JP6167454B2 - コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板 - Google Patents

コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板 Download PDF

Info

Publication number
JP6167454B2
JP6167454B2 JP2013145910A JP2013145910A JP6167454B2 JP 6167454 B2 JP6167454 B2 JP 6167454B2 JP 2013145910 A JP2013145910 A JP 2013145910A JP 2013145910 A JP2013145910 A JP 2013145910A JP 6167454 B2 JP6167454 B2 JP 6167454B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
conductive pattern
base material
capacitor
material layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013145910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015018975A (ja
Inventor
青木 勝行
勝行 青木
信吾 上田
信吾 上田
哲也 下村
哲也 下村
正彦 高地
正彦 高地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Original Assignee
Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Printed Circuits Inc filed Critical Sumitomo Electric Printed Circuits Inc
Priority to JP2013145910A priority Critical patent/JP6167454B2/ja
Publication of JP2015018975A publication Critical patent/JP2015018975A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6167454B2 publication Critical patent/JP6167454B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

本発明は、コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板に関する。
電子機器等に組み込まれる多様な電気回路の中には、回路特性を調整するためにトリマコンデンサと呼ばれる静電容量を調節可能なコンデンサを備えるものが多い。携帯電話やウェアラブルデバイス等の小型電子機器の回路特性を調整するためのトリマコンデンサには、当然小型化が強く求められる。
従来のトリマコンデンサは、ドライバー等を使用して機械的に対向電極間の距離や対向電極の面積を変化させられるよう構成されている(例えば特開昭58−148421号公報)。このような従来のトリマコンデンサは、立体的な機械構造を有するため、設置面積及び設置高さを小さくするには限界がある。また、従来のトリマコンデンサでは、機械的構造の弾性力によってドライバーを離した瞬間に静電容量が変化するために正確な静電容量の調節が容易でない。さらに、従来のトリマコンデンサは、絶縁ドライバーが必要であったり、落下等の衝撃により電極が動いて静電容量が変化するおそれがある。
そこで、電極を可動とはせず、電極の面積を不可逆的に減少させることにより静電容量を調節するコンデンサも知られている。そのようなコンデンサとして、例えば、絶縁性の基材層の上に積層された第1電極を含む第1導電パターンと、第1導電パターンの上に積層された誘電体層と、誘電体層の上に積層され、第1電極に対向する複数の第2電極及び複数の第2電極を接続する接続部を含む第2導電パターンとを備え、第2導電パターンの接続部をレーザーで切断することにより電極の有効面積を小さくして静電容量を調節するコンデンサが提案されている(特開2005−94017号公報)。
特開昭58−148421号公報 特開2005−94017号公報 特開2004−364143号公報
特開2005−94017号公報に記載されるような積層構造を有するコンデンサは、パンチやカッターのような機械的手段で第2導電パターンの接続部を切断しようとすると、各層間の剥離や第2導電パターンの切断が生じて機能不全となるおそれがある。このため、特開2005−94017号公報に記載のコンデンサは、第2導電パターンの接続部をレーザーで切断して静電容量を調節するものとされている。つまり、このような従来のコンデンサは、所定のレーザー装置が必要となるなど、容易に静電容量を調節できない。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、静電容量の調節が容易であり、かつ小型化が可能なコンデンサ及びフレキシブルプリント配線板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、絶縁性及び可撓性を有する第1基材層並びにこの第1基材層の一方の面側に積層される第1導電パターンを有する第1基板と、この第1基板に重ねられ、絶縁性及び可撓性を有する第2基材層並びにこの第2基材層の一方の面側に積層される第2導電パターンを有する第2基板と、上記第1基板及び上記第2基板間に介在する薄膜状の誘電体とを備え、上記第1導電パターンが、一方向に配列する複数の電極部と、上記複数の電極部からそれぞれ延出する複数の引出部と、上記複数の引出部を接続する切断可能部とを有し、上記切断可能部が、上記第2導電パターンと平面視で重ならないよう配設されているコンデンサである。
さらに、上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該コンデンサと、絶縁性及び可撓性を有する第3基材層及びこの第3基材層の一方の面側に積層される回路パターンを有する主基板とを備え、上記第1基材層又は上記第2基材層が上記第3基材層から延出しているフレキシブルプリント配線板である。
本発明のコンデンサ及びフレキシブルプリント配線板は、静電容量の調節が容易であり、かつ小型化が可能である。
図1は、本発明の一実施形態のコンデンサを示す模式的斜視図である。 図2は、図1のコンデンサの模式的平面図である。 図3は、図2のA−A線での模式的断面図である。 図4は、図1の第1導電パターン及び第2導電パターンを抜き出して示す模式的斜視図である。 図5は、図1のコンデンサの製造途中を示す模式的平面図である。 図6は、図1のコンデンサを備えるフレキシブルプリント配線板の模式的斜視図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明は、絶縁性及び可撓性を有する第1基材層並びにこの第1基材層の一方の面側に積層される第1導電パターンを有する第1基板と、この第1基板に重ねられ、絶縁性及び可撓性を有する第2基材層並びにこの第2基材層の一方の面側に積層される第2導電パターンを有する第2基板と、上記第1基板及び上記第2基板間に介在する薄膜状の誘電体とを備え、上記第1導電パターンが、一方向に配列する複数の電極部と、上記複数の電極部からそれぞれ延出する複数の引出部と、上記複数の引出部を接続する切断可能部とを有し、上記切断可能部が、上記第2導電パターンと平面視で重ならないよう配設されているコンデンサである。
当該コンデンサは、第1基板の第1導電パターンが第2導電パターンと平面視で重ならない切断可能部を有するため、レーザーを使用しなくてもパンチのような機械的手段を用いて、第2導電パターンを切断することなく第1基板の切断可能部を切断して静電容量を容易かつ確実に調節できる。また、上記切断可能部は、各電極部から延出する引出部を接続するよう配設されているので、隣接する電極部間の離間距離よりも離間距離が大きい引出部の間において切断される。このため、当該コンデンサは、切断作業の許容誤差が大きく作業が容易であると共に、電極部間の離間距離を極小化して小型化(小面積化)できる。さらに、当該コンデンサは、第1基板と第2基板とで誘電体を挟み込んで形成できるので製造が容易である。
当該コンデンサは、上記誘電体が、上記切断可能部と平面視で重ならないよう配設されていることが好ましい。誘電体が切断可能部と重ならないことで、静電容量を調節する際には、切断可能部の他に第1基材層及び第2基材層だけを切断すればよく、誘電体を切断する必要がないので作業が容易である。
当該コンデンサは、上記第1基板と上記第2基板とが、1枚の基板を上記一方向と平行な線で折り返すことで形成されているとよい。これにより、第1基材層への第1導電パターンの積層と第2基材層への第2導電パターンの積層とが同じ工程で行えるため、当該コンデンサの製造が容易になる。
当該コンデンサは、上記第1基材層及び上記第2基材層の一方に、上記第1導電パターン及び上記第2導電パターンに接続される2つの配線パターンが形成され、この2つの配線パターンの一方が、上記折り返し領域を介して上記第1基材層及び上記第2基材層の他方に延伸するとよい。このように構成すれば当該コンデンサの配線端子が第1基板及び第2基板の一方のみに配置されるため、当該コンデンサを回路に組み込むのが容易である。
当該コンデンサは、上記第1基板及び上記第2基板が、平面視で重なる位置に貫通孔又は切り欠きを有するとよい。貫通孔にピンを挿通、又は切り欠きにガイドを嵌合すること等により、第1基板と第2基板との正確な位置決めができる。
当該コンデンサは、上記第1導電パターン及び上記第2導電パターンが、上記第1基材層及び上記第2基材層の各対向面側に積層されているとよい。このような配置とすれば、当該コンデンサの電極間距離を小さくして静電容量を大きくできる。また、第1導電パターンと第2導電パターンとの間に第1基材層及び第2基材層が介在しないことによっても静電容量を大きくできる。このため、当該コンデンサを小型化できる。また、当該コンデンサは、一定の静電容量を得るための電極面積を小さくできるので、内部抵抗を小さくして損失を小さくできる。
別の本発明は、当該コンデンサと、絶縁性及び可撓性を有する第3基材層及びこの第3基材層の一方の面側に積層される回路パターンを有する主基板とを備え、上記第1基材層又は上記第2基材層が上記第3基材層から延出しているフレキシブルプリント配線板である。当該フレキシブルプリント配線板は、静電容量の調節が容易であり、かつ小型化が可能である。また、当該フレキシブルプリント配線板は、当該コンデンサと一体に形成できるため、製造が容易であると共に、当該コンデンサによる回路特性の調整が容易であり、かつ小型化が可能である。また。上記第1基板、上記第2基板及び上記主基板がいずれも可撓性を有するので、電子機器に組み込みやすい。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係るコンデンサの一実施形態について図面を参照しつつ詳説する。
[コンデンサ]
図1、図2及び図3のコンデンサは、第1基板1と、この第1基板1に対向する第2基板2と、第1基板1と第2基板2との間に介在する薄膜状の誘電体3とを備える。誘電体3は、接着剤層4により、第1基板1及び第2基板2に接着されている。第1基板1には、貫通孔5が形成され、第2基板2には、平面視で貫通孔5と重なる位置に貫通孔6が形成されている。
<第1基板>
上記第1基板1は、電気絶縁性及び可撓性を有する第1基材層7と、この第1基材層7の第2基板2に対する対向面側に積層される第1導電パターン8とを有する。
(第1基材層)
上記第1基材層7は、絶縁性及び可撓性を有するシート状部材で構成されている。この第1基材層7を構成するシート状部材としては、具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの材料としては、例えばポリイミド、ポリエチレンテレフタレート等が好適に用いられる。また、この樹脂フィルムは、後述の第1導電パターン8の形状が確認できるよう透光性を有することが好ましい。なお、第1基材層7は、充填材、添加剤等を含んでもよい。
上記第1基材層7の平均厚さは、特に限定されるものではないが、その下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。第1基材層7の平均厚さが上記下限未満であると、第1基材層7の強度が不十分となるおそれがある。一方、第1基材層7の平均厚さの上限としては、100μmが好ましく、50μmがより好ましい。第1基材層7の平均厚さが上記上限を超えると、第1基材層7を第1導電パターン8と共に切断することが容易でなくなるおそれがある。
(第1導電パターン)
第1導電パターン8は、図4に抜き出して示すように、一方向に配列する複数の略方形で同一面積の電極部9と、これら複数の電極部9からそれぞれ上記一方向と垂直な方向に延出し、上記電極部9より幅の狭い帯状の複数の引出部10と、これら複数の引出部10の先端を接続すると共に上記一方向に連続し、引出部と同程度の幅を有する帯状の切断可能部11とを有する。引出部10及び切断可能部11は、後述する第2基板2の第2導体パターンと平面視で重ならないよう配設されている。
第1導電パターン8は、導電性を有する材料からなる層であり、この第1導電パターン8の材質は、導電性を有するものであればよく、電気抵抗が小さいものが好ましい。例えば、第1導電パターン8は銅によって形成される。
第1導電パターン8の電極部9、引出部10及び切断可能部11の形状は、導電性材料の積層方法等に応じて適当な方法により形成できる。例えば、第1基材層7に積層した金属膜にマスキングを施してエッチングすることで、電極部9、引出部10及び切断可能部11を形成できる。この金属膜の形成方法は、例えば、金属箔等を第1基材層7に接着剤等により貼着してもよく、第1基材層7に金属を蒸着して形成してもよい。また、第1導電パターン8を導電性ペーストで形成する場合には、印刷技術によって電極部9、引出部10及び切断可能部11を形成できる。
上記第1導電パターン8の平均厚さの下限としては、0.1μmが好ましく、1μmがより好ましい。第1導電パターン8の平均厚さが上記下限未満であると、内部抵抗が大きくなり損失が過大となったり第1導電パターン8が断裂したりするおそれがある。一方、第1導電パターン8の平均厚さの上限としては、100μmが好ましく、80μmがより好ましい。第1導電パターン8の平均厚さが上記上限を超えると、当該コンデンサが不要に厚くなるおそれがある。
上記第1導電パターン8における隣接する上記電極部9の離間距離の下限としては、0.05mmが好ましく、0.1mmがより好ましい。上記電極部9の離間距離が上記下限未満であると、電極部9同士が接触して静電容量の調節ができなくなるおそれがある。一方、上記電極部9の離間距離の上限としては、5mmが好ましく、1mmがより好ましい。上記電極部9の離間距離が上記上限を超えると、当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
上記電極部9の寸法(配列方向の長さ及びそれに垂直な方向の幅)については、当該コンデンサに要求される静電容量の調節単位量に応じて適宜設計すればよい。当該コンデンサの静電容量の調節単位量は、例えば10pFから15pFであり得る。
上記引出部10の上記電極部9の配列方向の幅の下限としては、0.2mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。上記引出部10の幅が上記下限未満である場合、引出部10の導通が不十分になるおそれがある。一方、上記引出部10の幅の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。上記引出部10の幅が上記上限を超える場合、隣接する引出部10の離間距離が小さくなり、引出部10を傷つけることなく引出部10の間で切断可能部11を切除することが難しくなるので、静電容量の調節作業が容易でなくなるおそれがある。
上記引出部10の上記電極部9の配列方向に垂直な方向の延伸長さの下限としては、0.2mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。上記引出部10の延伸長さが上記下限未満である場合、電極部9と切断可能部11との距離が小さくなり、電極部9を傷つけずに切断可能部11を切断することが容易でなくなるおそれがある。一方、上記引出部10の延伸長さの上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。上記引出部10の延伸長さが上記上限を超える場合、当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
上記切断可能部11の上記電極部9の配列方向に垂直な方向の幅の下限としては、0.2mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。上記切断可能部11の幅が上記下限未満である場合、切断可能部11の導通が不十分になるおそれがある。一方、上記切断可能部11の幅の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。上記切断可能部11の幅が上記上限を超える場合、静電容量を調節する際に切断すべき幅が過大となり、静電容量の調節が容易でなくなるおそれがあると共に、当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
<第2基板>
第2基板2は、電気絶縁性及び可撓性を有する第2基材層12と、この第2基材層12の基板2に対する対向面側にそれぞれ積層される第2導電パターン13及び2つの配線パターン14,15とを有する。
(第2基材層)
上記第2基材層12の材料及び厚みについては、上記第1基材層7と同様のものが使用できる。さらに、第2基材層12は、図1に示すように、上記第1基板1の電極部9の配列方向と平行な線で折り返すことができる折り返し領域16によって第1基材層7に接続されていることが好ましい。つまり、好ましくは、第1基材層7、第2基材層12及び折り返し領域16は、1枚のシート状部材から形成される。
(第2導電パターン)
この第2導電パターン13は、図4に示すように、上記第1導電パターン8のすべての電極部9と対向し得る(すべての電極部9と平面視で重畳する)最小の1つの略長方形状に形成されている。
この第2導電パターン13の材質及び平均厚みは、第1導電パターン8と同様とするこことができる。第2導電パターン13は、第1導電パターン8と同じ方法で形成できる。また、第1基材層7と第2基材層12とが1枚のシートで形成されている場合、第2導電パターン13は、第1導電パターン8と同じ工程で同時に形成することが好ましい。
(配線パターン)
配線パターン14,15は、第1基材層7と共に平面視で第2基板2の外側まで延伸し、当該コンデンサの端部に露出する帯状の導体層である。一方の配線パターン14は第1導電パターン8に接続され、他方の配線パターン15は、第2導電パターン13に接続されている。これらの配線パターン14,15は、第1導電パターン8及び第2導電パターン13を外部の回路に接続するための配線端子である。
一方の配線パターン14は、平面視で第2基板2の外側においては配線パターン15と並列して電極部9の配列方向に延伸しているが、折り返し領域16の近傍で電極部9の配列方向と直角に折れ曲がり、折り返し領域16を介して第1基材層7に延伸することで、第2導電パターン13から絶縁されると共に第1導電パターン8に接続されている。他方の配線パターン14,15は、第2導電パターン13の端部に直線的に接続されている。
配線パターン14,15の材質及び平均厚みは、第1導電パターン8と同様とするこことができる。また、第1導電パターン8とは、第1導電パターン8と同じ工程で同時に形成することが好ましい。また、配線パターン14,15の幅は、第1導電パターン8の切断可能部11と同様とすることができる。
<折り返し領域>
上記折り返し領域16は、配線パターン14を第2導電パターン13と干渉しないよう配設可能とするため、第1基板1の電極部9の配列方向一端側に設けられる。
折り返し領域16の電極部9の配列方向の長さの下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。折り返し領域16の上記長さが上記下限未満であると、破断のおそれがある。折り返し領域16の上記長さの上限としては、15mmが好ましく、5mmがより好ましい。折り返し領域16の上記長さが上記条件を超えると、折り曲げが困難になり、第1導電パターン8と第2導電パターン13とを誘電体3に密接させられないおそれがある。
<誘電体>
誘電体3は、第1導電パターン8と第2導電パターン13との間を絶縁すると共に、第1導電パターン8と第2導電パターン13との間の静電容量を大きくする層である。誘電体3は、図2に示すように、平面視で第1導電パターン8の電極部9及び第2導電パターン13を包含するが、第1導電パターン8の切断可能部11とは重ならない略長方形状に形成されている。
誘電体3としては、特に限定されないが、絶縁性の合成樹脂中に無機誘電体粒子を含有し、シート状に形成された可撓性を有するものが好適に使用される。
上記誘電体3の電極部9の配列方向の長さ及び配列方向に垂直な方向の幅と、第2導電パターン13との上記配列方向の長さ及び上記垂直な方向の幅との寸法差の下限としては、0.2mmが好ましく、0.5mmがより好ましい。上記寸法差が上記下限未満である場合、組み立て誤差により、当該コンデンサの電極間に誘電体3が介在しない部分が生じて、当該コンデンサの静電容量及びその調節単位量が低下するおそれがある。一方、上記寸法差の上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。上記寸法差が上記上限を超える場合、誘電体3が切断可能部11側にはみ出すことにより切断可能部11の切断を難しくしたり、それを避けるために引出部10の延長が必要となって当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
上記誘電体3の平均厚さとしては、特に限定されず、当該コンデンサに要求される静電容量に応じて選択されるものであるが、その下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。誘電体3の平均厚さが上記下限未満の場合、誘電体3の強度が不足し、第1基板1及び第2基板2との積層作業時等に破損するおそれがある。一方、誘電体3の平均厚さの上限としては、5mmが好ましく、1mmがより好ましい。基材層31の平均厚さが上記上限を超える場合、電極間距離が過剰に大きくなり、当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
<接着剤層>
接着剤層4は、第1基板1及び第2基板2と誘電体3とを接着する接着剤からなる層である。接着剤層4を構成する接着剤としては、特に限定されるものではないが、柔軟性や耐熱性に優れたものが好ましく、かかる接着剤としては、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の各種の樹脂系の接着剤が挙げられる。
接着剤層4の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。接着剤層4の平均厚さが上記下限未満の場合、第1基板1及び第2基板2と誘電体3との接着強度が不十分となるおそれがある。一方、接着剤層4の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、40μmがより好ましい。接着剤層4の平均厚さが上記上限を超える場合、第1基板1と第2基板2との間隔が大きくなり、静電容量が小さくなるため当該コンデンサが無用に大型化するおそれがある。
<製造方法>
当該コンデンサは、例えば図5に示すように、第1基材層7と第2基材層12とが折り返し領域16を介して接続された1枚のシートに、第1導電パターン8、第2導電パターン13及び配線パターン14,15を形成する工程と、第2基板2の第2導電パターン13の上に接着剤層4によって誘電体3を接着する工程と、折り返し領域16を折り曲げて接着剤層4により誘電体3の上に第1基板1を接着する工程とを備える製造方法によって製造できる。
上記誘電体3の上に第1基板1を接着する工程では、貫通孔5,6にピンを挿通することにより第2基板2に対して第1基板1を位置決めする。これにより第1導電パターン8を第2導電パターン13に正確に対向させて、設計通りの静電容量を得ることができる。
<静電容量の調節方法>
当該コンデンサは、切断可能部11の引出部10の間の部分をパンチ等の工具で切除することで、任意の数の電極部9を容易に切り離すことができる。図4に、先端(図中左端)の電極部9を切り離すために、円形のパンチPで切断可能部11を切除する例を示す。当該コンデンサの静電容量は配線パターン14に接続されている電極部9の合計面積に比例するため、このようにして一部の電極部9を切除することで1つの電極部9に相当する静電容量を調節単位として当該コンデンサの静電容量を所望の値まで減少させられる。
<利点>
当該コンデンサは、第1導電パターン8の電極部9同士の離間距離を小さくしても、引出部10同士の離間距離が十分に大きい。従って、当該コンデンサは、電極部9同士の離間距離を小さくして小型化することができると共に、電極部9及び引出部10に干渉せずに切除できる切断可能部11の長さが大きいで静電容量を容易に調節できる。
さらに、切断可能部11は誘電体3とも平面視で重ならない。このため、当該コンデンサの静電容量の調節の際には、誘電体3を切断する必要がなく、切断可能部11の他には第1基材層7及び第2基材層12だけを切断すればよい。このため、当該コンデンサは静電容量の調節が簡単である。
当該コンデンサは、第1基材層7と第2基材層12とが折り返し領域16を介して接続された1枚のシートからなり、第1導電パターン8と第2導電パターン13とが同一工程で形成されるので、製造工数が少ない。
加えて、当該コンデンサは、第1基板1及び第2基板2にそれぞれ貫通孔5及び貫通孔6が形成されているので、折返し部16で折り返して第1基板1及び第2基板2を積層する際に、第1導電パターン8と第2導電パターン13とが設計通り厳密に正対するよう位置決めできる。これにより、当該コンデンサの静電容量及びその調節単位量(各電極部9に対応する静電容量)がばらつかない。
また、当該コンデンサは、第1基材層7及び第2基材層12の各対向面側に第1導電パターン8及び第2導電パターン13が積層されている。これにより、第1基材層7及び第2基材層12によって第1導電パターン8及び第2導電パターン13が外部から絶縁されている。また、第1導電パターン8と第2導電パターン13との間に誘電率に制限のある第1基材層7及び第2基材層12が介在しないので、静電容量を大きくできる。
当該コンデンサは、切断可能部11の切除により1又は複数の電極部9を電気的に切り離すことで静電容量を調節するので、落下等の衝撃が加わっても静電容量が変化しない。
当該コンデンサは、各構成要素が可撓性を有するので全体としても可撓性を有する。このため、小型の電子機器やデバイスのデッドスペースの形状に合わせて折り曲げて組み込むことができる。例えば、当該コンデンサは、電子機器の他の構成要素に巻きつけて配設することもできる。
[フレキシブルリント配線板]
図6のフレキシブルプリント配線板は、図1、図2及び図3の当該コンデンサと、絶縁性及び可撓性を有する第3基材層17及びこの第3基材層17の一方の面側に積層される回路パターン18を有する主基板19と備える。
第3基材層17は、第2基材層12から延出しており、回路パターン18には、配線パターン14,15が接続されている。つまり、第3基材層17は、第1基材層7及び第2基材層12と同じ1枚のシートによって一体に形成されている。そして、回路パターン18は、第1導電パターン8、第2導電パターン13及び配線パターン14,15と同じ工程で同時に形成することができる。
<利点>
静電容量の調節が容易な当該コンデンサと一体に形成された当該フレキシブルプリント配線板は、上記コンデンサによって回路特性を容易に調整できる。また、当該フレキシブルプリント配線板は、当該コンデンサ部分を含めて可撓性を有する。従って、携帯電話等の小型の電子機器に、筐体端部のデッドスペースを利用して搭載することができる。
[電子部品]
当該電子部品は、当該コンデンサと、回路パターンを有するプリント配線板とを備える。この回路パターンは、当該コンデンサの配線パターン14,15と接続されている。
上記回路パターンと配線パターン14,15との接続方法としては、例えば回路パターンの端子及び配線パターン14,15にコネクタを設けて接続する方法、回路パターンの端子と配線パターン14,15とを半田により接続する方法、回路パターンの端子と配線パターン14,15との間に異方導電性接着剤を積層して接続する方法等を挙げることができる。
<利点>
当該電子部品は、静電容量の調節が容易な当該コンデンサが回路パターンと接続されているため、回路特性を容易に調整できる。従って、当該電子部品は、携帯電話等の小型の電子機器に好適に用いることができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、第1基板と第2基板とは異なる材質で別個に形成されており、両者を接続する折返し領域が省略されていてもよい。
また、第1導電パターン及び第2導電パターンが第1基材層及び第2基材層の対向面と反対側の面に積層されていてもよい。さらに、当該コンデンサは、2列以上の第1導電パターン及び第2導電パターンを有してもよい。
また、第2導電パターンは、第1導電パターンの電極部に対向する電極部を接続した形状であってもよい。
複数の貫通孔を設ける場合、位置決めピンによって正確に位置決めされる貫通孔だけでなく、ピンに対して遊びを有する長穴や大径の穴を設けてもよい。また、貫通孔の代わりに、第1基板及び第2基板に平面視で重なるよう切り欠きを設けてもよい。
また、第1基板及び第2基板と誘電体とを熱圧着可能とし、例えば、誘電体の主成分を熱可塑性樹脂とすることによって、第1基板及び第2基板と誘電体との間の接着剤層を省略してもよい。
さらに、当該コンデンサにおいて、第1基材層又は第2基材層に、切断可能部の切断位置と予想される静電容量の減少量との関係を示すようなマーキングを行ってもよい。
また、当該フレキシブルプリント配線板は、主基板の上に当該コンデンサを積層するように接続してもよい。
以上のように、本発明のコンデンサは静電容量の調節が容易であり、回路調節用のトリマコンデンサとして好適に利用できる。また、本発明のフレキシブルプリント配線板は、回路特性を容易に調整でき、調整後の回路特性が安定であり、かつ小型で可撓性を有するので小型の電子機器等に好適に用いることができる。
1 第1基板
2 第2基板
3 誘電体
4 接着剤層
5、6 貫通孔
7 第1基材層
8 第1導体パターン
9 電極部
10 引出部
11 切断可能部
12 第2基材層
13 第2導電パターン
14、15 配線パターン
16 折り曲げ領域
17 第3基材層
18 回路パターン
19 主基板
P パンチ

Claims (7)

  1. 絶縁性及び可撓性を有する第1基材層並びにこの第1基材層の一方の面側に積層される第1導電パターンを有する第1基板と、
    この第1基板に重ねられ、絶縁性及び可撓性を有する第2基材層並びにこの第2基材層の一方の面側に積層される第2導電パターンを有する第2基板と、
    上記第1基板及び上記第2基板間に介在する薄膜状の誘電体と
    を備え、
    上記第1導電パターンが、
    一方向に配列する複数の電極部と、
    上記複数の電極部からそれぞれ延出する複数の引出部と、
    上記複数の引出部を接続する切断可能部と
    を有し、
    上記切断可能部が、上記第2導電パターンと平面視で重ならないよう配設されているコンデンサ。
  2. 上記誘電体が、上記切断可能部と平面視で重ならないよう配設されている請求項1に記載のコンデンサ。
  3. 上記第1基板と上記第2基板とが、1枚の基板を上記一方向と平行な線で折り返すことで形成されている請求項1又は請求項2に記載のコンデンサ。
  4. 上記第1基材層及び上記第2基材層の一方に、上記第1導電パターン及び上記第2導電パターンに接続される2つの配線パターンが形成され、この2つの配線パターンの一方が、上記折り返し領域を介して上記第1基材層及び上記第2基材層の他方に延伸する請求項3に記載のコンデンサ。
  5. 上記第1基板及び上記第2基板が、平面視で重なる位置に貫通孔又は切り欠きを有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のコンデンサ。
  6. 上記第1導電パターン及び上記第2導電パターンが、上記第1基材層及び上記第2基材層の各対向面側に積層されている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のコンデンサ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のコンデンサと、
    絶縁性及び可撓性を有する第3基材層及びこの第3基材層の一方の面側に積層される回路パターンを有する主基板と
    を備え、
    上記第1基材層又は上記第2基材層が上記第3基材層から延出しているフレキシブルプリント配線板。
JP2013145910A 2013-07-11 2013-07-11 コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板 Active JP6167454B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013145910A JP6167454B2 (ja) 2013-07-11 2013-07-11 コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013145910A JP6167454B2 (ja) 2013-07-11 2013-07-11 コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015018975A JP2015018975A (ja) 2015-01-29
JP6167454B2 true JP6167454B2 (ja) 2017-07-26

Family

ID=52439715

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013145910A Active JP6167454B2 (ja) 2013-07-11 2013-07-11 コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6167454B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102421405B1 (ko) * 2017-08-24 2022-07-15 한국단자공업 주식회사 연성기판

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6079727U (ja) * 1983-11-08 1985-06-03 日本電気株式会社 トリマ−コンデンサ
JPH0622190B2 (ja) * 1987-04-02 1994-03-23 日本電気株式会社 厚膜コンデンサ
JPH01318197A (ja) * 1988-06-20 1989-12-22 Nippon Mektron Ltd Lc共振印刷回路
JP2548306B2 (ja) * 1988-06-20 1996-10-30 日本メクトロン株式会社 印刷回路の製造方法
JP2004364143A (ja) * 2003-06-06 2004-12-24 Kyodo Printing Co Ltd アンテナシート、icカード及びコンデンサの形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015018975A (ja) 2015-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5924456B2 (ja) 多層基板
JP5973190B2 (ja) 立体積層配線基板
JP6065119B2 (ja) 多層基板
US8050015B2 (en) Composite electric element
US10051730B2 (en) Multilayer substrate manufacturing method and multilayer substrate
JP6259813B2 (ja) 樹脂多層基板、および樹脂多層基板の製造方法
JP2010103388A (ja) 積層フレキシブル配線基板、その製造方法、及びそれを用いたrfid用電子タグのアンテナ
CN213124101U (zh) 多层基板以及多层基板的安装构造
KR20160108905A (ko) 적층 세라믹 전자 부품 및 그 제조 방법
US9699892B2 (en) Electric element-embedded multilayer substrate and method for manufacturing the same
US9847171B2 (en) Flexible cable and electronic device
JP6673304B2 (ja) 多層基板
JP6233524B2 (ja) 部品内蔵基板
US9980383B2 (en) Laminated circuit substrate
JP6167454B2 (ja) コンデンサ及びフレキシブルプリント配線板
JP2015046463A (ja) フレキシブル配線基板
CN103843077A (zh) 扁平电缆
US7871892B2 (en) Method for fabricating buried capacitor structure
JP5708903B2 (ja) 回路基板およびその製造方法
JP5945801B2 (ja) フレキシブルプリント配線板及びフレキシブルプリント配線板の製造方法
WO2011043382A1 (ja) 回路基板及びその製造方法
CN106341945B (zh) 一种柔性线路板及其制作方法
CN215268953U (zh) 树脂多层基板
JP2015026747A (ja) 樹脂多層基板
JP2015038936A (ja) コンデンサ、フレキシブルプリント配線板及び電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20160523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170525

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170530

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170609

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6167454

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250