JP6134113B6 - ヒンジ機構 - Google Patents

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本発明は、機器本体への取り付けが比較的容易であり、コンビニエンスストア、業務用ダイニングキッチンやスナックバーで設置される跳ね上げ式カウンタ用などに適したヒンジ機構に関する。
コンビニエンスストアまたは業務用ダイニングキッチンでは、特開2005−211125号で開示のように、レジカウンタなどを含む長寸のカウンタが設置され、このカウンタ内へ人が出入りができるように、その一部に跳ね上げ式カウンタを配置している。この跳ね上げ式カウンタでは、可動天板の片縁がヒンジを介して固定天板に回動可能に連結され、カウンタ通行時にはこの可動天板を跳ね上げ、全開放つまり180度旋回するまで回動させる。この跳ね上げ式カウンタを設置するとともに、所望に応じて可動天板の下方にスイング戸を取り付けてもよい。
跳ね上げ式カウンタは、跳ね上げ開閉の際に可動天板を常に手で持っていないと、該可動天板が回動途中から自重で水平位置まで落下してしまい、大きな衝撃や騒音が発生する。このため、特開2007−315013号では、所定の回動抵抗を有するトルクヒンジを用いることにより、天板が自重で自由落下することを規制している。この結果、可動天板は、どの角度の開口位置でも手を離すとその位置で静止し、水平位置まで自由落下することは起こらない。この可動天板は、手によって開いた状態から下方へ回動させ、水平位置に近づいたら、手で押さえるように閉鎖すればよい。このヒンジ機構は、ヒンジが天板表面より下方に位置し且つ可動天板と固定天板との間が隙間が生じないうえに、可動天板が自重で落下して衝撃や騒音の生ずるようなこともない。
特開2005−211125号公報 特開2007−315013号公報
特開2007−315013号で開示のヒンジ機構は、ヒンジが天板表面の下方に収納され且つ可動天板と固定天板との間が平坦で近接するので外観が美麗であるけれども、可動天板の開放角度が95〜100度に限定され、最大開口でも半開放である可動天板が立った状態になっている。跳ね上げ式カウンタは、人が手ぶらで通過するだけでなく、特にコンビニエンスストアでは、配達荷物や店内商品を持った状態で通過することが多いため、開いた可動天板が立った状態であると荷物が可動天板に引っ掛かり、その荷物を傷付けたり落としたりする事故が発生しがちになる。
本出願人は、跳ね上げ式カウンタ用ヒンジとして既に特願2011-160604号を提案しており、本発明はその普及品に相当する。本発明のヒンジ機構は、特願2011-160604号に開示のヒンジ機構と比べると、被取付側のカウンタ表面を加工する必要が殆ど無く、所要トルクに応じて取付数の増減も比較的容易である。
本発明は、従来の跳ね上げ式カウンタ用ヒンジなどに関する前記の問題点を改善するために提案されたものであり、跳ね上げ式カウンタに取り付けると、可動天板を全開放つまり180度水平になるまで回動でき、開閉いずれの方向についても、該可動天板の引き上げは容易であり且つ半開放位置から水平位置まで部分制動して自由落下を防ぐヒンジ機構を提供することを目的としている。本発明の他の目的は、可動天板を半開放の約90度開いた状態で静止できるヒンジ機構を提供することである。本発明の別の目的は、大型コピー機の開閉蓋やピアノのバックリッドのような比較的重い蓋体の下向き回動を効果的に制動しても、該蓋体の上向き回動を制動せず、機器本体への取付が容易な片方向制動のヒンジ機構を提供することである。
本発明に係るヒンジ機構は、相互に旋回可能な3枚のリーフ部を有し、並行の2本のピボットが、それぞれ2枚の取付リーフ部のバレルおよび中央リーフ部の貫通孔内を貫通することで前記3枚のリーフ部を一体化するとともに、前記2枚の取付リーフ部のバレル内にワンウェイ輪を静止収納し、該ワンウェイ輪を介して各ピボットを片方向回転可能に支持し、一方、前記の中央リーフ部の貫通孔内にプラスチック制動筒体を静止収納し、前記2本のピボットを制動筒体に圧入通過させることで制動回転可能に支持する。このヒンジ機構では、一方の取付リーフ部を可動本体に取り付け、且つ他方の取付リーフ部を固定本体に取り付けることにより、可動本体を全閉鎖から旋回すると、いずれかの取付リーフ部でフリー回動し、半開放になると前記の中央リーフ部の一側面が本体表面と接触して該取付リーフ部は静止し、さらに可動本体の旋回を続けると別の取付リーフ部を介して前記の中央リーフ部によって全開放まで制動回転する。
本発明に係るヒンジ機構において、中央リーフ部は矩形状平面の角板体であり、該リーフ部の両側辺に沿って近接形成した貫通孔にプラスチック制動筒体またはワンウェイ輪を静止収納し、可動本体の半開放状態において、中央リーフ部の左側辺が可動天板の表面と接するかまたはその右側辺が固定天板の表面と接する。前記のヒンジ機構において、両取付リーフ部を跳ね上げカウンタにおける固定および可動天板の隣接表面にそれぞれ取り付けると好ましい。
本発明に係る片方向制動のヒンジ機構は、相互に旋回可能な2枚のリーフ部を有し、ピボットが一方のリーフ部のバレルおよび他方のリーフ部のバレル内を貫通することで両リーフ部を一体化する。このヒンジ機構では、一方のリーフ部の両バレル内にワンウェイ輪を静止収納し、該ワンウェイ輪を介してピボットを片方向回転可能に支持し、一方、他方のリーフ部のバレル内にプラスチック制動筒体を静止収納し、ピボットを制動筒体に圧入通過させることで制動回転可能に支持する。
本発明に係る両ヒンジ機構において、プラスチック制動筒体は、中央リーフ部またはバレル両側壁から貫通孔内にそれぞれ収納する2個のフランジ付の円筒体からなり、該円筒体における軸方向の突条の介在によって貫通孔内で静止し、圧入したピボットを効果的に制動すると好ましい。また、本発明のヒンジ機構では、取付リーフ部の両バレル内または中央ないし他方のリーフ部のバレル内に静止収納されるワンウェイ輪は、バレル内の収納数を増減することによってヒンジ機構の耐荷重を調整することができ、ワンウェイ輪の収納数を減らして生じた空間にはワンウェイ輪とほぼ同形のプラスチック輪を挿入すると好ましい。
本発明に係るヒンジ機構は、同等品に比べて、市販のボルトだけで機器本体へ取り付けることが容易である。本発明のヒンジ機構は、同等品のヒンジ機構と比べると、被取付側のカウンタを加工する必要が無く、所要トルクに応じて取付数の増減も比較的容易である。一方、カウンタの固定天板および可動天板の隣接側に長溝を設け、該長溝内にヒンジ機構を取り付けると、可動天板の閉鎖時に天板表面から突出する部分がなくなるので、配達荷物や店内商品を天板表面で滑らしてもヒンジ機構に引っ掛かることがない。
本発明に係るヒンジ機構は、跳ね上げ式カウンタに取り付けると、開閉いずれの方向についても、該可動天板の引き上げはフリー回動で容易であるのに、回動半ばから水平位置までを制動することにより、可動天板から手を離しても自由落下することがなく、該可動天板の落下による騒音や指詰め事故を未然に防止できる。
本発明に係るヒンジ機構は、跳ね上げ式カウンタに取り付けると、場合に応じて可動天板を回動中途で静止させ、可動天板の通過の際に無駄な力を使用する必要がなく、非力な女性でも容易に開閉できる。本発明のヒンジ機構は、コンビニエンスストア、業務用ダイニングキッチンやスナックバーで設置される跳ね上げ式カウンタ用だけでなく、全開放である180度開閉の各種の装置に取り付けることができる。
本発明に係るヒンジ機構を示す斜視図である。 図1のヒンジ機構を示す平面図であり、一方の取付リーフ部の片側だけを断面で示している。 本発明に係るヒンジ機構を適用した跳ね上げカウンタを示す部分斜視図である。 図1のヒンジ機構で用いる取付リーフ部を示す斜視図である。 取付リーフ部のバレル内に静止収納するワンウェイ輪を拡大し且つ一部を断面で示す概略側面図である。 ワンウェイ輪の代わりに収納できるプラスチック輪を示す斜視図である。 図1のヒンジ機構で用いる中央リーフ部を示す側面図である。 中央リーフ部の貫通孔内に静止収納する一方のプラスチック制動筒体を示す斜視図である。 図8のプラスチック制動筒体とともに用いる他方のプラスチック制動筒体を示す斜視図である。 固定天板に対する可動天板の開閉過程を説明するヒンジ機構の側面図である。 図10と異なる開閉過程を経由するヒンジ機構の側面図である。 本発明に係る片方向制動のヒンジ機構を示す斜視図である。 図10のヒンジ機構で用いる他方の取付リーフ部を示す斜視図である。
本発明に係るヒンジ機構1(図1)は、例えば、図3の跳ね上げカウンタ3において設置し、この場合には、可動本体が可動天板5に相当し、固定本体が固定天板7に相当する。ヒンジ機構1において、一方の取付リーフ部8を可動天板5に取り付け、且つ他方の取付リーフ部10を固定天板7に取り付ける。ヒンジ機構1は、図3においてカウンタの天板表面から上方へ突き出ることになるけれども、可動天板5および固定天板7の隣接側に長溝(図示しない)を設け、該長溝内にヒンジ機構1を取り付けるならば、可動天板5の閉鎖時に天板表面からヒンジ機構1が突出することはない。
ヒンジ機構1は、図1および図2に示すように、相互に旋回可能な2枚の取付リーフ部8,10および中央リーフ部12を有し、並行のピボット14,16(図2)が、それぞれ取付リーフ部8,10のバレル18および中央リーフ部12の貫通孔20(図2)内を貫通することで全体を一体化する。取付リーフ部8,10は、通常、平坦側部に複数のボルト孔を設けた横U字形平面のプラスチック部材であり、所望に応じてこれをE字形平面に変更し、中央リーフ部を2枚設置するような態様にしてもよい。
リーフ部8,10および12は、例えば、適宜に着色可能なポリアミドFRP製であり、ピボット14,16はステンレス鋼製である。取付リーフ部8,10は、例えば、可動天板5および固定天板7の表面にそれぞれボルト止めする(図10参照)。ヒンジ機構1は、通常、跳ね上げカウンタ3における天板5,7の表面に2個対称位置に取り付けるけれども、可動天板5の大きさによって耐荷重が不足する場合には、ヒンジ機構1を3個、4個(図3)または5個以上等間隔に取り付けてもよい。
取付リーフ部8,10は、通常、図1に示すように同一形状であり、所望に応じて両リーフ部を異なる大きさにしてもよい。図4から明らかなように、取付リーフ部8は、ほぼ横U字形平面を有し、円筒形のバレル18,18を所定間隔をおいて横方向に向けて上方へ突出させ、両バレルにおいてピボット14または16(図2)を水平に支持可能である。各バレル18は、通常、同一の円筒形であり、その内方側壁21にはピボット14の直径よりもわずかに大きい貫通孔22を設ける(図2参照)。バレル18の内周壁には、円周方向に等間隔に軸方向の突条24を形成する(図4参照)。
バレル18内に収納するワンウェイ輪26は、図5に概略で例示するように、太幅の短円筒形であればよく、その内径はピボット14の直径よりもわずかに大きく、その外径はバレル18の内径にほぼ等しい。ワンウェイ輪26の外周壁には、円周方向に等間隔に軸方向の溝28を設け、該ワンウェイ輪をバレル18内に収納すると、各溝28がバレル内周の突条24と嵌合することにより、ワンウェイ輪26をバレル18内で静止する。ワンウェイ輪26は、図3においてバレル18ごとに3個収納するけれども、該バレルを2個または4個以上収納可能な長さに定めることも可能である。ヒンジ機構1が大きい耐荷重を必要としない場合には、ワンウェイ輪26の数を減らし、ほぼ同形状のプラスチック輪30(図6)をワンウェイ輪26に代えて収納すればよい。
ワンウェイ輪26は、大型のものをワンウェイクラッチとも称し、内輪つまりピボット14が、その周辺に配列した複数の小ローラ32によって片方向にだけ回転できる装置である。ワンウェイ輪26は、例えば、ピボット14の周りに接する8本の円柱状の小ローラ32と、各小ローラ32を収容する比較的深い楔状断面の凹部を有する外輪34とを有し、該外輪の凹部36には浅溝部および深溝部を形成する。ワンウェイ輪26において、小ローラ32は、通常、5〜12個を円周方向に等間隔に配列する。ワンウェイ輪26では、小ローラ32の一部が筒状の保持器38の内周面より僅かに内方に突き出る。ワンウェイ輪26において、板バネ40やコイルバネのような弾性部材が、各小ローラ32を凹部36の浅溝部側へ付勢する。
ピボット14が図5のD方向に回転するか、または外輪34つまりバレル18がC方向に回転すると、各ローラ32は図5で時計方向に自転しながら浅溝部に対して噛み込む方向に移動する。各ローラ32は、浅溝部の内周面とピボット14の外周面とで圧接されると自転しなくなって停止する。この際に、外輪34とピボット14との間でローラ32を介してトルクが伝達され、ワンウェイ輪26はピボット14と外輪34との相対回転を規制するロック状態となる。一方、ピボット14が図5の時計方向(反D方向)に回転するか、または外輪34が図5の反時計方向(反C方向)に回転すると、各ローラ32は図5で反時計方向に自転しながら深溝部の方向に移動する。深溝部の内周面とピボット14の外周面との隙間は、各ローラ32の外径よりも大きく、板バネ40でその位置に保たれるので各ローラ32は自転を続ける。この際に、外輪34とピボット14との間でトルクは伝達されず、ワンウェイ輪26はピボット14と外輪34との相対回転を許容するフリーの状態となる。
各バレル18内には、ワンウェイ輪26またはプラスチック輪30を収納した後に、さらにピボット両端にワッシャ42(図2)を嵌め、該ワッシャの中心孔をピボット14の異形端44と嵌合させてから、ピボット端を叩いてカシメ止めする。円板状のワッシャ42の直径は、バレル18の内径よりも僅かに大きく、バレル端の円周溝の内径とほぼ等しい。ワッシャ42は、Eリングなどのスナップリングと溝形成、溶接またはネジ止めなどで固着することも可能である。
本発明で用いる中央リーフ部12は、図2に示すように矩形平面であり、図7に示すような横長の側面形状を有し、さらに並行のピボット14,16が通過する1対の水平貫通孔20,20を設ける。中央リーフ部12において、その前後壁は、上方の垂直壁46と下方の四半円周壁48とからなり、且つ下方壁49が平坦な水平であることを要する。四半円周壁48,48は、中央リーフ部12をピボット14または16を中心に旋回可能とするために必須である。例えば、垂直壁46,46は、一方が可動天板5の表面84と接触することで該可動天板を半開放位置(図10(2)参照)で静止し、他方が固定天板7の表面86と接触することで可動天板5を全開放位置(図10(3)参照)で静止する。したがって、垂直壁46からピボット14の中心までの垂直距離は、可動天板5または固定天板7の表面からピボット14の中心までの垂直距離と等しいことを要する。また、下方壁49は、固定天板7の表面86と接触することにより、図10(2)のように可動天板5を全開放位置から閉じる際に半開放位置で静止させたり、図11を参照すれば可動天板5を閉じる際に全閉鎖位置で静止させるために必要である。
中央リーフ部12の貫通孔20は、円形内周面において軸方向にキー溝50を形成した円筒形状であり、該リーフ部側壁に面取り部52を形成する。図8と図9に示すプラスチック制動筒体54,56は、フランジ部58および円筒部60とからなり、該円筒部の外径は貫通孔20の直径とほぼ等しく、該円筒部の内径は非圧入状態でピボット16の直径よりも僅かに小さい。制動筒体54,56は、例えば、耐磨耗性のポリアセタール製であるので長期間使用することが可能である。制動筒体54,56を中央リーフ部12の両側壁から貫通孔20内にそれぞれ収納すると、外周壁において軸方向に設けたキー突条62が貫通孔20のキー溝50と係合して静止し、且つフランジ部58の下側隅入れ部64が面取り部52と密接することにより、制動筒体54,56はフランジ部58を除いて貫通孔20内に完全に嵌り込む。
制動筒体54,56の円筒部60は、それぞれ図8と図9に示すように長さが異なっていても、または両者が同じ長さでもよい。制動筒体54の円筒部60と制動筒体56の円筒部60の合算長さは、通常、中央リーフ部12の貫通孔20の距離よりも短く(図2参照)、該貫通孔の距離とほぼ同じに定めてもよい。制動筒体54,56の代わりに、1本の円筒体と2本の独立フランジを用いることも可能である。制動筒体54,56をそれぞれ貫通孔20内に収納すると、フランジ部58が中央リーフ部12と取付リーフ部8,10のバレル18との間に介在し、中央リーフ部12と取付リーフ部8,10との相互回転時の摩擦抵抗を軽減する。
両制動筒体54,56を中央リーフ部12の両側壁から貫通孔20内にそれぞれ静止収納し、ピボット14または16を制動筒体54,56に圧入通過させると、該ピボットを制動回転可能に支持できる。制動筒体54,56は、ピボット14または16とともに空回りしないように、該制動筒体の外周壁に軸方向に設けたキー突条62を備えている。このような回り止めは、ワンウェイ輪26に形成した周壁における複数の溝でもよく、またはその外周面を楕円や矩形などの非円形平面としたり、接着剤で一体化することも可能であり、回り止め方法に関してはワンウェイ輪26でも同様である。
取付リーフ部8,10は、可動本体5および固定本体7にそれぞれ取り付けられ、ともに同じ回転方向にフリー回動するけれども、対向配置するので反対方向にフリー回動することになる(図10参照)。この際に、フリー回動とは、制動されることなく、従来のように自由に回動できることを意味する。図10および図11において、図の左側のF方向とB方向は、中央リーフ部12に対する取付リーフ部8つまり可動天板5の回動方向を意味し、図の右側のF方向とB方向は、取付リーフ部10つまり固定天板7に対する中央リーフ部12の回動方向を意味する。
本発明に係るヒンジ機構1は、コンビニエンスストア、業務用ダイニングキッチンやスナックバーなどにおいて、図3に示す跳ね上げ式カウンタ3の可動天板5および固定天板7に取り付けるのが一般的な使用であるけれども、このような使用に限定されることはない。例えば、素材強度や寸法などを変更すれば、地下収納庫の蓋またはマンホールの蓋などに適用することも可能である。
本発明に係る片方向制動のヒンジ機構70は、図12に示すように、相互に旋回可能な2枚のリーフ部72,74を有し、ピボット76が一方のリーフ部72の両バレル78および他方のリーフ部74の中央バレル80内を貫通することで両リーフ部を一体化する。一方のリーフ部72は、図4に示す取付リーフ部8と実質的に同一の構造であり、すなわち、一方のリーフ部72の両バレル78,78内にワンウェイ輪(図示しない)を静止収納し、該ワンウェイ輪を介してピボット76を片方向回転可能に支持する。
一方、他方のリーフ部74の形状は、図13に示すようなT字形平面形状を有し、中央バレル80に水平貫通孔82を設けている。中央バレル80の貫通孔82は、前記の中央リーフ部12の貫通孔20(図7)と実質的に同一である。中央バレル80内には、図8と図9と同様のプラスチック制動筒体(図示しない)を静止収納し、ピボット76を制動筒体に圧入通過させて制動回動を可能とする。
リーフ部72,74は、両者を開く方向において制動回転し且つ閉じる方向においてフリー回転する。リーフ部72,74は、ピボット76の回りで旋回でき、プラスチック制動部材によって、開く方向だけピボット76の回転を制動する。この結果、片方向制動のヒンジ機構70は、例えば、水平蓋体などの開閉部材の外側に取り付けると、該蓋体を開放するための上方回動を抵抗なく達成させ、該蓋体が閉鎖するために下方回動する際に効果的に制動できる。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。図1に示すヒンジ機構1は、長寸のカウンタ2(図3)に配置した跳ね上げカウンタ3において、一方の取付リーフ部8を可動天板5に取り付け、且つ他方の取付リーフ部10を固定天板7に取り付け、該跳ね上げカウンタでは可動天板5を固定天板7に対して全開放つまり約180度開放まで回動可能である(図10(3)参照)。取付リーフ部8,10は、通常、同一の構造で対向配置し、同じ一回転方向のみにフリー回動し、その反対方向には制動回転する。
ヒンジ機構1を組み立てる際には、中央リーフ部12の貫通孔20の一方にプラスチック制動筒体54,56を嵌めてから、中央リーフ部12を一方の取付リーフ部8のバレル18,18間に位置させた後に、ピボット14を制動筒体54,56に圧入通過させる。ピボット14は、両バレル18内に突き出ているから、各バレルにおいてピボット端部に所望数のワンウェイ輪26を挿入し、さらにピボット両端にワッシャ42を嵌めて、該ワッシャをピボット端にカシメ止めする。次に、他方の取付リーフ部10についても、前記と同様に組み立てていけばよい。
ヒンジ機構1において、可動天板5の回動により、ワンウェイ輪26の外輪34が図5のC方向つまり時計方向に回転すると、各凹部36内の小ローラ32も時計方向に回転し、該小ローラが板バネ40の弾力に逆らって狭い内壁面から離れることにより、外輪34はピボット14の周囲で空転し、フリー回動で可動天板5の上方開放は容易である。また、可動天板5を閉じるために下方へ旋回すると、外輪34が図5の反時計方向に回転し、各凹部36内の小ローラ32も反時計方向に回転する。この結果、各小ローラ32が弾性板バネ40の弾力によって凹部36の狭い内壁面に食い込み、ピボット14を外輪34とともに回転させ、該ピボットの回動を制動筒体54,56によって抑制するため、可動天板5の急激な下方旋回を制動し、該可動天板を静かに閉鎖できる。
ヒンジ機構1について、可動天板5の全開閉作動を図10によって説明する。図10において、可動天板5つまり一方の取付リーフ部8は、中央リーフ部12に対して、図10の左側に示すように時計回りのF方向にフリー回動し、反時計回りのB方向に制動回動する。一方、中央リーフ部12は、固定天板7つまり他方の取付リーフ部10に対して、図10の右側に示すように反時計回りのF方向にフリー回動し、時計回りのB方向に制動回動する。
図10(1)において、一方の取付リーフ部8つまり可動天板5は全閉鎖位置にある。可動天板5を図10(1)から図10(2)のように開いていくと、該可動天板は、半開放位置つまり90度開放位置までフリー回動し、該可動天板を軽く開くことができる。このフリー回動の際に、可動天板5から手を離しても、該可動天板はその位置で静止する。図10(2)に示す半開放位置に達すると、可動天板5の表面84が中央リーフ部12の左垂直壁46と当接し、可動天板5とともに取付リーフ部8の回動が止まり、該可動天板は半開放位置で静止する。
可動天板5をさらに図10(3)まで開放を続けると、中央リーフ部12が、取付リーフ部10に対して図10の時計回りのB方向に制動回動する。このため、可動天板5を図10(2)から図10(3)までの位置で手を離したり、固定天板7の方へ急に押しても、該可動天板は緩やかに回動するので指詰め事故などが起こらない。可動天板5が180度旋回し、図10(3)の全開放位置に達すると、中央リーフ部12の右垂直壁46が固定天板7の表面86と当接し、可動天板5は停止する。
一方、可動天板5を図10(3)の全開放位置から図10(1)の全閉鎖位置まで閉じていくと、図10(3)を経て図10(2)の半開放位置まで、中央リーフ部12が、取付リーフ部10に対して図10の反時計回りのF方向にフリー回動し、該可動天板を軽く開くことができる。このフリー回動の際に、可動天板5から手を離しても、該可動天板はその位置で静止する。図10(2)に示す半開放位置に達すると、中央リーフ部12の下方壁49が固定天板7の表面86と当接し、該中央リーフ部つまり可動天板5の回動が止まり、該可動天板は直立位置で静止する。
可動天板5を図10(2)を経て図10(1)の位置まで閉鎖を続けると、中央リーフ部12は静止したままで、取付リーフ部8が中央リーフ部12に対して図10の反時計回りのB方向に制動回動する。このため、可動天板5を図10(2)から図10(1)までの位置で手を離したり、固定天板7の方へ急に押しても、該可動天板は緩やかに回動するので指詰め事故などが起こらない。可動天板5が180度旋回し、図10(1)の全閉鎖位置に達すると、該可動天板は停止する。
図11に示すヒンジ機構88は、取付リーフ部8,10の制動回動とフリー回転が実施例1と反対である構成であり、さらに実際には取付リーフ部8,10にプラスチック制動筒体54を静止収納し、中央リーフ部12の平行貫通孔にワンウェイ輪30を複数個静止収納する。ヒンジ機構88について、可動天板5の全開閉作動を図10と図11で説明する。図11において、可動天板5つまり取付リーフ部8は、中央リーフ部12に対して、反時計回りのF方向にフリー回動し、時計回りのB方向に制動回動する。一方、中央リーフ部12は、取付リーフ部10に対して、時計回りのF方向にフリー回動し、反時計回りのB方向に制動回動する。
可動天板5を図11のように開いていくと、該可動天板は、中央リーフ部12とともに、取付リーフ部10に対して時計回りのF方向にフリー回動し、図11に示す半開放位置つまり90度開放位置までフリー回動する。このフリー回動の際に、可動天板5から手を離しても、該可動天板はその位置で静止する。図11に示す半開放位置に達すると、中央リーフ部12の右垂直壁46が固定天板7の表面86と当接し、中央リーフ部12および可動天板5は半開放位置で静止する。
可動天板5を図10(3)までさらに開放を続けると、中央リーフ部12は静止したままで、可動天板5が中央リーフ部12に対して図11の時計回りのB方向に制動回動する。このため、可動天板5を図10(3)までの位置で手を離しても、該可動天板は緩やかに下方へ回動する。可動天板5が180度旋回し、図10(3)の全開放位置に達すると、可動天板5の表面84が中央リーフ部12の左垂直壁46と当接し、該可動天板は停止する。
一方、可動天板5を図10(3)の全開放位置から閉じていくと、図11の半開放位置まで、可動天板5が中央リーフ部12に対して図11の反時計回りのF方向にフリー回動し、該可動天板を軽く開くことができる。図11に示す半開放位置に達すると、可動天板5の表面84が中央リーフ部12の下方壁49と当接し、可動天板5の回動が中央リーフ部12に対して止まり、該可動天板は半開放位置で静止する。
可動天板5を図11を経て図10(1)の位置まで閉鎖を続けると、中央リーフ部12が取付リーフ部10に対して図11の反時計回りのB方向に制動回動し、可動天板5は中央リーフ部12とともに旋回する。このため、可動天板5は緩やかに回動するので指詰め事故などが起こらない。可動天板5が180度旋回し、図10(1)の全閉鎖位置に達すると、中央リーフ部12の下方壁49が固定天板7の表面86と当接し、中央リーフ部12および可動天板5は停止する。
ヒンジ機構88は、機能的には実施例1のヒンジ機構1と同一であるが、可動天板5を90度開いた際に、同じ長さの可動天板でも静止位置が異なることにより、開き幅が若干大きい。このため、比較的短い可動天板である場合には、ヒンジ機構88の方がヒンジ機構1と比べると使い勝手が良い。
図12は本発明の別の変形例を示し、片方向制動のヒンジ機構70は、相互に旋回可能な2枚のリーフ部72,74を有し、ピボット76が一方のリーフ部72のバレル78および他方のリーフ部74の中央バレル80内を貫通する。一方のリーフ部72は、前記の取付リーフ部8と実質的に同一の構造である。一方、他方のリーフ部74の形状は、図13に示すようにT字形平面であり、中央バレル80に貫通孔82を設けている。中央バレル80の貫通孔82は、前記の中央リーフ部12の貫通孔20と実質的に同一である。
リーフ部72,74は、開く方向においてピボット76を回転し且つ閉じる方向において空転する。リーフ部72,74は、ピボット76の回りで旋回でき、プラスチック制動部材によって、開く方向だけピボット76の回転を制動する。この結果、片方向制動のヒンジ機構70は、大型コピー機の水平開閉蓋やピアノのバックリッドのような比較的重い蓋体の外側に取り付けると、該蓋体の開放方向への回動を抵抗なく達成させ、該蓋体を閉じる方向へ回動する際に効果的に制動できる。
1 ヒンジ機構
3 跳ね上げカウンタ
5 可動天板
7 固定天板
8,10 取付リーフ部
12 中央リーフ部
14,16 ピボット
18 取付リーフ部のバレル
20 中央リーフ部の貫通孔
26 ワンウェイ輪
30 プラスチック輪
54,56 プラスチック制動筒体

Claims (5)

  1. 相互に旋回可能な3枚のリーフ部を有し、並行の2本のピボットが、それぞれ2枚の取付リーフ部のバレルおよび中央リーフ部の貫通孔内を貫通することで前記3枚のリーフ部を一体化するとともに、前記2枚の取付リーフ部のバレル内にワンウェイ輪を静止収納し、該ワンウェイ輪を介して各ピボットを片方向回転可能に支持し、一方、前記の中央リーフ部の貫通孔内にプラスチック制動筒体を静止収納し、前記2本のピボットを制動筒体に圧入通過させることで制動回転可能に支持するヒンジ機構であって、一方の取付リーフ部を可動本体に取り付け、且つ他方の取付リーフ部を固定本体に取り付けることにより、該可動本体を全閉鎖から旋回すると、いずれかの取付リーフ部でフリー回動し、半開放になると前記の中央リーフ部の一側面が本体表面と接触して該取付リーフ部は静止し、さらに前記の可動本体の旋回を続けると別の取付リーフ部を介して前記の中央リーフ部によって全開放まで制動回転するヒンジ機構。
  2. 前記の中央リーフ部は矩形状平面の角板体であり、該中央リーフ部の側辺に沿って近接形成した2個の貫通孔に前記のプラスチック制動筒体またはワンウェイ輪をそれぞれ静止収納し、前記の可動本体の半開放状態において、前記の中央リーフ部の左側辺が平坦な可動天板の表面と接するかまたはその右側辺が平坦な固定天板の表面と接する請求項1記載のヒンジ機構。
  3. 前記のヒンジ機構において、前記2枚の取付リーフ部を跳ね上げカウンタにおける前記の固定および可動天板の隣接表面にそれぞれ取り付ける請求項2記載のヒンジ機構。
  4. 前記のプラスチック制動筒体は、前記の中央リーフ部または前記2枚の取付リーフ部のバレル側壁から貫通孔内にそれぞれ収納するフランジ付の円筒体からなり、該円筒体における軸方向の突条の介在によって該貫通孔内で静止し、圧入した前記のピボットを効果的に制動する請求項1記載のヒンジ機構。
  5. 前記2枚の取付リーフ部のバレル内または前記の中央リーフ部に静止収納される前記のワンウェイ輪は、該バレル内の収納数を増減することによってヒンジ機構の耐荷重を調整することができ、該ワンウェイ輪の収納数を減らして生じた空間には該ワンウェイ輪とほぼ同形のプラスチック輪を配置する請求項1記載のヒンジ機構。
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