JP2008226780A - 誘導加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被加熱物間の溶着や被加熱物とスキッドレールとの間に生ずるスパーク等を防止することのできる誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】ソレノイド状に形成された誘導加熱コイル30a,30bをコイルの軸線方向に隣接させて配置し、誘導加熱コイル30a,30bによって囲繞される空間内に配されたスキッドレール14上にビレット26を連続搬送して誘導加熱する誘導加熱装置であって、隣接して配置される誘導加熱コイル30a,30bの巻回方向をそれぞれ逆転させると共に、軸線方向に沿って流れる電流成分が互いに逆向きとなるようにリード電極32a,32b、34a,34bを接続し、各誘導加熱コイル30a,30bにおける軸線方向の長さを、隣接して配置された誘導加熱コイル30a,30bに投入された電力に基づいて生ずる磁束の到達範囲内に定めたことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】ソレノイド状に形成された誘導加熱コイル30a,30bをコイルの軸線方向に隣接させて配置し、誘導加熱コイル30a,30bによって囲繞される空間内に配されたスキッドレール14上にビレット26を連続搬送して誘導加熱する誘導加熱装置であって、隣接して配置される誘導加熱コイル30a,30bの巻回方向をそれぞれ逆転させると共に、軸線方向に沿って流れる電流成分が互いに逆向きとなるようにリード電極32a,32b、34a,34bを接続し、各誘導加熱コイル30a,30bにおける軸線方向の長さを、隣接して配置された誘導加熱コイル30a,30bに投入された電力に基づいて生ずる磁束の到達範囲内に定めたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は誘導加熱装置に係り、特に被加熱物を長尺物、連続搬送物等とする誘導加熱装置に好適なコイル構成を備えた装置に関する。
長尺物、連続搬送物を被加熱物として加熱するための誘導加熱装置における誘導加熱コイルには、一定方向に複数回巻回された螺旋状のコイル(ソレノイド型コイル)が使用される。このような構成の誘導加熱コイルを備えた誘導加熱装置では、コイルの軸線方向に沿って被加熱物を投入・搬送して加熱処理を行う。被加熱物の加熱処理は、巻回された誘導加熱コイルに電力を投入することにより生ずる磁束と、この磁束が被加熱物に投入されることにより生ずる渦電流との作用によって成される。
ソレノイド型コイルに生ずる磁束として一般的に表されるものは、コイル軸線方向に沿った楕円状のものである。しかし、この磁束はコイル全体に生ずる磁束を概略的に示すものであり、これを1巻の線(例えば、銅線・銅管)について考察すると、巻回される線に対して直交する方向に生じているということができる。つまり、巻回される銅線(銅管)から発せられる磁束は、被加熱物(軸線方向)に対して斜めに投入されているのである。
このような磁束の投入により、被加熱物内に生ずる誘導電流は、被加熱物の加熱に寄与する周方向の電流成分と、加熱に寄与しないコイルの軸線方向の電流成分とに分けることができる。
ここで、上記のように被加熱物内部に生ずるコイルの軸線方向の電流成分(以下、軸電流という)については、被加熱物の加熱に寄与しないばかりでなく、ビレット等の連続投入される被加熱物間の溶着を促したり、被加熱物が搬送されるスキッドレールと被加熱物との間のスパークを誘発させ、これに基づく電蝕を生じさせたりすることが知られており、こうした溶着やスパークを抑制する技術が検討されてきている。
このような技術において最も一般的とされていることは、スキッドレールやビレット、及びピンチローラ等を介して大地を通って旋回するように生ずる電流を遮断することで、具体的にはピンチローラを接地から絶縁するというものである。しかし、このような技術は、誘導加熱装置内で生ずる大きな電流の流れの1つを遮断することに過ぎず、溶着やスパークを抑制するための根本的な解決策とはいえない。
このような観点から、溶着やスパークを生じさせる原因である被加熱物内に生ずる軸電流の発生を防止する技術が提案されてきた。例えば特許文献1や特許文献2に開示されている技術がそれである。
ここで、特許文献1に開示されている技術は、ソレノイド型の誘導加熱コイルの外周側に、磁気シャント部材(磁気誘導部材)を前記誘導加熱コイルと非接触な状態で、長手方向に配置するというものである。このような技術によれば、誘導加熱コイルから生ずる磁束の略全てが磁気シャント部材を通って軸線方向に誘導されるため、軸線方向に垂直に生ずる磁束によって誘起される軸電流の発生を抑制することができるという。
また、特許文献2に開示されている技術は、誘導加熱コイル自体の形態に工夫を加えるものであり、ソレノイド型コイルの巻回部分を軸線方向に対して垂直にするという発想に基づくものである。具体的には、半周期毎に巻回部をシフトさせ、往路と復路により1つの巻回部を構成し、往路と復路により構成される巻回部間を繋ぐシフト部分をそれぞれ交差させることにより、ここで生ずる軸電流を相殺するというものである。
特開平9−306656号公報
特開平11−233247号公報
上記特許文献1、2に開示されているような技術によれば、確かに軸電流の抑制を図ることができ、被加熱物間の溶着やスパークを防止することができると考えられる。しかし、特許文献1に開示された技術では、その構成上、軸線方向に垂直に発生する磁束により磁気シャント部材自体が加熱されてしまい、不具合を生じさせる虞がある。また、特許文献2に開示された技術では、往路と復路とにより1つの巻回部を構成するというコイル形状の複雑さから形状形成が難しく、生産性が悪いという問題がある。
そこで本発明では、コイル形状を簡単化し、他部材の過熱による不具合発生を抑制しつつ、被加熱物間の溶着や被加熱物とスキッドレールとの間に生ずるスパーク等を防止することのできる誘導加熱装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る第1の誘導加熱装置は、ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に配された対を成すレール上に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、隣接して配置される前記誘導加熱コイルの巻回方向をそれぞれ逆転させると共に、隣接して配置した前記誘導加熱コイルの軸線方向に沿って流れる電流成分が互いに逆向きとなるようにリード電極を接続し、各誘導加熱コイルにおける軸線方向の長さを、隣接して配置された誘導加熱コイルに投入された電力に基づいて生ずる磁束の到達範囲内に定めたことを特徴とするものである。
また、上記のような構成を有する誘導加熱コイルは、前記誘導加熱コイルの外周上に、複数の磁気誘導部材を設け、前記磁気誘導部材は、隣接する磁気誘導部材との間に間隙を有し、前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態とすると共に、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置し、前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの巻線内部に冷却媒体を挿通させるものとしても良い。
また、上記目的を達成するための本発明に係る第2の誘導加熱装置は、ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に配された対を成すレール上に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、前記誘導加熱コイルは、コイルの軸線方向に垂直に配置された複数の巻回要素と、前記コイルの軸線方向に平行、あるいは軸線方向に対して傾斜角度を持って配置され、複数の前記巻回要素の端部同士を個別に接続する複数の接続要素とから構成し、前記軸線方向の端部に配置された巻回要素のうちから選択した一方の巻回要素における端部に接続されるリード電極を複数の前記接続要素と交差させたことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明に係る第3の誘導加熱装置は、ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に配された対を成すレール上に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、前記誘導加熱コイルの外周上に、複数の磁気誘導部材を設け、前記磁気誘導部材は、隣接する磁気誘導部材との間に間隙を有し、前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態とすると共に、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置し、前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの巻線内部に冷却媒体を挿通させたことを特徴とするものである。
また、上記構成を有する誘導加熱コイルに対しては、前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気遮蔽部材を設け、前記磁気遮蔽部材は、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置するようにしても良い。
また、上記目的を達成するための本発明に係る第4の誘導加熱装置は、ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に配された対を成すレール上に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気遮蔽部材を設け、前記磁気遮蔽部材は、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置したことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明に係る第5の誘導加熱装置は、ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に配された対を成すレール上に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、前記対を成すレール間に掛け渡された接続部材と複数の前記誘導加熱コイルの境界部とを一致させ、前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気誘導部材を設けると共に、前記磁気誘導部材は前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態としつつ前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの境界部には、隣接して配置した誘導加熱コイルから到達する磁束を遮蔽する磁気遮蔽部材を配置したことを特徴とするものである。
さらに、上記第2、第4の誘導加熱装置については、複数の誘導加熱コイルをコイルの軸線方向に隣接させて配置し、前記対を成すレール間に掛け渡された接続部材と複数の前記誘導加熱コイルの境界部とを一致させ、前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気誘導部材を設けると共に、前記磁気誘導部材は前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態としつつ前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの境界部には、隣接して配置した誘導加熱コイルから到達する磁束を遮蔽する磁気遮蔽部材を配置するようにしても良い。
上記のような特徴を有する誘導加熱装置のコイル構成によれば、従来に比べて誘導加熱コイルのコイル形状を簡単化することができる。また、磁気誘導部材や磁気遮蔽部材を用いて軸電流の発生を抑制する場合であっても、これらの部材が過熱される虞が無い。そして、いずれのコイル構成によっても被加熱物内部に生ずる軸電流を抑制することができるため、被加熱物間の溶着や、被加熱物とスキッドレールとの間のスパーク、およびこれに起因する電蝕等を防止することができる。
以下、本発明の誘導加熱装置に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1を参照して本発明に係る誘導加熱装置10としてビレットヒータを例に挙げ、その概略構成について説明する。ビレットヒータ(誘導加熱装置10)は、加熱炉12とスキッドレール14、およびピンチローラ16a、16bを有することを基本として構成される。
まず、図1を参照して本発明に係る誘導加熱装置10としてビレットヒータを例に挙げ、その概略構成について説明する。ビレットヒータ(誘導加熱装置10)は、加熱炉12とスキッドレール14、およびピンチローラ16a、16bを有することを基本として構成される。
ここで、前記加熱炉12は、被加熱物であるビレット26を加熱するための炉であり、内部には、隣接して配置された複数(図1では説明を簡単化するために2つ)の誘導加熱コイル30a,30bが備えられている。前記誘導加熱コイル30a,30bは、別途設けられた電源部18から電力の供給を受けることにより、加熱炉内に搬入されたビレット26を誘導加熱することが可能となる。電源部18の構成については特に限定しないが、少なくとも、交流電流を出力する商用電源24に接続され、供給された電流を直流に変換する順変換部(コンバータ)22と、順変換部22を介して直流とされた電流の電圧、電流、周波数等を選択的に変更し、交流電流として前記誘導加熱コイル30a,30bに供給することが可能な逆変換部(インバータ)20とを有するものとする。また、前記スキッドレール14は、対を成す金属成のパイプ部材により構成されたレールであり、対を成すパイプ部材により被加熱物を支持する。なお、スキッドレール14を構成するパイプ部材の内部には、スキッドレールが過熱されることを防止するための冷却媒体を挿通させることが好ましい。また、前記ピンチローラ16a,16bは、前記ビレット26を押し出し搬送するためのローラであり、図示しないモータを介して駆動制御される。
次に、図2を参照して第1の実施形態に係る誘導加熱装置の特徴部分であるコイル構成について説明する。なお、図2においても説明を簡単化するために、加熱炉12内に配置する誘導加熱コイルの数を2つとしている。また、図2において図2(A)は2つの誘導加熱コイルの配置形態と、インバータとの関係を示す図であり、図2(B)は、各誘導加熱コイルを流れる電流成分を説明するための図である。
本実施形態に係る誘導加熱コイル30a,30bは、図2(A)からも読み取れるように、螺旋状に巻回されたソレノイド型のコイルを採用している。そして、隣接して配置する個々の誘導加熱コイル30a,30bを、互いに逆方向に巻回させて配置する構成としている。すなわち、一方の誘導加熱コイル30aを右巻きとした場合、他方の誘導加熱コイル30bを左巻きとして配置する関係となるようにするのである。
そして、インバータ20から接続されるリード電極32a,32b、34a,34bは、隣接して配置した逆巻きのソレノイド型誘導加熱コイル30a,30bに対して供給する電流が、互いに同じ旋回方向を有することとなる組合わせで接続される。
このように配置、接続された誘導加熱コイル30a,30bに電流を供給すると、供給された電流は図2(B)に示す矢印A,A’のように流れることとなる。そして、矢印A,A’で示す電流は、矢印C,C’で示すコイルの軸線方向成分と、矢印B,Bで示すコイル円周方向成分とに分けることができる。ここで、円周方向成分の電流は、図3(A)に、矢印Bで示す方向に流れることとなる。このため、電流の流れに対する磁界の発生方向は右ネジの法則に従って矢印Dで示す方向に発生する。よって、ビレット26の内部には、矢印Eで示すように、ビレットの内周に沿って前記円周方向成分の電流と逆向きの電流(以下、円周電流と称す)が生ずることとなり、この電流の作用によりビレット26が加熱される。一方、軸芯方向成分の電流は、図3(B)に、矢印Cで示す方向に流れることとなる(誘導加熱コイル30aの場合)。このため、磁界は矢印Fで示す方向に発生する。よって、ビレット26の内部には、矢印Gで示すようにビレット26の軸芯に沿った方向の電流(以下、軸電流と称す)が流れることとなり、この軸電流の作用により隣接するビレット26,26間の溶着、スキッドレール14とビレット26との間のスパーク等が発生する。
なお、図示しないが、矢印Gで示す軸電流は、誘導加熱コイル30a,(30b)からの磁束が到達する範囲の端部にてビレット26の内周側に入り込み、矢印Cで示す軸芯方向成分の電流と同一方向に流れるリターン電流(不図示)を介して旋回流を生じさせていると考えられる。そして、前記矢印Gで示す軸電流が前記リターン電流に遷移する折り返し部では、電流成分の錯綜によりビレット26の部分的な昇温が図られる。このため、軸電流における前記折り返し部がビレット26の端部に位置した場合には、ビレット26端部の部分的昇温が促進され、隣接するビレット26との間において溶着が生じやすい環境を作り出すことが考えられる。また、ビレット26間における溶着の発生は、ビレット26を間欠送り(微小間隔を空けた間欠送り)した際にその確率が上昇する傾向があるため、前記折り返し部における電流成分の錯綜が、ビレット26間における放電を促し、これにより溶着が生ずるということも考えられる。さらに、これらの溶着は、ビレット26を急速加熱する際(ビレットヒータ10においては加熱炉12の入口側)にて生じやすいことも知られている。
このようなビレット26内における電流の発生は、誘導加熱コイル30a,30bからの磁界の影響の及ぶ範囲で相互的に生ずることとなる。すなわち、隣接して配置された誘導加熱コイル30a,30b間において、相互誘導の影響の及ぶ範囲では、ビレット26の内部に生ずる軸電流の進行方向が逆向きとなるため、相互に打ち消し合うこととなり、軸電流の発生が抑制されるということがいえる。このようにして、軸電流の発生を抑制することによれば、ビレット26の端部における電流成分の錯綜やこれに乗じた部分的な昇温、放電等の抑制が促される。一方、ビレット26の内部における円周電流は、隣接して配置された誘導加熱コイル30a,30b間において進行方向が同一となるため、相殺はされず、相乗効果による加熱効率の向上を期待することができるようになる。
このため、本実施形態における誘導加熱コイル30a,30bのコイル長は、隣接して配置される誘導加熱コイル30a,30bによる相互誘導の影響の及ぶ範囲、詳細には、各誘導加熱コイル30a,30bから発生する磁界が到達する範囲とすることが望ましい。従って、加熱炉12の内部に、図4に示すように3つの誘導加熱コイル30a,30b,30cを配置する場合には、中央に配置する誘導加熱コイル30bの長さを両端に配置する誘導加熱コイル30a,30bの2倍程度とすると良い。ここで、隣接して配置した誘導加熱コイル30a,30b,30cに対して相互誘導の影響が及ぶ範囲とは、誘導加熱コイルに投入する電力、誘導加熱コイルの直径、材質、その他種々の要素に起因して変化する。例えば、誘導加熱コイルの直径を120mmとした場合、図中にdで示す長さは約360mm、すなわち直径の約3倍程度とすることができる。
誘導加熱コイル30a,30bの構成を上記のようなものとすることによれば、ビレット26内部に発生する軸電流を抑制することができ、隣接されたビレット26,26間の溶着、スキッドレール14とビレット26との間のスパークを防ぐことができる。また、スキッドレール14とビレット26との間のスパークを防止することが可能となることより、当該スパークに起因するスキッドレール14、あるいはビレット26自身の電蝕を防ぐことができる。また、本実施形態に係るコイル構成と、一般的に知られているソレノイド型の誘導加熱コイルを備えた装置とを比較した場合、隣接配置した誘導加熱コイル30a,30bの巻回方向、配置形態、およびリード電極の接続形態を変えただけであり、コイル構成が複雑となることは無く、生産性を良好に保つことができる。
なお、本実施形態では、複数の誘導加熱コイル30a,30bに接続するインバータ20は単一のものである旨記載した。しかしながら、複数の誘導加熱コイル30a,30bに投入する電流の周波数、位相のそれぞれを一致させた状態で運転することが可能なものであれば、個々の誘導加熱コイル30a,30bに対して個別のインバータを接続する構成としても良い。このような構成とした場合には、上記効果を奏する他、各誘導加熱コイル30a,30bに対する投入電力を制御することが可能となる。これにより、各誘導加熱コイル30a,30bによる被加熱物の昇温速度を変化させることが可能となる。
次に、第2の実施形態に係る誘導加熱装置の特徴部分であるコイル構成について、図5を参照しつつ説明する。なお、第1の実施形態に係る構成と同一の機能を有する要素については、図面に同一の符号を付し、本実施形態の特徴的要素に関しては図面に100を足した符号を付することとする。本実施形態に係る誘導加熱コイル130a,130bは、巻回部がビレット26の軸芯に対して垂直となるように配置した。詳細には、軸芯方向に垂直となるように配置した1周分の巻回部を形成する巻回要素136と、隣接して複数配置される前記巻回要素136の端部同士を水平に接続する接続要素138とから構成されている。
また、本実施形態では、巻回要素136の周回毎に接続要素138が重ならないように、接続要素138の位置が斜めにシフトするように配置した。そして、複数の巻回要素136のうちの両端に位置する巻回要素136におけるいずれか一方の巻回部要素136における端部に接続されるリード電極132を前記接続要素138のシフト方向に沿って斜めに配置し、前記接続要素138と前記リード電極132とが交差するような構成とした。
ここで、上記第1の実施形態で示した例からも理解できるように、ビレット26内部に生ずる電流は、誘導加熱コイル130a,130bの内部を流れる電流に対して反対の成分を有する電流となる。したがって、図6に矢印Iで示す巻回部を流れる電流に対しては、ビレット26の加熱に寄与する円周電流が流れることとなる。一方、接続要素138を流れる電流に対しては部分的に、矢印Iと反対方向に向けた軸電流が生ずることとなる。
これに対し、誘導加熱コイル130aの端部に接続するリード電極132を前記接続要素138の配置に沿わせることにより、リード電極132には、矢印Jで示す斜めのベクトルを持つ電流が流れることとなる。そして、上述したように、斜め方向に流れる電流は、円周方向成分と軸線方向成分とに分けることができる。また、リード電極132を流れる電流における軸線方向成分の電流は、矢印Iで示す接続要素138を流れる電流と逆方向の電流となる。このため、ビレット26の内部に生ずる軸電流は、リード電極132を流れる電流における軸線方向成分の電流によって励起されるものと、接続要素138を流れる電流によって励起されるものとが互いに相殺しあう形となり、抑制されることとなる。
よって、上記のような構成の誘導加熱装置のコイル構成であっても、軸電流を抑制し、隣接するビレット26,26間の溶着、ビレット26とスキッドレール14との間のスパーク等を防止することができる。なお、図5に示す例では、2つの誘導加熱コイル130a,130bの巻回方向を同一としているが、第1の実施形態の如く隣接して配置した誘導加熱コイル130a,130bの巻回方向を互いに逆転させた場合であっても同様の効果を奏することができる(図7参照)。また、本実施形態に係る誘導加熱コイルも、コイル単体における巻回方向は一定であるため、容易に作成することができ、生産性を良好に保つことができる。
次に、第3の実施形態に係る誘導加熱装置の特徴部分であるコイル構成について図8を参照して説明する。なお、図8において、図8(A)は実施形態に係る誘導加熱コイルの配置形態を示す正面図であり、図8(B)は同図(A)における誘導加熱コイルのA−A断面を示す図であり、図8(C)は同図(A)における誘導加熱コイルのB−B断面を示す図である。また、第1の実施形態に係る構成と同一の機能を有する要素については、図面に同一の符号を付し、本実施形態の特徴的要素に関しては図面に200を足した符号を付することとする。
本実施形態に係る誘導加熱コイル230a,230bは、コイルの軸線方向に沿って磁気誘導部材(以下、軸線方向磁気誘導部材240と称す)を配置したことを特徴とする。本実施形態の場合軸線方向磁気誘導部材240は、隣接して配置された複数の誘導加熱コイル230a,230bを跨いで配置していることより、いわゆるヨーク部材としての役割も担う。
本実施形態では、軸線方向磁気誘導部材240を、ソレノイド型に形成された誘導加熱コイル230a,230bの外周に直接配置している。ここで、誘導加熱コイル230a,230bの表面には、予め樹脂被膜を形成し、軸線方向磁気誘導部材240の接触による誘導加熱コイル230a,230b間の電気的短絡を防止する。樹脂被膜としては、加工性や所定の耐熱性を備えていれば特に制限を設けるものでは無く、例えばエポキシ系樹脂などであれば良い。また、コスト面を考慮しなければ、耐熱性等に優れたエンジニアプラスチック等を使用しても良い。また、軸線方向磁気誘導部材240としては、加工性・成形性に優れ、取扱い性が容易なものが望ましい。例えば熱硬化性の粘土状の鉄芯部材であると良い。このような部材を軸線方向磁気誘導部材240として採用することによれば、誘導加熱コイル230a,230bの外形における凹凸部にも密着させることができる。また、機械加工が不要であることより、形成形状の制限が大幅に緩和されると共に、加工に要するコスト、時間を共に削減することができる。なお、熱硬化性の粘土状鉄芯部材として具体的には、AlphaForm(ナガセケムスペック株式会社の商品名)を挙げることができる。
上記のような軸線方向磁気誘導部材240は、誘導加熱コイル230a,230bにおける外側円周上に複数、それぞれの間に間隙をもって設けられる。そして、軸線方向磁気誘導部材240の端部に位置する誘導加熱コイル230a,230bの端部には、端部に晒されるコイル部分を覆うように、平板状の磁気誘導部材(以下、端部磁気誘導部材242と称す)が配置される。なお、端部磁気誘導部材242の中央部には開口部が設けられ、ビレット26等の被加熱部材が通過可能に構成されている。また、端部磁気誘導部材242についても、上記軸線方向磁気誘導部材240と同様に、熱硬化性の粘土状鉄芯部材を採用することが望ましい。また、上述した実施形態、以下に示す実施形態も含め、誘導加熱コイル230a,230bの内部には、当該コイルが過熱されることを防止するための冷却用媒体を挿通させるようにすることが望ましい。このため、前記誘導加熱コイル230a,230bは、銅管等、管状部材により構成すると良い。
上記のような構成とした誘導加熱コイル230a,230bによれば、軸線方向磁気誘導部材240の作用により、誘導加熱コイル230a,230bの境外に拡散していた磁束が、当該軸線方向磁気誘導部材240によって構成された磁路に集中することとなり、被加熱物であるビレット26の加熱効率を向上させることができる。また、軸電流を励起する要因とされる軸線方向の磁束は前記軸線方向磁気誘導部材240に吸収されることとなるため、ビレット内部に生ずる軸電流を抑制することができる。
また、軸線方向磁気誘導部材240は、冷却用媒体が挿通される誘導加熱コイル230a、230bに密接されるため、磁束の影響等により昇温した場合であっても、熱交換による冷却作用を効果的に受けることができ、過熱に至る虞が無い。
また、端部磁気誘導部材242により誘導加熱コイル230a,230bの端部にて磁束がコイルの外周方向へ拡散することを防止することができるため、被加熱物の加熱に対して磁束を有効に働かせることができる。さらに、本実施形態の誘導加熱コイル230a,230bは、通常のソレノイド型コイルも使用することができるため、その構成が複雑化することは無い。
よって、上記のような構造の構成の誘導加熱コイル230a,230bであっても、軸電流の発生を抑制し、ビレット26,26間の溶着、スキッドレール14とビレット26との間のスパーク等を防止し、両者の電蝕を防止することができる。
本実施形態に係る誘導加熱装置のコイル230a,230bの構成は、上述した第1、第2の実施形態に係る構成の誘導加熱コイルにも適用することができる。例えば図9に示すように、第1の実施形態に係る誘導加熱コイル30a,30b,30cに対して軸線方向磁気誘導部材240、および端部磁気誘導部材242を配置した場合には、次のような効果を得ることができる。まず、螺旋状に巻回された誘導加熱コイル間における狭小間隙部aにおける磁束の集中を避けることができるという効果を挙げることができる。各誘導加熱コイル30a,30b,30cにおいて生ずる軸線方向の磁束は、図9中に2点鎖線で示すように誘導加熱コイル単位で周回を成すものである。このため、誘導加熱コイル30a,30b,30cの巻回形態、および巻回方向の設定によって必然的に生ずる誘導加熱コイル間の狭小間隙部aと拡幅間隙部bのうち、狭小間隙部aには磁束が集中することとなる。そして、磁束の極端な集中は、当該部分の構成部材、加熱対象部材の部分的昇温を促し、オーバーヒートを誘起する要因となる。これに対し、軸線方向磁気誘導部材240を配置することにより、磁束は破線で示す磁路を通ることとなり、誘導加熱コイル30a,30b,30c間における狭小間隙部aに集中することを無くすことができる。
また、本実施形態の構成を第1の実施形態に係る誘導加熱コイルの形態に適用した場合には、軸線方向に直交する方向の磁束の発生を抑制し、軸電流の発生を抑制することができることより、隣接して配置する誘導加熱コイル30a,30b,30cにおける軸線方向の長さdを長くすることができる。
次に、第4の実施形態に係る誘導加熱装置の特徴部分であるコイル構成について図10を参照して説明する。なお、図10において、図10(A)は実施形態に係る誘導加熱コイルの配置形態を示す正面図であり、図10(B)は同図(A)における誘導加熱コイルのA−A断面を示す図である。また、第1の実施形態に係る構成と同一の機能を有する要素については、図面に同一の符号を付し、本実施形態の特徴的要素に関しては図面に300を足した符号を付することとする。
本実施形態に係る誘導加熱コイル330a,330bは、コイルの軸線方向に沿って磁気遮蔽部材350を配置したことを特徴とする。磁気遮蔽部材350は、図10に示すように、平板状とし、誘導加熱コイルの外周側に複数、それぞれ間隙を設けて配置されている。なお、磁気遮蔽部材350の構成材料の一例として銅(Cu)を挙げることができる。
磁気遮蔽部材350は、誘導加熱コイル330a,330bを流れる電流のうちの、軸線方向成分の電流に基づいて生ずる磁束、すなわちコイルの軸線と直交する方向に生ずる磁束を遮蔽する。ここで、コイルの軸線と直交する方向に生ずる磁束は、被加熱物であるビレット26の内部に軸電流を励起する要因である。このため、磁気遮蔽部材350の主面に対して前記軸線方向と直交する方向に生ずる磁束が入力されるようにすることで、ビレット26の内部に生ずる軸電流を抑制することができる。
よって、上記のような構成の誘導加熱コイル330a,330bであってもビレット26,26間における溶着やビレット26とスキッドレール14との間に生ずるスパーク等を防止することができる。
また、本実施形態に係る誘導加熱コイル330a,330bの構造は、上述した第3の実施形態に係る構成の誘導加熱コイル230a,230bに組合わせることもできる。すなわち、断面構造を図11に示すように、螺旋状に形成された誘導加熱コイル230a,230bの外周に、軸線方向に沿って軸線方向磁気誘導部材240を配置し、この軸線方向磁気誘導部材240に磁気遮蔽部材350を貼り付けるという構成とすれば良い。このような構成とすることによれば、軸線方向に直交する方向の磁束を、より効果的に抑制することが可能となる。また、誘導加熱コイル230a,230bに密接している軸線方向磁気誘導部材240は、当該誘導加熱コイル230a,230bの内部に挿通された冷却用媒体により冷却されることとなる。そして、軸線方向磁気誘導部材240からの伝熱を受けて磁気遮蔽部材350も冷却されることとなり、両部材が過熱されることを防止することができる。
また、被加熱物であるビレット26とスキッドレール14との間に生ずるスパークを防止することを重視した場合、磁気遮蔽部材350は図12に示すような配置形態としても良い。なお、図12において、なお、図12において、図12(A)は誘導加熱コイルの配置形態を示す正面図であり、図12(B)は同図(A)における誘導加熱コイルの境界部における部分拡大図であり、図12(C)は同図(A)における誘導加熱コイルの境界部における断面を示す図である。
ここで、長尺物であるスキッドレール14には、対を成すレール14a,14bの幅が変化しないように、所定の間隔をおいて渡り部15が設けられている。スキッドレール14における渡り部15では、2本のレール14a,14bに対してビレット26が接触している場合には、矢印Kで示すような電流が発生する(図12(C)参照)。しかし、ビレット26の形状バラツキ等により、ビレット26が一方のレール14aにのみ接触するような状態となると、他方のレール14bとビレット26との間にはギャップΔdが生ずることとなる。この時、他方のレール14bを流れていた電流は渡り部15を介して一方のレール14aへ流れ込み、ビレット26へと伝達される。このため、ビレット26と他方のレール14bとの間には、通常の2倍以上の電圧差が生ずることとなり、スパークが発生することとなる。
本形態では、隣接して配置する誘導加熱コイル430a,430bの境界部に、スキッドレール14の渡り部15が位置するようにし、当該境界部に磁気遮蔽部材350を配置した。なお、磁気遮蔽部材350の中間部には、図示しない開口部が形成されており、当該開口部をビレット26が通過可能な構成とされている。
磁気遮蔽部材350をこのような形態で配置することにより、矢印Lで示すように、誘導加熱コイル430a,430bからの磁束はスキッドレール14の渡り部15には到達しなくなる。これにより、渡り部15においては矢印Kで示す電流の発生が無くなり、スキッドレール14とビレット26との間に生ずる電流の発生も無くなる。このため、スキッドレール14とビレット26との間にギャップΔdが生じた場合であっても、このギャップΔdに起因してスパークが生じ、電蝕等の現象が起こることが無くなる。
なお、このような磁気遮蔽部材350の配置形態、およびコイル構成は、上述した第2、第3の実施形態に係る誘導加熱装置にも対応させることができる。
なお、このような磁気遮蔽部材350の配置形態、およびコイル構成は、上述した第2、第3の実施形態に係る誘導加熱装置にも対応させることができる。
10………誘導加熱装置(ビレットヒータ)、12………加熱炉、14………スキッドレール、16a,16b………ピンチローラ、18………電源部、20………インバータ、22………コンバータ、24………商用電源、26………ビレット、30a,30b………誘導加熱コイル、32a,32b………リード電極、34a,34b………リード電極。
Claims (8)
- ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
隣接して配置される前記誘導加熱コイルの巻回方向をそれぞれ逆転させると共に、隣接して配置した前記誘導加熱コイルの軸線方向に沿って流れる電流成分が互いに逆向きとなるようにリード電極を接続し、
各誘導加熱コイルにおける軸線方向の長さを、隣接して配置された誘導加熱コイルに投入された電力に基づいて生ずる磁束の到達範囲内に定めたことを特徴とする誘導加熱装置。 - ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
前記誘導加熱コイルは、コイルの軸線方向に垂直に配置された複数の巻回要素と、
前記コイルの軸線方向に平行、あるいは軸線方向に対して傾斜角度を持って配置され、複数の前記巻回要素の端部同士を個別に接続する複数の接続要素とから構成し、
前記軸線方向の端部に配置された巻回要素のうちから選択した一方の巻回要素における端部に接続されるリード電極を複数の前記接続要素と交差させたことを特徴とする誘導加熱装置。 - ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
前記誘導加熱コイルの外周上に複数の磁気誘導部材を設け、
前記磁気誘導部材は、隣接する磁気誘導部材との間に間隙を有し、前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態とすると共に、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置し、
前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの巻線内部に冷却媒体を挿通させたことを特徴とする誘導加熱装置。 - 前記誘導加熱コイルの外周上に、複数の磁気誘導部材を設け、
前記磁気誘導部材は、隣接する磁気誘導部材との間に間隙を有し、前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態とすると共に、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置し、
前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、前記誘導加熱コイルの巻線内部に冷却媒体を挿通させたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱装置。 - ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気遮蔽部材を設け、
前記磁気遮蔽部材は、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置したことを特徴とする誘導加熱装置。 - 前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気遮蔽部材を設け、
前記磁気遮蔽部材は、複数の誘導加熱コイルを軸線方向に跨いで配置したことを特徴とする請求項3に記載の誘導加熱装置。 - ソレノイド状に形成された誘導加熱コイルを複数、コイルの軸線方向に隣接させて配置し、当該誘導加熱コイルによって囲繞される空間内に被加熱物を連続搬送して当該被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置であって、
前記対を成すレール間に掛け渡された接続部材と複数の前記誘導加熱コイルの境界部とを一致させ、
前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気誘導部材を設けると共に、前記磁気誘導部材は前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態としつつ前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、
前記誘導加熱コイルの境界部には、隣接して配置した誘導加熱コイルから到達する磁束を遮蔽する磁気遮蔽部材を配置したことを特徴とする誘導加熱装置。 - 複数の誘導加熱コイルをコイルの軸線方向に隣接させて配置し、
前記対を成すレール間に掛け渡された接続部材と複数の前記誘導加熱コイルの境界部とを一致させ、
前記誘導加熱コイルの外周上に、間隙を持って複数の磁気誘導部材を設けると共に、前記磁気誘導部材は前記誘導加熱コイルの形状に沿って密接する形態としつつ前記誘導加熱コイルと前記磁気誘導部材との間に樹脂被膜を備え、
前記誘導加熱コイルの境界部には、隣接して配置した誘導加熱コイルから到達する磁束を遮蔽する磁気遮蔽部材を配置したことを特徴とする請求項2、又は請求項5に記載の誘導加熱装置。
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- 2007-03-15 JP JP2007067232A patent/JP2008226780A/ja active Pending
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