JP6136156B2 - 電子レンジ用発熱シートと電子レンジ用発熱シート付き紙容器 - Google Patents

電子レンジ用発熱シートと電子レンジ用発熱シート付き紙容器 Download PDF

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Description

本発明は、電子レンジ用発熱シートと電子レンジ用発熱シート付き紙容器に関するものである。
近年、電子レンジ用発熱シートは、さまざまに用いられている。例えば、カップ形状の包装容器内にポップコーン原料を入れて販売し、消費者が家庭の電子レンジを使用してコーンを膨化させてポップコーンを作ることに用いられている(特許文献1)。
また、半調理の焼きおにぎり、お好み焼き、ピザなどの食品を電子レンジで加熱調理するときに、表面に焦げ目をつけ、クリスピーな食感を得るのに用いられている(特許文献2)。
電子レンジ用発熱シートは、いろいろな構造からなるものがあるが、そのひとつに、ポリエチレンテレフタレートフィルムにアルミニウムを薄く蒸着し、その蒸着面に接着剤を介し、紙と貼り合わせた電子レンジ用発熱シートが知られている。また、この電子レンジ用発熱シートを用いた、底面と側壁を備えた容器が知られており、これに蓋をすることも知られている(特許文献3)。
このような電子レンジ用発熱シートを用いて油脂分や水分が非常に多い食品を電子レンジに掛けて調理すると、食品から油脂分や水分が浮き出して溜り、食品がその油脂分や水分を再吸収して食感が低下することがあり、これを防ぐために、電子レンジ用発熱シートの食品対接面側に、不織布、和紙、洋紙などの素材からなる吸収紙を設けたものがあった(特許文献4)。
公知文献を以下に示す。
実開平7−44733号公報 特開2008−289692号公報 特公昭60−15548号公報 実開昭63−133088号公報
従来の電子レンジ用発熱シートでは、食品の種類によっては、例えば、流動性を持っている、あるいは、加熱することによって流動性を持ち、電子レンジ用発熱シートと面で密着する食品では、加熱調理後、食品が電子レンジ用発熱シートに密着して剥がせなくなってしまうことがあった。
本発明は上記した事情に鑑みてなされたもので、電子レンジ用発熱シートと面で密着する食品であっても、電子レンジで加熱調理後、食品から容易に剥離することができ、また、加熱後そのまま置いておいても冷めにくい電子レンジ用発熱シート、および、この電子レンジ用発熱シート付き紙容器を提供することを課題としている。
本発明の請求項1に係る発明は、マイクロ波照射によって発熱するシート状の発熱基材の食品と接する面に、接着層を介して剥離紙を貼り合わせてなる電子レンジ用発熱シートであって、
前記発熱基材が、二軸延伸フィルムからなる基材フィルムと金属薄膜層からなり、
前記発熱基材の金属薄膜層面に前記剥離紙が設けられており、
前記剥離紙が、紙層に塗工層とシリコン樹脂層を順次形成して構成され、
前記塗工層がポリビニールアルコールを主成分とする塗工層であるか、または、ポリスチレン−アクリル酸エステル重合物とポリビニールアルコールとの共重合体と、ポリビニールアルコールを主成分とする塗工層であることを特徴とする電子レンジ用発熱シートである。
本発明の電子レンジ用発熱シートは、以上のような構成であって、ポリビニールアルコールを主成分とする塗工層であるか、または、ポリスチレン−アクリル酸エステル重合物とポリビニールアルコールとの共重合体と、ポリビニールアルコールを主成分とする塗工層と、シリコン樹脂層を順次形成した剥離紙を設けてあるので、面で密着する食品に使用して電子レンジで加熱調理しても、食品から容易に剥離することができる。また、食品と接する面に剥離紙を設けてあるので、加熱後そのまま置いておいても食品が冷めにくい。
本発明は、発熱基材が、基材フィルムと金属薄膜層からなり、前記金属薄膜層面に前記剥離紙が設けられているので、製造が容易であり、また、金属薄膜層に食品が密着することが無く、電子レンジで加熱調理しても、食品から容易に剥離することができ、さらには、金属薄膜を保護することができる。
本発明の請求項の発明は、請求項1記載の電子レンジ用発熱シートを、紙容器の内底面に装着したことを特徴とする電子レンジ用発熱シート付き紙容器である。
本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器は、請求項1から3のいずれか1項に記載の電子レンジ用発熱シートを、紙容器の内底面に装着してあるので、面で密着する食品に使用して電子レンジで加熱調理しても、食品から容易に剥離することができる。また、食品と接する面に剥離紙を設けてあるので、加熱後そのまま置いておいても食品が冷めにくい。
本発明の電子レンジ用発熱シート、および、この電子レンジ用発熱シート付き紙容器は、面で密着する食品に使用して電子レンジで加熱調理しても、食品から容易に剥離することができる。また、食品と接する面に剥離紙を設けてあるので、加熱後そのまま置いておいても食品が冷めにくい。
本発明の電子レンジ用発熱シートの一例を模式的に断面で示した説明図である。 本発明の電子レンジ用発熱シートの他の例を模式的に断面で示した説明図である。 (a)本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体を折畳んだ状態を示す説明図である。(b)本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体を起した状態を示す説明図である。(c)本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体に蓋を被せた状態を示す説明図である。 本発明の電子レンジ用発熱シートを用いて食品を調理するときの状況の一例を模式的に示した説明図である。 本発明の電子レンジ用発熱シートを用いて食品を電子レンジで調理している様子を模式的に示した説明図である。
以下本発明を実施するための形態につき説明する。
図1は、本発明の電子レンジ用発熱シートの一例を模式的に断面で示した説明図である。
本例の電子レンジ用発熱シート100は、図1の断面図のように、マイクロ波照射によって発熱するシート状の発熱基材10の片面に剥離紙20が積層されている。発熱基材10は、基材フィルム11の片面に蒸着による金属薄膜層12が設けられている。
また、剥離紙20は、紙層21に塗工層22とシリコン樹脂層23が順次積層されている。そして、発熱基材10の金属薄膜層12の面に、剥離紙20の紙層21の面が積層されている。また、発熱基材10の金属薄膜層12面には、保護層30が設けられている。
発熱基材10に用いる基材フィルム11には、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリエーテルイミドなどのフィルムが使用できる。基材フィルム11の厚みは5から25μm程度のフィルムが用いられる。未延伸でも良いが、二軸延伸フィルムが耐熱性も高く好ましい。
金属薄膜層12としては、導電性金属の薄膜が用いられる。食品表面を褐色になるように加熱するには、この金属薄膜層12の表面抵抗率を62Ω/cm以上にするのが好ましい。
薄膜の製造方法は、基材フィルム11に真空蒸着法によって積層させるのがよい。導電性金属としては、アルミニウムやニッケル、金、銀、亜鉛、白金などが使用できるが、アルミニウムが使い勝手がよい。
より具体的には、金属アルミニウムを蒸着源として、真空中で、加熱、蒸発させ、2軸延伸のポリエチレンテレフタレートフィルムなどの基材フィルム11面に凝集させて薄膜を形成させる。厚みは2から15nmが好ましい。
厚みによって電子レンジ加熱したとき、特定の温度に達するまでの時間に影響される。金属薄膜層12の厚みの制御は、この程度の厚みでは、アルミニウム蒸着層は半透明であるので、光線透過量を測定することによって厚さを制御することができる。
剥離紙20の紙層21には、広葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ等の化学パルプ、あるいは、GP、RGP、TMP等の機械パルプを原料として用いた紙を用いることができ、上質紙、中質紙、片艶紙及びクラフト紙等の酸性紙、中性紙、アルカリ性紙などが使用できる。坪量は、30から100g/mの紙が好ましく用いることができる。
塗工層22には、ポリビニールアルコールを主成分とするか、または、ポリビニールアルコール、及びポリスチレン−アクリル酸エステル重合物とポリビニールアルコールとの共重合体を主成分とする塗工液を塗布して形成されている。
ポリビニールアルコールとしては、重合度が1500から18000のものが好ましく用いることができる。重合度が1500より低いと、造膜性が悪く、上に設けるシリコン樹脂層の製膜に影響を与える。
ポリスチレン−アクリル酸エステル重合物−ポリビニールアルコール共重合体とは、(1)スチレンモノマーの重合により生成されるポリスチレン、(2)アクリロニトリルの加アルコール分解法や、プロピレン直接酸化法により生成されるアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル等のアクリル酸エステル重合物、(3)ポリビニールアルコール、あるいは不飽和カルボン酸の部分または完全エステル、またはアセト酢酸エステル化した変性ポリビニールアルコール、の(1)から(3)の3種からなる共重合体である。
このようにして得られた塗工液を、ゲートロールコーター、バーコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ブレードコーター等の公知の塗工設備にて、塗布して塗工層22を形成することができる。塗布量としては、乾燥重量で3から7g/mが適当である。
シリコン樹脂層23は、シリコン樹脂を塗布して設けることができる。用いるシリコン樹脂としては一般の有機溶剤希釈タイプ、無溶剤タイプ、及びエマルジョンタイプのシリコン樹脂等を任意に使用することができる。シリコン樹脂の塗工量は1から2g/mが好ましく、塗工量が1g/mに満たない場合、食品との剥離性が劣る。
保護層30は、金属薄膜層12を保護するために設けるもので、シート状であれば特に限定されるものではない。紙が、耐熱性があり安価であるので、好ましく用いられるが、紙に限らず、不織布や、プラスチックフィルムでも構わない。
このように、紙層21に塗工層22とシリコン樹脂層23を設けた剥離紙20を作成し、まず、基材フィルム11の片面に蒸着により金属薄膜層12を設けた発熱基材10の金属薄膜層12面に、保護層30を積層し、次に、基材フィルム11面に、剥離紙20の紙層21面を貼り合わせることによって、電子レンジ用発熱シート100が得られる。
図2は、本発明の電子レンジ用発熱シートの他の例を模式的に断面で示した説明図である。
本例の電子レンジ用発熱シート200は、図2の断面図のように、電子レンジ用発熱シート100と同様に、マイクロ波照射によって発熱するシート状の発熱基材10の片面に剥離紙20が積層されている。
発熱基材10は、基材フィルム11の片面に蒸着による金属薄膜層12が設けられている。また、剥離紙20は、紙層21に塗工層22とシリコン樹脂層23が順次積層されている。
電子レンジ用発熱シート200では、電子レンジ用発熱シート100と異なり、剥離紙20の紙層21面が、発熱基材10の金属薄膜層12面に積層され、また、保護層30が設けられていない。使用する材料については、電子レンジ用発熱シート100と同じもの
が使用できる。
この電子レンジ用発熱シート200を製造するには、紙層21に塗工層22とシリコン樹脂層23を設けた剥離紙20を作成し、基材フィルム11の片面に蒸着により金属薄膜層12を設けた発熱基材10の金属薄膜層12面に、剥離紙20の紙層21面を貼り合わせることによって、電子レンジ用発熱シート200が得られる。
上記の2つの例では、発熱基材10として、基材フィルム11の片面に蒸着による金属薄膜層12を設けた構造のものを用いたが、必ずしもこのタイプの発熱基材10でなくとも構わない。例えば、導電性金属の粉末を分散させた塗布液を塗工した発熱基材や半導体を利用した発熱基材でも良い。
図3(a)は、本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体を折畳んだ状態を示す説明図、(b)は、本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体を起した状態を示す説明図、(c)は、本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器の一例の容器本体に蓋を被せた状態を示す説明図である。
本例の電子レンジ用発熱シート付き紙容器300は、図3(a)に示すように、容器本体310が折畳めるようになっている。図3(b)は、容器本体310を起した状態を示す説明図であり、容器本体310は、方形の底面311と底面311より起立する4つの側面312からなっている。図の破線で示した折罫313を容器の内部方向へ押し込むことによって、4つの側面312を内側に倒し、図3(a)のように、折畳むことが出来る。容器本体310の底の内面には、電子レンジ用発熱シート100、または、200が設けられている。
図3(c)は、本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器300の一例の容器本体310に蓋320を被せた状態を示している。蓋材320は、対向する2辺に折曲片が設けられていて、折曲片を折り、容器本体の中に差し込んで、図3(c)のように、容器本体310に蓋320が被せられる。
容器本体310と蓋320を構成する材料は、剛性を有する紙が好ましく用いられる。使用する紙としては、坪量200〜500g/mのバージン紙、カード紙、カップ原紙、コートボール紙などの板紙が使用できる。紙基材に積層する他の紙層としては、晒しクラフト紙、上質紙などが使用でき、接着性樹脂層としては、低密度ポリエチレン樹脂を使用しても良い。
本発明の電子レンジ用発熱シート付き紙容器は、上記に限定されることなく、容器本体が底面とその底面より起立する側面からなっていて、上端が開口されて、容器本体の底内面に、電子レンジ用発熱シートが設けられていれば良い。また、蓋はなくても良い。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
基材フィルム11として12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、その片面に金属薄膜層12としてアルミニウムを真空蒸着によって6nmの厚さになるように設け、発熱基材10を作成した。この発熱基材10の金属薄膜層12の面に、接着剤を介して、中性紙である金属合紙(坪量32g/m)をドライラミネーションにより積層し、保護層30を設けた。
別途、紙層21のグラシン紙(坪量30.5g/m)を用意し、その片面に重合度1700のポリビニールアルコール(日本合成化学工業製)の7重量%の塗工液を塗布し、乾燥塗布量4g/mの塗工層22を設けた。さらに、その塗工層22の面に、シリコン樹脂を溶剤で希釈して塗布し、乾燥塗布量1.5g/mのシリコン樹脂層23を設け、剥離紙20Aを作成した。
この剥離紙20Aの紙層21面と、保護層30を積層した発熱基材10の基材フィルム11面とを積層し、さらに、保護層30に腰を出すために、板紙(坪量310g/m)を積層し、実施例1の電子レンジ用発熱シート100を作成した。
<実施例2>
剥離紙20Bとして、紙層21のグラシン紙(坪量30.5g/m)を用意し、その片面に重合度1700のポリビニールアルコール(日本合成化学工業製)を70重量部とポリスチレン−アクリル酸エステル重合物−ポリビニールアルコール共重合体(荒川化学工業製)を30重量部の7重量%の塗工液を塗布し、乾燥塗布量4g/mの塗工層22を設けた。さらに、その塗工層22の面に、シリコン樹脂を溶剤で希釈して塗布し、乾燥塗布量1.5g/mのシリコン樹脂層23を設け、剥離紙20Bを作成した。
この剥離紙20Bを、実施例1の剥離紙20Aの変わりに用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2の電子レンジ用発熱シート100を作成した。
<実施例3>
実施例1の発熱基材10に保護層30を設けず、その発熱基材10の金属薄膜層12の面に、接着剤を介して、実施例1の剥離紙20Aの紙層21面と、積層した以外は、実施例1と同様にして、実施例3の電子レンジ用発熱シート200を作成した。
以下に、本発明の比較例について説明する。
<比較例1>
実施例1の保護層30を設けた発熱基材10に剥離紙20Aを積層せずに、板紙(坪量310g/m)を積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例1の電子レンジ用発熱シートを作成した。
<比較例2>
剥離紙20Aの代わりに、塗工層22、シリコン樹脂層23を設けないグラシン紙(坪量30.5g/m)を積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例2の電子レンジ用発熱シートを作成した。
<比較例3>
剥離紙20Aの代わりに、ポリブチレンテレフタレートフィルム50μm(三菱エンジニアリングプラスチック製ノバジュラン(登録商標)5026)を積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例3の電子レンジ用発熱シートを作成した。
<比較例4>
剥離紙20Aの代わりに、シリコン樹脂塗工ポリエチレンテレフタレートフィルム20μm(三菱樹脂製ダイヤホイル(登録商標)MRF25)を積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例4の電子レンジ用発熱シートを作成した。
<比較例5>
剥離紙20Aの代わりに、ポリメチルペンテンフィルム50μm(東セロ製X−883)
を積層した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の電子レンジ用発熱シートを作成した。
<調理評価>
市販のホットケーキ粉、鶏卵、牛乳を混合し、ホットケーキ生地4を作る。実施例1の電子レンジ用発熱シート100を、図4のように、板紙面を下にして置き、その上に、ポリエチレンコート紙で作った筒状の内径73mmのリング5を置き、リング5の中に、用意したホットケーキ生地4を流し込み、図5のように、高周波出力500Wの電子レンジ6のターンテーブル7の上において、1分30秒間加熱調理した。
同様に実施例2、3と比較例1から5の電子レンジ用発熱シートについても、加熱調理を行った。これらについて以下の項目について評価した。
(剥離性)
加熱調理後、電子レンジ用発熱シートよりホットケーキを剥がして、その剥離性を評価した。簡単に剥がれたものを○とし、きれいに剥がれず、剥がすのに力が要ったものを△とし、電子レンジ用発熱シート側へのこびりつきがひどく、剥がれないものを×として評価し、その結果を表1にまとめた。
(焦げ目)
加熱調理後、電子レンジ用発熱シートよりホットケーキを剥がして、電子レンジ用発熱シート側のホットケーキの面の焦げ目の付き具合を評価した。全面に適度な焦げ目がついているものを○とし、部分的に焦げ目がついているものを△とし、焦げ目のついていないものを×として評価し、その結果を表1にまとめた。
(しっとり感)
加熱調理後のホットケーキを、食べてみて、その嫉妬離間を評価した。ホットケーキに適度な水分が含まれ、しっとりしているものを○とし、水分が少なくぱさぱさしているものを△とし、水分が抜けて硬いものを×として評価し、その結果を表1にまとめた。
(シートの状態)
加熱調理後、電子レンジ用発熱シートの状態を評価した。電子レンジ用発熱シートに溶解や破れなどの損傷がないものを○とし、電子レンジ用発熱シートに溶解や破れなどの損傷が一部あるものを△とし、電子レンジ用発熱シートに溶解や破れなどの損傷が全体的にあるものを×として評価し、その結果を表1にまとめた。
<保温性評価>
調理による評価とは別に、実施例1から3および比較例1から5について、保温性評価を行った。デンプン溶液にヨウ素液を加え、更に寒天を加えて溶解した混合液を、実施例1から3および比較例1から5の電子レンジ用発熱シートの上に滴下して放冷した。
これをそれぞれ、高周波出力500Wの電子レンジで3分間加熱した。加熱後常温で放置して、滴下した混合液の色が高温時の薄黄色から、常温の紫色に着色するまでの時間を測定した。
紫色に着色するまで40秒以上かかったものを保温性が良いと判断し、○とした。紫色に着色するまでが30秒以内であったものを保温性が悪いと判断し、×とした。その結果を表1にまとめた。
<総合評価>
上記の項目の優先順位を高いほうから、電子レンジ用発熱シートの状態、剥離性、焦げ目、しっとり感、保温性の順にして、評価し、総合評価した。その結果を表1にまとめた。
Figure 0006136156
<比較結果>
実施例1から3の電子レンジ用発熱シートは、電子レンジ用発熱シートの状態、剥離性、焦げ目、しっとり感についていずれも良好な結果となり、電子レンジ用発熱シート自体の劣化もなく、ホットケーキの生地を流し込んで加熱調理しても、剥離性が良好であり、出来上がったホットケーキも焦げ目がきちんとついて、食感も良好であった。また、保温性も良好であった。
一方、比較例1から3の電子レンジ用発熱シートを用いた場合は、出来上がったホットケーキが電子レンジ用発熱シートにこびりついてしまい、剥がすことができず、剥離性が悪かった。
また、比較例3の電子レンジ用発熱シートを用いた場合は、さらに表面のフィルムであるポリブチレンテレフタレートフィルムが白くなっており、融けていて、電子レンジ用発熱シートが加熱調理によって劣化していた。
比較例4と5剥離性自体は、問題がなかったが、電子レンジ用発熱シートの表面のフィルムであるシリコン樹脂塗工ポリエチレンテレフタレートフィルム、あるいは、ポリメチルペンテンフィルムが一部融けていて、好ましくなかった。
また、比較例3から5の電子レンジ用発熱シートを用いた場合は、食品と接する面に剥離シートなどの紙の層がないので、発熱基材の温度が逃げてしまい保温性が悪かった。
上記、実施例1から3と比較例1から5の電子レンジ用発熱シートを紙箱の底内面に貼り、図3のような電子レンジ用発熱シート付き紙容器を作成し、同様な評価を行ったところ、同様な結果であった。
以上のように、本発明の電子レンジ用発熱シート、および、電子レンジ用発熱シート付き紙容器は、面で密着する食品に使用して電子レンジで加熱調理しても、食品から容易に剥離することができる。また、電子レンジでの加熱調理による、電子レンジ用発熱シートの溶融などの劣化も起こることがない。
100、200・・・電子レンジ用発熱シート
10・・・発熱基材
20・・・剥離紙
11・・・基材フィルム
12・・・金属薄膜層
21・・・紙層
22・・・塗工層
23・・・シリコン樹脂層
30・・・保護層
300・・・電子レンジ用発熱シート付き紙容器
310・・・容器本体
311・・・底面
312・・・側面
313・・・折罫
320・・・蓋材
4・・・ホットケーキ生地
5・・・リング
6・・・電子レンジ
7・・・ターンテーブル

Claims (2)

  1. マイクロ波照射によって発熱するシート状の発熱基材の食品と接する面に、接着層を介して剥離紙を貼り合わせてなる電子レンジ用発熱シートであって、
    前記発熱基材が、二軸延伸フィルムからなる基材フィルムと金属薄膜層からなり、
    前記発熱基材の金属薄膜層面に前記剥離紙が設けられており、
    前記剥離紙が、紙層に塗工層とシリコン樹脂層を順次形成して構成され、
    前記塗工層がポリビニールアルコールを主成分とする塗工層であるか、または、ポリスチレン−アクリル酸エステル重合物とポリビニールアルコールとの共重合体と、ポリビニールアルコールを主成分とする塗工層であることを特徴とする電子レンジ用発熱シート。
  2. 請求項1記載の電子レンジ用発熱シートを、紙容器の内底面に装着したことを特徴とする電子レンジ用発熱シート付き紙容器。
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