JP6178671B2 - シリンダヘッドボルトの締結構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダヘッドに挿通したシリンダヘッドボルトを、エンジンケースを構成するシリンダおよびクランクケースの何れかに螺合することにより、シリンダヘッドをエンジンケースに締結するシリンダヘッドボルトの締結構造に関するものである。
例えば、自動二輪車のエンジンの組立工程では、図1に示すように、シリンダヘッド1をシリンダ3およびクランクケース4からなるエンジンケース2に連結するに際して、比較的長いシリンダヘッドボルト8を、シリンダヘッド1の挿通孔1aおよびシリンダ3の挿通孔3aに挿通させてクランクケース4のねじ孔4aにねじ込むことにより、シリンダヘッド1とクランクケース4とをこれらの間にシリンダ3を挟み込んだ配置で互いに連結している(特許文献1参照)。
このような締結構造に一般的に用いられるシリンダヘッドボルト8として、従来構造の図5に示すように、回転操作部8aが設けられた上端部の外径R1および雄ねじ8c(図1)が設けられた下端部の外径よりも中間の円柱部8bの外径R2が小さいテンションボルトが用いられる。このテンションボルトからなるシリンダヘッドボルト8は、締結時に外径の小さい中間の円柱部8bに軸方向の大きな伸びが発生して、その復元力による大きな引張り(テンション)に伴い軸方向に発生する軸力によって、シリンダヘッドをエンジンケース2(図1)に固定している。このシリンダヘッドボルト8の首下には平ワッシャ9が介在される。
シリンダヘッドボルト8の軸力をエンジンの組立工程で逐一測定するのは作業時間の増加を招くから、シリンダヘッドボルト8締め付けるトルクレンチで直接測定できる締付けトルクを規定範囲内に納めることにより、シリンダヘッドボルト8軸力の管理を行っている。
特許第3305615号
しかしながら、上記締結構造では、シリンダヘッドボルト8の軸力のばらつきが大きい。その原因について発明者らが鋭意検討および実験を行った結果、つぎの事実が判明した。すなわち、テンションボルトからなるシリンダヘッドボルト8の従来の締結構造では、当該ボルト8の締付け作業を行う際に、(1)平ワッシャ9がシリンダヘッド1の座面上を滑りながらボルト8と平ワッシャ9とが供回りして、滑り面が平ワッシャ9の下面に生じる場合と、(2)ボルト8が平ワッシャ9に対して滑りながら回って、滑り面が平ワッシャ9の上面に生じる場合と、(3)滑り面が上方から下方へ、或いは下方から上方へ変化する場合とがあり、これら(1)〜(3)がランダムに発生する。このように滑り面が一定しないことから、シリンダヘッドボルト8の締付けトルクが規定範囲内であっても、軸力が、滑り面が一定となる場合に比べて、基準値から外れた値となり易く、軸力のばらつきが大きくなってシリンダヘッドボルト8に緩みが生じることもある。
軸力がばらつく理由は、シリンダヘッド1がアルミニウムを素材とし、シリンダヘッドボルト8および平ワッシャ9が鉄を素材として表面処理が施されていることから、摩擦面の材質および表面粗さが異なる結果、摩擦面の表面状態が異なることにより、摩擦係数が異なるためである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、締付け後に常にほぼ一定の軸力が得られるように図ったシリンダヘッドボルトの締結構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るシリンダヘッドボルトの締結構造は、シリンダヘッドに挿通したシリンダヘッドボルトを、シリンダおよびクランクケースからなるエンジンケースに螺合させることにより、前記シリンダヘッドを前記エンジンケースに締結する構造であって、前記シリンダヘッドボルトの頭部に設けられた回転操作部と前記シリンダヘッドの上面との間に、平ワッシャと、その上に重ねた軸方向にばね力を発現するばね部材とが配置されて、前記シリンダヘッドボルトの前記回転操作部と前記ばね部材との摩擦抵抗が、前記ばね部材と前記平ワッシャとの摩擦抵抗および前記平ワッシャと前記シリンダヘッド上の座面との摩擦抵抗よりも小さくなるように、それぞれの接触面積が設定されている。ここで、摩擦抵抗とは、静摩擦時の抵抗力をいい、接触面積、材質、表面粗さなどにより決まるが、そのうち、接触面積が支配的である。
このシリンダヘッドボルトの締結構造によれば、シリンダヘッドボルトの締付けを行った場合、ばね部材と平ワッシャとの間および平ワッシャとシリンダヘッド上の座面との間は、摩擦抵抗が大きいことから滑りが生じ難くなり、滑りは、摩擦抵抗が小さいシリンダヘッドボルトの回転操作部とばね部材との間で生じ易くなる。このように滑りが生じる箇所が特定されることにより、締付け後のシリンダヘッドボルトに生じる軸力のばらつきが小さくなる。なお、ボルトにばね部材を介在することは従来からも行われているが、従来ではボルトの緩み止めの目的でばね部材を用いているのに対し、本発明では一定の軸力を得る目的でばね部材を用いている。
本発明において、前記ばね部材として皿ばねを用いることが好ましい。皿ばねは、シリンダヘッドボルトの締付け開始前の自由状態において、シリンダヘッドボルトの座面に対して円形で線接触することから摩擦抵抗が小さい。また、締結完了時に前記皿ばねの外径が回転操作部の外径よりも大きく設定されているので、回転操作部と皿ばねとの間の接触面積が小さくなって両者間の摩擦抵抗が小さくなる。したがって、回転操作部と皿ばねとの間で滑りが生じ易い。さらに、皿ばねは、シリンダヘッドボルトの座面および平ワッシャに接触したときに損傷を与えるような尖がった部位がなく、シリンダヘッドボルトの締付けによる押圧力が加えられたときに偏平状態に円滑に変形する利点がある。
本発明において、前記シリンダヘッドボルトは、中間の円柱部が、前記回転操作部が設けられた上端部および雄ねじが設けられた下端部よりも小さい外径を有するテンションボルトである。このテンションボルトは、シリンダヘッドボルトの締結時に外径の小さい中間の円柱部に軸方向の大きな伸びが発生して、その復元力による大きなテンションに伴い軸方向に発生する軸力によって、シリンダヘッドとエンジンケースとを互いに強固に連結する。
本発明において、前記シリンダヘッドボルトは前記シリンダを貫通して前記クランクケースに螺合されている構成とすることができる。エンジンケースを構成するシリンダとクランクケースとが別体に設けられたエンジンの場合、シリンダヘッドボルトをクランクケースに螺合することにより、シリンダヘッドとクランクケースとをこれらの間にシリンダを挟み込んだ配置で互いに連結できる。
本発明において、前記シリンダヘッドボルトは前記回転操作部を形成する頭部が一体形成されている。これにより、シリンダヘッドボルトとしてスタッドボルトを用いなくても頭部を一体に有するシリンダヘッドボルトによってシリンダヘッドをエンジンケースに螺合することができる。
本発明において、頭部が一体形成されたシリンダヘッドボルトを用いる場合、このシリンダヘッドボルトとして、頭部の下部に円板状のつばを有する座付きボルトであり、前記つばの外径が、自由状態の前記ばね部材の外径よりも大きいものであることが好ましい。これにより、回転操作部を形成する頭部を介してシリンダヘッドボルトの締付けを行った際に、ばね部材の外径よりも大きい外径を有するシリンダヘッドボルトの円板状のつばによる押圧力によってばね部材を円滑に偏平形状に変形させることができる。
本発明において、前記平ワッシャは鉄系材料に銅めっきが施されたものであることが好ましい。これにより、平ワッシャは、これに施された柔らかい銅めっきにばね部材が食い付く状態となってばね部材に対し滑り難くなり、滑る箇所を、シリンダヘッドボルトの回転操作部とばね部材との間に一層確実に設定することができる。
本発明によれば、シリンダヘッドボルトの締付けを行った場合、ばね部材と平ワッシャとの間および平ワッシャとシリンダヘッド上の座面との間は、摩擦抵抗が大きいことから滑りが生じ難くなり、滑りは、摩擦抵抗が小さいシリンダヘッドボルトの回転操作部とばね部材との間に生じ易くなる。このように滑りが生じる箇所が特定されることにより、締付け後のシリンダヘッドボルトに生じる軸力のばらつきが小さくなる。
本発明に係るシリンダヘッドボルトの締結構造が適用されるエンジンを示す一部破断した正面図である。 本発明の第1実施形態に係るシリンダヘッドボルトの締結構造の要部を示し、(a)は締付け前の断面図、(b)は締結後の断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシリンダヘッドボルトの締結構造の要部を示し、(a)は締付け前の断面図、(b)は締結後の断面図である。 同上の第1および第2の両実施形態の実験結果によるシリンダヘッドボルトの軸力のばらつきを示す特性図である。 従来のシリンダヘッドボルトの締結構造を示す縦断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示す第1実施形態では、シリンダヘッドボルト8として、従来から用いているものをそのまま採用してシリンダヘッド1およびシリンダ3をクランクケース4に連結している。図2(a)に示すように、このシリンダヘッドボルト8の回転操作部8aを除いた軸状部は、上述のように中間の円柱部8bが、回転操作部8aが設けられた上端部の外径R1および雄ねじ8c(図1)が設けられた下端部の外径よりも小さい外径R2を有するテンションボルトである。なお、シリンダヘッドボルト8の軸状部の下端部に形成された雄ねじ8cの外径は、図示していないが、上端部の外径R1とほぼ同等である。
また、このシリンダヘッドボルト8は、いわゆる座付きボルトであり、軸状部の上端部に一体形成された頭部80およびその下部の円板状のつば82を有する。頭部80は、回転操作用のトルクレンチが嵌入される六角穴84を有する。これら頭部80およびつば82が回転操作部8aを形成する。なお、平ワッシャ11としては、従来から用いている鉄系材料のものの表面に銅めっきが施されたものが用いられている。
この締結構造では、シリンダヘッドボルト8の頭部80の下部に設けられたつば82とシリンダヘッドボルト8の上面との間に、平ワッシャ11と、この平ワッシャ11の上に重ねた皿ばね10とが配置されている。皿ばね10は、シリンダヘッドボルト8の締結時に偏平形状に変形されて、その復元力により軸方向にばね力を発現するばね部材の一種である。シリンダヘッドボルト8のつば82の外径R4、すなわち回転操作部8aの外径は、シリンダヘッドボルト8の締付け前の自由状態の皿ばね10の外径R5よりも僅かに大きく、かつ平ワッシャ11の外形R3よりも小さく設定されている。
図1のシリンダヘッド1をエンジンケース2のクランクケース4に締結するに際して、シリンダヘッドボルト8の軸状部をシリンダヘッド1の挿通孔1aおよびシリンダ3の挿通孔3aに挿通したのちに、軸状部の雄ねじ8cがクランクケース4のねじ孔4aにねじ込まれる。この際、シリンダヘッドボルト8の回転操作部8aに嵌合したトルクレンチを回転操作することにより、シリンダヘッドボルト8をねじ込む。シリンダヘッドボルト8のねじ込みトルクの大きさはトルクレンチに表示される。このねじ込みトルクは軸力に比例する。
シリンダヘッドボルト8の締付けが行われてシリンダヘッドボルト8に軸力が発生する締結完了時には、図2(b)に示すように、皿ばね10が上下から加圧力を受けて偏平形状に変形されて、この皿ばね10の外径R6がシリンダヘッドボルト8のつば82の外径R4よりも大きくなる。この偏平形状の皿ばね10の外径R6よりも平ワッシャ11の外径R3の方がさらに大きい。その結果、つば82と皿ばね10との接触面積S1よりも、皿ばね10と平ワッシャ11との接触面積S2が大きくなり、平ワッシャ11とシリンダヘッド1の上面の座面1bとの接触面積S3はさらに大きい。つまり、S1<S2<S3の関係となる。これに伴って皿ばね10と平ワッシャ11との間の摩擦抵抗および平ワッシャ11とシリンダヘッド1との間の摩擦抵抗も大きくなって滑りが生じ難くなる。なお、S2をS3よりも大きくして、S1<S3<S2の関係としてもよい。摩擦抵抗は、前述のとおり、接触面積のほか、材質や表面粗さにも影響されるので、これらの影響も含めて、つば82−皿ばね10−平ワッシャ11間の摩擦抵抗の大小を設定する。
滑りは、接触面積が小さいのに伴って摩擦抵抗も小さいシリンダヘッドボルト8の回転操作部8aと皿ばね10との間に生じ易くなる。このように滑りが生じる箇所が特定されることにより、締付け後のシリンダヘッドボルト8に生じる軸力のばらつきが小さくなる。なお、ボルトに皿ばね10のようなばね部材を介在することは従来からも行われているが、従来ではボルトの緩み止めの目的でばね部材を用いているのに対し、本発明では一定の軸力を得る目的でばね部材を用いている。
この実施形態では、ばね部材として皿ばね10を用いており、皿ばね10は、シリンダヘッドボルト8の締付け前の自由状態において、シリンダヘッドボルト8の座面であるつば82の下面に対して円形の内周部で線接触することから接触面積が小さく、それに伴って摩擦抵抗も小さくなるので、締付け作業時のシリンダヘッドボルト8が滑りながら回転し易い。また、皿ばね10は、シリンダヘッドボルト8の座面および平ワッシャ11に接触したときに損傷を与えるような尖がった部位がなく、シリンダヘッドボルト8の締付けによる押圧力が加えられたときに上下から押し潰されて、偏平形状に円滑に変形する利点がある。
シリンダヘッドボルト8として、軸状部の中間の円柱部8bが、回転操作部8aが設けられた軸状部の上端部の外径R1および雄ねじ8c(図1)が設けられた下端部の外径よりも小さい外径R2を有するテンションボルトを用いており,このテンションボルトは、シリンダヘッドボルト8の締結時に外径R2の小さい中間の円柱部8bに軸方向の大きな伸びが発生して、その復元力による大きなテンションに伴い軸方向に発生する軸力によって、図1のシリンダヘッド1とエンジンケース2とを互いに強固に連結する。
この実施形態では、エンジンケース2を構成するシリンダ3とクランクケース4とが別体となったエンジンに適用する場合を例示してあり、シリンダヘッドボルト8を、シリンダヘッド1およびシリンダ3の各々の挿通孔1a、3aに貫通させてクランクケース4のねじ孔4aに螺合することにより、シリンダヘッド1とクランクケース4とをこれらの間にシリンダ3を挟み込んだ配置で互いに連結できる。なお、エンジンケース2がシリンダ3とクランクケース4とが一体化されている場合には、シリンダヘッド1の挿通孔に挿通したシリンダヘッドボルト8がシリンダ3に設けられたねじ孔にねじ込まれて、シリンダヘッド1がエンジンケース2に締結される。
シリンダヘッドボルト8として、回転操作部8aを形成する頭部80が軸状部の上端に一体形成されたものを用いているので、スタッドボルトを用いなくてもシリンダヘッド1をエンジンケース2に締結することができる。また、このシリンダヘッドボルト8は、頭部80が軸状部の上端に一体形成されているのに加えて、頭部80の下部に円板状のつば82を有する座付きボルトであり、このつば82の外径R4が、自由状態の皿ばね10の外径R5よりも大きく設定されている。これにより、頭部80を含む回転操作部8aを介してシリンダヘッドボルト8の締付けを行った際に、皿ばね10の外径R5よりも大きい外径R4を有するシリンダヘッドボルト8の円板状のつば82による押圧力によって、皿ばね10を偏平形状に円滑に変形させることができる。
また、平ワッシャ11として、従来から用いている鉄系材料のものの表面に銅めっきが施されたものを用いており、この平ワッシャ11は、これに施された柔らかい銅めっきに皿ばね10が食い付く状態となって皿ばね10に対し滑り難くなり、滑る箇所を、シリンダヘッドボルト8の回転操作部8aと皿ばね10との間に一層確実に設定することができる。
図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の第2実施形態に係るシリンダヘッドボルトの締結構造における締付け前および締結後の縦断面図であり、同図において、図2と同一若しくは相当するものに同一の符号を付して、重複する説明を省略する。この実施形態の締結構造が図2の第1実施形態のものと相違するのは、ばね部材として、第1実施形態の皿ばね10に代えて、プリングワッシャ12を用いた構成のみである。
この締結構造では、シリンダヘッドボルト8の頭部80の下部に設けられたつば82とシリンダヘッドボルト8の上面との間に、平ワッシャ11と、この平ワッシャ11の上に重ねたスプリングワッシャ12とが配置されている。スプリングワッシャ12は、シリンダヘッドボルト8の締結時に偏平形状に変形されて、その復元力により軸方向にばね力を発現するばね部材10の一種である。図3(a)に示すように、シリンダヘッドボルト8のつば82の外径R4は、シリンダヘッドボルト8の締付け前の自由状態のスプリングワッシャ12の外径R7よりも僅かに大きく、かつ平ワッシャ11の外形R3よりも小さく設定されている。
したがって、この実施形態の締結構造においても第1実施形態で説明したとほぼ同様の効果を得ることができる。すなわち、シリンダヘッドボルト8の締付けが行われてシリンダヘッドボルト8に軸力が発生する締結完了時には、図3(b)に示すように、スプリングワッシャ12が上下から加圧力を受けて偏平な形状に変形されて、このスプリングワッシャ12の外径R8がシリンダヘッドボルト8のつば82の外径R4よりも大きくなる。その結果、スプリングワッシャ12と平ワッシャ11との接触面積が大きくなり、これに伴ってスプリングワッシャ12と平ワッシャ11との間の摩擦抵抗も大きくなって滑りが生じ難くなる。滑りは、接触面積が小さいのに伴って摩擦抵抗も小さいシリンダヘッドボルト8の回転操作部8aとスプリングワッシャ12との間に生じ易くなる。
このように滑りが生じる箇所が特定されることにより、締付け後のシリンダヘッドボルト8に生じる軸力のばらつきが少なくなる。なお、この実施形態においても、スプリングワッシャ12は、従来のようにボルトの緩み止めを目的として用いられるのとは異なり、ボルトに発生する軸力をばらつきなく一定にするために用いている。
図4は、第1および第2の両実施形態の実験結果によるシリンダヘッドボルトの軸力のばらつきを示す特性図であり、Aは第1実施形態の実験結果を示し、Bは第2実施形態の実験結果を示している。なお、Cは比較のために示した図5の従来の締結構造の実験結果による特性曲線である。黒丸は平均値を示す。シリンダヘッドボルト8は全て一定のトルクで締めつけた。同図から明らかなように、第1実施形態の締結構造ではシリンダヘッドボルト8に発生する軸力のばらつきが従来に比較して大幅に低減することが確認できた。また、第2実施形態の締結構造では、第1実施形態の締結構造よりもシリンダヘッドボルト8に発生する軸力のばらつきが若干多いが、従来の締結構造と比較すれば、シリンダヘッドボルト8に発生する軸力のばらつきが相当に低減している。
本発明はスタッドボルトの締結構造にも適用できる。その場合、スタッドボルトの上端部に螺合するナットが回転操作部を形成する。
なお、本発明は上述した実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能であり、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1 シリンダヘッド
1b 座面
2 エンジンケース
3 シリンダ
4 クランクケース
8 シリンダヘッドボルト
8a 回転操作部
8b 円柱部
8c 雄ねじ
80 頭部
82 つば
10 皿ばね(ばね部材)
11 平ワッシャ
12 スプリングワッシャ(ばね部材)

Claims (5)

  1. シリンダヘッドに挿通したシリンダヘッドボルトを、シリンダおよびクランクケースからなるエンジンケースに螺合させることにより、前記シリンダヘッドを前記エンジンケースに締結する構造であって、
    前記シリンダヘッドボルトは、中間の円柱部が、回転操作部が設けられた上端部および雄ねじが設けられた下端部よりも小さい外径を有するテンションボルトであり、
    前記シリンダヘッドボルトの前記回転操作部と前記シリンダヘッドの上面との間に、平ワッシャと、その上に重ねた軸方向にばね力を発現するばね部材とが配置されて、前記シリンダヘッドボルトの前記回転操作部と前記ばね部材との摩擦抵抗が、前記ばね部材と前記平ワッシャとの摩擦抵抗および前記平ワッシャと前記シリンダヘッド上の座面との摩擦抵抗よりも小さく設定され、
    前記ばね部材は皿ばねであり、締結完了時に前記皿ばねの外径が、回転操作部の外径よりも大きく設定され、前記平ワッシャの外径よりも小さく設定されているシリンダヘッドボルトの締結構造。
  2. 請求項1に記載の締結構造であって、前記シリンダヘッドボルトは前記シリンダを貫通して前記クランクケースに螺合されているシリンダヘッドボルトの締結構造。
  3. 請求項1または2に記載の締結構造であって、前記シリンダヘッドボルトは前記回転操作部を形成する頭部が一体形成されているシリンダヘッドボルトの締結構造。
  4. 請求項3に記載の締結構造であって、前記シリンダヘッドボルトは、頭部の下部に円板状のつばを有する座付きボルトであり、前記つばの外径が、自由状態の前記ばね部材の外径よりも大きいシリンダヘッドボルトの締結構造。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の締結構造であって、前記平ワッシャは鉄系材料に銅めっきが施されたものであるシリンダヘッドボルトの締結構造。
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