報 特開2009−175866号公報
Athineos,Spyros S,:"Physical modeling of a microlens array setup for use in computer generated IP"、Proceedings of the SPIE,Volume 5664,pp.472-479(2005). Huy Hoang Tran,et al:"Interactive 3D Navigation System for Image-guided Surgery",Journal of Virtual Reality,8(1),pp.9-16(2009) 中島他,:"Integral Photographyの原理を用いた3次元ディスプレイの画像高速生成法",映像情報メディア学会,Vol.54,No.3,pp.420-425(2000). 小池,:"プログラマブルなグラフィックハードウェアを用いたインテグラルフォトグラフィ画像のレンダリング",情報処理学会 研究報告,2003-CG-113,pp.70-74(2003). N. Sakai,:"High Performance Computing for Parallel Rendering in Surgical Autostereoscopic Display and navigation", CARS2003; ICS 1256, pp.403-407(2003). Miwa katayama, Yuichi Iwadate: "A method for converting three-dimensional models into auto-stereoscopic images based on integral photography"、 Proceedings of SPIE, vol.6805, p.68050Z.1-68050Z.8(2008)
しかし、非特許文献1,2に記載の技術では、要素レンズの間隔が要素画像の画素サイズの整数倍という条件を満たさない場合、要素レンズごとに光線の方向が異なるため、その光線群を有限枚の正射影画像で表すことができない。
さらに、非特許文献1,2に記載の技術では、正射影を用いた場合に正射影画像に幾何歪が生じてしまう。この場合、非特許文献1,2に記載の技術では、幾何歪を補正するための計算コストが余分に必要になるという問題がある。
この他、特許文献1〜3に記載の発明、および、非特許文献3〜6に記載技術では、非特許文献1,2に記載の技術の問題点を解決するには至らない。
そこで、本発明は、前記した問題を解決し、要素レンズの間隔が要素画像の画素サイズの整数倍という条件を満たさない場合でも、少ない計算コストで表示画像を生成できる立体像生成装置およびそのプログラムを提供することを目的とする。
前記した課題を解決するため、本願第1発明に係る立体像生成装置は、要素レンズを2次元に配置したレンズアレイと画像表示手段とを備える立体表示装置に表示する表示対象としての3次元形状モデルを仮想的な撮影カメラである仮想カメラで撮影して、前記立体表示装置用の表示画像を生成する立体像生成装置であって、パラメータ入力手段と、正規化画像画素サイズ算出手段と、正規化画像画素位置算出手段と、仮想カメラ位置算出手段と、仮想撮影画像生成手段と、正規化画像生成手段と、表示画像生成手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、立体像生成装置は、パラメータ入力手段によって、前記要素レンズの焦点距離と、前記要素レンズの間隔と、前記画像表示手段の画素間隔とが入力される。また、立体像生成装置は、正規化画像画素サイズ算出手段によって、前記要素レンズの間隔を前記画像表示手段の画素間隔で除算して予め設定された定数を乗じた値に基づいて前記要素レンズ間の画素数を算出すると共に、前記要素レンズの間隔を前記要素レンズ間の画素数で除算することで、正規化画像の画素サイズを前記要素レンズの間隔に対して整数分の1となる値で算出する。そして、立体像生成装置は、正規化画像画素位置算出手段によって、前記表示画像の画素座標に前記画像表示手段の画素間隔を乗算して前記正規化画像の画素サイズで除算することで、前記正規化画像の画素座標を算出する。このようにして、立体像生成装置は、画素サイズが要素レンズの間隔に対して整数分の1となる正規化画像を用意する。
また、立体像生成装置は、仮想カメラ位置算出手段によって、前記レンズアレイから前記仮想カメラの位置までを示すように予め設定した距離と前記正規化画像の画素サイズとを乗算して前記要素レンズの焦点距離で除算した値に基づいて前記仮想カメラの位置を算出する。そして、立体像生成装置は、仮想撮影画像生成手段によって、前記仮想カメラ位置算出手段が算出した仮想カメラの位置での変換行列によって、前記3次元形状モデルを投影面斜投影することで、前記3次元形状モデルを前記仮想カメラで撮影した仮想撮影画像を生成する。つまり、立体像生成装置は、撮影画像生成手段が斜射影を行うために、仮想撮影画像に幾何歪が生じることがなく、画素が縦横に整列した仮想撮影画像を生成できる。
また、立体像生成装置は、正規化画像生成手段によって、所定の座標変換式により前記仮想撮影画像の画素の画素値を前記正規化画像の画素に割り当てることで、前記正規化画像を生成する。つまり、前記した斜投影によって、正規化画像の画素と、仮想撮影画像の画素とが直線上に並ぶので、立体像生成装置は、この直線に従って仮想撮影画像の画素の画素値を、用意した正規化画像の各画素に割り当てる。従って、立体像生成装置は、正規化画像上に要素画像を形成することになる。
さらに、立体像生成装置は、表示画像生成手段によって、前記正規化画像生成手段が生成した正規化画像から前記表示画像を生成する。
また、本願第2発明に係る立体像生成装置は、前記仮想カメラ位置算出手段が、さらに、前記仮想カメラの位置から前記レンズアレイの中心位置までの方向を前記仮想カメラの撮影方向として算出し、前記仮想撮影画像生成手段が、前記レンズアレイとの垂線上に位置する前記仮想カメラが前記レンズアレイの中心位置を向く第1視点でのモデルビュー行列Mについて式(9)で定義され、前記仮想カメラ位置算出手段が算出した仮想カメラの位置で前記仮想カメラが前記撮影方向を向く第2視点でのモデルビュー行列Mが式(10)で定義され、前記第1視点から前記第2視点への変換行列Tが式(11)で定義され、正射影用変換行列orthoが式(12)で定義され、投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動距離Ldistが式(15)で定義され、前記投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動行列Tが式(16)で定義され、前記投影座標系の第3軸方向の変位に対する第1,2軸方向の変化量S,Sが式(19)で定義され、斜投影用変換行列Obliqueが式(20)で定義され、前記投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動逆行列T −1が式(21)で定義され、プロジェクション行列Pが式(22)で定義されるときに、式(23)で定義された前記仮想カメラの位置での変換行列Fによって、前記3次元形状モデルを斜投影することを特徴とする。
ここで、OpenGL(登録商標)などの3Dグラフィック言語では、仮想カメラの位置での変換行列Fが定義されていないことがある。この場合でも、立体像生成装置は、3Dグラフィック言語で定義されている正射影用変換行列ortho等から、仮想カメラの位置での変換行列Fを導き出すことができる。
また、本願第3発明に係る立体像生成装置は、前記仮想撮影画像生成手段が生成した仮想撮影画像に対して、前記要素レンズの中心位置に対応する画素を結んだ線分の中点で囲われるフィルタ適用領域毎に低域通過フィルタ処理を施す第1の折返し雑音低減手段、をさらに備えることを特徴とする。
ここで、立体表示装置の観察者は、レンズアレイを介して立体像を見る。これは、レンズアレイの要素レンズの間隔に応じて立体像をサンプリングするのと等価である。このため、レンズアレイでは、サンプリングに起因する折返し雑音(折返し歪)が発生してしまう。
そこで、立体像生成装置は、第1の折返し雑音低減手段によって、仮想撮影画像の要素レンズの中心に対応する画素をサンプル点とみなし、そのサンプル点を中心としたフィルタ適用領域毎に低域通過フィルタ処理を施す。これによって、立体像生成装置は、レンズアレイでのサンプリングに起因する折返し雑音を低減することができる。
また、本願第4発明に係る立体像生成装置は、前記正規化画像画素サイズ算出手段が、前記定数として2を超える偶数が予め設定され、前記表示画像生成手段が、前記正規化画像に対して低域通過フィルタ処理を施す第2の折返し雑音低減手段をさらに備えることを特徴とする。
ここで、立体表示装置の観察者は、画像表示手段で再生される立体像を見る。これは、要素画像の間隔に応じて立体像をサンプリングするのと等価である。このため、画像表示手段では、サンプリングに起因する折返し雑音(折返し歪)が発生してしまう。
そこで、立体像生成装置は、画素サイズが画像表示手段の画素サイズの1/2以下、かつ、要素レンズの間隔に対して整数分の1となる正規化画像を用意する。そして、立体像生成装置は、正規化画像に対して、画像表示手段の画素サイズに応じた低域通過フィルタ処理を施す。これによって、立体像生成装置は、画像表示手段でのサンプリングに起因する折返し雑音を低減することができる。
なお、本願第1発明に係る立体像生成装置は、一般的なコンピュータを、パラメータ入力手段、正規化画像画素サイズ算出手段、正規化画像画素位置算出手段、仮想カメラ位置算出手段、仮想撮影画像生成手段、正規化画像生成手段および表示画像生成手段として機能させる立体像生成プログラムによって実現することもできる。
本願発明は、以下のような優れた効果を奏する。
本願第1発明は、画素サイズが要素レンズの間隔に対して整数分の1となる正規化画像を用意する。そして、本願第1発明は、幾何歪が生じていない仮想撮影画像を斜投影によって生成し、この仮想撮影画像の画素の画素値を正規化画像の各画素に割り当てる。従って、本願第1発明は、要素レンズの間隔が要素画像の画素サイズの整数倍という条件を満たさない場合において、正射影のように幾何歪を補正する必要がなく、少ない計算コストで表示画像を生成することができる。
本願第2発明は、仮想カメラの位置での変換行列Fが定義されていない3Dグラフィック言語を利用できるので、立体像生成装置の汎用性を高くすることができる。
本願第3発明は、レンズアレイでのサンプリングに起因する折返し雑音を低減できるので、表示画像を高品質にすることができる。
本願第4発明は、画像表示手段でのサンプリングに起因する折返し雑音を低減できるので、表示画像を高品質にすることができる。
本発明における立体表示装置の概略を示す概略図である。 本発明の実施形態に係る立体像生成装置の構成を示すブロック図である。 本発明における立体表示装置のモデル化を示す概念図であり、要素画像と、画像表示パネルと、レンズアレイのピンホールとの位置関係を示す図である。 本発明において、正規化画像と、レンズアレイのピンホールとの位置関係を示す図である。 図2の仮想カメラ撮影手段の構成を示すブロック図である。 本発明において、仮想カメラによる撮影を説明する説明図であり、レンズアレイと、正規化画像と、3次元形状モデルとの位置関係を示す図である。 本発明において、仮想カメラによる撮影を説明する説明図であり、レンズアレイ上のサンプル点と、正規化画像との位置関係を示す図である。 本発明において、仮想カメラによる撮影を説明する説明図であり、正規化画像と、レンズアレイと、投影面との位置関係を示す図である。 本発明において、正射影と斜投影とを説明する図であり、(a)は正射影の図であり、(b)は斜投影の図である。 本発明において、仮想カメラの視点移動を説明する図である。 本発明において、投影面とレンズアレイとの正対化を説明する図である。 本発明において、投影座標系内でのレンズアレイの平行移動を説明する図であり、(a)は平行移動前の図であり、(b)は平行移動後の図である。 本発明において、3次元形状モデルの斜投影を説明する図である。 図2の第1のフィルタによる低域通過フィルタ処理を説明する説明図である。 図2の第2のフィルタによる表示画像の生成を説明する説明図である。 図2の立体表示装置の全体動作を示すフローチャートである。 図5の仮想カメラ撮影手段の動作を示すフローチャートである。 本発明において、動的3次元形状モデルのインテグラル立体映像を生成する立体映像生成システムの構成を示す図である。
[立体表示装置の概略]
以下、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する手段には同一の符号を付し、説明を省略した。
最初に、本発明の実施形態に係る立体像生成装置1(図2参照)の前提として、図1を参照しながら、本発明における立体表示装置2の概略について説明する。
立体表示装置2は、立体像生成装置1(図2参照)が生成した表示画像(複数の要素画像を縦横に配置した画像)をインテグラル方式によって表示するものであり、液晶ディスプレイ等の画像表示パネル(画像表示手段)21と、要素レンズLを2次元に配置したレンズアレイLとを備える。
画像表示パネル21は、レンズアレイLの側に画像表示面21aを有しており、表示対象(3次元形状モデル)が発した光線が記録された要素画像を表示する。
レンズアレイLは、微小な凸レンズである要素レンズLが縦横に並んだ2次元アレイである。
まず、立体表示装置2は、画像表示パネル21の画像表示面21aに、立体像生成装置1が生成した表示対象の表示画像(以下、表示画像I)を表示する。図1に示すように、要素画像の各画素からの光線は、各画素に対応する要素レンズLにより方向付けがされる。従って、立体表示装置2は、表示対象が発した光線群を再現して、あたかも表示対象が存在するかのように立体像を形成する。つまり、観察者(不図示)は、レンズアレイLの要素レンズLを通して、それぞれの要素画像を観視することで、立体像を視認することができる。
このとき、立体表示装置2で表示するための表示映像が必要になる。そこで、本発明の実施形態に係る立体像生成装置1を用いて、この表示映像を生成する。
[立体像生成装置の構成]
以下、図2を参照し、本発明の実施形態に係る立体像生成装置1の構成について説明する。
図2に示すように、立体像生成装置1は、立体表示装置2に表示する表示対象としての3次元形状モデルを仮想カメラで撮影して、立体表示装置2の表示画像Iを生成するものであり、立体表示装置モデル化手段(パラメータ入力手段)11と、正規化画像設定手段(正規化画像画素サイズ算出手段)12と、フィルタ用パラメータ設定手段(フィルタ適用領域設定手段)13と、仮想カメラ撮影手段14と、第1のフィルタ(第1の折返し雑音低減手段)15と、正規化画像生成手段16と、表示画像生成手段17とを備える。
立体表示装置モデル化手段11は、立体表示装置2をモデル化するためのパラメータ(F,R,R,P)が入力されると共に、これらパラメータを正規化画像設定手段12に出力する。これらパラメータは、図3で示すように定義される。
F:要素レンズLの焦点距離(画像表示パネル21とレンズアレイLとの距離)
:レンズアレイLにおける要素レンズLの水平方向の間隔
:レンズアレイLにおける要素レンズLの垂直方向の間隔
P:画像表示パネル21の画素間隔
本実施形態では、要素レンズLが一行毎にオフセットしており、要素レンズLの垂直方向の間隔Rが要素レンズLの水平方向の間隔Rの√3/2倍であるとして説明する。
また、要素レンズLの水平方向の間隔Rおよび要素レンズLの垂直方向の間隔Rが要素画像Gの画素間隔の整数倍でないこととして説明する。
また、立体表示装置2において、要素レンズLの中心位置をピンホールHとみなしている。つまり、要素レンズLの中心位置がピンホールHの位置となる。
ここで、要素レンズLの水平方向の間隔Rおよび要素レンズLの垂直方向の間隔Rが要素画像Gの画素間隔の整数倍でないため、仮想カメラ(斜投影カメラ)を用いて撮影しても、要素画像Gの画素位置で光線を直接取得することができない。そこで、図4に示すように、仮想カメラで撮影する過程(計算過程)において、要素画像Gの画素間隔を定義し、要素レンズLの水平方向の間隔Rおよび要素レンズLの垂直方向の間隔Rが要素画像Gの画素間隔の整数倍になるような画像面を用意する。以後、この画像面における画像を正規化画像(正規化要素画像)I’とする。
また、物理的な位置を示す世界座標を定義する。この世界座標は、レンズアレイLの中央に位置する要素レンズLのレンズ中心(ピンホール)を原点として、レンズアレイLの横方向をX軸、縦方向をY軸およびレンズアレイ面の鉛直方向をZ軸とする。さらに、表示画像Iの画素座標、つまり、要素画像G全体の画像座標として(i,j)を定義する。この画像座標の原点は前記した世界座標の原点に最も近い画素であるとする。
正規化画像設定手段12は、正規化画像I’において、下記の式(1)で表されるように、要素レンズLの水平方向の間隔Rおよび要素レンズLの垂直方向の間隔Rを要素レンズL間の画素数Mで除算することで、正規化画像I’の水平方向の画素サイズPおよび正規化画像I’の垂直方向の画素サイズPを算出する。
Figure 0005522794
そして、正規化画像設定手段12は、これらパラメータ(F,R,R,P,P,P)をフィルタ用パラメータ設定手段13に出力する。このとき、正規化画像設定手段12は、下記の式(2)で表されるように、要素レンズLの水平方向の間隔Rを画像表示パネル21の画素間隔Pで除算して定数Kを乗じた値に基づいて、要素レンズL間の画素数Mを算出する。
Figure 0005522794
ここで、式(2)において、“<a>”は、aを四捨五入して整数化することを意味する。つまり、“<R/P>”は、図3での要素レンズL間の画素数となり、後記する第2のフィルタ17aにおける低域通過フィルタ処理のため、その値をK倍する。ここで、定数Kは任意の値に設定できる。さらに、定数Kが2を超えた偶数で設定されると、正規化画像I’の画素サイズは、画像表示パネル21の画素サイズの1/2以下、かつ、要素レンズLの水平方向の間隔Rおよび要素レンズLの垂直方向の間隔Rに対して整数分の1となる。これによって、後記する第2のフィルタ17aによる低域通過フィルタ処理を容易に適用することができる。
フィルタ用パラメータ設定手段13は、正規化画像設定手段12からパラメータ(F,R,R,P,P,P)が入力されると共に、予め設定された定数Nが入力される。この定数Nは、レンズアレイLのピンホール数を一定倍してサンプリングすることを示す値である。そして、フィルタ用パラメータ設定手段13は、後記するローカル座標(u,v)の原点(0,0)として、要素レンズLの中心位置に対応する画素を結んだ線分の中点で囲われるフィルタ適用領域A(図14参照)を、仮想撮影画像上に設定する。
その後、フィルタ用パラメータ設定手段13は、パラメータ(F,R,R,P,P,P)を仮想カメラ撮影手段14に出力すると共に、設定したフィルタ適用領域Aを第1のフィルタ15に出力する。
なお、フィルタ適用領域Aは、後記する第1のフィルタ15が低域フィルタ処理を行う範囲を示すものであり、その詳細は後記する。
仮想カメラ撮影手段14は、仮想カメラVc(図6参照)で表示対象を仮想的に撮影することで、仮想撮影画像を生成するものである。このため、図5に示すように、仮想カメラ撮影手段14は、正規化画像画素位置算出手段141と、ピンホール位置算出手段142と、仮想カメラ位置算出手段143と、仮想撮影画像生成手段144とを備える。
正規化画像画素位置算出手段141は、フィルタ用パラメータ設定手段13からパラメータ(F,R,R,P,P,P)が入力される。ここで、前記した式(1)を用いると、正規化画像I’の世界座標を下記の式(3)で表すことができる。
Figure 0005522794
従って、正規化画像画素位置算出手段141は、下記の式(4)で表されるように、表示画像Iの画素座標(i,j)に画像表示パネル21の画素間隔Pを乗算して、正規化画像I’の画素サイズP,Pを除算することで、正規化画像I’の画素座標を算出する。つまり、表示画像Iの画素座標は、下記の式(4)を用いて、正規化画像I’の画素位置に変換できる。
なお、式(4)において、(i’,j’)が正規化画像I’の画素座標を示す。
Figure 0005522794
そして、正規化画像画素位置算出手段141は、パラメータ(F,R,R,P,P,P)と、算出した正規化画像I’の画素座標とをピンホール位置算出手段142に出力する。
ピンホール位置算出手段142は、正規化画像画素位置算出手段141からパラメータ(F,R,R,P,P,P)と、算出した正規化画像I’の画素座標とが入力される。そして、ピンホール位置算出手段142は、下記の式(5)を用いて、水平方向にn番目で垂直方向にm番目のピンホールHの位置を算出する。
なお、式(5)において、“%”は剰余演算を示す記号であり、H(n,m)はピンホールHの位置である。
Figure 0005522794
そして、ピンホール位置算出手段142は、正規化画像I’の画素座標と、ピンホールHの位置と、パラメータ(F,R,R,P,P,P)とを仮想カメラ位置算出手段143に出力する。
仮想カメラ位置算出手段143は、ピンホール位置算出手段142から正規化画像I’の画素座標と、ピンホールHの位置と、パラメータ(F,R,R,P,P,P)とが入力される。そして、仮想カメラ位置算出手段143は、後記する単位ベクトルを生成してから、仮想カメラVcの位置を算出する。
ここで、ピンホール位置H(n,m)に対応する要素画像Gの画素をI’(u,v)として表す。また、この(u,v)は、H(n,m)を原点とする正規化画像I’上のローカル画像座標とする。
まず、仮想カメラ位置算出手段143は、図6に示すように、正規化画像I’においてピンホール位置をH(0,0)とし、このH(0,0)に対応する要素画像Gの画素I’(u,v)の画素毎に、下記の式(6)を用いて、当該画素I’(u,v)からピンホールH(0,0)の位置までの単位ベクトル(i,i,i)を生成する。
ここで、画素I’(u,v)=(X,Y,−F)=(uP,vP,−F)となる。また、ピンホール位置H(0,0)=(X,Y,0)=(0,0,0)となる。
なお、この単位ベクトルは、その延長線上に、画素I’(u,v)が視認される方向を示している。
Figure 0005522794
次に、仮想カメラ位置算出手段143は、生成した単位ベクトルと、距離Length(図8参照)とに基づいて、仮想カメラVcの位置を算出する。具体的には、仮想カメラ位置算出手段143は、下記の式(7)で表されるように、距離Lengthと正規化画像I’の画素サイズ(P,P)とを乗算して要素レンズの焦点距離Fで除算した値に基づいて仮想カメラVcの位置を算出する。
Figure 0005522794
なお、距離Lengthは、レンズアレイLの原点から仮想カメラVcまでの距離である(例えば、2メートル)。
また、仮想カメラVcは、表示対象を撮影する仮想的な撮影カメラであり、観察者Aが立体表示装置2を観視する際の視距離を表すことになる。このとき、仮想カメラVcから立体表示装置2までの距離が距離Lengthと等しいこととする。さらに、仮想カメラVcは、レンズアレイLの原点から、表示対象である3次元形状モデルよりも離れているものとする。
そして、仮想カメラ位置算出手段143は、生成した単位ベクトルの逆方向r(図6参照)を仮想カメラVcの撮影方向として算出する。つまり、この仮想カメラVcの撮影方向は、式(7)で算出したカメラ位置からレンズアレイLの原点(中心位置)までの方向となる。その後、仮想カメラ位置算出手段143は、算出した仮想カメラVcの位置を仮想撮影画像生成手段144に出力する。
仮想撮影画像生成手段144は、仮想カメラ位置算出手段143から仮想カメラVcの位置が入力されると共に、この仮想カメラVcの位置での変換行列F(後記する式(23)参照)によって、表示対象を投影面に斜投影することで、表示対象を仮想カメラVcで撮影した仮想撮影画像を生成する。
<仮想カメラによる撮影>
以下、図6〜図9を参照し、仮想カメラVcによる撮影を詳細に説明する(適宜図5参照)。
なお、図6では、説明を簡易にするために、3次元形状モデル(表示対象)Objの一部表面のみを図示した。
また、図7および図8では、“●”と“△”とがサンプル点を示しており、“●”はピンホールHでのサンプル点であり、“△”は“●”以外で増やしたサンプル点である。また、図7において、“■”は、それぞれの要素画像Gの中で、ピンホールHに対して同じ相対位置となる計算対象の画素である。つまり、仮想撮影画像生成手段144は、各要素画像Gの画素位置を、ピンホールHを原点とするローカル座標(u,v)によって表すことができる。
また、図7および図8では、仮想カメラVcの画素数は、レンズアレイLの“●”および“△”をあわせたサンプル点と同数としている。また、図8では、光線のそれぞれを矢印で図示している。
具体的には、この仮想撮影画像生成手段144は、図6に示すように、単位ベクトルの逆方向rに存在するピンホールH(0,0)を中心に、レンズアレイL全体のピンホールHを含んだ画角で、仮想配置された立体表示装置2を仮想的に撮影する。すなわち、この仮想撮影画像生成手段144は、単位ベクトルの逆方向rに存在するピンホールH(0,0)の位置を仮想撮影画像の中心として、単位ベクトルの逆方向rと平行で、かつ、レンズアレイLの各ピンホールHを通過する直線上に存在する3次元形状モデルObjの表面の色を仮想カメラVcの投影面に斜投影することで、仮想撮影画像を生成する。
このとき、仮想撮影画像生成手段144は、図7および図8に示すように、仮想カメラVcによる撮影において、レンズアレイLのピンホールを通過する光線を一括してサンプリングする。ここでは、仮想撮影画像生成手段144は、後記する第1のフィルタを適用するために、レンズアレイLのピンホールHの数をN倍した数の光線をサンプリングする(例えば、N=4)。そして、仮想撮影画像生成手段144は、各要素画像Gのローカル座標(u,v)に位置する画素に対応する光線を取得する。このように、仮想撮影画像では、要素レンズLの間隔が要素画像Gの画素サイズの整数倍を満たすことになるので、各要素レンズLから出射される光線の方向が有限になり、同一方向の光線を集めることが可能となる。すなわち、仮想撮影画像生成手段144は、出射される光線群を有限枚の仮想撮影画像で表すことができる。
以上のように、仮想撮影画像生成手段144は、斜投影を行うので、レンズアレイLと投影面Pとを平行に配置でき(図8参照)、画素が縦横に整列した仮想撮影画像を生成できる(図14参照)。これによって、後記する第1のフィルタ15では、仮想撮影画像の幾何歪を補正する必要がなく、計算コストを少なくできる。
以下、仮想撮影画像生成手段144が、3Dグラフィック言語としてOpenGL(登録商標)を用いた場合を例に、斜投影を行う手法を具体的に説明する。前記したように、OpenGL(登録商標)では、仮想カメラの位置での変換行列が用意されていない。そこで、本実施形態では、OpenGL(登録商標)で定義されている正射影用変換行列Ortho等から、仮想カメラの位置での変換行列を導き出す。
<<正射影・斜投影の説明>>。
図9を参照して、正射影および斜投影を比較して説明する。ここで、X軸(第1軸)−Y軸(第2軸)−Z軸(第3軸)からなる座標系を投影座標系とする。このZ軸は、レンズアレイLの中心位置を通ることとする。
また、投影面Pは、X軸−Y軸面上に位置することとする。また、仮想カメラVcは、Z軸方向を向くこととする。さらに、3次元形状モデルObj1,2は、仮想カメラVcの視野範囲V内に位置することとする。
図9(a)に示すように、3次元形状モデルObj1,2は、仮想カメラVcの撮影方向(視線方向)に沿うように、投影面Pに対して垂直に投影(正射影)される。このとき、視野範囲V外にある3次元形状モデル(不図示)は、クリッピング(画像の一部を切り取り)されるため、投影面Pに正射影されない。
また、図9(b)に示すように、仮想カメラVcの撮影方向が投影面Pに対して傾く。このため、3次元形状モデルObj1,2は、投影面Pに対して斜め方向で投影される。つまり、図9(a)の正射影は、投影面Pに対して傾きがない斜投影として扱うことができる。
<<仮想カメラの視点移動>>
図10を参照して、仮想カメラVcの視点移動について説明する。
ここで、レンズアレイLおよび正規化画像I’は、X軸(図9参照)−Y軸面と平行に配置されることとする。また、各視点は、X軸−Y軸面上に位置することとする。また、仮想カメラVcは、各視点に関わりなく、常に、レンズアレイLの中心位置である注視点Regを向くこととする。
視点O(第1視点)は、仮想カメラVcが、レンズアレイLの中心位置を通過する垂線上から注視点Regを向いたときの視点である。また、視点C(第2視点)は、仮想カメラVcが、式(7)で算出したカメラ位置から図6の撮影方向(逆方向r)を向いたときの視点である。なお、図10では、仮想カメラVcを表す円の中に視点を示す文字(“O”または“C”)を図示した。また、図10では、視点Oにおける仮想カメラVcおよび視野範囲Vを破線で図示すると共に、視点Cにおける仮想カメラVcおよび視野範囲Vを実線で図示した。
3次元形状モデルObj1,2は、仮想カメラVcが視点Oから視点Cに移動した場合、図10のように正射影される。ここで、視点Oを基準にすると、視点Cでの変換行列Fは、下記の式(8)で表すことができる。
Figure 0005522794
なお、Pは、プロジェクション行列であり、カメラ座標系を投影座標系に変換すると共に、視野範囲Vを正規化するものである。ここで、プロジェクション行列Pは、例えば、4×4の行列となる。
は、視点Oでのモデルビュー行列であり、世界座標系を視点Oが原点となるカメラ座標系に変換するものである。ここで、モデルビュー行列Mは、下記の式(9)のように、4×4の行列で表され、その各要素o11〜o34が回転と平行移動とを表す。
Figure 0005522794
は、視点Cでのモデルビュー行列であり、世界座標系を視点Cが原点となるカメラ座標系に変換するものである。ここで、モデルビュー行列Mは、下記の式(10)のように、4×4の行列で表され、その各要素c11〜c34が回転と平行移動とを表す。
Figure 0005522794
は、視点Oから視点Cへの変換行列であり、下記の式(11)で表される。
Figure 0005522794
orthoは、正射影によるプロジェクション行列(正射影用変換行列)であり、下記の式(12)のように、4×4の行列で表される。ここで、本実施形態では、1個の行列で回転と平行移動とを表すために、各座標系を3次元から4次元に拡張にしている。このため、例えば、式(9)〜式(12)のように、3次元ベクトルに要素を1個追加して、4次元として扱っている。
Figure 0005522794
なお、lは視野範囲Vの左端位置であり、rは視野範囲Vの右端位置である。また、tは視野範囲Vの上端位置であり、bは視野範囲Vの下端位置である。さらに、fは視野範囲Vの奥端位置であり、nは視野範囲Vの手前端位置である。
<<投影面とレンズアレイとの正対化>>
図11を参照して、投影面PとレンズアレイLとの正対化について説明する。
仮想カメラVcを視点Oから視点Cに移動させた場合(図10参照)、投影面PはレンズアレイLと平行にならなくなる。そこで、図11に示すように、下記の式(13)および式(14)に表すように、正射影用変換行列orthoに逆行列T −1を乗じることで、投影面PとレンズアレイLとを平行に戻す。
なお、図11では、視点Oにおける仮想カメラVcおよび視野範囲Vを実線で図示すると共に、視点Cにおける仮想カメラVcおよび視野範囲Vを破線で図示した。
Figure 0005522794
Figure 0005522794
ここで、モデルビュー行列M,Mは、3次元オブジェクトObjの位置や姿勢、ポリゴンの法線を定義している。このため、モデルビュー行列M,Mを変えてしまうと、3次元オブジェクトObjのモデルシェーディングを行う時、3次元オブジェクトObjの頂点と視点との位置関係からシェーディング色を決定する「SPECLAR Color」に悪影響を及ぼしてしまう。言い換えるなら、OpenGL(登録商標)等の3Dグラフィック言語では、3次元オブジェクトObjにおける光の反射が、法線に基づいて計算される。このとき、モデルビュー行列M,Mを変えるとこの法線も変化してしまい、3次元オブジェクトObjにおける光の反射が、正しい方向からずれてしまう。
このため、本発明では、モデルビュー行列M,Mを変えずに、前記した式(14)のように、プロジェクション行列Pを変えることにした。このとき、仮想カメラVcが、視点Cに位置したままであり、その撮影方向も変わらない。これによって、仮想撮影画像生成手段144は、正しい方向から光の反射がずれるという悪影響を受けることなく、投影面PとレンズアレイLとを正対化できる。
<<投影座標系内でのレンズアレイの平行移動>>
図12を参照して、レンズアレイLの平行移動について説明する。
なお、図12(a)では、Z軸方向で視野範囲Vの奥側の面をfar面と図示し、Z軸方向で視野範囲Vの手前側の面をnear面と図示した。
また、仮想カメラVcの位置(視点C)を原点としたZ方向の距離で表すと、fがnear面までの距離となり、nがfar面までの距離となる。
投影座標系は、式(14)のプロジェクション行列Pおよび式(10)のモデルビュー行列Mによって、図12(a)のような状態となる。この投影座標系に斜投影を適用するため、レンズアレイLは、投影面Pに一致するように、Z軸方向に平行移動させる。正射影用変換行列Orthoにおいて、視野範囲VのZ軸方向の距離は、near面からfar面までとなる。ここで、OpenGL(登録商標)では、near面からfar面までの距離は、最小値−1から最大値1の範囲で正規化(規格化)される(つまり、Z=[−1,1])。従って、投影座標系内でのレンズアレイLの平行移動距離Ldistは、下記の式(15)で求めることができる。
Figure 0005522794
OpenGL(登録商標)では、Z軸方向において、視野範囲Vの中央(f+n)/2に投影面Pが位置する。このため、式(15)では、(Length−(f+n)/2)の項がレンズアレイLの平行移動距離を表し、2/(f−n)の項が正規化係数(規格化係数)を表す。従って、投影座標系内でのレンズアレイLの平行移動行列Tは、下記の式(16)で表される。
Figure 0005522794
投影座標系は、レンズアレイLを平行移動させると、図12(b)のような状態となる。このとき、プロジェクション行列は、下記の式(17)で表される。
Figure 0005522794
<<斜投影の変換行列>>
図12を参照して、斜投影の変換行列について説明する。
斜投影の変換行列を導き出すために、図12(b)の投影座標系での撮影方向において、Z軸方向の変位に対するX,Y軸方向の変化量を求める。前記したように、モデルビュー行列M,Mを適用すると、仮想カメラVcのカメラ座標での視点は、座標原点となる。この座標原点を図12(b)の投影座標系に変換すると、式(17)のプロジェクション行列における第4列ベクトルが、投影座標系での仮想カメラVcの視点になる(式(18)参照)。
Figure 0005522794
この式(18)では、X,Y,Zが、式(7)で算出した仮想カメラVcの位置である。そして、Z軸方向の変位に対するX,Y軸方向の変化量S,Sを下記の式(19)で定義すると、斜投影のための変換行列(斜投影用変換行列)Obliqueは、下記の式(20)で表すことができる。
Figure 0005522794
Figure 0005522794
<<クリッピング位置の修正>>
ここで、クリッピング位置の修正について説明する。
前記した式(16)よりレンズアレイLを平行移動させたが、この状態では、Z軸方向における視野範囲Vのクリッピングが正しくない。そこで、平行移動距離Ldistだけ戻すため、下記の式(21)に示すように、平行移動逆行列T −1を乗じる。
Figure 0005522794
<<仮想カメラの位置での変換行列>>
図13を参照して、仮想カメラの位置での変換行列Fについて説明する。
前記した式(14)、式(16)、式(20)、式(21)を用いると、斜投影によるプロジェクション行列Pは、下記の式(22)で表すことができる。この式(22)にモデルビュー行列Mの項を加えると、仮想カメラの位置での変換行列Fは、下記の式(23)で表すことができる。
Figure 0005522794
Figure 0005522794
以上のように、仮想撮影画像生成手段144は、前記した式(23)を用いることで、図13に示すように、3次元形状モデルObj1,2が投影面P(X軸−Y軸面)に斜投影された仮想撮影画像を生成できる。その後、仮想撮影画像生成手段144は、生成した仮想撮影画像を第1のフィルタ15に出力する。
<レンズアレイでのサンプリングに起因する折返し雑音の低減>
以下、図14を参照し、第1のフィルタ15による、レンズアレイLでのサンプリングに起因する折返し雑音の低減について説明する(適宜図2参照)。
ここで、フィルタ用パラメータ設定手段13が、仮想撮影画像において、図14に示すようなフィルタ適用領域Aを設定した例で説明する。つまり、このフィルタ適用領域Aは、あるピンホールHに対応する画素を中心として、そのピンホールHに隣接する他のピンホールHに対応する画素を結んだ線分の中点C1〜4で囲われる領域(例えば、ひし形)となる。また、斜投影を用いたので、“●”の画素は、図14に示すように、レンズアレイLにおける要素レンズLの配置に応じて、縦横に整列している。また、仮想撮影画像の画素間隔とレンズアレイLの要素レンズLの配置とは、整数比(例えば、1対4)になる。
第1のフィルタ15(図2参照)は、フィルタ用パラメータ設定手段13からフィルタ適用領域Aが入力され、仮想カメラ撮影手段14から仮想撮影画像が入力される。そして、第1のフィルタ15は、仮想撮影画像においてフィルタ適用領域A内に低域通過フィルタ処理を施す。具体的には、第1のフィルタ15は、低域通過フィルタ処理として、フィルタ適用領域A内に存在する全ての画素値の平均値を算出し、その平均値をフィルタ適用領域Aの中央に位置する“●”画素の画素値とする。また、第1のフィルタ15は、低域通過フィルタ処理として、平均値を求める代わりに、重み付け加算値又はメディアン値を求めてもよい。その後、第1のフィルタ15は、低域通過フィルタ処理を施した仮想撮影画像を正規化画像生成手段16に出力する。
これによって、第1のフィルタ15は、3次元オブジェクトObjからの光線がレンズアレイLでサンプリングされるために発生する折返し雑音(エイリアシング)を低減することができる。このとき、仮想撮影画像の各画素が縦横に整列しており、仮想撮影画像に幾何歪が発生していないため、第1のフィルタ15は、幾何歪の補正するための計算コストを少なくすることができる(図14参照)。
なお、フィルタ用パラメータ設定手段13は、ピンホールH以外の他のピンホールHに対応する画素ついても、フィルタ適用領域Aを同様に設定する。そして、第1のフィルタ15は、そのフィルタ適用領域A毎に低域通過フィルタ処理を施すことは言うまでもない。
図2の正規化画像生成手段16は、第1のフィルタ15から仮想撮影画像が入力され、所定の座標変換式によって、この仮想撮影画像の画素の画素値を正規化画像I’の画素に割り当てることで、正規化画像I’を生成する。具体的には、正規化画像生成手段16は、低域通過フィルタ処理を施した仮想撮影画像のサンプル点(図14の“●”)を、正規化画像I’の計算対象画素(図7の“■”)に割り当てる。この場合、正規化画像I’の画素座標は、下記の式(24)で表される。なお、式(24)の左辺第1項は、ピンホールHの位置を示すことになる。
Figure 0005522794
その後、立体像生成装置1では、要素画像Gの各画素をローカル座標(u,v)としてそれぞれ指定して、仮想カメラ撮影手段14による仮想カメラVcでの撮影処理、第1のフィルタ15による低域通過フィルタ処理、および、正規化画像生成手段16による画素値の割り当て処理を、要素画像Gの全ての画素に対して実行する。従って、立体像生成装置1では、要素画像Gの画素数だけこれら処理を繰り返せばよく、従来のように画像内に存在する全画素に対して処理を繰り返し行う必要がない。
このようにして、正規化画像生成手段16は、正規化画像I’の全画素値を得ることができる。その後、正規化画像生成手段16は、生成した正規化画像I’を表示画像生成手段17に出力する。
表示画像生成手段17は、正規化画像生成手段16から正規化画像I’が入力され、この正規化画像I’から表示画像Iを生成する。このため、図2に示すように、表示画像生成手段17は、第2のフィルタ(第2の折返し雑音低減手段)17aを備える。
<画像表示パネルでのサンプリングに起因する折返し雑音の低減>
以下、図15を参照し、第2のフィルタ17aによる、画像表示パネル21でのサンプリングに起因する折返し雑音の低減について説明する(適宜図2参照)。
第2のフィルタ17aは、正規化画像I’が画像表示パネル21で表示する表示画像Iの縦横にそれぞれM倍の画素を持つので、正規化画像I’に対して低域通過フィルタ処理を施す。具体的には、図15に示すように、第2のフィルタ17aは、低域通過フィルタ処理として、表示画像Iの1画素の画素値を、その表示画像Iの1画素に対応する領域に含まれる正規化画像I’の全ての画素の平均値とする処理を行う。さらに、第2のフィルタ17aは、低域通過フィルタ処理として、平均値を求める代わりに、重み付け加算値又はメディアン値を求めてもよい。
つまり、第2のフィルタ17aは、前記した式(4)で座標変換できることから、下記の式(25)で表される低域通過フィルタ処理を行うことで、表示画像Iを生成する。そして、第2のフィルタ17aは、生成した表示画像Iを立体表示装置2(図1参照)に出力する。
Figure 0005522794
なお、式(25)において、I’(i’+s,j’+t)が正規化画像I’の画素(i’+s,j’+t)の画素値を示しており、I(i,j)が表示画像Iの画素(i,j)の画素値を示している。また、Dは、Σの条件を満たすI(i’+s,j’+t)の数であり、総和に寄与した画素の数となる。さらに、sおよびtは、0から要素レンズL間の画素数の半分までの整数値である。
[立体像生成装置の動作]
以下、図16を参照し、図2の立体像生成装置1の全体動作を説明する(適宜図2参照)。
立体像生成装置1は、立体表示装置モデル化手段11によって、立体表示装置2のパラメータ(F,R,R,P)が入力される(ステップS1)。
また、立体像生成装置1は、正規化画像設定手段12によって、正規化画像I’の設定を行う(ステップS2)。つまり、立体像生成装置1は、正規化画像設定手段12によって、前記した式(1)および式(2)を用いて、正規化画像I’の水平方向の画素サイズPおよび正規化画像I’の垂直方向の画素サイズPを算出する。
また、立体像生成装置1は、フィルタ用パラメータ設定手段13によって、フィルタ用パラメータを設定する(ステップS3)。つまり、立体像生成装置1は、フィルタ用パラメータ設定手段13において、例えば、ひし形状のフィルタ適用領域Aを仮想撮影画像上に設定する。
また、立体像生成装置1は、仮想カメラ撮影手段14によって、仮想カメラVcによる撮影を行って、仮想撮影画像を生成する(ステップS4)。この仮想カメラ撮影手段14の動作は、その詳細を後記する。
また、立体像生成装置1は、第1のフィルタ15によって、仮想撮影画像に対して低域通過フィルタ処理を施す(ステップS5)。つまり、立体像生成装置1は、第1のフィルタ15によって、仮想撮影画像において、フィルタ適用領域A内に存在する全ての画素値の平均値、重み付け加算値、又は、メディアン値を求め、その値をフィルタ適用領域A内に存在する全画素の画素値とする。
また、立体像生成装置1は、正規化画像生成手段16によって、前記した式(24)を用いて、仮想撮影画像の画素の画素値を正規化画像I’の画素に割り当てることで、正規化画像I’を生成する(ステップS6)。
その後、立体像生成装置1は、正規化画像生成手段16によって、要素画像Gの全画素に対して、仮想カメラ撮影手段14による仮想カメラでの撮影処理、第1のフィルタ15による低域通過フィルタ処理、および、正規化画像生成手段16による画素値の割り当て処理を実行したか否かを判定する(ステップS7)。
ここで、要素画像Gの全画素で処理を実行していない場合(ステップS7でNo)、立体像生成装置1は、ステップS4の処理に戻る。
一方、要素画像Gの全画素で処理を実行した場合(ステップS7でYes)、立体像生成装置1は、ステップS8の処理に進む。
また、立体像生成装置1は、第2のフィルタ17aによって、正規化画像I’に対して低域通過フィルタ処理を施す(ステップS8)。つまり、立体像生成装置1は、第2のフィルタ17aによって、低域通過フィルタ処理として、表示画像Iの画素の画素値を、その画素に対応する正規化画像I’の全ての画素の平均値、重み付け加算値、又は、メディアン値とする処理を行う。
以下、図17を参照し、図5の仮想カメラ撮影手段14の動作を説明する(適宜図5参照)。
仮想カメラ撮影手段14は、正規化画像画素位置算出手段141によって、前記した式(3)および式(4)を用いて、正規化画像I’の画素位置を算出する(ステップS41)。
また、仮想カメラ撮影手段14は、ピンホール位置算出手段142によって、前記した式(5)を用いて、ピンホールHの位置を算出する(ステップS42)。
また、仮想カメラ撮影手段14は、仮想カメラ位置算出手段143によって、正規化画像I’において、画素I’(u,v)からピンホールH(0,0)の位置までの単位ベクトルを生成する(式(6)参照)。そして、仮想カメラ撮影手段14は、仮想カメラ位置算出手段143によって、前記した式(7)を用いて、仮想カメラVcの位置を算出し、単位ベクトルの逆方向を仮想カメラVcの撮影方向として算出する(ステップS43)。
また、仮想カメラ撮影手段14は、仮想撮影画像生成手段144によって、仮想カメラの位置での変換行列Fによって(式(23)参照)、表示対象を投影面Pに斜投影することで、表示対象を仮想カメラVcで撮影した仮想撮影画像を生成する(ステップS44)。
以上のように、本発明の実施形態に係る立体像生成装置1は、正規化画像設定手段12によって、画素サイズが要素レンズLの間隔に対して整数分の1となる正規化画像I’を用意する。そして、立体像生成装置1は、仮想カメラ撮影手段14によって、要素レンズLの中心が仮想撮影画像の画素に対応するような斜投影を行い、仮想撮影画像の画素の画素値を、用意した正規化画像I’の各画素に割り当てる。これによって、立体像生成装置1は、要素レンズLの間隔が要素画像Gの画素サイズの整数倍という条件を満たさない場合でも、斜投影により表示画像Iを生成できる。さらに、立体像生成装置1は、正射影のように幾何歪が発生しないため、幾何歪の補正するための計算コストを少なくできる。具体的には、立体像生成装置1は、画像内に存在する全画素に対して射影変換を行う従来技術と比べて、1/要素レンズLの数以下に計算コストを抑えることができる。
また、立体像生成装置1は、第1のフィルタ15によって、レンズアレイLでのサンプリングに起因する折返し雑音を低減するので、表示画像Iを高品質にすることができる。このとき、立体像生成装置1は、フィルタ用パラメータ設定手段13によって、フィルタ適用領域を人手によらずに設定することができ、正確な低域通過フィルタ処理を可能とする。そして、立体像生成装置1は、第2のフィルタ17aによって、画像表示パネル21でのサンプリングに起因する折返し雑音を低減するので、立体画像を高品質にすることができる。
ここで、射影変換を行う従来技術(例えば、特開2009−175866号公報)でも、折返し雑音低減フィルタを用いているが、仮想カメラの位置又は撮影方向を変える毎に、要素画像で1画素ずつ演算を行うため、その演算量が多くなってしまう。しかし、立体像生成装置1では、第1のフィルタ15および第2のフィルタ17aが斜投影に適用可能なため、従来の折返し雑音低減フィルタに比べて、折返し雑音の低減に必要な演算量も少なくすることができる。
なお、本発明の実施形態では、立体像生成装置1は、第1のフィルタ15および第2のフィルタ17aを備えることとして説明したが、何れか一方だけを備えてもよく、両方を備えなくともよい。
ここで、第1のフィルタ15のみを備える場合、立体像生成装置1は、レンズアレイLでのサンプリングに起因する折返し雑音を低減するので、実用上十分な品質の表示画像Iを得ることができる。このように第1のフィルタ15のみを備える場合(つまり、第2のフィルタ17aを備えない場合)、立体像生成装置1は、表示画像生成手段17によって、正規化画像I’の中心画素を表示画像Iの画素とすることで、表示画像Iを生成してもよい。
また、第2のフィルタ17aのみを備える場合、立体像生成装置1は、画像表示パネル21でのサンプリングに起因する折返し雑音を低減するので、実用上十分な品質の表示画像Iを得ることができる。
なお、本発明の実施形態では、インテグラル方式に適用する例を説明したが、本発明は、これに限定されない。例えば、表示画像Iの垂直方向を1画素とすることで、本発明は、レンチキュラ方式にも適用することができる。
なお、本発明において、第2のフィルタ17aは、正規化画像I’における要素画像Gの画素サイズと、画像表示パネル21の画素サイズとの比が整数でない場合、内挿処理を施してサンプリング位置に応じた表示画像Iの画素値を計算してもよい。
なお、本発明の実施形態では、本発明に係る立体像生成装置を独立した装置として説明したが、本発明では、一般的なコンピュータを、前記した各手段として機能させる立体像生成プログラムによって実現することもできる。この立体像生成プログラムは、通信回線を介して配布しても良く、CD−ROMやフラッシュメモリ等の記録媒体に書き込んで配布しても良い。
[動的3次元形状モデルへの応用]
以下、図18を参照して、立体像生成装置1を用いて、動的3次元形状モデルの立体像(インテグラル立体映像)を生成する手法について説明する。
図18に示すように、立体映像生成システムSは、3次元モデリング装置3と、立体像生成装置1とを備える。
3次元モデリング装置3は、複数のカメラを、表示対象を取り囲むように配置し、その複数のカメラ画像から動的な3次元形状モデルを生成するものである。この3次元モデリング装置3は、例えば、特許第4014140号公報で開示されている3次元モデリング装置を用いることができる。
これによって、立体映像生成システムSは、3次元モデリング装置3において、複数のカメラ画像から映像フレームごとに動的3次元形状モデルを生成し、立体像生成装置1において、動的3次元形状モデルからインテグラル立体像を生成する。このように、立体映像生成システムSは、映像フレームごとにインテグラル立体像を生成することで、動画像(インテグラル立体映像)を生成することができる。
1 立体像生成装置
11 立体表示装置モデル化手段(パラメータ入力手段)
12 正規化画像設定手段(正規化画像画素サイズ算出手段)
13 フィルタ用パラメータ設定手段(フィルタ適用領域設定手段)
14 仮想カメラ撮影手段
141 正規化画像画素位置算出手段
142 ピンホール位置算出手段
143 仮想カメラ位置算出手段
144 仮想撮影画像生成手段
15 第1のフィルタ(第1の折返し雑音低減手段)
16 正規化画像生成手段
17 表示画像生成手段
17a 第2のフィルタ(第2の折返し雑音低減手段)
2 立体表示装置
21 画像表示パネル(画像表示手段)
レンズアレイ
要素レンズ

Claims (5)

  1. 要素レンズを2次元に配置したレンズアレイと画像表示手段とを備える立体表示装置に表示する表示対象としての3次元形状モデルを仮想的な撮影カメラである仮想カメラで撮影して、前記立体表示装置用の表示画像を生成する立体像生成装置であって、
    前記要素レンズの焦点距離と、前記要素レンズの間隔と、前記画像表示手段の画素間隔とが入力されるパラメータ入力手段と、
    前記要素レンズの間隔を前記画像表示手段の画素間隔で除算して予め設定された定数を乗じた値に基づいて前記要素レンズ間の画素数を算出すると共に、前記要素レンズの間隔を前記要素レンズ間の画素数で除算することで、正規化画像の画素サイズを前記要素レンズの間隔に対して整数分の1となる値で算出する正規化画像画素サイズ算出手段と、
    前記表示画像の画素座標に前記画像表示手段の画素間隔を乗算して前記正規化画像の画素サイズで除算することで、前記正規化画像の画素座標を算出する正規化画像画素位置算出手段と、
    前記レンズアレイから前記仮想カメラの位置までを示すように予め設定した距離と前記正規化画像の画素サイズとを乗算して前記要素レンズの焦点距離で除算した値に基づいて前記仮想カメラの位置を算出する仮想カメラ位置算出手段と、
    前記仮想カメラ位置算出手段が算出した仮想カメラの位置での変換行列によって、前記3次元形状モデルを投影面に斜投影することで、前記3次元形状モデルを前記仮想カメラで撮影した仮想撮影画像を生成する仮想撮影画像生成手段と、
    所定の座標変換式により前記仮想撮影画像の画素の画素値を前記正規化画像の画素に割り当てることで、前記正規化画像を生成する正規化画像生成手段と、
    前記正規化画像生成手段が生成した正規化画像から前記表示画像を生成する表示画像生成手段と、
    を備えることを特徴とする立体像生成装置。
  2. 前記仮想カメラ位置算出手段は、さらに、前記仮想カメラの位置から前記レンズアレイの中心位置までの方向を前記仮想カメラの撮影方向として算出し、
    前記仮想撮影画像生成手段は、前記レンズアレイとの垂線上に位置する前記仮想カメラが前記レンズアレイの中心位置を向く第1視点でのモデルビュー行列Mについて下記の式(9)で定義され、前記仮想カメラ位置算出手段が算出した仮想カメラの位置で前記仮想カメラが前記撮影方向を向く第2視点でのモデルビュー行列Mが下記の式(10)で定義され、前記第1視点から前記第2視点への変換行列Tが下記の式(11)で定義され、正射影用変換行列orthoが下記の式(12)で定義され、投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動距離Ldistが下記の式(15)で定義され、前記投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動行列Tが下記の式(16)で定義され、前記投影座標系の第3軸方向の変位に対する第1,2軸方向の変化量S,Sが下記の式(19)で定義され、斜投影用変換行列Obliqueが下記の式(20)で定義され、前記投影座標系内での前記レンズアレイの平行移動逆行列T −1が下記の式(21)で定義され、プロジェクション行列Pが下記の式(22)で定義されるときに、下記の式(23)で定義された前記仮想カメラの位置での変換行列Fによって、前記3次元形状モデルを斜投影することを特徴とする請求項1に記載の立体像生成装置。
    Figure 0005522794
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    なお、o11〜o34は回転と平行移動とを表す要素であり、c11〜c34は回転と平行移動とを表す要素であり、lは前記仮想カメラの視野範囲の左端位置であり、rは前記視野範囲の右端位置であり、tは前記視野範囲の上端位置であり、bは前記視野範囲の下端位置であり、fは前記視野範囲の奥端位置であり、nは前記視野範囲の手前端位置であり、Lengthは前記仮想カメラから前記レンズアレイまでの距離であり、Xは前記第1軸方向での前記第2視点の位置であり、Yは前記第2軸方向での前記第2視点の位置であり、Zは前記第3軸方向での前記第2視点の位置である。
  3. 前記仮想撮影画像生成手段が生成した仮想撮影画像に対して、前記要素レンズの中心位置に対応する画素を結んだ線分の中点で囲われるフィルタ適用領域毎に低域通過フィルタ処理を施す第1の折返し雑音低減手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の立体像生成装置。
  4. 前記正規化画像画素サイズ算出手段は、前記定数として2を超える偶数が予め設定され、
    前記表示画像生成手段は、前記正規化画像に対して低域通過フィルタ処理を施す第2の折返し雑音低減手段、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の立体像生成装置。
  5. 要素レンズを2次元に配置したレンズアレイと画像表示手段とを備える立体表示装置に表示する表示対象としての3次元形状モデルを仮想的な撮影カメラである仮想カメラで撮影して、前記立体表示装置用の表示画像を生成するために、コンピュータを、
    前記要素レンズの焦点距離と、前記要素レンズの間隔と、前記画像表示手段の画素間隔とが入力されるパラメータ入力手段、
    前記要素レンズの間隔を前記画像表示手段の画素間隔で除算して予め設定された定数を乗じた値に基づいて前記要素レンズ間の画素数を算出すると共に、前記要素レンズの間隔を前記要素レンズ間の画素数で除算することで、正規化画像の画素サイズを前記要素レンズの間隔に対して整数分の1となる値で算出する正規化画像画素サイズ算出手段、
    前記表示画像の画素座標に前記画像表示手段の画素間隔を乗算して前記正規化画像の画素サイズで除算することで、前記正規化画像の画素座標を算出する正規化画像画素位置算出手段、
    前記レンズアレイから前記仮想カメラの位置までを示すように予め設定した距離と前記正規化画像の画素サイズとを乗算して前記要素レンズの焦点距離で除算した値に基づいて前記仮想カメラの位置を算出する仮想カメラ位置算出手段、
    前記仮想カメラ位置算出手段が算出した仮想カメラの位置での変換行列によって、前記3次元形状モデルを投影面に斜投影することで、前記3次元形状モデルを前記仮想カメラで撮影した仮想撮影画像を生成する仮想撮影画像生成手段、
    所定の座標変換式により前記仮想撮影画像の画素の画素値を前記正規化画像の画素に割り当てることで、前記正規化画像を生成する正規化画像生成手段、
    前記正規化画像生成手段が生成した正規化画像から前記表示画像を生成する表示画像生成手段、
    として機能させることを特徴とする立体像生成プログラム。
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