JP6219605B2 - バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置 - Google Patents

バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6219605B2
JP6219605B2 JP2013117953A JP2013117953A JP6219605B2 JP 6219605 B2 JP6219605 B2 JP 6219605B2 JP 2013117953 A JP2013117953 A JP 2013117953A JP 2013117953 A JP2013117953 A JP 2013117953A JP 6219605 B2 JP6219605 B2 JP 6219605B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biomass
sludge
plastic
solid fuel
dried
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013117953A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014234475A (ja
Inventor
茂木 幹夫
幹夫 茂木
関 勝四郎
勝四郎 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2013117953A priority Critical patent/JP6219605B2/ja
Publication of JP2014234475A publication Critical patent/JP2014234475A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6219605B2 publication Critical patent/JP6219605B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Description

本発明は、バイオマスとプラスチックを主原料として固形燃料化する、バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置に関するものである。
廃木材や廃紙等のバイオマスとプラスチックを混合して一定形状に圧縮成形し、燃料化したものはRPF(Refuse Paper&Plastic Fuel)とよばれ、バイオマスを原料としていることから、CO削減に貢献できる石炭代替燃料として、広く活用されてきている(たとえば、特許文献1参照)。
この種の廃棄物由来の石炭代替燃料の原料として用いるバイオマスとしては、代表的な紙や木材だけでなく、生物由来の種々のものが考えられている。
たとえば、下水やし尿等の処理の際には、多量の汚泥が発生するが、この汚泥は、バイオマスの一種であることから、燃料化することができれば、COの削減にも貢献できるバイオ燃料になるとして注目が集まっている。
しかし、下水やし尿の処理施設で発生する汚泥は、そのままでは70〜80%近くの水分を含んでいるため、燃料として直接使用することが困難である。そのため、上記汚泥は、燃料化を図るためには、乾燥等の前処理が必要となる。
ところが、上記汚泥は、乾燥を行う場合であっても、水分量を絶乾状態(絶対乾燥状態)に近い状態、たとえば、含水率が5%以下となるまで乾燥させないと、保管中に臭気が発生すると共に、該保管中の汚泥にカビが生える等の変質が生じる可能性があり、更には、汚泥類に腐敗が生じて該腐敗による臭気が発生する虞もある。
一方、上記汚泥は、絶乾状態に近い状態までの乾燥を行った場合には、上記のような保管時の臭気の問題や、カビの発生や腐敗のような問題が発生することを防止することができるが、該汚泥における固形分が粉状になってしまうために、以下のような別の問題が生じてしまう。
すなわち、上記絶乾状態に近い状態まで乾燥させた汚泥は、粉状であるために、輸送や保管が難しくなり、装置内での搬送工程や、輸送の際に飛散し易くなることで、周辺環境に悪影響を及ぼす虞が生じてしまう。
又、上記絶乾状態近くまで乾燥させた粉状の汚泥は、気流中で燃焼してしまう等、燃焼特性が固形燃料とは大幅に異なり、更には、粉塵爆発を防止するための対策も必要になることから、該絶乾状態近くまで乾燥させた汚泥をそのまま燃料として使用する場合は、使い勝手が非常に悪いというのが実状である。
しかも、通常、汚泥の可燃分は、組成的に見るとセルロース由来の成分がほとんどであり、又、相対的に灰分を多く含んでいるため、石炭代替燃料として用いるためには、発熱量がやや不足する。したがって、上記絶乾状態まで乾燥させた汚泥等は、石炭代替燃料としての付加価値が上がらないものとなっている。
上述したような諸問題を解決するための手法の1つとしては、前述したRPF製造に用いる廃紙や廃木材と同様に、上記絶乾状態近くまで乾燥させた汚泥を、プラスチック(廃プラスチック)と混合して固形燃料化することが考えられる。すなわち、上記乾燥させた汚泥類とプラスチックとを或る割合で一定形状に成形することができれば、カロリーや燃料比、燃焼特性も石炭に近付けることができて、石炭代替燃料として付加価値を高めることが可能になると考えられる。
なお、上記汚泥の保管時における臭気の発生、カビの発生、腐敗等の問題を解消すると共に、汚泥をバイオマスとして利用して燃料化を図るための別の手法としては、汚泥を炭化処理し、得られる安定性の高い炭化物をバインダと混合して成形する固形燃料の製造手法が従来提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開2001−220590号公報 特開2012−52060号公報
ところが、絶乾状態近くまで乾燥させた粉状の汚泥は、プラスチックと均等に混合した後、リングダイ等の押し出し成形機で圧縮成形しても、良好な成形品(製品)を得ることが難しい。
すなわち、上記乾燥した粉状の汚泥は、プラスチックと混合させた状態で圧縮成形する過程で、ダイスに接触するプラスチックに接しているごく一部の粉状の汚泥は溶融するプラスチックに取り込まれるが、大部分は単に圧縮されても固まらず、形状を保持することができないために、成形されずにダイスを通り抜けて排出されてしまう。
よって、この場合は、上記ダイスを通り抜けた未成形の粉状の汚泥類が飛散して周辺環境に悪影響を及ぼす虞が生じてしまう。
更に、上記絶乾状態に近い乾燥状態の粉状の汚泥は、圧縮成形の工程で摩擦熱を受けると、該乾燥状態の汚泥が局所的に加熱されて着火する虞があり、このような着火が生じた場合には、製造された固形燃料の燻り火事(燻り火災)の原因になる虞も懸念される。
したがって、上記乾燥状態の粉状の汚泥類をプラスチックと共に固めて固形燃料化する場合には、該乾燥した粉状の汚泥類を固めるために、海藻やでんぷん、リグニン等のバインダの添加が必要になってしまうというのが実状である。
しかし、上記バインダの使用は、固形燃料の製造コストを引き上げる要因となってしまう。
なお、水分を多く含むバイオマスであって、燃料化するに際しては乾燥工程が必要とされる一方、乾燥すると粉状になったりして一定形状を保てないバイオマスとしては、食品残渣等がある。
そこで、本発明は、上記汚泥や食品残渣等の絶乾状態に近い乾燥状態では一定形状を保持できないバイオマスであっても、バインダを用いることなくプラスチックと共に良好に且つ容易に成形して固形燃料を製造することができるようにするためのバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、バイオマスを含水率が5%以下になるまで乾燥させる乾燥工程と、該乾燥工程で乾燥されたバイオマスを、一旦保管する保管工程と、該保管工程で保管されていた含水率5%以下のバイオマスを、該バイオマスに水を加えて含水率が10〜40%となるように調湿する調湿工程と、該調湿工程で調湿されたバイオマスを、プラスチックと混合して調湿された混合物にする混合工程と、該混合工程で調湿された混合物を、圧縮成形した後、養生して、バイオマスとプラスチック含有固形燃料にする工程とを備えてなるバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法とする。
、請求項に対応して、上述の各構成において、上記バイオマスとして汚泥を用いる
ようにする。
又、請求項に対応して、バイオマスを含水率が5%以下となるよう乾燥させる乾燥機と、該乾燥機で含水率が5%以下となるように乾燥されたバイオマスを保管してから調湿機へ供給するための乾燥原料貯留槽と、該乾燥原料貯留槽に保管されていたバイオマスを調湿するための調湿機と、該調湿機で調湿されたバイオマスをプラスチックと混合して調湿された混合物にするための混合装置と、該混合装置で生成する調湿された混合物を、圧縮成形してバイオマスとプラスチック含有固形燃料にする成形機とを上流側より順に備えてなる構成を有するバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造装置とする。
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)請求項1の構成を有するバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法によれば、水分が多いために燃料化する際には乾燥工程が必要となり、且つ乾燥により一定形状を保てないバイオマスを、プラスチックと或る割合で混合して一体化してなる固形燃料を、バインダを要することなく製造することができる。
(2)製造される固形燃料は、圧縮成形時に摩擦熱やヒーターの熱を受けて溶融し、その後冷えて固まったプラスチックにより外側が覆われたような状態になるため、安定した形状と強度を得ることができ、又、製品としての固形燃料から未成形のバイオマスが飛散する虞を防止することができる。
(3)製品としての固形燃料は、圧縮成形後、調湿されたバイオマスに由来する水分が内部に残っているとしても、該水分は、上記固形燃料の冷却や養生工程でほとんどが抜け、更には、保管や搬送の過程でも徐々に抜けるため、最終的には、乾燥した固形燃料とさせることができる。よって、上記固形燃料は、発熱量に水分が影響することはなく、長期保管可能な石炭代替燃料とすることができる。
(4)更に、上記バイオマスは、10〜40%の水分を含んだ状態でプラスチックと混合するようにしてあるため、該混合処理の際に、乾燥したバイオマスが周囲に飛散する虞を解消できる。同様に、調湿された混合物を圧縮成形する際にも、乾燥したバイオマスが周囲に飛散する虞はない。よって、製造段階や製品搬送ラインにおいて上記バイオマスが飛散しないようにすることができる。
(5)請求項の構成を有するバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造装置によっても、上記(1)乃至(4)と同様の効果を得ることができる。
本発明のバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置の実施の一形態を示す概要図である。 図1における成形機の概略を示す切断側面図である。 本発明の実施の他の形態を示す概要図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2は本発明のバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置の実施の一形態を示すものである。
ここで先ず、本発明のバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法の実施に用いる製造装置の構成について説明する。
上記製造装置は、図1に示すように、含水したバイオマスとして、たとえば、下水やし尿の処理施設で発生する汚泥1を乾燥させるための乾燥機2を備える。該乾燥機2は、上記汚泥1を、絶乾状態に近い状態として、たとえば、含水率が5%以下になる状態まで乾燥させることができるようにしてあるものとする。
上記乾燥機2の下流側には、該乾燥機2で上記所定の含水率となるように乾燥させた乾燥汚泥1aを一旦貯蔵するための乾燥原料貯留槽3が設けられている。
上記乾燥原料貯留槽3の下流側には、混練装置のような調湿機4が設けられている。該調湿機4では、上記乾燥原料貯留槽3に保管されていた上記乾燥汚泥1aが或る量で供給されると、該乾燥汚泥1aに対し、水5を添加すると共に、該水5が添加された上記乾燥汚泥1aを、全体に水分が均一になるまで混練して、調湿された汚泥1bを形成させることができるようにしてある。
上記調湿機4にて上記乾燥汚泥1aに対して添加させる水5の量は、該調湿機4で最終的に形成させる上記調湿された汚泥1bにおける含水率が、質量比で10〜40%、より好ましくは、20〜30%となるように設定してある。ここで、上記調湿された汚泥1bの含水率が10〜40%となるようにしたのは、かかる含水率に調湿された汚泥1bが、握ると固まる程度の付着性を生じた状態となるために、粉状の汚泥が飛散する虞がなく、且つプラスチックに対する付着性が高まった状態となり、一方、上記握って固まった状態でも余剰の水が染み出すことのない状態となるようにするためである。したがって、上記含水率が10%未満の場合は、汚泥がぱさぱさして、プラスチックに対して付着性を高めること、及び、飛散防止を図ることに対する効果があまり期待できないため、好ましくない。一方、上記含水率が40%を越える場合は、調湿された汚泥1bがべとべとして付着性が過剰となり、下流側の機器に付着して安定した運転が困難になると共に、後述する成形機9内で水分を蒸発させることが難しくなるためである。
上記調湿機4の下流側には、該調湿機4で調湿された汚泥1bと、プラスチック7が供給されると、該調湿された汚泥1bとプラスチック7とを混合して、調湿された混合物8を形成させるための混合装置6が設けられている。なお、上記プラスチック7としては、予め設定される所望のサイズとなるように、必要に応じて破砕処理した廃プラスチックを用いるようにすればよい。
更に、上記混合装置6の下流側には、該混合装置6にて生成される調湿された混合物8を原料として圧縮成形を行って、バイオマスとプラスチック含有固形燃料(以下、単に固形燃料と云う)10を形成するための成形機9が設けられた構成としてある。
上記成形機9は、たとえば、図2に示す如き形式の成形機9を用いるようにすればよい。すなわち、図2に示す成形機9は、ケーシング11内に、周壁面に多数のダイ孔13を有してなる回転ドラム状のダイ(リングダイ)12と、上記ダイ12に内接して該ダイ12を支えると共に回転させるローラ14,15と、上記ダイ12の外周面に沿って配置したカッタ16と、上記ダイ12の内側へ上記混合装置6で形成された調湿された混合物8を投入する投入ダクト17とからなる構成としてある。これにより、上記投入ダクト17を通してダイ12の内側に投入された上記調湿された混合物8が、ローラ14,15で強く押されることによりダイ孔13へ押し込まれて、この際生じる摩擦熱による発熱により上記調湿された混合物8中に含まれているプラスチック7を軟化(溶融)させて、調湿された汚泥1bと融合させて一体化させるようにしてある。同時に、上記調湿された混合物8のダイ孔13への押し込み時には、既にダイ孔13に入っていて上記調湿された汚泥1bとプラスチック7が一体化された状態の混合物8が、該ダイ孔13よりダイ12の外周側へはみ出すように押し出されるようにしてあり、このはみ出た部分がカッタ16により順次切断されることにより、上記ダイ孔13に応じた一定の径で且つ一定の長さ寸法に製粒された固形燃料(バイオマスとプラスチック含有固形燃料)10が製造されるようにしてある。なお、上記成形機9は、上記ダイ12のダイ孔13を通して上記混合物8を圧縮成形する際にプラスチック7を溶融させるための図示しないヒーターを備える構成としてもよい。
上記成形機9の下流側には、養生装置18を備えた構成としてもよい。かかる養生装置18は、たとえば、上記成形機9で形成される固形燃料10を搬送するためのコンベア等の図示しない搬送手段を備え、且つ該搬送手段で搬送される上記固形燃料10に、乾燥した温風や冷風等の乾燥用空気19を吹き付けることができるようにした構成とすればよい。
これにより、上記養生装置18では、上記成形機9における圧縮成形時に発生する摩擦熱で発熱されている状態の固形燃料10を、搬送手段で搬送しながら上記乾燥用空気19と接触させることで、上記固形燃料10を自身の熱による自然乾燥及び硬化を速やかに行わせて、製品としての固形燃料10を得ることができるようにしてある。
上記養生装置18の下流側には、製造された固形燃料10を保管するための固形燃料貯留槽20が設けられている。
図1における符号21は、上記乾燥機2における汚泥1の乾燥時に発生する蒸気である。符号22は、上記成形機9における調湿された混合物8の圧縮成形時に、摩擦熱で水分が蒸発することにより生じる蒸気である。符号23は、養生装置18にて固形燃料10の乾燥及び硬化に供した後の回収空気である。これらの蒸気21,22や乾燥用空気23は、臭気を含んでいるため、図示しない脱臭処理装置へ送って臭気の周辺環境への放出を防止するようにしてある。
以上の構成としてある製造装置を用いて固形燃料10を製造する場合は、先ず、汚泥1を乾燥機2へ供給して含水率が5%以下となるまで乾燥させて、乾燥汚泥1aとさせる。
上記乾燥汚泥1aは、乾燥原料貯留槽3に一旦保管(貯留)させる。この際、該乾燥汚泥1aは、含水率が5%以下とさせてあるので、保管中に臭気が発生したり、カビが生える等の変質が生じたり、腐敗が生じて臭気が発生したりすることを防止した状態で保管することができる。よって、この場合は、上記乾燥機2における上記汚泥1の乾燥処理による乾燥汚泥1aの生成速度と、上記成形機9における固形燃料10の圧縮成形に伴って消費される乾燥汚泥1aの消費速度に差がある場合であっても、上記汚泥1の乾燥処理から、固形燃料10の製造に至るまで各工程の処理を円滑に実施させることができる。
次に、上記乾燥原料貯留槽3に貯留されている乾燥汚泥1aは、調湿機4へ供給し、水5を添加してから、全体に水分が均一になるまで混練させることにより、含水率が10〜40%の調湿された汚泥1bを形成させる。
次いで、上記調湿された汚泥1bは、混合装置6へ供給し、該混合装置6に対し別途供給されるプラスチック7と共に混合させる。この際、上記調湿された汚泥1bと、上記プラスチック7との混合比は、上記調湿された汚泥1bの燃焼時の発熱量と、上記プラスチック7の燃焼時の発熱量とを予め測定しておき、その結果を基に、最終的に製造する固形燃料10に所望する燃焼時の発熱量を得るために必要とされる両者の混合割合を適宜算出して設定するようにすればよい。
これにより、上記調湿された汚泥1bとプラスチック7は、混合させられて調湿された混合物8とされる。この際、上記調湿された汚泥1bは、調湿状態とされていることに起因して付着性を有しているため、上記プラスチック7に付着することで、バインダを要することなく該調湿された汚泥1bとプラスチック7とをまとめることができる。しかも、上記調湿された汚泥1bは、上記乾燥汚泥1aとされた時点で元々粉状とされて粒径が細かくなっているため、良好に分散させることができる。このため、上記調湿された汚泥1bとプラスチック7に比重差やサイズの差が生じていても、この比重差やサイズの差により両者の分布に偏りが生じる虞を防止できるようになることから、生成される上記調湿された混合物8は、全体に混合均質化が図られたものとすることができる。
したがって、その後、成形機9にて、上記調湿された混合物8を圧縮成形すると、得られる固形燃料10は、上記混合時と同様に、調湿された汚泥1bとプラスチック7が全体に亘り均等に分散された均質な状態のものとなる。更に、上記調湿された汚泥1bは、予め粒径が細かくされているため、プラスチック7との融合性を高めることができて、安定した性状の固形燃料10を形成できる。又、汚泥1は、上記調湿された汚泥1bの状態、すなわち、付着性が高められ且つ水分を含んだ状態で圧縮成形が行われるようにしてあるため、圧縮成形後の固形燃料10に未成形の汚泥1が混入する虞を解消でき、更に、圧縮成形時に発生する摩擦熱が作用しても、汚泥1に着火したり、形成される固形燃料10に火種が残る虞を解消できる。
しかる後、上記固形燃料10は、養生装置18にて、上記圧縮成形時に作用する熱により昇温している固形燃料10自体の熱を利用して乾燥、硬化させるようにする。これにより、乾燥した製品、すなわち、成形機で成形した所定形状のバイオマスとしての汚泥1とプラスチック7を含有した固形燃料10が製造されるようになる。
このように、本発明のバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置によれば、水分が多いために燃料化する際には乾燥工程が必要となり、且つ乾燥により一定形状を保てないバイオマスである汚泥1と、プラスチック7とを主原料とし、両者を所定の割合で混合して一体化してなる固形燃料10を、バインダを別途必要とすることなく製造することができる。
製造された固形燃料10は、上記圧縮成形時に摩擦熱やヒーターの熱を受けて溶融し、その後冷えて固まったプラスチック7により外側が覆われたような状態になるため、安定した形状と強度を得ることができて、取扱いを容易なものとすることができると共に、上記汚泥1に由来する臭気の放出を防止させることができる。又、製品としての上記固形燃料10では、未成形の汚泥1が飛散する虞を防止することができる。
又、製品としての固形燃料10は、上記圧縮成形後、内部に調湿された汚泥1bに由来する水分が残っているとしても、該水分は、製品としての固形燃料10の冷却や養生の工程でほとんどが抜けるようになり、更には、保管や搬送の過程でも徐々に抜けるようになるため、最終的には、乾燥した固形燃料10になる。よって、上記固形燃料10は、発熱量に水分が影響することはなく、長期保管可能な石炭代替燃料とすることができる。
更に、上記製品としての固形燃料10は、その製造過程で、汚泥1を乾燥により粒径が細かくなるようにすると共に調湿により付着性を生じさせた状態でプラスチック7と混合しているため、該固形燃料10の性状を、全体に緻密で且つ混合均質化の図られたものとすることができて、該固形燃料10の個々の粒子の均質性をより高めることができる。これにより、上記固形燃料10は、燃料としての燃焼性をより改善して、燃焼させる際に燃焼状態にむらの生じない良質の石炭代替燃料とすることが可能となる。
更に、混合装置6へ投入される調湿された汚泥1bは、10〜40%の水分を含んだ状態とするようにしてあるため、上記混合装置6におけるプラスチック7との混合処理の際に、汚泥1(乾燥汚泥1a)が周囲に飛散する虞を解消できる。同様に、調湿された混合物8を成形機9にて圧縮成形する際にも、汚泥1は上記調湿された汚泥1bの状態で含まれているため、汚泥1(乾燥汚泥1a)が周囲に飛散する虞はない。よって、製造段階や製品搬送ラインにおいて上記汚泥1(乾燥汚泥1a)が飛散しないようにすることができる。
上記調湿機4にて乾燥汚泥1aに添加して該乾燥汚泥1aを調湿するための水5は、特に良質な水5を必要としないため、バインダを使用する場合のような固形燃料10の製造コストへの影響は生じることはない。
なお、上記実施の形態においては、リング状のダイ12を具備してなる形式の成形機9により圧縮成形を行うものとして説明したが、調湿された混合物8に、圧縮して所要のダイより押し出しながら成形を行わせるようにして、成形時に発生する摩擦熱等により上記調湿された混合物8中のプラスチック7を軟化(溶融)させて調湿された汚泥1bと融合させて一体化できるような温度まで昇温できれば、圧縮成形を行うために一般的に用いられている様々な形式の成形機を採用してもよい。又、該成形機は、上記混合物8を成形する際に該混合物8中のプラスチック7を溶融させるためのヒーターを備えた構成としてあってもよい。更に、採用する成形機の形式等により、調湿された混合物8を圧縮して成形する際に作用させることができる温度が異なるため、この圧縮成形時に作用させることができる温度の高低に応じて、調湿機4にて乾燥汚泥1aに添加する水の量を増減させて、調湿された汚泥1bの含水率を10〜40%の範囲で適宜調整するようにすればよいことは勿論である。
又、上記実施の形態においては、固形燃料10を製造するための原料として、汚泥1とプラスチック7のみを使用する場合について示したが、図1に二点鎖線で示すように、廃紙や廃木材24を原料に加えるようにしてもよい。この場合、上記廃紙や廃木材24は、予め破砕した状態で、混合装置6へ供給して、調湿された汚泥1bとプラスチック7と一緒に混合するようにすればよい。この場合にも、上記調湿された汚泥1bの付着性に基づいて、該調湿された汚泥1bを介して上記プラスチック7と廃紙や廃木材24をまとめることができるため、その後の圧縮成形の工程により、全体に緻密で且つ混合均質化の図られた性状を備えた固形燃料10を製造することができる。更に、この場合は、固形燃料10の発熱量を、上記汚泥1と、上記プラスチック7と、上記廃紙や廃木材24の発熱量に基づいてより細かく調整することが可能になる。
次に、図3は本発明の実施の他の形態として、図1及び図2の実施の形態の応用例を示すものである。
すなわち、図3に示した本実施の形態では、図1に示したと同様の構成において、バイオマスとしての汚泥1を、絶乾状態に近い状態まで乾燥させて含水率が5%以下となる乾燥汚泥1aを生成させる工程と、上記乾燥汚泥1aに水5を加えて混練して含水率が10〜40%となる調湿された汚泥1bを生成させる工程とを別々の工程とする構成に代えて、上記汚泥1を、含水率が10〜40%となるように乾燥させて、調湿された汚泥1bを直接形成させる乾燥工程と調湿工程とを兼ねる工程を実施するようにしたものである。
したがって、本実施の形態で使用する装置構成では、乾燥機2と調湿機4とを個別に備える構成に代えて、汚泥1を乾燥処理する機能を有し、且つ該乾燥処理の結果、上記含水率が10〜40%となる状態の調湿された汚泥1bを生成させることができるようにした機能を有する調湿機能付きの乾燥機2aを備える構成としてある。
なお、本実施の形態では、絶乾状態に近い状態まで乾燥させた乾燥汚泥1aが生じないため、図1に示した構成における乾燥原料貯留槽3は省略した構成としてある。その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
本実施の形態のバイオマスとプラスチック含有固形燃料製造方法及び装置によれば、上記実施の形態と同様の効果を得ることができることに加えて、原料となる汚泥1を、保管工程を経ずにオンラインで直接固形燃料10の製造を行う場合に適したものとすることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、水分が多くて燃料化するには乾燥の工程が必要である一方、乾燥させた状態では粉状になる等して一定形状を保てないバイオマスであれば、食品残渣等、汚泥1以外のバイオマスを、固形燃料10の製造原料として用いるようにしてもよい。
成形機9で製造される固形燃料10は、放置することにより自然に養生させて乾燥と硬化を行わせるようにしてもよい。この場合は、養生装置18を省略した構成とすればよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
1 汚泥(バイオマス)、1a 乾燥汚泥(乾燥されたバイオマス)、1b 調湿された汚泥(調湿されたバイオマス)、2 乾燥機、2a 調湿機能付きの乾燥機、3 乾燥原料貯留槽、4 調湿機、5 水、6 混合装置、7 プラスチック、8 調湿された混合物、9 成形機、10 固形燃料(バイオマスとプラスチック含有固形燃料)

Claims (3)

  1. バイオマスを含水率が5%以下になるまで乾燥させる乾燥工程と、
    乾燥工程で乾燥されたバイオマスを、一旦保管する保管工程と、
    該保管工程で保管されていた含水率5%以下のバイオマスを、該バイオマスに水を加えて含水率が10〜40%となるように調湿する調湿工程と、
    調湿工程で調湿されたバイオマスを、プラスチックと混合して調湿された混合物にする混合工程と、
    混合工程で調湿された混合物を、圧縮成形した後、養生して、バイオマスとプラスチック含有固形燃料にする工程とを備えてなること
    を特徴とするバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法。
  2. 上記バイオマスとして汚泥を用いるようにする
    請求項1記載のバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法。
  3. バイオマスを含水率が5%以下となるよう乾燥させる乾燥機と、
    該乾燥機で含水率が5%以下となるように乾燥されたバイオマスを保管してから調湿機へ供給するための乾燥原料貯留槽と、
    該乾燥原料貯留槽に保管されていたバイオマスを調湿するための調湿機と、
    該調湿機で調湿されたバイオマスをプラスチックと混合して調湿された混合物にするための混合装置と、
    該混合装置で生成する調湿された混合物を、圧縮成形してバイオマスとプラスチック含有固形燃料にする成形機とを上流側より順に備えてなる構成を有すること
    を特徴とするバイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造装置。
JP2013117953A 2013-06-04 2013-06-04 バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置 Active JP6219605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013117953A JP6219605B2 (ja) 2013-06-04 2013-06-04 バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013117953A JP6219605B2 (ja) 2013-06-04 2013-06-04 バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014234475A JP2014234475A (ja) 2014-12-15
JP6219605B2 true JP6219605B2 (ja) 2017-10-25

Family

ID=52137413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013117953A Active JP6219605B2 (ja) 2013-06-04 2013-06-04 バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6219605B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6080306B2 (ja) * 2013-08-27 2017-02-15 株式会社小熊鉄工所 下水汚泥の固形燃料化装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61101597A (ja) * 1984-10-24 1986-05-20 Auru:Kk パルプスラツジ固形燃料の製造装置
JPH1180763A (ja) * 1997-09-09 1999-03-26 Ebara Corp 下水汚泥から固形燃料の製造方法
JPH11228979A (ja) * 1998-02-10 1999-08-24 Toshiba Mach Co Ltd 微粉体燃料の製造方法
US7960325B2 (en) * 2008-02-15 2011-06-14 Renewable Densified Fuels, Llc Densified fuel pellets
JP5495346B2 (ja) * 2012-11-05 2014-05-21 株式会社御池鐵工所 汚泥の固形燃料化プラント

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014234475A (ja) 2014-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2012046729A (ja) 繊維状バイオマスからの炭化物の製造方法
KR20130039951A (ko) 유기성 쓰레기와 가연성 폐기물을 이용한 고체 연료 및 그 제조방법
JP5959256B2 (ja) 家畜糞尿のバイオマス循環処理システム
JP6219605B2 (ja) バイオマスとプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置
KR20130030787A (ko) 하수 슬러지를 이용한 고형 연료의 제조 방법
JP4845423B2 (ja) 廃棄物の炭化物と繊維含有バイオマス・プラスチックの混合燃料の製造方法及び装置
JP5877007B2 (ja) 固形燃料の製造方法
JP4868872B2 (ja) 廃棄物の炭化物とプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置
JP4338747B2 (ja) 木質ペレット燃料の製造方法及び製造システム
AU2016222394A1 (en) Sintered lightweight aggregates
JP6635464B2 (ja) バンド式乾燥機の被乾燥物付着防止方法及びバンド式乾燥機
JP3205042B2 (ja) 固形燃料の製造方法及びそれにより製造された固形燃料
JP2919821B2 (ja) 廃棄物の固形燃料化方法
JP4389334B2 (ja) 廃棄物熱分解チャーからのrdf製造方法及び装置
JP2010270279A (ja) 燃料用ペレット
JP5084274B2 (ja) 廃棄物の炭化物とプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置
KR20230064086A (ko) 바이오매스와 플라스틱을 포함하는 고체연료 제조방법
JP5084273B2 (ja) 廃棄物の炭化物とプラスチック混合固形燃料の製造方法及び装置
JP2005160438A (ja) 食品残渣の処理方法及び処理装置
JP5084275B2 (ja) 廃棄物の炭化物とプラスチック含有固形燃料の製造方法及び装置
JPH01152212A (ja) 転炉用フォーミング鎮静剤
US147664A (en) Improvement in the manufacture of artificial fuel from coal-waste
JPH11228979A (ja) 微粉体燃料の製造方法
JP2016138742A (ja) 乾燥装置、及び、乾燥可燃物質の製造方法
JP2010130906A (ja) 稲わらからなるペレット及びその製造方法並びに家畜飼料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161101

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170418

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170712

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20170712

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6219605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250