JP6178088B2 - M2マクロファージ分化誘導剤 - Google Patents

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Description

本発明は、乳酸菌を含むマクロファージの分化誘導剤、該乳酸菌又は該誘導剤を含む医薬組成物、栄養学的若しくは薬学的調製物、乳酸菌を含む食品、及び乳酸菌を用いたマクロファージの分化誘導方法、並びに該栄養学的若しくは薬学的調製物の製造方法に関する。
マクロファージは免疫系や炎症において重要な役割を果たす貪食細胞である。記号ではMφと表されうる。まず骨髄細胞から単球が分化し、これが血液中を循環して全身の組織に動員され、最終的にマクロファージに分化する。マクロファージにはM1とM2というサブセットがある。
M1マクロファージは、LPSやIFN-γなどにより活性化され、高レベルのIL-12と低レベルのIL-10を分泌する。M1マクロファージは主にTh1依存性免疫反応(細胞性免疫)や炎症反応を担う。M2マクロファージはIL-4やIL-13により活性化され、高レベルのIL-10と低レベルのIL-12を産生する。またM2マクロファージはアルギナーゼ-1、キチナーゼ様タンパク質Ym1等の遺伝子を発現し、主として損傷の修復や炎症の抑制に関わる。このようにM1マクロファージとM2マクロファージは生体内で異なる役割を果たし、外的刺激による炎症の誘発そして損傷修復までの機構が正常に機能するにはM1マクロファージとM2マクロファージのバランスが重要となる。
したがってM1マクロファージとM2マクロファージのバランスの不均衡は種々の疾患又は障害の原因となりうる。脂肪組織内には、好酸球の産生するIL-4依存性のM2マクロファージが存在している。しかし食事により誘発された肥満モデルにおいて、脂肪組織マクロファージがM2極性からM1型の炎症促進性状態となり、インスリン抵抗性に寄与するとの報告がある(非特許文献1)。また、肥満の進行につれて、M2マクロファージがM1型にシフトし、肥満に伴う2型糖尿病の発症に関わりうるとの報告もある(非特許文献2)。
一方で特許文献1には、腸管バリア破綻を抑制する乳酸菌が記載されている。しかしながら、腸管バリア破綻の要因としては種々の要因があり、腸管バリア機能が破綻することとM1、M2マクロファージとの関連性は必ずしも明らかではない。特許文献1には、開示されている乳酸菌の脂質成分であるリポテイコ酸が腸管バリア機能破綻を予防する、との記載がある(段落[0008])。
Habilらはプロバイオティクス細菌株がマクロファージのサイトカイン産生をモジュレートすることを報告した(非特許文献3)。非特許文献3の第285-286頁によると、加熱殺菌されたLactobacillus rhamnosus GG株(NCIMB 8824)による、既に分化したM1又はM2マクロファージのTNFα産生能、IL-6産生能、NFκB産生能に対する影響が検討された(第287-289頁Figures 1-3)。要約及び図の脚注にあるように、用いられているM1及びM2マクロファージは、CD14高発現及びCD14低発現THP-1-NFκBレポーター単球を、ホルボール12-ミリステート13-アセテートで又は1,25-(OH)2ビタミンD3で分化させることにより作製されたものである。この文献で報告されているのは、あくまで分化したM1及びM2マクロファージのサイトカインプロファイルに対するプロバイオティクス調製物の影響である。
特許第5046684号明細書(特開第2008-212006号)
Lumeng et al., J Clin Invest. 2007 Jan;117(1):175-84 Satoh et al., Diabetes Care. 2010;33(1) Habil N et al., Beneficial Microbes, vol. 2, pp. 283-293, (2011)
上記のようにマクロファージが分化する際、M1/M2バランスの不均衡により、種々の疾患が生じうる。M2マクロファージへの分化はIL-4やIL-13、ビタミンD3のフッ素化合物アナログなどにより誘導可能な場合があるものの、こうした物質は高価であったり、他の生理作用を有していたり、また食品への添加に適していないなどの問題がある。そこで種々の疾患の予防、治療のためM1/M2バランスの不均衡を是正すべく、M2マクロファージへの分化を誘導する、安全で簡便な方法が必要とされている。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことにL. rhamnosus OLL2838(受託番号NITE P-313)がM2マクロファージ分化誘導作用を有することを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は次のとおりである。
[1] ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分として含む、M2マクロファージ分化誘導剤。
[2] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、[1]に記載の分化誘導剤。
[3] [1]又は[2]に記載のM2マクロファージ分化誘導剤を含む、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を治療又は予防するための医薬組成物。
[4] [1]又は[2]に記載のM2マクロファージ分化誘導剤を含む、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を治療又は予防するための栄養学的若しくは薬学的調製物。
[5] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)を有効成分として含む、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を治療又は予防するための医薬組成物。
[6] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、[5]に記載の医薬組成物。
[7] マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患が、糖尿病及び動脈硬化からなる群より選択される疾患である、[3]、[5]又は[6]に記載の医薬組成物。
[8] マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患が、糖尿病及び動脈硬化からなる群より選択される疾患である、[4]に記載の栄養学的若しくは薬学的調製物。
[9] ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分として含む、マクロファージのM1/M2バランス調整剤又はマクロファージのM1/M2バランス調整用食品組成物。
[10] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、[9]に記載の調整剤又は食品組成物。
[11] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)を使用する工程を含む、in vitroでのM2マクロファージ分化誘導方法。
[12] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、[11]に記載の分化誘導方法。
[13] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)を配合する工程を含む、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を治療又は予防するための栄養学的又は薬学的調製物の製造方法。
[14] マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患が、糖尿病及び動脈硬化からなる群より選択される疾患である、[13]に記載の製造方法。
[15] ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、[13]又は[14]に記載の製造方法。
本発明に係る分化誘導剤を使用すると、M2マクロファージへの分化を誘導することができる。また、これによりM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患や症状を軽減、緩和、治療又は予防することができる。
骨髄由来のM-CSF依存性マクロファージに、本発明に係る加熱殺菌されたL. rhamnosus(HK-Lr)や種々の因子を添加した場合のIL-10産生量をELISAにより分析した結果を示す。図中のエラーバーは標準誤差を表す。図中、**はNone(無添加)と比較して有意差があることを示し(**p<0.01)、$$はIL-4添加と比較して有意差があることを示し($$P<0.01)、##はIFN-γ添加と比較して有意差があることを示す(##P<0.01)。 骨髄由来のM-CSF依存性マクロファージに、本発明に係る加熱殺菌されたL. rhamnosus(HK-Lr)や種々の因子を添加した場合のIL-10/β-actin比をqPCRにより分析した結果を示す。図中のエラーバーは標準誤差を表す。図中、**はNone(無添加)と比較して有意差があることを示し(**p<0.01)、$$はIL-4添加と比較して有意差があることを示し($$P<0.01)、++は加熱殺菌L. rhamnosus(HK-Lr)の添加と比較して有意差があることを示し(++P<0.01)、##はIFN-γ添加と比較して有意差があることを示す(##P<0.01)。 骨髄由来のM-CSF依存性マクロファージに、本発明に係る加熱殺菌されたL. rhamnosus(HK-Lr)や種々の因子を添加した場合のCD206/β-actin比をqPCRにより分析した結果を示す。図中のエラーバーは標準誤差を表す。図中、**はNone(無添加)と比較して有意差があることを示し(**p<0.01)、$$はIL-4添加と比較して有意差があることを示し($$P<0.01)、++は加熱殺菌L. rhamnosus(HK-Lr)の添加と比較して有意差があることを示す(++P<0.01)。 骨髄由来のM-CSF依存性マクロファージに、本発明に係る加熱殺菌されたL. rhamnosus(HK-Lr)や種々の因子を添加した場合のTNF-α/β-actin比をqPCRにより分析した結果を示す。図中のエラーバーは標準誤差を表す。図中、**はNone(無添加)と比較して有意差があることを示し(**p<0.01)、$$はIL-4添加と比較して有意差があることを示し($$P<0.01)、##はIFN-γ添加と比較して有意差があることを示す(##P<0.01)。
本発明に係るM2マクロファージ分化誘導剤には乳酸菌(その菌体処理物も含まれる)を使用することができる。本明細書において乳酸菌とは、ブドウ糖を資化して乳酸を産生する菌をいい、生理学的性質としてはグラム陽性の球菌又は桿菌であり、運動性がなく、胞子形成能がなく、カタラーゼ陰性であるといった性質を有する。乳酸菌は食品発酵に使用されたり、哺乳動物の腸内細菌叢を構成するなど、極めて安全性の高い微生物と言える。本発明に用いることのできる乳酸菌としては、Lactobacillus属、Lactococcus属、Leuconostoc属、Pediococcus属、Streptococcus属、Weissella属、Tetragenococcus属、Oenococcus属、Enterococcus属、Vagococcus属、Carnobacterium属、Melissococcus属、Trichococcus属、Atopobium属のものが挙げられる。好ましくは本発明に用いることのできる乳酸菌としては、Lactobacillus属、とりわけLactobacillus rhamnosus種、より好ましくは受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)が挙げられるが、これに限定されない。また、M2マクロファージ分化誘導活性を保持するのであれば、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサスの変異株や形質転換株、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサスに由来する株を使用することもできる。
受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)は腸管バリア機能の回復に寄与する株として、以前に単離されたものである(特許文献1参照)。以下にその寄託情報を記載する。
(1)寄託機関名:独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物寄託センター
(2)連絡先:郵便番号292-0818 千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8
電話番号0438-20-5580
(3)受託番号:NITE P-313
(4)識別のための表示:Lactobacillus rhamnosus OLL2838
(5)寄託日:平成19年2月14日。
受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)は、グラム陽性桿菌であり、BL寒天培地上で嫌気的に培養した際のコロニー形態は円形、白色、smooth型で円錐状に***する。生理学的特徴としては、ホモ乳酸発酵形式、15℃での発育性、ラムノース、リボース、グルコース、マンノース、フルクトース、ガラクトース、シュクロース、セロビオース、ラクトース、トレハロース、メリチトース、マンニトール、ソルビトールに対する発酵性を有する。
本発明に係るM2マクロファージ分化誘導剤及びこれを含む医薬組成物、栄養学的若しくは薬学的調製物又は食品組成物は、上記の乳酸菌を種々の形態で含みうる。例えば該乳酸菌は生菌又は死菌であってもよく、乳酸発酵物(乳酸菌飲料若しくは食品、酸乳、ヨーグルト等)また、菌体又は菌体断片、菌体処理物(破砕物、粉砕物、細胞溶解物等)であってもよい。このように、乳酸菌を含むM2マクロファージ分化誘導剤というとき、これは、上記のような生菌、死菌、発酵物、菌体、菌体断片、菌体処理物を包含するものとする。
乳酸菌は、当技術分野で公知の適当な培地を用いて培養できる。培地の例としては、MRS培地(de Man J. C., Rogosa M. and Sharpe M. Elisabeth (1960) Appl. Bact. 23. 130-135)のような乳酸菌の選択培地や、乳酸菌の培地に通常用いられる培地が使用される。すなわち主炭素源のほか窒素源、無機物その他の栄養素を程良く含有する培地ならばいずれの培地も使用可能である。炭素源としてはラクトース、グルコース、スクロース、フラクトース、澱粉加水分解物、廃糖蜜などが使用菌の資化性に応じて使用できる。窒素源としてはカゼインの加水分解物、ホエータンパク質加水分解物、大豆タンパク質加水分解物等の有機窒素含有物が使用できる。ほかに増殖促進剤として肉エキス、魚肉エキス、酵母エキス等が用いられる。菌体としては、このような培地を用いて培養した乳酸菌培養液から取得した菌体のみならず、培養終了後の乳酸菌培養液をそのまま、あるいは培養液を濃縮した物として使用することもできる。乳酸菌は生菌、死菌若しくはその混合物であってもよく、生菌体、湿潤菌体、乾燥菌(凍結乾燥、噴霧乾燥、真空乾燥、ドラム乾燥などによって得られうる)として用いられうる。死菌は加熱処理、加圧処理、加熱加圧処理、紫外線照射等により取得できる。本明細書では加熱処理を加熱殺菌と同義に用いることがある。生菌、死菌を問わず取得した菌体や培養液、濃縮物は、適当な媒体に再び懸濁させて懸濁物として使用してもよい。媒体としては、培養液、水、生理食塩水等が挙げられる。
本発明において、有効成分である乳酸菌は、発酵物の形態であり得る。発酵物としては、乳酸菌飲料、乳酸菌食品、酸乳、発酵乳、ヨーグルト等が挙げられる。また、本発明では、有効成分である乳酸菌として乳酸菌処理物を用いることもできる。乳酸菌処理物としては、乳酸菌の菌体、乳酸菌含有物、発酵乳の濃縮物、ペースト化物、乾燥物など上記で述べた乳酸菌の菌体や菌体含有物を適当な装置を用いて破砕した破砕物、粉砕した粉砕物としたものが挙げられる。食品組成物は、乳酸発酵食品として製造された物以外にも、予め製造された各種食品に、本発明に係る乳酸菌、乳酸菌発酵物、菌体処理物、マクロファージM1/M2バランス調整剤、栄養学的若しくは薬学的調製物、又は医薬組成物を添加したものであってもよい。
本発明において、M2マクロファージの分化を誘導する又は分化誘導を促進するとは、骨髄単核球由来の未分化マクロファージがさらにM1又はM2マクロファージへと分化する際、本発明に係る乳酸菌、M2マクロファージ分化誘導剤、又はこれを含む組成物を作用させない場合におけるM1/M2比と比較して、本発明に係る乳酸菌、M2マクロファージ分化誘導剤又はこれを含む組成物を作用させた場合のM1/M2比が小さくなること(すなわち系全体に占めるM2の割合が増えること)をいう。したがって、M2マクロファージへの分化を誘導する、との用語には、M1マクロファージへの分化が抑制されることも包含される。
本発明に係る乳酸菌、M2マクロファージ分化誘導剤又はこれを含む組成物は、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患の治療又は予防に用いることができる。また、本発明に係る乳酸菌を含むM1/M2バランス調整剤又は食品組成物は、マクロファージのM1/M2バランスを調整するために使用できる。
ここで、マクロファージのM1/M2バランスが取れているとは、生体における外部刺激に対する炎症応答から損傷修復に至るまでの一連の機構が正常に機能するようM1マクロファージとM2マクロファージとがバランスのとれた比で存在することをいう。マクロファージの正常なM1/M2バランスは、健常な個体又は健常な個体からなる集団におけるM1/M2存在比に基づいて決定でき、集団に基づいて決定する場合は、慣用の統計学的手法を用いることができる。M1/M2バランスが取れていない、正常な範囲から逸脱している、又は異常がある場合、本明細書ではこれをM1/M2バランスの不均衡、M1/M2バランスの崩れと呼ぶ。さらに、生体が外部刺激(炎症誘発性の刺激を含む)を受けた場合にM1/M2比は変化するが、健常者における変化範囲を超えてM1過剰/M2過小となる場合や、一時的にM1過剰/M2過小となった後に正常なバランスに戻らなかったり戻るのに長期間を要する場合も、「M1/M2バランスの不均衡」、「M1/M2バランスの崩れ」に包含されるものとする。したがって本明細書において、M1/M2バランスの不均衡とは、単に、M2と比較してM1マクロファージが過剰に存在する又はM1と比較してM2マクロファージが過小である場合をいうのみならず、生体が外部刺激(炎症誘発性の刺激を含む)を受けた場合に健常者において変動するM1/M2比からみて、被験体において変動するM1/M2比がM1過剰へと傾いている場合や、一時的なM1過剰への傾きから元のM1/M2比への回復を長時間に渡り示さない場合も含む。
本発明は特定の作用機序に限定されるものではないが、一実施形態において、本発明に係る乳酸菌、これを含む調整剤若しくは食品、M2マクロファージ分化誘導剤、又はこれを含む組成物は、M2マクロファージへの分化を誘導することにより、あるいはM1/M2バランスを調整することにより、M1/M2バランスの不均衡を是正し、又は崩れたM1/M2バランスを正常に回復させ、ひいてはマクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を治療又は予防できる。本明細書においてM1/M2バランスの不均衡を是正する、崩れたM1/M2バランスを正常に回復させる、とは、M1/M2バランスの不均衡やバランスの崩れを正常なM1/M2バランスの取れている状態に戻すこと、又はそれを促進することをいう。また、M1/M2バランスを調整する、とはM1/M2バランスの不均衡を是正する、崩れたM1/M2バランスを正常に回復させるのみならず、M1/M2バランスの取れている状態を維持することも包含する。
マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患としては、糖尿病、例えばインスリン抵抗性の増大による2型糖尿病、動脈硬化、例えば炎症に関連する動脈硬化、動脈の粥状硬化、アテローム性動脈硬化等が挙げられる。食事誘発肥満モデル動物において、脂肪組織マクロファージがM2極性からM1型の炎症促進性状態となり、インスリン抵抗性に寄与すると報告されている(非特許文献1)。また、肥満の進行につれて、M2マクロファージがM1型にシフトし、肥満に伴う2型糖尿病の発症に関わりうるとの報告もある(非特許文献2)。したがって当業者であれば、このような肥満モデルにおいてM2マクロファージへの分化を誘導することができれば、2型糖尿病を治療又は予防できる、と理解する。また、動脈の粥状硬化、アテローム性動脈硬化、は脂質異常と炎症の複合炎症であるが、IFN-γ等により活性化されたマクロファージが低比重リポタンパク(LDL)コレステロールを取り込んで泡沫細胞となり炎症を惹起することにより発症する。したがって当業者であれば、このような潜在的動脈硬化においてM2マクロファージへの分化を誘導することができれば、動脈硬化を予防できる、又はその進行を防止できると理解する。さらに、M1へのアンバランスが再発性脳脊髄炎を促進する、との報告(Mult Scler. 2011 Jan;17(1):2-15)や、M1極性化マクロファージが多発性硬化症の病理発症の一部であるとの報告(Int J Pharm. 2011 Sep 20;416(2):499-506)もある。当業者であれば、こうした報告から、M2マクロファージへの分化を誘導することやM1/M2バランスを回復することがこれらの疾患の治療予防につながり得ると理解する。このように本発明に係る乳酸菌、M2マクロファージ分化誘導剤又はこれを含む医薬組成物、栄養学的若しくは薬学的調製物又は食品組成物は、糖尿病予防、動脈硬化予防等に用いることができる。
本発明において、M2マクロファージ分化誘導剤は、本発明に係る乳酸菌の菌体(生菌、死菌を問わず、またそれらの混合物も包含する)を有効成分として含むように調製されたものであり、有効成分である菌体を単独で使用する場合のみならず、適宜必要な賦形剤等を添加し、栄養学的又は薬学的調製物、医薬組成物、食品組成物として使用することも含む。このような組成物の形態としては、錠剤や顆粒剤、カプセル剤、注射剤や液剤、ドライシロップ剤、散剤、シロップ剤などの各種剤形やサプリメントが例示されるがこれに限定されない。さらに、所望により、抗炎症剤、抗鎮痛剤、ビタミンなどの他の作用物質や、適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯臭剤、溶解補助剤、懸濁化剤、コーティング剤、補助剤、保存料、香料、着色料等を加えることもできる。
本発明において、食品組成物とは、本発明に係る乳酸菌の菌体(生菌、死菌)、菌体成分、又はこれを含む分化誘導剤を添加した加工食品を意味する。これは、本発明に係る乳酸菌を用いて得られた食品、並びに通常の工程で得られた場合に比べて本発明の乳酸菌含量が同等若しくはそれ以上に高められた食品組成物を含む。食品組成物には、既存の食品、例えば、牛乳やヨーグルト、チーズ、発酵乳、豆腐、おかゆ、くず湯、お茶や果汁などからなる清涼飲料水、パン、ビスケット、クラッカー、ピッツァクラスト、調製粉乳、流動食、病者用食品、幼児用粉乳、授乳婦用粉乳等の食品(粉ミルクを含む)、栄養食品など、各種食用素材を原料にして製造された食品が含まれ、食品の製造時に上記乳酸菌又は気体成分を添加したもののみならず、栄養剤等のように、各種タンパク質(全脂粉乳、脱脂粉乳、部分脱脂粉乳、カゼイン、ホエー粉、ホエイタンパク質、ホエイタンパク質濃縮物、ホエイタンパク質分離物、α−カゼイン、β−カゼイン、κ−カゼイン、β−ラクトグロブリン、α−ラクトアルブミン、ラクトフェリン、大豆タンパク質、鶏卵タンパク質、肉タンパク質等の動植物性タンパク質やレシチン、大豆タンパクなど植物性タンパク質など)、各種糖質(グルコース、フルクトース、ラムノース等の単糖類、ショ糖などの二糖類、キシリトールやグリセリンなどの多価アルコール、デキストリン、加工澱粉(デキストリン、可溶性澱粉、ブリティッシュスターチ、酸化澱粉、澱粉エステル、澱粉エーテル等)、食物繊維などの多糖類など)、各種脂質(ラード、魚油等、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の動物性油脂や、大豆油、オアーム油、サフラワー油、コーン油、ナタネ油、これらの分別油、水素添加油、エステル交換油等の植物性油脂、不飽和脂肪酸など)、各種ビタミン(ビタミンA、カロテノイド類、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD群、ビタミンE、ビタミンK群、ビタミンP、ビタミンQ、ナイアシン、ニコチン酸、パントテン酸、ビオチン、イノシトール、コリン、葉酸など)や各種ミネラル(カルシウム、カリウム、マグネシウム、ナトリウム、銅、鉄、マンガン、亜鉛、セレンなど)、有機酸(リンゴ酸、クエン酸、乳酸、酒石酸など)などの各種栄養素を任意の割合で混合し、そのまま、あるいはさらにそれらの混合物にゲル化剤を加え、粘度を調製した食品組成物も挙げられる。また、本発明に係る食品組成物には、いわゆる特定保健用食品も含まれる。これは糖尿病予防、動脈硬化予防、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患の予防又は改善等、本発明の作用に基づく効能を標榜可能とする食品や健康表示を具体的に表示することが公に許可された食品、栄養機能食品である。
当業者であれば、本発明に係る乳酸菌の摂取量(又は投与量)を適宜設定できる。摂取量は対象の年齢や性別、体重、症状あるいは使用目的によって異なるが、例えば成人のヒトにおける1回摂取量として、生菌であれば1×104〜1×1015個、好ましくは1×107〜1×1013個で用いることができるがこれに限定されない。死菌であれば、1×104〜1016個、好ましくは1×107〜1×1014個で使用できるがこれに限定されない。菌体濃度は使用態様にもよるが、例えば0.001〜100%(w/w)、好ましくは0.01〜100%(w/w)、さらに好ましくは0.1〜100%(w/w)とすることができる。また、乳酸菌発酵物や菌体処理物などとして用いる場合、好ましくは菌体に換算して上記範囲として使用する。
乳酸菌の摂取量は、対象の年齢、性別、体重、症状、使用目的(治療、予防)によっても適宜増減され、医薬組成物又は食品組成物の種類や摂取量等によっても適宜調整されうる。また、摂取経路は経口投与、経管投与、経腸投与などが挙げられる。摂取又は投与対象はヒトに限らず、ペットや家畜、例えばイヌ、ネコ、サル、ウシ、ブタ、ウマなどの哺乳動物も含みうる。
本発明に係る医薬組成物、栄養学的若しくは薬学的調製物又は食品組成物は、マクロファージのM1/M2バランスの不均衡に関連する疾患を有する又はこれを発症しうる者にその治療、改善、軽減、緩和、予防のために使用できる。摂取は、医薬であれば食前や食後、食間が好ましく、食品組成物であれば食事の一品目として、あるいはその素材として食事の際に、また、サプリメント、栄養補助食品等として食事の間に摂取することができる。さらに、本発明に係る分化誘導剤はin vitroの実験系において細胞をM2マクロファージへと分化誘導させたい場合にも使用可能である。
すなわち本発明に係る乳酸菌を有効成分として含むM2マクロファージ分化誘導剤は、例えば研究用試薬としてin vitroで使用することができ、これにより未分化マクロファージのM2マクロファージへの分化を誘導することができる。このように本発明は、該分化誘導剤をin vitroにて未分化のマクロファージに接触させる工程を含む、M2マクロファージ分化誘導方法も提供する。一例として骨髄単核球を、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)の存在下で培養し、骨髄由来M-CSF依存性マクロファージ(未分化のマクロファージ)を得る。未分化マクロファージとは、未だにM1又はM2マクロファージに分化していないマクロファージをいう。このとき、好ましくは樹状細胞は磁気細胞分離法等により系から除去しておく。この未分化マクロファージに、本発明に係る乳酸菌を添加し、場合によっては適当な因子(IL-4等)をさらに加え、M2マクロファージへの分化を誘導できる。分化誘導に用いる乳酸菌は、例えば未分化のマクロファージ2×105細胞に対し乳酸菌104〜108cfu、105〜107cfu、例えば2×106cfuとすることができる。M2マクロファージへの分化誘導は、ELISA、qPCR等の慣用法を用いて適当なマーカーを分析することにより確認できる。M2マクロファージのマーカーとしてはIL-10やCD206が挙げられる。逆にM1マクロファージへの分化誘導の減少又は抑制を確認することもでき、その場合、M1マクロファージのマーカーとしてはTNF-α、IL-12等が挙げられる。
上記誘導方法を応用すれば、ある乳酸菌がM2マクロファージ分化誘導作用を有するか、簡便に確認することができる。すなわち、当業者であれば、慣用の方法に従って、未分化のマクロファージと試験する乳酸菌とを接触させ、M2マクロファージのマーカーを分析し、分化の有無又はその程度を確認することができる。例えば未分化のマクロファージ2×105細胞当たり、104〜108cfuの乳酸菌を接触させ、次いでIL-10やCD206をELISA、qPCR等により確認すればよい。なお、当業者であれば確認を96ウェルプレートを用いてハイスループットアッセイにより行うこともできる。
以下の実施例は、例示のみを意図したものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
材料や試薬は特に断らない限り、市販されているか、又は当技術分野で慣用の手法、公知文献の手順に従って入手又は調製したものである。
[乳酸菌の調製]
本実施例では乳酸菌としてラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)OLL2838(受託番号NITE P-313)を使用した。該乳酸菌を、MRS培地で18時間培養後、滅菌蒸留水で3回洗浄し、滅菌蒸留水を添加して1×108細胞/mLの菌体懸濁液を調製した。この菌体を75℃にて1時間加熱処理することにより殺菌した死菌を以下の実験に用いた。
[一般的実験方法]
ELISAについて簡単に説明すると、特異性の高い抗原抗体反応を利用し、酵素反応に基づく発色・発光をシグナルに用いることで、試料中の特定のタンパク質を検出・定量するものである。
quantitative PCR (qPCR)について簡単に説明すると、定量PCRの一つで、ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) による増幅を経時的(リアルタイム)に測定することで、増幅率に基づいて鋳型となるDNAの定量を行うものである。
[マクロファージの分化誘導について]
Balb/cマウスの脛骨・大腿骨から採取された骨髄単核球(BMs)を取得し、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)の存在下で6日間培養し、マクロファージに分化させた。具体的には採取されたBMsから非接着細胞を回収し、M-CSF(10ng/mLにて培養第1日及び第3日に添加)の存在下でフラスコで培養(1×106細胞/mL)して、骨髄由来M-CSF依存性マクロファージ(Mφ)に分化させた。
このマクロファージについて、CD11c MicroBeadsを使用した磁気細胞分離法(MACS(登録商標))を用いてCD11c+の樹状細胞(DC)を除去し、2×105cellsという量のマクロファージに2×106細胞という量の上記L. rhamnosus加熱死菌体を添加し24時間培養した。次いで、これに10ng/mLのインターフェロン-γ(IFN-γ)又はインターロイキン-4(IL-4)を添加して、マクロファージをそれぞれM1マクロファージ又はM2マクロファージに分化させた。培養後の上清と細胞を回収し、qPCR及びELISAにより関連因子やマーカーであるIL-10、CD206、TNF-αを分析した。
[結果]
結果を図1〜4に示す。記号「HK-Lr」は加熱殺菌されたL. rhamnosusを表す。図1には、IL-10の産生量をELISAにより分析した結果を示す。図1中の「IL-4」は乳酸菌を添加せずインターロイキン-4のみを添加したものであるが、IL-10産生量は300pg/mLに満たない。これに対してIL-4及び加熱殺菌L. rhamnosus(HK-Lr)を添加した場合はIL-10産生量が1000pg/mLへと増大しており、M2マクロファージへの分化誘導が確認された。図1中の「none」はIL-4もIFN-γも添加していない場合であるが、これと比較してHK-Lrのみを添加した場合でもIL-10は有意に増大しており、M2マクロファージへの分化が誘導されている。また、IFN-γを添加した場合についても、HK-Lrの有無によりIL-10産生量に有意な差が見られ、同様にM2マクロファージへの分化誘導が観察された。
図2には、IL-10/β-アクチンの量をqPCRにより分析した結果を示す。β-アクチンは、多くの組織や細胞中に共通して一定量発現する遺伝子であり、これと比較したIL-10発現量を分析することにより、正確なIL-10の発現量増大を解析することができる。IL-4単独の場合と比較して、IL-4+HK-Lrを添加した場合のIL-10/β-actin比が有意に増大しており、M2マクロファージへの分化が誘導されたことが確認された。
図3には、M2マクロファージの表面抗原マーカーであるCD206のqPCR分析結果を示す。図中の縦軸の数値はCD206/β-アクチン比である。図3からも、IL-4及びHK-Lrを添加することにより、M2マクロファージへの分化が誘導されたことが確認された。
図4には、M1マクロファージのマーカーであるTNF-αのqPCR分析結果を示す。図中の縦軸の数値はTNF-α/β-アクチン比である。IL-4添加した場合のTNF-α発現量は高くはないが、IL-4及びHK-Lrを添加した場合、TNF-αはほとんど発現せず、M1マクロファージへの分化はほとんど誘導されていないことが確認された。また、M1マクロファージへの分化誘導を促すIFN-γの存在下では一定量のTNF-αが発現したが、IFN-γの存在下で加熱殺菌したL. rhamnosus(HK-Lr)を添加したところTNF-αの発現量は有意に減少した。以上より、本発明に係るHK-LrはM1マクロファージへの分化誘導を抑制するか、又はM2マクロファージへの選択的分化を誘導することが確認された。
本発明に係るM2マクロファージ分化誘導剤を用いることにより、骨髄単核球から得られた未分化のマクロファージを、選択的にM2マクロファージへと分化誘導することができる。また、本発明に係る分化誘導剤を含む組成物を用いることによりマクロファージのM1/M2バランスを調整することができ、ひいては糖尿病、動脈硬化といった疾患の治療又は予防に役立てることができる。
NITE P-313

Claims (8)

  1. ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分として含む、M2マクロファージ分化誘導剤。
  2. ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、請求項1に記載の分化誘導剤。
  3. ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)を使用する工程を含む、in vitroでのM2マクロファージ分化誘導方法。
  4. ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、請求項3に記載の分化誘導方法。
  5. ラクトバチルス・ラムノーサス(Lactobacillus rhamnosus)を有効成分として含む、M2マクロファージ分化誘導用の組成物。
  6. ラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)が、受託番号NITE P-313で特定されるラクトバチルス・ラムノーサス(L. rhamnosus)である、請求項5に記載の組成物。
  7. 食品組成物である、請求項5又は6に記載の組成物。
  8. 栄養学的調製物である、請求項5又は6に記載の組成物。
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