JP2015046463A - フレキシブル配線基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】折り曲げのための補助部材を設けた場合でも、電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することが可能なフレキシブル配線基板を提供する。【解決手段】コイル素子10は、積層された複数のフレキシブル基材層11a〜11cと、フレキシブル基材層11a〜11cに配置された配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とを備え、折り曲げ線L1で折り曲げられて用いられる。コイル素子10は、折り曲げ線近傍において電気的に独立した島状に配置され、コイル素子10の折り曲げを補助する形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fをさらに備える。配線パターンは、少なくとも一部が折り曲げ線を跨ぐように配置される。形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、積層方向において、配線パターンと複数箇所で対向しない位置に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は、複数のフレキシブル基材層を積層してなるフレキシブル配線基板に関する。
フレキシブル配線基板として、例えば、特許文献1に記載のフレキシブルプリント基板がある。このフレキシブルプリント基板は、ベースシート、導体パターン、第1の絶縁体被覆層、金属板および第2の絶縁体被覆層を備える。ベースシート、第1の絶縁体被覆層および第2の絶縁体被覆層はこの順に積層されている。ベースシートと第1の絶縁体被覆層との間には導体パターンが設けられている。第1の絶縁体被覆層と第2の絶縁体被覆層との間には、フレキシブルプリント基板の折り曲げ線に交差するように、フレキシブルプリント基板の折り曲げを補助する金属板が設けられている。この特許文献1の構成では、上記折り曲げ線でフレキシブルプリント基板を折り曲げることにより、金属板が塑性変形されるので、フレキシブルプリント基板が折り曲げられた状態を保持することができる。
特許文献1に記載のフレキシブルプリント基板では、導体パターンと金属板との間に浮遊容量が形成される場合があると考えられ、この場合には、フレキシブルプリント基板の電気的特性が所望の特性からずれてしまうおそれがある。
本発明の目的は、折り曲げのための補助部材を設けた場合でも、電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することが可能なフレキシブル配線基板を提供することにある。
(1)本発明のフレキシブル配線基板は、積層された複数のフレキシブル基材層と、フレキシブル基材層に配置された配線パターンとを備え、折り曲げ線で折り曲げられて用いられる。本発明のフレキシブル配線基板は、折り曲げ線近傍において電気的に独立した島状に配置され、フレキシブル配線基板の折り曲げを補助する補助パターンをさらに備える。配線パターンは、少なくとも一部が折り曲げ線を跨ぐように配置される。補助パターンは、複数のフレキシブル基材層の積層方向において配線パターンと複数箇所で対向しない位置に配置されている。
この構成では、配線パターンと補助パターンとの間に浮遊容量が形成されにくくなる。これにより、補助パターンを設けた場合でも、フレキシブル配線基板の電気的特性が所望の特性からずれてしまうことを抑制できる。これに対して、補助パターンが配線パターンと複数箇所で対向していると、補助パターンを介して容量結合してしまう。この場合、たとえば配線パターンがコイルを形成していると、そのインダクタ成分に並列に容量成分が形成されることになり、自己共振周波数が所望の値からずれて(低くなって)しまう。また、補助パターンにより、フレキシブル配線基板の折り曲げを補助してフレキシブル配線基板を確実に折り曲げることができる。
(2)配線パターンの少なくとも一部はスパイラル状に形成されることが好ましい。
この構成では、フレキシブル配線基板にコイルが形成される。そして、コイルに浮遊容量が形成されることを抑制できるので、コイルの自己共振周波数が低下することを抑制でき、その結果、コイルの特性が所望の特性からずれてしまうことを抑制できる。また、コイルを折り曲げて実装することにより、コイルをアンテナとして用いた場合には、広い角度範囲で通信が可能となる。
(3)補助パターンは、折り曲げ線を跨ぐように形成される形状保持パターンを含むことが好ましい。
この構成では、形状保持パターンの塑性変形を利用してフレキシブル配線基板が折り曲げられた状態を容易に保持することができる。
(4)補助パターンは、折り曲げ線に沿って形成される折り曲げガイドパターンを含むことが好ましい。
この構成では、折り曲げガイドパターンに沿ってフレキシブル配線基板を折り曲げ線で容易に折り曲げることができる。また、折り曲げ位置が所望の位置(折り曲げ線上)になるようにできるので、折り曲げ位置の位置ずれに起因して電気的特性がずれるのを抑制できる。
(5)補助パターンは、その一部分が折り曲げ線を跨ぐように形成され、その他の部分が折り曲げ線に沿って形成されるガイド付き形状保持パターンを含むことが好ましい。
この構成では、ガイド付き形状保持パターンの塑性変形を利用してフレキシブル配線基板が折り曲げられた状態を容易に保持することができるとともに、ガイド付き形状保持パターンに沿ってフレキシブル配線基板を折り曲げ線で容易に折り曲げることができるので、形状保持パターンと折り曲げガイドパターンとを別個に設ける必要がない。
(6)本発明のフレキシブル配線基板は、次のように構成されることが好ましい。補助パターンは、折り曲げ線を跨ぐように形成される形状保持パターンと、折り曲げ線を間に挟むように折り曲げ線に沿って形成される2つの折り曲げガイドパターンとを含む。平面視で折り曲げ線に直交する方向において、2つの折り曲げガイドパターンの間の隙間は、形状保持パターンの幅よりも狭い。
この構成では、平面視で形状保持パターン上を通る折り曲げ線に対して、形状保持パターン上からずれた位置で折り曲げられてしまうのを抑制することができる。すなわち、所望の折り曲げ線で確実に折り曲げることができる。
本発明によれば、折り曲げのための補助部材を設けた場合でも、電気的特性が所望の特性からずれてしまうのを抑制することが可能なフレキシブル配線基板を実現することができる。
《第1の実施形態》
本発明の第1の実施形態に係るコイル素子10について説明する。コイル素子10は本発明のフレキシブル配線基板の一例である。図1は、コイル素子10の分解平面図である。図2(A)は、コイル素子10のA−A断面図である。図2(B)は、コイル素子10のB−B断面図である。図2(C)は、コイル素子10のC−C断面図である。図3は、コイル素子10の一部を示す要部平面図である。図3では、コイルパターン12(実線)と、形状保持パターン21及び複数の折り曲げガイドパターン22a〜22f(破線)との位置関係を図示している。
本発明の第1の実施形態に係るコイル素子10について説明する。コイル素子10は本発明のフレキシブル配線基板の一例である。図1は、コイル素子10の分解平面図である。図2(A)は、コイル素子10のA−A断面図である。図2(B)は、コイル素子10のB−B断面図である。図2(C)は、コイル素子10のC−C断面図である。図3は、コイル素子10の一部を示す要部平面図である。図3では、コイルパターン12(実線)と、形状保持パターン21及び複数の折り曲げガイドパターン22a〜22f(破線)との位置関係を図示している。
コイル素子10は、フレキシブル基材層11a〜11c、コイルパターン12、線状パターン13、実装用電極14a,14b、形状保持パターン21及び複数の折り曲げガイドパターン22a〜22fを備える。コイル素子10は矩形平板状である。コイル素子10には、短手方向に平行に(短手方向に延びる)折り曲げ線L1が設定されている。コイル素子10は、折り曲げ線L1で折り曲げられ、所定の実装面に実装される。コイルパターン12、線状パターン13、実装用電極14a,14b、形状保持パターン21及び折り曲げガイドパターン22a〜22fは、例えば、銅箔等の金属膜からなる導体パターンである。形状保持パターン21及び折り曲げガイドパターン22a〜22fは、コイル素子10の折り曲げを補助するために設けられている。具体的には、形状保持パターン21は、塑性変形を利用してコイル素子10が折り曲げられた状態を確実に保持するために設けられる。折り曲げガイドパターン22a〜22fは、コイル素子10を折り曲げ線L1で折り曲げることを容易にするために設けられる。コイルパターン12および線状パターン13は本発明の配線パターンの一例である。形状保持パターン21及び折り曲げガイドパターン22a〜22fは本発明の補助パターンの一例である。
フレキシブル基材層11a〜11cは、矩形平板状であり、この順に積層されている。フレキシブル基材層11aは最上層であり、フレキシブル基材層11cは最下層である。フレキシブル基材層11a〜11cは、例えば、液晶ポリマ(LCP)等の熱可塑性樹脂からなる。なお、図1では、フレキシブル基材層11a,11bについては表面(上面)を、フレキシブル基材層11cについては裏面(下面)を、それぞれ図示している。また、他の分解平面図でも、最下層のフレキシブル基材層については裏面(下面)を図示している。
フレキシブル基材層11aの主面(表面、上面)には、コイルパターン12がスパイラル状に形成されている。コイルパターン12は折り曲げ線L1を跨ぐように配置されている。フレキシブル基材層11bの主面(表面、上面)には、形状保持パターン21、折り曲げガイドパターン22a〜22fおよび線状パターン13が形成されている。形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、矩形平板状であり、折り曲げ線L1近傍に他の導体パターンから孤立して配置されている。すなわち、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、それぞれ、他の導体から所定距離を隔てて配置されており、電気的に独立した島状に配置されている。電気的に独立した島状の導体パターン(たとえば、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22f)は、回路を構成する他の導体パターンには直接的に接続されておらず、いわゆるダミーパターンである。
形状保持パターン21は折り曲げ線L1を跨ぐように形成されている。これにより、コイル素子10が折り曲げられた状態を保持することができる。また、図2(A)、図2(C)、図3に示すように、形状保持パターン21は、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介してコイルパターン12と1箇所だけで対向している。すなわち、形状保持パターン21は、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。ここで、形状保持パターン21と配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とが1箇所だけで対向しているとは、配線パターンのうちの形状保持パターン21に対向する部分が、図3に示すように、平面視で形状保持パターン21の配置領域内において連続している状態である。換言すれば、配線パターンのうちの形状保持パターン21に対向する部分は、平面視で形状保持パターン21の配置領域内において分離されていない(島状に配置されていない)状態である。すなわち、形状保持パターン21と配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とが複数箇所で対向しているとは、配線パターンのうちの形状保持パターン21に対向する部分が、平面視で形状保持パターン21の配置領域内において分離している(島状に配置されている)状態である。また、コイルパターン12と形状保持パターン21とが対向する部分は、平面視で(積層方向から見て)、折り曲げ線L1に重なっている。これにより、コイル素子10が折り曲げられる際、コイルパターン12と形状保持パターン21とが一体となって塑性変形するため、形状保持効果を大きくすることができる。形状保持パターン21はフレキシブル基材層11bの短手方向の略中心部に配置されている。換言すれば、形状保持パターン21は、折り曲げ線L1の略中央部に設けられている。形状保持パターン21は、折り曲げ線L1に直交する方向(フレキシブル基材層11bの長手方向)において幅aを有している。
折り曲げガイドパターン22a〜22fは折り曲げ線L1に沿って形成されている。具体的には、折り曲げガイドパターン22a〜22fは、それぞれ、矩形形状を有しており、一辺(縁部)が折り曲げ線L1に沿うように配置されている。折り曲げ線L1を境として、折り曲げガイドパターン22a,22c,22eが一方側に配置され、折り曲げガイドパターン22b,22d,22fが他方側に配置されている。折り曲げガイドパターン22a,22bは、フレキシブル基材層11bの短手方向の一方端に配置されている。折り曲げガイドパターン22aと折り曲げガイドパターン22bとは、折り曲げ線L1を互いの間に挟むように、隙間bだけ離れて配置されている。折り曲げガイドパターン22e,22fは、フレキシブル基材層11bの短手方向の他方端に配置されている。折り曲げガイドパターン22eと折り曲げガイドパターン22fとは、折り曲げ線L1を互いの間に挟むように、隙間bだけ離れて配置されている。折り曲げガイドパターン22cは折り曲げガイドパターン22aに隣接して配置されている。折り曲げガイドパターン22dは折り曲げガイドパターン22dに隣接して配置されている。折り曲げガイドパターン22cと折り曲げガイドパターン22dとは、折り曲げ線L1を互いの間に挟むように、隙間bだけ離れて配置されている。折り曲げガイドパターン22a〜22fにより折り曲げ線L1に沿って形成される隙間bは、形状保持パターン21の幅aに比べて狭い。これにより、コイル素子10を、形状保持パターン21上を通る折り曲げ線L1で確実に折り曲げることができる。
図2(B)、図3に示すように、折り曲げガイドパターン22aは、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、折り曲げガイドパターン22aは、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。ここで、折り曲げガイドパターン22aと配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とが1箇所だけで対向しているとは、上記形状保持パターン21の場合と同様に、配線パターンのうちの折り曲げガイドパターン22aに対向する部分が、図3に示すように、平面視で折り曲げガイドパターン22aの配置領域内において連続している状態である。折り曲げガイドパターン22b〜22fについても、折り曲げガイドパターン22aと同様に、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。
フレキシブル基材層11cの主面(裏面、下面)には、実装用電極14a,14bが形成されている。フレキシブル基材層11cの長手方向の一方端に実装用電極14aが、フレキシブル基材層11cの長手方向の他方端に実装用電極14bが、それぞれ配置されている。実装用電極14aは、ビア導体15を介して、コイルパターン12の端部のうちスパイラルの外側の端部に接続されている。実装用電極14bは、線状パターン13およびビア導体15を介して、コイルパターン12の端部のうちスパイラルの中心側の端部に接続されている。
図4は、コイル素子10の外観斜視図である。コイル素子10は折り曲げ線L1で略直角に折り曲げられて実装されている。コイル素子10の表面(コイルパターン12が配置されている面)が凸側(山側)になり、コイル素子10の裏面が凹側(谷側)になっている。コイル素子10の表面のうち、折り曲げ線L1を境として、一方側をコイル面S1とし、他方側をコイル面S2とする。コイル面S1は第1方向を向き、コイル面S2は第2方向(第1方向に垂直な方向)を向いている。このため、コイル素子10をアンテナとして用いたとき、広い角度範囲で通信が可能となる。
第1の実施形態では、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介して配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と1箇所のみで対向している。また、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と電気的に接続されていない。このため、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fと、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)との間に、浮遊容量が形成されることを抑制できる。コイル素子に浮遊容量が形成された場合、コイル素子の自己共振周波数が低下し、コイル素子の特性が所望の特性からずれてしまうところ、この効果はコイル素子に対して特に有用である。
なお、第1の実施形態では、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fは、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と1箇所のみで対向する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン22a〜22fと、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とは、積層方向において対向しなくてもよい。これにより、浮遊容量が形成されることをさらに抑制できる。
図5は、コイル素子10の製造方法を示す断面図である。まず、図5(A)に示すように、フォトリソグラフィおよびエッチング技術を利用して、フレキシブルシート16a〜16cの適切な位置に、導体パターン(コイルパターン12、形状保持パターン21、折り曲げガイドパターン22a〜22f(図1参照)、実装用電極14a,14b)を形成する。例えば、フレキシブルシート16a〜16cは液晶ポリマ等の熱可塑性樹脂からなり、導体パターンは銅箔等の金属膜からなる。また、フレキシブルシート16a〜16cに、レーザ加工等により、ビア導体用の孔を形成し、このビア導体用の孔に導電性ペースト17を充填する。例えば、導電性ペースト17はスズや銀を主成分とした導電性材料からなる。
次に、図5(B)に示すように、積層されたフレキシブルシート16a〜16cを熱圧着プレスする。これにより、フレキシブルシート16a〜16cを構成する熱可塑性樹脂が軟化し、フレキシブルシート16a〜16cが接合し、一体化する。このようにして、フレキシブル基材層11a〜11cが形成される。また、ビア導体用の孔に充填された導電性ペースト17が金属化(焼結)することにより、ビア導体15が形成されるとともに、コイルパターン12等とビア導体15とが接合する。
以上の工程により、図5(C)に示すように、コイル素子10が完成する。治具等によりコイル素子10を折り曲げて、図4に示したように、コイル素子10を実装する。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態に係るコイル素子30について説明する。図6は、コイル素子30の分解平面図である。図7(A)は、コイル素子30のA−A断面図である。図7(B)は、コイル素子30のB−B断面図である。図8は、コイル素子30の一部を示す要部平面図である。図8では、コイルパターン31(実線)と、形状保持パターン21及び複数の折り曲げガイドパターン32a〜32d(破線)との位置関係を図示している。
本発明の第2の実施形態に係るコイル素子30について説明する。図6は、コイル素子30の分解平面図である。図7(A)は、コイル素子30のA−A断面図である。図7(B)は、コイル素子30のB−B断面図である。図8は、コイル素子30の一部を示す要部平面図である。図8では、コイルパターン31(実線)と、形状保持パターン21及び複数の折り曲げガイドパターン32a〜32d(破線)との位置関係を図示している。
コイル素子30は、第1の実施形態に係る構成に加えて、フレキシブル基材層11dおよびコイルパターン31を備える。また、コイル素子30は、第1の実施形態に係る折り曲げガイドパターン22a〜22fに代えて、折り曲げガイドパターン32a〜32dを備える。
フレキシブル基材層11dは、矩形平板状であり、フレキシブル基材層11aとフレキシブル基材層11bとの間に形成されている。フレキシブル基材層11dの表面(上面)には、コイルパターン31がスパイラル状に形成されている。コイルパターン31は、積層方向から見て、コイルパターン12の配線に沿って延伸し、コイルパターン31の幅はコイルパターン12の幅に比べて広くなっている。すなわち、コイルパターン31は、積層方向から見て、コイルパターン12にできるだけ重なるように形成されている。これにより、コイル素子30のインダクタンスを大きくすることができる。コイルパターン31の端部のうちスパイラルの中心側の端部が、ビア導体15を介して、コイルパターン12の端部のうちスパイラルの中心側の端部に接続されている。コイルパターン31の端部のうちスパイラルの外側の端部が、実装用電極14bに接続されている。なお、第1の実施形態と異なり、コイルパターン12の端部のうちスパイラルの中心側の端部は、線状パターン13ではなくコイルパターン31を介して実装用電極14bに接続されている。
フレキシブル基材層11bの表面(上面)には、折り曲げガイドパターン32a〜32dが形成されている。折り曲げガイドパターン32a〜32dは、矩形平板状であり、折り曲げ線L1に沿って配置され、他の導体パターンから孤立している。具体的には、折り曲げガイドパターン32a〜32dは、それぞれ、矩形形状を有しており、一辺(縁部)が折り曲げ線L1に沿うように配置されている。また、折り曲げガイドパターン32a〜32dは、それぞれ、他の導体から所定距離を隔てて配置されており、電気的に独立した島状に配置されている。
折り曲げ線L1を境として、折り曲げガイドパターン32a,32cが一方側に配置され、折り曲げガイドパターン32b,32dが他方側に配置されている。折り曲げガイドパターン32a,32bはフレキシブル基材層11bの短手方向の一方端に配置されている。折り曲げガイドパターン32aと折り曲げガイドパターン32bとは、折り曲げ線L1を互いの間に挟むように、配置されている。折り曲げガイドパターン32c,32dはフレキシブル基材層11bの短手方向の他方端に配置されている。折り曲げガイドパターン32cと折り曲げガイドパターン32dとは、折り曲げ線L1を互いの間に挟むように、配置されている。図7(B)、図8に示すように、折り曲げガイドパターン32aは、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11dを介してコイルパターン31と1箇所のみで対向している。すなわち、折り曲げガイドパターン32aは、積層方向において、コイルパターン31と複数箇所で対向しないように設けられている。折り曲げガイドパターン32b〜32dについても、折り曲げガイドパターン32aと同様に、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11dを介してコイルパターン31と1箇所のみで対向している。
その他の構成は第1の実施形態と同様である。
すなわち、コイル素子30は、積層された複数のフレキシブル基材層11a〜11dと、フレキシブル基材層11a〜11dに配置されたコイルパターン12,31とを備える。コイル素子10は、折り曲げ線L1で折り曲げられて用いられる。コイル素子10は、折り曲げ線L1近傍において電気的に独立した島状に配置され、コイル素子10の折り曲げを補助する形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dをさらに備える。コイルパターン12,31は折り曲げ線L1を跨ぐように配置されている。図7(A)に示すように、形状保持パターン21は、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11dを介してコイルパターン31と1箇所のみ(図7(A)の破線で囲んだ部分参照)で対向する。図7(B)に示すように、各折り曲げガイドパターン32a〜32dは、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11dを介してコイルパターン31と1箇所のみ(図7(B)の破線で囲んだ部分参照)で対向する。
なお、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dと、フレキシブル基材層11aの主面(表面、上面)のコイルパターン12との間には、コイルパターン12よりも幅広のコイルパターン31が存在するため、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dとコイルパターン12とは積層方向において対向しない。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dと、配線パターン(コイルパターン12,31)との間に、浮遊容量が形成されることを抑制できる。なお、形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dと、コイルパターン12との間には、コイルパターン12よりも幅広のコイルパターン31が存在するため、これらの間には浮遊容量がより形成されにくい。
《第3の実施形態》
本発明の第3の実施形態に係るコイル素子40について説明する。図9は、コイル素子40の分解平面図である。図10(A)は、コイル素子40のA−A断面図である。図10(B)は、コイル素子40のB−B断面図である。図11は、コイル素子40の一部を示す要部平面図である。図11では、コイルパターン12(破線)と、形状保持パターン41a,41b及び折り曲げガイドパターン42a〜42h(実線)との位置関係を図示している。コイル素子40は、第1の実施形態に係る構成に加えて、フレキシブル基材層11dをさらに備える。コイル素子40は、矩形平板状の形状保持パターン41a,41bを備える。コイル素子40は、矩形平板状の折り曲げガイドパターン42a〜42hを備える。
本発明の第3の実施形態に係るコイル素子40について説明する。図9は、コイル素子40の分解平面図である。図10(A)は、コイル素子40のA−A断面図である。図10(B)は、コイル素子40のB−B断面図である。図11は、コイル素子40の一部を示す要部平面図である。図11では、コイルパターン12(破線)と、形状保持パターン41a,41b及び折り曲げガイドパターン42a〜42h(実線)との位置関係を図示している。コイル素子40は、第1の実施形態に係る構成に加えて、フレキシブル基材層11dをさらに備える。コイル素子40は、矩形平板状の形状保持パターン41a,41bを備える。コイル素子40は、矩形平板状の折り曲げガイドパターン42a〜42hを備える。
フレキシブル基材層11dは、矩形平板状であり、フレキシブル基材層11aの上に形成されている。形状保持パターン41aおよび折り曲げガイドパターン42a〜42dは、第2の実施形態に係る形状保持パターン21および折り曲げガイドパターン32a〜32dと同様の配置で、フレキシブル基材層11dの表面(上面)に形成されている。形状保持パターン41bおよび折り曲げガイドパターン42e〜42hは、フレキシブル基材層11bの表面(上面)に形成されている。形状保持パターン41bは、形状保持パターン41aと同じ形状及び同じ大きさに形成されており、積層方向から見て、形状保持パターン41aと同一の位置に(重なるように)配置されている。折り曲げガイドパターン42e〜42hは、それぞれ、折り曲げガイドパターン42a〜42dと同じ形状及び同じ大きさに形成されており、積層方向から見て、折り曲げガイドパターン42a〜42dと同一の位置に(重なるように)配置されている。これにより、第1の実施形態に比べて、コイル素子が折り曲げられた際の形状保持効果をさらに大きくすることができる。また、第1の実施形態に比べて、コイル素子を折り曲げ線L1で、より確実に折り曲げることができる。
図10(A)、図11に示すように、積層方向において、形状保持パターン41aは1つのフレキシブル基材層11dを介して、形状保持パターン41bは1つのフレキシブル基材層11aを介して、それぞれコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、形状保持パターン41a,41bは、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。図10(B)、図11に示すように、積層方向において、折り曲げガイドパターン42a〜42dは1つのフレキシブル基材層11dを介して、折り曲げガイドパターン42e〜42hは1つのフレキシブル基材層11aを介して、それぞれコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、折り曲げガイドパターン42a〜42hは、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。
図12は、コイル素子40の外観斜視図である。コイル素子40の表面に、形状保持パターン41aおよび折り曲げガイドパターン42a〜42dが形成されている。
その他の構成は第1の実施形態と同様である。
すなわち、コイル素子40は、積層された複数のフレキシブル基材層11a〜11dと、フレキシブル基材層11a〜11dに配置された配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とを備える。コイル素子40は、折り曲げ線L1で折り曲げられて用いられる。コイル素子40は、折り曲げ線L1近傍において電気的に独立した島状に配置され、コイル素子40の折り曲げを補助する形状保持パターン41a,41bおよび折り曲げガイドパターン42a〜42hをさらに備える。コイルパターン12は折り曲げ線L1を跨ぐように配置されている。形状保持パターン41a,41bおよび折り曲げガイドパターン42a〜42hは、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aまたは11dを介して配線パターンと1箇所のみで対向する。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、形状保持パターン41a,41bおよび折り曲げガイドパターン42a〜42hと、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)との間に、浮遊容量が形成されることを抑制できる。
《第4の実施形態》
本発明の第4の実施形態に係るコイル素子50について説明する。図13は、コイル素子50の分解平面図である。図14(A)は、コイル素子50のA−A断面図である。図14(B)は、コイル素子50のB−B断面図である。図15は、コイル素子50の一部を示す要部平面図である。図15では、コイルパターン12(実線)と、形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53b(破線)との位置関係を図示している。
本発明の第4の実施形態に係るコイル素子50について説明する。図13は、コイル素子50の分解平面図である。図14(A)は、コイル素子50のA−A断面図である。図14(B)は、コイル素子50のB−B断面図である。図15は、コイル素子50の一部を示す要部平面図である。図15では、コイルパターン12(実線)と、形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53b(破線)との位置関係を図示している。
コイル素子50は、第1の実施形態に係る形状保持パターン21に代えて、形状保持パターン51a〜51cを備える。コイル素子50は、第1の実施形態に係る折り曲げガイドパターン22a〜22fに代えて、折り曲げガイドパターン52を備える。コイル素子50は、第1の実施形態に係る構成に加えて、ガイド付き形状保持パターン53a,53bを備える。ガイド付き形状保持パターン53a,53bは、形状保持機能および折り曲げガイド機能を合わせ持っている。形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bは、本発明の補助パターンの一例である。コイル素子50には、短手方向に平行に(短手方向に延びる)2つの折り曲げ線L1,L2が設定されている。コイルパターン12は、複数位置で折り曲げ線L1,L2を跨ぐように配置されている。
形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bは、フレキシブル基材層11bの表面(上面)に形成されている。これらの導体パターンは、折り曲げ線L1,L2近傍に他の導体パターンから孤立して配置されている。すなわち、形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bは、それぞれ、他の導体から所定距離を隔てて配置されており、電気的に独立した島状に配置されている。形状保持パターン51a〜51cおよび折り曲げガイドパターン52は矩形平板状である。ガイド付き形状保持パターン53a,53bは略L字形平板状である。
形状保持パターン51aは折り曲げ線L1,L2を跨ぐように形成されている。形状保持パターン51b,51cは折り曲げ線L1を跨ぐように形成されている。折り曲げガイドパターン52は折り曲げ線L1に沿って形成されている。具体的には、折り曲げガイドパターン52は、矩形形状を有しており、一辺(縁部)が折り曲げ線L1に沿うように配置されている。形状保持パターン51a〜51cおよび折り曲げガイドパターン52は、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、形状保持パターン51a〜51cおよび折り曲げガイドパターン52は、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。
ガイド付き形状保持パターン53aの一部分は、折り曲げ線L1,L2を跨ぐように形成されている。ガイド付き形状保持パターン53aの他の部分は、折り曲げ線L2に沿って形成されている。ガイド付き形状保持パターン53bはガイド付き形状保持パターン53aと同様に形成されている。これにより、ガイド付き形状保持パターン53a,53bは、コイル素子50が折り曲げ線L1,L2で折り曲げられた状態を保持する。また、ガイド付き形状保持パターン53a,53bは、コイル素子50を折り曲げ線L2で折り曲げることを容易にする。図14(A)、図14(B)、図15に示すように、ガイド付き形状保持パターン53a,53bは、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、ガイド付き形状保持パターン53a,53bは、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。
図16は、コイル素子50の外観斜視図である。コイル素子50は折り曲げ線L1,L2で略直角に折り曲げられて実装されている。折り曲げ線L1では、コイル素子50の表面(コイルパターン12が配置されている面)が凸側になり、コイル素子50の裏面が凹側になっている。折り曲げ線L2では、コイル素子50の表面が凹側になり、コイル素子50の裏面が凸側になっている。すなわち、コイル素子50は階段状に折り曲げられて実装されている。
その他の構成は第1の実施形態と同様である。
すなわち、コイル素子50は、積層された複数のフレキシブル基材層11a〜11cと、フレキシブル基材層11a〜11cに配置された配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とを備える。コイル素子50は、折り曲げ線L1,L2で折り曲げられて用いられる。コイル素子50は、折り曲げ線L1,L2近傍において電気的に独立した島状に配置され、コイル素子50の折り曲げを補助する形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bをさらに備える。コイルパターン12は折り曲げ線L1,L2を跨ぐように配置されている。形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bは、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介して配線パターンと1箇所のみで対向する。
第4の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、形状保持パターン51a〜51c、折り曲げガイドパターン52およびガイド付き形状保持パターン53a,53bと、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)との間に、浮遊容量が形成されることを抑制できる。
《第5の実施形態》
本発明の第5の実施形態に係るコイル素子60について説明する。図17はコイル素子60の分解平面図である。図18はコイル素子60の概念図である。図18は、コイル素子60の一部を示す要部平面図である。図18では、コイルパターン12(実線)と、折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63(破線)との位置関係を図示している。コイル素子60は、第1の実施形態に係る折り曲げガイドパターン22a〜22fに代えて、折り曲げガイドパターン62a〜62dを備える。コイル素子60は、第1の実施形態に係る形状保持パターン21に代えて、ガイド付き形状保持パターン63を備える。
本発明の第5の実施形態に係るコイル素子60について説明する。図17はコイル素子60の分解平面図である。図18はコイル素子60の概念図である。図18は、コイル素子60の一部を示す要部平面図である。図18では、コイルパターン12(実線)と、折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63(破線)との位置関係を図示している。コイル素子60は、第1の実施形態に係る折り曲げガイドパターン22a〜22fに代えて、折り曲げガイドパターン62a〜62dを備える。コイル素子60は、第1の実施形態に係る形状保持パターン21に代えて、ガイド付き形状保持パターン63を備える。
折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63は、フレキシブル基材層11bの表面(上面)に形成されている。これらの導体パターンは、折り曲げ線L1近傍に他の導体パターンから孤立して配置されている。すなわち、折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63は、それぞれ、他の導体から所定距離を隔てて配置されており、電気的に独立した島状に配置されている。折り曲げガイドパターン62a〜62dは矩形平板状である。ガイド付き形状保持パターン63は、略矩形平板状であり、矩形状の開口部を有する。
折り曲げガイドパターン62a〜62dは、第2の実施形態に係る折り曲げガイドパターン32a〜32dと同様に配置されている。図18に示すように、各折り曲げガイドパターン62a〜62dは、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11a(図17参照)を介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、折り曲げガイドパターン62a〜62dは、それぞれ、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。
ガイド付き形状保持パターン63の一部分は、折り曲げ線L1を跨ぐように形成されている。ガイド付き形状保持パターン63の他の部分は、折り曲げ線L2に沿って形成されている。具体的には、ガイド付き形状保持パターン63は、平面視で折り曲げ線L1上に形成されている。詳細には、ガイド付き形状保持パターン63の開口部は、平面視で折り曲げ線L1に重なった状態で、折り曲げ線L1に沿って延伸している。このようにして、ガイド付き形状保持パターン63には、折り曲げ線L1を跨ぐ部分と、折り曲げ線L1に沿った部分とが存在する。これにより、ガイド付き形状保持パターン63は、コイル素子60が折り曲げ線L1で折り曲げられた状態を保持するとともに、コイル素子60を折り曲げ線L1で折り曲げることを容易にする。図18に示すように、ガイド付き形状保持パターン63は、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11a(図17参照)を介してコイルパターン12と1箇所のみで対向している。すなわち、ガイド付き形状保持パターン63は、積層方向において、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)と複数箇所で対向しないように設けられている。
その他の構成は第1の実施形態と同様である。
すなわち、コイル素子60は、積層された複数のフレキシブル基材層11a〜11cと、フレキシブル基材層11a〜11cに配置された配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)とを備える。コイル素子60は、折り曲げ線L1で折り曲げられて用いられる。コイル素子60は、折り曲げ線L1近傍において電気的に独立した島状に配置され、コイル素子60の折り曲げを補助する折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63をさらに備える。コイルパターン12は折り曲げ線L1を跨ぐように配置されている。折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63は、それぞれ、積層方向において、1つのフレキシブル基材層11aを介して配線パターンと1箇所のみで対向する。
第5の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、折り曲げガイドパターン62a〜62dおよびガイド付き形状保持パターン63と、配線パターン(コイルパターン12及び線状パターン13)との間に、浮遊容量が形成されることを抑制できる。
なお、第5の実施形態に係る構成において折り曲げガイドパターン62a〜62dを省略してもよい。この場合でも、ガイド付き形状保持パターン63が形状保持機能および折り曲げガイド機能を合わせ持つので、コイル素子を折り曲げ線で確実に折り曲げることができる。
また、上記実施形態では、本発明をコイル素子に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、上述のようなコイル素子だけでなく、所望の配線が形成されたフレキシブル配線基板に本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、本発明の補助パターンの一例として、形状保持パターン、折り曲げガイドパターンおよびガイド付き形状保持パターンを示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、形状保持パターン、折り曲げガイドパターンおよびガイド付き形状保持パターンのいずれか1つを備えていればよい。
L1,L2…折り曲げ線
S1,S2…コイル面
10,30,40,50,60…コイル素子(フレキシブル配線基板)
11a〜11d…フレキシブル基材層
12,31…コイルパターン(配線パターン)
13…線状パターン(配線パターン)
14a,14b…実装用電極
15…ビア導体
16a〜16c…フレキシブルシート
17…導電性ペースト
21,41a,41b,51a〜51c…形状保持パターン(補助パターン)
22a〜22f,32a〜32d,42a〜42h,52,62a〜62d…折り曲げガイドパターン(補助パターン)
53a,53b,63…ガイド付き形状保持パターン(補助パターン)
S1,S2…コイル面
10,30,40,50,60…コイル素子(フレキシブル配線基板)
11a〜11d…フレキシブル基材層
12,31…コイルパターン(配線パターン)
13…線状パターン(配線パターン)
14a,14b…実装用電極
15…ビア導体
16a〜16c…フレキシブルシート
17…導電性ペースト
21,41a,41b,51a〜51c…形状保持パターン(補助パターン)
22a〜22f,32a〜32d,42a〜42h,52,62a〜62d…折り曲げガイドパターン(補助パターン)
53a,53b,63…ガイド付き形状保持パターン(補助パターン)
Claims (6)
- 積層された複数のフレキシブル基材層と、前記フレキシブル基材層に配置された配線パターンとを備え、折り曲げ線で折り曲げられて用いられるフレキシブル配線基板であって、
前記折り曲げ線近傍において電気的に独立した島状に配置され、前記フレキシブル配線基板の折り曲げを補助する補助パターンをさらに備え、
前記配線パターンは、少なくとも一部が前記折り曲げ線を跨ぐように配置され、
前記補助パターンは、前記複数のフレキシブル基材層の積層方向において前記配線パターンと複数箇所で対向しない位置に配置されている、フレキシブル配線基板。 - 前記配線パターンの少なくとも一部はスパイラル状に形成される、請求項1に記載のフレキシブル配線基板。
- 前記補助パターンは、前記折り曲げ線を跨ぐように形成される形状保持パターンを含む、請求項1または2に記載のフレキシブル配線基板。
- 前記補助パターンは、前記折り曲げ線に沿って形成される折り曲げガイドパターンを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板。
- 前記補助パターンは、その一部分が前記折り曲げ線を跨ぐように形成され、その他の部分が前記折り曲げ線に沿って形成されるガイド付き形状保持パターンを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板。
- 前記補助パターンは、前記折り曲げ線を跨ぐように形成される形状保持パターンと、前記折り曲げ線を間に挟むように前記折り曲げ線に沿って形成される2つの折り曲げガイドパターンとを含み、
平面視で前記折り曲げ線に直交する方向において、前記2つの折り曲げガイドパターンの間の隙間は、前記形状保持パターンの幅よりも狭い、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフレキシブル配線基板。
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WO2018016339A1 (ja) * | 2016-07-20 | 2018-01-25 | 株式会社村田製作所 | マルチバンドアンテナおよび電子機器 |
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WO2022103148A1 (ko) * | 2020-11-10 | 2022-05-19 | 삼성전자 주식회사 | 회로 기판 및 상기 회로 기판을 포함하는 전자 장치 |
JP7416668B2 (ja) | 2019-06-26 | 2024-01-17 | ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー | フェライト磁心コイルデバイス、そのようなフェライト磁心コイルデバイスを備える、回転可能物体の回転速度を判定するためのセンサデバイス、およびそのようなセンサデバイスを備えるターボチャージャ |
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2013
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