JP6191393B2 - 極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属、及び、それを形成するサブマージアーク溶接用ワイヤ及びフラックス - Google Patents
極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属、及び、それを形成するサブマージアーク溶接用ワイヤ及びフラックス Download PDFInfo
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Description
(i)成分組成が、質量%で、
C :0.03%以上、0.10%以下、
Si:0.05%以上、0.50%以下、
Mn:0.80%以上、2.20%以下、
P :0.015%以下、
S :0.010%以下、
Cu:0.19%以上、0.500%以下、
Nb:0.050%以下、
V :0.020%以下、
O :0.020%以上、0.035%以下、
N :0.0045%以下、
Al:0.003%以上、0.018%以下、
Ti:0.005%以上、0.025%以下、
B :0.0004%以上、0.0040%以下、
固溶B:0.0001%以上、0.0020%以下、及び、残部:Fe及び不可避的不純物
からなり、
(ii-1)下記式(1)で定義するPCMが0.12以上、0.30以下であり、
PCM=[C]+[Si]/30+([Mn]+[Cu]+[Cr])/20
+[Ni]/60+[Mo]/15+[V]/10+5[B] ・・・(1)
[A]は、元素Aの量(質量%)
(ii-2)O量[O]とB量[B]が下記式(2)を満たし、
0.10×[O]−0.0015≦[B]≦0.20×[O]−0.0015
・・・(2)
(ii-3)O量[O]とAl量[Al]が下記式(3)を満たし、
0.10×[O]+0.0013≦[Al]≦0.125×[O]+0.0168
・・・(3)
(ii-4)O量[O]、N量[N]、Al量[Al]、及び、Ti量[Ti]に基づき、下記式(4)で算出するα’と、O量[O]が下記式(5)を満たす
α’=(1.5×([O]−0.89×[Al])+3.4×[N])−[Ti])
×1000 ・・・(4)
592.0×[O]−15.1≦α’≦642.0×[O]+12.0・・・(5)
ことを特徴とする極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属。
成分組成が、質量%で、
C :0.005%以上、0.400%以下、
Si:0.005%以上、1.00%以下、
Mn:0.20%以上、4.00%以下、
P :0.015%以下、
S :0.015%以下、
Cu:0.250%以下、
Al:0.0005%以上、0.050%以下、
Ti:0.002%以上、0.500%以下、
Nb:0.010%以下、
V :0.050%以下、
N :0.008%以下、
O :0.005%以下、及び、
残部:Fe及び不可避的不純物
からなることを特徴とするサブマージアーク溶接用ワイヤ。
(i)成分組成が、質量%で、
SiO2:6%以上、23%以下、
CaO:4%以上、20%以下、
CaF2:10%以上、60%以下、
MgO:1%以上、8%以下、
Al2O3:6%以上、45%以下、
B2O3:0.05%以上、0.6%以下
及び不可避の不純物からなり、かつ、
(ii)下記式(6)で定義する塩基度が0.2以上、3.8以下であることを特徴とするサブマージアーク溶接用フラックス。
6.5×{BaO}+6.05×{CaO}+4×{MgO}+5.1×{CaF2}+4.8×{MnO}+3.4×{FeO}−0.2×{Al2O3}−6.31×{SiO2}−2.2×{TiO2}−0.3×{ZrO2} ・・・(6)
ここで{AB}はABのモル%
B:0.0004%以上、0.0040%以下、
固溶B:0.0001%以上、0.0020%以下、
と規定し、O、N、Al、Tiについては、
O:0.020%以上、0.035%以下、
N:0.0045%以下、
Al:0.003%以上、0.018%以下、
Ti:0.005%以上、0.025%以下、
と規定した。この成分組成の限定理由については後述する。
C :0.03%以上、0.10%以下、
Si:0.05%以上、0.50%以下、
Mn:0.80%以上、2.20%以下、
P :0.015%以下、
S :0.010%以下、
Cu:0.19%以上、0.500%以下、
Nb:0.050%以下、
V :0.020%以下、
O :0.020%以上、0.035%以下、
N :0.0045%以下、
Al:0.003%以上、0.018%以下、
Ti:0.005%以上、0.025%以下、
B :0.0004%以上、0.0040%以下、
固溶B:0.0001%以上、0.0020%以下、
かつ、必要に応じて
Ni:2.0%以下
Cr:1.5%以下
Mo:1.0%以下
の一種又は二種以上で
残部:Fe及び不可避的不純物
からなることを特徴とする。
(ii-1)下記式(1)で定義するPCMが0.12以上、0.30以下であり、
PCM=[C]+[Si]/30+([Mn]+[Cu]+[Cr])/20
+[Ni]/60+[Mo]/15+[V]/10+5[B] ・・・(1)
[A]は、元素Aの量(質量%)
(ii-2)O量[O]とB量[B]が下記式(2)を満たし、
0.10×[O]−0.0015≦[B]≦0.20×[O]−0.0015
・・・(2)
(ii-3)O量[O]とAl量[Al]が下記式(3)を満たし、
0.10×[O]+0.0013≦[Al]≦0.125×[O]+0.0168
・・・(3)
(ii-4)O量[O]、N量[N]、Al量[Al]、及び、Ti量[Ti]に基づき、下記式(4)で算出するα’と、O量[O]が下記式(5)を満たす
α’=(1.5×([O]−0.89×[Al])+3.4×[N])−[Ti])
×1000 ・・・(4)
592.0×[O]−15.1≦α’≦642.0×[O]+12.0・・・(5)
ことを特徴とする。
Cは、溶接金属の強度の確保に有効な元素である。所要の強度を得るため、0.03%以上とする。また、極低Cでも溶接中に高温割れが発生する可能性もある。好ましくは0.05%以上である。一方、0.10%を超えると、靱性が低下するので、0.10%以下とする。好ましくは0.08%以下である。
Siは、溶接金属の脱酸と強度の向上に有効な元素である。添加効果を得るため0.05%以上とする。好ましくは0.08%以上である。一方、0.50%を超えると、靱性が低下するので、0.50%以下とする。好ましくは0.40%以下である。
Mnは、Siと同様に、溶接金属の脱酸と強度の向上に有効な元素である。添加効果を得るため0.80%以上とする。好ましくは1.00%以上である。一方、2.20%を超えると、靱性が低下するので、2.20%以下とする。好ましくは2.00%以下である。
Pは、溶接金属の靱性を阻害する元素である。少ないほど好ましく、0.015%を超えると、溶接金属が著しく脆化するので、0.015%以下とする。好ましくは0.010%以下である。下限は0%を含むが、母材から不可避的に0.002%程度混入する。
Sは、Pと同様に、溶接金属の靱性を阻害する元素である。少ないほど好ましく、0.010%を超えると、溶接金属が著しく脆化するので、0.010%以下とする。好ましくは0.005%以下である。下限は0%を含むが、母材から不可避的に0.002%程度混入する。
Cuは、溶接金属の焼入れ性を高め、強度と靱性の改善に有効な元素であるので、含有しても特性に支障はないが、0.500%を超えると、靭性を阻害するので、0.500%以下とする。また、過剰に含有すると、溶接中に高温割れが発生する可能性が高くなる。好ましくは0.350%以下である。一方、焼入れ性を高め、強度と靱性を確保する点で、好ましくは0.19%以上である。
0.050%を超えると、靱性を阻害するので、0.050%以下とする。好ましくは0.035%以下である。下限は特に規定しないが、母材からの希釈や溶接材料の製造上の不純物として0.001%程度は含まれる。
0.020%を超えると、靱性を阻害するので、0.020%以下とする。好ましくは0.015%以下である。下限は特に規定しないが、母材からの希釈や溶接材料の製造上の不純物として0.001%程度は含まれる。
Oは、粒内変態の核となる酸化物を形成する溶接金属の組織を制御する作用をなす元素である。また、不要のBの固定も行う。
Nは、溶接金属中に不可避的に混入し、Bを窒化物として固定する作用をなす元素である。0.0045%を超えると、B窒化物量が増大し、必要な固溶B量が不足して、溶接金属の極低温靱性が低下するので、0.0045%以下とする。好ましくは0.0040%以下である。
Alは、酸化物を形成し、溶接金属のO量を制御する作用をなす元素である。0.003%未満では、溶接金属中の酸素の量が過剰となるとともに、生成する酸化物が粗大化して、溶接金属の極低温靱性を阻害するので、0.003%以上とする。なお、Alは、フラックスや母材から不可避的に混入する。
Tiは、粒内変態の核となる酸化物を形成して、溶接金属中の固溶Bを確保するとともに、溶接金属の組織を制御する作用をなす元素である。
Bは、溶接金属の焼入れ性を高めるとともに、所要量の固溶Bを確保して極低温靭性を高める作用をなす元素である。0.0004%未満であると、添加効果が充分に発現しないので、0.0004%以上とする。好ましくは0.0005%以上である。
図2(b)に示すように、−60℃吸収エネルギー(J)の変化を固溶B量で整理すると、約20ppm超で100Jを下回る。即ち、−60℃吸収エネルギー≧100Jを基準にすると、溶接金属の低温靭性は、固溶B:0.0020%超で、急激に低下する。これを根拠に、固溶Bは0.0020%以下とする。好ましくは0.0015%以下である。0.0001%が固溶Bの限界量であるので、固溶Bは,0.0001%以上とする。
上記式(1)で定義するPCMが0.12未満であると、500〜850MPaの強度の溶接金属を得るのが難しくなるので0.12以上とする。一方、0.30を超えると、強度が過剰となり靭性が低下する可能性がでてくるため、0.30以下とする。
前述したように、溶接金属中のBは、一部が、溶接中に、酸素、窒素、その他、Bを固定する元素で固定され、残りが固溶Bとして溶接金属中に存在する。特に、酸素の影響が大きいので、固溶B量を0.0015%以下に維持するためには、酸素で消費されるB量を見込んで、B量を規定する必要がある。そこで、本発明者らは、酸素量[O]とB量[B]の最適関係を調査した。
酸素は、主にAlにより消費され、残りの酸素が、Bの固定のために消費される。それ故、Alが過剰な場合は、Bを固定するO量が少なくなり、固溶Bが多くなる。また、過剰のAlは、固溶強化元素として、溶接金属の靱性を低下させる。そのため、溶接金属のO量[O]とAl量[Al]の関係を最適化する必要があり、本発明者らは、該関係を調査した。
引張強度が500〜850MPa級の溶接金属の組織は、アシキュラーフェライト主体で、これらは酸化物を生成核として微細化して強度と靭性を確保している。
Niは、溶接金属の焼入れ性を高め、強度向上に寄与する元素である。2.0%を超えると、凝固割れが発生する可能性が高くなるため、2.0%以下とする。好ましくは1.5%以下である。
Crは、溶接金属の焼入れ性を高め、強度向上に寄与する元素である。1.5%を超えると、靱性を阻害するので、1.5%以下とする。好ましくは1.0%以下である。
Moは、溶接金属の焼入れ性を高め、強度向上に寄与する元素である。1.0%を超えると、靱性を阻害するので、1.0%以下とする。好ましくは0.5%以下である。
Cは、溶接金属のC量(0.03%以上、0.10%以下)を確保するため、0.005%以上、0.400%以下とする。好ましくは0.008%以上、0.300%以下である。
Siは、溶接金属のSi量(0.05%以上、0.50%以下)を確保するため、0.005%以上、1.00%以下とする。好ましくは0.05%以上、0.50%以下である。
Mnは、溶接金属のMn量(0.80%以上、2.20%以下)を確保するため、0.20%以上、4.00%以下とする。好ましくは0.50%以上、3.00%以下である。
Pは、不純物元素であり、少ない方が好ましいので、0.015%以下とする。好ましくは0.010%以下である。下限は0%を含むが、製造過程で素材から不可避的に0.001%程度混入する。
Sは、不純物元素であり、少ない方が好ましいので、0.015%以下とする。好ましくは0.010%以下である。下限は0%を含むが、製造過程で素材から不可避的に0.001%程度混入する。
Cuは、溶接金属のCu量(0.50%以下)を確保するため、0.250%以下とする。好ましくは0.200%以下である。ワイヤは、製造時に、種類によっては送給性や通電性を確保するために、線材の表面にCuを鍍金する。この場合は、このCuも溶接中に溶接金属に添加されて、溶接金属中のCuとなる。
Alは、脱酸元素であり、溶接金属のAl量(0.003%以上、0.018%以下)を確保するため、0.0005%以上、0.050%以下とする。
Tiは、溶接金属の組織制御に必要な元素で、溶接金属のTi量(0.005%以上、0.025%以下)を確保するため、0.002%以上、0.500%以下とする。好ましくは0.010%以上、0.300%以下である。
Nbは、溶接金属のNb量(0.050%以下)を確保するため、0.010%以下とする。好ましくは0.007%以下である。実際は、製造上不可避に0.001%程度は含まれる。
Vは、溶接金属のV量(0.020%以下)を確保するため、0.050%以下とする。好ましくは0.040%以下である。実際は、製造上不可避に0.001%程度は含まれる。
Nは、溶接金属のN量(0.0045%以下)を確保するため、0.008%以下とする。好ましくは0.005%以下である。
Oは、溶接金属のO量(0.020%以上、0.035%以下)を確保するため、0.005%以下とする。好ましくは0.003%以下である。
(i)成分組成が、質量%で、
SiO2:6%以上、23%以下、
CaO:4%以上、20%以下、
CaF2:10%以上、60%以下、
MgO:1%以上、8%以下、
Al2O3:6%以上、45%以下、
B2O3:0.05%以上、0.6%以下
及び不可避的不純物からなり、かつ、
(ii)下記式(6)で定義する塩基度が0.2以上、3.8以下である
ことを特徴とするサブマージアーク溶接用フラックス。
6.5×{BaO}+6.05×{CaO}+4×{MgO}+5.1×{CaF2}+4.8×{MnO}+3.4×{FeO}−0.2×{Al2O3}−6.31×{SiO2}−2.2×{TiO2}−0.3×{ZrO2} ・・・(6)
ここで{AB}はABのモル%
Si:0.05%以上、0.40%以下、
Mn:0.8%以上、2.5%以下、
P :0.015%以下、
S :0.005%以下、
Nb:0.05%以下
V :0.05%以下
Al:0.001%以上、0.040%以下、
Ti:0.005%以上、0.030%以下、
N :0.006%以下、
O :0.005%以下、及び、
残部:Fe及び不可避的不純物
必要に応じ、Ni:1.0%以下、Cr:1.5%以下、Mo:1.2%以下、Cu:0.8%以下の1種又は2種以上
上記好ましい成分組成の限定理由を説明する。
Cは、母材(鋼板)の強度確保に有効な元素である。そのため、0.03%未満では、添加効果が充分に発現せず、0.10%を超えると、シーム溶接部の硬度が上昇して、低温割れが発生し易くなる。
Siは、固溶強化で、母材及びHAZの強度上昇に有効な元素である。0.05%未満では、添加効果が充分に発現せず、0.40%を超えると、靱性が著しく低下する。
Mnは、焼入れ性を高めて、母材及びHAZの強度向上に寄与する元素である。0.8%未満では、添加効果が充分に発現せず、2.5%を超えると、強度が上昇しすぎて靱性が低下する。
Pは、不純物元素であり、少ないほど好ましいので、0.015%以下とする。下限は0%を含むが、0.0001%未満への低減は、製造コストの上昇を招くので、実用鋼では、0.0001%が下限となる。
Sは、不純物元素であり、少ないほど好ましいので、0.005%以下とする。下限は0%を含むが、0.0001%未満への低減は、製造コストの上昇を招くので、実用鋼では、0.0001%が下限となる。
Nbは、炭化物を形成して、母材のHAZの焼戻し軟化抵抗の向上に寄与する元素であるため、母材に添加されることがあるが、0.05%を超えると、溶接金属中のNb量が過剰となる。
Vは、炭化物を形成して、HAZの焼戻し軟化抵抗の向上に寄与する元素で、この効果を得るために添加することがあるが、0.05%を超えると溶接金属中のV量が過剰となる。
Alは、脱酸に有効な元素である。0.001%未満では、添加効果が発現せず、0.040%を超えると、酸化物の量が増えて鋼の清浄度が低下し、靱性が低下する。
Tiは、窒化物を形成し、鋼中の固溶N量を低減する他、窒化物のピンニング効果でオーステナイト粒の粗大化を抑制し、母材及びHAZの靱性向上に寄与する元素である。0.005%未満では、添加効果が発現せず、0.030%を超えると、靱性が劣化する。
Nは、TiNを形成して、オーステナイトの粗大化を抑制する元素であるため、母材に添加される場合があるが、0.006%を超えると、溶接金属中のN量が増大し溶接部金属の靭性が低下する。
0.005%を超えると、酸化物が粗大化して、靱性が低下するので、Oは、0.005%以下とする。
Ni:1.0%以下
Niは、焼入れ性向上元素であるが、高価な元素であるため、1.0%を超えると、製造コストが上昇する。
Cr、Mo、Cuは、いずれも、焼入れ性向上元素であり、母材及びHAZの強度向上に寄与するが、Crが1.5%を超え、Moが1.2%を超え、又は、Cuが0.8%を超えると、添加効果が飽和する。
表1に示す成分組成のX60、X70、及び、X80級の鋼板A、B、C、及び、Dを母材とし、サブマージアーク溶接で、ラインパイプ用UO鋼管のシーム溶接部を模擬した溶接部を作成した。
2 引張試験片
Claims (6)
- X60〜X80級の鋼板をサブマージアーク溶接して製造したUO鋼管のシーム溶接部の引張強度が500〜850MPa級の溶接金属であって、
(i)成分組成が、質量%で、
C :0.03%以上、0.10%以下、
Si:0.05%以上、0.50%以下、
Mn:0.80%以上、2.20%以下、
P :0.015%以下、
S :0.010%以下、
Cu:0.19%以上、0.500%以下、
Nb:0.050%以下、
V :0.020%以下、
O :0.020%以上、0.035%以下、
N :0.0045%以下、
Al:0.003%以上、0.018%以下、
Ti:0.005%以上、0.025%以下、
B :0.0004%以上、0.0040%以下、
固溶B:0.0001%以上、0.0020%以下、及び、残部:Fe及び不可避的不純物
からなり、
(ii-1)下記式(1)で定義するPCMが0.12以上、0.30以下であり、
PCM=[C]+[Si]/30+([Mn]+[Cu]+[Cr])/20
+[Ni]/60+[Mo]/15+[V]/10+5[B] ・・・(1)
[A]は、元素Aの量(質量%)
(ii-2)O量[O]とB量[B]が下記式(2)を満たし、
0.10×[O]−0.0015≦[B]≦0.20×[O]−0.0015
・・・(2)
(ii-3)O量[O]とAl量[Al]が下記式(3)を満たし、
0.10×[O]+0.0013≦[Al]≦0.125×[O]+0.0168
・・・(3)
(ii-4)O量[O]、N量[N]、Al量[Al]、及び、Ti量[Ti]に基づき、下記式(4)で算出するα’と、O量[O]が下記式(5)を満たす
α’=(1.5×([O]−0.89×[Al])+3.4×[N])−[Ti])
×1000 ・・・(4)
592.0×[O]−15.1≦α’≦642.0×[O]+12.0・・・(5)
ことを特徴とする極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属。 - 前記成分組成が、Ni:2.0%以下、Cr:1.5%以下、Mo:1.0%以下の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属。
- 請求項1又は2に記載の極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属を形成する溶接ワイヤであって、
成分組成が、質量%で、
C :0.005%以上、0.400%以下、
Si:0.005%以上、1.00%以下、
Mn:0.20%以上、4.00%以下、
P :0.015%以下、
S :0.015%以下、
Cu:0.250%以下、
Al:0.0005%以上、0.050%以下、
Ti:0.002%以上、0.500%以下、
Nb:0.010%以下、
V :0.050%以下、
N :0.008%以下、
O :0.005%以下、及び、
残部:Fe及び不可避的不純物
からなることを特徴とするサブマージアーク溶接用ワイヤ。 - 前記成分組成が、Ni:6.0%以下、Cr:3.0%以下、Mo:4.0%以下の1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項3に記載のサブマージアーク溶接用ワイヤ。
- 請求項3又は4に記載のサブマージアーク溶接用ワイヤを用いて、請求項1又は2に記載の極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属を形成する際に用いるフラックスであって、
(i)成分組成が、質量%で、
SiO2:6%以上、23%以下、
CaO:4%以上、20%以下、
CaF2:10%以上、60%以下、
MgO:1%以上、8%以下、
Al2O3:6%以上、45%以下、
B2O3:0.05%以上、0.6%以下
及び不可避の不純物からなり、かつ、
(ii)下記式(6)で定義する塩基度が0.2以上、3.8以下であることを特徴とするサブマージアーク溶接用フラックス。
6.5×{BaO}+6.05×{CaO}+4×{MgO}+5.1×{CaF2}+4.8×{MnO}+3.4×{FeO}−0.2×{Al2O3}−6.31×{SiO2}−2.2×{TiO2}−0.3×{ZrO2} ・・・(6)
ここで{AB}はABのモル% - 前記成分組成が、質量%で、MnO:1%以上、10%以下、TiO2:1%以上、25%以下、BaO:1%以上、15%以下、K2O:0.2%以上、1.2%以下、Li2O:0.4%以上、4.0%以下、FeO:0.5%以上、3.0%以下、及び、ZrO2:1%以上、15%以下の1又は2種以上を含むことを特徴とする請求項5に記載のサブマージアーク溶接用フラックス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013223040A JP6191393B2 (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | 極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属、及び、それを形成するサブマージアーク溶接用ワイヤ及びフラックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013223040A JP6191393B2 (ja) | 2013-10-28 | 2013-10-28 | 極低温靱性に優れたサブマージアーク溶接金属、及び、それを形成するサブマージアーク溶接用ワイヤ及びフラックス |
Publications (2)
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