JP3152248U - 片方向制動ヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】回動体は開放方向にフリーであっても閉鎖方向には制動され、その制動力は取り付け後において回動体の重量や形状に応じて調整可能である片方向制動ヒンジを提供する。【解決手段】一方のリーフでは、少なくとも1個のバレル部34内にワンウェイ部材を取り付け、該ワンウェイ部材を介してピボット10を支持し、他方のリーフでは、ピボット10に密に嵌装するプラスチック制動部材30と、制動部材30の外周を取り囲む保持金具32と、制動部材30および保持金具32の平行延長部を貫通してリーフに固着されたボルト38と、該ボルト38にねじ込む調節ナット48とを有する。【選択図】図4

Description

本考案は、比較的重い物品を開閉するために取り付けると、該物品の回動体は開放方向にフリーであっても閉鎖方向には制動され、その制動力は取り付け後において回動体の重量や形状に応じて調整可能である片方向制動ヒンジに関する。
既存の機械、建物、家具、建具、電気製品などにおいて、上下方向の開閉蓋を有したり窓のような開閉部品を持っているものは数多く存在し、例えば、A1判コピー機の開閉蓋,ピアノのバックリッド,ライティングデスクのフロント板などがある。これらの物品の蓋体は、ヒンジや回転金具によって上下または左右方向に回動可能である。既存の金属ヒンジや回転金具は、一連のバレル部に挿入したピボットによって2枚のリーフを相互に回転可能に接続し、該リーフの一方を蓋体に且つ他方を本体に木ネジや釘で固着する。この種のヒンジは、蓋体の荷重がリーフに掛かるならば該蓋体を制動させたり任意の開口角度で静止できないので、この開閉作動は衝撃的に行われ、使用者が蓋体に指を詰めて怪我をしたり、蓋体や本体を損傷することになる。
制動回動の金属ヒンジは、既存のヒンジを制動部材を加えて改良したものであり、例えば、本考案者が出願した特許文献1〜4などが存在する。これらのヒンジの取り付けにより、家具や建具などの蓋体が開閉可能になるうえに、該蓋体を制動させたり任意の開口角度で静止できる。これらのヒンジを取り付けると、蓋体の荷重がリーフに掛かってもその開閉作動が衝撃的に行われることがなく、使用者が蓋体に指を詰めたり機器本体を損傷することを回避できる。
特開平9−217545号公報 特開2003−248527号公報 特開2008−7984号公報 特開2008−14058号公報
特許文献1、2および4に開示するヒンジは、中間バレル部において制動部材、保持金具および締め付け部材を有する点で同様であり、ピボットを十分に制動することができるうえに耐久性の点で良好であっても、特許文献1に開示のヒンジは、締め付けネジの下端部がリーフ裏面から突出しているので取付可能な物品が限定され、締め付けネジを緩めすぎるとヒンジから脱落して紛失するおそれがある。また、特許文献2に開示のヒンジでは、締め付け部材が単なるピンであり、該ピンを回してトルクを調節することはできずに用途が限定されてしまい、トルク調節が不可能な点は特許文献3も同様である。
特許文献4に開示のヒンジは、調節ナットを回すだけで、蓋体の重量や形状に応じてトルクを比較的容易に調節可能であり、該蓋体の開閉作動を適切に調整することができて好評であるが、該蓋体の回転支軸として設置するので、蓋体の荷重がヒンジに直接作用する。このようなヒンジで蓋体の回転を制動すると、プラスチック蓋のような比較的軽い蓋体では問題がなくても、大型で重い金属蓋の閉鎖作動を抑制する場合には、その蓋体の荷重に応じて高いトルク発生のものを使用することが必要になる。
高トルク発生で制動回動のヒンジは、蓋体の上方への開放作動および下方への閉鎖作動ともに同等に抑制している。このため、このヒンジによって蓋体の閉鎖作動を十分に抑制できるように調整した場合には、該蓋体を開けにくくなり、その開放作動が非常に困難になってしまう。一方、蓋体の開放が容易になるように調整した場合には、該蓋体の閉鎖作動時の抑制が不十分になり、該蓋体が衝撃的に閉鎖されやすい。
本考案者は、重い金属蓋などに取り付けるヒンジについてさらに検討を重ね、従来の制動回動のヒンジをさらに改善した製品を提案するものである。本考案は、制動回動のヒンジに関する前記の問題点を改善するために、大型コピー機の開閉蓋やピアノのバックリッドのような比較的重い蓋体の下向き回動を効果的に制動しても、該蓋体の上向き回動を制動しない片方向制動ヒンジを提供することを目的としている。本考案の他の目的は、高トルク発生の割りには小型であり、機器本体への取付が容易な片方向制動ヒンジを提供することである。
本考案に係る片方向制動ヒンジは、2枚のリーフと、両リーフを相互に回転可能に接続するピボットとを備える。本考案の片方向制動ヒンジにおいて、一方のリーフでは、少なくとも1個のバレル部内にワンウェイ部材を取り付け、該ワンウェイ部材を介してピボットを支持する。また、他方のリーフでは、ピボットに密に嵌装するプラスチック制動部材と、制動部材の外周を取り囲む保持金具と、制動部材および保持金具の平行延長部を貫通してリーフに固着されたボルトと、該ボルトにねじ込む調節ナットとを有し、調節ナットを介して保持金具で制動部材を内方へ締め付ける。このヒンジのリーフには、例えば、複数の貫通孔が形成されている。
本考案の片方向制動ヒンジにおいて、ワンウェイ部材をリーフバレル部内に収納し、その外輪をバレル部の内周面に固着するとともに内輪がピボットであり、円周方向で一定間隔をおいて保持する複数のローラが、外輪とピボットの外周面との間で円周方向に配置され、且つバネ部材によって一方向に付勢されており、ピボットの回転方向に応じて、外輪の内周面に設けた凹部と各ローラが遊嵌状になるかまたは噛み合い状態になる。このバネ部材は、例えば、板バネまたはコイルバネである。
本考案の片方向制動ヒンジにおいて、両バレル部間の外寸はピボットの長さよりも大きく、リーフバレル部内において、ピボット両端部の小径部にプッシュナットをそれぞれ取り付けることでピボットの脱落を防止すると好ましい。また、両バレル部間の外寸はピボットの長さよりも大きく、ピボット端部を隠すプラスチック製のキャップをリーフバレル部の孔端に嵌めると好ましい。
本考案に係る片方向制動ヒンジでは、蓋体などの回動部材が一方向へ回動する際に効果的に制動するとともに、反対方向への回転運動を抵抗なく達成させる。本考案の片方向制動ヒンジは、大型機械の開閉蓋のような重い蓋体を上方へ回動する際には、ピボットがワンウェイ部材内で空転することにより、その上方開放がきわめて容易に行え、該蓋体を適宜の開放位置で静止させてもよい。一方、この蓋体を下方へ回動する際つまり該蓋体を閉める際には、急激な下方回動を防いで安全に閉鎖でき、該蓋体を適宜の閉鎖位置で静止させながら閉じることも可能である。
本考案の片方向制動ヒンジは、調節ナットをボルトに適宜ねじ込むことで制動部材の締め付け力を容易に調整でき、締め付ける際にボルトが自転することがなく、重い蓋体などの場合には、部分開口の状態から自然閉鎖しないように制動力つまりトルクを高くすることも可能である。本考案の片方向制動ヒンジは、閉鎖抑制装置として、大型機械の開閉蓋、大型コピー機の開閉蓋,グランドピアノのバックリッドや譜面台,ライティングデスクのフロント板などに取り付けることができる。
本考案の片方向制動ヒンジが比較的大型で高トルク発生である場合には、高トルク発生のままであると両リーフを手で回動することが不可能であり、両リーフの開閉位置が特定されることで機器本体への取付作業が非常に難しい。このようなヒンジであれば、調節ナットを目一杯緩めておいて両リーフを手で回せるようにしておくと、両リーフの開閉が自由になって取付作業を容易に実施できる。この場合には、取付作業の完了後に調節ナットを適宜締め付けることにより、ヒンジの制動力を調整することが必要である。
本考案に係る片方向制動ヒンジを示す斜視図である。 図1の片方向制動ヒンジを示す平面図である。 図2のA−A線に沿って切断したヒンジを示す横断面図である。 図2のB−B線に沿って切断したヒンジを示す縦断面図である。 本考案で用いるワンウェイ部材のロック状態を示す要部断面図である。 図5のワンウェイ部材のフリー状態を示す要部断面図である。 金属ヒンジの取付け例を示すグランドピアノの斜視図である。
本考案を図面によって説明すると、片方向制動ヒンジ1は、図1および図2に示すように、複数個の取付孔5を設けた矩形平面の第1および第2リーフ2,3を有する。本明細書において、第1リーフおよび第2リーフは、2枚のリーフを単に説明のために区別するだけであって、その平面形状は任意に定めればよい。図1に示す両リーフ2,3は、開く方向へ回動する際に制動され、閉じる方向には抵抗なく回動でき、所望に応じて、閉じる方向へ回動する際に制動され且つ開く方向に抵抗なく回動できるように構成することも容易である。
第2リーフ3は、図2の右側に位置し、その左側端において所定間隔をおいて円筒形のバレル部7,8を横方向に突出させ、両バレル部でピボット10(図3)を水平に支持する。第2リーフ3において、バレル部7,8の内部にワンウェイ部材18(図5、図6)をそれぞれ嵌装し、該ワンウェイ部材を介してピボット10を支承する。ワンウェイ部材18は、図5と図6において例示しており、バレル部7,8の一方にだけ設置することも可能である。本明細書において、ワンウェイ部材とは、大型のものはワンウェイクラッチとも称し、内輪がその周辺に配列した複数の小ローラによって片方向にだけ回転できる装置を意味する。
本考案で用いるワンウェイ部材18は、内径が5mm以上で大きくても15mm程度であるから、図5に示すような保持器54を使用しない構造の方が普通である。ワンウェイ部材18は、例えば、内輪50つまりピボット10の周りに接する6個の円柱状の小ローラ52と、各ローラ52を収容する比較的深い楔状の溝部を有する外輪20とを有し、該外輪の凹部58には浅溝部58aおよび深溝部58bを形成する。このワンウェイ部材において、小ローラ52は、通常、5〜8個を内輪50の外円周辺において円周方向に等間隔に配列する。
ワンウェイ部材18において、板バネ56やコイルバネのような弾性部材が、各ローラ52を凹部58の浅溝部58a側へ付勢する。ワンウェイ部材18には、各部品を組み立てた形状を維持するためのシールド板を取り付けると好ましい。また、頻繁に開閉されるヒンジでは、各ローラ52、内輪50、外輪20および板バネ56に摩耗が発生するので、各ローラ52を有する空間内に潤滑剤を充填してもよく、該潤滑剤は例えばトラクションオイルまたはトラクショングリースである。
一方、第1リーフ2は、図2の左側に位置し、その右側端において所定間隔をおいて軸受部12,14を横方向に突出させ、両軸受部間において制動力を発揮する中間バレル部34を配置する。図3と図4に示すように、中間バレル部34は、ピボット10に嵌装するプラスチック制動部材30と、該制動部材の外周面と対応する内周面を有する保持金具32と、制動部材30および保持金具32を通過するボルト38とを備える。中間バレル部34は、図示よりも広幅に定め、その代わりに第2リーフ3のバレル部7,8をより幅狭にしてもよく、軸受部を3本以上にして中間バレル部を2以上に分けてもよい。また、中間バレル部に相当する部分をリーフ両端に分け、その中間に第2リーフ3のバレル部を1個設置してもよい。
第1リーフ2において、プラスチック制動部材30は、図4に示すように、その内周面が円形断面である湾曲部33と、該湾曲部の両端から外方へ平行に延設する延長部35,35を備えることにより、ピボット10の周面と接触する湾曲部33の内周面が摩擦面となる。制動部材30の延長部35,35は、通常の状態で所定の縦間隙を有し、この間隙の存在によって湾曲部33の内方変形によるピボット10の締め付けが可能となる。この縦間隙は、通常、弾性片42の高さよりも狭くなるように定める。
保持金具32は、制動部材30の外周面と密接する湾曲部44および延長部36,36を有する。調節ナット48が上方延長部36に作用することにより、保持金具32の湾曲部44を介して制動部材30を内方へ締め付ける。保持金具32の湾曲部44は、制動部材30の外周面の全体または一部を取り囲む。延長部36,36は、図示のようなほぼ同じ長さであっても長さが異なっていてもよく、第1リーフの一部を横長に延長し、それを湾曲させて保持金具として利用することも可能である。
制動力を調節する部材は、ボルト38と調節ナット48の組み合わせが好ましい。調節ナット48を回すと、保持金具32および制動部材30を内方へ締め付け、該制動部材にピボット10の制動力を付与する。調節ナット48は、そのねじ込み量によって制動部材30に付与する制動力を容易且つ微妙に調整でき、使用者の好みに応じた開閉作動に設定できる。保持金具が横長であれば、調節ナット48をねじ込むボルト38を複数本立設することも可能である。
ボルト38は、第2リーフ3の裏面縦中央に設けた皿孔40から垂直に立設し、その円錐台形基部46を皿孔40内に嵌め込んでかしめ止めすることにより、ボルト38の下端面は第2リーフ3の裏面と合致する(図4参照)。ボルト38は、その円錐台形基部46の座面をセレーション加工し、一方、皿孔40は単なる円形であっても、溝付き基部46に対応させて溝付き加工しておいてもよい。円錐台形基部46の座面は、金型または転造によるセレーション加工によって溝付きに形成される。ボルト38は、その基部46を溝付き皿孔40から挿通し、ボルト基部46を皿孔40内にかしめ止めする。
弾性片42は、一般にバネ鋼製であり、制動部材30の延長部35,35間に介在させる(図4参照)。弾性片42は、側面が浅い皿形、台形、W形や波形側面の板材であっても、皿バネ、バネ座金、歯付座金、波形座金のような円形材でもよい。弾性片42は、調節ナット48を緩めた際に、その弾力によって制動部材30の延長部35,35間を大きく開くことにより、両リーフ2,3が相互に自由回動することを可能とする。
次に、本考案を実施例に基づいて説明するが、本考案は実施例に限定されるものではない。本考案に係る片方向制動ヒンジ1は金属製のリーフ2,3を有し、図1および図2に例示するように、縦幅88mmの長方形平面の第1および第2リーフ2,3には、それぞれ3個のボルト取付孔である貫通孔5を設ける。第1および第2リーフ2,3は、図示のように両者を組み合わせた状態で全横幅80mmである。
第2リーフ3は、図2の右側に位置し、その左側端において所定間隔をおいて、ピボット10(図3)を水平に支持する円筒形のバレル部7,8を横方向に突出形成し、両バレル部間に第1リーフ2のリング状軸受部12,14を平行配置する。狭幅の軸受部12,14は、第1リーフ2の右側端において所定間隔をおいて横方向に突出形成され、プラスチック製のスラストワッシャ16をそれぞれ内装している(図3参照)。軸受部12,14は、つば付きパイプ形のスラストワッシャ16を介してピボット10の外周面と接触し、さらにバレル部7,8の側端面と隣接する。
第2リーフ3において、バレル部7,8の内部には、円筒形状のワンウェイ部材18(図5)を介してピボット10を片方向回転可能に設置する。ワンウェイ部材18は、図3に示すようにバレル部7,8よりも多少短く、図5と6に示すように、内輪であるピボット10の外周面に取り付け、外輪20を各バレル部7,8の内周面に固着する。ピボット10は、その全長が両バレル部7,8間の外寸よりも短く、両端の小径部22がバレル部7,8内においてワンウェイ部材18の外端面より突出し、該小径部にワッシャ24とプッシュナット26を取り付けてピボット10の脱落を防止する。また、バレル部7,8の孔端にはプラスチック製のキャップ28を嵌めて美観を整える。
第1リーフ2は、所定間隔をおいた軸受部12,14をピボット10と嵌合することにより、該ピボットの回りを回動可能である。軸受部12,14間には、図4に示すように、プラスチック制動部材30および該制動部材を覆う保持金具32を含む中間バレル部34を設置する。
第1リーフ2において、中間バレル部34は、ピボット10に嵌装する湾曲部33および延長部35,35を有するプラスチック制動部材30と、該制動部材の外周面と対応する内周面を有する保持金具32と、制動部材30の延長部35,35および保持金具32の延長部36,36の貫通孔を通過するボルト38とを有する。ボルト38は、第1リーフ2の裏面縦中央に設けた皿孔40から垂直に立設する。湾曲した板バネである弾性片42は、ボルト38が通過する貫通孔(図示しない)を有し、制動部材30の延長部35,35間に介在させる。
中間バレル部34において、制動部材30は、耐磨耗性のエンジニアリングプラスチック(例えば、炭素含有のポリアセタール樹脂)の射出成形品であり、保持金具32はバネ鋼製であると好ましい。制動部材30の延長部35,35に設けた貫通孔は、保持金具32の延長部36,36の貫通孔と垂直方向で整列し、両貫通孔はボルト38の直径よりも僅かに縦長の平面形状を有する。保持金具32の湾曲部44および延長部36,36は、制動部材30の湾曲部33と延長部35,35の形状と対応し、その横幅は制動部材30のそれらとほぼ等しい。
ボルト38は、そのテーパ状基部46の座面をセレーション加工し、この溝付き基部に対応する皿孔40は、かしめ加工前は単なる円形であってもよい。ボルト38は、制動部材30の延長部35,35および保持金具32の延長部36,36の貫通孔に挿通させ、その円錐台形基部46を皿孔40内に嵌め込んでかしめ加工する。このかしめ加工でボルト基部46を皿孔40内に強く押し込むことにより、皿孔40の内周面はボルト基部46と合わせて塑性変形され、ボルト38の下端面は第2リーフ3の裏面と一致する。ついで、ボルト上方から調節ナット48をねじ込む。ボルト38の先端部には、円板ストッパ(図示しない)の中心貫通孔を嵌合してかしめ止め、調節ナット48を極端に緩めても、該ナットはストッパ(図示しない)で止まってボルト38から脱落することがない。
一方、ワンウェイ部材18は、図5と図6に例示するように焼結合金などで製作し、ピボット10である内輪50と、該内輪の外周辺を取り囲み且つ第2リーフ3のバレル部7または8の内周面に固着する外輪20と、該外輪とピボット10の外周面との間に配置する8個の円柱形の小ローラ52とで構成する。ワンウェイ部材18では、外輪20と内輪50との間に筒状の保持器54を嵌装し、該保持器によって各ローラを円周方向で一定間隔を保たせ、さらに各ローラ52を円周方向に押圧する板バネ56を取り付ける。外輪50の内周面には、円周方向に所定間隔をおいて、各ローラ52と対応する湾曲凹部58を形成している。
個々の凹部58は、各ローラ52が位置した際に外輪20と噛み合うカム面となる浅溝部58aと、該浅溝部から図5で時計回りに配置され、各ローラ52が位置した際に自由回転できる遊嵌状に嵌合する深溝部58bとで構成する。深溝部58bを浅溝部58aよりも深く形成するので、該深溝部58bと内輪50の外周面との間の隙間は、ローラ52の外径よりも大きい。保持器54は、内輪50と外輪20との間に配置され、所定間隔をおいたポケット60に各ローラ52が遊嵌状に嵌め込んでいる。各ローラ52は、保持器54内に保持されている板バネ56の弾性力によって、浅溝部58aに当接する方向に押圧されている。
外輪20および保持器54が内輪50に対して図5のC方向に回転するか、または内輪50が外輪20に対して図5のD方向に回転すると、各ローラ52は図5で時計方向に自転しながら浅溝部58aに対して噛み込む方向に移動する。各ローラ52は、浅溝部58aの内周面と内輪50の外周面とで圧接されると、自転を止めて公転を続ける。この際に、外輪20と内輪50との間でローラ52を介してトルクが伝達され、ワンウェイ部材18は内輪50と外輪20との相対回転を規制するロック状態となる。
また、外輪20および保持器54が内輪50に対して図6のE方向に回転するか、または内輪50が外輪20に対して図6のF方向に回転すると、各ローラ52は図5で反時計方向に自転しながら深溝部58bの方向に移動する。深溝部58bの内周面と内輪50の外周面との隙間は、各ローラ52の外径よりも大きく、板バネ56でその位置に保たれるので各ローラ52は自転しながら公転を続ける。この際に、外輪20と内輪50との間でトルクは伝達されず、ワンウェイ部材18は内輪50と外輪20との相対回転を許容するフリーの状態となる。
図1の片方向制動ヒンジ1について、第1リーフ2は、開く方向においてピボット10すなわち内輪50を回転し且つ閉じる方向において空転する。一方、第2リーフ3は、ピボット10の回りに旋回でき、制動部材30および保持金具32によって、開く方向だけピボット10の回転を制動する。この結果、片方向制動ヒンジ1は、蓋体などの回動部材の外側に取り付けると、該蓋体の開放方向への回動を抵抗なく達成させ、該蓋体が閉鎖方向へ回動する際に効果的に制動する。
片方向制動ヒンジ1を蓋体などの回動部材の外側に取り付ける際には、袋レンチ(図示しない)などで調節ナット48を緩めておき、両リーフ2,3を手で回せるようにしておくと、機器本体への取付作業を容易に実施できる。この場合には、取付作業の完了後に調節ナット48を適宜締め付けることにより、該ヒンジの制動力を調整することが必要である。調節ナット48を回す際に、ボルト38の円錐台形基部46が溝付き皿孔40にかしめ止めされたことにより、該ボルトが空回りすることはない。
調節ナット48を適宜に回し、制動部材30および保持金具32を適宜に締め付けると、ピボット10の外周面と制動部材30の内周面とが摩擦面となり、両リーフ2,3を開く方向だけ制動する。制動部材30を内方へ締め付ける力は、保持金具32を介して変更でき、ピボット10に対する制動部材30の回動制動力を容易に調節できる。また、制動部材30の延長部35,35間が弾性片42の弾力で大きく開かれることにより、調節ナット48を完全に緩めると該制動部材の湾曲部33がピボット10の周面と接触しなくなり、両リーフ2,3は相互に自由回動する。
ヒンジ1は、蓋体や開閉扉などの回動体を有する家具や建具などについて、通常のヒンジと同様に、該蓋体と家具などの本体との接続個所に木ネジで取り付ける。例えば、図7においてグランドピアノ64の開閉リッド66に設置し、一方のリーフを開閉リッド66に取り付け、ピアノ本体68に他方のリーフを取り付ける。図7では、ピアノ64の内側に設置するので、ヒンジ70では、両リーフの開く方向への回動を抵抗なく達成させ、両リーフが閉じる方向へ回動するのを制動する構成にすればよい。
1 片方向制動ヒンジ
2 第1リーフ
3 第2リーフ
7,8 バレル部
10 ピボット
12,14 軸受部
18 ワンウェイ部材
30 制動部材
32 保持金具
34 中間バレル部
38 ボルト
48 調節ナット

Claims (4)

  1. 2枚のリーフと、両リーフを相互に回転可能に接続するピボットとを備えるヒンジであって、一方のリーフでは、少なくとも1個のバレル部内にワンウェイ部材を取り付け、該ワンウェイ部材を介してピボットを支持し、他方のリーフでは、ピボットに密に嵌装するプラスチック制動部材と、制動部材の外周を取り囲む保持金具と、制動部材および保持金具の平行延長部を貫通してリーフに固着されたボルトと、該ボルトにねじ込む調節ナットとを有し、調節ナットを介して保持金具で制動部材を内方へ締め付ける片方向制動ヒンジ。
  2. ワンウェイ部材をリーフバレル部内に収納し、その外輪をバレル部の内周面に固着するとともに内輪がピボットであり、円周方向で一定間隔をおいて保持する複数のローラが、外輪とピボットの外周面との間で円周方向に配置され、且つバネ部材によって一方向に付勢されており、ピボットの回転方向に応じて、外輪の内周面に設けた凹部と各ローラが遊嵌状になるかまたは噛み合い状態になる請求項1記載のヒンジ。
  3. 両バレル部間の外寸はピボットの長さよりも大きく、リーフバレル部内において、ピボット両端部の小径部にプッシュナットをそれぞれ取り付けることでピボットの脱落を防止する請求項1記載のヒンジ。
  4. 両バレル部間の外寸はピボットの長さよりも大きく、ピボット端部を隠すプラスチック製のキャップをリーフバレル部の孔端に嵌める請求項1記載のヒンジ。
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