JP2016031063A - 過給機付きエンジンの排気還流装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】EGR弁の全閉時にEGR弁の下流側へ漏れたEGRガスから生じる凝縮水をエンジン始動前に外部へ排出する。
【解決手段】車両に搭載され、過給機7を備えたエンジン1の低圧ループ式EGR装置において、EGR通路17は、その入口17bがタービン9より下流の排気通路5に接続され、その出口17aがコンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。EGR通路17にEGR弁18が設けられる。EGR通路17の出口17aが入口17bより垂直方向にて高位置に配置され、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水が流下可能に設けられ、凝縮水がEGR通路17を排気通路3へ流下可能に設けられる。電子制御装置(ECU)50は、エンジン1の停止時に、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水を排出するために、運転席ドアが開けられたことがドアセンサ58により検出されたときに、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両に搭載され、過給機7を備えたエンジン1の低圧ループ式EGR装置において、EGR通路17は、その入口17bがタービン9より下流の排気通路5に接続され、その出口17aがコンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。EGR通路17にEGR弁18が設けられる。EGR通路17の出口17aが入口17bより垂直方向にて高位置に配置され、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水が流下可能に設けられ、凝縮水がEGR通路17を排気通路3へ流下可能に設けられる。電子制御装置(ECU)50は、エンジン1の停止時に、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水を排出するために、運転席ドアが開けられたことがドアセンサ58により検出されたときに、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、過給機を備えたエンジンに係り、そのエンジンの排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流してエンジンへ還流させる過給機付きエンジンの排気還流装置に関する。
従来、例えば、自動車用エンジンの排気還流装置(Exhaust Gas Recirculation(EGR)装置)は、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される燃焼後の排気の一部をEGRガスとしてEGR通路を介して吸気通路へ導き、吸気通路を流れる吸気と混合させて燃焼室へ還流させるようになっている。EGR通路を流れるEGRガスは、EGR通路に設けられるEGR弁により調節されるようになっている。このEGRによって、主として排気中の窒素酸化物(NOx)を低減させることができ、エンジンの部分負荷時における燃費向上を図ることができる。
ところで、過給機を備えたエンジンにもEGR装置が設けられることは周知である。下記の特許文献1には、この種の過給機を備えたエンジンに設けられる低圧ループ式のEGR装置が記載される。この過給機は、排気通路に設けられたタービンと、吸気通路に設けられ、タービンにより駆動されるコンプレッサとを備える。低圧ループ式のEGR装置は、タービンより下流の排気通路とコンプレッサより上流の吸気通路との間にEGR通路が設けられ、そのEGR通路にEGR弁が設けられる。このEGR装置では、厳しいNOx低減要求に応えながら、EGR通路で発生する凝縮水による腐食を防止するために、EGR弁を必要に応じて閉弁することでEGRガスの還流量を制限するようになっている。
ところで、特許文献1に記載の低圧ループ式EGR装置によれば、EGR弁を全閉に閉弁したときに、EGR弁より上流のEGR通路にEGRガスが滞留することがある。このとき、EGR弁では、弁座と弁体との間に微細な隙間が生じることがあるので、EGR弁の上流側から下流側へのEGRガスの漏れを完全に無くすことは難しい。また、EGR弁の全閉時に弁座と弁体との間にデポジット等の異物が噛み込まれることがあり、その場合にもEGR弁の上流側から下流側へEGRガスが漏れることがある。このようにEGR弁の下流側へ漏れたEGRガスは、EGR通路からコンプレッサより上流の吸気通路へ侵入することがあり、エンジンの停止後等に低温条件下で冷やされると、EGRガス中の水分により凝縮水が発生することがある。この凝縮水がEGR弁より下流のEGR通路やコンプレッサより上流の吸気通路にて多量に滞留すると、それらEGR通路や吸気通路に腐食が生じたり、滞留した多量の凝縮水がエンジンの燃焼室へ一気に流れてウォータハンマ等の不具合が起きたりするおそれがある。また、極低温化では凝縮水が凍結し、氷片の飛散により、コンプレッサーが破損するおそれもある。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、排気還流弁の全閉時に排気還流弁の下流側へ漏れた排気還流ガスから生じる凝縮水をエンジンの始動前に外部へ排出することを可能とした過給機付きエンジンの排気還流装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、エンジンの吸気通路と排気通路との間に設けられ、吸気通路における吸気を昇圧させるための過給機と、過給機は、吸気通路に配置されるコンプレッサと、排気通路に配置されるタービンと、コンプレッサとタービンを一体回転可能に連結する回転軸とを含むことと、エンジンの燃焼室から排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして吸気通路へ流して燃焼室へ還流させるための排気還流通路と、排気還流通路における排気還流ガスの流れを調節するための排気還流弁と、排気還流通路は、その入口がタービンより下流の排気通路に接続され、その出口がコンプレッサより上流の吸気通路に接続されることと、エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、検出される運転状態に基づき排気還流弁を制御するための制御手段と、制御手段は、エンジンの停止時に排気還流弁を全閉に制御することとを備えた車両に搭載される過給機付きエンジンの排気還流装置において、排気還流通路の出口が入口よりも垂直方向において高い位置に配置され、排気還流弁の下流側から上流側へ凝縮水が流下可能に設けられると共に、凝縮水が排気還流通路を排気通路へ向けて流下するように設けられ、車両は、運転席に対応して設けられる運転席ドアを含み、車両には、運転席ドアが開けられたことを検出すためのドア開検出手段が設けられ、制御手段は、エンジンの停止時において、排気還流弁の下流側から上流側へ凝縮水を排出するために、運転席ドアが開けられたことがドア開検出手段により検出されたときに、排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、制御手段は、エンジンの停止時において、排気還流弁の下流側から上流側へ凝縮水を排出するために、運転席ドアが開けられたことがドア開検出手段により検出されたときに、排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁する。ここで、エンジンの始動後に排気還流弁が通常通りエンジンの運転状態に応じて制御されるとしても、運転席ドアが開けられてからエンジンが始動するまでに確実に数秒の時間を要する。従って、この間に排気還流弁が強制的に開弁されることで、排気還流弁の下流側に溜まった凝縮水が、排気還流弁の下流側から上流側へ流下し、更に排気還流通路を排気通路へ向けて流下して外部へ排出される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御手段は、運転席ドアが開けられたことがドア開検出手段により検出された後、エンジンが始動したことが運転状態検出手段により検出されたときに、排気還流弁を強制的な開弁状態から全閉へ戻すことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、排気還流弁が強制的に開弁された後、エンジンが始動したときに排気還流弁が強制的な開弁状態から全閉へ戻されるので、運転席ドアが開けられてからエンジンが始動するまでの間である程度の時間を確保できる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、制御手段は、排気還流弁を強制的に開弁してからの時間経過に応じて排気還流弁を強制的な開弁状態から全閉へ戻すことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、排気還流弁が強制的に開弁された後、その後の時間経過に応じて排気還流弁が強制的な開弁状態から全閉へ戻されるので、エンジンが始動しなかったとしても、排気還流弁が強制的な開弁状態のまま放置されることがない。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明において、運転状態検出手段は、エンジンの冷却水の温度を検出するための冷却水温検出手段を含み、制御手段は、運転席ドアが開けられたことがドア開検出手段により検出されたときに、検出される冷却水の温度が所定の温度より低くないときは、排気還流弁を全閉弁状態から強制的に開弁しないことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加え、運転席ドアが開けられても、エンジンの温度が相対的に高くなければ排気還流ガス中の水分から凝縮水は発生しないので、この場合に排気還流弁が無駄に開弁されることがない。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発明において、制御手段は、運転席ドアが開けられたことがドア開検出手段により検出されたとき、直近に排気還流弁を強制的に開弁した履歴がない場合にのみ、排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の作用に加え、運転席ドアが開けられても、直近に排気還流弁を強制的に開弁した履歴がある場合には排気還流弁が再度強制的に開弁されず、排気還流弁が無駄に開弁されることがない。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発明において、吸気通路には、排気還流通路の出口の周囲に凹部が形成され、出口が凹部の最も低い位置に配置されることを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の作用に加え、吸気通路において、排気還流通路の出口の周囲に凹部が形成され、その出口が凹部の最も低い位置に配置されるので、吸気通路の内部で生じた凝縮水が凹部に捕集され、排気還流通路の出口から同通路へ凝縮水が確実に導かれる。
請求項1に記載の発明によれば、排気還流弁の全閉時に排気還流弁の下流側へ漏れた排気還流ガスから生じる凝縮水をエンジンの始動前に外部へ排出することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、エンジンの始動前に凝縮水を確実に外部へ排出することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、排気還流弁が開弁したまま放置されることがなく、次にエンジンが始動されるときに不要な排気還流ガスが吸気通路へ流れることを防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の効果に加え、排気還流弁の使用頻度を最小限に抑えることができ、排気還流弁の耐久性を向上させることができ、バッテリ電力の使用を抑えることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の発明の効果に加え、排気還流弁の使用頻度を最小限に抑えることができ、排気還流弁の耐久性を向上させることができ、バッテリ電力の使用を抑えることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかに記載の発明の効果に加え、コンプレッサより上流の吸気通路に生じた凝縮水がコンプレッサへ侵入することを未然に防止することができ、コンプレッサを凝縮水から保護することができる。
以下、本発明における過給機付きエンジンの排気還流装置(EGR装置)を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、この実施形態における過給機付きエンジンのEGR装置を含むガソリンエンジンシステムを概略構成図により示す。このエンジンシステムは、自動車に搭載され、レシプロタイプのエンジン1を備える。エンジン1の吸気ポート2には、吸気通路3が接続され、排気ポート4には、排気通路5が接続される。吸気通路3の入口には、エアクリーナ6が設けられる。エアクリーナ6より下流の吸気通路3には、排気通路5との間に、吸気通路3における吸気を昇圧させるための過給機7が設けられる。
過給機7は、吸気通路3に配置されるコンプレッサ8と、排気通路5に配置されるタービン9と、コンプレッサ8とタービン9を一体回転可能に連結する回転軸10とを含む。過給機7は、排気通路5を流れる排気によりタービン9を回転させて回転軸10を介してコンプレッサ8を一体的に回転させることにより、吸気通路3における吸気を昇圧させる、すなわち過給を行うようになっている。
過給機7に隣接して排気通路5には、タービン9を迂回する排気バイパス通路11が設けられる。この排気バイパス通路11には、ウェイストゲートバルブ12が設けられる。ウェイストゲートバルブ12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン9に供給される排気流量が調節され、タービン9及びコンプレッサ8の回転速度が調節され、過給機7による過給圧が調節されるようになっている。
吸気通路3において、過給機7のコンプレッサ8とエンジン1との間には、インタークーラ13が設けられる。このインタークーラ13は、コンプレッサ8により昇圧されて高温となった吸気を適温に冷却するためのものである。インタークーラ13とエンジン1との間の吸気通路3には、サージタンク3aが設けられる。また、インタークーラ13より下流であってサージタンク3aより上流の吸気通路3には、本発明の吸気量調節弁の一例に相当し、電動式のスロットル弁である電子スロットル装置14が設けられる。電子スロットル装置14は、吸気通路3に配置されるバタフライ形のスロットル弁21と、そのスロットル弁21を開閉駆動するためのDCモータ22と、スロットル弁21の開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ23とを備える。電子スロットル装置14は、運転者によるアクセルペダル26の操作に応じてスロットル弁21がDCモータ22により開閉駆動されることにより、スロットル弁21の開度が調節されるように構成される。また、タービン9より下流の排気通路5には、排気を浄化するための排気触媒としての触媒コンバータ15が設けられる。
エンジン1には、燃焼室16に燃料を噴射供給するためのインジェクタ25が設けられる。インジェクタ25には、燃料タンク(図示略)から燃料が供給されるようになっている。また、エンジン1には、各気筒に対応して点火プラグ29が設けられる。各点火プラグ29は、イグナイタ30から出力される高電圧を受けて点火動作する。各点火プラグ29の点火時期は、イグナイタ30による高電圧の出力タイミングにより決定される。点火プラグ29とイグナイタ30により点火装置が構成される。
この実施形態において、EGR装置は、エンジン1の燃焼室16から排気通路5へ排出される排気の一部をEGRガスとして吸気通路3へ流して燃焼室16へ還流させる排気還流通路(EGR通路)17と、EGR通路17におけるEGRガスの流れを調節するためにEGR通路17に設けられた排気還流弁(EGR弁)18とを備える。EGR装置は、低圧ループ式であって、EGR通路17は、触媒コンバータ15より下流の排気通路5と、コンプレッサ8より上流の吸気通路3との間に設けられる。すなわち、EGR通路17の出口17aは、コンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。また、EGR通路17の入口17bは、触媒コンバータ15より下流の排気通路5に接続される。EGR通路17には、同通路17を流れるEGRガスを冷却するためのEGRクーラ20が設けられる。この実施形態で、EGR弁18は、EGRクーラ20より下流のEGR通路17に配置される。
図2に、EGR通路17の一部であってEGR弁18が設けられる部分を拡大して断面図により示す。図1、図2に示すように、EGR弁18は、ポペット弁として、かつ、電動弁として構成される。すなわち、EGR弁18は、DCモータ31により駆動される弁体32を備える。弁体32は、略円錐形状をなし、EGR通路17に設けられた弁座33に着座可能に設けられる。DCモータ31は直進的に往復運動(ストローク運動)可能に構成された出力軸34を備え、その出力軸34の先端に弁体32が固定される。出力軸34は軸受35を介してEGR通路17を構成するハウジングに支持される。そして、DCモータ31の出力軸34をストローク運動させることにより、弁座33に対する弁体32の開度が調節されるようになっている。EGR弁18の出力軸34は、弁体32が弁座33に着座する全閉状態から、弁体32が軸受35に当接する全開状態までの間で所定のストロークL1だけストローク運動可能に設けられる。この実施形態のEGR装置は、大量EGRを実現するために、EGR弁18につき、従前の技術に比べて弁座33の開口面積が拡大されている。それに合わせて、弁体32が大型化されている。
図1に示すように、この実施形態では、EGR通路17の出口17aが入口17bよりも垂直方向において高い位置に配置される。また、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水が流下可能に設けられると共に、その凝縮水がEGR通路17を排気通路5へ向けて流下するように設けられる。より詳細には、図1及び図2に示すように、EGR通路17において、EGR弁18は、弁体32及び出力軸34が垂直方向にストローク運動するように配置される。また、EGR弁18より上流のEGR通路17は、EGR弁18の直近部分では垂直に伸び、更に上流の部分では排気通路5へ向けて下方へ傾斜するように配置される。その傾斜するEGR通路17の部分にEGRクーラ20が配置される。一方、EGR弁18より下流のEGR通路17は、EGR弁18の直近部分では下流側へ向けて上方へ傾斜しており、更に下流の部分は吸気通路3へ向けて垂直に配置される。そして、EGR弁18より下流のEGR通路17の傾斜部分が、凝縮水を捕集するためのトラップ45となっている。これにより、EGR弁18が全閉に閉弁されたときに、EGR弁18の上流側から下流側へ漏れたEGRガスにより発生した凝縮水は、このトラップ45に捕集されるようになっている。そして、トラップ45に捕集された凝縮水は、EGR弁18が開弁したときに、EGR弁18の下流側から上流側へ流下するように、EGR弁18の弁座33の形状と配置が設定される。
従って、EGR弁18の下流側に生じた凝縮水は、EGR弁18とEGR通路17の出口17aとの間の高低差により、吸気通路3へ流れない。また、EGR弁18の下流側から上流側へ流下した凝縮水は、EGR弁18とEGR通路17の入口17bとの間の高低差により、EGR通路17から排気通路5へ向けて流下する。排気通路5へ流下した凝縮水は、排気と共に外部へ排出される。
この実施形態において、吸気通路3には、EGR通路17の出口17aの周囲に凹部3bが形成される。ここで、凹部3bの底壁は、凹部3bの外周から凹部3bの中心へ向けて下方へ傾斜するテーパ形状をなす。そして、EGR通路17の出口17aは、この凹部3bの最も低い位置に配置される。従って、コンプレッサ8より上流の吸気通路3の中で生じた凝縮水は、この凹部3bに捕集され、EGR通路17の出口17aからEGR通路17のトラップ45へ向けてを流下する。
この他、この実施形態のエンジン1には、燃焼室16からクランクケース1bやシリンダヘッド(ヘッドカバーを含む)1cの内部へ漏れ出たブローバイガスを吸気通路3へ流して燃焼室16へ還元するブローバイガス還元装置が設けられる。図1に示すように、ブローバイガス還元装置は、ガス還元通路61と、PCV弁62と、掃気通路63とを備える。ガス還元通路61は、エンジン1で発生するブローバイガスを、負圧を利用して吸気通路3へ流すように構成される。ガス還元通路61は、その入口側がPCV弁62を介してシリンダヘッド1cに接続され、その出口側がコンプレッサ8より上流の吸気通路3に接続される。PCV弁62は、ガス還元通路61へ流れるブローバイガス流量を調整するために負圧を受けて動作するように構成される。ここで、エンジン1の運転時に、吸気通路3に吸気が流れてコンプレッサ8より上流の吸気通路3が負圧になると、その負圧がガス還元通路61とPCV弁62を介してシリンダヘッド1cの内部に作用する。この負圧を受けてPCV弁62が開弁し、ブローバイガスがシリンダヘッド1cからPCV弁62及びガス還元通路61を介してコンプレッサ8より上流の吸気通路3へ流れる。この吸気通路3へ流れたブローバイガスは、吸気と共に燃焼室16へ取り込まれる。掃気通路63は、シリンダヘッド1cから吸気通路3へブローバイガスが流れるときにシリンダヘッド1cの内部を掃気するために、シリンダヘッド1cの内部へ新気を導入するように構成される。ここで、ブローバイガスに含まれる水分も、吸気通路3の凹部3bにて捕集され、EGR通路17の出口17aからEGR通路17のトラップ45へ向けて流下するようになっている。
この実施形態では、エンジン1の運転状態に応じて燃料噴射制御、点火時期制御、吸気量制御及びEGR制御等をそれぞれ実行するために、インジェクタ25、イグナイタ30、電子スロットル装置14のDCモータ22及びEGR弁18のDCモータ31がそれぞれエンジン1の運転状態に応じて電子制御装置(ECU)50により制御されるようになっている。ECU50は、中央処理装置(CPU)と、所定の制御プログラム等を予め記憶したり、CPUの演算結果等を一時的に記憶したりする各種メモリと、これら各部と接続される外部入力回路及び外部出力回路とを備える。ECU50は、本発明の制御手段の一例に相当する。外部出力回路には、イグナイタ30、インジェクタ25、DCモータ22及びDCモータ31が接続される。外部入力回路には、スロットルセンサ23をはじめエンジン1の運転状態を検出するための本発明の運転状態検出手段の一例に相当する各種センサ等27,51〜58が接続され、各種エンジン信号が入力されるようになっている。
ここで、各種センサとして、スロットルセンサ23の他に、アクセルセンサ27、吸気圧センサ51、回転速度センサ52、水温センサ53、エアフローメータ54、空燃比センサ55、吸気温センサ56、イグニションスイッチ57及びドアセンサ58が設けられる。アクセルセンサ27は、アクセルペダル26の操作量であるアクセル開度ACCを検出する。吸気圧センサ51は、サージタンク3aにおける吸気圧PMを検出する。すなわち、吸気圧センサ51は、スロットル弁21より下流のサージタンク3aにおける吸気圧PMを検出する。回転速度センサ52は、エンジン1のクランクシャフト1aの回転角(クランク角)を検出するとともに、そのクランク角の変化をエンジン1の回転速度(エンジン回転速度)NEとして検出する。水温センサ53は、エンジン1の冷却水温THWを検出し、本発明の冷却水温検出手段の一例に相当する。エアフローメータ54は、エアクリーナ6の直下流の吸気通路3を流れる吸気量Gaを検出する。空燃比センサ55は、触媒コンバータ15の直上流の排気通路5に設けられ、排気中の空燃比A/Fを検出する。エアクリーナ6に設けられた吸気温センサ56は、吸気通路3へ取り込まれる吸気の温度(吸気温)THAを検出する。図3に、車両71の概略を平面図により示す。図3に示すように、イグニションスイッチ57は、車両71の運転席に設けられ、エンジン1を始動又は停止するために運転者により操作され、その操作信号を出力するようになっている。ドアセンサ58は、車両71の運転席ドア72の開きを検出するために設けられ、図3に2点鎖線で示すように運転席ドア72が開けられたときに開信号を出力するようになっている。
この実施形態で、ECU50は、エンジン1の全運転領域においてエンジン1の運転状態に応じてEGR制御を実行するために、EGR弁18を制御するようになっている。また、ECU50は、通常は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時に検出される運転状態に基づきEGR弁18を開弁制御し、エンジン1の停止時、アイドル運転時又は減速運転時にはEGR弁18を全閉に閉弁制御するようになっている。
この実施形態で、ECU50は、運転者の要求に応じてエンジン1を運転するために、アクセル開度ACCに基づき電子スロットル装置14を制御するようになっている。また、ECU50は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時にアクセル開度ACCに基づき電子スロットル装置14を開弁制御し、エンジン1の停止時又は減速運転時に電子スロットル装置14を閉弁制御するようになっている。これにより、スロットル弁21は、エンジン1の加速運転時又は定常運転時には開弁され、エンジン1の停止時又は減速運転時には全閉に閉弁されるようになっている。
ここで、この低圧ループ式のEGR装置において、EGR弁18の全閉時に、EGR弁18の上流側から下流側へ漏れたEGRガスが、EGR弁18より下流のEGR通路17において、あるいはコンプレッサ8より上流の吸気通路3に侵入し、エンジン1の停止後等の低温条件下(エンジン1の非暖機時を含む)で冷やされて凝縮水が発生するおそれがある。また、この凝縮水がEGR弁18より下流のEGR通路17やコンプレッサ8より上流の吸気通路3に多量に滞留すると、それらEGR通路17や吸気通路3に腐食が生じたり、多量の凝縮水が燃焼室16へ一気に流れてウォータハンマ等の不具合が起きるおそれがある。そこで、この実施形態では、EGR弁18の全閉時にEGR弁18の下流側へ漏れたEGRガスから生じる凝縮水をエンジン1の始動前に外部へ排出するために、ECU50が以下のような凝縮水排出制御を実行するようになっている。
図4に、凝縮水排出制御の処理内容の一例をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、先ず、ステップ100で、ECU50は、IG(イグニション)オフか否かを判断する。すなわち、ECU50は、イグニションスイッチ57がオフか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をステップ240へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ110へ移行する。
ステップ110では、ECU50は、運転席ドアが開いたか否かを判断する。すなわち、ECU50は、ドアセンサ58から開信号が出力されたか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をそのままステップ130へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ120へ移行する。
そして、ステップ120で、ECU50は、運転席ドアが一旦開いたことから、ドア開フラグXDOを「1」に設定する。
次に、ステップ130で、ECU50は、ドア開フラグXDOが「1」か否か、すなわち、運転席ドアが一旦開いたか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は処理をそのままステップ100へ戻す。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ140へ移行する。
そして、ステップ140で、ECU50は、エンジン制御をスタンバイする。すなわち、ECU50は、EGR制御以外の燃料噴射制御、点火時期制御及び吸気量制御をいつでもできる状態に整えて待機する。
次に、ステップ150で、ECU50は、EGR弁開フラグXEOが「0」であるか否かを判断する。このフラグXEOは、EGR弁18が開弁されたときに「1」に、全閉に閉弁されたときに「0」に設定されるようになっている。ECU50は、このフラグXEOにより、エンジン1が1回運転される間における直近にEGR弁18を強制的に開弁した履歴がないか否かを判断することができる。この判断結果が否定となる場合、EGR弁18が開弁しているので、ECU50は処理をステップ200へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、EGR弁18が全閉に閉弁しているので、ECU50は処理をステップ160へ移行する。
ステップ160で、ECU50は、水温センサ53により検出される冷却水温THWが、所定の基準温度T1(例えば「50℃」)よりも低いか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、エンジン1の温度がEGRガス中の水分を凝縮させる程に相対的に低くないので、ECU50は処理をステップ220へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、エンジン1の温度がEGRガス中の水分を凝縮させる程に相対的に低いので、ECU50は処理をステップ170へ移行する。
ステップ170では、ECU50は、エンジン1の温度が相対的に低く、凝縮水が発生しているものとして、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁する。そして、ステップ180で、ECU50は、EGR弁開フラグXEOを「1」に設定する。
その後、ステップ190では、ECU50は、EGR弁18を強制的に開弁してからの経過時間である開弁後時間TEOを取り込む。ECU50は、この開弁後時間TEOを別途カウントするようになっている。その後、ECU50は、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ150から移行してステップ200では、ECU50は、開弁後時間TEOが所定の基準時間A1(例えば「3〜5秒」)を超えたか否かを判断する。すなわち、ECU50は、運転席ドア72が一旦開けられてから所定の基準時間A1が経過したか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、ECU50は、そのまま処理をステップ100へ戻す。この判断結果が肯定となる場合、凝縮水排出が完了する十分な時間が経過したものとして、ECU50は処理をステップ210へ移行する。
そして、ステップ210では、ECU50は、EGR弁18を強制的な開弁状態から全閉へ戻す。
次に、ステップ160又はステップ210から移行してステップ220では、ECU50は、エンジン制御スタンバイを解除する。
そして、ステップ230で、ECU50は、ドア開フラグXDOを「0」にリセットし、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ100から移行してステップ240では、IGオンであるので、ECU50は、EGR弁開フラグXEOが「1」であるか否かを判断する。この判断結果が否定となる場合、直近(例えば、前回の制御周期)にEGR弁18を強制的に開弁した履歴がないので、ECU50はそのまま処理をステップ260へ移行する。この判断結果が肯定となる場合、既にEGR弁18を強制的に開弁しているので、ECU50は処理をステップ250へ移行する。
そして、ステップ250では、ECU50は、EGR弁18を強制的な開弁状態から全閉へ戻す。
その後、ステップ240又はステップ250から移行してステップ260では、ECU50は、エンジン1が始動したか否かを判断する。ECU50は、この判断を、例えば、回転速度センサ52により検出されるエンジン回転速度NEに基づいて行うことができる。この判断結果が否定となる場合、ECU50はそのまま処理をステップ100へ戻す。この判断結果が肯定となる場合、ECU50は処理をステップ270へ移行する。
ステップ270では、ECU50は、エンジン1が始動したことから、EGR弁開フラグXEOを「0」にリセットする。
そして、ステップ280で、ECU50は、EGR弁18を通常制御する。すなわち、エンジン1の運転状態に基づいて通常のEGR制御を実行するために、EGR弁18を制御する。EGR制御の内容説明は、ここでは省略する。その後、ECU50は、処理をステップ100へ戻す。
以上説明したこの実施形態の過給機付きエンジンのEGR装置によれば、ECU50は、エンジン1の停止時において、EGR弁18の下流側から上流側へ凝縮水を排出するために、運転席ドア72が開けられたことがドアセンサ58により検出されたときに、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁するようになっている。ここで、エンジン1の始動後にEGR弁18が通常通りエンジン1の運転状態に応じて制御されるとしても、運転席ドア72が開けられてからエンジン1が始動するまでに確実に数秒の時間を要する。従って、この間にEGR弁18が強制的に開弁されることで、EGR弁18の下流側に溜まった凝縮水が、EGR弁18の下流側から上流側へ流下し、更にEGR通路17を排気通路5へ向けて流下して外部へ排出される。このため、EGR弁18の全閉時にEGR弁18の下流側へ漏れたEGRガスから生じる凝縮水をエンジン1の始動前に外部へ排出することができる。また、EGR弁18の全閉時にEGR弁18の下流側へ漏れたEGRガスから生じる凝縮水が、EGR弁18の下流側に多量に滞留することを防止することができる。この結果、EGR弁18より下流のEGR通路17やコンプレッサ8より上流の吸気通路3にて凝縮水に起因する腐食が生じることを防止することができ、多量の凝縮水がエンジン1の燃焼室16へ流れることを未然に防止することができ、ウォータハンマ等の不具合を防止することができる。
この実施形態では、ECU50は、運転席ドア72が開けられたことがドアセンサ58により検出された後、エンジン1が始動したことが回転速度センサ52により検出されたときに、EGR弁18を強制的な開弁状態から全閉へ戻すようになっている。従って、EGR弁18が強制的に開弁された後、エンジン1が始動したときにEGR弁18が強制的な開弁状態から全閉へ戻されるので、運転席ドア72が開けられてからエンジン1が始動するまでの間である程度の時間を確保できる。このため、EGR弁18の全閉時にEGR弁18の下流側へ漏れたEGRガスから生じる凝縮水をエンジン1の始動前に確実に外部へ排出することができる。
この実施形態では、ECU50は、EGR弁18を強制的に開弁してからの時間経過に応じてEGR弁18を強制的な開弁状態から全閉へ戻すようになっている。従って、EGR弁18が強制的に開弁された後、その後の時間経過に応じてEGR弁18が強制的な開弁状態から全閉へ戻されるので、エンジン1が始動しなかったとしても、EGR弁18が強制的な開弁状態のまま放置されることがない。このため、EGR弁18が開弁したまま放置されることがなく、次にエンジン1が始動されるときに不要なEGRガスが吸気通路3へ流れることを防止することができる。
この実施形態では、ECU50は、運転席ドア72が開けられたことがドアセンサ58により検出されたときに、水温センサ53により検出される冷却水温THWが所定の基準温度T1より低くないときは、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁しないようになっている。従って、運転席ドア72が開けられても、エンジン1の温度が相対的に高ければEGRガス中の水分から凝縮水は発生しないので、この場合にEGR弁18が無駄に開弁されることがない。このため、EGR弁18の使用頻度を最小限に抑えることができ、EGR弁18の耐久性を向上させることができ、バッテリ電力の使用を抑えることができる。
この実施形態では、ECU50は、運転席ドア72が開けられたことがドアセンサ58により検出されたとき、直近にEGR弁18を強制的に開弁した履歴がない場合にのみ、EGR弁18を全閉状態から強制的に開弁するようになっている。従って、運転席ドア72が開けられても、直近にEGR弁18を強制的に開弁した履歴がある場合には、EGR弁18が再度強制的に開弁されず、EGR弁18が無駄に開弁されることがない。この意味でも、EGR弁18の使用頻度を最小限に抑えることができ、EGR弁18の耐久性を向上させることができ、バッテリ電力の使用を抑えることができる。
また、この実施形態では、コンプレッサ8より上流の吸気通路3には、EGR通路17の出口17aの周囲に凹部3bが形成され、出口17aが凹部3bの最も低い位置に配置される。従って、吸気通路3の内部で生じた凝縮水が凹部3bに捕集され、EGR通路17の出口17aから同通路17へ凝縮水が確実に導かれる。このため、コンプレッサ8より上流の吸気通路3に生じた凝縮水がコンプレッサ8へ侵入することを未然に防止することができ、コンプレッサ8を凝縮水から保護することができる。
ここで、仮に、コンプレッサ8より上流の吸気通路3の内壁の最も低い部分をコンプレッサ8の入口の最も低い部分と同レベルにした場合、コンプレッサ8より上流の吸気通路3で発生した凝縮水は表面張力によって水が溜まる。そして、その凝縮水が氷結して固まると、エンジン1の始動時に氷結片がコンプレッサ8の中へ吸引されてコンプレッサ8を破損させるおそれがある。また、コンプレッサ8より上流の吸気通路3の内壁の最も低い部分をコンプレッサ8の入口の最も低い部分より高くした場合、コンプレッサ8より上流の吸気通路3で発生した凝縮水はコンプレッサ8へ流下するおそれがある。一方、コンプレッサ8より上流の吸気通路3の内壁の最も低い部分をコンプレッサ8の入口の最も低い部分より低くした場合、コンプレッサ8より上流の吸気通路3で発生した凝縮水がその吸気通路3の中に溜まってしまう。そして、その凝縮水が氷結して固まると、エンジン1の始動時に氷結片がコンプレッサ8の中へ吸引されてコンプレッサ8を破損させるおそれがある。これに対し、この実施形態では、コンプレッサ8より上流の吸気通路3で発生した凝縮水が凹部3bからEGR通路17へ流下するので、凝縮水やその氷結片がコンプレッサ8の中へ吸引されることがない。
この実施形態では、EGR弁18の下流側にトラップ45が設けられるので、EGR弁18の下流側に生じた凝縮水はトラップ45にて確実に捕集される。そして、EGR弁18が強制的に開弁されたときには、その捕集された凝縮水がトラップ45からEGR弁18の上流側へ、更に排気通路5へ流下して外部へ排出される。このため、EGR弁18の下流側に生じた凝縮水を、確実に捕集し重力により自然に排気通路5へ排出することができる。
この実施形態では、EGR弁18は強制的に開弁されてから必ず全閉へ戻されるので、その後のEGR弁18の通常制御に支障がない。このため、EGR弁18が強制的に開弁された後に、EGRガスが不用意に燃焼室16へ取り込まれることを防止することができ、EGRガスによりエンジン1の運転が不安定になることを防止することができる。
また、この実施形態では、エンジン1の始動前にEGR弁18が強制的に開弁されるので、EGR通路17から吸気通路3へEGRガスが流れることがなく、エンジン1の始動前にEGR通路18にEGRガスが残留することがなく、不要なEGRガスが吸気通路3を通じて燃焼室16へ取り込まれることもない。このため、EGRガスによるエンジン1の始動性の悪化を防止することができる。
なお、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
例えば、前記実施形態では、EGR弁18をポペット弁として、かつ、電動弁として構成したが、EGR弁をバタフライ弁として、かつ、電動弁として構成することもできる。
この発明は、例えば、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジンにかかわらず自動車用エンジンに利用することができる。
1 エンジン
3 吸気通路
3a サージタンク
3b 凹部
5 排気通路
7 過給機
8 コンプレッサ
9 タービン
10 回転軸
16 燃焼室
17 EGR通路
17a 出口
17b 入口
18 EGR弁
50 ECU(制御手段)
52 回転速度センサ(運転状態検出手段)
53 水温センサ(運転状態検出手段,冷却水温検出手段)
57 イグニションスイッチ(運転状態検出手段)
58 ドアセンサ(ドア開検出手段)
71 車両
72 運転席ドア
3 吸気通路
3a サージタンク
3b 凹部
5 排気通路
7 過給機
8 コンプレッサ
9 タービン
10 回転軸
16 燃焼室
17 EGR通路
17a 出口
17b 入口
18 EGR弁
50 ECU(制御手段)
52 回転速度センサ(運転状態検出手段)
53 水温センサ(運転状態検出手段,冷却水温検出手段)
57 イグニションスイッチ(運転状態検出手段)
58 ドアセンサ(ドア開検出手段)
71 車両
72 運転席ドア
Claims (6)
- エンジンの吸気通路と排気通路との間に設けられ、前記吸気通路における吸気を昇圧させるための過給機と、
前記過給機は、前記吸気通路に配置されるコンプレッサと、前記排気通路に配置されるタービンと、前記コンプレッサと前記タービンを一体回転可能に連結する回転軸とを含むことと、
前記エンジンの燃焼室から前記排気通路へ排出される排気の一部を排気還流ガスとして前記吸気通路へ流して前記燃焼室へ還流させるための排気還流通路と、
前記排気還流通路における前記排気還流ガスの流れを調節するための排気還流弁と、
前記排気還流通路は、その入口が前記タービンより下流の前記排気通路に接続され、その出口が前記コンプレッサより上流の前記吸気通路に接続されることと、
前記エンジンの運転状態を検出するための運転状態検出手段と、
前記検出される運転状態に基づき前記排気還流弁を制御するための制御手段と、
前記制御手段は、前記エンジンの停止時に前記排気還流弁を全閉に制御することと
を備えた車両に搭載される過給機付きエンジンの排気還流装置において、
前記排気還流通路の前記出口が前記入口よりも垂直方向において高い位置に配置され、前記排気還流弁の下流側から上流側へ凝縮水が流下可能に設けられると共に、前記凝縮水が前記排気還流通路を前記排気通路へ向けて流下するように設けられ、
前記車両は、前記運転席に対応して設けられる運転席ドアを含み、前記車両には、前記運転席ドアが開けられたことを検出すためのドア開検出手段が設けられ、
前記制御手段は、前記エンジンの停止時において、前記排気還流弁の前記下流側から前記上流側へ前記凝縮水を排出するために、前記運転席ドアが開けられたことが前記ドア開検出手段により検出されたときに、前記排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁する
ことを特徴とする過給機付きエンジンの排気還流装置。 - 前記制御手段は、前記運転席ドアが開けられたことが前記ドア開検出手段により検出された後、前記エンジンが始動したことが前記運転状態検出手段により検出されたときに、前記排気還流弁を強制的な開弁状態から全閉へ戻すことを特徴とする請求項1に記載の過給機付きエンジンの排気還流装置。
- 前記制御手段は、前記排気還流弁を強制的に開弁してからの時間経過に応じて前記排気還流弁を強制的な開弁状態から全閉へ戻すことを特徴とする請求項1に記載の過給機付きエンジンの排気還流装置。
- 前記運転状態検出手段は、前記エンジンの冷却水の温度を検出するための冷却水温検出手段を含み、
前記制御手段は、前記運転席ドアが開けられたことが前記ドア開検出手段により検出されたときに、前記検出される冷却水の温度が所定の温度より低くないときは、前記排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁しないことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の過給機付きエンジンの排気還流装置。 - 前記制御手段は、前記運転席ドアが開けられたことが前記ドア開検出手段により検出されたとき、直近に前記排気還流弁を強制的に開弁した履歴がない場合にのみ、前記排気還流弁を全閉状態から強制的に開弁することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の過給機付きエンジンの排気還流装置。
- 前記吸気通路には、前記排気還流通路の前記出口の周囲に凹部が形成され、前記出口が前記凹部の最も低い位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の過給機付きエンジンの排気還流装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014154598A JP2016031063A (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 過給機付きエンジンの排気還流装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014154598A JP2016031063A (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 過給機付きエンジンの排気還流装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016031063A true JP2016031063A (ja) | 2016-03-07 |
Family
ID=55441589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014154598A Pending JP2016031063A (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 過給機付きエンジンの排気還流装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016031063A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110036193A (zh) * | 2016-12-13 | 2019-07-19 | 三菱重工业株式会社 | 内燃机 |
CN113565655A (zh) * | 2016-08-03 | 2021-10-29 | K&N工程公司 | 锥形空气过滤器 |
JP7283405B2 (ja) | 2020-01-24 | 2023-05-30 | 株式会社プロテリアル | フタル酸ジイソノニルの品質管理方法、樹脂組成物の製造方法、樹脂組成物、及びケーブル又はチューブ |
-
2014
- 2014-07-30 JP JP2014154598A patent/JP2016031063A/ja active Pending
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