JP6154315B2 - エンジンの排気還流装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を吸気通路へ導いて燃焼室へ還流させるエンジンの排気還流装置に関する。
従来、この種の技術が、例えば、自動車用エンジンにおいて採用されている。排気還流装置(Exhaust Gas Recirculation(EGR)装置)は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される燃焼後の排気の一部をEGR通路を介して吸気通路へ導き、吸気通路を流れる吸気と混合させて燃焼室へ還流させるようになっている。EGR通路を流れるEGRガスは、EGR通路に設けられるEGR弁により調節されるようになっている。このEGRによって、主として排気中の窒素酸化物(NOx)を低減させることができ、エンジンの部分負荷時における燃費向上を図ることができる。
エンジンの排気は、酸素が含まれていないか酸素が希薄な状態にある。従って、EGRにより排気の一部を吸気と混ぜることで、吸気中の酸素濃度が低下する。このため、燃焼室では、酸素濃度が低い状態で燃料が燃焼することから、燃焼時のピーク温度が低下し、NOxの発生を抑制することができる。ガソリンエンジンでは、EGRにより吸気中の酸素含有量を増加させることなく、スロットルバルブをある程度閉じた状態においても、エンジンのポンピングロスを低減することができる。
ここで、近時は、エンジンの更なる燃費向上を図るために、エンジンの全運転領域でEGRを行うことが考えられ、大量EGRを実現することが求められている。大量EGRを実現するためには、従前の技術に対し、EGR通路の内径を拡大したり、EGR弁の弁体や弁座の流路開口面積を大きくしたりする必要がある。
ところで、EGR装置につき、エンジン停止後にEGR通路に残留したEGRガスが冷えてEGR通路で凝縮水が発生することがある。この凝縮水は、エンジン停止中にEGR弁の弁体の上流側や下流側に付着して溜まることがある。エンジンの冷間始動時には、EGR弁が全閉状態になっていても排気脈動によりEGRガスがEGR弁より上流の流路に到達する。このときEGR弁やEGR弁周辺が冷えていればEGR弁の上流側にてEGRガスが冷えて凝縮水が発生する。ここで、低温始動時からエンジンが暖機されてEGRを開始するとき、EGR弁の弁体に付着していた凝縮水が、EGR弁の開弁と同時にEGR弁より下流へ一気に流れることがある。このとき、EGR通路より下流の吸気通路に過給機のコンプレッサが設けられている場合は、そのインペラに凝縮水が直接かかってインペラが破損等するおそれがある。あるいは、EGR通路より下流の吸気通路へ流れた凝縮水が燃焼室へ直接取り込まれた場合は、エンジンに失火等が生じるおそれがある。特に、EGR装置が大量EGR化するほど凝縮水の発生量は多くなる傾向がある。
ここで、このようなEGR通路で発生する凝縮水を対策する技術(エンジンのEGR制御装置)の一例が、下記の特許文献1に提案されている。このEGR制御装置では、エンジンの停止要求時に、エンジンへの燃料供給を停止する燃料カット制御を行うと共に、吸気通路に設けられるスロットル弁とEGR通路に設けられるEGR弁をそれぞれ開弁するようになっている。これにより、エンジンの停止要求時には、燃料カット中に燃焼室に対する空気の吸入が継続され、その空気がそのまま燃焼室から排気通路へ排出され、EGR通路を流れて吸気通路へ流入する。このようにEGR通路を空気が流れることによりEGR通路に残留していたEGRガスが掃気され、残留EGRガスからの凝縮水の発生を減少させるようになっている。
特開2010−59921号公報 特開2009−216028号公報
ところが、特許文献1に記載のEGR制御装置では、エンジン停止要求時に、残留EGRガスを掃気するためにエンジンをしばらく空運転させることから、エンジン停止にもたつき感が残ることになった。また、残留EGRガスが十分に掃気されない場合には、凝縮水の発生を完全に抑えることができなかった。更に、残留EGRガスに限らず、湿った空気がEGR通路に入り込んだり、残留していたりした場合にも凝縮水が発生することがある。そのため、エンジンの始動後にEGR弁が開弁したとき、EGR弁の近傍に溜まっていた凝縮水がEGR弁より下流へ一気に流れて飛散するおそれがあり、エンジンに失火等が生じるおそれがあった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エンジンの始動後に排気還流弁の近傍に溜まっていた凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することを防止できるエンジンの排気還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流して燃焼室へ還流させる排気還流通路と、排気還流通路における排気還流ガスの流れを調整するための排気還流弁と、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、検出される運転状態に基づいて排気還流弁を制御するための制御手段とを備えたエンジンの排気還流装置において、制御手段は、エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するために排気還流弁を運転状態に応じた目標開度へ制御するときは、最初に排気還流ガスを微少量だけ流すために、排気還流弁を目標開度より小さい所定の微少開度へ一旦制御してから目標開度へ制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するために排気還流弁が運転状態に応じた目標開度へ制御されるときは、排気還流弁が目標開度より小さい所定の微少開度へ一旦制御されてから目標開度へ制御される。従って、排気還流弁が目標開度へ大きく開弁される前に、排気還流弁が一旦微少開度に制御されるので、最初に排気還流弁を微少量の排気還流ガスが流れるだけとなり、排気還流ガスの流れの勢いが抑えられる。また、最初に排気還流弁が微少開度に開弁されることで、排気還流弁より上流側の圧力と下流側の圧力との間の圧力差が緩和されるので、排気還流弁が微少開度より大きく開弁されても、排気還流ガスが緩やかに下流へ流れるだけとなる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御手段は、目標開度が微少開度より小さい場合は、排気還流弁を目標開度へ一旦制御してから微少開度より大きい目標開度への制御を許容することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、目標開度が微少開度より小さいときも排気還流弁がその目標開度へ一旦制御されるので、最初に排気還流弁を微少量の排気還流ガスが流れるだけとなり、排気還流ガスの流れの勢いが抑えれる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、制御手段は、エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するときは、運転状態として検出される外気温に応じて排気還流弁を微少開度に制御することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1又は2に記載の発明の作用に加え、エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するときも、外気温が低ければ排気還流弁の近傍で凝縮水が生じやすくなるので、外気温に応じて排気還流弁が微少開度に制御されることにより、弁排気還流ガスの流れの勢いが抑えられる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、制御手段は、運転状態として検出される外気温が低いほど排気還流弁を微少開度に制御する時間を長くすることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、外気温が低いほど排気還流弁を微少開度に制御する時間が長くなるので、外気温が低くなって凝縮水が生じやすくなるほど、排気還流弁が開弁されるときの排気還流ガスの流れの勢いが長く抑えられ、開時の制御時間を長く設定するようになっている。
上記目的を達成するために、請求項に記載の発明は、請求項1乃至の何れかに記載の発明において、制御手段は、運転状態として検出される吸気量が所定の基準吸気量以上となるときは、排気還流弁の開弁を禁止することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至の何れかに記載の発明の作用に加え、吸気量が多くなると、微少開度でも排気還流弁を通過する排気還流ガスの流速が高まり、排気還流弁の近傍に溜まった凝縮水が霧状に飛散しながら下流へ流れることがある。従って、吸気量が所定の基準吸気量以上となるときは、排気還流弁の開弁が禁止されるので、排気還流ガスが排気還流弁より下流へ不用意に流れることがない。
上記目的を達成するために、請求項に記載の発明は、請求項に記載の発明において、制御手段は、運転状態として検出される外気温が低いほど基準吸気量を少なくすることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項に記載の発明の作用に加え、外気温が低いほど吸気量の目安となる基準吸気量が少なくなるので、外気温が低くなって凝縮水が生じやすくなるほど、排気還流弁の開弁が少ない吸気量のときに禁止されることになる。
請求項1に記載の発明によれば、エンジンの始動後に排気還流弁の近傍に溜まっていた凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
請求項2に記載の発明によれば、エンジンの始動後に排気還流弁の近傍に溜まっていた凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に対し、エンジンの始動中に排気還流弁の近傍に生じる凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に対し、エンジンの始動後に排気還流弁の近傍に溜まっていた凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することをより効果的に防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、請求項1乃至の何れかに記載の発明の効果に加え、エンジンへの吸気量が比較的多い運転状態では、エンジンの始動後に排気還流弁の近傍に溜まっていた凝縮水が排気還流弁の開弁と同時に排気還流弁より下流へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
請求項に記載の発明によれば、請求項に記載の発明の効果に加え、エンジンの吸気量が多いときは排気還流がカットされるので、排気還流弁より下流の排気還流通路へ凝縮水が流れることを確実に防止することができる。
第1実施形態に係り、過給機付きエンジンのEGR装置を含むガソリンエンジンシステムを示す概略構成図。 第1実施形態に係り、EGR通路の一部であってEGR弁が設けられる部分を拡大して示す断面図。 第1実施形態に係り、EGR制御の処理内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、エンジン暖機後にEGRを開始するためにEGR弁を微少開度より大きい目標開度へ制御するときのEGR弁の開度の挙動を示すタイムチャート。 第2実施形態に係り、EGR制御の処理内容の一例を示すフローチャート。 第2実施形態に係り、外気温に応じた基準吸気量を求めるために参照されるマップ。 第3実施形態に係り、EGR制御の処理内容の一例を示すフローチャート。 第3実施形態に係り、外気温に応じた制御時間を求めるために参照されるマップ。
<第1実施形態>
以下、本発明におけるエンジン
の排気還流装置(EGR装置)を具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態における過給機付きエンジンのEGR装置を含むガソリンエンジンシステムを概略構成図により示す。このエンジンシステムは、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の吸気ポート2には、吸気通路3が接続され、排気ポート4には、排気通路5が接続される。吸気通路3の入口には、エアクリーナ6が設けられる。エアクリーナ6より下流の吸気通路3には、排気通路5との間に、吸気通路3における吸気を昇圧させるための過給機7が設けられる。
過給機7は、吸気通路3に配置されたコンプレッサ8と、排気通路5に配置されたタービン9と、コンプレッサ8とタービン9を一体回転可能に連結する回転軸10とを含む。過給機7は、排気通路5を流れる排気によりタービン9を回転させて回転軸10を介してコンプレッサ8を一体的に回転させることにより、吸気通路3における吸気を昇圧させる、すなわち過給を行うようになっている。
過給機7に隣接して排気通路5には、タービン9を迂回する排気バイパス通路11が設けられる。この排気バイパス通路11には、ウェイストゲートバルブ12が設けられる。ウェイストゲートバルブ12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン9に供給される排気流量が調節され、タービン9及びコンプレッサ8の回転速度が調節され、過給機7による過給圧が調節されるようになっている。
吸気通路3において、過給機7のコンプレッサ8とエンジン1との間には、インタークーラ13が設けられる。このインタークーラ13は、コンプレッサ8により昇圧されて高温となった吸気を適温に冷却するためのものである。インタークーラ13とエンジン1との間の吸気通路3には、サージタンク3aが設けられる。また、インタークーラ13より下流であってサージタンク3aより上流の吸気通路3には、電動式のスロットル弁である電子スロットル装置14が設けられる。電子スロットル装置14は、吸気通路3に配置されるバタフライ形のスロットル弁21と、そのスロットル弁21を開閉駆動するためのDCモータ22と、スロットル弁21の開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ23とを備える。電子スロットル装置14は、運転者によるアクセルペダル26の操作に応じてスロットル弁21がDCモータ22により開閉駆動されることにより、スロットル弁21の開度が調節されるように構成される。また、タービン9より下流の排気通路5には、排気を浄化するための排気触媒としての触媒コンバータ15が設けられる。
エンジン1には、燃焼室16に燃料を噴射供給するためのインジェクタ25が設けられる。インジェクタ25には、燃料タンク(図示略)から燃料が供給されるようになっている。また、エンジン1には、各気筒に対応して点火プラグ29が設けられる。各点火プラグ29は、イグナイタ30から出力される高電圧を受けて点火動作する。各点火プラグ29の点火時期は、イグナイタ30による高電圧の出力タイミングにより決定される。点火プラグ29とイグナイタ30により点火装置が構成される。
この実施形態において、EGR装置は、低圧ループ式であって、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる排気還流通路(EGR通路)17と、EGR通路17におけるEGRガスの流れを調節するためにEGR通路17に設けられた排気還流弁(EGR弁)18とを備える。EGR通路17は、触媒コンバータ15より下流の排気通路5と、コンプレッサ8より上流の吸気通路3との間に設けられる。すなわち、排気通路5を流れる排気の一部をEGRガスとしてEGR通路17を通じて吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させるために、EGR通路17の出口17aは、コンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。また、EGR通路17の入口17bは、触媒コンバータ15より下流の排気通路5に接続される。なお、図1では、図示が省略されているが、EGR通路17は、その出口17aがその入口17bよりも高い位置に配置されており、かつ、出口17aから入口17bへ向けて傾いて配置される。
EGR通路17には、同通路17を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ20が設けられる。この実施形態で、EGR弁18は、EGRクーラ20より下流のEGR通路17に配置される。
図2に、EGR通路17の一部であってEGR弁18が設けられる部分を拡大して断面図により示す。図1、図2に示すように、EGR弁18は、ポペット弁として、かつ、電動弁として構成される。すなわち、EGR弁18は、DCモータ31により駆動される弁体32を備える。弁体32は、略円錐形状をなし、EGR通路17に設けられた弁座33に着座可能に設けられる。DCモータ31は直進的に往復運動(ストローク運動)可能に構成された出力軸34を備え、その出力軸34の先端に弁体32が固定される。出力軸34は軸受35を介してEGR通路17を構成するハウジングに支持される。そして、DCモータ31の出力軸34をストローク運動させることにより、弁座33に対する弁体32の開度が調節されるようになっている。EGR弁18の出力軸34は、弁体32が弁座33に着座する全閉状態から、弁体32が軸受35に当接する全開状態までの間で所定のストロークL1だけストローク運動可能に設けられる。この実施形態では、大量EGRを実現するために、従前の技術に比べて弁座33の開口面積が拡大されている。それに合わせて、弁体32が大径化されている。
この実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射制御、点火時期制御、吸気量制御及びEGR制御等をそれぞれ実行するために、インジェクタ25、イグナイタ30、電子スロットル装置14のDCモータ22及びEGR弁18のDCモータ31がそれぞれエンジン1の運転状態に応じて電子制御装置(ECU)50により制御されるようになっている。ECU50は、中央処理装置(CPU)と、所定の制御プログラム等を予め記憶したり、CPUの演算結果等を一時的に記憶したりする各種メモリと、これら各部と接続される外部入力回路及び外部出力回路とを備える。ECU50は、本発明の制御手段の一例に相当する。外部出力回路には、イグナイタ30、インジェクタ25、DCモータ22,31が接続される。外部入力回路には、スロットルセンサ23をはじめエンジン1の運転状態を検出するための本発明の運転状態検出手段の一例に相当する各種センサ等27,51〜56が接続され、各種エンジン信号が入力されるようになっている。
ここで、各種センサとして、スロットルセンサ23の他に、アクセルセンサ27、吸気圧センサ51、回転速度センサ52、水温センサ53、エアフローメータ54、空燃比センサ55及び外気温センサ56が設けられる。アクセルセンサ27は、アクセルペダル26の操作量であるアクセル開度ACCを検出する。吸気圧センサ51は、サージタンク3aにおける吸気圧PMを検出する。すなわち、吸気圧センサ51は、スロットル弁21より下流のサージタンク3aにおける吸気圧PMを検出するようになっている。回転速度センサ52は、エンジン1のクランクシャフト1aの回転角(クランク角)を検出するとともに、そのクランク角の変化をエンジン1の回転速度(エンジン回転速度)NEとして検出する。水温センサ53は、エンジン1の冷却水温THWを検出する。エアフローメータ54は、エアクリーナ6の直下流の吸気通路3を流れる吸気量Gaを検出する。空燃比センサ55は、触媒コンバータ15の直上流の排気通路5に設けられ、排気中の空燃比A/Fを検出する。外気温センサ56は、エアクリーナ6に設けられ、外気の温度(外気温)THAを検出する。
この実施形態で、ECU50は、エンジン1の全運転領域において、エンジン1の運転状態に応じてEGR制御を実行するためにEGR弁18を制御するようになっている。また、ECU50は、通常は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時に検出される運転状態に基づきEGR弁18を開弁制御し、エンジン1の停止時、アイドル運転時又は減速運転時にEGR弁18を閉弁制御するようになっている。
この実施形態で、ECU50は、運転者の要求に応じてエンジン1を運転するために、アクセル開度ACCに基づいて電子スロットル装置14を制御するようになっている。また、ECU50は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時にアクセル開度ACCに基づき電子スロットル装置14を開弁制御し、エンジン1の停止時又は減速運転時に電子スロットル装置14を閉弁制御するようになっている。これにより、スロットル弁21は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時には開弁され、エンジン1の停止時又は減速運転時には閉弁されるようになっている。
ここで、この実施形態の低圧ループ式EGR装置では、大量EGR化に伴い、EGR実行中にEGR弁18が全閉となったとき、EGR弁18より上流のEGR通路17や下流のEGR通路17等に多量のEGRガスが残留することがある。また、エンジン1の停止後には、その残留したEGRガスが冷やされて凝縮水が発生することがある。残留EGRガスが多くなる分だけ発生する凝縮水も多くなる傾向がある。また、その凝縮水がEGR弁18の近傍に溜まることがある。そのため、エンジン1の始動後にEGR弁18の開弁が開始されたとき、溜まっていた凝縮水がEGR弁18より下流へ一気に流れて飛散するおそれがある。このとき、EGR通路17より下流の吸気通路3におけるコンプレッサ8のインペラに凝縮水が直接かかってインペラが破損等するおそれがある。あるいは、EGR通路17より下流の吸気通路3へ流れた凝縮水が燃焼室16へ取り込まれた場合は、エンジン1に失火が生じるおそれがある。そこで、この実施形態では、エンジン1の始動後にEGR弁18の近傍に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流へ一気に流れて飛散することを対策するために、ECU50が以下のようなEGR制御を実行するようになっている。
図3に、EGR制御の処理内容の一例をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU50は、水温センサ53の検出値から冷却水温THWを取り込む。
次に、ステップ110で、ECU50は、吸気圧センサ51及び回転速度センサ52の検出値に基づきエンジン回転速度NE及びエンジン負荷KLを取り込む。ECU50は、エンジン負荷KLを、吸気圧PMとエンジン回転速度NEの関係から求めることができる。
次に、ステップ120で、ECU50は、冷却水温THWが所定値A1より高いか否かを判断する。ここで、所定値A1として、例えば「70℃」を適用することができる。この判断結果が否定となる場合、エンジン1の暖機が完了していないものとして、ECU50は処理をステップ220へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、エンジン1の暖機が完了しているものとして、ECU50は処理をステップ130へ移行する。
ステップ220では、ECU50は、EGRカット制御を実行するために、EGR弁18の目標開度Tegrを「0」に設定する。その後、ステップ230で、EGR弁18を「0」に設定された目標開度Tegrに制御した後、処理をステップ100へ戻す。すなわち、ECU50は、EGRを強制的にカット(遮断)するために、EGR弁18を強制的に全閉に制御する。
一方、ステップ130では、ECU50は、エンジン回転速度NE、エンジン負荷KL及び冷却水温THWに基づきEGR弁18の目標開度Tegrを求める。ECU50は、所定のマップ(図示略)を参照することにより、エンジン回転速度NE、エンジン負荷KL及び冷却水温THWに対応した目標開度Tegrを求めることができる。
次に、ステップ140で、ECU50は、EGRオン条件、すなわちEGRを実行するための条件が成立しているか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ220へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ150へ移行する。
ステップ150で、ECU50は、開始フラグXEGRSが「0」か否かを判断する。この開始フラグXEGRSは、EGR弁18が一旦微少開度B1以下に制御されたときに「1」に設定される。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理を160へ移行する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ210へ移行する。
ステップ160では、ECU50は、目標開度Tegrが所定の微少開度B1以下であるか否かを判断する。この所定の微少開度B1は、EGR弁18を開弁し始めるときに最初にEGRガスを微少量流すことができる程度の開度を意味し、エンジン1の形式や排気量に応じて任意に設定できる値である。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ170へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ180へ移行する。
ステップ170では、ECU50は、所定の微少開度B1を目標開度Tegrとして設定し、処理をステップ180へ移行する。
ステップ160又はステップ170から移行してステップ180では、ECU50は、EGR弁18を目標開度Tegrに制御する。ここでは、EGR弁18は、微少開度B1又はそれよりも小さい開度に制御されることになる。
次に、ステップ190では、ECU50は、基準時間Csが経過するのを待って処理をステップ200へ移行する。ここで、基準時間Csは、予め任意に設定された時間を意味する。
ステップ200では、ECU50は、開始フラグXEGRSを「1」に設定し、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ150から移行してステップ210では、EGR弁18が一旦微少開度B1以下に制御されたものとして、EGR弁18を微少開度B1よりも大きい目標開度Tegrに制御し、処理をステップ100へ戻す。
上記制御によれば、ECU50は、エンジン1の暖機後にEGRを開始するためにEGR弁18を、エンジン1の運転状態に応じた目標開度Tegrへ制御するときは、目標開度Tegrが所定の微少開度B1より大きい場合は、最初にEGRガスを微少量だけ流すために、EGR弁18を目標開度Tegrより小さい微少開度B1へ一旦制御してから目標開度Tegrへ制御するようになっている。また、ECU50は、目標開度Tegrが微少開度B1より小さい場合は、EGR弁18をその目標開度Tegrへ一旦制御してから微少開度B1より大きい目標開度Tegrへの制御を許容するようになっている。
図4に、エンジン1の暖機後にEGRを開始するためにEGR弁18を微少開度B1よりも大きい目標開度Tegrへ制御するときのEGR弁18の開度の挙動をタイムチャートにより示す。時刻t0で、EGR弁18が開弁を開始し、時刻t1でその開度が所定の微少開度B1に達すると、その後、その開度が微少開度B1に保たれる。そして、時刻t2で時刻t1から基準時間Csが経過すると、EGR弁18の開度は再び増加を開始し、時刻t3で目標開度Tegrに達する。このように、EGR弁18が微少開度B1より大きい目標開度Tegrへ制御されるときは、最初にEGR流ガスを微少量だけ流すために開弁直後のEGR弁18が微少開度B1に保たれるので、EGR弁18をEGRガスが急激に流れることがない。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンの排気還流装置(EGR装置)によれば、エンジン1の暖機後にEGRを開始するためにEGR弁18がエンジン1の運転状態に応じた目標開度Tegrへ制御されるときは、EGR弁18が目標開度Tegrより小さい所定の微少開度B1へ一旦制御されてから目標開度Tegrへ制御されることになる。従って、EGR弁18が目標開度Tegrへ大きく開弁される前に、EGR弁18が一旦微少開度B1に制御されるので、最初にEGR弁18を微少量のEGRガスが流れるだけとなり、EGRガスの流れの勢いが抑えれる。また、EGRを開始する際、最初にEGR弁18が微少開度B1に開弁されることで、EGR弁18より上流のEGR通路17における上流側圧力とEGR弁18より下流のEGR通路17における下流側圧力との間の圧力差が緩和されるので、EGR弁18が微少開度B1より大きく開弁されても、EGRガスが緩やかに下流へ流れるだけとなる。このため、エンジン1の始動後にEGR弁18の上流側や下流側(EGR弁18の近傍)に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流のEGR通路17へ一気に流れて飛散することを防止することができる。この結果、この実施形態では、EGR通路17の出口17aより下流の吸気通路3に位置するコンプレッサ8のインペラに凝縮水が流れてかかることがなく、そのインペラの破損等を未然に防止することができる。また、この実施形態では、EGR通路17は、吸気通路3に接続される部分(下流側部分)が排気通路5に接続される部分(上流側部分)よりも高い位置に配置されるので、たとえ凝縮水がEGR弁18より下流へ一旦緩やかに流れたとしても、その凝縮水が重力よってEGR通路17を流下し、排気通路5へ流れて外部へ排出されることになる。
また、この実施形態では、EGR弁18の目標開度Tegrが微少開度B1より小さいときも、EGR弁18がその目標開度Tegrへ一旦制御されるので、最初にEGR弁18を微少量のEGRガスが流れるだけとなり、EGRガスの流れの勢いが抑えれる。従って、その後にEGR弁18が、微少開度B1より大きい目標開度Tegrへ制御されても、EGRガスの流れの勢いが抑えれる。このため、上記と同様、エンジン1の始動後にEGR弁18の近傍に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流のEGR通路17へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの排気還流装置(EGR装置)を具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下に説明する各実施形態において前記第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
この実施形態では、EGR制御の処理内容の点で第1実施形態と構成が異なる。図5に、この実施形態におけるEGR制御の処理内容の一例をフローチャートにより示す。図5のフローチャートでは、ステップ100の前にステップ300〜330の処理が設けられた点で図3のフローチャートと異なる。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ300で、ECU50は、外気温センサ56の検出値から外気温THAを取り込む。
次に、ステップ310で、ECU50は、エアフローメータ54の検出値から吸気量Gaを取り込む。
次に、ステップ320で、ECU50は、外気温THAによる基準吸気量Gaegrを求める。この基準吸気量Gaegrは、EGRの開始を許可するために基準となる吸気量を意味し、ECU50は、例えば、図6に示すようなマップを参照することにより外気温THAに応じた基準吸気量Gaegrを求めることができる。このマップでは、外気温THAが高いほど基準吸気量Gaegrが曲線的に増加するように、また、外気温THAが低いほど基準吸気量Gaegrを減少するように設定される。
次に、ステップ330で、ECU50は、吸気量Gaが基準吸気量Gaegrより少ないか否かを判断する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ100へ移行し、ステップ100〜230の処理を実行する。この判断結果が否定となる場合、EGR弁18の開弁を禁止するために(EGRをカットするために)、ECU50は処理をステップ220へ移行し、ステップ220及び230の処理を実行する。
上記制御によれば、ECU50は、第1実施形態の制御に加えて、吸気量Gaが所定の基準吸気量Gaegr以上となるときは、EGR弁18の開弁を禁止するようになっている。また、ECU50は、外気温THAが低いほど基準吸気量Gaegrを少なくするようになっている。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンのEGR装置によれば、第1実施形態のEGR装置の作用効果に加え、次のような作用効果を有する。すなわち、吸気量Gaが多くなると、微少開度B1でもEGR弁18を通過するEGRガスの流速が高まり、EGR弁18の近傍に溜まった凝縮水が霧状に飛散しながら下流へ流れることがある。従って、吸気量Gaが所定の基準吸気量Gaegr以上となるときは、EGR弁18の開弁が禁止されるので、EGRガスがEGR弁18より下流へ不用意に流れることがない。このため、エンジン1への吸気量Gaが比較的多い運転状態では、エンジン1の始動後にEGR弁18の上流側や下流側(EGR弁18の近傍)に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流のEGR通路17へ一気に流れて飛散することを防止することができる。
また、この実施形態では、外気温THAが低いほど吸気量Gaの目安となる基準吸気量Gaegrが少なくなるので、外気温THAが低くなって凝縮水が生じやすくなるほど、EGR弁18の開弁が少ない吸気量Gaのときに禁止されることになる。このため、エンジン1の吸気量が多いときはEGRがカットされるので、EGR弁18より下流のEGR通路17へ凝縮水が流れることを確実に防止することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明におけるエンジンの排気還流装置(EGR装置)を具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
この実施形態では、EGR制御の処理内容の点で前記各実施形態と構成が異なる。図7に、この実施形態におけるEGR制御の処理内容の一例をフローチャートにより示す。図7のフローチャートでは、ステップ100の前にステップ400の処理が設けられ、ステップ140とステップ150とステップ160との間にステップ410〜450の処理が設けられ、ステップ200の後にステップ460の処理が設けられ、ステップ120とステップ220との間にステップ500の処理が設けられ、ステップ140とステップ220との間にステップ470〜490の処理が設けられた点で図3のフローチャートと異なる。
処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ400で、ECU50は、外気温センサ56の検出値から外気温THAを取り込む。
その後、ECU50は、ステップ100〜ステップ140の処理を実行し、ステップ140の判断結果が肯定となる場合、処理をステップ410へ移行する。ステップ140の判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ470へ移行する。
ステップ410では、ECU50は、終了フラグXEGROFFが「0」か否かを判断する。ここで、終了フラグXEGROFFは、後述するように、EGRが一旦終了したときに「1」に設定され、そうでないときに「0」に設定されるようになっている。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ150へ移行する。この判断結果が否定となる場合、EGRが一旦終了したものとして、ECU50は処理をステップ440へ移行する。
ステップ150では、ECU50は、開始フラグXEGRSが「0」か否か、すなわちEGR弁18が一旦微少開度B1以下に制御されていないか否かを判断する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ420へ移行する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ210へ移行する。
ステップ420では、ECU50は、外気温THAに応じた所定の制御時間KB1を求める。この制御時間KB1は、EGR弁18を微少開度B1以下に制御するときの継続時間を意味する。ECU50は、例えば、図8に太線で示すマップを参照することにより、外気温THAに応じた制御時間KB1を求めることができる。このマップでは、外気温THAが高くなるほど制御時間KB1が短くなるように設定される。
次に、ステップ430で、ECU50は、EGR弁18を微少開度B1以下に制御する際の基準時間Csを、今回求められた制御時間KB1に設定し、処理をステップ160へ移行する。
一方、ステップ410から移行してステップ440では、ECU50は、外気温THAに応じた、EGR再開時の所定の制御時間KB2を求める。この制御時間KB2は、EGRを再開してEGR弁18を微少開度B1以下に制御するときの継続時間を意味する。ECU50は、例えば、図8に破線で示すマップを参照することにより、外気温THAに応じた制御時間KB2を求めることができる。このマップでは、外気温THAが高くなるほど制御時間KB2が短くなるように設定される。この再開時の制御時間KB2は、上記制御時間KB1に比べ、外気温THAが比較的低い段階で「0」になるように設定される。
次に、ステップ450で、ECU50は、EGR弁18を微少開度B1以下に制御する際の基準時間Csを、今回求められた再開時の制御時間KB2に設定し、処理をステップ160へ移行する。
その後、ECU50は、ステップ160〜ステップ200の処理を実行した後、ステップ460で、終了フラグXEGROFFを「0」に設定し、処理をステップ400へ戻す。
一方、ステップ120から移行してステップ500では、ECU50は、終了フラグXEGROFFを「0」に設定し、処理をステップ220へ移行する。
また、ステップ140から移行してステップ470では、ECU50は、EGRカット時間TIegroffを求める。このEGRカット時間TIegroffは、この直前までにEGRカットが行われてきた継続時間を意味する。
次に、ステップ480では、ECU50は、EGRカット時間TIegroffが所定時間D1より長いか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ500へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ490へ移行する。
ステップ490では、ECU50は、終了フラグXEGROFFを「1」に設定し、処理をステップ220へ移行する。
上記の制御によれば、第1実施形態の制御に加えて、ECU50は、エンジン1の暖機完了後に最初に排気還流を開始するときは、外気温THAに応じてEGR弁18を微少開度に制御するようになっている。また、ECU50は、外気温THAが低いほどEGR弁18を微少開度B1以下の開度に制御する時間(制御時間)KB1を長く設定するようになっている。更に、ECU50は、エンジン1の暖機後にEGRを再開する場合、その再開までに所定時間だけEGR弁18が全閉となったときは、外気温THAが低いほどEGR弁18を微少開度に制御する時間(再開時の制御時間)KB2を長く設定するようになっている。
以上説明したこの実施形態におけるエンジンのEGR装置によれば、第1実施形態のEGR装置の作用効果に加え、次のような作用効果を有する。すなわち、エンジン1の暖機完了後に最初に排気還流を開始するときでも、外気温THAが低ければEGR弁18の近傍で凝縮水が生じやすくなるので、外気温THAに応じてEGR弁18が微少開度B1以下に制御されることにより、EGR弁18をEGRガスが流れ始めるときのEGRガスの勢いが抑えられる。このため、エンジン1の始動中にEGR弁18の近傍に生じる凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流へ一気に流れて飛散することを防止することができる。しかも、外気温THAが低いほどEGR弁18を微少開度B1以下に制御する基準時間Csが長くなるので、外気温THAが低くなって凝縮水が生じやすくなるほど、EGR弁18が開弁されるときのEGRガスの流れの勢いが長く抑えられ、(再開時の制御時間)KB2を長く設定するようになっている。このため、エンジン1の始動後にEGR弁18の近傍に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流のEGR通路17へ一気に流れて飛散することをより効果的に防止することができる。
また、この実施形態では、エンジン1の暖機後にEGRを再開する場合、その再開までに所定時間D1だけEGR弁18が全閉となったときは、外気温THAが低いほどEGR弁18を微少開度B1に制御する時間が長くなる。従って、外気温THAが低くなって凝縮水が生じやすくなるほど、EGR弁18が再び開弁されるときのEGRガスの流れの勢いが長く抑えられ。この意味でも、エンジン1の始動後にEGRを再開するときも、EGR弁18の近傍に溜まっていた凝縮水がEGR弁18の開弁と同時にEGR弁18より下流のEGR通路17へ一気に流れて飛散することを効果的に防止することができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
前記各実施形態では、過給機7を備えたエンジン1において低圧ループ式のEGR装置に具体化したが、高圧ループ式のEGR装置に具体化することもできる。
この発明は、例えば、自動車用のガソリンエンジンやディーゼルエンジンに適用することができる。
1 エンジン
3 吸気通路
3a サージタンク
5 排気通路
16 燃焼室
17 EGR通路
18 EGR弁
50 ECU(制御手段)
51 吸気圧センサ(運転状態検出手段)
52 回転速度センサ(運転状態検出手段)
53 水温センサ(運転状態検出手段)
54 エアフローメータ(運転状態検出手段)
55 空燃比センサ(運転状態検出手段)
56 外気温センサ(運転状態検出手段)
B1 微少開度
D1 所定時間
Tegr 目標開度
Cs 基準時間
Gaegr 基準吸気量
KB1 制御時間
KB2 再開時の制御時間

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させる排気還流通路と、
    前記排気還流通路における前記排気還流ガスの流れを調整するための排気還流弁と、
    前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
    前記検出される運転状態に基づいて前記排気還流弁を制御するための制御手段と
    を備えたエンジンの排気還流装置において、
    前記制御手段は、前記エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するために前記排気還流弁を前記運転状態に応じた目標開度へ制御するときは、最初に前記排気還流ガスを微少量だけ流すために、前記排気還流弁を前記目標開度より小さい所定の微少開度へ一旦制御してから前記目標開度へ制御することを特徴とするエンジンの排気還流装置。
  2. 前記制御手段は、前記目標開度が前記微少開度より小さい場合は、前記排気還流弁を前記目標開度へ一旦制御してから前記微少開度より大きい前記目標開度への制御を許容することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの排気還流装置。
  3. 前記制御手段は、前記エンジンの暖機完了後に最初に排気還流を開始するときは、前記運転状態として検出される外気温に応じて前記排気還流弁を前記微少開度に制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気還流装置。
  4. 前記制御手段は、前記運転状態として検出される外気温が低いほど前記排気還流弁を前記微少開度に制御する時間を長くすることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
  5. 前記制御手段は、前記運転状態として検出される吸気量が所定の基準吸気量以上となるときは、前記排気還流弁の開弁を禁止することを特徴とする請求項1乃至の何れかに記載のエンジンの排気還流装置。
  6. 前記制御手段は、前記運転状態として検出される外気温が低いほど前記基準吸気量を少なくすることを特徴とする請求項に記載のエンジンの排気還流装置。
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