JP6171800B2 - 硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Description

本発明は、合金鋼等の高熱発生を伴うとともに、切刃に対して衝撃的な負荷が作用する高速断続切削加工で、硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を備えることにより、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具という)に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す)基超高圧焼結体で構成された基体(以下、これらを総称して基体という)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層を物理蒸着法により被覆形成した被覆工具が知られており、これらは、すぐれた耐摩耗性を発揮することが知られている。
ただ、従来のTi−Al系の複合窒化物層を被覆形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性にすぐれるものの、高速断続切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、基体の表面に、第1被覆層と、柱状結晶から構成されて基体の表面の垂線方向に対して平均で1〜15°の角度で斜めの方向に成長した第2被覆層とを順次被覆していることによって、被覆層に衝撃がかかっても第2被覆層から伝わる力が分散して第1被覆層には衝撃が伝わりにくくクラックの進展が抑制される結果、被覆層に発生するチッピングや大きな欠損を抑制できる表面被覆切削工具が提案されている。そして、第1被覆層および第2被覆層が、(Ti1−a−bAl)C1−d(ただし、XはTiを除く周期表第4、5および6族元素、Siおよび希土類元素より選ばれる一種以上の元素。0.3≦a≦0.7、0≦b≦0.2、0≦d≦1)から構成されていることによって、両被覆層は硬度が高く、かつ柱状結晶を構成しやすく耐欠損性にすぐれたものとなる。さらに、第1被覆層が基体の表面の垂線方向に成長した、平均結晶幅が0.02〜0.3μmの柱状結晶粒子にて構成されていることによって、第1被覆層が高硬度で基体との密着性にすぐれたものとなり、さらに、第2被覆層を構成する柱状結晶の平均結晶幅が0.1〜0.8μmであり、第1被覆層を構成する柱状結晶の平均結晶幅よりも大きいことによって、被覆層全体としての残留応力を低減することができるとともに硬質被覆層におけるクラックの進展が偏向されやすくなるため、被覆層の膜剥離やチッピングを防止することができて耐欠損性が向上することも開示されている。
また、特許文献2には、基材と該基材上に形成された被膜とを備える表面被覆切削工具であって、被膜がAlまたはCrのいずれか一方または両方の元素と、炭素、窒素、酸素およびホウ素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素とにより構成される化合物と、塩素とを含むことによって、被膜の耐摩耗性と耐酸化特性とを飛躍的に向上させた表面被覆切削工具を提供することが提案されている。
また、特許文献3には、TiCl、AlCl、NHの混合反応ガス中で、650〜900℃の温度範囲において化学蒸着を行うことにより、Alの含有割合xの値が0.65〜0.95である(Ti1−xAl)N層を蒸着形成した被覆工具が記載されているが、この被覆工具では、この(Ti1−xAl)N層の上にさらにAl層を被覆し、これによって断熱効果を高めることを目的とするものであるから、xの値を0.65〜0.95まで高めた(Ti1−xAl)N層の形成によって、切削性能へ如何なる影響があるかという点についての開示はなく、その点については予見しがたい。
また、特許文献4には、TiCN層、Al層を内層として、その上に、化学蒸着法により、立方晶構造あるいは六方晶構造を含む立方晶構造の(Ti1−xAl)N層(但し、xは0.65〜0.9)を外層として被覆するとともに、該外層に100〜1100MPaの圧縮応力を付与することにより、被覆工具の耐熱性と疲労強度を改善することが提案されている。
特開2008−105164号公報 特開2006−82207号公報 特表2011−516722号公報 特表2011−513594号公報
近年の切削加工における省力化および省エネ化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあり、被覆工具には、より一層、耐チッピング性、耐欠損性、耐剥離性等の耐異常損傷性が求められるとともに、長期の使用に亘ってのすぐれた耐摩耗性が求められている。
しかし、特許文献1に記載された基体の表面に第1被覆層と柱状結晶から構成されて基体の表面の垂線方向に対して平均で1〜15°の角度で斜めの方向に成長した第2被覆層とを順次被覆したものにおいては、被覆層に衝撃がかかっても第2被覆層から伝わる力が分散して第1被覆層には衝撃が伝わりにくくクラックの進展が抑制されるものの、硬さが十分でなく、また、耐チッピング性も十分ではないという課題があった。
また、特許文献2に記載された被覆工具は、主たる目的が耐摩耗性および耐酸化性の向上にあったため、合金鋼の高速断続切削加工等に供した場合には、満足できる切削性能を発揮するとは言えないという課題があった。
また、特許文献3に記載される被覆工具は、所定の硬さを有し耐摩耗性にはすぐれるものの、靭性に劣ることから、合金鋼の高速断続切削加工等に供した場合には、チッピング、欠損、剥離等の異常損傷が発生しやすく、満足できる切削性能を発揮するとは言えないという課題があった。
さらに、特許文献4に記載された被覆工具は、(Ti1−XAl)N層からなる硬質被覆層が物理蒸着法で成膜され、膜中のAl含有量Xを十分に高めることができないため、例えば、合金鋼の高速断続切削に供した場合には、耐チッピング性が十分であるとは言えないという課題があった。
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、ステンレス鋼、炭素鋼、鋳鉄、合金鋼などの高速断続切削などに供した場合であっても、すぐれた靭性を備え、長期の使用に亘ってすぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を発揮する被覆工具を提供することである。
そこで、本発明者らは、前述の観点から、少なくともTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物(以下、「(Ti,Al)(C,N)」あるいは「(Ti1−xAl)(C1−y)」で示すことがある)を含む硬質被覆層を化学蒸着で蒸着形成した被覆工具の耐チッピング性、耐摩耗性の改善をはかるべく、鋭意研究を重ねた結果、次のような知見を得た。
即ち、従来の少なくとも1層の(Ti1−xAl)(C1−y)層を含み、かつ所定の平均層厚を有する硬質被覆層は、(Ti1−xAl)(C1−y)層が工具基体に垂直方向に柱状をなして形成されている場合、高い耐摩耗性を有する。その反面、(Ti1−xAl)(C1−y)層の異方性が高くなるほど(Ti1−xAl)(C1−y)層の靭性が低下し、その結果、耐チッピング性、耐欠損性が低下し、長期の使用に亘って十分な耐摩耗性を発揮することができず、また、工具寿命も満足できるものであるとはいえなかった。
そこで、本発明者らは、硬質被覆層の改質を図るべく次のような視点から検討を重ねた。すなわち、粒界は結晶粒同士のつなぎ目であり、その構造は材料の力学的特性や機能的特性と密接に関係している。したがって、粒界の構造を定量的に制御することにより、所望の特性を備えた硬質被覆層を形成することが出来る。このような観点で、硬質被覆層を構成する(Ti1−xAl)(C1−y)層について鋭意研究したところ、所定の割合のSiを含有した(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を立方晶結晶相と六方晶結晶相とで構成し、かつ、立方晶結晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶を形成させるという全く新規な着想により、Siを含有させたことで硬さが向上するとともに、硬質被覆層内の粒界強度が向上し靭性を高めることに成功し、その結果、硬質被覆層の耐チッピング性、耐欠損性を向上させることができるという新規な知見を見出した。
具体的には、硬質被覆層が、化学蒸着法により成膜されたTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、組成式:(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)で表した場合、AlのTiとAlとSiの合量に占める含有割合x、SiのTiとAlとSiの合量に占める含有割合yおよびCのCとNの合量に占める含有割合z(但し、x、y、zはいずれも原子比)が、それぞれ、0.55≦x≦0.95、0.005≦y≦0.10、0≦z≦0.005、x+y≦0.955を満足し、複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒は、立方晶構造を有するものと六方晶構造を有するものが混在し、工具基体と垂直な面における立方晶結晶相の占める面積割合は50〜90面積%であり、立方晶構造を有する結晶粒が、工具基体と平行な面内の粒子幅をw、また、工具基体と垂直な方向の粒子長さをlとし、該wとlとの比l/wを各結晶粒のアスペクト比aとし、さらに、個々の結晶粒について求めたアスペクト比aの平均値を平均アスペクト比A、個々の結晶粒について求めた粒子幅wの平均値を平均粒子幅Wとした場合、平均粒子幅Wが0.05〜1.0μm、平均アスペクト比Aが5以下であり、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶が存在することにより、従来の硬質被覆層に比して、(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層の異方性が緩和され、その結果、耐チッピング性、耐欠損性が向上し、長期に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮することを見出した。
そして、前述のような構成の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層は、例えば、トリメチルアルミニウム(Al(CH)およびSiClを反応ガス成分として含有する以下の化学蒸着法によって成膜することができる。
工具基体表面に、反応ガス組成(容量%)を、TiCl:3.0〜4.0%、Al(CH:0〜2.0%、AlCl:3.0〜5.0%、SiCl:1.5〜2.0%、NH:3.0〜6.0%、N:0〜5.0%、C:0〜1.0%、Ar:1.0〜4.0%、H:残、反応雰囲気圧力:2.0〜5.0kPa、反応雰囲気温度:700〜900℃として、所定時間、熱CVD法を行うことにより、所定の目標層厚の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を成膜する。
この時、NHの添加量を制御することにより、立方晶結晶相の割合を制御する。また、NHおよびNの反応ガス組成を変調させ、NHの反応活性を変化させることにより立方晶結晶粒の界面に双晶が形成されることを促し、双晶が存在する割合を向上させる。
前述のようにNHの添加量を制御することによって、立方晶結晶相が選択的に形成され、結晶粒内に結晶構造と格子定数が等しい2つの結晶が重なり合い、周期的な格子点の重なりが生じる。すなわち、2つの結晶粒の界面に一致した格子点(対応格子点)を含むような方位にある双晶を形成させることができる。その結果、靭性が飛躍的に向上することを見出した。その結果、特に、耐欠損性、耐チッピング性が向上し、切れ刃に断続的・衝撃的負荷が作用する合金鋼の高速断続切削加工に用いた場合においても、硬質被覆層が、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮し得ることを見出した。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1) 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具において、
前記硬質被覆層は、化学蒸着法により成膜された平均層厚1〜20μmのTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、組成式:(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)で表した場合、AlのTiとAlとSiの合量に占める含有割合x、SiのTiとAlとSiの合量に占める含有割合yおよびCのCとNの合量に占める含有割合z(但し、x、y、zはいずれも原子比)が、それぞれ、0.55≦x≦0.95、0.005≦y≦0.10、0≦z≦0.005、x+y≦0.955を満足し、
前記複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒は、立方晶構造を有するものと六方晶構造を有するものが混在し、且つ、工具基体と垂直な面における立方晶結晶相の占める面積割合は50〜90面積%であり、立方晶構造を有する結晶粒の平均粒子幅Wが0.05〜1.0μm、平均アスペクト比Aが5以下であり、前記立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶が存在することを特徴とする表面被覆切削工具。
(2) 前記工具基体と前記TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の間に少なくともTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなるTi化合物層を含み、かつ、0.1〜20μmの合計平均層厚を有する下部層が存在することを特徴とする(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3) 前記複合窒化物または複合炭窒化物層の上部に、少なくとも1〜25μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層を含む上部層が存在することを特徴とする(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具。
(4) 前記複合炭窒化物層は、少なくとも、トリメチルアルミニウムを反応ガス成分として含有する化学蒸着法により成膜することを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の表面被覆切削工具の製造方法。」
に特徴を有するものである。
なお、本発明における硬質被覆層は、前述のような複合窒化物または複合炭窒化物層をその本質的構成とするが、さらに、従来知られている下部層や上部層などと併用することにより、複合窒化物または複合炭窒化物層が奏する効果と相俟って、一層すぐれた特性を創出することができる。
本発明について、以下に詳細に説明する。
硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物層の平均層厚:
本発明の硬質被覆層は、化学蒸着された組成式:(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)で表されるTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含む。この複合窒化物または複合炭窒化物層は、硬さが高く、すぐれた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1〜20μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1μm未満では、層厚が薄いため長期の使用に亘っての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、平均層厚が20μmを越えると、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。したがって、その平均層厚を1〜20μmと定めた。
硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物層の組成:
本発明の硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物層は、AlのTiとAlとSiの合量に占める含有割合x、SiのTiとAlとSiの合量に占める含有割合yおよびCのCとNの合量に占める含有割合z(但し、x、y、zはいずれも原子比)が、それぞれ、0.55≦x≦0.95、0.005≦y≦0.10、0≦z≦0.005、x+y≦0.955を満足するように制御する。
その理由は、Alの含有割合xが0.55未満であると、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の硬さ、靭性に劣るため、合金鋼等の高速断続切削に供した場合には、耐摩耗性、耐チッピング性が十分でない。一方、Alの含有割合xが0.95を超えると、相対的にTiの含有割合が減少するため耐食性および高温強度が低下するため好ましくない。したがって、Alの含有割合xは、0.55≦x≦0.95と定めた。
また、Siの含有割合yが0.005未満であると、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の硬さが劣るため、合金鋼等の高速断続切削に供した場合には、耐摩耗性が十分でない。一方、Siの含有割合yが0.10を超えると、靭性が低下するため好ましくない。したがって、Siの含有割合yは、0.005≦y≦0.10と定めた。
また、複合窒化物または複合炭窒化物層に含まれるCの含有割合(原子比)zは、0≦z≦0.005の範囲の微量であるとき、複合窒化物または複合炭窒化物層と工具基体もしくは、下部層との密着性が向上し、かつ、潤滑性が向上することによって切削時の衝撃を緩和し、結果として複合窒化物または複合炭窒化物層の耐欠損性および耐チッピング性が向上する。一方、Cの含有割合zが0≦z≦0.005の範囲を逸脱すると、複合窒化物または複合炭窒化物層の靭性が低下するため耐欠損性および耐チッピング性が逆に低下するため好ましくない。したがって、Cの含有割合zは、0≦z≦0.005と定めた。
複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒:
前記複合炭窒化物層を構成する結晶粒は、平均粒子幅Wが0.05〜1.0μm、平均アスペクト比Aが5以下を満足するように制御する。
この条件を満たすとき、複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒は粒状組織となり、すぐれた耐摩耗性を示す。一方、平均粒子幅Wが0.05μm未満であると耐摩耗性が低下し、1.0μmを超えると靭性が低下する。したがって、複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒の平均粒子幅Wは、0.05〜1.0μmと定めた。
結晶粒中の立方晶結晶相の占める面積割合:
さらに、電子線後方散乱回折装置を用いて個々の結晶粒の結晶方位を、前記TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の縦断面(工具基体と垂直な面)方向から解析した場合、立方晶結晶格子の電子後方散乱回折像が観測される立方晶結晶相と六方晶結晶格子の電子後方散乱回折像が観測される六方晶結晶相が存在し、立方晶結晶相と六方晶結晶相の占める合計の面積に対する立方晶結晶相の占める面積割合が50〜90面積%であることがより好ましい。結晶粒中の立方晶結晶相の占める面積割合が50面積%を下回ると硬さが低下し、その結果、耐摩耗性が低下する。一方、90面積%を超えると靭性が低下し、その結果、耐チッピング性が低下する。したがって、結晶粒中の立方晶結晶相の占める面積割合は、50〜90面積%と定めた。
立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に存在する双晶:
さらに、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶が存在するとき、粒界強度が向上し、硬さが向上する。しかしながら、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%未満であると、結晶粒の界面に存在する双晶が奏する粒界強度の向上効果が小さく、十分な硬さの向上が見込めない。したがって、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶が存在すると定めた。
また、本発明の複合窒化物または複合炭窒化物層は、下部層として、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、かつ、0.1〜20μmの合計平均層厚を有するTi化合物層を含む場合、および/または上部層として1〜25μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層を含む場合においても、前述した特性が損なわれず、これらの従来知られている下部層や上部層などと併用することにより、これらの層が奏する効果と相俟って、一層すぐれた特性を創出することができる。下部層として、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなるTi化合物層を含む場合、Ti化合物層の合計平均層厚が0.1μm未満であると、層厚が薄いため、長期の使用に亘って耐摩耗性が確保されず、20μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。また、上部層として、酸化アルミニウム層を含む場合、酸化アルミニウム層の合計平均層厚が1μm未満であると、層厚が薄いため長期の使用に亘って耐摩耗性が確保されず、25μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。
本発明の硬質被覆層を構成するTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の断面を模式的に表した図を図1に示す。
本発明は、炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具において、硬質被覆層は、化学蒸着法により成膜された平均層厚1〜20μmのTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、組成式:(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)で表した場合、AlのTiとAlとSiの合量に占める含有割合x、SiのTiとAlとSiの合量に占める含有割合yおよびCのCとNの合量に占める含有割合z(但し、x、y、zはいずれも原子比)が、それぞれ、0.55≦x≦0.95、0.005≦y≦0.10、0≦z≦0.005、x+y≦0.955を満足し、複合炭窒化物層を構成する結晶粒は、平均粒子幅Wが0.05〜1.0μm、平均アスペクト比Aが5以下立方晶構造を有するものと六方晶構造を有するものが混在し、工具基体と垂直な面における立方晶結晶相の占める面積割合は50〜90面積%であり、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒の界面に双晶が存在することにより、立方晶構造を有する結晶粒内に歪みが生じるため、結晶粒の硬さが向上し、高い耐摩耗性を保ちつつ、靭性が向上する。その結果、耐チッピング性が向上するという効果が発揮され、従来の硬質被覆層に比して、長期の使用に亘ってすぐれた切削性能を発揮し、被覆工具の長寿命化が達成される。
本発明の硬質被覆層を構成するTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の断面を模式的に表した膜構成模式図である。 本発明の硬質被覆層を構成するTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の断面において立方晶結晶粒の双晶関係を模式的に表した模式図である。
つぎに、本発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr粉末、およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体A〜Cをそれぞれ製造した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、MoC粉末、ZrC粉末、NbC粉末、TaC粉末、WC粉末、Co粉末、およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1540℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体Dを作製した。
つぎに、これらの工具基体A〜Dの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、
表4に示される形成条件A〜J、すなわち、反応ガス組成(容量%)を、TiCl:3.0〜4.0%、Al(CH:0〜2.0%、AlCl:3.0〜5.0%、SiCl:1.5〜2.0%、NH:3.0〜6.0%、N:0〜5.0%、C:0〜1.0%、Ar:1.0〜4.0%、H:残として、反応雰囲気圧力:2〜5kPa、反応雰囲気温度:700〜900℃として、所定時間、熱CVD法を行うことにより、表7に示される平均粒子幅Wおよび平均アスペクト比Aの粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を成膜することにより本発明被覆工具1〜15を製造した。
この時、NHの添加量を制御することにより、立方晶結晶相の割合を制御した。また、NHおよびNの反応ガス組成を変調させ、NHの反応活性を変化させることにより立方晶結晶粒の界面に双晶が形成されることを促し、双晶が存在する割合を向上させた。
なお、本発明被覆工具6〜13については、表3に示される形成条件で、表6および表7に示される下部層および/または上部層を形成した。
本発明被覆工具1〜15の硬質被覆層を構成するTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層について、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍及び20000倍)を用いて複数視野に亘って観察したところ、図1に示した膜構成模式図に示されるように立方晶結晶と六方晶結晶が存在する粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層が確認された。また、透過型電子顕微鏡による倍率200000倍、加速電圧200.0kVによる観察により、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒が隣接する立方晶構造を有する結晶粒と双晶関係にあることが確認された。その結果を、同じく表7に示した。
また、硬質被覆層について、電子線後方散乱回折装置を用いて個々の結晶粒の結晶構造を、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の縦断面方向から解析した場合、立方晶結晶格子の電子線後方散乱回折像が観察される立方晶結晶相と六方晶結晶格子の電子線後方散乱回折像が観察される六方晶結晶相との混合組織からなり、かつ、電子線後方散乱回折像が観察された立方晶結晶相と六方晶結晶相との合計に占める立方晶結晶相の面積割合は50〜90面積%であることが確認された。
また、比較の目的で、工具基体A〜Dの表面に、表3および表5に示される形成条件a〜jかつ表9に示される目標層厚(μm)で本発明被覆工具1〜15と同様に、少なくともTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層を蒸着形成することにより比較被覆工具1〜13を製造した。
なお、本発明被覆工具6〜13と同様に、比較被覆工具6〜13については、表3に示される形成条件で表6および表8に示される下部層および/または上部層を形成した。
参考のため、工具基体Bおよび工具基体Cの表面に、従来の物理蒸着装置を用いて、アークイオンプレーティングにより、参考例の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を目標層厚で蒸着形成することにより、表8に示される参考被覆工具14、15を製造した。
なお、参考例の蒸着に用いたアークイオンプレーティングの条件は、次のとおりである。
(a)前記工具基体BおよびCを、アセトン中で超音波洗浄し、乾燥した状態で、アークイオンプレーティング装置内の回転テーブル上の中心軸から半径方向に所定距離離れた位置に外周部に沿って装着し、また、カソード電極(蒸発源)として、所定組成のAl−Ti−Si合金を配置し、
(b)まず、装置内を排気して10−2Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−1000Vの直流バイアス電圧を印加し、かつAl−Ti−Si合金からなるカソード電極とアノード電極との間に200Aの電流を流してアーク放電を発生させ、装置内にAl、TiおよびSiイオンを発生させ、もって工具基体表面をボンバード洗浄し、
(c)次に、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して4kPaの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−50Vの直流バイアス電圧を印加し、かつ、前記Al−Ti−Si合金からなるカソード電極(蒸発源)とアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させ、前記工具基体の表面に、表8に示される目標組成、目標層厚の(Ti,Al,Si)N層を蒸着形成し、参考被覆工具14、15を製造した。
また、本発明被覆工具1〜15、比較被覆工具1〜13および参考被覆工具14、15の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面を、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めたところ、いずれも表7および表8に示される目標層厚と実質的に同じ平均層厚を示した。
また、複合窒化物または複合炭窒化物層の平均Al含有割合xおよび平均Si含有割合yについては、電子線マイクロアナライザ(EPMA,Electron−Probe−Micro−Analyser)を用い、表面を研磨した試料において、電子線を試料表面側から照射し、得られた特性X線の解析結果の10点平均からAlの平均Al含有割合xおよびSiの平均Si含有割合yを求めた。平均C含有割合zについては、二次イオン質量分析(SIMS,Secondary−Ion−Mass−Spectroscopy)により求めた。イオンビームを試料表面側から70μm×70μmの範囲に照射し、スパッタリング作用によって放出された成分について深さ方向の濃度測定を行った。平均C含有割合zはTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層についての深さ方向の平均値を求めた。その結果を、表7および表8に示した。
また、本発明被覆工具1〜15および比較被覆工具1〜13、参考被覆工具14、15について、工具基体に垂直な方向の断面方向から走査型電子顕微鏡(倍率5000倍及び20000倍)を用いて、工具基体表面と水平方向に長さ10μmの範囲に存在する複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する粒状組織(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層中の個々の結晶粒の工具基体表面と平行な粒子幅を測定し測定範囲内に存在する粒子についての平均値を算出することで平均粒子幅Wを、工具基体表面に垂直な方向の粒子長さを測定し測定範囲内に存在する粒子についての平均値を算出することで平均粒子長さLを求めた。そして、W/Lから平均アスペクト比Aを算出した。平均粒子幅Wと平均アスペクト比Aを、表7および表8に示した。
また、電子線後方散乱回折装置を用いて、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層からなる硬質被覆層の工具基体に垂直な方向の断面を研磨面とした状態で、電界放出型走査電子顕微鏡の鏡筒内にセットし、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、前記断面研磨面の測定範囲内に存在する結晶粒個々に照射し、工具基体と水平方向に対しては長さ100μm、工具基体と垂直方向に対してはTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の層厚分に亘り硬質被覆層について0.01μm/stepの間隔で、電子線後方散乱回折像を測定し、個々の結晶粒の結晶構造を解析することで立方晶構造あるいは六方晶構造であるかを同定し、TiとAlとSiの複合炭窒化物層を構成する結晶粒の立方晶結晶相の占める面積割合を求めた。また、立方晶構造を有する結晶粒について該結晶粒の隣接する結晶粒同士の結晶方位関係から隣接する立方晶構造を有する結晶粒と双晶関係にある結晶粒の数をカウントし、立方晶構造を有する全結晶粒に占める割合を算出した。その結果を、同じく、表7および表8に示す。
さらに、透過型電子顕微鏡(倍率200000倍)を用いて、複合炭窒化物層の微小領域の観察を行い、電子線回折を行うことで、微小な結晶粒における隣り合う結晶粒同士の双晶関係の確認を行った。
つぎに、前記各種の被覆工具をいずれもカッタ径125mmの工具鋼製カッタ先端部に固定治具にてクランプした状態で、本発明被覆工具1〜15、比較被覆工具1〜13および参考被覆工具14,15について、以下に示す、合金鋼の高速断続切削の一種である乾式高速正面フライス、センターカット切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。
工具基体:炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメット、
切削試験: 乾式高速正面フライス、センターカット切削加工、
被削材: JIS・SCM440幅100mm、長さ400mmのブロック材、
回転速度: 917min−1
切削速度: 360m/min、
切り込み: 1.2mm、
一刃送り量: 0.15mm/刃、
切削時間: 8分、
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、VC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr粉末、TiN粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表10に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、切刃部にR:0.07mmのホーニング加工を施すことによりISO規格CNMG120412のインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体α〜γをそれぞれ製造した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、MoC粉末、ZrC粉末、NbC粉末、TaC粉末、WC粉末、Co粉末、およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表11に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1540℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃部分にR:0.09mmのホーニング加工を施すことによりISO規格・CNMG120412のインサート形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体δを形成した。
つぎに、これらの工具基体α〜γおよび工具基体δの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、
表4に示される形成条件A〜J、すなわち、反応ガス組成(容量%)を、TiCl:3.0〜4.0%、Al(CH:0〜2.0%、AlCl:3.0〜5.0%、SiCl:1.5〜2.0%、NH:3.0〜6.0%、N:0〜5.0%、C:0〜1.0%、Ar:1.0〜4.0%、H:残として、反応雰囲気圧力:2〜5kPa、反応雰囲気温度:700〜900℃として、所定時間、熱CVD法を行うことにより、表7に示される平均粒子幅Wおよび平均アスペクト比Aの粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を成膜することにより、表13に示される平均粒子幅Wおよび平均アスペクト比Aの粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を成膜することによって、表13に示される目標層厚を有する立方晶結晶と六方晶結晶とが存在する粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層からなる硬質被覆層を形成することにより本発明被覆工具16〜30を製造した。
この時、NHの添加量を制御することにより、立方晶結晶相の割合を制御した。また、NHおよびNの反応ガス組成を変調させ、NHの反応活性を変化させることにより立方晶結晶粒の界面に双晶が形成されることを促し、双晶が存在する割合を向上させた。
なお、本発明被覆工具19〜28については、表3に示される形成条件で、表12および表13に示されるような下部層および/または上部層を形成した。
また、比較の目的で、同じく工具基体α〜γおよび工具基体δの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、表5に示される形成条件a〜jかつ表14に示される目標層厚で本発明被覆工具と同様に硬質被覆層を蒸着形成することにより、表14に示される比較被覆工具16〜28を製造した。
なお、本発明被覆工具19〜28と同様に、比較被覆工具19〜28については、表3に示される形成条件で、表12および表14に示されるような下部層および/または上部層を形成した。
参考のため、工具基体βおよび工具基体γの表面に、従来の物理蒸着装置を用いて、アークイオンプレーティングにより、参考例の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を目標層厚で蒸着形成することにより、表14に示される参考被覆工具29,30を製造した。
なお、アークイオンプレーティングの条件は、実施例1に示される条件と同様の条件を用いた。
また、本発明被覆工具16〜30、比較被覆工具16〜28および参考被覆工具29,30の各構成層の断面を、走査電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めたところ、いずれも表13および表14に示される目標層厚と実質的に同じ平均層厚を示した。
また、本発明被覆工具16〜30、比較被覆工具16〜28および参考被覆工具29、30の硬質被覆層について、実施例1に示される方法と同様の方法を用いて、平均Al含有割合x、平均Si含有割合y、平均C含有割合z、粒状組織(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を構成する結晶粒の平均粒子幅W、平均アスペクト比A、結晶粒における立方晶結晶相の占める面積割合を求めた。その結果を、表13および表14に示す。
本発明被覆工具16〜30の硬質被覆層を構成するTiとAlとSiの複合炭窒化物層について、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍及び20000倍)を用いて複数視野に亘って観察したところ、図1に示した膜構成模式図に示されるように立方晶結晶と六方晶結晶が存在する粒状組織の(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層が確認された。また、立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒が隣接する立方晶構造を有する結晶粒と双晶関係にあることが、透過型電子顕微鏡による倍率200000倍、加速電圧200.0kVによる観察により確認された。
その結果を同じく、表13および表14に示す。
また、前記硬質被覆層について、電子線後方散乱回折装置を用いて個々の結晶粒の結晶構造を、TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の縦断面方向から解析した場合、立方晶結晶格子の電子線後方散乱回折像が観察される立方晶結晶相と六方晶結晶格子の電子線後方散乱回折像が観察される六方晶結晶相との混合組織からなり、かつ、電子線後方散乱回折像が観察された立方晶結晶相と六方晶結晶相との合計に占める立方晶結晶相の面積割合は50〜90面積%であることが確認された。
つぎに、前記各種の被覆工具をいずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明被覆工具16〜30、比較被覆工具16〜28および参考被覆工具29,30について、以下に示す、炭素鋼の乾式高速断続切削試験、鋳鉄の湿式高速断続切削試験を実施し、いずれも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。
切削条件2:
被削材:JIS・SCM435の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:370m/min、
切り込み:1.5mm、
送り:0.2mm/rev、
切削時間:5分、
(通常の切削速度は、200m/min)、
切削条件3:
被削材:JIS・FC300の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度:360m/min、
切り込み:1.0mm、
送り:0.2mm/rev、
切削時間:5分、
(通常の切削速度は、250m/min)、
表15に、前記切削試験の結果を示す。
原料粉末として、いずれも0.5〜4μmの範囲内の平均粒径を有するcBN粉末、TiN粉末、TiCN粉末、TiC粉末、Al粉末、Al粉末を用意し、これら原料粉末を表16に示される配合組成に配合し、ボールミルで80時間湿式混合し、乾燥した後、120MPaの圧力で直径:50mm×厚さ:1.5mmの寸法をもった圧粉体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、圧力:1Paの真空雰囲気中、900〜1300℃の範囲内の所定温度に60分間保持の条件で焼結して切刃片用予備焼結体とし、この予備焼結体を、別途用意した、Co:8質量%、WC:残りの組成、並びに直径:50mm×厚さ:2mmの寸法をもったWC基超硬合金製支持片と重ね合わせた状態で、通常の超高圧焼結装置に装入し、通常の条件である圧力:4GPa、温度:1200〜1400℃の範囲内の所定温度に保持時間:0.8時間の条件で超高圧焼結し、焼結後上下面をダイヤモンド砥石を用いて研磨し、ワイヤー放電加工装置にて所定の寸法に分割し、さらにCo:5質量%、TaC:5質量%、WC:残りの組成およびJIS規格CNGA120412の形状(厚さ:4.76mm×内接円直径:12.7mmの80°菱形)をもったWC基超硬合金製インサート本体のろう付け部(コーナー部)に、質量%で、Zr:37.5%、Cu:25%、Ti:残りからなる組成を有するTi−Zr−Cu合金のろう材を用いてろう付けし、所定寸法に外周加工した後、切刃部に幅:0.13mm、角度:25°のホーニング加工を施し、さらに仕上げ研摩を施すことによりISO規格CNGA120412のインサート形状をもった工具基体イ、ロをそれぞれ製造した。
つぎに、これらの工具基体イ、ロの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、実施例1と同様の方法により表3および表4に示される形成条件A〜Jで、少なくとも(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を含む硬質被覆層を目標層厚で蒸着形成することにより、表18に示される本発明被覆工具31〜40を製造した。
この時、NHの添加量を制御することにより、立方晶結晶相の割合を制御した。また、NH及びNの反応ガス組成を変調させ、NHの反応活性を変化させることにより立方晶結晶粒の界面に双晶が形成されることを促し、双晶が存在する割合を向上させた。
なお、本発明被覆工具34〜38については、表3に示される形成条件で、表17および表18に示されるような下部層および/または上部層を形成した。
また、比較の目的で、同じく工具基体イ、ロの表面に、通常の化学蒸着装置を用い、表3および表5に示される形成条件a〜hで、少なくとも(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を含む硬質被覆層を目標層厚で蒸着形成することにより、表19に示される比較被覆工具31〜38を製造した。
なお、本発明被覆工具34〜38と同様に、比較被覆工具34〜38については、表3に示される形成条件で、表17および表19に示されるような下部層および/または上部層を形成した。
参考のため、工具基体イおよび工具基体ロの表面に、従来の物理蒸着装置を用いて、アークイオンプレーティングにより、(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を目標層厚で蒸着形成することにより、表19に示される参考被覆工具39,40を製造した。
なお、アークイオンプレーティングの条件は、実施例1に示される条件と同様の条件を用い、前記工具基体の表面に、表19に示される目標組成、目標層厚の(Al,Ti,Si)N層を蒸着形成し、参考被覆工具39,40を製造した。
また、本発明被覆工具31〜40、比較被覆工具31〜38および参考被覆工具39,40の各構成層の断面を、走査電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めたところ、いずれも表18および表19に示される目標層厚と実質的に同じ平均層厚を示した。
また、本発明被覆工具31〜40、比較被覆工具31〜38および参考被覆工具39,40の硬質被覆層について、実施例1に示される方法と同様の方法を用いて、平均Al含有割合x、平均Si含有割合y,平均C含有割合z、粒状組織(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)層を構成する結晶粒の平均粒子幅W、平均アスペクト比A、結晶粒における立方晶結晶相の占める面積割合を求めた。その結果を、表18および表19に示す。
つぎに、各種の被覆工具をいずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明被覆工具31〜40、比較被覆工具31〜38および参考被覆工具39,40について、以下に示す、浸炭焼入れ合金鋼の乾式高速断続切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。
工具基体: 立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体、
切削試験: 浸炭焼入れ合金鋼の乾式高速断続切削加工、
被削材: JIS・SCr420(硬さ:HRC60)の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 230m/min、
切り込み: 0.12mm、
送り: 0.12mm/rev、
切削時間: 4分、
表20に、前記切削試験の結果を示す。
表9、15および表20に示される結果から、本発明被覆工具1〜40は、硬質被覆層を構成するAlとTiとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層内の立方晶結晶において、界面に双晶が存在することで、結晶粒に歪みが生じ、硬さが向上し、高い耐摩耗性を保ちつつ、靱性が向上する。しかも、切れ刃に断続的・衝撃的高負荷が作用する高速断続切削加工に用いた場合でも、耐チッピング性、耐欠損性にすぐれ、その結果、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮することが明らかである。
これに対して、硬質被覆層を構成するAlとTiとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層内の立方晶結晶において、界面に双晶が存在していない比較被覆工具1〜13、16〜28,31〜38および参考被覆工具14、15、29、30、39、40については、高熱発生を伴い、しかも、切れ刃に断続的・衝撃的高負荷が作用する高速断続切削加工に用いた場合、チッピング、欠損等の発生により短時間で寿命にいたることが明らかである。
前述のように、本発明の被覆工具は、合金鋼の高速断続切削加工ばかりでなく、各種の被削材の被覆工具として用いることができ、しかも、長期の使用に亘ってすぐれた耐チッピング性、耐摩耗性を発揮するものであるから、切削装置の高性能化並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (4)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層を設けた表面被覆切削工具において、
    前記硬質被覆層は、化学蒸着法により成膜された平均層厚1〜20μmのTiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含み、組成式:(Ti1−x―yAlSi)(C1−z)で表した場合、AlのTiとAlとSiの合量に占める含有割合x、SiのTiとAlとSiの合量に占める含有割合yおよびCのCとNの合量に占める含有割合z(但し、x、y、zはいずれも原子比)が、それぞれ、0.55≦x≦0.95、0.005≦y≦0.10、0≦z≦0.005、x+y≦0.955を満足し、
    前記複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する結晶粒は、立方晶構造を有するものと六方晶構造を有するものが混在し、工具基体と垂直な面における立方晶結晶相の占める面積割合は50〜90面積%であり、立方晶構造を有する結晶粒の平均粒子幅Wが0.05〜1.0μm、平均アスペクト比Aが5以下であり、前記立方晶構造を有する結晶粒のうち50%以上の結晶粒が隣接する立方晶構造を有する結晶粒と双晶関係にあることを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 前記工具基体と前記TiとAlとSiの複合窒化物または複合炭窒化物層の間に少なくともTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上からなり、かつ、0.1〜20μmの合計平均層厚を有するTi化合物層を含む下部層が存在することを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記複合窒化物または複合炭窒化物層の上部に、少なくとも1〜25μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層を含む上部層が存在することを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
  4. 前記複合炭窒化物層は、少なくとも、トリメチルアルミニウムを反応ガス成分として含有する化学蒸着法により成膜することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の表面被覆切削工具の製造方法
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