JP6111033B2 - 加熱コイル - Google Patents

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Description

本発明は、機械部品等のワークに焼き入れをするために被加熱部を加熱する加熱コイルに関する。
自動車用軸受け装置、その他の機械部品を焼入れするために加熱コイルが使用されている。
この加熱コイルは種々ものがある。例えば、加熱コイルは、高周波トランス等の図示しない電源に一対のリード板が接続され、これらのリード板にそれぞれリード部が接続され、これらのリード部にコイル状に形成されたヘッド部が接続されている。これらのリード部及びヘッド部の内部には冷却水を流通させるための流路が連続して形成されている。
このような構造の加熱コイルとして、例えば、リング状の高周波加熱コイルに一対の円筒状の給電給水体を接続し、これらの給電給水体にそれぞれリード板を接続し、これらのリード板に高周波トランスに接続した従来例(特許文献1)、コイル状の加熱導体の端部に一対の線状の給電導体を接続し、これらの給電導体の端部をカレントトランスに接続した角筒からなる従来例(特許文献2)、さらには、コイル状の角筒加熱導体の両端にそれぞれ線状の給電導体を接続した従来例(特許文献3)がある。
実願平4−31669号(実開平5−81263号公報)のCD−ROM 特許3408982号公報 実用新案登録2540041号公報
一般に、電流が導電体中を流れる場合、電流が流れやすい部分と流れにくい部分とがある。例えば、直流電流は抵抗分の小さいところを流れ、交流電流はインピーダンスの小さいところを流れようとすることが知られている(堀克彦「工業用電気加熱」参照)。
直流や交流にかかわらず、電源から供給される電流は導電体の中で最短距離を通ることになる。
特許文献1の従来例では、リング状の高周波加熱コイルに接続された一対の給電給水体は円筒状であるため、これらの給電給水体を近接配置すると、電流は互いに近接する円弧部分に集中することになる。円弧部分に電流が集中すると、電流密度は当該円弧部分が大きくなり他の部分が小さくなり、その結果、送電効率が悪いものとなる。この状態で、被加熱部への焼入れ量を大きくするには大きな電流を加熱コイルに流さなければならないが、近接配置されたリード部にそれぞれ生じる磁力によって互いに離隔することになり、加熱コイルに無理な力が働くという不都合が生じる。特に、内径寸法が小さなワークを加熱する場合では、リング状の高周波加熱コイルが小さくなり、これに伴って、一対の給電給水体の間の寸法は狭くならざるを得ないため、加熱コイルに無理な力が働きやすい。即ち、引用文献1の従来例には、一対の給電給水体が近接配置されることの課題や、この課題を解決するための手段について何ら開示されていない。
特許文献2や特許文献3の従来例では、特許文献1に関する課題の提示がないだけでなく、コイル状の加熱導体が角筒からなるため、被加熱部がワークの内周面に周方向に沿って凹状に形成されたものである場合に、効率的に加熱できるものではない。
即ち、特許文献2や特許文献3の従来例では、コイル状の加熱導体が角筒であるため、軸方向に長い内周部の被加熱部を加熱することができるが、ワークが車輪転がり軸受用外輪であり、被加熱部が軸受用外輪の内周で周方向に沿って凹状に形成された軌道面である場合には、角筒の直線状の外周部から放射される熱が凹状の軌道面に対して効率よく加熱することができない。
本発明の目的は、ワークの内周面に周方向に沿って形成された被加熱部を効率的に加熱することができるとともに送電効率の良い加熱コイルを提供することにある。
本発明の加熱コイルは、電源に接続された一対の線状のリード部と、これらのリード部に両端部が接続されたリング状又はコイル状のヘッド部とを備え、内部に冷却媒体が流通する流路が形成された加熱コイルであって、前記ヘッド部はワークの内周面に周方向に沿った被加熱部に外周面が対向する断面円形又は楕円形であり、前記一対のリード部は、前記ヘッド部とは断面形状を異にする別部材から形成されており、それぞれ長手方向と交差する面内において互いに近接配置される近接配置部を有し、前記一対のリード部それぞれの前記近接配置部は、前記長手方向の全長に亘り、前記面内における断面に直線状部を含み且つ直線状部を互いに対向させていることを特徴とする。
この構成の本発明では、一対のリード部がそれぞれ互いに近接配置される直線状部を断面形状の中に有するため、一対のリード部に電流が流れる際に、これらの直線状部に集中して流れることになり、送電効率が良いものとなる。そのため、被加熱部への焼入れ量を大きくするために、大きな電流を加熱コイルに流さなくてもよい。つまり、本発明では、送電効率が良いので、大きな電流をリード部に流さなくてもよく、その結果、一対のリード部にそれぞれ生じる磁力によって互いに離隔することが少なく、加熱コイルに無理な力が働くという不都合が回避される。
その上、ヘッド部がワークの内周面に周方向に沿った被加熱部に外周面が対向する断面円形又は楕円形であるため、ヘッド部の外周部から放射される熱が被加熱部に均等に伝わることになり、加熱効率が良いものとなる。
本発明では、前記一対のリード部それぞれの前記近接配置部の前記面内における断面がそれぞれ矩形であり、この矩形のうち一辺が前記直線状部である構成が好ましい。
この構成の本発明では、リード部の断面が矩形、つまり、長方形または正方形であるため、リード部の製造を容易に行えるだけでなく、矩形の一辺を電流が集中して流れる直線状部としたため、大きな電流を流すことができる。
そして、断面円形又は楕円形に対して、断面矩形は、機械的強度が高いので、変形に有利である。例えば、ヘッド部を、外径a1が7mm、内径a2が5mmの丸パイプとすると、断面2次モーメントはπ×(a1−a2)/64=87.2mmであるのに対して、リード部を、外寸a1=a2=7mm、内寸b1=b2=5mmの角パイプとすると、断面2次モーメントは(a1×a2−b1×b2)/12=148.0mmであるため、角パイプが丸パイプより、機械的強度が高いことがわかる。
前記ワークは、内周面に軌道面が形成された車輪転がり軸受用外輪であり、前記被加熱部は前記軌道面である構成が好ましい。
この構成の本発明では、車輪転がり軸受用外輪の加熱に適した加熱コイルを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる加熱コイルの全体を示す正面図。 第一リング部の平面図。 第二リング部の平面図。 (A)(B)は、それぞれ本発明の変形例を示すもので、図3に相当する図。 加熱コイルのリング部の開き量を測定した結果を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には本実施形態にかかる加熱コイルの全体構成が示されている。
図1において、本実施形態の加熱コイルは、ワークである車輪転がり軸受用外輪Wを高周波焼入れするものである。
車輪転がり軸受用外輪Wは、筒状部にフランジ部が一体に形成されたものであり、筒状部の内周面には周方向に沿って被加熱部としての軌道面Hが形成されている。フランジ部には突出部Pが一体形成されている。
車輪転がり軸受用外輪Wは、例えば、軸受鋼、機械構造用炭素鋼等の鋼材から形成されており、軌道面Hは、後述する球状の転動体を支持ために、凹状に湾曲した形状である。軌道面Hは所定の厚みにわたって加熱コイルで熱処理(焼入れ)される。
車輪転がり軸受用外輪Wは、図示しない内軸とともに車輪用転がり軸受を構成する。内軸は軸部の端部にフランジが一体に形成された構造であり、軸部の外周面には車輪転がり軸受用外輪Wの軌道面Hと複数の球状の転動体を挟んで対向配置される軌道面が形成されている。内軸と外輪Wとを備えて構成される車輪用転がり軸受は自動車等の懸架装置に車輪を回転自在に支持するためのものであり、懸架装置に突出部Pを介して車輪転がり軸受用外輪Wが支持される。
図1において、加熱コイルは、高周波トランス等の図示しない電源に接続された一対のリード板1と、これらのリード板1に固定された一対の線状のリード部2と、これらのリード部2に両端部が接続された2つのリング部31,32を有するヘッド部3と、リード部2に一端が接続された冷却媒体供給管4とを備えた構成である。
一対のリード板1は正面矩形状に形成されている。
リード部2は、銅製の角筒状部材から構成され、リード板1に接続された一対の第一リード部21と、これらの第一リード部21に一端が接続されるとともにヘッド部3に他端が接続される一対の第二リード部22と、リード板1に接続された一対の第四リード部24と、これらの第四リード部24に一端が接続されるとともにヘッド部3に他端が接続される一対の第三リード部23とを備えて構成されている。
第一リード部21の内部には第二リード部22の一部が挿入されている。第四リード部24の内部には第三リード部23の一部が挿入されている。第一リード部21と第二リード部22との接続部分には補強板20が貼り付けられている。第三リード部23と第四リード部24との接続部分には補強板20が貼り付けられている。これらの補強板20はリード部2を挟んで互いに対向配置されており、これらの補強板20とリード部2とは銀を主成分とする金属によって鑞付けされている。補強板20をリード部2に貼り付けることで、この接合部分に集中する応力を分散させて、弱い部分からの破損が防止される。
補強板20は、第一リード部21と第二リード部22との間の段差及び第三リード部23と第四リード部24との段差を吸収するように中央部分が折り曲げて形成されている。
第一リング部31の平面の構成が図2に示され、第二リング部32の平面の構成が図3に示されている。
図1から図3において、一対の第二リード部22は、それぞれ第一リード部21と接続されるとともに第一リード部21の軸方向と平行な軸方向の本体部22Aと、この本体部22Aに一体形成され第二リング部32と接続される接続部22Bとを有する。
本体部22Aは、その第一リード部21と接続される端部側が曲折している。接続部22Bは略直角に折り曲げ形成されている。
一対の第三リード部23は、それぞれ第四リード部24と接続されるとともに第四リード部24の軸方向と平行な軸方向の本体部23Aと、この本体部23Aに一体形成され第一リング部31と接続される接続部23Bとを有する。
本体部23Aは、その第四リード部24と接続される端部側が曲折している。接続部23Bは略直角に折り曲げ形成されている。
ヘッド部3を構成する第一リング部31及び第二リング部32は、それぞれ銅製の円筒状部材から形成されている。
図2において、第一リング部31は、その径方向が第三リード部23の本体部23Aの軸方向と直交するように配置されており、その外周面が凹状の軌道面Hに対向するように断面円形とされている(図1参照)。なお、本実施形態では、外周面の形状を楕円形としてもよい。
第一リング部31の両端部は開口されており、これらの開口端はそれぞれ一対の第三リード部23の接続部23Bの一端と溶接にて接続されている。これらの接続部23Bは互いに近接配置されている。
図3において、第二リング部32は、その径方向が第二リード部22の本体部22Aの軸方向と直交するように配置されており、その外周面が凹状の軌道面Hに対向する断面円形とされている(図1参照)。なお、本実施形態では、外周面の形状を楕円形としてもよい。
第二リング部32の両端部は開口されており、これらの開口端はそれぞれ一対の第二リード部22の接続部22Bと溶接で接続されている。これらの接続部22Bは互いに近接配置されている。
リード部2の断面形状を説明する。
第一リード部21、第二リード部22、第三リード部23及び第四リード部24は、その断面形状がそれぞれ長方形とされており、その内部が長方形の流路Lとされている。第一リード部21及び第二リード部22の短辺部は第三リード部23及び第四リード部24の短辺部と平行とされている。第一リード部21と第二リード部22とは相似形の断面形状を有し、第三リード部23と第四リード部24とは相似形の断面形状を有する。
ヘッド部3の近傍では、一対の第二リード部22は長辺部同士が密接しており、これらの互いに近接配置された長辺部が本実施形態の直線状部2Sとされている。同様に、ヘッド部3の近傍では、一対の第三リード部23は長辺部同士が密接しており、これらの互いに近接配置された長辺部が本実施形態の直線状部2Sとされている。
冷却媒体供給管4は、一対の第一リード部21にそれぞれ一端が接続された配管41と、一対の第四リード部24にそれぞれ一端が接続された配管42とを備え、これらの配管41,42の他端には図示しない冷却媒体供給源が接続されている。この冷却媒体供給源は、冷却媒体として、例えば、冷却水をリード部2及びヘッド部3に供給し、焼入れ時に加熱コイルの内部を冷却する。なお、リード部2及びヘッド部3に送られた冷却水は配管41,42を通じて冷却媒体供給源に戻し、再利用する構成としてもよい。
次に、加熱コイルを用いて焼入れする方法を説明する。
まず、加熱コイルをワークである車輪転がり軸受用外輪Wにセットする。この際、第一リング部31及び第二リング部32を軌道面Hに対向するように加熱コイルを位置合わせする。
さらに、加熱コイルの配管41,42を通じて、第四リード部24、第三リード部23及び第一リング部31に冷却水を供給するとともに、第一リード部21、第二リード部22及び第二リング部32に冷却水を供給する。そして、高周波トランス等からなる電源から一対のリード板1を介して第一リング部31及び第二リング部32に高周波電流を流す。
すると、高周波電流によって、第一リング部31及び第二リング部32から熱が発生し、この熱により、被加熱部である軌道面Hが加熱され、ワークの焼入れが行われる。
ここで、第四リード部24、第三リード部23及び第一リング部31に高周波電流が流れ、第一リード部21、第二リード部22及び第二リング部32に高周波電流が流れるが、電源から供給される電流はリード部2及びヘッド部3の導電体で最短距離を通ることになるため、隣合う第二リード部22の互いに近接する直線状部2S、隣合う第三リード部23の互いに近接する直線状部2Sに電流が集中することになる。
従って、本実施形態では、次の作用効果を奏することができる。
(1)電源に接続された一対の線状のリード部2と、これらのリード部2に両端部が接続されたリング状のヘッド部3とを備え、このヘッド部3は車輪転がり軸受用外輪Wの内周面に周方向に沿って凹状に形成された軌道面Hに外周面が対向する断面円形や断面楕円形であるため、ヘッド部3の外周部から放射される熱が凹状に形成された軌道面Hに均等に伝わることになり、加熱効率が良いものとなり、焼入れ精度が向上する。
(2)一対の線状のリード部2となる一対の第二リード部22や一対の第三リード部23は、それぞれ長手方向と交差する面内において互いに近接配置される直線状部2Sを有し、これらの第二リード部22及び第三リード部23に流れる電流は、最短距離を通るように直線状部2Sに集中して流れることになり、送電効率が良いものとなる。つまり、従来では、リード部を丸パイプから構成したので、電流が集中して流れる部位が円弧状部となり、電流を流すための十分な面積を得ることができないが、本実施形態では、電流が集中して流れる部位を直線状部2Sとすることで、リード部の肉厚が同じであれば、電流が集中して流れる部位の面積を従来例に比べて大きくすることができることになり、送電効率を向上させることができる。そのため、送電効率が良いので、大きな電流をリード部2に流さなくてもよく、その結果、一対の第二リード部22や一対の第三リード部23にそれぞれ生じる磁力によって、対となるリード部同士が互いに離隔することが少なくなり、加熱コイルに無理な力が働くという不都合が回避される。
(3)一対の第二リード部22や一対の第三リード部23は、その長手方向と交差する断面がそれぞれ長方形であり、この長方形のうち長辺部が直線状部2Sである。そのため、第二リード部22及び第三リード部23の断面が長方形であることにより、リード部2の製造を容易に行えるだけでなく、短辺部を直線状部とした場合に比べて、大きな電流を流すことができる。
(4)第二リード部22に接続される第一リード部21を第二リード部22と相似形の断面形状とし、第三リード部23に接続される第四リード部23を第三リード部23と相似形の断面形状としたから、第一リード部21の内部に第二リード部22の端部を正確に差し込んで両者を接続し、第四リード部24の内部に第三リード部23の端部を正確に差し込んで両者を接続することができる。そのため、第一リード部21と第二リード部22との接続部分や第三リード部23と第四リード部24との接続部分から冷却水が漏れることがない。
(5)第一リード部21と第二リード部22との接続部分、並びに、第三リード部23と第四リード分24との接続部分に、それぞれ補強板20を対向配置し、これらの接続部分と補強板20とを鑞付けで貼り付けたので、第一リード部21と第二リード部22との接続部分や第三リード部23と第四リード部24tの接続部分に高周波振動による疲労破壊が生じることを防止することができる。
(6)車輪転がり軸受用外輪Wの内周面に形成された軌道面Hを加熱コイルで加熱するので、車輪転がり軸受用外輪Wの焼入れを正確に行うことができる。
なお、本発明は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
例えば、前記実施形態では、第二リード部22と第三リード部23との断面形状をそれぞれ長方形としたが、本発明では、リード部は、その断面部分に直線状部2Sを有する形状であれば、前記実施形態の構造のような長方形に限定されるものではなく、正方形であってもよく、さらに、正方形や長方形の矩形でなくとも他の形状でもよい。例えば、図4(A)に示される通り、第二リード部22と第三リード部23との断面形状をそれぞれ三角形とし、互いに近接する一辺を直線状部2Sとしてもよく、図4(B)に示される通り、第二リード部22と第三リード部23との断面形状をそれぞれ直線状部2Sの両端に円弧状部が接続された構成としてもよい。
また、前記実施形態では、ヘッド部3を2つのリング部31,32から構成したが、リング部の数は限定されるものではなく、1つ、あるいは、3つ以上であってもよい。但し、被加熱部への加熱を合理的に行うには、リング部の数を、車輪転がり軸受用外輪Wの軌道面Hの数に合わせることが好ましい。
さらに、本発明において、ヘッド部3を構成するのはリング部に限定されるものではなく、1つの管部材を螺旋状に巻き付けて構成されるコイル部材であってもよい。
さらに、前記実施形態では、内周面に軌道面Hが形成された車輪転がり軸受用外輪Wをワークとし、軌道面Hを被加熱部としたが、本発明では、被加熱部がワークの内周面に周方向に沿った構造であれば、軌道面Hは凹状に形成されなくてもよく、ワークの構造は限定されない。但し、前記実施形態のように、軌道面Hが周方向に沿って凹状に形成されていれば、ヘッド部3の外周面との距離が均等となり、加熱をより均一に実施することができる。
一対のリード部を、外寸の短辺7mm、長辺9mm、肉厚1.5mmの断面長方形の角パイプ(断面2次モーメント225.3mm)で形成し、且つ長辺部を互いに近接配置した加熱コイル(以下、加熱コイルAという)と、一対のリード部を、外径7mm、肉厚1mmの断面円形の丸パイプ(断面2次モーメント87.1mm)で形成した加熱コイル(以下、加熱コイルBという)とを用い、これらの加熱コイルを高周波電源にそれぞれ接続して車輪転がり軸受用外輪の軌道面の焼入れを行った。なお、軌道面に対向するリング部の構成は加熱コイルA、Bで共通である。設定電力(通電電流)を種々に変えて焼入れを行った際の加熱コイルA、Bのリング部の両端部の開き量を測定した。測定結果を図5に示す。
図5に明らかなように、加熱コイルAでは、加熱コイルBに比べてリング部の両端部の開き量が低減されており、振動も低減されている。加熱コイルAの角パイプで形成されたリード部は、加熱コイルBの丸パイプで形成されたリード部に比べて断面2次モーメントが大きく機械的強度が高いため、リング部の開き量及び振動を低減することができる。
また、設定電力を50kWとしたときの加熱コイルによる電力損失を測定した結果、加熱コイルBの電力損失が9.18kWであるのに対し、加熱コイルAの電力損失は8.06kWであり、加熱コイルAの角パイプで形成されたリード部の送電効率が相対的に高いことが確認された。
本発明は、機械部品等のワークに焼き入れに利用することができる。
1…リード板、2…リード部、2S…直線状部、3…ヘッド部、4…冷却媒体供給管、21…第一リード部、22…第二リード部、23…第三リード部、24…第四リード部、31…第一リング部、32…第二リング部、H…軌道面(被加熱部)、L…流路、W…車輪転がり軸受用外輪(ワーク)

Claims (3)

  1. 電源に接続された一対の線状のリード部と、これらのリード部に両端部が接続されたリング状又はコイル状のヘッド部とを備え、内部に冷却媒体が流通する流路が形成された加熱コイルであって、
    前記ヘッド部はワークの内周面に周方向に沿った被加熱部に外周面が対向する断面円形又は楕円形であり、
    前記一対のリード部は、前記ヘッド部とは断面形状を異にする別部材から形成されており、それぞれ長手方向と交差する面内において互いに近接配置される近接配置部を有し、
    前記一対のリード部それぞれの前記近接配置部は、前記長手方向の全長に亘り、前記面内における断面に直線状部を含み且つ直線状部を互いに対向させていることを特徴とする加熱コイル。
  2. 請求項1に記載された加熱コイルにおいて、
    前記一対のリード部それぞれの前記近接配置部の前記面内における断面がそれぞれ矩形であり、この矩形のうち一辺が前記直線状部である
    ことを特徴とする加熱コイル。
  3. 請求項2に記載された加熱コイルにおいて、
    前記ワークは、内周面に軌道面が形成された車輪転がり軸受用外輪であり、前記被加熱部は前記軌道面である
    ことを特徴とする加熱コイル。
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