JP6141261B2 - 環状カーボネートの生成方法 - Google Patents

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Description

[発明の分野]
本発明は、環状カーボネートを生成する方法に関する。
[発明の背景]
化学品及び材料を製造するための、より環境に優しい(green)代替法への関心が高まるにつれて、開環重合(ROP)により環境上無害に脂肪族ポリカーボネート及びポリウレタンを製造するための潜在的なモノマーである環状カーボネートが、近年、注目されている。これらの脂肪族ポリマーは、エンジニアリング、光学デバイス、いす張り材(seating)、封止材、被覆材及び高性能接着剤における従来の用途を有する他に、生物適合性及び低毒性のために生物医学分野にも利用が見いだされることが期待されている。
脂肪族ポリカーボネートは、アルカンジオール、例えば1,6−ヘキサンジオール、及びホスゲン、トリホスゲン、並びにジアルキルカーボネートから現在、工業的に製造されている。ポリウレタンは、ポリオール、例えばアルカンジオール及びグリセロール、並びにアミンとホスゲンとの反応から誘導されるイソシアナートを使用して製造される。ホスゲン及び低分子量イソシアネートが、望ましくない毒性プロファイルを有するので、他の供給源からポリウレタンを作製する経路を開発する試みが行われてきたが、これらの何れも、依然として商業的に確立されていない。環境的に優しい生成方法を使用した異なった用途のためのイソシアネートフリーポリウレタンの需要が今や浮上している。
最近、ホスゲンを使用しない経路による環状カーボネートの合成に関する報告がいくつか見られるが、それらの報告は、加圧下、金属含有触媒を用いるエポキシドへの二酸化炭素の付加を含み、金属又は酵素(リパーゼ)の触媒作用を用いたポリオールとジアルキルカーボネートとのエステル交換反応による5員環状カーボネートに重点が置かれている。しかし、ROP法での使用については、6員環状カーボネートは、それが開環したポリマーよりも熱力学的に不安定であり、したがって、重合プロセスにわたってCO2を保持するので、5員のものより好ましい。
6員のトリメチレンカーボネートの合成は、従来、1,3−プロパンジオールをホスゲン又はその誘導体と反応させることにより実現されている。検討された他の反応のうち、オキセタン、例えばトリメチレンオキシドと二酸化炭素との金属触媒カップリングは、高収率のトリメチレンカーボネートを与えている。化学量論量のトリエチルアミン存在下、1,3−プロパンジオールとクロロギ酸エチルとから環状カーボネートを合成する方法が報告されている。金属又は有機触媒により触媒される、1,3−プロパンジオールとジアルキルカーボネートとのエステル交換反応は、より環境的に優しい方法として提案されてきた。多官能価アルコール、例えばトリメチロールプロパン(TMP)又はペンタエリスリトール(PE)由来の官能基を有する6員環状カーボネートの合成は、より複雑な方法を必要とし、収率は低い。多環6員カーボネートは、ペンダント環状カーボネート基を有するアクリルモノマーのラジカル重合によって調製することができる。異なる手法として、トリメチロールプロパン(TMP)及びジエチルカーボネート(DEC)の触媒的エステル交換反応から得られる、トリス又はテトラキス(アルコキシカルボニルオキシ)誘導体は、Aerosil 200を使用する200〜220℃での熱による不均化に、次いで、減圧下での蒸留解重合(distillative depolymerisation)に供すると、環状生成物である5−エチル−5−エトキシカルボニルオキシメチル−1,3−ジオキサン−2−オンを低収率で与える。
リパーゼを触媒とする、1,3−ジオール及びジメチル又はジエチルカーボネートからの6員環状トリメチレンカーボネートの合成が、アセトニトリル及びトルエン(4:1、v/v)の溶媒系中、非常に高濃度(ジオールの600〜900%w/w)の固定化カンディダ・アンタルクティカ(Candida antarctica)リパーゼB、Novozym(登録商標)435(N435)を使用して実現されたが、収率は中程度(53%)で、且つ生産性が低い。
溶媒フリー条件において、TMPとジアルキルカーボネートとのリパーゼ媒介反応を使用する、官能基を有する環状カーボネートの合成が、最近報告された。形成した生成物は、環状及び直鎖(モノ、ジ、及びトリ)カーボネートの混合物であり、それらの比率は、使用した反応条件に依存していた。上記生成物の混合物に、生物触媒を使用しないで、70〜90℃で熱的環化を施すことにより、直鎖カーボネートを環状カーボネートに転化した。しかし、これらの酵素反応は、酵素費用が高いという制限がある。
本発明は、触媒、例えば金属触媒を使用する又は使用することなく、容易で、環境に優しく、且つ費用効果の高い生成方法を提供することを目的としている。本明細書に開示された方法は、中間体の単離工程なしに行ってもよい。
一側面では、本発明は、直鎖又は環状カーボネートを生成する方法であって:
a)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとを提供する工程と
b)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの混合物を形成する工程と;
c)任意に溶媒を添加する工程と;
d)任意に吸着剤を添加する工程と;
e)前記混合物を加熱して、直鎖又は環状カーボネートを得る工程と
を含む、触媒を使用しない方法に関する。
第2の側面では、本発明は、直鎖又は環状カーボネートを生成する方法であって:
a)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとを提供する工程と
b)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの混合物を形成する工程と;
c)任意に溶媒を添加する工程と;
d)任意に吸着剤を添加する工程と;
e)前記混合物を加熱して、直鎖又は環状カーボネートを得る工程と
を含む方法に関する。
本発明の特定の態様は、従属クレームにおいて見いだされる。
以下の詳細な説明及び図面を参照することによって、本発明のより完全な理解、及びその多くの付随する利点が容易に明らかになり、よりよく理解されよう。
環状カーボネートの形成に関する本発明の反応物及び生成物の一般式の図。ポリオール化合物(式1)は、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネート(式2)と反応し、環状カーボネート(例えば、式4a、4b及び4c)、及び/又は直鎖カーボネート(例えば、式3、5及び6)を与える。
図1において、
R=アルキル、フェニルであり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6=H、アルキル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルキルカルボニル、カルボニルアルキル、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルオキシ及びカルボキシル基である(独立に)。
TMPとジメチルカーボネートとの反応を示す図。 代表的なGCクロマトグラム(表5の実施9)を示す図。 代表的なGCクロマトグラム(表5の実施16)を示す図。 ビス−MPAメチルエステルとジアルキルカーボネートとの反応を示す図。 3−メチル−1,3−ブタンジオールとDMCとの反応を示す図。 1,3−ブタンジオールとDMCとの反応を示す図。 1,3−プロパンジオールとDMCとの反応を示す図。 1,2−プロパンジオールとDMCとの反応を示す図。 TMP−モノアリルエーテルとDMCとの反応の概略を示す図。 ジ−トリメチロールプロパンとDMCとの反応の概略を示す図。 TMP−モノメタクリレートとDMCとの反応の概略を示す図。
発明の詳細な説明
本発明では、他に何も明記されない場合、「基質」という語はポリオールを意味する。
本発明の目的は、環境に優しく、安価であり、且つ単離工程を必要としない、直鎖及び/又は環状カーボネートの新規で発明性のある生成方法を提供することである。
一般に、本発明による方法は、ポリオールと一緒に、反応物の1つとしてジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートを使用し、また、それらが、好ましくは吸着剤及び加熱の使用により、直鎖及び/又は環状構造を形成することができる。本発明は、触媒、例えば金属又は酵素を使用しない場合でさえも、非常に高収率を開示する方法を提示する。さらに、従来技術とは異なり、固体及び触媒を除去する単離工程も必要としない。言いかえれば、本発明は、高収率を得るために触媒を使用する必要がない、単一工程の方法を開示する。これは、特に、環状カーボネートを形成するために非常に興味深い。
本発明のさらなる利点は、形成した生成物の選択率が高いことである。例においてさらに開示される通り、本発明の方法を使用することにより、直鎖と環状生成物の両方について、非常に高い選択率に到達することができる。例において開示される通り、吸着剤の使用により、形成した生成物の選択率が向上する。理論に拘泥されないが、形成するアルコールの吸着により、アルコールにより引き起こされる副反応の危険性が最小限になると考えられる。
本発明は、温度を、使用されるカーボネートの還流温度、すなわち沸点より高くすることにより、得られる生成物の収率が劇的に増加することになる方法をさらに開示する。モレキュラーシーブを使用しない場合でさえ、環状カーボネートの形成は、高収率を開示する。
直鎖又は環状カーボネートの形成に関して、一般的な方法は、ポリオール化合物をカーボネート、例えばジアルキルカーボネート、例えばジメチルカーボネート若しくはジエチルカーボネート、又はジフェニルカーボネートと反応させて、吸着剤、例えばモレキュラーシーブを使用する又は使用しないで、好ましくは加熱することにより、対応する直鎖及び/又は環状カーボネートを生成することを含む。これにより、生成物の選択率及び/又は収率の増加をもたらす。環状カーボネートの比率は、モレキュラーシーブを使用する又は使用しない熱的環化により、混合物中の残存直鎖カーボネートから改善することができる。得られる環状カーボネートは、イソシアネートフリーポリマーを生成するために使用することができる。
さらに、特性を改変するために使用することができる反応性官能基、例えばアルキル、アリル、フェニル、ヒドロキシル、アリルアルキル、アリルエーテル及びカルボン酸を含有するポリマーを提供することができる。環状カーボネート及びそれらのポリマーの一層大きな多様性が、5員、6員、7員以上の様々な環状カーボネートの調製及び使用により実現することができる。本発明者らは、例えば、TMPとジアルキルカーボネートとのリパーゼ媒介反応を使用する、官能基を有する6員環状カーボネート(−O−CO−O−)の合成を最近検討した。
本発明の別の態様は、触媒をなんら使用しない、直鎖カーボネートの熱的環化に関する。
環状カーボネート形成
反応
図1は、本発明による、環状カーボネートの形成に使用することができる、一般的な化合物を開示している。触媒の非存在下又は存在下で、好ましくは加熱中に、ポリオール化合物(式1)は、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネート(式2)と反応する。有機物は、反応に必要ないが、使用してもよい。吸着剤、好ましくは、固相吸着剤、例えばモレキュラーシーブを反応に使用し、生成する副生成物、例えばメタノール又はエタノールを除去することができる。しかし、モレキュラーシーブの機能は、生成するアルコールを吸収することに限定されない。理論に拘泥されないが、吸着剤、例えばモレキュラーシーブの使用により、環状カーボネートのより高い選択率を得ることができると考えられる。
使用される触媒、吸着剤、及びジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネート対ポリオールの比は限定されない。触媒は、1〜200重量%、好ましくは1重量%以上、又は10重量%以上、又は30重量%以上、又は50重量%以上、又は80重量%以上、又は100重量%以上、或いは200重量%以下、又は180重量%以下、又は150重量%以下、又は120重量%以下、例えば、1、10、50、70、100、150及び200重量%の対ポリオール比で、好ましくは使用することができる。
吸着剤は、10〜2000重量%、好ましくは10重量%以上、又は50重量%以上、又は100重量%以上、又は200重量%以上、又は300重量%以上、又は500重量%以上、又は750重量%以上、又は1000重量%以上、又は2000重量%以上、又は1700重量%以上、又は1500重量%以上、又は1200重量%以上、例えば、10、100、200、300、500、700、1000、1500及び2000重量%の対ポリオール比で、好ましくは使用することができる。好ましい範囲は、100〜600重量%であり、一態様では、その範囲は150〜350重量%である。
ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートは、それぞれ、0.1〜3000重量%、好ましくは100重量%以上、又は150重量%以上、又は200重量%以上、又は500重量%以上、又は1000重量%以上、又は1500重量%以上、或いは3000重量%以下、又は2500重量%以下、又は2000重量%以下、又は1700重量%以下、例えば、100、300、700、1000、1500、2000、2500及び3000重量%の対ポリオール比で、好ましくは使用することができる。一態様では、ポリオール:ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートの重量比は、1:10〜600:1、例えば、1:10若しくはそれより大きい、又は3:10若しくはそれより大きい、又は7:10若しくはそれより大きい、又は1:1若しくはそれより大きい、又は2:1若しくはそれより大きい、又は4:1若しくはそれより大きい、又は5:1若しくはそれより大きい、7:1若しくはそれより大きい、又は10:1若しくはそれより大きい、20:1若しくはそれより大きい、又は25:1若しくはそれより大きい、又は30:1若しくはそれより大きい、又は40:1若しくはそれより大きい、或いは600:1若しくはそれより小さい、又は500:1若しくはそれより小さい、又は300:1若しくはそれより小さい、又は200:1若しくはそれより小さい、100:1若しくはそれより小さい、又は80:1若しくはそれより小さい、又は60:1若しくはそれより小さい、又は55:1若しくはそれより小さい、又は45:1若しくはそれより小さい。好ましい範囲は、25:1〜50:1であり、さらにより好ましくは30:1〜40:1である。
本発明による方法は、
a)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとを提供する工程と
b)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの混合物を形成する工程と;
c)任意に溶媒を添加する工程と;
d)任意に吸着剤を添加する工程と;
e)前記混合物を加熱して、直鎖又は環状カーボネートを得る工程と
を含み、触媒を使用しない。
反応が、吸着剤、例えばモレキュラーシーブなしで行われる場合は、好ましくは触媒が使用される。さらに、転化率は温度の上昇に伴って増加し、また好ましくは、温度は80℃より高く、例えば、90℃以上、又は100℃以上、又は120℃以上とすべきである。好ましい触媒は金属触媒であり、より好ましい触媒はシリカ、Bi23、BaCO3、RbCl、FeCl3.6H2O、CoCl2.6H2O、SnCl2、CaCO3、MnCl2、NaOH又はNa2CO3、或いはそれらの組合せである。さらにより好ましい触媒は、RbCl、Na2CO3及びBi23又はそれらの組合せである。
反応中に吸着剤、例えばモレキュラーシーブを使用する場合、触媒は必要ではなく、また一態様では、触媒、例えばリパーゼが存在しないことが好ましい。環状カーボネートを高収率で得るために、高い反応温度が好ましい。温度は、好ましくは、使用されるカーボネートの沸点とすべきである。非限定的な例として、温度は、80℃以上、例えば90℃以上、又は100℃以上、又は120℃以上、又は140℃以上とすることができる。モレキュラーシーブ、すなわち吸着剤の量は反応時間に影響を及ぼすと考えられる。すなわち、モレキュラーシーブが多いほど、反応は速いことになる。これは、恐らく、ある一定量の吸着剤までしか事実ではない。本発明の好ましい態様では、吸着剤と基質(ポリオール)との重量比は、好ましくは、0.1:1〜20:1、すなわち0.1:1若しくはそれより大きく、又は1:1若しくはそれより大きく、又は2:1若しくはそれより大きく、又は4:1若しくはそれより大きく、又は6:1若しくはそれより大きく、又は8:1若しくはそれより大きく、或いは20:1若しくはそれより小さく、又は18:1若しくはそれより小さく、又は15:1若しくはそれより小さく、又は12:1若しくはそれより小さく、又は10:1若しくはそれより小さくすべきである。別の態様では、吸着剤は使用されない。吸着剤が使用されない場合、温度はカーボネートの沸点より高いのが好ましく、例えば、DMC(ジメチルカーボネート)の場合、温度は、好ましくは100℃より高くすべきであり、さらにより好ましくは、120℃よりも高くすべきである。DECすなわちジエチルカーボネートが使用される場合、温度は好ましくは120℃以上、より好ましくは140℃とすべきである。
吸着剤は、好ましくはアルコール、例えばメタノール、エタノール又はフェノールを吸着することができるべきである。好ましい態様では、吸着剤は固相吸着剤である。例えば、任意のタイプのモレキュラーシーブが使用されてもよいが、3A、4A又は5Aのタイプのモレキュラーシーブが好ましく、最も好ましくは3A又は4Aのものである。モレキュラーシーブは、粉末、ビーズ又はペレットの形態、或いは他の適切な任意の形態とすることができるが、ビーズ又はペレットが好ましい。
本発明の方法は、沸点又は還流点より高く加熱した場合、圧力上昇が生じる密閉系で行うことができる。
さらに、反応は溶液中で行ってもよく、また任意の有機溶媒が使用されてもよい。しかし、好ましい溶媒は、THF、トルエン、アセトニトリル、t−ブタノール、及びピリジン、又はそれらの混合物、或いは前記溶媒を含む混合物である。一態様では、本方法の反応物以外に追加の溶媒は添加されない。一態様では、溶媒の量は、200重量%未満、又は100重量%未満、又は75重量%未満、又は50重量%未満、又は25重量%未満である。
本方法は、任意のポリオールと一緒に、任意のジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートを使用して実施してもよい。ポリオールは、C2〜C15若しくはより高級の、テトラオール、トリオール若しくはジオール、又は、C2〜C15若しくはより高級の、テトラオール、トリオール若しくはジオールアルキルエステル、或いはそれらの誘導体とすることができる。ポリオールは、例えば、C2〜C35、又はC2〜C15とすることができる。好ましくは、ポリオールは、C2、C34、C6、C6、C7、C8、C9、C10、C11若しくはC12のテトラオール、トリオール又はジオール、或いはジオールアルキルエステル又はそれらの誘導体である。一態様では、ポリオールは少なくともジオールである。別の態様では、ポリオールは少なくともトリオールである。例えば、ビス−MPAメチルエステル、トリメチロールプロパン(TMP)、ジ−トリメチロールプロパン(Di−TMP)、ペンタエリスリトール、TMP−モノアリルエーテル(TMP−ME)、TMP−モノアクリレート(TMP−MA)、TMP−モノメタクリレート(TMP−MMA)、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−プロパンジオール及び1,3−プロパンジオール、並びにそれらの誘導体(例えば、3−メチル−1,3−ブタンジオール)はすべて、好ましいポリオールである。ジアルキルカーボネートのアルキル基は、任意の数の炭素を有することができるが、好ましくは、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル又はブチル、及びそれらの異性体である。好ましい態様では、ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートである。
図2及び5〜12は、様々なポリオールを使用する、本発明の様々な反応スキームを開示している。
好ましい態様では、ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートであり、温度は120℃以上であり、吸着剤と基質との重量比は、4:1又はそれより大きく、吸着剤はモレキュラーシーブである。
直鎖モノカーボネートは、モレキュラーシーブを使用する又は使用しない、熱処理によって環状カーボネートを形成することができる。これは、上記の方法における工程eの後に行うことができる。好ましくはジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートを用いずに、直鎖モノカーボネートを含む混合物を加熱することにより、高収率で環状カーボネートを得ることができる。好ましくは、熱処理を開始する前のジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートの量は、20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、さらにより好ましくは1重量%未満にすべきである。任意の有機溶媒も、熱処理中に使用することができる。しかし、好ましい溶媒は、THF、トルエン、アセトニトリル、t−ブタノール、及びピリジン、又はそれらの混合物、或いは前記溶媒を含む混合物である。
また、熱処理を開始する前に、あらゆる溶媒を好ましくは除去し、20重量%未満、より好ましくは10重量%未満、さらにより好ましくは1重量%未満にすべきである。温度は、好ましくは、少なくとも80℃、例えば90℃以上、又は100℃以上、又は120℃以上、又は140℃以上にすべきである。あらゆるジアルキルカーボネート若しくはジフェニルカーボネート、又は溶媒は、当業者に公知の任意の技法、例えば蒸留又は蒸発により除去することができる。
定量分析及び構造解明
反応成分の定量分析は、FactorFour CapillaryカラムVF−1ms(Varian、15M×0.25mm)及び水素炎イオン化検出器を装備したガスクロマトグラフィー(GC、Varian 430−GC、Varian、米国)を使用して行った。最初のカラムオーブンの温度は50〜250℃まで、20℃/分の速度で上昇させた。遠心分離又はろ過により固体部分を除去した後、最終濃度0.1〜0.5mg/mLまでアセトニトリルにより希釈した試料を、275℃において、スプリットインジェクションモード10%で注入した。基質の転化率及び生成物比は、ガスクロマトグラム上のピーク面積の比較により算出した。
次に、生成物の構造は、400MHz NMR(Bruker、UltraShield Plus 400、ドイツ)を使用する1H−NMR、及び文献との比較により決定した。
生成物は、一般的な技法、例えば蒸留、液−液抽出、析出及び結晶化によって分離することができた。

本発明を以下の例を参照しながらより詳細にさらに説明する。しかし、これらの例は本発明の範囲を限定するものとして、決して解釈すべきではない。
例1
TMPとジメチルカーボネートとの反応
図3は、TMPとDMCとの反応を開示している。TMP(1)50mgを4mLバイアル中、DMC1.5mLに溶解し、サーモミキサー(Thermomixer)を使用して、触媒25mgと共に100℃に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表1は、明記した時間における、生成混合物の組成を示している。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. 0.956(3H, t), 1.533(2H, q), 3.715(2H, s), 4.172(2H, d), 4.348(2H, d).
例2
TMPとジメチルカーボネートとの反応
TMP(1)50mgを4mLバイアル中、DMC1.5mLに溶解し、サーモミキサーを使用して、触媒25mg及びモレキュラーシーブ(4Å、ビーズタイプ)0.2gと共に100℃に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表2は、様々な触媒による、24時間反応後の生成物組成を示している。
Figure 0006141261
例3
TMPとジメチルカーボネートとの反応
TMP(1)を4mL又は20mLバイアル中、DMCに溶解し、サーモミキサーを使用して、又は油浴中で様々なタイプのモレキュラーシーブ(MS)と共に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表3は、様々なグレードのモレキュラーシーブの存在下で、明記した時間間隔における、反応の生成物組成を示している。
Figure 0006141261
例4
TMPとジメチルカーボネートとの反応
TMP(1)50mgを4mLバイアル中、DMC0.25mL及び溶媒1mLに溶解し、サーモミキサーを使用して、モレキュラーシーブ(4Å、ビーズタイプ)0.2gと共に100℃に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表4は、様々な溶媒における、24時間反応後の生成物組成を示している。
Figure 0006141261
例5
TMPとジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの反応
TMP(1)を4mL又は20mLバイアル中、DMC又はDEC(2)(又は、ジフェニルカーボネート、実施17)に溶解し、サーモミキサーを使用して、又は油浴中で、モレキュラーシーブ(MS)4Aと共に加熱することにより反応させた(表5)。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。図3及び4は、実施9及び実施16由来のGCのクロマトグラムを開示している。表5は、様々な条件下で行った反応の明記した時間間隔後の結果を示している。
Figure 0006141261
例6
ビス−MPAメチルエステルとジアルキルカーボネートとの反応
図5のビス−MPAメチルエステル(1、MPA)を4mL又は20mLバイアル中、DMC(2)に溶解し、サーモミキサーを使用して、又は油浴中で、モレキュラーシーブ4Aと共に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取し、表6に結果をまとめている。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. 1.275(3H, s), 3.758(3H, s), 4.324(4H, m)
例7
3−メチル−1,3−ブタンジオールとDMCとの反応
図6の3−メチル−1,3−ブタンジオール(1、3M13BD)を20mLバイアル中、DMC(2)に溶解し、油浴中、モレキュラーシーブ4Aと共に120℃に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表7は、反応の7時間後及び24時間後の結果を示している。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. 1.507(6H, s), 2.022(2H, t), 4.451(2H, t)
例8
1,3−ブタンジオールとDMCとの反応
図7の1,3−ブタンジオール(1、1,3BD)を20mLバイアル中、DMC(2)に溶解し、油浴中、モレキュラーシーブ4Aと共に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表8は、様々な反応時間間隔後の生成物組成をまとめている。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. 1.346(3H, d), 1.989(2H, m), 4.221(2H, b), 4.902(1H, b).
例9
1,3−プロパンジオールとDMCとの反応
図8の1,3−プロパンジオール(1、13PD)を20mLバイアル中、DMC(2)に溶解し、モレキュラーシーブ4Aの存在下、油浴中で加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表9は、反応の1時間後及び7時間後の結果を示している。
Figure 0006141261
例10
1,2−プロパンジオールとDMCとの反応
図9の1,2−プロパンジオール(1、1,2PD)を20mLバイアル中、DMC(2)に溶解し、油浴中、モレキュラーシーブ4A(0.6g)と共に加熱することにより反応させた。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表10は、反応の1時間後及び7時間後の結果を示している。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. 1.508(3H, d), 4.047(1H, t), 4.572(2H, t), 4.875(1H, m).
例11
3−メチル−1,3−ブタンジオールとDMCの反応から生成するモノカーボネートの熱的環化
環状カーボネートの収率は、何れの触媒も使用することなく、モノカーボネートの熱的環化により改善することができる。3−メチル−1,3−ブタノール200mgを120℃で24時間、ジメチルカーボネートと反応させた。生成する生成混合物は、固形物質を除去するために遠心分離又はろ過、及びその後に過剰ジアルキルカーボネートを蒸発させることにより回収した。回収した生成混合物は、サーモミキサー上で振とうした。80℃では、24時間加熱することにより生成物3aは環状カーボネート(4)に転化したが、3bの量は変わらなかった(表11、実施2)。しかし、生成物3bは、90℃で24時間の追加反応により転化した(表11、実施3)。
Figure 0006141261
例12
TMP−MEとDMCとの反応
図10のTMP−モノアリルエーテル(ME)を、4mLバイアル中、DMCに溶解し、モレキュラーシーブ(MS)4A及び触媒(Na2CO3又はNaOH)と共に、又はなしで、サーモミキサーを用いて加熱することにより反応させた(表12)。分析用に、様々な時間間隔で反応試料の少量のアリコートを採取した。表12は、様々な条件下で行った反応の明記した時間間隔後の結果を示している。
Figure 0006141261
1H-NMR(CDCl3)
生成物4. TMP-ME環状カーボネート. 0.941(3H, t), 1.557(2H, q), 3.425(2H, s), 4.011(2H, d), 4.158(2H, d), 4.365(2H, d), 5.261(2H, m), 5.860(1H, m).
例13
ジTMPとDMCとの反応
図11のジ−トリメチロールプロパン(di−TMP)20gを、2L反応容器中、DMC(2)400mLに溶解し、モレキュラーシーブ4A400gと共に、120℃の油浴中で21時間加熱することにより反応させた。di−TMP二環状カーボネート(3)が81.5%収率(GC)で得られた。
1H-NMR(CDCl3)
生成物3. Di-TMP二環状カーボネート. 0.933(6H, t), 1.586(4H, q), 3.518(4H, s), 4.185(4H, d), 4.296(4H, d).
例14
TMP−MMAとDMCとの反応
図12のトリメチロールプロパンモノメタクリレート(TMP−MMA)0.5gを、50mL反応容器中でDMC(2)15mLに溶解し、モレキュラーシーブ4A6.5gと共に、120℃の油浴中で、17時間加熱することにより反応させた。TMP−MMA環状カーボネート(3)が87.5%収率(GC)で得られた。
1H-NMR(CDCl3)
生成物3. TMP-MMA環状カーボネート. 0.988(3H, t), 1.589(2H, q), 1.976(3H, s), 4.217(2H, s), 4.240(2H, d), 4.348(2H, d), 5.661(1H, s), 6.136(1H, s).
以下に当初の特許請求の範囲に記載していた発明を付記する。
[1]
直鎖又は環状カーボネートを生成する方法であって:
a)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとを提供する工 程と
b)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの混合物を形 成する工程と;
c)任意に溶媒を添加する工程と;
d)任意に吸着剤を添加する工程と;
e)混合物を加熱して、直鎖又は環状カーボネートを得る工程と
を含む方法。
[2]
項1に記載の方法であって、前記ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネート又 はジエチルカーボネートである方法。
[3]
項1又は項2に記載の方法であって、前記混合物は、少なくとも前記ジアルキルカーボ ネート又はジフェニルカーボネートの沸点まで加熱される方法。
[4]
項1乃至項3の何れか1つに記載の方法であって、前記混合物は、80℃以上に、又は 90℃以上に、又は100℃以上に;又は120℃以上に;又は140℃以上に加熱され る方法。
[5]
項1乃至項4の何れか1つに記載の方法であって、前記ポリオールは、C 2 〜C 15 若し くはより高級の、テトラオール、トリオール若しくはジオール、又は、C 2 〜C 7 の、テト ラオール、トリオール若しくはジオール、又は、それらの誘導体である方法。
[6]
項1乃至項5の何れか1つに記載の方法であって、前記ポリオールは、トリメチロール プロパン、ジ−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビス−MPAメチルエ ステル、TMP−モノアリルエーテル、TMP−モノアクリレート、TMP−モノメタク リレート、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−プロパンジオー ル、又は1,3プロパンジオールから選ばれる方法。
[7]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、前記溶媒は、アセトニトリル、ピリジ ン、及び、THFとトルエンとの混合物から選ばれるか、又は前記溶媒の何れかを含む混 合物である方法。
[8]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、前記吸着剤は、3A、4A又は5Aタ イプのモレキュラーシーブである方法。
[9]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、基質に対する前記吸着剤の重量比は、 2:1又はそれより大きい方法。
[10]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、基質に対する前記吸着剤の重量比は、 4:1又はそれより大きい方法。
[11]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、基質に対する前記吸着剤の重量比は、 6:1又はそれより大きい方法。
[12]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、請求項1の工程eの後に、あらゆるジ アルキルカーボネート又はジフェニルカーボネート及び好ましくはあらゆる溶媒を除去し 、残った混合物を80℃以上に加熱することを含む追加の工程が行われる方法。
[13]
項1乃至項6及び項8乃至項13の何れか1つに記載の方法であって、溶媒を用いない 方法。
[14]
先行する項の何れか1つに記載の方法であって、前記ジアルキルカーボネートは、ジメ チルカーボネート又はジエチルカーボネートであり、前記温度は120℃以上であり、基 質に対する前記吸着剤の重量比は、4:1又はそれより大きく、前記吸着剤はモレキュラ ーシーブである方法。

Claims (11)

  1. 6員環状カーボネートを生成する方法であって:
    a)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとを提供する工程と
    b)ポリオールと、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートとの混合物であって、ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートのポリオールに対する比率が0.1〜3000重量%である混合物を形成する工程と;
    c)任意に溶媒を添加する工程と;
    d)吸着剤として、ポリオールに対する比率が10〜2000重量%のモレキュラーシーブを添加する工程と;
    e)混合物を100℃以上の温度に加熱して、環状カーボネートを得る工程と
    を含み、6員環状カーボネートの生成において金属触媒または酵素が用いられず、前記ジアルキルカーボネートは、ジメチルカーボネート又はジエチルカーボネートから選択され、前記ポリオールは、C 3 〜C 15 若しくはより高級の、テトラオール、トリオール若しくはジオール、又は、C 3 〜C 7 の、テトラオール、トリオール若しくはジオールアルキルエステルである、方法。
  2. 請求項に記載の方法であって、前記混合物は、前記ジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートの沸点まで加熱される方法。
  3. 請求項に記載の方法であって、前記混合物は、120℃以上に加熱される方法。
  4. 請求項に記載の方法であって、前記混合物は、140℃以上に加熱される方法。
  5. 請求項1乃の何れか1項に記載の方法であって、前記ポリオールは、トリメチロールプロパン、ジ−トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ビス−メチロールプロピオン酸(MPA)メチルエステル、TMP−モノアリルエーテル、TMP−モノアクリレート、TMP−モノメタクリレート、1,3−ブタンジオール、又は1,3プロパンジオールから選ばれる方法。
  6. 請求項1乃至の何れか1項に記載の方法であって、前記溶媒は、アセトニトリル、ピリジン、及び、THFとトルエンとの混合物から選ばれるか、又は前記溶媒の何れかを含む混合物である方法。
  7. 請求項1乃至の何れか1項に記載の方法であって、前記吸着剤は、3A、4A又は5Aタイプのモレキュラーシーブである方法。
  8. 請求項1乃至の何れか1項に記載の方法であって、請求項1の工程eの後に、あらゆるジアルキルカーボネート又はジフェニルカーボネートを除去し、残った混合物を80℃以上に加熱することを含む追加の工程が行われる方法。
  9. 請求項に記載の方法であって、溶媒が存在する場合には、請求項1の工程eの後に、存在するあらゆる溶媒を除去することを含む追加の工程が行われる方法。
  10. 請求項1乃至及び乃至の何れか1項に記載の方法であって、溶媒を用いない方法。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法であって前記温度は120℃以上である方法。
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