JP6198461B2 - 電源装置、制御回路及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電源装置、制御回路及び制御方法に関するものである。
パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器は、信号処理を行う内部回路に駆動電圧を供給するスイッチング電源回路(DC−DCコンバータ)を内蔵している。スイッチング電源回路は、例えばACアダプタやバッテリから供給される直流電圧を、内部回路の動作に適した駆動電圧に変換する。例えばスイッチング電源回路は、主スイッチをオン・オフ制御して直流入力電圧を昇圧・降圧して直流出力電圧を生成するとともに、負荷に供給する上記直流出力電圧を一定の目標電圧に保つようにフィードバック制御を行っている。
ところで、近年、ノート型パーソナルコンピュータや携帯電話等の携帯型電子機器の普及に伴って、上記スイッチング電源回路に対する小型化の要求が高まっている。そこで、このような要求に応えるべく、1つのインダクタ(コイル)で複数の出力を得ることができる単一インダクタ多出力型(Single Inductor Multiple Output:SIMO)DC−DCコンバータが提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば、リーク電流の低減のためにMOSトランジスタのバックゲート用の電源を必要とする電源では、1つのコイルで降圧出力と反転出力を得ることができる単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータを利用することが検討されている。この種のDC−DCコンバータを利用できれば、複数の出力で単一のコイルが共用されるため、出力数の増加に伴う部品点数の増加及び回路面積の増大を抑えることができる。
図10は、1つのコイルで降圧出力と反転出力を得ることのできる単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータ100の出力部の一例を示している。
スイッチ回路SW11は、入力電圧Vinが供給される入力端子Piと接続される第1端子と、コイルL11の第1端子と接続される第2端子とを有している。これらスイッチ回路SW11とコイルL11とが接続されるノードN11には、ダイオードD11のカソードが接続されている。このダイオードD11のアノードは、入力電圧Vinを反転した出力電圧Vout2が生成される出力端子Po12に接続されている。また、上記ノードN11にはダイオードD12のカソードが接続され、そのダイオードD12のアノードがスイッチ回路SW12の第1端子に接続されている。このスイッチ回路SW12の第2端子はグランドGNDに接続されている。一方、コイルL11の第2端子にはスイッチ回路SW13の第1端子が接続され、そのスイッチ回路SW13の第2端子がグランドGNDに接続されている。また、コイルL11の第2端子にはダイオードD13のアノードが接続されている。このダイオードD13のカソードは、入力電圧Vinよりも低い出力電圧Vout1が生成される出力端子Po11に接続されている。そして、出力端子Po11から、コンデンサC11の両端電圧である出力電圧Vout1及び出力電流Iout1が負荷2Aに供給される。また、上記出力端子Po12から、コンデンサC12の両端電圧である出力電圧Vout2及び出力電流Iout2が負荷3Aに供給される。
このようなDC−DCコンバータ100は、昇降圧モードと反転モードとを切り替えるスイッチ回路SW12がオン状態のときに、スイッチ回路SW11,SW13がオン・オフ制御されることにより昇降圧コンバータとして動作する。一方、DC−DCコンバータ100は、スイッチ回路SW12がオフ状態のときに、スイッチ回路SW11,SW13がオン・オフ制御されることにより反転コンバータとして動作する。
特開2003−319647号公報
ところが、上記DC−DCコンバータ100では、コイルL11の第2端子(出力側端子)に接続されたスイッチ回路SW13のオン抵抗やダイオードD13によって損失が生じるため、電力変換効率が劣化する。
本発明の一観点によれば、第1端子と、入力電圧よりも低い第1出力電圧が出力される第1出力端子と接続される第2端子とを有するコイルと、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧が供給される入力端子との間に設けられた第1スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧よりも低電位の電源線との間に設けられた第2スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧を反転した第2出力電圧が出力される第2出力端子との間に設けられた第3スイッチ回路と、前記第1出力電圧に基づいて第1制御信号を生成し、前記第2出力電圧に基づいて第2制御信号を生成する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1制御信号と前記第2制御信号に基づいて、前記第1スイッチ回路と前記第2スイッチ回路と前記第3スイッチ回路とをオン・オフ制御する。
本発明の一観点によれば、電力変換効率を向上させることができるという効果を奏する。
第1実施形態のDC−DCコンバータを示す回路図。 第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す波形図。 (a)〜(c)は、第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 (a)、(b)は、第1実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す波形図。 第2実施形態のDC−DCコンバータを示すブロック回路図。 検出回路の内部構成例を示す回路図。 第2実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 第2実施形態のDC−DCコンバータの動作を示す説明図。 検出回路の動作を示す波形図。 従来のDC−DCコンバータの出力部を示すブロック回路図。
(第1実施形態)
以下、図1〜図4に従って第1実施形態を説明する。
図1に示すように、DC−DCコンバータ1は、1つのインダクタ(コイル)L1で多数の出力電圧Vo1,Vo2を生成する単一インダクタ多出力型DC−DCコンバータである。また、DC−DCコンバータ1は、入力端子Piに供給される入力電圧Vinに基づいて、その入力電圧Vinよりも低い出力電圧Vo1と、入力電圧Vinの反転電圧である出力電圧Vo2とを生成するDC−DCコンバータである。すなわち、出力電圧Vo1は降圧出力であり、出力電圧Vo2は反転出力である。出力電圧Vo1は、出力端子Po1に接続される負荷2に供給され、出力電圧Vo2は、出力端子Po2に接続される負荷3に供給される。なお、負荷2,3は、入力電圧Vinよりも低い電位の電源線(ここでは、グランドGND)に接続されている。ここで、負荷2,3の例としては、携帯型電子機器(パーソナルコンピュータ、携帯電話、ゲーム機器、デジタルカメラ等)及びその他の電子機器の内部回路や、ノート型のパーソナルコンピュータに内蔵されているリチウム電池等の充電池などが挙げられる。本例における入力電圧Vin、グランドGND電位及び出力電圧Vo1,Vo2の大小関係は、Vo2<GND<Vo1<Vinとなる。
DC−DCコンバータ1は、スイッチ回路群10と、コイルL1と、コンデンサC1と、コンデンサC2とを含む出力部と、その出力部を制御する制御部11とを有している。
スイッチ回路群10は、3つのスイッチ回路SW1,SW2,SW3を有している。例えばスイッチ回路SW1はPチャネルMOSトランジスタであり、スイッチ回路SW2,SW3はNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチ回路SW1の第1端子(例えば、ソース端子)は、入力電圧Vinの供給される入力端子Piに接続されている。スイッチ回路SW1の第2端子(例えば、ドレイン端子)はスイッチ回路SW2の第1端子(例えば、ドレイン端子)に接続され、そのスイッチ回路SW2の第2端子(例えば、ソース端子)はグランドGNDに接続されている。
スイッチ回路SW1とスイッチ回路SW2との間のノードN1は、スイッチ回路SW3の第1端子(例えば、ドレイン端子)に接続されている。スイッチ回路SW3の第2端子(例えば、ソース端子)は出力端子Po2に接続されている。この出力端子Po2はコンデンサC2の第1端子に接続され、そのコンデンサC2の第2端子はグランドGNDに接続されている。そして、出力端子Po2からコンデンサC2の両端電圧である出力電圧Vo2が負荷3に供給される。なお、コンデンサC2は、出力電圧Vo2を平滑化する平滑化回路に含まれる。
スイッチ回路SW1の第2端子及びスイッチ回路SW2,SW3の第1端子が接続される上記ノードN1はコイルL1の第1端子に接続されている。コイルL1の第2端子は出力端子Po1に接続されている。この出力端子Po1はコンデンサC1の第1端子に接続され、そのコンデンサC1の第2端子はグランドGNDに接続されている。そして、出力端子Po1からコンデンサC1の両端電圧である出力電圧Vo1が負荷2に供給される。なお、コンデンサC1は、出力電圧Vo1を平滑化する平滑化回路に含まれる。
スイッチ回路SW1の制御端子(例えば、ゲート端子)には、制御部11から制御信号SG1が供給される。スイッチ回路SW2の制御端子(例えば、ゲート端子)には、制御部11から制御信号SG2が供給される。スイッチ回路SW3の制御端子(例えば、ゲート端子)には、制御部11から制御信号SG3が供給される。スイッチ回路SW1,SW2,SW3は、制御信号SG1,SG2,SG3にそれぞれ応答してオン・オフする。そして、スイッチ回路SW1又はスイッチ回路SW2とコイルL1を介して出力端子Po1から出力電圧Vo1及び出力電流Io1が出力され、スイッチ回路SW3を介して出力端子Po2から出力電圧Vo2及び出力電流Io2が出力される。これら出力端子Po1,Po2は、制御部11に接続されている。
制御部11は、第1制御部20と、第2制御部30と、発振器40と、ロジック回路50と、駆動回路60とを有している。
第1制御部20には、出力端子Po1が接続されており、その出力端子Po1に生成される出力電圧Vo1が供給される。第1制御部20は、出力電圧Vo1に基づいて、PWM信号S2を生成する。第1制御部20は、出力電圧Vo1を目標値に近づけるように、スイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御するPWM信号S2を生成する。例えば、第1制御部20は、出力電圧Vo1に基づいて、負荷2に所望の電力が供給されるように、スイッチ回路SW1のオン時間を調整する。具体的には、第1制御部20は、周波数(周期)が一定で、負荷2へ供給する電力に応じてパルス幅が変動するPWM信号S2を生成する。
第1制御部20は、帰還電圧生成回路21と、誤差増幅回路22と、PWM比較回路23とを有している。
帰還電圧生成回路21は、出力電圧Vo1に応じた帰還電圧VFB1を生成する。この帰還電圧生成回路21は、抵抗R1,R2を有している。具体的には、出力端子Po1が抵抗R1の第1端子に接続され、その抵抗R1の第2端子が抵抗R2の第1端子に接続されている。また、抵抗R2の第2端子がグランドGNDに接続されている。そして、これら抵抗R1,R2間のノードN2が誤差増幅回路22の反転入力端子に接続されている。ここで、抵抗R1,R2は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo1を分圧した帰還電圧VFB1をノードN2に生成する。この帰還電圧VFB1の値は、抵抗R1,R2の抵抗値の比と、出力電圧Vo1とグランドGNDとの電位差に対応する。このため、抵抗R1,R2は、出力電圧Vo1に比例した帰還電圧VFB1を生成することになる。そして、この帰還電圧VFB1が誤差増幅回路22の反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路22の非反転入力端子には、基準電源E1にて生成される基準電圧Vrが供給される。この誤差増幅回路22は、帰還電圧VFB1と基準電圧Vrとを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S1をPWM比較回路23に出力する。
PWM比較回路23の非反転入力端子には、誤差増幅回路22から誤差信号S1が供給される。PWM比較回路23の反転入力端子には、発振器40から所定の周期T(第1周期)を有する周期信号CKが供給される。この周期信号CKは、例えば鋸歯状波信号(基準値から所定の立ち上がり特性で上昇し、リセットにより基準値に急速低下する鋸歯状波形の信号)である。
PWM比較回路23は、誤差信号S1と周期信号CKとを比較する。そして、PWM比較回路23は、誤差信号S1よりも周期信号CKのレベルが高くなるときにはLレベル(例えば、グランドGNDレベル)のPWM信号S2を生成し、誤差信号S1よりも周期信号CKのレベルが低くなるときにはHレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)のPWM信号S2を生成する。このPWM信号S2は、上記周期Tと同一の周期を有する。そして、PWM信号S2は、ロジック回路50に供給される。
第2制御部30には、出力端子Po2が接続されており、その出力端子Po2に生成される出力電圧Vo2が供給される。第2制御部30は、出力電圧Vo2に基づいて、PWM信号S4を生成する。第2制御部30は、出力電圧Vo2を目標値に近づけるように、スイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御するPWM信号S4を生成する。例えば、第2制御部30は、出力電圧Vo2に基づいて、負荷3に所望の電力が供給されるように、スイッチ回路SW3のオン時間を調整する。具体的には、第2制御部30は、周波数(周期)が一定で、負荷3へ供給する電力に応じてパルス幅が変動するPWM信号S4を生成する。
第2制御部30は、帰還電圧生成回路31と、誤差増幅回路32と、PWM比較回路33とを有している。
帰還電圧生成回路31は、出力電圧Vo2に応じた帰還電圧VFB2を生成する。この帰還電圧生成回路31は、抵抗R3,R4を有している。具体的には、出力端子Po2が抵抗R3の第1端子に接続され、その抵抗R3の第2端子が抵抗R4の第1端子に接続されている。また、抵抗R4の第2端子が基準電源E1のプラス側端子に接続されている。そして、これら抵抗R3,R4間のノードN3が誤差増幅回路32の反転入力端子に接続されている。ここで、抵抗R3,R4は、それぞれの抵抗値に応じて、出力電圧Vo2を分圧した帰還電圧VFB2をノードN3に生成する。この帰還電圧VFB2の値は、抵抗R3,R4の抵抗値の比と、出力電圧Vo2と基準電源E1にて生成される基準電圧Vrとの電位差に対応する。そして、この帰還電圧VFB2が誤差増幅回路22の非反転入力端子に供給される。
誤差増幅回路32の非反転入力端子には、グランドGNDが接続されている。この誤差増幅回路32は、帰還電圧VFB2とグランド電位とを比較し、両電圧の差電圧を増幅した誤差信号S3をPWM比較回路33に出力する。
PWM比較回路33の非反転入力端子には、誤差増幅回路32から誤差信号S3が供給される。PWM比較回路33の反転入力端子には、発振器40から周期信号CKが供給される。
PWM比較回路33は、誤差信号S3と周期信号CKとを比較する。そして、PWM比較回路33は、誤差信号S3よりも周期信号CKのレベルが高くなるときにはLレベルのPWM信号S4を生成し、誤差信号S3よりも周期信号CKのレベルが低くなるときにはHレベルのPWM信号S4を生成する。このPWM信号S4は、PWM信号S2と同一の周期(周波数)を有する。すなわち、PWM信号S4は、上記周期Tと同一の周期を有する。さらに、PWM信号S4は、PWM信号S2に同期した信号である。そして、PWM信号S4は、ロジック回路50に供給される。
ロジック回路50は、インバータ回路51,52と、ノア回路53,54とを有している。また、駆動回路60は、オア回路61と、インバータ回路62,63と、アンド回路64,65と、ドライバ回路66〜68とを有している。なお、オア回路61と、インバータ回路62,63と、アンド回路64,65とは、貫通防止回路(Anti-shoot through:AST)として機能する。
PWM信号S2は、インバータ回路51とノア回路53,54とに供給される。インバータ回路51は、PWM信号S2を論理反転した出力信号S5を駆動回路60内のオア回路61に出力する。ノア回路53は、PWM信号S2とPWM信号S4とを否定論理和演算した結果を持つ出力信号S6を駆動回路60内のアンド回路64に出力する。
インバータ回路52は、PWM信号S4を論理反転した出力信号をノア回路54に出力する。ノア回路54は、PWM信号S2とインバータ回路52の出力信号とを否定論理和演算した結果を持つ出力信号S7を駆動回路60内のアンド回路65に出力する。
このようなロジック回路50では、HレベルのPWM信号S2に応答して、PWM信号S4の信号レベルに関わらず、Lレベルの出力信号S5〜S7が生成される。また、ロジック回路50では、LレベルのPWM信号S2が入力されると、そのPWM信号S2に応答してHレベルの出力信号S5が生成されるとともに、PWM信号S4の反転レベルとなる出力信号S6が生成され、PWM信号S4と同等の信号レベルとなる出力信号S7が生成される。例えば、LレベルのPWM信号S2が入力されるロジック回路50では、HレベルのPWM信号S4に応答してLレベルの出力信号S6及びHレベルの出力信号S7が生成され、LレベルのPWM信号S4に応答してHレベルの出力信号S6及びLレベルの出力信号S7が生成される。
上記駆動回路60内のドライバ回路66,67,68はそれぞれ制御信号SG1,SG2,SG3を出力する。オア回路61には、上記インバータ回路51の出力信号S5と、制御信号SG2と、制御信号SG3とが供給される。オア回路61は、出力信号S5と制御信号SG2と制御信号SG3とを論理和演算した結果を持つ出力信号S8をドライバ回路66に出力する。
ドライバ回路66の出力端子は、スイッチ回路SW1の制御端子に接続されている。例えば、ドライバ回路66は、Hレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の出力信号S8に応答してHレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の制御信号SG1をスイッチ回路SW1に出力する。また、ドライバ回路66は、Lレベル(例えば、グランドGNDレベル)の出力信号S8に応答してLレベル(例えば、グランドGNDレベル)の制御信号SG1をスイッチ回路SW1に出力する。なお、スイッチ回路SW1は、Lレベルの制御信号SG1に応答してオンし、Hレベルの制御信号SG1に応答してオフする。
アンド回路64には、上記ノア回路53の出力信号S6と制御信号SG1とが供給されるとともに、制御信号SG3がインバータ回路62を介して供給される。アンド回路64は、出力信号S6と制御信号SG1とインバータ回路62の出力信号(制御信号SG1の反転信号)とを論理積演算した結果を持つ出力信号S9をドライバ回路67に出力する。
ドライバ回路67の出力端子は、スイッチ回路SW2の制御端子に接続されている。例えば、ドライバ回路67は、Hレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の出力信号S9に応答してHレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の制御信号SG2をスイッチ回路SW2に出力する。また、ドライバ回路67は、Lレベル(例えば、グランドGNDレベル)の出力信号S9に応答してLレベル(例えば、グランドGNDレベル)の制御信号SG2をスイッチ回路SW2に出力する。なお、スイッチ回路SW2は、Hレベルの制御信号SG2に応答してオンし、Lレベルの制御信号SG2に応答してオフする。
アンド回路65には、上記ノア回路54の出力信号S7と制御信号SG1とが供給されるとともに、制御信号SG2がインバータ回路63を介して供給される。アンド回路65は、出力信号S7と制御信号SG1とインバータ回路63の出力信号(制御信号SG2の反転信号)とを論理積演算した結果を持つ出力信号S10をドライバ回路68に出力する。
ドライバ回路68の出力端子は、スイッチ回路SW3の制御端子に接続されている。例えば、ドライバ回路68は、Hレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の出力信号S10に応答してHレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の制御信号SG3をスイッチ回路SW3に出力する。また、ドライバ回路68は、Lレベル(例えば、グランドGNDレベル)の出力信号S10に応答してLレベル(例えば、グランドGNDレベル)の制御信号SG3をスイッチ回路SW3に出力する。なお、スイッチ回路SW3は、Hレベルの制御信号SG3に応答してオンし、Lレベルの制御信号SG3に応答してオフする。
このような駆動回路60では、Lレベルの出力信号S5に応答してスイッチ回路SW1をオンするLレベルの制御信号SG1が生成され、Hレベルの出力信号S5に応答してスイッチ回路SW1をオフするHレベルの制御信号SG1が生成される。また、駆動回路60では、Hレベルの出力信号S6に応答してスイッチ回路SW2をオンするHレベルの制御信号SG2が生成され、Lレベルの出力信号S6に応答してスイッチ回路SW2をオフするLレベルの制御信号SG2が生成される。また、駆動回路60では、Hレベルの出力信号S7に応答してスイッチ回路SW3をオンするHレベルの制御信号SG3が生成され、Lレベルの出力信号S7に応答してスイッチ回路SW3をオフするLレベルの制御信号SG3が生成される。但し、駆動回路60は、制御信号SG2,SG3のいずれか一方がHレベルである場合、つまりスイッチ回路SW2,SW3のいずれか一方がオン状態である場合には、出力信号S5がLレベルであっても、スイッチ回路SW1をオフするHレベルの制御信号SG1を生成する。また、駆動回路60は、制御信号SG1がLレベル又は制御信号SG3がHレベルである場合、つまりスイッチ回路SW1,SW3のいずれか一方がオン状態である場合には、出力信号S6がHレベルであっても、スイッチ回路SW2をオフするLレベルの制御信号SG2を生成する。また、駆動回路60は、制御信号SG1がLレベル又は制御信号SG2がHレベルである場合、つまりスイッチ回路SW1,SW2のいずれか一方がオン状態である場合には、出力信号S7がHレベルであっても、スイッチ回路SW3をオフするLレベルの制御信号SG3を生成する。このように、駆動回路60は、スイッチ回路SW1〜SW3のうち2つ以上のスイッチ回路が同時にオンしないように、制御信号SG1〜SG3を生成する。
なお、本実施形態において、DC−DCコンバータ1が電源装置及び電源の一例、制御部11が制御部及び制御回路の一例、スイッチ回路SW1が第1スイッチ回路の一例、スイッチ回路SW2が第2スイッチ回路の一例、スイッチ回路SW3が第3スイッチ回路の一例である。出力端子Po1が第1出力端子の一例、出力端子Po2が第2出力端子の一例、グランドGNDが電源線の一例、PWM信号S2が第1制御信号の一例、PWM信号S4が第2制御信号の一例、出力電圧Vo1が第1出力電圧の一例、出力電圧Vo2が第2出力電圧の一例である。
次に、図2〜図4を参照して上記DC−DCコンバータ1の動作を説明する。なお、図2及び図4において、縦軸及び横軸は、説明を簡潔にするため、適宜拡大、縮小して示している。
図2に示した時刻t1において、周期信号CKが一定の周期Tで基準値にリセットされると、その周期信号CKのレベルが誤差信号S1,S3よりも低くなる。すると、PWM比較回路23からHレベルのPWM信号S2が出力され、PWM比較回路33からHレベルのPWM信号S4が出力される。HレベルのPWM信号S2に応答して、Lレベルの出力信号S5〜S7が生成され、Lレベルの制御信号SG1〜SG3が生成される。これらLレベルの制御信号SG1〜SG3に応答して、スイッチ回路SW1がオンされ、スイッチ回路SW2,SW3がオフされる。
すると、図3(a)に示すように、コイルL1の第1端子がスイッチ回路SW1を通じて入力端子Piに接続され、コイルL1の第2端子が出力端子Po1に接続される。すなわち、コイルL1を介して入力端子Piと出力端子Po1とが接続される。このため、入力端子PiからコイルL1を通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図2の時刻t1から時刻t2までの第1の期間P1では、入力電圧Vinと出力電圧Vo1との電位差に応じたコイル電流ILがコイルL1に流れ、コイルL1にエネルギーが蓄積される。この第1の期間P1では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで増加する。具体的には、第1の期間P1におけるコイル電流ILの増加傾きm1は、入力電圧Vin及び出力電圧Vo1の電圧値をそれぞれVin,Vo1とし、コイルL1のインダクタンス値をL1とすると、
となる。すなわち、第1の期間P1におけるコイル電流ILは、入力電圧Vinと出力電圧Vo1との電位差に比例して増加する。
次に、時刻t1から所定の立ち上がり特性で徐々に上昇する周期信号CKのレベルが誤差信号S1よりも高くなると(時刻t2参照)、PWM比較回路23から出力されるPWM信号S2がHレベルからLレベルに遷移する。このLレベルのPWM信号S2及び上記HレベルのPWM信号S4に応答して、Hレベルの出力信号S5、Lレベルの出力信号S6及びHレベルの出力信号S7が生成される。これら出力信号S5〜S7に応答して、Hレベルの制御信号SG1、Lレベルの制御信号SG2及びHレベルの制御信号SG3が生成される。そして、Hレベルの制御信号SG1及びLレベルの制御信号SG2にそれぞれ応答してスイッチ回路SW1,SW2がオフされ、Hレベルの制御信号SG3に応答してスイッチ回路SW3がオンされる。
すると、図3(b)に示すように、コイルL1の第1端子がスイッチ回路SW3を通じて出力端子Po2に接続され、コイルL1の第2端子が出力端子Po1に接続される。すなわち、コイルL1を介して出力端子Po2と出力端子Po1とが接続される。このため、出力端子Po2からコイルL1を通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図2の時刻t2から時刻t3までの第2の期間P2では、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2との電位差に応じたコイル電流ILが2つの出力端子Po1,Po2に供給される。このとき、コンデンサC2からコンデンサC1に向かってコイル電流ILが流れるため、出力電圧Vo2がマイナス電源になる。また、この第2の期間P2では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第2の期間P2におけるコイル電流ILの減少傾きm2は、出力電圧Vo2の電圧値をVo2とすると、
となる。すなわち、第2の期間P2におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo1と出力電圧Vo2との電位差に比例して減少する。
続いて、上記周期信号CKのレベルが誤差信号S3よりも高くなると(時刻t3参照)、PWM比較回路33から出力されるPWM信号S4がHレベルからLレベルに遷移する。このLレベルのPWM信号S4及び上記LレベルのPWM信号S2に応答して、Hレベルの出力信号S5、Hレベルの出力信号S6及びLレベルの出力信号S7が生成される。これら出力信号S5〜S7に応答して、Hレベルの制御信号SG1、Hレベルの制御信号SG2及びLレベルの制御信号SG3が生成される。そして、Hレベルの制御信号SG1及びLレベルの制御信号SG3にそれぞれ応答してスイッチ回路SW1,SW3がオフされ、Hレベルの制御信号SG2に応答してスイッチ回路SW2がオンされる。
すると、図3(c)に示すように、コイルL1の第1端子がスイッチ回路SW2を通じてグランドGNDに接続され、コイルL1の第2端子が出力端子Po1に接続される。すなわち、コイルL1を介してグランドGNDと出力端子Po1とが接続される。このため、グランドGNDからコイルL1を通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される。この接続状態の間、具体的には図2の時刻t3から時刻t4までの第3の期間P3では、上記第1の期間P1でコイルL1に蓄えられたエネルギーが出力端子Po1に向けて放出され、コイルL1に誘導電流が流れる。この第3の期間P3では、コイル電流ILが時間の経過とともに所定の傾きで減少する。具体的には、第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少傾きm3は、
となる。すなわち、第3の期間P3におけるコイル電流ILは、出力電圧Vo1に比例して減少する。
その後、周期信号CKが一定の周期Tで基準値に再度リセットされると(時刻t4参照)、スイッチ回路SW1がオンされるとともに、スイッチ回路SW2,SW3がオフされる。これにより、次の周期Tが開始され、その周期Tにおいて、第1の期間P1、第2の期間P2及び第3の期間P3がこの順番で実行される。
ここで、各周期T(第1の期間P1〜第3の期間P3)におけるコイル電流ILの平均値が負荷2に供給される出力電流Io1となる。また、スイッチ回路SW3がオンしている期間(第2の期間P2)におけるコイル電流ILの電流量の総量を周期Tで平均した平均値が負荷3に供給される出力電流Io2となる。
次に、第1制御部20及び第2制御部30によるフィードバック制御について詳述する。まず、第1制御部20によるフィードバック制御について説明する。
上述した各周期Tにおける一連の動作において、出力電圧Vo1が目標電圧よりも高くなると、つまり帰還電圧VFB1が基準電圧Vrよりも高くなると、誤差増幅回路22から出力される誤差信号S1が低下する。すると、PWM信号S2のHレベルのパルス幅が短くなり、制御信号SG1のLレベルのパルス幅が短くなる。このため、スイッチ回路SW1のオン時間、つまりコイルL1にエネルギーを蓄積する第1の期間P1の時間幅が短くなる。これにより、第1の期間P1においてコイルL1に流れるコイル電流ILの電流量が減少し、コイルL1に蓄積されるエネルギーが減少する。これに伴って、第2の期間P2及び第3の期間P3においてコイルL1から出力端子Po1に向けて放出されるエネルギーが減少する。したがって、コンデンサC1に供給されるコイル電流ILの電流量が減少するため、出力電圧Vo1が低くなる。
反対に、出力電圧Vo1が目標電圧よりも低くなると、つまり帰還電圧VFB1が基準電圧Vrよりも低くなると、誤差増幅回路22から出力される誤差信号S1が上昇する。すると、PWM信号S2のHレベルのパルス幅が長くなり、コイルL1にエネルギーを蓄積する第1の期間P1の時間幅が長くなる。これにより、第1の期間P1においてコイルL1に流れるコイル電流ILの電流量が増加し、コイルL1に蓄積されるエネルギーが増加する。これに伴って、第2の期間P2及び第3の期間P3においてコイルL1から出力端子Po1に向けて放出されるエネルギーが増加する。したがって、コンデンサC1に供給されるコイル電流ILの電流量が増加するため、出力電圧Vo1が高くなる。このような動作により、出力電圧Vo1が基準電圧Vr及び抵抗R1,R2に基づく目標電圧(一定値)に維持される。
このように、第1制御部20では、出力電圧Vo1に基づいて、出力電圧Vo1が基準電圧Vr及び抵抗R1,R2に基づく目標電圧に近づくように、スイッチ回路SW1のオン時間が制御される。換言すると、第1制御部20では、出力電圧Vo1に基づいて、第2の期間P2及び第3の期間P3で負荷2に供給する所望の電流、つまり出力電流Io1が流れるように、各周期Tにおけるコイル電流ILの電流量の総量が制御される。
次に、第2制御部30によるフィードバック制御について説明する。
上記各周期Tにおける一連の動作において、出力電圧Vo2が目標電圧よりも低くなると、つまり帰還電圧VFB2がグランドGND電位よりも低くなると、誤差増幅回路32から出力される誤差信号S3が低下する。すると、PWM信号S4のHレベルのパルス幅が短くなり、制御信号SG3のHレベルのパルス幅が短くなるため、スイッチ回路SW3がオンする時間(第2の期間P2の時間幅)が短くなる。すなわち、出力端子Po2(コンデンサC2)がコイルL1を通じて出力端子Po1(コンデンサC1)に接続され、出力端子Po2(コンデンサC2)からコイル電流ILが出力端子Po1に供給される時間が短くなる。換言すると、コンデンサC2から電荷が放電される時間が短くなる。これにより、入力電圧Vinの反転電圧である出力電圧Vo2(グランドGNDよりも低い電圧)が高くなる。
反対に、出力電圧Vo2が目標電圧よりも高くなると、つまり帰還電圧VFB2がグランドGND電位よりも高くなると、誤差増幅回路32から出力される誤差信号S3が上昇する。すると、PWM信号S4のHレベルのパルス幅が長くなり、制御信号SG3のHレベルのパルス幅が長くなるため、スイッチ回路SW3がオンする時間が長くなる。すなわち、コイルL1を介して出力端子Po2,Po1(コンデンサC2,C1)が接続され、コンデンサC2からコイル電流ILがコンデンサC1に供給される時間が長くなる。換言すると、コンデンサC2から電荷が放電される時間が長くなる。これにより、入力電圧Vinの反転電圧である出力電圧Vo2が低くなる。このような動作により、出力電圧Vo2がグランドGND電位及び抵抗R3,R4に基づく目標電圧(一定値)に維持される。
このように、第2制御部30では、出力電圧Vo2に基づいて、出力電圧Vo2がグランドGND電位及び抵抗R3,R4に基づく目標電圧に近づくように、スイッチ回路SW3のオン時間が制御される。換言すると、第2制御部30では、出力電圧Vo2に基づいて、第2の期間P2で負荷3に供給する所望の電流、つまり出力電流Io2が流れるように、コンデンサC2にコイル電流ILを供給するために必要な時間幅が制御される。
以上のように、DC−DCコンバータ1では、第1の期間P1、第2の期間P2及び第3の期間P3が、同一の周波数を有するPWM信号S2,S4によって制御される。具体的には、PWM信号S2によって、第1の期間P1の時間幅と、第2の期間P2及び第3の期間P3の合計の時間幅とが制御(決定)される。詳述すると、PWM信号S2によって、コイルL1にエネルギーを蓄積する時間(第1の期間P1の時間幅)が決定される。そして、周期Tから上記決定された第1の期間P1の時間幅を除いた残りの時間は、コイルL1に蓄積されたエネルギーを出力端子Po1に向けて放出する時間(第2の期間P2及び第3の期間P3)に利用される。さらに、上記残りの時間、つまりコンデンサC1にコイル電流ILを供給する時間の一部が、コンデンサC2にコイル電流ILを供給する時間(つまり、コンデンサC2から電荷を引き抜く時間)としても利用される。そして、このコンデンサC2から電荷を引き抜く時間幅がPWM信号S4によって制御(決定)される。これにより、PWM信号S2によってコイル電流ILをコンデンサC1に供給する第2の期間P2及び第3の期間P3の時間幅が決定され、PWM信号S4によってコンデンサC2から電荷を引き抜く第2の期間P2の時間幅が決定される。
このため、図4(a)に示すように負荷2,3の重さが大きく異なる場合、例えば出力電流Io1が出力電流Io2よりも大きい場合には、上記残り時間における第2の期間P2の時間幅が短くなるように調整され、出力電圧Vo1,Vo2が安定して生成される。また、図4(b)に示すように負荷2,3の重さが略等しい場合、つまり出力電流Io1,Io2が略等しい場合には、上記残り時間における第2の期間P2の時間幅が長くなるように調整され、出力電圧Vo1,Vo2が安定して生成される。このように、負荷2,3の軽重に応じて上記残り時間における第2の期間P2の時間幅が自動的に調整され、出力電圧Vo1,Vo2が安定して生成される。
また、周期信号CKの周期Tと同一の周期(同一の周波数)を持つPWM信号S2,S4によりスイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御するようにした。このため、スイッチ回路SW1〜SW3がPWM信号S2,S4(周期信号CK)と同一の周波数でオン・オフされる。これにより、PWM信号S2,S4の周波数とスイッチ回路SW1〜SW3のスイッチング周波数fswとが異なることに起因してコイル電流ILに周波数成分が現われるという問題の発生を未然に防止することができる。したがって、上記周波数成分に起因してコイル電流ILのピーク電流が増大してしまうことを抑制することができる。このため、コイル電流ILに周波数成分が現われる場合に比べて、損失を低減することができ、変換効率を向上することができる。
また、スイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御する制御信号SG1〜SG3が全て同一周期(同一周波数)の信号であるため、スイッチ回路SW1〜SW3が全て同一のスイッチング周波数fswでオン・オフされる。これにより、制御信号SG1〜SG3の周波数が異なることに起因してコイル電流ILに周波数成分が現われるという問題の発生を未然に防止することができる。したがって、上記周波数成分に起因してコイル電流ILのピーク電流が増大してしまうことを抑制することができる。このため、コイル電流ILに周波数成分が現われる場合に比べて、損失を低減することができ、変換効率を向上することができる。
さらに、上述したようにスイッチ回路SW1〜SW3が全て同一のスイッチング周波数fswでオン・オフされるため、各周期Tにおいてコイル電流ILが連続的に変化する電流連続モード(CCM)で当該DC−DCコンバータ1を動作させる場合であっても、出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。すなわち、制御信号SG1〜SG3の周波数が異なることに起因して出力電圧Vo1,Vo2に低周波成分が現われるという問題の発生を未然に防止することができるため、CCM領域でDC−DCコンバータ1を動作させる場合であっても出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。
また、別の見方をすれば、出力電圧Vo1,Vo2が定常状態では、第1制御部20及び第2制御部30によるフィードバック制御によって、各周期Tの開始時刻(時刻t1参照)におけるコイル電流ILの電流値と、各周期Tの終了時刻(時刻t4参照)におけるコイル電流ILの電流値とが一致するように制御される。詳述すると、第1の期間P1におけるコイル電流ILの増加分と、第2の期間P2及び第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少分とが等しくなるように制御される。これらコイル電流ILの増加分と減少分との関係は、第1〜第3の期間P1,P2,P3の時間をそれぞれP1,P2,P3とすると、上記式1〜式3より、
となる。また、周期Tと第1〜第3の期間P1,P2,P3の時間との関係は、
となる。そして、制御部11によるフィードバック制御によって、これら式4及び式5の関係が満たされるように、第1〜第3の期間P1〜P3の時間幅が制御される。すなわち、第1制御部20によるフィードバック制御によって、式4及び式5の関係が満たされるように、第1の期間P1の時間幅が制御される。また、第2制御部30によるフィードバック制御によって、式4及び式5の関係が満たされるように、第2の期間P2及び第3の期間P3の時間幅が制御される。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)コイルL1の第1端子と入力端子Piとの間にスイッチ回路SW1を設け、コイルL1の第1端子とグランドGNDとの間にスイッチ回路SW2を設け、コイルL1の第1端子と出力端子Po2との間にスイッチ回路SW3を設けるようにした。そして、出力電圧Vo1に基づいて生成したPWM信号S2と出力電圧Vo2に基づいて生成したPWM信号S4に基づいて、スイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御するようにした。これにより、コイルL1の第2端子(出力側端子)に、従来技術のようなダイオードD13やスイッチ回路SW13(図10参照)を設けることを省略することができるため、それらダイオードD13やスイッチ回路SW13のオン抵抗によって発生する損失を無くすことができる。このため、従来技術に比べて電力変換効率を向上させることができる。
(2)コイルL1を介して入力端子Piと出力端子Po1とを接続する第1の期間P1と、コイルL1を介して出力端子Po1,Po2を接続する第2の期間P2と、コイルL1を介して出力端子Po1とグランドGNDとを接続する第3の期間P3とを、PWM信号S2,S4に基づいて、周期信号CKの1周期内で連続制御するようにした。これにより、コイルL1の第2端子(出力側端子)に、従来技術のようなダイオードD13やスイッチ回路SW13(図10参照)を設けることなく、降圧出力である出力電圧Vo1と反転出力である出力電圧Vo2とを好適に生成することができる。したがって、上記ダイオードD13やスイッチ回路SW13のオン抵抗によって発生する損失を無くすことができる。このため、従来技術に比べて電力変換効率をより向上させることができる。
(3)コイルL1等の接続状態を、第1の期間P1→第2の期間P2→第3の期間P3の順番で変更するようにした。これにより、例えばコイルL1等の接続状態を第1の期間P1→第3の期間P3→第2の期間P2の順番で変更する場合に比べて、コイル電流ILのリップルを小さくすることができる。この結果、コイルL1等の接続状態を第1の期間P1→第3の期間P3→第2の期間P2の順番で変更する場合に比べて、損失を低減することができ、電力変換効率を向上させることができる。
詳述すると、コイルL1を介して出力端子Po1,Po2が接続される第2の期間P2におけるコイル電流ILの電流量の総量を周期Tで平均した平均値が出力電流Io2となる。また、コイルL1に蓄積されたエネルギーが放出され始めてから徐々にコイル電流ILが減少する。このため、エネルギー放出期間において第2の期間P2を第3の期間P3よりも先に実行すると、第2の期間P2を第3の期間P3の後に実行する場合に比べて、第2の期間P2の時間幅を短くすることができる。ここで、第2の期間P2におけるコイル電流ILの減少傾きm2は−(Vo1−Vo2)/Lであり(上記式2参照)、第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少傾きm3は−Vo1/Lである(上記式3参照)。このため、第2の期間P2におけるコイル電流ILの減少度合は、第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少度合よりも大きい。したがって、エネルギー放出期間において第2の期間P2を第3の期間P3よりも先に実行すると、第2の期間P2を第3の期間P3の後に実行する場合に比べて、上記エネルギー放出期間におけるコイル電流ILの減少量を小さくすることができる。ここで、上述したように各周期Tの開始時と終了時のコイル電流ILが一致すると考えると、第2の期間P2及び第3の期間P3におけるコイル電流ILの減少量(振幅)がコイル電流ILのリップルΔILに相当する。したがって、エネルギー放出期間において第2の期間P2を第3の期間P3よりも先に実行することにより、第2の期間P2を第3の期間P3の後に実行する場合に比べて、コイル電流ILのリップルΔILを小さくすることができる。この結果、電力変換効率を向上させることができる。
(4)周期信号CKの周期Tと同一の周期(同一の周波数)を持つPWM信号S2,S4(制御信号SG1〜SG3)によりスイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御するようにした。このため、スイッチ回路SW1〜SW3がPWM信号S2,S4(周期信号CK)と同一の周波数でオン・オフされる。これにより、PWM信号S2,S4の周波数とスイッチ回路SW1〜SW3のスイッチング周波数fswとが異なることに起因してコイル電流ILに周波数成分が現われるという問題の発生を未然に防止することができる。したがって、上記周波数成分に起因してコイル電流ILのピーク電流が増大してしまうことを抑制することができる。このため、従来技術に比べて、損失を低減することができ、変換効率を向上することができる。
(5)スイッチ回路SW1〜SW3が全て同一のスイッチング周波数fswでオン・オフされるため、各周期Tにおいてコイル電流ILが連続的に変化する電流連続モードで当該DC−DCコンバータ1を動作させる場合であっても、出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。すなわち、制御信号SG1〜SG3の周波数が異なることに起因して出力電圧Vo1,Vo2に低周波成分が現われるという問題の発生を未然に防止することができるため、CCM領域でDC−DCコンバータ1を動作させる場合であっても出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。この実施形態のDC−DCコンバータ1Aは、検出回路70及びスイッチ回路SW4等を追加した点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。先の図1〜図4に示した部材と同一の部材にはそれぞれ同一の符号を付して示し、それら各要素についての詳細な説明は省略する。
図5に示すように、スイッチ回路群10Aは、4つのスイッチ回路SW1,SW2,SW3,SW4を有している。例えばスイッチ回路SW1はPチャネルMOSトランジスタであり、スイッチ回路SW2〜SW4はNチャネルMOSトランジスタである。
スイッチ回路SW1の第1端子(例えば、ソース端子)は入力端子Piに接続されている。スイッチ回路SW1の第2端子(例えば、ドレイン端子)はスイッチ回路SW4の第1端子(例えば、ドレイン端子)に接続されている。また、スイッチ回路SW1のバックゲートは、同スイッチ回路SW1の第1端子(ソース端子)に接続されている。このような接続によって、スイッチ回路SW1のドレイン端子からソース端子(コイルL1から入力端子Pi)に向かう方向が順方向になるボディダイオードD1が形成される。すなわち、ボディダイオードD1は、そのアノードがコイルL1の第1端子に接続され、カソードが入力端子Piに接続される。
スイッチ回路SW4の第2端子(例えば、ソース端子)は、スイッチ回路SW2の第1端子(例えば、ドレイン端子)に接続されている。また、スイッチ回路SW4のバックゲートは、同スイッチ回路SW4の第1端子(ドレイン端子)に接続されている。このような接続によって、スイッチ回路SW4のドレイン端子からソース端子(コイルL1からスイッチ回路SW2)に向かう方向が順方向になるボディダイオードD4が形成される。すなわち、ボディダイオードD4は、そのアノードがコイルL1の第1端子に接続され、カソードがスイッチ回路SW2の第1端子に接続される。
スイッチ回路SW2の第2端子(例えば、ソース端子)はグランドGNDに接続されている。また、スイッチ回路SW2のバックゲートは、同スイッチ回路SW2の第2端子(ソース端子)に接続されている。このような接続によって、スイッチ回路SW2のソース端子からドレイン端子(グランドGNDからスイッチ回路SW4)に向かう方向が順方向になるボディダイオードD2が形成される。すなわち、ボディダイオードD2は、そのアノードがグランドGNDに接続され、カソードがスイッチ回路SW4の第2端子に接続される。
スイッチ回路SW1とスイッチ回路SW4との間のノードN1は、スイッチ回路SW3の第1端子(例えば、ドレイン端子)に接続されている。スイッチ回路SW3の第2端子(例えば、ソース端子)は出力端子Po2に接続されている。また、スイッチ回路SW3のバックゲートは、同スイッチ回路SW3の第2端子に接続されている。このような接続によって、スイッチ回路SW4のソース端子からドレイン端子(出力端子Po2からコイルL1)に向かう方向が順方向になるボディダイオードD3が形成される。すなわち、ボディダイオードD3は、そのアノードが出力端子Po2に接続され、カソードがコイルL1の第1端子に接続される。
ところで、図8に示すようにスイッチ回路SW4が設けられていない場合には、反転出力である出力電圧Vo2の絶対値がスイッチ回路SW2のボディダイオードD2の順方向電圧Vfよりも高くなると、第2の期間P2のときに以下の問題が生じる。すなわち、スイッチ回路SW1,SW2がオフされスイッチ回路SW3がオンされる第2の期間P2において、|Vo2|>Vfであると、グランドGNDからボディダイオードD2及びオンしたスイッチ回路SW2を介して出力端子Po2に向かってリーク電流が流れてしまう。
これに対し、図7に示すように、本実施形態のDC−DCコンバータ1Aでは、上述したようにコイルL1とスイッチ回路SW2との間に、コイルL1からスイッチ回路SW2に向かう方向が順方向になるボディダイオードD4(つまり、ボディダイオードD2とは逆方向に接続されたボディダイオードD4)を形成するようにした。このボディダイオードD4により、仮に出力電圧Vo2の絶対値がスイッチ回路SW2の順方向電圧Vfよりも高くなった場合であっても、第2の期間P2において、グランドGNDから出力端子Po2に向かってリーク電流が流れることを好適に抑制することができる。
制御部11は、第1制御部20と、第2制御部30と、発振器40と、ロジック回路50と、駆動回路60と、検出回路70と、オア回路81と、ドライバ回路82とを有している。
検出回路70には、ロジック回路50内のインバータ回路51から出力信号S5が供給されるとともに、ロジック回路50内のノア回路54から出力信号S7が供給される。検出回路70は、出力信号S5,S7に基づいて、第2の期間P2の時間幅が0sであるか否かを検出する。検出回路70は、上記検出結果に応じた信号レベルを持つ検出信号VS1を生成する。例えば検出回路70は、第2の期間P2の時間幅が0sであることを検出したときに、Hレベルの検出信号VS1を生成する。ここで、第2の期間P2の時間幅が0sのときには、一つの周期T内で第1の期間P1及び第3の期間P3のみが実行され、一つの周期T内でスイッチ回路SW3が常にオフしている状態である。このため、検出回路70は、出力信号S5,S7の一周期(PWM信号S2,S4や制御信号SG1,SG2の一周期)内でスイッチ回路SW3がオンしないことを検出したときに、Hレベルの検出信号VS1を生成していると言える。
そして、検出信号VS1は、オア回路81に供給される。このオア回路81には、検出信号VS1と併せて、駆動回路60内のアンド回路64から出力信号S9が供給される。オア回路81は、検出信号VS1と出力信号S9とを論理和演算した結果を持つ出力信号S11をドライバ回路82に出力する。例えば、オア回路81は、Hレベルの検出信号VS1に応答して、出力信号S9の信号レベルに関わらずHレベルの出力信号S11を生成する。また、オア回路81は、Lレベルの検出信号VS1に応答して、出力信号S9と同等の信号レベルを持つ出力信号S11を生成する。
ドライバ回路82の出力端子は、スイッチ回路SW4の制御端子に接続されている。例えば、ドライバ回路82は、Hレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の出力信号S11に応答してHレベル(例えば、入力電圧Vinレベル)の制御信号SG4をスイッチ回路SW4に出力する。また、ドライバ回路82は、Lレベル(例えば、グランドGNDレベル)の出力信号S11に応答してLレベル(例えば、グランドGNDレベル)の制御信号SG4をスイッチ回路SW4に出力する。なお、スイッチ回路SW4は、Hレベルの制御信号SG4に応答してオンし、Lレベルの制御信号SG4に応答してオフする。
次に、上記検出回路70の内部構成例について説明する。
図6に示すように、検出回路70は、インバータ回路71,72と、D−フリップフロップ回路(D−FF回路)73,74とを有している。
インバータ回路71は、出力信号S5を論理反転した信号をD−FF回路73,74のクロック端子に供給する。インバータ回路72は、出力信号S7を論理反転した信号をD−FF回路73,74のリセット端子Rに供給する。
D−FF回路73の入力端子Dには、図示しない電源回路により生成された高電位電源電圧VDDが供給される。D−FF回路73の出力端子Qから出力信号Q1が次段のD−FF回路74の入力端子Dに出力される。そして、D−FF回路74の出力端子Qから上記検出信号VS1が出力される。
次に、上記検出回路70の動作を説明する。
図9に示す期間Taでは、PWM信号S2,S4の一つの周期T内にHレベルの出力信号S7が発生する。具体的には、期間Taでは、出力信号S5の立ち下がりエッジから次の出力信号S5の立ち下がりエッジまでの間にHレベルの出力信号S7が発生する。この場合には、そのHレベルの出力信号S7によってD−FF回路73,74がリセットされる。これにより、出力信号Q1がLレベルになるため、D−FF回路74から出力される検出信号VS1がLレベルに維持される。そして、このLレベルの検出信号VS1に応答して、出力信号S6と同等の信号レベルを持つ制御信号SG4がスイッチ回路SW4に供給される。このため、スイッチ回路SW4がスイッチ回路SW2に連動してオン・オフされる。
一方、期間Tbのように、PWM信号S2,S4の一つの周期T内に出力信号S7がHレベルとなる期間が発生しない場合、つまり第2の期間P2の時間幅が0sとなった場合には、上記周期T内においてD−FF回路73,74がリセットされない。詳述すると、出力信号S5の立ち下がりエッジに応答してD−FF回路73の出力信号Q1がHレベルになる(時刻t11参照)。その後、出力信号S7がHレベルに遷移しないため、上記Hレベルとなった出力信号Q1がLレベルに遷移せずに、次の周期TでもHレベルの出力信号Q1がD−FF回路74の入力端子Dに供給される。続いて、次の周期Tの出力信号S5の立ち下がりエッジに応答して、D−FF回路74からHレベルの検出信号VS1が出力される(時刻t12参照)。そして、このHレベルの検出信号VS1に応答して、Hレベル固定の制御信号SG4がスイッチ回路SW4に供給される。これにより、スイッチ回路SW4がオン状態に維持される。
このように、スイッチ回路SW4は、第2の期間P2の時間幅が0sでない場合にはスイッチ回路SW2と連動してオン・オフ制御される。すなわち、第2の期間P2の時間幅が0sでない場合のスイッチ回路SW4は、第1の期間P1及び第2の期間P2においてスイッチ回路SW2と共にオフされ、第3の期間P3においてスイッチ回路SW3と共にオンされる。また、スイッチ回路SW4は、第2の期間P2の時間幅が0sである場合にはオン状態に維持される。
ところで、上記DC−DCコンバータ1Aでは、駆動回路60内のオア回路61、インバータ回路62,63及びアンド回路64,65(AST回路)による制御によって、スイッチ回路SW1〜SW3が同時にオフする期間が生じる。このとき、スイッチ回路SW4が常にスイッチ回路SW2と連動してオン・オフ制御される場合には、負荷3が無負荷であるときに以下のような問題が生じる。詳述すると、負荷3が無負荷であるときに、全てのスイッチ回路SW1〜SW4が同時にオフすると、出力端子Po2からボディダイオードD3及びコイルL1を通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成されてしまう(つまり、第2の期間P2になってしまう)。これにより、出力端子Po2(コンデンサC2)にコイル電流ILが供給されるため、出力電圧Vo2が目標電圧から外れてしまう。
これに対し、本実施形態のDC−DCコンバータ1Aでは、検出回路70によって第2の期間P2の時間幅が0sであることが検出された場合、つまり負荷3が無負荷である場合に、スイッチ回路SW4をオン状態に維持するようにした。これにより、負荷3が無負荷であるときに、スイッチ回路SW1〜SW3が同時にオフした場合であっても、グランドGNDからボディダイオードD2、オンしたスイッチ回路SW4及びコイルL1を通じて出力端子Po1に至る電流経路が形成される(つまり、第3の期間P3となる)。このため、出力端子Po2(コンデンサC2)にコイル電流ILが供給されることを好適に抑制することができ、出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。
以上説明した実施形態によれば、第1実施形態の(1)〜(5)の効果に加えて以下の効果を奏する。
(6)コイルL1とスイッチ回路SW2との間に、コイルL1からスイッチ回路SW2グランドGNDからスイッチ回路SW4に向かう方向が順方向になるボディダイオードD4(つまり、ボディダイオードD2とは逆方向に接続されたボディダイオードD4)を形成するようにした。このボディダイオードD4により、仮に出力電圧Vo2の絶対値がスイッチ回路SW2の順方向電圧Vfよりも高くなった場合であっても、第2の期間P2において、グランドGNDから出力端子Po2に向かってリーク電流が流れることを好適に抑制することができる。
(7)検出回路70によって第2の期間P2の時間幅が0sであることが検出された場合、つまり負荷3が無負荷である場合に、スイッチ回路SW4をオン状態に維持するようにした。これにより、負荷3が無負荷になった場合であっても、出力電圧Vo1,Vo2を安定して生成することができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・上記各実施形態では、各周期Tにおいて、コイルL1等の接続状態を、第1の期間P1、第2の期間P2及び第3の期間P3の順番で変更するようにした。これに限らず、例えば各周期Tにおいて、コイルL1等の接続状態を、第1の期間P1、第3の期間P3及び第2の期間P2の順番で変更するようにしてもよい。
・上記第2実施形態におけるボディダイオードD1〜D4の代わりに、スイッチ回路SW1〜SW4に上記ボディダイオードに相当するダイオードを並列に接続するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、スイッチ回路SW1の一例としてPチャネルMOSトランジスタを開示したが、NチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。また、スイッチ回路SW1としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。あるいは、スイッチ回路SW1として複数のトランジスタを含むスイッチ回路を用いてもよい。
・上記各実施形態では、スイッチ回路SW2,SW3,SW4の一例としてNチャネルMOSトランジスタを開示したが、PチャネルMOSトランジスタを用いてもよい。また、スイッチ回路SW2,SW3,SW4としてバイポーラトランジスタを用いてもよい。あるいは、スイッチ回路SW2,SW3,SW4として複数のトランジスタを含むスイッチ回路を用いてもよい。
・上記各実施形態における制御部11(第1制御部20、第2制御部30、ロジック回路50及び駆動回路60)の内部構成は特に限定されない。
・上記各実施形態における発振器40は、鋸歯状波信号である周期信号CKを生成するようにした。これに限らず、発振器40が三角波信号を生成するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、電圧制御モードのDC−DCコンバータに具体化したが、電流制御モードのDC−DCコンバータに具体化してもよい。
・上記各実施形態及び上記各変形例では、PWM制御方式のDC−DCコンバータに具体化したが、PFM(Pulse Frequency Modulation)制御方式のDC−DCコンバータやPSM(Pulse Skipping Modulation)制御方式のDC−DCコンバータに具体化してもよい。但し、この場合であっても、スイッチ回路SW1〜SW3をオン・オフ制御する制御信号は全て同一の周波数を持つ信号であることが好ましい。
1,1A DC−DCコンバータ
10,10A スイッチ回路群
11 制御部(制御回路)
20 第1制御部
30 第2制御部
40 発振器
50 ロジック回路
60 駆動回路
70 検出回路
L1 コイル
SW1 スイッチ回路(第1スイッチ回路)
SW2 スイッチ回路(第2スイッチ回路)
SW3 スイッチ回路(第3スイッチ回路)
SW4 スイッチ回路(MOSトランジスタ)
D4 ボディダイオード(ダイオード)
IL コイル電流
S2 PWM信号
S4 PWM信号
SG1〜SG4 制御信号
VS1 検出信号
CK 周期信号
P1 第1の期間
P2 第2の期間
P3 第3の期間

Claims (8)

  1. 第1端子と、入力電圧よりも低い第1出力電圧が出力される第1出力端子と接続される第2端子とを有するコイルと、
    前記コイルの第1端子と、前記入力電圧が供給される入力端子との間に設けられた第1スイッチ回路と、
    前記コイルの第1端子と、前記入力電圧よりも低電位の電源線との間に設けられた第2スイッチ回路と、
    前記コイルの第1端子と、前記入力電圧を反転した第2出力電圧が出力される第2出力端子との間に設けられた第3スイッチ回路と、
    前記第1出力電圧に基づいて第1制御信号を生成し、前記第2出力電圧に基づいて第2制御信号を生成する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記第1制御信号と前記第2制御信号に基づいて、前記第1スイッチ回路と前記第2スイッチ回路と前記第3スイッチ回路とを同一周波数でオン・オフ制御することを特徴とする電源装置。
  2. 前記制御部は、
    第1周期を有する周期信号を生成する発振器を有し、
    前記第1スイッチ回路をオンし前記第2スイッチ回路及び前記第3スイッチ回路をオフする第1の期間と、前記第3スイッチ回路をオンし前記第1スイッチ回路及び前記第2スイッチ回路をオフする第2の期間と、前記第2スイッチ回路をオンし前記第1スイッチ回路及び前記第3スイッチ回路をオフする第3の期間とを、前記第1制御信号と前記第2制御信号に基づいて、前記周期信号の1周期内で連続制御することを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記制御部は、前記コイルの接続期間を、前記第1の期間、前記第2の期間及び前記第3の期間の順番で変更するように、前記第1スイッチ回路と前記第2スイッチ回路と前記第3スイッチ回路とをオン・オフ制御することを特徴とする請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記コイルと、前記第2スイッチ回路との間には、アノードが前記コイルの第1端子に接続され、カソードが前記第2スイッチ回路に接続されたダイオードが形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電源装置。
  5. 前記コイルと前記第2スイッチ回路との間にはMOSトランジスタが設けられ、
    前記ダイオードは、前記MOSトランジスタの寄生ダイオードであることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
  6. 前記第1制御信号の一周期内で前記第3スイッチ回路がオンしないことを検出したときに、前記MOSトランジスタをオンする検出信号を生成する検出回路を有することを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 第1端子と入力電圧よりも低い第1出力電圧が出力される第1出力端子と接続される第2端子とを有するコイルと、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧が供給される入力端子との間に設けられた第1スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧よりも低電位の電源線との間に設けられた第2スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧を反転した第2出力電圧が出力される第2出力端子との間に設けられた第3スイッチ回路と、を有する電源を制御する制御回路であって、
    前記第1出力電圧に基づいて第1制御信号を生成し、前記第2出力電圧に基づいて第2制御信号を生成し、前記第1制御信号と前記第2制御信号に基づいて、前記第1スイッチ回路と前記第2スイッチ回路と前記第3スイッチ回路とを同一周波数でオン・オフ制御することを特徴とする制御回路。
  8. 第1端子と入力電圧よりも低い第1出力電圧が出力される第1出力端子と接続される第2端子とを有するコイルと、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧が供給される入力端子との間に設けられた第1スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧よりも低電位の電源線との間に設けられた第2スイッチ回路と、前記コイルの第1端子と、前記入力電圧を反転した第2出力電圧が出力される第2出力端子との間に設けられた第3スイッチ回路と、を有する電源を制御する制御方法であって、
    前記第1出力電圧に基づいて第1制御信号を生成し、
    前記第2出力電圧に基づいて第2制御信号を生成し、
    前記第1制御信号と前記第2制御信号に基づいて、前記第1スイッチ回路と前記第2スイッチ回路と前記第3スイッチ回路とを同一周波数でオン・オフ制御することを特徴とする制御方法。

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