JP6123190B2 - 排気システム - Google Patents

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Description

本発明は、排気流路を流れる排気ガスに、バーナ装置で昇温された気体を混合し、酸化触媒の酸化を補助する排気システムに関する。
エンジンからの排気ガス中において、さらに燃料を燃焼させる場合がある。例えば、ディーゼルエンジンにおける、排気ガスに含まれる煤等の粒子状物質(PM:Particulate Matter)を除去するパティキュレートフィルタの再生処理等がそれに該当する(例えば、特許文献1)。
かかる再生処理においては、排気ガスを酸化触媒で昇温している。このような酸化触媒を活性温度まで迅速に上昇させるため、空気を別途ヒータで昇温して排気ガスに導入したり(例えば、特許文献2)、排気流路中に燃料を噴射する(例えば、特許文献3、4)技術が知られている。
特開平5−222913号公報 特開2005−320880号公報 特開2007−154772号公報 特開平8−260944号公報
酸化触媒の昇温を補助する熱源としては、上述したヒータや燃料噴射機構の他、排気ガスを昇温するバーナ装置がある。バーナ装置は、排気ガスの一部を導入し、空気等と混合して燃焼、昇温し、昇温した排気ガスを、排気ガスの元の流路に返す。こうすることで、下流の酸化触媒を活性温度まで迅速に上昇させることができる。
このように、バーナ装置では、流動する排気ガスや空気を用いて、燃料を燃焼している。ここで、空気は外部から能動的に吸引しているので安定的に導入することができるが、排気ガスは、バーナ装置の開口部を通じ、エンジンの排気圧に依って導入されるので、その流量や流速はバーナ装置上流の排気ガスの流れに依存することとなる。
しかし、バーナ装置の上流には、エンジンの吸気効率向上のためターボチャージャーが配され、タービンインペラの回転によって排気ガスに旋回流が生じることがある。また、エンジン等との位置関係から排気ガスの流路が湾曲したり、流路を固定するための固定具を取り付けるため、その部分の流路断面が変形することで、排気ガスの偏流が生じることもある。このような旋回流や偏流により、排気ガスの流量や流速が不安定になると、バーナ装置内で安定的な燃焼を維持できず、十分な昇温が為されなかったり、消火するおそれもある。
本発明は、このような課題に鑑み、排気ガスの流れを整流し、バーナ装置における燃焼の安定化を図ることが可能な排気システムを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の排気システムは、エンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、パティキュレートフィルタの上流に設けられ、触媒を介した酸化反応によって排気ガスを昇温する酸化触媒と、酸化触媒の上流に設けられ、排気流路の内周面から排気流路における排気ガスの流れと垂直な方向に延在する流入路を通じ、排気流路から排気ガスの一部を導入して昇温し、昇温した排気ガスの一部を排気流路に導出するバーナ装置と、バーナ装置の上流に設けられ、排気ガスの流れを、排気流路における排気ガスの流れ方向に制限する1または複数の制限板と、バーナ装置における流入路の少なくとも一部を遮るように延在する遮蔽部とを有する整流部と、を備えることを特徴とする。
1または複数の制限板は、排気ガスの一部が流入路を通じてバーナ装置に導入される方向に平行となるように配されてもよい。
本発明によれば、排気ガスの流れを整流し、バーナ装置における燃焼の安定化を図ることができる。
ディーゼルエンジンの排気システムを説明するための説明図である。 バーナ装置の構造を説明するための説明図である。 ディーゼルエンジンのアイドル時における必要空気量を比較した説明図である。 整流部の構造を説明するための斜視図である。 整流部の他の例を示した斜視図である。 図1における整流部近傍の部分拡大図である。 確認試験の内容を説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(排気システム)
図1は、ディーゼルエンジン1の排気システムを説明するための説明図である。図1(a)に示すように、ディーゼルエンジン1はレシプロエンジンであり、具体的に、ピストンによってシリンダ内の空気を圧縮して高温高圧化するとともに、燃料タンク2に蓄えられた、軽油、重油等の燃料を燃料ポンプ3や噴射ポンプ4で昇圧して、その高温高圧化された空気中に噴射することで爆発を起こさせ、その爆発によって生じるエネルギーを動力に変える。過給機5は、ディーゼルエンジン1の排気ガスのエネルギーでタービンを回転し、吸気を圧縮して吸気圧を高めることでエンジン出力を向上させる装置である。
排気流路6は、ディーゼルエンジン1の排気口から排出された排気ガスを外部に排出するための配管で構成され、その流路には、上流側から順に、整流部7、バーナ装置8、ディーゼル酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)9、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)10が設けられている。排気システムは、整流部7、バーナ装置8、酸化触媒としてのディーゼル酸化触媒9と、パティキュレートフィルタとしてのディーゼルパティキュレートフィルタ10とを含んで構成される。以下、ディーゼルパティキュレートフィルタ10、ディーゼル酸化触媒9、バーナ装置8、整流部7の順に、その機能を説明する。
(ディーゼルパティキュレートフィルタ10)
ディーゼルパティキュレートフィルタ10は、図1(b)の縦断面図に示すように、セラミックや金属をハニカム構造に形成した多孔体10aで構成される。そして、ディーゼルパティキュレートフィルタ10は、ディーゼルエンジン1の排気ガス(図1(b)中矢印で示す)に含まれる、例えば10ミクロン以上の大きさの粒子状物質20を捕集し、排気ガスから粒子状物質20を分離する。このように粒子状物質20が分離された排気ガスは外部に放出される。このとき、ディーゼルパティキュレートフィルタ10に粒子状物質20が堆積し過ぎると多孔体10aが目詰まりを起こすことがある。目詰まりは排気圧の上昇を招き燃費の悪化や出力低下につながる。そこで以下のディーゼル酸化触媒9が設けられている。
(ディーゼル酸化触媒9)
ディーゼル酸化触媒9は、ディーゼルパティキュレートフィルタ10の上流に設けられ、例えばプラチナ、パラジウム等の触媒で構成される。そして、ディーゼルエンジン1の排気ガス中に含まれる酸素を利用し、未燃の燃料を触媒燃焼(触媒を介した酸化)させることによって排気ガスを昇温する。昇温された排気ガスは、下流のディーゼルパティキュレートフィルタ10に流れ、ディーゼルパティキュレートフィルタ10に堆積した粒子状物質20を燃焼(酸化)して二酸化炭素として排気させ、ディーゼルパティキュレートフィルタ10の目詰まりを解消する。かかる一連の処理を本実施形態ではフィルタ再生処理という。
このようなフィルタ再生処理は、ディーゼルパティキュレートフィルタ10の目詰まりが所定の閾値を超えたことを契機とし、その目詰まりがある程度解消されるまで、所望するタイミングで所望する時間実行されるバッチ処理である。しかし、ディーゼル酸化触媒9は、ディーゼルエンジン1の始動時や低負荷時には、排気ガスの温度が低く酸化が促進される活性温度に達していないことがあり、排気ガスを昇温できず、その下流に位置するディーゼルパティキュレートフィルタ10において、所望するタイミングでフィルタ再生処理を行うことができない場合がある。そこで、本実施形態では、以下のバーナ装置8を設けている。
(バーナ装置8)
図2は、バーナ装置8の構造を説明するための説明図である。本実施形態では、垂直に交わるX軸、Y軸、Z軸を図2に示す通り定義している。バーナ装置8は、気体を昇温し、ディーゼルエンジン1の排気口から排出された排気ガスに加えて、排気ガスの温度を高める。こうして、ディーゼル酸化触媒9の昇温を補助することができる。すなわち、所望するタイミングでディーゼル酸化触媒9を活性温度に昇温してフィルタ再生処理を行うことが可能となる。
バーナ装置8の具体的な構成を説明すると、バーナ装置8の外壁50は、例えば、矩形の筒状に形成され、Z軸に沿った方向の下方端部が排気流路6と連通し、上方端部が閉塞されている。外壁50の内部には、外壁50内部をX軸方向に区画する第1仕切部材52が配される。第1仕切部材52は、例えば、矩形の板材で構成され、その外周側面のうち3つの側面が外壁50の閉塞面およびY軸方向の内周面に固定され、他の1の側面が排気流路6に突出している(保炎板52a)。かかる外壁50と第1仕切部材52によって流入路54が形成される。流入路54は、排気流路6に対して開口する開口部54aを有しており、排気流路6に流れる排気ガスの一部(例えば20%程度)が、直接、または、排気流路6に突出した保炎板52aに衝突して、開口部54aから流入路54に流入する。
外壁50内部の第1仕切部材52で区画された空間のうち、X軸方向の下流側に位置する空間は、さらに、第2仕切部材56によってZ軸方向に区画される。第2仕切部材56は、例えば、矩形の板材で構成され、外周側面が第1仕切部材52と外壁50の内周面とに固定されている。第2仕切部材56で仕切られたZ軸上方の空間は火炎を生成するための一次燃焼室58であり、Z軸下方の空間は燃焼を促進させるための二次燃焼室60である。
気体供給部62は、例えば、エアポンプで構成され、一次燃焼室58に排気ガスとは別の気体、本実施形態においては空気を供給し、一次燃焼室58内における火炎の生成を助ける。気体供給部62は、エアポンプに限らず、ファン、コンプレッサ等で構成されてもよい。ここで、第1仕切部材52には、流入路54から一次燃焼室58へ貫通する孔52bが設けられており、当該孔52bによって一次燃焼室58に空気が導かれる。かかる孔52bは、空気の流量を制限する役割も担う。
ただし、一次燃焼室58に空気のみを導入するとなると、ある程度、空気を昇温しなければならず、また、火炎の生成に要する空気の絶対量が増大する。そこで、本実施形態においては、上記のように排気流路6から流入路54に排気ガスの一部を流入させ、空気との混合気(以下、単に空気混合気という。)を生成する。そして、かかる空気混合気を一次燃焼室58に導入する。
図3は、ディーゼルエンジン1のアイドル時における必要空気量を比較した説明図である。図3を参照して理解できるように、排気ガスを利用せず空気のみを導入した場合と比較して、空気に排気ガスを混合すると各エンジン回転数において必要空気量が少なくて済む。
図2に戻って説明すると、第1仕切部材52には、流入路54から二次燃焼室60へ貫通する孔52cが設けられており、当該孔52cによって二次燃焼室60に排気ガスが導かれる。かかる孔52cは、二次燃焼室60に導く排気ガスの流量を制限する役割も担う。
さらに、第2仕切部材56には、一次燃焼室58から二次燃焼室60へ貫通する孔56aが設けられており、当該孔56aによって一次燃焼室58で燃焼された空気混合気が二次燃焼室60に導かれる。かかる孔56aは、空気混合気の流量を制限する役割も担う。こうして、一次燃焼室58および二次燃焼室60における空気混合気の流速が抑制されるため、一次燃焼室58においては、着火性および保炎性が向上し、二次燃焼室60においては、火炎燃焼を開始可能な温度域および酸素濃度域を拡大できる。
一次燃料供給部70(燃料供給部)は、例えばノズルを有するインジェクタ等の燃料噴射装置で構成され、一次燃焼室58に燃料を霧状にして供給する。着火部72は、例えばグロープラグ等の着火装置で構成され、燃料の着火温度以上に加熱されて、着火部72の熱で気化した燃料と空気混合気を着火する。
燃料保持部72aは、着火部72近傍、例えば、着火部72の一端を覆う位置に配置され、例えば、金網、焼結金属、金属繊維、ガラス布、セラミック多孔体、セラミックファイバ、軽石等の多孔体で形成され、孔52bから空気混合気が導かれるとともに、一次燃料供給部70から供給された燃料が燃焼されるまで、当該燃料を一時的に保持する。ここで、燃料保持部72aは、多孔体として形成された触媒であってもよい。
邪魔板74は、例えば矩形の板材で構成され、一端が外壁50の閉塞面に固定され、他端側が孔52bに対向する位置に配される。邪魔板74は、孔52bを通って一次燃焼室58へ流入する空気混合気が、着火部72に直接衝突する流れを防ぐ。かかる構成により、着火部72付近の空気混合気の流速を抑制でき、着火性が向上する。
二次燃料供給部76は、一次燃料供給部70同様、例えばインジェクタ等の燃料噴射装置で構成され、二次燃焼室60内に燃料を霧状にして供給する。二次燃焼室60内では、一次燃焼室58で発生した種火を増幅するために、二次燃料供給部76によってさらに燃料が噴射され、排気ガスを巻き込みながら空気混合気の燃焼を促進する。このとき、排気流路6に突出した保炎板52aは、二次燃焼室60の上流に位置し、排気ガスが排気流路6から二次燃焼室60に直接流入するのを防止する。こうして、二次燃焼室60において安定的な燃焼が維持される。
そして、昇温後の高温の空気混合気は、排気流路6に流出し、当該バーナ装置8に流入しなかった排気ガスと混ざり合うことで排気ガスの温度を高める。こうして、ディーゼル酸化触媒9を活性温度に昇温し、ディーゼルパティキュレートフィルタ10においてフィルタ再生処理を行うことが可能となる。
このように、バーナ装置8では、図2に示すように、一次燃焼室58および二次燃焼室60において、流入路54から導入した排気ガスと気体供給部62から供給された空気との空気混合気を燃焼する。ただし、能動的に吸引される空気と異なり、排気ガスに関しては、流入路54の開口部54aを通じ、エンジンの排気圧に依って導入されるので、その流量や流速はバーナ装置8の上流の排気ガスの流れに依存することとなる。したがって、バーナ装置8の上流において旋回流や偏流が生じると、排気ガスの流量や流速が不安定になり、一次燃焼室58および二次燃焼室60において安定的な燃焼を維持できず、十分な昇温が為されなかったり、消火するおそれもある。そこで、本実施形態では、以下の整流部7を設けている。
(整流部7)
整流部7は、図1に示すように、排気流路6の内部に設けられ、バーナ装置8の上流に位置するとともに上流から下流方向に延在し、排気ガスの流れを流路方向に制限する。
図4は、整流部7の構造を説明するための斜視図である。図4に示すように、整流部7は、その側壁7aが、排気流路6の内周に沿った形状、例えば、円筒形状に形成され、その側壁7aの内面には、排気流路6に平行な1または複数の制限板7bの端部が固定される。かかる制限板7bが排気ガスの流れを少なくとも流路方向(X軸方向)に制限する。図4の例では、制限板7bを、排気ガスの一部がバーナ装置8に導入される方向(流入路54の方向)に平行となるように、すなわち、XZ平面に平行となるように配置する。こうして、Y軸方向への排気ガスの流れも制限され、バーナ装置8近傍を通過する、または、バーナ装置8に流入する排気ガスの流れを安定的に保つことができる。
図5は、整流部の他の例を示した斜視図である。図5(a)に示す整流部17では、制限板7bをXY面に平行となるように配置することで、Z軸方向への排気ガスの流れを制限する。図5(b)に示す整流部27では、制限板7bを、XY面に平行となるように配置するものと、XZ平面に平行となるように配置するものとで直交して構成することで、Z軸方向およびY軸方向のいずれにも排気ガスの流れを制限する。図5(c)に示す整流部37では、側壁7aの周方向に等間隔な位置から、制限板7bを内周側に突出させ、排気流路6を4分割して、Z軸方向およびY軸方向のいずれにも排気ガスの流れを制限する。
ここでは、図4、図5に4つの整流部7,17,27,37(以下、単に整流部7という)を例示したが、整流部の形状は例示したものに限らず、X軸方向以外への排気ガスの流れを制限する様々な形状を採用することができる。また、排気流路6の分割数は、図4、図5に示した数に限らず、分割数は多ければ多いほどよい。
このような整流部7を設けることで、排気流路6内の排気ガスの流れを整流し、バーナ装置8に流入する排気ガスの流量や流速を制限できるので、燃焼の安定化を図ることが可能となる。
上記の整流部7によって、バーナ装置8上流の排気ガスは整流されるが、排気ガスの全体的な流量が増えたり、流速が高まると、流入路54の開口部54aから流入する排気ガスもそれに応じて増加する。すると、気体供給部62から供給される空気の量と、流入路54から導入される排気ガスの量との比、すなわち、酸素濃度が異なることとなり、例えば、酸素濃度の低下に応じて、一次燃焼室58で着火不良が生じたり、二次燃焼室60で燃焼不良が生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、さらに、以下の遮蔽部7cを設ける。
図6は、図1における整流部7近傍の部分拡大図である。ここで、遮蔽部7cは、整流部7の側壁7aを下流側に向けて板状に延在して形成され、バーナ装置8における流入路54の開口部54aの少なくとも一部を遮る。このとき、遮蔽部7cと保炎板52aとの間に隙間(例えば、数mm)を設け、その幅を調整することで、排気ガスの導入量を制限する。こうすることで、隙間を通過するときの圧損により排気ガスの導入量の変動を抑えて酸素濃度の変動を抑制し、一次燃焼室58における着火不良や二次燃焼室60における燃焼不良を確実に防止することができる。
また、排気ガスの流量や流速が変動する場合において、流量が過度に大きい状態や流速が過度に高い状態でも燃焼を維持できるように、気体供給部62から空気の供給を受けて酸素濃度を高くしているが、遮蔽部7cにより排気ガスの導入量を制限すると、排気ガスの流量や流速が安定し、そのように酸素濃度を高める必要がなくなる。したがって、排気ガスの酸素濃度が所定値(例えば17%)以下であっても、気体供給部62から空気の供給を受けることなく、燃焼を維持することが可能となる。こうして、気体供給部62の耐久性を向上することができる。
また、高い酸素濃度を維持する必要がなくなるので、敢えて気体供給部62を設けず、エンジン負荷が低い場合にのみ、すなわち、排気ガスの酸素濃度がある程度高い場合にのみバーナ装置8を動作させることも可能となる。こうして気体供給部62にかかるコストを削減することができる。
また、このように、整流部7の側壁7aに制限板7bと遮蔽部7cとを一体的に設ける構成により、排気流路6に整流部7を配置するだけで、排気ガスの整流機能と流量制限機能を一度に実現することができ、製造コストの低減を図ることができる。さらに、一体形成された整流部7は、排気流路6に容易に配置できるため、既存の排気システムにおける排気流路6に後付けで配置することが可能となる。
(確認試験)
上述した整流部7の効果を確認するために確認試験を行った。図7は、確認試験の内容を説明するための説明図である。ここでは、整流部7の特に制限板7bの効果を確認すべく、図7(a)〜(e)の正面図、平面図、側面図のように、バーナ装置8上流の排気ガスの流れに偏流を加えた。具体的に、バーナ装置8の上流に、排気流路6をY軸方向からX軸方向に90度転換する湾曲部6aを共通して設け、さらに、その上流に、図7(a)〜(e)に斜線で示したように、排気流路6の断面の1/2の面積に相当する部分を邪魔板6bで遮蔽し(形状は半円になる)、その邪魔板6bの端部を排気流路6の下流方向に延長する。
したがって、図7(a)、図7(b)では、排気流路6が、断面においてZ軸方向の負方向側の半円部分に制限され(down high、down)、図7(c)では、排気流路6が、断面においてZ軸方向の正方向側の半円部分に制限され(up)、図7(d)では、排気流路6が、断面においてX軸方向の正方向側の半円部分に制限され(in)、図7(e)では、排気流路6が、断面においてX軸方向の負方向側の半円部分に制限される(out)。なお、図7(a)では、邪魔板6bを排気流路6の下流に向かうに連れZ軸方向の負方向側に偏るよう、すなわち、排気流路6が狭まるように形成し(down high)、図7(b)は、図7(c)〜図7(e)同様、邪魔板6bを排気流路6に平行するように形成した。
上記の5つの条件に基づいて、一次燃焼室58の圧力、エンジンの回転数1800rpm、0Nmのときの燃料噴射開始からディーゼル酸化触媒(DOC)9の入口が所定温度(190℃および220℃)まで上昇するのに要する時間(昇温時間)、および、未燃燃料の濃度の最大値を測定し、図7(f)の結果を得た。かかる図7(f)の結果を参照すると、制限板7bを設けることによって昇温時間が安定的に短縮され、また、未燃燃料の濃度の最大値が低減されているのが理解できる。
以上説明したように、本実施形態の排気システムによれば、排気ガスの流れを整流し、バーナ装置8における燃焼の安定化を図ることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、排気流路を流れる排気ガスに、バーナ装置で昇温された気体を混合し、酸化触媒の酸化を補助する排気システムに利用することができる。
1 …ディーゼルエンジン(エンジン)
6 …排気流路
7、17、27、37 …整流部
7a …側壁
7b …制限板
7c …遮蔽部
8 …バーナ装置
9 …ディーゼル酸化触媒(酸化触媒)
10 …ディーゼルパティキュレートフィルタ(パティキュレートフィルタ)
52a …保炎板
54a …開口部

Claims (2)

  1. エンジンから排出された排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するパティキュレートフィルタと、
    前記パティキュレートフィルタの上流に設けられ、触媒を介した酸化反応によって前記排気ガスを昇温する酸化触媒と、
    前記酸化触媒の上流に設けられ、排気流路の内周面から該排気流路における排気ガスの流れと垂直な方向に延在する流入路を通じ、該排気流路から該排気ガスの一部を導入して昇温し、昇温した該排気ガスの一部を該排気流路に導出するバーナ装置と、
    前記バーナ装置の上流に設けられ、前記排気ガスの流れを、前記排気流路における排気ガスの流れ方向に制限する1または複数の制限板と、前記バーナ装置における前記流入路の少なくとも一部を遮るように延在する遮蔽部とを有する整流部と、
    を備えることを特徴とする排気システム。
  2. 前記1または複数の制限板は、前記排気ガスの一部が前記流入路を通じて前記バーナ装置に導入される方向に平行となるように配されることを特徴とする請求項1に記載の排気システム。
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