次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタの全体構成を説明した後、本発明の特徴部分を詳細に説明する。
以下の説明において、方向は、カラープリンタ使用時のユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1において、紙面に向かって左側を「前側」、紙面に向かって右側を「後側」とし、紙面に向かって奥側を「左側」、紙面に向かって手前側を「右側」とする。また、紙面に向かって上下方向を「上下方向」とする。
図1に示すように、カラープリンタ1は、装置本体10内に、用紙Pを供給する給紙部20と、給紙された用紙Pに画像を形成する画像形成部30と、画像が形成された用紙Pを排出する排紙部90とを備えている。なお、装置本体10の構造については、後で詳述する。
給紙部20は、用紙Pを収容する給紙トレイ21と、給紙トレイ21から用紙Pを画像形成部30へ搬送する用紙搬送装置22とを主に備えている。
画像形成部30は、光スキャナ40と、複数の画像形成ユニットの一例としての4つのプロセス部50と、支持体の一例としてのドロワ60と、転写ユニット70と、定着ユニット80とから主に構成されている。
光スキャナ40は、複数のプロセス部50の上側(後述する感光体ドラム51の回転軸方向および配列方向に直交する直交方向における一方側)に配置されており、図示しないレーザ発光部や、符号を省略して示すポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。そして、光スキャナ40では、レーザビームがポリゴンミラーや反射鏡で反射されたり、レンズを通過したりして出射され、各プロセス部50の各感光体ドラム51の表面上に高速走査にて照射される。
複数のプロセス部50は、感光体ドラム51の回転軸51Aと直交する配列方向、すなわち本実施形態における前後方向に配列されている。プロセス部50は、左右方向に沿った回転軸51Aを中心に回転可能な感光体ドラム51と、感光体ドラム51を帯電させるための帯電器52と、現像カートリッジ53とを備えている。現像カートリッジ53は、感光体ドラム51にトナーを供給するための現像ローラ54および供給ローラ55と、トナーを収容するためのトナー収容室56とを備えている。
帯電器52は、帯電ワイヤ52Aと、当該帯電ワイヤ52Aと感光体ドラム51との間に設けられるグリッド電極52Bとを備えている。
ドロワ60は、複数のプロセス部50を支持するための部材であり、装置本体10の左右の壁を構成する一対のサイドフレーム12,13に対して前後方向に移動可能に構成されている。具体的には、各サイドフレーム12,13には前後方向に延びるレールRA(図2,3において左側のみ図示)が設けられ、ドロワ60は各レールRAに案内されて前後方向に移動可能である。そして、ドロワ60は、図2に示すように、装置本体10の前面に配置されたフロントカバー11を開放することによって形成される開口部10Aを通して、装置本体10の外に引き出し可能に構成され、これによりプロセス部50が外部に露出可能となっている。
図1に戻り、転写ユニット70は、給紙部20とドロワ60との間に設けられ、駆動ローラ71、従動ローラ72、搬送ベルト73および転写ローラ74を備えている。
駆動ローラ71および従動ローラ72は、前後方向に離間して平行に配置され、その間にエンドレスベルトからなる搬送ベルト73が張設されている。搬送ベルト73は、その外側の面が各感光体ドラム51に接している。また、搬送ベルト73の内側には、各感光体ドラム51との間で搬送ベルト73を挟持する転写ローラ74が、各感光体ドラム51に対向して4つ配置されている。この転写ローラ74には、転写時に定電流制御によって転写バイアスが印加される。
定着ユニット80は、ドロワ60および転写ユニット70の後側に配置され、加熱ローラ81と、加熱ローラ81と対向配置され加熱ローラ81を押圧する加圧ローラ82とを備えている。
このように構成される画像形成部30では、まず、各感光体ドラム51の表面が、帯電器52により一様に帯電された後、光スキャナ40で露光される。これにより、露光された部分の電荷が除去されて、各感光体ドラム51上に画像データに基づく静電潜像が形成される。その後、現像ローラ54によって現像カートリッジ53内のトナーが、感光体ドラム51上の静電潜像に供給されることで、感光体ドラム51上にトナー像が担持される。
次に、搬送ベルト73上に供給された用紙Pが各感光体ドラム51と各転写ローラ74との間を通過することで、各感光体ドラム51上に形成されたトナー像が用紙P上に転写される。そして、用紙Pが加熱ローラ81と加圧ローラ82との間を通過することで、用紙P上に転写されたトナー像が熱定着される。
排紙部90は、用紙Pを搬送する複数の搬送ローラ91を主に備えている。トナー像が転写され、熱定着された用紙Pは、搬送ローラ91によって搬送され、装置本体10の外部に排出される。
<装置本体10の構成>
図3に示すように、装置本体10は、左右一対のサイドフレーム12,13と、各サイドフレーム12,13の上部を連結する第1接続フレーム100と、各サイドフレーム12,13の下側後部を連結する第2接続フレーム200と、各サイドフレーム12,13の下端部を連結するロアビーム14とを備えている。ロアビーム14は、左右方向に長い長尺状の板金であり、各サイドフレーム12,13の前側と後側に1つずつ設けられている。
各サイドフレーム12,13は、矩形の略板状の樹脂製のフレームであり、図1に示すように、左右方向において複数のプロセス部50を挟んで対向し、各プロセス部50をドロワ60を介して支持するように構成されている。なお、以下の説明では、右側に配置されるサイドフレーム12を右側サイドフレーム12とも称し、左側に配置されるサイドフレーム13を左側サイドフレーム13とも称することとする。なお、各サイドフレーム12,13は、樹脂材料としてABSなどが用いられる。
右側サイドフレーム12は、フレームの一例であり、左右方向から見て前後方向に長い略長方形に構成され、各プロセス部50の右端側をドロワ60を介して支持している。図3に示すように、右側サイドフレーム12は、左右方向に直交した平面121Aを有する板状部121と、板状部121から左右方向内側または外側に突出するように形成される補強リブ部122とを主に有している。そして、右側サイドフレーム12は、後で詳述する第1梁状板金510および第2梁状板金520(図5参照)とで補強されている。
左側サイドフレーム13は、右側サイドフレーム12とプロセス部50を挟んで対向し、各プロセス部50の左端側をドロワ60を介して支持している。なお、左側サイドフレーム13も、右側サイドフレーム12と同じような板状部および補強リブ部(符号略)などを備えている。また、左側サイドフレーム13の左右方向外側には、感光体ドラム51などを駆動するための複数のギヤ等から構成される駆動機構(図示略)が設けられており、当該駆動機構によって左側サイドフレーム13が補強されている。
図3および図1に示すように、第1接続フレーム100は、金属製のフレームであり、左右方向に直交する断面が閉断面形状となる筒状に構成され、左右方向における両端部が一対のサイドフレーム12,13に連結されている。第1接続フレーム100は、複数のプロセス部50に対して上側に配置され、その内部には、光スキャナ40が収容されている。
このように筒状の第1接続フレーム100の両端部を一対のサイドフレーム12,13に連結することで、一対のサイドフレーム12,13の剛性を高くすることが可能となっている。また、筒状の第1接続フレーム100内に光スキャナ40を収容するので、第1接続フレーム100に、一対のサイドフレーム12,13の剛性を向上させる機能と光スキャナ40を保護する機能の両方を持たせることが可能となっている。
また、第1接続フレーム100は、前後方向の大きさがドロワ60と略同じ大きさとなっており、上下方向に投影したときに複数のプロセス部50と重なるように構成されている。このように第1接続フレーム100が複数のプロセス部50の略全体にわたって形成されることで、一対のサイドフレーム12,13の剛性をより高くすることが可能となっている。
また、第1接続フレーム100の前後方向の中央C1は、サイドフレーム12,13の前後方向の中央Cに対して前端側にずれて配置されている。言い換えると、第1接続フレーム100は、サイドフレーム12,13の前端寄り(サイドフレーム12,13の後端よりも前端に近い位置)に配置されている。
より詳しくは、第1接続フレーム100は、図3および図4に示すように、その上壁部101の左右両端部が各サイドフレーム12,13の上面にネジS4によって固定され、その下壁部102の左右両端部が、各サイドフレーム12,13に固定されるL字板金300に固定されている。
L字板金300は、前後方向に延びる長尺状の本体部300Aと、本体部300Aの後端から下方、すなわち感光体ドラム51側へ延びる延出部300Bを備えている。本体部300Aは、左右方向に投影したとき第1接続フレーム100と重なるように配置されている。延出部300Bは、ドロワ60の位置決めを行うためにドロワ60の後部に係合する位置決め用シャフト310(図1も参照)を支持している。L字板金300は、各サイドフレーム12,13の面(例えば、右側サイドフレーム12の平面121A)に沿うように配置されるとともに、各サイドフレーム12,13の上端側、かつ、左右方向内側に固定されている(図3および図5参照)。これにより、各サイドフレーム12,13の上端部が、各L字板金300によって補強されている。
また、L字板金300は、第1接続フレーム100を介して光スキャナ40を支持している。これにより、L字板金300を、各サイドフレーム12,13の補強部材と光スキャナ40の支持部材の両方に利用することができるので、例えば補強部材と支持部材を別々に設ける構成に比べ、コストダウンを図ることが可能となっている。
図3および図1に示すように、第2接続フレーム200は、金属製のフレームであり、左右方向に直交する断面が閉断面形状となる筒状に構成され、左右方向における両端部が一対のサイドフレーム12,13に連結されている。そして、第2接続フレーム200は、複数のプロセス部50に対して下側に配置されている。
これにより、第1接続フレーム100と第2接続フレーム200が上下方向において複数のプロセス部50を挟むように配置されるので、各接続フレーム100,200によって一対のサイドフレーム12,13の中央部分(複数のプロセス部50と回転軸方向で重なる部分)を効率よく補強することが可能となっている。
また、第2接続フレーム200の前後方向の中央C2は、サイドフレーム12,13の前後方向の中央Cに対して後端側にずれて配置されている。言い換えると、第2接続フレーム200は、サイドフレーム12,13の後端寄り(サイドフレーム12,13の前端よりも後端に近い位置)に配置されている。
つまり、前述した第1接続フレーム100との関係を踏まえると、サイドフレーム12,13の前端寄りに第1接続フレーム100が配置され、後端寄りに第2接続フレーム200が配置されている。これにより、サイドフレーム12,13の略対角線上に第1接続フレーム100と第2接続フレーム200が配置されるので、一対のサイドフレーム12,13の剛性をより高くすることが可能となっている。
また、第2接続フレーム200は、前後方向において、第1接続フレーム100の後端部から一対のサイドフレーム12,13の後端付近まで延びるような大きさで形成されている。さらに、第2接続フレーム200は、上下方向に投影したときに第1接続フレーム100に重なるように配置されている。
これにより、一対のサイドフレーム12,13の前後方向における全範囲を各接続フレーム100,200で補強することができるので、一対のサイドフレーム12,13の剛性をより高くすることが可能となっている。
また、第2接続フレーム200の内部には、プロセス部50に電力を供給するための電源基板400が収容されている。電源基板400には、電源回路を構成する素子としてトランス401が実装されている。このように金属製の第2接続フレーム200内に電源基板400を収容することで、電源基板400から発生する放射ノイズが広がるのを抑えることが可能となっている。
図5および図6に示すように、第1梁状板金510は、第1梁状部材の一例であり、右側サイドフレーム12とは異なる材料、詳しくは樹脂とは熱膨張係数の異なる鉄等の金属からなり、上下方向に延びる長尺状に形成されている。第1梁状板金510は、右側サイドフレーム12の板状部121の平面121Aに沿って配置されて当該右側サイドフレーム12に左右方向外側から固定されている。これにより、樹脂製の右側サイドフレーム12が第1梁状板金510で補強されるので、例えば樹脂のみで構成した右側サイドフレームを補強部材で補強しないような構造と比べ、右側サイドフレーム12の剛性を高くすることが可能となっている。
第1梁状板金510の短手方向の最大幅は、右側サイドフレーム12の前後方向の最大長さの約1/47程度の、極めて小さな幅に形成されている。このように樹脂製の右側サイドフレーム12に対して極めて幅狭な第1梁状板金510を設けることで、従来のようなサイドフレームを大型の板金で構成する構造に比べ、カラープリンタ1の軽量化を図ることが可能となっている。なお、第1梁状板金510の短手方向の最大幅は、右側サイドフレーム12の前後方向の最大長さの1/10〜1/100にするのが望ましく、好ましくは1/40〜1/50にするのが望ましい。
第1梁状板金510は、右側サイドフレーム12に設けられたダクト600を上下に貫通するように配置され、その上端部510Aが右側サイドフレーム12の上部および前述したL字板金300に固定され、その下端部510Bが右側サイドフレーム12の下部に係合している。ここで、ダクト600は、送風ファン601からの空気を各プロセス部50に案内するためのエア流路である。
図7に示すように、第1梁状板金510は、長尺状の板金を断面視L字状に折り曲げることで形成されており、主に、左右方向と直交する第1壁511と、当該第1壁511の前端から左右方向外側に延びる第2壁512とを有している。第1壁511の上端部511Aには、上下方向に並んだ2つの孔511Bが形成されており、上方に配置された孔511B(図示略)には、第1梁状板金510をL字板金300に締結するためのネジS1が挿通されている。
詳しくは、L字板金300の前後方向の略中央部(本体部300Aの前後方向略中央部)には、左右方向外側に向けて膨出する膨出部301が形成されており、当該膨出部301は、図7および図5に示すように、右側サイドフレーム12の板状部121に形成された貫通孔(符号略)を通して板状部121よりも左右方向外側に突出するように配置されている。そして、この膨出部301に対して第1梁状板金510の第1壁511の上端部511Aをセットし、ネジS1を上端部511Aの上側の孔511Bに通してL字板金300に締結することで、第1壁511の上端部511AがL字板金300に固定される。つまり、第1梁状板金510は、L字板金300の本体部300Aと交差するように配置され、その上端部510AがL字板金300の本体部300Aの前後方向の両端部の間に固定されている。このように第1梁状板金510の上端部510AがL字板金300の本体部300Aの両端部の間に固定されることで、左右方向から見て略T字状に配置された第1梁状板金510とL字板金300とで右側サイドフレーム12を良好に補強することが可能となっている。
また、第1梁状板金510の上端部510Aは、右側サイドフレーム12に固定されたL字板金300に固定されることで右側サイドフレーム12に対して固定されている。詳しくは、このようにネジS1により固定された第1壁511の上端部511A(第1梁状板金510の上端部510A)は、右側サイドフレーム12に対して不動状態に固定、つまり、上下左右前後方向において固定されている。そして、右側サイドフレーム12は、内側に配置されたL字板金300と外側に配置された第1梁状板金510で挟まれている。
また、第1壁511の上端部511Aの下側に形成される孔511Bには、第1梁状板金510を右側サイドフレーム12に位置決めするためのボス127が挿通されている。つまり、右側サイドフレーム12に設けられたボス127を上端部511Aの下側の孔511Bに通すことで、第1壁511の上端部511Aが右側サイドフレーム12に位置決めされる。
第1梁状板金510の下端部510Bは、右側サイドフレーム12に形成された第1係合部123に係合している。図8(a),(b)に示すように、第1係合部123は、第1梁状板金510の第2壁512の右側(左右方向外側)に配置され、第2壁512の端面に係合する第1係合壁123Aと、第1係合壁123Aの前後方向中央から左側(左右方向内側)に延びて第1梁状板金510の第1壁511に係合する第2係合壁123Bと、第1係合壁123Aの前後両端から左側に向けて延びて板状部121に連結される一対の連結壁123Cとを有している。
そして、第1梁状板金510の下端部510Bは、左右方向において各係合壁123A,123Bと板状部121との間に配置されることで、各係合壁123A,123Bおよび板状部121によって左右方向への移動が規制されている。また、第1梁状板金510の下端部510Bは、各係合壁123A,123B、各連結壁123C,123Cおよび板状部121で囲われる空間を通って、第1係合部123よりも下方に突出するように配置されている。
つまり、第1梁状板金510の下端部510Bは、右側サイドフレーム12に対して左右方向において固定され、長手方向においては変位可能となっている。これにより、第1梁状板金510と右側サイドフレーム12との熱膨張率の違いにより第1梁状板金510が右側サイドフレーム12に対して相対的に長手方向に変形した場合であっても、第1梁状板金510の変形が右側サイドフレーム12によって拘束されないので、第1梁状板金510または右側サイドフレーム12が歪むのを抑えることが可能となっている。
また、樹脂製の右側サイドフレーム12は金属製の第1梁状板金510よりも熱膨張率が大きいが、右側サイドフレーム12が熱膨張をした場合でも、前述したように第1梁状板金510の下端部510Bが第1係合部123よりも下方に突出しているので、下端部510Bが第1係合部123から外れにくくなっている。
さらに、第1係合部123と係合した第1梁状板金510の下端部510Bの下側には、熱膨張率の差を考慮した空間が設けられている。これにより、右側サイドフレーム12が熱収縮をした場合でも、下端部510Bが他の部材と干渉することを抑えることが可能となっている。
図5および図6に示すように、第2梁状板金520は、第2梁状部材の一例であり、第1梁状板金510と略同様の構造、詳しくは第1梁状板金510の第1壁511および第2壁512と略同様の構造となる第1壁521および第2壁522を有している。そして、第2梁状板金520は、第1梁状板金510よりも左右方向内側に配置され、当該第1梁状板金510に直交するように、前後方向に沿って右側サイドフレーム12に固定されている。詳しくは、第2梁状板金520と第1梁状板金510は、左右方向から見て中央部同士が重なるように、十字状に交差して配置されている。これにより、交差した2つの梁状板金510,520により右側サイドフレーム12の剛性をより高くすることが可能となっている。
また、第1梁状板金510と第2梁状板金520は、交差する部分が互いに固定されないように構成されている。これにより、例えば熱膨張により第1梁状板金510および第2梁状板金520の一方が他方に対して長手方向に変形した場合には、一方の変形が他方によって拘束されないので、第1梁状板金510または第2梁状板金520が歪むのを抑えることが可能となっている。
第2梁状板金520は、その第1壁521が左右方向に直交するように配置、詳しくは右側サイドフレーム12の板状部121の平面121Aに沿って配置され、その第2壁522の先端が左右方向内側に向けられた状態で配置されている。つまり、各梁状板金510,520の各第2壁512,522の先端を互いに反対方向を向くように配置することで、各第1壁511,521の面同士を密着させることができるので、第1梁状板金510と右側サイドフレーム12との間で第2梁状板金520を強固に挟持して、第2梁状板金520の変形を抑えることが可能となっている。
第2梁状板金520は、その前端部520Aが右側サイドフレーム12に固定され、その後端部520Bが右側サイドフレーム12に形成された第2係合部124に係合されている。図9(a),(b)に示すように、第2係合部124は、第2梁状板金520の右側(左右方向外側)に配置される第1規制壁124Aと、第2梁状板金520の上側に配置される第2規制壁124Bと、第2梁状板金520の左側(左右方向内側)に配置される第3規制壁124Cとを備えている。
第3規制壁124Cの右側の端縁は、第2梁状板金520に沿った形状に形成されている。これにより、第1規制壁124Aと第3規制壁124Cとで第2梁状板金520の左右方向への移動が規制されるとともに、第2規制壁124Bと第3規制壁124Cとの間で第2梁状板金520の第2壁522の上下方向への移動が規制されている。
また、第2係合部124と係合した第2梁状板金520の後端部520Bの後側には、熱膨張率の差を考慮した空間が設けられている。これにより、第2梁状板金520と樹脂製の右側サイドフレーム12との熱膨張差による問題を解消することが可能となっている。具体的には、右側サイドフレーム12が熱収縮をした場合でも、後端部520Bが他の部材と干渉することを抑えることが可能となっている。
以下に、第1梁状板金510および第2梁状板金520の配置などについてより詳細に説明する。
図10に示すように、第1梁状板金510は、左右方向に投影したときに長手方向の中間部510Cがプロセス部50と重なり、かつ、上端部510Aおよび下端部510Bがプロセス部50の上下方向外側に配置されている。これにより、プロセス部50から右側サイドフレーム12に対して加わる力、詳しくは右側サイドフレーム12のドロワ60を支持する部位に加わる力を第1梁状板金510で良好に受けることが可能となっている。
また、第1梁状板金510は、左右方向(右側サイドフレーム12の面に直交する面直方向)から見たときに、上端部510Aおよび下端部510Bが右側サイドフレーム12の長辺に相当する両端部(上端部および下端部)に少なくとも左右方向で固定されている。これにより、右側サイドフレーム12の長辺に相当する両端部の剛性を高くすることが可能となっている。
また、第1梁状板金510は、右側サイドフレーム12の長辺に沿った方向、つまり前後方向に対して略直交するように配置されている。これにより、例えば第1梁状板金を右側サイドフレームの短辺に相当する前端部から後端部まで延びるように配置するような構造に比べ、第1梁状板金510を短くすることができるので、カラープリンタ1の軽量化を図ることが可能となっている。
第1梁状板金510の上端部510Aは、左右方向に投影したときに第1接続フレーム100に重なるように配置されている。これにより、第1梁状板金510の上端部510Aが左右方向に変形するのを第1接続フレーム100により抑えることができるので、右側サイドフレーム12の剛性をより高くすることが可能となっている。
言い換えると、第1梁状板金510の上端部510Aは、右側サイドフレーム12のうち強度の強い部分(第1接続フレーム100との連結部分)に固定されている。これにより、強度の強い部分に固定された変形しにくい第1梁状板金510で第2梁状板金520を左右方向外側から押さえることになるので、第2梁状板金520の変形を第1梁状板金510で良好に抑えることができ、ひいては右側サイドフレーム12の剛性をより高くすることが可能となっている。
また、第2梁状板金520は、左右方向に投影したときにドロワ60と重なるように配置されている。ここで、各サイドフレーム12,13に移動可能に支持されるドロワ60を設ける場合には、ドロワ60を移動可能とするために、ドロワ60の移動領域には各サイドフレーム12,13を繋いで補強する接続フレーム100,200を設けることができない。これに対し、第2梁状板金520を左右方向に投影したときにドロワ60と重なるように配置することで、ドロワ60の移動領域に接続フレーム100,200を設けなくても、当該ドロワ60の移動領域に対応した右側サイドフレーム12の部分を第2梁状板金520で補強することができる。
また、第1梁状板金510は、例えば第2梁状板金520の厚み1.6mmよりも板厚を厚くしたり、鉄よりも剛性の高いステンレス鋼などの材料を使用したりすることなどにより、第2梁状板金520よりも剛性が高くなっている。ここで、「梁状板金の剛性」とは、梁状板金の変形し難さを意味し、例えば第1梁状板金510と第2梁状板金520に同一の荷重をかけたときにおける各梁状板金510,520の撓み量の大小で剛性が高いか低いかを判断することができる。
これにより、カラープリンタ1が高所から落下したときなど、カラープリンタ1に大きな荷重が加わった場合において、ドロワ60が右側サイドフレーム12側に押し付けられるなどして右側サイドフレーム12が第2梁状板金520付近を基準に変形しようとしても、その変形を第2梁状板金520よりも剛性の高い第1梁状板金510で抑えることが可能となっている。
また、このような高剛性の第1梁状板金510は、前述したように第2梁状板金520に対して複数のプロセス部50とは反対側で第2梁状板金520に接触するように配置されている。これにより、カラープリンタ1が高所から落下したときなど、複数のプロセス部50から右側サイドフレーム12に大きな荷重が加わった場合には、複数のプロセス部50からの荷重を、複数のプロセス部50の配列方向に延びる第2梁状板金520でまとめて受けた後、第2梁状板金520よりも剛性の高い第1梁状板金510で受けるので、各梁状板金510,520で荷重を効率よく受けることができ、右側サイドフレーム12の変形を効果的に抑えることが可能となっている。
図11に示すように、各梁状板金510,520で補強された右側サイドフレーム12には、複数のプロセス部50に電力を供給するための複数のバネ状電極710と、転写ユニット70に電力を供給するための複数のバネ状電極730の付勢力が加わるようになっている。右側サイドフレーム12の左右方向外側には、電源基板400(図1参照)から供給された電力を適宜な電力に変圧して複数のプロセス部50や転写ユニット70に複数のバネ状電極710,730を介して供給するための基板720が設けられている。なお、このように基板720を右側サイドフレーム12の左右方向外側に設けることで、ドロワ60の着脱時にドロワ60が基板720と干渉するのを抑えることが可能となっている。
右側サイドフレーム12は、基板720を支持する複数の支持部125,126を左右方向外側(プロセス部50とは反対側)に備えている(図5も参照)。支持部125は、左右方向に直交する方向に弾性変形可能な爪(符号略)を基板720に形成した孔721や切欠部722に係合することで基板720を支持している。支持部126は、基板720の上端に形成した貫通孔723を貫通したネジ(図示略)が締結される部位であり、当該締結により基板720を支持している。
図12に簡略的に示すように、上側に配置されるバネ状電極710は、圧縮コイルバネを有する電極であり、右側サイドフレーム12に支持され、基板720とプロセス部50の電極50Aとの間で圧縮された状態で当該電極50Aに当接している。なお、本実施形態では、バネ状電極710をプロセス部50の電極50Aに直接接続しているが、本発明はこれに限定されず、例えばドロワに設けた中継用の導体を介してバネ状電極をプロセス部50の電極に間接的に接続してもよい。
また、下側に配置されるバネ状電極730は、転写ユニット70の電極70Aに接続される第1バネ状電極731と、基板720に接続される第2バネ状電極732と、第1バネ状電極731と第2バネ状電極732とに接続される中継導体733とを備えている。
第1バネ状電極731は、圧縮コイルバネを有する電極であり、右側サイドフレーム12に支持され、右側サイドフレーム12と転写ユニット70の電極70Aとの間で圧縮された状態で当該電極70Aに当接している。詳しくは、右側サイドフレーム12は、メインフレーム810と、メインフレーム810の外側に固定されるサブフレーム820とを有しており(図6も参照)、第1バネ状電極731は、転写ユニット70とサブフレーム820との間に配置されている。
中継導体733は、サブフレーム820を左右方向において内側から外側に貫通するように設けられている。
第2バネ状電極732は、圧縮コイルバネを有する電極であり、サブフレーム820に支持され、中継導体733と基板720との間で圧縮された状態で設けられている。
このようにバネ状電極710,730を設けることで、バネ状電極710,730の付勢力により、バネ状電極710,730をプロセス部50、転写ユニット70および基板720に確実に接続させることができるとともに、プロセス部50の右側サイドフレーム12に対する左右方向の移動を抑えることが可能となっている。また、このようにバネ状電極710,730の付勢力が右側サイドフレーム12に加わる構成においても、右側サイドフレーム12が前述した各梁状板金510,520で補強されることで、右側サイドフレーム12の剛性を高くし変形を抑えることが可能となっている。
また、右側サイドフレーム12には、各バネ状電極710,730を貫通させた状態で支持するための複数の貫通孔12Aが形成されている。このように右側サイドフレーム12に強度低下の原因となる複数の貫通孔12Aが形成される場合でも、右側サイドフレーム12が各梁状板金510,520で補強されることで、右側サイドフレーム12の変形を抑えることが可能となっている。
なお、複数のバネ状電極710は、図5に示すように、4つのワイヤ用電極710Aと、4つの現像用電極710Bと、4つのグリッド用電極710Cと、2つのドラム用電極710Dとを含んで構成されている。各ワイヤ用電極710Aは、各帯電ワイヤ52Aに電力を供給するための電極であり、各帯電ワイヤ52Aに対応して設けられ、それぞれ同じピッチで前後方向に並んで配置されている。
各現像用電極710Bは、各現像カートリッジ53に電力(現像バイアス)を供給するための電極であり、各現像カートリッジ53に対応して設けられ、それぞれ同じピッチで前後方向に並んで配置されている。より詳しくは、各現像用電極710Bは、各現像カートリッジ53の現像ローラ54および供給ローラ55に電力を供給する。各グリッド用電極710Cは、各グリッド電極52Bに電力を供給するための電極であり、各グリッド電極52Bに対応して設けられ、それぞれ同じピッチで前後方向に並んで配置されている。各ドラム用電極710Dは、各感光体ドラム51に電力を供給するための電極であり、複数のグリッド用電極710Cの下側に配置されている。
また、複数のバネ状電極730は、各転写ローラ74に電力(転写バイアス)を供給するための転写用電極であり、各転写ローラ74に対応して設けられ、それぞれ同じピッチで前後方向に並んで配置されている。そして、第1梁状板金510は、電力の供給対象が同じとなる4つの対象同一電極(例えばワイヤ用電極710A)のうち真ん中の2つの対象同一電極の間に配置されている。
図13および図14に示すように、右側サイドフレーム12の内面側には、板状部121の内面から内側に突出し、複数のバネ状電極710を支持する複数の支持突起121Bと、ドロワ60が右側サイドフレーム12に向けて移動した場合においてドロワ60と当接可能な第1突起部121C、第2突起部121Dおよび第3突起部121Eとが設けられている。つまり、ドロワ60が右側サイドフレーム12に向けて移動した場合において、右側サイドフレーム12のうちドロワ60が最初に当接する部位は、各突起部121C〜121Eとなっており、他の部位は、各突起部121Cと同じタイミングか、これよりも遅いタイミングでドロワ60と当接するように構成されている。
第1突起部121C、第2突起部121Dおよび第3突起部121Eは、左右方向から見たときに複数の支持突起121Bよりも外側の位置であってドロワ60と重なる位置に配置されている。詳しくは、各突起部121C〜121Eは、図に破線で示す複数の支持突起121Bを囲う囲繞領域ARよりも外側に配置されている。ここで、囲繞領域ARは、複数の支持突起121Bの外周面同士を直線で結んだ領域をいう。言い換えると、囲繞領域ARは、複数の支持突起121Bの外周面に接する直線と、支持突起121Bの外周面に沿った線とによって囲まれた領域をいう。
第1突起部121Cは、上下方向に並ぶように2つ設けられており、それぞれ囲繞領域ARに対して前斜め下側に離れて配置されている。つまり、各第1突起部121Cは、前後方向において複数の支持突起121Bよりも前側、詳しくは右側サイドフレーム12の前端部に近くなるように配置されている。これにより、カラープリンタ1が落下したときなどにおいて、ドロワ60が右側サイドフレーム12に向けて移動してきて各第1突起部121Cに当接すると、ドロワ60から右側サイドフレーム12に伝達される荷重は、右側サイドフレーム12のうち比較的変形しにくい前端部に伝達される。そのため、例えばカラープリンタの落下時にドロワから右側サイドフレームの中央部に荷重が伝達されるような構造に比べ、樹脂製の右側サイドフレーム12が変形するのを抑えることが可能となっている。
また、各第1突起部121Cは、前述した位置に配置されることで、ドロワ60の前端部に左右方向で当接可能となっている。これにより、例えば第1突起部をドロワの前端部よりも中央寄りの部分に当接可能な位置に配置する構造に比べ、各第1突起部121Cを右側サイドフレーム12の前端部に近づけることができるので、右側サイドフレーム12の変形をより抑えることが可能となっている。
第2突起部121Dは、前斜め上方向に並ぶように2つ設けられており、それぞれ囲繞領域ARの後側部分に対して下側に離れて配置され、ドロワ60の後端部に左右方向で当接可能となっている。つまり、各第1突起部121Cと各第2突起部121Dは、ドロワ60の前後方向の両端部に当接可能な位置に配置されている。これにより、ドロワ60からの荷重をドロワ60の前後方向の両端部から各突起部121C,121Dを介して右側サイドフレーム12に分散させることができるので、右側サイドフレーム12の変形をより抑えることが可能となっている。
第3突起部121Eは、上下方向に並ぶように3つ設けられており、それぞれ囲繞領域ARに対して上側に離れて配置され、ドロワ60の上端部に左右方向で当接可能となっている。これにより、ドロワ60からの荷重を各突起部121C〜121Eに分散させることができるので、右側サイドフレーム12の変形をより抑えることが可能となっている。
また、各第3突起部121Eは、第1リブの一例であり、前後方向に延びる長尺状のリブ状に形成されている。これにより、ドロワ60からの荷重を長尺なリブ状の各第3突起部121Eに分散させることができるので、右側サイドフレーム12の変形を良好に抑えることが可能となっている。
なお、第3突起部121Eの前後方向の長さは、例えば254.2mmとすることができる。
図15(a),(b)に示すように、各突起部121C〜121E(第3突起部121Eは図示略)の左右方向内側の端面は、各支持突起121Bの左右方向内側の端面と、左右方向で同じ位置となっている。言い換えると、各突起部121C〜121Eとドロワ60との左右方向の第1間隔L1は、各支持突起121Bとドロワ60との左右方向の第2間隔L2と同じ間隔であるたとえば1.3mmとなっている。
これにより、画像形成装置の落下時等にドロワ60からの荷重を各突起部121C〜121Eと各支持突起121Bとに分散させることができるので、右側サイドフレーム12の変形を抑えることが可能となっている。特に、ドロワ60は、上下方向に比べて前後方向に長く構成されており、第1突起部121Cのような各支持突起121Bよりも右側サイドフレーム12の縁に近い側に設けられている突起部に当接する。このため、右側サイドフレーム12は、支持突起121Bだけにドロワ60が当接することがなく、右側サイドフレーム12の中央部への応力が集中することが抑制され、ひずみ量を低減することができる。
なお、本発明はこれに限定されず、各突起部121C〜121Eとドロワ60との左右方向の第1間隔は、各支持突起121Bとドロワ60との左右方向の第2間隔よりも小さな間隔となっていてもよい。この場合であっても、各突起部121C〜121Eが各支持突起121Bよりも先にドロワ60に当接し、ドロワ60からの荷重を右側サイドフレーム12の変形しにくい端部側に伝達することが可能となるので、右側サイドフレーム12の変形を抑えることができる。
なお、各突起部121C〜121Eとドロワ60との左右方向の第1間隔は、例えば1.3mmとすることができる。
また、図5に示すように、2つのうち後側のドラム用電極710D(第1梁状板金510に最も近いバネ状電極)と第1梁状板金510の前後方向の距離は、第1梁状板金510と当該第1梁状板金510の後縁に最も近い支持部125(第1梁状板金510と第2梁状板金520の交差部分の後斜め下にある支持部125)との前後方向の距離の略1/2となっている。また、各梁状板金510,520の長手方向の長さは、短手方向の最大長さの2倍以上100倍以下、好ましくは10倍以上80倍以下の長さとなっている。
また、各バネ状電極710,730から右側サイドフレーム12に加わる荷重は、1つ当たり1.47Nとなっている。また、ドロワ60または複数のプロセス部50に対して付勢力を与えるバネ状電極710の数は、合計14個となっている。
以上、本実施形態によれば、前述した効果に加え、以下に示す効果を得ることができる。
各梁状板金510,520が左右方向に直交する第1壁511,521を有することで、各第1壁511,521により各梁状板金510,520を右側サイドフレーム12に安定して取り付けることができる。また、各第2壁512,522により各第1壁511,521の剛性を高くすることができるので、各梁状板金510,520自体の剛性を高くすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。なお、以下の説明において、前記実施形態の構成要素と略同じ構成要素には、同一符号を付し、その説明を省略する。
前記実施形態では、第1梁状部材を板金(第1梁状板金510)としたが、本発明はこれに限定されず、例えば図16および図17に示すように、第1梁状部材530を円柱状にしてもよい。これによれば、第1梁状部材530の剛性を高くしつつ、第1梁状部材530をコンパクトな形状にすることができる。
具体的に、この形態では、第1梁状部材530は、円柱状の金属棒の両端部の一部を切り欠くことで、その両端部に長手方向に沿った第1平面部531が形成されている。第1梁状部材530は、その下端部が、前記実施形態と略同様の第1係合部123に係合し、その上端部が、弾性部材の一例としての金属製の板状部材540と右側サイドフレーム12との間で保持されている。
なお、第1梁状部材530の直径は、例えば5mm、第1平面部531が形成されている端部の最大の厚み(第1平面部531に直交する方向の長さ)は、例えば3.8mmとすることができる。
板状部材540は、左右方向に直交する第1壁部541と、第1壁部541の下端部から左右方向外側に延びる第2壁部542と、第2壁部542の左右方向外側の端部から下方に延びる第3壁部543とを有している。そして、図18および図20(a),(b)に示すように、板状部材540は、第1壁部541がネジS5により右側サイドフレーム12に固定され、第3壁部543が自由端となっている。
そして、この自由端となる第3壁部543が、第1梁状部材530の上端部を右側サイドフレーム12(詳しくは、後述する支持リブ121F)に向けて付勢することで、第3壁部543と右側サイドフレーム12との間で第1梁状部材530の上端部が保持されている。これにより、第1梁状部材530の上端部が板状部材540によって弾性的に保持されるので、ドロワ60から右側サイドフレーム12に荷重が加わったときに、第1梁状部材530の上端部と右側サイドフレーム12との取付部分が破損するのを、板状部材540の弾性変形により抑えることが可能となっている。
また、図20(b)に示すように、第3壁部543の第1梁状部材530側の面は、第1梁状部材530の第1平面部531に面接触する第2平面部543Aとなっている。これにより、板状部材540の第3壁部543と第1梁状部材530の上端部が各平面部531,543Aで面接触するので、板状部材540の第3壁部543で第1梁状部材530の上端部を安定して支えることが可能となっている。
また、第1梁状部材530の第1平面部531には、当該第1平面部531から右側サイドフレーム12側に向けて貫通する貫通孔532が形成されている。この貫通孔532には、右側サイドフレーム12の板状部121の面から第1梁状部材530側に突出する突起121Gが嵌合している。これにより、第1梁状部材530が右側サイドフレーム12に対して上下に移動することが規制されている。
また、板状部材540の第1壁部541の上端には、左右方向内側に向けて延びる係合部541Aが形成されている。係合部541Aは、右側サイドフレーム12の板状部121に形成される係合孔121Hに入り込み、当該係合孔121Hに対して板状部材540の幅方向(短手方向)に係合している。
図17および図19(a),(b)に示すように、右側サイドフレーム12の上部の略前後方向中央には、第1梁状部材530の上部(上端から1/3程度の部分)に接触する複数の支持リブ121Fが設けられている。各支持リブ121Fは、第2リブの一例であり、右側サイドフレーム12の板状部121の面から第1梁状部材530側に向けて突出し、それぞれ第1梁状部材530の長手方向に並ぶように配列されている。
これにより、ドロワ60から右側サイドフレーム12に荷重が加わったときに、右側サイドフレーム12と第1梁状部材530とが複数の点で接触するので、荷重が第1梁状部材530に分散して伝わり、第1梁状部材530の特定箇所に応力が集中するのを抑えることが可能となっている。
また、図19(b)に示すように、左右方向から見て、複数のうち1つの支持リブ121Fは、3つのうち上側2つの第3突起部121Eと重なっている。これにより、ドロワ60から2つの第3突起部121Eに伝達された荷重を、支持リブ121Fを介して金属製の第1梁状部材530で良好に受けることが可能となっている。
図16および図17に示すように、ダクト600は、右側サイドフレーム12に一体に形成される左右方向外側に開口した断面視U字状の第1ダクト部610と、断面視U字状の第1ダクト部610の開口を覆うように設けられる第2ダクト部620と、ダクト600内に設けられる遮蔽部材630とを備えて構成されている。第1ダクト部610および第2ダクト部620は、前後方向に延びる部分と上下方向に延びる部分を有しており、左右方向から見て略L字状に形成されている。
第1ダクト部610は、底壁部611と、当該底壁部611の上下端から左右方向外側に延びる一対の側壁部612とを有している。図21に示すように、底壁部611の各プロセス部50に対応した位置には、空気を複数の帯電器52のそれぞれに向けて排出するための第1排気口641、第2排気口642、第3排気口643および第4排気口644が前後方向に並ぶように形成されている。
図17および図21に示すように、一対の側壁部612には、第1梁状部材530を通すための溝612Aが形成されている。溝612Aは、第1梁状部材530の直径と略同じ幅で形成され、第1梁状部材530の直径よりも大きな深さで形成されている。また、溝612Aの底は、底壁部611から左右方向外側に離れた位置に配置されている。
遮蔽部材630は、樹脂製の部材であり、その一部がダクト600内の流路の一部を遮るように設けられている。すなわち、ダクト600の流路の断面積は、遮蔽部材630が設けられた部分で小さくなっている。詳しくは、遮蔽部材630は、前後方向において第2排気口642と第3排気口643との間に配置され、主に、一対の側壁631と、上流側傾斜壁632および下流側傾斜壁633とを一体に備えて構成されている。
各側壁631は、溝612Aを塞ぐための壁であり、一対の側壁部612の内面に接触するように配置され、その適所には、第1梁状部材530に対応した形状のU字状の溝631Aが形成されている。
上流側傾斜壁632は、一対の側壁631の間に設けられ、送風方向(図21の矢印方向)に対して傾斜している。詳しくは、上流側傾斜壁632は、送風方向の下流側に向かうにつれて徐々に底壁部611から離れるように傾斜している。これにより、遮蔽部材630付近で流路の断面積が急激に小さくなるのを抑えることができるので、ダクト600内において空気をスムーズに流すことが可能となっている。
下流側傾斜壁633は、一対の側壁631の間で、かつ、上流側傾斜壁632の送風方向下流側に設けられ、送風方向に対して傾斜している。詳しくは、下流側傾斜壁633は、送風方向下流側に向かうにつれて徐々に底壁部611に近づくように傾斜している。これにより、上流側傾斜壁632の下流側で流路の断面積が急激に大きくなるのを抑えることができるので、ダクト600内において空気をスムーズに流すことが可能となっている。
上流側傾斜壁632および下流側傾斜壁633は、第2ダクト部620(図17参照)と底壁部611とから離間して配置されている。これにより、上流側傾斜壁632および下流側傾斜壁633の左右方向両側に空気を流すことが可能となっている。
上流側傾斜壁632と下流側傾斜壁633との間には、第1梁状部材530がこれらの間を通るように配置されている。これにより、第1梁状部材530によって空気の流れが乱れるのを上流側傾斜壁632および下流側傾斜壁633で抑えることができるので、ダクト600内において空気をスムーズに流すことが可能となっている。
また、第1梁状部材530が円柱状、つまりコンパクトな形状に形成されているので、上流側傾斜壁632と下流側傾斜壁633との間に第1梁状部材530を収容しやすくなり、第1梁状部材530が空気の流れを阻害するのを抑えることが可能となっている。
前記各実施形態では、第1梁状部材(例えば第1梁状部材530)を複数のプロセス部50の配列方向に直交する方向に延びるように配置したが、本発明はこれに限定されず、第1梁状部材は配列方向に交差していればよく、配列方向に対して傾斜するように配置してもよい。例えば、図22(a)の簡略図に示すように、第1梁状板金510を、上下方向に対して斜めに、詳しくは、右側サイドフレーム12の対角線に沿って配置してもよい。また、図22(a)に示すように、第2梁状板金520は設けなくてもよい。
また、図22(b)に示すように、第1梁状板金510と第2梁状板金520とを左右方向から見てX字状に配置してもよい。詳しくは、第1梁状板金510を右側サイドフレーム12の第1対角線に沿って配置するとともに、第2梁状板金520を第1対角線とは別の第2対角線に沿って配置してもよい。なお、第1梁状部材や第2梁状部材は、長尺状に構成されていれば、その断面形状は、丸や多角形、中空、中実などを組み合わせてもよく、どのような形状であってもよい。
前記実施形態では、画像形成ユニットとしてプロセス部50を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば画像形成ユニットは、現像ローラを有する現像カートリッジが着脱可能であり、かつ、感光体ドラムを有するドラムカートリッジであってもよい。
前記実施形態では、弾性部材として金属製の板状部材540を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば弾性部材は、樹脂製の板状部材であってもよいし、金属製または樹脂製の棒状部材であってもよい。
前記実施形態では、電極を圧縮コイルバネを有する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば電極は板バネやトーションバネを有する構成であってもよい。
前記実施形態では、カラープリンタ1に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されず、その他の画像形成装置、例えばモノクロのプリンタや複写機や複合機などに本発明を適用してもよい。
前記実施形態では、梁状部材の両端側の部位をフレームに少なくとも面直方向で固定したが、本発明はこれに限定されず、梁状部材の一端部のみをフレームに少なくとも面直方向で固定してもよい。ただし、前記実施形態のように梁状部材の両端側の部位をフレームに固定した方が、フレームのクリープ変形をより抑えることができるので、このように構成するのが望ましい。
前記実施形態では、第1梁状板金510の剛性を第2梁状板金520の剛性よりも高くしたが、本発明はこれに限定されず、第1梁状部材および第2梁状部材を、同じ剛性、つまり同じ強度になるように同じ材料で形成してもよい。